記録媒体の製造方法
【課題】本発明は、記録媒体の製造方法に関し、記録媒体に形成されるマイクロホログラムを安定化することを目的とする。
【解決手段】マスターホログラムディスク5の一面側に第1の1/4波長板9と、第1の機能性膜10とを介して共役ホログラムディスク11を当接させ、第1の機能性膜10は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記マスターホログラムディスク5の他面側から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光を、前記共役ホログラムディスク11に向けて入射させるとともに、前記共役ホログラムディスク11のマスターホログラムディスク5とは反対側から、前記第1の機能性膜10が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第2の平行光13を、前記共役ホログラムディスク11に向けて入射させ、この第2の平行光13は、前記第1の平行光に比べて光強度を小さくした。
【解決手段】マスターホログラムディスク5の一面側に第1の1/4波長板9と、第1の機能性膜10とを介して共役ホログラムディスク11を当接させ、第1の機能性膜10は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記マスターホログラムディスク5の他面側から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光を、前記共役ホログラムディスク11に向けて入射させるとともに、前記共役ホログラムディスク11のマスターホログラムディスク5とは反対側から、前記第1の機能性膜10が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第2の平行光13を、前記共役ホログラムディスク11に向けて入射させ、この第2の平行光13は、前記第1の平行光に比べて光強度を小さくした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、記録容量を高めるために記録媒体に多層記録することが種々提案されているが、その中でも画期的なものとして、下記(特許文献1)に示すものがある。
【0003】
すなわち、図15に示すごとく、市販される樹脂製の記録媒体1内には、マイクロホログラム2が多層状態であらかじめ形成されているので、この記録媒体1を購入した使用者は、この記録媒体1の一面側から各層のマイクロホログラム2に光を照射するか、しないかで、そのマイクロホログラム2を消去、または存続させ、これによりデジタル信号記録を行うことが出来るようになっているのである。
【0004】
特徴的なのは、上述のごとく、記録媒体1の一面側から各層のマイクロホログラム2に光を照射するか、しないかで、デジタル信号記録を行うことが出来ることで、従来のその他のものは、市販されている記録媒体1の両面から光を照射することでマイクロホログラム2を形成していた。
【0005】
つまり、従来のその他のものは、一般使用者が使用する記録再生装置においても、記録媒体1の両面に光を照射する手段が必要となっていたのに対し、図15に示した従来例では、一般使用者が使用する記録再生装置においては、記録媒体1の片面側にだけに光を照射する手段を設ければ良い点が、特徴点であった。
【特許文献1】米国特許第7388695号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記図15に示す記録媒体1は、図10〜図15に示すようにして製造されていた。
【0007】
先ずは、マスターホログラムディスク3の両面側から光を照射、干渉させることで、マイクロホログラム2を作る。
【0008】
次に、図11に示すように、マスターホログラムディスク3に共役ホログラムディスク4を当接させた状態で、共役ホログラムディスク4側から光を照射する。
【0009】
すると、図12(b)のごとくその光照射によりマスターホログラムディスク3のマイクロホログラム2から反射した光と、図12(a)のごとく共役ホログラムディスク4に入射させた光とが干渉し、その結果として図12(c)のごとく共役ホログラムディスク4内にホログラム2aが形成される。
【0010】
次に図13に示すごとく、共役ホログラムディスク4に記録媒体1を当接させた状態で、記録媒体1側から光を照射する。
【0011】
すると、図14のごとく、図13で記録媒体1に入射させた光と、その光照射により共役ホログラムディスク4のホログラム2aから反射した光とが干渉し、その結果として図15のごとく記録媒体1内に、マスターホログラムディスク3のマイクロホログラム2が転写された状態となる。
【0012】
以上の製造方法において課題となるのは、記録媒体1内に形成されたマイクロホログラム2が安定しないということであった。
【0013】
すなわち、図12に示した共役ホログラムディスク4内のマイクロホログラム2形成時では、図12(a)のごとく共役ホログラムディスク4に入射させた光の強さに比較して、図12(b)のごとくマスターホログラムディスク3のマイクロホログラム2から反射した光の強さが、あまりにも小さいので、共役ホログラムディスク4内に形成されるホログラム2aが安定しないというのが、一つの原因であった。
【0014】
また、記録媒体1内のマイクロホログラム2形成時においても、図13のごとく記録媒体1に入射させた光の強さに比較して、図14のごとく共役ホログラムディスク4のホログラム2aから反射した光の強さが、あまりにも小さいので、記録媒体1内に形成されるマイクロホログラム2が安定しないというのが、他の原因であった。
【0015】
そこで本発明は、記録媒体に形成されるマイクロホログラムを安定化することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
そして、この目的を達成するために本発明は、マスターホログラムディスク内に多層状態でマイクロホログラムを形成し、次にこのマスターホログラムディスクの一面側に1/4波長板と、機能性膜とを介して記録媒体を当接させ、前記機能性膜は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記マスターホログラムディスクの他面側から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させるとともに、前記記録媒体のマスターホログラムディスクとは反対側から、前記機能性膜が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第2の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させ、この第2の平行光は、前記第1の平行光に比べて光強度を小さくし、これにより、初期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0017】
以上のように本発明は、マスターホログラムディスク内に多層状態でマイクロホログラムを形成し、次にこのマスターホログラムディスクの一面側に1/4波長板と、機能性膜とを介して記録媒体を当接させ、前記機能性膜は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記マスターホログラムディスクの他面側から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させるとともに、前記記録媒体のマスターホログラムディスクとは反対側から、前記機能性膜が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第2の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させ、この第2の平行光は、前記第1の平行光に比べて光強度を小さくしたものであるので、記録媒体に形成されるマイクロホログラムを安定化することが出来る。
【0018】
すなわち本発明においては、記録媒体の両側から照射される光の強度が大きく違わない状態としたので、記録媒体に形成されるマイクロホログラムを安定化することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態を、添付図面を用いて説明する。
【0020】
図1はマスターホログラムディスク5内に多層状態でマイクロホログラム6を形成する状態を示し、樹脂製のマスターホログラムディスク5の両側からレンズ7、8で絞った光を、目的とする場所(この図1ではマスターホログラムディスク5の表面のアドレスを利用)に照射し、干渉させてマイクロホログラム6を、多層状態に形成している。
【0021】
次に、このマスターホログラムディスク5の一面側(図2の下面側)に、第1の1/4波長板9と、第1の機能性膜10とを介して共役ホログラムディスク(この共役ホログラムディスクも記録媒体の一例となる)11を当接させる。
【0022】
この場合、第1の機能性膜10は、一方向(例えば左方向)へ旋回する円偏向光を反射し、他方向(例えば右方向)へ旋回する円偏向光を通過させる構成となっている。
【0023】
この状態で、図2のごとく、前記マスターホログラムディスク5の他面側(図2の上面側)から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光12を、前記共役ホログラムディスク11に向けて入射させるとともに、図4のごとく、前記共役ホログラムディスク11のマスターホログラムディスク5とは反対側(図4の下側)から、前記第1の機能性膜10が反射する一方向へ旋回する円偏向光(この実施形態では左旋回波)の第2の平行光13を、前記共役ホログラムディスク11に向けて入射させる。
【0024】
なお、本実施形態において、上記第1の平行光12は、上述のごとく第一の方向に振動する第一の直線偏向となっているが、以降の説明がスムーズに進行するよう、例えばこれはS波とする(勿論P波としても良い)。
【0025】
以上図2〜図4の状態を順に説明すると、上記図2のごとく、前記マスターホログラムディスク5の他面側(図2の上面側)から、S波の第1の平行光12を前記共役ホログラムディスク11に向けて入射すると、その光は1/4波長板9を通過して左旋回光となるので第1の機能性膜10で反射される。
【0026】
第1の機能性膜10で反射された光は、次に1/4波長板9を再度通過することで、図3のごとくP波となり、その後マスターホログラムディスク5のマイクロホログラム6で反射した分だけが再び図3、図4のごとく共役ホログラムディスク11に向けて進む。
【0027】
図3、図4のマイクロホログラム6からの反射光は、1/4波長板9を通過することで、今度は右旋回光となるので、第1の機能性膜10を通過し、共役ホログラムディスク11に向けて進むことになる。
【0028】
一方図4のごとく、前記共役ホログラムディスク11のマスターホログラムディスク5とは反対側(図4の下側)からは前記第1の機能性膜10が反射する一方向へ旋回する円偏向光(この実施形態では左旋回波)の第2の平行光13が、前記共役ホログラムディスク11に向けて入射されており、この結果、共役ホログラムディスク11内で光の干渉がおき、図5に示すごとくマイクロホログラム6aが形成される。
【0029】
この場合、第2の平行光13は、前記第1の平行光12に比べて光強度を小さくしており、つまり図3に示すマスターホログラムディスク5のマイクロホログラム6で反射した光とその光強度をほぼ同じ状態とすることにより、共役ホログラムディスク11内に、マイクロホログラム6aを安定して形成することが出来る。
【0030】
共役ホログラムディスク11内に、マスターホログラムディスク5の全てのマイクロホログラム6からのマイクロホログラム6aを形成した後は、共役ホログラムディスク11を例えば加熱によりに不活性処理する。
【0031】
次にこのようにして形成した共役ホログラムディスク11を用いて今度は図9のごとく記録媒体14内にマイクロホログラム6を転写、形成する。
【0032】
この時には先ず、図6に示すごとく、共役ホログラムディスク11の一面側(図6の上面側)に第2の1/4波長板15と、第2の機能性膜16とを介して記録媒体14を当接させる。
【0033】
前記第2の機能性膜16は、一方向(例えば左方向)へ旋回する円偏向光を反射し、他方向(例えば右方向)へ旋回する円偏向光を通過させる構成としている。
【0034】
この状態で、前記共役ホログラムディスク11の他面側(図6の下面側)から、第三の方向に振動する第三の直線偏向の第3の平行光17を、前記記録媒体14に向けて入射させるとともに、図8のごとく前記記録媒体14の共役ホログラムディスク11とは反対側(図8の上面側)から、前記第2の機能性膜16が反射する一方向へ旋回する円偏向光(この実施形態では左旋回波)の第4の平行光18を、前記記録媒体14に向けて入射させる。
【0035】
本実施形態において、上記第3の平行光17は、上述のごとく第三の方向に振動する第三の直線偏向となっているが、以降の説明がスムーズに進行するよう、例えばこれはS波とする(勿論P波としても良い)。
【0036】
この状態を順に説明すると、上記図6のごとく、前記共役ホログラムディスク11の下面側からS波(またはP波)の第3の平行光17を前記共役ホログラムディスク11に向けて入射すると、その光は1/4波長板15を通過して左旋回光となるので、第2の機能性膜16で反射される。
【0037】
第2の機能性膜16で反射された光は、次に1/4波長板15を再度通過することで図7のごとくP波となり、その後共役ホログラムディスク11のマイクロホログラム6aで反射した分だけが再び図7、図8のごとく記録媒体14に向けて進む。
【0038】
図7、図8のごとく共役ホログラムディスク11のマイクロホログラム6aで反射した反射光は、第2の1/4波長板15を通過することで、今度は右旋回光となるので、第2の機能性膜16を通過し、記録媒体14に向けて進む。
【0039】
一方図8のごとく、前記記録媒体14の共役ホログラムディスク11とは反対側(図8の上側)からは、前記第2の機能性膜16が反射する一方向へ旋回する円偏向光(この実施形態では左旋回波)の第4の平行光18が、前記記録媒体14に向けて入射されており、この結果、記録媒体14内で光の干渉がおき、図9に示すごとくマイクロホログラム6が転写、形成されることとなる。
【0040】
この場合、第4の平行光18は、前記第3の平行光17に比べて光強度を小さくしており、つまり図8に示す共役ホログラムディスク11のマイクロホログラム6aで反射した光と、その光強度をほぼ同じ状態とすることにより、記録媒体14内に安定したマイクロホログラム6を形成することが出来る。
【0041】
そしてこのようにして製造された記録媒体14は、その一面側から光を照射するか、しないかで、そのマイクロホログラム6を消去、または存続させ、これによりデジタル信号記録を行うことが出来るようになっているのである。
【0042】
なお、上記実施形態において、第1の機能性膜10は第1の1/4波長板9と一体化しており、第2の機能性膜16は第2の1/4波長板15とそれぞれ一体化したものを用いた。
【0043】
また、上記実施形態において、第1の平行光12の第一の方向と、第3の平行光17の第三の方向とは同じ方向としても良い。
【0044】
また、上記実施形態では、第1の機能性膜10は、一方向(例えば左方向)へ旋回する円偏向光を反射し、他方向(例えば右方向)へ旋回する円偏向光を通過させる構成と、さらに、第2の機能性膜16は、一方向(例えば左方向)へ旋回する円偏向光を反射し、他方向(例えば右方向)へ旋回する円偏向光を通過させる構成としているが、これら、第1の機能性膜10と、第2の機能性膜16の構成を、上記実施形態とは反対方向に変更しても良い。
【0045】
具体的には、第1の機能性膜10は、一方向(例えば右方向)へ旋回する円偏向光を反射し、他方向(例えば左方向)へ旋回する円偏向光を通過させる構成と、さらに、第2の機能性膜16も、一方向(例えば右方向)へ旋回する円偏向光を反射し、他方向(例えば左方向)へ旋回する円偏向光を通過させる構成としても良い。
【0046】
ただし、このように第1の機能性膜10と、第2の機能性膜16の構成を変更した場合には、図2、図3、図4、図6、図7、図8の光も変更されることとなる。
【0047】
具体的には、図2における第1の平行光12はS波からP波に変更する必要がある。また、図3に記載したP波はS波となる。さらに、図4の第2の平行光13は、右旋回波に変更する必要がある。また、図6に記載したS波はP波となり、図7に記載したP波はS波となる。さらにまた、図8の第4の平行光18は、右旋回波に変更する必要がある。
【産業上の利用可能性】
【0048】
以上のように本発明は、マスターホログラムディスク内に多層状態でマイクロホログラムを形成し、次にこのマスターホログラムディスクの一面側に1/4波長板と、機能性膜とを介して記録媒体を当接させ、前記機能性膜は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記マスターホログラムディスクの他面側から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させるとともに、前記記録媒体のマスターホログラムディスクとは反対側から、前記機能性膜が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第2の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させ、この第2の平行光は、前記第1の平行光に比べて光強度を小さくしものであるので、記録媒体に形成されるマイクロホログラムを安定化することが出来る。
【0049】
すなわち本発明においては、記録媒体の両側から照射される光の強度が大きく違わない状態としたので、記録媒体に形成されるマイクロホログラムを安定化することが出来る。
【0050】
このため、各種の電子機器の記録媒体として広く活用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図2】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図3】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図4】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図5】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図6】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図7】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図8】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図9】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図10】従来例を示すブロック図
【図11】従来例を示すブロック図
【図12】従来例を示すブロック図
【図13】従来例を示すブロック図
【図14】従来例を示すブロック図
【図15】従来例を示すブロック図
【符号の説明】
【0052】
5 マスターホログラムディスク
6,6a マイクロホログラム
7 レンズ
8 レンズ
9 第1の1/4波長板
10 第1の機能性膜
11 共役ホログラムディスク
12 第1の平行光
13 第2の平行光
14 記録媒体
15 第2の1/4波長板
16 第2の機能性膜
17 第3の平行光
18 第4の平行光
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、記録容量を高めるために記録媒体に多層記録することが種々提案されているが、その中でも画期的なものとして、下記(特許文献1)に示すものがある。
【0003】
すなわち、図15に示すごとく、市販される樹脂製の記録媒体1内には、マイクロホログラム2が多層状態であらかじめ形成されているので、この記録媒体1を購入した使用者は、この記録媒体1の一面側から各層のマイクロホログラム2に光を照射するか、しないかで、そのマイクロホログラム2を消去、または存続させ、これによりデジタル信号記録を行うことが出来るようになっているのである。
【0004】
特徴的なのは、上述のごとく、記録媒体1の一面側から各層のマイクロホログラム2に光を照射するか、しないかで、デジタル信号記録を行うことが出来ることで、従来のその他のものは、市販されている記録媒体1の両面から光を照射することでマイクロホログラム2を形成していた。
【0005】
つまり、従来のその他のものは、一般使用者が使用する記録再生装置においても、記録媒体1の両面に光を照射する手段が必要となっていたのに対し、図15に示した従来例では、一般使用者が使用する記録再生装置においては、記録媒体1の片面側にだけに光を照射する手段を設ければ良い点が、特徴点であった。
【特許文献1】米国特許第7388695号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記図15に示す記録媒体1は、図10〜図15に示すようにして製造されていた。
【0007】
先ずは、マスターホログラムディスク3の両面側から光を照射、干渉させることで、マイクロホログラム2を作る。
【0008】
次に、図11に示すように、マスターホログラムディスク3に共役ホログラムディスク4を当接させた状態で、共役ホログラムディスク4側から光を照射する。
【0009】
すると、図12(b)のごとくその光照射によりマスターホログラムディスク3のマイクロホログラム2から反射した光と、図12(a)のごとく共役ホログラムディスク4に入射させた光とが干渉し、その結果として図12(c)のごとく共役ホログラムディスク4内にホログラム2aが形成される。
【0010】
次に図13に示すごとく、共役ホログラムディスク4に記録媒体1を当接させた状態で、記録媒体1側から光を照射する。
【0011】
すると、図14のごとく、図13で記録媒体1に入射させた光と、その光照射により共役ホログラムディスク4のホログラム2aから反射した光とが干渉し、その結果として図15のごとく記録媒体1内に、マスターホログラムディスク3のマイクロホログラム2が転写された状態となる。
【0012】
以上の製造方法において課題となるのは、記録媒体1内に形成されたマイクロホログラム2が安定しないということであった。
【0013】
すなわち、図12に示した共役ホログラムディスク4内のマイクロホログラム2形成時では、図12(a)のごとく共役ホログラムディスク4に入射させた光の強さに比較して、図12(b)のごとくマスターホログラムディスク3のマイクロホログラム2から反射した光の強さが、あまりにも小さいので、共役ホログラムディスク4内に形成されるホログラム2aが安定しないというのが、一つの原因であった。
【0014】
また、記録媒体1内のマイクロホログラム2形成時においても、図13のごとく記録媒体1に入射させた光の強さに比較して、図14のごとく共役ホログラムディスク4のホログラム2aから反射した光の強さが、あまりにも小さいので、記録媒体1内に形成されるマイクロホログラム2が安定しないというのが、他の原因であった。
【0015】
そこで本発明は、記録媒体に形成されるマイクロホログラムを安定化することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
そして、この目的を達成するために本発明は、マスターホログラムディスク内に多層状態でマイクロホログラムを形成し、次にこのマスターホログラムディスクの一面側に1/4波長板と、機能性膜とを介して記録媒体を当接させ、前記機能性膜は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記マスターホログラムディスクの他面側から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させるとともに、前記記録媒体のマスターホログラムディスクとは反対側から、前記機能性膜が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第2の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させ、この第2の平行光は、前記第1の平行光に比べて光強度を小さくし、これにより、初期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0017】
以上のように本発明は、マスターホログラムディスク内に多層状態でマイクロホログラムを形成し、次にこのマスターホログラムディスクの一面側に1/4波長板と、機能性膜とを介して記録媒体を当接させ、前記機能性膜は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記マスターホログラムディスクの他面側から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させるとともに、前記記録媒体のマスターホログラムディスクとは反対側から、前記機能性膜が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第2の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させ、この第2の平行光は、前記第1の平行光に比べて光強度を小さくしたものであるので、記録媒体に形成されるマイクロホログラムを安定化することが出来る。
【0018】
すなわち本発明においては、記録媒体の両側から照射される光の強度が大きく違わない状態としたので、記録媒体に形成されるマイクロホログラムを安定化することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態を、添付図面を用いて説明する。
【0020】
図1はマスターホログラムディスク5内に多層状態でマイクロホログラム6を形成する状態を示し、樹脂製のマスターホログラムディスク5の両側からレンズ7、8で絞った光を、目的とする場所(この図1ではマスターホログラムディスク5の表面のアドレスを利用)に照射し、干渉させてマイクロホログラム6を、多層状態に形成している。
【0021】
次に、このマスターホログラムディスク5の一面側(図2の下面側)に、第1の1/4波長板9と、第1の機能性膜10とを介して共役ホログラムディスク(この共役ホログラムディスクも記録媒体の一例となる)11を当接させる。
【0022】
この場合、第1の機能性膜10は、一方向(例えば左方向)へ旋回する円偏向光を反射し、他方向(例えば右方向)へ旋回する円偏向光を通過させる構成となっている。
【0023】
この状態で、図2のごとく、前記マスターホログラムディスク5の他面側(図2の上面側)から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光12を、前記共役ホログラムディスク11に向けて入射させるとともに、図4のごとく、前記共役ホログラムディスク11のマスターホログラムディスク5とは反対側(図4の下側)から、前記第1の機能性膜10が反射する一方向へ旋回する円偏向光(この実施形態では左旋回波)の第2の平行光13を、前記共役ホログラムディスク11に向けて入射させる。
【0024】
なお、本実施形態において、上記第1の平行光12は、上述のごとく第一の方向に振動する第一の直線偏向となっているが、以降の説明がスムーズに進行するよう、例えばこれはS波とする(勿論P波としても良い)。
【0025】
以上図2〜図4の状態を順に説明すると、上記図2のごとく、前記マスターホログラムディスク5の他面側(図2の上面側)から、S波の第1の平行光12を前記共役ホログラムディスク11に向けて入射すると、その光は1/4波長板9を通過して左旋回光となるので第1の機能性膜10で反射される。
【0026】
第1の機能性膜10で反射された光は、次に1/4波長板9を再度通過することで、図3のごとくP波となり、その後マスターホログラムディスク5のマイクロホログラム6で反射した分だけが再び図3、図4のごとく共役ホログラムディスク11に向けて進む。
【0027】
図3、図4のマイクロホログラム6からの反射光は、1/4波長板9を通過することで、今度は右旋回光となるので、第1の機能性膜10を通過し、共役ホログラムディスク11に向けて進むことになる。
【0028】
一方図4のごとく、前記共役ホログラムディスク11のマスターホログラムディスク5とは反対側(図4の下側)からは前記第1の機能性膜10が反射する一方向へ旋回する円偏向光(この実施形態では左旋回波)の第2の平行光13が、前記共役ホログラムディスク11に向けて入射されており、この結果、共役ホログラムディスク11内で光の干渉がおき、図5に示すごとくマイクロホログラム6aが形成される。
【0029】
この場合、第2の平行光13は、前記第1の平行光12に比べて光強度を小さくしており、つまり図3に示すマスターホログラムディスク5のマイクロホログラム6で反射した光とその光強度をほぼ同じ状態とすることにより、共役ホログラムディスク11内に、マイクロホログラム6aを安定して形成することが出来る。
【0030】
共役ホログラムディスク11内に、マスターホログラムディスク5の全てのマイクロホログラム6からのマイクロホログラム6aを形成した後は、共役ホログラムディスク11を例えば加熱によりに不活性処理する。
【0031】
次にこのようにして形成した共役ホログラムディスク11を用いて今度は図9のごとく記録媒体14内にマイクロホログラム6を転写、形成する。
【0032】
この時には先ず、図6に示すごとく、共役ホログラムディスク11の一面側(図6の上面側)に第2の1/4波長板15と、第2の機能性膜16とを介して記録媒体14を当接させる。
【0033】
前記第2の機能性膜16は、一方向(例えば左方向)へ旋回する円偏向光を反射し、他方向(例えば右方向)へ旋回する円偏向光を通過させる構成としている。
【0034】
この状態で、前記共役ホログラムディスク11の他面側(図6の下面側)から、第三の方向に振動する第三の直線偏向の第3の平行光17を、前記記録媒体14に向けて入射させるとともに、図8のごとく前記記録媒体14の共役ホログラムディスク11とは反対側(図8の上面側)から、前記第2の機能性膜16が反射する一方向へ旋回する円偏向光(この実施形態では左旋回波)の第4の平行光18を、前記記録媒体14に向けて入射させる。
【0035】
本実施形態において、上記第3の平行光17は、上述のごとく第三の方向に振動する第三の直線偏向となっているが、以降の説明がスムーズに進行するよう、例えばこれはS波とする(勿論P波としても良い)。
【0036】
この状態を順に説明すると、上記図6のごとく、前記共役ホログラムディスク11の下面側からS波(またはP波)の第3の平行光17を前記共役ホログラムディスク11に向けて入射すると、その光は1/4波長板15を通過して左旋回光となるので、第2の機能性膜16で反射される。
【0037】
第2の機能性膜16で反射された光は、次に1/4波長板15を再度通過することで図7のごとくP波となり、その後共役ホログラムディスク11のマイクロホログラム6aで反射した分だけが再び図7、図8のごとく記録媒体14に向けて進む。
【0038】
図7、図8のごとく共役ホログラムディスク11のマイクロホログラム6aで反射した反射光は、第2の1/4波長板15を通過することで、今度は右旋回光となるので、第2の機能性膜16を通過し、記録媒体14に向けて進む。
【0039】
一方図8のごとく、前記記録媒体14の共役ホログラムディスク11とは反対側(図8の上側)からは、前記第2の機能性膜16が反射する一方向へ旋回する円偏向光(この実施形態では左旋回波)の第4の平行光18が、前記記録媒体14に向けて入射されており、この結果、記録媒体14内で光の干渉がおき、図9に示すごとくマイクロホログラム6が転写、形成されることとなる。
【0040】
この場合、第4の平行光18は、前記第3の平行光17に比べて光強度を小さくしており、つまり図8に示す共役ホログラムディスク11のマイクロホログラム6aで反射した光と、その光強度をほぼ同じ状態とすることにより、記録媒体14内に安定したマイクロホログラム6を形成することが出来る。
【0041】
そしてこのようにして製造された記録媒体14は、その一面側から光を照射するか、しないかで、そのマイクロホログラム6を消去、または存続させ、これによりデジタル信号記録を行うことが出来るようになっているのである。
【0042】
なお、上記実施形態において、第1の機能性膜10は第1の1/4波長板9と一体化しており、第2の機能性膜16は第2の1/4波長板15とそれぞれ一体化したものを用いた。
【0043】
また、上記実施形態において、第1の平行光12の第一の方向と、第3の平行光17の第三の方向とは同じ方向としても良い。
【0044】
また、上記実施形態では、第1の機能性膜10は、一方向(例えば左方向)へ旋回する円偏向光を反射し、他方向(例えば右方向)へ旋回する円偏向光を通過させる構成と、さらに、第2の機能性膜16は、一方向(例えば左方向)へ旋回する円偏向光を反射し、他方向(例えば右方向)へ旋回する円偏向光を通過させる構成としているが、これら、第1の機能性膜10と、第2の機能性膜16の構成を、上記実施形態とは反対方向に変更しても良い。
【0045】
具体的には、第1の機能性膜10は、一方向(例えば右方向)へ旋回する円偏向光を反射し、他方向(例えば左方向)へ旋回する円偏向光を通過させる構成と、さらに、第2の機能性膜16も、一方向(例えば右方向)へ旋回する円偏向光を反射し、他方向(例えば左方向)へ旋回する円偏向光を通過させる構成としても良い。
【0046】
ただし、このように第1の機能性膜10と、第2の機能性膜16の構成を変更した場合には、図2、図3、図4、図6、図7、図8の光も変更されることとなる。
【0047】
具体的には、図2における第1の平行光12はS波からP波に変更する必要がある。また、図3に記載したP波はS波となる。さらに、図4の第2の平行光13は、右旋回波に変更する必要がある。また、図6に記載したS波はP波となり、図7に記載したP波はS波となる。さらにまた、図8の第4の平行光18は、右旋回波に変更する必要がある。
【産業上の利用可能性】
【0048】
以上のように本発明は、マスターホログラムディスク内に多層状態でマイクロホログラムを形成し、次にこのマスターホログラムディスクの一面側に1/4波長板と、機能性膜とを介して記録媒体を当接させ、前記機能性膜は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記マスターホログラムディスクの他面側から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させるとともに、前記記録媒体のマスターホログラムディスクとは反対側から、前記機能性膜が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第2の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させ、この第2の平行光は、前記第1の平行光に比べて光強度を小さくしものであるので、記録媒体に形成されるマイクロホログラムを安定化することが出来る。
【0049】
すなわち本発明においては、記録媒体の両側から照射される光の強度が大きく違わない状態としたので、記録媒体に形成されるマイクロホログラムを安定化することが出来る。
【0050】
このため、各種の電子機器の記録媒体として広く活用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図2】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図3】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図4】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図5】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図6】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図7】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図8】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図9】本発明の一実施形態を示すブロック図
【図10】従来例を示すブロック図
【図11】従来例を示すブロック図
【図12】従来例を示すブロック図
【図13】従来例を示すブロック図
【図14】従来例を示すブロック図
【図15】従来例を示すブロック図
【符号の説明】
【0052】
5 マスターホログラムディスク
6,6a マイクロホログラム
7 レンズ
8 レンズ
9 第1の1/4波長板
10 第1の機能性膜
11 共役ホログラムディスク
12 第1の平行光
13 第2の平行光
14 記録媒体
15 第2の1/4波長板
16 第2の機能性膜
17 第3の平行光
18 第4の平行光
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスターホログラムディスク内に多層状態でマイクロホログラムを形成し、次にこのマスターホログラムディスクの一面側に1/4波長板と、機能性膜とを介して記録媒体を当接させ、前記機能性膜は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記マスターホログラムディスクの他面側から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させるとともに、前記記録媒体のマスターホログラムディスクとは反対側から、前記機能性膜が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第2の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させ、この第2の平行光は、前記第1の平行光に比べて光強度を小さくする記録媒体の製造方法。
【請求項2】
機能性膜を一体化した1/4波長板を用いる請求項1に記載の記録媒体の製造方法。
【請求項3】
マスターホログラムディスク内に多層状態でマイクロホログラムを形成し、次にこのマスターホログラムディスクの一面側に第1の1/4波長板と、第1の機能性膜とを介して共役ホログラムディスクを当接させ、前記第1の機能性膜は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記マスターホログラムディスクの他面側から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光を、前記共役ホログラムディスクに向けて入射させるとともに、前記共役ホログラムディスクのマスターホログラムディスクとは反対側から、前記第1の機能性膜が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第2の平行光を、前記共役ホログラムディスクに向けて入射させ、この第2の平行光は、前記第1の平行光に比べて光強度を小さくし、その後前記共役ホログラムディスクに不活性処理を行い、次にこの共役ホログラムディスクの一面側に、第2の1/4波長板と、第2の機能性膜とを介して記録媒体を当接させ、前記第2の機能性膜は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記共役ホログラムディスクの他面側から、第三の方向に振動する第三の直線偏向の第3の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させるとともに、前記記録媒体の共役ホログラムディスクとは反対側から、前記第2の機能性膜が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第4の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させ、この第4の平行光は、前記第3の平行光に比べて光強度を小さくする記録媒体の製造方法。
【請求項4】
第1の機能性膜を一体化した第1の1/4波長板と、第2の機能性膜を一体化した第2の1/4波長板とを用いる請求項3に記載の記録媒体の製造方法。
【請求項5】
第1の平行光の第一の方向と、第3の平行光の第三の方向とを同じ方向とした請求項3または4に記載の記録媒体の製造方法。
【請求項1】
マスターホログラムディスク内に多層状態でマイクロホログラムを形成し、次にこのマスターホログラムディスクの一面側に1/4波長板と、機能性膜とを介して記録媒体を当接させ、前記機能性膜は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記マスターホログラムディスクの他面側から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させるとともに、前記記録媒体のマスターホログラムディスクとは反対側から、前記機能性膜が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第2の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させ、この第2の平行光は、前記第1の平行光に比べて光強度を小さくする記録媒体の製造方法。
【請求項2】
機能性膜を一体化した1/4波長板を用いる請求項1に記載の記録媒体の製造方法。
【請求項3】
マスターホログラムディスク内に多層状態でマイクロホログラムを形成し、次にこのマスターホログラムディスクの一面側に第1の1/4波長板と、第1の機能性膜とを介して共役ホログラムディスクを当接させ、前記第1の機能性膜は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記マスターホログラムディスクの他面側から、第一の方向に振動する第一の直線偏向の第1の平行光を、前記共役ホログラムディスクに向けて入射させるとともに、前記共役ホログラムディスクのマスターホログラムディスクとは反対側から、前記第1の機能性膜が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第2の平行光を、前記共役ホログラムディスクに向けて入射させ、この第2の平行光は、前記第1の平行光に比べて光強度を小さくし、その後前記共役ホログラムディスクに不活性処理を行い、次にこの共役ホログラムディスクの一面側に、第2の1/4波長板と、第2の機能性膜とを介して記録媒体を当接させ、前記第2の機能性膜は、一方向へ旋回する円偏向光を反射し、他方向へ旋回する円偏向光を通過させる構成とし、この状態で前記共役ホログラムディスクの他面側から、第三の方向に振動する第三の直線偏向の第3の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させるとともに、前記記録媒体の共役ホログラムディスクとは反対側から、前記第2の機能性膜が反射する一方向へ旋回する円偏向光の第4の平行光を、前記記録媒体に向けて入射させ、この第4の平行光は、前記第3の平行光に比べて光強度を小さくする記録媒体の製造方法。
【請求項4】
第1の機能性膜を一体化した第1の1/4波長板と、第2の機能性膜を一体化した第2の1/4波長板とを用いる請求項3に記載の記録媒体の製造方法。
【請求項5】
第1の平行光の第一の方向と、第3の平行光の第三の方向とを同じ方向とした請求項3または4に記載の記録媒体の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−118132(P2010−118132A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−73327(P2009−73327)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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