記録再生装置
【課題】携帯機器等の小型の機器においても、デスクトップ型のPCに近い視認性を実現しながら、片手で操作性可能な記録再生装置を提供する。
【解決手段】複数の画像をグループ分けして蓄積する記録手段と、前記画像、グループアイコン及びメニューアイコン(42、45〜47)を3次元的に配置するために、前記記録手段を備えた記録再生装置10の周囲360°に仮想空間41を生成する手段と、前記仮想空間41に、前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンを配置した状態で表示する、表示領域11を有した表示手段と、記録再生装置10自体の移動方向、移動距離、回転を検出する手段と、仮想空間41内で当該記録再生装置10を移動及び/又は回転させたときに、前記表示領域11に表示する、仮想空間41に配置された画像を、前記検出した移動方向、移動距離、回転に基づいて、連続的に切り替える表示切替手段とを具備する。
【解決手段】複数の画像をグループ分けして蓄積する記録手段と、前記画像、グループアイコン及びメニューアイコン(42、45〜47)を3次元的に配置するために、前記記録手段を備えた記録再生装置10の周囲360°に仮想空間41を生成する手段と、前記仮想空間41に、前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンを配置した状態で表示する、表示領域11を有した表示手段と、記録再生装置10自体の移動方向、移動距離、回転を検出する手段と、仮想空間41内で当該記録再生装置10を移動及び/又は回転させたときに、前記表示領域11に表示する、仮想空間41に配置された画像を、前記検出した移動方向、移動距離、回転に基づいて、連続的に切り替える表示切替手段とを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば大量の画像の中から目的の画像を閲覧する際の操作性を向上させた記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、PDA(Personal Digital Assistant)やデジタルカメラ、携帯電話などの小型の表示装置を備えた携帯機器が一般に広く普及している。しかし、こうした小型情報通信機器は、大きさの制約によりイメージまたは情報がディスプレイされる領域すなわち表示窓が小さく、デスクトップ型のPCと比較すると一度に表示できる情報が少なく、不便であるという問題があった。また、インタフェースの操作性に関しても同様に本体の大きさの制約上、デスクトップ型のPCのように、使いやすい大きさのポインティングデバイスやボタン、キーボードなどを搭載することが困難であり、操作性が問題となっている。
【0003】
これらの問題を解決するため、特許文献1のように、画像を3次元的に配置することで、小型の携帯機器の狭い表示領域にあっても、ユーザが多数の画像を容易に確認できるようにし、視認性を向上させる手法が提案されている。
【0004】
また、特許文献2のように、携帯機器本体を上下左右に平行移動させることで、表示されている地図等の情報をスクロールさせ、小さな表示窓においても、片手による操作で大きな画像を閲覧することのできる手法が提案されている。
【特許文献1】特開2000−105772号公報
【特許文献2】特開平10−254614号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記特許文献1の手法では、画像が3次元的に配置されることで一度に確認できる画像が増え、視認性は向上するものの、インタフェースの操作性自体は、十字キー・ジョグダイヤル・タッチパネル等の搭載を想定しているため、従来の小型携帯機器と違いが見られない。
【0006】
また、前記特許文献2の手法では、片手による直感的な操作で表示窓より大きな画像を見ることはできるというメリットはあるものの、用途は一枚の画像を閲覧することに限定されており、メニューの選択、決定操作などのその他の基本的な操作に関しては、従来の機器と違いが見られない。
【0007】
従来から携帯機器には、その筐体の小ささ故に小型のボタンや十字キー、タッチパネルが搭載されているため、操作性は必ずしも良いとは言えず、それらに替わる操作性の良好なユーザインタフェースが望まれている。また、携帯機器は外出先で片手に物を持ちながら操作を行う状況も想定されるため、片手で操作できるインタフェースであることが望ましい。
【0008】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、携帯機器等の小型の機器においても、デスクトップ型のPCに近い視認性を実現しながら、片手で操作性可能なインタフェース機能を備えた記録再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための請求項1記載の記録再生装置は、複数の画像をグループ分けして蓄積する記録手段と、前記蓄積された画像、グループアイコン及びメニューアイコンを3次元的に配置するために、前記記録手段を備えた記録再生装置の周囲360°に仮想空間を生成する手段と、前記仮想空間に、前記蓄積された画像、グループアイコン及びメニューアイコンを配置した状態で表示する、表示領域を有した表示手段と、前記記録再生装置自体の移動方向、移動距離、回転を検出する手段と、前記仮想空間内で当該記録再生装置を移動及び/又は回転させたときに、前記表示領域に表示する、仮想空間に配置された画像を、前記検出した移動方向、移動距離、回転に基づいて、連続的に切り替える表示切替手段とを具備することを特徴としている。
【0010】
また請求項2記載の記録再生装置は、請求項1において、前記表示手段は、前記表示領域の中央にカーソルを表示し、該カーソルを、前記表示領域の中央に最も近い位置に表示され、前記仮想空間に配置された画像、グループアイコン及びメニューアイコンの上に、常に移動させることを特徴としている。
【0011】
また請求項3記載の記録再生装置は、請求項2において、操作ボタンを備え、前記表示切替手段は、前記カーソルが前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンの上にある状態で、前記操作ボタンを押して放す操作を行ったときに、前記カーソル下の画像、グループアイコン及びメニューアイコンを選択することを特徴としている。
【0012】
また請求項4記載の記録再生装置は、請求項2において、操作ボタンを備え、前記表示切替手段は、前記カーソルが前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンの上にある状態で、前記操作ボタンを押したまま、当該記録再生装置を移動及び/又は回転させて前記カーソルを任意の位置に移動させたときに、該カーソルの移動とともに前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンを動かし、さらにその状態で前記操作ボタンを離す操作が行われたときに、該移動したカーソルが示す仮想空間の位置に前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンを移動させることを特徴としている。
【0013】
上記構成によれば、仮想空間に配置された大量の画像、テキスト、メニュー等を閲覧することができる。
【0014】
また記録再生装置本体を動かすこと及び/又は唯一の操作ボタンの操作によって、画像の選択、表示の切替え等を容易に行うことができ、操作性が著しく向上する。
【発明の効果】
【0015】
(1)請求項1〜4に記載の発明によれば、仮想空間に配置された大量の画像、テキスト、メニュー等を閲覧することができる。すなわち、ユーザは小型の記録再生機器を操作する際に、製品の大きさを問わず、その表示画面を通して仮想空間を覗き見ることにより、仮想空間に配置された大量の画像・動画・テキスト・メニューなどを閲覧することができる。
(2)請求項2〜4に記載の発明によれば、記録再生機器自体の移動による表示領域の変更、及びカーソルの操作、本体付属の操作ボタンによる選択・決定・キャンセル・ドラッグ等の操作により、従来は片手で本体を保持しつつ、もう片方の手で行っていたそれらの操作を、片手でも行えるようになる。
【0016】
また、従来は小型の携帯機器に搭載するのが困難であったキーボードを、前記仮想空間に仮想キーボードとして配置することで搭載を可能とし、携帯機器においても製品の大きさを問わず、片手による文字入力操作が可能になる。特にこれらの発明は、操作性の良い十分な大きさのボタンやタッチパネル及びキーボードを搭載することが困難な、デジタルカメラ、PDA等の小型製品において非常に有効である。
【0017】
また、本発明では、前記仮想空間に配置された画像やアイコン等に対して操作を行うため、従来のように実画面上の表示物に対する物理的なボタン等を用意する必要がなく、空いたスペース分、表示画面を拡大したり、製品を小型化することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。
【0019】
図1は本発明の実施形態例に係る記録再生装置10の外観図である。この記録再生装置10は、携帯電話やPDA等のカメラ付の携帯情報表示端末、あるいはデジタルスチルカメラであり、筐体正面には図1(a)に示すように被写体からの被写体光を取り込むための撮影窓13が配設されている。また、この記録再生装置10の筐体背面には、図1(b)に示すように、LCDパネル等の表示領域11と操作ボタン12が配設されている。
【0020】
図2は、記録再生装置10の内部構成例を示したブロック図である。図2において、レンズ、絞り、フィルタ等を備えた光学部20から入力された撮像光は、イメージャ21等の撮像素子により光電変換されて、アナログデータをデジタルデータに変換するA/D変換部22に供給される。
【0021】
デジタルデータに変換された画像データは、静止画像データを圧縮処理する信号処理回路23により処理されて記録部28(記録手段)に記録される。記録部28は、取り外し可能な記録メディアであっても、内蔵のハードディスクやフラッシュメモリであっても良い。撮影者は、電源スイッチ、シャッタ等を備える操作部26より、電源のON/OFFや撮像操作を行うことが可能である。
【0022】
記録再生装置10は撮影モードと閲覧(再生)モードを持ち、画像再生時には、画像の表示領域11を備えた表示部27(表示手段)により、記録部28に保存してある画像データを随時読み出して表示可能である。
【0023】
29は加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ等を備えたセンサ部であり、記録再生装置10の移動方向や移動距離、傾きの方向などを感知することができる。記録再生装置10内の処理を制御するCPU25(表示切替手段、仮想空間を生成する手段)は、所定の設定値、パラメータ、プログラム等を記録してある書き換え可能なフラッシュメモリ24より、随時必要なデータを読み出し、演算し、記録部28への書き込み処理等を行う。
【0024】
記録部28内の画像データは撮影日時や撮影場所等の情報が付与された後、記録される。例えば、撮影場所の情報取得手段としてGPS(Global Positioning System)の搭載が考えられる。情報の付与手段としては、ファイル名に地名や日時の情報を加える方法や、画像ファイルの付加情報記録領域にそれらの情報を記録する方法が考えられる。
【0025】
また、記録部28内に無秩序に記録されている画像データは、閲覧時には例えば図3のように、ユーザの目的に応じて日時や撮影場所ごとにソートされ、グループとして扱われる。図3(a)は撮影場所ごとに記録部28内の画像データをソートした例であり、図3(b)は撮影日時ごとに同一のデータをソートした例である。本実施例では、全ての画像データは撮影時にGPS情報と日時を付与された上で記憶されており、閲覧時には撮影場所ごとにソートされるか、又は撮影日時でソートされて、グループとして扱われる。
【0026】
次に、記録再生装置10の閲覧モード時の表示画面及び操作方法を図4乃至図23とともに説明する。尚図21乃至図23はCPU25が実行する処理のフローチャートを示している。
【0027】
最初に図4乃至図6を用いて、本発明における前記閲覧モードの特徴の一つである、仮想空間41の説明を行う。図4及び図5は、ユーザ40が表示領域11を通して見ている仮想空間41を表した図である。
【0028】
この仮想空間41は、記録再生装置10の周りを360°囲むように設定され、現実にカメラのファインダーを覗いて周りの景色を見渡すのと同様の体験を仮想空間を見渡す行為として、ユーザに与えることができる。
【0029】
ユーザ40が表示領域11を通して見ることのできる仮想空間41の範囲は、図4及び図5の破線44、44を囲む範囲であり、実際にユーザが見える画面は図6の表示領域11に囲まれた範囲である。仮想空間41には、図4及び図5のように、例えば正面にサムネイル画42が垂直方向に向かって平面的に配置され、その下方に、グループリスト45や、ゴミ箱アイコン46、キーボードアイコン47等のメニュー類が配置されている(CPU25、表示部27、記録部28により配置される)。
【0030】
グループリスト45は複数のグループアイコンの集まりであり、記録再生装置10で撮影された画像は撮影時のGPS情報をもとに、いずれかのグループアイコンが表すグループに分類されている。また、個々のグループアイコン上には撮影場所や日付、枚数等の情報が表示されるが、それと同時にグループ内の画像の一部を縮小画像として表示してもよい。また、ユーザ40が記録再生装置10を閲覧モードに切り替えた直後には、初期状態としてサムネイル画42の中心が表示領域11の中心に写るように、仮想空間41は配置される。ここで、サムネイル画42の中心とは、平面状に配置されている全サムネイル画の重心位置を示している。
【0031】
図6は、図4および図5のように仮想空間41のサムネイル画42が配置されている平面に向けて記録再生装置10を構えている際の、表示領域11の表示の具体例であり、図4及び図5のサムネイル画42の一部が図6の表示領域11に表示されている。
【0032】
また、図6のように、表示領域11の中央付近には、カーソル43が表示され、このカーソル43は表示領域11に表示されている画像やメニューの中で、最も表示領域11の中心に近いものの上にあるように、常に移動する。さらに、表示領域11内には、現在閲覧中のサムネイル画像のグループ名60とその日付や枚数等の情報が表示されている。日付が複数の日数にまたがる場合は、「4/1〜4/5」というように範囲で表示しても良い。
【0033】
ここで、たとえば、図7のようにユーザ40が記録再生装置10を正面に向かって右上方向に動かすと、センサ部29がその移動方向70と本体の傾きを感知し(図21のステップS1・S2)、仮想空間41内で、ユーザ40が実際に移動方向70の方向に記録再生装置10を移動したものとしてCPU25が処理を行い(図22(a)のステップS1−1)、移動後の仮想空間41の映像を表示領域11に表示する(図22(a)のステップS1−2)。
【0034】
図7の例では、移動方向70の方向に記録再生装置10を動かすと、図8のように、破線で示されている過去の位置81から、サムネイル画42に対して表示領域11が移動方向70に対応したベクトル80の方向に移動する。さらに、表示領域11の移動に伴い、カーソル43も新たに中心に近い画像やメニュー上に移動する(図21のステップS5)。
【0035】
また、図9のように記録再生装置10を図示ベクトル90の方向に動かすと、センサ部29がその移動を感知し、図10(a)のように表示領域11の映像を移動量に応じて縮小表示する(図21のステップS1・S2、チャート(1))。また、図9のように記録再生装置10をベクトル91の方向に動かすと、センサ部29がその移動を感知し、図10(b)のように表示領域11の映像を移動量に応じて拡大表示する(図21のステップS1・S2、チャート(1))。
【0036】
また、図11(a)のようにカーソル43がサムネイル画42上にある状態で、記録再生装置10の操作ボタン12を押して放すと(図21のステップS3・S4)、図11(b)のように、その画像を表示領域11一杯に拡大して表示することができる(図23のステップS3−1・S3−5)。さらに、図11(b)の状態で、記録再生装置10の操作ボタン12を押して放すと(図23のステップS3−6)、図11(a)の状態に戻ることができる。
また、図12のように、記録再生装置10を仮想空間の下方に向けると、センサ部29がその傾きを感知し(図21のステップS1・S2)、仮想空間41内で、ユーザ40が実際に記録再生装置10を傾けたものとしてCPU25が処理を行い(図22のステップS1−1)、傾けた後の仮想空間41の映像を表示領域11に表示する(図22のステップS1−2)。
【0037】
このとき、仮想空間41内でグループリスト45や、ゴミ箱アイコン46、キーボードアイコン47等のメニュー類が領域44の内部に入ると、図13のように表示領域11内にそれらが表示される。また、先程までと同様に、カーソル43は表示領域11の最も中心に近い画像やメニュー上に常に移動する(図21のステップS5)。
【0038】
図13のように、カーソル43がグループリスト45内のいずれかのグループ上にある状態で、記録再生装置10の操作ボタン12を押して放すと(図21のステップS3・S4)、そのグループが選択され、図14(a)から図14(b)への変化のように、今回選択したグループに属する画像が仮想空間上でサムネイル画42に表示される(図23のステップS3−7)。また、その際、グループ名60の表示も、新たに選択されたグループのものに切り替わって表示される。
【0039】
また、図15のようにカーソル43がサムネイル画42上にある状態で、記録再生装置10の操作ボタン12を押したままにすると(図21のステップS3,S4,図22(b)のステップS2−1)、手のアイコン150がカーソル43上に現れ(図22(b)のステップS2−3)、直下の画像を掴んだ状態になる。 操作ボタン12が押されたままであると判断される押し時間は、例えば1秒程度が好適である。この状態で記録再生装置10を移動させ(図22(b)のステップS2−4)、カーソル43を別の場所に動かすと(図22のステップS2−5、ステップS1−1・S1−2)、図16のように、アイコン150の下にある画像を移動させることができる。
【0040】
このとき、例外的に、カーソル43は常に画面中央におり(図22(b)のステップS2−2)、前述のような表示領域11の中心に近い画像やメニュー上に移動することはしない。また、図16のように、任意の場所で記録再生装置10の操作ボタン12を離すと(図22(b)のステップS2−6)、手のアイコン150を消去し(図22(b)のステップS2−7)、その場所に掴んだ画像を置くことができる(図22(b)のステップS2−8)。この際、画像を置いた場所が中途半端な位置の場合は、自動的にサムネイル画42に整列して表示するようにすることも可能である。また、図17のように、ゴミ箱アイコン46の上で掴んだ画像を離すと、その画像を記録部28から消去することができる。また、この掴む操作は、対象が画像に限らず、グループリスト45のグループアイコンを掴むことができ、これらも同様の手順で記録部28から消去することができる。
【0041】
また、図18のように、キーボードアイコン47をカーソル43で選択し、記録再生装置10の操作ボタン12を押して放すと(図21のステップS3・S4)、図19のような仮想キーボード190を仮想空間41に配置することができる(図23のステップS3−3・S3−8)。図20に仮想空間41に配置した仮想キーボード190の様子を示す。仮想キーボード190では、先程までと同じように、常に画面中心に近い文字に移動するカーソル43を動かすことで操作し、操作ボタン12を押して放すことによって(図21のステップS3・S4)、カーソル43の下にある文字を入力することができる(図23のステップS3−4・S3−9)。
【0042】
また、仮想キーボード190を使用するために、キーボードアイコン47をカーソル43で選択する以外にも、前記のように、任意の画像やグループアイコンを手のアイコン150で掴んできて、キーボードアイコン47上で離すことでも、仮想空間41に配置することができる。その場合、仮想キーボード190で入力された文字は、キーボードアイコン47上で離された画像やグループアイコンの名称やコメントとして自動的に関連付けて入力することができる。
【0043】
また、上記の実施例では、撮影日時の情報とGPSによる位置情報を記録部28内の画像データに付与したが、情報付与の手法はこれに限らず、例えば、日時やWi-Fi(無線LAN)による位置情報、画像の顔認識による特徴分析等を基に情報付与を行っても良い。
【0044】
また、上記の実施例では、センサ部29による記録再生装置10の動き検出を行ったが、撮影窓13を通して得られる外界の画像の差分から、記録再生装置10の動き検出を行っても良い。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施形態例の記録再生装置を示し、(a)は正面図、(b)は背面図。
【図2】本発明の実施形態例の記録再生装置のブロック図。
【図3】本発明の記録手段に記録されるデータ構造の一例を示す説明図。
【図4】本発明の実施形態例の記録再生装置における閲覧モード時の仮想空間と画像データの配置を表す説明図。
【図5】本発明の実施形態例の記録再生装置における閲覧モード時の仮想空間と画像データの配置を表す説明図。
【図6】本発明の実施形態例における表示領域とカーソルの関係を示す説明図。
【図7】本発明の実施形態例における動作を示す説明図。
【図8】本発明の実施形態例の記録再生装置を移動させたときの説明図。
【図9】本発明の実施形態例の記録再生装置を移動させたときの説明図。
【図10】本発明の実施形態例の記録再生装置を移動させたときの画像の縮小、拡大の様子を示す説明図。
【図11】本発明の実施形態例の記録再生装置における操作ボタンの動作の説明図。
【図12】本発明の実施形態例の記録再生装置の操作ボタンによる表示切替の様子を示す説明図。
【図13】本発明の実施形態例の記録再生装置の操作ボタンによる表示切替の様子を示す説明図。
【図14】本発明の実施形態例の記録再生装置の操作ボタンによる表示切替の様子を示す説明図。
【図15】本発明の実施形態例の記録再生装置の手のアイコンによる表示切替の様子を示す説明図。
【図16】本発明の実施形態例の記録再生装置の手のアイコンによる表示切替の様子を示す説明図。
【図17】本発明の実施形態例の記録再生装置の手のアイコンによる表示切替の様子を示す説明図。
【図18】本発明の実施形態例の記録再生装置における仮想キーボード選択の様子を示す説明図。
【図19】本発明の実施形態例の記録再生装置における仮想キーボード選択の様子を示す説明図。
【図20】本発明の実施形態例の記録再生装置における仮想キーボード選択の様子を示す説明図。
【図21】本発明の実施形態例の記録再生装置における動作の全体のフローチャート。
【図22】本発明の実施形態例の記録再生装置における動作の一部のフローチャート。
【図23】本発明の実施形態例の記録再生装置における動作の一部のフローチャート。
【符号の説明】
【0046】
10…記録再生装置、11…表示領域、12…操作ボタン、13…撮影窓、20…光学部、21…イメージャ、22…A/D変換部、23…信号処理回路、24…フラッシュメモリ、25…CPU、26…操作部、27…表示部、28…記録部、29…センサ部、41…仮想空間、42…サムネイル画、43…カーソル、45…グループリスト、46…ゴミ箱アイコン、47…キーボードアイコン、150…手のアイコン、190…仮想キーボード。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば大量の画像の中から目的の画像を閲覧する際の操作性を向上させた記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、PDA(Personal Digital Assistant)やデジタルカメラ、携帯電話などの小型の表示装置を備えた携帯機器が一般に広く普及している。しかし、こうした小型情報通信機器は、大きさの制約によりイメージまたは情報がディスプレイされる領域すなわち表示窓が小さく、デスクトップ型のPCと比較すると一度に表示できる情報が少なく、不便であるという問題があった。また、インタフェースの操作性に関しても同様に本体の大きさの制約上、デスクトップ型のPCのように、使いやすい大きさのポインティングデバイスやボタン、キーボードなどを搭載することが困難であり、操作性が問題となっている。
【0003】
これらの問題を解決するため、特許文献1のように、画像を3次元的に配置することで、小型の携帯機器の狭い表示領域にあっても、ユーザが多数の画像を容易に確認できるようにし、視認性を向上させる手法が提案されている。
【0004】
また、特許文献2のように、携帯機器本体を上下左右に平行移動させることで、表示されている地図等の情報をスクロールさせ、小さな表示窓においても、片手による操作で大きな画像を閲覧することのできる手法が提案されている。
【特許文献1】特開2000−105772号公報
【特許文献2】特開平10−254614号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記特許文献1の手法では、画像が3次元的に配置されることで一度に確認できる画像が増え、視認性は向上するものの、インタフェースの操作性自体は、十字キー・ジョグダイヤル・タッチパネル等の搭載を想定しているため、従来の小型携帯機器と違いが見られない。
【0006】
また、前記特許文献2の手法では、片手による直感的な操作で表示窓より大きな画像を見ることはできるというメリットはあるものの、用途は一枚の画像を閲覧することに限定されており、メニューの選択、決定操作などのその他の基本的な操作に関しては、従来の機器と違いが見られない。
【0007】
従来から携帯機器には、その筐体の小ささ故に小型のボタンや十字キー、タッチパネルが搭載されているため、操作性は必ずしも良いとは言えず、それらに替わる操作性の良好なユーザインタフェースが望まれている。また、携帯機器は外出先で片手に物を持ちながら操作を行う状況も想定されるため、片手で操作できるインタフェースであることが望ましい。
【0008】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、携帯機器等の小型の機器においても、デスクトップ型のPCに近い視認性を実現しながら、片手で操作性可能なインタフェース機能を備えた記録再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための請求項1記載の記録再生装置は、複数の画像をグループ分けして蓄積する記録手段と、前記蓄積された画像、グループアイコン及びメニューアイコンを3次元的に配置するために、前記記録手段を備えた記録再生装置の周囲360°に仮想空間を生成する手段と、前記仮想空間に、前記蓄積された画像、グループアイコン及びメニューアイコンを配置した状態で表示する、表示領域を有した表示手段と、前記記録再生装置自体の移動方向、移動距離、回転を検出する手段と、前記仮想空間内で当該記録再生装置を移動及び/又は回転させたときに、前記表示領域に表示する、仮想空間に配置された画像を、前記検出した移動方向、移動距離、回転に基づいて、連続的に切り替える表示切替手段とを具備することを特徴としている。
【0010】
また請求項2記載の記録再生装置は、請求項1において、前記表示手段は、前記表示領域の中央にカーソルを表示し、該カーソルを、前記表示領域の中央に最も近い位置に表示され、前記仮想空間に配置された画像、グループアイコン及びメニューアイコンの上に、常に移動させることを特徴としている。
【0011】
また請求項3記載の記録再生装置は、請求項2において、操作ボタンを備え、前記表示切替手段は、前記カーソルが前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンの上にある状態で、前記操作ボタンを押して放す操作を行ったときに、前記カーソル下の画像、グループアイコン及びメニューアイコンを選択することを特徴としている。
【0012】
また請求項4記載の記録再生装置は、請求項2において、操作ボタンを備え、前記表示切替手段は、前記カーソルが前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンの上にある状態で、前記操作ボタンを押したまま、当該記録再生装置を移動及び/又は回転させて前記カーソルを任意の位置に移動させたときに、該カーソルの移動とともに前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンを動かし、さらにその状態で前記操作ボタンを離す操作が行われたときに、該移動したカーソルが示す仮想空間の位置に前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンを移動させることを特徴としている。
【0013】
上記構成によれば、仮想空間に配置された大量の画像、テキスト、メニュー等を閲覧することができる。
【0014】
また記録再生装置本体を動かすこと及び/又は唯一の操作ボタンの操作によって、画像の選択、表示の切替え等を容易に行うことができ、操作性が著しく向上する。
【発明の効果】
【0015】
(1)請求項1〜4に記載の発明によれば、仮想空間に配置された大量の画像、テキスト、メニュー等を閲覧することができる。すなわち、ユーザは小型の記録再生機器を操作する際に、製品の大きさを問わず、その表示画面を通して仮想空間を覗き見ることにより、仮想空間に配置された大量の画像・動画・テキスト・メニューなどを閲覧することができる。
(2)請求項2〜4に記載の発明によれば、記録再生機器自体の移動による表示領域の変更、及びカーソルの操作、本体付属の操作ボタンによる選択・決定・キャンセル・ドラッグ等の操作により、従来は片手で本体を保持しつつ、もう片方の手で行っていたそれらの操作を、片手でも行えるようになる。
【0016】
また、従来は小型の携帯機器に搭載するのが困難であったキーボードを、前記仮想空間に仮想キーボードとして配置することで搭載を可能とし、携帯機器においても製品の大きさを問わず、片手による文字入力操作が可能になる。特にこれらの発明は、操作性の良い十分な大きさのボタンやタッチパネル及びキーボードを搭載することが困難な、デジタルカメラ、PDA等の小型製品において非常に有効である。
【0017】
また、本発明では、前記仮想空間に配置された画像やアイコン等に対して操作を行うため、従来のように実画面上の表示物に対する物理的なボタン等を用意する必要がなく、空いたスペース分、表示画面を拡大したり、製品を小型化することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。
【0019】
図1は本発明の実施形態例に係る記録再生装置10の外観図である。この記録再生装置10は、携帯電話やPDA等のカメラ付の携帯情報表示端末、あるいはデジタルスチルカメラであり、筐体正面には図1(a)に示すように被写体からの被写体光を取り込むための撮影窓13が配設されている。また、この記録再生装置10の筐体背面には、図1(b)に示すように、LCDパネル等の表示領域11と操作ボタン12が配設されている。
【0020】
図2は、記録再生装置10の内部構成例を示したブロック図である。図2において、レンズ、絞り、フィルタ等を備えた光学部20から入力された撮像光は、イメージャ21等の撮像素子により光電変換されて、アナログデータをデジタルデータに変換するA/D変換部22に供給される。
【0021】
デジタルデータに変換された画像データは、静止画像データを圧縮処理する信号処理回路23により処理されて記録部28(記録手段)に記録される。記録部28は、取り外し可能な記録メディアであっても、内蔵のハードディスクやフラッシュメモリであっても良い。撮影者は、電源スイッチ、シャッタ等を備える操作部26より、電源のON/OFFや撮像操作を行うことが可能である。
【0022】
記録再生装置10は撮影モードと閲覧(再生)モードを持ち、画像再生時には、画像の表示領域11を備えた表示部27(表示手段)により、記録部28に保存してある画像データを随時読み出して表示可能である。
【0023】
29は加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ等を備えたセンサ部であり、記録再生装置10の移動方向や移動距離、傾きの方向などを感知することができる。記録再生装置10内の処理を制御するCPU25(表示切替手段、仮想空間を生成する手段)は、所定の設定値、パラメータ、プログラム等を記録してある書き換え可能なフラッシュメモリ24より、随時必要なデータを読み出し、演算し、記録部28への書き込み処理等を行う。
【0024】
記録部28内の画像データは撮影日時や撮影場所等の情報が付与された後、記録される。例えば、撮影場所の情報取得手段としてGPS(Global Positioning System)の搭載が考えられる。情報の付与手段としては、ファイル名に地名や日時の情報を加える方法や、画像ファイルの付加情報記録領域にそれらの情報を記録する方法が考えられる。
【0025】
また、記録部28内に無秩序に記録されている画像データは、閲覧時には例えば図3のように、ユーザの目的に応じて日時や撮影場所ごとにソートされ、グループとして扱われる。図3(a)は撮影場所ごとに記録部28内の画像データをソートした例であり、図3(b)は撮影日時ごとに同一のデータをソートした例である。本実施例では、全ての画像データは撮影時にGPS情報と日時を付与された上で記憶されており、閲覧時には撮影場所ごとにソートされるか、又は撮影日時でソートされて、グループとして扱われる。
【0026】
次に、記録再生装置10の閲覧モード時の表示画面及び操作方法を図4乃至図23とともに説明する。尚図21乃至図23はCPU25が実行する処理のフローチャートを示している。
【0027】
最初に図4乃至図6を用いて、本発明における前記閲覧モードの特徴の一つである、仮想空間41の説明を行う。図4及び図5は、ユーザ40が表示領域11を通して見ている仮想空間41を表した図である。
【0028】
この仮想空間41は、記録再生装置10の周りを360°囲むように設定され、現実にカメラのファインダーを覗いて周りの景色を見渡すのと同様の体験を仮想空間を見渡す行為として、ユーザに与えることができる。
【0029】
ユーザ40が表示領域11を通して見ることのできる仮想空間41の範囲は、図4及び図5の破線44、44を囲む範囲であり、実際にユーザが見える画面は図6の表示領域11に囲まれた範囲である。仮想空間41には、図4及び図5のように、例えば正面にサムネイル画42が垂直方向に向かって平面的に配置され、その下方に、グループリスト45や、ゴミ箱アイコン46、キーボードアイコン47等のメニュー類が配置されている(CPU25、表示部27、記録部28により配置される)。
【0030】
グループリスト45は複数のグループアイコンの集まりであり、記録再生装置10で撮影された画像は撮影時のGPS情報をもとに、いずれかのグループアイコンが表すグループに分類されている。また、個々のグループアイコン上には撮影場所や日付、枚数等の情報が表示されるが、それと同時にグループ内の画像の一部を縮小画像として表示してもよい。また、ユーザ40が記録再生装置10を閲覧モードに切り替えた直後には、初期状態としてサムネイル画42の中心が表示領域11の中心に写るように、仮想空間41は配置される。ここで、サムネイル画42の中心とは、平面状に配置されている全サムネイル画の重心位置を示している。
【0031】
図6は、図4および図5のように仮想空間41のサムネイル画42が配置されている平面に向けて記録再生装置10を構えている際の、表示領域11の表示の具体例であり、図4及び図5のサムネイル画42の一部が図6の表示領域11に表示されている。
【0032】
また、図6のように、表示領域11の中央付近には、カーソル43が表示され、このカーソル43は表示領域11に表示されている画像やメニューの中で、最も表示領域11の中心に近いものの上にあるように、常に移動する。さらに、表示領域11内には、現在閲覧中のサムネイル画像のグループ名60とその日付や枚数等の情報が表示されている。日付が複数の日数にまたがる場合は、「4/1〜4/5」というように範囲で表示しても良い。
【0033】
ここで、たとえば、図7のようにユーザ40が記録再生装置10を正面に向かって右上方向に動かすと、センサ部29がその移動方向70と本体の傾きを感知し(図21のステップS1・S2)、仮想空間41内で、ユーザ40が実際に移動方向70の方向に記録再生装置10を移動したものとしてCPU25が処理を行い(図22(a)のステップS1−1)、移動後の仮想空間41の映像を表示領域11に表示する(図22(a)のステップS1−2)。
【0034】
図7の例では、移動方向70の方向に記録再生装置10を動かすと、図8のように、破線で示されている過去の位置81から、サムネイル画42に対して表示領域11が移動方向70に対応したベクトル80の方向に移動する。さらに、表示領域11の移動に伴い、カーソル43も新たに中心に近い画像やメニュー上に移動する(図21のステップS5)。
【0035】
また、図9のように記録再生装置10を図示ベクトル90の方向に動かすと、センサ部29がその移動を感知し、図10(a)のように表示領域11の映像を移動量に応じて縮小表示する(図21のステップS1・S2、チャート(1))。また、図9のように記録再生装置10をベクトル91の方向に動かすと、センサ部29がその移動を感知し、図10(b)のように表示領域11の映像を移動量に応じて拡大表示する(図21のステップS1・S2、チャート(1))。
【0036】
また、図11(a)のようにカーソル43がサムネイル画42上にある状態で、記録再生装置10の操作ボタン12を押して放すと(図21のステップS3・S4)、図11(b)のように、その画像を表示領域11一杯に拡大して表示することができる(図23のステップS3−1・S3−5)。さらに、図11(b)の状態で、記録再生装置10の操作ボタン12を押して放すと(図23のステップS3−6)、図11(a)の状態に戻ることができる。
また、図12のように、記録再生装置10を仮想空間の下方に向けると、センサ部29がその傾きを感知し(図21のステップS1・S2)、仮想空間41内で、ユーザ40が実際に記録再生装置10を傾けたものとしてCPU25が処理を行い(図22のステップS1−1)、傾けた後の仮想空間41の映像を表示領域11に表示する(図22のステップS1−2)。
【0037】
このとき、仮想空間41内でグループリスト45や、ゴミ箱アイコン46、キーボードアイコン47等のメニュー類が領域44の内部に入ると、図13のように表示領域11内にそれらが表示される。また、先程までと同様に、カーソル43は表示領域11の最も中心に近い画像やメニュー上に常に移動する(図21のステップS5)。
【0038】
図13のように、カーソル43がグループリスト45内のいずれかのグループ上にある状態で、記録再生装置10の操作ボタン12を押して放すと(図21のステップS3・S4)、そのグループが選択され、図14(a)から図14(b)への変化のように、今回選択したグループに属する画像が仮想空間上でサムネイル画42に表示される(図23のステップS3−7)。また、その際、グループ名60の表示も、新たに選択されたグループのものに切り替わって表示される。
【0039】
また、図15のようにカーソル43がサムネイル画42上にある状態で、記録再生装置10の操作ボタン12を押したままにすると(図21のステップS3,S4,図22(b)のステップS2−1)、手のアイコン150がカーソル43上に現れ(図22(b)のステップS2−3)、直下の画像を掴んだ状態になる。 操作ボタン12が押されたままであると判断される押し時間は、例えば1秒程度が好適である。この状態で記録再生装置10を移動させ(図22(b)のステップS2−4)、カーソル43を別の場所に動かすと(図22のステップS2−5、ステップS1−1・S1−2)、図16のように、アイコン150の下にある画像を移動させることができる。
【0040】
このとき、例外的に、カーソル43は常に画面中央におり(図22(b)のステップS2−2)、前述のような表示領域11の中心に近い画像やメニュー上に移動することはしない。また、図16のように、任意の場所で記録再生装置10の操作ボタン12を離すと(図22(b)のステップS2−6)、手のアイコン150を消去し(図22(b)のステップS2−7)、その場所に掴んだ画像を置くことができる(図22(b)のステップS2−8)。この際、画像を置いた場所が中途半端な位置の場合は、自動的にサムネイル画42に整列して表示するようにすることも可能である。また、図17のように、ゴミ箱アイコン46の上で掴んだ画像を離すと、その画像を記録部28から消去することができる。また、この掴む操作は、対象が画像に限らず、グループリスト45のグループアイコンを掴むことができ、これらも同様の手順で記録部28から消去することができる。
【0041】
また、図18のように、キーボードアイコン47をカーソル43で選択し、記録再生装置10の操作ボタン12を押して放すと(図21のステップS3・S4)、図19のような仮想キーボード190を仮想空間41に配置することができる(図23のステップS3−3・S3−8)。図20に仮想空間41に配置した仮想キーボード190の様子を示す。仮想キーボード190では、先程までと同じように、常に画面中心に近い文字に移動するカーソル43を動かすことで操作し、操作ボタン12を押して放すことによって(図21のステップS3・S4)、カーソル43の下にある文字を入力することができる(図23のステップS3−4・S3−9)。
【0042】
また、仮想キーボード190を使用するために、キーボードアイコン47をカーソル43で選択する以外にも、前記のように、任意の画像やグループアイコンを手のアイコン150で掴んできて、キーボードアイコン47上で離すことでも、仮想空間41に配置することができる。その場合、仮想キーボード190で入力された文字は、キーボードアイコン47上で離された画像やグループアイコンの名称やコメントとして自動的に関連付けて入力することができる。
【0043】
また、上記の実施例では、撮影日時の情報とGPSによる位置情報を記録部28内の画像データに付与したが、情報付与の手法はこれに限らず、例えば、日時やWi-Fi(無線LAN)による位置情報、画像の顔認識による特徴分析等を基に情報付与を行っても良い。
【0044】
また、上記の実施例では、センサ部29による記録再生装置10の動き検出を行ったが、撮影窓13を通して得られる外界の画像の差分から、記録再生装置10の動き検出を行っても良い。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施形態例の記録再生装置を示し、(a)は正面図、(b)は背面図。
【図2】本発明の実施形態例の記録再生装置のブロック図。
【図3】本発明の記録手段に記録されるデータ構造の一例を示す説明図。
【図4】本発明の実施形態例の記録再生装置における閲覧モード時の仮想空間と画像データの配置を表す説明図。
【図5】本発明の実施形態例の記録再生装置における閲覧モード時の仮想空間と画像データの配置を表す説明図。
【図6】本発明の実施形態例における表示領域とカーソルの関係を示す説明図。
【図7】本発明の実施形態例における動作を示す説明図。
【図8】本発明の実施形態例の記録再生装置を移動させたときの説明図。
【図9】本発明の実施形態例の記録再生装置を移動させたときの説明図。
【図10】本発明の実施形態例の記録再生装置を移動させたときの画像の縮小、拡大の様子を示す説明図。
【図11】本発明の実施形態例の記録再生装置における操作ボタンの動作の説明図。
【図12】本発明の実施形態例の記録再生装置の操作ボタンによる表示切替の様子を示す説明図。
【図13】本発明の実施形態例の記録再生装置の操作ボタンによる表示切替の様子を示す説明図。
【図14】本発明の実施形態例の記録再生装置の操作ボタンによる表示切替の様子を示す説明図。
【図15】本発明の実施形態例の記録再生装置の手のアイコンによる表示切替の様子を示す説明図。
【図16】本発明の実施形態例の記録再生装置の手のアイコンによる表示切替の様子を示す説明図。
【図17】本発明の実施形態例の記録再生装置の手のアイコンによる表示切替の様子を示す説明図。
【図18】本発明の実施形態例の記録再生装置における仮想キーボード選択の様子を示す説明図。
【図19】本発明の実施形態例の記録再生装置における仮想キーボード選択の様子を示す説明図。
【図20】本発明の実施形態例の記録再生装置における仮想キーボード選択の様子を示す説明図。
【図21】本発明の実施形態例の記録再生装置における動作の全体のフローチャート。
【図22】本発明の実施形態例の記録再生装置における動作の一部のフローチャート。
【図23】本発明の実施形態例の記録再生装置における動作の一部のフローチャート。
【符号の説明】
【0046】
10…記録再生装置、11…表示領域、12…操作ボタン、13…撮影窓、20…光学部、21…イメージャ、22…A/D変換部、23…信号処理回路、24…フラッシュメモリ、25…CPU、26…操作部、27…表示部、28…記録部、29…センサ部、41…仮想空間、42…サムネイル画、43…カーソル、45…グループリスト、46…ゴミ箱アイコン、47…キーボードアイコン、150…手のアイコン、190…仮想キーボード。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像をグループ分けして蓄積する記録手段と、
前記蓄積された画像、グループアイコン及びメニューアイコンを3次元的に配置するために、前記記録手段を備えた記録再生装置の周囲360°に仮想空間を生成する手段と、
前記仮想空間に、前記蓄積された画像、グループアイコン及びメニューアイコンを配置した状態で表示する、表示領域を有した表示手段と、
前記記録再生装置自体の移動方向、移動距離、回転を検出する手段と、
前記仮想空間内で当該記録再生装置を移動及び/又は回転させたときに、前記表示領域に表示する、仮想空間に配置された画像を、前記検出した移動方向、移動距離、回転に基づいて、連続的に切り替える表示切替手段と
を具備することを特徴とする記録再生装置。
【請求項2】
前記表示手段は、前記表示領域の中央にカーソルを表示し、該カーソルを、前記表示領域の中央に最も近い位置に表示され、前記仮想空間に配置された画像、グループアイコン及びメニューアイコンの上に、常に移動させることを特徴とする請求項1記載の記録再生装置。
【請求項3】
操作ボタンを備え、
前記表示切替手段は、前記カーソルが前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンの上にある状態で、前記操作ボタンを押して放す操作を行ったときに、前記カーソル下の画像、グループアイコン及びメニューアイコンを選択することを特徴とする請求項2記載の記録再生装置。
【請求項4】
操作ボタンを備え、
前記表示切替手段は、前記カーソルが前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンの上にある状態で、前記操作ボタンを押したまま、当該記録再生装置を移動及び/又は回転させて前記カーソルを任意の位置に移動させたときに、該カーソルの移動とともに前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンを動かし、さらにその状態で前記操作ボタンを離す操作が行われたときに、該移動したカーソルが示す仮想空間の位置に前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンを移動させることを特徴とする請求項2記載の記録再生装置。
【請求項1】
複数の画像をグループ分けして蓄積する記録手段と、
前記蓄積された画像、グループアイコン及びメニューアイコンを3次元的に配置するために、前記記録手段を備えた記録再生装置の周囲360°に仮想空間を生成する手段と、
前記仮想空間に、前記蓄積された画像、グループアイコン及びメニューアイコンを配置した状態で表示する、表示領域を有した表示手段と、
前記記録再生装置自体の移動方向、移動距離、回転を検出する手段と、
前記仮想空間内で当該記録再生装置を移動及び/又は回転させたときに、前記表示領域に表示する、仮想空間に配置された画像を、前記検出した移動方向、移動距離、回転に基づいて、連続的に切り替える表示切替手段と
を具備することを特徴とする記録再生装置。
【請求項2】
前記表示手段は、前記表示領域の中央にカーソルを表示し、該カーソルを、前記表示領域の中央に最も近い位置に表示され、前記仮想空間に配置された画像、グループアイコン及びメニューアイコンの上に、常に移動させることを特徴とする請求項1記載の記録再生装置。
【請求項3】
操作ボタンを備え、
前記表示切替手段は、前記カーソルが前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンの上にある状態で、前記操作ボタンを押して放す操作を行ったときに、前記カーソル下の画像、グループアイコン及びメニューアイコンを選択することを特徴とする請求項2記載の記録再生装置。
【請求項4】
操作ボタンを備え、
前記表示切替手段は、前記カーソルが前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンの上にある状態で、前記操作ボタンを押したまま、当該記録再生装置を移動及び/又は回転させて前記カーソルを任意の位置に移動させたときに、該カーソルの移動とともに前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンを動かし、さらにその状態で前記操作ボタンを離す操作が行われたときに、該移動したカーソルが示す仮想空間の位置に前記画像、グループアイコン及びメニューアイコンを移動させることを特徴とする請求項2記載の記録再生装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
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【図8】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2009−187426(P2009−187426A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−28598(P2008−28598)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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