説明

誘電定数測定方法及び両端開放形半波長コプレナーライン共振器

【課題】誘電率薄膜の誘電定数をマイクロ波やミリ波で高精度に測定できる誘電定数測定方法及び両端開放形半波長コプレナーライン共振器を提供する。
【解決手段】誘電体基板1上に中心導体2とグラウンド導体3とを有し、かつ中心導体2の両端とグラウンド導体3との間の少なくとも一方の開放部に測定試料4を配設した両端開放形半波長コプレナーライン共振器を励振させる共振器励振工程と、該共振器の共振周波数及び/又は無負荷Q値を測定する測定工程と、該共振周波数及び/又は無負荷Q値の測定値から測定試料4の面方向における誘電定数を算出する算出工程とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は誘電定数測定方法及び両端開放形半波長コプレナーラインに関するもので、特に誘電体薄膜の10GHz以上のマイクロ波、ミリ波領域における比誘電率の直流電圧依存性の測定に適した誘電定数測定方法及び両端開放形半波長コプレナーライン共振器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、高誘電率薄膜における比誘電率の直流電圧依存性を利用した高周波回路の開発や、このための薄膜誘電体材料の開発が盛んに行われている。これらの高周波回路や材料の開発のために、高誘電率薄膜の比誘電率、誘電正接、比誘電率の直流電圧依存性をマイクロ波やミリ波で測定する技術が求められている。高誘電率薄膜の比誘電率、誘電正接をマイクロ波からミリ波で測定する方法として、非特許文献1に高誘電率薄膜でコンデンサを構成し、コンデンサのS11(反射の大きさを示すSパラメター)の測定から比誘電率、誘電正接を測定する方法が報告されている(非特許文献1参照)。
【非特許文献1】Y. Iwazaki, K. Ohta, T. Suzuki ans S. Sekiguchi; “Elimination of parasitic effects due to measurement conditions of SrTiO3 thin films up to 40 GHz,” MMA2004, O-A27, pp.65, (2004)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、非特許文献1の測定方法においては、高誘電率薄膜コンデンサの周辺や測定端子であるプローバーと高誘電率薄膜コンデンサの間に生じる電気的寄生パラメターの補正の仕方により、比誘電率や誘電正接の測定結果が変化するという問題がある。又、比誘電率の直流電圧依存性は通常1MHz以下の周波数で測定されており、マイクロ波やミリ波における測定方法は報告されていない。
【0004】
従って、本発明は、誘電率薄膜の誘電定数をマイクロ波やミリ波で高精度に測定できる誘電定数測定方法及び両端開放形半波長コプレナーライン共振器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の誘電定数測定方法は、誘電体基板上に中心導体とグラウンド導体とを有し、かつ前記中心導体の両端と前記グラウンド導体との間の少なくとも一方の開放部に測定試料を配設した両端開放形半波長コプレナーライン共振器を励振させる共振器励振工程と、該共振器の共振周波数及び/又は無負荷Q値を測定する測定工程と、該共振周波数及び/又は無負荷Q値の測定値から前記測定試料の面方向における誘電定数を算出する算出工程とを具備することを特徴とする。
【0006】
このような第1の誘電定数測定方法によれば、コプレナーライン共振器の電界が主に共振器の面方向の成分を持つので、測定試料の面方向の誘電定数を測定できる。
【0007】
さらに誘電率測定のための共振器と試料を平面回路として一体に作製できるため、立体共振器を利用する場合に比べ、共振器組み立てに伴う測定誤差を除くことができる。即ち、共振器作製は、例えば、誘電体基板に薄膜形成法で中心導体とグラウンド導体を形成し、この後、中心導体の両端とグラウンド導体との間の少なくとも一方の開放部に、測定試料を薄膜形成法で形成することができ、誘電体基板の一方主面に中心導体、グラウンド導体、測定試料を形成することができ、容易に作製することができ、共振器形成に伴う測定誤差を最小限に抑制できる。
【0008】
また、本発明の第2の誘電定数測定方法は、誘電体基板上に中心導体とグラウンド導体とを有し、かつ前記中心導体の両端と前記グラウンド導体との間の少なくとも一方の開放部に、厚み方向両側面に電極が形成され、該電極の一方が前記中心導体に接続し、他方が前記グラウンド導体に接続された測定試料を配設した両端開放形半波長コプレナーライン共振器を励振させる共振器励振工程と、該共振器の共振周波数及び/又は無負荷Q値を測定する測定工程と、該共振周波数及び/又は無負荷Q値の測定値から前記測定試料の厚み方向における誘電定数を算出する算出工程とを具備することを特徴とする。
【0009】
このような第2の遊園定数測定方法によれば、コプレナーライン共振器の開放部に測定試料による平行平板コンデンサを形成することができるので、測定試料の面に対する垂直方向(厚み方向)の誘電定数を測定できる。さらに第1の誘電定数測定方法と同様に、誘電率測定のための共振器と試料を平面回路として一体に作製できるため、立体共振器を利用する場合に比べ、共振器形成に伴う測定誤差を最小限に抑制できる。
【0010】
本発明の第1、第2の誘電定数測定方法は、測定すべき誘電定数が比誘電率、又は誘電正接である場合に好適に用いることができる。即ち、コプレナーライン共振器の開放部には電界が最も強く分布するので、開放部に測定試料を配設することにより、測定試料の比誘電率を効果的に共振器の共振周波数へ反映させ、かつ試料の誘電正接を効果的に共振器の無負荷Q値に反映させることができるからである。又、コプレナーライン共振器の開放部では磁界が最も弱くなるので、測定試料が透磁率(磁性)を持つ場合でも、透磁率による共振周波数の変化を最小限に抑制して、比誘電率を精度良く測定できるからである。
【0011】
本発明の第1、第2の誘電定数測定方法は、測定試料が厚さ50μm以下のセラミックス、又は有機系誘電体である場合に特に有効である。一般に厚さ50μm以下のセラミックス、又は有機系誘電体、又は薄膜の誘電特性を空洞共振器等の立体回路共振器で測定する場合、測定試料が自立できないので測定が困難となる。本発明の測定方法では、誘電体基板上に測定試料、電極を一体に形成して誘電定数を測定できるので、測定試料の作製が容易である。
【0012】
さらに、厚さ50μm以下のセラミックス、又は有機系誘電体、又は薄膜の誘電特性を平面回路の共振器で測定する場合、導体損が大きくなるため無負荷Q値が低下し、測定が困難となる。しかしながら、本発明の第1、第2の誘電定数の測定方法によれば、電流が最も強く流れる共振器の中央部では中心導体とグラウンド導体の間隔を、ストリップライン共振器や、マイクロストリップライン共振器に比べて広げることができるので、導体損を抑制することができる。このことにより、導体損による共振器の無負荷Qの低下を抑制でき、測定精度の改善を図ることができる。
【0013】
本発明の第1、第2の誘電定数測定方法は、測定試料が厚さ5μm以下の誘電体薄膜である場合にさらに有効となる。一般に誘電体薄膜の誘電的特性は、基板の影響を受けて変化することが知られている。さらに誘電体薄膜が電気回路の中で利用される場合、基板の同一面内に対向する電極(例えば櫛形電極)を形成し、コンデンサとする場合と、上下に電極を形成して平行平板コンデンサとして使用する場合がある。前者の場合、誘電体基板上に形成された誘電体薄膜の面方向の誘電特性が重要であり、後者の場合、導体上(下部電極上)に形成された誘電体薄膜の面に対して垂直方向(厚み方向)の誘電特性が重要である。
【0014】
本発明の第1の誘電定数測定方法を誘電体薄膜に適用した場合、誘電体基板上に形成された誘電体薄膜の面方向の誘電特性と、その電圧依存性の測定が可能である。本発明の第2の誘電定数測定方法を誘電体薄膜に適用した場合、導体上(下部電極上)に形成された誘電体薄膜の面に対して垂直方向の誘電特性と、その電圧依存性の測定が可能である。
【0015】
本発明の誘電定数の計算方法は、両端開放形半波長コプレナーライン共振器の共振周波数f及び無負荷Q値Qを測定し、これらのデータを用いて、FEM(有限要素法)等の数値解析により、測定試料の比誘電率と誘電正接等の誘電定数を算出できる。
【0016】
測定試料の比誘電率の算出のためには、想定される範囲で比誘電率と共振周波数の関係をFEM(有限要素法)等の数値解析で求めておき、この関係を適当な関数で近似し、この近似関数と共振周波数fの測定値から比誘電率を算出する。また、誘電正接の算出のためには、共振器の形状因子Gや測定試料と誘電体基板のそれぞれの電界エネルギー集中率PeをFEM等で計算し、このG、PeとQuの測定値から試料の誘電正接を算出する。
【0017】
本発明の両端開放形半波長コプレナーライン共振器は、誘電体基板上に中心導体とグラウンド導体とを有し、かつ前記中心導体の両端と前記グラウンド導体との間の少なくとも一方の開放部に誘電体を配設してなることを特徴とする。また、本発明の両端開放形半波長コプレナーライン共振器は、誘電体基板上に中心導体とグラウンド導体とを有し、かつ前記中心導体の両端と前記グラウンド導体との間の少なくとも一方の開放部に、厚み方向両側面に電極が形成され、該電極の一方が前記中心導体に接続し、他方が前記グラウンド導体に接続された誘電体を配設してなることを特徴とする。
【0018】
このような両端開放形半波長コプレナーライン共振器では、上述した測定方法に有効に用いることができるだけでなく、セラミックス薄層や誘電体薄膜を利用したフィルタ等の電子部品の基本構造となる共振器としても有効である。
【0019】
このような両端開放形半波長コプレナーライン共振器では、通常の両端開放型半波長コプレナーライン共振器に比較して、両端部のキャパシタンスを大きくできるため、フィルタ等の小型化に有効である。また、通常の両端開放型半波長コプレナーライン共振器に比較して、導体損を小さくできるので、低損失化に有効である。
【発明の効果】
【0020】
本発明の誘電定数測定方法によれば、誘電体基板上に形成された測定試料(誘電体薄膜)の面方向の誘電定数と、その電圧依存性の測定が可能である。又、測定試料(誘電体薄膜)の面に対して垂直方向(厚み方向)の誘電定数と、その電圧依存性の測定が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(測定試料の面方向における誘電定数測定方法)
本発明の誘電定数測定方法を、測定試料が薄膜の場合を例にして、図1を用いて説明する。
【0022】
誘電体基板の上に形成された誘電体薄膜の面方向の誘電特性と、その電圧依存性の測定を行なうために、図1に示す両端開放形半波長コプレナーライン共振器A1を作製する。この両端開放形半波長コプレナーライン共振器は、誘電体基板1と中心導体2とグラウンド導体3と測定試料4とを具備して構成されている。
【0023】
誘電体基板1の上面に、中心導体2とグラウンド導体3が形成されており、さらに開放部の両方に、中心導体2とグラウンド導体3に一部が被さるように誘電体薄膜の測定試料4を形成する。即ち、誘電体基板1の上面に、内部が開口した矩形枠状のグラウンド導体3が形成されており、この開口部における誘電体基板1上には直線状の中心導体2が形成されている。この中心導体2の両端とグラウンド導体3とは離間しており、これらの2箇所の開放部には測定試料4が充填されている。即ち、中心導体2の両端とグラウンド導体3との間には、測定試料4が充填され、さらに測定試料4は、解放部の周囲の中心導体2、グラウンド導体3上面にも積層されている。
【0024】
誘電体基板1はサファイア基板等が望ましく、その上面にAuやPt等の中心薄膜導体2とグラウンド薄膜導体3がスパッタ等で形成され、さらに開放部の両方に、中心導体2とグラウンド導体3に一部が被さるように誘電体薄膜からなる測定試料4をスパッタ等で形成する。
【0025】
次に測定工程について述べる。一方の同軸ケーブル6の先端に形成されたループアンテナ7で共振器A1を励振し、他方のループアンテナ7で検波し、ネットワークアナライザー等の測定器で共振周波数fと無負荷Q値Qを測定する。共振周波数fより測定試料4の比誘電率ε’を、無負荷Q値Qより測定試料4の誘電正接tanδを計算する。比誘電率ε’と誘電正接tanδの直流電圧依存性を求める場合は、中心導体2とグラウンド導体3の間に直流電圧を印加して共振周波数fと無負荷Q値Qの直流電圧依存性を測定し、比誘電率ε’と誘電正接tanδの直流電圧依存性を計算する。
【0026】
(測定試料の厚さ方向における誘電定数測定方法)
本発明の誘電定数測定方法を、測定試料が薄膜の場合を例にして、図2を用いて説明する。
【0027】
測定試料の面に対して垂直方向(厚さ方向)の誘電特性と、その電圧依存性の測定を行なう場合、図2に示す両端開放形半波長コプレナーライン共振器A2を作製する。この両端開放形半波長コプレナーライン共振器A2は、誘電体基板1と、中心導体2と、グラウンド導体3と、測定試料14と、上部電極5を具備して構成されている。
【0028】
誘電体基板1の上面に、中心導体2とグラウンド導体3が形成されており、さらに開放部の両方に、中心導体2に一部が被さるように誘電体薄膜の測定試料14が形成されている。この測定試料14とグラウンド導体3との間に、上部電極5が配置されており、この上部電極5は、グラウンド導体3の上面及び測定試料14の上面にも形成され、測定試料14は下面が中心導体2の一部である電極上に形成され、上面には、上部電極5が形成され、上部電極5はグラウンド導体3に接続している。
【0029】
測定工程では、上記と同様に、一方の同軸ケーブル6の先端に形成されたループアンテナ7で共振器を励振し、他方のループアンテナ7で検波し、ネットワークアナライザー等の測定器で共振周波数fと無負荷Q値Qを測定する。
【0030】
図1、図2に示す両端開放形半波長コプレナーライン共振器の放射損が無視できない場合には、図3に示すように、共振器を囲む遮蔽導体9を設置することが望ましい。この遮蔽導体9は、共振器全体を囲むように構成され、中空矩形構造などが好適である。
【0031】
次に誘電定数の算出方法について説明する。まず、共振器の共振周波数fの測定値から、有限要素法(FEM)やモードマッチング法などの数値解析により、測定試料4の比誘電率ε’を求める。ここでは有限要素法を用いる場合について述べる。図1で示される両端開放形半波長コプレナーライン共振器の共振周波数fは、測定試料4の比誘電率ε’、幅W、長さL、厚さt、誘電体基板1の比誘電率ε’s、中心導体2とグラウンド3の厚さtc、中心導体2の幅Wc、長さLc、中心導体2の両端とグラウンド導体3の間隔dの関数となっている。従って、W、L、t、ε’s、tc、Wc、Lc、dを測定値、あるいは設計値に固定し、測定試料4の比誘電率ε’を予想される範囲で数点設定し、対応する共振周波数fを有限要素法で計算する。これらの計算結果から、共振周波数fと比誘電率ε’の関係を適当な関数で近似し、この近似式とfの測定値から、ε’を計算する。
【0032】
次に、無負荷Q値Quの測定値から、測定試料4の誘電正接tanδを下記式1により求める。
【数1】

【0033】
式1において、μは導体の透磁率であり、非磁性導体では、μは真空の透磁率μ=4π×10−7H/mに等しい。Pは測定試料4内の電界エネルギーの集中率、Pesは誘電体基板1内の電界エネルギーの集中率、Gは共振器の形状因子であり、非特許文献2「J. Krupka, K. Derzakowski, A. Abramowicz, M.E. Tobar and R.G. Geyer, “Use of whispering-gallery modes for complex permittivity determinations of ultra-low-loss dielectric materials,” IEEE Trans. Microwave Theory Tech., vol. 47, pp.752-759, June 1999」に記載されている。tanδsは誘電体基板の誘電正接である。
【0034】
電界エネルギーの集中率は、共振器に蓄えられる電界エネルギーに対する、個々の部分に蓄えられる電界エネルギーの分率として定義される。PとPesは次式2で与えられる。
【数2】

【0035】
【数3】

【0036】
式1のGはリング共振器の形状因子を示すもので、次式4で与えられる。
【数4】

【0037】
式2、3、4は、有限要素法(FEM)やモードマッチング法などの数値解析法により求める。
【0038】
計算されたPe、es、Gと、別法による導電率σの測定値あるいは文献値、さらに別法によるtanδの測定値あるいは文献値を式1に代入し、tanδを求める。
【0039】
σを求める別法としては「A. Nakayama, Y. Terashi, H. Uchimura and, A. Fukuura, “Conductivity measurement at the interface between the sintered conductor and dielectric substrate at microwave frequencies,” IEEE Trans. Microwave Theory Tech., vol. MTT-50, No.7, pp. 1665-1674, July 2002. 」が望ましい。また、tanδを求める別法としてはJIS−R1641:2002が望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の測定方法に用いられる両端開放形半波長コプレナーライン共振器を示すもので、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図2】本発明の測定方法に用いられる両端開放形半波長コプレナーライン共振器の他の例を示すもので、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図3】両端開放形半波長コプレナーライン共振器に遮蔽導体を設けた構造を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0041】
1・・・基板
2・・・中心導体
3・・・グラウンド導体
4、14・・・測定試料
5・・・上部電極
A1、A2・・・両端開放形半波長コプレナーライン共振器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体基板上に中心導体とグラウンド導体とを有し、かつ前記中心導体の両端と前記グラウンド導体との間の少なくとも一方の開放部に測定試料を配設した両端開放形半波長コプレナーライン共振器を励振させる共振器励振工程と、前記共振器の共振周波数及び/又は無負荷Q値を測定する測定工程と、該共振周波数及び/又は無負荷Q値の測定値から前記測定試料の面方向における誘電定数を算出する算出工程とを具備することを特徴とする誘電定数測定方法。
【請求項2】
誘電体基板上に中心導体とグラウンド導体とを有し、かつ前記中心導体の両端と前記グラウンド導体との間の少なくとも一方の開放部に、厚み方向の両側面に電極が形成された測定試料を配設し、前記一方の電極を前記中心導体に接続し、前記他方の電極を前記グラウンド導体に接続した両端開放形半波長コプレナーライン共振器を励振させる共振器励振工程と、該共振器の共振周波数及び/又は無負荷Q値を測定する測定工程と、該共振周波数及び/又は無負荷Q値の測定値から前記測定試料の厚み方向における誘電定数を算出する算出工程とを具備することを特徴とする誘電定数測定方法。
【請求項3】
前記両端開放形半波長コプレナーライン共振器の中心導体とグラウンド導体に直流電圧を印加し、誘電定数の直流電圧依存性を測定することを特徴とする請求項1又は2記載の誘電定数測定方法。
【請求項4】
誘電体基板上に中心導体とグラウンド導体とを有し、かつ前記中心導体の両端と前記グラウンド導体との間の少なくとも一方の開放部に誘電体を配設してなることを特徴とする両端開放形半波長コプレナーライン共振器。
【請求項5】
誘電体基板上に中心導体とグラウンド導体とを有し、かつ前記中心導体の両端と前記グラウンド導体との間の少なくとも一方の開放部に、厚み方向の両側面に電極が形成された測定試料を配設し、前記一方の電極を前記中心導体に接続し、前記他方の電極を前記グラウンド導体に接続してなることを特徴とする両端開放形半波長コプレナーライン共振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−64694(P2007−64694A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−248408(P2005−248408)
【出願日】平成17年8月29日(2005.8.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】