説明

表示媒体及び情報記録システム

【課題】表示された情報と記憶されたデータの対応関係が適正でない状態を妨げるようにする。
【解決手段】表示媒体100は、表示体110と、無線タグ120と、接点133及び134とを備える。無線タグ120は、図示せぬ情報記録装置と無線通信を行い、記憶手段を内部に備える。無線タグ120は、接点133及び134と電気的に接続されており、接点133と接点134とが電気的に接続された場合に記憶手段に記憶されたデータを変更可能な状態になる。接点133と接点134とを電気的に接続する手段は、例えば情報記録装置に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示媒体及び情報記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報の書き換えが可能であり、かつ、外部から電力を供給されないでも表示された情報を維持する表示媒体(以下、単に「表示媒体」ともいう。)には、いわゆる電子ペーパなどがある。かかる表示媒体は、携帯することが容易である。また、無線タグ、すなわち無線通信を行う半導体チップを表示媒体に設ける技術が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【特許文献1】特開2004−127279号公報
【特許文献2】特開2007−323365号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、情報の書き換えが可能であり、表示された情報に対応するデータを記憶する無線タグ等の記憶手段を備える表示媒体において、表示された情報と記憶されたデータとの対応関係が適正でない状態を妨げるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の請求項1に係る表示媒体は、情報を表示する表示手段であって、情報記録手段によって前記情報が書き換えられる表示手段と、前記表示手段に表示されている情報に対応付けられたデータを記憶する記憶手段と、前記情報記録手段により前記情報が書き換えられた場合に書き換え後の前記情報に対応付けられた前記データを供給するデータ供給装置と無線通信を行い、前記記憶手段に記憶されたデータを前記表示手段の書き換えに応じて変更する変更手段と、当該表示媒体があらかじめ決められた状態で前記データ供給装置に装着されていない場合に、前記変更手段によるデータの変更を妨げる状態にするデータ変更制御機構とを備える構成を有する。
【0005】
本発明の請求項2に係る表示媒体は、請求項1の構成において、前記データ変更制御機構が、当該表示媒体があらかじめ決められた状態で前記データ供給装置に装着されている場合に、互いが電気的に接続される第1及び第2の接点を備え、前記第1及び第2の接点が電気的に接続されていない場合に、前記変更手段によるデータの変更を妨げる状態にする構成を有する。
本発明の請求項3に係る表示媒体は、請求項2の構成において、前記第1及び第2の接点が電気的に接続されている場合とされていない場合とで値を変化させる記憶領域を備え、前記変更手段が、前記第1及び第2の接点が電気的に接続されていないことを前記記憶領域の値が示している場合に、データの変更を妨げる構成を有する。
本発明の請求項4に係る発明は、請求項3の構成において、前記変更手段が、前記データの変更を妨げる場合において、当該データの読み出しを妨げない構成を有する。
【0006】
本発明の請求項5に係る表示媒体は、請求項1の構成において、前記データ変更制御機構が、光を検知する検知手段を備え、前記検知手段があらかじめ決められたパターンと異なるパターンの光を検知した場合に、前記変更手段によるデータの変更を妨げる状態にする構成を有する。
本発明の請求項6に係る表示媒体は、請求項5の構成において、前記表示手段は、照射された光に応じた表示を行い、前記情報記録手段は、前記情報に応じた光を照射し、前記検知手段は、前記表示手段に並んで設けられる構成を有する。
【0007】
本発明の請求項7に係る表示媒体は、請求項1の構成において、前記データ変更制御機構に代えて、当該表示媒体があらかじめ決められた状態で前記データ供給装置に装着されている場合に、前記変更手段によるデータの変更を妨げない状態にするデータ変更制御機構を備える構成を有する。
【0008】
本発明の請求項8に係る情報記録システムは、請求項1ないし7のいずれかに記載の表示媒体と、前記表示媒体に記録された情報を書き換える情報記録手段と、前記情報記録手段により前記表示媒体に記録された情報が書き換えられ、当該表示媒体が前記あらかじめ決められた状態で装着されている場合に、書き換え後の前記情報に対応付けられた前記データを前記変更手段に供給するデータ供給手段とを備える構成を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の請求項1及び8の構成によれば、表示された情報と記憶されたデータとの対応関係が適正でない状態を妨げるようにすることができる。
本発明の請求項2の構成によれば、第1及び第2の接点間の電気的接続の有無によって、表示媒体があらかじめ決められた状態で装着されているか否かを判断することができる。
本発明の請求項3の構成によれば、第1及び第2の接点が電気的に接続されていない場合であっても、データの変更以外の動作を行うことができる。
本発明の請求項4の構成によれば、データの読み出しを行う場合には、表示媒体があらかじめ決められた状態で装着されている必要がないようにすることができる。
本発明の請求項5の構成によれば、あらかじめ決められた光のパターンを知らなければ、記憶手段に記憶されたデータの変更を行い得ないようにすることができる。
本発明の請求項6の構成によれば、検知手段による検知に必要な光を情報記録手段によって照射することができる。
本発明の請求項7の構成によれば、表示媒体をあらかじめ決められた状態で装着することができるデータ供給装置が供給するデータによって、記憶手段に記憶されたデータを変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態である情報管理システムの構成を示す図である。本実施形態の情報管理システム10は、ある空間(建造物や、その一室など)からの情報の持ち出しを管理する目的で設けられるものであり、表示媒体100と、情報記録装置200と、サーバ装置300と、読取装置400とを備える。これらは、いずれも、その数を特に問わない。なお、以下においては、情報管理システム10が管理の対象とする空間のことを、「管理空間」という。
【0011】
表示媒体100は、後述する表示体110を備え、情報を表示する。また、表示媒体100は、後述する無線タグ120を備え、表示される情報に応じたデータを記憶する。なお、本実施形態の表示媒体100は、それ自体が情報を書き換えるものではなく、情報記録装置200に装着されることで情報が書き換えられるものであるとする。表示媒体100の使用者は、この表示媒体100を所持して、管理空間の内外を行き来する。また、表示媒体100の使用者は、情報を書き換える場合には、表示媒体100を情報記録装置200に装着させる。なお、ここでいう「書き換え」には、ある情報が表示された状態から別の情報が表示された状態への変更と、ある情報が表示された状態から情報が何も表示されていない状態への変更とが含まれる。後者の状態は、情報が消去されている状態である。
【0012】
図2は、表示体110の構成の一例を示す図である。本実施形態の表示体110としては、この図2に示す光書込型表示体を用いることとする。ここにおいて、光書込型表示体とは、照射された光に応じた表示を行う表示素子を有する表示体をいう。かかる表示素子には、例えば、コレステリック液晶表示素子がある。
【0013】
表示体110は、フィルム基板111及び117と、透明電極112及び116と、光導電層113と、着色層114と、表示素子層115とを有する。なお、本実施形態の光書込型表示体は、モノクロ表示を行う表示体である。フィルム基板111及び117は、表示媒体100の表面を保護するために設けられた層であり、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)により形成される。フィルム基板111は、光が照射される側の面にあり、フィルム基板117は、記録された情報を使用者が観察する側の面にある。透明電極112及び116は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)により形成される層であり、電圧が印加されると、各々の間に電位差が生じる。光導電層113は、照射される光の光量に応じてその導電率を異ならせる導電体(すなわち光導電体)により形成される層である。光導電層113としては、例えば、有機光導電体が用いられる。
【0014】
着色層114は、表示素子層115が光を透過する場合に観察される層であり、あらかじめ決められた色(本実施形態においては、黒)になされている。表示素子層115は、印加される電圧に応じて光の反射状態を異ならせる表示素子を含む層である。本実施形態の表示素子層115は、バインダー樹脂中にマイクロカプセル状のコレステリック液晶表示素子を分散させたものである。コレステリック液晶表示素子は、配向状態として、プレーナ配向状態とフォーカルコニック配向状態とになり得る。コレステリック液晶表示素子は、プレーナ配向状態にある場合には、光を反射(ブラッグ反射)してあらかじめ決められた色(本実施形態においては、白)を呈し、フォーカルコニック配向状態にある場合には、光を透過して着色層114の色を呈する。コレステリック液晶表示素子がいかなる配向状態となるかは、コレステリック液晶表示素子に生じる電位差によって決まる。コレステリック液晶表示素子に生じる電位差は、対向する光導電層113の導電率に応じて変化する。
【0015】
図3は、無線タグ120の構成を示すブロック図である。同図に示すように、無線タグ120は、通信部121と、電力抽出部122と、制御部123と、記憶部124とを備える。通信部121及び制御部123は、これらが協働して本発明の変更手段を実現する。通信部121は、コイル等のアンテナを備え、電磁波の送受信を行う。電力抽出部122は、例えば整流回路を備え、通信部121が受信した電磁波から電力を抽出する。本実施形態の無線タグ120は、電力抽出部122が抽出した電力を用いて動作する。よって、本実施形態の表示媒体100は、電池を内蔵する必要がないが、電力抽出部122が抽出した電力と電池の電力とを併用する構成であってもよい。制御部123は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、変調器、復調器などを備え、通信部121が受信した電磁波を復調してデータを取得し、取得したデータを記憶部124に記憶させるとともに、記憶部124からデータを読み出して取得し、取得したデータを変調した電磁波を発生させて通信部121に供給する。記憶部124は、制御部123の制御に応じて、データを含むデータを記憶する。記憶部124としては、例えば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read-Only Memory)が用いられる。
【0016】
記憶部124に記憶されるデータは、表示媒体100に表示されている情報に対応付けられたデータであり、表示媒体100に表示されている情報が書き換えられると変更されるデータを含む。以下においては、このデータのことを「属性データ」という。属性データは、対応する表示データを識別するデータであり、例えば、表示データにあらかじめ割り当てられた文字列(名称等)を表す。ただし、属性データは、表示データを識別できるものであればいかなるデータであってもよいため、表示データそのものであってもよい。
【0017】
なお、本実施形態において、記憶部124は、属性データの変更の可否を示すデータを記憶する記憶領域を有する。以下においては、このデータのことを「フラグデータ」といい、フラグデータが記憶される記憶領域のことを「フラグ領域」という。フラグデータは、例えば、「1(許可)」又は「0(不可)」のいずれかをとり得る2値のデータである。なお、フラグ領域は、記憶部124に設けられるのではなく、制御部123内部に設けられていてもよい。
【0018】
図4は、表示媒体100の外観を示す図である。同図に示すように、表示媒体100は、表示体110が形成されている領域(すなわち、情報が記録される領域)と、そうでない領域とを有する。情報が記録されない領域には、無線タグ120が内蔵されるとともに、複数の接点131、132、133及び134が設けられている。このうち、接点131及び132は、透明電極112又は116と電気的に接続されて電極を構成するものである。なお、接点131及び132は、表示媒体100から導線を引き出し、その先端に端子を設けた形状としてもよい。一方、接点133及び134は、制御部122と電気的に接続されており、表示媒体100が情報記録装置200に装着されている場合にこの接点間が電気的に接続されるように構成されている。なお、この電気的接続に関する構成の詳細については、後述する。
【0019】
情報記録装置200は、ある記録方式により表示媒体100に情報を記録する。本実施形態の情報記録装置200の記録方式は、光書込型表示体に対応した光書込方式である。情報記録装置200は、表示媒体100が装着された場合に、その表示媒体100に表示されている情報を書き換える。本実施形態の情報記録装置200は、情報を記録する手段であるとともに、情報を消去する手段でもある。また、本実施形態の情報記録装置200は、表示媒体100が装着された場合に、その表示媒体100に新たに記憶される属性データを供給する。すなわち、本実施形態の情報記録装置200は、本発明のデータ供給装置の一例であり、本発明のデータ供給装置と情報記録手段とを兼ねるものである。
【0020】
図5は、情報記録装置200の構成を示すブロック図である。同図に示すように、情報記録装置200は、制御部210と、記憶部220と、記録部230と、第1通信部240と、第2通信部250とを備える。制御部210は、CPUやメモリを備え、情報記録装置200の動作を制御する。記憶部220は、表示媒体100が表示する情報を表すデータ(以下「表示データ」という。)と、属性データとを記憶する。表示データは、例えば、表示する情報を各画素の階調値で表したデータであってもよいし、決められた圧縮(符号化)方式で圧縮されたデータであってもよい。属性データは、表示データを識別するための名称や記号を含むデータである。表示データと属性データとは、対応付けを有し、対(つい)になるようにやりとりされる。なお、表示データ及び属性データは、あらかじめ記憶されていてもよいし、サーバ装置300から供給されてもよい。制御部210は、表示データを記録部230に供給し、属性データを第1通信部240に供給する。
【0021】
記録部230は、情報記録装置200の記録方式に従って情報を記録する。すなわち、記録部230は、本発明における情報記録手段の一例である。本実施形態においては、記録方式が光書込方式であるため、記録部230は光源を備える。ここにおいて、記録部230は、表示体110の全面に同時に光を照射する面状の光源を備える構成であってもよいし、表示体110のある方向(主走査方向)にわたって線状又は帯状の光を照射する光源と、この光源を当該ある方向と交差する方向(副走査方向)に移動させる移動手段とを備える構成であってもよい。記録部230は、かかる構成のもと、制御部210から表示データを取得し、表示データが表す情報に応じた光を照射する。
【0022】
なお、本実施形態の記録部230は、表示媒体100の表示に要する電力を供給する手段を兼ねる。すなわち、本実施形態の記録部230は、表示媒体100の表示に要する電圧を発生させる手段と、接点131及び132と電気的に接続して透明電極112及び116の間に電位差を生じさせる手段とを備える。ただし、記録部230は、表示媒体100が電池を内蔵する場合などには、電力を供給する必要がない。
【0023】
第1通信部240は、表示媒体100と通信を行い、第2通信部250は、サーバ装置300と通信を行う。第1通信部240は、無線タグ120と通信を行うため、無線の通信手段であり、無線タグ120が受信する電磁波を発生させるとともに、無線タグ120が発生させる電磁波を受信する。第1通信部240は、無線タグ120が行う変調及び復調の方式に対応した方式の変調及び復調を行う。第2通信部250は、サーバ装置300と通信可能であれば、有線又は無線のいずれであってもよい。
【0024】
サーバ装置300は、情報記録装置200及び読取装置400と通信を行い、情報記録装置200及び読取装置400にデータを供給する。サーバ装置300が情報記録装置200に供給するデータには、表示データと属性データとが含まれる。サーバ装置300は、情報記録装置200に表示データを供給する場合には、これと対になる属性データを対応付けて送信する。また、サーバ装置300が読取装置400に供給するデータは、属性データが含まれる。サーバ装置300は、情報の持ち出しが許可されていない情報に対応する属性データ(あるいは、情報の持ち出しが許可されている情報に対応する属性データ)を、不正な持ち出しを判断するためのデータとして読取装置400に供給する。
【0025】
図6は、サーバ装置300が実現する機能を示す機能ブロック図である。サーバ装置300は、同図に示すように、データ取得部310及びデータ供給部320に相当する機能を実現する。なお、これらの機能は、CPU、記憶装置、通信インタフェース装置などの協働により実現される。データ取得部310は、表示データ及び属性データを取得する機能を実現する。データ取得部310は、外部(例えば、インターネットに接続された他のサーバ装置)から表示データ及び属性データを取得してもよいし、サーバ装置300が備える記憶装置から表示データ及び属性データを取得してもよい。なお、属性データは、表示データがインターネットやこれに準ずるネットワークを介して取得される場合には、その表示データのURL(Uniform Resource Locator)であってもよい。データ供給部320は、データ取得部310が取得した表示データ及び属性データを情報記録装置200に供給する。また、データ供給部320は、属性データを、不正な持ち出しを判断するためのデータとして読取装置400に供給する。
【0026】
読取装置400は、管理空間の境界(出口等)に設けられ、自装置の近傍を通過する表示媒体100に記憶された属性データを無線通信により読み取る。ここにおける「近傍」とは、無線タグ120の通信距離(通信が可能な距離)に応じて決まる範囲であり、無線タグ120の通信距離以下の範囲をいう。読取装置400は、読み取った属性データに対応する情報の持ち出しの可否を判断し、必要に応じて通知を行う。なお、読取装置400は、いわゆるゲートの形状を有していてもよいし、使用者が表示媒体100をかざす動作を行うことによって読み取りを行うものであってもよい。
【0027】
図7は、読取装置400が実現する機能を示す機能ブロック図である。読取装置400は、同図に示すように、データ取得部410、データ読取部420、判断部430及び通知部440に相当する機能を実現する。なお、これらの機能は、CPU、通信インタフェース装置などの協働により実現される。データ取得部410は、サーバ装置300から属性データを取得する機能を実現する。データ読取部420は、表示媒体100と無線通信を行い、表示媒体100に記憶されている属性データを読み取る機能を実現する。判断部430は、データ取得部410が取得した属性データとデータ読取部420が読み取った属性データとを比較し、読み取りの対象の表示媒体100に表示されている情報が持ち出しのできるものであるか否かを判断する。通知部440は、判断部430により持ち出しが許可されていないと判断された場合に、通知を行う。通知部440が行う通知は、ブザー等に警告音を発させるものであってもよいし、サーバ装置300に判断結果を送信するものであってもよい。また、通知部440は、判断結果を「○」や「×」といった記号で通知してもよい。
【0028】
本実施形態の情報管理システム10の構成は、以上のとおりである。この構成のもと、情報管理システム10においては、管理空間における情報の持ち出し(漏洩など)が管理される。ここでいう管理とは、情報の持ち出しを記録(いわゆるログ)として保存することや、情報の不正な持ち出しがあった場合にこれを通知することである。かかる管理を実現するため、情報記録装置200は、装着された表示媒体100の情報を書き換える場合に、書き換え後の情報に対応する属性データを表示媒体100に供給する。例えば、情報記録装置200は、属性データが「A」である情報を書き換え、属性データが「B」である情報を表示させる場合には、この「B」なる属性データを表示媒体100に供給する。表示媒体100の無線タグ120は、新たな属性データの供給を受け、記憶された属性データを「A」から「B」に変更する。
【0029】
サーバ装置300は、持ち出しの判断に用いる属性データを読取装置400に供給する。読取装置400は、管理空間内から管理空間外に移動する表示媒体100がある場合に、その表示媒体100の属性データを読み取り、読み取った属性データとサーバ装置300から供給された属性データとを比較する。読取装置400は、比較結果が不正な持ち出しとみなされる場合には、その旨を通知する。この場合において、情報の持ち出しは、表示媒体100に表示された情報自体を人為的又は機械的に確認したりすることなく特定される。なお、読取装置400は、不正でない場合についても通知を行うようにしてもよい。
【0030】
本実施形態の表示媒体100は、あらかじめ決められた状態で情報記録装置200に装着され得るように構成されており、この状態で装着された場合に属性データの変更が可能になるように構成されている。以下においては、属性データの変更が可能になる表示媒体100の装着状態のことを、「変更可能状態」という。
【0031】
本実施形態の表示媒体100は、変更可能状態でない場合には、フラグ領域のフラグデータの値が変更を許可しない値(ここでは「0」とする。)となり、変更可能状態になった場合には、フラグ領域のフラグデータの値が変更を許可する値(ここでは「1」とする。)に変更されるように構成されている。具体的には、表示媒体100の無線タグ120は、接点133と接点134とが電気的に接続された場合に、フラグデータの値を「1」に変更する。無線タグ120は、フラグデータの値が「0」である場合には、属性データの変更を行わず、フラグデータの値が「1」である場合には、属性データの変更を行う。なお、無線タグ120は、フラグデータの値が「0」である場合には、その旨を情報記録装置200に通知し、情報記録装置200に情報の書き換えを行わせないようにする。よって、本実施形態の情報記録装置200は、情報の書き換えを行う前に、表示媒体100が変更可能状態であるか否かを判断する。
【0032】
なお、本実施形態の表示媒体100は、属性データを変更した後には、変更可能状態であっても、フラグデータの値を「0」にすると、望ましい。なぜならば、情報の書き換え後に表示媒体100を情報記録装置200から外す場合には、フラグデータの値を「1」から「0」に書き換える前に変更可能状態でなくなる可能性があるからである。例えば、表示媒体100を比較的速く外した場合や、無線タグ120による無線通信が可能な距離が比較的短い場合には、フラグデータの値を「1」から「0」に書き換える前に変更可能状態でなくなる可能性が比較的に高くなる。
【0033】
図8及び図9は、表示媒体100の接点133及び134の電気的な接続を制御する構成を例示する図である。図8(a)は、表示媒体100を収容する凹部200aと、接点133及び134を電気的に接続させる導通部200bとを情報記録装置200に設けた構成を示している。凹部200aは、表示媒体100がはめ込まれるように構成されている。なお、凹部200aには、はめ込まれた表示媒体100を覆うカバーが設けられたり、収容された表示媒体100を動かないように固定する爪状の部材が設けられたりしていてもよい。導通部200bは、表示媒体100が凹部100aに決められた向きで収容された場合に接点133及び134と対向して接触する導体である。
【0034】
図8(b)は、図8(a)に示す一点鎖線の部分を切断面とした断面図である。なお、同図においては、接点133及び134や導通部200bの厚さを強調して示している。導通部200bは、表示媒体100が決められた向きで収容された場合に、同図に示すように接点133及び134に接触し、接点133と接点134とを電気的に接続する。このように導通部200bと接点133及び134とが接触した状態が、この例における変更可能状態である。
【0035】
図9は、図8の導通部200bに相当する構成を表示媒体100に設ける場合を示している。同図に示す導通部100aは、情報記録装置200に装着されていない状態においては、接点133及び134と接触しないように構成されている。例えば、導通部100aは、接点133及び134から離れようとする方向に力を作用させる部材(ゴム、バネ等)が設けられていてもよい。なお、導通部100aは、使用者の指等によっては容易に接点133及び134と接触しない構造にすると、より望ましい。また、凸部200cは、情報記録装置200に設けられており、表示媒体100が凹部200aに決められた向きで収容された場合に、導通部100aに対して接点133及び134に接近する方向の力を作用させる部材である。つまり、導通部100aは、表示媒体100が情報記録装置200に装着されていない場合には、図9(a)に示す状態にあり、表示媒体100が情報記録装置200に装着されると、図9(a)に示す状態から図9(b)に示す状態に変化する。図9(b)に示す状態は、この例における変更可能状態である。
【0036】
なお、情報記録装置200は、凹部200aに代えて、表示媒体100を収容する空間と当該空間に表示媒体100を挿入する挿入口とを備え、表示媒体100が決められた向きで挿入された場合に変更可能状態になる構成であってもよい。また、情報記録装置200は、決められた位置に置かれた表示媒体100を動かないように保持する複数の突起を備える構成でもよい。
【0037】
以上のとおり、本実施形態の表示媒体100及び情報記録装置200によれば、表示媒体100が変更可能状態にある場合に、フラグデータが「1」となり、無線タグ120に記憶された属性データの変更を妨げない状態になる。また、本実施形態の表示媒体100及び情報記録装置200によれば、表示媒体100が変更可能状態にない場合にフラグデータが「0」となり、無線タグ120に記憶された属性データの変更を妨げる状態になる。すなわち、本実施形態において、フラグデータ(又はフラグデータを記憶する記憶領域)や図8又は9に示す構成は、本発明のデータ変更制御機構として機能する。
【0038】
本実施形態の表示媒体100に記憶された属性データを情報記録装置200と異なる他の記録装置(例えば、市販の無線タグ用リーダライタ)で書き換えようとした場合、当該他の記録装置によっては接点133及び134が電気的に接続されないので、この場合には属性データが変更されない。
【0039】
また、本実施形態の表示媒体100は、接点133及び134が電気的に接続されなければ属性データの変更が不可能であるため、通信距離内に複数の無線タグがあったとしても、装着されている一の表示媒体100の無線タグ120に記憶された属性データのみが変更される。よって、本実施形態の表示媒体100及び情報記録装置200によっては、無線タグ120と異なる他の無線タグによる偽装行為(装着された表示媒体100に情報を記録しつつ、当該情報に対応する属性データを当該表示媒体100の無線タグ120に記憶させずに他の無線タグに記憶させる行為)が行えない。
【0040】
さらに、本実施形態の表示媒体100は、フラグデータの値が「1」にならなければ情報を書き換えることができないので、無線タグ120を破損等させて動作しないようにした場合、情報記録装置200による情報の書き換えが行われない。
【0041】
なお、本実施形態の表示媒体100は、接点133及び134が電気的に接続されていなくても属性データの読み出しが妨げられないため、読取装置400にデータ変更制御機構に相当する機構を設ける必要がない。
【0042】
[第2実施形態]
本実施形態は、上述した第1実施形態と異なるデータ変更制御機構を採用するものであるが、データ変更制御機構以外の構成については、第1実施形態と共通である(ただし、本実施形態においては、フラグデータ及びフラグ領域が不要である。)。よって、以下においては、主として本実施形態のデータ変更制御機構について説明し、第1実施形態と共通する構成の説明を省略する。なお、本実施形態の説明に際し、第1実施形態と共通する構成には、第1実施形態と同じ符号を用いる。
【0043】
図10は、本実施形態の表示媒体の外観を示す図である。本実施形態の表示媒体500は、第1実施形態の接点133及び134(図4参照)に代えて、光を検知する検知部140を備える。検知部140は、光の強弱に応じて電気的特性を変化させる受光素子を備える。検知部140の受光素子は、単一であってもよいが、複数あると望ましい。検知部140は、無線タグ120と電気的に接続されており、無線タグ120が検知部140の検知結果を取得できるように構成されている。検知部140の受光素子は、光起電力効果を用いたものであってもよいし、光導電効果を用いたものであってもよい。受光素子としては、例えば、フォトトランジスタやフォトレジスタが用いられる。
【0044】
なお、本実施形態の検知部140は、記録部230が光を照射する側の面のあらかじめ決められた位置に、表示体110と並べて設けられている。これは、記録部230が表示体110に光を照射する手段と検知部140に光を照射する手段とを兼ねているためである。ここにおいて、「あらかじめ決められた位置」とは、記録部230が光を照射することのできる位置のいずれかをいう。
【0045】
本実施形態の情報記録装置200の構成は、記録部230が光を照射する領域が異なる点が第1実施形態の構成と異なる。すなわち、本実施形態の記録部230は、表示体110に加え、検知部140にも光を照射する。また、本実施形態の情報記録装置200は、表示媒体100の接点133及び134に対応する構成(導通部200bや凸部200c)を備える必要がない。
なお、本実施形態のサーバ装置300及び読取装置400の構成は、第1実施形態の構成と同様である。
【0046】
以上の構成のもと、情報記録装置200は、あらかじめ決められた状態で装着された表示媒体500の表示体110及び検知部140に光を照射する。情報記録装置200は、情報の記録を行う前、すなわち表示体110に光を照射する前に、検知部140にあるパターンの光を照射する。このとき、情報記録装置200は、無線タグ120を動作させるための電磁波を発生させる。
【0047】
記録部230が検知部140に照射する光のパターンは、あらかじめ決められている。例えば、検知部140が4個の受光素子を有する場合には、第1の受光素子と第3の受光素子には光を照射し、第2の受光素子と第4の受光素子には光を照射しない、といった具合である。なお、光の照射パターンや受光素子の個数は、特に限定されない。表示媒体500の無線タグ120は、検知部140に照射された光のパターンを特定し、特定したパターンがあらかじめ決められたパターンである場合に、表示媒体500を変更可能状態にする。換言すれば、表示媒体500は、検知部140に決められたパターンの光が照射されるまでは、情報記録装置200に装着されていても変更可能状態にはならない。
【0048】
本実施形態の表示媒体500によれば、検知部140があらかじめ決められたパターンの光を検知しなければ、属性データを変更することができず、属性データの変更が妨げられる状態になる。よって、検知部140に光を照射しない記録装置を用いた場合や、あらかじめ決められたパターンが不明な場合には、属性データが変更されることがない。
【0049】
[変形例]
上述した実施形態は、本発明の一例である。本発明は、例えば、以下の変形例を適用可能である。なお、上述した実施形態及び以下の変形例は、必要に応じて、これらを組み合わせて適用してもよい。
【0050】
(1)変形例1
本発明は、第1実施形態の構成においてフラグデータを用いない態様によっても実施可能である。フラグデータを用いない場合には、接点133及び134が電気的に接続されていないと無線タグ120が動作しない状態(例えば、電力抽出部122と制御部123の電気的接続が断たれる状態)にすることで、変更可能状態とそうでない状態とが切り替わるようになる。ただし、この場合には、データを(変更するのではなく)読み出すだけであっても、接点133及び134が電気的に接続されていることを要する。
【0051】
つまり、本発明における「データの変更を妨げる状態」には、変更手段が動作し得ない状態と、変更手段自体は動作するが、データの変更は行い得ない状態とが含まれる。後者の状態は、換言すれば、変更手段がデータの変更を行い得ないようにその動作を制御している状態である。
【0052】
(2)変形例2
本発明は、第1実施形態の構成においてフラグデータを用いない場合に、接点131及び132の間(すなわち、透明電極112及び116の間)に電位差が生じているか否かを判断することによって変更可能状態であるか否かを判断する構成を採用し得る。この構成においては、接点131及び132の間の電位差や電気抵抗などを検知する手段を設け、接点131及び132と記録部230とが電気的に接続された状態をもって変更可能状態とする。この場合、接点133及び134や、図8及び図9に示す構成は、不要である。
【0053】
(3)変形例3
第2実施形態は、表示体110に光を照射する手段と検知部140に光を照射する手段とを別体に構成することを妨げるものではない。すなわち、第2実施形態は、記録部230を表示体110に光を照射する第1の照射手段として機能させるとともに、検知部140に光を照射する第2の照射手段をさらに備える構成であってもよい。
【0054】
(4)変形例4
第2実施形態は、照射する光のパターンに情報を付与する構成であってもよい。かかる構成の場合、照射する光のパターンをあらかじめ複数定めておき、表示媒体500の無線タグ120は、特定した光のパターンに応じて動作の内容を異ならせる。例えば、無線タグ120は、あるパターンの場合には属性データの変更を許可し、別のパターンの場合には属性データの変更を許可しない、というようにしてもよいし、属性データの読み出しのみを許可するパターンと属性データの読み出し及び変更を許可するパターンとがあるようにしてもよい。
なお、本発明において、光のパターンは、第2実施形態のような位置の相違による類型に加え、時間の相違による類型を含む概念である。すなわち、光のパターンは、光の強弱の時間的な推移を表すものであってもよい。
【0055】
(5)変形例5
無線タグ120が記憶するデータは、表示されている情報に対応するものであればよく、属性データである必要はない。
図11は、無線タグ120が記憶するデータの変形例を示す図である。無線タグ120に記憶されているデータは、同図における「1」又は「0」のデータである。これらのデータは、あらかじめ記憶領域が割り当てられており、割り当てられたそれぞれの記憶領域が属性データと一意的に対応している。例えば、図11(a)においては、値が「1」であるデータが「A」なる属性データに対応しており、この属性データに対応する情報が表示されていることを示している。また、値が「0」であるデータは、その属性データに対応する情報が表示されていないことを示している。
【0056】
この例において、表示媒体の情報が書き換えられ、「A」なる属性データに対応する情報が消去されて「B」なる属性データに対応する情報が表示されると、無線タグ120が記憶するデータは、図11(b)に示すように変更される。すなわち、「A」なる属性データに対応するデータの値が「1」から「0」に変更され、「B」なる属性データに対応するデータの値が「0」から「1」に変更される。
【0057】
(6)変形例6
無線タグ120は、属性データに加え、表示媒体100(又は500)の使用者を識別するデータを記憶してもよく、また、かかるデータを属性データとともに送受信する構成であってもよい。使用者を識別するデータを併用した場合、どの情報を持ち出したかといった情報に加え、誰が持ち出したかといった情報も得られる。
【0058】
(7)変形例7
上述した実施形態において、情報記録装置200は、本発明のデータ供給装置と情報記録手段とを兼ねたものであるが、本発明は、データ供給装置と情報記録手段とを別体に構成したものであってもよい。例えば、本発明は、表示媒体に情報記録手段が含まれる構成であってもよい。
【0059】
(8)変形例8
本発明において、表示体は、モノクロ表示を行うものに限らず、カラー表示を行うものであってもよい。また、表示体は、コレステリック液晶表示素子ではなく、他の表示素子を用いたものであってもよい。さらに、表示体は、ロイコ色素を用いた書き換え可能な表示体のように、記録の際に電圧の印加が不要なものであってもよい。
【0060】
(9)変形例9
本発明は、表示媒体のみならず、表示媒体に情報を記録する情報記録装置や、これら表示媒体及び情報記録装置を備える情報記録システムを含む。また、本発明は、情報記録システム、サーバ装置及び読取装置を組み合わせた情報管理システムとしても特定され得る。なお、本発明の情報管理システムにおいて、サーバ装置に相当する機能の一部又は全部は、情報記録装置又は読取装置が備えていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】情報管理システムの構成を示す図
【図2】表示体の構成の一例を示す図
【図3】無線タグの構成を示すブロック図
【図4】表示媒体の外観を示す図
【図5】情報記録装置の構成を示すブロック図
【図6】サーバ装置が実現する機能を示す機能ブロック図
【図7】読取装置が実現する機能を示す機能ブロック図
【図8】表示媒体の電気的な接続を制御する構成を例示する図
【図9】表示媒体の電気的な接続を制御する構成を例示する図
【図10】表示媒体の外観を示す図
【図11】無線タグが記憶するデータの変形例を示す図
【符号の説明】
【0062】
10…情報管理システム、100…表示媒体、110…表示体、120…無線タグ、121…通信部、122…電力抽出部、123…制御部、124…記憶部、131、132、133、134…接点、200…情報記録装置、300…サーバ装置、400…読取装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を表示する表示手段であって、情報記録手段によって前記情報が書き換えられる表示手段と、
前記表示手段に表示されている情報に対応付けられたデータを記憶する記憶手段と、
前記情報記録手段により前記情報が書き換えられた場合に書き換え後の前記情報に対応付けられた前記データを供給するデータ供給装置と無線通信を行い、前記記憶手段に記憶されたデータを前記表示手段の書き換えに応じて変更する変更手段と、
当該表示媒体があらかじめ決められた状態で前記データ供給装置に装着されていない場合に、前記変更手段によるデータの変更を妨げる状態にするデータ変更制御機構と
を備えることを特徴とする表示媒体。
【請求項2】
前記データ変更制御機構が、
当該表示媒体があらかじめ決められた状態で前記データ供給装置に装着されている場合に、互いが電気的に接続される第1及び第2の接点を備え、
前記第1及び第2の接点が電気的に接続されていない場合に、前記変更手段によるデータの変更を妨げる状態にする
ことを特徴とする請求項1に記載の表示媒体。
【請求項3】
前記第1及び第2の接点が電気的に接続されている場合とされていない場合とで値を変化させる記憶領域を備え、
前記変更手段が、
前記第1及び第2の接点が電気的に接続されていないことを前記記憶領域の値が示している場合に、データの変更を妨げる
ことを特徴とする請求項2に記載の表示媒体。
【請求項4】
前記変更手段が、前記データの変更を妨げる場合において、当該データの読み出しを妨げないことを特徴とする請求項3に記載の表示媒体。
【請求項5】
前記データ変更制御機構が、
光を検知する検知手段を備え、
前記検知手段があらかじめ決められたパターンと異なるパターンの光を検知した場合に、前記変更手段によるデータの変更を妨げる状態にする
ことを特徴とする請求項1に記載の表示媒体。
【請求項6】
前記表示手段は、照射された光に応じた表示を行い、
前記情報記録手段は、前記情報に応じた光を照射し、
前記検知手段は、前記表示手段に並んで設けられる
ことを特徴とする請求項5に記載の表示媒体。
【請求項7】
前記データ変更制御機構に代えて、当該表示媒体があらかじめ決められた状態で前記データ供給装置に装着されている場合に、前記変更手段によるデータの変更を妨げない状態にするデータ変更制御機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の表示媒体と、
前記表示媒体に記録された情報を書き換える情報記録手段と、
前記情報記録手段により前記表示媒体に記録された情報が書き換えられ、当該表示媒体が前記あらかじめ決められた状態で装着されている場合に、書き換え後の前記情報に対応付けられた前記データを前記変更手段に供給するデータ供給手段と
を備えることを特徴とする情報記録システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−72566(P2010−72566A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−242821(P2008−242821)
【出願日】平成20年9月22日(2008.9.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】