説明

触針式表面形状測定器

【課題】変位センサ等に影響を与えずに、蓋部材の着脱を簡単にすることができる触針式表面形状測定器を提供する。
【解決手段】触針式表面形状測定器は、差動トランスを支持する第一支持部材2及び探針16を支持する第二支持部材15を収容する収容ケース1を設け、ケース本体1aと、蓋部材1bとから成り、前記ケース本体1aに、2つの蓋固定用磁石を、それらの磁極が互いに反対向きになるように隣接して配置すると共に、前記蓋部材固定用磁石の側面及び一端面を囲むように強磁性体材料から成る周囲壁を設け、前記蓋部材1bにおける、ケース本体1aに装着した時に前記蓋部材固定用磁石に対面する位置に、強磁性体材料から成る被吸着部を設け、蓋部材1bをケース本体1aに装着した時に、ケース本体1aの周囲壁と前記蓋部材1bの被吸着部とで前記蓋固定用磁石の周囲が囲まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変位センサに差動トランスを用いた触針式表面形状測定器に関し、特に、探針交換のために簡単に蓋部材を脱着できる構成を有する触針式表面形状測定器に関する。
【背景技術】
【0002】
図9は、変位センサに差動トランスを用いた触針式表面形状測定器の構成を示す概略側面図、図10は図9に示した触針式表面形状測定器の概略下面図を示している。
図中、符号51は棒状の第一支持部材を示している。この第一支持部材51はその中間部位に左右両横方向にのびる支点用針取付け部材52を備え、支点用針取付け部材52の両端には二つの支点用針53が取付けられている。これら二つの支点用針53は二つの支点受け部材54で支持され、それにより第一支持部材51は支点受け部材に支点用針53を介して揺動自在に支持される。第一支持部材51の一端には、変位センサ55の測定子すなわちコア56が取付けられている。この変位センサ55は探針の垂直方向変位に応じて電気信号を発生する差動トランスから成り、コイル57を備えている。
前記第一支持部材51の他端には、探針に針圧を加える針圧発生装置58のコア59が設けられ、針圧発生装置58はコイル60を備えている。コア59は、コイル60の中心から軸方向にずれた位置に配置した高透磁率部材から成っている。
また、第一支持部材51の下面には、二つの磁石61が埋め込まれている。これらの磁石61は、前記第一支持部材51における前記二つの支点用針53を結ぶ線を中心として、前後に配置されている。
図中、符号62は、棒状の第二支持部材でありその先端には探針63が下向きに取付けられ、他端は高透磁率部材64で構成されている。
上記した構成により、センサを構成する第一支持部材51に埋め込まれた磁石61が、探針63を備えた第二支持部材62の高透磁率部材64を引き付けて固定し、探針63を備えた第二支持部材62がセンサを構成する第一支持部材51から着脱可能になっている(〔特許文献1〕特開2007-17296参照)。
図9及び図10に示すように、変位センサに差動トランスを用いた触針式表面形状測定器では通常、探針63と変位センサ55のコア56が棒状物で接続され、それらを支持する支点から離れて設置され、試料表面での探針の上下の動きが変位センサ55に伝えられる。
その変位は例えば、デジタルシグナルプロセッサDSPを用いたデジタルロックインアンプにより低雑音で高精度に測定される。探針63を試料に接触させるために、図9の針圧発生装置58のコイル60に電流を流し、探針63を試料に押し付ける。
上記した触針式表面形状測定器において探針63は消耗品であり交換が必要である。そのため、上記したように変位センサ55などを含む第一支持部材51に埋め込まれた磁石61が、探針63を含む第二支持部材62の高透磁率部材64を引き付けて固定するように構成することで、探針63を含む第二支持部材62を、変位センサ55などを含む第一支持部材51から取り外すことができるようにされている。
上記したように構成された触針式表面形状測定器における第一支持部材51及び第二支持部材62は、外部からの電磁気的な雑音を防いだり、計測に影響する風を防いだり、微細な部品を保護する目的で金属製のケース65で覆われている。
ケース65は、支点受け部材54を含む上部ケース本体66と、蓋部材67とから成り、消耗品の探針63を交換することができるように、蓋部材67は上部ケース本体66に着脱可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-17296
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したように構成された触針式表面形状測定器は、そのケース65の大きさが数cm程度と小さいため、蓋部材67の上部ケース本体66への固定に例えばネジを用いる場合、使用されるネジもM2程度の小さいネジになる。
このため、蓋部材67の上部ケース本体66への固定に例えばネジを用いると、その着脱に手間がかかる。
特に、触針式表面形状測定器はクリーンルームで使用されることが多く、クリーン手袋をした状態でM2程度の小さいネジを扱うのは非常に作業性が悪い。
蓋部材67の着脱を簡単にするために、蓋部材67の固定に磁石を用いる方法も考えられるが、変位センサ55の差動トランスは、磁束を計測するので外部からの磁場に敏感であり、また蓋部材67から変位センサ55までの距離が1cm程度しかないので、その磁石の磁場の影響を受けやすい。
また、針圧発生装置58はコイル60の端に強磁性体のコア59を置き、そこでの磁場の勾配を利用してコア59をコイル中心へ引き込んでいる。従って、この機構もまた他から発生する磁場の影響を受けやすい。
さらに、探針63を着脱可能にするために、探針63を含む第二支持部材62に高透磁率部材64が設けられ、変位センサ55を含む第一支持部材51に設けられた磁石61で第二支持部材62が第一支持部材51に固定されている。この第二支持部材62における高透磁率部材64も他で発生する磁場があるとその影響を受ける。その磁場で力を受け支点周りに力のモーメントが発生すると、探針を試料に押し付ける力が影響を受ける。探針を試料に押し付ける力が0.03 mgfである、この種の段差計では最も小さい力での段差測定も行うので、それに影響し得る余計な磁場の発生は極力避けたい。
上記したように、蓋部材67の固定にネジを使うと作業性が著しく悪くなり、蓋部材67の固定に磁石を用いると、蓋部材67の着脱が簡単になるが、変位センサ55等に悪影響を与えるという問題が生じる。
本発明は、変位センサ等に影響を与えずに、蓋部材の着脱を簡単にすることができる触針式表面形状測定器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した目的を達成するために本発明に係る触針式表面形状測定器は、差動トランスから成る変位センサの測定子、針圧発生装置の磁性体コア、及び支点用針を備えた第一支持部材と、探針を有する第二支持部材とを有し、前記第二支持部材が前記第一支持部材に磁力で吸着されるように構成された触針式表面形状測定器において、前記第一支持部材及び第二支持部材を収容する収容ケースを設け、該収容ケースが、第一支持部材及び第二支持部材の周囲を囲む下方が開放したケース本体と、前記ケース本体に下方から着脱可能に構成された蓋部材とから成り、前記ケース本体に、2つの蓋固定用磁石を、それらの磁極が互いに反対向きになるように隣接して配置すると共に、前記蓋部材固定用磁石の側面及び一端面を囲むように強磁性体材料から成る周囲壁を設け、前記蓋部材における、ケース本体に装着した時に前記蓋部材固定用磁石に対面する位置に、強磁性体材料から成る被吸着部を設け、蓋部材をケース本体に装着した時に、ケース本体の周囲壁と前記蓋部材の被吸着部とで前記蓋固定用磁石の周囲が囲まれるように構成したことを特徴とする。
前記前記蓋部材固定用磁石は、例えば、円柱形であり得る。
また、前記蓋部材固定用磁石を囲む周囲壁は、磁石の側面を覆う円筒状の側壁と、磁石の上面を覆う円盤上の上壁とから成り得る。
さらにまた、前記蓋固定用磁石及び周囲壁が、ケース本体の下端に配置され得る。
【発明の効果】
【0006】
上記した目的を達成するために本発明に係る触針式表面形状測定器は、ケース本体に、2つの蓋部材固定用磁石を、それらの磁極が互いに反対向きになるように隣接して配置すると共に、蓋部材固定用磁石の側面及び一端面を囲むように強磁性体材料から成る周囲壁を設け、かつ、蓋部材における、ケース本体に装着した時に蓋部材固定用磁石に対面する位置に、強磁性体材料から成る被吸着部を設け、蓋部材をケース本体に装着した時に、ケース本体の周囲壁と前記蓋部材の被吸着部とで前記蓋部材固定用磁石の周囲が囲まれるように構成しているので、蓋固定用磁石からの磁場が、離れた位置では非常に小さくなる。そのため、蓋固定用磁石の磁場が変位センサの差動トランスや針圧発生装置に影響を与えなくなる。
これにより、変位センサに差動トランスを用いて高感度、高精度かつ、微弱な力で測定を行う触針式表面形状測定器において、変位センサ等に影響を与えずに、磁力を用いて蓋部材の着脱を行うことが可能になり、その結果、消耗品の探針の交換作業が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係る触針式表面形状測定器の一例を示す概略内部構成図である。
【図2】ケース本体1aの下方の角部に設けられた蓋固定用磁石をケース本体1aの底面から見た図である。
【図3】図2におけるA−A断面図である。
【図4】蓋部材1bの上面の角部に設けられた被吸着プレート25を示す上面図である。
【図5】図4におけるB−B断面図である。
【図6】蓋部材1bをケース本体1aに取付けた状態を示す図である。
【図7】着脱ユニットをケース1の底部の四隅に配置した例を示す触針式表面形状測定器の概略側面図である。
【図8】着脱ユニットをケース1の底部の四隅に配置した例を示す触針式表面形状測定器の概略底面図である。
【図9】変位センサに差動トランスを用いた触針式表面形状測定器の構成を示す概略側面図である。
【図10】図9に示した触針式表面形状測定器の概略下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下添付図面の図1〜図8を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る触針式表面形状測定器の一例を示す概略内部構成図である。
図中、符号1はケースを示しており、このケース1は、下方が開放したケース本体1aとケース本体1aの下側に装着される蓋部材1bとから成る。
触針式表面形状測定器は、前記ケース1の内部に収容されている。
図中符号2は棒状の第一支持部材を示しており、この第一支持部材2はその中間部位に下方にのびるホルダー部3が形成されている。該ホルダー部3には、左右両横方向にのびる支点用針取付アーム4が一体に形成されている。支点用針取付アーム4の両端には、それぞれ支点用針5が取付けられている。これら二つの支点用針5は、ケース本体1aに形成された二つの支点受け部6で支持され、それにより第一支持部材1は、ケース本体1aの支点受け部材6に支点用針5を介して揺動自在に支持される。
【0009】
第一支持部材2の一端には、変位センサ7の測定子すなわちコア8が取付けられている。この変位センサ7は探針の垂直方向変位に応じて電気信号を発生する差動トランスから成り、コイル9を備えている。
また、第一支持部材1の他端には、探針に針圧を加える針圧発生装置10のコア11が設けられ、針圧発生装置10はコイル12を備えている。コア11は、コイル12の中心から軸方向にずれた位置に配置した高透磁率部材から成っている。
【0010】
また、第一支持部材1のホルダー部3の下部には、断面台形の長手方向溝13が形成されており、この長手方向溝13の両側壁は下方へ向かってテーバー状に開いている。ホルダー部3の底部(具体的には前記長手方向溝13の底面)には、二つの磁石14が間隔を開けて埋め込まれている。ホルダー部3に埋め込まれた二つの磁石14は、極性が互いに逆向きになるように配置されている。具体的には、長手方向溝13の底部の幅は約2mm、それの入り口の幅は約4mm、それの深さは約2mm、それの長さは20mmであり、また二つの磁石14はそれぞれ直径1.5mm、高さ1.5mmのネオジム磁石から成っている。また、各磁石14の端面はホルダー部3の長手方向溝13の底部の面より0.1mm奥に位置決めされている。
【0011】
図中、符号15は棒状の第二支持部材を示しており、この第二支持部材15は、その先端には探針16が下向きに取付けられ、他端は高透磁率部材17で構成されている。高透磁率部材17の長手方向の両端には上向きにのびるガイド突起18が形成され、これらガイド突起18の対向側面は上方に向って開いた傾斜面として形成され、各傾斜面の水平平面と成す角度は、ホルダー部3の長手方向溝13の両側壁が水平平面と成す角度に合わせられている。この高透磁率部材17の傾斜面は、ホルダー部3における長手方向溝13の両側壁の傾斜面と共に、第一支持部材2に第二支持部材15を取付ける際の互いの位置決めを確保すると共にガイドの役割を果たしている。
前記第二支持部材15の他端における高透磁率部材17は第一支持部材2におけるホルダー部3の溝13に嵌るようにされ、該第二支持部材15は、その高透磁率部材17がホルダー部3に設けられた磁石14によって保持されるが、その際に高透磁率部材17はホルダー部3の溝13の底面には接触するが、二つの磁石14には接触しないように構成されている。
【0012】
上述のように第一支持部材2におけるホルダー部3に埋め込まれた二つの磁石14は、その極性が逆になるように配置されているので、磁気双極子が離れた場所に作る磁場が小さくなり、変位センサ7、針圧発生装置10及び試料での磁場を小さくできる。また、この配置により磁石14の下部では磁力線が第二支持部材15における高透磁率部材17の中を通るので、その下方及び探針位置の試料での磁場が小さくなる。
【0013】
一端に探針16を備え、他端に高透磁率部材17を備えた前記第二支持部材15は、交換部品であり、定期的に、ケース本体1aから蓋部材1bを外してケース本体1aの下方を開放し、第二支持部材15をホルダー部3から取り外して、新しい第二支持部材15と交換する。
【0014】
上記したように構成された触針式表面形状測定器におけるケース1は、その蓋部材1bがケース本体1aに磁力で固定されるように構成されている。
図2は、ケース本体1aの下方の角部に設けられた蓋固定用磁石をケース本体1aの底面から見た図を、図3は図2におけるA−A断面図を各々示している。
図面に示すように、蓋固定用磁石は、互いに磁極が反対になるように隣接して配置される二つの円筒状の磁石20及び21から成る。これらの磁石20及び21は、具体的には、例えば、直径1.5 mm、高さ1.5 mmのネオジム磁石から成る。このように互いに磁極が反対になるように隣接して配置することで離れた位置での磁場が小さくなる。
そして、前記した二つの円筒状の磁石20及び21は、図2及び図3に示すように、円筒状の側壁22及び円板状の上壁23から成る周囲壁24で周囲が囲まれている。前記側壁22及び上壁23は、強磁性体、例えばSUS430から成り、円板状の上壁23の寸法は、直径4 mm、板厚0.5 mmであり、円筒状の側壁22の寸法は、外径4 mm、内径3.1 mm、高さ1.5 mmであり得る。
前記強磁性体から成る周囲壁24はケース本体1aに接着剤で固定され、蓋固定用磁石20及び21は周囲壁24に接着剤で固定されている。尚、蓋固定用磁石20及び21は互いの磁力でも固定されている。また、これら蓋固定用磁石20及び21並びに強磁性体から成る周囲壁24についても、相互に磁力でも固定されている。
なお、ケース本体1a及び蓋1bの材質は例えばアルミである。
【0015】
蓋部材1aにおける、ケース本体1aに取付けた時に蓋固定用磁石20及び21に対面する角部には、強磁性体から成る円板状の被吸着プレート25が設けられている。
図4は、蓋部材1bの上面の角部に設けられた被吸着プレート25を示す上面図であり、図5は図4におけるB−B断面図を各々示している。
前記被吸着プレート25は接着剤で蓋部材1aの上面に固定されている。この被吸着プレート25の材質は例えばSUS430であり、その寸法は、例えば、直径6 mm、板厚0.5 mmであり得る。
この吸着プレート25が、ケース本体1aに設けられた蓋固定用磁石20及び21に引き付けられる。
蓋部材1bをケース本体1aに取付けた状態を図6に示す。
図面に示すように、蓋部材1bがケース本体1aに取付けられると、ケース本体1aに設けられた蓋固定用磁石20及び21が強磁性体から成る側壁22、上壁23及び被吸着プレート25によって囲まれ、蓋固定用磁石20及び21から出る磁力線が、これらの強磁性体の中を通るので、強磁性体の外での磁場は非常に小さくなる。
【0016】
図7及び図8は、前記蓋固定用磁石20及び21、周囲壁24並びに被吸着プレート25から成る着脱ユニットを、ケース1の底部の四隅に配置した例を示す触針式表面形状測定器の概略側面図及び概略底面図である。
ケース本体1aの寸法は例えば、長さ50 mm強、高さ20 mm程度、幅30 mm弱である。蓋部材1bはその下面全体を覆い、厚さ1 mmのアルミ製である。
このときの磁場を測定した。ケース本体1aの中には変位センサ等の部品は何も入れていない状態で、蓋部材1bを上記の四隅の着脱ユニットで取付け、その磁石による磁場を、変位センサや力発生機構などの位置で測定した。測定結果には地磁気が含まれるので、それを差し引いて評価をした結果、使用した測定器の測定限界の0.1 ガウス以下であった。なお、その着脱ユニットと変位センサなどとの距離は10 mm程度である。
地磁気が0.45ガウス(東京付近)であることを考えると、その着脱ユニットの磁石の、変位センサなどへの影響は実質的にはないと言える。
従って、高精度の変位センサ及び微弱な力発生機構への影響が生じない、磁力による簡便な蓋部材1bの着脱機構が実現できた。これにより探針の交換作業が簡便になる。
なお、使用時に、蓋部材1bの下方2.5 mmに試料面が来る場合があるが、その位置での磁場は0.5 ガウス以下であった。その結果、試料への影響も実質ないことが確認できた。探針先の位置では、着脱ユニットから20 mm程度離れているので影響はさらに小さい。
【0017】
上記した実施例では、ケース本体1a及び蓋部材1bの四隅に着脱ユニットを設けているが、部品点数を減らして着脱ユニットを2つに減らしてもよい。
また、上記した実施例では、着脱ユニットをケース本体1aの底面に設けているが、着脱ユニットを設ける位置は本実施例に限定されることなく、例えば、ケース本体1aの側面に設けてもよい。
その場合、側面で磁力で取り付き、L字型の板でケース1の側面と底面を覆ってもよい。
同様に着脱ユニットはケース本体1aの上面に配置してもよい。その場合、上面で磁力で取り付き、コの字型の板でケース1の上面、側面、底面を覆ってもよい。
【符号の説明】
【0018】
1 ケース
1a ケース本体
1b 蓋部材
2 第一支持部材
3 ホルダー部
4 支点用針取付けアーム
5 支点用針
6 支点受け部
7 変位センサ
8 コア(変位センサの測定子)
9 コイル
10 針圧発生装置
11 コア(針圧発生装置のコア)
12 コイル
13 長手方向溝
14 磁石
15 第二支持部材
16 探針
17 高透磁率部材
18 ガイド突起

20 磁石(蓋固定用磁石)
21 磁石(蓋固定用磁石)
22 側壁
23 上壁
24 周囲壁
25 被吸着プレート

51 第一支持部材
52 支点用針取付け部材
53 支点用針
54 支点受け部材
55 変位センサ
56 コア
57 コイル
58 針圧発生装置
59 コア
60 コイル
61 磁石
62 第二支持部材
63 探針
64 高透磁率部材
65 ケース
66 上部ケース本体
67 蓋部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
差動トランスから成る変位センサの測定子、針圧発生装置の磁性体コア、及び支点用針を備えた第一支持部材と、探針を有する第二支持部材とを有し、前記第二支持部材が前記第一支持部材に磁力で吸着されるように構成された触針式表面形状測定器において、
前記第一支持部材及び第二支持部材を収容する収容ケースを設け、
該収容ケースが、第一支持部材及び第二支持部材の周囲を囲む下方が開放したケース本体と、前記ケース本体に下方から着脱可能に構成された蓋部材とから成り、
前記ケース本体に、2つの蓋固定用磁石を、それらの磁極が互いに反対向きになるように隣接して配置すると共に、前記蓋部材固定用磁石の側面及び一端面を囲むように強磁性体材料から成る周囲壁を設け、
前記蓋部材における、ケース本体に装着した時に前記蓋部材固定用磁石に対面する位置に、強磁性体材料から成る被吸着部を設け、
蓋部材をケース本体に装着した時に、ケース本体の周囲壁と前記蓋部材の被吸着部とで前記蓋固定用磁石の周囲が囲まれるように構成した
ことを特徴とする触針式表面形状測定器。
【請求項2】
前記蓋部材固定用磁石が円柱形である
ことを特徴とする触針式表面形状測定器。
【請求項3】
前記蓋部材固定用磁石を囲む周囲壁が、磁石の側面を覆う円筒状の側壁と、磁石の上面を覆う円盤上の上壁とから成る
ことを特徴とする請求項2に記載の触針式表面形状測定器。
【請求項4】
前記蓋固定用磁石及び周囲壁が、ケース本体の下端に配置されている
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の触針式表面形状測定器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−7617(P2013−7617A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139580(P2011−139580)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(000231464)株式会社アルバック (1,740)
【Fターム(参考)】