説明

複合基板およびその製造方法

【課題】 隣り合う導電部間の絶縁性を高めることができ、しかもコスト低減が可能となる複合基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 基板1の導電部4表面に、外力により変形可能な非導電性樹脂フィルム7を設置し、導電材料からなり、開口部8内径よりも外径が大きい接続粒子9を、その一部が開口部8内に位置するように配置し、基板1、2を互いに接近する方向に押圧することによって接続粒子9を押しつぶすとともに、非導電性樹脂を押しのけて、接続粒子9を介して導電部4、6を導電可能に接合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の基板を接合して得られた複合基板およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の小型化、軽量化に伴い、複数の回路基板を互いに接合した複合基板が用いられている。
複合基板としては、一対の基板どうしを、異方性導電膜を用いて接合したものがある(例えば特許文献1を参照)。
図12は、異方性導電膜を用いた複合基板の一例を示すもので、この複合基板では、第1基板1と第2基板2とが異方性導電膜31を介して接合されている。
第1および第2基板1、2は、基材3、5の一方の面に、それぞれ端子4、6(導電部)が形成されている。異方性導電膜31は、導体粒子32を樹脂材料33に分散させたものである。
この複合基板では、端子4と端子6との間に介在する導体粒子32によって、端子4、6が電気的に接続されている。
【特許文献1】特開平5−191008号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記複合基板は、高価な異方性導電膜31を使用するためコストが増大するという問題がある。また、端子4、6と、これに隣接する端子4、6との間に、導体粒子32を含む異方性導電膜31が充填されるため、これら端子4、6間の絶縁性が不十分になりやすかった。
また、上記複合基板では、端子4、6の電気的導通は導体粒子32と端子4、6との間の接触に依存するため、はんだ接合などと比較して端子4、6間の抵抗値が高くなるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、隣り合う導電部間の絶縁性を高めることができ、かつ接続される導電部における導電性を高めることができ、しかもコスト低減が可能となる複合基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の請求項1に係る複合基板の製造方法は、導電部を有する一対の基板が互いに接合された複合基板を製造する方法であって、前記一対の基板のうち少なくとも一方の導電部表面に、開口部を有し、外力により変形可能な非導電性樹脂フィルムを設置するフィルム設置工程と、導電材料からなり、前記開口部内径よりも外径が大きい接続粒子を、その一部が前記非導電性樹脂フィルムの開口部内に位置するように配置し、前記一対の基板を互いに接近する方向に押圧することによって前記接続粒子を押しつぶすとともに、前記非導電性樹脂を押しのけて、前記接続粒子を介して前記導電部どうしを導電可能に接合する押圧工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の請求項2に係る複合基板の製造方法は、請求項1において、前記押しのけられた非導電性樹脂が、前記導電部の周囲に絶縁部を形成することを特徴とする。
本発明の請求項3に係る複合基板の製造方法は、請求項1または2において、前記非導電性樹脂が熱硬化性樹脂であり、前記押圧工程を経た非導電性樹脂を、加熱により硬化させることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る複合基板の製造方法は、請求項1〜3のうちいずれか1項において、前記接続粒子が嵌合可能な嵌合口部を有する配置板を使用し、前記押圧工程において導電部間に挟み込む接続粒子を、前記嵌合口部に嵌合させた状態で導電層表面に配置することを特徴とする。
本発明の請求項5に係る複合基板の製造方法は、請求項1〜3のうちいずれか1項において、前記接続粒子が通過可能な通過口部を有する配置板を使用し、前記押圧工程において導電部間に挟み込む接続粒子を、前記通過口部から落とし込むことによって導電層表面に配置することを特徴とする。
【0005】
本発明の請求項6に係る複合基板は、導電部を有する一対の基板が互いに接合された複合基板であって、前記一対の基板と、これら基板の導電部の間に圧縮され導電部どうしを導電可能に接合する接続粒子と、導電部表面に形成された非導電性樹脂が押圧変形されて前記導電部の周囲に形成された絶縁部とを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の製造方法では、開口部を有する非導電性樹脂フィルムを用い、開口部内径よりも外径が大きい接続粒子を開口部内に配置し、基板を押圧することによって接続粒子を押しつぶすとともに、非導電性樹脂を押しのけて、接続粒子を介して導電部どうしを導電可能に接合する。
開口部内径よりも外径が大きい接続粒子を用いることによって、接続粒子が開口部内で転動しにくくなるため、接続粒子の位置ずれを防ぎ、接続粒子を正確な位置で導電部に接合することができる。
また、押しつぶされた接続粒子によって導電部どうしが接合されるため、これらの間の導電性を高めることができる。
また、押しのけられた非導電性樹脂によって、隣り合う導電部間の絶縁性を高めるとともに、基板の接合強度を高めることができる。
また、隣り合う導電部間に、非導電性樹脂を容易かつ確実に配置することができ、製造工程を簡略化し、製造コストの削減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明の複合基板の製造方法の第1の例を詳細に説明する。
図1に示すように、板状の基材3の一方の面に、複数の端子4(導電部)が形成された第1基板1を用意する。
端子4の構成材料としては、銅、クロム、アルミニウム、ニッケル、チタン、チタン−タングステン合金、金のうち1または2以上を挙げることができる。なかでも特に、銅を用いるのが好ましい。端子4の幅は例えば50μm以上であり、厚さは例えば9〜35μmである。
【0008】
図2に示すように、端子4の表面に、非導電性樹脂フィルム7を設置する。
非導電性樹脂フィルム7を構成する非導電性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を用いてもよいし、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂を用いてもよいが、特に、熱硬化性樹脂を用いるのが好ましい。
非導電性樹脂フィルム7は、外力が加えられた場合にその外力に従って変形可能であり、表面粘着性を有することが好ましい。
非導電性樹脂フィルム7の厚さは、例えば20〜100μmとすることができる。
【0009】
非導電性樹脂フィルム7は、端子4表面の一部に相当する位置に、開口部8を有することが好ましい。開口部8は、端子4の中央に形成するのが好ましく、その内径は、接続粒子9の外径より小さくされる。開口部8の内径は20〜120μmが好ましい。
以下、非導電性樹脂フィルム7を端子4表面に設置する工程をフィルム設置工程という。
【0010】
次いで、図3に示すように、導電性の接続粒子9を端子4表面に配置する。接続粒子9は、その一部が開口部8内に位置している。
接続粒子9の構成材料としては、金属材料が好ましく、銅、クロム、アルミニウム、チタン、チタン−タングステン合金、金のうち1または2以上を挙げることができる。
また、接続粒子9には、端子4、6の構成材料に比べ、融点が同じまたは低い材料を用いることもできる。例えば、端子4、6に銅を用い、接続粒子9にスズ、亜鉛、アルミニウムのうち1以上を含む材料を用いることができる。
【0011】
接続粒子9の形状は、特に限定されないが、略球状、略楕円体状、略円柱状、略多角柱状、略円錐状、略多角錐状、直方体などとすることができる。
特に、端子4に対し点接触する形状、例えば球状の接続粒子9を用いると、押圧工程(後述)後における端子4と接続粒子9との間の電気抵抗を低くすることができる。
【0012】
接続粒子9の外径は、開口部8の内径より大きい。すなわち、接続粒子9の外径に対する開口部8の内径の比は1未満である。この比は0.8以下が好ましい。
開口部8内径よりも外径が大きい接続粒子9を用いることによって、接続粒子9は、開口部8内で転動しにくくなる。このため、接続粒子9の位置ずれを防ぎ、接続粒子9を正確な位置で端子4、6に接合することができる。
接続粒子9の外径に対する開口部8の内径の比は、小さすぎれば接続粒子9が開口部8から転出しやすくなるため、0.25以上が好ましい。
接続粒子9の直径は、50μm以上、例えば50〜200μmとすると、押圧後の端子4、6と接続粒子9の間の電気抵抗を低くすることができる。
【0013】
図3に示すように、接続粒子9を非導電性樹脂フィルム7上に配置した状態では、接続粒子9は端子4に達していないが、図4に示すように、接続粒子9を端子4に達するまで押圧することによって、接続粒子9と非導電性樹脂フィルム7との接触面積を大きくし、接続粒子9を非導電性樹脂フィルム7に付着させることができる。これによって、接続粒子9が端子4から転落しにくくなる。
このように、接続粒子9を端子4表面に配置する工程を接続粒子配置工程と呼ぶ。
【0014】
図5に示すように、板状の基材5の一方の面に、端子6(導電部)が形成された第2基板2を用意する。第2基板2は、第1基板1と同様の構成とすることができる。
第2基板2を、端子6が端子4に向かい合うように配置し、接続粒子9を非導電性樹脂フィルム7とともに端子4、6間に挟み込んだ状態で、第1および第2基板1、2を互いに接近する方向に押圧する。
押圧力は100kgf/cm以上、200kgf/cm以下が好適である。なお、1kgfは9.80665Nに相当する。
押圧時の温度は160℃以上、好ましくは240℃以上が好適である。この温度は300℃以下とするのが好ましい。処理時間は10分程度が好ましい。
【0015】
図6に示すように、押圧によって、接続粒子9が押圧方向に押しつぶされる。図示例では、端子4、6に、接続粒子9に沿う凹部15、16が形成されるとともに、接続粒子9が押圧方向に圧縮される。
接続粒子9は、端子4、6に対し、金属結合などにより強固かつ導電可能に接合する。
以下、端子4、6間に接続粒子9および非導電性樹脂フィルム7を挟み込んだ状態で、基板1、2を押圧する工程を押圧工程という。
【0016】
押圧工程では、接続粒子9の圧縮率(圧縮前の接続粒子9の寸法に対する、圧縮による接続粒子9寸法の減少量)は、30%以上とすることによって、接続粒子9と端子4、6とを強固に接合できる。なお、接続粒子9の寸法とは押圧方向の寸法をいう。
接続粒子9の直径を非導電性樹脂フィルム7の厚さの2.5〜6.5倍として、接続粒子9を非導電性樹脂フィルム7と同程度の厚さまで圧縮することにより、圧縮率は60〜85%となる。これによって、接続粒子9と端子4、6とを強固に接合できる。圧縮率は75〜85%がより好ましい。
押圧後の接続粒子9の幅は、端子4、6の幅と同じかまたはそれより小さくすることができる。
【0017】
押圧工程においては、非導電性樹脂フィルム7は、接続粒子9および端子4、6に応じた形状となる。
すなわち、接続粒子9および端子4、6が変形し、これらの隙間が小さくなるに従って、非導電性樹脂は、接続粒子9によって押しのけられ、隣り合う端子4、6間の空間である端子間空間14に流れ込み、絶縁部19となる。
図示例では、絶縁部19は、接続粒子9と端子4、6の周りに、これらを囲むように形成されるため、接続粒子9と端子4、6を外気から遮断し、腐食を防止できる。
また、接続粒子9が介在しない部分である、端子4、6の周縁部17、18の間の非導電性樹脂によって端子4、6間の接合強度がさらに高められる。
押圧工程においては、押し出された非導電性樹脂が端子間空間14を満たすようにすると、隣り合う端子4、6間の絶縁性を高めるとともに、基板1、2の接合強度をさらに高めることができる。
【0018】
非導電性樹脂として熱硬化性樹脂を用いた場合には、前記押圧工程において、または押圧工程後において、加熱により非導電性樹脂を硬化させ、第1基板1と第2基板2との間の接合強度を高めることができる。加熱温度は、例えば160℃以上とすることができる。
例えば、半硬化させたゲル状のエポキシ樹脂を用いて非導電性樹脂フィルム7を形成し、これを加熱しつつ前記押圧を行う方法をとることができる。
以上の過程を経て、第1基板1と第2基板2とが接合された複合基板が得られる。
【0019】
なお、上記製造方法では、端子4に非導電性樹脂フィルム7を設置したが、非導電性樹脂フィルム7は、端子6の表面に設置してもよいし、端子4、6の両方に設置してもよい。
【0020】
上記製造方法では、開口部8内径よりも外径が大きい接続粒子9を、開口部8内に配置し、基板1、2を押圧することによって接続粒子9を押しつぶすとともに、非導電性樹脂を押しのけて、接続粒子9を介して端子4、6を導電可能に接合する。
開口部8内径よりも外径が大きい接続粒子9を用いることによって、接続粒子9は、開口部8内で転動しにくくなる。このため、接続粒子9の位置ずれを防ぎ、接続粒子9を正確な位置で端子4、6に接合することができる。
また、押しつぶされた接続粒子9によって端子4、6どうしが接合されるため、これらの間の導電性を高めることができる。
また、押しのけられた非導電性樹脂からなる絶縁部19によって、隣り合う端子4、6間の絶縁性を高めるとともに、基板1、2の接合強度を高めることができる。
また、端子4、6の周囲の端子間空間14に、非導電性樹脂を容易かつ確実に配置することができ、製造工程を簡略化し、製造コストの削減を図ることができる。
【0021】
上記製造方法では、接続粒子9を端子4、6に挟み込んだ状態で、これらが変形するように基板1、2を押圧するので、端子4、6と接続粒子9との間の電気的抵抗を低減するとともに、これらの接合強度を高めることができる。
端子4、6と接続粒子9との間の導電性および接合強度を高めることができる理由については、次の推測が可能である。
端子4、6および接続粒子9の表面には、空気中の酸素の影響により酸化被膜が形成されることがある。
押圧工程においては、端子4、6、接続粒子9が変形する際に酸化被膜が壊れ、端子4、6と接続粒子9とが、酸化被膜が介在することなく、金属結合などにより直接接合されることになる。
従って、これらの間の電気的抵抗を抑えるとともに、接合強度を高めることができる。
また、基板1、2を、安価な接続粒子9を介して接合するので、高価な異方性導電膜を使用する場合に比べ、低コスト化が可能となる。
【0022】
上記製造方法によって得られた複合基板において、端子4、6と接続粒子9と境界部分のうち一部領域には、非導電性樹脂が介在することがある。
【0023】
図7〜図9に示すように、接続粒子9を非導電性樹脂フィルム7上に配置する際には、端子4に相当する位置に、接続粒子9の外径より小さい内径の嵌合口部10を有する配置板11を使用することができる。
例えば、図示せぬ減圧手段によって配置板11の嵌合口部10内の気圧を大気圧より低くして接続粒子9を嵌合口部10に保持させた状態で、接続粒子9を非導電性樹脂フィルム7上に配置する方法をとることができる。
【0024】
図10および図11に示すように、接続粒子9を非導電性樹脂フィルム7上に配置する際には、端子4に相当する位置に、接続粒子9が通過可能な通過口部20を有する配置板21を使用し、通過口部20を通して接続粒子9を非導電性樹脂フィルム7上に落とし込む方法をとることもできる。
【0025】
端子4に相当する位置に嵌合口部10または通過口部20を有する配置板11、21を用いることによって、接続粒子9を端子4に対し正確な位置に配置することができる。
なお、接続粒子9を把持するマウンタを用いて接続粒子9を非導電性樹脂フィルム7上に供給することもできる。
【0026】
また、上記製造方法では、一対の端子4、6に対し1つの接続粒子9を用いたが、複数の接続粒子9を用いることもできる。
【実施例】
【0027】
(実施例1)
基板1、2として、ポリイミドからなる基材3(厚さ25μm)上に、銅箔(厚さ18μm)が張りあわされた銅張積層板((株)新日鐵化学製PNS1018EEW)を使用した。これをエッチング処理することにより、幅400μmの端子4、6を形成した。
非導電性樹脂としてエポキシ樹脂を主成分とするフィルム(日立化成(株)製NCF−F)を用意し、端子4、6に相当する箇所に、UV−YAGレーザにて直径80μmの開口部8を形成した。このフィルムを端子4、6に貼ることによって非導電性樹脂フィルム7(厚さ50μm)を形成した。
無酸素銅からなる球状の接続粒子9(直径200μm)を基板1の非導電性樹脂フィルム7の開口部8に配置した。
基板2を、端子4、6が向かい合うように基板1に重ね、プレス装置を用いて、温度240℃、圧力100kgf/cmで10分間押圧することによって、基板1、2を接続した。押圧後の接続粒子9の厚さは60μmとなった。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明の複合基板には、プリント配線基板などの回路基板を適用することができる。また、半導体基板を使用することもできる。
本発明の複合基板は、例えば、2つのプリント配線基板を接合した構成とすることができる。また、プリント配線基板と半導体基板とを備えた構成としてもよいし、2つの半導体基板を接合した構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の複合基板の製造方法の一例を説明する工程図である。
【図2】前図に続く工程図である。
【図3】前図に続く工程図である。
【図4】前図に続く工程図である。
【図5】前図に続く工程図である。
【図6】前図に続く工程図である。
【図7】本発明の複合基板の製造方法の他の例を説明する工程図である。
【図8】前図に続く工程図である。
【図9】前図に続く工程図である。
【図10】本発明の複合基板の製造方法のさらに他の例を説明する工程図である。
【図11】前図に続く工程図である。
【図12】従来の複合基板の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0030】
1…第1基板、2…第2基板、3、5…基材、4、6…端子(導電部)、7…非導電性樹脂フィルム、8…開口部、9…接続粒子、10…嵌合口部、11、21…配置板、19…絶縁部、20…通過口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電部を有する一対の基板が互いに接合された複合基板を製造する方法であって、
前記一対の基板のうち少なくとも一方の導電部表面に、開口部を有し、外力により変形可能な非導電性樹脂フィルムを設置するフィルム設置工程と、
導電材料からなり、前記開口部内径よりも外径が大きい接続粒子を、その一部が前記非導電性樹脂フィルムの開口部内に位置するように配置し、前記一対の基板を互いに接近する方向に押圧することによって前記接続粒子を押しつぶすとともに、前記非導電性樹脂を押しのけて、前記接続粒子を介して前記導電部どうしを導電可能に接合する押圧工程と、を含むことを特徴とする複合基板の製造方法。
【請求項2】
前記押しのけられた非導電性樹脂が、前記導電部の周囲に絶縁部を形成することを特徴とする請求項1に記載の複合基板の製造方法。
【請求項3】
前記非導電性樹脂が熱硬化性樹脂であり、前記押圧工程を経た非導電性樹脂を、加熱により硬化させることを特徴とする請求項1または2に記載の複合基板の製造方法。
【請求項4】
前記接続粒子が嵌合可能な嵌合口部を有する配置板を使用し、前記押圧工程において導電部間に挟み込む接続粒子を、前記嵌合口部に嵌合させた状態で導電層表面に配置することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の複合基板の製造方法。
【請求項5】
前記接続粒子が通過可能な通過口部を有する配置板を使用し、前記押圧工程において導電部間に挟み込む接続粒子を、前記通過口部から落とし込むことによって導電層表面に配置することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の複合基板の製造方法。
【請求項6】
導電部を有する一対の基板が互いに接合された複合基板であって、
前記一対の基板と、これら基板の導電部の間に圧縮され導電部どうしを導電可能に接合する接続粒子と、導電部表面に形成された非導電性樹脂が押圧変形されて前記導電部の周囲に形成された絶縁部とを備えていることを特徴とする複合基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−310583(P2006−310583A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−131853(P2005−131853)
【出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】