製袋包装機の横シール機構
【課題】筒状の包材を損傷させることなくその側面部に折り込みを形成することにより、ガセット型の袋の仕上がり品質を向上させる。
【解決手段】製袋包装機1は、角筒状フィルムFcからガセット型の袋を製造する。そして、製袋包装機1の横シール機構17は、左右一対の上部ガセット形成部材91,91と、前後一対のシールジョー90,90とを備える。上部ガセット形成部材91,91は、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3が角筒状フィルムFcの内側に折り込まれるように、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3に向けてエアを噴出する。シールジョー90,90は、右側面部F1および左側面部F3が折り込まれた状態の角筒状フィルムFcを横方向に熱シールする。
【解決手段】製袋包装機1は、角筒状フィルムFcからガセット型の袋を製造する。そして、製袋包装機1の横シール機構17は、左右一対の上部ガセット形成部材91,91と、前後一対のシールジョー90,90とを備える。上部ガセット形成部材91,91は、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3が角筒状フィルムFcの内側に折り込まれるように、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3に向けてエアを噴出する。シールジョー90,90は、右側面部F1および左側面部F3が折り込まれた状態の角筒状フィルムFcを横方向に熱シールする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製袋包装機の横シール機構に関し、特に、筒状の包材からガセット型の袋を製造する製袋包装機の横シール機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、袋を製造しながら当該袋の内部にスナック菓子等の被包装物を充填する製袋包装機が存在している。
【0003】
多くの場合、このような製袋包装機では、プルダウンベルト等から構成される搬送機構によってシート状のフィルムがフィルムロールから送り出されて所定の搬送方向に搬送されてゆく。そして、フィルムロールから送り出されたシート状のフィルムはフォーマによって筒状のチューブに巻き付けられて筒状に成形される。続いて、筒状に成形されたフィルムの重ね合わされた縦の縁どうしが縦シール機構により熱シール(熱溶着)される。そして、最終的に袋となる筒状のフィルムの内部にチューブを介して被包装物が充填され、チューブの下方の横シール機構によって筒状のフィルムに横方向に熱シールが施される。その後、その横方向の熱シール部位の中央が横方向にカッターで切断される。
【0004】
ところで、特許文献1に記載の製袋包装機は、ガセット型と呼ばれる種類の袋を製造する製袋包装機である。ガセット型の袋とは、図1に示されるように、側面部が内側に折り込まれた態様の袋のことを言う。また、単にガセットとは、ガセット型の袋の側面部に形成された折り込みのことを言う。そして、従来、このようなガセットは、特許文献1に示されるように、筒状のフィルムの側面部に所定の部材を押し当てることにより形成される。
【特許文献1】特開平10−59308号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されるように、ピンや板等の所定の部材を筒状の包材の側面部に押し当てることにより包材の側面部を包材の内側に折り込む場合には、押し当てた部材により包材が損傷する虞がある。
【0006】
本発明の課題は、筒状の包材を損傷させることなくその側面部に折り込みを形成することにより、ガセット型の袋の仕上がり品質を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、筒状の包材からガセット型の袋を製造する製袋包装機の横シール機構であって、エア噴出部と、横シール部とを備える。エア噴出部は、筒状の包材の側面部が包材の内側に折り込まれるように包材の側面部に向けてエアを噴出する。横シール部は、側面部が折り込まれた状態の筒状の包材を横方向にシールする。
【0008】
この製袋包装機の横シール機構では、エア噴出部から筒状の包材の側面部に向けて吹き出されるエアにより、包材の側面部が包材の内側に折り込まれる。これにより、筒状の包材を損傷させることなくその側面部に折り込みを形成することが可能になり、ガセット型の袋の仕上がり品質が向上する。
【0009】
第2発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、第1発明にかかる製袋包装機の横シール機構であって、エア噴出部は、包材の側面部に接触しない。
【0010】
この製袋包装機の横シール機構では、包材の側面部に折り込みを形成するエア噴出部が、包材の側面部に接触しない。これにより、エア噴出部との接触により包材が歪んだり摩耗したりすることなく、袋の仕上がり品質がより向上する。
【0011】
第3発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、第1発明または第2発明にかかる製袋包装機の横シール機構であって、駆動部をさらに備える。駆動部は、エア噴出部を第1位置と第2位置との間を往復移動させる。第2位置は、第1位置よりも包材の側面部に近い位置である。エア噴出部は、第1位置から第2位置へと移動しながら、包材の側面部に向けてエアを噴出する。
【0012】
この製袋包装機の横シール機構では、エア噴出部が、包材の側面部との距離を伸縮させる往復運動を行う。そして、エア噴出部が包材の側面部へと近づいていく課程において、エア噴出部からエアが噴出される。これにより、包材の側面部にエアを当てる時間を十分に確保することが可能となる。したがって、袋の仕上がり品質がより向上する。
【0013】
第4発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、第1発明から第3発明のいずれかにかかる製袋包装機の横シール機構であって、横シール部は、筒状の包材のうち、第1シール部位と第2シール部位とを同時にシールする。第1シール部位は、筒状の包材のうち、第1袋の上部となる部位であり、第2シール部位は、筒状の包材のうち、第2袋の下部となる部位である。第2袋は、第1袋に連続して製造される袋である。エア噴出部は、包材の側面部のうち、第1シール部位付近に向けてエアを噴出する。
【0014】
この製袋包装機の横シール機構では、横シール部が、連続して製造される2つの袋にまたがって、筒状の包材を横シールする。より具体的には、横シール部が、先に製造される袋(第1袋)の上部となる部位(第1シール部位)と、その次に製造される袋(第2袋)の下部となる部位(第2シール部位)とを同時にシールする。また、エア噴出部は、先に製造される袋(第1袋)の上部となる部位(第1シール部位)付近にエアを吹き付ける。これにより、1回の横シール動作で、2箇所の横シールを形成することができる。
【0015】
第5発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、第4発明にかかる製袋包装機の横シール機構であって、折り込み部をさらに備える。折り込み部は、筒状の包材の側面部のうち、第2シール部位付近を包材の内側に折り込む。
【0016】
この製袋包装機の横シール機構では、筒状の包材の側面部に、包材の横シールされるべき部位(第1シール部位および第2シール部位)を挟んだ2箇所(第1シール部位付近および第2シール部位付近)から折り込みが形成される。すなわち、筒状の包材の側面部のうち、横シールされるべき部位(第1シール部位および第2シール部位)においては、しっかりとした折り込みが形成されることになる。これにより、袋の仕上がり品質がより向上する。
【0017】
第6発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、第5発明にかかる製袋包装機の横シール機構であって、折り込み部は、第2シール部位付近に接触することにより、第2袋がスタンドパックとなるように第2シール部位付近を包材の内側に折り込む。なお、スタンドパックとは、支持面となる底面部を有する自立可能な袋を意味する。
【0018】
この製袋包装機の横シール機構では、筒状の包材の側面部の所定の部位(第2シール部位付近)が、折り込み部との接触により、包材の内側に折り込まれる。これにより、スタンドパックの底面部を形成することができる。
【0019】
第7発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、第5発明または第6発明にかかる製袋包装機の横シール機構であって、横シール部は、エア噴出部により第1シール部位付近が包材の内側に折り込まれ、かつ、折り込み部により第2シール部位付近が包材の内側に折り込まれた後に、第1シール部位と第2シール部位とを同時にシールする。
【0020】
この製袋包装機の横シール機構では、横シール部による横シールの前に、筒状の包材の側面部に2箇所(第1シール部位付近および第2シール部位付近)から折り込みが形成される。すなわち、横シール部による横シール時には、筒状の包材の側面部のうち横シールされるべき部位(第1シール部位および第2シール部位)における折り込みが完了していることになる。これにより、袋の仕上がり品質がより向上する。
【発明の効果】
【0021】
本発明にかかる製袋包装機の横シール機構では、エア噴出部から筒状の包材の側面部に向けて吹き出されるエアにより、包材の側面部が包材の内側に折り込まれる。これにより、筒状の包材を損傷させることなくその側面部に折り込みを形成することが可能になり、ガセット型の袋の仕上がり品質が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る製袋包装機1の横シール機構17について説明する。なお、以下の説明において、製袋包装機1について「左」「右」とは、正面側から製袋包装機1を見た場合を基準とする。
【0023】
<製袋包装機>
図2および図3に、製袋包装機1の全体図を示す。これらの図に示す製袋包装機1は、スナック菓子等の商品を袋詰めする機械であり、主として、商品の袋詰めを行う製袋包装ユニット5と、この製袋包装ユニット5に袋となるフィルムFを供給するフィルム供給ユニット6とから構成されている。また、製袋包装ユニット5の前面には操作スイッチ類7が配置されており、この操作スイッチ類7を操作するユーザーが視認できる位置に、操作状態を示す液晶ディスプレイ8が配置されている。
【0024】
図1は、製袋包装機1により製造されるガセット型の袋50を示している。袋50は、4つの側面部51と1つの底面部52とを有しており、底面部52を支持面として自立可能なスタンドパックである。すなわち、スタンドパックとは、袋50のように、支持面となる底面部を有する自立可能な袋を意味する。袋50には、上部ガセット(折り込み)G1と、下部ガセット(折り込み)G2と、4つのヘムシール部位H1〜H4と、縦シール部位L1と、上部横シール部位T1と、下部横シール部位T2とが形成されている。
【0025】
袋50は、1枚の矩形形状のシート状のフィルムFから形成される袋であり、当該フィルムFの所定の位置を折り曲げ、さらに、所定の位置を熱シール(熱溶着)することにより形成される。より具体的には、袋50は、主として以下のステップにより形成される。すなわち、シート状のフィルムFを、右側面部F1、正面部F2、左側面部F3および後面部F4の4つの側面部を有する角筒状に成形する。角筒状のフィルムF(以下、角筒状フィルムFc)の4つの側面部F1〜F4は、後に、それぞれ袋50の4つの側面部51となる。次に、角筒状に成形されたことで重なり合うフィルムFの両縁を縦方向に熱シールすることにより、縦シール部位L1を形成する。なお、縦シール部位L1は、角筒状フィルムFcの側面部F2に縦方向に形成されるものとする。次に、角筒状フィルムFcの四隅を縦方向に熱シールすることにより、4つのヘムシール部位H1〜H4を形成する。次に、互いに向かい合う角筒状フィルムFcの側面部F1,F3を角筒状フィルムFcの内側に折り込むことにより、ガセットG1,G2を形成する。下部ガセットG2が形成されることにより、袋50の底面部52が形成されることになる。次に、角筒状フィルムFcの所定の部位を横方向に熱シールすることにより、2つの横シール部位T1,T2を形成する。上部横シール部位T1は、袋50の上部を規定し、下部横シール部位T2は、袋50の下部を規定する。以上により、袋50が製造される。
【0026】
<各部の詳細>
以下、製袋包装機1の各部の詳細について説明する。
【0027】
(1)フィルム供給ユニット
フィルム供給ユニット6は、後述する製袋包装ユニット5の成形機構13に対してシート状のフィルムFを供給するユニットであって、製袋包装ユニット5に隣接して設けられている。このフィルム供給ユニット6には、フィルムFが巻かれたフィルムロールがセットされており、このフィルムロールからフィルムFが繰り出される。
【0028】
(2)製袋包装ユニット
図4および図5は、製袋包装ユニット5の主要部分を示している。
【0029】
製袋包装ユニット5は、主として、成形機構13と、搬送機構14と、ヘム形成機構18と、縦シール機構15と、横シール機構17と、これらの各機構を支える支持フレーム12とから構成されている。また、支持フレーム12の周囲には、ケーシング9が取り付けられている。成形機構13は、フィルム供給ユニット6から送られてくるシート状のフィルムFを角筒状に成形する。搬送機構14は、成形機構13によって角筒状に成形された角筒状フィルムFcを下方に搬送する。ヘム形成機構18は、角筒状フィルムFcの四隅にヘムシール部位H1〜H4を形成する。縦シール機構15は、角筒状フィルムFcの重なり合う部位を縦方向に熱シールする。横シール機構17は、角筒状フィルムFcの袋50の上下端となる部位を横方向に熱シールすることで袋50を封止する。
【0030】
a)成形機構
成形機構13は、チューブ31と、フォーマ32とを有している。
【0031】
チューブ31は、正面31bと、正面31bと対向する後面31dと、右側面31aと、右側面31aと対向する左側面31cとを有する角筒状の部材であり、縦方向に延びており、上下端が開口している。チューブ31は、支持フレーム12の天板29の中央付近に形成されている開口を上下方向に貫通するように配置され、図示されないブラケットを介してフォーマ32に固定されている。このチューブ31の上端の開口には、製袋包装ユニット5の上方に設けられているコンピュータスケール2から所定量ずつ落下してくる商品が投入される。なお、コンピュータスケール2は、フィーダ、プールホッパ、軽量ホッパ、集合排出シュート等から構成される組合せ計量装置である。
【0032】
フォーマ32は、チューブ31の上部付近にチューブ31を取り囲むように配置されている。このフォーマ32の形状は、フィルム供給ユニット6から送られてくるシート状のフィルムFがフォーマ32とチューブ31との隙間を通過するときに角筒状に成形されるような形状とされている。このフォーマ32は、支持フレーム12に支持されている支持部材33の基板33aに固定されている。
【0033】
b)ヘム形成機構
ヘム形成機構18は、一対のヘム成形ユニット70,71と、一対のヘムシールユニット80,81とを有している。ヘム成形ユニット70,71は、縦方向に延びるチューブ31を軸として左右対称に配置されており、チューブ31とフォーマ32との接合部分の下方に配置されている。ヘムシールユニット80,81は、縦方向に延びるチューブ31を軸として左右対称に配置されており、それぞれヘム成形ユニット70,71の直下方であって、後述するプルダウンベルト40,41の直上方に配置されている。以下、ヘム成形ユニット70およびヘムシールユニット80について説明するが、ヘム成形ユニット71およびヘムシールユニット81についても同様である。
【0034】
図6から図8に示されるように、ヘム成形ユニット70は、主として、一対のローラ72,72と、一対のローラ用あて板73,73とから構成されており、ヘムシールユニット80は、主として、一対のヒータブロック82,82と、ヒータブロック用あて板83とから構成されている。
【0035】
ローラ72,72は、フォーマ32を支持している支持部材33の基板33aに連結部材77を介して固定されている。なお、基板33aの中央部分には開口が形成されており、この開口をチューブ31が上下方向に貫通している。ローラ72,72の回転軸72c,72cは、チューブ31の高さ方向に直交する向きに延びており、ローラ72,72の周面72a,72aは、チューブ31の右側面31aに対向している。2つのローラ72,72のうち一方のローラ72は、チューブ31の正面31b寄りに配置されており、他方のローラ72は、チューブ31の後面31d寄りに配置されている。
【0036】
ローラ用あて板73,73は、縦方向に延びるチューブ31を軸として前後対称に配置されており、図示されないネジ等の固定部材により基板33aに固定されている。各ローラ用あて板73は、L字型に折れ曲げられた板金製の部材であり、その左右端付近に縁部73c,73cを有している。ローラ用あて板73,73の右端付近の縁部73c,73cは、それぞれローラ72,72の外側の側面72b,72bと対向する。なお、ローラ用あて板73,73の左端付近の縁部73c,73cは、それぞれヘム成形ユニット71に含まれるローラ72,72の外側の側面72b,72bと対向する。すなわち、ローラ用あて板73,73は、ヘム成形ユニット70,71の双方に含まれる部材であり、両ヘム成形ユニット70,71間で共用されている。
【0037】
そして、ローラ72,72の周面72a,72aとチューブ31の右側面31aとは、フィルムFの厚み分程度の隙間を空けて対向しており、ローラ72,72の外側の側面72b,72bとローラ用あて板73,73の縁部73c,73cとは、フィルムF2枚の厚み分程度の隙間を空けて対向している(図8参照)。製袋包装機1の駆動時には、角筒状フィルムFcの四隅の部位がこれらの隙間を通り抜けて下流側へと搬送されてゆくことになる。これにより、角筒状フィルムFcの四隅に折り目が付けられて、ヘムシール部位H1,H4が成形される。
【0038】
ヒータブロック82,82は、ローラ72,72およびローラ用あて板73,73よりも下方に配置されており、それぞれ内部にヒータを有している。そして、これらのヒータにより、ヒータブロック82,82のシール面が加熱される。
【0039】
ヒータブロック用あて板83は、ローラ72,72の直下方であって、プルダウンベルト40の直上方に配置されている。ヒータブロック用あて板83は、チューブ31の右側面31aと概ね同じ幅を有しており、チューブ31の右側面31aと対向している。また、ヒータブロック用あて板83の厚み方向の面であって、縦方向に延びる2つ面は、それぞれヒータブロック82,82のシール面と対向するようになっている。そして、製袋包装機1の駆動時には、所定のタイミングでヒータブロック82,82が移動し、ヒータブロック82,82のシール面が角筒状フィルムFcのヘムシール部位H1,H4を挟んでヒータブロック用あて板83に押し当てられる。これにより、角筒状フィルムFcのヘムシール部位H1,H4が熱シール(熱封止)される。
【0040】
c)搬送機構
搬送機構14は、一対のプルダウンベルト40,41を有しており、プルダウンベルト40,41は、支持フレーム12の天板29から吊り下げられている支持部材(図示されない)に支持されている。プルダウンベルト40,41は、縦方向に延びるチューブ31を軸として左右対称に配置されており、チューブ31に巻き付けられた状態の角筒状フィルムFcに当接して角筒状フィルムFcを吸着しながら下方に搬送する役割を果たす。
【0041】
d)縦シール機構
縦シール機構15は、支持フレーム12の天板29から吊り下げられている支持部材(図示されない)に支持されている。縦シール機構15は、ヒータおよびヒータにより加熱されるヒータベルト等を有しており、チューブ31の正面31bに対向し、ヘムシールユニット80,81の4つのヒータブロック82と縦方向に概ね同じ位置を占めている(図4および図5参照)。この縦シール機構15は、チューブ31に巻き付けられている角筒状フィルムFcの縦方向に延びて重なり合う部位を、一定の加圧力でチューブ31の正面31bに押しつけながら加熱してシールすることにより、角筒状フィルムFcの正面部F2に縦シール部位L1を形成する機構である。
【0042】
e)横シール機構
横シール機構17は、チューブ31の下方に配置され、支持フレーム12に支持されている。横シール機構17は、主として、前後一対のシールジョー90,90と、左右一対の上部ガセット形成部材91,91と、左右一対の下部ガセット形成部材92,92と、下部横シール折込部材93とから構成されている。
【0043】
図9から図11は、横シール機構17に含まれるシールジョー90,90と、上部ガセット形成部材91,91と、下部ガセット形成部材92,92と、下部横シール折込部材93との位置関係を示している。横シール機構17は、図9の状態から図10の状態へと遷移し、図10の状態から図11の状態へと遷移し、その後、図11の状態から図9の状態へと遷移する。横シール機構17は、この動作を1サイクルとして、同じ動作を繰り返す。
【0044】
〔シールジョー〕
シールジョー90,90は、互いに近接したり離反したりするように水平面内を前後方向に往復運動する。より具体的には、シールジョー90,90は、互いに同期を取りながら、上下方向に搬送される角筒状フィルムFcを軸として前後対称に移動する。そして、シールジョー90,90は、互いに最も近接する状態において角筒状フィルムFcを挟み込む。以下、図9に示す位置を、シールジョー90,90の退避位置と呼び、図10に示す位置をシールジョー90,90の前進位置と呼ぶこととする。
【0045】
各シールジョー90は、内部にヒータを有している。そして、このヒータによって各シールジョー90のシール面(横シール時に対向する面)が加熱され、両シールジョー90,90によって挟み込まれた角筒状フィルムFcの横シールされるべき部位が熱シールされ、上部横シール部位T1および下部横シール部位T2が形成される。シールジョー90,90は、一回の挟み込み動作により、製袋包装機1により連続して製造される2つの袋50,50のうち、先に製造される袋50(第1袋)の上部横シール部位T1と、その次に製造される袋50(第2袋)の下部横シール部位T2とを同時に形成する。そして、一方のシールジョー90には、図示されないカッターが内蔵されており、一回の挟み込み動作により熱シールされた部位の中央がカッターで横方向に切断される。この切断により、縦方向に延びる角筒状フィルムFcから、袋50が1つ1つ切り離されることになる。
【0046】
〔上部ガセット形成部材〕
上部ガセット形成部材91,91は、シールジョー90,90の下方に配置されており、正面視において矩形形状を有する板状部材である。上部ガセット形成部材91,91は、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3にガセットG1を形成する役割を果たす。
【0047】
上部ガセット形成部材91,91は、エアシリンダ91a,91a等からなる駆動機構に連結されており、当該駆動機構により互いに近接したり離反したりするように水平面内を左右方向に往復運動する。すなわち、上部ガセット形成部材91,91は、互いに最も離反した退避位置(図9参照)と、互いに最も近接した前進位置(図10参照)との間を往復運動することになる。
【0048】
より具体的には、上部ガセット形成部材91,91は、互いに同期を取りながら同周期で往復運動を行い、上下方向に搬送される角筒状フィルムFcを軸として左右対称に移動する。左側の上部ガセット形成部材91は、図9に示す退避位置において角筒状フィルムFcの左側面部F3から最も離れ、図10に示す前進位置において角筒状フィルムFcの左側面部F3に最も近接することになる。同様に、右側の上部ガセット形成部材91は、図9に示す退避位置において角筒状フィルムFcの右側面部F1から最も離れ、図10に示す前進位置において角筒状フィルムFcの右側面部F1に最も近接することになる。なお、図10に示す前進位置においては、上部ガセット形成部材91,91は、角筒状フィルムFcの側面部F1,F3に接触しない。
【0049】
図12に示されるように、各上部ガセット形成部材91の内部には、空洞91cが形成されている。そして、各上部ガセット形成部材91の角筒状フィルムFcの側面部F1,F3に面する面91bには、空洞91cと連通するスリットが形成されている。また、空洞91cは、エア配管61と連通している。エア配管61は、エア配管61に所定のタイミングでエアを送り込むエア送出機構60に接続されている。エア送出機構60は、エアピストン等から構成されている。エア送出機構60からエア配管61に送り出されたエアは、エア配管61を通過して上部ガセット形成部材91の内部の空洞91cに達し、面91bのスリットを抜けて角筒状フィルムFcの側面部F1,F3に向けて吹き出される。その結果、上部ガセット形成部材91,91から吹き出されたエアにより、角筒状フィルムFcの側面部F1,F3は、角筒状フィルムFcの内側に折り込まれることになる。
【0050】
より具体的には、左側の上部ガセット形成部材91は、図9に示す退避位置から図10に示す前進位置へと右方向に移動しながら、角筒状フィルムFcの左側面部F3のうち、上部横シール部位T1となる部位(第1シール部位)の下方近傍に向けてエアを噴出し、当該下方近傍を角筒状フィルムFcの内側に折り込む。同様に、右側の上部ガセット形成部材91は、図9に示す退避位置から図10に示す前進位置へと左方向に移動しながら、角筒状フィルムFcの右側面部F1のうち、上部横シール部位T1となる部位(第1シール部位)の下方近傍に向けてエアを噴出し、当該下方近傍を角筒状フィルムFcの内側に折り込む。そして、これにより、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3にガセットG1が形成される。
【0051】
〔下部ガセット形成部材〕
下部ガセット形成部材92,92は、シールジョー90,90の上方に配置されており、平面視において五角形の形状、より詳細には、ホームベースの形状を有する板状部材である。ホームベースの頂点は、ともに内側を向いている。下部ガセット形成部材92,92は、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3にガセットG2を形成する役割を果たす。
【0052】
下部ガセット形成部材92,92は、図示されないカム機構やエアシリンダ等からなる駆動機構(図示されない)に連結されており、当該駆動機構により互いに近接したり離反したりするように水平面内を左右方向に往復運動する。特に、当該カム機構は、下部ガセット形成部材92,92の移動とシールジョー90,90の移動とを同期させる役割を果たす。すなわち、下部ガセット形成部材92,92は、互いに最も離反した退避位置(図9参照)と、互いに最も近接した前進位置(図10参照)との間を往復運動することになる。
【0053】
より具体的には、下部ガセット形成部材92,92は、互いに同期を取りながら同周期で往復運動を行い、上下方向に搬送される角筒状フィルムFcを軸として左右対称に移動する。なお、図9から図11に示すように、左側の下部ガセット形成部材92は、左側の上部ガセット形成部材91と略平行に移動し、同様に、右側の下部ガセット形成部材92は、右側の上部ガセット形成部材91と略平行に移動する。
【0054】
すなわち、左側の下部ガセット形成部材92は、図9に示す退避位置において角筒状フィルムFcの左側面部F3から最も離れ、図10に示す前進位置において角筒状フィルムFcの左側面部F3に最も近接することになる。同様に、右側の下部ガセット形成部材92は、図9に示す退避位置において角筒状フィルムFcの右側面部F1から最も離れ、図10に示す前進位置において角筒状フィルムFcの右側面部F1に最も近接することになる。
【0055】
左側の下部ガセット形成部材92は、図9に示す退避位置から図10に示す前進位置へと右方向に移動しながら、角筒状フィルムFcの左側面部F3のうち、下部横シール部位T2となる部位(第2シール部位)の上方近傍に接触して、当該接触部位を角筒状フィルムFcの内側に折り込む。同様に、右側の下部ガセット形成部材92は、図9に示す退避位置から図10に示す前進位置へと左方向に移動しながら、角筒状フィルムFcの右側面部F1のうち、下部横シール部位T2となる部位(第2シール部位)の上方近傍に接触して、当該接触部位を角筒状フィルムFcの内側に折り込む。そして、これにより、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3にガセットG2が形成される。
【0056】
〔下部横シール折込部材〕
下部横シール折込部材93は、前方のシールジョー90の直上方であって、下部ガセット形成部材92,92の下方に配置されており、平面視において矩形形状を有する板状部材である。下部横シール折込部材93は、シールジョー90,90により形成された下部横シール部位T2を、下部ガセット形成部材92,92により形成された袋50の底面部52に向けて折り倒す役割を果たす。
【0057】
下部横シール折込部材93は、エアシリンダ等からなる駆動機構(図示されない)に連結されており、当該駆動機構により水平面内を前後方向に往復運動する。すなわち、下部横シール折込部材93は、角筒状フィルムFcの正面部F2から最も離れた退避位置(図9参照)と、角筒状フィルムFcの正面部F2に最も近接した前進位置(図11参照)との間を往復運動することになる。
【0058】
下部横シール折込部材93は、シールジョー90,90がシール動作を終え、カッターにより上部横シール部位T1と下部横シール部位T2とを分離させた(図10参照)後、図11に示す前進位置に達する。そして、下部横シール折込部材93は、図11に示す前進位置において、袋50の底面部52に連続する下部横シール部位T2を、底面部52に向けて折り倒す。この下部横シール折込部材93による動作により、下部横シール部位T2が底面部52と平行になるように折り畳まれることとなり、袋50がスタンドパックとなる。
【0059】
(3)製袋包装機の動作
搬送機構14が駆動されると、フィルム供給ユニット6のフィルムロールからフィルムFが巻き出されて成形機構13へと導かれる。成形機構13では、フィルムロールから巻き出されたシート状のフィルムFがフォーマ32の表面に沿って進み、フォーマ32とチューブ31との隙間を通過するときに角筒状のフォーマ32の外表面に巻きつけられて角筒状フィルムFcとなる。その後も、角筒状フィルムFcは、その内表面がチューブ31の外表面に沿うようにして下方へと搬送される。
【0060】
続いて、角筒状フィルムFcは、ヘム形成機構18に達する。ヘム成形ユニット70,71では、角筒状フィルムFcのヘムシール部位H1〜H4となる部位が、4つのローラ72の4つの側面72bと2つのローラ用あて板73の4つの縁部73cとの間に挟み込まれ、かつ、角筒状フィルムFcのヘムシール部位H1〜H4の付け根となる部位が、チューブ31の側面31a,31cと4つのローラ72の4つの周面72aとの間に挟み込まれる。そして、このように所定の部位が所定の隙間に挟み込まれた状態のまま、角筒状フィルムFcが搬送機構14によって下方に搬送されてゆくことにより、角筒状フィルムFcに折り目が付けられて4つのヘムシール部位H1〜H4が成形される。その後、ヘム成形ユニット70,71において成形されたヘムシール部位H1〜H4は、ヘムシールユニット80,81を通過する際に熱シールされる。
【0061】
また、ヘムシールユニット80,81と概ね同じ高さ位置にある縦シール機構15は、ヘムシールユニット80,81が角筒状フィルムFcのヘムシール部位H1〜H4を熱シールするのと略同時に、角筒状フィルムFcの縦シール部位L1となる部位に熱シールを施す。
【0062】
続いて、角筒状フィルムFcは、チューブ31を抜けて横シール機構17へと降りていく。横シール機構17においては、角筒状フィルムFcの所定の部位に横方向に熱シールが施される。
【0063】
より具体的には、上部ガセット形成部材91,91および下部ガセット形成部材92,92のそれぞれが、図9に示すそれぞれの退避位置から図10に示すそれぞれの前進位置へと進む。なお、上部ガセット形成部材91,91は、図9に示す退避位置から図10に示す前進位置へと出発すると略同時に、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3に向けてエアの噴出を開始し、図10に示す前進位置に達した直後に、エアの噴出を終了する。したがって、上部ガセット形成部材91,91が、図9に示す退避位置から図10に示す前進位置へと移動している間、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3には、上部ガセット形成部材91,91からエアが吹き付けられ続けることになる。これにより、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3は、角筒状フィルムFcの内側に安定して折り込まれることになる。また、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3は、下部ガセット形成部材92,92との接触により、角筒状フィルムFcの内側に折り込まれる。
【0064】
一方、シールジョー90,90は、下部ガセット形成部材92,92と図示されないカム機構を介して同期を取っているため、下部ガセット形成部材92,92が図10に示す前進位置に達すると同時に、同じく図10に示す前進位置に達する。シールジョー90,90は、図10に示す前進位置において、角筒状フィルムFcの所定の部位を挟み込んで熱シールする。このとき、商品の固まりがコンピュータスケール2からチューブ31内を通り抜けて落下し、角筒状フィルムFc内に溜められる。そして、シール動作を終えたシールジョー90,90は、商品が内部に充填されている状態において、熱シールした角筒状フィルムFcの所定の部位を、内蔵されるカッターにより横方向に切断する。これにより、先行する袋50と後続の袋50とが切り離されることになる。なお、シールジョー90,90により熱シールされた部位のうち、上記切断動作により分離された下方側の部位は、先行する袋50の上部横シール部位T1となる。一方、シールジョー90,90により熱シールされた部位のうち、上記切断動作により分離された上方側の部位は、後続の袋50の下部横シール部位T2となる。
【0065】
続いて、上部ガセット形成部材91,91および下部ガセット形成部材92,92のそれぞれは、上記折り込み動作が終了すると、図10に示すそれぞれの前進位置から図11に示す状態を経て図9に示すそれぞれの退避位置へと後退する。同じく、下部ガセット形成部材92,92と同期を取っているシールジョー90,90は、図10に示す前進位置から図11に示す状態を経て図9に示す退避位置へと後退する。
【0066】
一方、下部横シール折込部材93は、前方のシールジョー90の後退開始直後に、図11に示す前進位置に達する。したがって、下部横シール折込部材93は、図12に示す前進位置においてシールジョー90と重なり合い、シールジョー90から熱を受け取る。そして、下部横シール折込部材93は、図12に示す前進位置において、袋50の下端を規定する下部横シール部位T2を、底面部52に向けて折り倒す。このとき、下部横シール折込部材93は、シールジョー90から受け取った熱を底面部52に伝え、底面部52を折り倒した状態に固定する。これにより、下部横シール部位T2が底面部52と平行になるように折り畳まれ、袋50がスタンドパックとなる。
【0067】
その後、下部横シール折込部材93は、図11に示す前進位置から図9に示す退避位置へと後退する。そして、再び図9の状態に戻ったシールジョー90,90と、上部ガセット形成部材91,91と、下部ガセット形成部材92,92と、下部横シール折込部材93とは、図9〜図11に示す横シール動作を再度実行する。
【0068】
<特徴>
(1)
上記実施形態における横シール機構17では、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3が、エアの吹き付けにより角筒状フィルムFcの内側に折り込まれるようになっている。これにより、フィルムFを損傷させることなくガセットG1を形成することができ、高品質のガセット型の袋50が製造されるようになっている。
【0069】
(2)
上記実施形態における横シール機構17では、エアを噴出する上部ガセット形成部材91,91は、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3に接触することがない。これにより、フィルムFを損傷させる虞がさらに低減する。また、従来のように、板状部材等を包材に接触させることによりガセットG1を形成する場合と異なり、上部ガセット形成部材91,91に対する厳密なスピード調整が不要となる。さらに、上部ガセット形成部材91,91を別の上部ガセット形成部材に変更することなく、製造する袋50のサイズを変更することも可能である。
【0070】
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0071】
(A)
製造される袋50にヘムシール部位H1〜H4が形成されていなくてもよい。すなわち、製袋包装機1にヘム形成機構18が設けられていなくてもよい。
【0072】
(B)
製造される袋50は、スタンドパックでなくてもよい。例えば、袋50が底面部52を有さず、袋50の右側面部F1および左側面部F3の下部付近に、上部付近と同様にガセットG2ではなくガセットG1が形成されていてもよい。
【0073】
さらに、この場合、製袋包装機1において下部ガセット形成部材92,92が取り付けられている位置に、下部ガセット形成部材92,92の代わりに、上部ガセット形成部材91,91と同様のガセット形成部材が取り付けられてもよい。
【0074】
(C)
上部ガセット形成部材91,91が、角筒状フィルムFcの右側面部F1ないし左側面部F3に接触するようになっていてもよい。
【0075】
(D)
シールジョー90,90が、図13に示すような動作を行ってもよい。
【0076】
すなわち、シールジョー90,90は、それぞれ回転軸90a,90aの周りを回転するアーム部材90b,90bに連結されている。回転軸90a,90aは、アーム部材90b,90bを回転させるとともに、互いに近接したり離反したりするように水平面内を前後方向に往復運動する。したがって、シールジョー90,90は、回転軸90a,90aの周りをD字状に旋回することになる。シールジョー90,90は、互いに同期を取りながら同周期でD字状に旋回し、上下方向に搬送される角筒状フィルムFcを軸として前後対称に移動する。シールジョー90,90は、D字の直線軌道を描いている間、互いに隣接し、角筒状フィルムFcを挟み込んだ状態となる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、筒状の包材を損傷させることなくその側面部に折り込みを形成することにより、ガセット型の袋の仕上がり品質を向上させることができるという効果を有し、筒状の包材からガセット型の袋を製造する製袋包装機の横シール機構として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】ガセット型の袋を示す図。
【図2】製袋包装機の外観斜視図。
【図3】製袋包装機の概略側面図。
【図4】製袋包装ユニットの主要部分を示す正面図。
【図5】製袋包装ユニットの主要部分を示す側面図。
【図6】ヘム成形ユニット周辺の拡大正面図。
【図7】ヘム成形ユニット周辺の拡大側面図。
【図8】図7におけるX−X断面図。
【図9】(a)横シール機構の拡大平面図。(b)横シール機構の拡大正面図。
【図10】(a)横シール機構の拡大平面図。(b)横シール機構の拡大正面図。
【図11】(a)横シール機構の拡大平面図。(b)横シール機構の拡大正面図。
【図12】上部ガセット形成部材の拡大斜視図。
【図13】変形例(D)にかかる製袋包装ユニットの主要部分を示す側面図。
【符号の説明】
【0079】
1 製袋包装機
17 横シール機構
50 ガセット型の袋
90 シールジョー(横シール部)
91 上部ガセット形成部材(エア噴出部)
91a エアシリンダ(駆動部)
92 下部ガセット形成部材(折り込み部)
F フィルム(包材)
Fc 角筒状フィルム(筒状の包材)
F1 右側面部(側面部)
F3 左側面部(側面部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、製袋包装機の横シール機構に関し、特に、筒状の包材からガセット型の袋を製造する製袋包装機の横シール機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、袋を製造しながら当該袋の内部にスナック菓子等の被包装物を充填する製袋包装機が存在している。
【0003】
多くの場合、このような製袋包装機では、プルダウンベルト等から構成される搬送機構によってシート状のフィルムがフィルムロールから送り出されて所定の搬送方向に搬送されてゆく。そして、フィルムロールから送り出されたシート状のフィルムはフォーマによって筒状のチューブに巻き付けられて筒状に成形される。続いて、筒状に成形されたフィルムの重ね合わされた縦の縁どうしが縦シール機構により熱シール(熱溶着)される。そして、最終的に袋となる筒状のフィルムの内部にチューブを介して被包装物が充填され、チューブの下方の横シール機構によって筒状のフィルムに横方向に熱シールが施される。その後、その横方向の熱シール部位の中央が横方向にカッターで切断される。
【0004】
ところで、特許文献1に記載の製袋包装機は、ガセット型と呼ばれる種類の袋を製造する製袋包装機である。ガセット型の袋とは、図1に示されるように、側面部が内側に折り込まれた態様の袋のことを言う。また、単にガセットとは、ガセット型の袋の側面部に形成された折り込みのことを言う。そして、従来、このようなガセットは、特許文献1に示されるように、筒状のフィルムの側面部に所定の部材を押し当てることにより形成される。
【特許文献1】特開平10−59308号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されるように、ピンや板等の所定の部材を筒状の包材の側面部に押し当てることにより包材の側面部を包材の内側に折り込む場合には、押し当てた部材により包材が損傷する虞がある。
【0006】
本発明の課題は、筒状の包材を損傷させることなくその側面部に折り込みを形成することにより、ガセット型の袋の仕上がり品質を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、筒状の包材からガセット型の袋を製造する製袋包装機の横シール機構であって、エア噴出部と、横シール部とを備える。エア噴出部は、筒状の包材の側面部が包材の内側に折り込まれるように包材の側面部に向けてエアを噴出する。横シール部は、側面部が折り込まれた状態の筒状の包材を横方向にシールする。
【0008】
この製袋包装機の横シール機構では、エア噴出部から筒状の包材の側面部に向けて吹き出されるエアにより、包材の側面部が包材の内側に折り込まれる。これにより、筒状の包材を損傷させることなくその側面部に折り込みを形成することが可能になり、ガセット型の袋の仕上がり品質が向上する。
【0009】
第2発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、第1発明にかかる製袋包装機の横シール機構であって、エア噴出部は、包材の側面部に接触しない。
【0010】
この製袋包装機の横シール機構では、包材の側面部に折り込みを形成するエア噴出部が、包材の側面部に接触しない。これにより、エア噴出部との接触により包材が歪んだり摩耗したりすることなく、袋の仕上がり品質がより向上する。
【0011】
第3発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、第1発明または第2発明にかかる製袋包装機の横シール機構であって、駆動部をさらに備える。駆動部は、エア噴出部を第1位置と第2位置との間を往復移動させる。第2位置は、第1位置よりも包材の側面部に近い位置である。エア噴出部は、第1位置から第2位置へと移動しながら、包材の側面部に向けてエアを噴出する。
【0012】
この製袋包装機の横シール機構では、エア噴出部が、包材の側面部との距離を伸縮させる往復運動を行う。そして、エア噴出部が包材の側面部へと近づいていく課程において、エア噴出部からエアが噴出される。これにより、包材の側面部にエアを当てる時間を十分に確保することが可能となる。したがって、袋の仕上がり品質がより向上する。
【0013】
第4発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、第1発明から第3発明のいずれかにかかる製袋包装機の横シール機構であって、横シール部は、筒状の包材のうち、第1シール部位と第2シール部位とを同時にシールする。第1シール部位は、筒状の包材のうち、第1袋の上部となる部位であり、第2シール部位は、筒状の包材のうち、第2袋の下部となる部位である。第2袋は、第1袋に連続して製造される袋である。エア噴出部は、包材の側面部のうち、第1シール部位付近に向けてエアを噴出する。
【0014】
この製袋包装機の横シール機構では、横シール部が、連続して製造される2つの袋にまたがって、筒状の包材を横シールする。より具体的には、横シール部が、先に製造される袋(第1袋)の上部となる部位(第1シール部位)と、その次に製造される袋(第2袋)の下部となる部位(第2シール部位)とを同時にシールする。また、エア噴出部は、先に製造される袋(第1袋)の上部となる部位(第1シール部位)付近にエアを吹き付ける。これにより、1回の横シール動作で、2箇所の横シールを形成することができる。
【0015】
第5発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、第4発明にかかる製袋包装機の横シール機構であって、折り込み部をさらに備える。折り込み部は、筒状の包材の側面部のうち、第2シール部位付近を包材の内側に折り込む。
【0016】
この製袋包装機の横シール機構では、筒状の包材の側面部に、包材の横シールされるべき部位(第1シール部位および第2シール部位)を挟んだ2箇所(第1シール部位付近および第2シール部位付近)から折り込みが形成される。すなわち、筒状の包材の側面部のうち、横シールされるべき部位(第1シール部位および第2シール部位)においては、しっかりとした折り込みが形成されることになる。これにより、袋の仕上がり品質がより向上する。
【0017】
第6発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、第5発明にかかる製袋包装機の横シール機構であって、折り込み部は、第2シール部位付近に接触することにより、第2袋がスタンドパックとなるように第2シール部位付近を包材の内側に折り込む。なお、スタンドパックとは、支持面となる底面部を有する自立可能な袋を意味する。
【0018】
この製袋包装機の横シール機構では、筒状の包材の側面部の所定の部位(第2シール部位付近)が、折り込み部との接触により、包材の内側に折り込まれる。これにより、スタンドパックの底面部を形成することができる。
【0019】
第7発明にかかる製袋包装機の横シール機構は、第5発明または第6発明にかかる製袋包装機の横シール機構であって、横シール部は、エア噴出部により第1シール部位付近が包材の内側に折り込まれ、かつ、折り込み部により第2シール部位付近が包材の内側に折り込まれた後に、第1シール部位と第2シール部位とを同時にシールする。
【0020】
この製袋包装機の横シール機構では、横シール部による横シールの前に、筒状の包材の側面部に2箇所(第1シール部位付近および第2シール部位付近)から折り込みが形成される。すなわち、横シール部による横シール時には、筒状の包材の側面部のうち横シールされるべき部位(第1シール部位および第2シール部位)における折り込みが完了していることになる。これにより、袋の仕上がり品質がより向上する。
【発明の効果】
【0021】
本発明にかかる製袋包装機の横シール機構では、エア噴出部から筒状の包材の側面部に向けて吹き出されるエアにより、包材の側面部が包材の内側に折り込まれる。これにより、筒状の包材を損傷させることなくその側面部に折り込みを形成することが可能になり、ガセット型の袋の仕上がり品質が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る製袋包装機1の横シール機構17について説明する。なお、以下の説明において、製袋包装機1について「左」「右」とは、正面側から製袋包装機1を見た場合を基準とする。
【0023】
<製袋包装機>
図2および図3に、製袋包装機1の全体図を示す。これらの図に示す製袋包装機1は、スナック菓子等の商品を袋詰めする機械であり、主として、商品の袋詰めを行う製袋包装ユニット5と、この製袋包装ユニット5に袋となるフィルムFを供給するフィルム供給ユニット6とから構成されている。また、製袋包装ユニット5の前面には操作スイッチ類7が配置されており、この操作スイッチ類7を操作するユーザーが視認できる位置に、操作状態を示す液晶ディスプレイ8が配置されている。
【0024】
図1は、製袋包装機1により製造されるガセット型の袋50を示している。袋50は、4つの側面部51と1つの底面部52とを有しており、底面部52を支持面として自立可能なスタンドパックである。すなわち、スタンドパックとは、袋50のように、支持面となる底面部を有する自立可能な袋を意味する。袋50には、上部ガセット(折り込み)G1と、下部ガセット(折り込み)G2と、4つのヘムシール部位H1〜H4と、縦シール部位L1と、上部横シール部位T1と、下部横シール部位T2とが形成されている。
【0025】
袋50は、1枚の矩形形状のシート状のフィルムFから形成される袋であり、当該フィルムFの所定の位置を折り曲げ、さらに、所定の位置を熱シール(熱溶着)することにより形成される。より具体的には、袋50は、主として以下のステップにより形成される。すなわち、シート状のフィルムFを、右側面部F1、正面部F2、左側面部F3および後面部F4の4つの側面部を有する角筒状に成形する。角筒状のフィルムF(以下、角筒状フィルムFc)の4つの側面部F1〜F4は、後に、それぞれ袋50の4つの側面部51となる。次に、角筒状に成形されたことで重なり合うフィルムFの両縁を縦方向に熱シールすることにより、縦シール部位L1を形成する。なお、縦シール部位L1は、角筒状フィルムFcの側面部F2に縦方向に形成されるものとする。次に、角筒状フィルムFcの四隅を縦方向に熱シールすることにより、4つのヘムシール部位H1〜H4を形成する。次に、互いに向かい合う角筒状フィルムFcの側面部F1,F3を角筒状フィルムFcの内側に折り込むことにより、ガセットG1,G2を形成する。下部ガセットG2が形成されることにより、袋50の底面部52が形成されることになる。次に、角筒状フィルムFcの所定の部位を横方向に熱シールすることにより、2つの横シール部位T1,T2を形成する。上部横シール部位T1は、袋50の上部を規定し、下部横シール部位T2は、袋50の下部を規定する。以上により、袋50が製造される。
【0026】
<各部の詳細>
以下、製袋包装機1の各部の詳細について説明する。
【0027】
(1)フィルム供給ユニット
フィルム供給ユニット6は、後述する製袋包装ユニット5の成形機構13に対してシート状のフィルムFを供給するユニットであって、製袋包装ユニット5に隣接して設けられている。このフィルム供給ユニット6には、フィルムFが巻かれたフィルムロールがセットされており、このフィルムロールからフィルムFが繰り出される。
【0028】
(2)製袋包装ユニット
図4および図5は、製袋包装ユニット5の主要部分を示している。
【0029】
製袋包装ユニット5は、主として、成形機構13と、搬送機構14と、ヘム形成機構18と、縦シール機構15と、横シール機構17と、これらの各機構を支える支持フレーム12とから構成されている。また、支持フレーム12の周囲には、ケーシング9が取り付けられている。成形機構13は、フィルム供給ユニット6から送られてくるシート状のフィルムFを角筒状に成形する。搬送機構14は、成形機構13によって角筒状に成形された角筒状フィルムFcを下方に搬送する。ヘム形成機構18は、角筒状フィルムFcの四隅にヘムシール部位H1〜H4を形成する。縦シール機構15は、角筒状フィルムFcの重なり合う部位を縦方向に熱シールする。横シール機構17は、角筒状フィルムFcの袋50の上下端となる部位を横方向に熱シールすることで袋50を封止する。
【0030】
a)成形機構
成形機構13は、チューブ31と、フォーマ32とを有している。
【0031】
チューブ31は、正面31bと、正面31bと対向する後面31dと、右側面31aと、右側面31aと対向する左側面31cとを有する角筒状の部材であり、縦方向に延びており、上下端が開口している。チューブ31は、支持フレーム12の天板29の中央付近に形成されている開口を上下方向に貫通するように配置され、図示されないブラケットを介してフォーマ32に固定されている。このチューブ31の上端の開口には、製袋包装ユニット5の上方に設けられているコンピュータスケール2から所定量ずつ落下してくる商品が投入される。なお、コンピュータスケール2は、フィーダ、プールホッパ、軽量ホッパ、集合排出シュート等から構成される組合せ計量装置である。
【0032】
フォーマ32は、チューブ31の上部付近にチューブ31を取り囲むように配置されている。このフォーマ32の形状は、フィルム供給ユニット6から送られてくるシート状のフィルムFがフォーマ32とチューブ31との隙間を通過するときに角筒状に成形されるような形状とされている。このフォーマ32は、支持フレーム12に支持されている支持部材33の基板33aに固定されている。
【0033】
b)ヘム形成機構
ヘム形成機構18は、一対のヘム成形ユニット70,71と、一対のヘムシールユニット80,81とを有している。ヘム成形ユニット70,71は、縦方向に延びるチューブ31を軸として左右対称に配置されており、チューブ31とフォーマ32との接合部分の下方に配置されている。ヘムシールユニット80,81は、縦方向に延びるチューブ31を軸として左右対称に配置されており、それぞれヘム成形ユニット70,71の直下方であって、後述するプルダウンベルト40,41の直上方に配置されている。以下、ヘム成形ユニット70およびヘムシールユニット80について説明するが、ヘム成形ユニット71およびヘムシールユニット81についても同様である。
【0034】
図6から図8に示されるように、ヘム成形ユニット70は、主として、一対のローラ72,72と、一対のローラ用あて板73,73とから構成されており、ヘムシールユニット80は、主として、一対のヒータブロック82,82と、ヒータブロック用あて板83とから構成されている。
【0035】
ローラ72,72は、フォーマ32を支持している支持部材33の基板33aに連結部材77を介して固定されている。なお、基板33aの中央部分には開口が形成されており、この開口をチューブ31が上下方向に貫通している。ローラ72,72の回転軸72c,72cは、チューブ31の高さ方向に直交する向きに延びており、ローラ72,72の周面72a,72aは、チューブ31の右側面31aに対向している。2つのローラ72,72のうち一方のローラ72は、チューブ31の正面31b寄りに配置されており、他方のローラ72は、チューブ31の後面31d寄りに配置されている。
【0036】
ローラ用あて板73,73は、縦方向に延びるチューブ31を軸として前後対称に配置されており、図示されないネジ等の固定部材により基板33aに固定されている。各ローラ用あて板73は、L字型に折れ曲げられた板金製の部材であり、その左右端付近に縁部73c,73cを有している。ローラ用あて板73,73の右端付近の縁部73c,73cは、それぞれローラ72,72の外側の側面72b,72bと対向する。なお、ローラ用あて板73,73の左端付近の縁部73c,73cは、それぞれヘム成形ユニット71に含まれるローラ72,72の外側の側面72b,72bと対向する。すなわち、ローラ用あて板73,73は、ヘム成形ユニット70,71の双方に含まれる部材であり、両ヘム成形ユニット70,71間で共用されている。
【0037】
そして、ローラ72,72の周面72a,72aとチューブ31の右側面31aとは、フィルムFの厚み分程度の隙間を空けて対向しており、ローラ72,72の外側の側面72b,72bとローラ用あて板73,73の縁部73c,73cとは、フィルムF2枚の厚み分程度の隙間を空けて対向している(図8参照)。製袋包装機1の駆動時には、角筒状フィルムFcの四隅の部位がこれらの隙間を通り抜けて下流側へと搬送されてゆくことになる。これにより、角筒状フィルムFcの四隅に折り目が付けられて、ヘムシール部位H1,H4が成形される。
【0038】
ヒータブロック82,82は、ローラ72,72およびローラ用あて板73,73よりも下方に配置されており、それぞれ内部にヒータを有している。そして、これらのヒータにより、ヒータブロック82,82のシール面が加熱される。
【0039】
ヒータブロック用あて板83は、ローラ72,72の直下方であって、プルダウンベルト40の直上方に配置されている。ヒータブロック用あて板83は、チューブ31の右側面31aと概ね同じ幅を有しており、チューブ31の右側面31aと対向している。また、ヒータブロック用あて板83の厚み方向の面であって、縦方向に延びる2つ面は、それぞれヒータブロック82,82のシール面と対向するようになっている。そして、製袋包装機1の駆動時には、所定のタイミングでヒータブロック82,82が移動し、ヒータブロック82,82のシール面が角筒状フィルムFcのヘムシール部位H1,H4を挟んでヒータブロック用あて板83に押し当てられる。これにより、角筒状フィルムFcのヘムシール部位H1,H4が熱シール(熱封止)される。
【0040】
c)搬送機構
搬送機構14は、一対のプルダウンベルト40,41を有しており、プルダウンベルト40,41は、支持フレーム12の天板29から吊り下げられている支持部材(図示されない)に支持されている。プルダウンベルト40,41は、縦方向に延びるチューブ31を軸として左右対称に配置されており、チューブ31に巻き付けられた状態の角筒状フィルムFcに当接して角筒状フィルムFcを吸着しながら下方に搬送する役割を果たす。
【0041】
d)縦シール機構
縦シール機構15は、支持フレーム12の天板29から吊り下げられている支持部材(図示されない)に支持されている。縦シール機構15は、ヒータおよびヒータにより加熱されるヒータベルト等を有しており、チューブ31の正面31bに対向し、ヘムシールユニット80,81の4つのヒータブロック82と縦方向に概ね同じ位置を占めている(図4および図5参照)。この縦シール機構15は、チューブ31に巻き付けられている角筒状フィルムFcの縦方向に延びて重なり合う部位を、一定の加圧力でチューブ31の正面31bに押しつけながら加熱してシールすることにより、角筒状フィルムFcの正面部F2に縦シール部位L1を形成する機構である。
【0042】
e)横シール機構
横シール機構17は、チューブ31の下方に配置され、支持フレーム12に支持されている。横シール機構17は、主として、前後一対のシールジョー90,90と、左右一対の上部ガセット形成部材91,91と、左右一対の下部ガセット形成部材92,92と、下部横シール折込部材93とから構成されている。
【0043】
図9から図11は、横シール機構17に含まれるシールジョー90,90と、上部ガセット形成部材91,91と、下部ガセット形成部材92,92と、下部横シール折込部材93との位置関係を示している。横シール機構17は、図9の状態から図10の状態へと遷移し、図10の状態から図11の状態へと遷移し、その後、図11の状態から図9の状態へと遷移する。横シール機構17は、この動作を1サイクルとして、同じ動作を繰り返す。
【0044】
〔シールジョー〕
シールジョー90,90は、互いに近接したり離反したりするように水平面内を前後方向に往復運動する。より具体的には、シールジョー90,90は、互いに同期を取りながら、上下方向に搬送される角筒状フィルムFcを軸として前後対称に移動する。そして、シールジョー90,90は、互いに最も近接する状態において角筒状フィルムFcを挟み込む。以下、図9に示す位置を、シールジョー90,90の退避位置と呼び、図10に示す位置をシールジョー90,90の前進位置と呼ぶこととする。
【0045】
各シールジョー90は、内部にヒータを有している。そして、このヒータによって各シールジョー90のシール面(横シール時に対向する面)が加熱され、両シールジョー90,90によって挟み込まれた角筒状フィルムFcの横シールされるべき部位が熱シールされ、上部横シール部位T1および下部横シール部位T2が形成される。シールジョー90,90は、一回の挟み込み動作により、製袋包装機1により連続して製造される2つの袋50,50のうち、先に製造される袋50(第1袋)の上部横シール部位T1と、その次に製造される袋50(第2袋)の下部横シール部位T2とを同時に形成する。そして、一方のシールジョー90には、図示されないカッターが内蔵されており、一回の挟み込み動作により熱シールされた部位の中央がカッターで横方向に切断される。この切断により、縦方向に延びる角筒状フィルムFcから、袋50が1つ1つ切り離されることになる。
【0046】
〔上部ガセット形成部材〕
上部ガセット形成部材91,91は、シールジョー90,90の下方に配置されており、正面視において矩形形状を有する板状部材である。上部ガセット形成部材91,91は、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3にガセットG1を形成する役割を果たす。
【0047】
上部ガセット形成部材91,91は、エアシリンダ91a,91a等からなる駆動機構に連結されており、当該駆動機構により互いに近接したり離反したりするように水平面内を左右方向に往復運動する。すなわち、上部ガセット形成部材91,91は、互いに最も離反した退避位置(図9参照)と、互いに最も近接した前進位置(図10参照)との間を往復運動することになる。
【0048】
より具体的には、上部ガセット形成部材91,91は、互いに同期を取りながら同周期で往復運動を行い、上下方向に搬送される角筒状フィルムFcを軸として左右対称に移動する。左側の上部ガセット形成部材91は、図9に示す退避位置において角筒状フィルムFcの左側面部F3から最も離れ、図10に示す前進位置において角筒状フィルムFcの左側面部F3に最も近接することになる。同様に、右側の上部ガセット形成部材91は、図9に示す退避位置において角筒状フィルムFcの右側面部F1から最も離れ、図10に示す前進位置において角筒状フィルムFcの右側面部F1に最も近接することになる。なお、図10に示す前進位置においては、上部ガセット形成部材91,91は、角筒状フィルムFcの側面部F1,F3に接触しない。
【0049】
図12に示されるように、各上部ガセット形成部材91の内部には、空洞91cが形成されている。そして、各上部ガセット形成部材91の角筒状フィルムFcの側面部F1,F3に面する面91bには、空洞91cと連通するスリットが形成されている。また、空洞91cは、エア配管61と連通している。エア配管61は、エア配管61に所定のタイミングでエアを送り込むエア送出機構60に接続されている。エア送出機構60は、エアピストン等から構成されている。エア送出機構60からエア配管61に送り出されたエアは、エア配管61を通過して上部ガセット形成部材91の内部の空洞91cに達し、面91bのスリットを抜けて角筒状フィルムFcの側面部F1,F3に向けて吹き出される。その結果、上部ガセット形成部材91,91から吹き出されたエアにより、角筒状フィルムFcの側面部F1,F3は、角筒状フィルムFcの内側に折り込まれることになる。
【0050】
より具体的には、左側の上部ガセット形成部材91は、図9に示す退避位置から図10に示す前進位置へと右方向に移動しながら、角筒状フィルムFcの左側面部F3のうち、上部横シール部位T1となる部位(第1シール部位)の下方近傍に向けてエアを噴出し、当該下方近傍を角筒状フィルムFcの内側に折り込む。同様に、右側の上部ガセット形成部材91は、図9に示す退避位置から図10に示す前進位置へと左方向に移動しながら、角筒状フィルムFcの右側面部F1のうち、上部横シール部位T1となる部位(第1シール部位)の下方近傍に向けてエアを噴出し、当該下方近傍を角筒状フィルムFcの内側に折り込む。そして、これにより、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3にガセットG1が形成される。
【0051】
〔下部ガセット形成部材〕
下部ガセット形成部材92,92は、シールジョー90,90の上方に配置されており、平面視において五角形の形状、より詳細には、ホームベースの形状を有する板状部材である。ホームベースの頂点は、ともに内側を向いている。下部ガセット形成部材92,92は、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3にガセットG2を形成する役割を果たす。
【0052】
下部ガセット形成部材92,92は、図示されないカム機構やエアシリンダ等からなる駆動機構(図示されない)に連結されており、当該駆動機構により互いに近接したり離反したりするように水平面内を左右方向に往復運動する。特に、当該カム機構は、下部ガセット形成部材92,92の移動とシールジョー90,90の移動とを同期させる役割を果たす。すなわち、下部ガセット形成部材92,92は、互いに最も離反した退避位置(図9参照)と、互いに最も近接した前進位置(図10参照)との間を往復運動することになる。
【0053】
より具体的には、下部ガセット形成部材92,92は、互いに同期を取りながら同周期で往復運動を行い、上下方向に搬送される角筒状フィルムFcを軸として左右対称に移動する。なお、図9から図11に示すように、左側の下部ガセット形成部材92は、左側の上部ガセット形成部材91と略平行に移動し、同様に、右側の下部ガセット形成部材92は、右側の上部ガセット形成部材91と略平行に移動する。
【0054】
すなわち、左側の下部ガセット形成部材92は、図9に示す退避位置において角筒状フィルムFcの左側面部F3から最も離れ、図10に示す前進位置において角筒状フィルムFcの左側面部F3に最も近接することになる。同様に、右側の下部ガセット形成部材92は、図9に示す退避位置において角筒状フィルムFcの右側面部F1から最も離れ、図10に示す前進位置において角筒状フィルムFcの右側面部F1に最も近接することになる。
【0055】
左側の下部ガセット形成部材92は、図9に示す退避位置から図10に示す前進位置へと右方向に移動しながら、角筒状フィルムFcの左側面部F3のうち、下部横シール部位T2となる部位(第2シール部位)の上方近傍に接触して、当該接触部位を角筒状フィルムFcの内側に折り込む。同様に、右側の下部ガセット形成部材92は、図9に示す退避位置から図10に示す前進位置へと左方向に移動しながら、角筒状フィルムFcの右側面部F1のうち、下部横シール部位T2となる部位(第2シール部位)の上方近傍に接触して、当該接触部位を角筒状フィルムFcの内側に折り込む。そして、これにより、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3にガセットG2が形成される。
【0056】
〔下部横シール折込部材〕
下部横シール折込部材93は、前方のシールジョー90の直上方であって、下部ガセット形成部材92,92の下方に配置されており、平面視において矩形形状を有する板状部材である。下部横シール折込部材93は、シールジョー90,90により形成された下部横シール部位T2を、下部ガセット形成部材92,92により形成された袋50の底面部52に向けて折り倒す役割を果たす。
【0057】
下部横シール折込部材93は、エアシリンダ等からなる駆動機構(図示されない)に連結されており、当該駆動機構により水平面内を前後方向に往復運動する。すなわち、下部横シール折込部材93は、角筒状フィルムFcの正面部F2から最も離れた退避位置(図9参照)と、角筒状フィルムFcの正面部F2に最も近接した前進位置(図11参照)との間を往復運動することになる。
【0058】
下部横シール折込部材93は、シールジョー90,90がシール動作を終え、カッターにより上部横シール部位T1と下部横シール部位T2とを分離させた(図10参照)後、図11に示す前進位置に達する。そして、下部横シール折込部材93は、図11に示す前進位置において、袋50の底面部52に連続する下部横シール部位T2を、底面部52に向けて折り倒す。この下部横シール折込部材93による動作により、下部横シール部位T2が底面部52と平行になるように折り畳まれることとなり、袋50がスタンドパックとなる。
【0059】
(3)製袋包装機の動作
搬送機構14が駆動されると、フィルム供給ユニット6のフィルムロールからフィルムFが巻き出されて成形機構13へと導かれる。成形機構13では、フィルムロールから巻き出されたシート状のフィルムFがフォーマ32の表面に沿って進み、フォーマ32とチューブ31との隙間を通過するときに角筒状のフォーマ32の外表面に巻きつけられて角筒状フィルムFcとなる。その後も、角筒状フィルムFcは、その内表面がチューブ31の外表面に沿うようにして下方へと搬送される。
【0060】
続いて、角筒状フィルムFcは、ヘム形成機構18に達する。ヘム成形ユニット70,71では、角筒状フィルムFcのヘムシール部位H1〜H4となる部位が、4つのローラ72の4つの側面72bと2つのローラ用あて板73の4つの縁部73cとの間に挟み込まれ、かつ、角筒状フィルムFcのヘムシール部位H1〜H4の付け根となる部位が、チューブ31の側面31a,31cと4つのローラ72の4つの周面72aとの間に挟み込まれる。そして、このように所定の部位が所定の隙間に挟み込まれた状態のまま、角筒状フィルムFcが搬送機構14によって下方に搬送されてゆくことにより、角筒状フィルムFcに折り目が付けられて4つのヘムシール部位H1〜H4が成形される。その後、ヘム成形ユニット70,71において成形されたヘムシール部位H1〜H4は、ヘムシールユニット80,81を通過する際に熱シールされる。
【0061】
また、ヘムシールユニット80,81と概ね同じ高さ位置にある縦シール機構15は、ヘムシールユニット80,81が角筒状フィルムFcのヘムシール部位H1〜H4を熱シールするのと略同時に、角筒状フィルムFcの縦シール部位L1となる部位に熱シールを施す。
【0062】
続いて、角筒状フィルムFcは、チューブ31を抜けて横シール機構17へと降りていく。横シール機構17においては、角筒状フィルムFcの所定の部位に横方向に熱シールが施される。
【0063】
より具体的には、上部ガセット形成部材91,91および下部ガセット形成部材92,92のそれぞれが、図9に示すそれぞれの退避位置から図10に示すそれぞれの前進位置へと進む。なお、上部ガセット形成部材91,91は、図9に示す退避位置から図10に示す前進位置へと出発すると略同時に、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3に向けてエアの噴出を開始し、図10に示す前進位置に達した直後に、エアの噴出を終了する。したがって、上部ガセット形成部材91,91が、図9に示す退避位置から図10に示す前進位置へと移動している間、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3には、上部ガセット形成部材91,91からエアが吹き付けられ続けることになる。これにより、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3は、角筒状フィルムFcの内側に安定して折り込まれることになる。また、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3は、下部ガセット形成部材92,92との接触により、角筒状フィルムFcの内側に折り込まれる。
【0064】
一方、シールジョー90,90は、下部ガセット形成部材92,92と図示されないカム機構を介して同期を取っているため、下部ガセット形成部材92,92が図10に示す前進位置に達すると同時に、同じく図10に示す前進位置に達する。シールジョー90,90は、図10に示す前進位置において、角筒状フィルムFcの所定の部位を挟み込んで熱シールする。このとき、商品の固まりがコンピュータスケール2からチューブ31内を通り抜けて落下し、角筒状フィルムFc内に溜められる。そして、シール動作を終えたシールジョー90,90は、商品が内部に充填されている状態において、熱シールした角筒状フィルムFcの所定の部位を、内蔵されるカッターにより横方向に切断する。これにより、先行する袋50と後続の袋50とが切り離されることになる。なお、シールジョー90,90により熱シールされた部位のうち、上記切断動作により分離された下方側の部位は、先行する袋50の上部横シール部位T1となる。一方、シールジョー90,90により熱シールされた部位のうち、上記切断動作により分離された上方側の部位は、後続の袋50の下部横シール部位T2となる。
【0065】
続いて、上部ガセット形成部材91,91および下部ガセット形成部材92,92のそれぞれは、上記折り込み動作が終了すると、図10に示すそれぞれの前進位置から図11に示す状態を経て図9に示すそれぞれの退避位置へと後退する。同じく、下部ガセット形成部材92,92と同期を取っているシールジョー90,90は、図10に示す前進位置から図11に示す状態を経て図9に示す退避位置へと後退する。
【0066】
一方、下部横シール折込部材93は、前方のシールジョー90の後退開始直後に、図11に示す前進位置に達する。したがって、下部横シール折込部材93は、図12に示す前進位置においてシールジョー90と重なり合い、シールジョー90から熱を受け取る。そして、下部横シール折込部材93は、図12に示す前進位置において、袋50の下端を規定する下部横シール部位T2を、底面部52に向けて折り倒す。このとき、下部横シール折込部材93は、シールジョー90から受け取った熱を底面部52に伝え、底面部52を折り倒した状態に固定する。これにより、下部横シール部位T2が底面部52と平行になるように折り畳まれ、袋50がスタンドパックとなる。
【0067】
その後、下部横シール折込部材93は、図11に示す前進位置から図9に示す退避位置へと後退する。そして、再び図9の状態に戻ったシールジョー90,90と、上部ガセット形成部材91,91と、下部ガセット形成部材92,92と、下部横シール折込部材93とは、図9〜図11に示す横シール動作を再度実行する。
【0068】
<特徴>
(1)
上記実施形態における横シール機構17では、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3が、エアの吹き付けにより角筒状フィルムFcの内側に折り込まれるようになっている。これにより、フィルムFを損傷させることなくガセットG1を形成することができ、高品質のガセット型の袋50が製造されるようになっている。
【0069】
(2)
上記実施形態における横シール機構17では、エアを噴出する上部ガセット形成部材91,91は、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3に接触することがない。これにより、フィルムFを損傷させる虞がさらに低減する。また、従来のように、板状部材等を包材に接触させることによりガセットG1を形成する場合と異なり、上部ガセット形成部材91,91に対する厳密なスピード調整が不要となる。さらに、上部ガセット形成部材91,91を別の上部ガセット形成部材に変更することなく、製造する袋50のサイズを変更することも可能である。
【0070】
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0071】
(A)
製造される袋50にヘムシール部位H1〜H4が形成されていなくてもよい。すなわち、製袋包装機1にヘム形成機構18が設けられていなくてもよい。
【0072】
(B)
製造される袋50は、スタンドパックでなくてもよい。例えば、袋50が底面部52を有さず、袋50の右側面部F1および左側面部F3の下部付近に、上部付近と同様にガセットG2ではなくガセットG1が形成されていてもよい。
【0073】
さらに、この場合、製袋包装機1において下部ガセット形成部材92,92が取り付けられている位置に、下部ガセット形成部材92,92の代わりに、上部ガセット形成部材91,91と同様のガセット形成部材が取り付けられてもよい。
【0074】
(C)
上部ガセット形成部材91,91が、角筒状フィルムFcの右側面部F1ないし左側面部F3に接触するようになっていてもよい。
【0075】
(D)
シールジョー90,90が、図13に示すような動作を行ってもよい。
【0076】
すなわち、シールジョー90,90は、それぞれ回転軸90a,90aの周りを回転するアーム部材90b,90bに連結されている。回転軸90a,90aは、アーム部材90b,90bを回転させるとともに、互いに近接したり離反したりするように水平面内を前後方向に往復運動する。したがって、シールジョー90,90は、回転軸90a,90aの周りをD字状に旋回することになる。シールジョー90,90は、互いに同期を取りながら同周期でD字状に旋回し、上下方向に搬送される角筒状フィルムFcを軸として前後対称に移動する。シールジョー90,90は、D字の直線軌道を描いている間、互いに隣接し、角筒状フィルムFcを挟み込んだ状態となる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、筒状の包材を損傷させることなくその側面部に折り込みを形成することにより、ガセット型の袋の仕上がり品質を向上させることができるという効果を有し、筒状の包材からガセット型の袋を製造する製袋包装機の横シール機構として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】ガセット型の袋を示す図。
【図2】製袋包装機の外観斜視図。
【図3】製袋包装機の概略側面図。
【図4】製袋包装ユニットの主要部分を示す正面図。
【図5】製袋包装ユニットの主要部分を示す側面図。
【図6】ヘム成形ユニット周辺の拡大正面図。
【図7】ヘム成形ユニット周辺の拡大側面図。
【図8】図7におけるX−X断面図。
【図9】(a)横シール機構の拡大平面図。(b)横シール機構の拡大正面図。
【図10】(a)横シール機構の拡大平面図。(b)横シール機構の拡大正面図。
【図11】(a)横シール機構の拡大平面図。(b)横シール機構の拡大正面図。
【図12】上部ガセット形成部材の拡大斜視図。
【図13】変形例(D)にかかる製袋包装ユニットの主要部分を示す側面図。
【符号の説明】
【0079】
1 製袋包装機
17 横シール機構
50 ガセット型の袋
90 シールジョー(横シール部)
91 上部ガセット形成部材(エア噴出部)
91a エアシリンダ(駆動部)
92 下部ガセット形成部材(折り込み部)
F フィルム(包材)
Fc 角筒状フィルム(筒状の包材)
F1 右側面部(側面部)
F3 左側面部(側面部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の包材からガセット型の袋を製造する製袋包装機の横シール機構であって、
前記包材の側面部が前記包材の内側に折り込まれるように前記側面部に向けてエアを噴出するエア噴出部と、
前記側面部が折り込まれた状態の前記包材を横方向にシールする横シール部と、
を備える、
製袋包装機の横シール機構。
【請求項2】
前記エア噴出部は、前記側面部に接触しない、
請求項1に記載の製袋包装機の横シール機構。
【請求項3】
前記エア噴出部を第1位置と前記第1位置よりも前記側面部に近い第2位置との間を往復移動させる駆動部、
をさらに備え、
前記エア噴出部は、前記第1位置から前記第2位置へと移動しながら、前記側面部に向けてエアを噴出する、
請求項1または2に記載の製袋包装機の横シール機構。
【請求項4】
前記横シール部は、前記包材のうち、第1袋の上部となる第1シール部位と前記第1袋に連続して製造される第2袋の下部となる第2シール部位とを同時にシールし、
前記エア噴出部は、前記側面部のうち、前記第1シール部位付近に向けてエアを噴出する、
請求項1から3のいずれかに記載の製袋包装機の横シール機構。
【請求項5】
前記側面部のうち、前記第2シール部位付近を前記包材の内側に折り込む折り込み部、
をさらに備える、
請求項4に記載の製袋包装機の横シール機構。
【請求項6】
前記折り込み部は、前記第2シール部位付近に接触することにより、前記第2袋がスタンドパックとなるように前記第2シール部位付近を前記包材の内側に折り込む、
請求項5に記載の製袋包装機の横シール機構。
【請求項7】
前記横シール部は、前記エア噴出部により前記第1シール部位付近が前記包材の内側に折り込まれ、かつ、前記折り込み部により前記第2シール部位付近が前記包材の内側に折り込まれた後に、前記第1シール部位と前記第2シール部位とを同時にシールする、
請求項5または6に記載の製袋包装機の横シール機構。
【請求項1】
筒状の包材からガセット型の袋を製造する製袋包装機の横シール機構であって、
前記包材の側面部が前記包材の内側に折り込まれるように前記側面部に向けてエアを噴出するエア噴出部と、
前記側面部が折り込まれた状態の前記包材を横方向にシールする横シール部と、
を備える、
製袋包装機の横シール機構。
【請求項2】
前記エア噴出部は、前記側面部に接触しない、
請求項1に記載の製袋包装機の横シール機構。
【請求項3】
前記エア噴出部を第1位置と前記第1位置よりも前記側面部に近い第2位置との間を往復移動させる駆動部、
をさらに備え、
前記エア噴出部は、前記第1位置から前記第2位置へと移動しながら、前記側面部に向けてエアを噴出する、
請求項1または2に記載の製袋包装機の横シール機構。
【請求項4】
前記横シール部は、前記包材のうち、第1袋の上部となる第1シール部位と前記第1袋に連続して製造される第2袋の下部となる第2シール部位とを同時にシールし、
前記エア噴出部は、前記側面部のうち、前記第1シール部位付近に向けてエアを噴出する、
請求項1から3のいずれかに記載の製袋包装機の横シール機構。
【請求項5】
前記側面部のうち、前記第2シール部位付近を前記包材の内側に折り込む折り込み部、
をさらに備える、
請求項4に記載の製袋包装機の横シール機構。
【請求項6】
前記折り込み部は、前記第2シール部位付近に接触することにより、前記第2袋がスタンドパックとなるように前記第2シール部位付近を前記包材の内側に折り込む、
請求項5に記載の製袋包装機の横シール機構。
【請求項7】
前記横シール部は、前記エア噴出部により前記第1シール部位付近が前記包材の内側に折り込まれ、かつ、前記折り込み部により前記第2シール部位付近が前記包材の内側に折り込まれた後に、前記第1シール部位と前記第2シール部位とを同時にシールする、
請求項5または6に記載の製袋包装機の横シール機構。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−168931(P2008−168931A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−5041(P2007−5041)
【出願日】平成19年1月12日(2007.1.12)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月12日(2007.1.12)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
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