触媒の支持構造
【課題】 部品点数が少なく破断し難い触媒の支持構造を提供すること。
【解決手段】 排気ガスを浄化する触媒30を、ハニカム構造の担体31と、担体31の所定部分を覆う外筒32と、担体31の外周面と外筒32の内周面との下流側部分を固定するロウ箔33とで構成した。そして、触媒30の軸方向を、排気管21内の排気ガスの流れる方向に沿わせ、ロウ箔33の上流側端部を、支持フランジ27の触媒固定部27aの上流側端部に合わせて触媒30を支持フランジ27に固定した。また、触媒固定部27aの上流側端部を、担体31の軸方向の中央部よりも上流側に位置させて、ロウ箔33を触媒固定部27aの上流側端部に対応する部分から担体31の下流側部分にかけて設けた。さらに、支持フランジ27で触媒30の略中央部を支持して、外筒32の上流側端部を、触媒固定部27aの上流側端部に合わせた。
【解決手段】 排気ガスを浄化する触媒30を、ハニカム構造の担体31と、担体31の所定部分を覆う外筒32と、担体31の外周面と外筒32の内周面との下流側部分を固定するロウ箔33とで構成した。そして、触媒30の軸方向を、排気管21内の排気ガスの流れる方向に沿わせ、ロウ箔33の上流側端部を、支持フランジ27の触媒固定部27aの上流側端部に合わせて触媒30を支持フランジ27に固定した。また、触媒固定部27aの上流側端部を、担体31の軸方向の中央部よりも上流側に位置させて、ロウ箔33を触媒固定部27aの上流側端部に対応する部分から担体31の下流側部分にかけて設けた。さらに、支持フランジ27で触媒30の略中央部を支持して、外筒32の上流側端部を、触媒固定部27aの上流側端部に合わせた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンから排出された排気ガスを通過させる排気管内に取り付けられ、排気管内を通過する排気ガスを浄化する触媒を支持するための触媒の支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ウォータービークル等の小型船舶や自動車が備えるエンジンには、排気管が接続されており、エンジンから排出された排気ガスをこの排気管を介して外部に排出するようにしている。また、排気管内には、排気ガスを浄化するための触媒が設けられており、排気ガスは、この触媒の中を通過する際に、浄化されて外部に排出される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この触媒(排気ガス浄化触媒用メタル担体)は、ロール状に巻いて形成されたハニカム体と、ハニカム体の外周面に配置された外筒と、ハニカム体と外筒との間に介在する中間筒とで構成されている。そして、中間筒の一端部の内周面とハニカム体の外周面とをロウ付け接合するとともに、中間筒の他端部の外周面と外筒の内周面とをロウ付け接合することにより、中間筒を介してハニカム体と外筒とが組み付けられている。
【特許文献1】特開平3−157139号公報
【発明の開示】
【0004】
しかしながら、前述した従来の触媒では、ハニカム体と外筒とを中間筒を介して組み付けているため、部品点数が増えるとともに、ロウ付け接合する部分も多くなる。このため、組み立てのための工数が多くなりコストアップにもつながる。さらに、ハニカム体と中間筒との接合部と、中間筒と外筒との接合部がそれぞれ触媒の両端側の離れた部分になるため、ハニカム体は、一方だけが中間筒を介して外筒に支持された片持ち状態で支持されるようになる。このため、触媒に大きな衝撃が加わった場合等には、ハニカム体と中間筒との間または中間筒と外筒との間が破断するおそれが生じる。
【0005】
本発明は、前述した問題に対処するためになされたもので、その目的は、部品点数が少なく破断し難い触媒の支持構造を提供することである。
【0006】
前述した目的を達成するため、本発明に係る触媒の支持構造の構成上の特徴は、エンジンから排出された排気ガスを通過させる排気管内に支持フランジを介して取り付けられ、排気管内を通過する排気ガスを浄化する触媒を支持するための触媒の支持構造であって、触媒を、平板と波板を重ねて略円柱状に巻き付けて形成したハニカム構造の担体における外周面の所定の一部と、担体の外周面の所定部分を円周に沿って覆う外筒における内周面の所定部分とをロウ箔で固定して構成し、触媒の軸方向を排気管内における排気ガスの流れる方向に沿わせるとともに、ロウ箔における排気管の上流側に位置する端部の軸方向に沿った位置を、支持フランジの触媒と接触する部分における排気管の上流側に位置する端部の軸方向に沿った位置に合わせて、触媒を支持フランジに固定したことにある。
【0007】
このように構成した本発明に係る触媒の支持構造では、触媒を支持フランジを介して取り付けたため、排気ガスによって触媒が加熱されてもその熱は支持フランジを介して外部に放出されるようになる。これによって、触媒に生じる膨張収縮を抑えることができる。また、担体と外筒を固定するロウ箔の上流側端部と支持フランジにおける触媒と接触する部分の上流側端部との軸方向(排気ガスが流れる方向)の位置を合わせたため、触媒と支持フランジとの接合部における熱により膨張収縮が生じ易い上流側端部の固定が強固になる。
【0008】
このため、触媒と支持フランジとの接合部における上流側端部に応力が集中しても触媒が支持フランジから外れ難くなる。また、本発明に係る触媒の支持構造では、前述した従来の触媒のように、中間筒を用いず、担体をロウ箔を介して直接外筒に固定するため、部品点数が減少するとともに、ロウ箔による固定箇所も減少する。このため、組み立てのための工数を少なくでき、低コスト化も図れる。
【0009】
なお、本発明においては、担体の外周面におけるロウ箔によって外筒に固定される部分は外周面の一部で構成されるが、外筒の内周面におけるロウ箔によって担体に固定される所定部分は、内周面の一部であってもよいし全部であってもよい。また、担体の外周面を覆う外筒は、担体の外周面の一部を覆うものであってもよいし、担体の外周面の全部を覆うものであってもよい。さらに、排気管の上流側とは、排気管内を流れる排気ガスの流れの上流側であり、上流側に位置する端部とは、両端部のうちの一方の端部よりも上流側に位置する端部の意味である。
【0010】
また、本発明に係る触媒の支持構造の他の構成上の特徴は、支持フランジの触媒と接触する部分の上流側端部を、担体の軸方向の中央部よりも上流側に位置させて、ロウ箔を、支持フランジの上流側端部に対応する部分から担体の下流側部分にかけて設けたことにある。これによると、支持フランジにおける触媒と接触する部分の上流側端部と、ロウ箔の上流側端部とが外筒を挟んで軸方向の同じ位置になり、かつロウ箔が担体の軸方向の中央部を挟んで両側に形成されるようになる。このため、担体が片持ち状態で支持されることを防止でき安定した支持が可能になる。この結果、担体が膨張収縮したり、衝撃を受けたりしたときなどに、ロウ箔と担体との接合部分の端部に応力が集中して、ロウ箔と担体とが外れるといったことを防止できる。また、支持フランジの触媒と接触する部分とは、支持フランジにおける直接触媒を支持する部分である。
【0011】
また、本発明に係る触媒の支持構造の他の構成上の特徴は、支持フランジで触媒の軸方向の略中央部を支持するとともに、外筒の上流側端部を、支持フランジの触媒と接触する部分の上流側端部に合わせたことにある。これによると、膨張収縮の大きな担体の上流側部分にはロウ箔や外筒を設けなくなるため、担体がロウ箔や外筒に規制されて圧迫されることがなくなる。これによって、温度の変化によって担体が膨張収縮しても破損し難くなる。
【0012】
また、本発明に係る触媒の支持構造のさらに他の構成上の特徴は、排気管を、ともに排気ガスを通過させる排気ガス通路と、排気ガス通路の外周側に形成された冷却水通路とを備え、互いに連結された第1の排気管と第2の排気管とで構成するとともに、支持フランジに冷却水連通孔を形成し、冷却水連通孔を介して第1の排気管の冷却水通路と第2の排気管の冷却水通路とを連通させた状態で、第1の排気管と第2の排気管との接合部に支持フランジを設けたことにある。
【0013】
これによると、冷却水連通孔を通過する冷却水によって支持フランジが冷却され、この支持フランジを介して触媒が冷却されるようになるため、ロウ箔や担体表面の温度変化を低減して、ロウ箔と担体との接合部分の膨張収縮を抑えることができる。このため、ロウ箔と担体との接合部分が破損し難くなり、触媒のさらに強固な固定が可能になる。また、この触媒の支持構造は、ウォータービークルが備える排気管に取り付けることができる。ウォータービークルは、陸上を走行する自動車と違って機敏に進行方向を変えるなど自在な走行を繰り返すことができるように構成されている。このため、この触媒の支持構造をウォータービークルが備える排気管に設けることにより、より強固に固定されて破損し難い触媒を備えたウォータービークルを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。図1は、同実施形態に係る触媒の支持構造A(図4参照)を備えたウォータービークル10を示している。このウォータービークル10では、船体11がデッキ11aとハル11bで構成されており、船体11の上部における中央よりもやや前部側部分に操舵ハンドル12が設けられ、船体11の上部における中央部にシート13が設けられている。そして、船体11内の底部における前部側部分には燃料を収容するための燃料タンク14が設置され、船体11内の底部における中央部にエンジン15が設置されている。
【0015】
また、船体11の後端部における船体11の幅方向の中央部には、推進機16が設置されており、この推進機16はインペラ軸(図示せず)を介してエンジン15に連結されている。そして、推進機16の後端部には、操舵ハンドル12の操作に応じて、後部側を左右に移動させることにより、ウォータービークル10の進行方向を左右に変更させるステアリングノズル17が取り付けられている。また、図2に示したように、エンジン15には、燃料タンク14から供給される燃料と空気との混合気をエンジン15に送り込む吸気装置18と、エンジン15から排出される排気ガスを船体11の後端部から外部に放出する排気装置20とが接続されている。
【0016】
エンジン15は、4サイクル4気筒エンジンからなっており、各気筒を構成する吸気弁と排気弁との開閉駆動により、吸気弁側に設けられた吸気装置18から燃料と空気との混合気を取り込み、排気弁側に設けられた排気装置20に排気ガスを送り出す。その際、吸気弁側からエンジン15内に供給される混合気はエンジン15が備える点火装置の点火によって爆発し、この爆発によって、エンジン15内に設けられたピストンが上下に移動する。そして、そのピストンの移動によってクランク軸15aが回転駆動される。クランク軸15aはインペラ軸に連結されており、回転力をインペラ軸に伝達してインペラ軸を回転駆動させる。
【0017】
また、インペラ軸の後端部は、推進機16内に配置されたインペラに連結されており、このインペラの回転によって、ウォータービークル10に推進力が生じる。すなわち、推進機16は、船体11の底部に開口する水導入口16aと船尾に開口する水噴射口(図示せず)とを備えており、水導入口16aから導入される海水をインペラの回転により水噴射口から噴射させることにより船体11に推進力を生じさせる。吸気装置18は、エンジン15に接続された吸気管や、吸気管の上流端に接続されたスロットルボディ等で構成されている。そして、船内の空気を吸引し、その空気の流量を、スロットルボディに設けられたスロットルバルブを開閉操作することにより調節して、エンジン15に供給する。また、その際、エンジン15に供給される空気に、燃料供給装置を介して燃料タンク14から供給される燃料を混合させる。
【0018】
排気装置20は、図2および図3に示したように、エンジン15に接続された屈曲した管からなる排気管21と、排気管21の後端部に接続されたタンク状のウォーターロック22と、ウォーターロック22の後部に接続された排出管22a等で構成されている。排気管21は、エンジン15の各気筒における排気弁側から延びて船体11の右舷側で集合したのちに、一旦前方に向かって延びている。そして、排気管21の先端側部分は、エンジン15の前部を囲うようにして船体11の左舷側に向かって延びたのちにエンジン15の側部近傍を通過して後方に向って延びている。そして、排気管21の後端部は、ウォーターロック22の前部に連通している。
【0019】
また、ウォーターロック22の後部上面からは、排出管22aが後方に向って延びている。この排出管22aは、ウォーターロック22の後部上面から一旦上方に延びたのちに下方後部に延びて、下流端部は船体11の後端下部に開口している。また、排気管21は、エンジン15側に設置された本発明の第1の排気管としての上流管21aと、上流管21aの下流端に接続された本発明の第2の排気管としての下流管21bと、下流管21bとウォーターロック22とを接続する接続管21cとで構成されている。
【0020】
そして、図4に示したように、上流管21aは、内管23aと外管24aとからなる二重管で構成されており、下流管21bは、内管23bと外管24bとからなる二重管で構成されている。そして、内管23a,23b内が、エンジン15から排出される排気ガスを通過させるための排気ガス通路23を構成し、内管23aの外周面と外管24aの内周面との間および内管23bの外周面と外管24bの内周面との間が、エンジン15等を冷却したのちの冷却水を通過させるための連通した冷却水通路24を構成している。
【0021】
冷却水通路24内を通過する冷却水は、船体11の底部における後部側部分から取り込まれた海水等の水からなっており、この冷却水は、船体11内に設置された各冷却水路(図示せず)を通過することによりエンジン15等の各部分を冷却する。そして、冷却水通路24を通過して上流管21aおよび下流管21bを冷却したのちに、接続管21cで排気ガスに合流し排気ガスとともに外部に放出される。
【0022】
また、上流管21aの下流側端部における円周方向に沿った部分には、冷却水通路24を区切るようにして、5個(1個しか図示せず)のねじ穴形成部25が円周方向に間隔を保って形成されており、そのねじ穴形成部25の上流側の端面から下流側に貫通してねじ穴25aが形成されている。そして、下流管21bの上流側端部にも、上流管21aの下流側端部と同様、円周方向に沿った部分に、冷却水通路24を区切るようにして、5個(1個しか図示せず)のねじ穴形成部26が円周方向に間隔を保って形成されており、そのねじ穴形成部26の上流側の端面から下流側に向かってねじ穴26aが形成されている。
【0023】
この上流管21aの下流側端面と下流管21bの上流側端面との間には、触媒30を支持する支持フランジ27が両面を一対のメタルガスケット28a,28bで挟まれた状態で設置されている。支持フランジ27は、図5ないし図7に示したように、略円板状の板体の中央部を取り除いて略リング状に形成されており、その略リング状の板体の内周縁部から一方側に長さの短い円筒状の触媒固定部27aが突出している。また、支持フランジ27の外周側部分には、5個のねじ挿通穴27bが間隔を保って形成されており、各ねじ挿通穴27bの間には、それぞれ円弧状の冷却水連通孔27cが円周方向に沿って形成されている。
【0024】
すなわち、支持フランジ27の触媒固定部27aが設けられた面の外周側部分は、上流管21aの下流側端面と対向したときに一致する形状に形成され、支持フランジ27の他方の面の外周側部分は、下流管21bの上流側端面と対向したときに一致する形状に形成されている。また、メタルガスケット28a,28bもそれぞれ上流管21aの下流側端面や下流管21bの上流側端面と同じ形状に形成されている。そして、支持フランジ27の両面にメタルガスケット28a,28bの一方をそれぞれ当て、その状態の支持フランジ27を上流管21aの下流側端面と下流管21bの上流側端面との間に設置して、各ねじ穴25a、ねじ挿通穴27b、ねじ穴26a等にボルト29を通すことにより、上流管21aと下流管21bとを連結している。
【0025】
なお、ねじ穴25aとねじ穴26aとの対向する部分はやや大径の穴部に形成され、その穴部にボルト29が挿通できる円筒状のノックピン29aが取り付けられている。上流管21aと下流管21bとの接合部をこのように構成したため、上流管21aの冷却水通路24と下流管21bの冷却水通路24とは、支持フランジ27およびメタルガスケット28a,28bに設けられた冷却水連通孔27c等を介して連通する。このため、上流管21aの冷却水通路24を流れてくる冷却水は、上流管21aの冷却水通路24の下流端におけるねじ穴形成部25が形成された部分以外の5ヶ所の開口した部分から冷却水連通孔27c等を通過して下流管21bの冷却水通路24に流れる。
【0026】
また、触媒30は、図8および図9に示したように、略円柱状の担体31と、担体31の外周面を覆う外筒32と、担体31と外筒32を固定するロウ箔33とで構成されている。担体31は、図10に示したように、ともにステンレスの薄板からなる平板31aと波板31bとを重ね合わせ、その接触部分をロウ付けして形成した板状体を波板31bの山の部分や谷の部分が延びる方向を軸方向に沿わせるようにして巻き付けることにより円柱状に形成されている。このため、担体31は軸方向に複数の貫通孔が形成されたハニカム構造になっており、その表面には白金ロジウム等からなる貴金属の層が担持されている。
【0027】
また、外筒32は、軸方向の長さが担体31の軸方向の長さと同じに設定され、内径が担体31の外径よりもやや大きく設定されたステンレスからなる薄肉の筒体で構成されている。そして、担体31の外周面における軸方向の中央部よりもやや一方側の部分から他方の端部近傍にかけての部分がロウ箔33によって外筒32の内周面に固定されている。また、外筒32の外周面におけるロウ箔33の一方側の端部に対応する部分に、触媒固定部27aの先端部の位置を合わせた状態で、外筒32と触媒固定部27aとの所定部分を溶接により固定している。
【0028】
これによって、触媒30は支持フランジ27の中央側の穴部に取り付けられている。この場合、支持フランジ27における触媒固定部27aの基端部(支持フランジ27の本体側部分と触媒固定部27aとの角部)は、触媒30の軸方向の略中央部に位置している。そして、支持フランジ27は、触媒固定部27aにおける触媒30の担体31と外筒32とがロウ箔33で固定された部分側の端部(支持フランジ27の本体側部分と触媒固定部27aとの角部)を他の端部(触媒固定部27aの先端部)よりも排気ガス通路23の下流側に位置させるようにして、上流管21aの下流側端部と下流管21bの上流側端部との間に固定されている。
【0029】
つぎに、以上のように構成されたウォータービークル10を走行させるときの操作について説明する。まず、スタートスイッチ(図示せず)をオンに操作することによって、ウォータービークル10は航走可能な状態になり、シート13に座った運転者が操舵ハンドル12を操舵するとともに、スロットルレバー(図示せず)を操作することによりウォータービークル10は各操作に応じて所定の方向に所定の速度で航走を開始する。
【0030】
このウォータービークル10の航走の際、エンジン15から排出される排気ガスは、上流管21aの排気ガス通路23を通過して触媒30内に流れる。そして、排気ガスが触媒30内を通過する際に、排気ガス中に含まれる有害ガスが担体31を構成するハニカム体の表面に形成された触媒層と反応して燃焼されることによって排気ガスは浄化される。そして、浄化された排気ガスは、下流管21bの排気ガス通路23内を通過して接続管21c内に入っていく。また、エンジン15等を冷却してエンジン15側から流れてくる冷却水は、上流管21aおよび下流管21bの冷却水通路24内を通過して接続管21c内に入っていく。
【0031】
このとき、冷却水は、上流管21aと下流管21bとを冷却したのちに粒子の小さな略噴霧状の水滴になって接続管21c内に飛び散っていく。また、接続管21c内では、排気ガス通路23を通過してきた排気ガスと、冷却水通路24を通過してきた冷却水とが合流し混合した状態になる。そして、混合した排気ガスと冷却水とは、接続管21cからウォーターロック22内に流れ、さらにウォーターロック22から排出管22aを通過して船外に放出される。その際、排出管22aとウォーターロック22によって船外の海水が逆流して排気管21側に浸入することが防止される。
【0032】
このように、本実施形態に係る触媒の支持構造Aでは、排気管21を、排気ガスを通過させる排気ガス通路23と、排気ガス通路23の外周側に形成された冷却水通路24とを備えた上流管21aと下流管21bとで構成している。そして、上流管21aと下流管21bとの接合部に、冷却水連通孔27cを備えた支持フランジ27を、冷却水連通孔27cを介して上流管21aの冷却水通路24と下流管21bの冷却水通路24とを連通させた状態で設けている。また、支持フランジ27の中央の穴部には、触媒30を取り付けている。
【0033】
このため、冷却水連通孔27c内を通過する冷却水によって支持フランジ27が冷却され、この支持フランジ27を介して触媒30が冷却される。これによって、触媒30のロウ箔33や担体31の表面に生じる温度変化を低減して、ロウ箔33と担体31との接合部分の膨張収縮を抑えることができる。この結果、ロウ箔33と担体31との接合部分が破損し難くなり、触媒30の支持フランジ27への固定を強固にすることができる。
【0034】
また、触媒30の軸方向の略中央部分を支持フランジ27で支持するとともに、担体31と外筒32とを固定するロウ箔33の上流側端部と支持フランジ27の触媒固定部27aの上流側端部との位置を合わせている。このため、触媒30をバランスよく支持できるとともに、触媒30と支持フランジ27との接合部における熱により膨張収縮が生じ易い上流側端部の固定を強固にすることができる。また、これによって触媒30と支持フランジ27との接合部における上流側端部に応力が集中しても触媒30が支持フランジ27から外れ難くなる。
【0035】
また、担体31と外筒32とをロウ箔33を介して直接固定するため、部品点数が少なくて済むとともに、ロウ箔33による固定箇所も減少できる。このため、組み立てのための工数を少なくでき、低コスト化も図れる。さらに、担体31の上流側部分と外筒32の上流側部分との間には隙間が形成されるため、担体31の上流側部分に膨張収縮が生じても外筒32と干渉することがなくなる。これによって、温度の変化によって担体31が膨張収縮しても破損し難くなる。また、担体31や外筒32がステンレス鋼で構成されているため、排気ガスに対する耐蝕性やヒートサイクルに対する耐熱性に優れたものになり、長期間の使用に耐えることができる。
【0036】
(第2実施形態)
図11は、本発明の第2実施形態に係る触媒の支持構造Bを示している。この触媒の支持構造Bでは、触媒40が備える担体41は前述した担体31と同一のもので構成されており、外筒42が、上流側端部を担体41の軸方向の中央部よりもやや上流側部分に位置させ下流端を担体41の下流端に位置させた長さの短い筒体で構成されている。そして、ロウ箔43は、上流側端部を、外筒42の上流側端部および支持フランジ47の触媒固定部47aの上流側端部に合わせ下流側端部を、担体41の下流側端部および外筒42の下流側端部よりもやや上流側部分に位置させて設置されている。この触媒の支持構造Bのそれ以外の部分の構成については、前述した実施形態における触媒の支持構造Aと同一である。したがって、同一部分に同一符号を記して説明は省略する。
【0037】
このように構成したため、担体41における高温の排気ガスで加熱され大きな膨張収縮が生じやすい上流側部分にロウ箔43や外筒42が形成されなくなるため、担体41がロウ箔43や外筒42に規制されて圧迫されることがなくなる。これによって、温度の変化によって担体41が膨張収縮しても破損し難くなる。この触媒の支持構造Bのそれ以外の作用効果については、前述した実施形態における触媒の支持構造Aと同一である。
【0038】
(第3実施形態)
図12は、本発明の第3実施形態に係る触媒の支持構造Cを示している。この触媒の支持構造Cでは、触媒50が備える担体51は前述した担体31,41と同一のもので構成されており、外筒52が、上流側端部を担体51の軸方向の中央部よりもやや上流側部分に位置させ下流端を担体51の軸方向の中央部よりもやや下流端部分に位置させた長さの短い筒体(リング体)で構成されている。そして、ロウ箔53は、上流側端部を、外筒52の上流側端部および支持フランジ57の触媒固定部57aの上流側端部に合わせ下流側端部を、外筒52の下流側端部に合わせて設置されている。この触媒の支持構造Cのそれ以外の部分の構成については、前述した実施形態における触媒の支持構造Aと同一である。したがって、同一部分に同一符号を記して説明は省略する。
【0039】
このように構成したため、担体51における上流側部分だけでなく下流側部分にもロウ箔53や外筒52が形成されなくなるため、担体51がロウ箔53や外筒52に規制されて圧迫されることがなくなる。これによって、温度の変化によって担体51の全体が膨張収縮しても破損し難くなる。この触媒の支持構造Cのそれ以外の作用効果については、前述した実施形態における触媒の支持構造Aと同一である。
【0040】
図13は、第3実施形態に係る触媒の支持構造Cの変形例である触媒の支持構造が備える触媒60を支持フランジ67に取り付けた状態を示している。この触媒60では、外筒62が、軸方向の長さが外筒52の軸方向の長さよりもさらに短いリング状に形成されており、この外筒62が担体61の軸方向の中央部に取り付けられている。そして、ロウ箔63は、外筒62の内周面全体にわたって設けられて担体61と外筒62とを固定している。これによると、外筒62およびロウ箔63を構成する材料が少なくてすむため低コスト化が図れる。また、この触媒60を用いても前述した触媒の支持構造Cと同様の作用効果を奏し得る触媒の支持構造を得ることができる。
【0041】
また、本発明に係る触媒の支持構造は、前述した各実施形態に限るものでなく適宜変更して実施することができる。例えば、前述した各実施形態では、触媒の支持構造をウォータービークル10の排気管21に設けているが、この触媒の支持構造は、ウォータービークル10に限らず、他の船舶の排気管に設けてもよいし、船舶以外の冷却水通路を備えていない他の乗物等に設けることもできる。また、触媒の支持構造を構成する各部分の構造や材質等についても、本発明の技術的範囲内で適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1実施形態に係る触媒の支持構造を備えたウォータービークルを示した側面図である。
【図2】図1に示したウォータービークルが備えるエンジンと排気装置を示した側面図である。
【図3】図1に示したウォータービークルが備えるエンジンの排気装置を示した平面図である。
【図4】触媒の支持構造を示した断面図である。
【図5】支持フランジを示した正面図である。
【図6】支持フランジを示した背面図である。
【図7】支持フランジに触媒を取り付けた状態を示した側面図である。
【図8】触媒を示した正面図である。
【図9】触媒の一部を切り欠いた状態を示した一部切欠き断面図である。
【図10】担体を構成する平板と波板とを組み付けた状態を示した正面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る触媒の支持構造を示した断面図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る触媒の支持構造を示した断面図である。
【図13】変形例に係る触媒の支持構造が備える一部を切り欠いた触媒と支持フランジとを示した一部切欠き断面図である
【符号の説明】
【0043】
10…ウォータービークル、15…エンジン、21…排気管、21a…上流管、21b…下流管、23…排気ガス通路、24…冷却水通路、27,47,57,67…支持フランジ、27a,47a,57a…触媒固定部、27c…冷却水連通孔、30,40,50,60…触媒、31,41,51,61…担体、31a…平板、31b…波板、32,42,52,62…外筒、33,43,53,63…ロウ箔、A,B,C…触媒の支持構造。
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンから排出された排気ガスを通過させる排気管内に取り付けられ、排気管内を通過する排気ガスを浄化する触媒を支持するための触媒の支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ウォータービークル等の小型船舶や自動車が備えるエンジンには、排気管が接続されており、エンジンから排出された排気ガスをこの排気管を介して外部に排出するようにしている。また、排気管内には、排気ガスを浄化するための触媒が設けられており、排気ガスは、この触媒の中を通過する際に、浄化されて外部に排出される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この触媒(排気ガス浄化触媒用メタル担体)は、ロール状に巻いて形成されたハニカム体と、ハニカム体の外周面に配置された外筒と、ハニカム体と外筒との間に介在する中間筒とで構成されている。そして、中間筒の一端部の内周面とハニカム体の外周面とをロウ付け接合するとともに、中間筒の他端部の外周面と外筒の内周面とをロウ付け接合することにより、中間筒を介してハニカム体と外筒とが組み付けられている。
【特許文献1】特開平3−157139号公報
【発明の開示】
【0004】
しかしながら、前述した従来の触媒では、ハニカム体と外筒とを中間筒を介して組み付けているため、部品点数が増えるとともに、ロウ付け接合する部分も多くなる。このため、組み立てのための工数が多くなりコストアップにもつながる。さらに、ハニカム体と中間筒との接合部と、中間筒と外筒との接合部がそれぞれ触媒の両端側の離れた部分になるため、ハニカム体は、一方だけが中間筒を介して外筒に支持された片持ち状態で支持されるようになる。このため、触媒に大きな衝撃が加わった場合等には、ハニカム体と中間筒との間または中間筒と外筒との間が破断するおそれが生じる。
【0005】
本発明は、前述した問題に対処するためになされたもので、その目的は、部品点数が少なく破断し難い触媒の支持構造を提供することである。
【0006】
前述した目的を達成するため、本発明に係る触媒の支持構造の構成上の特徴は、エンジンから排出された排気ガスを通過させる排気管内に支持フランジを介して取り付けられ、排気管内を通過する排気ガスを浄化する触媒を支持するための触媒の支持構造であって、触媒を、平板と波板を重ねて略円柱状に巻き付けて形成したハニカム構造の担体における外周面の所定の一部と、担体の外周面の所定部分を円周に沿って覆う外筒における内周面の所定部分とをロウ箔で固定して構成し、触媒の軸方向を排気管内における排気ガスの流れる方向に沿わせるとともに、ロウ箔における排気管の上流側に位置する端部の軸方向に沿った位置を、支持フランジの触媒と接触する部分における排気管の上流側に位置する端部の軸方向に沿った位置に合わせて、触媒を支持フランジに固定したことにある。
【0007】
このように構成した本発明に係る触媒の支持構造では、触媒を支持フランジを介して取り付けたため、排気ガスによって触媒が加熱されてもその熱は支持フランジを介して外部に放出されるようになる。これによって、触媒に生じる膨張収縮を抑えることができる。また、担体と外筒を固定するロウ箔の上流側端部と支持フランジにおける触媒と接触する部分の上流側端部との軸方向(排気ガスが流れる方向)の位置を合わせたため、触媒と支持フランジとの接合部における熱により膨張収縮が生じ易い上流側端部の固定が強固になる。
【0008】
このため、触媒と支持フランジとの接合部における上流側端部に応力が集中しても触媒が支持フランジから外れ難くなる。また、本発明に係る触媒の支持構造では、前述した従来の触媒のように、中間筒を用いず、担体をロウ箔を介して直接外筒に固定するため、部品点数が減少するとともに、ロウ箔による固定箇所も減少する。このため、組み立てのための工数を少なくでき、低コスト化も図れる。
【0009】
なお、本発明においては、担体の外周面におけるロウ箔によって外筒に固定される部分は外周面の一部で構成されるが、外筒の内周面におけるロウ箔によって担体に固定される所定部分は、内周面の一部であってもよいし全部であってもよい。また、担体の外周面を覆う外筒は、担体の外周面の一部を覆うものであってもよいし、担体の外周面の全部を覆うものであってもよい。さらに、排気管の上流側とは、排気管内を流れる排気ガスの流れの上流側であり、上流側に位置する端部とは、両端部のうちの一方の端部よりも上流側に位置する端部の意味である。
【0010】
また、本発明に係る触媒の支持構造の他の構成上の特徴は、支持フランジの触媒と接触する部分の上流側端部を、担体の軸方向の中央部よりも上流側に位置させて、ロウ箔を、支持フランジの上流側端部に対応する部分から担体の下流側部分にかけて設けたことにある。これによると、支持フランジにおける触媒と接触する部分の上流側端部と、ロウ箔の上流側端部とが外筒を挟んで軸方向の同じ位置になり、かつロウ箔が担体の軸方向の中央部を挟んで両側に形成されるようになる。このため、担体が片持ち状態で支持されることを防止でき安定した支持が可能になる。この結果、担体が膨張収縮したり、衝撃を受けたりしたときなどに、ロウ箔と担体との接合部分の端部に応力が集中して、ロウ箔と担体とが外れるといったことを防止できる。また、支持フランジの触媒と接触する部分とは、支持フランジにおける直接触媒を支持する部分である。
【0011】
また、本発明に係る触媒の支持構造の他の構成上の特徴は、支持フランジで触媒の軸方向の略中央部を支持するとともに、外筒の上流側端部を、支持フランジの触媒と接触する部分の上流側端部に合わせたことにある。これによると、膨張収縮の大きな担体の上流側部分にはロウ箔や外筒を設けなくなるため、担体がロウ箔や外筒に規制されて圧迫されることがなくなる。これによって、温度の変化によって担体が膨張収縮しても破損し難くなる。
【0012】
また、本発明に係る触媒の支持構造のさらに他の構成上の特徴は、排気管を、ともに排気ガスを通過させる排気ガス通路と、排気ガス通路の外周側に形成された冷却水通路とを備え、互いに連結された第1の排気管と第2の排気管とで構成するとともに、支持フランジに冷却水連通孔を形成し、冷却水連通孔を介して第1の排気管の冷却水通路と第2の排気管の冷却水通路とを連通させた状態で、第1の排気管と第2の排気管との接合部に支持フランジを設けたことにある。
【0013】
これによると、冷却水連通孔を通過する冷却水によって支持フランジが冷却され、この支持フランジを介して触媒が冷却されるようになるため、ロウ箔や担体表面の温度変化を低減して、ロウ箔と担体との接合部分の膨張収縮を抑えることができる。このため、ロウ箔と担体との接合部分が破損し難くなり、触媒のさらに強固な固定が可能になる。また、この触媒の支持構造は、ウォータービークルが備える排気管に取り付けることができる。ウォータービークルは、陸上を走行する自動車と違って機敏に進行方向を変えるなど自在な走行を繰り返すことができるように構成されている。このため、この触媒の支持構造をウォータービークルが備える排気管に設けることにより、より強固に固定されて破損し難い触媒を備えたウォータービークルを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。図1は、同実施形態に係る触媒の支持構造A(図4参照)を備えたウォータービークル10を示している。このウォータービークル10では、船体11がデッキ11aとハル11bで構成されており、船体11の上部における中央よりもやや前部側部分に操舵ハンドル12が設けられ、船体11の上部における中央部にシート13が設けられている。そして、船体11内の底部における前部側部分には燃料を収容するための燃料タンク14が設置され、船体11内の底部における中央部にエンジン15が設置されている。
【0015】
また、船体11の後端部における船体11の幅方向の中央部には、推進機16が設置されており、この推進機16はインペラ軸(図示せず)を介してエンジン15に連結されている。そして、推進機16の後端部には、操舵ハンドル12の操作に応じて、後部側を左右に移動させることにより、ウォータービークル10の進行方向を左右に変更させるステアリングノズル17が取り付けられている。また、図2に示したように、エンジン15には、燃料タンク14から供給される燃料と空気との混合気をエンジン15に送り込む吸気装置18と、エンジン15から排出される排気ガスを船体11の後端部から外部に放出する排気装置20とが接続されている。
【0016】
エンジン15は、4サイクル4気筒エンジンからなっており、各気筒を構成する吸気弁と排気弁との開閉駆動により、吸気弁側に設けられた吸気装置18から燃料と空気との混合気を取り込み、排気弁側に設けられた排気装置20に排気ガスを送り出す。その際、吸気弁側からエンジン15内に供給される混合気はエンジン15が備える点火装置の点火によって爆発し、この爆発によって、エンジン15内に設けられたピストンが上下に移動する。そして、そのピストンの移動によってクランク軸15aが回転駆動される。クランク軸15aはインペラ軸に連結されており、回転力をインペラ軸に伝達してインペラ軸を回転駆動させる。
【0017】
また、インペラ軸の後端部は、推進機16内に配置されたインペラに連結されており、このインペラの回転によって、ウォータービークル10に推進力が生じる。すなわち、推進機16は、船体11の底部に開口する水導入口16aと船尾に開口する水噴射口(図示せず)とを備えており、水導入口16aから導入される海水をインペラの回転により水噴射口から噴射させることにより船体11に推進力を生じさせる。吸気装置18は、エンジン15に接続された吸気管や、吸気管の上流端に接続されたスロットルボディ等で構成されている。そして、船内の空気を吸引し、その空気の流量を、スロットルボディに設けられたスロットルバルブを開閉操作することにより調節して、エンジン15に供給する。また、その際、エンジン15に供給される空気に、燃料供給装置を介して燃料タンク14から供給される燃料を混合させる。
【0018】
排気装置20は、図2および図3に示したように、エンジン15に接続された屈曲した管からなる排気管21と、排気管21の後端部に接続されたタンク状のウォーターロック22と、ウォーターロック22の後部に接続された排出管22a等で構成されている。排気管21は、エンジン15の各気筒における排気弁側から延びて船体11の右舷側で集合したのちに、一旦前方に向かって延びている。そして、排気管21の先端側部分は、エンジン15の前部を囲うようにして船体11の左舷側に向かって延びたのちにエンジン15の側部近傍を通過して後方に向って延びている。そして、排気管21の後端部は、ウォーターロック22の前部に連通している。
【0019】
また、ウォーターロック22の後部上面からは、排出管22aが後方に向って延びている。この排出管22aは、ウォーターロック22の後部上面から一旦上方に延びたのちに下方後部に延びて、下流端部は船体11の後端下部に開口している。また、排気管21は、エンジン15側に設置された本発明の第1の排気管としての上流管21aと、上流管21aの下流端に接続された本発明の第2の排気管としての下流管21bと、下流管21bとウォーターロック22とを接続する接続管21cとで構成されている。
【0020】
そして、図4に示したように、上流管21aは、内管23aと外管24aとからなる二重管で構成されており、下流管21bは、内管23bと外管24bとからなる二重管で構成されている。そして、内管23a,23b内が、エンジン15から排出される排気ガスを通過させるための排気ガス通路23を構成し、内管23aの外周面と外管24aの内周面との間および内管23bの外周面と外管24bの内周面との間が、エンジン15等を冷却したのちの冷却水を通過させるための連通した冷却水通路24を構成している。
【0021】
冷却水通路24内を通過する冷却水は、船体11の底部における後部側部分から取り込まれた海水等の水からなっており、この冷却水は、船体11内に設置された各冷却水路(図示せず)を通過することによりエンジン15等の各部分を冷却する。そして、冷却水通路24を通過して上流管21aおよび下流管21bを冷却したのちに、接続管21cで排気ガスに合流し排気ガスとともに外部に放出される。
【0022】
また、上流管21aの下流側端部における円周方向に沿った部分には、冷却水通路24を区切るようにして、5個(1個しか図示せず)のねじ穴形成部25が円周方向に間隔を保って形成されており、そのねじ穴形成部25の上流側の端面から下流側に貫通してねじ穴25aが形成されている。そして、下流管21bの上流側端部にも、上流管21aの下流側端部と同様、円周方向に沿った部分に、冷却水通路24を区切るようにして、5個(1個しか図示せず)のねじ穴形成部26が円周方向に間隔を保って形成されており、そのねじ穴形成部26の上流側の端面から下流側に向かってねじ穴26aが形成されている。
【0023】
この上流管21aの下流側端面と下流管21bの上流側端面との間には、触媒30を支持する支持フランジ27が両面を一対のメタルガスケット28a,28bで挟まれた状態で設置されている。支持フランジ27は、図5ないし図7に示したように、略円板状の板体の中央部を取り除いて略リング状に形成されており、その略リング状の板体の内周縁部から一方側に長さの短い円筒状の触媒固定部27aが突出している。また、支持フランジ27の外周側部分には、5個のねじ挿通穴27bが間隔を保って形成されており、各ねじ挿通穴27bの間には、それぞれ円弧状の冷却水連通孔27cが円周方向に沿って形成されている。
【0024】
すなわち、支持フランジ27の触媒固定部27aが設けられた面の外周側部分は、上流管21aの下流側端面と対向したときに一致する形状に形成され、支持フランジ27の他方の面の外周側部分は、下流管21bの上流側端面と対向したときに一致する形状に形成されている。また、メタルガスケット28a,28bもそれぞれ上流管21aの下流側端面や下流管21bの上流側端面と同じ形状に形成されている。そして、支持フランジ27の両面にメタルガスケット28a,28bの一方をそれぞれ当て、その状態の支持フランジ27を上流管21aの下流側端面と下流管21bの上流側端面との間に設置して、各ねじ穴25a、ねじ挿通穴27b、ねじ穴26a等にボルト29を通すことにより、上流管21aと下流管21bとを連結している。
【0025】
なお、ねじ穴25aとねじ穴26aとの対向する部分はやや大径の穴部に形成され、その穴部にボルト29が挿通できる円筒状のノックピン29aが取り付けられている。上流管21aと下流管21bとの接合部をこのように構成したため、上流管21aの冷却水通路24と下流管21bの冷却水通路24とは、支持フランジ27およびメタルガスケット28a,28bに設けられた冷却水連通孔27c等を介して連通する。このため、上流管21aの冷却水通路24を流れてくる冷却水は、上流管21aの冷却水通路24の下流端におけるねじ穴形成部25が形成された部分以外の5ヶ所の開口した部分から冷却水連通孔27c等を通過して下流管21bの冷却水通路24に流れる。
【0026】
また、触媒30は、図8および図9に示したように、略円柱状の担体31と、担体31の外周面を覆う外筒32と、担体31と外筒32を固定するロウ箔33とで構成されている。担体31は、図10に示したように、ともにステンレスの薄板からなる平板31aと波板31bとを重ね合わせ、その接触部分をロウ付けして形成した板状体を波板31bの山の部分や谷の部分が延びる方向を軸方向に沿わせるようにして巻き付けることにより円柱状に形成されている。このため、担体31は軸方向に複数の貫通孔が形成されたハニカム構造になっており、その表面には白金ロジウム等からなる貴金属の層が担持されている。
【0027】
また、外筒32は、軸方向の長さが担体31の軸方向の長さと同じに設定され、内径が担体31の外径よりもやや大きく設定されたステンレスからなる薄肉の筒体で構成されている。そして、担体31の外周面における軸方向の中央部よりもやや一方側の部分から他方の端部近傍にかけての部分がロウ箔33によって外筒32の内周面に固定されている。また、外筒32の外周面におけるロウ箔33の一方側の端部に対応する部分に、触媒固定部27aの先端部の位置を合わせた状態で、外筒32と触媒固定部27aとの所定部分を溶接により固定している。
【0028】
これによって、触媒30は支持フランジ27の中央側の穴部に取り付けられている。この場合、支持フランジ27における触媒固定部27aの基端部(支持フランジ27の本体側部分と触媒固定部27aとの角部)は、触媒30の軸方向の略中央部に位置している。そして、支持フランジ27は、触媒固定部27aにおける触媒30の担体31と外筒32とがロウ箔33で固定された部分側の端部(支持フランジ27の本体側部分と触媒固定部27aとの角部)を他の端部(触媒固定部27aの先端部)よりも排気ガス通路23の下流側に位置させるようにして、上流管21aの下流側端部と下流管21bの上流側端部との間に固定されている。
【0029】
つぎに、以上のように構成されたウォータービークル10を走行させるときの操作について説明する。まず、スタートスイッチ(図示せず)をオンに操作することによって、ウォータービークル10は航走可能な状態になり、シート13に座った運転者が操舵ハンドル12を操舵するとともに、スロットルレバー(図示せず)を操作することによりウォータービークル10は各操作に応じて所定の方向に所定の速度で航走を開始する。
【0030】
このウォータービークル10の航走の際、エンジン15から排出される排気ガスは、上流管21aの排気ガス通路23を通過して触媒30内に流れる。そして、排気ガスが触媒30内を通過する際に、排気ガス中に含まれる有害ガスが担体31を構成するハニカム体の表面に形成された触媒層と反応して燃焼されることによって排気ガスは浄化される。そして、浄化された排気ガスは、下流管21bの排気ガス通路23内を通過して接続管21c内に入っていく。また、エンジン15等を冷却してエンジン15側から流れてくる冷却水は、上流管21aおよび下流管21bの冷却水通路24内を通過して接続管21c内に入っていく。
【0031】
このとき、冷却水は、上流管21aと下流管21bとを冷却したのちに粒子の小さな略噴霧状の水滴になって接続管21c内に飛び散っていく。また、接続管21c内では、排気ガス通路23を通過してきた排気ガスと、冷却水通路24を通過してきた冷却水とが合流し混合した状態になる。そして、混合した排気ガスと冷却水とは、接続管21cからウォーターロック22内に流れ、さらにウォーターロック22から排出管22aを通過して船外に放出される。その際、排出管22aとウォーターロック22によって船外の海水が逆流して排気管21側に浸入することが防止される。
【0032】
このように、本実施形態に係る触媒の支持構造Aでは、排気管21を、排気ガスを通過させる排気ガス通路23と、排気ガス通路23の外周側に形成された冷却水通路24とを備えた上流管21aと下流管21bとで構成している。そして、上流管21aと下流管21bとの接合部に、冷却水連通孔27cを備えた支持フランジ27を、冷却水連通孔27cを介して上流管21aの冷却水通路24と下流管21bの冷却水通路24とを連通させた状態で設けている。また、支持フランジ27の中央の穴部には、触媒30を取り付けている。
【0033】
このため、冷却水連通孔27c内を通過する冷却水によって支持フランジ27が冷却され、この支持フランジ27を介して触媒30が冷却される。これによって、触媒30のロウ箔33や担体31の表面に生じる温度変化を低減して、ロウ箔33と担体31との接合部分の膨張収縮を抑えることができる。この結果、ロウ箔33と担体31との接合部分が破損し難くなり、触媒30の支持フランジ27への固定を強固にすることができる。
【0034】
また、触媒30の軸方向の略中央部分を支持フランジ27で支持するとともに、担体31と外筒32とを固定するロウ箔33の上流側端部と支持フランジ27の触媒固定部27aの上流側端部との位置を合わせている。このため、触媒30をバランスよく支持できるとともに、触媒30と支持フランジ27との接合部における熱により膨張収縮が生じ易い上流側端部の固定を強固にすることができる。また、これによって触媒30と支持フランジ27との接合部における上流側端部に応力が集中しても触媒30が支持フランジ27から外れ難くなる。
【0035】
また、担体31と外筒32とをロウ箔33を介して直接固定するため、部品点数が少なくて済むとともに、ロウ箔33による固定箇所も減少できる。このため、組み立てのための工数を少なくでき、低コスト化も図れる。さらに、担体31の上流側部分と外筒32の上流側部分との間には隙間が形成されるため、担体31の上流側部分に膨張収縮が生じても外筒32と干渉することがなくなる。これによって、温度の変化によって担体31が膨張収縮しても破損し難くなる。また、担体31や外筒32がステンレス鋼で構成されているため、排気ガスに対する耐蝕性やヒートサイクルに対する耐熱性に優れたものになり、長期間の使用に耐えることができる。
【0036】
(第2実施形態)
図11は、本発明の第2実施形態に係る触媒の支持構造Bを示している。この触媒の支持構造Bでは、触媒40が備える担体41は前述した担体31と同一のもので構成されており、外筒42が、上流側端部を担体41の軸方向の中央部よりもやや上流側部分に位置させ下流端を担体41の下流端に位置させた長さの短い筒体で構成されている。そして、ロウ箔43は、上流側端部を、外筒42の上流側端部および支持フランジ47の触媒固定部47aの上流側端部に合わせ下流側端部を、担体41の下流側端部および外筒42の下流側端部よりもやや上流側部分に位置させて設置されている。この触媒の支持構造Bのそれ以外の部分の構成については、前述した実施形態における触媒の支持構造Aと同一である。したがって、同一部分に同一符号を記して説明は省略する。
【0037】
このように構成したため、担体41における高温の排気ガスで加熱され大きな膨張収縮が生じやすい上流側部分にロウ箔43や外筒42が形成されなくなるため、担体41がロウ箔43や外筒42に規制されて圧迫されることがなくなる。これによって、温度の変化によって担体41が膨張収縮しても破損し難くなる。この触媒の支持構造Bのそれ以外の作用効果については、前述した実施形態における触媒の支持構造Aと同一である。
【0038】
(第3実施形態)
図12は、本発明の第3実施形態に係る触媒の支持構造Cを示している。この触媒の支持構造Cでは、触媒50が備える担体51は前述した担体31,41と同一のもので構成されており、外筒52が、上流側端部を担体51の軸方向の中央部よりもやや上流側部分に位置させ下流端を担体51の軸方向の中央部よりもやや下流端部分に位置させた長さの短い筒体(リング体)で構成されている。そして、ロウ箔53は、上流側端部を、外筒52の上流側端部および支持フランジ57の触媒固定部57aの上流側端部に合わせ下流側端部を、外筒52の下流側端部に合わせて設置されている。この触媒の支持構造Cのそれ以外の部分の構成については、前述した実施形態における触媒の支持構造Aと同一である。したがって、同一部分に同一符号を記して説明は省略する。
【0039】
このように構成したため、担体51における上流側部分だけでなく下流側部分にもロウ箔53や外筒52が形成されなくなるため、担体51がロウ箔53や外筒52に規制されて圧迫されることがなくなる。これによって、温度の変化によって担体51の全体が膨張収縮しても破損し難くなる。この触媒の支持構造Cのそれ以外の作用効果については、前述した実施形態における触媒の支持構造Aと同一である。
【0040】
図13は、第3実施形態に係る触媒の支持構造Cの変形例である触媒の支持構造が備える触媒60を支持フランジ67に取り付けた状態を示している。この触媒60では、外筒62が、軸方向の長さが外筒52の軸方向の長さよりもさらに短いリング状に形成されており、この外筒62が担体61の軸方向の中央部に取り付けられている。そして、ロウ箔63は、外筒62の内周面全体にわたって設けられて担体61と外筒62とを固定している。これによると、外筒62およびロウ箔63を構成する材料が少なくてすむため低コスト化が図れる。また、この触媒60を用いても前述した触媒の支持構造Cと同様の作用効果を奏し得る触媒の支持構造を得ることができる。
【0041】
また、本発明に係る触媒の支持構造は、前述した各実施形態に限るものでなく適宜変更して実施することができる。例えば、前述した各実施形態では、触媒の支持構造をウォータービークル10の排気管21に設けているが、この触媒の支持構造は、ウォータービークル10に限らず、他の船舶の排気管に設けてもよいし、船舶以外の冷却水通路を備えていない他の乗物等に設けることもできる。また、触媒の支持構造を構成する各部分の構造や材質等についても、本発明の技術的範囲内で適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1実施形態に係る触媒の支持構造を備えたウォータービークルを示した側面図である。
【図2】図1に示したウォータービークルが備えるエンジンと排気装置を示した側面図である。
【図3】図1に示したウォータービークルが備えるエンジンの排気装置を示した平面図である。
【図4】触媒の支持構造を示した断面図である。
【図5】支持フランジを示した正面図である。
【図6】支持フランジを示した背面図である。
【図7】支持フランジに触媒を取り付けた状態を示した側面図である。
【図8】触媒を示した正面図である。
【図9】触媒の一部を切り欠いた状態を示した一部切欠き断面図である。
【図10】担体を構成する平板と波板とを組み付けた状態を示した正面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る触媒の支持構造を示した断面図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る触媒の支持構造を示した断面図である。
【図13】変形例に係る触媒の支持構造が備える一部を切り欠いた触媒と支持フランジとを示した一部切欠き断面図である
【符号の説明】
【0043】
10…ウォータービークル、15…エンジン、21…排気管、21a…上流管、21b…下流管、23…排気ガス通路、24…冷却水通路、27,47,57,67…支持フランジ、27a,47a,57a…触媒固定部、27c…冷却水連通孔、30,40,50,60…触媒、31,41,51,61…担体、31a…平板、31b…波板、32,42,52,62…外筒、33,43,53,63…ロウ箔、A,B,C…触媒の支持構造。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンから排出された排気ガスを通過させる排気管内に支持フランジを介して取り付けられ、前記排気管内を通過する排気ガスを浄化する触媒を支持するための触媒の支持構造であって、
前記触媒を、平板と波板を重ねて略円柱状に巻き付けて形成したハニカム構造の担体における外周面の所定の一部と、前記担体の外周面の所定部分を円周に沿って覆う外筒における内周面の所定部分とをロウ箔で固定して構成し、前記触媒の軸方向を前記排気管内における排気ガスの流れる方向に沿わせるとともに、前記ロウ箔における前記排気管の上流側に位置する端部の前記軸方向に沿った位置を、前記支持フランジの前記触媒と接触する部分における前記排気管の上流側に位置する端部の前記軸方向に沿った位置に合わせて、前記触媒を前記支持フランジに固定したことを特徴とする触媒の支持構造。
【請求項2】
前記支持フランジの前記触媒と接触する部分の上流側端部を、前記担体の軸方向の中央部よりも上流側に位置させて、前記ロウ箔を、前記支持フランジの上流側端部に対応する部分から前記担体の下流側部分にかけて設けた請求項1に記載の触媒の支持構造。
【請求項3】
前記支持フランジで前記触媒の軸方向の略中央部を支持するとともに、前記外筒の上流側端部を、前記支持フランジの前記触媒と接触する部分の上流側端部に合わせた請求項1または2に記載の触媒の支持構造。
【請求項4】
前記排気管を、ともに排気ガスを通過させる排気ガス通路と、前記排気ガス通路の外周側に形成された冷却水通路とを備え、互いに連結された第1の排気管と第2の排気管とで構成するとともに、前記支持フランジに冷却水連通孔を形成し、前記冷却水連通孔を介して前記第1の排気管の冷却水通路と前記第2の排気管の冷却水通路とを連通させた状態で、前記第1の排気管と前記第2の排気管との接合部に前記支持フランジを設けた請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載の触媒の支持構造。
【請求項5】
前記触媒が、ウォータービークルが備える排気管に取り付けられている請求項4に記載の触媒の支持構造。
【請求項1】
エンジンから排出された排気ガスを通過させる排気管内に支持フランジを介して取り付けられ、前記排気管内を通過する排気ガスを浄化する触媒を支持するための触媒の支持構造であって、
前記触媒を、平板と波板を重ねて略円柱状に巻き付けて形成したハニカム構造の担体における外周面の所定の一部と、前記担体の外周面の所定部分を円周に沿って覆う外筒における内周面の所定部分とをロウ箔で固定して構成し、前記触媒の軸方向を前記排気管内における排気ガスの流れる方向に沿わせるとともに、前記ロウ箔における前記排気管の上流側に位置する端部の前記軸方向に沿った位置を、前記支持フランジの前記触媒と接触する部分における前記排気管の上流側に位置する端部の前記軸方向に沿った位置に合わせて、前記触媒を前記支持フランジに固定したことを特徴とする触媒の支持構造。
【請求項2】
前記支持フランジの前記触媒と接触する部分の上流側端部を、前記担体の軸方向の中央部よりも上流側に位置させて、前記ロウ箔を、前記支持フランジの上流側端部に対応する部分から前記担体の下流側部分にかけて設けた請求項1に記載の触媒の支持構造。
【請求項3】
前記支持フランジで前記触媒の軸方向の略中央部を支持するとともに、前記外筒の上流側端部を、前記支持フランジの前記触媒と接触する部分の上流側端部に合わせた請求項1または2に記載の触媒の支持構造。
【請求項4】
前記排気管を、ともに排気ガスを通過させる排気ガス通路と、前記排気ガス通路の外周側に形成された冷却水通路とを備え、互いに連結された第1の排気管と第2の排気管とで構成するとともに、前記支持フランジに冷却水連通孔を形成し、前記冷却水連通孔を介して前記第1の排気管の冷却水通路と前記第2の排気管の冷却水通路とを連通させた状態で、前記第1の排気管と前記第2の排気管との接合部に前記支持フランジを設けた請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載の触媒の支持構造。
【請求項5】
前記触媒が、ウォータービークルが備える排気管に取り付けられている請求項4に記載の触媒の支持構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−45414(P2008−45414A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−218855(P2006−218855)
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(000176213)ヤマハマリン株式会社 (256)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(000176213)ヤマハマリン株式会社 (256)
【Fターム(参考)】
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