説明

記録再生装置及び再生装置

【課題】どのような種類のコンピュータにも、特別なソフトウェア等を必要とすることなく、シーケンシャル・アクセス方式の記録再生装置を接続する。
【解決手段】記録再生装置に、ネットワークへの接続手段26と、ファイル共有システムにおけるクライアントとして、接続手段26で接続されたサーバー上のディスク装置をマウントし、記録媒体tp上のデータをディスク装置に取り込むことを指示する第1の情報をネットワーク経由で受信したことに基づき、記録媒体tpから再生させたデータをファイルに変換してディスク装置に書き込み、ディスク装置内のファイルを記録媒体tpに書き出すことを指示する第2の情報をネットワーク経由で受信したことに基づき、ディスク装置から読み出したファイルから変換したデータを記録媒体tpに書き込ませる処理手段23,24とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シーケンシャル・アクセス方式の記録再生装置や再生装置に関し、特に、コンピュータに特別なアプリケーションソフトウェアやハードウェアを必要とすることなく、コンピュータに入出力デバイスの一つとして接続できるようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
ハイエンドなポストプロダクションでは、ノンリニア編集システムにおける素材の入力元や編集合成結果の出力/保存先としてVTR(ビデオテープレコーダ)のようなシーケンシャル・アクセス方式の記録再生装置を用いたいという要求や、素材の入力元としてテレシネ装置(フィルム映像をビデオデータに変換する装置)のようなシーケンシャル・アクセス方式の再生装置を用いたいという要求がある。そのためには、こうした記録再生装置や再生装置を、編集合成作業用のコンピュータ(パーソナル・コンピュータやワークステーション)に入出力デバイスの一つとして接続することが必要になる。
【0003】
以下、シーケンシャル・アクセス方式の記録再生装置をコンピュータに接続するために既存技術を採用した場合について検証する。
【0004】
(1)テープストリーマ
図1に示すように、ワークステーション101に、SCSIケーブル102でVTR103を接続する。ワークステーション101は、SCSI規格のテープコマンドをサポートし、UNIX系OS(UNIXは登録商標)の標準的機能であるtarコマンド,mtコマンド等(テープストリーマを制御してハードディスクのバックアップに用いるためのコマンド)により、VTR103との間でビデオデータを授受する。
【0005】
しかし、ノンリニア編集システムでは、様々な種類のコンピュータ(Windows(登録商標)をOSとするものや、Macintosh等)が編集合成作業用のコンピュータとして使用される。そして、この方法では、UNIX系OS以外のOSのコンピュータを編集合成作業用のコンピュータとして使用するノンリニア編集システムでは、テープストリーマ制御用のコマンドをサポートするための特別なアプリケーションソフトウェアが必要になる。また、VTRの側でも、テープフォーマットを、テープストリーマ用に、BOT(begin of tape)から始まるボリューム単位でデータを扱うフォーマットに変更することが必要になる。(もしテープフォーマットを変更しないとすると、外部からテープストリーマとして見えるような動作を行うためのプログラムを作成してVTR内のCPUに実行させる必要が生じるが、これも困難である。)
【0006】
(2)SDI接続
図2に示すように、ワークステーション111にSDI(Serial Digital Interface)入出力ボード112を取り付けて、SDIでVTR113を接続する。VTR113に対する制御はD−sub9pinケーブル114等を介して行い、VTR113との間でビデオデータの授受はSDIによって行う。また、ビデオデータが高ビットレートである場合(例えば非圧縮のHDTV信号である場合)には、高速な読み書きを保証するために、ワークステーション111にファイバチャンネル(Fibre Channel)115等でRAID(冗長性を持たせたディスク装置)116を接続して、VTR113から送られるビデオデータをRAID116にストライピングして記録する。
【0007】
しかし、この方法では、VTR(さらにはRAID)を制御してビデオデータを授受するための特別なアプリケーションソフトウェアと、SDI入出力ボードという特別なハードウェアとを搭載したワークステーションが必要になる。したがって、こうした特別なアプリケーションソフトウェアやハードウェアを搭載していない一般的なワークステーションやパーソナルコンピュータは、この方法ではVTRの間でビデオデータ等を授受することができない。
【0008】
(3)e−VTR
図3(a)に示すように、パーソナルコンピュータ121に、イーサネットスイッチ(イーサネット:Ethernetは登録商標)122をスイッチングハブとして、イーサネットでVTR123を接続する。VTR123は、メモリタグ(記憶ラベル)124を貼り付けたビデオカセット125を用いる。メモリタグ124には、ビデオカセット125のビデオテープ上のビデオデータをファイルとして管理するためのファイル情報が記憶される(特許文献1,2参照)。パーソナルコンピュータ121は、このメモリタグ124内のファイル情報を読み取ってVTR123を制御するために、拡張FTPコマンドを使用する。そして、この拡張FTPコマンドでVTR123を制御して、VTR123との間でビデオデータ等をファイルとして授受する。
【0009】
しかし、この方法では、パーソナルコンピュータに、拡張FTPコマンドを使用するための特別なアプリケーションソフトウェアが必要になる。したがって、こうした特別なアプリケーションソフトウェアを搭載していない一般的なパーソナルコンピュータは、この方法ではVTRの間でビデオデータ等を授受することができない。また、VTRの側でも、メモリタグを貼り付けた特別なビデオカセットを用いなければならず、一般的なビデオカセットを用いることができない。
【0010】
【特許文献1】国際公開番号WO2002/086895のパンフレット
【特許文献2】特開2004−64365号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このように、コンピュータにシーケンシャル・アクセス方式の記録再生装置や再生装置を接続するために既存技術を採用した場合には、記録再生装置や再生装置を制御するための特別なアプリケーションソフトウェアやハードウェアが必要になるという不都合や、記録再生装置の側でも記録フォーマットの変更(テープストリーマ用のテープフォーマットへの変更等)を行ったり特別な記録媒体(ファイル情報記憶用のメモリタグを貼り付けた特別なビデオカセット等)を用いなければならないという不都合等がある。
【0012】
本発明は、上述の点に鑑み、どのような種類のコンピュータを使用する場合にも、特別なアプリケーションソフトウェアやハードウェアを必要とすることなく、シーケンシャル・アクセス方式の記録再生装置や再生装置を入出力デバイスの一つとして接続することができ、且つ、記録再生装置の側でも、記録フォーマットを変更したり特別な記録媒体を用いる必要をなくすことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明に係る記録再生装置は、シーケンシャル・アクセス方式の記録媒体に対してデータの記録及び再生を行う記録再生系を有する記録再生装置において、ネットワークへの接続手段と、ファイル共有システムにおけるクライアントとして、この接続手段によって接続されたサーバー上のディスク装置をマウントする処理と、この記録媒体上のデータをこのディスク装置に取り込むことを指示する第1の情報をネットワーク経由で受信したことに基づき、この記録媒体からデータを再生させ、再生されたデータをファイルに変換してこのディスク装置に書き込む処理と、このディスク装置内のファイルをこの記録媒体に書き出すことを指示する第2の情報をネットワーク経由で受信したことに基づき、このディスク装置からファイルを読み出し、読み出したファイルから変換したデータをこの記録媒体に記録させる処理とを行う処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
この記録再生装置は、ファイル共有システムにおけるクライアントとして動作して、ネットワーク接続されたサーバー上のディスク装置をローカルディスクとしてマウントする。そして、記録再生装置内の記録媒体上のデータをこのディスク装置に取り込むことを指示する第1の情報をネットワーク経由で受信すると、この記録媒体からデータを再生し、再生したデータをファイルに変換してこのマウントしたディスク装置に書き込む。他方、このディスク装置内のファイルをこの記録媒体に書き出すことを指示する第2の情報をネットワーク経由で受信すると、このマウントしたディスク装置からファイルを読み出し、そのファイルから変換したデータを記録媒体に記録する。
【0015】
したがって、この記録再生装置をコンピュータに接続した場合、コンピュータからはネットワーク経由でこの記録再生装置を指定してこの第1の情報や第2の情報を送信すれば足り、その後はこの記録再生装置がバックグランドで自動的にディスク装置への取り込みや記録媒体への書き出しを行う。
【0016】
これにより、どのような種類のコンピュータを使用する場合にも、ネットワーク通信用やファイル共有用の一般的なアプリケーションソフトウェアさえ搭載していれば、特別なアプリケーションソフトウェアやハードウェアを必要とすることなく、シーケンシャル・アクセス方式の記録再生装置を入出力デバイスの一つとして接続することができる。また、記録再生装置の側でも、記録フォーマットの変更(テープストリーマ用のテープフォーマットへの変更等)を行ったり特別な記録媒体(ファイル情報記憶用のメモリタグを貼り付けた特別なビデオカセット等)を用いる必要はない。
【0017】
次に、本発明に係る再生装置は、シーケンシャル・アクセス方式の記録媒体からデータを再生する再生系を有する再生装置において、ネットワークへの接続手段と、ファイル共有システムにおけるクライアントとして、この接続手段によって接続されたサーバー上のディスク装置をマウントする処理と、この記録媒体上のデータをこのディスク装置に取り込むことを指示する情報をネットワーク経由で受信したことに基づき、この記録媒体からデータを再生させ、再生されたデータをファイルに変換してこのディスク装置に書き込む処理とを行う処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】
この再生装置はファイル共有システムにおけるクライアントとして動作して、ネットワーク接続されたサーバー上のディスク装置をローカルディスクとしてマウントする。そして、再生装置内の記録媒体上のデータをこのディスク装置に取り込むことを指示する情報をネットワーク経由で受信すると、この記録媒体からデータを再生し、再生したデータをファイルに変換してこのマウントしたディスク装置に書き込む。
【0019】
したがって、この再生装置をコンピュータに接続した場合、コンピュータからはネットワーク経由でこの再生装置を指定してこの情報を送信すれば足り、その後はこの再生装置がバックグランドで自動的にディスク装置への取り込みを行う。
【0020】
これにより、どのような種類のコンピュータを使用する場合にも、ネットワーク通信用やファイル共有用の一般的なアプリケーションソフトウェアさえ搭載していれば、特別なアプリケーションソフトウェアやハードウェアを必要とすることなく、シーケンシャル・アクセス方式の再生装置を入力デバイスの一つとして接続することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る記録再生装置によれば、どのような種類のコンピュータを使用する場合にも、特別なアプリケーションソフトウェアやハードウェアを必要とすることなく、シーケンシャル・アクセス方式の記録再生装置を入出力デバイスの一つとして接続することができ、且つ、記録再生装置の側でも、記録フォーマットの変更(テープストリーマ用のテープフォーマットへの変更等)を行ったり特別な記録媒体(ファイル情報記憶用のメモリタグを貼り付けた特別なビデオカセット等)を用いる必要がなくなるという効果が得られる。
【0022】
本発明に係る再生装置によれば、どのような種類のコンピュータを使用する場合にも、特別なアプリケーションソフトウェアやハードウェアを必要とすることなく、シーケンシャル・アクセス方式の再生装置を入力デバイスの一つとして接続することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図4は、本発明を適用したVTR1(ここでは2台のVTR1−1及び1−2)及びテレシネ装置2を接続したノンリニア編集システムの全体構成例を示す図である。このノンリニア編集システムでは、VTR1−1及び1−2と、テレシネ装置2と、セントラルセントラルサーバー3と、ホストコンピュータ6(ここでは2台のホストコンピュータ6−1及び6−2)とが、ギガビットイーサネットスイッチ7(イーサネット:Ethernetは登録商標)をスイッチングハブとして、ギガビットイーサネットに接続されている。
【0024】
セントラルサーバー3には、ファイバチャンネル(Fibre Channel)を用いたSAN(ストレージエリアネットワーク)4によってハードディスク装置5(ここでは2台のハードディスク装置)が接続されている。セントラルサーバー3は、UNIX系OS(UNIXは登録商標)におけるファイル共有システムであるNFS(ネットワークファイルシステム)のNFSサーバーとして動作して、ハードディスク装置5をエクスポートしている。
【0025】
各ホストコンピュータ6は、編集合成作業用のコンピュータ(ワークステーションであってもよいし、Windows(登録商標)をOSとするパーソナルコンピュータであってもよいし、Macintoshであってもよい)であり、WebブラウザやNFSソフトウェア等の一般的なアプリケーションソフトウェアを搭載しているが、VTRやテレシネ装置を制御するための特別なアプリケーションソフトウェアやハードウェアは搭載していない。
【0026】
各VTR1及びテレシネ装置2は、代表的にVTR1−1について示したように、ネットインタフェース部1bによってギガビットイーサネットに接続されている。
【0027】
図5は、VTR1のハードウェア構成を示す図である。VTR1には、VTRとしての本来の機能を果たす部分である記録再生部1aと、ネットインタフェース部1bとが設けられている。ネットインタフェース部1bは、記録再生部1aと一体になって同一の筐体内に収納されている(ただし、別の例として、VTR1の筐体に外付けで取り付けるようにしてもよい)。
【0028】
記録再生部1aは、HD−SDI(Serial Digital Interface)規格の入出力ポートを有している。このポートから入力したHD−SDI規格のシリアル・デジタルビデオデータ(ビットレートが1.485Gbps)は、シリアル/パラレル変換回路11でシリアル/パラレル変換され、BRR(ビットレートリダクション)エンコーダ12でビットレートを約2分の1(800Mbps程度)に圧縮され、ECCエンコーダ13でエラー訂正符号を付加されて、イコライザ14で周波数特性を補正された後、記録ヘッド(図示略)により、記録再生部1aに装着されたビデオカセットのビデオテープvtに記録される。
【0029】
また、ビデオテープtpから再生ヘッド(図示略)によって再生されたビデオデータは、イコライザ14で周波数特性を補正され、ECCデコーダ15でエラー訂正処理され、BRRデコーダ16で元のビットレート(BRRエンコーダ12によって圧縮される前の1.485Gbps)に伸張され、パラレル/シリアル変換回路17でパラレル/シリアル変換されて、前述のポートから出力される。システムコントローラ18は、この記録再生部1a内の各部を制御する。
【0030】
ネットインタフェース部1bには、フレームバッファ(メイン)21と、フレームバッファ(サブ)22と、メモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部23と、CPU24と、メインメモリ25と、ギガビットイーサネットへの接続用のギガビットイーサネットコントローラ26とが設けられている。
【0031】
フレームバッファ(メイン)21,フレームバッファ(サブ)22は、それぞれ複数フレーム分の容量を有しているが、フレームバッファ(メイン)21のほうがフレームバッファ(サブ)22よりも容量が大きい。これらのフレームバッファ21,22は、後で図9及び図10を用いて説明するように記録再生部1a内のBRRエンコーダ12やECCエンコーダ13やECCデコーダ15やBRRデコーダ16との間でビデオデータを授受するが、図5ではそれらの間の接続線は省略している(BRRエンコーダ12,ECCエンコーダ13,ECCデコーダ15及びBRRデコーダ16の下側やフレームバッファ21,22の横側に短い矢印のみを付している)。
【0032】
メモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部23は、FPGA(プログラミング可能なLSI)で構成されており、フレームバッファ21,22をコントロールする機能と、フレームバッファ22から供給されるビデオデータを1フレーム分毎に1つの画像ファイルに変換し、イーサネットコントローラ26を介して供給される画像ファイルを1ファイル毎に1フレーム分のビデオデータに変換する機能とを有している。
【0033】
メインメモリ25には、CPU24が実行するプログラムとして、NFSソフトウェアと、Webサーバーソフトウェアと、ネットインタフェース部1b内の各部を制御するためのプログラムとが格納されている。CPU24は、ネットインタフェース部1bが起動すると、このWebサーバーソフトウェアによってWebサーバーを立てる。
【0034】
このWebサーバーによって公開されるWebページには、次のようなものが存在する。
・VTR1にハードディスク装置をローカルディスクとしてマウントする作業を行うための「DISK SETUP」のページ
・マウントしたハードディスク装置にビデオデータを取り込む作業を行うための「IMPORT」のページ
・マウントしたハードディスク装置からビデオテープにビデオデータを書き出す作業を行うための「EXPORT」のページ
【0035】
図6は、「DISK SETUP」のページを示す。このページで、エクスポート済みのリモートディスクやマウントポジション等を選択して「mount」釦31をクリックすると、CPU24(図5)は、メインメモリ25内のNFSソフトウェアにより、NFSクライアントとして動作して、エクスポート済みのハードディスク装置(ここでは図4のハードディスク装置5)をローカルディスクとしてマウントする。
【0036】
図7は、「IMPORT」のページを示す。このページの表示内容には、次のようなものが含まれている。
・マウントしたハードディスク装置内の画像ファイルを一覧表示して管理するための「Disk Control」パネル41
・ハードディスク装置に取り込んだ画像ファイルの名称及び連番(前述のメモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部23(図5)の変換処理によって1フレーム=1ファイルとなるので、1フレーム分ずつのファイルの通し番号)の先頭の数字を入力するための入力欄42
・「VTR1のセットアップ(画像サイズやフレームレートやタイムコード等の設定)を行うページを開くための「VTR SETUP」釦と、VTR1を操作するための釦と、VTR1で現在再生中のビデオデータのプロキシ画像を表示するための表示窓と、プロキシ画像のサイズ等の設定を行うページを開くための「PROXY SETUP」釦とを有する「VTR Control」パネル43
・ハードディスク装置に取り込むビデオデータの範囲であるIN点及びOUT点を、タイムコード値を入力するか、または「IN」,「OUT」ボックスをクリックしてマークインすることによって指定するための範囲指定欄44
・ハードディスク装置に取り込む画像ファイルとして、本編の画像ファイルとプロキシ画像のファイルとのいずれか一方または両方を選択するためのチェックボックス45
・ハードディスク装置に取り込む画像ファイルのファイル形式やサイズ等を設定するための「FILE Setup」パネル46
・ハードディスク装置へのビデオデータの取り込みを開始するための「IMPORT START釦」47
【0037】
チェックボックス45は、次のような目的で設けられている。本編の画像ファイルはサイズが大きいため、まずチェックボックス45で「Proxy」だけをチェックしてビデオテープ全長分のプロキシ画像のみをハードディスク装置に取り込み、次に、ハードディスク装置に取り込んだプロキシ画像を再生しながらIN点及びOUT点を決め、そのIN点及びOUT点を元に本編の画像ファイルの自動取り込みを行うという、オフライン用途で用いる。あるいは逆に、本編取り込み時のスピードを最大にするために、プロキシ画像の取り込みをオフにする。
【0038】
「IMPORT」のページの操作手順は、次の通りである。最初に、「Disk Control」パネル41で、ハードディスク装置に取り込んだ画像ファイル(クリップ)を置くディレクトリを指定する。次に、入力欄42で、取り込んだ画像ファイルの名称及び連番の数字を入力する。続いて、「VTR Control」パネル43でVTR1を操作してプロキシ画像を見ながら、ハードディスク装置に取り込む画像を決める。続いて、範囲指定欄44で、ハードディスク装置に取り込むビデオデータのIN点及びOUT点を指定する。そして、チェックボックス45でチェックを行い、必要に応じて「FILE Setup」パネル46で設定を行った後、「IMPORT START釦」47をクリックする。このようにして「IMPORT START釦」47がクリックされると、それまでの「IMPORT」のページでの操作内容を表す情報が、WebブラウザからWebサーバーに送信される。
【0039】
図8は、「EXPORT」のページを示す。このページの表示内容には、次のようなものが含まれている。
・「IMPORT」の「Disk Control」パネル41と同じ表示内容の「Disk Control」パネル51
・「IMPORT」の「VTR Control」パネル43と同じ表示内容の「VTR Control」パネル52
・ビデオテープへの書き出し開始位置であるIN点を、タイムコード値を入力するか、または「IN」ボックスをクリックしてマークインすることによって指定するための開始位置指定欄53
・ビデオテープに書き出すビデオデータのサイズ等を設定するための「VIDEO Setup」パネル54
・ハードディスク装置からビデオテープへの書き出しを開始するための「EXPORT START釦」55
【0040】
この「EXPORT」のページの操作手順は、次の通りである。最初に、「Disk Control」パネル51で、どこからどこまでの範囲のファイルをビデオテープに書き出したいかを決める(前述のメモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部23(図5)の変換処理によって1ファイル=1フレームとなるので、同じファイル名の連番のN個のファイルを書き出すことを決めると、連続するNフレーム分を書き出すことが決まる)。次に、「VTR Control」パネル52でVTR1を操作してプロキシ画像を見ながら、書き出し開始位置を決める。そして、開始位置指定欄53でIN点を指定し(「Disk Control」パネル51でのファイルの範囲の決定によってフレーム数が決まるので、OUT点は自動的に決まる)、必要に応じて「VIDEO Setup」パネル54で設定を行った後、「EXPORT START釦」55をクリックする。このようにして「EXPORT START釦」55がクリックされると、それまでの「EXPORT」のページでの操作内容を表す情報が、WebブラウザからWebサーバーに送信される。
【0041】
次に、図7の「IMPORT」のページで「IMPORT START釦」47がクリックされたときのVTR1の動作と、図8の「EXPORT」のページで「EXPORT START釦」55がクリックされたときのVTR1の動作とについて、図5を参照して説明する。
【0042】
図7の「IMPORT」のページで「IMPORT START釦」47がクリックされると、ネットインタフェース部1b内のCPU24は、記録再生部1a内のシステムコントローラ18に、範囲指定欄44(図7)で指定されたIN点からOUT点までのビデオデータをビデオテープvtから再生させるコントロール信号を送る。
【0043】
記録再生部1aでは、このコントロール信号に基づいて、図9に示すように、指定されたIN点からOUT点までビデオテープvt上のビデオデータが再生される。そして、ECCデコーダ15でエラー訂正されたビデオデータ(BRRデコーダ16で伸張される前の圧縮ビデオデータ)が、フレームバッファ(メイン)21でバッファリングされながらBRRデコーダ16に供給され、BRRデコーダ16で元のビットレートに伸張された非圧縮ビデオデータが、フレームバッファ(サブ)22でバッファリングされながらメモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部23に供給される。
【0044】
ファイル・ビデオ変換部23では、供給されるビデオデータが1フレーム分毎に1つの画像ファイルに変換される。CPU24は、これらの画像ファイルを、VTR1にマウントしたハードディスク装置(ここでは図4のハードディスク装置5)のディレクトリのうち「Disk Control」パネル41(図7)で指定されたディレクトリに、入力欄42(図7)で入力された名称及び連番のファイルとして書き込む。
【0045】
なお、ネットワークの帯域がVTR1側よりも狭いことによりフレームバッファ(メイン)21やフレームバッファ(サブ)22の空き領域が少なくなった(予め設定した閾値以下になった)場合には、CPU24は、ビデオテープvtの再生を中断させ、その後ハードディスク装置への取り込みが進んで十分な空き領域が確保されると、ビデオテープvtの再生を再開させる。
【0046】
他方、図8の「EXPORT」のページで「EXPORT START釦」55がクリックされると、CPU24は、システムコントローラ11に、開始位置指定欄53(図8)で指定されたIN点からビデオテープvtへの記録を開始させるコントロール信号を送る。またCPU24は、図10に示すように、VTR1にマウントしたハードディスク装置(ここでは図4のハードディスク装置5)から、「Disk Control」パネル51(図8)で決められた範囲のファイルを読み込んで、メモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部23に供給する。
【0047】
ファイル・ビデオ変換部23では、供給されるファイルが1ファイル毎に1フレーム分のビデオデータに変換される。このビデオデータは、図10に示すように、フレームバッファ(サブ)22でバッファリングされながらBRRエンコーダ12に供給され、BRRエンコーダ12で圧縮されたビデオデータは、フレームバッファ(メイン)21でバッファリングされながらECCエンコーダ13に供給される。そして、ECCエンコーダ13でエラー訂正符号を付加されアTビデオデータが、指定されたIN点からビデオテープvtに記録される。
【0048】
なお、ネットワークの帯域がVTR1側よりも狭いことによりフレームバッファ(メイン)21やフレームバッファ(サブ)22内のビデオデータの残量が少なくなった(予め設定した閾値以下になった)場合には、CPU24は、ビデオテープvtへの記録を中断させ、その後ハードディスク装置からの読み込みが進んで十分な量のビデオデータがフレームバッファ(メイン)21やフレームバッファ(サブ)22に蓄積されると、ビデオテープvtへの記録を再開させる。
【0049】
次に、図4に示したテレシネ装置2の構成について説明する。図11は、このテレシネ装置2のハードウェア構成を示す図である。テレシネ装置2には、テレシネ装置としての本来の機能を果たす部分であるフィルム/ビデオ変換部2aと、ネットインタフェース部2bとが設けられている。ネットインタフェース部2bは、フィルム/ビデオ変換部2aと一体になって同一の筐体内に収納されている(ただし、別の例として、テレシネ装置2の筐体に外付けで取り付けるようにしてもよい)。
【0050】
フィルム/ビデオ変換部2aでは、映写機61によって再生される映画フィルムからの映像光が、CCD等の撮像部62により光電変換され、A/D変換器63によりアナログ/デジタル変換されて、映像信号処理部64に供給される。映像信号処理部64では、供給されたデジタル画像データが、ブランキング混合、黒クリップ、利得制御ペデスタル調整、シュージング補正、ガンマ補正等の処理を施された後、SMPTE規格の高品位解像度のデジタルビデオデータに変換される。このデジタルビデオデータは、パラレル/シリアル変換回路65でパラレル/シリアル変換されて、HD−SDI規格の出力ポートから出力される。システムコントローラ66は、このフィルム/ビデオ変換部2a内の各部を制御する。
【0051】
ネットインタフェース部2bには、フレームバッファ71と、メモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部72と、CPU73と、メインメモリ74と、ギガビットイーサネットへの接続用のギガビットイーサネットコントローラ75とが設けられている。
【0052】
メモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部72は、FPGA(プログラミング可能なLSI)で構成されており、フレームバッファ71をコントロールする機能と、フレームバッファ71から供給されるビデオデータを1フレーム分毎に1つの画像ファイルに変換する機能とを有している。
【0053】
メインメモリ74には、CPU73が実行するプログラムとして、NFSソフトウェアと、Webサーバーソフトウェアと、ネットインタフェース部2b内の各部を制御するためのプログラムとが格納されている。CPU73は、ネットインタフェース部2bが起動すると、このWebサーバーソフトウェアによってWebサーバーを立てる。
【0054】
このWebサーバーでは、図示は省略するが、VTR1について説明した「DISK SETUP」のページ(図6)及び「IMPORT」のページ(図7)に相当するWebページが公開される。
【0055】
このWebページで、ハードディスク装置のマウント操作(VTR1についての「DISK SETUP」のページでの操作に相当)と、マウントしたハードディスク装置へのビデオデータの取り込み操作(VTR1についての「IMPORT」のページでの操作に相当)が行われると、ネットインタフェース部2b内のCPU73は、フィルム/ビデオ変換部2a内のシステムコントローラ66に、指定されたIN点からOUT点まで(IN点やOUT点は、例えば映画フィルムのコマ単位で指定する)の映像を映画フィルムから再生させるコントロール信号を送る。
【0056】
フィルム/ビデオ変換部2aでは、このコントロール信号に基づいて、図12に示すように、指定されたIN点からOUT点まで映画フィルムcf上の映像が再生される。そして、映像信号処理部64から出力されたSMPTE規格のデジタルビデオデータが、フレームバッファ71でバッファリングされながらメモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部72に供給される。
【0057】
ファイル・ビデオ変換部72では、供給されるビデオデータが1フレーム分毎に1つの画像ファイルに変換される。CPU73は、これらの画像ファイルを、テレシネ装置2にマウントしたハードディスク装置(ここでは図4のハードディスク装置5)のディレクトリのうち、Webページの操作で指定(VTR1についての図7の「Disk Control」パネル41での指定に相当)されたディレクトリに、Webページで入力(VTR1についての図7の入力欄42への入力に相当)された名称及び連番のファイルとして書き込む。
【0058】
なお、ネットワークの帯域がテレシネ装置2側よりも狭いことによりフレームバッファ71の空き領域が少なくなった(予め設定した閾値以下になった)場合には、CPU73は、映画フィルムcfの再生を中断させ、その後ハードディスク装置への取り込みが進んで十分な空き領域が確保されると、映画フィルムcfの再生を再開させる。
【0059】
次に、図4のノンリニア編集システムにおいて、各ホストコンピュータ6が、VTR1を素材の入力元や編集合成結果の出力/保存先として用いたり、テレシネ装置2を素材の入力元として用いる様子について説明する。
【0060】
ホストコンピュータ6で例えばVTR1−1を素材の入力元として用いる場合には、WebブラウザでVTR1−1のWebページにアクセスして、図6の「DISK SETUP」のページでハードディスク装置5をローカルディスクとしてマウントさせる。
【0061】
そして、図7の「IMPORT」のページで前述のような操作手順を経れば、VTR1から所望の範囲のビデオデータがハードディスク装置5に取り込まれる。
【0062】
VTR1−2やテレシネ装置2を素材の入力元として用いる場合にも、WebブラウザでVTR1−2やテレシネ装置2のWebページにアクセスして同様の手順を経れば、VTR1−2やテレシネ装置2から所望の範囲のビデオデータがハードディスク装置5にファイルとして取り込まれる。
【0063】
こうしてハードディスク装置5に取り込まれたビデオデータは、ホストコンピュータ6でもハードディスク装置5をローカルディスクとしてマウントすることによって、編集・合成することができる。
【0064】
そして、編集合成結果の出力/保存先として例えばVTR1−1を用いる場合には、WebブラウザでVTR1−1のWebページにアクセスして、図8の「EXPORT」のページで前述のような操作手順を経れば、編集合成結果がVTR1−1に書き出される。VTR1−2を編集合成結果の出力/保存先として用いる場合にも、全く同様な手順を経れば、編集合成結果がVTR1−2に書き出される。
【0065】
このように、ホストコンピュータ6からは、WebブラウザでVTR1やテレシネ装置2のWebサーバーにアクセスして、そのWebページ上での操作内容を表す情報をWebサーバーに送信すれば足り、その後は、VTR1がバックグランドで自動的にハードディスク装置5への取り込みやビデオテープへの書き出しを行い、テレシネ装置2もバックグランドで自動的にハードディスク装置5への取り込みを行う。
【0066】
これにより、ワークステーション,Windows(登録商標)をOSとするパーソナルコンピュータ,Macintoshのうちのどの種類のコンピュータをホストコンピュータ6として使用する場合にも、VTRやテレシネ装置を制御するための特別なアプリケーションソフトウェアやハードウェアを必要とすることなく、VTRやテレシネ装置を入出力デバイスの一つとして接続して素材の入力元や編集合成結果の出力/保存先として用いることができる。また、例えばVTRの側でも、テープフォーマットの変更(テープストリーマ用のテープフォーマットへの変更等)を行ったり特別なビデオカセット(ファイル情報記憶用のメモリタグを貼り付けた特別なビデオカセット等)を用いる必要はなく、一般的なVTR用のテープフォーマットや一般的なビデオカセットを用いることができる。
【0067】
なお、図4のノンリニア編集システムは、セントラルサーバー3を中心に複数台のホストコンピュータ6と複数台のVTR1及びテレシネ装置2とが接続された形態をとっているが、1台のホストコンピュータ6と1台のVTR1またはテレシネ装置2のみとを接続する形態をとることも可能であり、どのような接続形態においても、ネットワーク帯域やコンピュータの能力等の条件に応じて、VTRやテレシネ装置を素材の入力元や編集合成結果の出力/保存先として用いることができる。図13には、1台のホストコンピュータ6と1台のVTR1とを、ギガビットイーサネットスイッチ7をスイッチングハブとしてギガビットイーサネットに接続した例を示す。この図13の接続形態では、ホストコンピュータ6が内蔵ハードディスク装置9をNFSサーバーとしてエクスポートし、VTR1がこのハードディスク装置9をマウントしてビデオデータを取り込む。
【0068】
また、以上の例では、VTR1のネットインタフェース部1b内のメモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部23や、テレシネ装置2のネットインタフェース部2b内のメモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部72は、ビデオデータを1フレーム分毎に1つの画像ファイルに変換している。しかし、別の例として、これらのメモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部23,72が、ビデオデータを複数フレーム分毎に1つのムービーファイルに変換するようにしてもよい。
【0069】
また、以上の例では、図9及び図10に示したように、VTR1のネットインタフェース部1bでは、フレームバッファ(メイン)21には圧縮ビデオデータを蓄積し、フレームバッファ(サブ)22には非圧縮ビデオデータを蓄積するようにしている。しかし、別の例として、これらのフレームバッファ21及び22を1つのフレームバッファとして扱い、ハードディスク装置への取り込み(IMPORT)時には、BRRデコーダ16からの非圧縮のビデオデータをフレームバッファ21及び22でバッファリングしながらメモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部23に供給し、ビデオテープへの書き出し(EXPORT)時には、ファイル・ビデオ変換部23からの非圧縮ビデオデータをフレームバッファ21及び22でバッファリングしながらBRRエンコーダ12に供給するようにしてもよい。但し、限られた容量のフレームバッファを効率的に使用するという見地からは、圧縮技術を用いる記録再生装置においては、図9及び図10に示したように、フレームバッファ(メイン)21に圧縮ビデオデータを蓄積するほうが望ましい。
【0070】
また、以上の例では、NFS(ネットワークファイルシステム)によってVTR1やテレシネ装置2にハードディスク装置をマウントさせているが、NFS以外のファイル共有システム(例えばSambaを用いたファイル共有システム)によってVTR1やテレシネ装置2にハードディスク装置をマウントさせてもよい。
【0071】
また、以上の例ではVTR及びテレシネ装置に本発明を適用したが、本発明は、VTR以外のシーケンシャル・アクセス方式の記録再生装置や、テレシネ装置以外のシーケンシャル・アクセス方式の再生装置にも同様にして適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】VTRをコンピュータに接続するために既存技術を採用した例を示す図である。
【図2】VTRをコンピュータに接続するために既存技術を採用した例を示す図である。
【図3】VTRをコンピュータに接続するために既存技術を採用した例を示す図である。
【図4】本発明を適用したVTR等を接続したノンリニア編集システムの全体構成例を示す図である。
【図5】図4のVTRのハードウェア構成を示す図である。
【図6】図4のVTRによって公開されるWebページを示す図である。
【図7】図4のVTRによって公開されるWebページを示す図である。
【図8】図4のVTRによって公開されるWebページを示す図である。
【図9】ハードディスク装置への取り込み時の図4のVTRの動作を示す図である。
【図10】ビデオテープへの書き出し時の図4のVTRの動作を示す図である。
【図11】図4のテレシネ装置のハードウェア構成を示す図である。
【図12】ハードディスク装置への取り込み時の図4のテレシネ装置の動作を示す図である。
【図13】本発明を適用したVTRを接続したノンリニア編集システムの全体構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0073】
1−1,1−2 VTR、 1a 記録再生部、 1b ネットインタフェース部、 2 テレシネ装置、 2a フィルム/ビデオ変換部、 2b ネットインタフェース部、 3 サーバー、 5 ハードディスク装置、 6 ホストコンピュータ、 21 フレームバッファ(メイン)、 22 フレームバッファ(サブ)、 23 メモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部、 24 CPU、 26イーサネットコントローラ、 71 フレームバッファ、 72 メモリコントロール及びファイル・ビデオ変換部、 73 CPU、 75 イーサネットコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シーケンシャル・アクセス方式の記録媒体に対してデータの記録及び再生を行う記録再生装置において、
ネットワークへの接続手段と、
ファイル共有システムにおけるクライアントとして、前記接続手段によって接続されたサーバー上のディスク装置をマウントする処理と、前記記録媒体上のデータを前記ディスク装置に取り込むことを指示する第1の情報をネットワーク経由で受信したことに基づき、前記記録媒体からデータを再生させ、再生されたデータをファイルに変換して前記ディスク装置に書き込む処理と、前記ディスク装置内のファイルを前記記録媒体に書き出すことを指示する第2の情報をネットワーク経由で受信したことに基づき、前記ディスク装置からファイルを読み出し、読み出したファイルから変換したデータを前記記録媒体に記録させる処理とを行う処理手段と
を備えたことを特徴とする記録再生装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録再生装置において、
前記記録媒体にビデオデータが記録され、
前記処理手段は、前記第1の情報を受信したことに基づき、前記記録媒体から再生されたビデオデータを、1フレーム分毎に1ファイルに変換して前記ディスク装置に書き込む
ことを特徴とする記録再生装置。
【請求項3】
請求項1に記載の記録再生装置において、
前記記録媒体にビデオデータが記録され、
前記処理手段は、
前記第1の情報として、ビデオデータの取り込み範囲をタイムコードで表す情報を受信したことに基づき、該指定された範囲のビデオデータを前記記録媒体から再生させ、
前記第2の情報として、ビデオデータの書き出しの先頭位置をタイムコードで表す情報を受信したことに基づき、該指定された位置から前記記録媒体にビデオデータを記録させる
ことを特徴とする記録再生装置。
【請求項4】
請求項1に記載の記録再生装置において、
前記記録媒体にビデオデータが記録され、
記録対象のビデオデータを圧縮する圧縮手段と、
前記記録媒体から読み出されたビデオデータを、前記圧縮手段によって圧縮される前のビデオデータに伸張する伸張手段とを含んでおり、
メインバッファメモリと、
前記メインバッファメモリよりも容量の小さいサブバッファメモリと
をさらに備えており、
前記処理手段は、
前記第1の情報を受信したことに基づき、前記記録媒体から読み出されたビデオデータを、前記メインバッファメモリでバッファリングしながら前記伸張手段に供給させ、前記伸張手段によって伸張されたビデオデータを、前記サブバッファメモリでバッファリングしながら前記ディスク装置に書き込ませ、
前記第2の情報を受信したことに基づき、前記ディスク装置から読み出したファイルを、前記サブバッファメモリでバッファリングしながら前記圧縮手段に供給させ、前記圧縮手段によって圧縮されたビデオデータを、前記メインバッファメモリでバッファリングしながら前記記録媒体に書き込ませる
ことを特徴とする記録再生装置。
【請求項5】
請求項1に記載の記録再生装置において、
前記処理手段は、前記第1の情報,前記第2の情報を送信するためのWebページを公開するWebサーバを立てる
ことを特徴とする記録再生装置。
【請求項6】
請求項1に記載の記録再生装置において、
前記記録再生系は、
前記Webページは、前記記録再生装置を操作するための釦と、前記記録再生装置で現在再生中の画像を表示するための表示窓とが表示されるページを含んでおり、
前記処理手段は、前記釦の操作に基づいて前記記録媒体に対するビデオデータの記録・再生を行わせ、現在再生中の画像を前記表示窓に表示する
ことを特徴とする記録再生装置。
【請求項7】
請求項1に記載の記録再生装置において、
前記記録再生装置は、ビデオテープレコーダである
ことを特徴とする記録再生装置。
【請求項8】
シーケンシャル・アクセス方式の記録媒体からデータを再生する再生装置において、
ネットワークへの接続手段と、
ファイル共有システムにおけるクライアントとして、前記接続手段によって接続されたサーバー上のディスク装置をマウントする処理と、前記記録媒体上のデータを前記ディスク装置に取り込むことを指示する情報をネットワーク経由で受信したことに基づき、前記記録媒体からデータを再生させ、再生されたデータをファイルに変換して前記ディスク装置に書き込む処理とを行う処理手段と
を備えたことを特徴とする再生装置。
【請求項9】
請求項8に記載の再生装置において、
前記再生装置は、映画フィルムに記録された映像を再生してビデオデータに変換するテレシネ装置であり、
前記処理手段は、前記ビデオデータをファイルに変換して前記ディスク装置に書き込む
ことを特徴とする再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−287236(P2007−287236A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−113540(P2006−113540)
【出願日】平成18年4月17日(2006.4.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Macintosh
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】