表示装置システム
【課題】筺体の載置面を叩くことにより同時に複数の表示装置を操作することができる表示装置システムを提供する。
【解決手段】複数の表示装置を備える表示装置システムであって、前記表示装置2は、画像を表示する表示部26と、他の表示装置における操作指示を検知する検知部24と、前記検知部において検知した前記操作指示に基づいて前記表示部を制御する操作を実行する制御部20とを備える。
【解決手段】複数の表示装置を備える表示装置システムであって、前記表示装置2は、画像を表示する表示部26と、他の表示装置における操作指示を検知する検知部24と、前記検知部において検知した前記操作指示に基づいて前記表示部を制御する操作を実行する制御部20とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
打指により操作を行う装着型コマンド入力装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この入力装置によれば、直接機器に触れることなく操作を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−322186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の装着型コマンド入力装置においては、装置を人体につけなければ操作を行うことができなかった。
【0005】
本発明の目的は、筺体の載置面を叩くことにより同時に複数の表示装置を操作することができる表示装置システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表示装置システムは、複数の表示装置を備える表示装置システムであって、前記表示装置は、画像を表示する表示部と、他の表示装置における操作指示を検知する検知部と、前記検知部において検知した前記操作指示に基づいて前記表示部を制御する操作を実行する制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の表示装置システムによれば、筺体の載置面を叩くことにより同時に複数の表示装置を操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの配置位置を示す図である。
【図2】第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの投影状態を示す斜視図である。
【図3】第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの加速度センサの配置位置を示す図である。
【図5】第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの処理を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの処理を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施の形態に係る他のプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの配置位置を示す図である。
【図8】第1の実施の形態に係る他のプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの配置位置を示す図である。
【図9】第2の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタにおける輝度検出状態を示す図である。
【図10】第2の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの構成を示すブロック図である。
【図11】第2の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの処理を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの処理を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタにおける輝度検出状態を示す図である。
【図14】第3の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの投影状態及び撮影状態を示す図である。
【図15】第3の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの構成を示すブロック図である。
【図16】第3の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの処理を示すフローチャートである。
【図17】第3の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムについて説明する。図1は、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1を構成するプロジェクタの配置位置を示す図である。図1に示すように、プロジェクタシステム1は、プロジェクタ2a、プロジェクタ2b、プロジェクタ2c、プロジェクタ2dを有している。プロジェクタ2a〜2dは、図1に示すように机6の載置面Gにそれぞれ載置され、各プロジェクタ2a〜2dはネットワーク3により接続されている。このプロジェクタシステム1において、操作者は指7で載置面Gを叩くことにより各プロジェクタ2a〜2dを操作することができる。例えば、指7で載置面Gを叩くことにより、プロジェクタ2aに投影画像8aを、プロジェクタ2bに投影画像8bを、プロジェクタ2cに投影画像8cを、プロジェクタ2dに投影画像8dを載置面Gに投影させることができる。
【0010】
図2は、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ2aの投影状態を示す斜視図である。プロジェクタ2aの筐体9の前面には、載置面Gに対して投影画像8aの投影を行うための投影窓10が設けられている。なお、プロジェクタ2b〜2dについても同様に筐体9の前面に投影画像8b〜8dの投影を行うための投影窓10が設けられている。
【0011】
図3は、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ2aの構成を示すブロック図である。なお、プロジェクタ2b〜2dの構成はプロジェクタ2aの構成同一であるため説明を省略する。プロジェクタ2aはCPU20を備え、CPU20には、自己のプロジェクタを主プロジェクタとして特定する特定ボタン22、机6の載置面Gの法線方向の加速度を検出する加速度センサ24、投影画像8aを載置面Gに投影する投影部26、投影部26により投影される投影画像8aの画像データに対して画質の補正等を行う画像処理部36、投影画像8a等の種々のデータを記憶するメモリカード38、プロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ間で主プロジェクタを特定する特定情報や各プロジェクタにおける操作内容を示す操作情報等の送受信を行う通信部40が接続されている。ここで、投影部26は、光源であるLED光源28の点灯、消灯及びLED光源28から射出される投影光の光量を調節する電源制御部30、投影画像を表示するLCOS32の制御を行う投影制御部34を備えている。
【0012】
図4は、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ2aの加速度センサ24の配置位置を示す図である。なお、プロジェクタ2b〜2dにおける加速度センサ24の配置位置はプロジェクタ2aと同一であるため説明を省略する。加速度センサ24は、筐体9の底面に配置され、直接机6に接触している。これにより、加速度センサ24は、筐体9に作用する加速度の中で机6の載置面Gの法線方向14に作用する加速度を検出する。
【0013】
次に、図5のフローチャートを参照して、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ2aの処理について説明する。まず、図1に示すように、プロジェクタ2a〜2dが載置面Gの所定の位置に載置された状態においてプロジェクタ2aの特定ボタン22が操作されると、プロジェクタ2aが主プロジェクタとして特定され(ステップS1)、プロジェクタ2aのCPU20は、特定情報を生成する(ステップS2)。なお、プロジェクタ2aは、特定ボタン22が操作されたことにより主プロジェクタとして機能する。次に、プロジェクタ2aのCPU20は、通信部40及びネットワーク3を介して他のプロジェクタ2b〜2dに対して特定情報を送信する(ステップS3)。
【0014】
ここで、載置面Gが指7で叩かれ、加速度センサ24において加速度が検出されると、プロジェクタ2aのCPU20は、検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンであるか否かの判定を行う(ステップS4)。例えば、所定の期間内に検出した加速度の強度の波形が所定の波形であるか否かを識別することにより判定を行う。なお、所定の期間及び所定の波形については、操作者が任意に設定することができる。検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンでなかった場合には判定を繰り返し(ステップS4:No)、所定の振動パターンであった場合(ステップS4:Yes)、プロジェクタ2aのCPU20は、振動パターンに基づいて操作情報の生成を行う(ステップS5)。例えば、振動パターンが2つのパルスが連続する加速度の強度の波形パターンである場合は、次の画像を表示する旨の操作情報を生成する。
【0015】
次に、プロジェクタ2aのCPU20は、通信部40及びネットワーク3を介して他のプロジェクタ2b〜2dに対して操作情報を送信する(ステップS6)。操作情報を送信すると、CPU20は、プロジェクタ2aにおいて検出した加速度の振動パターンに基づいてプロジェクタ2aの操作を実行する(ステップS7)。例えば、振動パターンが2つのパルスが連続する加速度の強度の波形パターンである場合は、次の画像を表示する。
【0016】
次に、図6のフローチャートを参照して、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ2bの処理について説明する。プロジェクタ2c、2dについても図6のフローチャートに示すように処理が行われる。まず、プロジェクタ2bのCPU20は、主プロジェクタであるプロジェクタ2aから通信部40を介して特定情報を受信する(ステップS11)。ここで、プロジェクタ2bは、プロジェクタ2aから特定情報を受信したことにより従プロジェクタとして機能する。次に、載置面Gが指7で叩かれ、加速度センサ24において加速度が検出されると、プロジェクタ2bのCPU20は、検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンであるか否かの判定を行う(ステップS12)。検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンでなかった場合には判定を繰り返し(ステップS12:No)、所定の振動パターンであった場合(ステップS12:Yes)、プロジェクタ2bのCPU20は、振動パターンに基づいて操作情報の生成を行う(ステップS13)。
【0017】
次に、プロジェクタ2bのCPU20は、通信部40を介して主プロジェクタであるプロジェクタ2aから操作情報を受信し(ステップS14)、自己のプロジェクタ2bにおいて生成した操作情報の操作内容と、プロジェクタ2aから受信した操作情報の操作内容とが一致するか否かの判定を行う(ステップS15)。操作内容が一致しなかった場合(ステップS15:No)、プロジェクタ2bのCPU20は、主プロジェクタから受信した操作情報の操作内容に基づいて操作を実行する(ステップS16)。例えば、プロジェクタ2bにおいて生成した操作情報の操作内容が次の画像の表示であり、主プロジェクタであるプロジェクタ2aから受信した操作情報の操作内容が投影の中止であった場合、プロジェクタ2bのCPU20は、主プロジェクタであるプロジェクタ2aにおける操作情報の操作内容を優先して投影部26に投影中止の指示を行い、投影画像8bの投影を中止する。一方、操作内容が一致した場合(ステップS15:Yes)、プロジェクタ2bのCPU20は、通信部40を制御して主プロジェクタとの通信を中止し(ステップS17)、自己の加速度センサ24において検出した加速度の振動パターンに基づいて操作を実行する(ステップS18)。
【0018】
この第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1によれば、筐体9の載置面Gを指7で叩くことにより同時に複数のプロジェクタ2a〜2dを操作することができる。また、自己のプロジェクタにおいて生成した操作情報の操作内容と、主プロジェクタから受信した操作情報の操作内容とが異なる場合には、主プロジェクタから受信した操作情報の操作内容を優先して操作を実行することにより、各プロジェクタの操作内容を統一することができる。また、自己のプロジェクタにおいて生成した操作情報の操作内容と、主プロジェクタから受信した操作情報の操作内容とが一致する場合には、主プロジェクタとの通信を中止することにより省電力を実現することができる。
【0019】
なお、上述の第1の実施の形態においては、プロジェクタ2aを主プロジェクタとして特定した場合を例に説明しているが、プロジェクタ2a以外のプロジェクタを主プロジェクタとして特定してもよい。
【0020】
また、上述の第1の実施の形態においては、特定ボタン22を操作することにより主プロジェクタを特定しているが、加速度センサ24で検出した加速度の強度(振動の強度)に基づいて主プロジェクタを特定するようにしてもよい。例えば、プロジェクタ2aは、プロジェクタ2b〜2dから加速度の強度の最大値に関するデータを受信し、プロジェクタ2aの加速度センサ24で検出した加速度の強度の最大値と比較する。比較の結果、自己のプロジェクタ2aの加速度センサ24で検出した加速度の強度の最大値が最も大きい場合には、自己のプロジェクタを主プロジェクタとして機能させるようにしてもよい。この場合、プロジェクタ2b〜2dは、自己のプロジェクタの加速度センサ24で検出した加速度の強度の最大値よりもプロジェクタ2aから受信した加速度の強度の最大値の方が大きいため従プロジェクタとして機能する。プロジェクタ2a以外のプロジェクタが加速度の強度の最大値に関するデータを受信した場合についても同様である。これらの場合において、加速度の強度は振動源に近い位置程大きくなることから、操作者は、指7で叩いた位置から最も近い場所に位置するプロジェクタを主プロジェクタとして機能させることができる。
【0021】
また、上述の第1の実施の形態において、自己のプロジェクタにおいて生成した操作情報の操作内容が、主プロジェクタから受信した操作情報の操作内容と異なる場合には、加速度センサ24における加速度の検出感度を変更するようにしてもよい。例えば、加速度センサ24の検出感度が低く、加速度を正確に検出できなかったために、自己のプロジェクタにおいて生成した操作情報の操作内容が、主プロジェクタから受信した操作情報の操作内容と異なってしまう場合が考えられる。このような場合に、加速度センサ24の検出感度を上げるようにしてもよい。これにより、各プロジェクタ2a〜2dにおいて正確に加速度を検出し、加速度の振動パターンを判定することができる。また、各プロジェクタにおいて検出した加速度の振動パターンが同一である場合、プロジェクタ2a〜2dにおいて通信を行う必要がないため、省電力を実現することができる。
【0022】
また、上述の第1の実施の形態においては、図1に示すように、各プロジェクタ2a〜2dを同一の机6に載置しているが、プロジェクタごとに別々の机に載置するようにしてもよい。例えば、図7に示すように、プロジェクタ2aを机6aに、プロジェクタ2bを机6bに、プロジェクタ2cを机6cに、プロジェクタ2dを机6dに載置するようにしてもよい。このように、各プロジェクタを別々の机6に載置した場合においても、ネットワーク3により上述の第1の実施の形態と同様の情報の通信を行うことにより複数のプロジェクタ2a〜2dを同時に操作することができる。なお、この場合、一つの机において検出した加速度が所定の振動パターンであった場合に、その机に載置されているプロジェクタを主プロジェクタとして機能させるようにしてもよい。例えば、机6aを5回連続して指7で叩いた場合に、プロジェクタ2aを主プロジェクタとして機能させることができるようにしてもよい。この場合には、プロジェクタ2aからプロジェクタ2b〜2dに対して、上述の第1の実施の形態と同様な特定情報が送信されるため、プロジェクタ2b〜2dは従プロジェクタとして機能する。
【0023】
また、上述の第1の実施の形態において、図8に示すように、各プロジェクタが各々の加速度センサ24で検出した加速度の強度に基づいて独立して操作を実行するようにしてもよい。
【0024】
また、上述の第1の実施の形態において、プロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ2a〜2dのうち、一部のプロジェクタを一つのグループとしてグループ化できるようにしてもよい。例えば、図1において、プロジェクタ2aとプロジェクタ2bとを一つのグループとしてグループ化し、プロジェクタ2aが主プロジェクタである場合において、各プロジェクタ2b〜2dにおいて生成した操作情報の操作内容がすべて異なっていたとする。このような場合、プロジェクタ2aのグループに属するプロジェクタ2bは、主プロジェクタであるプロジェクタ2aから受信した操作情報の操作内容に基づいて操作を行う。一方、プロジェクタ2cとプロジェクタ2dは、各々の加速度センサ24で検出した加速度の振動パターンに基づいて操作を実行する。なお、グループ化の方法としては、例えば、各プロジェクタ2a〜2dにそのプロジェクタがグループに属することを指定するグループボタンを設け、グループボタンが操作されたプロジェクタのCPU20は、グループ情報を生成し、通信部40及びネットワーク3を介して他のプロジェクタに対してグループ情報を送信する。そして、グループボタンが操作されたプロジェクタは、グループ情報を受信した場合に、グループ情報の送信を行なったプロジェクタと同一のグループに属するプロジェクタとして機能する。一方、グループ情報を受信し、かつ、グループボタンが操作されていないプロジェクタは、グループに属しないプロジェクタとして機能する。また、各プロジェクタ2a〜2dに投影画像8a〜8d上に指7が差し込まれたことを検出する指検出部を設け、指7を検出した複数のプロジェクタを一つのグループとしてグループ化するようにしてもよい。即ち、指7を検出したプロジェクタのCPU20は、グループ情報を生成し、通信部40及びネットワーク3を介して他のプロジェクタに対してグループ情報を送信する。そして、指7を検出したプロジェクタは、グループ情報を受信した場合に、グループ情報の送信を行なったプロジェクタと同一のグループに属するプロジェクタとして機能する。一方、グループ情報を受信し、かつ、指7を検出していないプロジェクタは、グループに属しないプロジェクタとして機能する。
【0025】
次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム100について説明する。この第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム100は、図9に示すように、プロジェクタ2a、プロジェクタ2bを有し、プロジェクタ2bに投影画像8b周辺の輝度検出エリア48における載置面Gの輝度の変化を検出する機能を追加したものである。ここで、プロジェクタ2bは、輝度検出エリア48のいずれか一つが隣接して設置されているプロジェクタ2aの投影画像8a上に位置するように配置されている。従って、第1の実施の形態と同一の構成についての詳細な説明は省略し、異なる部分のみについて詳細に説明する。また、第1の実施の形態と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
【0026】
図10は、第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム100を構成するプロジェクタ2bの構成を示すブロック図である。プロジェクタ2bはCPU20を備え、プロジェクタ2bのCPU20には、輝度の変化に基づいてプロジェクタ2bを操作する輝度モードを設定する輝度検出ボタン50、載置面Gにおける所定のエリアの輝度の変化を検出する輝度センサ52が接続されている。なお、他の構成については、プロジェクタシステム1のプロジェクタ2bと同一である。また、この実施の形態において、プロジェクタシステム100を構成するプロジェクタ2aは、プロジェクタシステム100におけるプロジェクタ2bの構成から輝度検出ボタン50及び輝度センサ52を省略したものである。
【0027】
次に、図11のフローチャートを参照して、第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム100を構成するプロジェクタ2aの処理について説明する。まず、図9に示すように、プロジェクタ2aが机6の載置面Gに載置された状態において、机6の載置面Gが指7で叩かれると、プロジェクタ2aの加速度センサ24において加速度が検出され、プロジェクタ2aのCPU20は、検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンであるか否かの判定を行う(ステップ21)。検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンでなかった場合には判定を繰り返し(ステップS21:No)、所定の振動パターンであった場合(ステップS21:Yes)、CPU20は、振動パターンに基づいて投影部26を制御する操作を実行する(ステップ22)。
【0028】
次に、図12のフローチャートを参照して、第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム100を構成するプロジェクタ2bの処理について説明する。まず、プロジェクタ2bにおいて輝度検出ボタン50が操作されると、プロジェクタ2bのCPU20は、プロジェクタ2bを輝度モードに移行する(ステップS31)。次に、プロジェクタ2bのCPU20は、輝度検出エリア48の輝度が所定の範囲を超えて変化したか否かの判定を行う(ステップS32)。例えば、図9に示すように、プロジェクタ2bがプロジェクタ2aと隣接して載置されている状態において、プロジェクタ2aにより投影画像8aが載置面Gに表示されると、輝度検出エリア48が急激に明るくなる。このような場合に、輝度検出エリア48の輝度が所定の範囲を超えて変化したと判定される。なお、所定の範囲については、操作者が任意に設定することができる。
【0029】
輝度検出エリア48の輝度が所定の範囲を超えて変化しなかった場合には判定を繰り返し(ステップS22:No)、所定の範囲を超えて変化した場合には(ステップS32:Yes)、CPU20は、プロジェクタ2bの投影部26を制御する操作を実行する(ステップS33)。例えば、プロジェクタ2bのCPU20は、投影部26に投影開始の指示を行い載置面Gに投影画像8bを表示する。
【0030】
この第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム100によれば、輝度検出エリア48の輝度の変化を検出することにより、同時に複数のプロジェクタを連動させて操作することができる。
【0031】
なお、上述の第2の実施の形態においては、プロジェクタ2aが振動パターンに基づいて投影画像8aを投影し、プロジェクタ2bが投影画像8aの輝度の変化を検出しているが、プロジェクタ2aとプロジェクタ2bとを入れ替えてもよい。
【0032】
また、上述の第2の実施の形態においては、輝度検出ボタン50を操作することによりプロジェクタ2bを輝度モードに移行しているが、加速度センサ24において検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンである場合にプロジェクタを輝度モードに移行するようにしてもよい。
【0033】
また、上述の第2の実施の形態においては、プロジェクタ2bが輝度検出ボタン50、輝度センサ52を備えているが、プロジェクタシステム100を構成する全てのプロジェクタが輝度検出ボタン50、輝度センサ52を備えるようにしてもよい。この場合、例えば、プロジェクタシステム100が4つのプロジェクタ2a〜2dを有しており、プロジェクタ2a〜2dが隣接して机6に載置されている場合には、一つのプロジェクタ2aの輝度検出エリア48を懐中電灯などで照らすことにより、同時に複数のプロジェクタ2a〜2dを連動させて操作することができる。
【0034】
また、上述の第2の実施の形態において、図13に示すように、プロジェクタ2aにより表示される投影画像8aと、プロジェクタ2bにより表示される投影画像8bが重なって表示されてもよい。このような場合であっても、投影画像8aがプロジェクタ2bの輝度検出エリア48内に表示されることにより、プロジェクタ2bは輝度検出エリア48において輝度の変化を検出することができ、輝度の変化に基づいてプロジェクタ2bの操作を実行することができる。
【0035】
また、上述の第2の実施の形態においては、輝度が変化する例として、投影画像8aがプロジェクタ2bの輝度検出エリア48に表示された場合を例に説明しているが(図9参照)、輝度検出エリア48に次の投影画像8aが表示されることにより、輝度検出エリア48が明るくなった場合などに輝度が変化したと判定してもよい。また、輝度の変化は、輝度検出エリア48が明るくなる場合に限らず、暗くなる場合であってもよい。
【0036】
次に、図面を参照して本発明の第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101について説明する。この第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101は、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1の構成に、全てのプロジェクタ2a〜2dにおいて、投影画像8a〜8dの画質を均一に保つ機能を追加したものである。従って、第1の実施の形態と同一の構成についての詳細な説明は省略し、異なる部分のみについて詳細に説明する。また、第1の実施の形態と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
【0037】
図14は、第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101を構成するプロジェクタ2aの投影状態及び投影画像8aの撮影状態を示す図である。プロジェクタ2aの筐体9の投影窓10の上には、投影画像8aを撮影するカメラ56が設けられている。なお、プロジェクタ2b〜2dについても筐体9の投影窓10の上に投影画像8b〜8dを撮影するカメラ56が設けられている。
【0038】
図15は、第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101を構成するプロジェクタ2aの構成を示すブロック図である。なお、プロジェクタシステム101を構成するプロジェクタ2b〜2dの構成はプロジェクタ2aの構成と同一であるため説明を省略する。プロジェクタ2aはCPU20を備え、プロジェクタ2aのCPU20には、カメラ56が接続されている。なお、他の構成については、プロジェクタシステム1のプロジェクタ2aと同一である。
【0039】
次に、図16のフローチャートを参照して、第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101を構成するプロジェクタ2aの処理について説明する。まず、プロジェクタ2a〜2dが載置面Gの所定の位置に載置された状態において(図1参照)プロジェクタ2aが主プロジェクタとして特定され、プロジェクタ2aの操作が実行されると(図5参照)、プロジェクタ2aのCPU20は、カメラ56により投影画像8aの撮影を開始する(ステップS41)。
【0040】
次に、プロジェクタ2aのCPU20は、カメラ56により撮影された投影画像8aの画像データから画質情報を生成する(ステップS32)。ここで、画質情報とは、例えば、投影画像8aの輝度、色温度、色調、解像度等に関する情報である。次に、プロジェクタ2aのCPU20は、通信部40及びネットワーク3を介して他のプロジェクタ2b〜2dに対して画質情報を送信する(ステップS43)。
【0041】
次に、図17のフローチャートを参照して、第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101を構成するプロジェクタ2bの処理について説明する。プロジェクタ2c、2dについても図17のフローチャートに示すように処理が行われる。まず、プロジェクタ2bが主プロジェクタであるプロジェクタ2aから操作情報を受信し、受信した操作情報の操作内容に基づいて投影部26を制御する操作が実行されると(図6参照)、プロジェクタ2bのCPU20は、カメラ56により投影画像8bの撮影を開始する(ステップS51)。
【0042】
次に、プロジェクタ2bのCPU20は、カメラ56により撮影された投影画像8bの画像データから画質情報を生成する(ステップS52)。画質情報を生成すると、プロジェクタ2bのCPU20は、主プロジェクタであるプロジェクタ2aから通信部40を介してプロジェクタ2aにおいて生成された画質情報を受信し(ステップS53)、自己のプロジェクタ2bにおいて生成した画質情報の内容と、プロジェクタ2aから受信した画質情報の内容とが一致するか否かの判定を行う(ステップS54)。
【0043】
画質情報の内容が一致しなかった場合(ステップS54:No)、プロジェクタ2bのCPU20は、画像処理部36を制御して、プロジェクタ2aから受信した画質情報に基づいて投影画像8bの画質を補正する(ステップS55)。例えば、プロジェクタ2aから受信した画質情報に基づく輝度と、プロジェクタ2bにおいて生成した画質情報に基づく輝度が異なり、投影画像8aよりも投影画像8bが暗く表示されている場合には、画像処理部36において投影画像8bを明るくする補正を行う。なお、画質情報が一致した場合(ステップS54:Yes)、プロジェクタ2bのCPU20は、投影画像8bの画質について補正を行わない。
【0044】
この第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101によれば、投影画像8a〜8dの画質を均一に保ちながら、同時に複数のプロジェクタ2a〜2dを操作することができる。プロジェクタ2a以外のプロジェクタが主プロジェクタとして特定されている場合においても同様である。
【0045】
なお、上述の第3の実施の形態においては、プロジェクタ2aが主プロジェクタとして特定されている場合を例に説明しているが、プロジェクタ2a以外のプロジェクタが主プロジェクタとして特定された場合であってもよい。
【0046】
また、上述の第3の実施の形態においては、主プロジェクタであるプロジェクタ2aの投影画像8aの画質を基準に、他のプロジェクタ2b〜2dの投影画像8a〜8dの画質を補正しているが、主プロジェクタの投影画像8aの画質を基準にしなくてもよい。例えば、最も明るい輝度を有する画質情報に基づいてすべての投影画像8a〜8dの輝度を補正するようにしてもよい。
【0047】
また、上述の第3の実施の形態において、投影画像8a〜8dの画質の補正として、色再現域の補正、コントラストの補正、ガンマ補正等を行ってもよい。
【0048】
また、上述の各実施の形態においては、加速度センサ24により筐体9に作用する加速度を検出しているが、振動を検出する機能を備えたセンサであれば種類は問わない。例えば、筐体9の底面にマイクを配置し、マイクにより載置面Gの音声の振動を検出するようにしてもよい。
【0049】
また、上述の各実施の形態においては、加速度センサ24は直接机6に接触しているが、間接的に机6に接触するようにしてもよい。例えば、筐体9を構成する剛体である部材を介して机6に接触するようにしてもよい。
【0050】
また、上述の各実施の形態においては、筐体9及び机6の材質を明記していないが、加速度センサ24が筐体9に作用する加速度を検出し、CPU20が検出した加速度の強度に基づいてプロジェクタ2の操作を行うことができれば筐体9及び机6の材質は問わない。
【0051】
また、上述の各実施の形態においては、机6の載置面Gに投影画像の投影を行っているが、投影画像は、壁や床など、他の平面に投影してもよい。また、球のような曲面体や移動物体などに投影してもよい。
【0052】
また、上述の各実施の形態においては、表示装置としてプロジェクタを例に説明したが、筐体の載置面を叩くことにより操作を行う機能を備えていれば、デジタルフォトフレームやデジタルカメラ等、他の表示装置においても本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0053】
1,100,101…プロジェクタシステム、2a、2b、2c、2d…プロジェクタ、3…ネットワーク、6…机、7…指、8a、8b、8c、8d…投影画像、9…筐体、10…投影窓、20…CPU、22…特定ボタン、24…加速度センサ、26…投影部、38…メモリカード、50…輝度検出ボタン、52…輝度センサ、56…カメラ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
打指により操作を行う装着型コマンド入力装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この入力装置によれば、直接機器に触れることなく操作を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−322186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の装着型コマンド入力装置においては、装置を人体につけなければ操作を行うことができなかった。
【0005】
本発明の目的は、筺体の載置面を叩くことにより同時に複数の表示装置を操作することができる表示装置システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表示装置システムは、複数の表示装置を備える表示装置システムであって、前記表示装置は、画像を表示する表示部と、他の表示装置における操作指示を検知する検知部と、前記検知部において検知した前記操作指示に基づいて前記表示部を制御する操作を実行する制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の表示装置システムによれば、筺体の載置面を叩くことにより同時に複数の表示装置を操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの配置位置を示す図である。
【図2】第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの投影状態を示す斜視図である。
【図3】第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの加速度センサの配置位置を示す図である。
【図5】第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの処理を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの処理を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施の形態に係る他のプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの配置位置を示す図である。
【図8】第1の実施の形態に係る他のプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの配置位置を示す図である。
【図9】第2の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタにおける輝度検出状態を示す図である。
【図10】第2の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの構成を示すブロック図である。
【図11】第2の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの処理を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの処理を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタにおける輝度検出状態を示す図である。
【図14】第3の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの投影状態及び撮影状態を示す図である。
【図15】第3の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの構成を示すブロック図である。
【図16】第3の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの処理を示すフローチャートである。
【図17】第3の実施の形態に係るプロジェクタシステムを構成するプロジェクタの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクタシステムについて説明する。図1は、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1を構成するプロジェクタの配置位置を示す図である。図1に示すように、プロジェクタシステム1は、プロジェクタ2a、プロジェクタ2b、プロジェクタ2c、プロジェクタ2dを有している。プロジェクタ2a〜2dは、図1に示すように机6の載置面Gにそれぞれ載置され、各プロジェクタ2a〜2dはネットワーク3により接続されている。このプロジェクタシステム1において、操作者は指7で載置面Gを叩くことにより各プロジェクタ2a〜2dを操作することができる。例えば、指7で載置面Gを叩くことにより、プロジェクタ2aに投影画像8aを、プロジェクタ2bに投影画像8bを、プロジェクタ2cに投影画像8cを、プロジェクタ2dに投影画像8dを載置面Gに投影させることができる。
【0010】
図2は、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ2aの投影状態を示す斜視図である。プロジェクタ2aの筐体9の前面には、載置面Gに対して投影画像8aの投影を行うための投影窓10が設けられている。なお、プロジェクタ2b〜2dについても同様に筐体9の前面に投影画像8b〜8dの投影を行うための投影窓10が設けられている。
【0011】
図3は、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ2aの構成を示すブロック図である。なお、プロジェクタ2b〜2dの構成はプロジェクタ2aの構成同一であるため説明を省略する。プロジェクタ2aはCPU20を備え、CPU20には、自己のプロジェクタを主プロジェクタとして特定する特定ボタン22、机6の載置面Gの法線方向の加速度を検出する加速度センサ24、投影画像8aを載置面Gに投影する投影部26、投影部26により投影される投影画像8aの画像データに対して画質の補正等を行う画像処理部36、投影画像8a等の種々のデータを記憶するメモリカード38、プロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ間で主プロジェクタを特定する特定情報や各プロジェクタにおける操作内容を示す操作情報等の送受信を行う通信部40が接続されている。ここで、投影部26は、光源であるLED光源28の点灯、消灯及びLED光源28から射出される投影光の光量を調節する電源制御部30、投影画像を表示するLCOS32の制御を行う投影制御部34を備えている。
【0012】
図4は、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ2aの加速度センサ24の配置位置を示す図である。なお、プロジェクタ2b〜2dにおける加速度センサ24の配置位置はプロジェクタ2aと同一であるため説明を省略する。加速度センサ24は、筐体9の底面に配置され、直接机6に接触している。これにより、加速度センサ24は、筐体9に作用する加速度の中で机6の載置面Gの法線方向14に作用する加速度を検出する。
【0013】
次に、図5のフローチャートを参照して、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ2aの処理について説明する。まず、図1に示すように、プロジェクタ2a〜2dが載置面Gの所定の位置に載置された状態においてプロジェクタ2aの特定ボタン22が操作されると、プロジェクタ2aが主プロジェクタとして特定され(ステップS1)、プロジェクタ2aのCPU20は、特定情報を生成する(ステップS2)。なお、プロジェクタ2aは、特定ボタン22が操作されたことにより主プロジェクタとして機能する。次に、プロジェクタ2aのCPU20は、通信部40及びネットワーク3を介して他のプロジェクタ2b〜2dに対して特定情報を送信する(ステップS3)。
【0014】
ここで、載置面Gが指7で叩かれ、加速度センサ24において加速度が検出されると、プロジェクタ2aのCPU20は、検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンであるか否かの判定を行う(ステップS4)。例えば、所定の期間内に検出した加速度の強度の波形が所定の波形であるか否かを識別することにより判定を行う。なお、所定の期間及び所定の波形については、操作者が任意に設定することができる。検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンでなかった場合には判定を繰り返し(ステップS4:No)、所定の振動パターンであった場合(ステップS4:Yes)、プロジェクタ2aのCPU20は、振動パターンに基づいて操作情報の生成を行う(ステップS5)。例えば、振動パターンが2つのパルスが連続する加速度の強度の波形パターンである場合は、次の画像を表示する旨の操作情報を生成する。
【0015】
次に、プロジェクタ2aのCPU20は、通信部40及びネットワーク3を介して他のプロジェクタ2b〜2dに対して操作情報を送信する(ステップS6)。操作情報を送信すると、CPU20は、プロジェクタ2aにおいて検出した加速度の振動パターンに基づいてプロジェクタ2aの操作を実行する(ステップS7)。例えば、振動パターンが2つのパルスが連続する加速度の強度の波形パターンである場合は、次の画像を表示する。
【0016】
次に、図6のフローチャートを参照して、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ2bの処理について説明する。プロジェクタ2c、2dについても図6のフローチャートに示すように処理が行われる。まず、プロジェクタ2bのCPU20は、主プロジェクタであるプロジェクタ2aから通信部40を介して特定情報を受信する(ステップS11)。ここで、プロジェクタ2bは、プロジェクタ2aから特定情報を受信したことにより従プロジェクタとして機能する。次に、載置面Gが指7で叩かれ、加速度センサ24において加速度が検出されると、プロジェクタ2bのCPU20は、検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンであるか否かの判定を行う(ステップS12)。検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンでなかった場合には判定を繰り返し(ステップS12:No)、所定の振動パターンであった場合(ステップS12:Yes)、プロジェクタ2bのCPU20は、振動パターンに基づいて操作情報の生成を行う(ステップS13)。
【0017】
次に、プロジェクタ2bのCPU20は、通信部40を介して主プロジェクタであるプロジェクタ2aから操作情報を受信し(ステップS14)、自己のプロジェクタ2bにおいて生成した操作情報の操作内容と、プロジェクタ2aから受信した操作情報の操作内容とが一致するか否かの判定を行う(ステップS15)。操作内容が一致しなかった場合(ステップS15:No)、プロジェクタ2bのCPU20は、主プロジェクタから受信した操作情報の操作内容に基づいて操作を実行する(ステップS16)。例えば、プロジェクタ2bにおいて生成した操作情報の操作内容が次の画像の表示であり、主プロジェクタであるプロジェクタ2aから受信した操作情報の操作内容が投影の中止であった場合、プロジェクタ2bのCPU20は、主プロジェクタであるプロジェクタ2aにおける操作情報の操作内容を優先して投影部26に投影中止の指示を行い、投影画像8bの投影を中止する。一方、操作内容が一致した場合(ステップS15:Yes)、プロジェクタ2bのCPU20は、通信部40を制御して主プロジェクタとの通信を中止し(ステップS17)、自己の加速度センサ24において検出した加速度の振動パターンに基づいて操作を実行する(ステップS18)。
【0018】
この第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1によれば、筐体9の載置面Gを指7で叩くことにより同時に複数のプロジェクタ2a〜2dを操作することができる。また、自己のプロジェクタにおいて生成した操作情報の操作内容と、主プロジェクタから受信した操作情報の操作内容とが異なる場合には、主プロジェクタから受信した操作情報の操作内容を優先して操作を実行することにより、各プロジェクタの操作内容を統一することができる。また、自己のプロジェクタにおいて生成した操作情報の操作内容と、主プロジェクタから受信した操作情報の操作内容とが一致する場合には、主プロジェクタとの通信を中止することにより省電力を実現することができる。
【0019】
なお、上述の第1の実施の形態においては、プロジェクタ2aを主プロジェクタとして特定した場合を例に説明しているが、プロジェクタ2a以外のプロジェクタを主プロジェクタとして特定してもよい。
【0020】
また、上述の第1の実施の形態においては、特定ボタン22を操作することにより主プロジェクタを特定しているが、加速度センサ24で検出した加速度の強度(振動の強度)に基づいて主プロジェクタを特定するようにしてもよい。例えば、プロジェクタ2aは、プロジェクタ2b〜2dから加速度の強度の最大値に関するデータを受信し、プロジェクタ2aの加速度センサ24で検出した加速度の強度の最大値と比較する。比較の結果、自己のプロジェクタ2aの加速度センサ24で検出した加速度の強度の最大値が最も大きい場合には、自己のプロジェクタを主プロジェクタとして機能させるようにしてもよい。この場合、プロジェクタ2b〜2dは、自己のプロジェクタの加速度センサ24で検出した加速度の強度の最大値よりもプロジェクタ2aから受信した加速度の強度の最大値の方が大きいため従プロジェクタとして機能する。プロジェクタ2a以外のプロジェクタが加速度の強度の最大値に関するデータを受信した場合についても同様である。これらの場合において、加速度の強度は振動源に近い位置程大きくなることから、操作者は、指7で叩いた位置から最も近い場所に位置するプロジェクタを主プロジェクタとして機能させることができる。
【0021】
また、上述の第1の実施の形態において、自己のプロジェクタにおいて生成した操作情報の操作内容が、主プロジェクタから受信した操作情報の操作内容と異なる場合には、加速度センサ24における加速度の検出感度を変更するようにしてもよい。例えば、加速度センサ24の検出感度が低く、加速度を正確に検出できなかったために、自己のプロジェクタにおいて生成した操作情報の操作内容が、主プロジェクタから受信した操作情報の操作内容と異なってしまう場合が考えられる。このような場合に、加速度センサ24の検出感度を上げるようにしてもよい。これにより、各プロジェクタ2a〜2dにおいて正確に加速度を検出し、加速度の振動パターンを判定することができる。また、各プロジェクタにおいて検出した加速度の振動パターンが同一である場合、プロジェクタ2a〜2dにおいて通信を行う必要がないため、省電力を実現することができる。
【0022】
また、上述の第1の実施の形態においては、図1に示すように、各プロジェクタ2a〜2dを同一の机6に載置しているが、プロジェクタごとに別々の机に載置するようにしてもよい。例えば、図7に示すように、プロジェクタ2aを机6aに、プロジェクタ2bを机6bに、プロジェクタ2cを机6cに、プロジェクタ2dを机6dに載置するようにしてもよい。このように、各プロジェクタを別々の机6に載置した場合においても、ネットワーク3により上述の第1の実施の形態と同様の情報の通信を行うことにより複数のプロジェクタ2a〜2dを同時に操作することができる。なお、この場合、一つの机において検出した加速度が所定の振動パターンであった場合に、その机に載置されているプロジェクタを主プロジェクタとして機能させるようにしてもよい。例えば、机6aを5回連続して指7で叩いた場合に、プロジェクタ2aを主プロジェクタとして機能させることができるようにしてもよい。この場合には、プロジェクタ2aからプロジェクタ2b〜2dに対して、上述の第1の実施の形態と同様な特定情報が送信されるため、プロジェクタ2b〜2dは従プロジェクタとして機能する。
【0023】
また、上述の第1の実施の形態において、図8に示すように、各プロジェクタが各々の加速度センサ24で検出した加速度の強度に基づいて独立して操作を実行するようにしてもよい。
【0024】
また、上述の第1の実施の形態において、プロジェクタシステム1を構成するプロジェクタ2a〜2dのうち、一部のプロジェクタを一つのグループとしてグループ化できるようにしてもよい。例えば、図1において、プロジェクタ2aとプロジェクタ2bとを一つのグループとしてグループ化し、プロジェクタ2aが主プロジェクタである場合において、各プロジェクタ2b〜2dにおいて生成した操作情報の操作内容がすべて異なっていたとする。このような場合、プロジェクタ2aのグループに属するプロジェクタ2bは、主プロジェクタであるプロジェクタ2aから受信した操作情報の操作内容に基づいて操作を行う。一方、プロジェクタ2cとプロジェクタ2dは、各々の加速度センサ24で検出した加速度の振動パターンに基づいて操作を実行する。なお、グループ化の方法としては、例えば、各プロジェクタ2a〜2dにそのプロジェクタがグループに属することを指定するグループボタンを設け、グループボタンが操作されたプロジェクタのCPU20は、グループ情報を生成し、通信部40及びネットワーク3を介して他のプロジェクタに対してグループ情報を送信する。そして、グループボタンが操作されたプロジェクタは、グループ情報を受信した場合に、グループ情報の送信を行なったプロジェクタと同一のグループに属するプロジェクタとして機能する。一方、グループ情報を受信し、かつ、グループボタンが操作されていないプロジェクタは、グループに属しないプロジェクタとして機能する。また、各プロジェクタ2a〜2dに投影画像8a〜8d上に指7が差し込まれたことを検出する指検出部を設け、指7を検出した複数のプロジェクタを一つのグループとしてグループ化するようにしてもよい。即ち、指7を検出したプロジェクタのCPU20は、グループ情報を生成し、通信部40及びネットワーク3を介して他のプロジェクタに対してグループ情報を送信する。そして、指7を検出したプロジェクタは、グループ情報を受信した場合に、グループ情報の送信を行なったプロジェクタと同一のグループに属するプロジェクタとして機能する。一方、グループ情報を受信し、かつ、指7を検出していないプロジェクタは、グループに属しないプロジェクタとして機能する。
【0025】
次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム100について説明する。この第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム100は、図9に示すように、プロジェクタ2a、プロジェクタ2bを有し、プロジェクタ2bに投影画像8b周辺の輝度検出エリア48における載置面Gの輝度の変化を検出する機能を追加したものである。ここで、プロジェクタ2bは、輝度検出エリア48のいずれか一つが隣接して設置されているプロジェクタ2aの投影画像8a上に位置するように配置されている。従って、第1の実施の形態と同一の構成についての詳細な説明は省略し、異なる部分のみについて詳細に説明する。また、第1の実施の形態と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
【0026】
図10は、第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム100を構成するプロジェクタ2bの構成を示すブロック図である。プロジェクタ2bはCPU20を備え、プロジェクタ2bのCPU20には、輝度の変化に基づいてプロジェクタ2bを操作する輝度モードを設定する輝度検出ボタン50、載置面Gにおける所定のエリアの輝度の変化を検出する輝度センサ52が接続されている。なお、他の構成については、プロジェクタシステム1のプロジェクタ2bと同一である。また、この実施の形態において、プロジェクタシステム100を構成するプロジェクタ2aは、プロジェクタシステム100におけるプロジェクタ2bの構成から輝度検出ボタン50及び輝度センサ52を省略したものである。
【0027】
次に、図11のフローチャートを参照して、第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム100を構成するプロジェクタ2aの処理について説明する。まず、図9に示すように、プロジェクタ2aが机6の載置面Gに載置された状態において、机6の載置面Gが指7で叩かれると、プロジェクタ2aの加速度センサ24において加速度が検出され、プロジェクタ2aのCPU20は、検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンであるか否かの判定を行う(ステップ21)。検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンでなかった場合には判定を繰り返し(ステップS21:No)、所定の振動パターンであった場合(ステップS21:Yes)、CPU20は、振動パターンに基づいて投影部26を制御する操作を実行する(ステップ22)。
【0028】
次に、図12のフローチャートを参照して、第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム100を構成するプロジェクタ2bの処理について説明する。まず、プロジェクタ2bにおいて輝度検出ボタン50が操作されると、プロジェクタ2bのCPU20は、プロジェクタ2bを輝度モードに移行する(ステップS31)。次に、プロジェクタ2bのCPU20は、輝度検出エリア48の輝度が所定の範囲を超えて変化したか否かの判定を行う(ステップS32)。例えば、図9に示すように、プロジェクタ2bがプロジェクタ2aと隣接して載置されている状態において、プロジェクタ2aにより投影画像8aが載置面Gに表示されると、輝度検出エリア48が急激に明るくなる。このような場合に、輝度検出エリア48の輝度が所定の範囲を超えて変化したと判定される。なお、所定の範囲については、操作者が任意に設定することができる。
【0029】
輝度検出エリア48の輝度が所定の範囲を超えて変化しなかった場合には判定を繰り返し(ステップS22:No)、所定の範囲を超えて変化した場合には(ステップS32:Yes)、CPU20は、プロジェクタ2bの投影部26を制御する操作を実行する(ステップS33)。例えば、プロジェクタ2bのCPU20は、投影部26に投影開始の指示を行い載置面Gに投影画像8bを表示する。
【0030】
この第2の実施の形態に係るプロジェクタシステム100によれば、輝度検出エリア48の輝度の変化を検出することにより、同時に複数のプロジェクタを連動させて操作することができる。
【0031】
なお、上述の第2の実施の形態においては、プロジェクタ2aが振動パターンに基づいて投影画像8aを投影し、プロジェクタ2bが投影画像8aの輝度の変化を検出しているが、プロジェクタ2aとプロジェクタ2bとを入れ替えてもよい。
【0032】
また、上述の第2の実施の形態においては、輝度検出ボタン50を操作することによりプロジェクタ2bを輝度モードに移行しているが、加速度センサ24において検出した加速度の振動パターンが所定の振動パターンである場合にプロジェクタを輝度モードに移行するようにしてもよい。
【0033】
また、上述の第2の実施の形態においては、プロジェクタ2bが輝度検出ボタン50、輝度センサ52を備えているが、プロジェクタシステム100を構成する全てのプロジェクタが輝度検出ボタン50、輝度センサ52を備えるようにしてもよい。この場合、例えば、プロジェクタシステム100が4つのプロジェクタ2a〜2dを有しており、プロジェクタ2a〜2dが隣接して机6に載置されている場合には、一つのプロジェクタ2aの輝度検出エリア48を懐中電灯などで照らすことにより、同時に複数のプロジェクタ2a〜2dを連動させて操作することができる。
【0034】
また、上述の第2の実施の形態において、図13に示すように、プロジェクタ2aにより表示される投影画像8aと、プロジェクタ2bにより表示される投影画像8bが重なって表示されてもよい。このような場合であっても、投影画像8aがプロジェクタ2bの輝度検出エリア48内に表示されることにより、プロジェクタ2bは輝度検出エリア48において輝度の変化を検出することができ、輝度の変化に基づいてプロジェクタ2bの操作を実行することができる。
【0035】
また、上述の第2の実施の形態においては、輝度が変化する例として、投影画像8aがプロジェクタ2bの輝度検出エリア48に表示された場合を例に説明しているが(図9参照)、輝度検出エリア48に次の投影画像8aが表示されることにより、輝度検出エリア48が明るくなった場合などに輝度が変化したと判定してもよい。また、輝度の変化は、輝度検出エリア48が明るくなる場合に限らず、暗くなる場合であってもよい。
【0036】
次に、図面を参照して本発明の第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101について説明する。この第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101は、第1の実施の形態に係るプロジェクタシステム1の構成に、全てのプロジェクタ2a〜2dにおいて、投影画像8a〜8dの画質を均一に保つ機能を追加したものである。従って、第1の実施の形態と同一の構成についての詳細な説明は省略し、異なる部分のみについて詳細に説明する。また、第1の実施の形態と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
【0037】
図14は、第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101を構成するプロジェクタ2aの投影状態及び投影画像8aの撮影状態を示す図である。プロジェクタ2aの筐体9の投影窓10の上には、投影画像8aを撮影するカメラ56が設けられている。なお、プロジェクタ2b〜2dについても筐体9の投影窓10の上に投影画像8b〜8dを撮影するカメラ56が設けられている。
【0038】
図15は、第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101を構成するプロジェクタ2aの構成を示すブロック図である。なお、プロジェクタシステム101を構成するプロジェクタ2b〜2dの構成はプロジェクタ2aの構成と同一であるため説明を省略する。プロジェクタ2aはCPU20を備え、プロジェクタ2aのCPU20には、カメラ56が接続されている。なお、他の構成については、プロジェクタシステム1のプロジェクタ2aと同一である。
【0039】
次に、図16のフローチャートを参照して、第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101を構成するプロジェクタ2aの処理について説明する。まず、プロジェクタ2a〜2dが載置面Gの所定の位置に載置された状態において(図1参照)プロジェクタ2aが主プロジェクタとして特定され、プロジェクタ2aの操作が実行されると(図5参照)、プロジェクタ2aのCPU20は、カメラ56により投影画像8aの撮影を開始する(ステップS41)。
【0040】
次に、プロジェクタ2aのCPU20は、カメラ56により撮影された投影画像8aの画像データから画質情報を生成する(ステップS32)。ここで、画質情報とは、例えば、投影画像8aの輝度、色温度、色調、解像度等に関する情報である。次に、プロジェクタ2aのCPU20は、通信部40及びネットワーク3を介して他のプロジェクタ2b〜2dに対して画質情報を送信する(ステップS43)。
【0041】
次に、図17のフローチャートを参照して、第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101を構成するプロジェクタ2bの処理について説明する。プロジェクタ2c、2dについても図17のフローチャートに示すように処理が行われる。まず、プロジェクタ2bが主プロジェクタであるプロジェクタ2aから操作情報を受信し、受信した操作情報の操作内容に基づいて投影部26を制御する操作が実行されると(図6参照)、プロジェクタ2bのCPU20は、カメラ56により投影画像8bの撮影を開始する(ステップS51)。
【0042】
次に、プロジェクタ2bのCPU20は、カメラ56により撮影された投影画像8bの画像データから画質情報を生成する(ステップS52)。画質情報を生成すると、プロジェクタ2bのCPU20は、主プロジェクタであるプロジェクタ2aから通信部40を介してプロジェクタ2aにおいて生成された画質情報を受信し(ステップS53)、自己のプロジェクタ2bにおいて生成した画質情報の内容と、プロジェクタ2aから受信した画質情報の内容とが一致するか否かの判定を行う(ステップS54)。
【0043】
画質情報の内容が一致しなかった場合(ステップS54:No)、プロジェクタ2bのCPU20は、画像処理部36を制御して、プロジェクタ2aから受信した画質情報に基づいて投影画像8bの画質を補正する(ステップS55)。例えば、プロジェクタ2aから受信した画質情報に基づく輝度と、プロジェクタ2bにおいて生成した画質情報に基づく輝度が異なり、投影画像8aよりも投影画像8bが暗く表示されている場合には、画像処理部36において投影画像8bを明るくする補正を行う。なお、画質情報が一致した場合(ステップS54:Yes)、プロジェクタ2bのCPU20は、投影画像8bの画質について補正を行わない。
【0044】
この第3の実施の形態に係るプロジェクタシステム101によれば、投影画像8a〜8dの画質を均一に保ちながら、同時に複数のプロジェクタ2a〜2dを操作することができる。プロジェクタ2a以外のプロジェクタが主プロジェクタとして特定されている場合においても同様である。
【0045】
なお、上述の第3の実施の形態においては、プロジェクタ2aが主プロジェクタとして特定されている場合を例に説明しているが、プロジェクタ2a以外のプロジェクタが主プロジェクタとして特定された場合であってもよい。
【0046】
また、上述の第3の実施の形態においては、主プロジェクタであるプロジェクタ2aの投影画像8aの画質を基準に、他のプロジェクタ2b〜2dの投影画像8a〜8dの画質を補正しているが、主プロジェクタの投影画像8aの画質を基準にしなくてもよい。例えば、最も明るい輝度を有する画質情報に基づいてすべての投影画像8a〜8dの輝度を補正するようにしてもよい。
【0047】
また、上述の第3の実施の形態において、投影画像8a〜8dの画質の補正として、色再現域の補正、コントラストの補正、ガンマ補正等を行ってもよい。
【0048】
また、上述の各実施の形態においては、加速度センサ24により筐体9に作用する加速度を検出しているが、振動を検出する機能を備えたセンサであれば種類は問わない。例えば、筐体9の底面にマイクを配置し、マイクにより載置面Gの音声の振動を検出するようにしてもよい。
【0049】
また、上述の各実施の形態においては、加速度センサ24は直接机6に接触しているが、間接的に机6に接触するようにしてもよい。例えば、筐体9を構成する剛体である部材を介して机6に接触するようにしてもよい。
【0050】
また、上述の各実施の形態においては、筐体9及び机6の材質を明記していないが、加速度センサ24が筐体9に作用する加速度を検出し、CPU20が検出した加速度の強度に基づいてプロジェクタ2の操作を行うことができれば筐体9及び机6の材質は問わない。
【0051】
また、上述の各実施の形態においては、机6の載置面Gに投影画像の投影を行っているが、投影画像は、壁や床など、他の平面に投影してもよい。また、球のような曲面体や移動物体などに投影してもよい。
【0052】
また、上述の各実施の形態においては、表示装置としてプロジェクタを例に説明したが、筐体の載置面を叩くことにより操作を行う機能を備えていれば、デジタルフォトフレームやデジタルカメラ等、他の表示装置においても本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0053】
1,100,101…プロジェクタシステム、2a、2b、2c、2d…プロジェクタ、3…ネットワーク、6…机、7…指、8a、8b、8c、8d…投影画像、9…筐体、10…投影窓、20…CPU、22…特定ボタン、24…加速度センサ、26…投影部、38…メモリカード、50…輝度検出ボタン、52…輝度センサ、56…カメラ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の表示装置を備える表示装置システムであって、
前記表示装置は、
画像を表示する表示部と、
他の表示装置における操作指示を検知する検知部と、
前記検知部において検知した操作指示に基づいて前記表示部を制御する操作を実行する制御部と
を備えることを特徴とする表示装置システム。
【請求項2】
前記表示装置は、前記他の表示装置との間で通信を行う通信部を備え、
前記検知部は、前記通信部により受信した操作情報により前記他の表示装置における操作指示を検知することを特徴とする請求項1に記載の表示装置システム。
【請求項3】
前記表示装置は、前記他の表示装置の前記表示部により表示された表示画像の輝度を検出する輝度検出部を備え、
前記検知部は、前記輝度検出部で検出した輝度により前記他の表示装置における操作指示を検知することを特徴とする請求項1に記載の表示装置システム。
【請求項4】
前記他の表示装置の撮影部において撮影された表示画像に基づく画像情報を受信する受信部を備え、
前記検知部は、前記受信部により受信した画像情報により前記他の表示装置における操作指示を検知することを特徴とする請求項1に記載の表示装置システム。
【請求項5】
前記複数の表示装置は、一つの主表示装置と少なくとも一つの従表示装置を含み、
前記従表示装置の検知部は、前記主表示装置における操作指示を検知することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示装置システム。
【請求項6】
載置面の振動を検出する振動検出部と、
前記他の表示装置において検出した振動に関する情報を受信する振動情報受信部と、
前記振動検出部において検出した前記振動に関する情報と、前記振動情報受信部により受信した前記他の表示装置において検出した振動に関する情報とを比較する比較部とを備え、
前記比較部による比較の結果、前記振動検出部において検出した振動が最大である場合に、前記主表示装置として機能することを特徴とする請求項5に記載の表示装置システム。
【請求項7】
載置面の振動を検出する振動検出部と、
前記振動検出部において所定の振動パターンを検出した場合に、前記主表示装置として機能することを特徴とする請求項5記載の表示装置システム。
【請求項8】
載置面の振動を検出する振動検出部と、
前記振動検出部により検出した振動に基づく前記表示部を制御する操作指示と、前記検知部において検知した操作指示とを比較する比較部とを備え、
前記比較部による比較の結果、操作指示が一致する場合、前記振動検出部により検出した振動に基づく操作指示に基づいて操作を実行することを特徴とする請求項5に記載の表示装置システム。
【請求項9】
前記比較部による比較の結果、操作指示が一致する場合、前記検知部における検知を中止することを特徴とする請求項5に記載の表示装置システム。
【請求項10】
前記比較部による比較の結果、操作指示が相違する場合、前記検知部における検知感度を変更することを特徴とする請求項5に記載の表示装置システム。
【請求項11】
前記表示部は、前記画像を投影する投影部であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の表示装置システム。
【請求項1】
複数の表示装置を備える表示装置システムであって、
前記表示装置は、
画像を表示する表示部と、
他の表示装置における操作指示を検知する検知部と、
前記検知部において検知した操作指示に基づいて前記表示部を制御する操作を実行する制御部と
を備えることを特徴とする表示装置システム。
【請求項2】
前記表示装置は、前記他の表示装置との間で通信を行う通信部を備え、
前記検知部は、前記通信部により受信した操作情報により前記他の表示装置における操作指示を検知することを特徴とする請求項1に記載の表示装置システム。
【請求項3】
前記表示装置は、前記他の表示装置の前記表示部により表示された表示画像の輝度を検出する輝度検出部を備え、
前記検知部は、前記輝度検出部で検出した輝度により前記他の表示装置における操作指示を検知することを特徴とする請求項1に記載の表示装置システム。
【請求項4】
前記他の表示装置の撮影部において撮影された表示画像に基づく画像情報を受信する受信部を備え、
前記検知部は、前記受信部により受信した画像情報により前記他の表示装置における操作指示を検知することを特徴とする請求項1に記載の表示装置システム。
【請求項5】
前記複数の表示装置は、一つの主表示装置と少なくとも一つの従表示装置を含み、
前記従表示装置の検知部は、前記主表示装置における操作指示を検知することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示装置システム。
【請求項6】
載置面の振動を検出する振動検出部と、
前記他の表示装置において検出した振動に関する情報を受信する振動情報受信部と、
前記振動検出部において検出した前記振動に関する情報と、前記振動情報受信部により受信した前記他の表示装置において検出した振動に関する情報とを比較する比較部とを備え、
前記比較部による比較の結果、前記振動検出部において検出した振動が最大である場合に、前記主表示装置として機能することを特徴とする請求項5に記載の表示装置システム。
【請求項7】
載置面の振動を検出する振動検出部と、
前記振動検出部において所定の振動パターンを検出した場合に、前記主表示装置として機能することを特徴とする請求項5記載の表示装置システム。
【請求項8】
載置面の振動を検出する振動検出部と、
前記振動検出部により検出した振動に基づく前記表示部を制御する操作指示と、前記検知部において検知した操作指示とを比較する比較部とを備え、
前記比較部による比較の結果、操作指示が一致する場合、前記振動検出部により検出した振動に基づく操作指示に基づいて操作を実行することを特徴とする請求項5に記載の表示装置システム。
【請求項9】
前記比較部による比較の結果、操作指示が一致する場合、前記検知部における検知を中止することを特徴とする請求項5に記載の表示装置システム。
【請求項10】
前記比較部による比較の結果、操作指示が相違する場合、前記検知部における検知感度を変更することを特徴とする請求項5に記載の表示装置システム。
【請求項11】
前記表示部は、前記画像を投影する投影部であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の表示装置システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−227267(P2011−227267A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−96394(P2010−96394)
【出願日】平成22年4月19日(2010.4.19)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月19日(2010.4.19)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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