説明

診療支援システム、診療支援装置及び診療支援プログラム

【課題】電子カルテの内容を容易に把握できるようにして診療を効率化する。
【解決手段】診療支援システム100は、医師端末1とサーバ2とデータベース3を含む。データベース3は、各患者の電子カルテデータ11c(D)を格納する。医師端末1は、表示部13、操作部12、シェーマ図のサムネイルを作成するサムネイル作成部14、制御部10を有する。制御部10は、電子カルテデータ11cの傷病名情報を診療情報表示画面2000の傷病名表示部2001に表示させ、視力値情報や眼圧情報を検査情報表示部2003に表示させ、シェーマ図のサムネイルをサムネイル表示部2007に表示させる。表示されたサムネイルのうちの1つが操作部12により選択指定されると、制御部10は、そのサムネイルに対応するシェーマ図をシェーマ図表示部2005に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、病院や診療所等の医療機関において医師による診療を支援するために用いられる診療支援システム、診療支援装置及び診療支援プログラムに関し、特に、シェーマ図を表示可能とする診療支援システム、診療支援装置及び診療支援プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、医療分野における情報管理の電子化が急速に進行している。例えば、いわゆる電子カルテを患者ごとに作成し、これをネットワーク上で利用可能とすることにより、カルテ管理の効率化、主治医以外の医師のオピニオンを得るための情報の共有化、患者に対する情報のディスクロージャーの促進などを図っている。また、医療事務の効率化等を図るために、課金情報の電子化も進んでいる。典型的には、医院内の待合室、撮影室、検査室、診療室等にそれぞれ設けられたコンピュータ端末や各種の検査装置をLANサーバに接続可能に構成して情報を一元管理している。
【0003】
特に、近年では、電子カルテに対応した診療支援システムの開発が進められている。電子カルテには、患者情報、問診情報、所見内容、処方オーダ情報、処置(検査)オーダ情報などの各種の情報が記録される。医師は、診療支援システムを用いて、所望の情報を表示させて閲覧したり、電子カルテに入力したりできるようになっている。従来の診療支援システムでは、このような情報を別々の画面に表示させたり、別々の画面にて入力作業を行ったりするのが一般的であった。
【0004】
電子カルテには、上記の各種情報のような文字情報に加え、患部の撮影画像や患部の状態を描いたシェーマ図などの画像情報も記録されるようになっている。シェーマ図は、医師が患部の状態を観察した結果に基づいて描かれる概略的な図である。
【0005】
特許文献1には、シェーマ図を表示可能な従来の診療支援システム(電子カルテシステム)が開示されている。当該システムは、同文献の図6に示すように電子カルテの表示画面上に各種のショートカットを設け、これらのショートカットを選択操作することで、所望の情報を表示画面上に展開表示できるように構成されている。
【0006】
電子カルテの表示態様は、内科、外科、眼科等の診療科の特性に応じて相異させることが必要である。特に、たとえば内科のように文字情報を多用する診療科と、たとえば眼科のように画像情報を多用する診療科とでは、電子カルテの表示態様を個々の診療科の特性に適合させることが、電子カルテの使用を容易化するために重要となる。
【0007】
特許文献2は、シェーマ図の表示態様に関する発明を開示したものである。同文献に記載の診療支援システム(医用画像処理システム)は、同文献の図5に示すシェーマ図作成画面を表示する。このシェーマ図作成画面には、倒像眼底や眼球断面や顔面等のシェーマ図を作成するための複数の雛形が表示されている。ユーザが所望の雛形を選択指定すると、その雛形が表示画面上に拡大表示される。ユーザは、被検眼を観察しつつ、患部の状態を雛形上に描画する。また、必要に応じて、雛形上にコメントを付すことができる。
【0008】
【特許文献1】特開2003−122849号公報(明細書段落〔0048〕、〔0049〕、図6)
【特許文献2】特開2004−357803号公報(明細書段落〔0020〕、〔0024〕−〔0027〕、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、紙カルテ(紙媒体上に情報が記載されたカルテ)においては、傷病名と検査結果と医師所見とが一紙面上に記載されており、診療に必要な各種情報を容易に把握することが可能であった。
【0010】
電子カルテにおいても、紙カルテと同様の統合的な情報表示による情報把握の容易化が望まれていた。特に、画像を多用する診療科においては、各診療日において、どのようなシェーマ図が作成されたか一目で把握できるような電子カルテの表示態様が強く希求されていた。
【0011】
しかし、上述した従来の構成によってこのような要望を満たすことは困難である。すなわち、特許文献1のシステムは、シェーマ図へのショートカットを表示するものであり、シェーマ図の描画内容自体を表示することはできないため、シェーマ図の内容を医師が一目で把握することはできない。また、シェーマ図と同時に傷病名や検査結果を参照することも不可能である。
【0012】
また、特許文献2のシステムは、縮小表示された複数の雛形を選択可能に配列表示し、選択された雛形を拡大表示してシェーマ図やコメントの書き込みを行えるように構成されている。したがって、当該システムによっても、医師が一目で内容を把握できるようにシェーマ図を表示させることはできず、シェーマ図と同時に傷病名や検査結果を参照することもできない。
【0013】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、シェーマ図を含む電子カルテの記載内容を容易に把握でき、診療の効率化を図ることが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも傷病名情報、検査情報及び複数のシェーマ図を各患者ごとの診療情報として格納する格納手段と、表示手段と、操作手段と、前記各患者ごとの診療情報を所定の表示形式で呈示する診療情報表示画面を、前記表示手段に表示させる制御手段と、を有する診療支援システムであって、前記複数のシェーマ図のそれぞれのサムネイルを作成するサムネイル作成手段を備え、前記制御手段は、前記診療情報の傷病名情報を前記診療情報表示画面の第1の表示領域に表示させ、前記検査情報を前記診療情報表示画面の第2の表示領域に表示させ、前記作成された複数のサムネイルを前記診療情報表示画面の第3の表示領域に表示させるとともに、前記第3の表示領域に表示された複数のサムネイルのうちの1つが前記操作手段により選択指定されたときに、当該選択指定されたサムネイルに対応するシェーマ図を前記診療情報表示画面の第4の表示領域に表示させる、ことを特徴とする。
【0015】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の診療支援システムであって、シェーマ図の雛形画像をあらかじめ記憶した雛形記憶手段を更に備え、前記制御手段は、前記表示手段に患者のリストを表示させ、該リストから1人の患者が前記操作手段により選択指定されたことに対応して、当該選択指定された患者の診療情報を呈示する前記診療情報表示画面を前記表示手段に表示させ、該診療情報表示画面の前記第4の表示領域に前記雛形画像を表示させる、ことを特徴とする。
【0016】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の診療支援システムであって、前記制御手段は、前記表示手段に患者のリストを表示させ、該リストから1人の患者が前記操作手段により選択指定されたことに対応して、当該選択指定された患者の診療情報を呈示する前記診療情報表示画面を前記表示手段に表示させ、該診療情報表示画面の前記第4の表示領域に当該患者の診療情報に含まれる複数のシェーマ図のうちの1つを表示させる、ことを特徴とする。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の診療支援システムであって、前記サムネイル作成手段は、新たなシェーマ図の保存要求が前記操作手段により為されたことに対応して、該新たなシェーマ図のサムネイルを作成し、前記制御手段は、該作成された新たなシェーマ図のサムネイルが前記第3の表示領域に表示された前記診療情報表示画面を、前記表示手段に表示させる、ことを特徴とする。
【0018】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の診療支援システムであって、前記制御手段は、新たなシェーマ図の保存要求が前記操作手段により為されたことに対応して、該新たなシェーマ図が前記第4の表示領域に表示された前記診療情報表示画面を、前記表示手段に表示させる、ことを特徴とする。
【0019】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の診療支援システムであって、前記制御手段は、前記第3の表示領域の範囲に表示されないサムネイルがある場合に、前記第3の表示領域を前記操作手段によりスクロール操作可能な表示領域として形成する、ことを特徴とする。
【0020】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の診療支援システムであって、前記診療情報は、文字所見情報を更に含み、前記制御手段は、前記診療情報表示画面の第5の表示領域に前記文字所見情報を表示させる、ことを特徴とする。
【0021】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の診療支援システムであって、前記制御手段は、前記診療情報表示画面の第2の表示領域に、視力値情報及び眼圧値情報の少なくとも一方を前記検査情報として表示させる、ことを特徴とする。
【0022】
また、請求項9に記載の発明は、少なくとも傷病名情報、検査情報及び複数のシェーマ図を各患者ごとの診療情報として格納するデータベースにネットワークを介して接続され、表示手段と、操作手段と、前記各患者ごとの診療情報を所定の表示形式で呈示する診療情報表示画面を、前記表示手段に表示させる制御手段と、を有する診療支援装置であって、前記複数のシェーマ図のそれぞれのサムネイルを作成するサムネイル作成手段を備え、前記制御手段は、前記診療情報の傷病名情報を前記診療情報表示画面の第1の表示領域に表示させ、前記検査情報を前記診療情報表示画面の第2の表示領域に表示させ、前記作成された複数のサムネイルを前記診療情報表示画面の第3の表示領域に表示させるとともに、前記第3の表示領域に表示された複数のサムネイルのうちの1つが前記操作手段により選択指定されたときに、当該選択指定されたサムネイルに対応するシェーマ図を前記診療情報表示画面の第4の表示領域に表示させる、ことを特徴とする。
【0023】
また、請求項10に記載の発明は、少なくとも傷病名情報、検査情報及び複数のシェーマ図を各患者ごとの診療情報として格納する格納手段と、表示手段と、操作手段と、前記各患者ごとの診療情報を所定の表示形式で呈示する診療情報表示画面を、前記表示手段に表示させる制御手段と、を有するコンピュータを、前記複数のシェーマ図のそれぞれのサムネイルを作成するサムネイル作成手段として機能させ、前記制御手段を、前記診療情報の傷病名情報を前記診療情報表示画面の第1の表示領域に表示させ、前記検査情報を前記診療情報表示画面の第2の表示領域に表示させ、前記作成された複数のサムネイルを前記診療情報表示画面の第3の表示領域に表示させるように機能させるとともに、前記第3の表示領域に表示された複数のサムネイルのうちの1つが前記操作手段により選択指定されたときに、当該選択指定されたサムネイルに対応するシェーマ図を前記診療情報表示画面の第4の表示領域に表示させるように機能させる、ことを特徴とする診療支援プログラムである。
【0024】
また、請求項11に記載の発明は、少なくとも傷病名情報、検査情報及び複数のシェーマ図を各患者ごとの診療情報として格納するデータベースにネットワークを介して接続され、表示手段と、操作手段と、前記各患者ごとの診療情報を所定の表示形式で呈示する診療情報表示画面を、前記表示手段に表示させる制御手段と、を有するコンピュータを、前記複数のシェーマ図のそれぞれのサムネイルを作成するサムネイル作成手段として機能させ、前記制御手段を、前記診療情報の傷病名情報を前記診療情報表示画面の第1の表示領域に表示させ、前記検査情報を前記診療情報表示画面の第2の表示領域に表示させ、前記作成された複数のサムネイルを前記診療情報表示画面の第3の表示領域に表示させるように機能させるとともに、前記第3の表示領域に表示された複数のサムネイルのうちの1つが前記操作手段により選択指定されたときに、当該選択指定されたサムネイルに対応するシェーマ図を前記診療情報表示画面の第4の表示領域に表示させるように機能させる、ことを特徴とする診療支援プログラムである。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、診療情報を所定の表示形式で呈示する診療情報表示画面に、第1の表示領域、第2の表示領域、第3の表示領域及び第4の表示領域が設けられており、また、診療情報に含まれる複数のシェーマ図のそれぞれのサムネイルを作成するサムネイル作成手段が設けられている。そして、制御手段は、診療情報の傷病名情報及び検査情報を診療情報表示画面の第1の表示領域及び第2の表示領域にそれぞれ表示させ、複数のシェーマ図のサムネイルを第3の表示領域に表示させるとともに、サムネイルのうちの1つが操作手段により選択指定されると、そのサムネイルに対応するシェーマ図を第4の表示領域に表示させるように構成されている。
【0026】
それにより、複数のシェーマ図に対応する複数のサムネイルを診療情報表示画面上に表示させることができるので、ユーザは、当該診療情報に、どのようなシェーマ図がどれだけ含まれているかを、一目で容易に把握できる。
【0027】
また、この診療情報表示画面上には、これら複数のシェーマ図のサムネイルとともに、当該患者の傷病名情報と検査情報とが表示される。このような表示態様は従来の紙カルテと同様のものである。したがって、ユーザは、診療に必要な診療情報の記載内容を容易に把握することができ、それによる診療の効率化を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明に係る診療支援システム、診療支援装置及び診療支援プログラムの好適な実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0029】
[システム構成]
図1は、本発明に係る診療支援システムの好適な実施形態の一例の全体構成を表している。同図に示す診療支援システム100は、ネットワーク5を介して通信可能に接続された医師端末1とサーバ2とを含んで構成される。
【0030】
サーバ2は、大容量記憶装置を含んでなるデータベース3を有している。また、サーバ2には、ネットワーク5を介して受付端末4が接続されている。ネットワーク5は、医療機関内に構築されたLAN(Local Area Network)などにより構成されている。
【0031】
受付端末4は、来院患者の受付登録処理や、新規患者の電子カルテ作成処理などを行うコンピュータ端末である。受付登録において入力されたデータや、新規作成された電子カルテのデータは、ネットワーク5を通じてサーバ2に送信されてデータベース3に格納される。
【0032】
サーバ2は、データベース3に格納されている電子カルテデータD、撮影画像データ、検査データ、撮影や検査のオーダデータ、医事会計データなど、当該医療機関内にて取り扱われる各種データの管理を行うコンピュータである。このデータベース3は、本発明の「格納手段」の一例に相当する。
【0033】
電子カルテデータDは、各患者ごとの診療情報をまとめた電子カルテ(ファイル)として管理されている。また、各患者の電子カルテデータは、当該患者の各診療日ごとに作成された診療情報(ファイル)を含んで形成されている。ここで、「診療情報」とは、診療において参照される情報を意味するものとする。
【0034】
各患者の電子カルテには、当該患者の傷病名を表す傷病名情報、当該患者の主訴(傷病に起因して現われる主な身体症状)を表す主訴情報、各種検査や撮影の結果を示す検査情報、医師により作成されたシェーマ図(所見が記入されていることがある。)、所見内容を文字(文章)で記載した文字所見情報などが、診療情報として含まれている。ここで、たとえば眼科における検査情報としては、視力検査により得られた視力値情報(被検眼の球面度数、乱視度数、乱視軸角度等)、眼圧検査により得られた眼圧値情報、その他の眼科検査の検査結果情報などがある。
【0035】
なお、図示は省略するが、ネットワーク5には、複数の医師端末1が接続されていてもよい。また、ネットワーク5には、各種の検査装置や撮影装置、更にはその他のコンピュータ等が接続されていてもよい。
【0036】
医師端末1の構成について説明する。医師端末1は、本発明の「診療支援装置」の一例を構成し、たとえば診療室内に設置されたコンピュータ端末からなる。医師は、この医師端末1を使用して、電子カルテの閲覧、作成、編集などの作業を行う。以下、医師端末1のハードウェア構成について図2を参照しつつ説明し、それから、図1を参照して機能的構成について説明する。
【0037】
〔医師端末のハードウェア構成〕
医師端末1は、従来からのコンピュータと同様のハードウェア構成を備え、図2に示すように、CPU20(等のマイクロプロセッサ)、RAM21、ROM22、ハードディスクドライブ(HDD)23、ディスプレイ24、電子ペン25、キーボード26、マウス27及び通信インターフェイス28を具備している。これらは、バス29を介して接続されている。
【0038】
CPU20は、ハードディスクドライブ23に格納された診療支援プログラム23aをRAM21上に展開することにより、後述する本発明に特徴的な動作を実行する。また、CPU20は、各種の演算処理を行うとともに、装置各部の制御、たとえばディスプレイ24による表示処理の制御、キーボード26やマウス27から入力される信号に対応する制御、通信インターフェイス28による通信処理の制御などを実行する。また、ディスプレイ24と電子ペン25とがペンタブレットを構成する場合、制御部20は、このペンタブレットによる入力される信号に対応する制御を行う。
【0039】
ROM22には、BIOS(Basic Imput/Output System)などの基本動作用のプログラム群や、各種のデータが記憶されている。
【0040】
ハードディスクドライブ23には、診療支援プログラム23aと診療支援用データ23bとがあらかじめ記憶されている。診療支援プログラム23aは、前述のように、本発明に係る動作をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。また、診療支援用データ23bは、この診療支援プログラム23aにより用いられる各種のデータを含んでおり、たとえば、ディスプレイ24に表示される表示画面の画像データ(図1の表示画面データ11a)や、シェーマ図の各種雛形の画像データ(図1の雛形画像データ11b)や、その他各種パラメータなどが含まれている。
【0041】
なお、医師端末1とサーバ2とがクライアント−サーバシステムとして構築されている場合などには、診療支援プログラム23aや診療支援用データ23bをサーバ2側に記憶しておき、ネットワーク5を通じてそれらを提供して医師端末1を動作させるように構成することが可能である。
【0042】
ディスプレイ24は、LCDやCRT等の任意の表示デバイスである。ここでは、ディスプレイ24としてタッチパネル式のLCD(タブレット)を使用し、電子ペン25とともにペンタブレットとして使用できるように構成することが操作性の面から望ましい。その場合、このタブレットとは別のディスプレイを追加して設けてもよい。
【0043】
キーボード26は、文字や数字等を入力するためのデバイスとして用いられる。マウス27は、ディスプレイ24の表示画面に対する各種入力操作を行うためのデバイスとして用いられる。通信インターフェイス28は、ネットワーク5を介してデータ通信を行うためのLANカード等のネットワークアダプタである。
【0044】
〔医師端末の機能的構成〕
医師端末1は、図1に示すように、制御部10、データ記憶部11、操作部12、表示部13、サムネイル作成部14及びデータ通信部15を含んで構成される。
【0045】
制御部10は、たとえばCPU20やRAM21を含んで構成される。制御部10は、本発明の「制御手段」の一例に相当し、表示部13に各種表示画面や情報を表示させる処理を制御する。制御部10による表示処理の制御形態については適宜後述するものとする。また、制御部10は、医師端末1の各部の動作制御や各種演算処理などを実行する。
【0046】
データ記憶部11は、たとえばハードディスクドライブ23等の記憶装置を含んで構成されている。データ記憶部11には、表示画面データ11aと雛形画像データ11bがあらかじめ記憶されている。
【0047】
表示画面データ11aは、前述の診療支援用データ23bに含まれるデータであり、後述の患者一覧表示画面1000、診療情報表示画面2000、シェーマ図作成画面3000などの各種表示画面のテンプレートの画像データを含んでいる。CPU20は、この表示画面データ11aに基づいて、これらの表示画面を表示部13に適宜表示させる。
【0048】
雛形画像データ11bは、前述の診療支援用データ23bに含まれるデータであり、眼底のシェーマ図や前眼部のシェーマ図など、各種のシェーマ図の雛形画像の画像データを含んでいる。データ記憶部11は、本発明の「雛形記憶手段」の一例に相当するものである。
【0049】
また、データ記憶部11には、データベース3に格納された電子カルテデータDのうち、医師端末1がサーバ2から提供を受けた電子カルテデータ11cが記憶される。医師端末1により新たに追加、変更、削除等の編集が施された情報も電子カルテデータ11cとして記憶される(詳細は後述する。)。
【0050】
表示部13は、本発明の「表示手段」の一例に相当し、ディスプレイ24により構成される。また、操作部12は、本発明の「操作手段」の一例に相当し、電子ペン25、キーボード26及びマウス27等の入力操作デバイスのうち、特に電子ペン25を含んで構成される。なお、文字所見の入力やスクロールの操作をキーボード26で行う場合、操作部12はキーボード26も含む。電子ペン25の代わりにマウス27で各種操作を行うように構成してもよい。
【0051】
望ましくは、表示部13と操作部12(電子ペン25)とはペンタブレットを構成する。それにより、ユーザ(医師)は、表示画面の操作や、シェーマ図等の各種情報の入力操作を、電子ペン25を使って行うことができる。また、表示画面に対する文字情報の入力は、キーボード26を用いて行うことができる。
【0052】
サムネイル作成部14は、たとえばCPU20やRAM21を含んで構成される。サムネイル作成部14は、本発明の「サムネイル作成手段」の一例として機能し、電子カルテデータ11cに含まれるシェーマ図や、新たに作成されたシェーマ図のサムネイルを作成する処理を行う。
【0053】
ここで、「サムネイル(thumbnail)」とは、元の画像の縮小画像であり、元の画像との間にリンクが形成された画像を意味するものとする。
【0054】
サムネイル作成部14は、シェーマ図の画像データを受けると、その画像データを所定の倍率で縮小し、サムネイルの画像データを作成する。更に、このサムネイルの画像データと、元のシェーマ図の画像データとを関連付けてリンクを形成する。この関連付けは、たとえば、データ記憶部11(ハードディスクドライブ23)におけるサムネイルの画像データの格納位置(ディレクトリ)と、元のシェーマ図の画像データの格納位置とを関連付けることにより行う。
【0055】
データ通信部15は、サーバ2との間におけるデータの送受信を行うもので、たとえばCPU20、RAM21、通信インターフェイス28を含んで構成される。
【0056】
〔表示画面の構成〕
図3〜図5に示す表示画面について説明する。図3は、患者のリストを呈示する患者一覧表示画面1000を示している。図4は、電子カルテデータ11cを所定の表示形式で呈示する診療情報表示画面2000を示している。図5は、シェーマ図の作成作業(新規作成作業、編集作業など)を行うためのシェーマ図作成画面3000を示している。
【0057】
(患者一覧表示画面)
図3に示す患者一覧表示画面1000は、本日来院する患者のリストを呈示する画面である。このリストは、データベース3に格納された診療日の予約情報や、既に来院し受付登録を済ませた患者の受付登録情報などを参照して作成される。
【0058】
患者一覧表示画面1000には、複数の診察室や検査室ごとのタブ1001が複数個設けられており、所望の診察室等のタブ1001を操作部12(電子ペン25)でクリック(クリック)することにより、その診察室等に訪れる患者のリストが呈示される。この患者リストは、タブ1001の下方に設けられた患者リスト表示部1002に呈示される。この患者リスト表示部1002に呈示される患者リストには、患者名や患者IDなどの患者情報が診察等の順序にしたがって画面上方から下方に向かって配列表示される(つまり、診察待ちや検査待ちの順序に応じて配列表示される。)。リスト最上段の患者の診察等が終了すると、その患者の患者情報がリストから消去され、次の順序の患者の患者情報が最上段に移行するようになっている。
【0059】
また、患者一覧表示画面1000の画面右端には、カルテ検索キー1003を含む各種の操作キーが設けられている。各操作キーは、操作部12(電子ペン25)のクリックにより操作を受け付けるソフトキーにより構成されている。カルテ検索キー1003が操作部12によりクリックされると、制御部10は、表示画面データ11aから診療情報表示画面2000の画像データを取得し、表示部13に診療情報表示画面2000を表示させる。
【0060】
(診療情報表示画面)
図4に示す診療情報表示画面2000は、電子カルテデータ11cに含まれる診療情報を同図に示すような表示形式で呈示する表示画面である。
【0061】
電子カルテデータD(したがって電子カルテデータ11c)には、前述のように、傷病名情報、主訴情報、検査情報(眼圧値情報、視力値情報等)、シェーマ図、文字所見情報などが含まれている。
【0062】
診療情報表示画面2000には、電子カルテデータ11cに含まれるこれらの情報を呈示するための表示領域が設けられている。たとえば、傷病名表示部2001には傷病名情報が表示され、主訴表示部2002には主訴情報が表示され、検査情報表示部2003には検査情報である視力値情報や眼圧値情報が表示され、検査詳細表示部2004には検査情報の検査詳細情報(検査名、検査結果の詳細など)が表示され、シェーマ図表示部2005にはシェーマ図が表示され、文字所見表示部2006には文字所見情報が表示される。
【0063】
更に、診療情報表示画面2000には、シェーマ図のサムネイルを一覧表示するサムネイル表示部2007と、シェーマ図の作成に関する操作を受け付けるシェーマ図作成キー部2008と、当該患者のこれまでの診療日(本日を含む。)を一覧表示する来院歴表示部2009とが設けられている。
【0064】
シェーマ図表示部2005、文字所見表示部2006、サムネイル表示部2007及びシェーマ図作成キー部2008は、「所見」表示欄に配設されている。
【0065】
シェーマ図表示部2005に表示されたシェーマ図を、マウスと同じ要領で、操作部12によりダブルクリックすると、このシェーマ図を編集するためのシェーマ図作成画面3000が表示される。この表示画面の切り換え処理は制御部10により実行される。
【0066】
サムネイル表示部2007には、サムネイル作成部14により作成されたシェーマ図のサムネイルが表示される。表示されたサムネイルを操作部12でクリックすると、そのサムネイルの元の画像であるシェーマ図が、シェーマ図表示部2005に表示される。複数のサムネイルが表示されている場合、選択的にクリックされたサムネイルの元のシェーマ図がシェーマ図表示部2005に切り換え表示される。
【0067】
このような表示処理は制御部10により実行される。制御部10は、クリックされたサムネイルにリンクされたシェーマ図を電子カルテデータ11cから選択取得してシェーマ図表示部2005に表示させる。このとき、他のシェーマ図がシェーマ図表示部2005に既に表示されている場合、この他のシェーマ図に換えて選択取得した新たなシェーマ図を表示させる。
【0068】
また、サムネイルが多数ある場合など、全てのサムネイルをサムネイル表示部2007の範囲に一度に表示しきれない場合、サムネイル表示部2007は、上下にスクロール可能な表示領域として形成される。
【0069】
そのために、たとえば次のような処理を行う。まず、サムネイル作成部14は、各サムネイルを同じ表示サイズ(縦横のピクセル数など)の画像として形成する。制御部10は、表示対象の全サムネイルの縦方向のピクセル数の和を算出し、この算出結果とサムネイル表示部2007の縦方向のピクセル数(あらかじめ設定されている。)とを比較する。和の算出結果の方が小さい場合、制御部10は、サムネイル表示部2007に、これらのサムネイルを縦方向に配列表示させる。他方、和の算出結果の方が大きい場合、制御部10は、サムネイル表示部2007をスクロール可能な表示領域に設定し、全サムネイルを縦方向に配列表示させる(それらのうちの幾つかは同時に呈示されない。)。
【0070】
このスクロール可能に形成されたサムネイル表示部2007には、そのたとえば右端に、スクロールバーが表示される。ユーザは、このスクロールバーの上端/下端にあるソフトキーやスクロールバースライダを操作部12等で操作することにより、サムネイル表示部2007に呈示されるサムネイルを上下にスクロールさせることができる。また、キーボード26のアップダウンキーを用いてスクロール操作を行うこともできる。
【0071】
なお、サムネイル表示部2007は、横方向にスクロールするように構成されていてもよいし(このときサムネイルは横方向に配列表示される。)、縦方向と横方向とにそれぞれスクロール可能に構成されていてもよい(このときサムネイルは縦方向及び横方向に2次元的に配列表示される。)。また、一方向(縦方向又は横方向)にのみスクロール可能に構成する場合であっても、サムネイルを縦横2次元的に配列表示させてもよい。その場合、スクロール可能に構成するか否かの判定は、縦横の配列個数に応じて適宜に実行される。また、サムネイル表示部2007を常にスクロール可能な表示領域として形成するように構成することも可能である。
【0072】
シェーマ図作成キー部2008には、シェーマ図を新規作成するための「シェーマ」キーや、眼底のシェーマ図を新規作成するための「眼底」キーなどの複数のソフトキーが配設されている。「シェーマ」キーや「眼底」キーが操作部12によりクリックされると、図5のシェーマ図作成画面3000が表示部13に表示される。
【0073】
「シェーマ」キーは、シェーマ図作成画面3000において所望の雛形を選択してシェーマ図を作成するために操作される。また、「眼底」キーは、シェーマ図作成画面3000において眼底のシェーマ図を作成するために操作される。この「眼底」キーは、眼底のシェーマ図の使用頻度が高いことに対応し、操作性の向上を図るために設けられたものである。
【0074】
なお、医師によっては、眼底以外のシェーマ図の使用頻度が高い場合もある。その場合、当該医師の使用頻度の高いシェーマ図の雛形を直接に表示できるように適宜にカスタマイズすることができる。たとえば前眼部のシェーマ図の使用頻度が高い場合、シェーマ図作成キー部2008に「前眼部」キーを設けることが望ましい。
【0075】
来院歴表示部2009に一覧表示された診療日のうちの1つが操作部12により選択的にクリックされると、「所見」表示欄の呈示内容、すなわちシェーマ図表示部2005、文字所見表示部2006及びサムネイル表示部2007のそれぞれの呈示内容が、選択された診療日における内容(診療情報)に変更される。
【0076】
たとえば図4に示す「所見」表示欄の各表示部には、「2005/03/28(2005年3月28日)」の診療結果(所見結果)が呈示されている。ユーザがたとえば診療日「2005/02/25(2005年2月25日)」をクリックすると、「所見」表示欄の各表示部の呈示内容が、2005年2月25日の所見結果に切り換えられる。この表示切り換え動作は、制御部10により実行される。制御部10は、たとえば、クリックされた診療日の所見結果を電子カルテデータ11cから取得し、各表示部の呈示内容をこの所見結果に切り換えるように動作する。
【0077】
診察終了キー2010は、当該患者の診察を終了するときに操作部12によりクリックされる。この診察終了キー2010が操作されると、検査内容や診察内容に応じた医療費情報(保険点数等)が図示しない医事会計アプリケーションに送信される。また、診察終了キー2010の操作に対応して、表示部13の表示画面が、図3の患者一覧表示画面1000に切り替わる(なお、次の患者の診療情報表示画面2000に切り換え表示するように構成してもよい)。
【0078】
(シェーマ図作成画面)
図5に示すシェーマ図作成画面3000は、ユーザがシェーマ図を新規に作成したり、既存のシェーマ図の編集を行ったりするための表示画面である。
【0079】
このシェーマ図作成画面3000は、雛形選択部3001、作成作業部3002、文字所見入力部3003、操作キー部3004、前回コピーキー3005、OKキー3006及びキャンセルキー3007を含んで構成されている。
【0080】
雛形選択部3001には、雛形画像データ11bに含まれるシェーマ図の各種の雛形画像が配列表示される。表示される雛形画像としては、たとえば、前眼部の雛形画像、眼底の雛形画像、眼の側方断面の雛形画像、これらの雛形画像の任意の組合せ(前眼部の雛形画像と眼底の雛形画像の組合せ等)などがある。全ての雛形画像を雛形選択部3001の範囲に一度に表示しきれない場合、雛形選択部3001はスクロール可能な表示領域として形成される。ユーザは、この雛形選択部3001に表示された雛形画像のうちの所望の雛形画像を操作部12でクリックして指定する。
【0081】
作成作業部3002には、雛形選択部3001にて指定された雛形画像が表示される。また、診療情報表示画面200のシェーマ表示部2005からシェーマ図作成画面3000に移行した場合には、このシェーマ表示部2005に呈示されていたシェーマ図が作成作業部3002に表示される。また、診療情報表示画面2000のシェーマ図作成キー部2008の「眼底」キーからシェーマ図作成画面3000に移行した場合には、眼底の雛形画像(又は眼底の雛形画像と他の雛形画像との組合せ)が作成作業部3002に表示される。なお、シェーマ図作成キー部2008の「シェーマ」キーから移行した場合、作成作業部3002には雛形選択部3001にて雛形画像が指定されるまで何も表示されない。
【0082】
ユーザは、作成作業部3002に表示された画像上に、病変部を示す画像を描画したり、コメントを記入したりすることで、シェーマ図を新規作成又は編集する。この作業は、操作部12(電子ペン25)を用いたペンタブレット入力により、容易に行うことができる。
【0083】
文字所見入力部3003には、シェーマ図上に記入されるコメント以外の、より長文の所見が入力される。この所見の入力操作は、ペンタブレット入力で行うこともできるし、また、キーボード26用いて行うこともできる。
【0084】
操作キー部3004には、作成作業部3002に表示された画像上に描画を行ったり、コメントを入力したりするときの各種設定や操作を行うためのソフトキー、たとえば使用するペンの種類を設定するためのソフトキー、色を設定するためのソフトキー、線の太さを設定するためのソフトキーなどが配設されている。
【0085】
前回コピーキー3005は、前回の診療を元に作成されたシェーマ図のコピーの表示要求を行うためのソフトキーである。この前回コピーキー3005を操作部12でクリックすると、制御部10は、データ記憶部11にアクセスして前回の診療日に対応するシェーマ図を電子カルテデータ11cから検索するとともに、検索されたシェーマ図のコピーを作成し、このコピーを作成作業部3002に表示させる。このように、前回のシェーマ図のコピーを作成して表示させることにより、このシェーマ図の改ざんを防止することができる。
【0086】
OKキー3006は、作成作業部3002にて作成されたシェーマ図の保存要求を行うためのソフトキーである。このOKキー3006を操作部12でクリックすると、制御部10は、作成作業部3002に表示されているシェーマ図を電子カルテデータ11aに追加保存する。サムネイル作成部14は、この新たなシェーマ図のサムネイルを作成する。更に、制御部10は、表示部13に診療情報表示画面2000を表示させる。この診療情報表示画面2000のシェーマ図表示部2005には、この新たなシェーマ図が表示され、サムネイル表示部2007には、この新たなシェーマ図のサムネイルが追加表示される。
【0087】
なお、複数のシェーマ図をまとめて作成した後にOKキー3006が操作された場合、制御部10は各シェーマ図を追加保存し、サムネイル作成部14は各シェーマ図のサムネイルを作成する。そして、診療情報表示画面2000のサムネイル表示部2007には新たな複数のサムネイルが追加表示され、シェーマ表示部2005には、新たな複数のシェーマ図のうちのいずれか(たとえば最初に作成されたシェーマ図や最後に作成されたシェーマ図)が表示される。
【0088】
キャンセルキー3007は、シェーマ図作成画面3000による作業内容をキャンセルして破棄するために操作されるソフトキーである。このキャンセルキー3007を操作部12でクリックすると、制御部10は、表示部13の表示を診療情報表示画面2000に切り換える。
【0089】
[動作]
以上のような本実施形態の診療支援システム100の動作(特に医師端末1の動作)について説明する。図6は、或る患者のカルテの記入作業を説明するための診療支援システム100の使用例を表すフローチャートである。この使用例に基づいて診療支援システム100の動作の一例を説明する。
【0090】
まず、ユーザ(医師)は、図3の患者一覧表示画面1000を医師端末1の表示部13に表示させる(S1)。必要に応じて適当な診療室等のタブ1001を選択指定する。ユーザは、患者リスト表示部1002に一覧表示された患者のうち、カルテを作成する対象患者を選択指定する(S2)。そして、カルテ検索キー1003がクリックされると、制御部10は、選択指定された患者の電子カルテデータ11cの提供を要求する信号を生成し、データ通信部15を介してサーバ2に送信する(S3)。
【0091】
サーバ2は、この信号に基づいてデータベース3から目的の電子カルテデータ11cを検索し、医師端末1に送信する(S4)。医師端末1の制御部10は、この電子カルテデータ11cをデータ記憶部11に記憶させる(S5)。
【0092】
制御部10は、患者一覧表示画面1000を表示していた表示部13の表示画面を、これから診療情報を記入する当該患者の本日のカルテを表示した診療情報表示画面2000(図4参照)に切り換える(S6)。そのシェーマ図表示部2005には、たとえば所定の雛形画像(前眼部と眼底との組合せなど)が表示されている。
【0093】
以下、本日の診療に基づくシェーマ図の新規作成作業(ステップS7〜S13)を行い、その後に、前回の診療に基づいて作成されたシェーマ図の編集作業(ステップS14〜S21)を行い、ケースについて説明する。
【0094】
(シェーマ図の新規作成作業)
本日の診療に基づくシェーマ図の新規作成作業について説明する。まず、ユーザは、シェーマ図作成キー2008の「シェーマ」キーをクリックしてシェーマ図作成画面3000を表示させ(S7)、雛形選択部3001から所望のシェーマ図の雛形画像を選択指定する(S8)。作成作業部3002には、選択された雛形画像が表示される。ユーザは、この雛形画像に病変部等を示す画像を描画したりコメントを記入したりしてシェーマ図を作成する(S9)。作成作業が終了したらOKキー3006をクリックする(S10)。サムネイル作成部14は、この新規のシェーマ図のサムネイルを作成する(S11)。制御部10は、この新規のシェーマ図の画像データと、そのサムネイルの画像データとを電子カルテデータ11cに追加保存する(S12)。
【0095】
制御部10は、この新規のシェーマ図をシェーマ図表示部2005に呈示し、かつ、そのサムネイルをサムネイル表示部2007に呈示した診療情報表示画面2000を、表示部13に表示させる(S13)。なお、ステップS9のシェーマ図作成作業において、文字所見入力部3003に所見を記入した場合には、その記入内容が診療情報表示画面2000の文字所見表示部2006に表示される。
【0096】
(前回作成したシェーマ図の編集作業)
続いて行われる前回のシェーマ図の編集作業について説明する。ユーザは、診療情報表示画面2000のシェーマ図作成キー2008の「シェーマ」キーをクリックして、シェーマ図作成画面3000を再び表示させる(S14)。更に、前回コピーキー3005をクリックすると(S15)、制御部10により、前回作成したシェーマ図(のコピー)が作成作業部3002に表示される(S16)。
【0097】
ユーザは、この前回のシェーマ図に対して必要な編集を施し(S17)、OKキー3006をクリックする(S18)。サムネイル作成部14は、この編集後のシェーマ図のサムネイルを作成する(S19)。制御部10は、この編集後のシェーマ図の画像データと、そのサムネイルの画像データとを電子カルテデータ11cに追加保存する(S20)。
【0098】
制御部10は、この編集後のシェーマ図をシェーマ図表示部2005に呈示し、かつ、そのサムネイルをサムネイル表示部2007に呈示した診療情報表示画面2000を、表示部13に表示させる(S21)。なお、ステップS17のシェーマ図編集作業において、文字所見入力部3003に所見を記入した場合、その記入内容が診療情報表示画面2000の文字所見表示部2006に表示される。
【0099】
このとき、サムネイル表示部2007には、編集後のシェーマ図のサムネイルとともに、上記ステップS11にて作成された新規シェーマ図のサムネイルが表示されている。ユーザは、この新規シェーマ図のサムネイルをクリックすることにより、シェーマ図表示部2005の表示内容をこの新規シェーマ図に切り換えることができる。また、その表示内容を編集後のシェーマ図に戻したい場合には、そのサムネイルをクリックすればよい。このような作業をしつつ、本日の診療に基づく診療情報を本日のカルテに記入する。
【0100】
本日のカルテの記入作業が終了したら、ユーザは診察終了キー2010をクリックする(S22)。それを受けた制御部10は、その記入内容を電子カルテデータ11cに追加保存するとともに、患者一覧表示画面1000に表示を切り換える(S23)。以上で、1人の患者のカルテの記入作業は終了となる。
【0101】
なお、シェーマ図の新規作成が為されずに診察終了キー2010がクリックされた場合、制御部10は、ステップS6にて表示された所定の雛形画像を破棄して患者一覧表示画面1000を表示させる。
【0102】
続けて別の患者のカルテの記入作業を行う場合には、患者一覧表示画面1000にて所望の患者を選択し、以上と同様の作業を実施する。
【0103】
[診療支援プログラムについて]
以上に説明した本実施形態による処理は、医師端末1のマイクロプロセッサ(CPU20)が、ハードディスクドライブ23に記憶された診療支援プログラム23a及び診療支援用データ23bに基づいて実行するものである。診療支援プログラム23aは、本発明の「診療支援プログラム」の一例に相当するものである。
【0104】
このような診療支援プログラム23aや診療支援用データ23bを、任意の記憶媒体(メディア)に、コンピュータ読み取り可能に記憶させることができる。その記憶媒体としては、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、CD−R(W)、DVD−ROM、DVD−R(W)、DVD−RAM、MO、各種メモリカードなど、電気的方法、磁気的方法、光学的方法等の任意の物理的方法によってデータを記憶可能に構成されたものを使用することができる。
【0105】
[作用・効果]
以上のような本実施形態に係る診療支援システム100(主として医師端末1)の作用及び効果について説明する。
【0106】
この診療支援システム100は、医師端末1とサーバ2とを含んで構成される。サーバ2は、傷病名情報、検査情報及び(複数の)シェーマ図を含む各患者ごとの電子カルテデータ11cを格納するデータベース3を管理している。また、医師端末1は、電子カルテデータ11cに含まれる情報を所定の表示形式で呈示する診療情報表示画面2000を表示する表示部13と、操作部12と、シェーマ図のサムネイルを作成するサムネイル作成部14とを備える。
【0107】
診療情報表示画面2000には、傷病名情報が表示される傷病名表示部2001(第1の表示領域)と、視力値情報や眼圧値情報が表示される検査情報表示部2003(第2の表示領域)と、検査の詳細が表示される検査詳細表示部2004と、シェーマ図のサムネイルが表示されるサムネイル表示部2007(第3の表示領域)と、シェーマ図が表示されるシェーマ図表示部2005(第4の表示領域)と、文字所見が表示される文字所見表示部2006(第5の表示領域)とが設けられている。
【0108】
ユーザが、サムネイル表示部2007に表示されたサムネイルのうちの1つを操作部12により選択指定すると、医師端末1の制御部10は、この選択指定されたサムネイルに対応するシェーマ図をシェーマ図表示部2005に表示させる。
【0109】
このような構成の診療支援システム100(医師端末1)によれば、電子カルテデータ11cに複数のシェーマ図が含まれているとき、各シェーマ図のサムネイルを診療情報表示画面2000上に配列表示させることができるので、ユーザは、任意の診療日に、どのようなシェーマ図がどれだけ作成され保存されているか容易に把握することができる。また、サムネイル表示部2007に全てのシェーマ図のサムネイルを一度に表示できない場合であっても、その表示領域をスクロールさせることにより、任意の診療日のシェーマ図を一目で把握することができる。
【0110】
また、診療情報表示画面2000上には、シェーマ図のサムネイルとともに、当該患者の傷病名情報と検査情報とが同時に表示される。このような表示態様は従来の紙カルテと同様であり、ユーザは、診療に必要な電子カルテの記載内容を容易に把握することができ、それによる診療の効率化を図ることが可能となる。
【0111】
また、診療支援システム100の医師端末1は、患者リストを呈示する患者一覧表示画面1000を表示部13に表示することができ、また、データ記憶部11にシェーマ図の雛形画像をあらかじめ記憶している。制御部10は、患者一覧表示画面1000に呈示された患者のうちの1人が操作部13により選択指定されたことに対応して、この選択指定された患者の電子カルテデータ11cの情報を呈示する診療情報表示画面2000を表示させる。ここで表示される診療情報表示画面2000は、本日の診察による所見を記入するためのカルテであり、そのシェーマ図表示部2005には、所定の雛形画像が表示されている。この所定の雛形画像としては、当該ユーザによる使用頻度の高いものをあらかじめ選択しておくことが望ましい。それにより、シェーマ図作成作業に迅速に移行することができ、操作性も良好となる。
【0112】
また、医師端末1は、シェーマ図の作成作業を行うためのシェーマ図作成画面3000を表示部13に表示する。このシェーマ図作成画面3000にて新たなシェーマ図が作成され、その保存要求が操作部12により為されると、サムネイル作成部14は、この新たなシェーマ図のサムネイルを作成するよう動作する。そして、制御部10は、表示部13に診療情報表示画面2000を表示させ、そのサムネイル表示部2007に、この新たなシェーマ図のサムネイルを表示させるようになっている。それにより、編集されたシェーマ図や新規作成されたシェーマ図も含めて、任意の診療日のシェーマ図を一目で把握することが可能である。
【0113】
また、医師端末1の制御部10は、新たなシェーマ図の保存要求に対応して診療情報表示画面2000を表示させるときに、この診療情報表示画面2000のシェーマ図表示部2005に新たなシェーマ図を表示させるようになっている。それにより、ユーザは、編集を施したシェーマ図や新規作成したシェーマ図の確認作業に速やかに移行でき、また、当該シェーマ図を参照して行う診断に速やかに移行することができる。
【0114】
また、各患者の電子カルテデータ11cは、各診療日ごとの電子カルテ(診療情報)に分けて形成されている。診療情報表示画面2000には、当該患者に対する診療日を配列表示する来院歴表示部2009が設けられている。医師端末1の制御部10は、配列表示された診療日のうちの1つが操作部12により選択指定されると、この選択指定された診療日の診療情報を診療情報表示画面2000に表示させる。具体的には、当該診療日のシェーマ図の1つをシェーマ図表示部2005に表示させ、サムネイルをサムネイル表示部2007に配列表示させ、文字所見を文字所見表示部2006に表示させ、検査の詳細を検査詳細表示部2004に表示させる。それにより、各診療日ごとの診療情報(シェーマ図、文字所見情報、メモ情報など)の内容を、容易に一目で把握することができる。
【0115】
なお、たとえば傷病名、主訴情報、視力値情報、眼圧値情報などの全ての診療日に一貫する情報を除き、異なる診療日のカルテの内容を一画面上に表示させると混乱を招くおそれがあるため望ましくない。本実施形態では、各診療日ごとのカルテの内容を切り替え表示できるので、そのような困難を招くおそれはない。
【0116】
[変形例]
以上において説明した構成は、本発明を好適に実施するための一構成例に過ぎないものである。したがって、本発明の要旨の範囲内における任意の変形を適宜施すことが可能である。
【0117】
たとえば、患者一覧表示画面1000に呈示された患者のうちの1人が操作部12により選択指定されたことに対応して、その患者の診療情報表示画面2000を表示させるときに、最初に呈示される診療日のカルテにシェーマ図が含まれている場合には、それらのうちの1つをシェーマ図表示部2005に表示させるように構成することができる。
【0118】
上記実施形態においては、患者一覧表示画面1000から診療情報表示画面2000に移行するときに、本日のカルテを表示するようになっていたが、過去の診療日(たとえば前回の診療日)のカルテを最初に表示させるように構成してもよい。それにより、過去のカルテの参照作業に速やかに移行することができる。上記の変形例は、このような構成を採用する場合に好適である。
【0119】
また、患者一覧表示画面1000の患者リストに、本日の来院患者以外の患者も含まれている場合にも、上記の変形例は有効と考えられる。たとえば、本日来院しない患者を選択指定したときに、前回の診療日のカルテの内容を呈示する診療情報表示画面2000を表示するように構成する場合に、前回の診療日に作成したシェーマ図があるときには、そのうちの1つをシェーマ図表示部2005に表示させるようにする。それにより、過去の診療日のカルテの参照作業に速やかに移行することが可能となる。
【0120】
他の変形例として、診療情報表示画面2000のサムネイル表示部2007に表示されたサムネイルのうち所望のものを、たとえばダブルクリックすると、そのサムネイルに対応するシェーマ図を編集するためのシェーマ図作成画面3000(作成作業部3002に当該シェーマ図を表示したシェーマ図作成画面3000)が展開されるように構成することが可能である。
【0121】
このように、異なる表示画面へ移行するための操作態様を適宜に設定することが可能である。また、各表示画面の表示態様についても適宜に設計することが可能である。
【0122】
更に他の変形例として、電子カルテデータDをサーバ2の管理下に置く代わりに、医師端末1の管理下に置くように構成することもできる。規模の小さな医療機関において本発明の構成を運用する場合などには、サーバを設置せずに、医師端末1のハードディスクドライブなどに電子カルテデータDを格納するケースも想定される。この変形例は、そのような場合に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】本発明に係る診療支援システムの好適な実施形態の全体構成の一例、及び、医師端末(診療支援装置)の機能的構成の一例を表す概略図である。
【図2】本発明に係る診療支援システムの好適な実施形態の医師端末のハードウェア構成の一例を表す概略ブロック図である。
【図3】本発明に係る診療支援システムの好適な実施形態の医師端末が表示する患者一覧表示画面の画面構成の一例を表す概略図である。
【図4】本発明に係る診療支援システムの好適な実施形態の医師端末が表示する診療情報表示画面の画面構成の一例を表す概略図である。
【図5】本発明に係る診療支援システムの好適な実施形態の医師端末が表示するシェーマ図作成画面の画面構成の一例を表す概略図である。
【図6】本発明に係る診療支援システムの好適な実施形態の使用形態の一例を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0124】
1 医師端末
10 制御部
11 データ記憶部
11a 表示画面データ
11b 雛形画像データ
11c 電子カルテデータ
12 操作部
13 表示部
14 サムネイル作成部
2 サーバ
3 データベース
D 電子カルテデータ
20 CPU
23 ハードディスクドライブ
24 ディスプレイ
25 電子ペン
26 キーボード
100 診療支援システム
1000 患者一覧表示画面
1001 タブ
1002 患者リスト表示部
1003 カルテ検索キー
2000 診療情報表示画面
2001 傷病名表示部
2002 主訴表示部
2003 検査情報表示部
2004 検査詳細表示部
2005 シェーマ図表示部
2006 文字所見表示部
2007 サムネイル表示部
2008 シェーマ図作成キー部
2009 来院歴表示部
2010 診察終了キー
3000 シェーマ図作成画面
3001 雛形選択部
3002 作成作業部
3003 文字所見入力部
3004 操作キー部
3005 前回コピーキー
3006 OKキー
3007 キャンセルキー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも傷病名情報、検査情報及び複数のシェーマ図を各患者ごとの診療情報として格納する格納手段と、
表示手段と、
操作手段と、
前記各患者ごとの診療情報を所定の表示形式で呈示する診療情報表示画面を、前記表示手段に表示させる制御手段と、
を有する診療支援システムであって、
前記複数のシェーマ図のそれぞれのサムネイルを作成するサムネイル作成手段を備え、
前記制御手段は、
前記診療情報の傷病名情報を前記診療情報表示画面の第1の表示領域に表示させ、前記検査情報を前記診療情報表示画面の第2の表示領域に表示させ、前記作成された複数のサムネイルを前記診療情報表示画面の第3の表示領域に表示させるとともに、
前記第3の表示領域に表示された複数のサムネイルのうちの1つが前記操作手段により選択指定されたときに、当該選択指定されたサムネイルに対応するシェーマ図を前記診療情報表示画面の第4の表示領域に表示させる、
ことを特徴とする診療支援システム。
【請求項2】
シェーマ図の雛形画像をあらかじめ記憶した雛形記憶手段を更に備え、
前記制御手段は、
前記表示手段に患者のリストを表示させ、
該リストから1人の患者が前記操作手段により選択指定されたことに対応して、当該選択指定された患者の診療情報を呈示する前記診療情報表示画面を前記表示手段に表示させ、該診療情報表示画面の前記第4の表示領域に前記雛形画像を表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の診療支援システム。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記表示手段に患者のリストを表示させ、
該リストから1人の患者が前記操作手段により選択指定されたことに対応して、当該選択指定された患者の診療情報を呈示する前記診療情報表示画面を前記表示手段に表示させ、該診療情報表示画面の前記第4の表示領域に当該患者の診療情報に含まれる複数のシェーマ図のうちの1つを表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の診療支援システム。
【請求項4】
前記サムネイル作成手段は、新たなシェーマ図の保存要求が前記操作手段により為されたことに対応して、該新たなシェーマ図のサムネイルを作成し、
前記制御手段は、該作成された新たなシェーマ図のサムネイルが前記第3の表示領域に表示された前記診療情報表示画面を、前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の診療支援システム。
【請求項5】
前記制御手段は、新たなシェーマ図の保存要求が前記操作手段により為されたことに対応して、該新たなシェーマ図が前記第4の表示領域に表示された前記診療情報表示画面を、前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の診療支援システム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第3の表示領域の範囲に表示されないサムネイルがある場合に、前記第3の表示領域を前記操作手段によりスクロール操作可能な表示領域として形成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の診療支援システム。
【請求項7】
前記診療情報は、文字所見情報を更に含み、
前記制御手段は、前記診療情報表示画面の第5の表示領域に前記文字所見情報を表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の診療支援システム。
【請求項8】
前記制御手段は、前記診療情報表示画面の第2の表示領域に、視力値情報及び眼圧値情報の少なくとも一方を前記検査情報として表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の診療支援システム。
【請求項9】
少なくとも傷病名情報、検査情報及び複数のシェーマ図を各患者ごとの診療情報として格納するデータベースにネットワークを介して接続され、
表示手段と、
操作手段と、
前記各患者ごとの診療情報を所定の表示形式で呈示する診療情報表示画面を、前記表示手段に表示させる制御手段と、
を有する診療支援装置であって、
前記複数のシェーマ図のそれぞれのサムネイルを作成するサムネイル作成手段を備え、
前記制御手段は、
前記診療情報の傷病名情報を前記診療情報表示画面の第1の表示領域に表示させ、前記検査情報を前記診療情報表示画面の第2の表示領域に表示させ、前記作成された複数のサムネイルを前記診療情報表示画面の第3の表示領域に表示させるとともに、
前記第3の表示領域に表示された複数のサムネイルのうちの1つが前記操作手段により選択指定されたときに、当該選択指定されたサムネイルに対応するシェーマ図を前記診療情報表示画面の第4の表示領域に表示させる、
ことを特徴とする診療支援装置。
【請求項10】
少なくとも傷病名情報、検査情報及び複数のシェーマ図を各患者ごとの診療情報として格納する格納手段と、
表示手段と、
操作手段と、
前記各患者ごとの診療情報を所定の表示形式で呈示する診療情報表示画面を、前記表示手段に表示させる制御手段と、
を有するコンピュータを、
前記複数のシェーマ図のそれぞれのサムネイルを作成するサムネイル作成手段として機能させ、
前記制御手段を、
前記診療情報の傷病名情報を前記診療情報表示画面の第1の表示領域に表示させ、前記検査情報を前記診療情報表示画面の第2の表示領域に表示させ、前記作成された複数のサムネイルを前記診療情報表示画面の第3の表示領域に表示させるように機能させるとともに、
前記第3の表示領域に表示された複数のサムネイルのうちの1つが前記操作手段により選択指定されたときに、当該選択指定されたサムネイルに対応するシェーマ図を前記診療情報表示画面の第4の表示領域に表示させるように機能させる、
ことを特徴とする診療支援プログラム。
【請求項11】
少なくとも傷病名情報、検査情報及び複数のシェーマ図を各患者ごとの診療情報として格納するデータベースにネットワークを介して接続され、
表示手段と、
操作手段と、
前記各患者ごとの診療情報を所定の表示形式で呈示する診療情報表示画面を、前記表示手段に表示させる制御手段と、
を有するコンピュータを、
前記複数のシェーマ図のそれぞれのサムネイルを作成するサムネイル作成手段として機能させ、
前記制御手段を、
前記診療情報の傷病名情報を前記診療情報表示画面の第1の表示領域に表示させ、前記検査情報を前記診療情報表示画面の第2の表示領域に表示させ、前記作成された複数のサムネイルを前記診療情報表示画面の第3の表示領域に表示させるように機能させるとともに、
前記第3の表示領域に表示された複数のサムネイルのうちの1つが前記操作手段により選択指定されたときに、当該選択指定されたサムネイルに対応するシェーマ図を前記診療情報表示画面の第4の表示領域に表示させるように機能させる、
ことを特徴とする診療支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−94471(P2007−94471A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−279147(P2005−279147)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(000220343)株式会社トプコン (904)
【Fターム(参考)】