記録媒体、データ復号装置及び方法
記録媒体、データ復号装置及び方法を提供する。本発明は、記録媒体と関連した暗号化されたデータをローカルストレージにダウンロードし、上記記録媒体に記録されたデータを、上記記録媒体に保存されたキーファイル内の第1タイプのキーを用いて復号化し、上記ダウンロードされたデータを、上記記録媒体またはローカルストレージのいずれかに保存されたキーファイル内の第2タイプのキーを用いて復号化する。また、本発明は、ローカルストレージに、記録媒体と関連した、キーで暗号化されたデータをダウンロードし、上記データの復号化キーを上記データと上記復号化キー間のリンク(link)情報を用いて読み取り、上記データを上記復号化キーを用いて復号化する。したがって、本発明によれば、コンテンツの無断複製、再配布などが防止できるため、コンテンツの安全な提供及びデータの効率的な再生が可能になり、より便利な機能をユーザに提供可能になる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体の再生に係り、特に、記録媒体、データ復号装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
記録媒体として大容量のデータを記録できる光ディスクが広く使用されている。なかでも最近では高画質のビデオデータと高音質のオーディオデータを長時間記録して保存することができる新しい高密度記録媒体、例えば、ブルーレイディスク(BD)が開発されている。
【0003】
次世代記録媒体技術であるBDは、既存のDVDを顕著に凌駕するデータを備えうる次世代光記録ソリューションとされている。また、他のデジタル機器と共にこれに対する開発に多くの努力がなされている。
【0004】
また、BD規格を応用した光記録/再生機器も開発され始めたが、未だBD規格は完備しておらず、光記録/再生機器の開発を完了するのに多くの難題が生じている。
【0005】
特に、上記のような光記録/再生機器は、BDを記録/再生する基本機能の他に、周辺の関連デジタル機器との統合的使用を考慮した付加的な機能も考慮しなければならず、よって、外部入力信号を受信してこれをディスプレイするか、外部入力信号と内蔵されたBDを共に用いて再生するなどの機能は必ず備えるべきと思われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のように外部入力信号及びBDを再生することにおいて、コンテンツプロバイダによって提供され開発された共有データを保護するための好ましい方法などが知られておらず、本格的なBDに基く光記録/再生機器を開発するのに多くの制約があるのが実情である。
【0007】
したがって、本発明は、関連技術の限界及び欠点による一つまたは複数の問題点を実質的に防止する、記録媒体、データ復号装置及び方法に関する。
【0008】
本発明の目的は、記録媒体外部から前記記録媒体と関連したデータを受信して保存することができるローカルストレージを備え、該ローカルストレージと記録媒体を用いてコンテンツを保護することができる記録媒体、データ復号装置及び方法を提供することにある。
【0009】
本発明の付加的な利点、目的及び特徴は、本技術分野における当業者にとっては下記の説明における本発明の例示から自明になるだろう。本発明の目的及び他の利点は、添付の図面と特許請求の範囲及び詳細な説明に具体的に指摘された構造によって実現及び取得される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的及び他の利点を達成するために、本発明のデータ復号方法は、ローカルストレージに、記録媒体と関連した暗号化されたデータをダウンロードする段階と、前記記録媒体に記録されたデータを、前記記録媒体に保存されたキーファイル内の第1タイプのキーを用いて復号化する段階と、前記ダウンロードされたデータを、前記記録媒体または前記ローカルストレージのいずれかに保存されたキーファイル内の第2タイプのキーを用いて復号化する段階と、を含む。
【0011】
例えば、前記第2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと同一のキーである。
【0012】
例えば、前記2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと別に保存されたキーである。
【0013】
例えば、前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記記録媒体に保存されたキーファイルとは別に保存されたキーファイルである。
【0014】
例えば、前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、ダウンロードされたキーを含む。
【0015】
例えば、前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記記録媒体から読み取られて前記ローカルストレージに保存されたキーファイルである。
【0016】
例えば、前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記ローカルストレージに設定された安全領域(secure area)に配置される。
【0017】
例えば、前記ダウンロードされたデータが前記記録媒体に記録されたメインパスと関連したサブパスデータである場合、前記サブパスデータは前記メインパスデータと同一のキーを用いて復号化される。
【0018】
また、本発明の他の態様において、データ復号方法は、ローカルストレージに、記録媒体と関連した、キーで暗号化されたデータをダウンロードする段階と、前記データの復号化キーを、前記データと前記復号化キー間のリンク(link)情報を用いて読み取る段階と、前記データを前記復号化キーを用いて復号化する段階と、を含む。
【0019】
例えば、前記リンク情報は、前記ダウンロードされたデータのデータベース(database)ファイルに含まれる。
【0020】
例えば、前記リンク情報は、前記ローカルストレージにリンク情報ファイルとして保存される。
【0021】
例えば、前記リンク情報ファイルは、前記ローカルストレージ内の安全領域(secure area)に保存される。
【0022】
例えば、前記リンク情報ファイルは、前記ローカルストレージ内のAVデータ記録領域に保存される。
【0023】
例えば、前記リンク情報は、CPSユニットナンバー(CPS unit number)である。
【0024】
例えば、前記復号化キーは、前記CPSユニットナンバーそれぞれを基準にして定義される。
【0025】
例えば、前記CPSユニットナンバーは、タイトル毎に割り当てられる。
【0026】
また、本発明の他の態様において、記録媒体は、コンテンツ(contents)が記録されたストリーム領域と、前記コンテンツの再生を管理するデータベース領域とを含み、前記ストリーム領域は、キーで暗号化された複数のタイトルを含み、前記複数のタイトルが互いにクリップの一部または全部を共有する場合、前記クリップを共有するタイトルは同一のキーで暗号化されている。
【0027】
例えば、キーで暗号化された前記タイトルがメインパスとサブパスを含む場合、前記メインパスとサブパスは同一のキーで暗号化される。
【0028】
例えば、ダウンロードされるタイトルが、前記記録媒体内の暗号化されたタイトルを構成するクリップの一部または全部を共有する場合、前記記録媒体内のクリップを共有する前記タイトルは同一のキーで暗号化される。
【0029】
また、本発明の他の態様において、復号装置は、記録媒体に記録されたデータを読み取るピックアップと、前記記録媒体と関連してダウンロードされた暗号化されたデータを保存するローカルストレージと、前記記録媒体に記録されたデータを、前記記録媒体に保存されたキーファイル内の第1タイプのキーを用いて復号化し、前記ダウンロードされたデータを、前記記録媒体またはローカルストレージのいずれかに保存されたキーファイル内の第2タイプのキーを用いて復号化する制御部と、を備える。
【0030】
例えば、前記第2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと同一のキーである。
【0031】
例えば、前記2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと別に保存されたキーである。
【0032】
例えば、前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記記録媒体に保存されたキーファイルとは別に保存されたキーファイルである。
【0033】
例えば、前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記ローカルストレージに設定された安全領域に配置される。
【0034】
例えば、前記ダウンロードされたデータが、記録媒体に記録されたメインパスと関連したサブパスデータである場合、前記制御部は、前記メインパスデータと同一のキーを用いて前記サブパスデータを復号化する。
【0035】
また、本発明の他の態様において、復号装置は、記録媒体から前記記録媒体に記録されたデータを読み取るピックアップと、前記記録媒体と関連してダウンロードされた暗号化されたデータを保存するローカルストレージと、前記ダウンロードされたデータと前記復号化キー間のリンク(link)情報を用いて前記復号化キーを読み取り、前記ダウンロードされたデータを、前記復号化キーを用いて復号化する制御部と、を備える。
【0036】
例えば、前記リンク情報は、前記ダウンロードされたデータのデータベースファイルに含まれる。
【0037】
例えば、前記リンク情報は、前記ローカルストレージにリンク情報ファイルとして保存される。
【0038】
例えば、前記リンク情報は、前記ローカルストレージ内の安全領域に保存される。
【0039】
例えば、前記リンク情報は、前記ローカルストレージ内のAVデータ記録領域に保存される。
【0040】
例えば、前記リンク情報は、CPSユニットナンバーである。
【0041】
本発明によれば、コンテンツが安全に提供される一方で、効率的に再生されることができるため、ユーザに一層便利な機能を提供することが可能になる。
【0042】
前述した説明及び後述する本発明の詳細な説明は、本発明を例示し且つ説明するためのもので、請求される本発明の理解をより助けるよう意図していることを理解されたい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明によれば、コンテンツの無断複製、配布などが防止できるため、安全なコンテンツの提供とデータの効率的再生が可能になり、ユーザに一層便利な機能を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下、本発明のさらなる理解のために提供され、本願の一部を構成する添付の図面を参照しつつ、本発明の原理と共に、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。図面中、同一の構成要素については可能な限り同一の参照番号及び符号を共通使用するものとする。
【0045】
まず、本発明は、説明の便宜上、記録媒体として光ディスク(optical disc)、特に“ブルーレイディスク(BD)”を例にして説明する。ただし、本発明の技術思想は他の記録媒体にも同一に適用可能であることは自明である。
【0046】
本発明で、“ローカルストレージ(local storage)”とは、光記録/再生機器(図1)内に備えられた一種の保存手段で、必要な情報及びデータをユーザが任意に保存して活用できる要素のことを意味する。すなわち、現在の一般的に用いられるローカルストレージには、“ハードディスク(hard disk)”、“システムメモリ(system memory)”、“フラッシュメモリ(flash memory)”などがあるが、本発明が必ずしもこれに限定されるわけではない。
【0047】
特に、上記“ローカルストレージ”は、記録媒体(例えば、ブルーレイディスク)と関連したデータを保存する手段としても用いられ、上記記録媒体と関連付けられてローカルストレージ内に保存されるデータは、通常、外部からダウンロードしたデータである。
【0048】
これと関連して、記録媒体から一部許容されたデータを直接読み取るか、または、記録媒体の記録/再生と関連したシステムデータ(例えば、メタデータ等)を生成し、ローカルストレージ内に保存することも可能であることは自明である。
【0049】
本発明では、説明の便宜上、上記記録媒体内に記録されたデータを“オリジナルデータ(original data)”と命名し、上記ローカルストレージ内に保存されたデータのうち、記録媒体と関連したデータを“付加データ(additional data)”と命名する。
【0050】
本発明で“タイトル(title)”とは、ユーザとのインターフェースをなす再生単位で、それぞれのタイトルは、特定のオブジェクトとリンク(link)されており、上記オブジェクト内のコマンドあるいはプログラムによって、ディスクに記録された、該当のタイトルに関連したストリームが再生される。特に、本発明では、説明の便宜上、ディスクに記録されたタイトルのうち、MPEG2圧縮方式による動画像、映画及びインタラクティブ(interactive)情報を有するタイトルを特に“HDMVタイトル”といい、Javaプログラムによって実行される動画像、映画及びインタラクティブ情報を有するタイトルを“BD−Jタイトル”と命名する。
【0051】
図1は、本発明の概念的理解を助けるために示す図で、光記録/再生機器10と周辺機器間の統合的使用の一例を示している。
【0052】
図1を参照すると、本発明の“光記録/再生機器10”は、様々な規格の光ディスクを記録したり再生できる機器で、設計によっては、特定規格(例えば、BD)の光ディスクのみを記録/再生可能にしても良く、または、記録は除いて再生のみ可能にしても良い。以下では、ブルーレイディスク(BD)と周辺機器との連携性を考慮して、BD−プレーヤー(BD−Player)またはBD−レコーダ(BD−recorder)を例にして説明する。本発明の“光記録/再生機器10”としては、コンピュータなどに内蔵可能なドライブ(drive)が含まれることは自明である。
【0053】
本発明に係る光記録/再生機器10は、光ディスク30を記録/再生する機能の他にも、外部入力信号を受信してこれを信号処理した後、別の外部ディスプレイ20を通じてユーザに対応する画像を伝達する機能を持つ。この場合、該外部入力信号には特別な制限はないが、DMB(Digital multimedia broadcasting)及びインターネットなどが代表的な外部入力信号となりうる。インターネットは現在誰でも容易にアクセスできる媒体で、光記録/再生機器10を通じてインターネット上の特定データがダウンロードされて用いられることができる。
【0054】
これと関連して、外部ソース(external source)としてコンテンツ(contents)を提供する者を“コンテンツプロバイダ(CP)”と総称する。
【0055】
本発明でいうコンテンツとは、タイトルを構成する内容で、記録媒体の製作者(author)によって提供されるデータのことを意味する。
【0056】
特に、本発明で解決しようとするところは、オリジナルデータと関連した付加データが暗号化された場合に、上記暗号化されたデータをキーを用いて復号化することにある。上記キーを用いた暗号化及び復号化については、図5以降で後述する。
【0057】
オリジナルデータと付加データについて具体的に説明すると、例えば、光ディスクに特定タイトル用の多重化された(multiplexed)AVストリームをオリジナルデータとして記録しておき、上記オリジナルデータのオーディオストリーム(例えば、韓国語)と異なるオーディオストリーム(例えば、英語)をインターネット上から付加データとして提供すると、ユーザによっては、インターネット上の付加データとしてオーディオストリーム(例えば、英語)をダウンロードして、オリジナルデータたるAVストリームと共に再生したい要求、または、付加データのみを再生したい要求がありうる。この要求を可能にするためには、上記オリジナルデータと付加データ間の関連性を規定し、これらのデータをユーザの要求に応じて管理/再生する体系化した方法が必要である。
【0058】
上記で、説明の便宜上、ディスクに記録された信号をオリジナルデータとし、ディスクの外部に存在する信号を付加データとしたが、これは、単にそれぞれのデータを取得する方法によって区分したもので、オリジナルデータと付加データが必ずしも特定のデータに限定されることはない。
【0059】
したがって、付加データには、一般に、オーディオ(Audio)、プレゼンテーショングラフィック(Presentation Graphic:PG)、インタラクティブグラフィック(Interactive Graphic:IG)、テキストサブタイトル(Text subTitle)等があるが、これに限定されず、これらの列挙したデータとビデオを全部含む多重化された(multiplexed)AVストリームが上記付加データになっても良い。すなわち、光ディスク外部に存在しながら、オリジナルデータと関連しているいかなる属性のデータも付加データになりうるわけである。
【0060】
また、付加データは、インデックスファイル(index)またはプレイリストファイル(*.m2ts)、クリップ情報ファイル(*.clpi)別にそれぞれダウンロードされても良く、コンテンツ単位またはタイトル単位にダウンロードされても良い。
【0061】
上記ユーザの要求を実現可能にするためには、オリジナルデータと付加データ相互間に関連したファイル構造を持つことが必須となり、これと関連して、以下、図2及び図3を参照してブルーレイディスク(BD)で使用可能なファイル構造(file structure)及びデータ記録構造について詳細に説明する。
【0062】
図2は、本発明による記録媒体としてのディスクに記録されたオリジナルデータを再生管理するためのファイル構造及びファイル構造を用いて特定タイトルが再生される関係を示す図である。
【0063】
図2を参照すると、本発明のファイル構造は、一つのルートディレクトリの下に、AACSディレクトリ(AACS)と少なくとも一つのBDディレクトリ(BDMV)が存在する。上記BDMVディレクトリは、ユーザとのインタラクティビティ(interactivity)を保障するための一般ファイル(上位ファイル)情報としてインデックスファイル(“index”)とオブジェクトファイル(“MovieObjet”)を含む。また、実際ディスクに記録されたデータに関する情報とこれを再生する方法などに関する情報を有するBDMVディレクトリは、プレイリストディレクトリ(PLAYLIST)、クリップインフォディレクトリ(CLIPINF)、ストリームディレクトリ(STREAM)、補助ディレクトリ(AUXDATA)、BDJOディレクトリ、メタディレクトリ(META)及びバックアップディレクトリ(BACKUP)を含む。以下、上記ディレクトリ及びディレクトリ内に含まれるファイルについて詳細に説明する。
【0064】
メタディレクトリ(META)は、データに対するデータであるメタデータファイルを含む。すなわち、サーチ(search)ファイル、ディスクライブラリ(Disc Library)のためのメタデータなどが上記ディレクトリに存在する。
【0065】
BDJOディレクトリ(BDJO)は、BD−Jタイトルを再生するためのBD−Jオブジェクトファイルを含む。
【0066】
補助データディレクトリ(AUXDATA)は、ディスク再生に必要な付加的なデータファイルを含む。例えば、上記補助データディレクトリ(AUXDATA)は、インタラクティブグラフィック(Interactive Graphic)の実行時のクリックサウンドを提供する“Sound.bdmv”ファイルと、ディスク再生時のフォント(font)情報を提供する“11111.otf”ファイルなどを含むことができる。
【0067】
ストリームディレクトリ(STREAM)は、ディスク内に特定フォーマットで記録されたAVストリームファイルが存在し、それぞれのストリームは現在広く知られたMPEG−2方式のトランスポートパケット((Transport packet)で記録される場合が最も一般的であり、ストリームファイル(01000.m2ts、02000.m2ts)の拡張名として“*.m2ts”を使用する。特に、ビデオ/オーディオ/グラフィック情報が多重化されたストリームをAVストリームといい、タイトルは少なくとも一つのAVストリームファイルで構成される。
【0068】
クリップインフォディレクトリ(CLIPINF)は、上記それぞれのストリームファイル(“*.m2ts”)と一対一対応するクリップ情報ファイル(01000.clpi、02000.clpi)で構成される。特に、上記クリップ情報ファイル(“*.clpi”)は、対応するストリームファイル(“*.m2ts”)の属性情報及びタイミング情報(timing information)等を含む。特に、ストリームファイル(“*.m2ts”)と上記ストリームファイル(“*.m2ts”)に一対一対応するクリップ情報ファイル(“*.clpi”)をまとめてクリップ(clip)と命名する。すなわち、クリップ(clip)は、ストリームファイル(“*.m2ts”)及びそのクリップ情報ファイル(“*.clpi”)をいずれも含むデータとなる。
【0069】
プレイリストディレクトリ(PLAYLIST)は、プレイリストファイル(“*00000.mpls”)を含み、それぞれのプレイリストファイル(“*00000.mpls”)は、特定クリップが再生される時間(playing interval)を指定する少なくとも一つのプレイアイテム(PI)及びサブプレイアイテム(SPI)を含む。上記プレイアイテム(PI)及びサブプレイアイテム(SPI)は、再生を希望する特定クリップの再生開始時間(IN−Time)と再生終了時間(OUT−Time)に関する情報を持つ。
【0070】
上記少なくとも一つのプレイアイテム(PI)による上記プレイリスト内の再生過程をメインパス(main path)といい、各サブプレイアイテム(SPI)による上記プレイリスト内の再生過程をサブパス(sub path)という。上記メインパスは、上記プレイリストファイル内に必ず存在しなければならず、上記サブパスは、サブプレイアイテム(SPI)の存在によって少なくとも一つが必要に応じて存在する。
【0071】
すなわち、プレイリストファイルは、少なくとも一つのプレイアイテムの組み合わせによって所望のクリップの再生を行う全体再生管理ファイル構造内の基本的再生管理ファイル単位となる。
【0072】
バックアップディレクトリ(BACKUP)は、上記ファイル構造上のデータのうち、特にディスク再生と関連した情報が記録されるインデックスファイル(“index”)、オブジェクトファイル(MovieObject、BD−JObject)、プレイリストディレクトリ(PLAYLIST)内の全てのプレイリストファイル(“*.mpls”)及びクリップインフォディレクトリ(CLIPINF)内の全てのクリップ情報ファイル(“*.clpi”)に対するコピー(copy)ファイルを保存する。これらファイルの損失はディスク再生に致命的であるから、上記バックアップディレクトリ(BACKUP)はバックアップ(backup)用に上記ファイルを保存するわけである。
【0073】
上記AACSディレクトリ(AACS)にはユニットキーファイルが存在し、上記ユニットキーファイルには、キーで暗号化された(encrypted)データに関する暗号化情報が存在する。
【0074】
図2の別の部分には、前述した上記ディスクパッケージによって特定タイトルが再生される関係が示されている。
【0075】
インデックスファイル(これを‘インデックステーブル’ともいう。)によって提供されるタイトルに対してユーザのタイトル再生命令があると、該当タイトルの再生が始まる。これについて詳細に説明すると、下記の通りである。
【0076】
まず、該当のディスクがロードされると、最初に再生される画面に関する情報を持つ“First play”情報と、メニュー画面を提供する“Top Menu”情報と、少なくとも一つの“タイトル(Title #1〜 Title #n)”情報とが、インデックステーブル(index.bdmv)内に構成される。
【0077】
光ディスク30が光記録/再生機器10内にロード(load)されると、上記インデックステーブルによるタイトルメニュー情報がユーザにディスプレイ20を通じて提供される。上記ユーザが特定タイトルまたはメニュー画面内の特定メニューを選択すると、以降ディスク製作者(disc author)があらかじめ定義しておいたファイル構造によって再生が始まる。すなわち、特定タイトル(例えば、Title #1)の再生命令があると、再生管理ファイル構造上のオブジェクトファイル(Movie Object、BD−J Object)内に備えられたコマンドまたはプログラムによって該当するプレイリストファイルが実行され、プレイリストファイル情報によって上記Title #1を構成する少なくとも一つのクリップ(例えば、Clip #1〜Clip #3)が特定プレイアイテム及び/またはサブプレイアイテムによって再生される。
【0078】
“First play”、“Top Menu”または“Title”が暗号化された場合、上記“First play”、“Top Menu”、“Title”によって再生されるデータは、再生のために復号化されなければならない。上記“First play”、“Top Menu”または“Title”のいずれか一つに対する再生命令が与えられると、AACSディレクトリ内のユニットキーファイルから対応するキーを読み取り、上記読み取られたキーを用いてデータを復号化したのち再生するようになる。
【0079】
図3は、本発明によって記録媒体である光ディスク上に記録されたデータ記録構造を示す図である。
【0080】
図3を参照すると、ディスク内周から順に、全体ファイルを管理するためのシステム情報としてファイルシステム情報領域と、記録されたAVストリーム(“*.m2ts”)を再生するためのプレイリストファイル及びクリップ情報ファイルが記録された領域(これを“データベース領域”ともいう)、及びオーディオ/ビデオ/グラフィックなどで構成されたストリームが記録されるAVストリーム領域(AVストリーム領域)が存在する。本発明において上記AVストリーム領域に記録されたデータをオリジナルデータと命名することは、既に説明した通りである。
【0081】
本発明は、上記ディスクに記録されたオリジナルデータ(例えば、図2のようなファイル構造)及び/またはローカルストレージに保存される付加データが暗号化された場合、上記暗号化されたデータを復号化する装置及び方法を提供することを意図している。
【0082】
図4は、本発明の光記録/再生機器10の全体構成を示す図である。
【0083】
図4を参照すると、本発明の光記録/再生機器10は、基本的に、光ディスクに記録されたオリジナルデータ及び再生管理ファイル情報を含む管理情報を再生するためのピックアップ11と、ピックアップ11の動作を制御するサーボ14と、上記ピックアップ11から受信した再生信号を希望する信号値に復元するか、記録される信号を光ディスクに記録可能な信号に変調(modulation)して伝達する信号処理部13と、これらの動作を制御するマイコン16と、を含む。
【0084】
また、制御部12は、ユーザ命令等によって光ディスク外の位置に存在する付加データをダウンロードしてこれをローカルストレージ15に保存するとともに、オリジナルデータ及び/または付加データが暗号化された場合、上記暗号化されたデータを復号化し、ユーザの要求に応じて上記復号化されたデータを再生する。
【0085】
また、AVデコーダ17は、制御部12の制御によって出力データ(オリジナルデータ及び/または付加データ)を最終的にデコーディングし、上記デコーディングされたデータをユーザに提供する。
【0086】
また、AVエンコーダ18は、光ディスクに信号を記録する機能を果たすために制御部12の制御によって入力信号を特定フォーマットの信号、例えば、MPEG2トランスポートストリームに変換して信号処理部13に提供する。
【0087】
図5は、本発明のデータの暗号化/復号化に対する概念的理解を助けるために示す図である。
【0088】
図5を参照すると、データの暗号化(encryption)は、特定アルゴリズムを用いてデータを変形することによって、コンテンツプロバイダ(CP)が提供するコンテンツの不法複製(copy)、配布(redistribution)及び編集などを防止するコンテンツ保護方法(content protection method)の一つである。したがって、データの暗号化は、上記データへの権限のないアクセスを防ぐ一種の錠前の役割を果たし、上記特定アルゴリズムは、上記錠前のためのキーの役割を果たす。以下、上記データの暗号化に用いられる上記特定アルゴリズムを暗号化キーと呼ぶ。
【0089】
上記暗号化されたデータを再生するためには、上記暗号化に用いられた特定アルゴリズムを解読できる手段が提供されなければならない。上記特定アルゴリズムを解読する手段は、上記錠前を開く一種のキーの役割を担う。上記キーが提供されると、上記キーによって上記データの暗号化に用いられたアルゴリズムが解読され、上記データが元来の形態に復元される。このようなデータの復元を復号化(decryption)という。
【0090】
本発明ではデータの暗号化及び復号化に用いられる上記アルゴリズムをキーと命名する。データの暗号化は、コンテンツ単位、タイトル単位など一定の単位別に行なわれることができ、上記一定の単位別にデータを暗号化するのに用いられるキーをユニットキー(Unit Key)と呼ぶ。
【0091】
本発明で、“CPS(Content Protection System)ユニット”とは、同一のユニットキーによって暗号化された“First play”、“Top Menu”及び/または“タイトル”のグループを意味し、各CPSユニットは、CPSユニットナンバー(CPS_unit_number)を持つ。
【0092】
例えば、“First Play”によって再生される全てのAVストリームファイルは、同一のユニットキーを用いて同一のCPSユニットに含まれ、“Top Menu”によって再生される全てのAVストリームファイルは、同一のユニットキーで暗号化されて同一のCPSユニットに含まれる。同様に、一つのタイトルによって再生される全てのAVストリームファイルは、同一のユニットキーで暗号化されて同一のCPSユニットに該当する。
【0093】
特に、図5で、Title #1,2及び3が記録媒体であるBD−ROMディスクに記録されており、上記記録媒体の外部からダウンロードしたTitle #4がローカルストレージに存在する。上記タイトル(Title #1〜#4)を構成するデータは暗号化されたデータであり、上記データの暗号化に用いられたキーに関する情報がディスク内のユニットキーファイルに存在する。上記ユニットキーファイルはディスクの外部に存在しても良いが、ハッキング(hacking)などによる情報漏れを防ぐためにはディスク内に存在することが好ましい。
【0094】
ユーザがディスクに記録されたTitle #3を再生するように選択した場合、上記Title #3の再生のためには、上記Title #3の復号化に用いられるキー(以下、復号化キー)がコンテンツ復号化モジュール(Contents Decryption Module)に提供されなければならない。
【0095】
上記Title #3の復号化キーが提供されると、上記コンテンツ復号化モジュールは、上記提供されたキーを用いて、上記Title #3を暗号化以前のデータ形態に復号化し、該復号化されたデータがデコーダ17を通じて再生される。
【0096】
図5で、ローカルストレージ内の付加データを含んで構成されたタイトルがTitle #4と表現され、これがユーザに提供される。ユーザが上記Title #4の再生を命令すると、上記Title #4の復号化キーが上記ユニットキーファイルから読み取られ、上記Title #4を復号化するために上記読み取られたキーが上記Title #4と一緒にコンテンツ復号化モジュールに提供される。
【0097】
図6乃至図8Bは、本発明によるキーを用いたデータ復号方法の実施形態を示す図である。図6及び図7は、ダウンロードされるデータをディスク内のキーを用いて復号化する方法を示す。図6で、ダウンロードされるデータの復号化キーは、ディスクに記録されたデータの復号化にも使用されるキーである。図7で、ダウンロードされるデータの復号化キーは、上記ダウンロードされるデータのためにディスクに別に保存されたキーである。図8Aまたは図8Bは、ローカルストレージに保存されたユニットキーファイル内のキーを用いてデータを復号化する方法を示す。図8Aで、ダウンロードされるデータのみが、ローカルストレージに配置されるユニットキーファイル内のキーを使用する。図8Bで、ディスクに記録されたデータが、ローカルストレージに配置されるユニットキーファイルから読み取られたキーを使用する。
【0098】
図6は、本発明の第1実施形態によるデータ復号方法を示す図で、ダウンロードされたデータが、ディスク記録されたデータの復号化に用いられるように、上記ディスクに保存されたキーによって復号化される。すなわち、ダウンロードされたデータが、ディスクに記録されたデータと復号化キーを共有する。
【0099】
図6を参照すると、インデックステーブル610とユニットキーファイル620がディスクに存在し、上記ディスクに存在する上記インデックステーブルは“First Play”、“Top Menu”及び“タイトル(Title #1,Title #2,…)”で構成されている。
【0100】
上記ディスク内の上記ユニットキーファイルには、上記インデックステーブルに含まれたインデクシング項目、すなわち、“First Play”、“Top Menu”、“タイトル(Title #1,Title #2,…)”を構成するデータの復号化キーに関する情報が保存される。以下では、Title #nを構成するデータの復号化キーを“Key for Title #n”で表す。すなわち、“Key for Title #1”620aは、ディスク内のTitle #1(610a)のために提供されたキーで、“Key for Title #2”620bは、ディスク内のTitle #2(610b)のために提供されたキーである。
【0101】
暗号化されたデータがディスクの外部からローカルストレージにダウンロードされることができる。この場合、上記ダウンロードされたデータを再生できる新しいインデックステーブル630がユーザに提供される。上記インデックステーブル630上のTitle #1(630a)は、ディスク内のTitle #1(610a)に該当し、Title #2(630c)は、ダウンロードされたデータを含むタイトル(以下、ダウンロードされたタイトル)に該当し、Title #3(630b)はディスク内のTitle #2(610b)に該当する。
【0102】
上記ダウンロードされたTitle #2(630c)が暗号化されたデータで構成された場合、上記Title #2を再生するためには、上記暗号化されたデータが復号化されなければならない。
【0103】
図6は、上記ダウンロードされたデータの復号化キーが上記ディスク内に存在する場合であり、上記キーは、ディスク内に存在する他のデータの復号化キーに対応する。すなわち、新しいインデックステーブル上のTitle #2(630c)は、“Key for Title #1”(620a)で復号化されることができるが、この場合、“Key for Title #1”(620a)は、ディスクに記録されたTitle #1(610a=630a)の復号化キーである。
【0104】
コンテンツプロバイダ(CP)は、ディスクに記録されたデータの復号化キー(620a,620b等)によって復号化されることができるようにデータを暗号化し、該暗号化されたデータをユーザに提供できる。ユーザが、上記暗号化されたデータをダウンロードした場合、プレーヤーは上記ディスクから上記ダウンロードされたデータの復号化キーを読み取り、上記読み取られた復号化キーで上記ダウンロードされたデータを復号化して再生する。
【0105】
図7は、本発明の第2実施形態によるデータ復号方法を示す図であり、ダウンロードされたデータが、上記ダウンロードされたデータのためにディスクに別に保存されたキーで復号化される。すなわち、ディスクに記録されたデータの復号化キーが、ダウンロードされたデータの復号化に使用されない。
【0106】
図7を参照すると、ディスクに記録されたインデックステーブルとダウンロードされたデータを再生するため、新しいインデックステーブルは、図6で前述したインデックステーブル(610及び630)と同じである。ただし、図7の実施形態では、ディスクに記録されたデータのために上記ディスクに記録された復号化キー721とは別に、ダウンロードされるデータのための復号化キー722が保存される。暗号化されたデータがダウンロードされる場合、該暗号化されたデータは、上記別に保存されたキー722のいずれか一つで復号化される。
【0107】
すなわち、ディスクに記録されたタイトル(630a=610a,630b=610b)は、それぞれディスクに記録されたデータの復号化キー721で復号化され、ダウンロードされたタイトル630cは、ダウンロードされたデータのために別に保存されたキー722のいずれか一つで復号化される。
【0108】
具体的に、新しいインデックステーブル630のTitle #1(630a)の再生命令が与えられると、上記ディスクに記録されたタイトルの復号化キー721のうち、“Key for Title #1”721aが上記Title #1と共にコンテンツ復号化モジュールに提供される。上記コンテンツ復号化モジュールで、上記Title #1は、上記“Key for Title #1”721aによって復号化される。Title #3(630b)の復号化キーである“Key for Title #2”721bもまた、上記ディスクに記録されたタイトルの復号化キー721の一つである。
【0109】
ディスク製作者(author)は、ダウンロードされるデータを考慮して余分のキーを上記ディスクに保存しておくことができる。そして、暗号化されたデータが、これらのキーのいずれか一つで復号化できるように、対応するキーでデータを暗号化してユーザに提供できる。すなわち、上記新しいインデックステーブル630上のTitle #2(630c)は、ダウンロードされるデータのために余分に保存されたキー722のいずれか一つ“Key for Title #n”722aで復号化可能なように暗号化されてユーザに提供されたタイトルである。上記ユーザが上記Title #2(630c)の再生命令を与えると、プレーヤーは、ダウンロードされるデータのために保存されたキー722のうち、上記“Key for Title #n”を読み取り、該読み取られたキーを用いて上記Title #2を復号化する。
【0110】
図8Aは、本発明の第3実施形態によるデータ復号方法を示す図であり、ディスクに保存されたキーとは別のキーがローカルストレージに保存され、ダウンロードされたデータが、上記ローカルストレージに保存された上記キーで復号化される。すなわち、ディスクとローカルストレージに上記ディスクと関連したユニットキーファイルが二つ存在する。
【0111】
ハッキング(hacking)などによって暗号化情報が漏出されるのを防止するために、復号化キーはディスク内に存在されることが好ましいが、権限ないユーザはアクセスできない安全領域(secure area)がローカルストレージに設定され、この安全領域にキーが保存されても良い。
【0112】
本実施形態で、ディスクに保存されたユニットキーファイル620の他にローカルストレージにユニットキーファイル820が保存され、上記ディスクと上記ストレージのそれぞれにユニットキーファイルが存在する。上記ローカルストレージに保存されるユニットキーファイルは、ディスク外部からダウンロードされたものであっても良く、上記ディスクから読み取られたものであっても良い。
【0113】
なお、データを復号化する際に、ディスクに保存されたデータは上記ディスクに保存されたキーを用いて復号化され、ダウンロードされたデータはローカルストレージに保存されたキーを用いて復号化されることができる。
【0114】
新しいインデックステーブル630上のTitle #1またはTitle #3の再生命令が与えられると、プレーヤーは、ディスクに保存されたキー620の中で該当するタイトルに対応するキーを読み取り、該読み取られたキーをコンテンツ復号化モジュールに提供する。具体的には、Title #1に対してはディスクに保存されたキー620のうちの“Key for Title #1”620aが読み取られ、Title #3に対しては“Key for Title #2”620bが読み取られる。
【0115】
一方、ダウンロードされたTitle #2の再生命令が与えられると、上記Title #2の復号化過程では、上記ディスクに保存されたキーファイル620の代わりに、上記ローカルストレージに保存されたキーファイル820から該当のキー820aが読み取られる。
【0116】
図8Bは、本発明の第4実施形態によるデータ復号方法を示す図であり、ユニットキーファイルがローカルストレージに存在し、ディスクに記録されたデータとダウンロードされたデータが上記ローカルストレージ内の上記ユニットキーファイル内のキーによって復号化される。
【0117】
図8Aと同様に、図8Bではローカルストレージにユニットキーファイルが保存され、ディスクと上記ローカルストレージにそれぞれユニットキーファイルが存在する。ただし、図8Aでは上記ローカルストレージに保存されたキーが、ダウンロードされたデータの復号化にのみ用いられるのに対し、図8Bではそれが、ダウンロードされたデータの他にディスクに記録されたデータの復号化にも用いられる。
【0118】
すなわち、Title #1,Title #2,Title #3の復号化キーがディスクに保存されたユニットキーファイル620から読み取られず、ローカルストレージ内のユニットキーファイル830から読み取られる。ダウンロードされたタイトルであるTitle #2(630c)の復号化は、上記ローカルストレージ内の“Key for Title #n”832aによって行われ、ディスクに記録されたタイトルであるTitle #1(630a)とTitle #3(630b)の復号化もまた、上記ローカルストレージ内の“Key for Title #1”(831a)と“Key for Title #2”(831b)によってそれぞれ行われる。
【0119】
上記ローカルストレージに保存されたユニットキーファイルは、ダウンロードしたキーを含んでも良く、ディスクから読み取られて上記ローカルストレージに保存されたものであっても良い。必要に応じて、ローカルストレージ内に安全領域を設定し、該安全領域に該当のキーを保存しても良いことは、図8Aの前述と同様である。
【0120】
または、ディスクに記録されたデータを、上記ディスクに保存されたキーではなくローカルストレージに別に保存されたキーを用いて復号化する場合、上記ディスクに記録されたデータの復号化に用いられる上記キーを、上記ディスクに保存されたキーから読み取られたキーに制限しても良い。例えば、ユニットキーファイルを、ディスクに記録されたキーとダウンロードされたキーとで構成してローカルストレージに保存しておき、データの再生命令が与えられると、上記ローカルストレージに保存されたユニットキーファイルから必要なキーが読み取られるようにしても良い。
【0121】
一方、図8Bは、ディスクに記録されたタイトル(630a及び630b)のためのキー831とダウンロードされたタイトル630cのためのキー832とが区分されてローカルストレージに保存された例を示す図である。図6でディスクに保存されたデータのために用いられるキーが、ダウンロードされるデータのために用いられる場合と同様に、ディスクに記録されたタイトルのためのキーとダウンロードされたタイトルのためのキーが区分されずに保存されることができることは自明である。
【0122】
本発明によれば、データ暗号化に対応するキーを所有するユーザのみが該当データを復号化できるため、コンテンツプロバイダのコンテンツが安全に提供されることができる。すなわち、権限ないユーザが上記データをダウンロードする場合、相応するキーを所有していないからデータを再生できない。これにより、記録媒体及びローカルストレージにダウンロードされるコンテンツを保護することができる。
【0123】
なお、データが暗号化されており、上記データを復号化できるキーが複数存在する場合、上記暗号化されたデータを復号化できる適切なキーが選択される必要がある。したがって、本発明は、暗号化されたデータの復号化に適合するキーを選択できるようにリンク情報を用いてデータを復号化する方法及び装置を提供する。
【0124】
図9A乃至図9Cは、それぞれ本発明の実施形態によってリンク(link)情報を用いてデータを復号化する方法を示す図である。
【0125】
以下では、一つのタイトルを構成するデータが同一のユニットキーで暗号化され、リンク情報としてCPSユニットナンバー(CPS unit number)を用いる場合を例にして説明する。CPSユニットナンバーは、CPSユニット別に与えられ、上記CPSユニットが同一のユニットキーで暗号化されたデータのグループを意味するということは、前述した通りである。
【0126】
図9A及び9Bは、ダウンロードされるデータのリンク情報がインデックステーブルなどのデータベースファイルに保存された場合を示す図である。図9Cは、ダウンロードされるデータのリンク情報とディスクに記録されたデータのリンク情報が、ローカルストレージに別のファイルとして保存された場合を示す図である。
【0127】
データベースファイルとは、データの再生に関連した管理ファイルのことをいう。インデックステーブル、プレイリストファイル、クリップ情報ファイルなどがこれに該当する。以下では、リンク情報が上記データベースファイルのうちインデックステーブルに備えられた場合を例にして説明するが、本発明が以下の実施形態に限定されないことは自明である。
【0128】
図9Aは、本発明の第5実施形態によってリンク情報を用いてデータを復号化する方法を示す図であり、ダウンロードされるデータの復号化を可能にするキーを表すリンク情報が存在し、この復号化キーは、ディスクに記録されたデータの復号化に用いられるキーでもある。すなわち、図9Aで、ディスクに記録されたデータの復号化キー(例えば、910a及び910b)のみがユニットキーファイル910に記録され、ダウンロードされるタイトルの復号化キーは別に記録されていない。
【0129】
上記ユニットキーファイル910は、ディスクに記録されたデータがどのCPSユニットに含まれるかを表す情報と当該CPSユニットに対するユニットキーを含む。以下では、暗号化されたデータがどのCPSユニットに含まれるかを表す上記情報を、CPSユニットナンバーで表現する。図9Aの実施形態で、一つのタイトルを構成するデータが同一のユニットキーで暗号化され、各タイトル別にCPSユニットナンバーが与えられることができる。
【0130】
なお、上記CPSユニットナンバーは、各タイトルごとに個別的に付与されることで十分であり、各タイトルごとにそれぞれ異なるCPSユニットナンバーが付与される必要はない。すなわち、複数のタイトルが同一のCPSユニットナンバーを有しても良く、各タイトルごとにそれぞれ異なるCPSユニットナンバーを有しても良い。
【0131】
また、ユニットキーファイルに記録されたユニットキーは、CPSユニットごとに定義されることが好ましい。したがって、本発明においてCPSユニットナンバーが異なると、異なるユニットキーで暗号化されて異なるCPSユニットに含まれるデータであることを意味する。CPSユニットナンバーが同一であれば、同一のユニットキーで暗号化されて同一のCPSユニットに含まれるデータであることを意味する。
【0132】
インデックステーブル630のTitle #1(630a)は、ディスクに記録されたタイトルのうちTitle #1に該当し、Title #3(630b)は、上記ディスクに記録されたタイトルのうちTitle #2に該当する。すなわち、Title #3(630b)の再生のためには、上記ディスクに記録されたTitle #2が再生される。上記インデックステーブルのTitle #2(630c)は、ダウンロードされたタイトルである。上記インデックステーブルは、ダウンロードされたタイトルを再生できるように新しく構成されたもので、コンテンツプロバイダによって別に提供されたものであっても良く、プレーヤーによって新しく生成されたものであっても良い。
【0133】
したがって、“CPS_unit_number for Title #1”は、インデックステーブル630のTitle #1(630a)のリンク情報であり、“CPS_unit_number for Title #2”は、上記インデックステーブル630のTitle #3(630b)のリンク情報である。
【0134】
上記インデックステーブル630のTitle #1(630a)に対する再生命令が与えられると、プレーヤーは、ディスクに保存されたユニットキーファイル910から“CPS_unit_number for Title #1”を確認し、上記Title #1(630a)の属するCPSユニットがわかる。図9Aで、上記Title #1は、CPSユニット#1に含まれる。上記Title #1が上記CPSユニット#1に含まれることが確認されると、“Unit Key for CPS Unit #1”910aが、上記Title #1を復号化するために読み取られる。上記インデックステーブルのTitle #3(630b)の場合、上記Title #3はディスクに記録されたTitle #2と同じタイトルであるから、ユニットキーファイル910の“CPS_unit_number for Title #2”によって上記Title #3(630b)がCPSユニット#2に含まれることを確認することができる。
【0135】
上記インデックステーブル630のTitle #2(630c)の再生のためにも上記Title #2を復号化できるキーが必要とされ、よって、適切なキーがユニットキーファイルから選択されなければならない。本発明は、ダウンロードされるデータの復号化に必要な適合したキーを読み取るために、データと上記データの復号化に必要なキーを連結するリンク情報をおくことを特徴とする。この場合、上記リンク情報は、データベースファイルに備えられることができる。
【0136】
例えば、上記Title #2(630c)がCPSユニット#1に含まれる場合、すなわちTitle #2(630c)の復号化キーが“Unit Key for CPS Unit #1”である場合、上記Title #2を含んで構成されるインデックステーブルに上記Title #2に対して“CPS_unit_number=1”というリンク情報が位置することができる。この場合、上記Title #2(630c)に対する再生命令が与えられると、プレーヤーは、上記インデックステーブルからCPSユニットナンバーを確認して“Unit Key for CPS Unit #1”910aを読み取る。
【0137】
上記Title #2(630c)の復号化キーは、ディスクに記録されたタイトルであるTitle #1(630a)の復号化キーでもある。すなわち、上記Title #2(630c)と上記Title #1(630a)が同一のキーで暗号化され、ユニットキーを共有する。
【0138】
暗号化されたデータと上記データの復号化に用いられるキー間のリンク情報があると、上記リンク情報を用いて上記データの復号化に用いられる上記キーを容易に読み取ることが可能になる。したがって、本発明は、データを円滑に復号化できる。
【0139】
図9Bは、本発明の第6実施形態によってリンク情報を用いてデータを復号化する方法を示す図であり、ダウンロードされるデータのリンク情報がインデックステーブルに存在し、上記リンク情報によって読み取られるキーが、上記ダウンロードされるデータのためにディスクに別に保存されている。
【0140】
図9Bを参照すると、ダウンロードされるデータと該データの復号化キー間のリンク情報が、図9Aと同様に、データベースファイルに存在する。ただし、図9Aとは違い、図9Bは、上記ダウンロードされるデータが、ディスクに記録されたデータの復号化キーとは異なるキーを用いて復号化される。
【0141】
図9Aで説明したように、インデックステーブルは、ダウンロードされたタイトルを再生できる新しいインデックステーブル630である。上記新しいインデックステーブルのタイトルのうち、Title #1(630a)とTitle #3(630b)はそれぞれディスクに記録されたTitle #1とTitle #2と同じタイトルであり、Title #2(630c)はダウンロードされたタイトルである。
【0142】
したがって、ディスクに記録されたタイトルの再生命令が与えられると、ユニットキーファイル920のタイトル別CPSユニットナンバーを用いて、上記タイトルを復号化できるキーを読み取ることができる。すなわち、“CPS_unit_number for Title #1”によって、上記インデックステーブル630のTitle #1(630a)がCPSユニット#1に含まれるという情報が確認できる。上記情報が確認されると、上記Title #1(630a)は、ディスクに記録されたデータの復号化キー921の中から“Unit Key for CPS Unit #1”921aが読み取られて復号化される。同様に、上記インデックステーブル630のTitle #3(630b)は、“CPS_unit_number for Title #2”によって、上記ディスクに記録されたデータの復号化キー921のうちの“Unit Key for CPS Unit #2”921aで復号化される。
【0143】
ディスク製作者は、ダウンロードされるデータを考慮して、ディスクに記録されたデータの復号化キーと別に、上記ダウンロードされるデータのためのスペアキーを上記ディスクに保存しておくことができる。コンテンツプロバイダは、上記ディスクに保存されたキーのうち、上記ダウンロードされるデータのために別に保存されたキーによって復号化が可能なように、上記ダウンロードされるデータを暗号化して提供する。したがって、上記キーを持つユーザのみ上記ダウンロードされるデータを再生できる。
【0144】
Title #2(630b)は、ダウンロードされるデータのために余分にディスクに保存されたキー922のうち、“Unit Key for CPS Unit #n”922aで復号化されることができるように暗号化されている。本発明によって、上記Title #2(630c)の復号化キーに対するリンク情報が、データベースファイルであるインデックステーブル630に“CPS_unit_number=N”で表示されている。Title #2(630c)に対する再生命令が与えられると、プレーヤーは、上記インデックステーブル630でCPSユニットナンバーが“N”であることを確認して“Unit Key for CPS Unit #n”を読み取る。上記読み取られた”Unit Key for CPS Unit #n”がTitle #3(630)と共にコンテンツ復号化モジュールに提供され、これによって上記Title #3(630)が復号化される。
【0145】
図9Cは、本発明の第7実施形態によってリンク情報を用いてデータを復号化する方法を示す図であり、リンク情報がローカルストレージに別のファイルとして構成された場合である。
【0146】
図9Aまたは図9Bと同様に、図9Cは、リンク情報を提供することによって該当のキーが読み取られる実施形態である。ただし、図9Aまたは図9Bとは違い、図9Cは、リンク情報がデータベースファイルではなく別のファイルに存在し、ディスクに記録されたタイトルまたはダウンロードされたタイトルのための該当キーが上記ファイルを用いて読み取られる。
【0147】
図9Cを参照すると、暗号化されたデータのためのユニットキーファイル910がディスクに存在し、ダウンロードされたデータが再生されうるようにする新しいインデックステーブル630が存在する。
【0148】
Title #1(630a)は“Unit Key for CPS Unit #1”910aで暗号化されたタイトルである。Title #3(630b)は、“Unit Key for CPS Unit #2”910bで暗号化されたタイトルである。Title #2は、ダウンロードされたタイトルで、“Unit Key for CPS Unit #3”910bで暗号化されたものである。
【0149】
上記インデックステーブル630の“First Paly”、”Top Menu”、タイトルのうちのいずれか一つによってデータを再生するためには、上記データが復号化される必要がある。上記データの復号化のためには、上記復号化に必要な適切なキーが読み取られてコンテンツ復号化モジュールに提供されなければならない。暗号化されたデータと上記データの復号化キー間のリンク情報がローカルストレージに別のファイルとして構成されることができる。以下では、上記別に構成されたファイルをリンク情報ファイルと呼ぶ。
【0150】
インデックステーブル630上の各項目に対するCPSユニットナンバーを含むリンク情報ファイル930がローカルストレージに提供される。上記インデックステーブル630のTitle #1(630a)は、上記リンク情報ファイル内のTitle #1に該当し、Title #2(630c)はTitle #3に該当し、Title #3(630b)はTitle #2に該当する。すなわち、“CPS_unit_number for Title #1”930aは、インデックステーブル630のTitle #1(630a)のCPSユニットナンバーを表す。“CPS_unit_number for Title #2”930bは、インデックステーブルのTitle #3(630b)のCPSユニットナンバーを表す。“CPS_unit_number for Title #3”930cは、インデックステーブルのTitle #2(630c)のCPSユニットナンバーを表す。
【0151】
Title #1(630a)に対する再生命令が与えられると、上記Title #1(630a)のCPSユニットが、ローカルストレージに構成されたリンク情報ファイルから確認されることができる。図9Cで、インデックステーブルのTitle #1(630a)のCPSユニットナンバーは“1”、Title #2(630c)のCPSユニットナンバーは“3”、Title #3(630b)のCPSユニットナンバーは“2”であり、これにより、Title #1(630a)は、CPSユニット#1に含まれる。したがって、“Unit Key for CPS Unit #1”910aがユニットキーファイル910から読み取られる。上記インデックステーブルのTitle #3(630b)の場合には“Unit Key for CPS Unit #2”910bが読み取られる。Title #2(630c)はCPSユニットナンバーが“3”で、CPSユニット#3に含まれるデータであるから、“Unit Key for CPS Unit #3”910cが読み取られる。
【0152】
一方、上記ローカルストレージに安全領域を設定し、上記安全領域に上記リンク情報ファイル930が保存されても良い。また、上記リンク情報ファイル930は、AVデータ(AV data)が保存される、AVデータ記録領域に保存されても良い。上記リンク情報ファイル930は、CPSユニットナンバーだけで構成されたユニットキーファイルの一つと見なされても良い。ただし、上記リンク情報ファイルは930は、上記ディスクに保存されたユニットキーファイル910とは違い、データの復号化のための実際キーが含まれていない。
【0153】
また、上記リンク情報ファイル930は、ダウンロードされるデータの再生のためにコンテンツプロバイダから別に提供されたものであっても良く、ディスクに記録されたデータとダウンロードされたデータが持つリンク情報を読み取って構成されたものであっても良い。
【0154】
また、ディスクに記録されたデータとダウンロードされたデータは、ユニットキーファイル内のユニットキーを共用することができる。スペアのユニットキーが上記ダウンロードされるデータのために保存され、上記ダウンロードされたデータが上記スペアのユニットキーによって復号化されることができるということは、前述した通りである。
【0155】
また、図9A乃至図9Cでは、上記ユニットキーファイルがディスクに保存された場合を例にして説明したが、図8A及び図8Bで説明した通り、上記ローカルストレージに別に保存されることも可能である。
【0156】
図6乃至図9Cの新しいインデックステーブル630は、インデックスファイル(“index”)の形態で外部からダウンロードされても良く、ローカルストレージ内で新しく構成されても良い。すなわち、上記インデックステーブル630は、ダウンロードされたデータが復号されうるようにユーザに提供可能であればいずれも可能である。
【0157】
図10は、本発明によるデータ復号方法を示す図である。
【0158】
図10を参照すると、暗号化されたデータに対する再生命令が与えられると(S10)、プレーヤーは、上記データのリンク情報を確認する(S20)。上記リンク情報は、データベースに存在しても良く、リンク情報ファイルとしてローカルストレージに存在しても良いことは、図9A乃至図9Cで既に説明した。
【0159】
上記リンク情報を用いて記録媒体またはローカルストレージ内に存在するユニットキーファイルからデータを暗号化したキーを読み取る(S30)。上記ユニットキーファイルは、記録媒体に記録されたデータの復号化キーのみで構成されたものであっても良く、ダウンロードされるデータのためのスペアキーをさらに含んで構成されたものであっても良い。
【0160】
上記キーが読み取られると(S30)、上記暗号化されたデータは上記キーと一緒にコンテンツ復号化モジュールに提供される(S40)。上記コンテンツ復号化モジュールで、上記データが上記提供されたキーによって復号化される(S50)。上記データが復号化されると、上記データは、暗号化以前の形態に復元され、デコーダ17によって再生されることができる。
【0161】
図11は、再生されるデータが共有される場合を説明するために示す図である。
【0162】
図11を参照すると、複数のタイトルがディスクに存在し、これらのタイトルのいずれか一つが、他のタイトルを構成するクリップの一部または全部を共有することができる。複数のタイトルが互いにクリップを共有する場合、ディスク製作者は、同一のユニットキーで暗号化されて同一のCPSユニットに含まれるデータを用いてタイトルを構成することが好ましい。すなわち、他のCPSユニットに属するデータは共有されないことが好ましい。これは、他のCPSユニットに含まれるデータで構成されたタイトルは、それぞれ一つのユニットキーで復号化されることができず、それぞれ異なるユニットキーが使用されなければならないため、上記該当するタイトルの再生時に誤りが生じることがあるためである。しかも、より大きいデータ処理容量と速度がプレーヤーに要求される。
【0163】
Title #3は、二つのプレイアイテムを含むプレイリスト#3によって再生される。該Title #3は、Title #1によって再生されるクリップ1110の一部1110aとTitle #2によって再生されるクリップ1120の一部1120aとを共有して構成される。上記Title #3がTitle #1とクリップを共有するためには、上記Title #1と同一のユニットキーが上記Title #3に割り当てられなければならない。クリップを直接的または間接的に共有することによって互いに関連付けられる上記Title #1,Title #2及びTitle #3は、同一のユニットキーである“key #1”を持つ。
【0164】
上記ではTitle #3がディスクに記録されたタイトルである場合を例にして説明したが、上記Title #3がディスクの外部からダウンロードされる場合にも同じ論理を適用することができる。コンテンツプロバイダは、ダウンロードするタイトルを提供するに当たり、ディスクに記録されたクリップを含むタイトルを構成する場合、同一のCPSユニットに含まれたクリップを使用することが好ましい。ディスク内のクリップをダウンロードされるタイトルに使用しようとする場合、上記クリップは同一のユニットキーで暗号化される。
【0165】
上記では、記録媒体にデータが記録されており、上記記録されたデータの再生のみ可能なBD−ROMにして説明した。しかし、記録媒体によって読み取りだけでなく上記記録媒体にデータを記録することもできる。以下、記録可能な記録媒体のうちBD−RE(BD Rewritable)を例にして、キーで暗号化されたデータを記録する方法について説明する。
【0166】
まず、データをBD−REディスクに記録する過程で、上記記録されるデータを再生できるプレイリストが仮想的に生成される。上記仮想的に生成されるプレイリストを仮想プレイリストと命名する。ディスクに記録されるデータの編集、記録などが上記仮想プレイリストによって行われる。
【0167】
上記仮想プレイリストは一つ以上のプレイアイテム(PI)で構成され、上記プレイアイテムは、上記仮想プレイリストによって再生されるクリップを指定する。上記クリップは、記録媒体またはローカルストレージに存在し、リアルプレイリストによって再生されることができる実際データである。上記仮想プレイリストは、一つのリアルプレイリストによって再生されるデータのみで構成されても良く、複数のリアルプレイリストによって再生されるデータの一部または全部を組み合わせて構成されても良い。
【0168】
以下、図11のプレイリスト#1をリアルプレイリスト#1、プレイリスト#2をリアルプレイリスト#2とし、プレイリスト#3を、上記プレイリスト#1及び2によって再生されるデータを記録可能なプレイリストである仮想プレイリスト#3として説明する。
【0169】
仮想プレイリストを構成するにおいて、本発明は、上記仮想プレイリストの構成に用いられるクリップが暗号化された場合、上記クリップが同一のCPSユニットに含まれることを特徴とする。すなわち、上記仮想プレイリストは、異なるCPSユニットに含まれるデータでは構成されないことが好ましい。
【0170】
仮想プレイリスト#3は、リアルプレイリスト#1によって再生されるクリップ1110の一部1110aとリアルプレイリスト#2によって再生されるクリップ1120の一部1120aとを組み合わせて構成することができる。上記リアルプレイリスト#1によって再生されるクリップ1110と上記リアルプレイリスト#2によって再生されるクリップ1120は、“Key #1”の同一ユニットキーを有する。同一のユニットキーで暗号化されたクリップは、同一のCPSユニットに含まれる。したがって、これらのクリップ1110,1120は同一のCPSユニットに含まれるクリップであり、上記仮想プレイリスト#3は上記クリップの一部1110a,1120aを組み合わせて構成することができる。データが上記仮想プレイリスト#3によってディスクに記録された場合、上記ディスクに記録されたデータはキー#1または上記キー#1に対応するキーで復号化されることができる。
【0171】
上記リアルプレイリスト#1によって再生されるクリップ1110と上記リアルプレイリスト#2によって再生されるクリップ1120がそれぞれ異なるCPSユニットに含まれる場合、すなわち、それぞれ異なるユニットキーによって暗号化された場合、本発明は、仮想プレイリストを生成しない。これにより、コンテンツプロバイダが許容しないコンテンツの複写、編集、記録が防止され、上記コンテンツを保護できる。
【0172】
図12は、本発明においてタイトルがメインパス及びサブパスで構成された場合を説明するために示す図である。
【0173】
まず、プレイリストはメインパスだけで構成されても良いが、一つのメインパスと一つまたは複数のサブパスとで構成されても良い。プレイリストがサブパスを含む場合、上記メインパスと上記サブパスを構成するデータは、同一のCPSユニットに含まれることが好ましい。この場合、上記メインパス及びサブパスは同一のユニットキーで復号化されることができる。
【0174】
図12を参照すると、メインパスを構成するデータはディスクに記録されたデータであり、サブパスを構成するデータがローカルストレージにダウンロードされたデータである。上記ダウンロードされたデータを再生できるプレイリストは、一つのメインパスと二つのサブパス(サブパス#2、サブパス#3)を含む。
【0175】
上記メインパスは。プレイアイテム#1(PI #1)とプレイアイテム#2(PI #2)を含み、上記プレイアイテム#1は、ディスクに記録されたクリップ#1(1210a)を指定し、上記プレイアイテム#2は、ディスクに記録されたクリップ#2(1210b)を指定する。上記クリップ#1とクリップ#2はビデオ(Video)、オーディオ(Audio)、プレゼンテーショングラフィック(PG)とインタラクティブグラフィック(IG)をマルチプルレックスして生成されたクリップである。
【0176】
上記サブパス#2とサブパス#3はそれぞれ、一つのサブプレイアイテム(SPI)を含む。上記サブパス#2を構成するサブプレイアイテムは、ローカルストレージに保存されたクリップ#1(1220a)を指定し、上記サブパス#3を構成するサブプレイアイテムは上記ローカルストレージに保存されたクリップ#2(1220b)を指定する。上記ローカルストレージに保存された上記クリップ#1(1220a)とクリップ#2(1220b)は、上記ディスクの外部からダウンロードされたクリップで、上記クリップ#1(1220a)は同期タイプオーディオストリーム(Sync type Audio stream)で、クリップ#2(1220b)はプレゼンテーショングラフィックのみのためのストリーム(PG−only stream)である。
【0177】
上記ディスクに記録された、上記メインパスを構成するためのクリップ#1(1210a)とクリップ#2(1210b)は、“Key for Title #2”によって復号化されるクリップである。上記メインパスとサブパス#2及び/またはサブパス#3を再生する場合、上記ローカルストレージに保存された、上記サブパス#2とサブパス#3を構成するためのクリップ#1(1220a)とクリップ#2(1220b)は、上記“Key for Title #2”によって復号化することができる。
【0178】
それぞれサブパス#2とサブパス#3を構成するクリップ#1(1220a)とクリップ#2(1220b)を暗号化する場合、コンテンツプロバイダは、上記サブパスと一緒に再生されるメインパスを構成するクリップ#1(1210a)とクリップ#2(1210b)と同一のキーで暗号化を行う。上記暗号化されたクリップをダウンロードしたユーザのうち、“Key for Title #2”を持つユーザは、上記“Key for Title #2”を使用して上記メインパスとサブパスを共に再生することができる。
【0179】
図12では、サブパスを構成するデータがダウンロードされる場合を例にしたが、プレイリストによって再生されるデータがいずれもディスクに記録されたデータであっても良く、メインパスを構成するデータがダウンロードされても良い。メインパスまたはサブパスを構成するデータのうちの一部をダウンロードしてディスクに記録されたデータと一緒に再生することも可能である。
【0180】
以下、図4を参照して、本発明によるデータ復号装置について説明する。
【0181】
本発明によるデータ復号装置は、記録媒体に記録されたデータを読み取るピックアップ11と、上記記録媒体と関連してダウンロードされる暗号化されたデータを保存するローカルストレージ15と、上記ダウンロードされたデータを、上記記録媒体またはローカルストレージのいずれかに保存されたキーファイル内のキーを用いて復号化する制御部12とを備える。
【0182】
上記ダウンロードされたデータの復号化キーは、上記記録媒体に記録されたデータの復号化キーであっても良く、上記ダウンロードされるデータの復号化のために上記記録媒体に別に保存されたキーであっても良い。
【0183】
上記ローカルストレージ15に保存されたキーを用いてデータを暗号化する場合、上記ローカルストレージ15に保存されたキーは、記録媒体から読み取られて上記ローカルストレージに保存されたキーであっても良く、別の過程を経て上記記録媒体の外部からダウンロードしたキーが上記ローカルストレージ15に保存されたキーに含まれても良い。
【0184】
上記記録媒体に記録されたデータを復号化する場合、上記制御部12は、上記記録媒体に保存されたキーファイルから上記キーを読み取ることができる。場合によっては、上記ローカルストレージに保存されたキーファイルが、上記記録媒体に記録されたデータと上記ローカルストレージにダウンロードされたデータの両方に用いられても良い。
【0185】
ただし、上記ローカルストレージ15にキーを保存する場合、ハッキングなどの危険を防止するために、上記ローカルストレージに安全領域を設定し、この安全領域に上記キーを配置することが好ましい。
【0186】
上記ローカルストレージ15にダウンロードされるデータが、記録媒体に記録されたメインパスと関連してダウンロードされるサブパスデータである場合、上記サブパスデータは、上記メインパスデータと同一のキーで復号化されることが好ましい。このため、コンテンツプロバイダは、上記記録媒体に記録されたメインパスデータと同一のキーを用いてサブパスデータを暗号化しなければならない。
【0187】
また、本発明によるデータ復号装置は、記録媒体から上記記録媒体の情報を読み取るピックアップ11と、上記記録媒体と関連してダウンロードされる暗号化されたデータを保存するローカルストレージ15と、上記ダウンロードされるデータと上記データの復号化キー間のリンク(link)情報を用いて上記復号化キーを読み取り、上記復号化キーで上記ダウンロードされたデータを復号化する制御部12とを備える。コンテンツプロバイダは、上記リンク情報を上記ダウンロードされるデータのデータベースファイルに含め、上記リンク情報がユーザに提供されるようにすることができる。
【0188】
また、上記リンク情報は、別のファイルとして構成され、上記ローカルストレージに保存されることができる。各データが属するCPSユニットを表す情報がリンク情報として用いられても良い。上記CPSユニットを表す情報としてはCPSユニットナンバーを用いることができる。
【0189】
以上の本発明の実施形態は、添付の特許請求の範囲に開示された本発明の技術的思想とその技術的範囲内で、様々に改良、変更、代替または付加できることは、当業者にとっては自明である。したがって、本発明は、特許請求の範囲及びその均等範囲内における本発明の改良及び変更された事項も含むことは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0190】
【図1】本発明の概念的理解を助けるために示す図である。
【図2】本発明の記録媒体としての光ディスクに記録されるファイル構造及びこれを用いて特定タイトルが再生される関係を示す図である。
【図3】本発明の記録媒体としての光ディスクの記録構造を示す図である。
【図4】本発明の光記録/再生機器の全体構成を示す図である。
【図5】本発明のデータの暗号化/復号化に対する概念的理解を助けるために示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態によるデータ復号方法を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態によるデータ復号方法を示す図ある。
【図8A】本発明の第3実施形態によるデータ復号方法を示す図である。
【図8B】本発明の第4実施形態によるデータ復号方法を示す図である。
【図9A】本発明の第5実施形態によるリンク(link)情報を用いたデータ復号方法を示す図である。
【図9B】本発明の第6実施形態によるリンク情報を用いたデータ復号方法を示す図である。
【図9C】本発明の第7実施形態によるリンク情報を用いたデータ復号方法を示す図である。
【図10】本発明によるデータ復号方法を示す流れ図である。
【図11】本発明において再生されるデータが共有される場合を説明するために示す図である。
【図12】本発明においてタイトルがメインパスとサブパスとからなる場合を説明するために示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体の再生に係り、特に、記録媒体、データ復号装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
記録媒体として大容量のデータを記録できる光ディスクが広く使用されている。なかでも最近では高画質のビデオデータと高音質のオーディオデータを長時間記録して保存することができる新しい高密度記録媒体、例えば、ブルーレイディスク(BD)が開発されている。
【0003】
次世代記録媒体技術であるBDは、既存のDVDを顕著に凌駕するデータを備えうる次世代光記録ソリューションとされている。また、他のデジタル機器と共にこれに対する開発に多くの努力がなされている。
【0004】
また、BD規格を応用した光記録/再生機器も開発され始めたが、未だBD規格は完備しておらず、光記録/再生機器の開発を完了するのに多くの難題が生じている。
【0005】
特に、上記のような光記録/再生機器は、BDを記録/再生する基本機能の他に、周辺の関連デジタル機器との統合的使用を考慮した付加的な機能も考慮しなければならず、よって、外部入力信号を受信してこれをディスプレイするか、外部入力信号と内蔵されたBDを共に用いて再生するなどの機能は必ず備えるべきと思われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のように外部入力信号及びBDを再生することにおいて、コンテンツプロバイダによって提供され開発された共有データを保護するための好ましい方法などが知られておらず、本格的なBDに基く光記録/再生機器を開発するのに多くの制約があるのが実情である。
【0007】
したがって、本発明は、関連技術の限界及び欠点による一つまたは複数の問題点を実質的に防止する、記録媒体、データ復号装置及び方法に関する。
【0008】
本発明の目的は、記録媒体外部から前記記録媒体と関連したデータを受信して保存することができるローカルストレージを備え、該ローカルストレージと記録媒体を用いてコンテンツを保護することができる記録媒体、データ復号装置及び方法を提供することにある。
【0009】
本発明の付加的な利点、目的及び特徴は、本技術分野における当業者にとっては下記の説明における本発明の例示から自明になるだろう。本発明の目的及び他の利点は、添付の図面と特許請求の範囲及び詳細な説明に具体的に指摘された構造によって実現及び取得される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的及び他の利点を達成するために、本発明のデータ復号方法は、ローカルストレージに、記録媒体と関連した暗号化されたデータをダウンロードする段階と、前記記録媒体に記録されたデータを、前記記録媒体に保存されたキーファイル内の第1タイプのキーを用いて復号化する段階と、前記ダウンロードされたデータを、前記記録媒体または前記ローカルストレージのいずれかに保存されたキーファイル内の第2タイプのキーを用いて復号化する段階と、を含む。
【0011】
例えば、前記第2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと同一のキーである。
【0012】
例えば、前記2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと別に保存されたキーである。
【0013】
例えば、前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記記録媒体に保存されたキーファイルとは別に保存されたキーファイルである。
【0014】
例えば、前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、ダウンロードされたキーを含む。
【0015】
例えば、前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記記録媒体から読み取られて前記ローカルストレージに保存されたキーファイルである。
【0016】
例えば、前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記ローカルストレージに設定された安全領域(secure area)に配置される。
【0017】
例えば、前記ダウンロードされたデータが前記記録媒体に記録されたメインパスと関連したサブパスデータである場合、前記サブパスデータは前記メインパスデータと同一のキーを用いて復号化される。
【0018】
また、本発明の他の態様において、データ復号方法は、ローカルストレージに、記録媒体と関連した、キーで暗号化されたデータをダウンロードする段階と、前記データの復号化キーを、前記データと前記復号化キー間のリンク(link)情報を用いて読み取る段階と、前記データを前記復号化キーを用いて復号化する段階と、を含む。
【0019】
例えば、前記リンク情報は、前記ダウンロードされたデータのデータベース(database)ファイルに含まれる。
【0020】
例えば、前記リンク情報は、前記ローカルストレージにリンク情報ファイルとして保存される。
【0021】
例えば、前記リンク情報ファイルは、前記ローカルストレージ内の安全領域(secure area)に保存される。
【0022】
例えば、前記リンク情報ファイルは、前記ローカルストレージ内のAVデータ記録領域に保存される。
【0023】
例えば、前記リンク情報は、CPSユニットナンバー(CPS unit number)である。
【0024】
例えば、前記復号化キーは、前記CPSユニットナンバーそれぞれを基準にして定義される。
【0025】
例えば、前記CPSユニットナンバーは、タイトル毎に割り当てられる。
【0026】
また、本発明の他の態様において、記録媒体は、コンテンツ(contents)が記録されたストリーム領域と、前記コンテンツの再生を管理するデータベース領域とを含み、前記ストリーム領域は、キーで暗号化された複数のタイトルを含み、前記複数のタイトルが互いにクリップの一部または全部を共有する場合、前記クリップを共有するタイトルは同一のキーで暗号化されている。
【0027】
例えば、キーで暗号化された前記タイトルがメインパスとサブパスを含む場合、前記メインパスとサブパスは同一のキーで暗号化される。
【0028】
例えば、ダウンロードされるタイトルが、前記記録媒体内の暗号化されたタイトルを構成するクリップの一部または全部を共有する場合、前記記録媒体内のクリップを共有する前記タイトルは同一のキーで暗号化される。
【0029】
また、本発明の他の態様において、復号装置は、記録媒体に記録されたデータを読み取るピックアップと、前記記録媒体と関連してダウンロードされた暗号化されたデータを保存するローカルストレージと、前記記録媒体に記録されたデータを、前記記録媒体に保存されたキーファイル内の第1タイプのキーを用いて復号化し、前記ダウンロードされたデータを、前記記録媒体またはローカルストレージのいずれかに保存されたキーファイル内の第2タイプのキーを用いて復号化する制御部と、を備える。
【0030】
例えば、前記第2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと同一のキーである。
【0031】
例えば、前記2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと別に保存されたキーである。
【0032】
例えば、前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記記録媒体に保存されたキーファイルとは別に保存されたキーファイルである。
【0033】
例えば、前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記ローカルストレージに設定された安全領域に配置される。
【0034】
例えば、前記ダウンロードされたデータが、記録媒体に記録されたメインパスと関連したサブパスデータである場合、前記制御部は、前記メインパスデータと同一のキーを用いて前記サブパスデータを復号化する。
【0035】
また、本発明の他の態様において、復号装置は、記録媒体から前記記録媒体に記録されたデータを読み取るピックアップと、前記記録媒体と関連してダウンロードされた暗号化されたデータを保存するローカルストレージと、前記ダウンロードされたデータと前記復号化キー間のリンク(link)情報を用いて前記復号化キーを読み取り、前記ダウンロードされたデータを、前記復号化キーを用いて復号化する制御部と、を備える。
【0036】
例えば、前記リンク情報は、前記ダウンロードされたデータのデータベースファイルに含まれる。
【0037】
例えば、前記リンク情報は、前記ローカルストレージにリンク情報ファイルとして保存される。
【0038】
例えば、前記リンク情報は、前記ローカルストレージ内の安全領域に保存される。
【0039】
例えば、前記リンク情報は、前記ローカルストレージ内のAVデータ記録領域に保存される。
【0040】
例えば、前記リンク情報は、CPSユニットナンバーである。
【0041】
本発明によれば、コンテンツが安全に提供される一方で、効率的に再生されることができるため、ユーザに一層便利な機能を提供することが可能になる。
【0042】
前述した説明及び後述する本発明の詳細な説明は、本発明を例示し且つ説明するためのもので、請求される本発明の理解をより助けるよう意図していることを理解されたい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明によれば、コンテンツの無断複製、配布などが防止できるため、安全なコンテンツの提供とデータの効率的再生が可能になり、ユーザに一層便利な機能を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下、本発明のさらなる理解のために提供され、本願の一部を構成する添付の図面を参照しつつ、本発明の原理と共に、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。図面中、同一の構成要素については可能な限り同一の参照番号及び符号を共通使用するものとする。
【0045】
まず、本発明は、説明の便宜上、記録媒体として光ディスク(optical disc)、特に“ブルーレイディスク(BD)”を例にして説明する。ただし、本発明の技術思想は他の記録媒体にも同一に適用可能であることは自明である。
【0046】
本発明で、“ローカルストレージ(local storage)”とは、光記録/再生機器(図1)内に備えられた一種の保存手段で、必要な情報及びデータをユーザが任意に保存して活用できる要素のことを意味する。すなわち、現在の一般的に用いられるローカルストレージには、“ハードディスク(hard disk)”、“システムメモリ(system memory)”、“フラッシュメモリ(flash memory)”などがあるが、本発明が必ずしもこれに限定されるわけではない。
【0047】
特に、上記“ローカルストレージ”は、記録媒体(例えば、ブルーレイディスク)と関連したデータを保存する手段としても用いられ、上記記録媒体と関連付けられてローカルストレージ内に保存されるデータは、通常、外部からダウンロードしたデータである。
【0048】
これと関連して、記録媒体から一部許容されたデータを直接読み取るか、または、記録媒体の記録/再生と関連したシステムデータ(例えば、メタデータ等)を生成し、ローカルストレージ内に保存することも可能であることは自明である。
【0049】
本発明では、説明の便宜上、上記記録媒体内に記録されたデータを“オリジナルデータ(original data)”と命名し、上記ローカルストレージ内に保存されたデータのうち、記録媒体と関連したデータを“付加データ(additional data)”と命名する。
【0050】
本発明で“タイトル(title)”とは、ユーザとのインターフェースをなす再生単位で、それぞれのタイトルは、特定のオブジェクトとリンク(link)されており、上記オブジェクト内のコマンドあるいはプログラムによって、ディスクに記録された、該当のタイトルに関連したストリームが再生される。特に、本発明では、説明の便宜上、ディスクに記録されたタイトルのうち、MPEG2圧縮方式による動画像、映画及びインタラクティブ(interactive)情報を有するタイトルを特に“HDMVタイトル”といい、Javaプログラムによって実行される動画像、映画及びインタラクティブ情報を有するタイトルを“BD−Jタイトル”と命名する。
【0051】
図1は、本発明の概念的理解を助けるために示す図で、光記録/再生機器10と周辺機器間の統合的使用の一例を示している。
【0052】
図1を参照すると、本発明の“光記録/再生機器10”は、様々な規格の光ディスクを記録したり再生できる機器で、設計によっては、特定規格(例えば、BD)の光ディスクのみを記録/再生可能にしても良く、または、記録は除いて再生のみ可能にしても良い。以下では、ブルーレイディスク(BD)と周辺機器との連携性を考慮して、BD−プレーヤー(BD−Player)またはBD−レコーダ(BD−recorder)を例にして説明する。本発明の“光記録/再生機器10”としては、コンピュータなどに内蔵可能なドライブ(drive)が含まれることは自明である。
【0053】
本発明に係る光記録/再生機器10は、光ディスク30を記録/再生する機能の他にも、外部入力信号を受信してこれを信号処理した後、別の外部ディスプレイ20を通じてユーザに対応する画像を伝達する機能を持つ。この場合、該外部入力信号には特別な制限はないが、DMB(Digital multimedia broadcasting)及びインターネットなどが代表的な外部入力信号となりうる。インターネットは現在誰でも容易にアクセスできる媒体で、光記録/再生機器10を通じてインターネット上の特定データがダウンロードされて用いられることができる。
【0054】
これと関連して、外部ソース(external source)としてコンテンツ(contents)を提供する者を“コンテンツプロバイダ(CP)”と総称する。
【0055】
本発明でいうコンテンツとは、タイトルを構成する内容で、記録媒体の製作者(author)によって提供されるデータのことを意味する。
【0056】
特に、本発明で解決しようとするところは、オリジナルデータと関連した付加データが暗号化された場合に、上記暗号化されたデータをキーを用いて復号化することにある。上記キーを用いた暗号化及び復号化については、図5以降で後述する。
【0057】
オリジナルデータと付加データについて具体的に説明すると、例えば、光ディスクに特定タイトル用の多重化された(multiplexed)AVストリームをオリジナルデータとして記録しておき、上記オリジナルデータのオーディオストリーム(例えば、韓国語)と異なるオーディオストリーム(例えば、英語)をインターネット上から付加データとして提供すると、ユーザによっては、インターネット上の付加データとしてオーディオストリーム(例えば、英語)をダウンロードして、オリジナルデータたるAVストリームと共に再生したい要求、または、付加データのみを再生したい要求がありうる。この要求を可能にするためには、上記オリジナルデータと付加データ間の関連性を規定し、これらのデータをユーザの要求に応じて管理/再生する体系化した方法が必要である。
【0058】
上記で、説明の便宜上、ディスクに記録された信号をオリジナルデータとし、ディスクの外部に存在する信号を付加データとしたが、これは、単にそれぞれのデータを取得する方法によって区分したもので、オリジナルデータと付加データが必ずしも特定のデータに限定されることはない。
【0059】
したがって、付加データには、一般に、オーディオ(Audio)、プレゼンテーショングラフィック(Presentation Graphic:PG)、インタラクティブグラフィック(Interactive Graphic:IG)、テキストサブタイトル(Text subTitle)等があるが、これに限定されず、これらの列挙したデータとビデオを全部含む多重化された(multiplexed)AVストリームが上記付加データになっても良い。すなわち、光ディスク外部に存在しながら、オリジナルデータと関連しているいかなる属性のデータも付加データになりうるわけである。
【0060】
また、付加データは、インデックスファイル(index)またはプレイリストファイル(*.m2ts)、クリップ情報ファイル(*.clpi)別にそれぞれダウンロードされても良く、コンテンツ単位またはタイトル単位にダウンロードされても良い。
【0061】
上記ユーザの要求を実現可能にするためには、オリジナルデータと付加データ相互間に関連したファイル構造を持つことが必須となり、これと関連して、以下、図2及び図3を参照してブルーレイディスク(BD)で使用可能なファイル構造(file structure)及びデータ記録構造について詳細に説明する。
【0062】
図2は、本発明による記録媒体としてのディスクに記録されたオリジナルデータを再生管理するためのファイル構造及びファイル構造を用いて特定タイトルが再生される関係を示す図である。
【0063】
図2を参照すると、本発明のファイル構造は、一つのルートディレクトリの下に、AACSディレクトリ(AACS)と少なくとも一つのBDディレクトリ(BDMV)が存在する。上記BDMVディレクトリは、ユーザとのインタラクティビティ(interactivity)を保障するための一般ファイル(上位ファイル)情報としてインデックスファイル(“index”)とオブジェクトファイル(“MovieObjet”)を含む。また、実際ディスクに記録されたデータに関する情報とこれを再生する方法などに関する情報を有するBDMVディレクトリは、プレイリストディレクトリ(PLAYLIST)、クリップインフォディレクトリ(CLIPINF)、ストリームディレクトリ(STREAM)、補助ディレクトリ(AUXDATA)、BDJOディレクトリ、メタディレクトリ(META)及びバックアップディレクトリ(BACKUP)を含む。以下、上記ディレクトリ及びディレクトリ内に含まれるファイルについて詳細に説明する。
【0064】
メタディレクトリ(META)は、データに対するデータであるメタデータファイルを含む。すなわち、サーチ(search)ファイル、ディスクライブラリ(Disc Library)のためのメタデータなどが上記ディレクトリに存在する。
【0065】
BDJOディレクトリ(BDJO)は、BD−Jタイトルを再生するためのBD−Jオブジェクトファイルを含む。
【0066】
補助データディレクトリ(AUXDATA)は、ディスク再生に必要な付加的なデータファイルを含む。例えば、上記補助データディレクトリ(AUXDATA)は、インタラクティブグラフィック(Interactive Graphic)の実行時のクリックサウンドを提供する“Sound.bdmv”ファイルと、ディスク再生時のフォント(font)情報を提供する“11111.otf”ファイルなどを含むことができる。
【0067】
ストリームディレクトリ(STREAM)は、ディスク内に特定フォーマットで記録されたAVストリームファイルが存在し、それぞれのストリームは現在広く知られたMPEG−2方式のトランスポートパケット((Transport packet)で記録される場合が最も一般的であり、ストリームファイル(01000.m2ts、02000.m2ts)の拡張名として“*.m2ts”を使用する。特に、ビデオ/オーディオ/グラフィック情報が多重化されたストリームをAVストリームといい、タイトルは少なくとも一つのAVストリームファイルで構成される。
【0068】
クリップインフォディレクトリ(CLIPINF)は、上記それぞれのストリームファイル(“*.m2ts”)と一対一対応するクリップ情報ファイル(01000.clpi、02000.clpi)で構成される。特に、上記クリップ情報ファイル(“*.clpi”)は、対応するストリームファイル(“*.m2ts”)の属性情報及びタイミング情報(timing information)等を含む。特に、ストリームファイル(“*.m2ts”)と上記ストリームファイル(“*.m2ts”)に一対一対応するクリップ情報ファイル(“*.clpi”)をまとめてクリップ(clip)と命名する。すなわち、クリップ(clip)は、ストリームファイル(“*.m2ts”)及びそのクリップ情報ファイル(“*.clpi”)をいずれも含むデータとなる。
【0069】
プレイリストディレクトリ(PLAYLIST)は、プレイリストファイル(“*00000.mpls”)を含み、それぞれのプレイリストファイル(“*00000.mpls”)は、特定クリップが再生される時間(playing interval)を指定する少なくとも一つのプレイアイテム(PI)及びサブプレイアイテム(SPI)を含む。上記プレイアイテム(PI)及びサブプレイアイテム(SPI)は、再生を希望する特定クリップの再生開始時間(IN−Time)と再生終了時間(OUT−Time)に関する情報を持つ。
【0070】
上記少なくとも一つのプレイアイテム(PI)による上記プレイリスト内の再生過程をメインパス(main path)といい、各サブプレイアイテム(SPI)による上記プレイリスト内の再生過程をサブパス(sub path)という。上記メインパスは、上記プレイリストファイル内に必ず存在しなければならず、上記サブパスは、サブプレイアイテム(SPI)の存在によって少なくとも一つが必要に応じて存在する。
【0071】
すなわち、プレイリストファイルは、少なくとも一つのプレイアイテムの組み合わせによって所望のクリップの再生を行う全体再生管理ファイル構造内の基本的再生管理ファイル単位となる。
【0072】
バックアップディレクトリ(BACKUP)は、上記ファイル構造上のデータのうち、特にディスク再生と関連した情報が記録されるインデックスファイル(“index”)、オブジェクトファイル(MovieObject、BD−JObject)、プレイリストディレクトリ(PLAYLIST)内の全てのプレイリストファイル(“*.mpls”)及びクリップインフォディレクトリ(CLIPINF)内の全てのクリップ情報ファイル(“*.clpi”)に対するコピー(copy)ファイルを保存する。これらファイルの損失はディスク再生に致命的であるから、上記バックアップディレクトリ(BACKUP)はバックアップ(backup)用に上記ファイルを保存するわけである。
【0073】
上記AACSディレクトリ(AACS)にはユニットキーファイルが存在し、上記ユニットキーファイルには、キーで暗号化された(encrypted)データに関する暗号化情報が存在する。
【0074】
図2の別の部分には、前述した上記ディスクパッケージによって特定タイトルが再生される関係が示されている。
【0075】
インデックスファイル(これを‘インデックステーブル’ともいう。)によって提供されるタイトルに対してユーザのタイトル再生命令があると、該当タイトルの再生が始まる。これについて詳細に説明すると、下記の通りである。
【0076】
まず、該当のディスクがロードされると、最初に再生される画面に関する情報を持つ“First play”情報と、メニュー画面を提供する“Top Menu”情報と、少なくとも一つの“タイトル(Title #1〜 Title #n)”情報とが、インデックステーブル(index.bdmv)内に構成される。
【0077】
光ディスク30が光記録/再生機器10内にロード(load)されると、上記インデックステーブルによるタイトルメニュー情報がユーザにディスプレイ20を通じて提供される。上記ユーザが特定タイトルまたはメニュー画面内の特定メニューを選択すると、以降ディスク製作者(disc author)があらかじめ定義しておいたファイル構造によって再生が始まる。すなわち、特定タイトル(例えば、Title #1)の再生命令があると、再生管理ファイル構造上のオブジェクトファイル(Movie Object、BD−J Object)内に備えられたコマンドまたはプログラムによって該当するプレイリストファイルが実行され、プレイリストファイル情報によって上記Title #1を構成する少なくとも一つのクリップ(例えば、Clip #1〜Clip #3)が特定プレイアイテム及び/またはサブプレイアイテムによって再生される。
【0078】
“First play”、“Top Menu”または“Title”が暗号化された場合、上記“First play”、“Top Menu”、“Title”によって再生されるデータは、再生のために復号化されなければならない。上記“First play”、“Top Menu”または“Title”のいずれか一つに対する再生命令が与えられると、AACSディレクトリ内のユニットキーファイルから対応するキーを読み取り、上記読み取られたキーを用いてデータを復号化したのち再生するようになる。
【0079】
図3は、本発明によって記録媒体である光ディスク上に記録されたデータ記録構造を示す図である。
【0080】
図3を参照すると、ディスク内周から順に、全体ファイルを管理するためのシステム情報としてファイルシステム情報領域と、記録されたAVストリーム(“*.m2ts”)を再生するためのプレイリストファイル及びクリップ情報ファイルが記録された領域(これを“データベース領域”ともいう)、及びオーディオ/ビデオ/グラフィックなどで構成されたストリームが記録されるAVストリーム領域(AVストリーム領域)が存在する。本発明において上記AVストリーム領域に記録されたデータをオリジナルデータと命名することは、既に説明した通りである。
【0081】
本発明は、上記ディスクに記録されたオリジナルデータ(例えば、図2のようなファイル構造)及び/またはローカルストレージに保存される付加データが暗号化された場合、上記暗号化されたデータを復号化する装置及び方法を提供することを意図している。
【0082】
図4は、本発明の光記録/再生機器10の全体構成を示す図である。
【0083】
図4を参照すると、本発明の光記録/再生機器10は、基本的に、光ディスクに記録されたオリジナルデータ及び再生管理ファイル情報を含む管理情報を再生するためのピックアップ11と、ピックアップ11の動作を制御するサーボ14と、上記ピックアップ11から受信した再生信号を希望する信号値に復元するか、記録される信号を光ディスクに記録可能な信号に変調(modulation)して伝達する信号処理部13と、これらの動作を制御するマイコン16と、を含む。
【0084】
また、制御部12は、ユーザ命令等によって光ディスク外の位置に存在する付加データをダウンロードしてこれをローカルストレージ15に保存するとともに、オリジナルデータ及び/または付加データが暗号化された場合、上記暗号化されたデータを復号化し、ユーザの要求に応じて上記復号化されたデータを再生する。
【0085】
また、AVデコーダ17は、制御部12の制御によって出力データ(オリジナルデータ及び/または付加データ)を最終的にデコーディングし、上記デコーディングされたデータをユーザに提供する。
【0086】
また、AVエンコーダ18は、光ディスクに信号を記録する機能を果たすために制御部12の制御によって入力信号を特定フォーマットの信号、例えば、MPEG2トランスポートストリームに変換して信号処理部13に提供する。
【0087】
図5は、本発明のデータの暗号化/復号化に対する概念的理解を助けるために示す図である。
【0088】
図5を参照すると、データの暗号化(encryption)は、特定アルゴリズムを用いてデータを変形することによって、コンテンツプロバイダ(CP)が提供するコンテンツの不法複製(copy)、配布(redistribution)及び編集などを防止するコンテンツ保護方法(content protection method)の一つである。したがって、データの暗号化は、上記データへの権限のないアクセスを防ぐ一種の錠前の役割を果たし、上記特定アルゴリズムは、上記錠前のためのキーの役割を果たす。以下、上記データの暗号化に用いられる上記特定アルゴリズムを暗号化キーと呼ぶ。
【0089】
上記暗号化されたデータを再生するためには、上記暗号化に用いられた特定アルゴリズムを解読できる手段が提供されなければならない。上記特定アルゴリズムを解読する手段は、上記錠前を開く一種のキーの役割を担う。上記キーが提供されると、上記キーによって上記データの暗号化に用いられたアルゴリズムが解読され、上記データが元来の形態に復元される。このようなデータの復元を復号化(decryption)という。
【0090】
本発明ではデータの暗号化及び復号化に用いられる上記アルゴリズムをキーと命名する。データの暗号化は、コンテンツ単位、タイトル単位など一定の単位別に行なわれることができ、上記一定の単位別にデータを暗号化するのに用いられるキーをユニットキー(Unit Key)と呼ぶ。
【0091】
本発明で、“CPS(Content Protection System)ユニット”とは、同一のユニットキーによって暗号化された“First play”、“Top Menu”及び/または“タイトル”のグループを意味し、各CPSユニットは、CPSユニットナンバー(CPS_unit_number)を持つ。
【0092】
例えば、“First Play”によって再生される全てのAVストリームファイルは、同一のユニットキーを用いて同一のCPSユニットに含まれ、“Top Menu”によって再生される全てのAVストリームファイルは、同一のユニットキーで暗号化されて同一のCPSユニットに含まれる。同様に、一つのタイトルによって再生される全てのAVストリームファイルは、同一のユニットキーで暗号化されて同一のCPSユニットに該当する。
【0093】
特に、図5で、Title #1,2及び3が記録媒体であるBD−ROMディスクに記録されており、上記記録媒体の外部からダウンロードしたTitle #4がローカルストレージに存在する。上記タイトル(Title #1〜#4)を構成するデータは暗号化されたデータであり、上記データの暗号化に用いられたキーに関する情報がディスク内のユニットキーファイルに存在する。上記ユニットキーファイルはディスクの外部に存在しても良いが、ハッキング(hacking)などによる情報漏れを防ぐためにはディスク内に存在することが好ましい。
【0094】
ユーザがディスクに記録されたTitle #3を再生するように選択した場合、上記Title #3の再生のためには、上記Title #3の復号化に用いられるキー(以下、復号化キー)がコンテンツ復号化モジュール(Contents Decryption Module)に提供されなければならない。
【0095】
上記Title #3の復号化キーが提供されると、上記コンテンツ復号化モジュールは、上記提供されたキーを用いて、上記Title #3を暗号化以前のデータ形態に復号化し、該復号化されたデータがデコーダ17を通じて再生される。
【0096】
図5で、ローカルストレージ内の付加データを含んで構成されたタイトルがTitle #4と表現され、これがユーザに提供される。ユーザが上記Title #4の再生を命令すると、上記Title #4の復号化キーが上記ユニットキーファイルから読み取られ、上記Title #4を復号化するために上記読み取られたキーが上記Title #4と一緒にコンテンツ復号化モジュールに提供される。
【0097】
図6乃至図8Bは、本発明によるキーを用いたデータ復号方法の実施形態を示す図である。図6及び図7は、ダウンロードされるデータをディスク内のキーを用いて復号化する方法を示す。図6で、ダウンロードされるデータの復号化キーは、ディスクに記録されたデータの復号化にも使用されるキーである。図7で、ダウンロードされるデータの復号化キーは、上記ダウンロードされるデータのためにディスクに別に保存されたキーである。図8Aまたは図8Bは、ローカルストレージに保存されたユニットキーファイル内のキーを用いてデータを復号化する方法を示す。図8Aで、ダウンロードされるデータのみが、ローカルストレージに配置されるユニットキーファイル内のキーを使用する。図8Bで、ディスクに記録されたデータが、ローカルストレージに配置されるユニットキーファイルから読み取られたキーを使用する。
【0098】
図6は、本発明の第1実施形態によるデータ復号方法を示す図で、ダウンロードされたデータが、ディスク記録されたデータの復号化に用いられるように、上記ディスクに保存されたキーによって復号化される。すなわち、ダウンロードされたデータが、ディスクに記録されたデータと復号化キーを共有する。
【0099】
図6を参照すると、インデックステーブル610とユニットキーファイル620がディスクに存在し、上記ディスクに存在する上記インデックステーブルは“First Play”、“Top Menu”及び“タイトル(Title #1,Title #2,…)”で構成されている。
【0100】
上記ディスク内の上記ユニットキーファイルには、上記インデックステーブルに含まれたインデクシング項目、すなわち、“First Play”、“Top Menu”、“タイトル(Title #1,Title #2,…)”を構成するデータの復号化キーに関する情報が保存される。以下では、Title #nを構成するデータの復号化キーを“Key for Title #n”で表す。すなわち、“Key for Title #1”620aは、ディスク内のTitle #1(610a)のために提供されたキーで、“Key for Title #2”620bは、ディスク内のTitle #2(610b)のために提供されたキーである。
【0101】
暗号化されたデータがディスクの外部からローカルストレージにダウンロードされることができる。この場合、上記ダウンロードされたデータを再生できる新しいインデックステーブル630がユーザに提供される。上記インデックステーブル630上のTitle #1(630a)は、ディスク内のTitle #1(610a)に該当し、Title #2(630c)は、ダウンロードされたデータを含むタイトル(以下、ダウンロードされたタイトル)に該当し、Title #3(630b)はディスク内のTitle #2(610b)に該当する。
【0102】
上記ダウンロードされたTitle #2(630c)が暗号化されたデータで構成された場合、上記Title #2を再生するためには、上記暗号化されたデータが復号化されなければならない。
【0103】
図6は、上記ダウンロードされたデータの復号化キーが上記ディスク内に存在する場合であり、上記キーは、ディスク内に存在する他のデータの復号化キーに対応する。すなわち、新しいインデックステーブル上のTitle #2(630c)は、“Key for Title #1”(620a)で復号化されることができるが、この場合、“Key for Title #1”(620a)は、ディスクに記録されたTitle #1(610a=630a)の復号化キーである。
【0104】
コンテンツプロバイダ(CP)は、ディスクに記録されたデータの復号化キー(620a,620b等)によって復号化されることができるようにデータを暗号化し、該暗号化されたデータをユーザに提供できる。ユーザが、上記暗号化されたデータをダウンロードした場合、プレーヤーは上記ディスクから上記ダウンロードされたデータの復号化キーを読み取り、上記読み取られた復号化キーで上記ダウンロードされたデータを復号化して再生する。
【0105】
図7は、本発明の第2実施形態によるデータ復号方法を示す図であり、ダウンロードされたデータが、上記ダウンロードされたデータのためにディスクに別に保存されたキーで復号化される。すなわち、ディスクに記録されたデータの復号化キーが、ダウンロードされたデータの復号化に使用されない。
【0106】
図7を参照すると、ディスクに記録されたインデックステーブルとダウンロードされたデータを再生するため、新しいインデックステーブルは、図6で前述したインデックステーブル(610及び630)と同じである。ただし、図7の実施形態では、ディスクに記録されたデータのために上記ディスクに記録された復号化キー721とは別に、ダウンロードされるデータのための復号化キー722が保存される。暗号化されたデータがダウンロードされる場合、該暗号化されたデータは、上記別に保存されたキー722のいずれか一つで復号化される。
【0107】
すなわち、ディスクに記録されたタイトル(630a=610a,630b=610b)は、それぞれディスクに記録されたデータの復号化キー721で復号化され、ダウンロードされたタイトル630cは、ダウンロードされたデータのために別に保存されたキー722のいずれか一つで復号化される。
【0108】
具体的に、新しいインデックステーブル630のTitle #1(630a)の再生命令が与えられると、上記ディスクに記録されたタイトルの復号化キー721のうち、“Key for Title #1”721aが上記Title #1と共にコンテンツ復号化モジュールに提供される。上記コンテンツ復号化モジュールで、上記Title #1は、上記“Key for Title #1”721aによって復号化される。Title #3(630b)の復号化キーである“Key for Title #2”721bもまた、上記ディスクに記録されたタイトルの復号化キー721の一つである。
【0109】
ディスク製作者(author)は、ダウンロードされるデータを考慮して余分のキーを上記ディスクに保存しておくことができる。そして、暗号化されたデータが、これらのキーのいずれか一つで復号化できるように、対応するキーでデータを暗号化してユーザに提供できる。すなわち、上記新しいインデックステーブル630上のTitle #2(630c)は、ダウンロードされるデータのために余分に保存されたキー722のいずれか一つ“Key for Title #n”722aで復号化可能なように暗号化されてユーザに提供されたタイトルである。上記ユーザが上記Title #2(630c)の再生命令を与えると、プレーヤーは、ダウンロードされるデータのために保存されたキー722のうち、上記“Key for Title #n”を読み取り、該読み取られたキーを用いて上記Title #2を復号化する。
【0110】
図8Aは、本発明の第3実施形態によるデータ復号方法を示す図であり、ディスクに保存されたキーとは別のキーがローカルストレージに保存され、ダウンロードされたデータが、上記ローカルストレージに保存された上記キーで復号化される。すなわち、ディスクとローカルストレージに上記ディスクと関連したユニットキーファイルが二つ存在する。
【0111】
ハッキング(hacking)などによって暗号化情報が漏出されるのを防止するために、復号化キーはディスク内に存在されることが好ましいが、権限ないユーザはアクセスできない安全領域(secure area)がローカルストレージに設定され、この安全領域にキーが保存されても良い。
【0112】
本実施形態で、ディスクに保存されたユニットキーファイル620の他にローカルストレージにユニットキーファイル820が保存され、上記ディスクと上記ストレージのそれぞれにユニットキーファイルが存在する。上記ローカルストレージに保存されるユニットキーファイルは、ディスク外部からダウンロードされたものであっても良く、上記ディスクから読み取られたものであっても良い。
【0113】
なお、データを復号化する際に、ディスクに保存されたデータは上記ディスクに保存されたキーを用いて復号化され、ダウンロードされたデータはローカルストレージに保存されたキーを用いて復号化されることができる。
【0114】
新しいインデックステーブル630上のTitle #1またはTitle #3の再生命令が与えられると、プレーヤーは、ディスクに保存されたキー620の中で該当するタイトルに対応するキーを読み取り、該読み取られたキーをコンテンツ復号化モジュールに提供する。具体的には、Title #1に対してはディスクに保存されたキー620のうちの“Key for Title #1”620aが読み取られ、Title #3に対しては“Key for Title #2”620bが読み取られる。
【0115】
一方、ダウンロードされたTitle #2の再生命令が与えられると、上記Title #2の復号化過程では、上記ディスクに保存されたキーファイル620の代わりに、上記ローカルストレージに保存されたキーファイル820から該当のキー820aが読み取られる。
【0116】
図8Bは、本発明の第4実施形態によるデータ復号方法を示す図であり、ユニットキーファイルがローカルストレージに存在し、ディスクに記録されたデータとダウンロードされたデータが上記ローカルストレージ内の上記ユニットキーファイル内のキーによって復号化される。
【0117】
図8Aと同様に、図8Bではローカルストレージにユニットキーファイルが保存され、ディスクと上記ローカルストレージにそれぞれユニットキーファイルが存在する。ただし、図8Aでは上記ローカルストレージに保存されたキーが、ダウンロードされたデータの復号化にのみ用いられるのに対し、図8Bではそれが、ダウンロードされたデータの他にディスクに記録されたデータの復号化にも用いられる。
【0118】
すなわち、Title #1,Title #2,Title #3の復号化キーがディスクに保存されたユニットキーファイル620から読み取られず、ローカルストレージ内のユニットキーファイル830から読み取られる。ダウンロードされたタイトルであるTitle #2(630c)の復号化は、上記ローカルストレージ内の“Key for Title #n”832aによって行われ、ディスクに記録されたタイトルであるTitle #1(630a)とTitle #3(630b)の復号化もまた、上記ローカルストレージ内の“Key for Title #1”(831a)と“Key for Title #2”(831b)によってそれぞれ行われる。
【0119】
上記ローカルストレージに保存されたユニットキーファイルは、ダウンロードしたキーを含んでも良く、ディスクから読み取られて上記ローカルストレージに保存されたものであっても良い。必要に応じて、ローカルストレージ内に安全領域を設定し、該安全領域に該当のキーを保存しても良いことは、図8Aの前述と同様である。
【0120】
または、ディスクに記録されたデータを、上記ディスクに保存されたキーではなくローカルストレージに別に保存されたキーを用いて復号化する場合、上記ディスクに記録されたデータの復号化に用いられる上記キーを、上記ディスクに保存されたキーから読み取られたキーに制限しても良い。例えば、ユニットキーファイルを、ディスクに記録されたキーとダウンロードされたキーとで構成してローカルストレージに保存しておき、データの再生命令が与えられると、上記ローカルストレージに保存されたユニットキーファイルから必要なキーが読み取られるようにしても良い。
【0121】
一方、図8Bは、ディスクに記録されたタイトル(630a及び630b)のためのキー831とダウンロードされたタイトル630cのためのキー832とが区分されてローカルストレージに保存された例を示す図である。図6でディスクに保存されたデータのために用いられるキーが、ダウンロードされるデータのために用いられる場合と同様に、ディスクに記録されたタイトルのためのキーとダウンロードされたタイトルのためのキーが区分されずに保存されることができることは自明である。
【0122】
本発明によれば、データ暗号化に対応するキーを所有するユーザのみが該当データを復号化できるため、コンテンツプロバイダのコンテンツが安全に提供されることができる。すなわち、権限ないユーザが上記データをダウンロードする場合、相応するキーを所有していないからデータを再生できない。これにより、記録媒体及びローカルストレージにダウンロードされるコンテンツを保護することができる。
【0123】
なお、データが暗号化されており、上記データを復号化できるキーが複数存在する場合、上記暗号化されたデータを復号化できる適切なキーが選択される必要がある。したがって、本発明は、暗号化されたデータの復号化に適合するキーを選択できるようにリンク情報を用いてデータを復号化する方法及び装置を提供する。
【0124】
図9A乃至図9Cは、それぞれ本発明の実施形態によってリンク(link)情報を用いてデータを復号化する方法を示す図である。
【0125】
以下では、一つのタイトルを構成するデータが同一のユニットキーで暗号化され、リンク情報としてCPSユニットナンバー(CPS unit number)を用いる場合を例にして説明する。CPSユニットナンバーは、CPSユニット別に与えられ、上記CPSユニットが同一のユニットキーで暗号化されたデータのグループを意味するということは、前述した通りである。
【0126】
図9A及び9Bは、ダウンロードされるデータのリンク情報がインデックステーブルなどのデータベースファイルに保存された場合を示す図である。図9Cは、ダウンロードされるデータのリンク情報とディスクに記録されたデータのリンク情報が、ローカルストレージに別のファイルとして保存された場合を示す図である。
【0127】
データベースファイルとは、データの再生に関連した管理ファイルのことをいう。インデックステーブル、プレイリストファイル、クリップ情報ファイルなどがこれに該当する。以下では、リンク情報が上記データベースファイルのうちインデックステーブルに備えられた場合を例にして説明するが、本発明が以下の実施形態に限定されないことは自明である。
【0128】
図9Aは、本発明の第5実施形態によってリンク情報を用いてデータを復号化する方法を示す図であり、ダウンロードされるデータの復号化を可能にするキーを表すリンク情報が存在し、この復号化キーは、ディスクに記録されたデータの復号化に用いられるキーでもある。すなわち、図9Aで、ディスクに記録されたデータの復号化キー(例えば、910a及び910b)のみがユニットキーファイル910に記録され、ダウンロードされるタイトルの復号化キーは別に記録されていない。
【0129】
上記ユニットキーファイル910は、ディスクに記録されたデータがどのCPSユニットに含まれるかを表す情報と当該CPSユニットに対するユニットキーを含む。以下では、暗号化されたデータがどのCPSユニットに含まれるかを表す上記情報を、CPSユニットナンバーで表現する。図9Aの実施形態で、一つのタイトルを構成するデータが同一のユニットキーで暗号化され、各タイトル別にCPSユニットナンバーが与えられることができる。
【0130】
なお、上記CPSユニットナンバーは、各タイトルごとに個別的に付与されることで十分であり、各タイトルごとにそれぞれ異なるCPSユニットナンバーが付与される必要はない。すなわち、複数のタイトルが同一のCPSユニットナンバーを有しても良く、各タイトルごとにそれぞれ異なるCPSユニットナンバーを有しても良い。
【0131】
また、ユニットキーファイルに記録されたユニットキーは、CPSユニットごとに定義されることが好ましい。したがって、本発明においてCPSユニットナンバーが異なると、異なるユニットキーで暗号化されて異なるCPSユニットに含まれるデータであることを意味する。CPSユニットナンバーが同一であれば、同一のユニットキーで暗号化されて同一のCPSユニットに含まれるデータであることを意味する。
【0132】
インデックステーブル630のTitle #1(630a)は、ディスクに記録されたタイトルのうちTitle #1に該当し、Title #3(630b)は、上記ディスクに記録されたタイトルのうちTitle #2に該当する。すなわち、Title #3(630b)の再生のためには、上記ディスクに記録されたTitle #2が再生される。上記インデックステーブルのTitle #2(630c)は、ダウンロードされたタイトルである。上記インデックステーブルは、ダウンロードされたタイトルを再生できるように新しく構成されたもので、コンテンツプロバイダによって別に提供されたものであっても良く、プレーヤーによって新しく生成されたものであっても良い。
【0133】
したがって、“CPS_unit_number for Title #1”は、インデックステーブル630のTitle #1(630a)のリンク情報であり、“CPS_unit_number for Title #2”は、上記インデックステーブル630のTitle #3(630b)のリンク情報である。
【0134】
上記インデックステーブル630のTitle #1(630a)に対する再生命令が与えられると、プレーヤーは、ディスクに保存されたユニットキーファイル910から“CPS_unit_number for Title #1”を確認し、上記Title #1(630a)の属するCPSユニットがわかる。図9Aで、上記Title #1は、CPSユニット#1に含まれる。上記Title #1が上記CPSユニット#1に含まれることが確認されると、“Unit Key for CPS Unit #1”910aが、上記Title #1を復号化するために読み取られる。上記インデックステーブルのTitle #3(630b)の場合、上記Title #3はディスクに記録されたTitle #2と同じタイトルであるから、ユニットキーファイル910の“CPS_unit_number for Title #2”によって上記Title #3(630b)がCPSユニット#2に含まれることを確認することができる。
【0135】
上記インデックステーブル630のTitle #2(630c)の再生のためにも上記Title #2を復号化できるキーが必要とされ、よって、適切なキーがユニットキーファイルから選択されなければならない。本発明は、ダウンロードされるデータの復号化に必要な適合したキーを読み取るために、データと上記データの復号化に必要なキーを連結するリンク情報をおくことを特徴とする。この場合、上記リンク情報は、データベースファイルに備えられることができる。
【0136】
例えば、上記Title #2(630c)がCPSユニット#1に含まれる場合、すなわちTitle #2(630c)の復号化キーが“Unit Key for CPS Unit #1”である場合、上記Title #2を含んで構成されるインデックステーブルに上記Title #2に対して“CPS_unit_number=1”というリンク情報が位置することができる。この場合、上記Title #2(630c)に対する再生命令が与えられると、プレーヤーは、上記インデックステーブルからCPSユニットナンバーを確認して“Unit Key for CPS Unit #1”910aを読み取る。
【0137】
上記Title #2(630c)の復号化キーは、ディスクに記録されたタイトルであるTitle #1(630a)の復号化キーでもある。すなわち、上記Title #2(630c)と上記Title #1(630a)が同一のキーで暗号化され、ユニットキーを共有する。
【0138】
暗号化されたデータと上記データの復号化に用いられるキー間のリンク情報があると、上記リンク情報を用いて上記データの復号化に用いられる上記キーを容易に読み取ることが可能になる。したがって、本発明は、データを円滑に復号化できる。
【0139】
図9Bは、本発明の第6実施形態によってリンク情報を用いてデータを復号化する方法を示す図であり、ダウンロードされるデータのリンク情報がインデックステーブルに存在し、上記リンク情報によって読み取られるキーが、上記ダウンロードされるデータのためにディスクに別に保存されている。
【0140】
図9Bを参照すると、ダウンロードされるデータと該データの復号化キー間のリンク情報が、図9Aと同様に、データベースファイルに存在する。ただし、図9Aとは違い、図9Bは、上記ダウンロードされるデータが、ディスクに記録されたデータの復号化キーとは異なるキーを用いて復号化される。
【0141】
図9Aで説明したように、インデックステーブルは、ダウンロードされたタイトルを再生できる新しいインデックステーブル630である。上記新しいインデックステーブルのタイトルのうち、Title #1(630a)とTitle #3(630b)はそれぞれディスクに記録されたTitle #1とTitle #2と同じタイトルであり、Title #2(630c)はダウンロードされたタイトルである。
【0142】
したがって、ディスクに記録されたタイトルの再生命令が与えられると、ユニットキーファイル920のタイトル別CPSユニットナンバーを用いて、上記タイトルを復号化できるキーを読み取ることができる。すなわち、“CPS_unit_number for Title #1”によって、上記インデックステーブル630のTitle #1(630a)がCPSユニット#1に含まれるという情報が確認できる。上記情報が確認されると、上記Title #1(630a)は、ディスクに記録されたデータの復号化キー921の中から“Unit Key for CPS Unit #1”921aが読み取られて復号化される。同様に、上記インデックステーブル630のTitle #3(630b)は、“CPS_unit_number for Title #2”によって、上記ディスクに記録されたデータの復号化キー921のうちの“Unit Key for CPS Unit #2”921aで復号化される。
【0143】
ディスク製作者は、ダウンロードされるデータを考慮して、ディスクに記録されたデータの復号化キーと別に、上記ダウンロードされるデータのためのスペアキーを上記ディスクに保存しておくことができる。コンテンツプロバイダは、上記ディスクに保存されたキーのうち、上記ダウンロードされるデータのために別に保存されたキーによって復号化が可能なように、上記ダウンロードされるデータを暗号化して提供する。したがって、上記キーを持つユーザのみ上記ダウンロードされるデータを再生できる。
【0144】
Title #2(630b)は、ダウンロードされるデータのために余分にディスクに保存されたキー922のうち、“Unit Key for CPS Unit #n”922aで復号化されることができるように暗号化されている。本発明によって、上記Title #2(630c)の復号化キーに対するリンク情報が、データベースファイルであるインデックステーブル630に“CPS_unit_number=N”で表示されている。Title #2(630c)に対する再生命令が与えられると、プレーヤーは、上記インデックステーブル630でCPSユニットナンバーが“N”であることを確認して“Unit Key for CPS Unit #n”を読み取る。上記読み取られた”Unit Key for CPS Unit #n”がTitle #3(630)と共にコンテンツ復号化モジュールに提供され、これによって上記Title #3(630)が復号化される。
【0145】
図9Cは、本発明の第7実施形態によってリンク情報を用いてデータを復号化する方法を示す図であり、リンク情報がローカルストレージに別のファイルとして構成された場合である。
【0146】
図9Aまたは図9Bと同様に、図9Cは、リンク情報を提供することによって該当のキーが読み取られる実施形態である。ただし、図9Aまたは図9Bとは違い、図9Cは、リンク情報がデータベースファイルではなく別のファイルに存在し、ディスクに記録されたタイトルまたはダウンロードされたタイトルのための該当キーが上記ファイルを用いて読み取られる。
【0147】
図9Cを参照すると、暗号化されたデータのためのユニットキーファイル910がディスクに存在し、ダウンロードされたデータが再生されうるようにする新しいインデックステーブル630が存在する。
【0148】
Title #1(630a)は“Unit Key for CPS Unit #1”910aで暗号化されたタイトルである。Title #3(630b)は、“Unit Key for CPS Unit #2”910bで暗号化されたタイトルである。Title #2は、ダウンロードされたタイトルで、“Unit Key for CPS Unit #3”910bで暗号化されたものである。
【0149】
上記インデックステーブル630の“First Paly”、”Top Menu”、タイトルのうちのいずれか一つによってデータを再生するためには、上記データが復号化される必要がある。上記データの復号化のためには、上記復号化に必要な適切なキーが読み取られてコンテンツ復号化モジュールに提供されなければならない。暗号化されたデータと上記データの復号化キー間のリンク情報がローカルストレージに別のファイルとして構成されることができる。以下では、上記別に構成されたファイルをリンク情報ファイルと呼ぶ。
【0150】
インデックステーブル630上の各項目に対するCPSユニットナンバーを含むリンク情報ファイル930がローカルストレージに提供される。上記インデックステーブル630のTitle #1(630a)は、上記リンク情報ファイル内のTitle #1に該当し、Title #2(630c)はTitle #3に該当し、Title #3(630b)はTitle #2に該当する。すなわち、“CPS_unit_number for Title #1”930aは、インデックステーブル630のTitle #1(630a)のCPSユニットナンバーを表す。“CPS_unit_number for Title #2”930bは、インデックステーブルのTitle #3(630b)のCPSユニットナンバーを表す。“CPS_unit_number for Title #3”930cは、インデックステーブルのTitle #2(630c)のCPSユニットナンバーを表す。
【0151】
Title #1(630a)に対する再生命令が与えられると、上記Title #1(630a)のCPSユニットが、ローカルストレージに構成されたリンク情報ファイルから確認されることができる。図9Cで、インデックステーブルのTitle #1(630a)のCPSユニットナンバーは“1”、Title #2(630c)のCPSユニットナンバーは“3”、Title #3(630b)のCPSユニットナンバーは“2”であり、これにより、Title #1(630a)は、CPSユニット#1に含まれる。したがって、“Unit Key for CPS Unit #1”910aがユニットキーファイル910から読み取られる。上記インデックステーブルのTitle #3(630b)の場合には“Unit Key for CPS Unit #2”910bが読み取られる。Title #2(630c)はCPSユニットナンバーが“3”で、CPSユニット#3に含まれるデータであるから、“Unit Key for CPS Unit #3”910cが読み取られる。
【0152】
一方、上記ローカルストレージに安全領域を設定し、上記安全領域に上記リンク情報ファイル930が保存されても良い。また、上記リンク情報ファイル930は、AVデータ(AV data)が保存される、AVデータ記録領域に保存されても良い。上記リンク情報ファイル930は、CPSユニットナンバーだけで構成されたユニットキーファイルの一つと見なされても良い。ただし、上記リンク情報ファイルは930は、上記ディスクに保存されたユニットキーファイル910とは違い、データの復号化のための実際キーが含まれていない。
【0153】
また、上記リンク情報ファイル930は、ダウンロードされるデータの再生のためにコンテンツプロバイダから別に提供されたものであっても良く、ディスクに記録されたデータとダウンロードされたデータが持つリンク情報を読み取って構成されたものであっても良い。
【0154】
また、ディスクに記録されたデータとダウンロードされたデータは、ユニットキーファイル内のユニットキーを共用することができる。スペアのユニットキーが上記ダウンロードされるデータのために保存され、上記ダウンロードされたデータが上記スペアのユニットキーによって復号化されることができるということは、前述した通りである。
【0155】
また、図9A乃至図9Cでは、上記ユニットキーファイルがディスクに保存された場合を例にして説明したが、図8A及び図8Bで説明した通り、上記ローカルストレージに別に保存されることも可能である。
【0156】
図6乃至図9Cの新しいインデックステーブル630は、インデックスファイル(“index”)の形態で外部からダウンロードされても良く、ローカルストレージ内で新しく構成されても良い。すなわち、上記インデックステーブル630は、ダウンロードされたデータが復号されうるようにユーザに提供可能であればいずれも可能である。
【0157】
図10は、本発明によるデータ復号方法を示す図である。
【0158】
図10を参照すると、暗号化されたデータに対する再生命令が与えられると(S10)、プレーヤーは、上記データのリンク情報を確認する(S20)。上記リンク情報は、データベースに存在しても良く、リンク情報ファイルとしてローカルストレージに存在しても良いことは、図9A乃至図9Cで既に説明した。
【0159】
上記リンク情報を用いて記録媒体またはローカルストレージ内に存在するユニットキーファイルからデータを暗号化したキーを読み取る(S30)。上記ユニットキーファイルは、記録媒体に記録されたデータの復号化キーのみで構成されたものであっても良く、ダウンロードされるデータのためのスペアキーをさらに含んで構成されたものであっても良い。
【0160】
上記キーが読み取られると(S30)、上記暗号化されたデータは上記キーと一緒にコンテンツ復号化モジュールに提供される(S40)。上記コンテンツ復号化モジュールで、上記データが上記提供されたキーによって復号化される(S50)。上記データが復号化されると、上記データは、暗号化以前の形態に復元され、デコーダ17によって再生されることができる。
【0161】
図11は、再生されるデータが共有される場合を説明するために示す図である。
【0162】
図11を参照すると、複数のタイトルがディスクに存在し、これらのタイトルのいずれか一つが、他のタイトルを構成するクリップの一部または全部を共有することができる。複数のタイトルが互いにクリップを共有する場合、ディスク製作者は、同一のユニットキーで暗号化されて同一のCPSユニットに含まれるデータを用いてタイトルを構成することが好ましい。すなわち、他のCPSユニットに属するデータは共有されないことが好ましい。これは、他のCPSユニットに含まれるデータで構成されたタイトルは、それぞれ一つのユニットキーで復号化されることができず、それぞれ異なるユニットキーが使用されなければならないため、上記該当するタイトルの再生時に誤りが生じることがあるためである。しかも、より大きいデータ処理容量と速度がプレーヤーに要求される。
【0163】
Title #3は、二つのプレイアイテムを含むプレイリスト#3によって再生される。該Title #3は、Title #1によって再生されるクリップ1110の一部1110aとTitle #2によって再生されるクリップ1120の一部1120aとを共有して構成される。上記Title #3がTitle #1とクリップを共有するためには、上記Title #1と同一のユニットキーが上記Title #3に割り当てられなければならない。クリップを直接的または間接的に共有することによって互いに関連付けられる上記Title #1,Title #2及びTitle #3は、同一のユニットキーである“key #1”を持つ。
【0164】
上記ではTitle #3がディスクに記録されたタイトルである場合を例にして説明したが、上記Title #3がディスクの外部からダウンロードされる場合にも同じ論理を適用することができる。コンテンツプロバイダは、ダウンロードするタイトルを提供するに当たり、ディスクに記録されたクリップを含むタイトルを構成する場合、同一のCPSユニットに含まれたクリップを使用することが好ましい。ディスク内のクリップをダウンロードされるタイトルに使用しようとする場合、上記クリップは同一のユニットキーで暗号化される。
【0165】
上記では、記録媒体にデータが記録されており、上記記録されたデータの再生のみ可能なBD−ROMにして説明した。しかし、記録媒体によって読み取りだけでなく上記記録媒体にデータを記録することもできる。以下、記録可能な記録媒体のうちBD−RE(BD Rewritable)を例にして、キーで暗号化されたデータを記録する方法について説明する。
【0166】
まず、データをBD−REディスクに記録する過程で、上記記録されるデータを再生できるプレイリストが仮想的に生成される。上記仮想的に生成されるプレイリストを仮想プレイリストと命名する。ディスクに記録されるデータの編集、記録などが上記仮想プレイリストによって行われる。
【0167】
上記仮想プレイリストは一つ以上のプレイアイテム(PI)で構成され、上記プレイアイテムは、上記仮想プレイリストによって再生されるクリップを指定する。上記クリップは、記録媒体またはローカルストレージに存在し、リアルプレイリストによって再生されることができる実際データである。上記仮想プレイリストは、一つのリアルプレイリストによって再生されるデータのみで構成されても良く、複数のリアルプレイリストによって再生されるデータの一部または全部を組み合わせて構成されても良い。
【0168】
以下、図11のプレイリスト#1をリアルプレイリスト#1、プレイリスト#2をリアルプレイリスト#2とし、プレイリスト#3を、上記プレイリスト#1及び2によって再生されるデータを記録可能なプレイリストである仮想プレイリスト#3として説明する。
【0169】
仮想プレイリストを構成するにおいて、本発明は、上記仮想プレイリストの構成に用いられるクリップが暗号化された場合、上記クリップが同一のCPSユニットに含まれることを特徴とする。すなわち、上記仮想プレイリストは、異なるCPSユニットに含まれるデータでは構成されないことが好ましい。
【0170】
仮想プレイリスト#3は、リアルプレイリスト#1によって再生されるクリップ1110の一部1110aとリアルプレイリスト#2によって再生されるクリップ1120の一部1120aとを組み合わせて構成することができる。上記リアルプレイリスト#1によって再生されるクリップ1110と上記リアルプレイリスト#2によって再生されるクリップ1120は、“Key #1”の同一ユニットキーを有する。同一のユニットキーで暗号化されたクリップは、同一のCPSユニットに含まれる。したがって、これらのクリップ1110,1120は同一のCPSユニットに含まれるクリップであり、上記仮想プレイリスト#3は上記クリップの一部1110a,1120aを組み合わせて構成することができる。データが上記仮想プレイリスト#3によってディスクに記録された場合、上記ディスクに記録されたデータはキー#1または上記キー#1に対応するキーで復号化されることができる。
【0171】
上記リアルプレイリスト#1によって再生されるクリップ1110と上記リアルプレイリスト#2によって再生されるクリップ1120がそれぞれ異なるCPSユニットに含まれる場合、すなわち、それぞれ異なるユニットキーによって暗号化された場合、本発明は、仮想プレイリストを生成しない。これにより、コンテンツプロバイダが許容しないコンテンツの複写、編集、記録が防止され、上記コンテンツを保護できる。
【0172】
図12は、本発明においてタイトルがメインパス及びサブパスで構成された場合を説明するために示す図である。
【0173】
まず、プレイリストはメインパスだけで構成されても良いが、一つのメインパスと一つまたは複数のサブパスとで構成されても良い。プレイリストがサブパスを含む場合、上記メインパスと上記サブパスを構成するデータは、同一のCPSユニットに含まれることが好ましい。この場合、上記メインパス及びサブパスは同一のユニットキーで復号化されることができる。
【0174】
図12を参照すると、メインパスを構成するデータはディスクに記録されたデータであり、サブパスを構成するデータがローカルストレージにダウンロードされたデータである。上記ダウンロードされたデータを再生できるプレイリストは、一つのメインパスと二つのサブパス(サブパス#2、サブパス#3)を含む。
【0175】
上記メインパスは。プレイアイテム#1(PI #1)とプレイアイテム#2(PI #2)を含み、上記プレイアイテム#1は、ディスクに記録されたクリップ#1(1210a)を指定し、上記プレイアイテム#2は、ディスクに記録されたクリップ#2(1210b)を指定する。上記クリップ#1とクリップ#2はビデオ(Video)、オーディオ(Audio)、プレゼンテーショングラフィック(PG)とインタラクティブグラフィック(IG)をマルチプルレックスして生成されたクリップである。
【0176】
上記サブパス#2とサブパス#3はそれぞれ、一つのサブプレイアイテム(SPI)を含む。上記サブパス#2を構成するサブプレイアイテムは、ローカルストレージに保存されたクリップ#1(1220a)を指定し、上記サブパス#3を構成するサブプレイアイテムは上記ローカルストレージに保存されたクリップ#2(1220b)を指定する。上記ローカルストレージに保存された上記クリップ#1(1220a)とクリップ#2(1220b)は、上記ディスクの外部からダウンロードされたクリップで、上記クリップ#1(1220a)は同期タイプオーディオストリーム(Sync type Audio stream)で、クリップ#2(1220b)はプレゼンテーショングラフィックのみのためのストリーム(PG−only stream)である。
【0177】
上記ディスクに記録された、上記メインパスを構成するためのクリップ#1(1210a)とクリップ#2(1210b)は、“Key for Title #2”によって復号化されるクリップである。上記メインパスとサブパス#2及び/またはサブパス#3を再生する場合、上記ローカルストレージに保存された、上記サブパス#2とサブパス#3を構成するためのクリップ#1(1220a)とクリップ#2(1220b)は、上記“Key for Title #2”によって復号化することができる。
【0178】
それぞれサブパス#2とサブパス#3を構成するクリップ#1(1220a)とクリップ#2(1220b)を暗号化する場合、コンテンツプロバイダは、上記サブパスと一緒に再生されるメインパスを構成するクリップ#1(1210a)とクリップ#2(1210b)と同一のキーで暗号化を行う。上記暗号化されたクリップをダウンロードしたユーザのうち、“Key for Title #2”を持つユーザは、上記“Key for Title #2”を使用して上記メインパスとサブパスを共に再生することができる。
【0179】
図12では、サブパスを構成するデータがダウンロードされる場合を例にしたが、プレイリストによって再生されるデータがいずれもディスクに記録されたデータであっても良く、メインパスを構成するデータがダウンロードされても良い。メインパスまたはサブパスを構成するデータのうちの一部をダウンロードしてディスクに記録されたデータと一緒に再生することも可能である。
【0180】
以下、図4を参照して、本発明によるデータ復号装置について説明する。
【0181】
本発明によるデータ復号装置は、記録媒体に記録されたデータを読み取るピックアップ11と、上記記録媒体と関連してダウンロードされる暗号化されたデータを保存するローカルストレージ15と、上記ダウンロードされたデータを、上記記録媒体またはローカルストレージのいずれかに保存されたキーファイル内のキーを用いて復号化する制御部12とを備える。
【0182】
上記ダウンロードされたデータの復号化キーは、上記記録媒体に記録されたデータの復号化キーであっても良く、上記ダウンロードされるデータの復号化のために上記記録媒体に別に保存されたキーであっても良い。
【0183】
上記ローカルストレージ15に保存されたキーを用いてデータを暗号化する場合、上記ローカルストレージ15に保存されたキーは、記録媒体から読み取られて上記ローカルストレージに保存されたキーであっても良く、別の過程を経て上記記録媒体の外部からダウンロードしたキーが上記ローカルストレージ15に保存されたキーに含まれても良い。
【0184】
上記記録媒体に記録されたデータを復号化する場合、上記制御部12は、上記記録媒体に保存されたキーファイルから上記キーを読み取ることができる。場合によっては、上記ローカルストレージに保存されたキーファイルが、上記記録媒体に記録されたデータと上記ローカルストレージにダウンロードされたデータの両方に用いられても良い。
【0185】
ただし、上記ローカルストレージ15にキーを保存する場合、ハッキングなどの危険を防止するために、上記ローカルストレージに安全領域を設定し、この安全領域に上記キーを配置することが好ましい。
【0186】
上記ローカルストレージ15にダウンロードされるデータが、記録媒体に記録されたメインパスと関連してダウンロードされるサブパスデータである場合、上記サブパスデータは、上記メインパスデータと同一のキーで復号化されることが好ましい。このため、コンテンツプロバイダは、上記記録媒体に記録されたメインパスデータと同一のキーを用いてサブパスデータを暗号化しなければならない。
【0187】
また、本発明によるデータ復号装置は、記録媒体から上記記録媒体の情報を読み取るピックアップ11と、上記記録媒体と関連してダウンロードされる暗号化されたデータを保存するローカルストレージ15と、上記ダウンロードされるデータと上記データの復号化キー間のリンク(link)情報を用いて上記復号化キーを読み取り、上記復号化キーで上記ダウンロードされたデータを復号化する制御部12とを備える。コンテンツプロバイダは、上記リンク情報を上記ダウンロードされるデータのデータベースファイルに含め、上記リンク情報がユーザに提供されるようにすることができる。
【0188】
また、上記リンク情報は、別のファイルとして構成され、上記ローカルストレージに保存されることができる。各データが属するCPSユニットを表す情報がリンク情報として用いられても良い。上記CPSユニットを表す情報としてはCPSユニットナンバーを用いることができる。
【0189】
以上の本発明の実施形態は、添付の特許請求の範囲に開示された本発明の技術的思想とその技術的範囲内で、様々に改良、変更、代替または付加できることは、当業者にとっては自明である。したがって、本発明は、特許請求の範囲及びその均等範囲内における本発明の改良及び変更された事項も含むことは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0190】
【図1】本発明の概念的理解を助けるために示す図である。
【図2】本発明の記録媒体としての光ディスクに記録されるファイル構造及びこれを用いて特定タイトルが再生される関係を示す図である。
【図3】本発明の記録媒体としての光ディスクの記録構造を示す図である。
【図4】本発明の光記録/再生機器の全体構成を示す図である。
【図5】本発明のデータの暗号化/復号化に対する概念的理解を助けるために示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態によるデータ復号方法を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態によるデータ復号方法を示す図ある。
【図8A】本発明の第3実施形態によるデータ復号方法を示す図である。
【図8B】本発明の第4実施形態によるデータ復号方法を示す図である。
【図9A】本発明の第5実施形態によるリンク(link)情報を用いたデータ復号方法を示す図である。
【図9B】本発明の第6実施形態によるリンク情報を用いたデータ復号方法を示す図である。
【図9C】本発明の第7実施形態によるリンク情報を用いたデータ復号方法を示す図である。
【図10】本発明によるデータ復号方法を示す流れ図である。
【図11】本発明において再生されるデータが共有される場合を説明するために示す図である。
【図12】本発明においてタイトルがメインパスとサブパスとからなる場合を説明するために示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローカルストレージに、記録媒体と関連した暗号化されたデータをダウンロードする段階と、
前記記録媒体に記録されたデータを、前記記録媒体に保存されたキーファイル内の第1タイプのキーを用いて復号化する段階と、
前記ダウンロードされたデータを、前記記録媒体または前記ローカルストレージのいずれかに保存されたキーファイル内の第2タイプのキーを用いて復号化する段階と、
を含むことを特徴とするデータ復号方法。
【請求項2】
前記第2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと同一のキーであることを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項3】
前記2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと別に保存されたキーであることを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項4】
前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記記録媒体に保存されたキーファイルとは別に保存されたキーファイルであることを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項5】
前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、ダウンロードされたキーを含むことを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項6】
前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記記録媒体から読み取られて前記ローカルストレージに保存されたキーファイルであることを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項7】
前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記ローカルストレージの安全領域(secure area)に配置されることを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項8】
前記ダウンロードされたデータが前記記録媒体に記録されたメインパスと関連したサブパスデータである場合、前記サブパスデータは、前記メインパスデータと同一のキーを用いて復号化されることを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項9】
ローカルストレージに、記録媒体と関連した、キーで暗号化されたデータをダウンロードする段階と、
前記データの復号化キーを前記データと前記復号化キー間のリンク(link)情報を用いて読み取る段階と、
前記データを前記復号化キーを用いて復号化する段階と、
を含むことを特徴とするデータ復号方法。
【請求項10】
前記リンク情報は、前記ダウンロードされたデータのデータベースファイルに含まれることを特徴とする請求項9に記載のデータ復号方法。
【請求項11】
前記リンク情報は、前記ローカルストレージにリンク情報ファイルとして保存されることを特徴とする請求項9に記載のデータ復号方法。
【請求項12】
前記リンク情報ファイルは、前記ローカルストレージ内の安全領域に保存されることを特徴とする請求項11に記載のデータ復号方法。
【請求項13】
前記リンク情報ファイルは、前記ローカルストレージ内のAVデータ記録領域に保存されることを特徴とする請求項11に記載のデータ復号方法。
【請求項14】
前記リンク情報は、CPSユニットナンバー(CPS unit number)であることを特徴とする請求項9に記載のデータ復号方法。
【請求項15】
前記復号化キーは、前記CPSユニットナンバーを基準にして定義されることを特徴とする請求項14に記載のデータ復号方法。
【請求項16】
前記CPSユニットナンバーは、タイトル毎に割り当てられることを特徴とする請求項14に記載のデータ復号方法。
【請求項17】
コンテンツ(contents)が記録されたストリーム領域と、
前記コンテンツの再生を管理するデータベース領域と、を含み、
前記ストリーム領域はキーで暗号化された複数のタイトルを含み、
前記複数のタイトルが互いにクリップの一部または全部を共有する場合、前記クリップを共有するタイトルは同一のキーで暗号化されていることを特徴とする記録媒体。
【請求項18】
キーで暗号化された前記タイトルがメインパスとサブパスを含む場合、前記メインパスとサブパスは、同一のキーで暗号化されていることを特徴とする請求項17に記載の記録媒体。
【請求項19】
ダウンロードされるタイトルが前記記録媒体内の暗号化されたタイトルを構成するクリップの一部または全部を共有する場合、前記記録媒体内のクリップを共有する前記タイトルは、同一のキーで暗号化されていることを特徴とする請求項17に記載の記録媒体。
【請求項20】
記録媒体に記録されたデータを読み取るピックアップと、
前記記録媒体と関連してダウンロードされた、暗号化されたデータを保存するローカルストレージと、
前記記録媒体に記録されたデータを、前記記録媒体に保存されたキーファイル内の第1タイプのキーを用いて復号化し、前記ダウンロードされたデータを、前記記録媒体または前記ローカルストレージのいずれかに保存されたキーファイル内の第2タイプのキーを用いて復号化する制御部と、
を備えることを特徴とするデータ復号装置。
【請求項21】
前記第2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと同一のキーであることを特徴とする請求項20に記載のデータ復号装置。
【請求項22】
前記2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと別に保存されたキーであることを特徴とする請求項20に記載のデータ復号装置
【請求項23】
前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記記録媒体に保存されたキーファイルとは別に保存されたキーファイルであることを特徴とする請求項20に記載のデータ復号装置。
【請求項24】
前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記ローカルストレージの安全領域に配置されることを特徴とする請求項20に記載のデータ復号装置。
【請求項25】
前記ダウンロードされたデータが記録媒体に記録されたメインパスと関連したサブパスデータである場合、前記制御部は、前記メインパスデータと同一のキーを用いて前記サブパスデータを復号化することを特徴とする請求項20に記載のデータ復号装置。
【請求項26】
記録媒体から前記記録媒体に記録されたデータを読み取るピックアップと、
前記記録媒体と関連してダウンロードされた、暗号化されたデータを保存するローカルストレージと、
前記ダウンロードされたデータと前記復号化キー間のリンク(link)情報を用いて前記復号化キーを読み取り、前記ダウンロードされたデータを前記復号化キーを用いて復号化する制御部と、
を備えることを特徴とするデータ復号装置。
【請求項27】
前記リンク情報は、前記ダウンロードされたデータのデータベースファイルに含まれることを特徴とする請求項26に記載のデータ復号装置。
【請求項28】
前記リンク情報は、前記ローカルストレージにリンク情報ファイルとして保存されることを特徴とする請求項26に記載のデータ復号装置。
【請求項29】
前記リンク情報は、前記ローカルストレージ内の安全領域に保存されたことを特徴とする請求項28に記載のデータ復号装置。
【請求項30】
前記リンク情報は、前記ローカルストレージ内のAVデータ記録領域に保存されることを特徴とする請求項28に記載のデータ復号装置。
【請求項31】
前記リンク情報は、CPSユニットナンバーであることを特徴とする請求項26に記載のデータ復号装置。
【請求項1】
ローカルストレージに、記録媒体と関連した暗号化されたデータをダウンロードする段階と、
前記記録媒体に記録されたデータを、前記記録媒体に保存されたキーファイル内の第1タイプのキーを用いて復号化する段階と、
前記ダウンロードされたデータを、前記記録媒体または前記ローカルストレージのいずれかに保存されたキーファイル内の第2タイプのキーを用いて復号化する段階と、
を含むことを特徴とするデータ復号方法。
【請求項2】
前記第2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと同一のキーであることを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項3】
前記2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと別に保存されたキーであることを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項4】
前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記記録媒体に保存されたキーファイルとは別に保存されたキーファイルであることを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項5】
前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、ダウンロードされたキーを含むことを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項6】
前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記記録媒体から読み取られて前記ローカルストレージに保存されたキーファイルであることを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項7】
前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記ローカルストレージの安全領域(secure area)に配置されることを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項8】
前記ダウンロードされたデータが前記記録媒体に記録されたメインパスと関連したサブパスデータである場合、前記サブパスデータは、前記メインパスデータと同一のキーを用いて復号化されることを特徴とする請求項1に記載のデータ復号方法。
【請求項9】
ローカルストレージに、記録媒体と関連した、キーで暗号化されたデータをダウンロードする段階と、
前記データの復号化キーを前記データと前記復号化キー間のリンク(link)情報を用いて読み取る段階と、
前記データを前記復号化キーを用いて復号化する段階と、
を含むことを特徴とするデータ復号方法。
【請求項10】
前記リンク情報は、前記ダウンロードされたデータのデータベースファイルに含まれることを特徴とする請求項9に記載のデータ復号方法。
【請求項11】
前記リンク情報は、前記ローカルストレージにリンク情報ファイルとして保存されることを特徴とする請求項9に記載のデータ復号方法。
【請求項12】
前記リンク情報ファイルは、前記ローカルストレージ内の安全領域に保存されることを特徴とする請求項11に記載のデータ復号方法。
【請求項13】
前記リンク情報ファイルは、前記ローカルストレージ内のAVデータ記録領域に保存されることを特徴とする請求項11に記載のデータ復号方法。
【請求項14】
前記リンク情報は、CPSユニットナンバー(CPS unit number)であることを特徴とする請求項9に記載のデータ復号方法。
【請求項15】
前記復号化キーは、前記CPSユニットナンバーを基準にして定義されることを特徴とする請求項14に記載のデータ復号方法。
【請求項16】
前記CPSユニットナンバーは、タイトル毎に割り当てられることを特徴とする請求項14に記載のデータ復号方法。
【請求項17】
コンテンツ(contents)が記録されたストリーム領域と、
前記コンテンツの再生を管理するデータベース領域と、を含み、
前記ストリーム領域はキーで暗号化された複数のタイトルを含み、
前記複数のタイトルが互いにクリップの一部または全部を共有する場合、前記クリップを共有するタイトルは同一のキーで暗号化されていることを特徴とする記録媒体。
【請求項18】
キーで暗号化された前記タイトルがメインパスとサブパスを含む場合、前記メインパスとサブパスは、同一のキーで暗号化されていることを特徴とする請求項17に記載の記録媒体。
【請求項19】
ダウンロードされるタイトルが前記記録媒体内の暗号化されたタイトルを構成するクリップの一部または全部を共有する場合、前記記録媒体内のクリップを共有する前記タイトルは、同一のキーで暗号化されていることを特徴とする請求項17に記載の記録媒体。
【請求項20】
記録媒体に記録されたデータを読み取るピックアップと、
前記記録媒体と関連してダウンロードされた、暗号化されたデータを保存するローカルストレージと、
前記記録媒体に記録されたデータを、前記記録媒体に保存されたキーファイル内の第1タイプのキーを用いて復号化し、前記ダウンロードされたデータを、前記記録媒体または前記ローカルストレージのいずれかに保存されたキーファイル内の第2タイプのキーを用いて復号化する制御部と、
を備えることを特徴とするデータ復号装置。
【請求項21】
前記第2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと同一のキーであることを特徴とする請求項20に記載のデータ復号装置。
【請求項22】
前記2タイプのキーは、前記第1タイプのキーと別に保存されたキーであることを特徴とする請求項20に記載のデータ復号装置
【請求項23】
前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記記録媒体に保存されたキーファイルとは別に保存されたキーファイルであることを特徴とする請求項20に記載のデータ復号装置。
【請求項24】
前記ローカルストレージに保存されたキーファイルは、前記ローカルストレージの安全領域に配置されることを特徴とする請求項20に記載のデータ復号装置。
【請求項25】
前記ダウンロードされたデータが記録媒体に記録されたメインパスと関連したサブパスデータである場合、前記制御部は、前記メインパスデータと同一のキーを用いて前記サブパスデータを復号化することを特徴とする請求項20に記載のデータ復号装置。
【請求項26】
記録媒体から前記記録媒体に記録されたデータを読み取るピックアップと、
前記記録媒体と関連してダウンロードされた、暗号化されたデータを保存するローカルストレージと、
前記ダウンロードされたデータと前記復号化キー間のリンク(link)情報を用いて前記復号化キーを読み取り、前記ダウンロードされたデータを前記復号化キーを用いて復号化する制御部と、
を備えることを特徴とするデータ復号装置。
【請求項27】
前記リンク情報は、前記ダウンロードされたデータのデータベースファイルに含まれることを特徴とする請求項26に記載のデータ復号装置。
【請求項28】
前記リンク情報は、前記ローカルストレージにリンク情報ファイルとして保存されることを特徴とする請求項26に記載のデータ復号装置。
【請求項29】
前記リンク情報は、前記ローカルストレージ内の安全領域に保存されたことを特徴とする請求項28に記載のデータ復号装置。
【請求項30】
前記リンク情報は、前記ローカルストレージ内のAVデータ記録領域に保存されることを特徴とする請求項28に記載のデータ復号装置。
【請求項31】
前記リンク情報は、CPSユニットナンバーであることを特徴とする請求項26に記載のデータ復号装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2008−532194(P2008−532194A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−552052(P2007−552052)
【出願日】平成18年1月4日(2006.1.4)
【国際出願番号】PCT/KR2006/000031
【国際公開番号】WO2006/078100
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(596066770)エルジー エレクトロニクス インコーポレーテッド (384)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月4日(2006.1.4)
【国際出願番号】PCT/KR2006/000031
【国際公開番号】WO2006/078100
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(596066770)エルジー エレクトロニクス インコーポレーテッド (384)
【Fターム(参考)】
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