説明

表示装置及びそれを備えたインターフォン装置

【課題】本発明は、テレビ視聴と来客視認の両方を十分に機能させることが可能なインターフォン装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本体部1は、TV視聴機能を有する表示装置2を着脱可能に装着しており、本体部1と表示装置2との間は無線通信により情報が送受信される、そのため、表示装置2を本体部1から分離してTV視聴することができる。そして、来客情報が本体部1から表示装置2に送信された場合には、制御回路200は、表示処理回路211を制御してTV映像情報及び来客映像情報の画面表示を変更するとともに、タッチパネル用アイコンを表示して表示装置2からもインターフォン機能の操作を可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビジョン放送信号を受信してTV情報を出力する表示装置を備えたインターフォン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インターフォン装置は、カメラを有する室外機及びモニタ等の表示部を有する室内機を備え、来客を室外機のカメラで撮影して室内機の表示部に表示し来客の容姿を確認できるようにされており、近年の防犯意識の向上とともに普及しつつある。こうしたインターフォン装置のモニタ等の表示部をテレビジョン受像機等の表示装置に兼用することも行われている。
【0003】
例えば、特許文献1では、ドアホーンからの監視カメラのビデオ信号と電話回線の静止画とFAX回線からのFAXデータとテレビジョン信号受信回路からのテレビジョン放送のテレビジョン信号をマルチプレクサ及び切換回路に供給して、各ビデオ信号を画面を4分割して表示したり、親画面を切換回路で選択してマルチプレクサで子画面を選択して表示する点が記載されている。また、特許文献2では、インターフォン等の情報機器からの情報をテレビジョン受像機が受信した際に、受信した情報を視聴者に報知するようにして、TV視聴中でもインターフォンが操作されたのが分かるようにした点が記載されている。また、特許文献3では、玄関先等を撮るカメラと、玄関先等に人間が立ったか否かを検出する赤外線感知部と、カメラの映像信号と赤外線感知部の検知信号とをRF信号に変換して微弱電波で送信する送信ユニットと、RF信号を受信すると共にテレビ受像機を制御するAVバス制御用マイコンを有し、AVバス制御用マイコンが検知信号を検知すると、テレビ受像機の電源がオフの場合には電源をオンにしてカメラの映像信号をテレビ受像機に映出するようにした点が記載されている。また、特許文献4では、ドアホン親機に接離自在にポータブル親機を設け、ポータブル親機にドアホン子機のカメラからの映像信号を送信する親機映像出力ライン及びTVチューナからの映像信号を送信するテレビ映像出力ラインを切替えてモニタに接続する映像切替スイッチと、TVチューナからの音声信号を送信するテレビ音声出力ラインに切替えてポータブル親機スピーカに接続する音声切替スイッチとを設け、ポータブル親機の離脱時または停電時に電源監視回路でモニタをドアホン子機のカメラからTVチューナに、スピーカをドアホン子機からTVチューナに切替える点が記載されている。
【特許文献1】特開平9−149333号公報
【特許文献2】特開2001−169198号公報
【特許文献3】特開平9−95559号公報
【特許文献4】特開11−220724号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来のインターフォン装置では、インターフォン装置のモニタ等の表示部をテレビジョン受像機と兼用することで、モニタ等の表示部を有効活用することができるが、テレビジョン受像機として視聴すること及びモニタとして来客を視認することの両方を十分に機能させているとはいえない。例えば、特許文献1では、テレビジョン受像機にドアホーンの監視カメラからの映像を表示するようにしているが、テレビの視聴中に監視カメラの映像が表示されると、テレビの映像が見にくくなってテレビ画像表示機能が低下する。同様に、特許文献2及び3でもテレビ受像機にインターフォンからの画像情報を表示するようにしているが、やはりテレビの映像が見にくくなることは避けられない。すなわち、テレビジョン受像機として使用されているものを来客視認用に用いることは、テレビ視聴と来客視認の両方が中途半端にならざるを得ない。
【0005】
これに対して、特許文献4では、ドアホン親機の表示部をポータブル親機として接離自在に設け、ポータブル親機を離脱した時にはポータブルテレビとして用いるようにされているが、ポータブルテレビとして使用しているときには来客を視認する機能はない。
【0006】
そこで、本発明は、テレビ視聴と来客視認の両方を十分に機能させることが可能なインターフォン装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る表示装置は、インターフォン装置の本体部から受信したTV映像情報及び来客映像情報をモニタに表示する表示処理手段と、前記本体部に装着されたか否か検知する装着有無検知手段と、前記装着有無検知手段からの検知信号に基づいて前記TV映像情報及び前記来客映像情報の画面表示を変更するよう前記表示処理手段を制御する画像表示制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る別の表示装置は、インターフォン装置の本体部から受信したTV映像情報及び来客映像情報をモニタに表示する表示処理手段と、画面上においてタッチパネルにより操作情報を入力する入力手段と、前記本体部に装着されたか否か検知する装着有無検知手段と、前記装着有無検知手段からの装着無しの検知信号に基づいてタッチパネル用アイコンを表示するよう前記表示処理手段を制御する画像表示制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るインターフォン装置は、上記の表示装置と、室外機との間で情報を送受信する通信手段及び前記表示装置との間で情報を送受信する無線通信手段を有する本体部とを備えていることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る別のインターフォン装置は、本体部に着脱可能に装着される表示部と、室外機との間で情報を送受信する通信手段及び前記表示部との間で情報を送受信する無線通信手段を有する本体部とを備えたインターフォン装置であって、前記本体部は、前記室外機からの来客映像情報を来訪順に記憶する記憶手段と、未対応の来客映像情報が前記記憶手段に記憶されている場合に当該来客映像情報を留守客情報として前記表示部に送信する留守客表示制御手段とを備え、前記表示部は、前記本体部から受信した前記留守客情報に基づいて来客があったことを報知するタッチパネル用アイコンを表示するアイコン表示制御手段と、前記留守客情報に基づいて複数の来客映像情報を一覧表示する一覧表示制御手段とを備えていることを特徴とする。さらに、前記本体部は、人体の接近を検知する人体検知手段を備えており、前記留守客表示制御手段は、前記人体検知手段からの検知信号に基づいて前記表示部に留守客情報を送信することを特徴とする。さらに、前記本体部は、前記表示部が装着されているか否か検知する装着有無検知手段を備えており、前記留守客表示制御手段は、前記装着有無検知手段が装着無しと検知している場合に音声により来客があったことを報知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る表示装置は、上記のような構成を有することで、本体部に装着しているか否か装着有無検知手段により検知して、装着の有無によりTV映像情報及び来客映像情報の画面表示を変更するようにしているので、本体部に装着している場合には来客視認が容易な画面レイアウトとし、本体部から取り外されている場合にはTV視聴が容易な画面レイアウトにするといった使用状態に合せた画面表示を行うことができる。
【0012】
また、本発明に係る別の表示装置は、上記のような構成を有することで、タッチパネルによる操作情報の入力手段を設け、本体部に装着されていないことを装着有無検知手段が検知した場合に、表示画面にタッチパネル用のアイコンを表示して、インターフォン装置の操作に必要な通話ボタンや開錠ボタン等を表示装置でも操作できるようになる。そのため、表示装置を本体部から取り外して別の部屋でTV視聴している場合でもその場でインターフォン装置の操作ができ、非常に利便性が高まる。そして、本体部から受信した来客情に基づいて来客を報知するアイコンを表示することで、TV視聴を妨げることなく来客があったことを知ることができ、そのアイコンにワンタッチすることで来客映像情報を表示するといったことが可能となり、操作性に優れたものとなる。
【0013】
本発明に係るインターフォン装置は、上記の表示装置が本体部と着脱可能とされて本体部との間では無線通信手段により情報をやりとりできるので、表示装置を取り外して携帯用のテレビと使用しても室外機からの来客情報が無線通信により表示装置で受信されて来客を確認することができる。
【0014】
また、本発明に係る別のインターフォン装置は、上記のような構成を有することで、本体部において来客映像情報を来訪順に記憶しておき、未対応の来客映像情報が記憶されている場合に表示部に来客があったことを報知するタッチパネル用アイコンを表示するので、容易に来客があったことを確認することができ、さらに、記憶された複数の来客映像情報を一覧表示することでどのような来客があったかを一度に視認することが可能となる。そして、本体部に人体の接近を検知する人体検知手段を設け、人体検知手段からの検知信号により来客があったことを報知するアイコンを表示するようにすれば、人が近づくだけで自動的に留守中の来客があったことが報知されるようになる。さらに、本体部に表示部が装着されているか否か検知する装着有無検知手段を設け、装着有無検知手段が装着無しと検知している場合に音声により来客があったことを報知するようにすれば、表示部が装着されていない場合にも留守中に来客があったことを確実に報知することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
【0016】
図1及び図2は、本発明の実施形態に関するインターフォン装置の外観図である。インターフォン装置は、本体部1、表示装置2及び室外機3からなり、図1は、本体部1に表示装置2が装着された状態を示しており、図2は、表示装置2を本体部1から分離した状態を示している。
【0017】
本体部1は、スピーカ10、マイク11、解錠ボタン12、通話ボタン13、録画ボタン14、音量ボリューム15及び装着検知スイッチ16を備えており、表示装置2は、モニタ20、スピーカ21a及び21b、マイク22を備えている。また、室外機3は、スピーカ30、ビデオカメラ31、マイク32及び呼出しボタン33を備えている。
【0018】
室外機3と本体部1との間は、無線通信により情報を送受信するようになっており、本体部1と表示装置2との間についても、同様に無線通信により情報を送受信するようになっている。
【0019】
来訪者が室外機3の呼出しボタン33を押すと、ビデオカメラ31が作動して来訪者を撮影し室内の本体部1に来客情報を送信する。本体部1は、来客情報を受信すると表示装置2に来客情報を送信し、表示装置2はモニタ20に来客の映像情報を表示する。一方、本体部1は、スピーカ10から報知音を出力して来客があったことをユーザに報知する。そして、ユーザが通話ボタン13を押すと、ユーザの音声がマイク11を通して本体部1から室外機3に送信されて室外機3のスピーカ30から出力される。以後来訪者とユーザとの間の会話は、本体部1のスピーカ10及びマイク11並びに室外機3のスピーカ30及びマイク32を用いて行われるようになる。そして、ユーザが解錠ボタン12を押すと、玄関ドアの施錠が解除されて来訪者が入場可能となる。また、ユーザが録画ボタン14を押すと、来訪者の映像が録画されるようになる。
【0020】
なお、後述するように、表示装置2が本体部1から分離した状態では、表示装置2のスピーカ21a及び21b、マイク22を用いて来訪者と会話が可能となるようにされており、表示装置2が本体部1に装着された状態では、表示装置2のスピーカ21a及び21b、マイク22は機能しないようにされている。
【0021】
装着検知スイッチ16は、表示装置2が本体部1に装着されているか検知するためのもので、図2には図示されていないが、表示装置2側にも装着検知のためのセンサが設けられている。
【0022】
図3は、室外機3に関する機能ブロック図を示している。室外機3は、制御回路300、RAM301、ROM302、通信I/F303、映像信号処理回路304、周波数変調回路305、増幅回路306及び電源回路307を備えている。
【0023】
制御回路300は、室外機3全体の制御処理を行うもので、ROM302に記憶されたプログラムを読み込んで制御処理を行う。また、制御回路300は、データの書き込み処理や読み出し処理を行う際の作業領域としてRAM301を用いる。
【0024】
カメラ31で撮影された来訪者の映像情報は映像信号処理回路304で処理されて周波数変調回路305に出力される。周波数変調回路305は、映像信号を周波数変調して制御回路300に入力される。一方、スピーカ30及びマイク32には増幅回路306が接続されており、マイク32から入力された来訪者の音声情報は増幅回路306で増幅されて制御回路300に入力され、周波数変調回路305からの映像信号と多重化される。こうして生成された映像音声多重信号を来客情報として通信I/F303を介して本体部1に送信する。
【0025】
また、電源回路307は、通信I/F303を介して本体部1から受信した音声信号と電源とが多重化された音声電源多重信号を制御回路300で分離処理した電源を各回路に供給するもので、分離処理された音声情報は、増幅回路306で増幅されてスピーカ30から出力される。
【0026】
図4は、本体部1及び表示装置2に関する機能ブロック図を示している。本体部1は、制御回路100、RAM101、ROM102、画像メモリ103、スピーカ10及びマイク11と接続する増幅回路104、人体検知センサ105、装着検知センサ106、AC100V電源108と接続するAC/DC変換回路107、通信I/F109、選局回路109、TVチューナ110及びTV情報処理回路111を備えている。
【0027】
制御回路100は、本体部1全体の制御処理を行うもので、ROM102に記憶されたプログラムを読み込んで制御処理を行う。また、制御回路100は、データの書き込み処理や読み出し処理を行う際の作業領域としてRAM101を用いる。
【0028】
また、制御回路100は、通信I/F109を介して受信した室外機3からの来客情報を分離処理して音声情報を取り出し、取り出された音声情報は増幅回路104で増幅してスピーカ10から出力される。また、分離処理された映像情報は、画像メモリ103に静止画像として来客日時とともに蓄積される。さらに、制御回路100は、受信した来客情報を通信I/F109を介して表示装置2に送信する。画像メモリ103には所定人数分の静止画像が蓄積され、所定の人数分を超えると古いデータから順次消去していく。
【0029】
また、制御回路100は、選局回路109を制御してTVチューナ110から所望のチャンネルのTV放送信号を受信し、TV情報処理回路111でTV放送信号を処理して表示装置2に送信するためにエンコードする。
【0030】
マイク11から入力されたユーザの音声情報は、増幅回路104で増幅されて制御回路100に入力される。一方、AC/DC変換回路107は、AC100V電源108から供給される交流電源を直流電源に変換し各回路に電源供給するとともに、制御回路100においてマイク11からの音声情報及び電源を多重化して音声電源多重信号を生成し、通信I/F109を介して室外機3に送信される。
【0031】
解錠ボタン12からの入力信号に基づいて、制御回路100は図示せぬネットワークを介して玄関ドアの施錠装置に解錠信号を送信して解錠させる。また、通話ボタン13からの入力信号に基づいて、制御回路100はマイク11からのユーザの音声情報を室外機3に送信して通話可能な状態とするとともに室外機3からの来客情報に基づいて来訪者の音声情報をスピーカ10に出力させるように制御する。また、通話可能な状態において再度通話ボタン13から入力信号が送信されると、制御回路100は通話可能な状態を停止するとともに表示装置2への来客情報の送信も停止する。また、録画ボタン14からの入力信号に基づいて、制御回路100は来客情報から分離した映像情報を画像メモリ103に録画処理する。
【0032】
人体検知センサ105は、本体部1から所定距離離れた範囲内に人が進入した場合にそれを検知して検知信号を制御回路100に送信する。制御回路100は、後述するように、留守中に来客があって応対していない来客情報が蓄積されている場合に、人体検知センサ105からの検知信号に基づいて、自動的に来客があったことを報知するように制御する。
【0033】
装着検知センサ106は、装着検知スイッチ16に接続されて表示装置2が本体部1に装着されているか否か検知して検知信号を制御回路100に送信する。制御回路100は、表示装置2の装着が検知されている場合には、本体部1の操作入力のみ有効となるように制御し、表示装置2の装着が検知されない場合、すなわち表示装置2が分離されている場合には、本体部1及び表示装置2のいずれの操作入力も有効となるように制御し、先に操作された入力が優先処理される。
【0034】
AC/DC変換回路107は、表示装置2の装着時に接続される外部端子に電源を供給するようになっており、外部端子を介して表示装置2にも電源を供給する。
【0035】
表示装置2は、制御回路200、RAM201、ROM202、画像メモリ203、装着検知センサ204、タッチパネル入力回路205、電源回路206、TV情報処理回路207、来客情報処理回路208、表示処理回路209、切換回路210、アイコン処理回路211、増幅回路212及び通信I/F213を備えている。
【0036】
制御回路200は、表示装置2全体の制御処理を行うもので、ROM202に記憶されたプログラムを読み込んで制御処理を行う。また、制御回路200は、データの書き込み処理や読み出し処理を行う際の作業領域としてRAM201を用いる。
【0037】
画像メモリ203には、タッチパネル用のアイコン、各種報知用のアイコンが予め登録されており、また、本体部1から送信された来客映像情報を記憶する。装着検知センサ204は、表示装置2が本体部1に装着されているか検知する。タッチパネル入力回路205は、モニタ20に表示されたタッチパネル用アイコンにユーザが接触することで各種操作入力がなされる。電源回路206は、外部端子を介して本体部1のAC/DC変換回路107から電源供給を受けて各回路に電源を供給する。また、図示しないバッテリの残量を監視し残量が少なくなるとアラーム信号を制御回路200に送信する。
【0038】
通信I/F213を介して受信したTV情報は、制御回路200からTV情報処理回路207に入力される。そして、TV情報処理回路207においてデコードされて映像/音声分離処理され、TV映像情報は表示処理回路209に出力し、TV音声情報は切換回路211に出力する。また、通信I/F213を介して受信した来客情報は、制御回路200から来客情報処理回路208に入力される。そして、来客情報処理回路208においてデコードされて映像/音声分離処理され、来客映像情報は表示処理回路209に出力し、来客音声情報は切換回路211に出力する。
【0039】
表示処理回路209は、入力されたTV映像情報及び来客映像情報をモニタ20に表示される。また、表示処理回路209には、制御回路200を介してタッチパネル用アイコン等の画像情報を処理するアイコン処理回路211よりアイコン情報が入力される。
【0040】
切換回路210は、入力されたTV音声情報及び来客音声情報を適宜切り換えてスピーカ21a及び21bに出力する。マイク22からのユーザの音声情報は、増幅回路212により増幅されて制御回路200に入力されて通信I/F213を介して本体部1に送信される。
【0041】
制御回路200は、表示処理回路209を制御することで、TV映像情報及び来客映像情報を適宜画面表示変更を行う。図5は、TV観賞中に来客映像情報が入力された場合の画面表示変更の例を示している。図5(A)では、来客表示画面をメインウィンドウとしTV表示画面を左上隅のサブウィンドウとし、右下隅に来客があったことを報知するアイコンM1を表示する。図5(B)では、TV表示画面をそのままメインウィンドウとし来客表示画面を左上隅のサブウィンドウとし、右下隅に来客があったことを報知するアイコンM1を表示する。アイコンM1は、画像メモリ203に登録されており、制御回路200は来客情報が入力されると画像メモリ203から読み出して表示する。
【0042】
制御回路200は、切換回路214を制御することで、TV音声情報又は来客音声情報を切り換えてスピーカ21a及び21bから出力する。例えば、図5(A)では、インターフォン機能が優先されているので、TV音声から来客音声に切り換えて出力する。また、図5(B)では、TV機能が優先されているので、TV音声が出力される。
【0043】
なお、アイコンM1をタッチパネル用のアイコンと兼用してアイコンM1に触れることで、図5(A)から図5(B)への画面変更又はその逆の画面変更を行うことができるようにしてもよい。
【0044】
図6は、表示装置2が本体部1に装着又は分離されている場合の画面表示例を示している。装着検知センサ204が表示装置2の装着を検知している場合に来客情報が入力されると、制御回路200は、図6(A)に示すように、表示処理回路211を制御して来客表示画面をメインウィンドウに表示し、来客があったことを報知するアイコンM1を表示する。装着検知センサ204が表示装置2の分離を検知している場合に来客情報が入力されると、制御回路200は、図6(B)に示すように、来客表示画面をメインウィンドウに表示し、来客があったことを報知するアイコンM1を表示するとともに、タッチパネル用のアイコンH1〜H4を表示する。タッチパネル用のアイコンH1〜H4は、本体部1の通話ボタン13に対応する終了アイコンH1及び話すアイコンH2、本体部1の録画ボタン14に対応する録画アイコンH3、本体部1の解錠ボタン12に対応する解錠アイコンH4となっており、表示装置2が分離されていても本体部1と同様の操作入力が可能となっている。アイコンH1〜H4は、画像メモリ203に登録されており、制御回路200は来客情報が入力されると画像メモリ203から読み出して表示する。なお、上述したように、本体部の操作入力との競合が生じた場合には先に操作したほうが優先して処理されるようになる。
【0045】
図7は、表示装置2を本体部1から分離してTV観賞中に来客情報が入力された場合の画面表示例を示している。制御回路200は、装着検知センサ204が表示装置2の分離を検知している場合に来客情報が入力されると、図7(A)に示すように、来客があったこを報知するアイコンM2を右下隅に表示するように制御する。そして、アイコンM2はタッチパネル用のアイコンも兼ねており、アイコンM2に触れることで、図7(B)に示すインターフォン画面へ切り換えられる。図7(B)では、来客表示画面がメインウィンドウに表示されてTV表示画面は左上隅のサブウィンドウに表示される。また、タッチパネル用アイコンH1〜H5が表示されるとともに来客報知用アイコンをM1に切換表示して、インターフォン機能に関する操作入力が可能となる。
【0046】
このように、表示装置2が分離されている場合には、TV観賞が優先されて来客があったことを報知するアイコン表示のみとなる。ユーザがアイコンに触れることでインターフォン画面に移行するため、来客により突然TV観賞が妨げられることを避けることができ、快適なTV観賞を行うことが可能となる。また、表示装置2が本体部1から離れた場所にあってもタッチパネルの操作によりインターフォン機能を利用することができ、来客に対しても十分対応することが可能となる。
【0047】
図8及び図9は、表示装置2において来客情報処理に関するフローを示している。図8に示すように、来客情報が本体部1から送信されたか否かチェックし(S100)、送信された場合には装着検知センサ204が装着を検知しているか否かチェックする(S101)。本体部1に表示装置2が装着されている場合には、TV視聴中か否かチェックし(S102)、TV視聴中の場合には来客表示画面をメイン表示し、TV表示画面をサブ表示するように画面表示を変更する(S103)。そして、来客報知用アイコンM1を表示して(S104)来客音声に切換処理する(S105)。ステップS102でTVを視聴していない場合には、来客表示画面をメイン表示し(S106)、来客報知用アイコンM1を表示して(S107)来客音声に切換処理する(S108)。
【0048】
ステップS101で表示装置2が本体部1に装着されていないと検知された場合、すなわち分離されている場合には、図9に示すように、TV視聴中か否かチェックし(S109)、TV視聴中の場合にはTV表示画面をメイン表示のままにし(S110)、来客報知用アイコンM2を表示する(S111)。そして、アイコンM2にタッチ操作入力があったかチェックし(S112)、タッチ入力があった場合には来客表示画面をメイン表示し、TV表示画面をサブ表示するように画面表示を変更する(S113)とともに、来客報知用アイコンM1及びタッチパネル用アイコンH1〜H5を表示して(S114)来客音声に切換処理する(S115)。ステップS109でTVを視聴していない場合には、来客表示画面をメイン表示し(S116)、来客報知用アイコンM1及びタッチパネル用アイコンH1〜H5を表示して(S117)来客音声に切換処理する(S118)。
【0049】
次に、ユーザが留守中に来客があった場合の処理について説明する。図10は、来客があった場合の本体部1の処理フローを示している。本体部1の制御回路100は、室外機3から来客情報が送信されたか否かチェックし(S200)、来客情報が送信されると送信された来客の映像情報を静止画像として画像メモリ103に記憶するとともに日時等のデータを記憶する(S201)。そして、操作入力がなされたかチェックし(S202)、操作入力がなされた場合にはその操作入力にしたがいインターフォン処理を行う。操作入力がない場合には所定時間経過したか否かチェックし(S203)、所定時間経過した場合には記憶した来客映像情報に対応して未対応フラグをセットする(S204)。こうしてユーザの応答のない来客情報は留守客情報として記憶される。
【0050】
図11は、本体部1に記憶された留守客情報を表示装置2に表示するための処理フローを示している。本体部1の制御回路100は、未対応フラグをチェックして留守客情報の有無をチェックし(S300)、留守客情報がある場合には人体検知センサ105が人体検知信号を出力しているかチェックする(S301)。人体検知出力がある場合には、画像メモリ103に記憶された来客映像情報の静止画像を所定人数分表示装置2に送信する(S302)。その際に静止画像に対応する日時データや未対応フラグデータについても併せて送信される。送信後装着検知センサ106が表示装置2の装着を検知しているかチェックし(S303)、表示装置2が装着されていない場合には、来客があった旨の音声出力をして(S304)未対応フラグをリセットして(S305)終了する。
【0051】
一方、表示装置2では、ステップS302において留守客情報を含む静止画像が送信されると、送信された静止画像及びそれに対応する日時データや未対応フラグデータを画像メモリ203に記憶し(S306)、図12に示すように、来客報知アイコンM2を表示する(S307)とともに来客があった旨の報知音声出力を行う(S308)。アイコンM2はタッチパネル用のアイコンも兼ねており、アイコンM2にタッチ操作入力がなされたかチェックされる(S309)。タッチ操作がなされないと、ステップS310の報知音声出力が繰り返される。タッチ操作入力があると、図13(A)に示すように、画像メモリ203に記憶された静止画像を一覧表示するとともに関連するアイコン表示が行われる(S310)。図13(A)に示す一覧表示画面では、静止画像とともに来客日時が表示され、未対応フラグがセットされた静止画像には「NEW」の識別表示が加えられる。そして、静止画像にタッチ操作することでその静止画像を拡大表示に切り換える(図13(B)参照)−といった操作処理が行われる(S311)。なお、画像メモリ203に記憶された静止画像は、個々に削除処理をするか一覧表示後一括削除するようにしてもよい。
【0052】
以上のように、本体部1は、留守客情報が記憶されていると、人体検知センサ105により本体部1にユーザが接近した際に自動的に表示装置2に来客映像情報を送信して表示装置2に表示させるようにしているので、ユーザがいちいち留守中に来客があったか確認する必要がない。また、アイコン表示や音声出力によってユーザに報知するので、留守客があったことを容易に認識することができる。そして、表示装置2が分離されている場合でも、本体部1から音声出力によりユーザに報知されるため、ユーザに確実に報知することができる。
【0053】
なお、上記の例では、来客映像情報として静止画像を記憶するようにしているが、来客映像情報を録画しておき、録画した映像情報を表示装置2において動画表示するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明に係る実施形態に関する外観図である。
【図2】図1において表示装置2が分離された状態を示す外観図である。
【図3】室外機3に関する機能ブロック図である。
【図4】本体部1及び表示装置2に関する機能ブロック図である。
【図5】TV表示画面及び来客表示画面を表示する画面レイアウトに関する図である。
【図6】TV表示画面及び来客表示画面を表示する画面レイアウトに関する図である。
【図7】表示装置2を分離してTV観賞中に来客情報が入力された場合の画面レイアウトに関する図である。
【図8】表示装置2における来客情報処理に関するフローである。
【図9】表示装置2における来客情報処理に関するフローである。
【図10】来客があった場合の本体部1の処理フローである。
【図11】本体部1に記憶された留守客情報を表示装置2に表示するための処理フローである。
【図12】留守中の来客を報知する画面レイアウトに関する図である。
【図13】留守中の来客映像情報を表示する画面レイアウトに関する図である。
【符号の説明】
【0055】
1 本体部
2 表示装置
3 室外機
10 スピーカ
11 マイク
12 解錠ボタン
13 通話ボタン
14 録画ボタン
15 音量ボリューム
16 装着検知スイッチ
20 モニタ
21 スピーカ
22 マイク
30 スピーカ
31 ビデオカメラ
32 マイク
33 呼出しボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターフォン装置の本体部から受信したTV映像情報及び来客映像情報をモニタに表示する表示処理手段と、前記本体部に装着されたか否か検知する装着有無検知手段と、前記装着有無検知手段からの検知信号に基づいて前記TV映像情報及び前記来客映像情報の画面表示を変更するよう前記表示処理手段を制御する画像表示制御手段とを備えていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
インターフォン装置の本体部から受信したTV映像情報及び来客映像情報をモニタに表示する表示処理手段と、画面上においてタッチパネルにより操作情報を入力する入力手段と、前記本体部に装着されたか否か検知する装着有無検知手段と、前記装着有無検知手段からの装着無しの検知信号に基づいてタッチパネル用アイコンを表示するよう前記表示処理手段を制御する画像表示制御手段とを備えていることを特徴とする表示装置。
【請求項3】
前記画像表示制御手段は、前記本体部から受信した前記来客映像情報に基づいて来客を報知するタッチパネル用アイコンを表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
本体部に着脱可能に装着される請求項1から3のいずれかに記載の表示装置と、室外機との間で情報を送受信する通信手段及び前記表示装置との間で情報を送受信する無線通信手段を有する本体部とを備えていることを特徴とするインターフォン装置。
【請求項5】
本体部に着脱可能に装着される表示部と、室外機との間で情報を送受信する通信手段及び前記表示部との間で情報を送受信する無線通信手段を有する本体部とを備えたインターフォン装置であって、
前記本体部は、前記室外機からの来客映像情報を来訪順に記憶する記憶手段と、未対応の来客映像情報が前記記憶手段に記憶されている場合に当該来客映像情報を留守客情報として前記表示部に送信する留守客表示制御手段とを備え、
前記表示部は、前記本体部から受信した前記留守客情報に基づいて来客があったことを報知するタッチパネル用アイコンを表示するアイコン表示制御手段と、前記留守客情報に基づいて複数の来客映像情報を一覧表示する一覧表示制御手段とを備えていることを特徴とするインターフォン装置。
【請求項6】
前記本体部は、人体の接近を検知する人体検知手段を備えており、前記留守客表示制御手段は、前記人体検知手段からの検知信号に基づいて前記表示部に留守客情報を送信することを特徴とする請求項5に記載のインターフォン装置。
【請求項7】
前記本体部は、前記表示部が装着されているか否か検知する装着有無検知手段を備えており、前記留守客表示制御手段は、前記装着有無検知手段が装着無しと検知している場合に音声により来客があったことを報知することを特徴とする請求項5又は6に記載のインターフォン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−295744(P2006−295744A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−116323(P2005−116323)
【出願日】平成17年4月13日(2005.4.13)
【出願人】(598088066)アイレムソフトウェアエンジニアリング株式会社 (3)
【Fターム(参考)】