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試料分析装置
説明

試料分析装置

【課題】分析結果のトレーサビリティーを向上させて、装置の優れた精度管理を実現させることができる試料分析装置を提供する。
【解決手段】試料と試薬とを混和した測定試料を測定する測定部と、前記測定部により標準試料と試薬とを混和した測定用標準試料を測定したときの測定データに基づいて、検量線を作成する検量線作成手段と、この検量線作成手段により作成された検量線に、当該検量線を特定する検量線特定情報を付与する検量線特定情報付与手段と、前記測定部により測定試料を測定したときの測定データを、前記検量線作成手段により作成された検量線に基づいて処理し、分析結果を取得する測定データ処理手段と、この測定データ処理手段によって取得された分析結果と、測定データの処理に用いられた検量線に付与された検量線特定情報とを対応付けて記憶する分析結果記憶手段とを備える試料分析装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は免疫分析装置、血液凝固分析装置などの試料を分析する試料分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
免疫分析装置や血液凝固分析装置を含む多くの試料分析装置では、当該分析装置の測定部によって測定された試料の測定データが、予め求められた検量線を用いて変換されて所期の分析結果を得るようになっている。例えば、血液を用いてB型肝炎や腫瘍マーカなどの項目の検査を行なう免疫分析装置においては、発光量測定により得られた試料の発光量データ(光子数)は、濃度が既知の標準試料(キャリブレータ)を測定することにより求められた検量線を用いて所定の物質の濃度に変換される。
【0003】
このような検量線は、通常、最新のものが分析に用いられており、かかる最新の検量線が不適切な場合(検量線を作成したときの試薬と、測定に用いられている試薬のロットが異なる場合や、検量線の作成時期が古い場合など)には、この検量線を用いて得られた分析結果も不適切であり、かかる分析結果を使用することはできない。そこで、例えば、特許文献1には、試薬ロットや検量線の有効期限などを判断基準として当該検量線の有効性を判断し、有効性の条件に適合しない場合には、当該検量線を使用しないように制御する自動分析装置が開示されている。
【0004】
このように適切な検量線が存在しない場合には、試料を分析した後に、事後的にキャリブレータが測定されて新たな検量線が作成され、この新たな検量線に基づいて測定データの再分析(変換)が行なわれている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−315343号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載の装置を含む従来の検量線を用いる分析装置では、「分析結果」という所期のアウトプットを得ることができるものの、どの検量線を用いて分析が行なわれたのかを記憶する構成ではなく、分析結果をトレースしようとしても、使用した検量線を特定することができなかった。したがって、分析結果に異常を見つけた場合でも、その原因を究明する途が制限されていた。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、分析結果のトレーサビリティーを向上させて、装置の優れた精度管理を実現させることができる試料分析装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の試料分析装置は、試料と試薬とを混和した測定試料を測定する測定部と、
前記測定部により標準試料と試薬とを混和した測定用標準試料を測定したときの測定データに基づいて、検量線を作成する検量線作成手段と、
この検量線作成手段により作成された検量線に、当該検量線を特定する検量線特定情報を付与する検量線特定情報付与手段と、
前記測定部により測定試料を測定したときの測定データを、前記検量線作成手段により作成された検量線に基づいて処理し、分析結果を取得する測定データ処理手段と、
この測定データ処理手段によって取得された分析結果と、測定データの処理に用いられた検量線に付与された検量線特定情報とを対応付けて記憶する分析結果記憶手段と、
を備えることを特徴としている。
【0009】
本発明の試料分析装置では、測定データの処理に使用された検量線が検量線特定情報で特定され、この検量線特定情報と分析結果とが対応付けて記憶されていることから、分析結果のトレーサビリティーを向上させることができる。その結果、例えば、分析結果の異常が不適切な検量線に起因することが判明した場合、当該検量線を用いて得られた分析結果を特定することができ、再分析を容易に行なうことができる。
【0010】
前記試料分析装置は、検量線のグラフを表示するグラフ表示領域と、当該検量線に対して付与された検量線特定情報を表示する特定情報表示領域とを含む検量線情報表示画面を表示する表示手段をさらに備えることができる。この場合、検量線のグラフと、当該検量線に対して付与された検量線特定情報とを表示することで、ユーザは、検量線が適切であるか否かをグラフを参照することにより容易に確認することができるとともに、当該検量線の検量線特定情報を併せて確認することができる。
【0011】
前記試料分析装置を、作成された検量線の承認を受け付ける受付手段と、
この受付手段によって検量線の承認を受け付けたときに、当該検量線に対応付けて承認状態を設定する承認設定手段とをさらに備えたものとし、
前記検量線特定情報付与手段を、前記受付手段によって検量線の承認を受け付けたときに、当該検量線に検量線特定情報を付与するように構成することができる。分析に使用されるのが承認済の検量線だけであり、検量線が承認されたときに検量線特定情報が生成されることから、分析に使用される検量線には検量線特定情報が漏れなく付与されることになる。したがって、分析結果と検量線特定情報との対応付けを確実に行ない、当該分析結果のトレーサビリティーを確保することができる。
【0012】
前記試料分析装置は、分析に使用可能な検量線を所定数記憶する第1記憶手段と、
過去に使用した検量線を記憶する第2記憶手段と、
前記第2記憶手段に記憶された検量線の指定を受け付ける指定受付手段と、
前記第2記憶手段に記憶された検量線のうち指定された検量線を、分析に使用可能な検量線として前記第1記憶手段に記憶させる検量線再生手段とをさらに備える構成とすることができる。測定データの分析に過去に使用された検量線が適合する場合に、検量線を再生する再生手段によって当該検量線を再生することができるので、新たに標準試料を測定して検量線を作成する必要がなくなる。これにより、標準試料や試薬の消費を抑制することができ、また、標準試料の測定に要する手間や時間を削減することができる。
【0013】
前記第2記憶手段を、検量線特定情報と対応付けて検量線を記憶するように構成するとともに、
前記試料分析装置を、少なくとも検量線特定情報をキーとして前記第2記憶手段に記憶されている検量線を検索する検索手段をさらに備えたものとすることができる。過去に使用された検量線と検量線特定情報とが対応付けて記憶されているので、ユーザが所望する検量線を検量線特定情報により容易に検索することができる。
【0014】
前記第2記憶手段を、検量線、検量線特定情報、及び測定用標準試料の測定に用いられた試薬のロット情報を対応付けて記憶するように構成することができる。この場合、再生したい検量線の作成に用いられた試薬のロット情報が判明していれば、当該ロット情報から目的とする検量線を容易に検索することができる。
【0015】
前記第2記憶手段に記憶された測定データの指定を受け付ける指定受付手段と、
前記第2記憶手段に記憶された測定データのうち指定された測定データに基づいて検量線を作成し、分析に使用可能な検量線として前記第1記憶手段に記憶させる検量線再生手段とをさらに備える構成とすることができる。
測定データの分析に過去に使用された検量線が適合する場合に、検量線を再生する再生手段によって当該検量線を再生することができるので、新たに標準試料を測定して検量線を作成する必要がなくなる。これにより、標準試料や試薬の消費を抑制することができ、また、標準試料の測定に要する手間や時間を削減することができる。また、第2記憶手段に過去に使用した検量線の作成に用いられて測定用標準試料の測定データを記憶しており、検量線を再生するときには、この第2記憶手段に記憶された測定データから検量線を作成するため、過去に使用された検量線を記憶しておく必要がない。検量線は、分析項目、作成日、標準試料の測定データ、試薬のロット番号等の関連情報と共に記憶される。また、検量線は通常近似式であり、データ量も少なくない。したがって、かかる検量線を記憶しないことで、記憶するデータ量の削減が可能となり、その分、分析結果等の有用なデータを記憶することができる。
【0016】
前記第2記憶手段を、検量線特定情報と対応付けて測定用標準試料の測定データを記憶するように構成するとともに、前記試料分析装置を、少なくとも検量線特定情報をキーとして前記第2記憶手段に記憶されている測定用標準試料の測定データを検索する検索手段をさらに備えたものとすることができる。過去に使用された検量線の作成に使用された測定データと検量線特定情報とが対応付けて記憶されているので、ユーザが所望する測定データを検量線特定情報により容易に検索することができる。
【0017】
前記第2記憶手段を、測定用標準試料の測定データ、検量線特定情報、及び測定用標準試料の測定に用いられた試薬のロット情報を対応付けて記憶するように構成することができる。この場合、再生したい検量線の作成に用いられた試薬のロット情報が判明していれば、当該ロット情報から目的とする測定データを容易に検索することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の試料分析装置によれば、分析結果のトレーサビリティーを向上させて、装置の優れた精度管理を実現させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の試料分析装置の実施の形態を詳細に説明する。
[装置の全体構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る免疫分析装置(試料分析装置)の全体構成を示す斜視図であり、図2は、図1に示される免疫分析装置の全体構成を示す平面図である。
本発明の一実施形態に係る免疫分析装置1は、血液などの検体を用いてB型肝炎、C型肝炎、腫瘍マーカ及び甲状腺ホルモンなど種々の項目の検査を行うための装置である。この免疫分析装置1は、図1及び図2に示されるように、検体搬送部(サンプラ)10と、緊急検体・チップ搬送部20と、ピペットチップ供給装置30と、チップ脱離部40と、検体分注アーム50と、試薬設置部60a及び60bと、キュベット供給部70と、1次反応部80a及び2次反応部80bと、試薬分注アーム90a、90b、90c及び90dと、BF分離部100a及び100bと、搬送キャッチャ部110と、検出部120と、廃棄部130と、前記検体搬送部(サンプラ)10や検体分注アーム50などの機構の動作制御を行う制御部140(図3参照)とからなる測定ユニットと、この測定ユニットに電気的に接続された、データ処理ユニットである制御装置400(図4参照)とで主に構成されている。なお、本実施形態による免疫分析装置1では、検体分注アーム50により吸引及び吐出された血液などの検体が他の検体と混ざり合うのを抑制するために、検体の吸引及び吐出を行う度に、使い捨てのピペットチップ2(図5参照)の交換を行っている。
【0020】
この免疫分析装置1では、測定対象である血液などの検体に含まれる抗原に結合した捕捉抗体(R1試薬)に磁性粒子(R2試薬)を結合させた後に、結合(Bound)した抗原、捕捉抗体及び磁性粒子をBF(Bound Free)分離部100aの磁石101bに引き寄せることにより、未反応(Free)の捕捉抗体を含むR1試薬を除去する。そして、磁性粒子が結合した抗原と標識抗体(R3試薬)とを結合させた後に、結合(Bound)した磁性粒子、抗原および標識抗体をBF分離部100bの磁石に引き寄せることにより、未反応(Free)の標識抗体を含むR3試薬を除去する。さらに、標識抗体との反応過程で発光する発光基質(R5試薬)を添加した後、標識抗体と発光基質との反応によって生じる発光量を測定する。このような過程を経て、標識抗体に結合する検体に含まれる抗原を定量的に測定している。
【0021】
[制御装置の構成]
制御装置400は、パーソナルコンピュータ401(PC)などからなり、図1に示されるように、制御部400aと、表示部400bと、キーボード400cとを含んでいる。制御部400aは、測定ユニットにおける各機構の動作制御を行うとともに、測定ユニットで得られた検体の光学的な情報を分析するための機能を有している。この制御部400aは、CPU、ROM、RAMなどからなる。また、表示部400bは、制御部400aで得られた分析結果を表示し、また、後述する、検量線のグラフなどを表示するために設けられている。
【0022】
次に、制御装置400の構成について説明する。制御部400aは、図4に示されるように、CPU401aと、ROM401bと、RAM401cと、ハードディスク401dと、読出装置401eと、入出力インタフェース401fと、通信インタフェース401gと、画像出力インタフェース401hとから主として構成されている。CPU401a、ROM401b、RAM401c、ハードディスク401d、読出装置401e、入出力インタフェース401f、通信インタフェース401g、および画像出力インタフェース401hは、バス401iによって接続されている。
【0023】
CPU401aは、ROM401bに記憶されているコンピュータプログラムおよびRAM401cにロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。そして、後述するようなアプリケーションプログラム404aをCPU401aが実行することにより、コンピュータ401が制御装置400として機能する。
ROM401bは、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROMなどによって構成されており、CPU401aに実行されるコンピュータプログラム及びこれに用いるデータなどが記録されている。
【0024】
RAM401cは、SRAM又はDRAMなどによって構成されている。RAM401cは、ROM401b及びハードディスク401dに記録されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、これらのコンピュータプログラムを実行するときに、CPU401aの作業領域として利用される。
ハードディスク401dは、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなど、CPU401aに実行させるための種々のコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムの実行に用いるデータがインストールされている。本実施の形態における検量線に特定情報を付与したり、検量線を再生したりするためのアプリケーションプログラム404aも、このハードディスク401dにインストールされている。
【0025】
読出装置401eは、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、又はDVD−ROMドライブなどによって構成されており、可搬型記録媒体404に記録されたコンピュータプログラム又はデータを読み出すことができる。また、可搬型記録媒体404には、本実施の形態におけるアプリケーションプログラム404aが格納されており、コンピュータ401が、その可搬型記録媒体404からアプリケーションプログラム404aを読み出し、そのアプリケーションプログラム404aをハードディスク401dにインストールすることが可能である。
【0026】
なお、前記アプリケーションプログラム404aは、可搬型記録媒体404によって提供されるのみならず、電気通信回線(有線、無線を問わない)によってコンピュータ401と通信可能に接続された外部の機器から前記電気通信回線を通じて提供することも可能である。例えば、前記アプリケーションプログラム404aがインターネット上のサーバコンピュータのハードディスク内に格納されており、このサーバコンピュータにコンピュータ401がアクセスして、そのアプリケーションプログラム404aをダウンロードし、これをハードディスク401dにインストールすることも可能である。
【0027】
また、ハードディスク401dには、例えば、米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのグラフィカルユーザインタフェース環境を提供するオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、本実施の形態におけるアプリケーションプログラム404aは前記オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0028】
また、ハードディスク401dには、現在使用可能な検量線を記憶するための検量線データベース404b、過去に使用した検量線を記憶するためのリサイクル用検量線データベース404c及び分析結果を記憶するための分析結果データベース404dが記憶されている。検量線データベース404b、リサイクル用検量線データベース404c及び分析結果データベース404dの構成については後述する。
【0029】
入出力インタフェース401fは、例えば、USB、IEEE1394、RS−232Cなどのシリアルインタフェース、SCSI、IDE、IEEE1284などのパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器などからなるアナログインタフェースなどから構成されている。入出力インタフェース401fには、キーボード400cが接続されており、ユーザがそのキーボード400cを使用することにより、コンピュータ401にデータを入力することが可能である。
【0030】
通信インタフェース401gは、例えば、Ethernet(登録商標)インタフェースである。コンピュータ401は、その通信インタフェース401gにより、所定の通信プロトコルを使用して測定ユニットとの間でデータの送受信が可能である。
画像出力インタフェース401hは、LCD又はCRTなどで構成された表示部400bに接続されており、CPU401aから与えられた画像データに応じた映像信号を表示部400bに出力するようになっている。表示部400bは、入力された映像信号にしたがって、画像(画面)を表示する。
【0031】
[免疫分析装置の各機構の構成]
検体搬送部10は、図1及び図2に示されるように、検体を収容した複数の試験管3が載置されたラック4を検体分注アーム50の吸引位置1aに対応する位置まで搬送するように構成されている。この検体搬送部10は、未処理の検体を収容した試験管3が載置されたラック4をセットするためのラックセット部10aと、分注処理済みの検体を収容した試験管3が載置されたラック4を貯留するためのラック貯留部10bとを有している。そして、未処理の検体を収容した試験管3を検体分注アーム50の吸引位置1aに対応する位置まで搬送することにより、検体分注アーム50により試験管3内の血液などの検体の吸引が行われて、その試験管3を載置したラック4がラック貯留部10bに貯留される。
【0032】
緊急検体・チップ搬送部20は、検体搬送部10により搬送される検体に割り込んで検査する必要がある緊急検体を収容した試験管3を検体分注アーム50の装着位置1bまで搬送するように構成されている。
ピペットチップ供給装置30は、投入したピペットチップ2(図5参照)を、シュート31を介して、1つずつ緊急検体・チップ搬送部20の搬送ラック23のチップ設置部23bに載置する機能を有している。
【0033】
チップ脱離部40(図1及び図2参照)は、後述する検体分注アーム50に装着されたピペットチップ2(図5参照)を脱離するために設けられている。
検体分注アーム50(図1〜2参照)は、検体搬送部10により吸引位置1aに搬送された試験管3内の検体を、後述する1次反応部80aの回転テーブル部81の保持部81aに保持されるキュベット8(図6参照)内に分注する機能を有している。この検体分注アーム50は、図1〜2に示されるように、モータ51と、モータ51に接続される駆動伝達部52と、駆動伝達部52に軸53を介して取り付けられるアーム部54とを含んでいる。駆動伝達部52は、モータ51からの駆動力によりアーム部54を、軸53を中心に回動させるとともに、上下方向(Z方向)に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部54の先端部には、検体の吸引および吐出を行うノズル部54aが設けられている。そして、このノズル部54aの先端には、緊急検体・チップ搬送部20の搬送ラック(図示せず)により搬送されるピペットチップ2(図5参照)が装着される。
【0034】
試薬設置部60a(図1〜2参照)は、捕捉抗体を含むR1試薬が収容される試薬容器5(図2参照)及び標識抗体を含むR3試薬が収容される試薬容器7(図2参照)を設置するための設置部61と、設置部61に設置される試薬容器5内のR1試薬や試薬容器7内のR3試薬に埃などの異物が侵入しないように設置部61の上部に設けられる上面部62と、上面部62に取り付けられる開閉可能な蓋部63とを含んでいる。また、上面部62には、後述する試薬分注アーム90aのノズル91eが挿入される溝部62aと、試薬分注アーム90cのノズル93eが挿入される溝部62b(図2参照)とが形成されている。また、設置部61は、設置された試薬容器5及び試薬容器7をそれぞれ上面部62の溝部62a及び溝部62bに対応する位置に搬送するために回転可能に構成されている。
【0035】
試薬設置部60b(図1〜2参照)は、磁性粒子を含むR2試薬が収容される試薬容器6(図2参照)を設置するための設置部64と、設置部64に設置される試薬容器6内の試薬R2に埃などの異物が侵入しないように設置部64の上部に設けられる上面部65と、上面部65に取り付けられる開閉可能な蓋部66とを含んでいる。また、上面部65には、後述する試薬分注アーム90bのノズル92eが挿入される溝部65aが形成されている。また、設置部64は、設置された試薬容器6を上面部65の溝部65aに対応する位置に搬送するために回転可能に構成されている。
【0036】
キュベット供給部70(図1〜2参照)は、複数のキュベット8(図6参照)を1次反応部80aの回転テーブル部81の保持部81aに順次供給することが可能なように構成されている。このキュベット供給部70は、複数のキュベット8を収容可能なホッパフィーダ71と、ホッパフィーダ71の下方に設けられる2つの誘導板72と、誘導板72の下端に配置された支持台73と、供給用キャッチャ部74とを含んでいる。
【0037】
供給用キャッチャ部74は、図1〜2に示されるように、凹部73bにより受け取られたキュベット8(図6参照)を1次反応部80aの回転テーブル部81の保持部81aに移送する機能を有している。供給用キャッチャ部74は、モータ74aと、モータ74aに接続されるプーリ74bと、プーリ74bと所定の間隔を隔てて配置されるプーリ74cと、プーリ74bおよびプーリ74cに装着される駆動伝達ベルト74dと、プーリ74cに軸を介して取り付けられるアーム部74eと、アーム部74eを上下方向に移動させるための駆動部74fとを有している。また、アーム部74eの先端部には、キュベット8を挟み込んで把持するためのチャック部74gが設けられている。
【0038】
1次反応部80aは、回転テーブル部81の保持部81aに保持されるキュベット8を所定の期間(本実施形態では、18秒)毎に所定の角度だけ回転移送するとともに、キュベット8内の検体、R1試薬及びR2試薬を攪拌するために設けられている。つまり、1次反応部80aは、キュベット8内で磁性粒子を有するR2試薬と検体中の抗原とを反応させるために設けられている。この1次反応部80aは、検体とR1試薬及びR2試薬とが収容されるキュベット8を回転方向に搬送するための回転テーブル部81と、キュベット8内の検体、R1試薬及びR2試薬を攪拌するとともに、攪拌された検体、R1試薬及びR2試薬が収容されたキュベット8を後述するBF分離部100a(図1〜2参照)に搬送する容器搬送部82とから構成されている。
【0039】
前記容器搬送部82は、回転テーブル部81の中心部分に回転可能に設置されている。この容器搬送部82は、回転テーブル部81の保持部81aに保持されるキュベット8を把持するとともにキュベット8内の試料を攪拌する機能を有している。さらに、容器搬送部82は、検体、R1試薬及びR2試薬を攪拌してインキュベーションした試料を収容したキュベット8をBF分離部100a(図1〜2参照)に搬送する機能も有している。
【0040】
試薬分注アーム90a(図1〜2参照)は、試薬設置部60aの設置部61に設置される試薬容器5内のR1試薬を吸引するとともに、その吸引したR1試薬を1次反応部80aの検体が分注されたキュベット8内に分注するための機能を有している。この試薬分注アーム90aは、モータ91aと、モータ91aに接続される駆動伝達部91bと、駆動伝達部91bに軸91cを介して取り付けられたアーム部91dとを含んでいる。駆動伝達部91bは、モータ91aからの駆動力によりアーム部91dを、軸91cを中心に回動させるとともに、上下方向に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部91dの先端部には、試薬容器5内のR1試薬の吸引および吐出を行うためのノズル91eが取り付けられている。つまり、ノズル91eが試薬設置部60aの上面部62の溝部62aを介して試薬容器5内のR1試薬を吸引した後、検体が分注されたキュベット8内に吸引されたR1試薬が分注される。
【0041】
試薬分注アーム90b(図1〜2参照)は、試薬設置部60bの設置部64に設置される試薬容器6内のR2試薬を1次反応部80aの検体及びR1試薬が分注されたキュベット8内に分注するための機能を有している。この試薬分注アーム90bは、モータ92aと、モータ92aに接続される駆動伝達部92bと、駆動伝達部92bに軸92cを介して取り付けられたアーム部92dとを含んでいる。駆動伝達部92bは、モータ92aからの駆動力によりアーム部92dを、軸92cを中心に回動させるとともに、上下方向(Z方向)に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部92dの先端部には、試薬容器6内のR2試薬の吸引及び吐出を行うためのノズル92eが取り付けられている。したがって、ノズル92eが試薬設置部60bの上面部65の溝部65aを介して試薬容器6内のR2試薬を吸引した後、検体が分注されたキュベット8内に吸引されたR2試薬が分注される。
【0042】
本実施の形態では、BF分離部100a(図1〜2参照)は、1次反応部80aの容器搬送部82によって搬送されたキュベット8(図6参照)内の試料から未反応のR1試薬(不要成分)と磁性粒子とを分離するために設けられている。このBF分離部100aは、図7に示されるように、キュベット8を設置するとともに回転方向に搬送するための集磁部101と、キュベット8内の試料を攪拌するための攪拌機構部102と、キュベット8内の試料を吸引するとともに洗浄液を吐出する分離機構部103と、ノズル洗浄部104a及び104bとを含んでいる。
【0043】
搬送キャッチャ部110(図1〜2参照)は、未反応のR1試薬などが分離されたBF分離部100aの集磁部101のキュベット8(図6参照)を2次反応部80bの回転テーブル部83の保持部83aに搬送する機能を有している。搬送キャッチャ部110は、モータ110aと、モータ110aに接続されるプーリ110bと、プーリ110bと所定の間隔を隔てて配置されるプーリ110cと、プーリ110b及びプーリ110cに装着される駆動伝達ベルト110dと、プーリ110cに軸を介して取り付けられるアーム部110eと、アーム部110eを上下方向に移動させるための駆動部110fとを有している。また、アーム部110eの先端部には、キュベット8を挟み込んで把持するためのチャック部110gが設けられている。
【0044】
2次反応部80b(図1〜2参照)は、1次反応部80aと同様の構成を有しており、回転テーブル部83の保持部83aに保持されるキュベット8を所定の期間(本実施の形態では、18秒)毎に所定の角度だけ回転移送するとともに、キュベット8内の検体、R1試薬、R2試薬、R3試薬及びR5試薬を攪拌するために設けられている。つまり、2次反応部80bは、キュベット8内で標識抗体を有するR3試薬と検体中の抗原とを反応させるとともに、発光基質を有するR5試薬とR3試薬の標識抗体とを反応させるために設けられている。この2次反応部80bは、検体、R1試薬、R2試薬、R3試薬及びR5試薬が収容されるキュベット8を回転方向に搬送するための回転テーブル部83と、キュベット8内の検体、R1試薬、R2試薬、R3試薬及びR5試薬を攪拌するとともに、攪拌された検体などが収容されたキュベット8を後述するBF分離部100bに搬送する容器搬送部84とから構成されている。さらに、容器搬送部84は、BF分離部100bにより処理されたキュベット8を再び回転テーブル部83の保持部83aに搬送する機能を有している。なお、2次反応部80bの詳細構造は、1次反応部80aと同様であるので、その説明を省略する。
【0045】
試薬分注アーム90c(図1〜2参照)は、試薬設置部60aの設置部61に設置される試薬容器7内のR3試薬を吸引するとともに、その吸引されたR3試薬を2次反応部80bの検体、R1試薬及びR2試薬が分注されたキュベット8内に分注するための機能を有している。この試薬分注アーム90cは、モータ93aと、モータ93aに接続される駆動伝達部93bと、駆動伝達部93bに軸93cを介して取り付けられたアーム部93dとを含んでいる。駆動伝達部93bは、モータ93aからの駆動力によりアーム部93dを、軸93cを中心に回動させるとともに、上下方向に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部93dの先端部には、試薬容器7内のR3試薬の吸引及び吐出を行うためのノズル93eが取り付けられている。つまり、ノズル93eが試薬設置部60aの上面部62の溝部62aを介して試薬容器7内のR3試薬を吸引した後、検体、R1試薬及びR2試薬が分注されたキュベット8内に吸引されたR3試薬が分注される。
【0046】
BF分離部100b(図1〜2参照)は、BF分離部100aと同様の構成を有しており、2次反応部80bの容器搬送部84によって搬送されたキュベット8(図7参照)内の試料から未反応のR3試薬(不要成分)と磁性粒子とを分離するために設けられている。なお、BF分離部100bの詳細構造は、BF分離部100aと同様であるので、その説明を省略する。
【0047】
試薬分注アーム90d(図1〜2参照)は、免疫分析装置1の下部に設置される図示しない試薬容器内の発光基質を含むR5試薬を2次反応部80bの検体、R1試薬、R2試薬及びR3試薬が収容されたキュベット8内に分注するための機能を有している。この試薬分注アーム90dは、モータ94aと、モータ94aに接続される駆動伝達部94bと、駆動伝達部94bに軸を介して取り付けられたアーム部94cとを含んでいる。駆動伝達部94bは、モータ94aからの駆動力によりアーム部94cを、軸を中心に回動させるとともに、上下方向(Z方向)に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部94cの先端部には、免疫分析装置1の下部に設置される図示しない試薬容器内からR5試薬を回転テーブル部83の保持部83aに保持されるキュベット8内に吐出するためのチューブ94dが取り付けられている。
【0048】
検出部120(図1〜2参照)は、所定の処理が行なわれた検体の抗原に結合する標識抗体と発光基質との反応過程で生じる光を光電子増倍管(Photo Multiplier Tube)で取得することにより、その検体に含まれる抗原の量を測定するために設けられている。この検出部120は、検体、R1試薬、R2試薬、R3試薬及びR5試薬が収容されたキュベット8を設置するための設置部121と、2次反応部80bの回転テーブル部83の保持部83aに保持されるキュベット8(図6参照)を搬送するための搬送機構部122とから構成されている。また、設置部121には、測定時に、設置部121に設置されるキュベット8に外部からの光が入射しないように蓋部123が開閉可能に設けられている。
【0049】
廃棄部130(図1〜2参照)は、検出部120により測定された測定済の試料を収容するキュベット8(図6参照)を廃棄するために設けられている。廃棄部130は、キュベット8内の測定済の試料を吸引するための吸引部131(図2参照)と、吸引部131とは所定の間隔を隔てた位置に設けられる廃棄用孔132とにより構成されている。これにより、測定済の試料を吸引部131により吸引した後、使用済みキュベット8を廃棄用孔132を介して免疫分析装置1の下部に配置される図示しないダストボックスに廃棄することが可能となる。
【0050】
[測定プロセス]
図8は、図1に示される免疫分析装置の測定フローを示す図であり、図9は、図1に示される免疫分析装置で測定される検体の抗原と各種試薬との反応を示す模式図である。 (キュベット供給工程) まず、図1〜2に示されるように、キュベット供給部70のホッパフィーダ71のモータ71bを駆動することにより、ホッパ71aから誘導板72を通過して支持台73の凹部73bにキュベット8(図6参照)が導かれる。そして、支持台73の凹部73bに収容されたキュベット8は、供給用キャッチャ部74により、1次反応部80aの回転テーブル部81の保持部81aに搬送される。
【0051】
(R1試薬分注工程) そして、試薬分注アーム90aは、試薬設置部60aの設置部61に設置される試薬容器5内のR1試薬を吸引した後、1次反応部80a側に回動して、供給用キャッチャ部74により搬送されたキュベット8に、吸引したR1試薬を吐出する。なお、図8〜9に示されるように、R1試薬には、検体に含まれる抗原に結合する捕捉抗体が含まれている。
(検体分注工程) そして、検体分注アーム50は、緊急検体・チップ搬送部20の搬送ラックに搬送されるピペットチップ2(図3参照)を装着した後、検体搬送部10により吸引位置1a(図1〜2参照)まで搬送されたラック4に載置される試験管3から血液などの検体を吸引する。そして、検体分注アーム50が1次反応部80a側に回動するとともに、回転テーブル部81の保持部81aのR1試薬を収容したキュベット8に吸引した検体を吐出する。
【0052】
(R1試薬及び検体の攪拌工程) そして、1次反応部80aの容器搬送部82が、R1試薬及び検体が収容されたキュベット8を攪拌する。
(インキュベーション工程(図8〜9に示される反応1)) ついで、攪拌されたR1試薬及び検体は、18秒毎に所定の角度だけ回転する回転テーブル部81の保持部81aのキュベット8内で、所定時間インキュベーションされる。したがって、R1試薬と検体との反応に約162秒(18秒×9)間要する場合には、R1試薬と検体とを収容したキュベット8は、検体分注後に9ピッチ分回転移送される。このように、キュベット8が回転移送される間に、捕捉抗体(R1試薬)と検体の抗原とが結合する。
【0053】
(R2試薬分注工程) そして、試薬分注アーム90bは、試薬設置部60bの設置部64に設置される試薬容器6内のR2試薬を吸引した後、1次反応部80a側に回動して、所定時間インキュベーションされたR1試薬および検体を収容するキュベット8に吸引したR2試薬を吐出する。なお、図8〜9に示されるように、R2試薬には、検体中の抗原が結合した捕捉抗体に結合する磁性粒子が含まれている。
(R2試薬及び検体の攪拌工程) そして、1次反応部80aの容器搬送部82が、前述したR1試薬及び検体の攪拌工程と同様にして、R1試薬、検体及びR2試薬が収容されたキュベット8を攪拌する。
【0054】
(インキュベーション工程(図8〜9に示される反応2)) そして、攪拌されたR1試薬、検体及びR2試薬は、回転テーブル部81の保持部81aのキュベット8内で、所定時間インキュベーションされる。したがって、検体の抗原と結合した捕捉抗体(R1試薬)と磁性粒子(R2試薬)との反応に約90秒(18秒×5)間要する場合には、R1試薬、検体およびR2試薬を収容したキュベット8は、R2試薬分注後に5ピッチ分回転移送される。このように、キュベット8が回転移送される間に、磁性粒子(R2試薬)と検体の抗原が結合した捕捉抗体(R1試薬)とが結合する。
(1次反応部80aからBF分離部100aへの搬送工程) そして、インキュベーションされたR1試薬、検体及びR2試薬を収容したキュベット8は、1次反応部80aの容器搬送部82により、図9に示されるBF分離部100aのキュベット設置孔101dに搬送される。
【0055】
(BF分離部100aにおける第1洗浄工程) 次に、本実施形態では、集磁部101の設置部101aのキュベット設置孔101dに設置されたキュベット8は、設置部101aの回転に伴って回転方向に移送されて、攪拌機構部102の1次攪拌部102dに対応する位置に配置される。この際、設置部101aのキュベット設置孔101dに保持されたキュベット8内の磁性粒子は、キュベット8の側方に配置される磁石101bにより集磁される。そして、キュベット8内に1次分離部103aの1次洗浄部103eのノズル部103fを挿入した後、キュベット8内の試料を吸引することにより、磁性粒子及び当該磁性粒子に捕捉抗体を介して結合する抗原を除く不要成分を除去する。しかし、第1洗浄工程では、不要成分の一部が集磁部101の磁石101bに引き寄せられる磁性粒子に巻き込まれるように磁性粒子とともにキュベット8の内壁に留まることがあり、不要成分を十分に除去することが困難であるので、本実施の形態では、不要成分を十分に除去するために、以下に説明する攪拌工程および第2洗浄工程が行われる。
【0056】
(BF分離部100aにおける攪拌工程(1回目)) ここで、本実施の形態では、BF分離部100aにおいて第1洗浄工程が行われたキュベット8内に洗浄液を供給して、攪拌を行う。これにより、磁性粒子に巻き込まれて、磁性粒子とともにキュベット8の内壁に留まっていた不要成分を分散させることが可能となる。
(BF分離部100aにおける第2洗浄工程(1回目)) また、本実施の形態では、BF分離部100aにおいて攪拌されたキュベット8を再び集磁部101のキュベット設置孔101dに保持させることにより、磁性粒子をキュベット8の側方に配置される磁石101b側に集磁する。そして、キュベット8内の磁性粒子を集磁した後、洗浄液及び不要成分を排出する。
【0057】
(BF分離部100aにおける攪拌工程(2回目)) さらに、本実施の形態では、BF分離部100aにおいて1回目の第2洗浄工程が行われたキュベット8内に再び洗浄液を供給して、攪拌を行う。
(BF分離部100aにおける第2洗浄工程(2回目)) そして、本実施の形態では、BF分離部100aにおいて攪拌されたキュベット8を再び集磁部101のキュベット設置孔101dに保持させることにより、磁性粒子をキュベット8の側方に配置される磁石101b側に集磁する。そして、キュベット8内の磁性粒子を集磁した後、洗浄液及び僅かに残余する不要成分を確実に排出する。
その後、同様の撹拌行程及び第2洗浄工程をさらに2回ずつ実施する。この後、不要成分が除去された固相の磁性粒子を主とする試料を収容したキュベット8は、図1〜2に示されるように、BF分離部100aの設置部101aの回転に伴って回転方向に移送されて、搬送キャッチャ部110のチャック部110gにより把持される位置まで搬送される。
【0058】
(BF分離部100aから2次反応部80bへの搬送工程) そして、BF分離部100aにより不要成分と磁性粒子との分離が行われたキュベット8は、図1〜2に示されるように、搬送キャッチャ部110のチャック部110gによって把持されて、2次反応部80bの回転テーブル部83の保持部83aに搬送される。
(R3試薬分注工程) そして、試薬分注アーム90cは、試薬設置部60aの設置部61に設置される試薬容器7内のR3試薬を吸引した後、2次反応部80b側に回動して、捕捉抗体(R1試薬)を介して結合した磁性粒子(R2試薬)と検体の抗原とを収容したキュベット8に吸引したR3試薬を吐出する。なお、図8〜9に示されるように、R3試薬には、検体中の抗原に結合する標識抗体が含まれている。
【0059】
(R3試薬及び検体の撹拌行程)
そして、2次反応部80bの容器搬送部84が、上述したR1試薬および検体の攪拌工程と同様にして、捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)および標識抗体を含むR3試薬が収容されたキュベット8を攪拌する。
【0060】
(インキュベーション工程(図8〜9に示される反応3)) そして、攪拌された捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)及び標識抗体を含むR3試薬は、図1〜2に示されるように、回転テーブル部83の保持部83aのキュベット8内で、所定時間インキュベーションされる。したがって、検体の抗原と標識抗体(R3試薬)との反応に約198秒(18秒×11)間要する場合には、捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)及び標識抗体を含むR3試薬を収容したキュベット8は、R3試薬分注後に11ピッチ分回転移送される。このように、キュベット8が回転移送される間に、捕捉抗体(R1試薬)を介して磁性粒子(R2試薬)と結合した抗原と標識抗体(R3試薬)とが結合する。
【0061】
(2次反応部80bからBF分離部100bへの搬送工程) そして、インキュベーションされた捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)及び標識抗体を含むR3試薬を収容したキュベット8は、前述した1次反応部80aからBF分離部100aへの搬送工程と同様にして、2次反応部80bの容器搬送部84により、BF分離部100bのキュベット設置孔101dに搬送される。
(BF分離部100bにおける第1洗浄工程、攪拌工程、第2洗浄工程) 次に、本実施の形態では、前記したBF分離部100aにおける第1洗浄工程と4回の攪拌工程及び第2洗浄工程と同様に、BF分離部100bにおいて第1洗浄工程と4回の攪拌工程及び第2洗浄工程が行われる。これにより、検体の抗原と結合しない標識抗体を含むR3試薬(不要成分)の十分な除去を行うことが可能となる。この後、不要成分が除去された標識抗体が結合した抗原を含む試料を収容したキュベット8は、BF分離部100bの集磁部の回転に伴って回転方向に移送されて、2次反応部80bの容器搬送部84により搬送可能な位置まで搬送される。
【0062】
(BF分離部100aから2次反応部80bへの搬送工程) そして、BF分離部100bにより不要成分と磁性粒子との分離が行われたキュベット8は、図1〜2に示されるように、2次反応部80bの容器搬送部84により、再び回転テーブル部83の保持部83aに搬送される。
(R4試薬分注工程) そして、試薬分注アームは、免疫分析装置1の下部に設置される図示しない試薬容器内のR4試薬(分散液)を、捕捉抗体(R1試薬)、磁性粒子(R2試薬)、標識抗体(R3試薬)及び検体の抗原を収容したキュベット8に吐出する。
【0063】
(R4試薬及び標識抗体の攪拌工程) そして、2次反応部80bの容器搬送部84が、前述したR1試薬及び検体の攪拌工程と同様にして、捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)、標識抗体(R3試薬)及びR4試薬が収容されたキュベット8を攪拌する。
(R5試薬分注工程) そして、試薬分注アーム90dは、免疫分析装置1の下部に設置される図示しない試薬容器内の発光基質を含むR5試薬をチューブ94dを介して、捕捉抗体(R1試薬)、磁性粒子(R2試薬)、標識抗体(R3試薬)、分散液(R4試薬)及び検体の抗原を収容したキュベット8に吐出する。なお、図8〜9に示されるように、R5試薬には、R3試薬の標識抗体と反応して発光する発光基質が含まれている。
【0064】
(R5試薬及び標識抗体の攪拌工程) そして、2次反応部80bの容器搬送部84が、前述したR1試薬及び検体の攪拌工程と同様にして、捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)、標識抗体(R3試薬)、分散液(R4試薬)及び発光基質を含むR5試薬が収容されたキュベット8を攪拌する。
(インキュベーション工程(図14および図15に示した反応4))
そして、攪拌された捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)、分散液(R4試薬)、標識抗体及び発光基質を含むR5試薬は、回転テーブル部83の保持部83aのキュベット8内で、所定時間インキュベーションされる。したがって、検体の抗原に結合した標識抗体(R3試薬)と発光基質(R5試薬)との反応に約378秒(18秒×21)間要する場合には、捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)、標識抗体(R3試薬)及び発光基質を含むR5試薬を収容したキュベット8は、R5試薬分注後に21ピッチ分回転移送される。このように、キュベット8が回転移送される間に、標識抗体(R3試薬)と発光基質(R5試薬)との反応が進行する。
【0065】
(測定工程) その後、図1〜2に示されるように、インキュベーションされた捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)、標識抗体(R3試薬)、分散液(R4試薬)及び発光基質を含むR5試薬を収容したキュベット8は、検出部120の搬送機構部122により、設置部121に搬送される。そして、測定時に、蓋部123を閉めることにより、設置部121の内部は外部からの光が遮断された状態となるので、外部からの光が遮断された条件下で測定を行うことが可能となる。この際、設置部121に設置されたキュベット8内の磁性粒子は、磁石側に引き寄せられている。これにより、R3試薬の標識抗体とR5試薬の発光基質との反応過程で生じる発光量を測定する際に、磁性粒子が発光量の測定を妨げるのを抑制することが可能となる。このような条件下で、R3試薬の標識抗体とR5試薬の発光基質との反応過程で生じる発光量(光子の数に比例する量)を光電子増倍管(図示せず)で取得する。
【0066】
(廃棄工程) ついで、図1〜2に示されるように、測定が行われた測定済の試料が収容されたキュベット8は、検出部120の搬送機構部122により、廃棄部130の吸引部131(図2参照)の下方の位置に搬送される。そして、廃棄部130の吸引部131が下方に移動して、測定済の試料を吸引し、キュベット8内を空にする。その後、空のキュベット8を把持した検出部120の搬送機構部122を回動させることにより、廃棄部130の廃棄用孔132に対応する位置まで搬送した後、廃棄用孔132に空のキュベット8を落下させて、廃棄用孔132を介して免疫分析装置1の下部に配置される図示しないダストボックスに使用済みのキュベット8を廃棄する。
【0067】
本発明の特徴は、前記制御部400aのCPU401aにより作成された検量線に、当該検量線を特定するID番号(検量線特定情報)を付与するとともに、分析結果と、分析に用いられた検量線に付与された検量線特定情報とを対応付けて記憶するように構成したことである。
このように、分析に使用された検量線が検量線特定情報で特定され、この検量線特定情報と分析結果とが対応付けて記憶されることにより、或る分析結果がどの検量線を用いて分析されたのかを容易に把握することができ、これにより分析結果のトレーサビリティーを向上させることができる。その結果、例えば、分析結果の異常が不適切な検量線に起因することが判明した場合、当該検量線を用いた分析結果を特定することができ、再分析を容易に行なうことができる。
【0068】
[検量線の登録]
前記検量線特定情報の付与は、次のようにして行なうことができる。図10は、本実施の形態において、検量線を作成するとともに、検量線特定情報を当該検量線に付与し、検量線を登録するフローを示す図である。
まず、ユーザが制御装置4の電源(図示しない)を入れると、制御部4aの初期化(プログラムの初期化)が行われ(ステップS1)、初期画面(図示せず)が表示される(ステップS2)。初期画面において、ユーザによりサンプラの測定が選択されると(ステップS3でYes)、制御部400aは、表示部400bに、図11に示されるサンプラ測定用のオーダ登録画面を表示する(ステップS4)。
【0069】
このオーダ登録画面において、ユーザが「検量線オーダ入力」をクリックすると、図12に示される検量線オーダ入力ダイアログが表示部400bに表示される。そして、ユーザにより、この検量線オーダ入力ダイアログにおいて、測定項目名、試薬のロット番号及び検量線作成方法などの検量線作成用の測定オーダの指定が入力され(ステップS5でYes)、測定開始の指示が入力されると(ステップS6でYes)、測定ユニットは、指定されたオーダに従った測定動作を開始する(ステップS7)。
【0070】
ついで、ステップS8において、測定が完了すると、制御部400aは、当該測定データを用いて検量線を作成し(ステップS9)、当該検量線を検量線データベースのワークエリア(図13参照)に記憶させる(ステップS10)。検量線データベースは、図13に示されるような構成であり、50個の測定項目毎に4種類のファイルが記憶されている。各ファイルの用途は、それぞれ「ロット組合せパターン1(ロット1)」、「ロット組合せパターン2(ロット2)」、「ワークエリア」及び「マスタデータ」である。このうち「ロット組合せパターン1(ロット1)」及び「ロット組合せパターン2(ロット2)」は、濃度算出に使用可能な検量線を保持する。5種類の試薬R1〜R5は、R1〜R3がセットの試薬であり、また、R4とR5がセットの試薬である。そして、試薬交換時にはセット単位で交換を行なう。R1〜R3試薬、及びR4〜R5試薬のいずれかの試薬セットを交換する場合、完全に新旧の試薬セットが入れ替わるのではなく、交換予定の試薬セット(旧セット)と新しい試薬セットとが装置内に併存する時期があることがある。この場合、試薬のロットの切替時には、装置内にセットした試薬について2通りのロット組合せパターンが存在することになる。そこで、両方の組合せに対応する検量線を記憶するため、パターン1及びパターン2のファイルを設けている。
【0071】
また、「ワークエリア」は、新規に測定した検量線測定のデータやバックアップファイルをリストアしたデータ、後述するリサイクル機能にて再生したデータ、及び修正したデータを一時的に保持するためのファイルであり、濃度算出には使用することができない。
さらに、「マスタデータ」は、検量線測定時に、簡易測定法である1ポイントシフト(検量線グラフの傾きを過去に求めた検量線グラフの傾きに等しいものと仮定し、キャリブレータにより1つの座標のみ特定し、この座標と前記過去に求めた検量線グラフの傾きとで検量線グラフを得る方法)などのベースとして使用されるデータを保持する。マスタデータは、ロット1、ロット2又はワークエリアの検量線をマスタ登録することで作成する。このマスタデータは濃度算出には使用することができない。
【0072】
ついで、ユーザがワークエリア表示の指示を入力すると(ステップS11)、図14に示されるような検量線画面においてワークエリアデータが表示される(ステップS12)。この検量線画面には、検量線のグラフを表示するグラフ表示領域200と、当該検量線に対して付与される検量線特定情報である検量線IDや試薬ロットなどの特定情報表示領域201とが含まれている。この時点においては、検量線IDは付与されておらず、ワークエリアの特定情報表示領域201には検量線IDは表示されない。検量線のグラフと、当該検量線に対して付与された検量線特定情報とを表示することで、ユーザは、検量線が適切であるか否かをグラフを参照することにより容易に確認することができるとともに、当該検量線の検量線特定情報を併せて確認することができる。
【0073】
ついで、前記検量線画面において、ユーザが「バリデート」をクリックすることで前記ワークエリアの検量線データのバリデーションを指示すると(ステップS13でYes)、図15に示される検量線のバリデートダイアログが表示部400bに表示される(ステップS14)。
前記バリデートダイアログにおいて、ユーザが、検量線データのコピー先を指定すると(ステップS15でYes)、制御部400aは、ロット1及びロット2のうち指定されたロットに検量線データを移動させる(ステップS16)。ついで、指定先のロットを「バリデート済」に更新する(ステップS17)。具体的には、図14に示される検量線画面に対応する画面(上部の「表示対象」が、ワークエリアからロット1又はロット2に変更されている)おいて、「バリデート日時」が記入されるとともに、その右側に、「Not Validated」に代えて「Validated」と表記される。また、制御部400aは、その日から所定期間(例えば30日間)の検量線の有効期限を設定し、検量線画面の中の検量線有効期限を更新する(ステップS18)。
【0074】
また、検量線が承認されたこと、つまりバリデートされたことを受けて、制御部400aは、当該検量線に検量線特定情報である検量線IDを付与し(ステップS19)、検量線に対応付けて検量線IDを検量線データベースの対応するエリア(ロット1又はロット2)に記憶し(ステップS20)、記憶した検量線IDを表示した検量線画面に表示を更新する(ステップS21)。ついで、バリデート済の検量線のコピーを後述するリサイクル用検量線データベースに追加することにより(ステップS22)、検量線ID付与のプロセスが終了する。
【0075】
[分析工程]
本実施の形態では、前述した測定工程において得られた測定データ(光子のカウント数)を検量線に基づいて分析し、検体に含まれる抗原の濃度(分析結果)を得るようにしている。具体的には、測定ユニットにおける測定データは当該測定ユニットからデータ処理ユニット(制御装置)に送信される。この制御装置には予め作成された検量線(測定ユニットにより標準試料(キャリブレータ)と試薬とを混和した測定用標準試料を測定したときの測定データに基づいて、検量線作成手段である制御部400aのCPU401aにより作成される)が記憶されている。そして、制御装置の制御部400aは、送信されてきた測定データの試料ロットにマッチする検量線を読み出し、前記測定データと読み出した検量線から、測定対象の抗原の濃度を換算し、その結果(分析結果)を記憶する。
【0076】
図16は、本実施の形態における分析工程のフローを示す図である。まず、ユーザがキーボード400cを操作して、測定開始の指示を入力する(ステップS51でYes)。制御部400aは、測定開始の指示を受け付けると、測定ユニットに測定開始のコマンドを送信し、測定ユニットによって上述したような測定動作が実行される(ステップS52)。測定ユニットによって検体を測定することで得られた測定データは、制御装置400に送信される。制御部400aは、この測定データを受信し、当該測定に用いられた試薬のロット番号から、検量線データベースのロット1及びロット2に記憶されている検量線のうち、使用する検量線を決定する(ステップS53)。そして、制御部400aは、検量線を用いて、測定データのフォトンカウント値から濃度を求める(ステップS54)。このようにして得られた分析結果を、用いた検量線の検量線IDに対応付けて分析結果データベースに記憶し(ステップS55)、画面に分析結果を表示して(ステップS56)、処理を終了する。
【0077】
[検量線のリサイクル]
本実施の形態では、承認された検量線を、分析に使用される所定数の検量線が記憶される、第1の記憶手段である検量線データベースに記憶させるとともに、この承認された検量線のコピーを、前記検量線データベースとは別の第2の記憶手段であるリサイクル用検量線データベースに記憶させている。このリサイクル用検量線データベースには、図17に示されるように、現在使用されている検量線データとともに過去に使用された検量線データベースが記憶される。
【0078】
本実施の形態では、このようにして過去に使用した検量線を第2記憶手段に記憶するとともに、指定受付手段によって当該第2記憶手段に記憶された検量線のうち所望の検量線の指定を受け付け、検量線再生手段によって当該指定された検量線を、分析に使用可能な検量線として前記第1記憶手段に記憶させるように構成されている。測定データの分析に過去に使用された検量線が適合する場合に、検量線を再生(リサイクル)する再生手段によって当該検量線を再生することができるので、新たに標準試料を測定して検量線を作成する必要がなくなる。これにより、標準試料や試薬の消費を抑制することができ、また、標準試料の測定に要する手間や時間を削減することができる。
【0079】
前記検量線のリサイクルは、次のようにして行なうことができる。図18は、本実施の形態において、過去に使用した検量線をリサイクルするフローを示す図である。
まず、ユーザは図19に示されるブラウザ画面を表示手段400bに表示させ、分析結果の詳細を確認する(ステップS100)。このブラウザ画面(分析結果表示画面)には、分析結果を一覧表示する分析結果一覧テーブル202が含まれている。分析結果一覧テーブル202には、分析項目毎に、分析結果とともに、当該分析に使用された検量線の検量線IDや試薬ロットが表示される。ユーザは、これにより検量線IDや試薬ロットを確認することができる。ユーザは確認後に検量線画面を表示する指示を入力し、制御部400aはこの入力を受け付けると(ステップS101でYes)、検量線画面を表示手段400bに表示させる(ステップS102)。次に、ユーザがメニューバーに含まれる「実行」より「検量線リサイクル」を選択して当該検量線のリサイクルが選択されると、制御部400aによりこの選択が受け付けられ(ステップS103でYes)、図20に示される検量線リサイクルダイアログが表示される。この検量線リサイクルダイアログには、前述したリサイクル用検量線データベースに記憶されている全ての検量線が表示される(ステップS104)。
【0080】
ついで、ユーザにより、検量線ID又は試薬ロットの指定がされると、制御部400aによりこの指定が受け付けられ(ステップS105でYes)、指定条件に合致するリサイクル検量線が表示される(ステップS106)。検量線特定情報である検量線ID、試薬のロット番号、検量線の作成日時、バリデート日時、検量線有効期限、キャリブレータのロット番号等をキーとしてリサイクル用検量線データベースに記憶されている検量線を検索可能とすることで、ユーザは、容易に所望の検量線を見つけることができる。また、本実施の形態では、前記リサイクル用検量線データベースにおいて、検量線、検量線ID、測定用標準試料の測定に用いられた試薬のロット情報、検量線の作成日時、バリデート日時、検量線有効期限、及びキャリブレータのロット番号を対応付けて記憶するように構成されている。この場合、再生したい検量線の作成に用いられた試薬のロット情報や検量線の作成日時等が判明していれば、当該ロット情報や検量線の作成日時等から目的とする検量線を容易に検索することができる。
【0081】
そして、ユーザにより表示された検量線の中から目的とする検量線が選択され(ステップS107でYes)、さらに当該選択した検量線の再生決定が入力されると(ステップS108でYes)、制御部400aは、この選択されたリサイクル用検量線を第1記憶手段である検量線データベースにコピーする(ステップS109)。
つぎに、ユーザによりワークエリアの表示が選択されると(ステップS110でYes)、制御部400aは表示手段400bにワークエリアの表示(再生した検量線の表示)をさせる(ステップS111)。
【0082】
ついで、ユーザによりバリデートの指示がなされると(ステップS112でYes)、制御部400aは、ステップS113において、前述した検量線登録フローにおけるステップS14〜18と同様にして、ワークエリアの検量線を指定先(ロット1又はロット2)に移動させるとともに指定先をバリデート済に更新する。これにより、過去に使用した検量線を再生して、測定データの分析に使用することができる。
【0083】
なお、本実施の形態においては、免疫分析装置の分析結果と分析に使用した検量線IDとを対応させて記憶する構成について述べたが、これに限定されるものではなく、試料(血漿)に試薬を添加して試料が凝固する過程を、例えば試料の吸光度や散乱光を測定するといったように光学的に測定し、この測定データを、予め標準物質を測定することによって得られた検量線を用いて測定対象の物質の濃度に変換する血液凝固分析装置において、検量線に検量線IDを付与し、分析結果と検量線IDとを対応させて記憶する構成としてもよい。
【0084】
また、本実施の形態においては、過去に使用した検量線をリサイクル用検量線データベースに記憶し、検量線を再生する場合に、リサイクル用検量線データベースから検量線IDや試薬ロット番号をキーとして目的とする検量線を検索し、検索された検量線を検量線データベースにコピーする構成について述べたが、これに限定されるものではなく、リサイクル用のデータベースに過去に使用した検量線の作成に使用されたキャリブレータの測定データを記憶し、検量線を再生する場合に、前記リサイクル用のデータベースから検量線IDや試薬ロット番号をキーとして目的とする測定データを検索し、検索された測定データを用いて検量線を作成し、その検量線を検量線データベースに記憶することで、検量線の再生を行う構成としてもよい。この場合には、リサイクル用のデータベースに、測定用標準試料の測定データ、検量線ID、測定用標準試料の測定に用いられた試薬のロット情報、検量線の作成日時、バリデート日時、検量線有効期限、及びキャリブレータのロット番号等を対応付けて記憶することができる。これにより、再生したい検量線の作成に用いられた試薬のロット情報や検量線の作成日時等が判明していれば、当該ロット情報や検量線の作成日時等から目的とする測定用標準試料の測定データを容易に検索することができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の試料分析装置の一実施の形態の全体構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示される免疫分析装置の全体構成を示す平面図である。
【図3】図1に示される免疫分析装置における測定ユニットの構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示される免疫分析装置における制御装置のブロック図である。
【図5】図1に示される免疫分析装置のピペットチップ供給装置が供給するピペットチップの正面図である。
【図6】図1に示される免疫分析装置のキュベット供給装置が供給するキュベットの正面図である。
【図7】図1に示される免疫分析装置のBF分離部を示す斜視図である。
【図8】図1に示される免疫分析装置の測定フローを示す図である。
【図9】図1に示される免疫分析装置で測定される検体の抗原と各種試薬との反応を示す模式図である。
【図10】本実施の形態において、検量線を作成するとともに、検量線特定情報を当該検量線に付与するフローを示す図である。
【図11】オーダ登録画面の例を示す図である。
【図12】検量線オーダ入力ダイアログの例を示す図である。
【図13】測定用の検量線データベースの構成を示す図である。
【図14】検量線画面の例を示す図である。
【図15】検量線のバリデートダイアログの例を示す図である。
【図16】分析工程のフローを示す図である。
【図17】リサイクル用の検量線データベースの構成を示す図である。
【図18】過去に使用した検量線をリサイクルするフローを示す図である。
【図19】プラウザ画面を示す図である。
【図20】リサイクルダイアログの例を示す図である。
【符号の説明】
【0086】
1 免疫分析装置
2 ピペットチューブ
3 試験管
4 ラック
5、6
7 試薬容器
10 検体搬送部
20 緊急検体・チップ搬送部
30 ピペットチップ供給装置
40 チップ脱離部
50 検体分注アーム
60a 試薬設置部
60b 試薬設置部
70 キュベット供給部
80a 1次反応部
80b 2次反応部
90a 試薬分注アーム
90b 試薬分注アーム
90c 試薬分注アーム
90d 試薬分注アーム
100a BF分離部
100b BF分離部
110 搬送キャッチャ部
120 検出部
130 廃棄部
140 制御部
200 グラフ表示領域
201 特定情報表示領域
400 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料と試薬とを混和した測定試料を測定する測定部と、
前記測定部により標準試料と試薬とを混和した測定用標準試料を測定したときの測定データに基づいて、検量線を作成する検量線作成手段と、
この検量線作成手段により作成された検量線に、当該検量線を特定する検量線特定情報を付与する検量線特定情報付与手段と、
前記測定部により測定試料を測定したときの測定データを、前記検量線作成手段により作成された検量線に基づいて処理し、分析結果を取得する測定データ処理手段と、
この測定データ処理手段によって取得された分析結果と、測定データの処理に用いられた検量線に付与された検量線特定情報とを対応付けて記憶する分析結果記憶手段と、
を備えることを特徴とする試料分析装置。
【請求項2】
検量線のグラフを表示するグラフ表示領域と、当該検量線に対して付与された検量線特定情報を表示する特定情報表示領域とを含む検量線情報表示画面を表示する表示手段をさらに備える請求項1に記載の試料分析装置。
【請求項3】
作成された検量線の承認を受け付ける受付手段と、
この受付手段によって検量線の承認を受け付けたときに、当該検量線に対応付けて承認状態を設定する承認設定手段とをさらに備えており、
前記検量線特定情報付与手段が、前記受付手段によって検量線の承認を受け付けたときに、当該検量線に検量線特定情報を付与するように構成されている請求項1〜2のいずれかに記載の試料分析装置。
【請求項4】
分析に使用可能な検量線を所定数記憶する第1記憶手段と、
過去に使用した検量線を記憶する第2記憶手段と、
前記第2記憶手段に記憶された検量線の指定を受け付ける指定受付手段と、
前記第2記憶手段に記憶された検量線のうち指定された検量線を、分析に使用可能な検量線として前記第1記憶手段に記憶させる検量線再生手段とをさらに備える請求項1〜3のいずれかに記載の試料分析装置。
【請求項5】
前記第2記憶手段は、検量線特定情報と対応付けて検量線を記憶するように構成されており、
少なくとも検量線特定情報をキーとして前記第2記憶手段に記憶されている検量線を検索する検索手段をさらに備える請求項4に記載の試料分析装置。
【請求項6】
前記第2記憶手段が、検量線、検量線特定情報、及び測定用標準試料の測定に用いられた試薬のロット情報を対応付けて記憶するように構成されている請求項4〜5のいずれかに記載の試料分析装置。
【請求項7】
分析に使用可能な検量線を所定数記憶する第1記憶手段と、
過去に使用した検量線の作成に用いられた測定用標準試料の測定データを記憶する第2記憶手段と、
前記第2記憶手段に記憶された測定データの指定を受け付ける指定受付手段と、
前記第2記憶手段に記憶された測定データのうち指定された測定データに基づいて検量線を作成し、分析に使用可能な検量線として前記第1記憶手段に記憶させる検量線再生手段とをさらに備える請求項1〜3のいずれかに記載の試料分析装置。
【請求項8】
前記第2記憶手段は、検量線特定情報と対応付けて測定用標準試料の測定データを記憶するように構成されており、
少なくとも検量線特定情報をキーとして前記第2記憶手段に記憶されている測定用標準試料の測定データを検索する検索手段をさらに備える請求項7に記載の試料分析装置。
【請求項9】
前記第2記憶手段が、測定用標準試料の測定データ、検量線特定情報、及び測定用標準試料の測定に用いられた試薬のロット情報を対応付けて記憶するように構成されている請求項7〜8のいずれかに記載の試料分析装置。

【図3】
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【図4】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−249576(P2008−249576A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−92830(P2007−92830)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(390014960)シスメックス株式会社 (810)
【Fターム(参考)】