試薬を提供するラベル、容器、システム、および方法
本発明は、液体材料、特に微生物学および細胞生物学実験室の環境において使用するための液体試薬などの製品の販売および使用のシステムおよび方法に関する。上記システムは、製品のカタログリストから任意の製品をすばやく容易に識別することができるように、固有の色および単純な数字または英数字の識別子の使用を含む。このような製品の販売、広告、および製造方法もまた開示される。特定の態様は、製品、製品パッケージおよび製品ラベル付けを含む。本発明は、また、容器のカラーおよびスリーブならびに関連の使用方法に関する。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、参照によりその開示全体が本願に組み込まれる2005年8月1日出願の米国仮特許出願60/704,866号の利益を主張するものである。
【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究または開発の記載
適用外
【0003】
発明の背景
分子生物学および細胞生物学の分野においては、とりわけ実験室の環境では、ベンチまたは無菌フードでの使用を含むどのような場合においても、また補充の選択、注文、または再注文の際に、正しい試薬および培地が用いられることは極めて重要である。実験室の環境においてこれが難しくなり効率を下げるような要因には、さまざまなものがある。例えば、培地および血清のボトルは、冷蔵庫に保管されることが多く凝縮によりラベルが読みにくくなることがある。また、重要な情報は小さな文字で印刷されているため、湿気や、追加の確認、またはユーザーのイニシャルや開封日などの特定のボトルに関するそのほかの情報などをユーザーがラベルに書き込むことにより、簡単に読みにくくなる。別の難しさとして、試薬また培地ボトルから材料を無菌状態で移すときに必要とされる手先の器用さがある。実験室の作業者は、常に保護手袋を着用しており、ピペット、ふた、およびボトルの中身の無菌性を維持しつつ、ボトルを持って開封しながら、片手にピペットを持たなければならない。本開示以前には、特定のボトルの中身を迅速かつ確実に識別することは困難であった。この問題は、培養培地の種類や溶液の混合が研究プロジェクトにおいて悲惨な結果となり、普通はこれにかかるコストや時間が増加することになりうる細胞培養液ボトルにおいては極めて重要である。たいていは、種類の異なる培地は中身を見るだけでは見分けがつかず、小さな文字を読んだり中身を識別するためにボトルを並べなおしたりする必要がある。
【0004】
従来のラベルはボトルの正面に大きな文字で製品ファミリーの名称を記すことが多いが、特にラベルの一部を覆うようにユーザーによる注意書きがある場合には、ボトルの中に入っている製品を正確に識別することは難しいことがある。例えば、ある種のラベルにより中身が基礎培地などある種の培地であることが識別されるかもしれないが、中身が基礎培地+グルコースであるというほど明確にはならないかもしれない。したがって、どの製品が正確には用いられているのかを判断し再注文するためのカタログ番号を見つけるためには余分の時間と手順が必要となる。特定の場合における浪費する時間は短いかもしれないが、1つの実験室内でこうした行動が1日に何十回もあるいは数百回もとられることを考えれば、集合的には多大な時間が浪費されることになる。
【0005】
ボトルの中身の識別が難しいことに加えて、従来のボトルは、通常、保管効率および汎用性の双方を持ち合わせることはない。保管機器、冷蔵庫、インキュベーター、フリーザー、かくはん器、かくはん装置、フード、培養室などはすべてボトルの保管の保管能力において同じレイアウト、寸法を有していないため、順応性および汎用性は重大な問題となる可能性がある。ある種の従来のボトルは、図1に示すように丸いボトルである。このボトル形状は、ボトルの間にデッドスペースができボトルを安定して積み重ねることができないために保管時の空間の利用が非効率的となる。従来の培地ボトルの別の種類に、図2に示すような四角いボトルのものがある。このボトルは、前面および側面では他のボトルとより効率的に隣接することができるが、ボトルの中身がふたに触れることなく横にしての保管や互いに積み重ねることができない。中身がふたに接触すると、漏れたり汚染したりする可能性があり、コストの増加や研究時間の損失、および補充の不足につながる。別の不利益としては、ボトルを横に並べて保管する場合には、ラベルが見えるようにボトルを持ち上げなければ、前列のラベルしか見えないことがある。さらに、キャップに簡単に手が届かず、ボトルを持ち上げたり上から直接見なければキャップのトップを見ることができないが、これは冷蔵庫内など多くの保管状況においては可能ではない。保管機器、冷蔵庫、インキュベーター、フリーザー、かくはん器、かくはん装置、フード、培養室などはすべて、ボトルの保管の保管能力において同じレイアウト、寸法を有していないため、順応性および汎用性は非効率性の主要な原因となる可能性がある。
【0006】
本開示以前には、とりわけ従来の丸および四角の培地ボトルがほとんど世界的に用いられている微生物学および細胞生物学の分野では、これらの問題を解決する試みはほとんどなされてこなかった。色分けシステムを用いた洗浄で用いられる薬品およびメンテナンス用補充の混合ステーションが、米国特許第6,322,242号(特許文献1)に開示されている。この特許は、キャップ、ラベル、バルブ部材、液体排出ラインを含むさまざまな色コード化された要素の利用した部品の互いの組み合わせ方法の識別を開示する。しかしながらこの特許は、特に無菌技術とともに用いられ、色コード化されたカバーまたはキャップ、対応する色コード化されたラベル、または特に指定されたボトルを用いて、保管、使用および再補充の再のボトルの中身の識別を容易にする、微生物学的またはその他の研究培地に適切なまたは用いられる固体または液体製品を提供するシステムを教示していない。
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,322,242号
【発明の開示】
【0008】
概要
本開示は、一つには、ラベルおよび/または容器に関する構成および方法に向けられる。これらのラベルおよび/または容器は、材料の識別や収容といった、さまざまな方法で用いることができる。さらなる用途として、材料の収納および/または取り出し方法など、さまざまな方法が含まれる。追加的な方法には、ビジネスに関するものが含まれる(例えば、(1)材料の注文または再注文の単純化、(2)潜在的な顧客または顧客を、特定の製品を注文または再注文するよう、誘導、説得、気を引く、などに関する方法)。
【0009】
特定の態様において、本発明の容器は、6つ以上(例えば、6、7、8、9、10、など)のパネルまたは側面からなってもよい。7枚のパネルを含む本発明の容器の例を、図8および9に示す。したがって、特定の態様においては、本発明は7枚のパネルを有する容器を含む。このような容器のパネルは、
(i)それぞれ正方形または長方形のフロントパネルおよびバックパネル(例えば、フロントパネルおよびバックパネルは、高さ対幅の比率が約1.0対約1.0〜約5.0対約1.0の間、約1.0対約1.0〜約4.0対約1.0の間、約1.0対約1.0〜約3.5対約1.0の間、約1.0対約1.0〜約3.0対約1.0の間、約1.0対約1.0〜約2.5対約1.0の間、約1.0対約1.0〜約2.0対約1.0の間、約1.0対約1.0〜約1.5対約1.0の間、約1.5対約1.0〜約5.0対約1.0の間、約2.0対約1.0〜約5.0対約1.0の間、約2.5対約1.0〜約5.0対約1.0の間、約3.0対約1.0〜約5.0対約1.0の間、約3.5対約1.0〜約5.0対約1.0の間、約4.0対約1.0〜約5.0対約1.0の間、など)と、
(ii)それぞれ5つの端部を有する2つのサイドパネル(例えば、図26A〜26C参照)であって、前記端部の2つは互いに平行な垂直端部であり、前記端部の1つは前記パネルの底部に位置する水平端部であり、前記端部の2つは傾斜した上部端部であり、それぞれ別の垂直端部から上方に延伸して逆V字型を形成するよう合わさる、サイドパネルと、
(iii)正方形または長方形の形状をしたベースパネルと、
(iv)正方形または長方形の形状をした2つの傾斜した上部パネルとを備え、前記パネルは前記ベースパネルを下にした状態の前記容器を参照して言及または識別している、容器を含む。
【0010】
上述のような側面を7つ有する容器などの本明細書に記載の容器の内容積の合計は、かなりの程度まで、該容器を構成するパネルの長さ、幅、高さの寸法により決定される。ここでも図8および9に示す種類の容器を例とすると、2組の平行なパネル内の個々の部材(例えば、(1)サイドパネルおよび(2)フロントパネルおよびバックパネル)の全体的な寸法が同一である多くの場合、容器の内容積の合計は、かなりの程度まで、図26A〜26Cおよび図27に示す長さA、B、C、D、E、および/またはIにより決定される。長さHは、サイドパネルの長方形の部分の高さである。長さCは、容器の幅である。長さIは、傾斜した上部パネルの幅により規定される容器の奥行である。
【0011】
本明細書に記載の容器の形状は、少なくとも部分的に図26A〜26Cおよび図27に示す長さA、C、およびIを参照して定義されてよい。A:C:Iの比率は、大きく変化してもよい。A:C、A:I、および/またはC:Iの比率は、それぞれ、例えば、約0.25:1.0〜約5.0:1.0、約0.5:1.0〜約5.0:1.0、約0.75:1.0〜約5.0:1.0、約1.0:1.0〜約5.0:1.0、約1.5:1.0〜約5.0:1.0、約2.0:1.0〜約5.0:1.0、約2.5:1.0〜約5.0:1.0、約3.0:1.0〜約5.0:1.0、約3.5:1.0〜約5.0:1.0、約4.0:1.0〜約5.0:1.0、約1.0:1.0〜約4.0:1.0、約1.0:1.0〜約3.0:1.0、約1.0:1.0〜約2.5:1.0、約1.0:1.0〜約2.0:1.0、約1.5:1.0〜約5.0:1.0、約1.5:1.0〜約4.0:1.0、約1.5:1.0〜約3.0:1.0、約1.5:1.0〜約2.5:1.0、約2.0:1.0〜約5.0:1.0、約2.0:1.0〜約4.0:1.0、約2.0:1.0〜約3.5:1.0、約2.0:1.0〜約3.0:1.0、約2.5:1.0〜約5.0:1.0、約3.0:1.0〜約5.0:1.0、などの範囲であってよい。
【0012】
当業者には認識されるように、長さA、C、またはIのうちいずれか1つが残りの長さの一方または両方に比べて小さい場合には、1つ以上のパネルを下にしておいたときに容器は不安定となることがある。したがって、多くの場合、比較的小さい運動エネルギー量に接触した後に容器が転倒する可能性を最小限に抑える(例えば、空の容器の半分未満の質量が0.5インチ/秒未満の速度など低速で衝突するときなど)ように面上に置くことができる本明細書に記載の容器の構成が検討される。
【0013】
例えば、A:C:Iの比率が2.0:2.0:1.0である場合、A:C:Iの寸法の例としては、2インチ:2インチ;1インチおよび6インチ:6インチ:3インチがある。このような場合、A:Cの比率は1.0:1.0であり、A:IおよびC:Iの比率は1.0:0.5ということができる。
【0014】
上記および本明細書の別の箇所で説明する容器は、さらに、傾斜した上部パネルの少なくとも1つに開口部を有してよい。さらに、この開口部は、キャップやふたなどのカバーを受けるよう設計されてもよい。したがって、開口部には隆起部があってもよく(例えば、図27Aおよび27B、長さFおよびG参照)、隆起部はねじが切られていてもよい。
【0015】
さらに、本明細書に記載の容器の内容積は大きく変化してもよいが、約25ミリリットル〜約1000ミリリットル、約75ミリリットル〜約500ミリリットル、約125ミリリットル〜約500ミリリットル、約250ミリリットル〜約1000ミリリットル、約250ミリリットル〜約500ミリリットル、約5ミリリットル〜約1000ミリリットル、約5ミリリットル〜約5000ミリリットル、約25ミリリットル〜約5000ミリリットル、および約125ミリリットル〜約5000ミリリットル、の範囲を含んでもよい。
【0016】
本開示は、一つには、製品のパッケージング、保管、使用、および/または販売のシステムおよび方法に向けられる。このような製品は、例えば、細胞培養、幹細胞培養、タンパク質、核酸およびリボ核酸の利用および研究を含むがこれに限らない分子生物学や細胞生物学などの生物科学、薬学、ならびにその他の産業的および学術的実験室研究および製造で用いられる製品、ならびにさまざまな物質の組成を含む。本開示および本発明は、一つには、本明細書に記載のおよび/またはそのような方法で用いられるラベルおよび容器に向けられる。本発明は、一つには、このような製品およびサービスのユーザーおよび提供者に対して利益を提供する、改良された効率的なパッケージング、ラベル付け、保管、販売、およびそのようなシステムの使用方法を提供する。本明細書に開示されるシステムおよび方法の個別の要素およびこれらの要素の任意の組み合わせにより、特定の利点が提供される。そのため、本明細書に開示された発明は、本開示の個々の要素および要素の組み合わせの両方を含む。
【0017】
本発明の局面は、例えば、培地および血清を含む細胞培養試薬を含むさまざまな態様に関するものとして本明細書に説明されているが、その他の本発明の局面は、記載のシステムに含まれる固体および液体両方のその他の製品に向けられる。例えば、バッファー、塩、塩溶液、栄養素、炭水化物、炭水化物溶液、タンパク質、タンパク質溶液、アミノ酸、アミノ酸溶液、核酸またはリボ核酸溶液、ビタミン、脂質、試薬、酵素、成長因子、接合因子、サイトカイン、抗生物質、哺乳類細胞、昆虫細胞、染料、酸性溶液、基礎液、溶媒、および当技術分野で知られているその他の製品ならびにこれらの組み合わせもまた、本開示の範囲内でパッケージされて販売されてもよい。
【0018】
本開示は、また、ある態様では、生物学の分野で用いられる科学的製品または製品を含む固体もしくは液体材料製品の保管および/または格納システムとして特徴づけられ、材料製品は例えばカタログまたはカスタム注文を通じて複数のユーザーに販売される。開示されたシステムは、複数の材料用の容器を含み、容器は製品のファミリーもしくは製品グループと関連付けられた色コードおよび/またはそのファミリーもしくはグループ内の製品と関連付けられた数字、アルファベット、英数字そのほかの文字、もしくはこれらの組み合わせを含む。特定の態様では、製品は色および短い識別子により識別され、さらに色コードおよび識別子はユーザーが容易に識別できるように容器および/または任意のパッケージ材料に目立つように表示されてよい。言うまでもなく、システムは、また、数字または英数字の識別子またはその他の4桁もしくはそれ字以上のインジケータ含んでよいが、識別子の数字および文字はできるだけ少ない方が実用的であることが本開示の本質である。したがって、システムは、生物学実験室内の作業者が経験に基づいて簡単に覚えることのできる文字の数を決めることによって最適化することができる。
【0019】
ある態様では、開示されたシステムは、容器の1つ以上の側面に取り付けられたラベルを有する容器を含んでもよく、任意でカバーまたはキャップを含んでもよく、色および/または識別コードが容器の1つ以上の側面のラベルに目立つように表示され、任意でカバーならびにそのような容器を含むシステムにも目立つように表示される。言うまでもなく、当技術分野ではラベルを容器およびカバーとは別に製造しその後ラベルを容器およびカバーに接着剤で添付するのが一般的な習慣であるが、本開示ではそのような限定はなく、本明細書に記載され開示されるラベルは、部分的または完全に表面に印刷、ペイント、スプレー、染色、またはスクリーンされてもよく、あるいは容器またはカバー自体の材料にエンボス、押し出し、混合、または、形成されてもよい。例えば、カバーまたは容器の材料は、また、本明細書に記載の色コード化の態様と調和した特定の色で製造されてもよい。ラベルは、また、色コード化された材料を含んでもよく、この材料は、容器またはカバーから取り外し可能なスティッカー、シュリンクラップ、タグ、またはタブを含むが、これに限らない。本開示のさらなる局面においては、ある態様では、ラベルまたはカバーの特定の局面が別々に供給されてユーザーにより容器に貼り付けることができるように、供給者からユーザーに取り外し可能な品目を別に供給してもよい。
【0020】
本開示は、特定の態様に関連して説明されるが、その他の構成の容器も同一または類似の利点の一部または全部を提供するものであってもよく、また記載のシステムで使用することができるこのような容器は全て本開示の趣旨と範囲に含まれることは、当業者には明白である。例えば、本明細書で記載の容器はボトル、ジャー、バッグ、ドラム、箱、バケツ、または2次的なパッケージ製品もしくは類似の容器であってもよい。容器は、収容する内容物によって任意の適切な材料からなってよく、この材料は、ガラス、プラスチック、シリコーン、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン共重合体(PPCO)、ポリプロピレン(PP)、フッ素化エチレンプロピレン樹脂(FEP)、ペルフルオロアルキル(PFA)、フッ素化高密度ポリエチレン(FLPE)、エチレンビニルアセテート(EVA)、ポリビニル塩化物(PVC)、などのポリマー、またはステンレス鋼が含まれるがこれに限らない。いずれの容器も、製品のコンタクトレイヤー(接触層)は複数のレイヤー(層)またはコーティング(被覆)からなってよく、例えば、コーティングまたはレイヤーは、シリコーン、シラン、またはシリコーンもしくはシラン誘導体、ガス不浸透性レイヤー、またはテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))からなる。
【0021】
そのため、本開示は、さまざまな形状、サイズ、容量の容器を含んでもよく、丸みを帯びた端部を有する概ね三角形状の楔形ボトル、ヒンジのついた垂直方向に開くカバーと傾斜したアクセス開口部とユーザーがラベル付けと注意書きがしやすいように大きく平坦な表面とを有する書籍型ボトル、絞られる際に中央管を通って底部チャンバーから中央チャンバーへ液体を移すもののような大きなアクセス開口部とスクリューオフ上部チャンバーとを有する2チャンバーのスクイーズボトル、円錐形のスリップオンユーザーラベルを受けるよう設計された円錐型ボトル、折りたたみ可能な内部レイヤーと固い外部シェルを有し、ユーザーがラベルをつけるための目立つフラップを備える2レイヤーボトル、簡単に取り扱いラベルを見ることができるように傾斜したボディを有する広口ボトル、ピペット使用と注ぐための2重開口部ふたを可能とする大きなトップを有するスライドトップボトル、ユーザーがラベル付けと注意書きをするための大きなエリアと容易なピペット使用のための低い傾斜したアクセス開口部とを有する平坦で積み重ね可能なボトル、フレキシブルトップボトル、または持ち手に識別タグを受けるスロットを有するトグルトップボトルを含んでもよいが、これに限らず、また、容器は持ち手のスロットと互換性のある取り外し可能な識別タグを有するラベルを備える、などがある。
【0022】
ある態様では、本開示は、特に無菌状態の液体用の容器であり、容器が底面もしくは正面を下にして置かれている場合に、または正面を下にして置かれており他の容器がその背面を下にして容器の上に積み重なっている場合に、開口部が目に見えかつアクセス可能であるように、容器は前、後、底、左、および右側面に平坦な表面を含んでよく、トップは傾斜した開口部を備えている。本開示の別の局面は、開口部がカバーにより覆われており、かつ容器が底面を下に立っている、正面を下にして置かれている、または正面を下にして置かれており同じ形状の他の容器がその背面を下にして容器の上に積み重なっている場合に、カバーのトップが容器の上および前面45度で目に見えかつアクセス可能である容器を含む。
【0023】
本発明は、また、1つ以上のその他の表面(例えば、別の容器、シェルフ、カウンター上の1つ以上の表面、など)と「相互作用する」1つ以上の表面を有する容器を含む。多くの場合、相互作用は、2つの表面が互いに近接近または接触させられた場合に、一方の面を有する容器が品目またはもう一方の表面の品目との親和性を示すよう構成されている。「近接近」とは、2つの物体(例えば、突起)が、互いに0.1、0.2、0.4、0.5、0.7、1.0、2.0、3.0、4.0、または5.0ミリメーター内であることを意味する。この相互作用は複数の方法によって仲介されてよいが、親和性は、例えば、物理的(例えば、接着剤、インターロック、など)または電気的(例えば、磁気、など)であってもよい。例えば、ある態様では、開示された容器は、容器の安定性または積み重ねたときの安定性を向上する特徴を含んでもよい。ある場合には、これらの特徴は、実験室の条件下(例えば、フードの下または容器に凝縮または水分がついている場合)でのユーザーによる把持を向上させてもよく、または人間工学的な利点を提供してもよい。ある態様では、特徴は、1つ以上のざらつきのある領域、1つ以上のコーティング、または前、後ろ、底、左、右側面もしくはトップの1つ以上のくぼみもしくは突起であってもよい。
【0024】
くぼみおよび/または突起がある場合、これらの特徴は多くの方法で構成および/または配置されてよい。さらに、相互作用する表面のくぼみおよび/または突起ならびにその他の特徴の数は、大きく変化してよい。とりわけ、本発明の容器の表面は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90個などの(例えば、約10〜約100、約10〜約20、約1〜約4、約1〜約6、約1〜約10、約10〜約30、約4〜約10、約4〜約15、約20〜約100、約20〜約30、約20〜約40、約30〜約60、など)くぼみおよび/または突起を有してもよい。いくつかのくぼみおよび突起の例を図29A〜29Cに示す。
【0025】
図29Aおよび29Bに、対抗する表面601および603にあるときには表面間の運動を禁止する突起602および604を示す。これは、一方の面が他方の面に対して移動すると互いにぶつかり合うような「四角」が配置されるからである。その他の形状パターン、フックなどを含む、これらの特徴の無数の変形例を採用することができる。さらに、これらの特徴は、平面的に機能するよう構成されてもよく(以下で説明する図29Aおよび29Bならびに図29Cに示す特徴により部分的に例示されるように)、または例えばフックの場合には立体的であってもよい。平面的な相互作用は、例えば表面のスライドを防止することが望まれる場合には利点がある。多くの場合、例えば、表面を合わせてロックすることが望まれる場合には、立体的相互作用が有利となる。このロックは、2つの面が1つのユニットのように動くことを可能とする。したがって、本発明は、2つの表面を合わせてロックし、ロックされた表面を有する品目(例えば、容器、など)が分離することなく同時に動くことを可能とする構成および方法を含む。
【0026】
図29Cは、対抗する面605にあるときは表面間の動きを禁止することにより表面の安定性に貢献することになるくぼみおよび突起606を示す。通常、一方の表面はくぼみを有し、対抗する表面はこのくぼみにはまるよう構成された対応する突起を有する。このようなくぼみおよび突起、ならびに本発明の実施において用いられるその他のくぼみおよび突起は、どのような数、サイズ、および形状であってもよい。さらに、これらが配される表面の総面積は、大きく変化してよい。例えば、図29Cに示すくぼみおよび/または突起の特徴は、これらが配される表面の総面積の5%未満を占めてもよい。しかしながら、このような特徴は、これらが配される表面の総面積の5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%(例えば、約5%〜約20%、約10%〜約20%、約10%〜約30%、約10%〜約40%、約20%〜約50%、約50%〜約100%、など)よりも大きな面積を占めてもよい。
【0027】
くぼみまたは突起は、相補的またはインターロック表面(例えば、容器の1つ以上のくぼみとこれに対応する別の容器の1つ以上の突起)、容器の1つ以上の側面の1つ以上の突起または「足」、容器の1つ以上の側面の1つ以上の外周端に沿って突出したユーザーによるアンチスリップタブまたは「足」の取り付けエリアとなるくぼみまたは突起、または1つ以上のざらつきのある領域をつくる1つ以上のくぼみまたは突起を含んでよいが、これに限らない。くぼみ、コーティング、または突起は、容器自体の表面に印刷、ペイント、スプレー、染色、スクリーン、もしくは接着されてもよく、または、容器にエンボス、押し出し、混合、もしくは、形成されてもよいが、これに限るものではない。例えば、くぼみまたは突起の材料は、容器の材料と同じであってもよいし、プラスチック、シリコーン、エポキシ、接着剤、フォーム、コルク、ゴム、ネオプレン、またはポリマーを含むがこれに限らない材料からなってもよい。容器へのエンボス、押し出し、混合、もしくは、形成、またはメーカーまたは供給者による容器への貼り付けに加えて、突起またはコーティングは容器とともに供給してもよいし、1つ以上の接着剤、スティッカー、またはタブ(フックおよびループ留め具、ゴム「足」、シリコーン「足」、コルクタブ、またはフォームタブ)として、メーカー以外の誰かが取り付けることができるように別の品目として供給されてもよく、これらは、プラスチック、シリコーン、エポキシ、接着剤、フォーム、コルク、ゴム、ネオプレン、またはポリマー含むがこれに限らない材料からなってよい。
【0028】
ある態様では、開示されたシステムは、例えば業務用に販売されるパッケージなどを含んでよく、パッケージには液体細胞培養液または血清が入っている。このようなパッケージは、液体細胞培養液または血清が入った容器を備えてよく、この容器は、容器の内部にアクセスするための前記前端部に対して鋭角で配された開口部を含むトップを含んでよい。鋭角は、10度〜80度、20度〜70度、20度〜60度、30度〜60度、40度〜50度であってよく、ある態様では約45度である。開示されたパッケージは、さらに、任意で容器の無菌シールとなるよう構成された、360度未満(例えば、約30度〜約360度の間、約75度〜約360度の間、約90度〜約360度の間、約30度〜約270度の間、約90度〜約270度の間、約30度〜約180度の間、約90度〜約180度、など)、180度未満、または約90度未満の回転運動により密閉構成から開放構成へ可逆的に回転させることができるカバーを備えてよい。ある態様では、容器およびカバーは、個別に、または組み合わせて、カバーの密閉状態または開放状態の視覚的表示となる。開示された容器は、さらに、カバーは色およびコードまたはインジケータを含む容器の内容物のコード化された視覚的インジケータを含むラベル付けと、インジケータと色が繰り返される容器上のラベルであって色およびインジケータが容器の内容物を示しさらに特定の製品を示すラベルとを備えてよい。
【0029】
また、本開示は、一つには、液体細胞培養液または血清用の業務用パッケージを提供し、このパッケージは液体細胞培養液または血清を含む容器を含み、容器は、容器の無菌シールとなるよう構成されたカバーと、カバーが色およびコードまたはインジケータを含む容器の内容物のコード化された視覚的インジケータを含むラベル付けシステムと、コードまたはインジケータと色が繰り返され、色およびコードまたはインジケータが容器の内容物を示す容器上のラベルとを含む。
【0030】
上述のように、いくつもの固体または液体製品が本システムおよび方法の一部として含まれてもよく、ある態様では、開示されたパッケージは動物血清を含み、より具体的には、パッケージは、ウシ血清、加熱不活性化ウシ血清、ドナーウシ血清、鉄添加ドナーウシ血清、ウシ胎仔血清、米国で品質が保証されたウシ胎仔血清、米国で品質が保証された加熱不活性化ウシ胎仔血清、透析ウシ胎仔血清、ES細胞認定されたウシ胎仔血清、オーストラリアで認定されたウシ胎仔血清、カナダで認定されたウシ胎仔血清、ニュージーランドで認定されたウシ胎仔血清、米国で認定されたウシ胎仔血清、米国で認定されていないウシ胎仔血清、オーストラリアで認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、カナダで認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、ニュージーランドで認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、米国で認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、米国で認定されていない加熱不活性化ウシ胎仔血清、超低免疫グロブリンウシ胎仔血清、ウマ胎仔血清、加熱不活性化ウマ胎仔血清、新生子牛血清、加熱不活性化新生子牛血清、トリ血清、ヤギ血清、子羊血清、ブタ血清、ウサギ血清、またはその他の種類の当技術分野で知られ用いられる標準またはカスタム血清を含んでもよい。
【0031】
ある態様では、開示されるパッケージは、基礎培地イーグル(BME)、BGJb培地、BrinsterのBMOC−3培地、CMRL培地、CO2−独立培地、低温保存培地、Dulbeccoの変性イーグル培地(D−MEM)、F−10栄養混合物、F−12栄養混合物、Glasgowの最小必須培地、Graceの昆虫細胞培養液、改良MEMZn++Option(Richterの変性)、IPL−41昆虫培地、Iscoveの変性Dulbeccoの培地、LeibovitzのL−15培地、McCoyの5A培地(変性)、MCDB131培地、培地199、培地NCTC−109、最小必須培地(MEM)、変性イーグル培地(MEM)、Opti−MEM(登録商標)I還元血清培地、RPMI培地1640、Schneiderのショウジョウバエ培地、WaymouthのMB752/1培地、Williamsの培地E、羊水細胞用処方培地、絨毛膜標本用処方培地、末梢血リンパ球用処方培地、骨髄細胞用処方培地、または当技術分野で知られており用いられているその他の種類の標準またはカスタム培地を含んでもよい。
【0032】
ある態様では、本開示は、固体製品用および/またはこれを収容するパッケージまたは容器に向けられる。このような固体製品は、例えば粉末であってもよいし結晶性の製品であってもよく、乾燥細胞培養液製品などの乾燥粉末を含んでもよく、または、粒状の乾燥細胞培養液からなってもよい。
【0033】
したがって、ある態様では、本開示は、生物科学で用いられる製品などの液体製品用、またある態様では細胞培養液または血清などの製品用のパッケージとして説明される。本開示の一例示的態様は、左側面および右側面などの実質的に平面であり本質的に互いに平行に配されている側面と、2つの端部表面が実質的に平面であり本質的に互いに平行に配されている前端部表面および後端部表面と、この2つの側面および2つの端部に隣接し、これに対して本質的に直角をなす平面状の底部と、容器の内部にアクセスするための前記前端部に対して約45度で配された開口部を含むトップと、容器の無菌シールとなるよう構成された、360度未満、180度未満、または約90度未満の回転運動により密閉構成から開放構成へ可逆的に回転させることができるキャップとを含む容器であって、容器およびカバーはカバーの密閉状態または開放状態の視覚的表示となる容器と、カバーが色および数字を含む容器の内容物のコード化された視覚的インジケータを含むラベル付けシステムと、カバーの数字と色が繰り返される容器上のラベルであって、この色および数字が容器のもともとの内容物を示すラベルとを備える。
【0034】
ある態様では、本開示は、また、固体または液体材料製品の販売方法としての局面で説明され、方法は、顧客または潜在的な顧客にカテゴリー別に掲載されている製品に関する情報を提供し、容器に製品を提供し、各容器は製品のファミリーに関連付けられた色コードおよび/またはそのファミリー内の製品と関連付けられた数字、コード、またはその他の短い識別子とを含み、ある態様では各製品は個々に色およびこれに続く1から3文字の記号表記から識別することができる。さらに色コードおよび数字またはインジケータは、ユーザーによる識別が容易になるように容器の一部または全てに目立つように表示されてよい。ある態様では、製品グループまたはファミリーは、数字、文字、英数字のコードまたはその他の文字を含むコードなどの、短い識別コードにより識別されてもよく、製品ファミリーまたはグループのメンバーは個別に色により識別されてよい。
【0035】
ある態様では、本開示は、無菌状態の液体を含む無菌状態の材料を容器から容器へ移転する実験室の環境において、移転される材料および容器に残る材料の無菌性を維持しつつ効率を向上する方法を含んでもよい。この方法は、開口部とこの開口部にアクセス可能にし、これを密閉するキャップとを備える容器に無菌状態の材料の提供を含む。開示される方法は、以下のいずれを含んでもよい。容器にピペット装置の挿入に人間工学的に有利な角度をなす開口部を配する。人間工学的に有利な角度によって、出願人は、当技術分野で用いられる標準的な意味を有する語を意図しており、この文言は容器が、開口部にアクセスして内容物を容器から取り出したり加えたりするときに、ユーザーの運動がより少ないまたはより距離が短いまたはより快適でエネルギーを要さないまたはこのいずれの組み合わせとなるように、容器の開口部にアクセスするユーザーによる使用の容易性または運動の効率性を高めることができる開口部を有しているということを意味している。
【0036】
効率を高める方法の別の局面は、片手で開封可能なカバーを提供し、開放位置から閉鎖位置へ360度未満の回転で移動するカバーを提供し、カバーが開放位置にあるか、または閉鎖位置にあるかを示す視覚的表示を含むカバーを提供し、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0037】
効率を高める方法の追加的な局面は、容器を積み重ねたときに安定性が高まるように任意の突起またはくぼみを提供することができる。安定性を高めることは、保管時およびフードの下などの実験室の環境において容器を積み重ねることを促すことにより保管効率を高めることになる。容器の安定性は、また、内容物がこぼれる可能性を減少させ、ピペット使用の繰り返しなど容器があまり移動やスライドしない実験室の環境における効率的な運動を高める。したがって、本発明は、さらに、こぼれやその他のエラーを減少させる方法を含む。ある場合には、この方法は、このようなエラーが、少なくとも5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、75%、100%、120%、150%、など(例えば、約2%〜約20%、約5%〜約20%、約10%〜約20%、約2%〜約30%、約5%〜約30%、約30%〜約100%、約40%〜約150%、約50%〜約200%、など)減少する方法を含む。
【0038】
効率を高める方法のさらに別の局面は、容器に容器内の製品のタイプを識別する目立つ色コードおよび/または目立つ文字での1〜3文字の任意で色コードの色をした指示子を含む1つ以上のラベルを提供する。色コードおよび/または識別子を含む局面のラベルは、容器、カバー、またはその両方にあってもよい。色および/または識別子の組み合わせは、そのタイプの製品内の個々の製品を簡単に識別するためには十分である。容器ラベルと一致する色コードおよび/または色つきの数字またはその他の識別子を目立って表示させる一致するラベルをカバーに提供することにより、効率をさらに高めることもできる。
【0039】
ある態様では、本開示は、液体材料および/または無菌状態の液体の移転を含む材料移転の改良された方法および要素を提供することにより効率を高める方法に向けられる。このような態様の例を図24Aおよび24Bに示す。図24AおよびBに示すのは、図8〜10に示した容器に類似の容器である。図に示す容器は、キャップがはずされてディスペンサーまたはディスペンサーキャップに置き換えられている。ディスペンサーキャップは、本明細書に開示の容器またはボトルのさまざまな開口部のいずれにでも挿入されるようまたは合わさるよう構成されてもよい。ディスペンサーは、さらに、具体的な容積の液体を収容するよう構成されてもよく、ディスペンサーを所望の容積に満たす、または所望の容積をディスペンサーから取り出す支援をするために、1つ以上の側面に容積目盛マークを有していてもよい。ある態様では、ディスペンサーは使用の直前に開けることのできる無菌状態のプラスチックバッグなどの無菌状態のパッケージで提供される。ある態様では、ディスペンサーは、1回使用するよう構成された使い捨てであってもよく、またはディスペンサーは無菌状態で複数回使用するためにオートクレーブ可能であってもよい。
【0040】
使用の際は、図24Bに示すように、所望の量のボトルの内容物がボトルからディスペンサーに移転する。液体の移転は、ボトルの側面をフレキシブルとして液体がディスペンサーに絞られることによるアクティブな移転であってもよく、または液体は重力によって容器からディスペンサーに移転されてもよい。ある態様では、ボトルまたはディスペンサーは、液体がディスペンサーに流れるよう促すためにユーザーがトリガーを動作させ、トリガーを放して流れを止める、トリガーメカニズムを含んでいる。ある態様では、ディスペンサーは、バルブを含み、またはディスペンサーからの液体の逆流を防ぎ、所望のレベルに達した後もさらに液体が容器からディスペンサーに流れるのを防ぐのに効果的な1方向バルブを含む。
【0041】
ディスペンサーつきのボトルを用いて所望の測定された量の液体培地またはその他の製品を取り出すことができる。ある態様では、ディスペンサーは、複数の培養物に液体培地を与えるなど所望の量の液体を複数回取り出すことができるように繰り返しのプロセスで用いられてもよい。このように、ディスペンサーは、ある態様ではピペットの代わりに使用することができる。
【0042】
ディスペンサーの特定の態様の例を図25Aおよび25Bに示す。図示する態様は、本明細書に記載のディスペンサーとあわせて用いることのできるワークステーションまたは培地ステーションを含む。図示する培地ステーションは、1つ以上のボトルホルダーと、例えば組織培養プレートまたは他のレセプタクルのプラットフォームとを含む。ある態様では、ユーザーは選択したボトルの下に培養プレートの位置を合わせ、ボトルに取り付けられたディスペンサーを選択された量の流体で満たし、流体を取り出して培養プレートのウェルに入れる。ステーションは、細胞培養プレートまたはその他のレセプタクルを複数の液体を取り出す1つ以上のボトルホルダーの下にそろえる位置合わせ装置を含んでもよい。ある態様では、プレートはボトルの下に手で置いてもよく、またはボトルホルダーもしくはプラットフォームを互いに動かして、1つ以上の液体を複数の培養物に取り出す1つ以上のボトルの下のプレート群にあわせてもよい。
【0043】
本明細書に開示する効率の向上は、当技術分野で知られている任意の測定方法で判定することができる。このような測定は、補充の注文におけるエラー率の測定、または細胞培養に補充を追加するまたはその他のプロセスにおけるエラー率の測定を含むが、これに限らない。効率の向上は、また、実行された培養物またはその他のプロセスの数、または特定の作業者もしくは作業者のグループによって行われた完了したプロジェクトもしくは実験の量、またはその他の特定のセッティングにおける生産性の任意の指標を含む。
【0044】
効率の向上は、また、特定のセッティングにおける作業者の代表グループの調査により測定することができる。ある態様では、本開示は、実験室作業者の効率または実験室の成果を、1%から10%、1%から20%、1%から30%、1%から40%、1%から60%、1%から80%、1%から100%、10%から20%、10%から40%、10%から50%、10%から70%、10%から85%、10%から100%、30%から60%、30%から80%、30%から100%、40%から60%、40%から80%、40%から100%、50%から70%、50%から90%、50%から100%など、高める方法を含む。
【0045】
本開示は、また、特定の局面では、改善された生物学実験室で使用する製品の提供方法として説明されてもよい。ある態様では、この方法は、製品およびサービスの説明を例えば固体または液体材料製品の電子的または紙とインクのカタログでユーザーに提供し、製品が保管容器またはパッケージでユーザーに提供されることを含む。ある態様では、容器は本明細書に記載の製品のファミリーに関連付けられた色コードとそのファミリー内の製品と関連付けられたインジケータとを含み、各製品は色およびこれに続くインジケータから識別することができる。色コードおよびインジケータは、ユーザーによる識別が容易になるように各容器に目立つように表示されることができる。実際には、改善された方法は、電子的カタログを顧客がアクセス可能なコンピュータシステム上に維持し、少なくともいくつかの製品が色コードおよび数字またはその他のインジケータによって識別可能および検索可能であることを含む。
【0046】
そのため、顧客は、例えばインターネット接続を介して電子的カタログにアクセスし、顧客が注文する容器のラベルにある色および数字またはインジケータを入力することによって製品を検索することができる。ある態様では、企業または供給者はウェブページをウェブサーバーに維持する。ウェブページは、一般的な会社情報、製品、サービス、投資情報、などの情報および/または情報へのリンクを含むことができ、また、1つ以上の製品カタログへのリンクを含んでいてもよい。ある態様では、カタログは、インターネットへのコンピュータ接続を有する市民であれば誰でもアクセス可能である。ホストウェブページは、また、ユーザーがユーザーアカウント名とパスワードを入力することができる入力ボックスを備えてもよい。承認されたアカウント名およびパスワードの入力により、承認されたユーザーを注文情報の入力が可能なサーバーのセキュアなエリアにリンクさせる。
【0047】
セキュアなエリアでは、ユーザーは、購入履歴などのアカウント情報、特別価格、またはさまざまなサブアカウント情報などにアクセスすることができる。ユーザーは、また、カタログなどの検索可能な1つ以上の製品またはサービスの説明にアクセスすることができる。ユーザーが検索語または注文する製品のインジケータを入力することができるスペースが提供されてもよい。例えば、ユーザーはその色および番号が所望の製品のインジケータであるならば「青29」と入力してもよい。青29と関連付けられた製品の注文は、別の注文が入力される間は「買い物かご」などと呼ばれる一時的なメモリに格納される。顧客は、キーワードまたは製品ファミリーによっても製品説明を閲覧することができる。例えば、ユーザーが「青」をサーチエンジンに入力すると、「青」として指示されるファミリーにある全ての製品の載ったページを受け取ることができる。各製品リスティングは、製品の説明、容量、および価格を含んでよく、特定の製品の注文のためのチェックボックス、または買い物かごに追加するべき製品の数を入力するボックスを備えてもよい。
【0048】
注文し終わると、ユーザーは配送先住所、注文番号、またはその他の情報を含む請求情報を入力または確認して注文を完了するチェックアウトへと誘導される。ウェブサイトは、ユーザーが選択し確認した注文を送信するボタンを備える。注文は、その後、配送部門および請求部門が注文を完了するためにアクセスすることができるデータベースに電子的に転送される。また、1つ以上の部門に、eメールまたはその他の手段で注文を受けたことが通知されてもよい。注文された材料は、その後、在庫から引っ張りだされて、パッケージされ、パッケージに請求書を同梱してユーザーに配送される。また、請求書は別便で送られてもよい。記載のシステムは、例示的なものであり、開示された態様は電子的注文に限らない。注文プロセスは、また、受注部門への電話によっても完了することができる。電話では、顧客はカスタマーサービスに色コードおよび識別子を伝え、その後注文は供給者の組織内で伝達される。また、顧客はメールまたはファックスで注文を送ることができる。注文は、また、電話回線または衛星回線などの無線回線を介して行うこともでき、ここでユーザーは会社の担当者またはコンピュータと視覚的またはテキスト情報を交換することができる。
【0049】
ある態様では、本開示は固体もしくは液体試薬または製品を複数のユーザーに対してオンラインで販売するシステムを含んでもよい。開示されたシステムは、ユーザーのコンピュータとの電子的インターフェースを提供するよう構成されたサーバーコンピュータを含んでもよい。このようなコンピュータは、任意で、中央処理装置、ソフトウェア記録媒体、およびユーザーにインタラクティブなグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を提供するのに効果的なソフトウェアを含んでよい。言うまでもなく、サーバーコンピュータは単一のコンピュータでもよく、さまざまな機能を持つ1つ以上のコンピュータのネットワークでもよい。コンピュータは、また、ユーザーに販売するために提供されているさまざまな品目の価格情報のソースへの電子接続を含んでもよい。この接続は、電話回線を介してもよいし、無線衛星受信機を介してもよいし、インターネットもしくはインターネット接続を介してもよいし、またはその他の当技術分野で公知の方法で行われてもよい。コンピュータは、また、任意でユーザー選好データベースを格納する記録媒体、サーバーの特定のエリアへのアクセスを承認されたユーザーのみに制限するファイアウォール、およびユーザーコンピュータにアクセスできるネットワークへの電子接続を含んでもよい。
【0050】
ある態様では、サーバーはウェブサーバーであってユーザーのサーバーへの接続はワールド・ワイド・ウェブ、または無線接続を含むインターネットを介して行われる。当技術分野に周知のまたは今後開発されるようなものを含むその他のネットワーク接続もまた用いることができることは言うまでもない。そのため、ユーザーのコンピュータは、デスクトップであってもよいし、ユーザーがインタラクティブに電子的インターフェースに接続することのできるラップトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント、電話端末、またはその他の機器などのポータブルコンピュータであってもよい。
【0051】
コンピュータ制御システムの例を、図21の図の形式で示す。このシステムは、データベース記録媒体420に接続されたサーバーコンピュータ400を含む。サーバーは、また、承認されていないユーザーからのアクセスを防ぐためのファイアウォール430を含む。サーバーは、複数のユーザーコンピュータ450が接続することのできるネットワーク440に接続されている。
【0052】
本明細書で使用されるように、カタログは品目の序列化されたリストであり、各品目または一部の品目の説明があることが多く、印刷されたペーパーリスティングであってもよいしディスクまたはその他の電子メディアに格納されコンピュータによりローカルまたはリモートにアクセス可能な電子的リスティングであってもよい。カタログの品目は、カタログ番号によりカタログから具体的な品目が識別されその具体的な品目の注文に用いることができるように、ファミリーまたは主題によってグループ分けされることが多く、各品目は個々の製品番号または英数字の記号表示に関連付けられることが多い。薬品および生物学製品の供給者のカタログなど、カタログには、多数の品目が掲載されていることがあり、カタログ番号が6〜8桁またはそれ以上であったりアルファベットの記号表記、ダッシュ、およびその他のインジケータを含むことがある。このような数字は覚えるのが難しく、また製品には読みにくい小さい字で表示されることが多く、また、そのような数字をカタログからの注文や再注文に用いる際にエラーが起こる可能性が高くなる。
【0053】
本明細書で使用されるように、情報または色コードの目立つ表示で用いられる「目立つ」という語は、目立つ表示とは、背景とのコントラストが高く、目を引き、目立ち、注目されるものであること、文字の場合には読み取れる文字のサイズまたは色であること、または通常の視力が3フィートの距離から認識可能な色であることを示すことを意図している。
【0054】
本開示を通じて、そうではない旨の記載がない限り、「含む(comprise)」という用語または「含む(comprises)」もしくは「含んでいる(comprising)」などの変形は、明確には述べていないその他の要素も含むことができるように、「含むがこれに限らない」ことを意味するものと理解される。さらに、そうではない旨の記載がない限り、「不定冠詞(a)または「定冠詞(the)」の使用は単一の物体または要素を意味してもよく、複数を意味してもよく、または1つ以上のそのような物体または要素を意味してもよい。
【0055】
以下の図面は、本開示の特定の局面をさらに示すために本発明の明細書の一部をなしこれに含まれる。本開示は、これら図面の1つ以上を本明細書に提示する具体的な態様の詳細な説明と合わせて参照することにより、よりよく理解することができる。
【0056】
詳細な説明
本開示は、一つには、ラベルおよび/または容器に関する組成および方法に関する。一局面において、本発明はラベル(例えば、容器のラベル)を含む。このラベルは、たとえば、以下の特徴の1つ以上を有するように構成されてもよい。(a)ラベルを別のラベルから見分ける1つ以上の迅速に識別可能な視覚的手がかり、(b)ラベルの識別を可能にする1つ以上の色コードおよび/または1つ以上の記号表示(例えば、シンボル、数字、文字、など)または記号表示の集まり、(c)マジック(例えば、フェルトペンなど)、ペン、鉛筆、などの筆記具を用いて書き込みを行うのに適した1つ以上のスペース(例えば、単独または集合的にラベル全体の25%、35%、45%、55%、65%、75%、80%を越える割合を占めるスペース)、(d)例えば、ラベルを容器または他の品目に貼り付けるために用いられてもよい1つ以上の接着剤で覆われた側面、(e)使用条件下でラベルに耐久性を持たせるような方法および/または材料での構成(例えば、オートクレーブされた、ベンゼンやメタノールおよびエタノール、イソプロパノールのようなアルコールなどの有機溶剤に抵抗性がある、など)(f)ラベルの履歴の視覚的識別を可能とするような特徴を含む(例えば、ラベルがオートクレーブされたときに変化するようなインジケータを含む)、(g)平坦な表面への添付に適している、(h)丸みを帯びたおよび/または湾曲した表面への添付に適している、および(i)「ブランド認知」を可能にする(例えば、「Invitrogen」、「GIBCO」、などの商標を含む)。したがって、本発明は、ラベルと、ラベルを含む容器と、このようなラベルと容器とを採用した方法とを含む。本発明のラベルおよびこのようなラベルを採用した方法の追加特徴は、本明細書の別の箇所に記載する。
【0057】
本開示は、さらに、容器(例えば、試薬を収容するように構成された容器)を含む。この容器は、たとえば、以下の特徴の1つ以上を有するように構成されてもよい。(a)内容物が(i)オリフィス(例えば、容器の内容物を加えたり取り除いたりする開口)からこぼれたり落ちたり、(ii)カバーがある場合には(i)のオリフィスのカバー(例えば、「キャップ」、「カバー」、または「ふた」)にふれたりすることなく、容器がさまざまな位置で保管可能な形状、(b)容器が効率的なスペースの利用が可能な方法で他の容器とともに保管可能な形状(例えば、積み重ねおよび/または複数の容器を間にスペースがほとんどまたはまったく無い状態で配置することができる形状)、(c)ラベル(例えば、本明細書の別の箇所に記載するような本発明のラベル)、(d)オリフィス、および(e)オリフィスのカバー(例えば、「キャップ」または「ふた」)。本開示の具体的な局面を図8〜10に示す。したがって、上記のように、本開示は容器(例えば、ラベルつき容器)と、このような容器を採用した方法を含む。ラベルを採用した容器および方法の追加特徴は、本明細書の別の箇所に記載する。
【0058】
本開示は、また、一つには、実験室効率を高めるシステムおよび方法、細胞増殖培地および血清などの液体またはその他の材料を、微生物学的および細胞生物学産業および研究施設に、販売および補充するシステムおよび方法に関する。ある態様では、本開示は、固体または液体試薬の保管、輸送、販売、使用、注文システム、および、識別の容易性、保管の容易性および順応性、再注文の容易性、およびボトルの安定性の増加により効率を高めるよう構成された、即座にラベルおよびカバーが読み取り認識できる改良容器またはボトルを含んでもよいが、これに限らない製品を含む。ある態様では、開示されたシステムは、識別の容易性および無菌状態のボトルの取り扱いによりエラー率および汚染を減少させ、概ねボトルの内容物の識別を大幅に容易にするよう構成されている。ある態様では、このシステムは、ボトルの内容物および必要であれば内容の識別、注文、再注文および補充に必要な情報を即座に認識することのできる改良されたボトルならびにボトルおよびカバーのラベリングを採用する。
【0059】
ラベル
本開示の一局面は、本明細書に開示のラベルによって実施される。このラベルは、再注文プロセスを単純化し製品認識を向上させることにより、効率を増加および/またはエラー率を減少するよう構成されてもよい。ラベルは、いくつかの異なる種類の情報特徴を含んでもよく、こうした特徴はさまざまな方法でラベル上に配置されてもよい。ある態様では、ユーザーは、ラベルを見ることによりボトルの内容物をすばやく簡単に識別し、ボトルまたはカバーに個人的な印をつけ、ラベル上に符号化された製品情報を用いて製品を再注文し、および/またはラベルから重要な製品情報を読み取ることができる。ラベルの色コードにより、例えば、ユーザーがボトルを取り扱うことなくボトルの内容物の識別が可能になる。同様に、再注文用の製品番号またはその他の記号表示および重要な製品情報は、通常の視力を有する人物の腕の長さの距離でラベルから簡単に確かめられる。本明細書に説明するラベルと特徴のいくつかの例を図3〜18の容器の図面に示す。
【0060】
ラベルは、別の媒体に部分的または完全に印刷されて接着剤またはその他の手段によりボトルおよび/またはカバーに貼り付けまたは取り付けられてもいし、直接容器および/またはカバーにペイント、印刷、または染色されてもよいし、容器表面にエンボスされたラベル部分とともに製造されてもよいし、容器の材料に含まれてもよい。本開示の更なる局面では、容器およびカバーのラベルは、容器とは別個に提供されてもよい、ユーザーが容器に添付または容器とは別に使用してもよい。ラベルは、また、ラベルつき容器およびカバーと組み合わせて提供されてもよい。例えば、さまざまな情報を含んだ小さなラベルは、パッケージに貼り付けられてもよいし、特定の種類の製品の保管スペースを示すまたは特定の製品の色コードおよび番号コードの記録としてカタログあるいは実験室のノートに貼り付けるために用いる容器と一緒にパックされてもよい。
【0061】
システムとともに用いられてよいラベルのさまざまな態様は、以下を含むが、これに限らない。不透明、半透明、または透明な材料またはその組み合わせの2つのラベルセクションが用いられ、一方のセクションがボトルの前面用でありもう一方のセクションがボトルの背面用であり、底、トップ、およびボトルの横のある程度の部分を覆わないままにする態様。不透明、半透明、または透明な材料またはその組み合わせの、ボトルの周囲を完全に取り囲む1つの連続的なセクションを有し、ラベルの上および/または下のボトルの部分を覆わないままにする態様。不透明、半透明、または透明な材料またはその組み合わせの、ボトル全体を取り囲む1つの連続的なセクションを有し、底の部分およびカバーおよびボトルの相互作用領域だけが覆われない態様。不透明、半透明、または透明な材料またはその組み合わせの、ボトル全体を取り囲む1つの連続的なセクションを有し、カバーおよびボトルの相互作用領域だけが覆われない態様。ボトルおよびカバー全体が覆われ、ラベルを変更したり取り除いたりすることなくボトルを開けることができるミシン目がボトルとカバーの間にある態様。ボトルに、どの方向から見ても内容物が見えるように覆われていない領域のある、不透明、半透明、または透明な材料またはその組み合わせの1つ以上のセクションがある態様。
【0062】
上記のラベルの態様のいずれもが、ボトルの前面または背面または両方に、以下のうちのいずれかまたは全て追加的に含んでもよく、または含まなくてもよい。カバー、キャップ、またはふたの色コードに一致する1つ以上の色コード化された領域。ラベル上に、水平もしくは垂直、またはその組み合わせで印刷された情報。ボトルの内容物を示す目に見える製品識別子であって、色コード化された色の1〜3桁の数字(例えば、1〜8、1〜5、2〜10、など)または英数字の文字など、文字、数字、シンボル、絵のいずれの組み合わせを用いてもよい製品識別子。大きなマルチレイヤーの、取り外し可能かつ変形可能な、または永久的に取り付けられた、カバーの色コードに一致する色コード化された、ボトルに注釈をつけ個人の名前を記入するのに用いられる、取り外し可能であれば他のボトルへの情報移転を容易にする、「名称」、「開封日」、「添加物」を含んでもよいがこれに限らない1つ以上の印刷されたユーザー情報プロンプトを有しても有しなくてもよい空白のセクション。大きなマルチレイヤーの、取り外し可能かつ変形可能な、カバーの色コードとコーディネートされた部分的または全体が線で囲まれて色コード化された、ボトルに注釈をつけ個人の名前を記入するのに用いられ、他のボトルへの情報移転を容易にする、「名称」、「開封日」、「添加物」を含んでもよいがこれに限らない1つ以上の印刷されたユーザー情報プロンプトを有しても有しなくてもよいセクション。大きなマルチレイヤーの、取り外し可能かつ変形可能な、または永久的に取り付けられた、カバーの色コードに一致する色コード化された、ボトルに注釈をつけ個人の名前を記入するのに用いられる、取り外し可能であれば他のボトルへの情報移転を容易にする、「名称」、「開封日」、「添加物」を含んでもよいがこれに限らない1つ以上の印刷されたユーザー情報プロンプトを有しても有しなくてもよい空白の白または明るい色のセクション。大きなマルチレイヤーの、取り外し可能かつ変形可能な、または永久的に取り付けられた、カバーの色コードに一致する色コード化された、ボトルに注釈をつけ個人の名前を記入するのに用いられる、取り外し可能であれば他のボトルへの情報移転を容易にする、「名称」、「開封日」、「添加物」を含んでもよいがこれに限らない1つ以上の印刷されたユーザー情報プロンプトを有しても有しなくてもよい、部分的または全体が線で囲まれた空白の白または明るい色のセクション。グルコース含有量、タンパク質含有量、さまざまな塩分含有量、バッファー含有量、栄養混合物、ろ過程度、ロット番号、カタログ番号、ケース再注文番号を含むがこれに限らない具体的な製品の詳細を領域に対してコントラストのついた色でリストした領域。製品識別子と、温度範囲、光感度、使用期限、および容積を含んでもよいがこれに限らない文字、数字、シンボル、または絵を用いて表現されてもよい重要な製品情報と、取り囲む領域に対してコントラストのついた色で表示される説明的な製品名称とを含んでもよい1つ以上の領域。カバーの色コードと一致する1つ以上の色コード化された上記特徴と情報のいずれかまたは全てを含んでもよく含まなくてもよい領域。グルコース含有量、タンパク質含有量、さまざまな塩分含有量、バッファー含有量、栄養混合物、ろ過程度、ロット番号、カタログ番号、ケース再注文番号を含むがこれに限らない具体的な製品の詳細を領域に対してコントラストのついた色でリストした領域。詳細な製品警告。ペーパー14を入れてもよい拡張可能なポケット12、図3A参照。スキャン可能なバーコード。バーコード、製品再注文、およびそこに印刷されたロット番号のある取り外し可能なセクション16、図4参照。シールまたは異物混入インジケータとして使用することができる取り外し可能な接着剤セクション、図5参照。追加情報底面20を見せる取り外し可能なセクション。追加の注意書きスペースおよび具体的な製品詳細を含む広げられたセクション16、図4参照。取り付けされたプルアップまたは取り外し可能な識別、注意書き、およびインジケータタグ32、図6参照。取り外し可能な識別および情報転移セクション30、40、72、例えば図5、7、および15参照。装飾的要素。1つ以上の商標、企業名称、またはロゴ。
【0063】
本開示の一局面は、ラベルは、認識しやすく覚えやすいシンボル特定の製品を識別するのに用いられるように、簡単にアクセス可能なフォーマットで必要な情報を提供する。そのため、ある態様では、容器のラベルは、色コード化されたエリアまたはストライプを含む。このエリアは、容器の正面、背面、一方または両側面、または正面ならびに背面および/または一方もしくは両側面からはっきりと見えるストライプまたはエリアであってよい。色コード化されたエリアは、また、容器の1つ以上の側面に添付されたラベルの大部分または全部を含んでもよく、または容器またはカバーの全部または一部を覆うシュリンクラップであってもよい。そのため、ラベルの色コード化されたエリアは、容器の1つ以上の表面の1つ以上のラベルの1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%(例えば、約5%〜約100%、約10%〜約100%、約20%〜約100%、約30%〜約100%、約40%〜約100%、約50%〜約100%、約60%〜約100%、約70%〜約100%、約80%〜約100%、約5%〜約80%、約10%〜約80%、約20%〜約80%、約30%〜約80%、約40%〜約80%、約50%〜約80%、約60%〜約80%、など)までを含んでもよい。特定の態様では、ラベルは1桁、2桁、または3文字の、文字、数字、またはその他の符号を含む文字の組み合わせのいずれかの識別子を含み、色と合わせて特定の製品を示す。インジケータは、ラベルの色コード化された領域、または数字または英数字の指示子がコード化された色で印刷される白またはコード化された色にコントラストのついた色のラベルの別の領域に任意で印刷される。上記のようなラベルは、容器またはカバー(例えば、キャップまたはふた)に添付または印刷されてもよい。
【0064】
本開示のさらなる局面では、本開示のさまざまな容器のラベルは、色コードや製品識別子をわかりにくくさせることなくユーザーが注意書きをするためのスペースを提供する。そのため、容器および/またはカバーの1つ以上のラベルは、ユーザー注意書き用の空白のスペースを有してもよい。したがって、容器の1つ以上の面に添付されるラベルは、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%(例えば、約5%〜約100%、約10%〜約100%、約20%〜約100%、約30%〜約100%、約40%〜約100%、約50%〜約100%、約60%〜約100%、約70%〜約100%、約80%〜約100%、約5%〜約80%、約10%〜約80%、約20%〜約80%、約30%〜約80%、約40%〜約80%、約50%〜約80%、約60%〜約80%、など)以上または以下の使用注意書き用空白または未使用のスペースを有してよい。空白スペースは任意で白であるが、ユーザーによる書き込みにコントラストがつくのであればどのような色でもよい。さらなる局面では、カバーのトップに特定の製品を指定する色コードと数字を配してもよく、さらにユーザー注意書き用空白スペースを配してもよい。そのため、カバーは、SHARPIE(登録商標)またはその他のフェルトペンで簡単に注意書きができるような、白い材料またはユーザーによる書き込みにコントラストをつけるような任意の色であってよい。
【0065】
本発明のラベルの一例を図28に示す。このラベルは、試薬601の名称と試薬記号表示602とを含むフィールド600を含む。このラベルのついた容器に入っている化合物の1つ以上または全ての含有物が、図28に示すフィールド600または1つ以上のその他のフィールドに表示されてもよい。試薬記号表示は、文字、数字および/またはシンボルなどの符号を含む文字のどのような組み合わせであってもよい。さらに、試薬記号表示は、品目の大きさによって変化してもよい。例えば、「AA00」は250ミリリットルのD−MEM製品を表し、「AA01」は500ミリリットルのD−MEM製品を表してもよい。
【0066】
図28のフィールド600は、製品(例えば、容器の内容物)に対応する色をしている。その他のフィールドも、製品および/または容器の内容物を識別する色であってもよい。
【0067】
フィールド603はラベルにマークをつけるスペースである。このスペースは、通常、マーキング(例えば、黒いマーカーで書き込まれた情報)が簡単に目に見えるようになる色または視覚濃度となっている。多くの場合、フィールド603は白となる。
【0068】
図28のフィールド605は、沸点、凝固点、保管条件、蒸気圧、危険情報(例えば、催奇作用)、揮発性、溶解性、除去もしくは修復条件、感光性、などの情報を示すさまざまな情報および/またはシンボルを含んでもよい。
【0069】
フィールド604は、カタログ番号またはその他の製品識別子などの製品コード、ロット番号、および/または再注文記号表示を含んでもよい。
【0070】
フィールド606は、製品をすばやく識別するためのバーコードを含む。
【0071】
図28に示すフィールド位置、サイズ、内容は、単なる例示である。したがって、本発明は、例えばこれらのフィールドがラベルの別の位置に配されているラベルも含む。
【0072】
図28に示す1つ以上の特徴を含むラベルなど、本明細書に記載のラベルは、本発明のさまざまな局面で用いることができる。
カラーおよびスリーブ
【0073】
本発明のさらなる局面は、容器のキャップ、ネック、ショルダー、またはボディのうち1つ以上に取り付けられるまたはその周囲に取り付けられるよう構成されてもよい「カラー」または「スリーブ」、ならびにそのようなカラーおよび/またはスリーブを含む。ある態様では、開示されたシステムは、(a)容器に取り付けられ、設けられ、または個別に与えられた1つ以上のカラーを有する容器、(b)容器に取り付けられ、設けられ、または個別に与えられた1つ以上のスリーブを有する容器、または(c)容器に取り付けられ、設けられ、または個別に与えられた1つ以上のカラーおよび1つ以上のスリーブを有する容器、を含んでもよい。このカラーまたはスリーブは、例えば、以下の特徴のうち1つ以上を備えるよう構成されてもよい。(a)認識、内容物の識別、または容器への取り付けもしくははめ込みを容易にする1つ以上の形状(例えば、開放円錐形状、開放円筒形状、開放ピラミッド形状、など)、(b)容器またはその周囲への取り付けを可能とし(例えば、トップ、サイド、および/または底からの貼り付けを可能とする)、認識、内容物の識別、または情報の伝達を容易にするサイズ、色、デザイン、レイアウト、またはスタイル、(c)再利用、除去、伝達性および/または容器、実験室ノート、または保管エリアへの取り付けを可能とする1つ以上の接着剤側面またはエリア(d)再利用、除去、伝達性、容器またはその周囲への取り付け、水中または外での使用、および/または異なる保管温度(37℃、25℃、4℃、−20℃、および−80℃を含むがこれに限らない)での利用(例えば、−20℃〜−80℃などの温度から容器を取り除くなど、ユーザーを極端な温度から絶縁するような)を可能とする、1つ以上の材料(プラスチック、波形プラスチック、セルロース、可塑化カード、フォーム、ゴム、ラテックス、およびラミネート紙を含むがこれに限らない)、および/または交換可能な書き込み面(例えば、下の書き込みを見ることができるような1つ以上の透明なエリアとユーザーが注意書きを書き込める1つ以上の不透明なエリア)、または(e)容器またはその周囲への取り付け手段(プラスチック、接着剤、ひも、またはワイヤを含むがこれに限らない)。
【0074】
カラーおよびスリーブは、本明細書に記載の容器に容易に貼り付けられるものに限らない。図30に示すカラーに関して見られるように、本発明のカラーおよびスリーブは、開示全体が参照により本発明に組み込まれる米国特許登録番号379,521、同4,534,483、同5,783,440、同5,924,583、同6,210,959、および同6,818,438に開示されるような生物学実験室で用いられる容器を含む、どのような種類の容器に貼り付けられてもよい。
【0075】
カラーおよびスリーブは、広告(例えば、製品プロモーション、など)またはユーザーユーティリティなどの実用に供するよう構成されてもよい。ユーザーユーティリティの例としては、(a)書き込みスペースの提供、(b)安全データロット識別および本明細書に記載のその他の情報などの情報で容器の内容物をマークする、などがある。
【0076】
カラーおよびスリーブは、透明であっても、不透明であっても、透明な領域と不透明な領域があってもよい。ある場合には、透明および不透明なエリアは、カラーまたはスリーブが容器に貼り付けられる場合には、透明なエリアはラベルの情報の上に位置することになり、不透明なエリアはラベルのついていないエリアもしくはラベルのついたエリアの一方または両方上に位置することになるように位置づけられてもよい。容器にスリーブを用いる利点としては、(a)追加の書き込みスペースを用意する、および(b)書き込みのためにスペースを置き換える(例えば、書き込まれたスペースを書き込まれていないスペースで覆う)、がある。
【0077】
本発明のカラーまたはスリーブは、たとえば、以下の特徴の1つ以上を有するように構成されてもよい。(a)カラーまたはスリーブを別のカラーまたはスリーブから見分ける1つ以上の迅速に識別可能な視覚的手がかり、(b)カラーまたはスリーブの識別を可能にする1つ以上の色コードおよび/または1つ以上の記号表示(例えば、シンボル、数字、文字、など)または記号表示の集まり、(c)マジック、ペン、鉛筆、などの筆記具を用いて書き込みを行うのに適した1つ以上のスペース(例えば、単独または集合的にカラーまたはスリーブ全体の25%、35%、45%、55%、65%、75%、80%を越える割合を占めるスペース)、(d)例えば、カラーまたはスリーブを容器または他の品目に貼り付けるために用いられてもよい1つ以上の接着剤で覆われた側面、(e)使用条件下でカラーまたはスリーブに耐久性を持たせるような方法および/または材料での構成(例えば、オートクレーブされた、ベンゼンやメタノールおよびエタノール、イソプロパノールのようなアルコールなどの有機溶剤に抵抗性がある、など)(f)カラーまたはスリーブの履歴の視覚的識別を可能とするような特徴を含む(例えば、カラーまたはスリーブがオートクレーブされたときに変化するようなインジケータを含む)、(g)平坦な表面への添付に適している、(h)丸みを帯びたおよび/または湾曲した表面への添付に適している、および(i)「ブランド認知」を可能にする(例えば、「Invitrogen」、「GIBCO」、などの商標を含む)。
【0078】
本発明のカラーおよび/またはスリーブは、容器の販売時または販売前に容器取り付けまたは貼り付けられてもよく(例えば、メーカーにより取り付けられてもよい)、またはユーザーがさまざまな容器に取り付けることができるように個別に提供されてもよく、また、一時的、半永久的、または永久的な方法で取り付けてもよい。ある態様では、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、など)の一時的なまたは半永久的な方法で取り付けられてもよいカラーまたはスリーブは、販売者による製品パッケージとしての容器とは別個、あわせて、またはこれに取り付けて提供されてもよい(例えば、広告、プロモーション材料、またはその他の情報をユーザーに伝達するために、ユーザーが個別化または注意書きができるように、除去または情報伝達を容易にするために、または再注文を容易にするために)。
【0079】
カラーおよびスリーブは、多数の方法で容器に貼り付けられてもよい。例えば、これらの品目は、トップ、横、底から貼り付けられてもよい。さらに、カラーおよびスリーブは、貼り付け前に最終的な形状とされてもよいし、貼り付け後に最終的な形状をとることとしてもよい。後者の例として、カラーまたはスリーブは、容器の周囲を巻くよう構成されてもよい。具体的な態様では、スリーブは、例えば、容器の周囲を巻いたときにそれ自体および/または容器に接着する接着剤エリアを含んでもよい。
【0080】
加えて、1つ以上の永久的な方法で取り付けられてもよいカラーまたはスリーブは、提供者(例えば、販売者またはメーカー)による製品パッケージとしての容器とは別個、あわせて、またはこれに取り付けて提供されてもよい。提供者は、広告もしくはその他の情報をユーザーに伝達してもよいし、ユーザーがカラーまたはスリーブを個別化またはこれに注意書きができるように空白またはフォーマットされたエリアを提供してもよい。例えば、提供者は、保管エリアの前列にない、または通常の視力の人物から1、2、3、または4フィート以上先にある容器の内容物の認識を支援するために1つ以上の色をカラーまたはスリーブに組み込んでもよい。当然ながら、カラーまたはスリーブのサイズ、カラーまたはスリーブの色、色のついたカラーまたはスリーブのエリア、特定の条件下で目に見えるカラーまたはスリーブの量、特定の状況において存在する光の量など、多くの局面とともに視認性は変化する。
【0081】
多くの場合、本発明の容器はトップから見られることになる。したがって、カラーおよび/またはスリーブは、容器の上部が見えるとき(例えば、少なくともトップの5%、10%、15%、20%、25%が見える)に見えるように構成される。したがって、本発明は、部分的には、容器の上部に取り付けられるよう構成されたカラーおよびスリーブ、また、そのようなカラーおよびスリーブを有する容器、そのようなカラーおよびスリーブを容器に貼り付ける方法、およびそのようなカラーおよびスリーブを含む容器を提供する方法、また、カラーおよびスリーブ自体を提供する方法を含む。
【0082】
カラーまたはスリーブの部分は、ユーザーが注意書きを書き込めるように、あらかじめフォーマットされたエリア(「名称」、「開封日」、「添加物」を含んでもよいがこれに限らない)または空白または線で囲んだエリアを含んでもよい。加えて、カラーまたはスリーブの全部または部分(例えば、単独または全体でカラーまたはスリーブの25%、35%、45%、55%、65%、75%、80%、などより広い範囲を占める領域)は、別の容器への移動、実験ノートへの移動、または保管スペースの表示などの別の状況においてはスティッカーとして用いることができる接着面を有してもよい。例えば、カラーまたはスリーブの1つ以上の部分はカラーまたはスリーブの下の書き込みを見ることができる透明な材料であってもよく、カラーまたはスリーブの別の部分は底面の書き込みをわからないようにしてユーザーが必要なときに注意書きを書き込める不透明なエリアであってもよい(例えば、単純に追加の書き込みスペースが必要な場合、または先の注意書きが読めなかったり正しくなかったり期限が過ぎているなどして、新たな書き込みスペースが必要な場合)。
【0083】
本発明のカラーの例を図30に示す。図30に、丸いキャップにかみ合うよう構成された開口部701と、配されたときに容器の部分に接着するよう構成された接着剤エリア702と、6つの取り外し可能なタブ703とを有する本発明の態様を示す。接着剤エリア702は、通常、カラーの背面に配されることになる。さらに、このエリア702の前面部分は、書き込みに利用できることが多く、またカラーおよびカラーが貼り付けられた容器の識別情報を含んでもよい。
【0084】
取り外し可能なタブは、これが貼り付けられるその他の品目(例えば、実験ノートなど)に接着するようよう構成されてもよい。さらに、取り外し可能なタブ703は、あらかじめ印刷された情報を含んでもよく、および/またはそこに書き込みをするのに適していてもよい。当然ながら、類似の特徴がスリーブまたは本発明のラベルに存在してもよい。また、本明細書に記載のカラー、ラベル、およびスリーブの特徴は、必要に応じて、それぞれで用いられてもよい。言い換えると、例えば、本明細書に記載のラベルの特徴は、スリーブの特徴であってもよい。
【0085】
本発明のスリーブの例を、図31A〜31Cに示す。図31Aにおいて、スリーブ801の態様がボトル802の上部に配されている。スリーブ801にはユーザーによる特定の情報の記入に用いられるエリア803がある。当然ながら、スリーブのその他のエリアもそのような情報を含んでもよい(例えば、書き込むことができる)。さらに、スリーブは、追加情報を含んでもよく、特定の製品または特定の製品のカテゴリーと一致して色コード化されてもよい。
【0086】
図31Bおよび31Cに、それぞれ開放および閉鎖フォーマットの図31Aのスリーブを示す。図31Bにおいて、スリーブ801は、エリア805に添付されて図31Cに示す閉鎖円形スリーブを形成するよう構成された接着剤エリア804を含んで示される。
【0087】
本発明のスリーブ1046の別の態様を図36に示す。この場合、スリーブは図8に示すように容器にはまるよう構成されている。スリーブ1043の側面の1つで容器の2つの上傾斜パネルの一方に対応する側面は、ほとんど空いた状態になっている。オープンエリア1042は、開封時の立体障害が最小限となるようにスリーブが容器の上を通過することができるよう構成されている。この側面1043の「リップ」は、リップがある容器のパネルに接触するよう構成されている。側面1044および1045は、その他の表面同様、容器の内容物に関する情報を含んでもよく、および/または書き込みに利用できるようになっていてもよい。また、スリーブ1046の1つ以上の後部エリアは、スリーブを容器に添付するための接着剤を含んでもよい。
【0088】
多くの場合、本発明のスリーブは、カバーが取り除かれていないボトルの上を通過してもよいようによう構成されることになる。ある場合には、スリーブを曲げてカバーにはまるようにすることが必要となってもよいが、たいていの場合に、スリーブをカバーエリアにはめ込む応力はスリーブが裂けるほどにはならない。したがって、多くの場合、本発明のスリーブは可撓性のある材料で作られる。
【0089】
ボトル
本開示の更なる局面を、本明細書に開示の容器またはボトルのさまざまな態様において示す。これらの開示される態様には、効率を増加および/または漏洩および汚染の可能性を減少するよう構成されたものがある。具体的な態様には、ユーザーの動きの精度および/または効率を促進するような形状および/または全体的な構成を用いる容器(例えば、ボトル)がある。多くの場合、本明細書に記載のさまざまな態様は、ユーザーフレンドリーなラベル面を提供する。これは、ひいては、より高いユーザー効率および/または低い漏洩につながり、これによりコストを削減することができる。システムは、また、片手で開閉ができボトルの取り扱いを最小限にする密閉メカニズムを利用することができ、これにより汚染を減少しさらにユーザー効率を高めることができる。特定の用途に応じて、本明細書に開示の容器は、利用状態および/または必要な場合に食品医薬品局が公布するような連邦規制の要件を満たすようテストされた材料より構成されてもよい。
【0090】
容器の構成のさまざまな態様を、以下に説明する。しかしながら、言うまでもなく、これらの構成は単に例示的なものであって、本明細書に開示される発明の範囲全体を説明するものではない。図3Aおよび3Bは、スライドトップ容器の斜視図である。容器のトップ4は、ユーザーにより片手または親指で操作することのできるスライドメカニズムである。スライドトップは、3つの位置をとりうる。図3Aに示す第1の位置では、容器に第1開口部6が現れる。この開口部は、容器から液体を注ぐ間液体を流すリップを有する。図3Bに示す第2の位置では、スライドトップは反対方向に動かされてピペット装置のように容器から流体を引き出すのにより適した形状である大きな円形開口部8が現れる。第3の位置は、図示されていないが、スライドトップが装置の中心に位置し、両方の開口部を閉鎖して密閉する閉鎖位置である。
【0091】
図4に示す容器は、フレキシブルトップ容器である。容器は、より簡単に含有物にピペットでアクセスできるように開口がユーザーに向かえるようにネックエリア10に変形可能な材料で形成される。同図に示すラベルは、上述の通りである。ボトルの形状により、この容器のある態様では、ときどきしか必要とされない情報を含むラベルは容器の底面にとりつけられている。態様は、取り外し可能でないカバー22も含む。カバー22およびスライバー24は一緒に形成され、カバーは、ここでも片手で、ボトル上でスナップ開閉できるよう構成されている。
【0092】
容器の別の態様を図5に示し、本明細書で使用されるように、この容器を楔形容器と呼ぶ。この形状は、従来の丸みをおびたボトルよりもより効率的なスペース利用でボトルを横に並べて保管できる点において、保管において利点を有することがある。楔形または三角形形状は、また、取り扱いまたは掴むのが簡単であり、ラベルの露出を最大にすることができる。同図に示す態様は、色つきスティッカー30またはその他の識別情報がカバーの下に配されて保護されるよう、取り外し可能なカバーの上に重ねられた透明なカバー34を含む。図5の容器は、また、カバーが閉じており密閉位置にあることを示すカバー34上の突出部と揃ったインジケータストリップ18を含む。また、本明細書に記載の態様のいずれにも追加することができる温度インジケータ36も示されている。
【0093】
図6に示す容器の態様は箱型または箱のような容器である。この容器は、効率的な保管ができるよう構成されており、前列に配されていない容器について見ることができるプルアップタブ32を含む。図に示すカバーは、片手でのボトルの開閉を容易にする突出部38を含み、カバーが開放位置であるか閉鎖位置であるかを示す容器上のマーカーと位置を合わせることができる。チャンバーを2つ有する容器の態様を、図7に示す。ボトルは、液体のもとの容積を保持する下部チャンバーとチューブ46により下部チャンバーに接続された上部チャンバー44とを含む。液体が引き出される場合には、下部チャンバーが圧縮されて、液体の一部がチューブを上って上部チャンバーに入るようにするが、この上部チャンバーでは下部チャンバーをかき回すことなく液体がピペットと接触する。個別に取り外すことのできるラベル40は、ボトル間、またはボトルと実験室のノートもしくは必要に応じてそのほかとの間で情報を移転するために用いられ、同様に個別化し、カバー48に取り付けることができる。
【0094】
本開示の別の局面は、図11に示す容器において実施される。この容器は書籍型であり、簡単に片手での開閉および液体の引き出しができるよう構成される。トップ50は、親指でフリップオープンして、容易にアクセスできる正面に向かって傾斜した開口部52が現れるため、ユーザーがピペット装置を挿入するために容器の上に届く必要がない。形状は、また、ユーザーによるラベル付けおよびメーカーによる内容物のコード化用のスペースが十分に取れるように容器の3側面を包むラベル54となり、正面が透明なままで内容物の容積と色とが簡単に見えるようになっている。
【0095】
円錐容器を図12に示す。この容器はユーザーが注意書きを書き込むための平坦な表面を有しないが、ユーザーがラベル付けできるようにさまざまな円周の容器にはめ込むことができるリング60を備えている。容器は、また、これに合った円錐カバー62を備える。配達時には、再注文に有用なコンピュータ読み取り可能なバーコードを含む接着剤ストリップ(不図示)でシールされている。
【0096】
さらなる容器デザインを図13Aおよび13Bに示す。この態様は、硬い外部カバー64と、液体内容物を収容する柔らかく折りたたみ可能な内部バッグ66とを含む。硬いカバーは、ボール紙または硬質プラスチックからなってもよく、容器の3面を包むラベルを組み込んでもよい。外部カバーは、また、ユーザーが容器を個別化するために、ユーザー注意書き用のタブ68と、取り外し可能なマーカー65とを組み込んでもよい。カバー63は、カバーの回転を容易にし、カバーの開閉状態を示すためのリッジとともに示されている。図13Bに示すように、本明細書に開示する色コードの一部であってもよい色のついたストリップ67は、カバーの下に配されてカバーが開放位置にあるときに露出される。ある態様では、取り外し可能なストリップ61が備えられて、ボトルから別のボトルや実験室ノートなどへの情報の移転、または再注文に用いられる。広口容器を図14に示す。このボトルは、ピペットの使用を用意にするために傾斜した開口部を有し、ボトルおよびカバーは、ユーザーにカバーが空いているのか開いているのかを知らせるインジケータ71を有する。図に示すように、カバーを4分の1回転させるだけでカバーは開閉される。図に示すラベルは、ユーザーが簡単に認識できるよう背面に目立つように表示された色コードおよび数字情報73を含む。図示した態様は、また、安定性を与えるために重りのついた底部と、汚染を引き起こすことなくボトルから液体全部を取り出しやすくするために後部に向かって傾斜した底部とを含んでもよい。
【0097】
平坦な容器を図15に示す。この容器は、効率的に積み重ねることができ、色および数字をコード化した挿入物72をカバー74の下に使用することにより、正面に色および数字コード情報を提供することができる。図16は、トグルタイプの開口部を有する容器の態様を示す。トップ76は、フリップアップすることで片手で簡単に開けて傾斜した開口部(不図示)を現わすことができる。トップは、また、内容物を色および数字コード化するための傾斜した、並べて保管している間に正面から見ることができる傾斜した表面78を提供する。ある態様では、トップをシュリンクラップシールまたはセーロンで覆ってパッケージは配達され、ストリング79がボトルの開封を容易にするために配される。本開示の別の局面は、図17および18に示すように傾斜したトップを有する楕円形状の容器である。このトップは、また、使用および保管中にラベルが読みやすいように傾斜した前表面80を備える。トップの後部は、フリップトップを押圧して傾斜したピペット開口部(不図示)を現わす凹部82を含む。これにより、ユーザーは、開口部近くに手を置くことなくトップを開けることができ、これにより汚染の可能性を減少することができる。周囲にまかれたラベル84は、メーカーのコード化およびユーザー注意書きに十分なスペースを提供する。
【0098】
上記の態様のそれぞれは、また、以下の特徴のいずれかまたは全て含んでもよく、また含まなくてもよい。ピペットのアクセスが容易になる広いボトル開口部、ボトルの温度を受動的に明らかにする外温度インジケータ、カバーが閉鎖およびシールされた位置にあるか、または開放およびシールされていない位置にあるかをカバーを参照して表示する閉鎖インジケータ、ボトルが空いているときには見えるがシールされているときには見えないカバー・ボトル相互作用領域上の色インジケータ、360度未満の回転でカバーを取り除くことができるカバー・ボトル相互作用領域、使用または保管の間のボトルの転倒を防ぐ重量を加えるための厚みまたは重みのついたベース部、ボトルの内容物すべての除去を容易にするために傾斜した底部、内容物へのスムーズなアクセスと除去を容易にするための傾斜したボトルネック、ボトルの部分にあるおよび容器内の液体の容積が判断または推定できる容積等級。説明した態様のいずれも、異物混入の証拠のための容器の全部または全部の周囲にシュリンクラップを含んでもよく、本明細書に記載の色コード、または色および数字コードを組み込んでもよい。
【0099】
カバー
本明細書に開示されるカバーは、ある態様では、特に片手で簡単に開けることが可能でありつつ無菌性を保つために、さまざまな容器態様と互換性があるよう構成されてよい。カバーは、さまざまな形状およびサイズであってよく、いくつかの態様では360度未満の回転で除去することができるスナップ閉鎖、ねじ閉鎖、ストッパー、スライド閉鎖、レバー閉鎖、またはねじルアー(threaded luer)などボトルに取り付ける任意の許容範囲の方法を用いるよう設計されてもよい。カバーは、また、最初の使用の前に、カバー・ボトル相互作用領域を包んでユーザーにそのボトルがまだ開封されていないことを知らせる保護包装であるセーロン(celon)とともに配達されてもよい。このセーロンは、薄いプラスチックなど任意の適切な材料から形成されてよく、また任意でセーロン除去を容易にするように最小限の圧力だけがかかると機能しなくなるように構成されたあらかじめスコアのついたセクションとともに形成されてもよい。セーロンは、あらかじめスコアのついたセクションのかわりにまたはこれに加えてストリングまたはその他のプルを有していてもよく、これを引っ張ることによりセーロンが切断されて除去が容易になる。加えて、セーロンのセクションには接着剤であるものがあってもよく、ボトルから取り除かれると、ボトルのラベルとして用いられるように接着により際取り付けができてもよい。セーロンは、また、本明細書に記載の色および数字コード化を組み込んでもよい。
【0100】
カバーは、さまざまなボトルの態様に対応可能なように変化してもよく、以下のものを含むが、これに限らない。不透明、半透明、または透明な材料、またはその組み合わせからなる丸みを帯びた白いボトルカバーであって、開放を容易にするための1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、10、20、30、1〜50、10〜70、20〜80、25〜40、など)の垂直なリッジを有してもよいし有しなくてもよく、トップに色つきの領域および色つきの製品識別子のいずれかまたは両方を有するボトルカバー。不透明、半透明、または透明な材料、またはその組み合わせからなる丸みを帯びた色つきのボトルカバーであって、垂直なリッジまたはその他のテクスチャのあるエリアを有してもよいし有しなくてもよく、製品識別子を有しても有しなくてもよいボトルカバー。不透明、半透明、または透明な材料、またはその組み合わせからなるおおむね丸みを帯びたボトルカバーであって、リッジを有してもよいし有しなくてもよく、インジケータまたは片手での開放を容易にするフラップを有し、インジケータの位置に基づいてボトルの開閉状態を示すボトルカバー。カバーの内部を開けたときに汚染に露出しないラベル用の大きな表面を有する、ヒンジで連結された2つの傾斜したカバー。内容物にアクセスするための1つ以上の開口部を有する双方向スライドトップカバー。シーソータイプの、トグルタイプカバー。またはフリップトップカバー。ある態様では、本明細書に開示するカバーは、また、カバーを不注意で開けることを防止する安全機能を含んでもよく、または揮発性の材料を含む容器については安全換気システムを採用することができる。
【0101】
本発明のカバー1001の例を図32A〜32Fに示す。図に示すように、カバー1001は、図33A〜33E、34A〜34E、35A〜35Eの容器にはまるように構成されている。カバー1001は、上述の色コード化されたラベルを取り付けるエリア1002と、ユーザーに把持しやすさと人間工学的な利点を提供するリッジ1003と、ボトルを簡単に開けることができるようにするねじ切り1004とを含む。図32Cに、カバー1001の切り欠き側面図を示す。ここで、内プラグ1007の幅1006は33.37mm、カバー側面1009からのその角度1008は60度である。内プラグ1007の有効幅1010は38.87mmである。ねじ切り1004のより詳細な図を図32Dに示す。カバーの第1のねじ1011までのベース高は2mmである。カバーの第1のねじ1012の総幅は1.19mmであり、カバーの第1のねじ1013の全体の高は2.386mmあり、ねじ角度1014の下端は45度であり、ねじ角度1015の上端は10度である。図32Eに、本明細書でとりあげた開閉メカニズムを示す。図32Fに示すように、カバー1018の全体の高さは、24.5mmであり、カバー1019の全体の幅は48.09mmである。
【0102】
上記の態様のそれぞれは、また、以下の特徴のいずれかまたは全て含んでもよく、また含まなくてもよい。くぼんだトップ、カバーの所定の位置にロックしてカバーの色コード化または個別化を可能とする取り外し可能な透明または半透明のカバー、カバーの所定の位置にロックし、ユーザーが注記することができ情報移転に用いることができる取り外し可能な不透明なマーカー、例えば、カバーの溝をボトルの溝と合わせるまたはカバーの突起をボトルのギザギザのまたは隆起した円と合わせるなどカバー上のいくつかの特徴のボトルの部分の配置に基づいてボトルの開閉状態を表示するインジケータ、カバーのねじが切られたセクションが無菌状態ではない表面またはカバーにロックされるアドオンマーカーと接触するのを防止し、ユーザーがボトルにマークをつけるまたは個別化できるようにする、カバー・ボトル相互作用領域を超えて延伸しボトルのトップの一部を覆うねじが切られていないフレア、ユーザーが追加のタグを追加またはボトルの操作を支援することができるように穴の空いたカバー上のリッジまたは突起部、許容できる材料からなり、カバーがボトルから分離することを防止する紐、および開放されているときにカバーがボトルの側面と接触するのを防ぐ硬い紐。開示されたカバーのいずれも、製品の色コードに一致する色がつけられた材料からなってよく、またはカバーのいずれもユーザー注意書き用に顕著に白いまたは明るい色のついたスペースを組み込んでよい。
【0103】
本発明の容器の例を図33A〜33Cに示す。ボトルは、四角い足跡と、ラベルの添付または注意書きを容易にする本質的に平面の側面と、ピペットの使用を容易にする広い開口と、ボトルに収容されている材料のおおよその量をすばやく識別できるようにする目盛マーク1023とを含んでいる。ボトル1021の全体的な高さは96.21mmであり、ボトル1022の幅と奥行は51mmである。ボトル1020のねじ領域の高さは23mmである。ボトルの平均壁厚1027は0.86mmである。開口部1026の内径は36.6mm、開口部1025の外径は41.43mmであり、ねじの始まり1024までの開口部の外径は43.81mmである。図に示すボトルでは、奥行1022、幅1022、全体的な高さ1021の比率は約1:1:1.89である。ここで、奥行:幅:高さの比率は、注ぎ口を含むトータルな容器高に基づいて計算される。側面の長さの比率(例えば、図26A〜26Cの説明およびA:BまたはA:Cの比率を参照)は、図33A〜33Cの容器または本発明のその他の容器の定義に用いられる。多くの場合、図33A〜33Cに示すような容器の容積は、10、15、20、25、30、35、55、65、75、100、157、173、196、200、250、350、400などである。(例えば、約10〜400、約50〜400、約100〜400、約10〜300、約10〜200、約50〜300、約50〜200、など)。
【0104】
本発明の容器の追加的な例を図34A〜34Eに示す。例3のように、ピペットでボトルを簡単に空にできるように、ボトルは長方形の足跡と、傾斜した開口部と、丸みを帯びた角を有している。上述したその他の利点もここに組み入れられている。加えて、ボトルは、ボトルに収容されている材料のおおよその量をすばやく識別できるようにする目盛マーク1023を正面の左右に有している。同図には、ボトル分割線1031とラベルを添付するエリア1032も示されている。分割線は、別々に作られた2つのセクションが容器を形成するためにあわせされたときに形成される。このボトルの平均的な壁の厚み1030は0.95mmである。以下のボトルの寸法は、丸みを帯びた角を越えて仮想鋭角までのものである。容器1033の全体的な高さは145.3mmであり、傾斜した開口部を含む容器1034の全体的な奥行は108.32mmである。容器1035の有効奥行(図26A〜26Cの側面Cに対応する)は、101mmである。容器1036の幅(図26A〜26Cまたは図27AのIのZ面に対応する)は、72mmである。図に示すボトルでは、奥行1035、幅1036、全体的な高さ1033の比率は、約1:1.40:2.02である。多くの場合、図34A〜34Eに示すような容器の容積は、200、250、350、400、447、500、554、600、650、776、802、900、1,000、1,250などである。(例えば、約200〜1,250、約300〜1,250、約400〜1250、約500〜1,250、約600〜1,250、約200〜1,000、約200〜800、など)。
【0105】
本発明の容器の追加的な例を図35A〜35Eに示す。上記の容器例と同じく、ボトルは長方形の足跡と、傾斜した開口部と、目盛マーク1023とを有しており、その他の利点もここに組み入れられている。このボトルの平均的な壁の厚み1037は、0.94mmである。以下のボトルの寸法は、丸みを帯びた角を越えて仮想鋭角までのものである。容器1038の全体的な高さは199.47mmであり、傾斜した開口部を含む容器1039の全体的な奥行は132.599mmである。容器1040の有効奥行(図26A〜26Cの側面Cに対応する)は、128.15mmである。容器1041の幅(図26A〜26Cまたは図27AのIのZ面に対応する)は、72mmである。図に示すボトルでは、奥行1040、幅1041、全体的な高さ1038の比率は、約1:1.78:2.77である。多くの場合、図35A〜35Eに示すような容器の容積は、900、1,000、1,250、1,375、1,454、1,500、1,700、1,763、1,800、1,900、2,000などである。(例えば、約900〜2,000、約1,000〜2,000、約1,400〜2,000、約1,500〜2,000、約900〜1,500、約900〜1,400、約1,200〜1,500、など)。
【0106】
本発明の容器の壁の厚みは、容器を形成する材料、内容物(例えば、加圧内容物か非加圧内容物か)、および容器のサイズを含む多くの要因に基づいて大きく変化する。壁の厚みは、0.2mm、0.25mm、0.5mm、0.75mm、0.85mm、0.95mm、1.0mm、1.1mm、1.2mm、1.5mm、2.0mm、2.5mm、などであるものもある。(例えば、約0.2mmと約2.5mmの間、約0.5mmと約2.5mmの間、約0.5mmと約2.0mmの間、約0.5mmと約1.5mmの間、約0.5mmと約1.0mmの間、など)。「壁の厚み」とは、通常、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、または20%以下の誤差の平均厚みを意味する。たいていの場合には、壁の厚みは、角や湾曲から離れた平坦なエリアで測定される。ある場合には、壁の厚みは、平坦な面の中央部分付近のみで測定される。中央部分とは、側面の中央50%を意味する。したがって、側面の高さが100mm、幅が80mmであれば、測定は、底から25mm、トップから25mm、左側面から20mm、右側面から20mmの間で行われる。多くの場合、厚み測定は、平均をとるまで多数の(例えば、少なくとも10、15、20、30、40、50、など)場所でとられる。さらに、この厚み測定は、少なくとも0.2mm、0.4mm、0.5mm、0.7mm、0.8mm、0.9、1.0mm、などの間隔を間において行われることが多い。
【0107】
ビジネスの方法
本開示は、また、製品の取得者に対して企業製品を提供するシステムおよび方法を提供する。例えば、顧客または製品販売者に対してラベルつき容器および/もしくはカバーにより識別され、ならびに/または本明細書に開示のボトルに収容された試薬または培養培地などの製品を提供するシステムおよび方法を提供する。図19に、製品管理システムの概略図を示す。実際には、図19のブロックは、本明細書に開示する製品またはシステムを提供する1つの法人組織または法人組織の集合体となるものであればどのような組織を表してもよい。この組織は、1つの建築物または複数の建築物の部門、1つ以上のコンピュータによって維持されるコンピュータプログラムまたは1組のプログラム、従業員または請負業者のグループ、プリンターまたはファクシミリ機器などのコンピュータI/O機器、そうでなければ企業に関連しないサードパーティの組織または企業、そのほかを含んでよい。
【0108】
図19に示す製品管理システムは組織100によって例示され、例えば、販売者150または顧客140など、製品またはシステム取得者からの受注部門126への注文の形で、または取得者からの材料および部品130の形で、入力を受けて、配送部門119から販売者150または顧客140へ配達される製品の形で出力を提供する。組織100のシステムは、部分的に社外にコスト効率のよい方法での製品、特にラベルつき容器および/もしくはカバーにより識別され、ならびに/または本明細書に開示のボトルに収容された試薬の受注と配達が最適化されるよう、また、直接的または間接的にそのような製品に対する支払を得るために組織化されている。
【0109】
本開示の方法について、「材料および部品」という語は、組織100が取得者に販売する製品またはその他の要素を製造しパッケージするのに用いられる品目のことを指す。そのため、材料および部品は、例えば、培養培地、バッファー、紙、インク、反応槽、プラスチック、ガラス、フィルター、グルコース、などを含む。これに対して、「その他の要素」および「製品」という語は、組織によって販売または補充される品目のことを指す。その他の要素の例としては、ラベル、カバー、ボトル、カラー、スリーブがある。そのため、本明細書で定義されるような材料および部品として役に立つ品目をさらに「その他の要素」と考えてもよく、これも組織により提供されてもよいことが認識される。したがって、「製品」という語は、販売されるまたは販売することが望まれている、あるいは組織により1つ以上の取得者またはユーザーに補充される材料および部品およびその他の要素のことを指す。本明細書に例示される製品としては、単純な1、2、または3桁の数字または英数字のインジケータとあわせて色コード化されたパッケージまたはラベルを用いて利用可能な複数の製品の中で正しい製品を示す色コード化されたラベルのついたボトルに入った細胞培養液および血清パッケージなどの培養培地があるが、これに限らない。
【0110】
図19を参照すると、組織100は、製造部110と管理部120とを含む。製品112およびその他の要素116は製造部110で製造され、そこで製品保管117およびその他の要素保管115としてそれぞれ個別に保管されてもよい。材料および部品130は外部ソースから組織100に提供されてもよく、および/または材料および部品114は組織によって用意されてもよく、製品112およびその他の要素116を製造し、組み立てられて製品として販売または補充されてもよい。製造部110はまた、注文として入力を受けると製品保管117から配送する製品を取得してその製品を社外の関係者に送る配送部門119を含む。
【0111】
本開示の説明のために、製品保管117は、空のボトルおよび空のラベルつきボトルならびに培養培地の入ったラベルつきおよびカバーつきボトルまたはその他の製品を保管することができる。例えば、受注部門126から顧客140が例えば500ミリリットルボトルのDMEM(低グルコース)を注文したという入力を受けると、配送部門119は製品保管117からこの製品を取得してこの製品を顧客140に配送する(そして請求部門124に製品が配送されたという入力を与える)。
【0112】
さらに図19に例示するように、管理部120は、顧客140または販売者150からの製品注文の形で入力を受ける受注部門126を含む。受注部門126は、その後、注文を満たす(例えば、顧客140または販売者150に要求された製品を転送する)ために出力を指示の形で配送部門119に与える。配送部門119は、注文を満たすことに加えて、製品が配送されたという確認の形で入力を請求部門124に与える。請求部門124は、その後顧客140もしくは販売者または必要に応じてその他の取得者150への請求の形で出力を与えることができ、ある態様では、さらにその請求が支払われたという入力を受けることができ、もしそのような入力が受け取られない場合には、さらに、顧客140または販売者150に支払が遅れている旨の出力を与えることができる。
【0113】
組織100の追加的な任意の要素は、顧客140からの入力を受けることができフィードバックまたは情報の形で顧客140に出力を与えることができるカスタマーサービス部門122を含む。さらに、図19には図示していないが、カスタマーサービス122は、組織の他のどの要素からでも入力を受けることができる、または組織の他のどの要素にでも出力を行うことができる。例えば、カスタマーサービス部門122は、注文した製品が届いていないという顧客140からの入力を受けることができ、カスタマーサービス部門122は出力を配送部門119および/または受注部門126および/または請求部門124に対して行方不明の製品についての出力を与え、これにより顧客140に満足を与える手段を提供する。カスタマーサービス部門122は、また、例えば本開示の支持が顧客140の特定の需要に適用可能かどうかを確認するための要求された技術情報の形で顧客140からの入力を受けることができ、要求された技術情報に対する応答の形で顧客140に出力を与えることができる。
【0114】
そのため、組織100の要素は、組織100内で材料および部品、その他の要素、製品、情報の移転を用意にするため、互いに通信するよう適切に構成され、組織100はさらに、社外の関係者からの入力を受け取るまたはそこへの出力を与えるよう適切に構成される。例えば、受注部門126から適切な入力を受信すると製品保管117から配送部門119に製品を転送するために物理的な経路を用いることができる。これに対して、受注部門126は、組織100内のその他の要素と例えばインターネットなどの通信ネットワークを介して電子的につながるこができ、さらに例えば、顧客140から電話ネットワーク、メールもしくはその他のキャリアサービス、またはインターネットを介して入力を受けるよう構成される。電子的入力および/または出力には、とりわけ組織100内において、また必要であれば販売者150または材料もしくは部品提供者130などとの間に、T1ラインなどの直接的な電子的リンクまたは直接的な無線接続を確率することができる。
【0115】
図示されていないが、組織100は例えば、パーソナルコンピュータ、コンピュータネットワーク、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、オーディオ記録媒体、エントリーが記された文書、データを受信することのできるあらゆる適切な機器、またはこれらの任意の組み合わせとして実現可能な、顧客データ収集システムを含む1つ以上のデータ収集システム有している。データ収集システムは、例えば顧客の配送先住所、請求住所、顧客またはその他の取得者の注文履歴や支払履歴などのより具体的な情報を含む顧客140または販売者150に関連するデータの収集に用いることができる。このようなデータは、例えば一人または複数の取得者が将来の購入について値引きされる資格を得るに十分な購入をしたかどうかを判断するのに有用である。
【0116】
組織100は、多くのソフトウェアアプリケーションを利用して、組織100の要素に情報を提供するまたは製品またはシステム取得者が1つ以上の組織100の要素にアクセスできるようにする。例えば、受注部門126またはカスタマーサービス部門122へのアクセスである。このようなソフトウェアアプリケーションは、インターネットなどの通信ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、またはインターネットを含むことができる。例えば、インターネットベースのアプリケーションでは、顧客140は、受注部門126と関係した適切なウェブサイトおよび/またはウェブサーバーにアクセスして顧客140が受注部門126に注文の形で入力を与えることができる。これに応じて、受注部門126は顧客140と通信して注文が受信されたことを確認し、さらに配送部門119と通信して顧客140への製品配送という入力を与える。このようにして、組織100のビジネスは効率的に進められる。
【0117】
ネットワーク構成においては、請求部門124および配送部門119は、例えば、それぞれのコンピュータシステムによって互いに通信することができる。本明細書では、「コンピュータシステム」という語は、ネットワークサーバー、ラップトップシステム、デスクトップシステム、携帯システム、パーソナルデジタルアシスタント、公衆コンピュータ(computing kiosk)などの汎用コンピュータシステムを指す。同様に、公知の技術にしたがって、販売者150はネットワークへのオンライン接続を確立した後に組織100が管理するウェブサイト、特に受注部門126にアクセスしてもよく、注文の形で入力を行ってもよい。必要な場合には、販売者150側のウェブブラウザアプリケーションから受注部門126への注文のハードコピーを印刷することができる。
【0118】
本開示の実施に関連したさまざまなソフトウェアモジュールが、必要に応じて組織100側および取得者側のコンピュータシステムに適切にロードされてもよく、またはソフトウェアコードをフロッピーディスク、磁気テープ、または光ディスクなどのコンピュータ読み取り可能な媒体に格納してもよい。オンラインでの実施においては、組織100が管理するサーバーとウェブサイトは、販売者150、材料および部品130、などのリモートユーザーがソフトウェアダウンロードをできるよう構成されてよい。ソフトウェアでの実施では、本明細書で説明されたさまざまなプロセスタスクと関連したコードセグメントおよびインストラクションにより本開示の技術が実行される。
【0119】
したがって、そのような関係者に製品を販売または補充する方法とともに、組織内での顧客サポート、請求、製品在庫管理などを含む販売または補充に関する方法が提供される。図19に示すこのような方法の例は、例えば、材料および部品130を組織100の外部のソース(例えば、供給者)から取得して、色コード化されたラベルつきキャップつきボトルのDMEM120のなどの製品の用意に用いることができ、例えば製品保管117に在庫として保管することができることを含む。その他の要素116は、組織100の外部のソースから取得することができ(材料および部品130)、または組織100内で用意することができる(材料および部品114)。そのため、本明細書で用いられる「製品」という語は、一般に、製品の取得者(顧客や販売者など)に送られる品目を指す。
【0120】
製品は、適宜、例えば配送部門119により製品保管117から取り除かれ、顧客140または販売者150などの要求側に送られる。通常、このような配送は取得者の注文に応じて発生し、この注文はその後図19に例示する組織内で転送されて、注文された製品が取得者に送られることになる。製品の関係者に対する配送に関するデータは、さらに例えば配送部門119から請求部門124へと組織内で送られ、その後製品と一緒にまたは製品が送られた後に請求書が取得者に送られる。さらに、請求書は取得者が配送された製品について所定の期間内に支払いを行っていない場合にも送ることができる(例えば、30日の間、45日の間、60日の間、90日の間、120日の間、30日〜120日の間、45日〜120日の間、60日〜120日の間、90日〜120日の間、30日〜90日の間、30日〜60日の間、30日〜45日の間、60日〜90日の間、または類似の期間の間)。通常、請求部門124は、また、取得者による支払の処理を担当する。例示の方法からの変形例も用いることができることは認識される。例えば、カスタマーサービス部門122が取得者からの注文を受けて、注文を配送部門119(不図示)に送ってもよく、これにより図19に示す受注部門126とカスタマーサービス部門122による機能を担うことになる。
【0121】
本開示の方法は、また、製品の使用者に対する技術的サービスの提供を含む。このような機能は製品の研究開発を行う個人により実行可能であるが、技術的サービスに関する問い合わせは、一般には組織の管理部(例えば、カスタマーサービス部門122)により処理、ルートおよび/または指図される。技術的サービス(例えば、製品の使用または製品の個別の要素に関する問題解決)に関するその他のコミュニケーションは、顧客140とカスタマーサービス部門122との間のコミュニケーション経路を示す矢印により例示されるように、双方向の情報交換が必要となる。
【0122】
上述のように、図19に例示するプロセスの変形例はいくらでも可能であり本開示の範囲に含まれる。したがって、本開示は、以下の方法を含む(例えば、ビジネスの方法)。(1)製品の製造、(2)これらの製品に対する注文を受ける、(3)その注文をした関係者に製品を送る、(4)その製品に対する支払義務のある関係者に請求書を送る、および/または(5)関係者に送られた製品の支払の受け取り。例えば、以下の2つ以上のステップを含む方法が提供される。(a)供給者からの部品、材料、および/または要素の取得、(b)1つ以上の第1の製品(例えばボトルまたは色コード化されたラベル)の用意、(c)ステップ(b)の1つ以上の第1の製品の保管、(d)ステップ(b)の1つ以上の第1の製品を1つ以上のその他の要素と組み合わせて1つ以上の第2の製品を形成(例えば、色コード化されたラベルとカバーつきボトルのDMEM120培養培地)、(e)ステップ(b)の1つ以上の第1の製品またはステップ(d)の1つ以上の第2の製品の保管、(f)ステップ(b)の第1の製品またはステップ(d)の第2の製品の注文を取得、(g)ステップ(b)の第1の製品またはステップ(d)の第2の製品をステップ(f)の注文した関係者に配送、(h)ステップ(g)で配送された製品に対して関係者が支払うべき金額に関するデータをトラック、(i)ステップ(g)で製品が配送された関係者への請求書の送付、(j)ステップ(g)で配送された製品に対する支払を受け取る(一般に支払はステップ(g)で製品が配送された関係者により行われるが、これに限らない)、(k)組織およびステップ(d)配送された製品を所有する関係者との間での技術情報の交換(通常、ステップ(g)で製品が配送された関係者)。
【0123】
本開示は、また、製品(例えば、ボトル、または色コード化されたラベルおよびカバーつきDMEM入りのボトル120)の在庫に関する情報をその製品の在庫に関心を持つ可能性のある関係者に対して提供するシステムおよび方法を提供する。このような一般または特定の大衆に対する製品の在庫の広告を含む方法は、例えば、製品の説明データを例えば広告主などの出力ソースに送信し、さらに出力ソースに関心を持つ可能性のある関係者がアクセス可能なメディアで製品情報データを発表するようインストラクションを送信し、メディアでのデータの発表を検知し、これにより製品の在庫に関する情報を製品の在庫に関心を持つ可能性のある関係者に提供する。
【0124】
したがって、本開示は、本開示の機器、製品、および/または方法を、広告および/または販売する方法を提供し、このような方法は、そのような機器、製品、および/または方法の販売を促すまたは増やすという利点を有する。例えば、本開示の広告および/または販売方法は、技術仕様および/または機器の説明および/または製品、機器および/または製品の使用方法、ならびに/または方法を実施および/もしくは機器および/もしくは製品を使用するための指示が、関心を持つ可能性のある関係者、特に顧客や販売者など、製品の購入の可能性のある関係者に対して提示されるものを含む。特定の態様では、広告および/または販売方法は、関心を持つ可能性のある関係者に対する目に見えるまたは目に見えない形でのそのような情報の提示を含む。本明細書および周知の技術分野で開示されている、「目に見えない形」という語は、物理的に取り扱うことのできない形を意味し、例えば、電子メディア(例えば、eメール、インターネットウェブページ、など)、放送(例えば、テレビ、ラジオ、など)、および直接的な連絡(例えば、個人間の電話での通話、自動機械と個人との間の通話、機械間の通話、など)を含み、「目に見える形」という語は、物理的に取り扱うことのできる形を意味する。
【0125】
本開示は、さらに、カスタム製品のデザインに関連する方法を提供する。これらの方法は、例えば、(1)具体的な含有物の割合の培地の注文を顧客から受ける、(2)その培地の入った1つ以上の色コード化されたラベルとカバーのついたボトルを用意する、(3)その製品を顧客に提供する(例えば配送)する。加えて、特定の態様では、顧客は培地についての請求を、培地とともに顧客に送られた請求書で受けてもよいし、別に送られてくる請求書で受けてもよい。
【0126】
図20に、本開示に含まれる情報提供管理システムの概略図を示す。実際には、図20のブロックは、本明細書に開示する製品またはシステムを提供する1つの法人組織または法人組織の集合体となるものであればどのような組織を表してもよく、1つの建築物または複数の建築物の部門、1つ以上のコンピュータによって維持されるコンピュータプログラムまたは1組のプログラム、従業員または請負業者のグループ、プリンターまたはファクシミリ機器などのコンピュータI/O機器、そうでなければ企業に関連しないサードパーティの組織または企業、そのほかを含んでよい。
【0127】
図20に示す情報提供管理システムは、製造、購入、または関係に対して組織200が販売を希望するものを販売可能とする組織200により例示される。そのために、潜在的なユーザーに製品220がユーザーまたはその他の取得者に有用であると信じさせるような情報を提供する製品説明230がつくられる。製品説明230の潜在的なユーザーまたはその他の取得者への転送を実現するために、製品説明230が広告代理店240に与えられる。広告代理店240は、組織200または広告部門245とは別個の実体であってもよいし、例えば関連会社など、組織200に関連する実体であってもよい。製品説明230に基づいて、広告250が生成され、製品の潜在的な購入者260がアクセスできるメディアに提供され、潜在的な購入者はその後組織200に連絡をとって製品220を購入することができる。
【0128】
例として、製品説明230は、広告代理店240および/または広告部門245に(例えば、メールや宅配便などで)送られる説明書などの目に見える形であってもよく、(例えば、コンピュータ上または電子メディア内などの)データベースに入力格納されるなど目に見えない形であってもよく、広告代理店240および/または広告部門245に電話回線、T1線、無線ネットワーク、などを介して送信されてもよい。同様に、便利かつ効果的に潜在的な関係者(例えば、製品の潜在的な購入者260)に提供できるよう広告250は目に見えても目に見えない形でもよい。例えば、広告250は、チラシ(例えば、関心を持つ可能性のある関係者とのミーティングやその他の集まりなどで配布する)または関心を持つ可能性のある関係者に読まれていることが知られている雑誌(例えば、業界誌、ジャーナル、新聞など)の印刷されたページ(またはその一部)の形の印刷物として提供されてもよい。加えて、あるいは代替的に、広告250は、広告(例えば、CD、DVD、フロッピーディスク、など)を含むコンピュータメディアの形で、またはeメール(例えば、製品220の潜在的なユーザーまたは取得者を含むまたは含むと考えられる、組織のメンバーに知られている関係者などの、選択された関係者にのみ送られるメールまたはeメール)の形、ウェブページ(例えば、組織200が提供するまたは組織200のウェブサイトへのリンクを含むウェブサイト)の形で提供されてもよく、または製品の潜在的な購入者260が訪れることがわかっているウェブページ上のポップアップもしくはポップアンダー広告の形で提供されてもよい。製品の潜在的な購入者またはその他の取得者260は、製品220の在庫が知らされると、組織200に連絡を取り、必要な場合には、その製品220を組織200に注文することができる(図19参照)。
【0129】
また、(1)売り上げの増加につながる、(2)1つ以上の製品を使用する顧客の数の増加につながる、および/または(3)潜在的な顧客の選択に、その潜在的な顧客による他の製品に対して1つの製品の選択につながるような影響を与えるよう構成された広告する方法も提供される。これらの方法は、例えば、本開示の製品の特徴の説明を含んでもよい、(例えば、本明細書の別の箇所で説明した(1)ラベルおよび/または(2)特徴を有する(A)試薬および(B)容器の組み合わせ)。多くの場合、本開示の方法の広告は、チラシ(例えば、郵送に適したパンフレットやカードやトレードショーで提示されるポスターなど)、ニューズレター、定期刊行物(例えば、新聞、雑誌、など)の印刷広告など、目に見える形となる。
【0130】
本開示は、さらに、広告自体を含む。したがって、本開示は、例えば、雑誌(例えば、Science、Biochemistry、The Journal of Molecular Biology、Virology、などの業界関連の雑誌)の1ページ広告またはページの一部分の広告を含む構成であって、本開示の1つ以上の局面を備える製品の特徴が提示されるおよび/または1つ以上の追加的な製品と比較される構成を含む。1つ以上の追加的な製品は、同じ供給者から入手可能なものであってもよいし、違う供給者から入手可能なものであってもよいし、同じ供給者および1つ以上の異なる供給者の組み合わせであってもよい。本開示の1つ以上の局面を備える製品の供給者が、同じ供給者の製品と比較を行う場合には、広告は潜在的な顧客に知らせるために本開示の1つ以上の局面を備える製品の新しい特徴を提示するよう構成されることが多い。ある場合には、異なる製品間の比較がグラフィカルに示される(例えば、写真、チャート、表、など)。広告で用いることのできる表の一例が表1である。
【0131】
(表1)好ましい意見のユーザーの割合
値X、Y、Zは、割合を表す。このデータは、また、例えば1〜10の尺度に基づいてユーザーの平均的な意見として示すこともできる。標準偏差およびユーザーグループのサイズなどのデータもまた含むことができる。
【0132】
本開示は、また、製品間および/または製品フォーマット(例えば、それぞれ試薬が同じでラベルおよび/または容器デザインが異なる容器からなる2つの製品)の比較研究を行う方法を含む。この比較研究は、例えば、(1)1つ以上の本開示の局面を備える1つ以上の製品の1つ以上のユーザーグループ(例えば、実験室ベンチ科学者などのこの種の製品を使う人々など)への提供、(2)ユーザーによる製品の使用、(3)提供した製品についてのユーザーの意見に関するデータの受け取り、そして任意で(4)受け取ったデータの評価と比較の結果の判断を含んでもよい。比較研究は、追加的な製品(例えば、本開示の1つ以上の局面を備える製品が比較される製品)がステップ(3)で言うデータを提供することになるユーザーに提供および/または使用されることを含んでもよいし含まなくてもよい。
【0133】
多くの場合、ユーザーが実際に追加的な製品を1つ以上の本開示の1つ以上の局面を備える製品と同時に使用することは必要ではない。これは、例えば、ユーザーの多くは追加的な製品をよく知っているからである。また、比較研究が追加的な製品をよく知らないユーザーによって行われる場合には、「盲」検試験が行われてもよい。言い換えると、比較研究は、異なる製品についてのデータを提供する異なるユーザーにより行われてよい。例えば表1のデータを参照すると、一群のユーザーは供給者1/製品Aを使用することができる。これらのユーザーは、その後、人間工学的な快適さ、ラベル特徴、および全体的な製品、ならびにその他の品目についての自分たちの意見を提供することができる。別のユーザーから別の製品(例えば、表1に示される他の製品)について同様のデータを取得することができる。
【0134】
本開示は、また、特定の製品品目または製品カテゴリーのマーケットシェアを増やす方法を含む。製品品目または製品カテゴリーの例として、バッファー(例えば、トリス−EDTA、pH8.0)、培養培地、培養培地要素(例えば、ウシ胎仔血清、10Xまたは100X溶液などのアミノ酸の濃縮溶液、など)などの特定の試薬がある。とりわけ、本開示の方法は、本開示の1つ以上の局面を備える製品が(1)潜在的な顧客の注意を引き、(2)以前は他の製品(例えば、本開示の局面の一部または全てを欠いている製品)を購入していた潜在的な顧客の特定の割合が他の製品の代わりに本開示の1つ以上の局面を備える製品を購入することを含む。他の製品の購入からから本開示の1つ以上の局面を備える製品の購入に切り替える潜在的な顧客の割合は、大きく変化するが、1%〜10%、1%〜20%、1%〜30%、1%〜40%、1%〜60%、1%〜80%、1%〜100%、10%〜20%、10%〜40%、10%〜50%、10%〜70%、10%〜85%、10%〜100%、30%〜60%、30%〜80%、30%〜100%、40%〜60%、40%〜80%、40%〜100%、50%〜70%、50%〜90%、50%〜100%、などであってよい。ある局面では、他の製品の購入からから本開示の1つ以上の局面を備える製品の購入に切り替える潜在的な顧客の割合は、2%を越える、5%を越える、10%を越える、20%を越える、30%を越える、40%を越える、50%を越える、65%を越える、75%を越える、85%を越える、などであってもよい。他の製品の購入からから本開示の1つ以上の局面を備える製品の購入に切り替える潜在的な顧客の割合は、当技術分野で知られているどのような手段で判断してもよく、ある態様では、調査を行うことにより判断してもよい。この方法では、製品のユーザーまたは元ユーザーを代表する人数に、広告を見た前後での製品の使用量を判断するよう構成された質問の調査を完了するように求める。そして、特定の製品または製品グループの使用を開始または中止した顧客または潜在的な顧客の数を判断することができる。
【0135】
製品の受容および/またはマーケットシェアの増加を判断する別の方法として、例えば、表1の製品Aから製品Bに切り替えた関係者の数により判断する方法がある。製品AおよびBは、同一の供給者により販売されるので、供給者はある時は製品Aを購入していたが別の時には(例えば、後になって)製品Bを購入した関係者の数および/または割合を判断するために必要な情報を全て有していることが多い。
【0136】
キット
本開示の別の局面は、本明細書に開示される製品および方法と合わせて使用することのできるキットを提供する。したがって、本開示は本開示の製品を収容するキットを含む。本開示のこの局面にかかるキットは1つ以上の容器を備えてもよく、本開示の特徴を1つ以上備える1つ以上の容器に入った1つ以上の試薬を含んでもよい。
【0137】
本開示のキットには、任意の数の処理を行うキットが含まれる(例えば、PCR、細胞培養、分子クローニング、など)。特定のキットの機能および/または機能的局面によって、キットは以下の要素の1つ以上を含んでよい。(1)1つ以上の核酸分子またはベクター、(2)1つ以上のプライマー、(3)1つ以上のポリメラーゼ、(4)1つ以上の逆転写酵素、(5)1つ以上のバッファー、(6)1つ以上の洗浄剤、(7)1つ以上のトランスフェクション試薬、および/または(8)1つ以上の培養培地。また、追加的な品目もキットに含まれてもよい。さらに、1つ以上のキット要素は、本明細書に記載の1つ以上の特徴を有する容器を含んでもよい(例えば、容器は本明細書に記載の少なくとも1つの特徴を有するボトルでもよい)。
【0138】
上述のように、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、8、10、15、など)のバッファーは、キットで供給されてもよい。このバッファーは、作業用濃度で供給されてもよいし濃縮された状態での供給後に作業用濃度に希釈してもよい。このバッファーは、バッファー自体またはバッファー内の分子の安定化の活性を増強するために、塩、金属イオン、共同因子、金属イオンキレート剤、などを含むことが多い。さらに、このバッファーは、乾燥状態または液状で供給されてもよい。バッファーが乾燥状態で供給される場合、通常は使用前に水で溶かす。
【0139】
キットは、実質的に上記および本明細書の他の箇所に記載の要素のどのような組み合わせを含んでもよい。当業者には認識されるように、キットとともに供給される要素は、キットの使用目的によって変化する。したがって、キットは、この用途で規定されるさまざまな機能を行うよう構成されてもよく、このようなキットの要素は適宜に変化してもよい。しかしながら、一般的な規則として、キットの要素は、1つの容器または箱で配送および保管するために容器または箱内に厳重に包装されて収容されている。容器は、さらに、技術情報、キットまたはその要素の使用指示、再注文情報および/または関連製品についての情報を含んでもよい。
【0140】
当業者には、本明細書に記載の方法および用途へのその他の適切な修正および改変が当業者に公知の情報に照らして本明細書に含まれる説明から簡単に明らかとなり、本明細書または添付の特許発明の範囲のいずれの態様の範囲と趣旨から外れることなく行うことができることは言うまでも無い。
【0141】
以下の例が、本会時の具体的な態様を示すものとして含まれる。当業者には、以下の例で開示される技術は、本開示の実施においてうまく機能するよう発明者によって発見された技術を代表するものであり、したがってその実施のための局面の例となると考えることができることは言うまでも無い。しかしながら、当業者には、本開示に照らして、開示される具体的な態様には多くの変更がなされてもよく、本発明の範囲と趣旨から外れることなく同一または類似の結果を得ることができることは言うまでも無い。
【0142】
例1
カタログで販売される細胞増殖培地製品が基礎培地イーグル(BME)(1X)である例である。製品であるBMEは、500mlの容積で販売されてもよく、製品タイプまたはグループが基礎培地であり、このタイプの製品は、この例ではライムグリーンで示される。基礎培地ファミリーまたはタイプには、例えば、BGJb培地、BrinsterのBMOC−3培地、CMRL培地、CO2−独立培地、低温保存培地、Dulbeccoの変性イーグル培地(D−MEM)、F−10栄養混合物、F−12栄養混合物、Glasgowの最小必須培地、Graceの昆虫細胞培養液、改良MEMZn++Option(Richterの変性)、IPL−41昆虫培地、Iscoveの変性Dulbeccoの培地、LeibovitzのL−15培地、McCoyの5A培地(変性)、MCDB131培地、培地199、培地NCTC−109、最小必須培地(MEM)、変性イーグル培地(MEM)、Opti−MEM(登録商標)I還元血清培地、RPMI培地1640、Schneiderのショウジョウバエ培地、WaymouthのMB752/1培地、Williamsの培地E、羊水細胞用処方培地、絨毛膜標本用処方培地、末梢血リンパ球用処方培地、または骨髄細胞用処方培地などのその他の培地製品も含まれる。
【0143】
培地タイプに含まれるメンバーは全て同じ色コードでパッケージされてよく、この例では、ライムグリーンである。このファミリーに含まれるメンバーはそれぞれ、例えば1から3桁の数字など単純な数字または数字コードと関連付けられることになる。本例においては、容積が500mlのBME(1X)などの製品はライムグリーン58と関連付けられてよい。その後、この製品は、ラベルに目立つライムグリーン領域があり、カバーにこれに一致する目立つライムグリーン領域があり、ラベルにライムグリーンで目立つ製品識別子58があり、カバーにライムグリーンで目立つ製品識別子58があるボトルにパッケージされる。したがって、ライムグリーンは培地のグループまたはサブグループの色コード化された識別子を表し、58は500mlのボトルに入ったBME(1X)をさす。ラベルは、追加情報を含んでもよいが、必ずしもそのような情報を含む必要はない。
【0144】
代替的に、いくつかの培地のタイプのサブグループを一緒にグループ化して1色で識別し、そのグループの各メンバー製品を数字で識別することもできる。例えば、最小必須培地は例えば赤で識別されてよい基礎培地のサブグループである。最小必須培地の個々の製品は、数字で識別されてもよい。例えば、500mlボトル入りアドバンスドMEMは番号35と関連付けられてもよく、500mlボトル10本入りのパッケージで販売されるアドバンスドMEMは、番号37と関連付けられてよい。したがって、ユーザーまたは顧客は、例えば、500mlボトル入りアドバンスドMEMを注文する際にはカタログ番号12492−013ではなく「赤35」を指示することになる。これは、本開示により提供される注文および認識の容易性を例示するものである。
【0145】
例2
ある態様では、Dulbeccoの変性イーグル培地DMEMなどのさまざまな培地のサブファミリーを青などの別の色で識別してもよい。この場合、さまざまな処方および容量のDMEMが別々の数字に関連付けられることになる。例えば、Dulbeccoの変性イーグル培地(DMEM)(低グルコース)(500mL)は、ラベルに目立つ青色領域があり、カバーにこれに一致する目立つ青色領域があり、ラベルに青色で目立つ製品識別子120があり、カバーに青色で目立つ製品識別子120があるボトルにパッケージされてもよい。したがって、青色はDMEMの色コード化された識別子を表し、120はDMEMクラス内の具体的な培地をさすために用いられてよい製品識別子であり、この例では低グルコースDMEMの500mLボトルである。同じく、ラベルは、追加情報を含んでもよいが、必ずしもそのような情報を含む必要はない。
【0146】
例3
本開示の製品およびパッケージの態様の例は、図8、9、10を参照するとよりよく理解することができる。以下の例は、具体的な製品を識別する色コード化されたラベルおよびカバーを有する人間工学的な容器にパッケージされた微生物学的液体製品である。このシステムは、ユーザー効率を高め、汚染や漏洩の可能性を減少させる。こうすることによって、システムは、また、研究プロジェクトの完了にかかる操作コストおよび必要な時間を減少させる。
【0147】
この例のボトルまたは容器を図8の正面図に示す。ボトルは、冷蔵庫内、棚、または配送コンテナ内に並べて、効率的な保管ができるように長方形の足跡を有する。ボトルは、また、開口部に傾斜したアクセスを備え簡単に読み取れるラベル付けができるように背面に向かって傾斜する表面を備える傾斜したトップを有している。ボトルの特徴には、簡単に把持するためのリッジ304を含むことにより、簡単に片手で開放することができるよう構成されたカバー302がある。リッジは、また、ボトル上の型押しされた円306と組み合わせた場合にカバーの開放または閉鎖位置のインジケータとして機能する。この特徴により、従来の丸いカバーで必要だったように、さらにボトルを触ってカバーの位置を確認する必要が減少し、こぼしたりすることになる空いたボトルを取って保管する可能性が減少し、ボトルがうっかり空いたままで放置されて汚染や製品の無駄やさらに悪いことには貴重な細胞培養の損失の危険性につながる可能性が減少する。
【0148】
図8に示す容器の開口部を含まない上面は、(1)キャップを取る間ボトルを安定させるための把持面、(2)手を置く支え面、および(3)流体にピペットを使用する際にボトルを安定させるアフォーダンスとして機能する。
【0149】
多くの場合、本発明の容器(例えば、図8に示す容器)は、ピペットが容器の開口部の面に直角に挿入される場合、容器の反対側の角のほうをまっすぐに向くよう構成されることになる。これによる機能的利点は、容器中の液体の最後の一滴まで取り出すことができることである。追加的な利点は、ピペットを開口部に導入するためにユーザーが行う必要のある垂直方向の動きを減少させることができることである。これは、ユーザーが腕やピペットを肩の高さよりも高く上げる必要性を減少させるという点において、ユーザーにとって実質的に人間工学的な利点となる。これは、本発明の容器が流動フードの下で用いられる場合に重要である。
【0150】
この態様の特に有利な局面では、容器は2つの位置のいずれかで保管することができる。ボトルは、省スペース配置のために、底面を下にして密接にまたは接触して並べて置くことができる。このような構成では、カバー、カバー上の全ての情報、および開口部が、前列にないボトルについても、正面から利用可能である。ラベル情報は、図9に示すトップの傾斜した背面により提供されるように、背面からも利用可能である。容器は、また、図10に示すように互いに積み重ねることができ、カバーおよびその情報は底の列についても利用することができる。この構成の別の利点に、液体内容物がカバーに接触することなくボトルを垂直または水平位置に置くことができることがあり、汚染の可能性が減少する。この保管の汎用性は、ユーザーのインキュベーター、フード、冷蔵庫、およびその他の保管室内のスペースを利用する能力を最大化し、これにより効率を高める。加えて、これにより、ユーザーは小さな空間でより多くの材料を保管することができ、高額な間接資本および維持費が生じることなく実験に適切な量の補充を現場に確保することができる。このボトルは、図1および2に示す従来の培地ボトルと比較して、保管時のデッドスペースを著しく減少させる。
【0151】
本明細書に開示する任意の突起および/またはくぼみは、積み上げたときに容器の安定性を高めることができる。この安定性の追加により、さらに汚染またはこぼれる危険性が減少し、フードの下でのより確実な運動を通じて効率を高めることができ、積み上げた位置から容器が落下する危険性を減少させることにより、より効率的なスペースの利用を促す。
【0152】
図1に示す従来の丸みを帯びたボトルとは異なり、比較的箱状の例では、マーク付けおよび書き込みのための平坦な表面が提供される。ユーザーが丸みを帯びたボトルに書き込みをしようとする場合、書き込みは乱雑になったり読みにくくなり、後に書き込みを読み取ることが難しくなる。この読み取りにくさのため、ボトルに明確に読みやすくマークがついている場合と比べて、取り違えガ起こりやすくなる。ボトルの表面が平面であることもボトルの操作を簡単にするが、これは、複数の面を下にして置くことができ、例えば安定して置くために底面を下にする必要が無いためである。ボトルの傾斜した開口部およびネックは、開口部がボトルの底面に平行な従来のボトルに比較してピペットの使用を容易にする。従来のボトルでは、ピペットを使用するためにはボトルからまっすぐ上に上げなければならず、実験室のスタッフがボトルに達するためにベンチの上にもたれなければならないことが多く、したがってうっかりこぼしたり汚染したりする可能性が高くなる。これに対して、例に示すボトルでは、45のアクセスが提供されるので、作業者は座ったままでより便利な角度でボトルに達することができる。したがって、このボトル構成は、ボトルに出し入れする際の必要な動作および運動の範囲を減少させ、うっかりこぼしたり汚染したりする可能性が低くなり、ユーザーの操作効率を高める。
【0153】
さらに、ボトルの傾斜したネックも、色コード化されたカバーを見ることによる内容物の瞬時の識別を可能にすることによりユーザーにボトルの内容物をすばやく判断させることで効率を高めるのに役に立つ。従来のボトルと異なり、傾斜したトップのボトルは、ユーザーが、例えばボトルが積み重なって底面を下にしていても前面を下にしていてもカバーの上を見ることができるようにする。ボトルのネックを傾斜させることにより、カバーは保管ユニットの上内面ではなく常に見るものの方向に向くことになり、どのような構成においてもボトルの内容物はカバーに接触しない。
【0154】
図8に示すように、例えば、ストライプ308は、この製品グループのコード化された色をしており、このストライプ内にこの特定の製品の数字識別子がプリントされている。例えば、製品が例2のように500mLの低グルコースDMEMのボトルである場合、ストライプは青であり、数字「120」がストライプの中に現れる。この青いストライプはボトルの3面に連続しており、図9に示すように背面から見た場合に容易に見ることができる。色つきのストライプがある場合には、数字は、任意で、側面および後面のラベルで繰り返すことができる。ラベルは、さらに、製品の名称や供給者の名称などその他の製品情報のためのエリア310を備える。この情報もまた、容易な視覚的アクセスのためにトップの傾斜した背面のラベル312上で繰り返される。ラベルは、また、さらに、ロット番号、カタログ番号、保管条件などのメーカーや供給者情報を、正面ラベルの低い部分314に備える。背面ラベル316の低い部分は、任意でユーザーが注意書きをするのに便利な空白の白いスペースとなる。
【0155】
上記の本例のさらに別の局面では、カバーは閉鎖・密閉位置から開放位置に移動するために360度未満または任意で90度だけ回転する必要がある。この特徴は、ボトルを片手で開ける必要があることが多く、その手もすでにピペットやその他の液体移転メカニズムを持っていたりすることが多い実験室の環境では大変有益である。カバー内部およびボトルネック外部のインターロック位置は、90度の回転でカバーを閉鎖・ロック位置から開放位置に移動させるように構成されている。そのようなロックメカニズムの例として、皮下注射器や静脈内投与チューブなどの医療機器の技術分野で周知で広く用いられているルアーフィッティングがある。
【0156】
先ほどの例で説明したように、この例のカバーはユーザーの注意書きが容易に読み取れるように主として白い材料でできている。カバーは、また、コード化された色の円形ストライプ320を含むラベルを含み、この例では、円の中心330に青と数字識別子である。したがって、カバーラベルには青い円でかこまれた大きな青い120がある。これは、「120青」または「青120」として製品を識別する。色および数字コードは、具体的な製品を識別し、通常の視力の人物が腕の長さからまたは少なくとも3フィートの距離から見ることができる。ユーザー注意書きスペースは、また、カバーだけをみて他のクラスの内容物を別のクラスのものから容易に区別することができる能力を犠牲にすることなく、ユーザーが同じタイプの内容物のボトルを区別することができるようにする。
【0157】
図8および9に示す容器は、また、傾斜した上部前面パネル340、傾斜した上部背面パネル343、右側面パネル342、左側面パネル345、前面パネル341、背面パネル344、および容器の底となるベースパネル(図8および9では符号をつけていない)を含む。したがって、図8および9に示す容器は、7枚のパネルを含む。
【0158】
したがって、この例におけるラベルは、任意で不透明な2つのセクションラベルであり、容器の周囲にまかれた1枚のラベルでもよいし、容器の前面および背面ならびに一方の側面に添付された1つ以上の別々のラベルであってもよい。ラベルは、また、ラベルの大きな色つきのストライプまたは色つきのエリアにより色コードおよび製品番号が目立つように表示されており、ユーザーはラベルを見ることによりボトルの内容物をすばやく識別することができる。色コードは、色の大きな領域として前および後セクションの両方に提示される。この色つきの領域により、従来の製品ラベルと異なり、ユーザーがボトルを取り扱うことなくボトルの内容物の識別することが可能となる。加えて、カバーおよびラベルに共通の色コードに基づいてクラスの異なる内容物のボトル間の相互汚染も減少する。カバーのみが色コード化される場合には、カバーをはずしたとたんに、それはもはや特定のボトルを識別するものではなくなってしまう。そのため、異なる色コードのついた2つの異なるボトルからカバーをはずすユーザーは、どちらのカバーがどちらのボトルのものであるかを、記憶に頼らずに知る方法はない。本システムのラベルは、カバーとボトルの色を合わせることによりこの問題を解決する。
【0159】
この例で説明される態様において、ラベルは、ユーザーが注意書きとマーキングをするための広い面積の空白スペースを提供することができる。このスペースにより、ユーザーは簡単に特定のボトルを個々に識別することができ、もともとの内容物の色または数字コードを不明瞭にすることなく、内容物に対する添加物を記載し、ボトルの開封日やその他の重要情報をメモすることができる。ラベルの後セクションの情報量は、ユーザーが書き込めるスペースをもっとも多くとるために、限られている。製品識別子、会社のロゴ、説明的な製品名称、容積などの非常に重要な情報は、正面ラベルの色つきの領域に記される。正面ラベルは、具体的な製品詳細、カタログ再注文番号、ロット番号、使用期限、温度範囲、光感度、および製品注意事項を含む後面ラベルに記載の情報に加えて、より詳細なテキストを含んでもよい。
【0160】
図8および9に示すものに類似の容器の側面パネルの図を、図26Aに示す。関連する態様を図26Bおよび26Cに示す。図26A、26B、26Cにおいて、A、B、C、D、およびEは長さを表し、503、504、505、506、および507は角度を表す。
【0161】
当業者には認識されるように、長さA、B、C、D、およびE、ならびに角度503、504、505、506、および507の変化とともに容器形状は変化する。長さAおよびBは、例えば、同じであってもよいし違っていてもよい。長さAおよびBが同じであり互いに平行であれば、(1)角度506および507は通常は合計180度であり、(2)角度503、504、および505は通常は合計180度である。さらに、506および507が合計で180度でない場合には、角度503、504、および505の合計は通常は180度に等しくならない。これは、図26Aに示すサイドパネルが平坦である限り(例えば、Z面における直線断面がXおよびY面を占める)、角度503、504、505、506、および507の合計は360度となるからである。
【0162】
たいていは、角度506および507は合計180度であり、それぞれの角度は90度である。さらに、たいていは、角度503、504、および505合計180度であり、多くの場合、それぞれの角度は60度である。しかしながら、ある場合には、角度504および505は等しく、これらの角度は角度503とは異なる。例えば、角度504および505はそれぞれ50度であってもよく、角度503は80度であってもよい。これらの角度は、長さDおよびEに影響を与えることが多い。とりわけ、多くの場合、角度504および505が長くなると、長さDおよびEも長くなることが多い。
【0163】
多くの場合、本明細書に記載の容器は少なくとも1つの開口部を有する。この開口部は、容器に内容物を追加したり取り除いたりするために用いられてよい。図8および9では、開口部は図26Aおよび26Bの長さDまたはEに沿った方向のZ面にあるパネルに示されている。開口部がある場合、開口部は容器のどこにあってもよい。通常、開口部は本質的に図8および9に示すような場所に現れる。
【0164】
長さA、B、C、D、およびEは著しく変化してもよい。こうした長さの変化は、例えば少なくとも一つには容器の目的とする内容物によって決定されることが多い容器の使用目的を含む任意の数の要因によって決定される。長さA、B、C、D、およびEを決定する要因には、(a)長さA、B、C、D、またはEを有する側を下にして置いたときの必要または所望の容器安定性、(b)容器の内容積、(c)Z面における容器の奥行、(d)開口部があるときの角度、などが含まれる。
【0165】
長さA、B、C、D、Eの例として、それぞれ、約0.5センチメーター〜約50センチメーター、約1.0センチメーター〜約50センチメーター、約3.0センチメーター〜約50センチメーター、約5.0センチメーター〜約50センチメーター、約7.0センチメーター〜約50センチメーター、約10センチメーター〜約50センチメーター、約15センチメーター〜約50センチメーター、約20センチメーター〜約50センチメーター、約25センチメーター〜約50センチメーター、約0.5センチメーター〜約35センチメーター、約1センチメーター〜約35センチメーター、約5.0センチメーター〜約35センチメーター、約10センチメーター〜約35センチメーター、約15センチメーター〜約35センチメーター、約20センチメーター〜約35センチメーター、約25センチメーター〜約35センチメーター、約0.5センチメーター〜約25センチメーター、約1.0センチメーター〜約25センチメーター、約5.0センチメーター〜約25センチメーター、約7.0センチメーター〜約25センチメーター、約10センチメーター〜約25センチメーター、約15センチメーター〜約25センチメーター、などがある。
【0166】
図26A、26Bおよび26Cにおける長さAおよびB(側面501)は異なってもよいが、多くの場合、長さAおよびBは同じかほとんど同じとなる(例えば、差が約2%未満)。多くの場合、長さAおよびBは同じであるとき、これにより図10に示すように上容器を容易に積み重ねることができる。したがって、多くの場合、長さA:Bの比率は1.0:1.0である。しかしながら、長さA:Bの比率は、約1.0:0.25〜約0.25:1.0、約1.0:0.5〜約0.25:1.0、約1.0:0.25〜約0.5:1.0、約1.0:1.0〜約0.25:1.0、約1.0:0.25〜約1.1:1.0、約1.0:0.75〜約0.75:1.0、などの範囲にあってもよい。
【0167】
図26A、26Bおよび26Cにおける長さDおよびEは異なってもよいが、多くの場合、長さDおよびEは同じかほとんど同じとなる(例えば、差が約2%未満)。したがって、多くの場合、長さD:Eの比率は1.0:1.0である。しかしながら、長さD:Eの比率は、約1.0:0.25〜約0.25:1.0、約1.0:0.5〜約0.25:1.0、約1.0:0.25〜約0.5:1.0、約1.0:1.0〜約0.25:1.0、約1.0:0.25〜約1.1:1.0、約1.0:0.75〜約0.75:1.0、などの範囲にあってもよい。
【0168】
長さAを有する側面を下向きに容器が置かれている場合、開口部は長さEを有する側面に現れる。このような場合、長さEを有する側面の開口部の角度は、長さB、D、および/またはE(側面500)を有する側面を調整することにより調整されてもよい。例えば、図26Aに示すサイドパネルを有する容器がベースパネルの平坦な表面下にして置かれており角度503、504、および505がそれぞれ60度のとき、側面Eの角度(つまり開口部は側面Eにある)は、通常約45度となる。
【0169】
側面の長さB、Dおよび/もしくはE、ならびに/または角度503、504および/もしくは505は、例えば、開口部が現れた時の角度を変えるために変更してもよい。傾斜した上部パネル(パネル340などの開口部のある傾斜した上部パネル)の角度は、例えば内容物とパネルの接触が最小限になるよう調整されてもよい。例えば、このタイプの容器が図10に示すように後パネル344を下にして置かれる場合、容器の内容物とパネル340の接触が最小限であることが望ましい。このような場合、パネル340は内容物から離れる方向に「傾斜」する。これは、開口部が側面Dの長さを延ばすことにより側面Eに隣接するパネルに位置する場合になされる。
【0170】
図8および9に示すような容器を用いて参考までベースパネルを下にして置くことにより、本発明の容器はパネル340が45度以外の角度で配されるものを含む。このような容器の例として、図26Bおよび26Cに示す1つまたは2つのサイドパネルを含むものがある。パネル340の角度の例として、約25度、約35度、約40度、約50度、約55度、約60度、約70度、などがある。パネル340の角度の範囲は、約25度〜約70度、約35度〜約70度、約45度〜約70度、約25度〜約60度、約25度〜約50度、約25度〜約45度、約25度〜約44度、約46度〜約70度、などにある。
【0171】
本発明のその他の態様同様、図26Aの長さAは、長さCより長くても、短くても、同じでもよい。長さA:Cの比率は、例えば、約0.5:1.0、約1.0:1.0、約1.5:1、約2.0:1、約2.5:1.0、約3.0:1、約3.5:1、などでもよい。長さA:Cの比率は、また、約0.5:1.0〜約3.5:1、約1.0:1.0〜約3.5:1、約1.5:1.0〜約3.5:1、約2.0:1.0〜約3.5:1、約0.5:1.0〜約2.5:1、約0.5:1.0〜約2.5:1、約0.5:1.0〜約2.0:1、約1.5:1.0〜約2.5:1、などの範囲であってもよい。例えば、長さAが10センチメーターであり長さCが5.0センチメーターのとき、長さA:Cの比率は2.0:1.0となる。
【0172】
多くの場合、角度506および507はそれぞれ90度の角度である(図26Aおよび26Bに示す)。
【0173】
図26Aおよび26Bに示すようなサイドパネルまたはその変形例(例えば、本明細書に開示されるような変形例)を有する容器の総容積は、サイドの長さA、B、C(側面502)、D、およびEの長さならびに角度503、504、505、506、および507、ならびにZ面における容器の奥行など、多くの要因により変化する。容器の容積の例としては、25ミリリットル、75ミリリットル、100ミリリットル、125ミリリットル、150ミリリットル、200ミリリットル、250ミリリットル、300ミリリットル、350ミリリットル、400ミリリットル、450ミリリットル、500ミリリットル、600ミリリットル、700ミリリットル、800ミリリットル、850ミリリットル、900ミリリットル、1000ミリリットル、1500ミリリットル、2000ミリリットル、2500ミリリットル、3000ミリリットル、4000ミリリットル、などがある。本発明の容器は、以下の範囲の容積を収容するよう構成されてもよい。約25ミリリットル〜約5000ミリリットル、約50ミリリットル〜約5000ミリリットル、約100ミリリットル〜約5000ミリリットル、約200ミリリットル〜約5000ミリリットル、約300ミリリットル〜約5000ミリリットル、約400ミリリットル〜約5000ミリリットル、約500ミリリットル〜約5000ミリリットル、約750ミリリットル〜約5000ミリリットル、約100ミリリットル〜約5000ミリリットル、約25ミリリットル〜約4000ミリリットル、約100ミリリットル〜約4000ミリリットル、約200ミリリットル〜約4000ミリリットル、約300ミリリットル〜約4000ミリリットル、約400ミリリットル〜約4000ミリリットル、約500ミリリットル〜約4000ミリリットル、約700ミリリットル〜約4000ミリリットル、約800ミリリットル〜約4000ミリリットル、約900ミリリットル〜約4000ミリリットル、約1000ミリリットル〜約4000ミリリットル、約25ミリリットル〜約3000ミリリットル、約100ミリリットル〜約3000ミリリットル、約200ミリリットル〜約3000ミリリットル、約300ミリリットル〜約3000ミリリットル、約400ミリリットル〜約3000ミリリットル、約500ミリリットル〜約3000ミリリットル、約600ミリリットル〜約3000ミリリットル、約700ミリリットル〜約3000ミリリットル、約800ミリリットル〜約3000ミリリットル、約900ミリリットル〜約3000ミリリットル、約1000ミリリットル〜約3000ミリリットル、約25ミリリットル〜約2000ミリリットル、約100ミリリットル〜約2000ミリリットル、約200ミリリットル〜約2000ミリリットル、約300ミリリットル〜約2000ミリリットル、約400ミリリットル〜約2000ミリリットル、約500ミリリットル〜約2000ミリリットル、約700ミリリットル〜約2000ミリリットル、約800ミリリットル〜約2000ミリリットル、約1000ミリリットル〜約2000ミリリットル、約25ミリリットル〜約1500ミリリットル、約100ミリリットル〜約1500ミリリットル、約200ミリリットル〜約1500ミリリットル、約300ミリリットル〜約1500ミリリットル、約400ミリリットル〜約1500ミリリットル、約500ミリリットル〜約1500ミリリットル、約700ミリリットル〜約1500ミリリットル、約900ミリリットル〜約1500ミリリットル、約100ミリリットル〜約1500ミリリットル、約25ミリリットル〜約1000ミリリットル、約100ミリリットル〜約1000ミリリットル、約200ミリリットル〜約1000ミリリットル、約300ミリリットル〜約1000ミリリットル、約400ミリリットル〜約1000ミリリットル、約500ミリリットル〜約1000ミリリットル、約600ミリリットル〜約1000ミリリットル、約700ミリリットル〜約1000ミリリットル、約25ミリリットル〜約750ミリリットル、約100ミリリットル〜約750ミリリットル、約200ミリリットル〜約750ミリリットル、など。
【0174】
本発明の容器のパネルを図27Aおよび27Bに示す。開口部508は、長さGの寸法と長さFの奥行を有する。さらに、このパネルは、長さHの高さと長さIの幅を有してもよい。長さHは、図26A、26B、または26Cの長さDおよび/またはEと同じまたはこれに類似となることが多い。
【0175】
開口部508は、開口部が現れるパネル上のどのような位置にあってもよい。開口部508は、パネルの真ん中に集中してもよいし、中央より上、中央より下、または中央から右もしくは左にシフトしてもよい。例えば、H:Jの比率(例えば、長さHとJとの差の比率)は、約10:1.0、約8.0:1.0、約7.0:1.0、約5.0:1.0、約3.5:1.0、約3.0:1.0、約2.5:1.0、約2.0:1.0、約1.8:1.0、約1.5:1.0、約1.3:1.0、約1.2:1.0、約1.1:1.0、などであってもよい。多くの場合、長さHが長さJに比べて比較的小さいとき(例えば、H:Jの比率が1.3:1.0など1.0:1.0に近い)は、開口部508はパネルの上端部に近くなる。これは、ある場合には有利である。これは、例えば、容器が図10に示すように置かれている場合、開口部508がパネルの上端部に近いほど、容器の内容物が開口部およびカバーがある場合はカバーに接触することが少なくなるからである。
【0176】
さらに、パネルに比例して開口部508のサイズも大きく変化してよい。例えば、開口部508は、パネルの総評面積の約25%、約35%、約45%、約55%、約65%、約75%、約85%、約95%、など(例えば、約20%〜約95%、約30%〜約95%、約40%〜約95%、約50%〜約95%、約60%〜約95%、約70%〜約95%、約20%〜約75%、約20%〜約65%、約20%〜約55%、約20%〜約45%、約30%〜約95%、約35%〜約85%、約35%〜約75%、約40%〜約70%、など)を占めてもよい。
【0177】
本明細書で開示およびクレームされる構成および方法は全て、本開示に照らして過度の実験を要することなく製造実施可能である。本開示の構成および方法は具体的な態様に関連して説明されてきたが、当業者には、本発明の要旨、趣旨、および範囲から逸脱することなく本明細書に記載の構成および/または方法ならびに方法のステップまたはステップのシーケンスに適用することができることは言うまでもない。より具体的には、本明細書に記載の薬剤またはステップは、関連または類似の結果を得ながらも関連または類似の薬剤またはステップで代用することができることは言うまでもない。当業者には自明であるこれらの類似の代用品および修正は、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の趣旨、範囲、および要旨の範囲にあるとみなされる。
【0178】
本明細書で言及した特許および非特許文献は、いずれもその全てが本願に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0179】
【図1】先行技術丸みを帯びたボトルの斜視図である。
【図2】先行技術長方形のボトルの斜視図である。
【図3】図3Aは、トップが開いたスライドトップ容器の斜視図である。図3Bは、トップが開いたスライドトップ容器の異なる方向からの斜視図である。
【図4】フレキシブルトップ容器の斜視図である。
【図5】楔形容器の斜視図である。
【図6】箱型容器の斜視図である。
【図7】2チャンバー型容器の斜視図である。
【図8】積み重ね可能な長方形の容器の正面斜視図である。
【図9】図8の容器の背面斜視図である。
【図10】図8に示す容器を積み重ねたものの斜視図である。
【図11】書籍型容器の斜視図である。
【図12】コーン型容器の斜視図である。
【図13】図13Aは、柔らかく折りたたみ可能な中容器を有する硬質容器の斜視図である。図13Bは、図13Aの容器のカバーの斜視図である。
【図14】広口容器の斜視図である。
【図15】平坦な容器の斜視図である。
【図16】トグルタイプの容器の斜視図である。
【図17】フリップトップ容器の正面斜視図である。
【図18】フリップトップ容器の背面斜視図である。
【図19】ビジネスシステムのフローチャートである。
【図20】本明細書に開示する製品を提供する方法のフローチャートである。
【図21】本明細書に開示する製品を販売するシステムのブロック図である。
【図22】本明細書に開示するラベルのさまざまな態様を示す。
【図23】図22に示すラベルのより詳細な図である。
【図24】図24Aは、ボトルと付属のディスペンサーの斜視図である。図24Bは、図24Aの容器の使用時の斜視図である。
【図25】図25Aは、取り出しステーションの態様の斜視図である。図25Bは、図25Aの態様の使用時の斜視図である。
【図26】図26A、26B、および26Cは、図8および9に示すような容器である本発明の容器の形成に用いられてもよいさまざまな種類のサイドパネル(例えば、左サイドパネルおよび右サイドパネル)を示す。
【図27】図27Aおよび図27Bは、開口部508を有する本発明の容器の上部パネルを上から見た2つの図である(例えば、それぞれ正面図および側面図)。パネルなどを含んでもよい容器の一例を図8および9に示す(例えば、図8のカバー302を有するパネル)。
【図28】本発明のラベルの例を示す。
【図29】図29A、29B、および29Cは、表面間の相互作用を可能にする特徴のさまざまな局面を示す。図29Aおよび29Bは、表面が接触しているときに表面間の動作を禁止する隆起した特徴の正面図を示す。
【図30】本発明のカラーの例を示す。
【図31】図31A、31B、および33Cは、ボトルまたは他の容器の周囲を巻くよう構成された本発明のスリーブとこのスリーブが周囲にまかれたボトルの例示的態様を示す。
【図32】図32A、32B、32C、32D、32E、および32Fは、本発明のカバーの例の6つの図を示す(例えば、それぞれ、斜め上、斜め下、横切り取り、詳細な横切り取り、上、および横)。
【図33】図33A、33B、および33Cは、本発明の容器の例の3つの図を示す(例えば、それぞれ、側面2つ、底面1つ)。1029は、容器のリサイクルマークの位置である。
【図34】図34A、34B、34C、34D、および34Eは、本発明の容器の例の5つの図を示す(例えば、横、横、正面、上、下)。1023は、容器の右前および左横の両方につけられた容積目盛マークを示す。1031は、容器の分割線を示す。
【図35】図35A、35B、35C、35D、および35Eは、本発明の容器の例の5つの図を示す(例えば、側面2つ、正面1つ、上面1つ、底面1つ)。
【図36】容器にトップから置かれるように構成されたスリーブの例示的態様を示す(例えば、開口部が上向きになるように容器が配される場合)。
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、参照によりその開示全体が本願に組み込まれる2005年8月1日出願の米国仮特許出願60/704,866号の利益を主張するものである。
【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究または開発の記載
適用外
【0003】
発明の背景
分子生物学および細胞生物学の分野においては、とりわけ実験室の環境では、ベンチまたは無菌フードでの使用を含むどのような場合においても、また補充の選択、注文、または再注文の際に、正しい試薬および培地が用いられることは極めて重要である。実験室の環境においてこれが難しくなり効率を下げるような要因には、さまざまなものがある。例えば、培地および血清のボトルは、冷蔵庫に保管されることが多く凝縮によりラベルが読みにくくなることがある。また、重要な情報は小さな文字で印刷されているため、湿気や、追加の確認、またはユーザーのイニシャルや開封日などの特定のボトルに関するそのほかの情報などをユーザーがラベルに書き込むことにより、簡単に読みにくくなる。別の難しさとして、試薬また培地ボトルから材料を無菌状態で移すときに必要とされる手先の器用さがある。実験室の作業者は、常に保護手袋を着用しており、ピペット、ふた、およびボトルの中身の無菌性を維持しつつ、ボトルを持って開封しながら、片手にピペットを持たなければならない。本開示以前には、特定のボトルの中身を迅速かつ確実に識別することは困難であった。この問題は、培養培地の種類や溶液の混合が研究プロジェクトにおいて悲惨な結果となり、普通はこれにかかるコストや時間が増加することになりうる細胞培養液ボトルにおいては極めて重要である。たいていは、種類の異なる培地は中身を見るだけでは見分けがつかず、小さな文字を読んだり中身を識別するためにボトルを並べなおしたりする必要がある。
【0004】
従来のラベルはボトルの正面に大きな文字で製品ファミリーの名称を記すことが多いが、特にラベルの一部を覆うようにユーザーによる注意書きがある場合には、ボトルの中に入っている製品を正確に識別することは難しいことがある。例えば、ある種のラベルにより中身が基礎培地などある種の培地であることが識別されるかもしれないが、中身が基礎培地+グルコースであるというほど明確にはならないかもしれない。したがって、どの製品が正確には用いられているのかを判断し再注文するためのカタログ番号を見つけるためには余分の時間と手順が必要となる。特定の場合における浪費する時間は短いかもしれないが、1つの実験室内でこうした行動が1日に何十回もあるいは数百回もとられることを考えれば、集合的には多大な時間が浪費されることになる。
【0005】
ボトルの中身の識別が難しいことに加えて、従来のボトルは、通常、保管効率および汎用性の双方を持ち合わせることはない。保管機器、冷蔵庫、インキュベーター、フリーザー、かくはん器、かくはん装置、フード、培養室などはすべてボトルの保管の保管能力において同じレイアウト、寸法を有していないため、順応性および汎用性は重大な問題となる可能性がある。ある種の従来のボトルは、図1に示すように丸いボトルである。このボトル形状は、ボトルの間にデッドスペースができボトルを安定して積み重ねることができないために保管時の空間の利用が非効率的となる。従来の培地ボトルの別の種類に、図2に示すような四角いボトルのものがある。このボトルは、前面および側面では他のボトルとより効率的に隣接することができるが、ボトルの中身がふたに触れることなく横にしての保管や互いに積み重ねることができない。中身がふたに接触すると、漏れたり汚染したりする可能性があり、コストの増加や研究時間の損失、および補充の不足につながる。別の不利益としては、ボトルを横に並べて保管する場合には、ラベルが見えるようにボトルを持ち上げなければ、前列のラベルしか見えないことがある。さらに、キャップに簡単に手が届かず、ボトルを持ち上げたり上から直接見なければキャップのトップを見ることができないが、これは冷蔵庫内など多くの保管状況においては可能ではない。保管機器、冷蔵庫、インキュベーター、フリーザー、かくはん器、かくはん装置、フード、培養室などはすべて、ボトルの保管の保管能力において同じレイアウト、寸法を有していないため、順応性および汎用性は非効率性の主要な原因となる可能性がある。
【0006】
本開示以前には、とりわけ従来の丸および四角の培地ボトルがほとんど世界的に用いられている微生物学および細胞生物学の分野では、これらの問題を解決する試みはほとんどなされてこなかった。色分けシステムを用いた洗浄で用いられる薬品およびメンテナンス用補充の混合ステーションが、米国特許第6,322,242号(特許文献1)に開示されている。この特許は、キャップ、ラベル、バルブ部材、液体排出ラインを含むさまざまな色コード化された要素の利用した部品の互いの組み合わせ方法の識別を開示する。しかしながらこの特許は、特に無菌技術とともに用いられ、色コード化されたカバーまたはキャップ、対応する色コード化されたラベル、または特に指定されたボトルを用いて、保管、使用および再補充の再のボトルの中身の識別を容易にする、微生物学的またはその他の研究培地に適切なまたは用いられる固体または液体製品を提供するシステムを教示していない。
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,322,242号
【発明の開示】
【0008】
概要
本開示は、一つには、ラベルおよび/または容器に関する構成および方法に向けられる。これらのラベルおよび/または容器は、材料の識別や収容といった、さまざまな方法で用いることができる。さらなる用途として、材料の収納および/または取り出し方法など、さまざまな方法が含まれる。追加的な方法には、ビジネスに関するものが含まれる(例えば、(1)材料の注文または再注文の単純化、(2)潜在的な顧客または顧客を、特定の製品を注文または再注文するよう、誘導、説得、気を引く、などに関する方法)。
【0009】
特定の態様において、本発明の容器は、6つ以上(例えば、6、7、8、9、10、など)のパネルまたは側面からなってもよい。7枚のパネルを含む本発明の容器の例を、図8および9に示す。したがって、特定の態様においては、本発明は7枚のパネルを有する容器を含む。このような容器のパネルは、
(i)それぞれ正方形または長方形のフロントパネルおよびバックパネル(例えば、フロントパネルおよびバックパネルは、高さ対幅の比率が約1.0対約1.0〜約5.0対約1.0の間、約1.0対約1.0〜約4.0対約1.0の間、約1.0対約1.0〜約3.5対約1.0の間、約1.0対約1.0〜約3.0対約1.0の間、約1.0対約1.0〜約2.5対約1.0の間、約1.0対約1.0〜約2.0対約1.0の間、約1.0対約1.0〜約1.5対約1.0の間、約1.5対約1.0〜約5.0対約1.0の間、約2.0対約1.0〜約5.0対約1.0の間、約2.5対約1.0〜約5.0対約1.0の間、約3.0対約1.0〜約5.0対約1.0の間、約3.5対約1.0〜約5.0対約1.0の間、約4.0対約1.0〜約5.0対約1.0の間、など)と、
(ii)それぞれ5つの端部を有する2つのサイドパネル(例えば、図26A〜26C参照)であって、前記端部の2つは互いに平行な垂直端部であり、前記端部の1つは前記パネルの底部に位置する水平端部であり、前記端部の2つは傾斜した上部端部であり、それぞれ別の垂直端部から上方に延伸して逆V字型を形成するよう合わさる、サイドパネルと、
(iii)正方形または長方形の形状をしたベースパネルと、
(iv)正方形または長方形の形状をした2つの傾斜した上部パネルとを備え、前記パネルは前記ベースパネルを下にした状態の前記容器を参照して言及または識別している、容器を含む。
【0010】
上述のような側面を7つ有する容器などの本明細書に記載の容器の内容積の合計は、かなりの程度まで、該容器を構成するパネルの長さ、幅、高さの寸法により決定される。ここでも図8および9に示す種類の容器を例とすると、2組の平行なパネル内の個々の部材(例えば、(1)サイドパネルおよび(2)フロントパネルおよびバックパネル)の全体的な寸法が同一である多くの場合、容器の内容積の合計は、かなりの程度まで、図26A〜26Cおよび図27に示す長さA、B、C、D、E、および/またはIにより決定される。長さHは、サイドパネルの長方形の部分の高さである。長さCは、容器の幅である。長さIは、傾斜した上部パネルの幅により規定される容器の奥行である。
【0011】
本明細書に記載の容器の形状は、少なくとも部分的に図26A〜26Cおよび図27に示す長さA、C、およびIを参照して定義されてよい。A:C:Iの比率は、大きく変化してもよい。A:C、A:I、および/またはC:Iの比率は、それぞれ、例えば、約0.25:1.0〜約5.0:1.0、約0.5:1.0〜約5.0:1.0、約0.75:1.0〜約5.0:1.0、約1.0:1.0〜約5.0:1.0、約1.5:1.0〜約5.0:1.0、約2.0:1.0〜約5.0:1.0、約2.5:1.0〜約5.0:1.0、約3.0:1.0〜約5.0:1.0、約3.5:1.0〜約5.0:1.0、約4.0:1.0〜約5.0:1.0、約1.0:1.0〜約4.0:1.0、約1.0:1.0〜約3.0:1.0、約1.0:1.0〜約2.5:1.0、約1.0:1.0〜約2.0:1.0、約1.5:1.0〜約5.0:1.0、約1.5:1.0〜約4.0:1.0、約1.5:1.0〜約3.0:1.0、約1.5:1.0〜約2.5:1.0、約2.0:1.0〜約5.0:1.0、約2.0:1.0〜約4.0:1.0、約2.0:1.0〜約3.5:1.0、約2.0:1.0〜約3.0:1.0、約2.5:1.0〜約5.0:1.0、約3.0:1.0〜約5.0:1.0、などの範囲であってよい。
【0012】
当業者には認識されるように、長さA、C、またはIのうちいずれか1つが残りの長さの一方または両方に比べて小さい場合には、1つ以上のパネルを下にしておいたときに容器は不安定となることがある。したがって、多くの場合、比較的小さい運動エネルギー量に接触した後に容器が転倒する可能性を最小限に抑える(例えば、空の容器の半分未満の質量が0.5インチ/秒未満の速度など低速で衝突するときなど)ように面上に置くことができる本明細書に記載の容器の構成が検討される。
【0013】
例えば、A:C:Iの比率が2.0:2.0:1.0である場合、A:C:Iの寸法の例としては、2インチ:2インチ;1インチおよび6インチ:6インチ:3インチがある。このような場合、A:Cの比率は1.0:1.0であり、A:IおよびC:Iの比率は1.0:0.5ということができる。
【0014】
上記および本明細書の別の箇所で説明する容器は、さらに、傾斜した上部パネルの少なくとも1つに開口部を有してよい。さらに、この開口部は、キャップやふたなどのカバーを受けるよう設計されてもよい。したがって、開口部には隆起部があってもよく(例えば、図27Aおよび27B、長さFおよびG参照)、隆起部はねじが切られていてもよい。
【0015】
さらに、本明細書に記載の容器の内容積は大きく変化してもよいが、約25ミリリットル〜約1000ミリリットル、約75ミリリットル〜約500ミリリットル、約125ミリリットル〜約500ミリリットル、約250ミリリットル〜約1000ミリリットル、約250ミリリットル〜約500ミリリットル、約5ミリリットル〜約1000ミリリットル、約5ミリリットル〜約5000ミリリットル、約25ミリリットル〜約5000ミリリットル、および約125ミリリットル〜約5000ミリリットル、の範囲を含んでもよい。
【0016】
本開示は、一つには、製品のパッケージング、保管、使用、および/または販売のシステムおよび方法に向けられる。このような製品は、例えば、細胞培養、幹細胞培養、タンパク質、核酸およびリボ核酸の利用および研究を含むがこれに限らない分子生物学や細胞生物学などの生物科学、薬学、ならびにその他の産業的および学術的実験室研究および製造で用いられる製品、ならびにさまざまな物質の組成を含む。本開示および本発明は、一つには、本明細書に記載のおよび/またはそのような方法で用いられるラベルおよび容器に向けられる。本発明は、一つには、このような製品およびサービスのユーザーおよび提供者に対して利益を提供する、改良された効率的なパッケージング、ラベル付け、保管、販売、およびそのようなシステムの使用方法を提供する。本明細書に開示されるシステムおよび方法の個別の要素およびこれらの要素の任意の組み合わせにより、特定の利点が提供される。そのため、本明細書に開示された発明は、本開示の個々の要素および要素の組み合わせの両方を含む。
【0017】
本発明の局面は、例えば、培地および血清を含む細胞培養試薬を含むさまざまな態様に関するものとして本明細書に説明されているが、その他の本発明の局面は、記載のシステムに含まれる固体および液体両方のその他の製品に向けられる。例えば、バッファー、塩、塩溶液、栄養素、炭水化物、炭水化物溶液、タンパク質、タンパク質溶液、アミノ酸、アミノ酸溶液、核酸またはリボ核酸溶液、ビタミン、脂質、試薬、酵素、成長因子、接合因子、サイトカイン、抗生物質、哺乳類細胞、昆虫細胞、染料、酸性溶液、基礎液、溶媒、および当技術分野で知られているその他の製品ならびにこれらの組み合わせもまた、本開示の範囲内でパッケージされて販売されてもよい。
【0018】
本開示は、また、ある態様では、生物学の分野で用いられる科学的製品または製品を含む固体もしくは液体材料製品の保管および/または格納システムとして特徴づけられ、材料製品は例えばカタログまたはカスタム注文を通じて複数のユーザーに販売される。開示されたシステムは、複数の材料用の容器を含み、容器は製品のファミリーもしくは製品グループと関連付けられた色コードおよび/またはそのファミリーもしくはグループ内の製品と関連付けられた数字、アルファベット、英数字そのほかの文字、もしくはこれらの組み合わせを含む。特定の態様では、製品は色および短い識別子により識別され、さらに色コードおよび識別子はユーザーが容易に識別できるように容器および/または任意のパッケージ材料に目立つように表示されてよい。言うまでもなく、システムは、また、数字または英数字の識別子またはその他の4桁もしくはそれ字以上のインジケータ含んでよいが、識別子の数字および文字はできるだけ少ない方が実用的であることが本開示の本質である。したがって、システムは、生物学実験室内の作業者が経験に基づいて簡単に覚えることのできる文字の数を決めることによって最適化することができる。
【0019】
ある態様では、開示されたシステムは、容器の1つ以上の側面に取り付けられたラベルを有する容器を含んでもよく、任意でカバーまたはキャップを含んでもよく、色および/または識別コードが容器の1つ以上の側面のラベルに目立つように表示され、任意でカバーならびにそのような容器を含むシステムにも目立つように表示される。言うまでもなく、当技術分野ではラベルを容器およびカバーとは別に製造しその後ラベルを容器およびカバーに接着剤で添付するのが一般的な習慣であるが、本開示ではそのような限定はなく、本明細書に記載され開示されるラベルは、部分的または完全に表面に印刷、ペイント、スプレー、染色、またはスクリーンされてもよく、あるいは容器またはカバー自体の材料にエンボス、押し出し、混合、または、形成されてもよい。例えば、カバーまたは容器の材料は、また、本明細書に記載の色コード化の態様と調和した特定の色で製造されてもよい。ラベルは、また、色コード化された材料を含んでもよく、この材料は、容器またはカバーから取り外し可能なスティッカー、シュリンクラップ、タグ、またはタブを含むが、これに限らない。本開示のさらなる局面においては、ある態様では、ラベルまたはカバーの特定の局面が別々に供給されてユーザーにより容器に貼り付けることができるように、供給者からユーザーに取り外し可能な品目を別に供給してもよい。
【0020】
本開示は、特定の態様に関連して説明されるが、その他の構成の容器も同一または類似の利点の一部または全部を提供するものであってもよく、また記載のシステムで使用することができるこのような容器は全て本開示の趣旨と範囲に含まれることは、当業者には明白である。例えば、本明細書で記載の容器はボトル、ジャー、バッグ、ドラム、箱、バケツ、または2次的なパッケージ製品もしくは類似の容器であってもよい。容器は、収容する内容物によって任意の適切な材料からなってよく、この材料は、ガラス、プラスチック、シリコーン、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン共重合体(PPCO)、ポリプロピレン(PP)、フッ素化エチレンプロピレン樹脂(FEP)、ペルフルオロアルキル(PFA)、フッ素化高密度ポリエチレン(FLPE)、エチレンビニルアセテート(EVA)、ポリビニル塩化物(PVC)、などのポリマー、またはステンレス鋼が含まれるがこれに限らない。いずれの容器も、製品のコンタクトレイヤー(接触層)は複数のレイヤー(層)またはコーティング(被覆)からなってよく、例えば、コーティングまたはレイヤーは、シリコーン、シラン、またはシリコーンもしくはシラン誘導体、ガス不浸透性レイヤー、またはテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))からなる。
【0021】
そのため、本開示は、さまざまな形状、サイズ、容量の容器を含んでもよく、丸みを帯びた端部を有する概ね三角形状の楔形ボトル、ヒンジのついた垂直方向に開くカバーと傾斜したアクセス開口部とユーザーがラベル付けと注意書きがしやすいように大きく平坦な表面とを有する書籍型ボトル、絞られる際に中央管を通って底部チャンバーから中央チャンバーへ液体を移すもののような大きなアクセス開口部とスクリューオフ上部チャンバーとを有する2チャンバーのスクイーズボトル、円錐形のスリップオンユーザーラベルを受けるよう設計された円錐型ボトル、折りたたみ可能な内部レイヤーと固い外部シェルを有し、ユーザーがラベルをつけるための目立つフラップを備える2レイヤーボトル、簡単に取り扱いラベルを見ることができるように傾斜したボディを有する広口ボトル、ピペット使用と注ぐための2重開口部ふたを可能とする大きなトップを有するスライドトップボトル、ユーザーがラベル付けと注意書きをするための大きなエリアと容易なピペット使用のための低い傾斜したアクセス開口部とを有する平坦で積み重ね可能なボトル、フレキシブルトップボトル、または持ち手に識別タグを受けるスロットを有するトグルトップボトルを含んでもよいが、これに限らず、また、容器は持ち手のスロットと互換性のある取り外し可能な識別タグを有するラベルを備える、などがある。
【0022】
ある態様では、本開示は、特に無菌状態の液体用の容器であり、容器が底面もしくは正面を下にして置かれている場合に、または正面を下にして置かれており他の容器がその背面を下にして容器の上に積み重なっている場合に、開口部が目に見えかつアクセス可能であるように、容器は前、後、底、左、および右側面に平坦な表面を含んでよく、トップは傾斜した開口部を備えている。本開示の別の局面は、開口部がカバーにより覆われており、かつ容器が底面を下に立っている、正面を下にして置かれている、または正面を下にして置かれており同じ形状の他の容器がその背面を下にして容器の上に積み重なっている場合に、カバーのトップが容器の上および前面45度で目に見えかつアクセス可能である容器を含む。
【0023】
本発明は、また、1つ以上のその他の表面(例えば、別の容器、シェルフ、カウンター上の1つ以上の表面、など)と「相互作用する」1つ以上の表面を有する容器を含む。多くの場合、相互作用は、2つの表面が互いに近接近または接触させられた場合に、一方の面を有する容器が品目またはもう一方の表面の品目との親和性を示すよう構成されている。「近接近」とは、2つの物体(例えば、突起)が、互いに0.1、0.2、0.4、0.5、0.7、1.0、2.0、3.0、4.0、または5.0ミリメーター内であることを意味する。この相互作用は複数の方法によって仲介されてよいが、親和性は、例えば、物理的(例えば、接着剤、インターロック、など)または電気的(例えば、磁気、など)であってもよい。例えば、ある態様では、開示された容器は、容器の安定性または積み重ねたときの安定性を向上する特徴を含んでもよい。ある場合には、これらの特徴は、実験室の条件下(例えば、フードの下または容器に凝縮または水分がついている場合)でのユーザーによる把持を向上させてもよく、または人間工学的な利点を提供してもよい。ある態様では、特徴は、1つ以上のざらつきのある領域、1つ以上のコーティング、または前、後ろ、底、左、右側面もしくはトップの1つ以上のくぼみもしくは突起であってもよい。
【0024】
くぼみおよび/または突起がある場合、これらの特徴は多くの方法で構成および/または配置されてよい。さらに、相互作用する表面のくぼみおよび/または突起ならびにその他の特徴の数は、大きく変化してよい。とりわけ、本発明の容器の表面は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90個などの(例えば、約10〜約100、約10〜約20、約1〜約4、約1〜約6、約1〜約10、約10〜約30、約4〜約10、約4〜約15、約20〜約100、約20〜約30、約20〜約40、約30〜約60、など)くぼみおよび/または突起を有してもよい。いくつかのくぼみおよび突起の例を図29A〜29Cに示す。
【0025】
図29Aおよび29Bに、対抗する表面601および603にあるときには表面間の運動を禁止する突起602および604を示す。これは、一方の面が他方の面に対して移動すると互いにぶつかり合うような「四角」が配置されるからである。その他の形状パターン、フックなどを含む、これらの特徴の無数の変形例を採用することができる。さらに、これらの特徴は、平面的に機能するよう構成されてもよく(以下で説明する図29Aおよび29Bならびに図29Cに示す特徴により部分的に例示されるように)、または例えばフックの場合には立体的であってもよい。平面的な相互作用は、例えば表面のスライドを防止することが望まれる場合には利点がある。多くの場合、例えば、表面を合わせてロックすることが望まれる場合には、立体的相互作用が有利となる。このロックは、2つの面が1つのユニットのように動くことを可能とする。したがって、本発明は、2つの表面を合わせてロックし、ロックされた表面を有する品目(例えば、容器、など)が分離することなく同時に動くことを可能とする構成および方法を含む。
【0026】
図29Cは、対抗する面605にあるときは表面間の動きを禁止することにより表面の安定性に貢献することになるくぼみおよび突起606を示す。通常、一方の表面はくぼみを有し、対抗する表面はこのくぼみにはまるよう構成された対応する突起を有する。このようなくぼみおよび突起、ならびに本発明の実施において用いられるその他のくぼみおよび突起は、どのような数、サイズ、および形状であってもよい。さらに、これらが配される表面の総面積は、大きく変化してよい。例えば、図29Cに示すくぼみおよび/または突起の特徴は、これらが配される表面の総面積の5%未満を占めてもよい。しかしながら、このような特徴は、これらが配される表面の総面積の5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%(例えば、約5%〜約20%、約10%〜約20%、約10%〜約30%、約10%〜約40%、約20%〜約50%、約50%〜約100%、など)よりも大きな面積を占めてもよい。
【0027】
くぼみまたは突起は、相補的またはインターロック表面(例えば、容器の1つ以上のくぼみとこれに対応する別の容器の1つ以上の突起)、容器の1つ以上の側面の1つ以上の突起または「足」、容器の1つ以上の側面の1つ以上の外周端に沿って突出したユーザーによるアンチスリップタブまたは「足」の取り付けエリアとなるくぼみまたは突起、または1つ以上のざらつきのある領域をつくる1つ以上のくぼみまたは突起を含んでよいが、これに限らない。くぼみ、コーティング、または突起は、容器自体の表面に印刷、ペイント、スプレー、染色、スクリーン、もしくは接着されてもよく、または、容器にエンボス、押し出し、混合、もしくは、形成されてもよいが、これに限るものではない。例えば、くぼみまたは突起の材料は、容器の材料と同じであってもよいし、プラスチック、シリコーン、エポキシ、接着剤、フォーム、コルク、ゴム、ネオプレン、またはポリマーを含むがこれに限らない材料からなってもよい。容器へのエンボス、押し出し、混合、もしくは、形成、またはメーカーまたは供給者による容器への貼り付けに加えて、突起またはコーティングは容器とともに供給してもよいし、1つ以上の接着剤、スティッカー、またはタブ(フックおよびループ留め具、ゴム「足」、シリコーン「足」、コルクタブ、またはフォームタブ)として、メーカー以外の誰かが取り付けることができるように別の品目として供給されてもよく、これらは、プラスチック、シリコーン、エポキシ、接着剤、フォーム、コルク、ゴム、ネオプレン、またはポリマー含むがこれに限らない材料からなってよい。
【0028】
ある態様では、開示されたシステムは、例えば業務用に販売されるパッケージなどを含んでよく、パッケージには液体細胞培養液または血清が入っている。このようなパッケージは、液体細胞培養液または血清が入った容器を備えてよく、この容器は、容器の内部にアクセスするための前記前端部に対して鋭角で配された開口部を含むトップを含んでよい。鋭角は、10度〜80度、20度〜70度、20度〜60度、30度〜60度、40度〜50度であってよく、ある態様では約45度である。開示されたパッケージは、さらに、任意で容器の無菌シールとなるよう構成された、360度未満(例えば、約30度〜約360度の間、約75度〜約360度の間、約90度〜約360度の間、約30度〜約270度の間、約90度〜約270度の間、約30度〜約180度の間、約90度〜約180度、など)、180度未満、または約90度未満の回転運動により密閉構成から開放構成へ可逆的に回転させることができるカバーを備えてよい。ある態様では、容器およびカバーは、個別に、または組み合わせて、カバーの密閉状態または開放状態の視覚的表示となる。開示された容器は、さらに、カバーは色およびコードまたはインジケータを含む容器の内容物のコード化された視覚的インジケータを含むラベル付けと、インジケータと色が繰り返される容器上のラベルであって色およびインジケータが容器の内容物を示しさらに特定の製品を示すラベルとを備えてよい。
【0029】
また、本開示は、一つには、液体細胞培養液または血清用の業務用パッケージを提供し、このパッケージは液体細胞培養液または血清を含む容器を含み、容器は、容器の無菌シールとなるよう構成されたカバーと、カバーが色およびコードまたはインジケータを含む容器の内容物のコード化された視覚的インジケータを含むラベル付けシステムと、コードまたはインジケータと色が繰り返され、色およびコードまたはインジケータが容器の内容物を示す容器上のラベルとを含む。
【0030】
上述のように、いくつもの固体または液体製品が本システムおよび方法の一部として含まれてもよく、ある態様では、開示されたパッケージは動物血清を含み、より具体的には、パッケージは、ウシ血清、加熱不活性化ウシ血清、ドナーウシ血清、鉄添加ドナーウシ血清、ウシ胎仔血清、米国で品質が保証されたウシ胎仔血清、米国で品質が保証された加熱不活性化ウシ胎仔血清、透析ウシ胎仔血清、ES細胞認定されたウシ胎仔血清、オーストラリアで認定されたウシ胎仔血清、カナダで認定されたウシ胎仔血清、ニュージーランドで認定されたウシ胎仔血清、米国で認定されたウシ胎仔血清、米国で認定されていないウシ胎仔血清、オーストラリアで認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、カナダで認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、ニュージーランドで認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、米国で認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、米国で認定されていない加熱不活性化ウシ胎仔血清、超低免疫グロブリンウシ胎仔血清、ウマ胎仔血清、加熱不活性化ウマ胎仔血清、新生子牛血清、加熱不活性化新生子牛血清、トリ血清、ヤギ血清、子羊血清、ブタ血清、ウサギ血清、またはその他の種類の当技術分野で知られ用いられる標準またはカスタム血清を含んでもよい。
【0031】
ある態様では、開示されるパッケージは、基礎培地イーグル(BME)、BGJb培地、BrinsterのBMOC−3培地、CMRL培地、CO2−独立培地、低温保存培地、Dulbeccoの変性イーグル培地(D−MEM)、F−10栄養混合物、F−12栄養混合物、Glasgowの最小必須培地、Graceの昆虫細胞培養液、改良MEMZn++Option(Richterの変性)、IPL−41昆虫培地、Iscoveの変性Dulbeccoの培地、LeibovitzのL−15培地、McCoyの5A培地(変性)、MCDB131培地、培地199、培地NCTC−109、最小必須培地(MEM)、変性イーグル培地(MEM)、Opti−MEM(登録商標)I還元血清培地、RPMI培地1640、Schneiderのショウジョウバエ培地、WaymouthのMB752/1培地、Williamsの培地E、羊水細胞用処方培地、絨毛膜標本用処方培地、末梢血リンパ球用処方培地、骨髄細胞用処方培地、または当技術分野で知られており用いられているその他の種類の標準またはカスタム培地を含んでもよい。
【0032】
ある態様では、本開示は、固体製品用および/またはこれを収容するパッケージまたは容器に向けられる。このような固体製品は、例えば粉末であってもよいし結晶性の製品であってもよく、乾燥細胞培養液製品などの乾燥粉末を含んでもよく、または、粒状の乾燥細胞培養液からなってもよい。
【0033】
したがって、ある態様では、本開示は、生物科学で用いられる製品などの液体製品用、またある態様では細胞培養液または血清などの製品用のパッケージとして説明される。本開示の一例示的態様は、左側面および右側面などの実質的に平面であり本質的に互いに平行に配されている側面と、2つの端部表面が実質的に平面であり本質的に互いに平行に配されている前端部表面および後端部表面と、この2つの側面および2つの端部に隣接し、これに対して本質的に直角をなす平面状の底部と、容器の内部にアクセスするための前記前端部に対して約45度で配された開口部を含むトップと、容器の無菌シールとなるよう構成された、360度未満、180度未満、または約90度未満の回転運動により密閉構成から開放構成へ可逆的に回転させることができるキャップとを含む容器であって、容器およびカバーはカバーの密閉状態または開放状態の視覚的表示となる容器と、カバーが色および数字を含む容器の内容物のコード化された視覚的インジケータを含むラベル付けシステムと、カバーの数字と色が繰り返される容器上のラベルであって、この色および数字が容器のもともとの内容物を示すラベルとを備える。
【0034】
ある態様では、本開示は、また、固体または液体材料製品の販売方法としての局面で説明され、方法は、顧客または潜在的な顧客にカテゴリー別に掲載されている製品に関する情報を提供し、容器に製品を提供し、各容器は製品のファミリーに関連付けられた色コードおよび/またはそのファミリー内の製品と関連付けられた数字、コード、またはその他の短い識別子とを含み、ある態様では各製品は個々に色およびこれに続く1から3文字の記号表記から識別することができる。さらに色コードおよび数字またはインジケータは、ユーザーによる識別が容易になるように容器の一部または全てに目立つように表示されてよい。ある態様では、製品グループまたはファミリーは、数字、文字、英数字のコードまたはその他の文字を含むコードなどの、短い識別コードにより識別されてもよく、製品ファミリーまたはグループのメンバーは個別に色により識別されてよい。
【0035】
ある態様では、本開示は、無菌状態の液体を含む無菌状態の材料を容器から容器へ移転する実験室の環境において、移転される材料および容器に残る材料の無菌性を維持しつつ効率を向上する方法を含んでもよい。この方法は、開口部とこの開口部にアクセス可能にし、これを密閉するキャップとを備える容器に無菌状態の材料の提供を含む。開示される方法は、以下のいずれを含んでもよい。容器にピペット装置の挿入に人間工学的に有利な角度をなす開口部を配する。人間工学的に有利な角度によって、出願人は、当技術分野で用いられる標準的な意味を有する語を意図しており、この文言は容器が、開口部にアクセスして内容物を容器から取り出したり加えたりするときに、ユーザーの運動がより少ないまたはより距離が短いまたはより快適でエネルギーを要さないまたはこのいずれの組み合わせとなるように、容器の開口部にアクセスするユーザーによる使用の容易性または運動の効率性を高めることができる開口部を有しているということを意味している。
【0036】
効率を高める方法の別の局面は、片手で開封可能なカバーを提供し、開放位置から閉鎖位置へ360度未満の回転で移動するカバーを提供し、カバーが開放位置にあるか、または閉鎖位置にあるかを示す視覚的表示を含むカバーを提供し、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0037】
効率を高める方法の追加的な局面は、容器を積み重ねたときに安定性が高まるように任意の突起またはくぼみを提供することができる。安定性を高めることは、保管時およびフードの下などの実験室の環境において容器を積み重ねることを促すことにより保管効率を高めることになる。容器の安定性は、また、内容物がこぼれる可能性を減少させ、ピペット使用の繰り返しなど容器があまり移動やスライドしない実験室の環境における効率的な運動を高める。したがって、本発明は、さらに、こぼれやその他のエラーを減少させる方法を含む。ある場合には、この方法は、このようなエラーが、少なくとも5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、75%、100%、120%、150%、など(例えば、約2%〜約20%、約5%〜約20%、約10%〜約20%、約2%〜約30%、約5%〜約30%、約30%〜約100%、約40%〜約150%、約50%〜約200%、など)減少する方法を含む。
【0038】
効率を高める方法のさらに別の局面は、容器に容器内の製品のタイプを識別する目立つ色コードおよび/または目立つ文字での1〜3文字の任意で色コードの色をした指示子を含む1つ以上のラベルを提供する。色コードおよび/または識別子を含む局面のラベルは、容器、カバー、またはその両方にあってもよい。色および/または識別子の組み合わせは、そのタイプの製品内の個々の製品を簡単に識別するためには十分である。容器ラベルと一致する色コードおよび/または色つきの数字またはその他の識別子を目立って表示させる一致するラベルをカバーに提供することにより、効率をさらに高めることもできる。
【0039】
ある態様では、本開示は、液体材料および/または無菌状態の液体の移転を含む材料移転の改良された方法および要素を提供することにより効率を高める方法に向けられる。このような態様の例を図24Aおよび24Bに示す。図24AおよびBに示すのは、図8〜10に示した容器に類似の容器である。図に示す容器は、キャップがはずされてディスペンサーまたはディスペンサーキャップに置き換えられている。ディスペンサーキャップは、本明細書に開示の容器またはボトルのさまざまな開口部のいずれにでも挿入されるようまたは合わさるよう構成されてもよい。ディスペンサーは、さらに、具体的な容積の液体を収容するよう構成されてもよく、ディスペンサーを所望の容積に満たす、または所望の容積をディスペンサーから取り出す支援をするために、1つ以上の側面に容積目盛マークを有していてもよい。ある態様では、ディスペンサーは使用の直前に開けることのできる無菌状態のプラスチックバッグなどの無菌状態のパッケージで提供される。ある態様では、ディスペンサーは、1回使用するよう構成された使い捨てであってもよく、またはディスペンサーは無菌状態で複数回使用するためにオートクレーブ可能であってもよい。
【0040】
使用の際は、図24Bに示すように、所望の量のボトルの内容物がボトルからディスペンサーに移転する。液体の移転は、ボトルの側面をフレキシブルとして液体がディスペンサーに絞られることによるアクティブな移転であってもよく、または液体は重力によって容器からディスペンサーに移転されてもよい。ある態様では、ボトルまたはディスペンサーは、液体がディスペンサーに流れるよう促すためにユーザーがトリガーを動作させ、トリガーを放して流れを止める、トリガーメカニズムを含んでいる。ある態様では、ディスペンサーは、バルブを含み、またはディスペンサーからの液体の逆流を防ぎ、所望のレベルに達した後もさらに液体が容器からディスペンサーに流れるのを防ぐのに効果的な1方向バルブを含む。
【0041】
ディスペンサーつきのボトルを用いて所望の測定された量の液体培地またはその他の製品を取り出すことができる。ある態様では、ディスペンサーは、複数の培養物に液体培地を与えるなど所望の量の液体を複数回取り出すことができるように繰り返しのプロセスで用いられてもよい。このように、ディスペンサーは、ある態様ではピペットの代わりに使用することができる。
【0042】
ディスペンサーの特定の態様の例を図25Aおよび25Bに示す。図示する態様は、本明細書に記載のディスペンサーとあわせて用いることのできるワークステーションまたは培地ステーションを含む。図示する培地ステーションは、1つ以上のボトルホルダーと、例えば組織培養プレートまたは他のレセプタクルのプラットフォームとを含む。ある態様では、ユーザーは選択したボトルの下に培養プレートの位置を合わせ、ボトルに取り付けられたディスペンサーを選択された量の流体で満たし、流体を取り出して培養プレートのウェルに入れる。ステーションは、細胞培養プレートまたはその他のレセプタクルを複数の液体を取り出す1つ以上のボトルホルダーの下にそろえる位置合わせ装置を含んでもよい。ある態様では、プレートはボトルの下に手で置いてもよく、またはボトルホルダーもしくはプラットフォームを互いに動かして、1つ以上の液体を複数の培養物に取り出す1つ以上のボトルの下のプレート群にあわせてもよい。
【0043】
本明細書に開示する効率の向上は、当技術分野で知られている任意の測定方法で判定することができる。このような測定は、補充の注文におけるエラー率の測定、または細胞培養に補充を追加するまたはその他のプロセスにおけるエラー率の測定を含むが、これに限らない。効率の向上は、また、実行された培養物またはその他のプロセスの数、または特定の作業者もしくは作業者のグループによって行われた完了したプロジェクトもしくは実験の量、またはその他の特定のセッティングにおける生産性の任意の指標を含む。
【0044】
効率の向上は、また、特定のセッティングにおける作業者の代表グループの調査により測定することができる。ある態様では、本開示は、実験室作業者の効率または実験室の成果を、1%から10%、1%から20%、1%から30%、1%から40%、1%から60%、1%から80%、1%から100%、10%から20%、10%から40%、10%から50%、10%から70%、10%から85%、10%から100%、30%から60%、30%から80%、30%から100%、40%から60%、40%から80%、40%から100%、50%から70%、50%から90%、50%から100%など、高める方法を含む。
【0045】
本開示は、また、特定の局面では、改善された生物学実験室で使用する製品の提供方法として説明されてもよい。ある態様では、この方法は、製品およびサービスの説明を例えば固体または液体材料製品の電子的または紙とインクのカタログでユーザーに提供し、製品が保管容器またはパッケージでユーザーに提供されることを含む。ある態様では、容器は本明細書に記載の製品のファミリーに関連付けられた色コードとそのファミリー内の製品と関連付けられたインジケータとを含み、各製品は色およびこれに続くインジケータから識別することができる。色コードおよびインジケータは、ユーザーによる識別が容易になるように各容器に目立つように表示されることができる。実際には、改善された方法は、電子的カタログを顧客がアクセス可能なコンピュータシステム上に維持し、少なくともいくつかの製品が色コードおよび数字またはその他のインジケータによって識別可能および検索可能であることを含む。
【0046】
そのため、顧客は、例えばインターネット接続を介して電子的カタログにアクセスし、顧客が注文する容器のラベルにある色および数字またはインジケータを入力することによって製品を検索することができる。ある態様では、企業または供給者はウェブページをウェブサーバーに維持する。ウェブページは、一般的な会社情報、製品、サービス、投資情報、などの情報および/または情報へのリンクを含むことができ、また、1つ以上の製品カタログへのリンクを含んでいてもよい。ある態様では、カタログは、インターネットへのコンピュータ接続を有する市民であれば誰でもアクセス可能である。ホストウェブページは、また、ユーザーがユーザーアカウント名とパスワードを入力することができる入力ボックスを備えてもよい。承認されたアカウント名およびパスワードの入力により、承認されたユーザーを注文情報の入力が可能なサーバーのセキュアなエリアにリンクさせる。
【0047】
セキュアなエリアでは、ユーザーは、購入履歴などのアカウント情報、特別価格、またはさまざまなサブアカウント情報などにアクセスすることができる。ユーザーは、また、カタログなどの検索可能な1つ以上の製品またはサービスの説明にアクセスすることができる。ユーザーが検索語または注文する製品のインジケータを入力することができるスペースが提供されてもよい。例えば、ユーザーはその色および番号が所望の製品のインジケータであるならば「青29」と入力してもよい。青29と関連付けられた製品の注文は、別の注文が入力される間は「買い物かご」などと呼ばれる一時的なメモリに格納される。顧客は、キーワードまたは製品ファミリーによっても製品説明を閲覧することができる。例えば、ユーザーが「青」をサーチエンジンに入力すると、「青」として指示されるファミリーにある全ての製品の載ったページを受け取ることができる。各製品リスティングは、製品の説明、容量、および価格を含んでよく、特定の製品の注文のためのチェックボックス、または買い物かごに追加するべき製品の数を入力するボックスを備えてもよい。
【0048】
注文し終わると、ユーザーは配送先住所、注文番号、またはその他の情報を含む請求情報を入力または確認して注文を完了するチェックアウトへと誘導される。ウェブサイトは、ユーザーが選択し確認した注文を送信するボタンを備える。注文は、その後、配送部門および請求部門が注文を完了するためにアクセスすることができるデータベースに電子的に転送される。また、1つ以上の部門に、eメールまたはその他の手段で注文を受けたことが通知されてもよい。注文された材料は、その後、在庫から引っ張りだされて、パッケージされ、パッケージに請求書を同梱してユーザーに配送される。また、請求書は別便で送られてもよい。記載のシステムは、例示的なものであり、開示された態様は電子的注文に限らない。注文プロセスは、また、受注部門への電話によっても完了することができる。電話では、顧客はカスタマーサービスに色コードおよび識別子を伝え、その後注文は供給者の組織内で伝達される。また、顧客はメールまたはファックスで注文を送ることができる。注文は、また、電話回線または衛星回線などの無線回線を介して行うこともでき、ここでユーザーは会社の担当者またはコンピュータと視覚的またはテキスト情報を交換することができる。
【0049】
ある態様では、本開示は固体もしくは液体試薬または製品を複数のユーザーに対してオンラインで販売するシステムを含んでもよい。開示されたシステムは、ユーザーのコンピュータとの電子的インターフェースを提供するよう構成されたサーバーコンピュータを含んでもよい。このようなコンピュータは、任意で、中央処理装置、ソフトウェア記録媒体、およびユーザーにインタラクティブなグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を提供するのに効果的なソフトウェアを含んでよい。言うまでもなく、サーバーコンピュータは単一のコンピュータでもよく、さまざまな機能を持つ1つ以上のコンピュータのネットワークでもよい。コンピュータは、また、ユーザーに販売するために提供されているさまざまな品目の価格情報のソースへの電子接続を含んでもよい。この接続は、電話回線を介してもよいし、無線衛星受信機を介してもよいし、インターネットもしくはインターネット接続を介してもよいし、またはその他の当技術分野で公知の方法で行われてもよい。コンピュータは、また、任意でユーザー選好データベースを格納する記録媒体、サーバーの特定のエリアへのアクセスを承認されたユーザーのみに制限するファイアウォール、およびユーザーコンピュータにアクセスできるネットワークへの電子接続を含んでもよい。
【0050】
ある態様では、サーバーはウェブサーバーであってユーザーのサーバーへの接続はワールド・ワイド・ウェブ、または無線接続を含むインターネットを介して行われる。当技術分野に周知のまたは今後開発されるようなものを含むその他のネットワーク接続もまた用いることができることは言うまでもない。そのため、ユーザーのコンピュータは、デスクトップであってもよいし、ユーザーがインタラクティブに電子的インターフェースに接続することのできるラップトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント、電話端末、またはその他の機器などのポータブルコンピュータであってもよい。
【0051】
コンピュータ制御システムの例を、図21の図の形式で示す。このシステムは、データベース記録媒体420に接続されたサーバーコンピュータ400を含む。サーバーは、また、承認されていないユーザーからのアクセスを防ぐためのファイアウォール430を含む。サーバーは、複数のユーザーコンピュータ450が接続することのできるネットワーク440に接続されている。
【0052】
本明細書で使用されるように、カタログは品目の序列化されたリストであり、各品目または一部の品目の説明があることが多く、印刷されたペーパーリスティングであってもよいしディスクまたはその他の電子メディアに格納されコンピュータによりローカルまたはリモートにアクセス可能な電子的リスティングであってもよい。カタログの品目は、カタログ番号によりカタログから具体的な品目が識別されその具体的な品目の注文に用いることができるように、ファミリーまたは主題によってグループ分けされることが多く、各品目は個々の製品番号または英数字の記号表示に関連付けられることが多い。薬品および生物学製品の供給者のカタログなど、カタログには、多数の品目が掲載されていることがあり、カタログ番号が6〜8桁またはそれ以上であったりアルファベットの記号表記、ダッシュ、およびその他のインジケータを含むことがある。このような数字は覚えるのが難しく、また製品には読みにくい小さい字で表示されることが多く、また、そのような数字をカタログからの注文や再注文に用いる際にエラーが起こる可能性が高くなる。
【0053】
本明細書で使用されるように、情報または色コードの目立つ表示で用いられる「目立つ」という語は、目立つ表示とは、背景とのコントラストが高く、目を引き、目立ち、注目されるものであること、文字の場合には読み取れる文字のサイズまたは色であること、または通常の視力が3フィートの距離から認識可能な色であることを示すことを意図している。
【0054】
本開示を通じて、そうではない旨の記載がない限り、「含む(comprise)」という用語または「含む(comprises)」もしくは「含んでいる(comprising)」などの変形は、明確には述べていないその他の要素も含むことができるように、「含むがこれに限らない」ことを意味するものと理解される。さらに、そうではない旨の記載がない限り、「不定冠詞(a)または「定冠詞(the)」の使用は単一の物体または要素を意味してもよく、複数を意味してもよく、または1つ以上のそのような物体または要素を意味してもよい。
【0055】
以下の図面は、本開示の特定の局面をさらに示すために本発明の明細書の一部をなしこれに含まれる。本開示は、これら図面の1つ以上を本明細書に提示する具体的な態様の詳細な説明と合わせて参照することにより、よりよく理解することができる。
【0056】
詳細な説明
本開示は、一つには、ラベルおよび/または容器に関する組成および方法に関する。一局面において、本発明はラベル(例えば、容器のラベル)を含む。このラベルは、たとえば、以下の特徴の1つ以上を有するように構成されてもよい。(a)ラベルを別のラベルから見分ける1つ以上の迅速に識別可能な視覚的手がかり、(b)ラベルの識別を可能にする1つ以上の色コードおよび/または1つ以上の記号表示(例えば、シンボル、数字、文字、など)または記号表示の集まり、(c)マジック(例えば、フェルトペンなど)、ペン、鉛筆、などの筆記具を用いて書き込みを行うのに適した1つ以上のスペース(例えば、単独または集合的にラベル全体の25%、35%、45%、55%、65%、75%、80%を越える割合を占めるスペース)、(d)例えば、ラベルを容器または他の品目に貼り付けるために用いられてもよい1つ以上の接着剤で覆われた側面、(e)使用条件下でラベルに耐久性を持たせるような方法および/または材料での構成(例えば、オートクレーブされた、ベンゼンやメタノールおよびエタノール、イソプロパノールのようなアルコールなどの有機溶剤に抵抗性がある、など)(f)ラベルの履歴の視覚的識別を可能とするような特徴を含む(例えば、ラベルがオートクレーブされたときに変化するようなインジケータを含む)、(g)平坦な表面への添付に適している、(h)丸みを帯びたおよび/または湾曲した表面への添付に適している、および(i)「ブランド認知」を可能にする(例えば、「Invitrogen」、「GIBCO」、などの商標を含む)。したがって、本発明は、ラベルと、ラベルを含む容器と、このようなラベルと容器とを採用した方法とを含む。本発明のラベルおよびこのようなラベルを採用した方法の追加特徴は、本明細書の別の箇所に記載する。
【0057】
本開示は、さらに、容器(例えば、試薬を収容するように構成された容器)を含む。この容器は、たとえば、以下の特徴の1つ以上を有するように構成されてもよい。(a)内容物が(i)オリフィス(例えば、容器の内容物を加えたり取り除いたりする開口)からこぼれたり落ちたり、(ii)カバーがある場合には(i)のオリフィスのカバー(例えば、「キャップ」、「カバー」、または「ふた」)にふれたりすることなく、容器がさまざまな位置で保管可能な形状、(b)容器が効率的なスペースの利用が可能な方法で他の容器とともに保管可能な形状(例えば、積み重ねおよび/または複数の容器を間にスペースがほとんどまたはまったく無い状態で配置することができる形状)、(c)ラベル(例えば、本明細書の別の箇所に記載するような本発明のラベル)、(d)オリフィス、および(e)オリフィスのカバー(例えば、「キャップ」または「ふた」)。本開示の具体的な局面を図8〜10に示す。したがって、上記のように、本開示は容器(例えば、ラベルつき容器)と、このような容器を採用した方法を含む。ラベルを採用した容器および方法の追加特徴は、本明細書の別の箇所に記載する。
【0058】
本開示は、また、一つには、実験室効率を高めるシステムおよび方法、細胞増殖培地および血清などの液体またはその他の材料を、微生物学的および細胞生物学産業および研究施設に、販売および補充するシステムおよび方法に関する。ある態様では、本開示は、固体または液体試薬の保管、輸送、販売、使用、注文システム、および、識別の容易性、保管の容易性および順応性、再注文の容易性、およびボトルの安定性の増加により効率を高めるよう構成された、即座にラベルおよびカバーが読み取り認識できる改良容器またはボトルを含んでもよいが、これに限らない製品を含む。ある態様では、開示されたシステムは、識別の容易性および無菌状態のボトルの取り扱いによりエラー率および汚染を減少させ、概ねボトルの内容物の識別を大幅に容易にするよう構成されている。ある態様では、このシステムは、ボトルの内容物および必要であれば内容の識別、注文、再注文および補充に必要な情報を即座に認識することのできる改良されたボトルならびにボトルおよびカバーのラベリングを採用する。
【0059】
ラベル
本開示の一局面は、本明細書に開示のラベルによって実施される。このラベルは、再注文プロセスを単純化し製品認識を向上させることにより、効率を増加および/またはエラー率を減少するよう構成されてもよい。ラベルは、いくつかの異なる種類の情報特徴を含んでもよく、こうした特徴はさまざまな方法でラベル上に配置されてもよい。ある態様では、ユーザーは、ラベルを見ることによりボトルの内容物をすばやく簡単に識別し、ボトルまたはカバーに個人的な印をつけ、ラベル上に符号化された製品情報を用いて製品を再注文し、および/またはラベルから重要な製品情報を読み取ることができる。ラベルの色コードにより、例えば、ユーザーがボトルを取り扱うことなくボトルの内容物の識別が可能になる。同様に、再注文用の製品番号またはその他の記号表示および重要な製品情報は、通常の視力を有する人物の腕の長さの距離でラベルから簡単に確かめられる。本明細書に説明するラベルと特徴のいくつかの例を図3〜18の容器の図面に示す。
【0060】
ラベルは、別の媒体に部分的または完全に印刷されて接着剤またはその他の手段によりボトルおよび/またはカバーに貼り付けまたは取り付けられてもいし、直接容器および/またはカバーにペイント、印刷、または染色されてもよいし、容器表面にエンボスされたラベル部分とともに製造されてもよいし、容器の材料に含まれてもよい。本開示の更なる局面では、容器およびカバーのラベルは、容器とは別個に提供されてもよい、ユーザーが容器に添付または容器とは別に使用してもよい。ラベルは、また、ラベルつき容器およびカバーと組み合わせて提供されてもよい。例えば、さまざまな情報を含んだ小さなラベルは、パッケージに貼り付けられてもよいし、特定の種類の製品の保管スペースを示すまたは特定の製品の色コードおよび番号コードの記録としてカタログあるいは実験室のノートに貼り付けるために用いる容器と一緒にパックされてもよい。
【0061】
システムとともに用いられてよいラベルのさまざまな態様は、以下を含むが、これに限らない。不透明、半透明、または透明な材料またはその組み合わせの2つのラベルセクションが用いられ、一方のセクションがボトルの前面用でありもう一方のセクションがボトルの背面用であり、底、トップ、およびボトルの横のある程度の部分を覆わないままにする態様。不透明、半透明、または透明な材料またはその組み合わせの、ボトルの周囲を完全に取り囲む1つの連続的なセクションを有し、ラベルの上および/または下のボトルの部分を覆わないままにする態様。不透明、半透明、または透明な材料またはその組み合わせの、ボトル全体を取り囲む1つの連続的なセクションを有し、底の部分およびカバーおよびボトルの相互作用領域だけが覆われない態様。不透明、半透明、または透明な材料またはその組み合わせの、ボトル全体を取り囲む1つの連続的なセクションを有し、カバーおよびボトルの相互作用領域だけが覆われない態様。ボトルおよびカバー全体が覆われ、ラベルを変更したり取り除いたりすることなくボトルを開けることができるミシン目がボトルとカバーの間にある態様。ボトルに、どの方向から見ても内容物が見えるように覆われていない領域のある、不透明、半透明、または透明な材料またはその組み合わせの1つ以上のセクションがある態様。
【0062】
上記のラベルの態様のいずれもが、ボトルの前面または背面または両方に、以下のうちのいずれかまたは全て追加的に含んでもよく、または含まなくてもよい。カバー、キャップ、またはふたの色コードに一致する1つ以上の色コード化された領域。ラベル上に、水平もしくは垂直、またはその組み合わせで印刷された情報。ボトルの内容物を示す目に見える製品識別子であって、色コード化された色の1〜3桁の数字(例えば、1〜8、1〜5、2〜10、など)または英数字の文字など、文字、数字、シンボル、絵のいずれの組み合わせを用いてもよい製品識別子。大きなマルチレイヤーの、取り外し可能かつ変形可能な、または永久的に取り付けられた、カバーの色コードに一致する色コード化された、ボトルに注釈をつけ個人の名前を記入するのに用いられる、取り外し可能であれば他のボトルへの情報移転を容易にする、「名称」、「開封日」、「添加物」を含んでもよいがこれに限らない1つ以上の印刷されたユーザー情報プロンプトを有しても有しなくてもよい空白のセクション。大きなマルチレイヤーの、取り外し可能かつ変形可能な、カバーの色コードとコーディネートされた部分的または全体が線で囲まれて色コード化された、ボトルに注釈をつけ個人の名前を記入するのに用いられ、他のボトルへの情報移転を容易にする、「名称」、「開封日」、「添加物」を含んでもよいがこれに限らない1つ以上の印刷されたユーザー情報プロンプトを有しても有しなくてもよいセクション。大きなマルチレイヤーの、取り外し可能かつ変形可能な、または永久的に取り付けられた、カバーの色コードに一致する色コード化された、ボトルに注釈をつけ個人の名前を記入するのに用いられる、取り外し可能であれば他のボトルへの情報移転を容易にする、「名称」、「開封日」、「添加物」を含んでもよいがこれに限らない1つ以上の印刷されたユーザー情報プロンプトを有しても有しなくてもよい空白の白または明るい色のセクション。大きなマルチレイヤーの、取り外し可能かつ変形可能な、または永久的に取り付けられた、カバーの色コードに一致する色コード化された、ボトルに注釈をつけ個人の名前を記入するのに用いられる、取り外し可能であれば他のボトルへの情報移転を容易にする、「名称」、「開封日」、「添加物」を含んでもよいがこれに限らない1つ以上の印刷されたユーザー情報プロンプトを有しても有しなくてもよい、部分的または全体が線で囲まれた空白の白または明るい色のセクション。グルコース含有量、タンパク質含有量、さまざまな塩分含有量、バッファー含有量、栄養混合物、ろ過程度、ロット番号、カタログ番号、ケース再注文番号を含むがこれに限らない具体的な製品の詳細を領域に対してコントラストのついた色でリストした領域。製品識別子と、温度範囲、光感度、使用期限、および容積を含んでもよいがこれに限らない文字、数字、シンボル、または絵を用いて表現されてもよい重要な製品情報と、取り囲む領域に対してコントラストのついた色で表示される説明的な製品名称とを含んでもよい1つ以上の領域。カバーの色コードと一致する1つ以上の色コード化された上記特徴と情報のいずれかまたは全てを含んでもよく含まなくてもよい領域。グルコース含有量、タンパク質含有量、さまざまな塩分含有量、バッファー含有量、栄養混合物、ろ過程度、ロット番号、カタログ番号、ケース再注文番号を含むがこれに限らない具体的な製品の詳細を領域に対してコントラストのついた色でリストした領域。詳細な製品警告。ペーパー14を入れてもよい拡張可能なポケット12、図3A参照。スキャン可能なバーコード。バーコード、製品再注文、およびそこに印刷されたロット番号のある取り外し可能なセクション16、図4参照。シールまたは異物混入インジケータとして使用することができる取り外し可能な接着剤セクション、図5参照。追加情報底面20を見せる取り外し可能なセクション。追加の注意書きスペースおよび具体的な製品詳細を含む広げられたセクション16、図4参照。取り付けされたプルアップまたは取り外し可能な識別、注意書き、およびインジケータタグ32、図6参照。取り外し可能な識別および情報転移セクション30、40、72、例えば図5、7、および15参照。装飾的要素。1つ以上の商標、企業名称、またはロゴ。
【0063】
本開示の一局面は、ラベルは、認識しやすく覚えやすいシンボル特定の製品を識別するのに用いられるように、簡単にアクセス可能なフォーマットで必要な情報を提供する。そのため、ある態様では、容器のラベルは、色コード化されたエリアまたはストライプを含む。このエリアは、容器の正面、背面、一方または両側面、または正面ならびに背面および/または一方もしくは両側面からはっきりと見えるストライプまたはエリアであってよい。色コード化されたエリアは、また、容器の1つ以上の側面に添付されたラベルの大部分または全部を含んでもよく、または容器またはカバーの全部または一部を覆うシュリンクラップであってもよい。そのため、ラベルの色コード化されたエリアは、容器の1つ以上の表面の1つ以上のラベルの1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%(例えば、約5%〜約100%、約10%〜約100%、約20%〜約100%、約30%〜約100%、約40%〜約100%、約50%〜約100%、約60%〜約100%、約70%〜約100%、約80%〜約100%、約5%〜約80%、約10%〜約80%、約20%〜約80%、約30%〜約80%、約40%〜約80%、約50%〜約80%、約60%〜約80%、など)までを含んでもよい。特定の態様では、ラベルは1桁、2桁、または3文字の、文字、数字、またはその他の符号を含む文字の組み合わせのいずれかの識別子を含み、色と合わせて特定の製品を示す。インジケータは、ラベルの色コード化された領域、または数字または英数字の指示子がコード化された色で印刷される白またはコード化された色にコントラストのついた色のラベルの別の領域に任意で印刷される。上記のようなラベルは、容器またはカバー(例えば、キャップまたはふた)に添付または印刷されてもよい。
【0064】
本開示のさらなる局面では、本開示のさまざまな容器のラベルは、色コードや製品識別子をわかりにくくさせることなくユーザーが注意書きをするためのスペースを提供する。そのため、容器および/またはカバーの1つ以上のラベルは、ユーザー注意書き用の空白のスペースを有してもよい。したがって、容器の1つ以上の面に添付されるラベルは、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%(例えば、約5%〜約100%、約10%〜約100%、約20%〜約100%、約30%〜約100%、約40%〜約100%、約50%〜約100%、約60%〜約100%、約70%〜約100%、約80%〜約100%、約5%〜約80%、約10%〜約80%、約20%〜約80%、約30%〜約80%、約40%〜約80%、約50%〜約80%、約60%〜約80%、など)以上または以下の使用注意書き用空白または未使用のスペースを有してよい。空白スペースは任意で白であるが、ユーザーによる書き込みにコントラストがつくのであればどのような色でもよい。さらなる局面では、カバーのトップに特定の製品を指定する色コードと数字を配してもよく、さらにユーザー注意書き用空白スペースを配してもよい。そのため、カバーは、SHARPIE(登録商標)またはその他のフェルトペンで簡単に注意書きができるような、白い材料またはユーザーによる書き込みにコントラストをつけるような任意の色であってよい。
【0065】
本発明のラベルの一例を図28に示す。このラベルは、試薬601の名称と試薬記号表示602とを含むフィールド600を含む。このラベルのついた容器に入っている化合物の1つ以上または全ての含有物が、図28に示すフィールド600または1つ以上のその他のフィールドに表示されてもよい。試薬記号表示は、文字、数字および/またはシンボルなどの符号を含む文字のどのような組み合わせであってもよい。さらに、試薬記号表示は、品目の大きさによって変化してもよい。例えば、「AA00」は250ミリリットルのD−MEM製品を表し、「AA01」は500ミリリットルのD−MEM製品を表してもよい。
【0066】
図28のフィールド600は、製品(例えば、容器の内容物)に対応する色をしている。その他のフィールドも、製品および/または容器の内容物を識別する色であってもよい。
【0067】
フィールド603はラベルにマークをつけるスペースである。このスペースは、通常、マーキング(例えば、黒いマーカーで書き込まれた情報)が簡単に目に見えるようになる色または視覚濃度となっている。多くの場合、フィールド603は白となる。
【0068】
図28のフィールド605は、沸点、凝固点、保管条件、蒸気圧、危険情報(例えば、催奇作用)、揮発性、溶解性、除去もしくは修復条件、感光性、などの情報を示すさまざまな情報および/またはシンボルを含んでもよい。
【0069】
フィールド604は、カタログ番号またはその他の製品識別子などの製品コード、ロット番号、および/または再注文記号表示を含んでもよい。
【0070】
フィールド606は、製品をすばやく識別するためのバーコードを含む。
【0071】
図28に示すフィールド位置、サイズ、内容は、単なる例示である。したがって、本発明は、例えばこれらのフィールドがラベルの別の位置に配されているラベルも含む。
【0072】
図28に示す1つ以上の特徴を含むラベルなど、本明細書に記載のラベルは、本発明のさまざまな局面で用いることができる。
カラーおよびスリーブ
【0073】
本発明のさらなる局面は、容器のキャップ、ネック、ショルダー、またはボディのうち1つ以上に取り付けられるまたはその周囲に取り付けられるよう構成されてもよい「カラー」または「スリーブ」、ならびにそのようなカラーおよび/またはスリーブを含む。ある態様では、開示されたシステムは、(a)容器に取り付けられ、設けられ、または個別に与えられた1つ以上のカラーを有する容器、(b)容器に取り付けられ、設けられ、または個別に与えられた1つ以上のスリーブを有する容器、または(c)容器に取り付けられ、設けられ、または個別に与えられた1つ以上のカラーおよび1つ以上のスリーブを有する容器、を含んでもよい。このカラーまたはスリーブは、例えば、以下の特徴のうち1つ以上を備えるよう構成されてもよい。(a)認識、内容物の識別、または容器への取り付けもしくははめ込みを容易にする1つ以上の形状(例えば、開放円錐形状、開放円筒形状、開放ピラミッド形状、など)、(b)容器またはその周囲への取り付けを可能とし(例えば、トップ、サイド、および/または底からの貼り付けを可能とする)、認識、内容物の識別、または情報の伝達を容易にするサイズ、色、デザイン、レイアウト、またはスタイル、(c)再利用、除去、伝達性および/または容器、実験室ノート、または保管エリアへの取り付けを可能とする1つ以上の接着剤側面またはエリア(d)再利用、除去、伝達性、容器またはその周囲への取り付け、水中または外での使用、および/または異なる保管温度(37℃、25℃、4℃、−20℃、および−80℃を含むがこれに限らない)での利用(例えば、−20℃〜−80℃などの温度から容器を取り除くなど、ユーザーを極端な温度から絶縁するような)を可能とする、1つ以上の材料(プラスチック、波形プラスチック、セルロース、可塑化カード、フォーム、ゴム、ラテックス、およびラミネート紙を含むがこれに限らない)、および/または交換可能な書き込み面(例えば、下の書き込みを見ることができるような1つ以上の透明なエリアとユーザーが注意書きを書き込める1つ以上の不透明なエリア)、または(e)容器またはその周囲への取り付け手段(プラスチック、接着剤、ひも、またはワイヤを含むがこれに限らない)。
【0074】
カラーおよびスリーブは、本明細書に記載の容器に容易に貼り付けられるものに限らない。図30に示すカラーに関して見られるように、本発明のカラーおよびスリーブは、開示全体が参照により本発明に組み込まれる米国特許登録番号379,521、同4,534,483、同5,783,440、同5,924,583、同6,210,959、および同6,818,438に開示されるような生物学実験室で用いられる容器を含む、どのような種類の容器に貼り付けられてもよい。
【0075】
カラーおよびスリーブは、広告(例えば、製品プロモーション、など)またはユーザーユーティリティなどの実用に供するよう構成されてもよい。ユーザーユーティリティの例としては、(a)書き込みスペースの提供、(b)安全データロット識別および本明細書に記載のその他の情報などの情報で容器の内容物をマークする、などがある。
【0076】
カラーおよびスリーブは、透明であっても、不透明であっても、透明な領域と不透明な領域があってもよい。ある場合には、透明および不透明なエリアは、カラーまたはスリーブが容器に貼り付けられる場合には、透明なエリアはラベルの情報の上に位置することになり、不透明なエリアはラベルのついていないエリアもしくはラベルのついたエリアの一方または両方上に位置することになるように位置づけられてもよい。容器にスリーブを用いる利点としては、(a)追加の書き込みスペースを用意する、および(b)書き込みのためにスペースを置き換える(例えば、書き込まれたスペースを書き込まれていないスペースで覆う)、がある。
【0077】
本発明のカラーまたはスリーブは、たとえば、以下の特徴の1つ以上を有するように構成されてもよい。(a)カラーまたはスリーブを別のカラーまたはスリーブから見分ける1つ以上の迅速に識別可能な視覚的手がかり、(b)カラーまたはスリーブの識別を可能にする1つ以上の色コードおよび/または1つ以上の記号表示(例えば、シンボル、数字、文字、など)または記号表示の集まり、(c)マジック、ペン、鉛筆、などの筆記具を用いて書き込みを行うのに適した1つ以上のスペース(例えば、単独または集合的にカラーまたはスリーブ全体の25%、35%、45%、55%、65%、75%、80%を越える割合を占めるスペース)、(d)例えば、カラーまたはスリーブを容器または他の品目に貼り付けるために用いられてもよい1つ以上の接着剤で覆われた側面、(e)使用条件下でカラーまたはスリーブに耐久性を持たせるような方法および/または材料での構成(例えば、オートクレーブされた、ベンゼンやメタノールおよびエタノール、イソプロパノールのようなアルコールなどの有機溶剤に抵抗性がある、など)(f)カラーまたはスリーブの履歴の視覚的識別を可能とするような特徴を含む(例えば、カラーまたはスリーブがオートクレーブされたときに変化するようなインジケータを含む)、(g)平坦な表面への添付に適している、(h)丸みを帯びたおよび/または湾曲した表面への添付に適している、および(i)「ブランド認知」を可能にする(例えば、「Invitrogen」、「GIBCO」、などの商標を含む)。
【0078】
本発明のカラーおよび/またはスリーブは、容器の販売時または販売前に容器取り付けまたは貼り付けられてもよく(例えば、メーカーにより取り付けられてもよい)、またはユーザーがさまざまな容器に取り付けることができるように個別に提供されてもよく、また、一時的、半永久的、または永久的な方法で取り付けてもよい。ある態様では、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、など)の一時的なまたは半永久的な方法で取り付けられてもよいカラーまたはスリーブは、販売者による製品パッケージとしての容器とは別個、あわせて、またはこれに取り付けて提供されてもよい(例えば、広告、プロモーション材料、またはその他の情報をユーザーに伝達するために、ユーザーが個別化または注意書きができるように、除去または情報伝達を容易にするために、または再注文を容易にするために)。
【0079】
カラーおよびスリーブは、多数の方法で容器に貼り付けられてもよい。例えば、これらの品目は、トップ、横、底から貼り付けられてもよい。さらに、カラーおよびスリーブは、貼り付け前に最終的な形状とされてもよいし、貼り付け後に最終的な形状をとることとしてもよい。後者の例として、カラーまたはスリーブは、容器の周囲を巻くよう構成されてもよい。具体的な態様では、スリーブは、例えば、容器の周囲を巻いたときにそれ自体および/または容器に接着する接着剤エリアを含んでもよい。
【0080】
加えて、1つ以上の永久的な方法で取り付けられてもよいカラーまたはスリーブは、提供者(例えば、販売者またはメーカー)による製品パッケージとしての容器とは別個、あわせて、またはこれに取り付けて提供されてもよい。提供者は、広告もしくはその他の情報をユーザーに伝達してもよいし、ユーザーがカラーまたはスリーブを個別化またはこれに注意書きができるように空白またはフォーマットされたエリアを提供してもよい。例えば、提供者は、保管エリアの前列にない、または通常の視力の人物から1、2、3、または4フィート以上先にある容器の内容物の認識を支援するために1つ以上の色をカラーまたはスリーブに組み込んでもよい。当然ながら、カラーまたはスリーブのサイズ、カラーまたはスリーブの色、色のついたカラーまたはスリーブのエリア、特定の条件下で目に見えるカラーまたはスリーブの量、特定の状況において存在する光の量など、多くの局面とともに視認性は変化する。
【0081】
多くの場合、本発明の容器はトップから見られることになる。したがって、カラーおよび/またはスリーブは、容器の上部が見えるとき(例えば、少なくともトップの5%、10%、15%、20%、25%が見える)に見えるように構成される。したがって、本発明は、部分的には、容器の上部に取り付けられるよう構成されたカラーおよびスリーブ、また、そのようなカラーおよびスリーブを有する容器、そのようなカラーおよびスリーブを容器に貼り付ける方法、およびそのようなカラーおよびスリーブを含む容器を提供する方法、また、カラーおよびスリーブ自体を提供する方法を含む。
【0082】
カラーまたはスリーブの部分は、ユーザーが注意書きを書き込めるように、あらかじめフォーマットされたエリア(「名称」、「開封日」、「添加物」を含んでもよいがこれに限らない)または空白または線で囲んだエリアを含んでもよい。加えて、カラーまたはスリーブの全部または部分(例えば、単独または全体でカラーまたはスリーブの25%、35%、45%、55%、65%、75%、80%、などより広い範囲を占める領域)は、別の容器への移動、実験ノートへの移動、または保管スペースの表示などの別の状況においてはスティッカーとして用いることができる接着面を有してもよい。例えば、カラーまたはスリーブの1つ以上の部分はカラーまたはスリーブの下の書き込みを見ることができる透明な材料であってもよく、カラーまたはスリーブの別の部分は底面の書き込みをわからないようにしてユーザーが必要なときに注意書きを書き込める不透明なエリアであってもよい(例えば、単純に追加の書き込みスペースが必要な場合、または先の注意書きが読めなかったり正しくなかったり期限が過ぎているなどして、新たな書き込みスペースが必要な場合)。
【0083】
本発明のカラーの例を図30に示す。図30に、丸いキャップにかみ合うよう構成された開口部701と、配されたときに容器の部分に接着するよう構成された接着剤エリア702と、6つの取り外し可能なタブ703とを有する本発明の態様を示す。接着剤エリア702は、通常、カラーの背面に配されることになる。さらに、このエリア702の前面部分は、書き込みに利用できることが多く、またカラーおよびカラーが貼り付けられた容器の識別情報を含んでもよい。
【0084】
取り外し可能なタブは、これが貼り付けられるその他の品目(例えば、実験ノートなど)に接着するようよう構成されてもよい。さらに、取り外し可能なタブ703は、あらかじめ印刷された情報を含んでもよく、および/またはそこに書き込みをするのに適していてもよい。当然ながら、類似の特徴がスリーブまたは本発明のラベルに存在してもよい。また、本明細書に記載のカラー、ラベル、およびスリーブの特徴は、必要に応じて、それぞれで用いられてもよい。言い換えると、例えば、本明細書に記載のラベルの特徴は、スリーブの特徴であってもよい。
【0085】
本発明のスリーブの例を、図31A〜31Cに示す。図31Aにおいて、スリーブ801の態様がボトル802の上部に配されている。スリーブ801にはユーザーによる特定の情報の記入に用いられるエリア803がある。当然ながら、スリーブのその他のエリアもそのような情報を含んでもよい(例えば、書き込むことができる)。さらに、スリーブは、追加情報を含んでもよく、特定の製品または特定の製品のカテゴリーと一致して色コード化されてもよい。
【0086】
図31Bおよび31Cに、それぞれ開放および閉鎖フォーマットの図31Aのスリーブを示す。図31Bにおいて、スリーブ801は、エリア805に添付されて図31Cに示す閉鎖円形スリーブを形成するよう構成された接着剤エリア804を含んで示される。
【0087】
本発明のスリーブ1046の別の態様を図36に示す。この場合、スリーブは図8に示すように容器にはまるよう構成されている。スリーブ1043の側面の1つで容器の2つの上傾斜パネルの一方に対応する側面は、ほとんど空いた状態になっている。オープンエリア1042は、開封時の立体障害が最小限となるようにスリーブが容器の上を通過することができるよう構成されている。この側面1043の「リップ」は、リップがある容器のパネルに接触するよう構成されている。側面1044および1045は、その他の表面同様、容器の内容物に関する情報を含んでもよく、および/または書き込みに利用できるようになっていてもよい。また、スリーブ1046の1つ以上の後部エリアは、スリーブを容器に添付するための接着剤を含んでもよい。
【0088】
多くの場合、本発明のスリーブは、カバーが取り除かれていないボトルの上を通過してもよいようによう構成されることになる。ある場合には、スリーブを曲げてカバーにはまるようにすることが必要となってもよいが、たいていの場合に、スリーブをカバーエリアにはめ込む応力はスリーブが裂けるほどにはならない。したがって、多くの場合、本発明のスリーブは可撓性のある材料で作られる。
【0089】
ボトル
本開示の更なる局面を、本明細書に開示の容器またはボトルのさまざまな態様において示す。これらの開示される態様には、効率を増加および/または漏洩および汚染の可能性を減少するよう構成されたものがある。具体的な態様には、ユーザーの動きの精度および/または効率を促進するような形状および/または全体的な構成を用いる容器(例えば、ボトル)がある。多くの場合、本明細書に記載のさまざまな態様は、ユーザーフレンドリーなラベル面を提供する。これは、ひいては、より高いユーザー効率および/または低い漏洩につながり、これによりコストを削減することができる。システムは、また、片手で開閉ができボトルの取り扱いを最小限にする密閉メカニズムを利用することができ、これにより汚染を減少しさらにユーザー効率を高めることができる。特定の用途に応じて、本明細書に開示の容器は、利用状態および/または必要な場合に食品医薬品局が公布するような連邦規制の要件を満たすようテストされた材料より構成されてもよい。
【0090】
容器の構成のさまざまな態様を、以下に説明する。しかしながら、言うまでもなく、これらの構成は単に例示的なものであって、本明細書に開示される発明の範囲全体を説明するものではない。図3Aおよび3Bは、スライドトップ容器の斜視図である。容器のトップ4は、ユーザーにより片手または親指で操作することのできるスライドメカニズムである。スライドトップは、3つの位置をとりうる。図3Aに示す第1の位置では、容器に第1開口部6が現れる。この開口部は、容器から液体を注ぐ間液体を流すリップを有する。図3Bに示す第2の位置では、スライドトップは反対方向に動かされてピペット装置のように容器から流体を引き出すのにより適した形状である大きな円形開口部8が現れる。第3の位置は、図示されていないが、スライドトップが装置の中心に位置し、両方の開口部を閉鎖して密閉する閉鎖位置である。
【0091】
図4に示す容器は、フレキシブルトップ容器である。容器は、より簡単に含有物にピペットでアクセスできるように開口がユーザーに向かえるようにネックエリア10に変形可能な材料で形成される。同図に示すラベルは、上述の通りである。ボトルの形状により、この容器のある態様では、ときどきしか必要とされない情報を含むラベルは容器の底面にとりつけられている。態様は、取り外し可能でないカバー22も含む。カバー22およびスライバー24は一緒に形成され、カバーは、ここでも片手で、ボトル上でスナップ開閉できるよう構成されている。
【0092】
容器の別の態様を図5に示し、本明細書で使用されるように、この容器を楔形容器と呼ぶ。この形状は、従来の丸みをおびたボトルよりもより効率的なスペース利用でボトルを横に並べて保管できる点において、保管において利点を有することがある。楔形または三角形形状は、また、取り扱いまたは掴むのが簡単であり、ラベルの露出を最大にすることができる。同図に示す態様は、色つきスティッカー30またはその他の識別情報がカバーの下に配されて保護されるよう、取り外し可能なカバーの上に重ねられた透明なカバー34を含む。図5の容器は、また、カバーが閉じており密閉位置にあることを示すカバー34上の突出部と揃ったインジケータストリップ18を含む。また、本明細書に記載の態様のいずれにも追加することができる温度インジケータ36も示されている。
【0093】
図6に示す容器の態様は箱型または箱のような容器である。この容器は、効率的な保管ができるよう構成されており、前列に配されていない容器について見ることができるプルアップタブ32を含む。図に示すカバーは、片手でのボトルの開閉を容易にする突出部38を含み、カバーが開放位置であるか閉鎖位置であるかを示す容器上のマーカーと位置を合わせることができる。チャンバーを2つ有する容器の態様を、図7に示す。ボトルは、液体のもとの容積を保持する下部チャンバーとチューブ46により下部チャンバーに接続された上部チャンバー44とを含む。液体が引き出される場合には、下部チャンバーが圧縮されて、液体の一部がチューブを上って上部チャンバーに入るようにするが、この上部チャンバーでは下部チャンバーをかき回すことなく液体がピペットと接触する。個別に取り外すことのできるラベル40は、ボトル間、またはボトルと実験室のノートもしくは必要に応じてそのほかとの間で情報を移転するために用いられ、同様に個別化し、カバー48に取り付けることができる。
【0094】
本開示の別の局面は、図11に示す容器において実施される。この容器は書籍型であり、簡単に片手での開閉および液体の引き出しができるよう構成される。トップ50は、親指でフリップオープンして、容易にアクセスできる正面に向かって傾斜した開口部52が現れるため、ユーザーがピペット装置を挿入するために容器の上に届く必要がない。形状は、また、ユーザーによるラベル付けおよびメーカーによる内容物のコード化用のスペースが十分に取れるように容器の3側面を包むラベル54となり、正面が透明なままで内容物の容積と色とが簡単に見えるようになっている。
【0095】
円錐容器を図12に示す。この容器はユーザーが注意書きを書き込むための平坦な表面を有しないが、ユーザーがラベル付けできるようにさまざまな円周の容器にはめ込むことができるリング60を備えている。容器は、また、これに合った円錐カバー62を備える。配達時には、再注文に有用なコンピュータ読み取り可能なバーコードを含む接着剤ストリップ(不図示)でシールされている。
【0096】
さらなる容器デザインを図13Aおよび13Bに示す。この態様は、硬い外部カバー64と、液体内容物を収容する柔らかく折りたたみ可能な内部バッグ66とを含む。硬いカバーは、ボール紙または硬質プラスチックからなってもよく、容器の3面を包むラベルを組み込んでもよい。外部カバーは、また、ユーザーが容器を個別化するために、ユーザー注意書き用のタブ68と、取り外し可能なマーカー65とを組み込んでもよい。カバー63は、カバーの回転を容易にし、カバーの開閉状態を示すためのリッジとともに示されている。図13Bに示すように、本明細書に開示する色コードの一部であってもよい色のついたストリップ67は、カバーの下に配されてカバーが開放位置にあるときに露出される。ある態様では、取り外し可能なストリップ61が備えられて、ボトルから別のボトルや実験室ノートなどへの情報の移転、または再注文に用いられる。広口容器を図14に示す。このボトルは、ピペットの使用を用意にするために傾斜した開口部を有し、ボトルおよびカバーは、ユーザーにカバーが空いているのか開いているのかを知らせるインジケータ71を有する。図に示すように、カバーを4分の1回転させるだけでカバーは開閉される。図に示すラベルは、ユーザーが簡単に認識できるよう背面に目立つように表示された色コードおよび数字情報73を含む。図示した態様は、また、安定性を与えるために重りのついた底部と、汚染を引き起こすことなくボトルから液体全部を取り出しやすくするために後部に向かって傾斜した底部とを含んでもよい。
【0097】
平坦な容器を図15に示す。この容器は、効率的に積み重ねることができ、色および数字をコード化した挿入物72をカバー74の下に使用することにより、正面に色および数字コード情報を提供することができる。図16は、トグルタイプの開口部を有する容器の態様を示す。トップ76は、フリップアップすることで片手で簡単に開けて傾斜した開口部(不図示)を現わすことができる。トップは、また、内容物を色および数字コード化するための傾斜した、並べて保管している間に正面から見ることができる傾斜した表面78を提供する。ある態様では、トップをシュリンクラップシールまたはセーロンで覆ってパッケージは配達され、ストリング79がボトルの開封を容易にするために配される。本開示の別の局面は、図17および18に示すように傾斜したトップを有する楕円形状の容器である。このトップは、また、使用および保管中にラベルが読みやすいように傾斜した前表面80を備える。トップの後部は、フリップトップを押圧して傾斜したピペット開口部(不図示)を現わす凹部82を含む。これにより、ユーザーは、開口部近くに手を置くことなくトップを開けることができ、これにより汚染の可能性を減少することができる。周囲にまかれたラベル84は、メーカーのコード化およびユーザー注意書きに十分なスペースを提供する。
【0098】
上記の態様のそれぞれは、また、以下の特徴のいずれかまたは全て含んでもよく、また含まなくてもよい。ピペットのアクセスが容易になる広いボトル開口部、ボトルの温度を受動的に明らかにする外温度インジケータ、カバーが閉鎖およびシールされた位置にあるか、または開放およびシールされていない位置にあるかをカバーを参照して表示する閉鎖インジケータ、ボトルが空いているときには見えるがシールされているときには見えないカバー・ボトル相互作用領域上の色インジケータ、360度未満の回転でカバーを取り除くことができるカバー・ボトル相互作用領域、使用または保管の間のボトルの転倒を防ぐ重量を加えるための厚みまたは重みのついたベース部、ボトルの内容物すべての除去を容易にするために傾斜した底部、内容物へのスムーズなアクセスと除去を容易にするための傾斜したボトルネック、ボトルの部分にあるおよび容器内の液体の容積が判断または推定できる容積等級。説明した態様のいずれも、異物混入の証拠のための容器の全部または全部の周囲にシュリンクラップを含んでもよく、本明細書に記載の色コード、または色および数字コードを組み込んでもよい。
【0099】
カバー
本明細書に開示されるカバーは、ある態様では、特に片手で簡単に開けることが可能でありつつ無菌性を保つために、さまざまな容器態様と互換性があるよう構成されてよい。カバーは、さまざまな形状およびサイズであってよく、いくつかの態様では360度未満の回転で除去することができるスナップ閉鎖、ねじ閉鎖、ストッパー、スライド閉鎖、レバー閉鎖、またはねじルアー(threaded luer)などボトルに取り付ける任意の許容範囲の方法を用いるよう設計されてもよい。カバーは、また、最初の使用の前に、カバー・ボトル相互作用領域を包んでユーザーにそのボトルがまだ開封されていないことを知らせる保護包装であるセーロン(celon)とともに配達されてもよい。このセーロンは、薄いプラスチックなど任意の適切な材料から形成されてよく、また任意でセーロン除去を容易にするように最小限の圧力だけがかかると機能しなくなるように構成されたあらかじめスコアのついたセクションとともに形成されてもよい。セーロンは、あらかじめスコアのついたセクションのかわりにまたはこれに加えてストリングまたはその他のプルを有していてもよく、これを引っ張ることによりセーロンが切断されて除去が容易になる。加えて、セーロンのセクションには接着剤であるものがあってもよく、ボトルから取り除かれると、ボトルのラベルとして用いられるように接着により際取り付けができてもよい。セーロンは、また、本明細書に記載の色および数字コード化を組み込んでもよい。
【0100】
カバーは、さまざまなボトルの態様に対応可能なように変化してもよく、以下のものを含むが、これに限らない。不透明、半透明、または透明な材料、またはその組み合わせからなる丸みを帯びた白いボトルカバーであって、開放を容易にするための1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、10、20、30、1〜50、10〜70、20〜80、25〜40、など)の垂直なリッジを有してもよいし有しなくてもよく、トップに色つきの領域および色つきの製品識別子のいずれかまたは両方を有するボトルカバー。不透明、半透明、または透明な材料、またはその組み合わせからなる丸みを帯びた色つきのボトルカバーであって、垂直なリッジまたはその他のテクスチャのあるエリアを有してもよいし有しなくてもよく、製品識別子を有しても有しなくてもよいボトルカバー。不透明、半透明、または透明な材料、またはその組み合わせからなるおおむね丸みを帯びたボトルカバーであって、リッジを有してもよいし有しなくてもよく、インジケータまたは片手での開放を容易にするフラップを有し、インジケータの位置に基づいてボトルの開閉状態を示すボトルカバー。カバーの内部を開けたときに汚染に露出しないラベル用の大きな表面を有する、ヒンジで連結された2つの傾斜したカバー。内容物にアクセスするための1つ以上の開口部を有する双方向スライドトップカバー。シーソータイプの、トグルタイプカバー。またはフリップトップカバー。ある態様では、本明細書に開示するカバーは、また、カバーを不注意で開けることを防止する安全機能を含んでもよく、または揮発性の材料を含む容器については安全換気システムを採用することができる。
【0101】
本発明のカバー1001の例を図32A〜32Fに示す。図に示すように、カバー1001は、図33A〜33E、34A〜34E、35A〜35Eの容器にはまるように構成されている。カバー1001は、上述の色コード化されたラベルを取り付けるエリア1002と、ユーザーに把持しやすさと人間工学的な利点を提供するリッジ1003と、ボトルを簡単に開けることができるようにするねじ切り1004とを含む。図32Cに、カバー1001の切り欠き側面図を示す。ここで、内プラグ1007の幅1006は33.37mm、カバー側面1009からのその角度1008は60度である。内プラグ1007の有効幅1010は38.87mmである。ねじ切り1004のより詳細な図を図32Dに示す。カバーの第1のねじ1011までのベース高は2mmである。カバーの第1のねじ1012の総幅は1.19mmであり、カバーの第1のねじ1013の全体の高は2.386mmあり、ねじ角度1014の下端は45度であり、ねじ角度1015の上端は10度である。図32Eに、本明細書でとりあげた開閉メカニズムを示す。図32Fに示すように、カバー1018の全体の高さは、24.5mmであり、カバー1019の全体の幅は48.09mmである。
【0102】
上記の態様のそれぞれは、また、以下の特徴のいずれかまたは全て含んでもよく、また含まなくてもよい。くぼんだトップ、カバーの所定の位置にロックしてカバーの色コード化または個別化を可能とする取り外し可能な透明または半透明のカバー、カバーの所定の位置にロックし、ユーザーが注記することができ情報移転に用いることができる取り外し可能な不透明なマーカー、例えば、カバーの溝をボトルの溝と合わせるまたはカバーの突起をボトルのギザギザのまたは隆起した円と合わせるなどカバー上のいくつかの特徴のボトルの部分の配置に基づいてボトルの開閉状態を表示するインジケータ、カバーのねじが切られたセクションが無菌状態ではない表面またはカバーにロックされるアドオンマーカーと接触するのを防止し、ユーザーがボトルにマークをつけるまたは個別化できるようにする、カバー・ボトル相互作用領域を超えて延伸しボトルのトップの一部を覆うねじが切られていないフレア、ユーザーが追加のタグを追加またはボトルの操作を支援することができるように穴の空いたカバー上のリッジまたは突起部、許容できる材料からなり、カバーがボトルから分離することを防止する紐、および開放されているときにカバーがボトルの側面と接触するのを防ぐ硬い紐。開示されたカバーのいずれも、製品の色コードに一致する色がつけられた材料からなってよく、またはカバーのいずれもユーザー注意書き用に顕著に白いまたは明るい色のついたスペースを組み込んでよい。
【0103】
本発明の容器の例を図33A〜33Cに示す。ボトルは、四角い足跡と、ラベルの添付または注意書きを容易にする本質的に平面の側面と、ピペットの使用を容易にする広い開口と、ボトルに収容されている材料のおおよその量をすばやく識別できるようにする目盛マーク1023とを含んでいる。ボトル1021の全体的な高さは96.21mmであり、ボトル1022の幅と奥行は51mmである。ボトル1020のねじ領域の高さは23mmである。ボトルの平均壁厚1027は0.86mmである。開口部1026の内径は36.6mm、開口部1025の外径は41.43mmであり、ねじの始まり1024までの開口部の外径は43.81mmである。図に示すボトルでは、奥行1022、幅1022、全体的な高さ1021の比率は約1:1:1.89である。ここで、奥行:幅:高さの比率は、注ぎ口を含むトータルな容器高に基づいて計算される。側面の長さの比率(例えば、図26A〜26Cの説明およびA:BまたはA:Cの比率を参照)は、図33A〜33Cの容器または本発明のその他の容器の定義に用いられる。多くの場合、図33A〜33Cに示すような容器の容積は、10、15、20、25、30、35、55、65、75、100、157、173、196、200、250、350、400などである。(例えば、約10〜400、約50〜400、約100〜400、約10〜300、約10〜200、約50〜300、約50〜200、など)。
【0104】
本発明の容器の追加的な例を図34A〜34Eに示す。例3のように、ピペットでボトルを簡単に空にできるように、ボトルは長方形の足跡と、傾斜した開口部と、丸みを帯びた角を有している。上述したその他の利点もここに組み入れられている。加えて、ボトルは、ボトルに収容されている材料のおおよその量をすばやく識別できるようにする目盛マーク1023を正面の左右に有している。同図には、ボトル分割線1031とラベルを添付するエリア1032も示されている。分割線は、別々に作られた2つのセクションが容器を形成するためにあわせされたときに形成される。このボトルの平均的な壁の厚み1030は0.95mmである。以下のボトルの寸法は、丸みを帯びた角を越えて仮想鋭角までのものである。容器1033の全体的な高さは145.3mmであり、傾斜した開口部を含む容器1034の全体的な奥行は108.32mmである。容器1035の有効奥行(図26A〜26Cの側面Cに対応する)は、101mmである。容器1036の幅(図26A〜26Cまたは図27AのIのZ面に対応する)は、72mmである。図に示すボトルでは、奥行1035、幅1036、全体的な高さ1033の比率は、約1:1.40:2.02である。多くの場合、図34A〜34Eに示すような容器の容積は、200、250、350、400、447、500、554、600、650、776、802、900、1,000、1,250などである。(例えば、約200〜1,250、約300〜1,250、約400〜1250、約500〜1,250、約600〜1,250、約200〜1,000、約200〜800、など)。
【0105】
本発明の容器の追加的な例を図35A〜35Eに示す。上記の容器例と同じく、ボトルは長方形の足跡と、傾斜した開口部と、目盛マーク1023とを有しており、その他の利点もここに組み入れられている。このボトルの平均的な壁の厚み1037は、0.94mmである。以下のボトルの寸法は、丸みを帯びた角を越えて仮想鋭角までのものである。容器1038の全体的な高さは199.47mmであり、傾斜した開口部を含む容器1039の全体的な奥行は132.599mmである。容器1040の有効奥行(図26A〜26Cの側面Cに対応する)は、128.15mmである。容器1041の幅(図26A〜26Cまたは図27AのIのZ面に対応する)は、72mmである。図に示すボトルでは、奥行1040、幅1041、全体的な高さ1038の比率は、約1:1.78:2.77である。多くの場合、図35A〜35Eに示すような容器の容積は、900、1,000、1,250、1,375、1,454、1,500、1,700、1,763、1,800、1,900、2,000などである。(例えば、約900〜2,000、約1,000〜2,000、約1,400〜2,000、約1,500〜2,000、約900〜1,500、約900〜1,400、約1,200〜1,500、など)。
【0106】
本発明の容器の壁の厚みは、容器を形成する材料、内容物(例えば、加圧内容物か非加圧内容物か)、および容器のサイズを含む多くの要因に基づいて大きく変化する。壁の厚みは、0.2mm、0.25mm、0.5mm、0.75mm、0.85mm、0.95mm、1.0mm、1.1mm、1.2mm、1.5mm、2.0mm、2.5mm、などであるものもある。(例えば、約0.2mmと約2.5mmの間、約0.5mmと約2.5mmの間、約0.5mmと約2.0mmの間、約0.5mmと約1.5mmの間、約0.5mmと約1.0mmの間、など)。「壁の厚み」とは、通常、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、または20%以下の誤差の平均厚みを意味する。たいていの場合には、壁の厚みは、角や湾曲から離れた平坦なエリアで測定される。ある場合には、壁の厚みは、平坦な面の中央部分付近のみで測定される。中央部分とは、側面の中央50%を意味する。したがって、側面の高さが100mm、幅が80mmであれば、測定は、底から25mm、トップから25mm、左側面から20mm、右側面から20mmの間で行われる。多くの場合、厚み測定は、平均をとるまで多数の(例えば、少なくとも10、15、20、30、40、50、など)場所でとられる。さらに、この厚み測定は、少なくとも0.2mm、0.4mm、0.5mm、0.7mm、0.8mm、0.9、1.0mm、などの間隔を間において行われることが多い。
【0107】
ビジネスの方法
本開示は、また、製品の取得者に対して企業製品を提供するシステムおよび方法を提供する。例えば、顧客または製品販売者に対してラベルつき容器および/もしくはカバーにより識別され、ならびに/または本明細書に開示のボトルに収容された試薬または培養培地などの製品を提供するシステムおよび方法を提供する。図19に、製品管理システムの概略図を示す。実際には、図19のブロックは、本明細書に開示する製品またはシステムを提供する1つの法人組織または法人組織の集合体となるものであればどのような組織を表してもよい。この組織は、1つの建築物または複数の建築物の部門、1つ以上のコンピュータによって維持されるコンピュータプログラムまたは1組のプログラム、従業員または請負業者のグループ、プリンターまたはファクシミリ機器などのコンピュータI/O機器、そうでなければ企業に関連しないサードパーティの組織または企業、そのほかを含んでよい。
【0108】
図19に示す製品管理システムは組織100によって例示され、例えば、販売者150または顧客140など、製品またはシステム取得者からの受注部門126への注文の形で、または取得者からの材料および部品130の形で、入力を受けて、配送部門119から販売者150または顧客140へ配達される製品の形で出力を提供する。組織100のシステムは、部分的に社外にコスト効率のよい方法での製品、特にラベルつき容器および/もしくはカバーにより識別され、ならびに/または本明細書に開示のボトルに収容された試薬の受注と配達が最適化されるよう、また、直接的または間接的にそのような製品に対する支払を得るために組織化されている。
【0109】
本開示の方法について、「材料および部品」という語は、組織100が取得者に販売する製品またはその他の要素を製造しパッケージするのに用いられる品目のことを指す。そのため、材料および部品は、例えば、培養培地、バッファー、紙、インク、反応槽、プラスチック、ガラス、フィルター、グルコース、などを含む。これに対して、「その他の要素」および「製品」という語は、組織によって販売または補充される品目のことを指す。その他の要素の例としては、ラベル、カバー、ボトル、カラー、スリーブがある。そのため、本明細書で定義されるような材料および部品として役に立つ品目をさらに「その他の要素」と考えてもよく、これも組織により提供されてもよいことが認識される。したがって、「製品」という語は、販売されるまたは販売することが望まれている、あるいは組織により1つ以上の取得者またはユーザーに補充される材料および部品およびその他の要素のことを指す。本明細書に例示される製品としては、単純な1、2、または3桁の数字または英数字のインジケータとあわせて色コード化されたパッケージまたはラベルを用いて利用可能な複数の製品の中で正しい製品を示す色コード化されたラベルのついたボトルに入った細胞培養液および血清パッケージなどの培養培地があるが、これに限らない。
【0110】
図19を参照すると、組織100は、製造部110と管理部120とを含む。製品112およびその他の要素116は製造部110で製造され、そこで製品保管117およびその他の要素保管115としてそれぞれ個別に保管されてもよい。材料および部品130は外部ソースから組織100に提供されてもよく、および/または材料および部品114は組織によって用意されてもよく、製品112およびその他の要素116を製造し、組み立てられて製品として販売または補充されてもよい。製造部110はまた、注文として入力を受けると製品保管117から配送する製品を取得してその製品を社外の関係者に送る配送部門119を含む。
【0111】
本開示の説明のために、製品保管117は、空のボトルおよび空のラベルつきボトルならびに培養培地の入ったラベルつきおよびカバーつきボトルまたはその他の製品を保管することができる。例えば、受注部門126から顧客140が例えば500ミリリットルボトルのDMEM(低グルコース)を注文したという入力を受けると、配送部門119は製品保管117からこの製品を取得してこの製品を顧客140に配送する(そして請求部門124に製品が配送されたという入力を与える)。
【0112】
さらに図19に例示するように、管理部120は、顧客140または販売者150からの製品注文の形で入力を受ける受注部門126を含む。受注部門126は、その後、注文を満たす(例えば、顧客140または販売者150に要求された製品を転送する)ために出力を指示の形で配送部門119に与える。配送部門119は、注文を満たすことに加えて、製品が配送されたという確認の形で入力を請求部門124に与える。請求部門124は、その後顧客140もしくは販売者または必要に応じてその他の取得者150への請求の形で出力を与えることができ、ある態様では、さらにその請求が支払われたという入力を受けることができ、もしそのような入力が受け取られない場合には、さらに、顧客140または販売者150に支払が遅れている旨の出力を与えることができる。
【0113】
組織100の追加的な任意の要素は、顧客140からの入力を受けることができフィードバックまたは情報の形で顧客140に出力を与えることができるカスタマーサービス部門122を含む。さらに、図19には図示していないが、カスタマーサービス122は、組織の他のどの要素からでも入力を受けることができる、または組織の他のどの要素にでも出力を行うことができる。例えば、カスタマーサービス部門122は、注文した製品が届いていないという顧客140からの入力を受けることができ、カスタマーサービス部門122は出力を配送部門119および/または受注部門126および/または請求部門124に対して行方不明の製品についての出力を与え、これにより顧客140に満足を与える手段を提供する。カスタマーサービス部門122は、また、例えば本開示の支持が顧客140の特定の需要に適用可能かどうかを確認するための要求された技術情報の形で顧客140からの入力を受けることができ、要求された技術情報に対する応答の形で顧客140に出力を与えることができる。
【0114】
そのため、組織100の要素は、組織100内で材料および部品、その他の要素、製品、情報の移転を用意にするため、互いに通信するよう適切に構成され、組織100はさらに、社外の関係者からの入力を受け取るまたはそこへの出力を与えるよう適切に構成される。例えば、受注部門126から適切な入力を受信すると製品保管117から配送部門119に製品を転送するために物理的な経路を用いることができる。これに対して、受注部門126は、組織100内のその他の要素と例えばインターネットなどの通信ネットワークを介して電子的につながるこができ、さらに例えば、顧客140から電話ネットワーク、メールもしくはその他のキャリアサービス、またはインターネットを介して入力を受けるよう構成される。電子的入力および/または出力には、とりわけ組織100内において、また必要であれば販売者150または材料もしくは部品提供者130などとの間に、T1ラインなどの直接的な電子的リンクまたは直接的な無線接続を確率することができる。
【0115】
図示されていないが、組織100は例えば、パーソナルコンピュータ、コンピュータネットワーク、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、オーディオ記録媒体、エントリーが記された文書、データを受信することのできるあらゆる適切な機器、またはこれらの任意の組み合わせとして実現可能な、顧客データ収集システムを含む1つ以上のデータ収集システム有している。データ収集システムは、例えば顧客の配送先住所、請求住所、顧客またはその他の取得者の注文履歴や支払履歴などのより具体的な情報を含む顧客140または販売者150に関連するデータの収集に用いることができる。このようなデータは、例えば一人または複数の取得者が将来の購入について値引きされる資格を得るに十分な購入をしたかどうかを判断するのに有用である。
【0116】
組織100は、多くのソフトウェアアプリケーションを利用して、組織100の要素に情報を提供するまたは製品またはシステム取得者が1つ以上の組織100の要素にアクセスできるようにする。例えば、受注部門126またはカスタマーサービス部門122へのアクセスである。このようなソフトウェアアプリケーションは、インターネットなどの通信ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、またはインターネットを含むことができる。例えば、インターネットベースのアプリケーションでは、顧客140は、受注部門126と関係した適切なウェブサイトおよび/またはウェブサーバーにアクセスして顧客140が受注部門126に注文の形で入力を与えることができる。これに応じて、受注部門126は顧客140と通信して注文が受信されたことを確認し、さらに配送部門119と通信して顧客140への製品配送という入力を与える。このようにして、組織100のビジネスは効率的に進められる。
【0117】
ネットワーク構成においては、請求部門124および配送部門119は、例えば、それぞれのコンピュータシステムによって互いに通信することができる。本明細書では、「コンピュータシステム」という語は、ネットワークサーバー、ラップトップシステム、デスクトップシステム、携帯システム、パーソナルデジタルアシスタント、公衆コンピュータ(computing kiosk)などの汎用コンピュータシステムを指す。同様に、公知の技術にしたがって、販売者150はネットワークへのオンライン接続を確立した後に組織100が管理するウェブサイト、特に受注部門126にアクセスしてもよく、注文の形で入力を行ってもよい。必要な場合には、販売者150側のウェブブラウザアプリケーションから受注部門126への注文のハードコピーを印刷することができる。
【0118】
本開示の実施に関連したさまざまなソフトウェアモジュールが、必要に応じて組織100側および取得者側のコンピュータシステムに適切にロードされてもよく、またはソフトウェアコードをフロッピーディスク、磁気テープ、または光ディスクなどのコンピュータ読み取り可能な媒体に格納してもよい。オンラインでの実施においては、組織100が管理するサーバーとウェブサイトは、販売者150、材料および部品130、などのリモートユーザーがソフトウェアダウンロードをできるよう構成されてよい。ソフトウェアでの実施では、本明細書で説明されたさまざまなプロセスタスクと関連したコードセグメントおよびインストラクションにより本開示の技術が実行される。
【0119】
したがって、そのような関係者に製品を販売または補充する方法とともに、組織内での顧客サポート、請求、製品在庫管理などを含む販売または補充に関する方法が提供される。図19に示すこのような方法の例は、例えば、材料および部品130を組織100の外部のソース(例えば、供給者)から取得して、色コード化されたラベルつきキャップつきボトルのDMEM120のなどの製品の用意に用いることができ、例えば製品保管117に在庫として保管することができることを含む。その他の要素116は、組織100の外部のソースから取得することができ(材料および部品130)、または組織100内で用意することができる(材料および部品114)。そのため、本明細書で用いられる「製品」という語は、一般に、製品の取得者(顧客や販売者など)に送られる品目を指す。
【0120】
製品は、適宜、例えば配送部門119により製品保管117から取り除かれ、顧客140または販売者150などの要求側に送られる。通常、このような配送は取得者の注文に応じて発生し、この注文はその後図19に例示する組織内で転送されて、注文された製品が取得者に送られることになる。製品の関係者に対する配送に関するデータは、さらに例えば配送部門119から請求部門124へと組織内で送られ、その後製品と一緒にまたは製品が送られた後に請求書が取得者に送られる。さらに、請求書は取得者が配送された製品について所定の期間内に支払いを行っていない場合にも送ることができる(例えば、30日の間、45日の間、60日の間、90日の間、120日の間、30日〜120日の間、45日〜120日の間、60日〜120日の間、90日〜120日の間、30日〜90日の間、30日〜60日の間、30日〜45日の間、60日〜90日の間、または類似の期間の間)。通常、請求部門124は、また、取得者による支払の処理を担当する。例示の方法からの変形例も用いることができることは認識される。例えば、カスタマーサービス部門122が取得者からの注文を受けて、注文を配送部門119(不図示)に送ってもよく、これにより図19に示す受注部門126とカスタマーサービス部門122による機能を担うことになる。
【0121】
本開示の方法は、また、製品の使用者に対する技術的サービスの提供を含む。このような機能は製品の研究開発を行う個人により実行可能であるが、技術的サービスに関する問い合わせは、一般には組織の管理部(例えば、カスタマーサービス部門122)により処理、ルートおよび/または指図される。技術的サービス(例えば、製品の使用または製品の個別の要素に関する問題解決)に関するその他のコミュニケーションは、顧客140とカスタマーサービス部門122との間のコミュニケーション経路を示す矢印により例示されるように、双方向の情報交換が必要となる。
【0122】
上述のように、図19に例示するプロセスの変形例はいくらでも可能であり本開示の範囲に含まれる。したがって、本開示は、以下の方法を含む(例えば、ビジネスの方法)。(1)製品の製造、(2)これらの製品に対する注文を受ける、(3)その注文をした関係者に製品を送る、(4)その製品に対する支払義務のある関係者に請求書を送る、および/または(5)関係者に送られた製品の支払の受け取り。例えば、以下の2つ以上のステップを含む方法が提供される。(a)供給者からの部品、材料、および/または要素の取得、(b)1つ以上の第1の製品(例えばボトルまたは色コード化されたラベル)の用意、(c)ステップ(b)の1つ以上の第1の製品の保管、(d)ステップ(b)の1つ以上の第1の製品を1つ以上のその他の要素と組み合わせて1つ以上の第2の製品を形成(例えば、色コード化されたラベルとカバーつきボトルのDMEM120培養培地)、(e)ステップ(b)の1つ以上の第1の製品またはステップ(d)の1つ以上の第2の製品の保管、(f)ステップ(b)の第1の製品またはステップ(d)の第2の製品の注文を取得、(g)ステップ(b)の第1の製品またはステップ(d)の第2の製品をステップ(f)の注文した関係者に配送、(h)ステップ(g)で配送された製品に対して関係者が支払うべき金額に関するデータをトラック、(i)ステップ(g)で製品が配送された関係者への請求書の送付、(j)ステップ(g)で配送された製品に対する支払を受け取る(一般に支払はステップ(g)で製品が配送された関係者により行われるが、これに限らない)、(k)組織およびステップ(d)配送された製品を所有する関係者との間での技術情報の交換(通常、ステップ(g)で製品が配送された関係者)。
【0123】
本開示は、また、製品(例えば、ボトル、または色コード化されたラベルおよびカバーつきDMEM入りのボトル120)の在庫に関する情報をその製品の在庫に関心を持つ可能性のある関係者に対して提供するシステムおよび方法を提供する。このような一般または特定の大衆に対する製品の在庫の広告を含む方法は、例えば、製品の説明データを例えば広告主などの出力ソースに送信し、さらに出力ソースに関心を持つ可能性のある関係者がアクセス可能なメディアで製品情報データを発表するようインストラクションを送信し、メディアでのデータの発表を検知し、これにより製品の在庫に関する情報を製品の在庫に関心を持つ可能性のある関係者に提供する。
【0124】
したがって、本開示は、本開示の機器、製品、および/または方法を、広告および/または販売する方法を提供し、このような方法は、そのような機器、製品、および/または方法の販売を促すまたは増やすという利点を有する。例えば、本開示の広告および/または販売方法は、技術仕様および/または機器の説明および/または製品、機器および/または製品の使用方法、ならびに/または方法を実施および/もしくは機器および/もしくは製品を使用するための指示が、関心を持つ可能性のある関係者、特に顧客や販売者など、製品の購入の可能性のある関係者に対して提示されるものを含む。特定の態様では、広告および/または販売方法は、関心を持つ可能性のある関係者に対する目に見えるまたは目に見えない形でのそのような情報の提示を含む。本明細書および周知の技術分野で開示されている、「目に見えない形」という語は、物理的に取り扱うことのできない形を意味し、例えば、電子メディア(例えば、eメール、インターネットウェブページ、など)、放送(例えば、テレビ、ラジオ、など)、および直接的な連絡(例えば、個人間の電話での通話、自動機械と個人との間の通話、機械間の通話、など)を含み、「目に見える形」という語は、物理的に取り扱うことのできる形を意味する。
【0125】
本開示は、さらに、カスタム製品のデザインに関連する方法を提供する。これらの方法は、例えば、(1)具体的な含有物の割合の培地の注文を顧客から受ける、(2)その培地の入った1つ以上の色コード化されたラベルとカバーのついたボトルを用意する、(3)その製品を顧客に提供する(例えば配送)する。加えて、特定の態様では、顧客は培地についての請求を、培地とともに顧客に送られた請求書で受けてもよいし、別に送られてくる請求書で受けてもよい。
【0126】
図20に、本開示に含まれる情報提供管理システムの概略図を示す。実際には、図20のブロックは、本明細書に開示する製品またはシステムを提供する1つの法人組織または法人組織の集合体となるものであればどのような組織を表してもよく、1つの建築物または複数の建築物の部門、1つ以上のコンピュータによって維持されるコンピュータプログラムまたは1組のプログラム、従業員または請負業者のグループ、プリンターまたはファクシミリ機器などのコンピュータI/O機器、そうでなければ企業に関連しないサードパーティの組織または企業、そのほかを含んでよい。
【0127】
図20に示す情報提供管理システムは、製造、購入、または関係に対して組織200が販売を希望するものを販売可能とする組織200により例示される。そのために、潜在的なユーザーに製品220がユーザーまたはその他の取得者に有用であると信じさせるような情報を提供する製品説明230がつくられる。製品説明230の潜在的なユーザーまたはその他の取得者への転送を実現するために、製品説明230が広告代理店240に与えられる。広告代理店240は、組織200または広告部門245とは別個の実体であってもよいし、例えば関連会社など、組織200に関連する実体であってもよい。製品説明230に基づいて、広告250が生成され、製品の潜在的な購入者260がアクセスできるメディアに提供され、潜在的な購入者はその後組織200に連絡をとって製品220を購入することができる。
【0128】
例として、製品説明230は、広告代理店240および/または広告部門245に(例えば、メールや宅配便などで)送られる説明書などの目に見える形であってもよく、(例えば、コンピュータ上または電子メディア内などの)データベースに入力格納されるなど目に見えない形であってもよく、広告代理店240および/または広告部門245に電話回線、T1線、無線ネットワーク、などを介して送信されてもよい。同様に、便利かつ効果的に潜在的な関係者(例えば、製品の潜在的な購入者260)に提供できるよう広告250は目に見えても目に見えない形でもよい。例えば、広告250は、チラシ(例えば、関心を持つ可能性のある関係者とのミーティングやその他の集まりなどで配布する)または関心を持つ可能性のある関係者に読まれていることが知られている雑誌(例えば、業界誌、ジャーナル、新聞など)の印刷されたページ(またはその一部)の形の印刷物として提供されてもよい。加えて、あるいは代替的に、広告250は、広告(例えば、CD、DVD、フロッピーディスク、など)を含むコンピュータメディアの形で、またはeメール(例えば、製品220の潜在的なユーザーまたは取得者を含むまたは含むと考えられる、組織のメンバーに知られている関係者などの、選択された関係者にのみ送られるメールまたはeメール)の形、ウェブページ(例えば、組織200が提供するまたは組織200のウェブサイトへのリンクを含むウェブサイト)の形で提供されてもよく、または製品の潜在的な購入者260が訪れることがわかっているウェブページ上のポップアップもしくはポップアンダー広告の形で提供されてもよい。製品の潜在的な購入者またはその他の取得者260は、製品220の在庫が知らされると、組織200に連絡を取り、必要な場合には、その製品220を組織200に注文することができる(図19参照)。
【0129】
また、(1)売り上げの増加につながる、(2)1つ以上の製品を使用する顧客の数の増加につながる、および/または(3)潜在的な顧客の選択に、その潜在的な顧客による他の製品に対して1つの製品の選択につながるような影響を与えるよう構成された広告する方法も提供される。これらの方法は、例えば、本開示の製品の特徴の説明を含んでもよい、(例えば、本明細書の別の箇所で説明した(1)ラベルおよび/または(2)特徴を有する(A)試薬および(B)容器の組み合わせ)。多くの場合、本開示の方法の広告は、チラシ(例えば、郵送に適したパンフレットやカードやトレードショーで提示されるポスターなど)、ニューズレター、定期刊行物(例えば、新聞、雑誌、など)の印刷広告など、目に見える形となる。
【0130】
本開示は、さらに、広告自体を含む。したがって、本開示は、例えば、雑誌(例えば、Science、Biochemistry、The Journal of Molecular Biology、Virology、などの業界関連の雑誌)の1ページ広告またはページの一部分の広告を含む構成であって、本開示の1つ以上の局面を備える製品の特徴が提示されるおよび/または1つ以上の追加的な製品と比較される構成を含む。1つ以上の追加的な製品は、同じ供給者から入手可能なものであってもよいし、違う供給者から入手可能なものであってもよいし、同じ供給者および1つ以上の異なる供給者の組み合わせであってもよい。本開示の1つ以上の局面を備える製品の供給者が、同じ供給者の製品と比較を行う場合には、広告は潜在的な顧客に知らせるために本開示の1つ以上の局面を備える製品の新しい特徴を提示するよう構成されることが多い。ある場合には、異なる製品間の比較がグラフィカルに示される(例えば、写真、チャート、表、など)。広告で用いることのできる表の一例が表1である。
【0131】
(表1)好ましい意見のユーザーの割合
値X、Y、Zは、割合を表す。このデータは、また、例えば1〜10の尺度に基づいてユーザーの平均的な意見として示すこともできる。標準偏差およびユーザーグループのサイズなどのデータもまた含むことができる。
【0132】
本開示は、また、製品間および/または製品フォーマット(例えば、それぞれ試薬が同じでラベルおよび/または容器デザインが異なる容器からなる2つの製品)の比較研究を行う方法を含む。この比較研究は、例えば、(1)1つ以上の本開示の局面を備える1つ以上の製品の1つ以上のユーザーグループ(例えば、実験室ベンチ科学者などのこの種の製品を使う人々など)への提供、(2)ユーザーによる製品の使用、(3)提供した製品についてのユーザーの意見に関するデータの受け取り、そして任意で(4)受け取ったデータの評価と比較の結果の判断を含んでもよい。比較研究は、追加的な製品(例えば、本開示の1つ以上の局面を備える製品が比較される製品)がステップ(3)で言うデータを提供することになるユーザーに提供および/または使用されることを含んでもよいし含まなくてもよい。
【0133】
多くの場合、ユーザーが実際に追加的な製品を1つ以上の本開示の1つ以上の局面を備える製品と同時に使用することは必要ではない。これは、例えば、ユーザーの多くは追加的な製品をよく知っているからである。また、比較研究が追加的な製品をよく知らないユーザーによって行われる場合には、「盲」検試験が行われてもよい。言い換えると、比較研究は、異なる製品についてのデータを提供する異なるユーザーにより行われてよい。例えば表1のデータを参照すると、一群のユーザーは供給者1/製品Aを使用することができる。これらのユーザーは、その後、人間工学的な快適さ、ラベル特徴、および全体的な製品、ならびにその他の品目についての自分たちの意見を提供することができる。別のユーザーから別の製品(例えば、表1に示される他の製品)について同様のデータを取得することができる。
【0134】
本開示は、また、特定の製品品目または製品カテゴリーのマーケットシェアを増やす方法を含む。製品品目または製品カテゴリーの例として、バッファー(例えば、トリス−EDTA、pH8.0)、培養培地、培養培地要素(例えば、ウシ胎仔血清、10Xまたは100X溶液などのアミノ酸の濃縮溶液、など)などの特定の試薬がある。とりわけ、本開示の方法は、本開示の1つ以上の局面を備える製品が(1)潜在的な顧客の注意を引き、(2)以前は他の製品(例えば、本開示の局面の一部または全てを欠いている製品)を購入していた潜在的な顧客の特定の割合が他の製品の代わりに本開示の1つ以上の局面を備える製品を購入することを含む。他の製品の購入からから本開示の1つ以上の局面を備える製品の購入に切り替える潜在的な顧客の割合は、大きく変化するが、1%〜10%、1%〜20%、1%〜30%、1%〜40%、1%〜60%、1%〜80%、1%〜100%、10%〜20%、10%〜40%、10%〜50%、10%〜70%、10%〜85%、10%〜100%、30%〜60%、30%〜80%、30%〜100%、40%〜60%、40%〜80%、40%〜100%、50%〜70%、50%〜90%、50%〜100%、などであってよい。ある局面では、他の製品の購入からから本開示の1つ以上の局面を備える製品の購入に切り替える潜在的な顧客の割合は、2%を越える、5%を越える、10%を越える、20%を越える、30%を越える、40%を越える、50%を越える、65%を越える、75%を越える、85%を越える、などであってもよい。他の製品の購入からから本開示の1つ以上の局面を備える製品の購入に切り替える潜在的な顧客の割合は、当技術分野で知られているどのような手段で判断してもよく、ある態様では、調査を行うことにより判断してもよい。この方法では、製品のユーザーまたは元ユーザーを代表する人数に、広告を見た前後での製品の使用量を判断するよう構成された質問の調査を完了するように求める。そして、特定の製品または製品グループの使用を開始または中止した顧客または潜在的な顧客の数を判断することができる。
【0135】
製品の受容および/またはマーケットシェアの増加を判断する別の方法として、例えば、表1の製品Aから製品Bに切り替えた関係者の数により判断する方法がある。製品AおよびBは、同一の供給者により販売されるので、供給者はある時は製品Aを購入していたが別の時には(例えば、後になって)製品Bを購入した関係者の数および/または割合を判断するために必要な情報を全て有していることが多い。
【0136】
キット
本開示の別の局面は、本明細書に開示される製品および方法と合わせて使用することのできるキットを提供する。したがって、本開示は本開示の製品を収容するキットを含む。本開示のこの局面にかかるキットは1つ以上の容器を備えてもよく、本開示の特徴を1つ以上備える1つ以上の容器に入った1つ以上の試薬を含んでもよい。
【0137】
本開示のキットには、任意の数の処理を行うキットが含まれる(例えば、PCR、細胞培養、分子クローニング、など)。特定のキットの機能および/または機能的局面によって、キットは以下の要素の1つ以上を含んでよい。(1)1つ以上の核酸分子またはベクター、(2)1つ以上のプライマー、(3)1つ以上のポリメラーゼ、(4)1つ以上の逆転写酵素、(5)1つ以上のバッファー、(6)1つ以上の洗浄剤、(7)1つ以上のトランスフェクション試薬、および/または(8)1つ以上の培養培地。また、追加的な品目もキットに含まれてもよい。さらに、1つ以上のキット要素は、本明細書に記載の1つ以上の特徴を有する容器を含んでもよい(例えば、容器は本明細書に記載の少なくとも1つの特徴を有するボトルでもよい)。
【0138】
上述のように、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、8、10、15、など)のバッファーは、キットで供給されてもよい。このバッファーは、作業用濃度で供給されてもよいし濃縮された状態での供給後に作業用濃度に希釈してもよい。このバッファーは、バッファー自体またはバッファー内の分子の安定化の活性を増強するために、塩、金属イオン、共同因子、金属イオンキレート剤、などを含むことが多い。さらに、このバッファーは、乾燥状態または液状で供給されてもよい。バッファーが乾燥状態で供給される場合、通常は使用前に水で溶かす。
【0139】
キットは、実質的に上記および本明細書の他の箇所に記載の要素のどのような組み合わせを含んでもよい。当業者には認識されるように、キットとともに供給される要素は、キットの使用目的によって変化する。したがって、キットは、この用途で規定されるさまざまな機能を行うよう構成されてもよく、このようなキットの要素は適宜に変化してもよい。しかしながら、一般的な規則として、キットの要素は、1つの容器または箱で配送および保管するために容器または箱内に厳重に包装されて収容されている。容器は、さらに、技術情報、キットまたはその要素の使用指示、再注文情報および/または関連製品についての情報を含んでもよい。
【0140】
当業者には、本明細書に記載の方法および用途へのその他の適切な修正および改変が当業者に公知の情報に照らして本明細書に含まれる説明から簡単に明らかとなり、本明細書または添付の特許発明の範囲のいずれの態様の範囲と趣旨から外れることなく行うことができることは言うまでも無い。
【0141】
以下の例が、本会時の具体的な態様を示すものとして含まれる。当業者には、以下の例で開示される技術は、本開示の実施においてうまく機能するよう発明者によって発見された技術を代表するものであり、したがってその実施のための局面の例となると考えることができることは言うまでも無い。しかしながら、当業者には、本開示に照らして、開示される具体的な態様には多くの変更がなされてもよく、本発明の範囲と趣旨から外れることなく同一または類似の結果を得ることができることは言うまでも無い。
【0142】
例1
カタログで販売される細胞増殖培地製品が基礎培地イーグル(BME)(1X)である例である。製品であるBMEは、500mlの容積で販売されてもよく、製品タイプまたはグループが基礎培地であり、このタイプの製品は、この例ではライムグリーンで示される。基礎培地ファミリーまたはタイプには、例えば、BGJb培地、BrinsterのBMOC−3培地、CMRL培地、CO2−独立培地、低温保存培地、Dulbeccoの変性イーグル培地(D−MEM)、F−10栄養混合物、F−12栄養混合物、Glasgowの最小必須培地、Graceの昆虫細胞培養液、改良MEMZn++Option(Richterの変性)、IPL−41昆虫培地、Iscoveの変性Dulbeccoの培地、LeibovitzのL−15培地、McCoyの5A培地(変性)、MCDB131培地、培地199、培地NCTC−109、最小必須培地(MEM)、変性イーグル培地(MEM)、Opti−MEM(登録商標)I還元血清培地、RPMI培地1640、Schneiderのショウジョウバエ培地、WaymouthのMB752/1培地、Williamsの培地E、羊水細胞用処方培地、絨毛膜標本用処方培地、末梢血リンパ球用処方培地、または骨髄細胞用処方培地などのその他の培地製品も含まれる。
【0143】
培地タイプに含まれるメンバーは全て同じ色コードでパッケージされてよく、この例では、ライムグリーンである。このファミリーに含まれるメンバーはそれぞれ、例えば1から3桁の数字など単純な数字または数字コードと関連付けられることになる。本例においては、容積が500mlのBME(1X)などの製品はライムグリーン58と関連付けられてよい。その後、この製品は、ラベルに目立つライムグリーン領域があり、カバーにこれに一致する目立つライムグリーン領域があり、ラベルにライムグリーンで目立つ製品識別子58があり、カバーにライムグリーンで目立つ製品識別子58があるボトルにパッケージされる。したがって、ライムグリーンは培地のグループまたはサブグループの色コード化された識別子を表し、58は500mlのボトルに入ったBME(1X)をさす。ラベルは、追加情報を含んでもよいが、必ずしもそのような情報を含む必要はない。
【0144】
代替的に、いくつかの培地のタイプのサブグループを一緒にグループ化して1色で識別し、そのグループの各メンバー製品を数字で識別することもできる。例えば、最小必須培地は例えば赤で識別されてよい基礎培地のサブグループである。最小必須培地の個々の製品は、数字で識別されてもよい。例えば、500mlボトル入りアドバンスドMEMは番号35と関連付けられてもよく、500mlボトル10本入りのパッケージで販売されるアドバンスドMEMは、番号37と関連付けられてよい。したがって、ユーザーまたは顧客は、例えば、500mlボトル入りアドバンスドMEMを注文する際にはカタログ番号12492−013ではなく「赤35」を指示することになる。これは、本開示により提供される注文および認識の容易性を例示するものである。
【0145】
例2
ある態様では、Dulbeccoの変性イーグル培地DMEMなどのさまざまな培地のサブファミリーを青などの別の色で識別してもよい。この場合、さまざまな処方および容量のDMEMが別々の数字に関連付けられることになる。例えば、Dulbeccoの変性イーグル培地(DMEM)(低グルコース)(500mL)は、ラベルに目立つ青色領域があり、カバーにこれに一致する目立つ青色領域があり、ラベルに青色で目立つ製品識別子120があり、カバーに青色で目立つ製品識別子120があるボトルにパッケージされてもよい。したがって、青色はDMEMの色コード化された識別子を表し、120はDMEMクラス内の具体的な培地をさすために用いられてよい製品識別子であり、この例では低グルコースDMEMの500mLボトルである。同じく、ラベルは、追加情報を含んでもよいが、必ずしもそのような情報を含む必要はない。
【0146】
例3
本開示の製品およびパッケージの態様の例は、図8、9、10を参照するとよりよく理解することができる。以下の例は、具体的な製品を識別する色コード化されたラベルおよびカバーを有する人間工学的な容器にパッケージされた微生物学的液体製品である。このシステムは、ユーザー効率を高め、汚染や漏洩の可能性を減少させる。こうすることによって、システムは、また、研究プロジェクトの完了にかかる操作コストおよび必要な時間を減少させる。
【0147】
この例のボトルまたは容器を図8の正面図に示す。ボトルは、冷蔵庫内、棚、または配送コンテナ内に並べて、効率的な保管ができるように長方形の足跡を有する。ボトルは、また、開口部に傾斜したアクセスを備え簡単に読み取れるラベル付けができるように背面に向かって傾斜する表面を備える傾斜したトップを有している。ボトルの特徴には、簡単に把持するためのリッジ304を含むことにより、簡単に片手で開放することができるよう構成されたカバー302がある。リッジは、また、ボトル上の型押しされた円306と組み合わせた場合にカバーの開放または閉鎖位置のインジケータとして機能する。この特徴により、従来の丸いカバーで必要だったように、さらにボトルを触ってカバーの位置を確認する必要が減少し、こぼしたりすることになる空いたボトルを取って保管する可能性が減少し、ボトルがうっかり空いたままで放置されて汚染や製品の無駄やさらに悪いことには貴重な細胞培養の損失の危険性につながる可能性が減少する。
【0148】
図8に示す容器の開口部を含まない上面は、(1)キャップを取る間ボトルを安定させるための把持面、(2)手を置く支え面、および(3)流体にピペットを使用する際にボトルを安定させるアフォーダンスとして機能する。
【0149】
多くの場合、本発明の容器(例えば、図8に示す容器)は、ピペットが容器の開口部の面に直角に挿入される場合、容器の反対側の角のほうをまっすぐに向くよう構成されることになる。これによる機能的利点は、容器中の液体の最後の一滴まで取り出すことができることである。追加的な利点は、ピペットを開口部に導入するためにユーザーが行う必要のある垂直方向の動きを減少させることができることである。これは、ユーザーが腕やピペットを肩の高さよりも高く上げる必要性を減少させるという点において、ユーザーにとって実質的に人間工学的な利点となる。これは、本発明の容器が流動フードの下で用いられる場合に重要である。
【0150】
この態様の特に有利な局面では、容器は2つの位置のいずれかで保管することができる。ボトルは、省スペース配置のために、底面を下にして密接にまたは接触して並べて置くことができる。このような構成では、カバー、カバー上の全ての情報、および開口部が、前列にないボトルについても、正面から利用可能である。ラベル情報は、図9に示すトップの傾斜した背面により提供されるように、背面からも利用可能である。容器は、また、図10に示すように互いに積み重ねることができ、カバーおよびその情報は底の列についても利用することができる。この構成の別の利点に、液体内容物がカバーに接触することなくボトルを垂直または水平位置に置くことができることがあり、汚染の可能性が減少する。この保管の汎用性は、ユーザーのインキュベーター、フード、冷蔵庫、およびその他の保管室内のスペースを利用する能力を最大化し、これにより効率を高める。加えて、これにより、ユーザーは小さな空間でより多くの材料を保管することができ、高額な間接資本および維持費が生じることなく実験に適切な量の補充を現場に確保することができる。このボトルは、図1および2に示す従来の培地ボトルと比較して、保管時のデッドスペースを著しく減少させる。
【0151】
本明細書に開示する任意の突起および/またはくぼみは、積み上げたときに容器の安定性を高めることができる。この安定性の追加により、さらに汚染またはこぼれる危険性が減少し、フードの下でのより確実な運動を通じて効率を高めることができ、積み上げた位置から容器が落下する危険性を減少させることにより、より効率的なスペースの利用を促す。
【0152】
図1に示す従来の丸みを帯びたボトルとは異なり、比較的箱状の例では、マーク付けおよび書き込みのための平坦な表面が提供される。ユーザーが丸みを帯びたボトルに書き込みをしようとする場合、書き込みは乱雑になったり読みにくくなり、後に書き込みを読み取ることが難しくなる。この読み取りにくさのため、ボトルに明確に読みやすくマークがついている場合と比べて、取り違えガ起こりやすくなる。ボトルの表面が平面であることもボトルの操作を簡単にするが、これは、複数の面を下にして置くことができ、例えば安定して置くために底面を下にする必要が無いためである。ボトルの傾斜した開口部およびネックは、開口部がボトルの底面に平行な従来のボトルに比較してピペットの使用を容易にする。従来のボトルでは、ピペットを使用するためにはボトルからまっすぐ上に上げなければならず、実験室のスタッフがボトルに達するためにベンチの上にもたれなければならないことが多く、したがってうっかりこぼしたり汚染したりする可能性が高くなる。これに対して、例に示すボトルでは、45のアクセスが提供されるので、作業者は座ったままでより便利な角度でボトルに達することができる。したがって、このボトル構成は、ボトルに出し入れする際の必要な動作および運動の範囲を減少させ、うっかりこぼしたり汚染したりする可能性が低くなり、ユーザーの操作効率を高める。
【0153】
さらに、ボトルの傾斜したネックも、色コード化されたカバーを見ることによる内容物の瞬時の識別を可能にすることによりユーザーにボトルの内容物をすばやく判断させることで効率を高めるのに役に立つ。従来のボトルと異なり、傾斜したトップのボトルは、ユーザーが、例えばボトルが積み重なって底面を下にしていても前面を下にしていてもカバーの上を見ることができるようにする。ボトルのネックを傾斜させることにより、カバーは保管ユニットの上内面ではなく常に見るものの方向に向くことになり、どのような構成においてもボトルの内容物はカバーに接触しない。
【0154】
図8に示すように、例えば、ストライプ308は、この製品グループのコード化された色をしており、このストライプ内にこの特定の製品の数字識別子がプリントされている。例えば、製品が例2のように500mLの低グルコースDMEMのボトルである場合、ストライプは青であり、数字「120」がストライプの中に現れる。この青いストライプはボトルの3面に連続しており、図9に示すように背面から見た場合に容易に見ることができる。色つきのストライプがある場合には、数字は、任意で、側面および後面のラベルで繰り返すことができる。ラベルは、さらに、製品の名称や供給者の名称などその他の製品情報のためのエリア310を備える。この情報もまた、容易な視覚的アクセスのためにトップの傾斜した背面のラベル312上で繰り返される。ラベルは、また、さらに、ロット番号、カタログ番号、保管条件などのメーカーや供給者情報を、正面ラベルの低い部分314に備える。背面ラベル316の低い部分は、任意でユーザーが注意書きをするのに便利な空白の白いスペースとなる。
【0155】
上記の本例のさらに別の局面では、カバーは閉鎖・密閉位置から開放位置に移動するために360度未満または任意で90度だけ回転する必要がある。この特徴は、ボトルを片手で開ける必要があることが多く、その手もすでにピペットやその他の液体移転メカニズムを持っていたりすることが多い実験室の環境では大変有益である。カバー内部およびボトルネック外部のインターロック位置は、90度の回転でカバーを閉鎖・ロック位置から開放位置に移動させるように構成されている。そのようなロックメカニズムの例として、皮下注射器や静脈内投与チューブなどの医療機器の技術分野で周知で広く用いられているルアーフィッティングがある。
【0156】
先ほどの例で説明したように、この例のカバーはユーザーの注意書きが容易に読み取れるように主として白い材料でできている。カバーは、また、コード化された色の円形ストライプ320を含むラベルを含み、この例では、円の中心330に青と数字識別子である。したがって、カバーラベルには青い円でかこまれた大きな青い120がある。これは、「120青」または「青120」として製品を識別する。色および数字コードは、具体的な製品を識別し、通常の視力の人物が腕の長さからまたは少なくとも3フィートの距離から見ることができる。ユーザー注意書きスペースは、また、カバーだけをみて他のクラスの内容物を別のクラスのものから容易に区別することができる能力を犠牲にすることなく、ユーザーが同じタイプの内容物のボトルを区別することができるようにする。
【0157】
図8および9に示す容器は、また、傾斜した上部前面パネル340、傾斜した上部背面パネル343、右側面パネル342、左側面パネル345、前面パネル341、背面パネル344、および容器の底となるベースパネル(図8および9では符号をつけていない)を含む。したがって、図8および9に示す容器は、7枚のパネルを含む。
【0158】
したがって、この例におけるラベルは、任意で不透明な2つのセクションラベルであり、容器の周囲にまかれた1枚のラベルでもよいし、容器の前面および背面ならびに一方の側面に添付された1つ以上の別々のラベルであってもよい。ラベルは、また、ラベルの大きな色つきのストライプまたは色つきのエリアにより色コードおよび製品番号が目立つように表示されており、ユーザーはラベルを見ることによりボトルの内容物をすばやく識別することができる。色コードは、色の大きな領域として前および後セクションの両方に提示される。この色つきの領域により、従来の製品ラベルと異なり、ユーザーがボトルを取り扱うことなくボトルの内容物の識別することが可能となる。加えて、カバーおよびラベルに共通の色コードに基づいてクラスの異なる内容物のボトル間の相互汚染も減少する。カバーのみが色コード化される場合には、カバーをはずしたとたんに、それはもはや特定のボトルを識別するものではなくなってしまう。そのため、異なる色コードのついた2つの異なるボトルからカバーをはずすユーザーは、どちらのカバーがどちらのボトルのものであるかを、記憶に頼らずに知る方法はない。本システムのラベルは、カバーとボトルの色を合わせることによりこの問題を解決する。
【0159】
この例で説明される態様において、ラベルは、ユーザーが注意書きとマーキングをするための広い面積の空白スペースを提供することができる。このスペースにより、ユーザーは簡単に特定のボトルを個々に識別することができ、もともとの内容物の色または数字コードを不明瞭にすることなく、内容物に対する添加物を記載し、ボトルの開封日やその他の重要情報をメモすることができる。ラベルの後セクションの情報量は、ユーザーが書き込めるスペースをもっとも多くとるために、限られている。製品識別子、会社のロゴ、説明的な製品名称、容積などの非常に重要な情報は、正面ラベルの色つきの領域に記される。正面ラベルは、具体的な製品詳細、カタログ再注文番号、ロット番号、使用期限、温度範囲、光感度、および製品注意事項を含む後面ラベルに記載の情報に加えて、より詳細なテキストを含んでもよい。
【0160】
図8および9に示すものに類似の容器の側面パネルの図を、図26Aに示す。関連する態様を図26Bおよび26Cに示す。図26A、26B、26Cにおいて、A、B、C、D、およびEは長さを表し、503、504、505、506、および507は角度を表す。
【0161】
当業者には認識されるように、長さA、B、C、D、およびE、ならびに角度503、504、505、506、および507の変化とともに容器形状は変化する。長さAおよびBは、例えば、同じであってもよいし違っていてもよい。長さAおよびBが同じであり互いに平行であれば、(1)角度506および507は通常は合計180度であり、(2)角度503、504、および505は通常は合計180度である。さらに、506および507が合計で180度でない場合には、角度503、504、および505の合計は通常は180度に等しくならない。これは、図26Aに示すサイドパネルが平坦である限り(例えば、Z面における直線断面がXおよびY面を占める)、角度503、504、505、506、および507の合計は360度となるからである。
【0162】
たいていは、角度506および507は合計180度であり、それぞれの角度は90度である。さらに、たいていは、角度503、504、および505合計180度であり、多くの場合、それぞれの角度は60度である。しかしながら、ある場合には、角度504および505は等しく、これらの角度は角度503とは異なる。例えば、角度504および505はそれぞれ50度であってもよく、角度503は80度であってもよい。これらの角度は、長さDおよびEに影響を与えることが多い。とりわけ、多くの場合、角度504および505が長くなると、長さDおよびEも長くなることが多い。
【0163】
多くの場合、本明細書に記載の容器は少なくとも1つの開口部を有する。この開口部は、容器に内容物を追加したり取り除いたりするために用いられてよい。図8および9では、開口部は図26Aおよび26Bの長さDまたはEに沿った方向のZ面にあるパネルに示されている。開口部がある場合、開口部は容器のどこにあってもよい。通常、開口部は本質的に図8および9に示すような場所に現れる。
【0164】
長さA、B、C、D、およびEは著しく変化してもよい。こうした長さの変化は、例えば少なくとも一つには容器の目的とする内容物によって決定されることが多い容器の使用目的を含む任意の数の要因によって決定される。長さA、B、C、D、およびEを決定する要因には、(a)長さA、B、C、D、またはEを有する側を下にして置いたときの必要または所望の容器安定性、(b)容器の内容積、(c)Z面における容器の奥行、(d)開口部があるときの角度、などが含まれる。
【0165】
長さA、B、C、D、Eの例として、それぞれ、約0.5センチメーター〜約50センチメーター、約1.0センチメーター〜約50センチメーター、約3.0センチメーター〜約50センチメーター、約5.0センチメーター〜約50センチメーター、約7.0センチメーター〜約50センチメーター、約10センチメーター〜約50センチメーター、約15センチメーター〜約50センチメーター、約20センチメーター〜約50センチメーター、約25センチメーター〜約50センチメーター、約0.5センチメーター〜約35センチメーター、約1センチメーター〜約35センチメーター、約5.0センチメーター〜約35センチメーター、約10センチメーター〜約35センチメーター、約15センチメーター〜約35センチメーター、約20センチメーター〜約35センチメーター、約25センチメーター〜約35センチメーター、約0.5センチメーター〜約25センチメーター、約1.0センチメーター〜約25センチメーター、約5.0センチメーター〜約25センチメーター、約7.0センチメーター〜約25センチメーター、約10センチメーター〜約25センチメーター、約15センチメーター〜約25センチメーター、などがある。
【0166】
図26A、26Bおよび26Cにおける長さAおよびB(側面501)は異なってもよいが、多くの場合、長さAおよびBは同じかほとんど同じとなる(例えば、差が約2%未満)。多くの場合、長さAおよびBは同じであるとき、これにより図10に示すように上容器を容易に積み重ねることができる。したがって、多くの場合、長さA:Bの比率は1.0:1.0である。しかしながら、長さA:Bの比率は、約1.0:0.25〜約0.25:1.0、約1.0:0.5〜約0.25:1.0、約1.0:0.25〜約0.5:1.0、約1.0:1.0〜約0.25:1.0、約1.0:0.25〜約1.1:1.0、約1.0:0.75〜約0.75:1.0、などの範囲にあってもよい。
【0167】
図26A、26Bおよび26Cにおける長さDおよびEは異なってもよいが、多くの場合、長さDおよびEは同じかほとんど同じとなる(例えば、差が約2%未満)。したがって、多くの場合、長さD:Eの比率は1.0:1.0である。しかしながら、長さD:Eの比率は、約1.0:0.25〜約0.25:1.0、約1.0:0.5〜約0.25:1.0、約1.0:0.25〜約0.5:1.0、約1.0:1.0〜約0.25:1.0、約1.0:0.25〜約1.1:1.0、約1.0:0.75〜約0.75:1.0、などの範囲にあってもよい。
【0168】
長さAを有する側面を下向きに容器が置かれている場合、開口部は長さEを有する側面に現れる。このような場合、長さEを有する側面の開口部の角度は、長さB、D、および/またはE(側面500)を有する側面を調整することにより調整されてもよい。例えば、図26Aに示すサイドパネルを有する容器がベースパネルの平坦な表面下にして置かれており角度503、504、および505がそれぞれ60度のとき、側面Eの角度(つまり開口部は側面Eにある)は、通常約45度となる。
【0169】
側面の長さB、Dおよび/もしくはE、ならびに/または角度503、504および/もしくは505は、例えば、開口部が現れた時の角度を変えるために変更してもよい。傾斜した上部パネル(パネル340などの開口部のある傾斜した上部パネル)の角度は、例えば内容物とパネルの接触が最小限になるよう調整されてもよい。例えば、このタイプの容器が図10に示すように後パネル344を下にして置かれる場合、容器の内容物とパネル340の接触が最小限であることが望ましい。このような場合、パネル340は内容物から離れる方向に「傾斜」する。これは、開口部が側面Dの長さを延ばすことにより側面Eに隣接するパネルに位置する場合になされる。
【0170】
図8および9に示すような容器を用いて参考までベースパネルを下にして置くことにより、本発明の容器はパネル340が45度以外の角度で配されるものを含む。このような容器の例として、図26Bおよび26Cに示す1つまたは2つのサイドパネルを含むものがある。パネル340の角度の例として、約25度、約35度、約40度、約50度、約55度、約60度、約70度、などがある。パネル340の角度の範囲は、約25度〜約70度、約35度〜約70度、約45度〜約70度、約25度〜約60度、約25度〜約50度、約25度〜約45度、約25度〜約44度、約46度〜約70度、などにある。
【0171】
本発明のその他の態様同様、図26Aの長さAは、長さCより長くても、短くても、同じでもよい。長さA:Cの比率は、例えば、約0.5:1.0、約1.0:1.0、約1.5:1、約2.0:1、約2.5:1.0、約3.0:1、約3.5:1、などでもよい。長さA:Cの比率は、また、約0.5:1.0〜約3.5:1、約1.0:1.0〜約3.5:1、約1.5:1.0〜約3.5:1、約2.0:1.0〜約3.5:1、約0.5:1.0〜約2.5:1、約0.5:1.0〜約2.5:1、約0.5:1.0〜約2.0:1、約1.5:1.0〜約2.5:1、などの範囲であってもよい。例えば、長さAが10センチメーターであり長さCが5.0センチメーターのとき、長さA:Cの比率は2.0:1.0となる。
【0172】
多くの場合、角度506および507はそれぞれ90度の角度である(図26Aおよび26Bに示す)。
【0173】
図26Aおよび26Bに示すようなサイドパネルまたはその変形例(例えば、本明細書に開示されるような変形例)を有する容器の総容積は、サイドの長さA、B、C(側面502)、D、およびEの長さならびに角度503、504、505、506、および507、ならびにZ面における容器の奥行など、多くの要因により変化する。容器の容積の例としては、25ミリリットル、75ミリリットル、100ミリリットル、125ミリリットル、150ミリリットル、200ミリリットル、250ミリリットル、300ミリリットル、350ミリリットル、400ミリリットル、450ミリリットル、500ミリリットル、600ミリリットル、700ミリリットル、800ミリリットル、850ミリリットル、900ミリリットル、1000ミリリットル、1500ミリリットル、2000ミリリットル、2500ミリリットル、3000ミリリットル、4000ミリリットル、などがある。本発明の容器は、以下の範囲の容積を収容するよう構成されてもよい。約25ミリリットル〜約5000ミリリットル、約50ミリリットル〜約5000ミリリットル、約100ミリリットル〜約5000ミリリットル、約200ミリリットル〜約5000ミリリットル、約300ミリリットル〜約5000ミリリットル、約400ミリリットル〜約5000ミリリットル、約500ミリリットル〜約5000ミリリットル、約750ミリリットル〜約5000ミリリットル、約100ミリリットル〜約5000ミリリットル、約25ミリリットル〜約4000ミリリットル、約100ミリリットル〜約4000ミリリットル、約200ミリリットル〜約4000ミリリットル、約300ミリリットル〜約4000ミリリットル、約400ミリリットル〜約4000ミリリットル、約500ミリリットル〜約4000ミリリットル、約700ミリリットル〜約4000ミリリットル、約800ミリリットル〜約4000ミリリットル、約900ミリリットル〜約4000ミリリットル、約1000ミリリットル〜約4000ミリリットル、約25ミリリットル〜約3000ミリリットル、約100ミリリットル〜約3000ミリリットル、約200ミリリットル〜約3000ミリリットル、約300ミリリットル〜約3000ミリリットル、約400ミリリットル〜約3000ミリリットル、約500ミリリットル〜約3000ミリリットル、約600ミリリットル〜約3000ミリリットル、約700ミリリットル〜約3000ミリリットル、約800ミリリットル〜約3000ミリリットル、約900ミリリットル〜約3000ミリリットル、約1000ミリリットル〜約3000ミリリットル、約25ミリリットル〜約2000ミリリットル、約100ミリリットル〜約2000ミリリットル、約200ミリリットル〜約2000ミリリットル、約300ミリリットル〜約2000ミリリットル、約400ミリリットル〜約2000ミリリットル、約500ミリリットル〜約2000ミリリットル、約700ミリリットル〜約2000ミリリットル、約800ミリリットル〜約2000ミリリットル、約1000ミリリットル〜約2000ミリリットル、約25ミリリットル〜約1500ミリリットル、約100ミリリットル〜約1500ミリリットル、約200ミリリットル〜約1500ミリリットル、約300ミリリットル〜約1500ミリリットル、約400ミリリットル〜約1500ミリリットル、約500ミリリットル〜約1500ミリリットル、約700ミリリットル〜約1500ミリリットル、約900ミリリットル〜約1500ミリリットル、約100ミリリットル〜約1500ミリリットル、約25ミリリットル〜約1000ミリリットル、約100ミリリットル〜約1000ミリリットル、約200ミリリットル〜約1000ミリリットル、約300ミリリットル〜約1000ミリリットル、約400ミリリットル〜約1000ミリリットル、約500ミリリットル〜約1000ミリリットル、約600ミリリットル〜約1000ミリリットル、約700ミリリットル〜約1000ミリリットル、約25ミリリットル〜約750ミリリットル、約100ミリリットル〜約750ミリリットル、約200ミリリットル〜約750ミリリットル、など。
【0174】
本発明の容器のパネルを図27Aおよび27Bに示す。開口部508は、長さGの寸法と長さFの奥行を有する。さらに、このパネルは、長さHの高さと長さIの幅を有してもよい。長さHは、図26A、26B、または26Cの長さDおよび/またはEと同じまたはこれに類似となることが多い。
【0175】
開口部508は、開口部が現れるパネル上のどのような位置にあってもよい。開口部508は、パネルの真ん中に集中してもよいし、中央より上、中央より下、または中央から右もしくは左にシフトしてもよい。例えば、H:Jの比率(例えば、長さHとJとの差の比率)は、約10:1.0、約8.0:1.0、約7.0:1.0、約5.0:1.0、約3.5:1.0、約3.0:1.0、約2.5:1.0、約2.0:1.0、約1.8:1.0、約1.5:1.0、約1.3:1.0、約1.2:1.0、約1.1:1.0、などであってもよい。多くの場合、長さHが長さJに比べて比較的小さいとき(例えば、H:Jの比率が1.3:1.0など1.0:1.0に近い)は、開口部508はパネルの上端部に近くなる。これは、ある場合には有利である。これは、例えば、容器が図10に示すように置かれている場合、開口部508がパネルの上端部に近いほど、容器の内容物が開口部およびカバーがある場合はカバーに接触することが少なくなるからである。
【0176】
さらに、パネルに比例して開口部508のサイズも大きく変化してよい。例えば、開口部508は、パネルの総評面積の約25%、約35%、約45%、約55%、約65%、約75%、約85%、約95%、など(例えば、約20%〜約95%、約30%〜約95%、約40%〜約95%、約50%〜約95%、約60%〜約95%、約70%〜約95%、約20%〜約75%、約20%〜約65%、約20%〜約55%、約20%〜約45%、約30%〜約95%、約35%〜約85%、約35%〜約75%、約40%〜約70%、など)を占めてもよい。
【0177】
本明細書で開示およびクレームされる構成および方法は全て、本開示に照らして過度の実験を要することなく製造実施可能である。本開示の構成および方法は具体的な態様に関連して説明されてきたが、当業者には、本発明の要旨、趣旨、および範囲から逸脱することなく本明細書に記載の構成および/または方法ならびに方法のステップまたはステップのシーケンスに適用することができることは言うまでもない。より具体的には、本明細書に記載の薬剤またはステップは、関連または類似の結果を得ながらも関連または類似の薬剤またはステップで代用することができることは言うまでもない。当業者には自明であるこれらの類似の代用品および修正は、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の趣旨、範囲、および要旨の範囲にあるとみなされる。
【0178】
本明細書で言及した特許および非特許文献は、いずれもその全てが本願に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0179】
【図1】先行技術丸みを帯びたボトルの斜視図である。
【図2】先行技術長方形のボトルの斜視図である。
【図3】図3Aは、トップが開いたスライドトップ容器の斜視図である。図3Bは、トップが開いたスライドトップ容器の異なる方向からの斜視図である。
【図4】フレキシブルトップ容器の斜視図である。
【図5】楔形容器の斜視図である。
【図6】箱型容器の斜視図である。
【図7】2チャンバー型容器の斜視図である。
【図8】積み重ね可能な長方形の容器の正面斜視図である。
【図9】図8の容器の背面斜視図である。
【図10】図8に示す容器を積み重ねたものの斜視図である。
【図11】書籍型容器の斜視図である。
【図12】コーン型容器の斜視図である。
【図13】図13Aは、柔らかく折りたたみ可能な中容器を有する硬質容器の斜視図である。図13Bは、図13Aの容器のカバーの斜視図である。
【図14】広口容器の斜視図である。
【図15】平坦な容器の斜視図である。
【図16】トグルタイプの容器の斜視図である。
【図17】フリップトップ容器の正面斜視図である。
【図18】フリップトップ容器の背面斜視図である。
【図19】ビジネスシステムのフローチャートである。
【図20】本明細書に開示する製品を提供する方法のフローチャートである。
【図21】本明細書に開示する製品を販売するシステムのブロック図である。
【図22】本明細書に開示するラベルのさまざまな態様を示す。
【図23】図22に示すラベルのより詳細な図である。
【図24】図24Aは、ボトルと付属のディスペンサーの斜視図である。図24Bは、図24Aの容器の使用時の斜視図である。
【図25】図25Aは、取り出しステーションの態様の斜視図である。図25Bは、図25Aの態様の使用時の斜視図である。
【図26】図26A、26B、および26Cは、図8および9に示すような容器である本発明の容器の形成に用いられてもよいさまざまな種類のサイドパネル(例えば、左サイドパネルおよび右サイドパネル)を示す。
【図27】図27Aおよび図27Bは、開口部508を有する本発明の容器の上部パネルを上から見た2つの図である(例えば、それぞれ正面図および側面図)。パネルなどを含んでもよい容器の一例を図8および9に示す(例えば、図8のカバー302を有するパネル)。
【図28】本発明のラベルの例を示す。
【図29】図29A、29B、および29Cは、表面間の相互作用を可能にする特徴のさまざまな局面を示す。図29Aおよび29Bは、表面が接触しているときに表面間の動作を禁止する隆起した特徴の正面図を示す。
【図30】本発明のカラーの例を示す。
【図31】図31A、31B、および33Cは、ボトルまたは他の容器の周囲を巻くよう構成された本発明のスリーブとこのスリーブが周囲にまかれたボトルの例示的態様を示す。
【図32】図32A、32B、32C、32D、32E、および32Fは、本発明のカバーの例の6つの図を示す(例えば、それぞれ、斜め上、斜め下、横切り取り、詳細な横切り取り、上、および横)。
【図33】図33A、33B、および33Cは、本発明の容器の例の3つの図を示す(例えば、それぞれ、側面2つ、底面1つ)。1029は、容器のリサイクルマークの位置である。
【図34】図34A、34B、34C、34D、および34Eは、本発明の容器の例の5つの図を示す(例えば、横、横、正面、上、下)。1023は、容器の右前および左横の両方につけられた容積目盛マークを示す。1031は、容器の分割線を示す。
【図35】図35A、35B、35C、35D、および35Eは、本発明の容器の例の5つの図を示す(例えば、側面2つ、正面1つ、上面1つ、底面1つ)。
【図36】容器にトップから置かれるように構成されたスリーブの例示的態様を示す(例えば、開口部が上向きになるように容器が配される場合)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体細胞培養液または血清用の業務用パッケージであって、
(i)
(a)実質的に平面であり本質的に互いに平行に配されている第1の側面および第2の側面と、
(b)2つの端部表面が実質的に平面であり本質的に互いに平行に配されている前端部表面および後端部表面と、
(c)前記2つの側面および2つの端部に隣接し、これに対して本質的に直角をなす平面状の底部と、
(d)前記容器の内部にアクセスするための前記前端部に対して約45度で配された開口部を含むトップと、
(e)前記容器の無菌シールとなるよう構成された、約90度の回転運動により密閉構成から開放構成へ可逆的に回転させることができるキャップとを含む容器であり、
前記容器およびキャップで前記キャップの密閉状態または開放状態の視覚的表示となる容器と、
(ii)前記キャップが色および数字を含む前記容器の内容物のコード化された視覚的インジケータを含むラベル付けシステムと、
(iii)前記数字と色が繰り返される前記容器上のラベルであり、前記色および数字が前記容器の内容物を示すラベルとを備える、業務用パッケージ。
【請求項2】
液体細胞培養液または血清用の業務用パッケージであって、
(i)前記液体細胞培養液または血清を含む容器であり、
(ii)前記容器の内部にアクセスするための前記前端部に対して約45度で配された開口部を含むトップと、
(iii)前記容器の無菌シールとなるよう構成された、約360度未満の回転運動により密閉構成から開放構成へ可逆的に回転させることができるキャップとを含み、前記容器およびキャップで前記キャップの密閉状態または開放状態の視覚的表示となる容器と、
(iv)前記キャップが色および数字を含む前記容器の内容物のコード化された視覚的インジケータを含むラベル付けシステムと、
(v)前記数字と色が繰り返される前記容器上のラベルであり、前記色および数字が前記容器の内容物を示すラベルとを備える、業務用パッケージ。
【請求項3】
液体細胞培養液または血清用の業務用パッケージであって、
前記液体細胞培養液または血清を含む容器を備え、該容器が、
前記容器の無菌シールとなるよう構成されたキャップと、
前記キャップが色および数字を含む前記容器の内容物のコード化された視覚的インジケータを含むラベル付けシステムと、
前記数字と色が繰り返される前記容器上のラベルであり、前記色および数字が前記容器の内容物を示すラベルとを備える、業務用パッケージ。
【請求項4】
前記パッケージが動物血清を収容する、請求項1から3のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項5】
前記動物血清が、ウシ血清、加熱不活性化ウシ血清、ドナーウシ血清、鉄添加ドナーウシ血清、ウシ胎仔血清、米国で品質が保証されたウシ胎仔血清、米国で品質が保証された加熱不活性化ウシ胎仔血清、透析ウシ胎仔血清、ES細胞認定されたウシ胎仔血清、オーストラリアで認定されたウシ胎仔血清、カナダで認定されたウシ胎仔血清、ニュージーランドで認定されたウシ胎仔血清、米国で認定されたウシ胎仔血清、米国で非認定のウシ胎仔血清、オーストラリアで認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、カナダで認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、ニュージーランドで認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、米国で認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、米国で認定されていない加熱不活性化ウシ胎仔血清、超低免疫グロブリンウシ胎仔血清、ウマ胎仔血清、加熱不活性化ウマ胎仔血清、新生子牛血清、加熱不活性化新生子牛血清、トリ血清、ヤギ血清、子羊血清、ブタ血清、またはウサギ血清である、請求項4に記載のパッケージ。
【請求項6】
前記パッケージが細胞培養液を収容する、請求項1から3のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項7】
前記パッケージが、基礎培地イーグル(BME)、BGJb培地、基礎培地イーグル(BME)、BrinsterのBMOC−3培地、CMRL培地、CO2−独立培地、低温保存培地、Dulbeccoの変性イーグル培地(D−MEM)、F−10栄養混合物、F−12栄養混合物、Glasgowの最小必須培地、Graceの昆虫細胞培養液、改良MEMZn++Option(Richterの変性)、IPL−41昆虫培地、Iscoveの変性Dulbeccoの培地、LeibovitzのL−15培地、McCoyの5A培地(変性)、MCDB131培地、培地199、培地NCTC−09、最小必須培地(MEM)、変性イーグル培地(MEM)、Opti−MEM(登録商標)I還元血清培地、RPMI培地1640、Schneiderのショウジョウバエ培地、WaymouthのMB752/1培地、Williamsの培地E、羊水細胞用処方培地、絨毛膜標本用処方培地、末梢血リンパ球用処方培地、または骨髄細胞用処方培地を収容する、請求項6に記載のパッケージ。
【請求項8】
カタログを介して販売される液体材料製品の保管システムであって、
複数の液体材料用の保管容器を備え、各容器が製品のファミリーに関連付けられた色コードとそのファミリー内の製品と関連付けられた1から8桁の数字とを含み、前記カタログに掲載される各液体製品が色およびこれに続く1から3桁の数字から識別することができ、
さらに、前記色コードおよび数字がユーザーによる識別が容易になるように各容器に目立つように表示されるシステム。
【請求項9】
前記容器が、前記容器の1つ以上の側面に取り付けられたラベルを備え、キャップをさらに備え、前記色および数字が前記容器の1つ以上の側面の前記ラベルに目立つように表示され、前記キャップにも目立つように表示される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記容器が、正面、背面、底面、左右の側面に平坦な表面と、前記容器が前記底面を下に立っている、前記正面を下にして置かれている、または前記正面を下にして置かれており同じ形状の他の容器がその背面を下にして前記容器の上に積み重なっている場合に、前記開口部が目に見えかつアクセス可能であるように傾斜した開口部を有するトップとを備える請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記開口部が、キャップで覆われており、かつ前記容器が前記底面を下に立っている、前記正面を下にして置かれている場合に、または前記正面を下にして置かれており同じ形状の他の容器がその背面を下にして前記容器の上に積み重なっている場合に、前記キャップのトップが前記容器の上および前面45度で目に見えかつアクセス可能である、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記容器が、丸みを帯びた端部を有する概ね三角形状の楔形ボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記容器が、ヒンジのついた垂直方向に開くキャップと、傾斜したアクセス開口部と、ユーザーがラベル付けと注意書きがしやすいように大きく平坦な表面とを有する書籍型ボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記容器が、大きなアクセス開口部とスクリューオフ上部チャンバーとを有する2チャンバーのスクイーズボトルであり、圧縮されると中央チューブを介して液体を下部チャンバーからトップチャンバーへ送る、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
前記容器が、円錐形のスリップオンユーザーラベルを受けるよう設計された円錐型ボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項16】
前記容器が、折りたたみ可能な内部レイヤーと固い外部シェルを有する2レイヤーボトルであり、ユーザーがラベルをつけるための目立つフラップを備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項17】
前記容器が、簡単に取り扱いラベルを見ることができるように傾斜したボディを有する広口ボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項18】
前記容器が、ピペット使用と注ぐための2重開口部ふたを可能とする大きなトップを有するスライドトップボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項19】
前記容器が、ユーザーがラベル付けと注意書きをするための大きなエリアと、容易なピペット使用のための低い傾斜したアクセス開口部とを有する、平坦で積み重ね可能なボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項20】
前記容器が、フレキシブルトップボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項21】
前記容器が、持ち手に識別タグを受けるスロットを有するトグルトップボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項22】
前記容器が、前記持ち手の前記スロットと互換性のある取り外し可能な識別タグを有するラベルを備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
カタログを介して販売される液体材料製品を商業的に販売する方法であって、
顧客または潜在的な顧客に前記製品がカテゴリー別に掲載されている液体材料製品のカタログを提供し、かつ
保管容器に前記液体材料製品を提供し、各容器が製品のファミリーに関連付けられた色コードとそのファミリー内の製品と関連付けられた1から3桁の数字とを含み、前記カタログに掲載される各液体製品が色およびこれに続く1から3桁の数字から識別することができ、
かつ、さらに、前記色コードおよび数字がユーザーによる識別が容易になるように各容器に目立つように表示される、方法。
【請求項24】
無菌状態の液体材料を、容器から容器へ移転する実験室の環境において、移転される材料および容器に残る材料の無菌性を維持しつつ効率を向上する方法であって、
ピペット装置の挿入に人間工学的に有利な角度をなす開口部と前記開口部にアクセス可能にし、かつこれを密閉するキャップとを備える容器に無菌状態の液体材料を提供し、
開放位置から閉鎖位置へ360度未満の回転で移動する、前記キャップが開放位置にあるか、または閉鎖位置にあるかを示す視覚的表示を含む、片手で開封可能なキャップを提供し、
小さな印刷文字に頼ることなく前記製品を容易に識別することができるように、前記容器の製品の種類を識別する目立つ色コードと、前記製品の種類の個々の製品を識別する前記色コードの色の目立つ文字の1から3桁の数字とを含む前記容器にラベルを提供し、
前記容器ラベルの前記色コードおよび前記色つきの数字と一致する色コードおよび色つきの数字を目立つように表示した前記キャップに、一致するラベルを提供する方法。
【請求項25】
カタログを介して販売される生物学実験室で使用するための液体材料製品を提供する改善された方法であって、
前記製品がカテゴリー別に掲載されている液体材料製品の電子的カタログをユーザーに提供し、かつ
保管容器に前記液体材料製品を提供し、各容器が製品のファミリーに関連付けられた色コードとそのファミリー内の製品と関連付けられた1から3桁の数字とを含み、前記カタログに掲載される各液体製品が色およびこれに続く1から3桁の数字から識別することができ、
かつ、さらに、前記色コードおよび数字がユーザーによる識別が容易になるように各容器に目立つように表示される、方法。
【請求項26】
カタログを介して販売される生物学実験室で使用するための製品を複数のユーザーに対してオンラインで販売するシステムであって、
サーバーコンピュータを備え、前記サーバーコンピュータが、
中央処理装置、ソフトウェア記録媒体、およびユーザーにインタラクティブなグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を提供するに効果的なソフトウェアと、
ユーザー選好データベースを格納する記録媒体と、
前記サーバーへのアクセスを認証されたユーザーのみに制限するファイアウォールと、
ユーザーコンピュータにアクセス可能なネットワークへの電子接続とを備え、
注文を容易にするために、前記カタログの1つ以上の製品がそれぞれ1つの色および1から3桁の数字、文字、またはその組み合わせと関連づけられている、システム。
【請求項27】
前記サーバーコンピュータおよびユーザーコンピュータが、ワールド・ワイド・ウェブを介して接続されている、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記サーバーおよび1つ以上のクライアントコンピュータのうち少なくとも1つが、無線接続で前記ネットワークに接続されている、請求項26に記載のシステム。
【請求項29】
7つのパネルを有する容器であって、
前記容器のパネルが、
(i)それぞれ長方形の形状をした、高さと幅の比率が1.5:1.0および3.0:1.0の間である、フロントパネルおよびバックパネルと、
(ii)それぞれ5つの端部を有する2つのサイドパネルであり、前記端部の2つが互いに平行な垂直端部であり、前記端部の1つが前記パネルの底部に位置する水平端部であり、前記端部の2つが傾斜した上部端部であり、それぞれ別の垂直端部から上方に延伸して逆V字型を形成するよう合わさる、サイドパネルと、
(iii)長方形の形状をしたベースパネルと、
(iv)長方形の形状をした2つの傾斜した上部パネルとを備え、前記パネルが前記ベースパネルを下にした状態の前記容器を参照して言及している、容器。
【請求項30】
前記傾斜した上部パネルの少なくとも1つが開口部をさらに含む、請求項29に記載の容器。
【請求項31】
前記開口部がカバーを受けるよう設計された、請求項30に記載の容器。
【請求項32】
前記カバーがキャップである、請求項31に記載の容器。
【請求項33】
前記容器の内容物を識別するラベルをさらに備える、請求項29に記載の容器。
【請求項34】
(i)約25ミリリットルから約1000ミリリットルまで、
(ii)約75ミリリットルから約500ミリリットルまで、
(iii)約125ミリリットルから約500ミリリットルまで、
(iv)約250ミリリットルから約1000ミリリットルまで、および
(v)約250ミリリットルから約50ミリリットルまでからなる群より選択される範囲の内容量を有する、請求項29に記載の容器。
【請求項1】
液体細胞培養液または血清用の業務用パッケージであって、
(i)
(a)実質的に平面であり本質的に互いに平行に配されている第1の側面および第2の側面と、
(b)2つの端部表面が実質的に平面であり本質的に互いに平行に配されている前端部表面および後端部表面と、
(c)前記2つの側面および2つの端部に隣接し、これに対して本質的に直角をなす平面状の底部と、
(d)前記容器の内部にアクセスするための前記前端部に対して約45度で配された開口部を含むトップと、
(e)前記容器の無菌シールとなるよう構成された、約90度の回転運動により密閉構成から開放構成へ可逆的に回転させることができるキャップとを含む容器であり、
前記容器およびキャップで前記キャップの密閉状態または開放状態の視覚的表示となる容器と、
(ii)前記キャップが色および数字を含む前記容器の内容物のコード化された視覚的インジケータを含むラベル付けシステムと、
(iii)前記数字と色が繰り返される前記容器上のラベルであり、前記色および数字が前記容器の内容物を示すラベルとを備える、業務用パッケージ。
【請求項2】
液体細胞培養液または血清用の業務用パッケージであって、
(i)前記液体細胞培養液または血清を含む容器であり、
(ii)前記容器の内部にアクセスするための前記前端部に対して約45度で配された開口部を含むトップと、
(iii)前記容器の無菌シールとなるよう構成された、約360度未満の回転運動により密閉構成から開放構成へ可逆的に回転させることができるキャップとを含み、前記容器およびキャップで前記キャップの密閉状態または開放状態の視覚的表示となる容器と、
(iv)前記キャップが色および数字を含む前記容器の内容物のコード化された視覚的インジケータを含むラベル付けシステムと、
(v)前記数字と色が繰り返される前記容器上のラベルであり、前記色および数字が前記容器の内容物を示すラベルとを備える、業務用パッケージ。
【請求項3】
液体細胞培養液または血清用の業務用パッケージであって、
前記液体細胞培養液または血清を含む容器を備え、該容器が、
前記容器の無菌シールとなるよう構成されたキャップと、
前記キャップが色および数字を含む前記容器の内容物のコード化された視覚的インジケータを含むラベル付けシステムと、
前記数字と色が繰り返される前記容器上のラベルであり、前記色および数字が前記容器の内容物を示すラベルとを備える、業務用パッケージ。
【請求項4】
前記パッケージが動物血清を収容する、請求項1から3のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項5】
前記動物血清が、ウシ血清、加熱不活性化ウシ血清、ドナーウシ血清、鉄添加ドナーウシ血清、ウシ胎仔血清、米国で品質が保証されたウシ胎仔血清、米国で品質が保証された加熱不活性化ウシ胎仔血清、透析ウシ胎仔血清、ES細胞認定されたウシ胎仔血清、オーストラリアで認定されたウシ胎仔血清、カナダで認定されたウシ胎仔血清、ニュージーランドで認定されたウシ胎仔血清、米国で認定されたウシ胎仔血清、米国で非認定のウシ胎仔血清、オーストラリアで認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、カナダで認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、ニュージーランドで認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、米国で認定された加熱不活性化ウシ胎仔血清、米国で認定されていない加熱不活性化ウシ胎仔血清、超低免疫グロブリンウシ胎仔血清、ウマ胎仔血清、加熱不活性化ウマ胎仔血清、新生子牛血清、加熱不活性化新生子牛血清、トリ血清、ヤギ血清、子羊血清、ブタ血清、またはウサギ血清である、請求項4に記載のパッケージ。
【請求項6】
前記パッケージが細胞培養液を収容する、請求項1から3のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項7】
前記パッケージが、基礎培地イーグル(BME)、BGJb培地、基礎培地イーグル(BME)、BrinsterのBMOC−3培地、CMRL培地、CO2−独立培地、低温保存培地、Dulbeccoの変性イーグル培地(D−MEM)、F−10栄養混合物、F−12栄養混合物、Glasgowの最小必須培地、Graceの昆虫細胞培養液、改良MEMZn++Option(Richterの変性)、IPL−41昆虫培地、Iscoveの変性Dulbeccoの培地、LeibovitzのL−15培地、McCoyの5A培地(変性)、MCDB131培地、培地199、培地NCTC−09、最小必須培地(MEM)、変性イーグル培地(MEM)、Opti−MEM(登録商標)I還元血清培地、RPMI培地1640、Schneiderのショウジョウバエ培地、WaymouthのMB752/1培地、Williamsの培地E、羊水細胞用処方培地、絨毛膜標本用処方培地、末梢血リンパ球用処方培地、または骨髄細胞用処方培地を収容する、請求項6に記載のパッケージ。
【請求項8】
カタログを介して販売される液体材料製品の保管システムであって、
複数の液体材料用の保管容器を備え、各容器が製品のファミリーに関連付けられた色コードとそのファミリー内の製品と関連付けられた1から8桁の数字とを含み、前記カタログに掲載される各液体製品が色およびこれに続く1から3桁の数字から識別することができ、
さらに、前記色コードおよび数字がユーザーによる識別が容易になるように各容器に目立つように表示されるシステム。
【請求項9】
前記容器が、前記容器の1つ以上の側面に取り付けられたラベルを備え、キャップをさらに備え、前記色および数字が前記容器の1つ以上の側面の前記ラベルに目立つように表示され、前記キャップにも目立つように表示される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記容器が、正面、背面、底面、左右の側面に平坦な表面と、前記容器が前記底面を下に立っている、前記正面を下にして置かれている、または前記正面を下にして置かれており同じ形状の他の容器がその背面を下にして前記容器の上に積み重なっている場合に、前記開口部が目に見えかつアクセス可能であるように傾斜した開口部を有するトップとを備える請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記開口部が、キャップで覆われており、かつ前記容器が前記底面を下に立っている、前記正面を下にして置かれている場合に、または前記正面を下にして置かれており同じ形状の他の容器がその背面を下にして前記容器の上に積み重なっている場合に、前記キャップのトップが前記容器の上および前面45度で目に見えかつアクセス可能である、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記容器が、丸みを帯びた端部を有する概ね三角形状の楔形ボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記容器が、ヒンジのついた垂直方向に開くキャップと、傾斜したアクセス開口部と、ユーザーがラベル付けと注意書きがしやすいように大きく平坦な表面とを有する書籍型ボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記容器が、大きなアクセス開口部とスクリューオフ上部チャンバーとを有する2チャンバーのスクイーズボトルであり、圧縮されると中央チューブを介して液体を下部チャンバーからトップチャンバーへ送る、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
前記容器が、円錐形のスリップオンユーザーラベルを受けるよう設計された円錐型ボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項16】
前記容器が、折りたたみ可能な内部レイヤーと固い外部シェルを有する2レイヤーボトルであり、ユーザーがラベルをつけるための目立つフラップを備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項17】
前記容器が、簡単に取り扱いラベルを見ることができるように傾斜したボディを有する広口ボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項18】
前記容器が、ピペット使用と注ぐための2重開口部ふたを可能とする大きなトップを有するスライドトップボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項19】
前記容器が、ユーザーがラベル付けと注意書きをするための大きなエリアと、容易なピペット使用のための低い傾斜したアクセス開口部とを有する、平坦で積み重ね可能なボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項20】
前記容器が、フレキシブルトップボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項21】
前記容器が、持ち手に識別タグを受けるスロットを有するトグルトップボトルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項22】
前記容器が、前記持ち手の前記スロットと互換性のある取り外し可能な識別タグを有するラベルを備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
カタログを介して販売される液体材料製品を商業的に販売する方法であって、
顧客または潜在的な顧客に前記製品がカテゴリー別に掲載されている液体材料製品のカタログを提供し、かつ
保管容器に前記液体材料製品を提供し、各容器が製品のファミリーに関連付けられた色コードとそのファミリー内の製品と関連付けられた1から3桁の数字とを含み、前記カタログに掲載される各液体製品が色およびこれに続く1から3桁の数字から識別することができ、
かつ、さらに、前記色コードおよび数字がユーザーによる識別が容易になるように各容器に目立つように表示される、方法。
【請求項24】
無菌状態の液体材料を、容器から容器へ移転する実験室の環境において、移転される材料および容器に残る材料の無菌性を維持しつつ効率を向上する方法であって、
ピペット装置の挿入に人間工学的に有利な角度をなす開口部と前記開口部にアクセス可能にし、かつこれを密閉するキャップとを備える容器に無菌状態の液体材料を提供し、
開放位置から閉鎖位置へ360度未満の回転で移動する、前記キャップが開放位置にあるか、または閉鎖位置にあるかを示す視覚的表示を含む、片手で開封可能なキャップを提供し、
小さな印刷文字に頼ることなく前記製品を容易に識別することができるように、前記容器の製品の種類を識別する目立つ色コードと、前記製品の種類の個々の製品を識別する前記色コードの色の目立つ文字の1から3桁の数字とを含む前記容器にラベルを提供し、
前記容器ラベルの前記色コードおよび前記色つきの数字と一致する色コードおよび色つきの数字を目立つように表示した前記キャップに、一致するラベルを提供する方法。
【請求項25】
カタログを介して販売される生物学実験室で使用するための液体材料製品を提供する改善された方法であって、
前記製品がカテゴリー別に掲載されている液体材料製品の電子的カタログをユーザーに提供し、かつ
保管容器に前記液体材料製品を提供し、各容器が製品のファミリーに関連付けられた色コードとそのファミリー内の製品と関連付けられた1から3桁の数字とを含み、前記カタログに掲載される各液体製品が色およびこれに続く1から3桁の数字から識別することができ、
かつ、さらに、前記色コードおよび数字がユーザーによる識別が容易になるように各容器に目立つように表示される、方法。
【請求項26】
カタログを介して販売される生物学実験室で使用するための製品を複数のユーザーに対してオンラインで販売するシステムであって、
サーバーコンピュータを備え、前記サーバーコンピュータが、
中央処理装置、ソフトウェア記録媒体、およびユーザーにインタラクティブなグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を提供するに効果的なソフトウェアと、
ユーザー選好データベースを格納する記録媒体と、
前記サーバーへのアクセスを認証されたユーザーのみに制限するファイアウォールと、
ユーザーコンピュータにアクセス可能なネットワークへの電子接続とを備え、
注文を容易にするために、前記カタログの1つ以上の製品がそれぞれ1つの色および1から3桁の数字、文字、またはその組み合わせと関連づけられている、システム。
【請求項27】
前記サーバーコンピュータおよびユーザーコンピュータが、ワールド・ワイド・ウェブを介して接続されている、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記サーバーおよび1つ以上のクライアントコンピュータのうち少なくとも1つが、無線接続で前記ネットワークに接続されている、請求項26に記載のシステム。
【請求項29】
7つのパネルを有する容器であって、
前記容器のパネルが、
(i)それぞれ長方形の形状をした、高さと幅の比率が1.5:1.0および3.0:1.0の間である、フロントパネルおよびバックパネルと、
(ii)それぞれ5つの端部を有する2つのサイドパネルであり、前記端部の2つが互いに平行な垂直端部であり、前記端部の1つが前記パネルの底部に位置する水平端部であり、前記端部の2つが傾斜した上部端部であり、それぞれ別の垂直端部から上方に延伸して逆V字型を形成するよう合わさる、サイドパネルと、
(iii)長方形の形状をしたベースパネルと、
(iv)長方形の形状をした2つの傾斜した上部パネルとを備え、前記パネルが前記ベースパネルを下にした状態の前記容器を参照して言及している、容器。
【請求項30】
前記傾斜した上部パネルの少なくとも1つが開口部をさらに含む、請求項29に記載の容器。
【請求項31】
前記開口部がカバーを受けるよう設計された、請求項30に記載の容器。
【請求項32】
前記カバーがキャップである、請求項31に記載の容器。
【請求項33】
前記容器の内容物を識別するラベルをさらに備える、請求項29に記載の容器。
【請求項34】
(i)約25ミリリットルから約1000ミリリットルまで、
(ii)約75ミリリットルから約500ミリリットルまで、
(iii)約125ミリリットルから約500ミリリットルまで、
(iv)約250ミリリットルから約1000ミリリットルまで、および
(v)約250ミリリットルから約50ミリリットルまでからなる群より選択される範囲の内容量を有する、請求項29に記載の容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26A】
【図26B】
【図26C】
【図27】
【図28】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図30】
【図31A】
【図31B】
【図31C】
【図32−1】
【図32−2】
【図32−3】
【図33A】
【図33B】
【図33C】
【図34A】
【図34B】
【図34C】
【図34D】
【図34E】
【図35A】
【図35B】
【図35C】
【図35D】
【図35E】
【図36】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26A】
【図26B】
【図26C】
【図27】
【図28】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図30】
【図31A】
【図31B】
【図31C】
【図32−1】
【図32−2】
【図32−3】
【図33A】
【図33B】
【図33C】
【図34A】
【図34B】
【図34C】
【図34D】
【図34E】
【図35A】
【図35B】
【図35C】
【図35D】
【図35E】
【図36】
【公表番号】特表2009−502685(P2009−502685A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−525064(P2008−525064)
【出願日】平成18年8月1日(2006.8.1)
【国際出願番号】PCT/US2006/029584
【国際公開番号】WO2007/016421
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(502221282)インヴィトロジェン コーポレーション (113)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月1日(2006.8.1)
【国際出願番号】PCT/US2006/029584
【国際公開番号】WO2007/016421
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(502221282)インヴィトロジェン コーポレーション (113)
【Fターム(参考)】
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