説明

貝処理方法および貝処理装置

【課題】 貝を殻と身に分離回収する貝処理装置において、分離の確実性、回収率の向上【解決手段】 貝処理装置は、貝を液体窒素に浸漬させて凍結処理する凍結処理部と、凍結処理した貝を壁に衝突させて殻と身の小片に破砕する衝突破砕部と、衝突破砕部で破砕した殻の小片と身の小片を水中で比重差により分離し別々に回収する分離回収部とを備えている。この貝処理装置によれば、液体窒素に浸漬させて凍結処理した貝を壁に衝突させて破砕しているので、貝の殻と身がそれぞれ小さくなり過ぎることはなく、それぞれ適切な大きさに破砕される。これにより貝の殻と身に十分な沈降速度の差を生じさせることができ、水中での比重差を利用した分離作業が容易になり、分離作業の確実性及び貝の身の回収率を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は貝を殻と身に分離回収する貝処理方法および貝処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、火力発電所の取水路などには、放置すると大量に貝が付着する。その大半は定期的に排除されて埋立て処理されている。しかし、近年において処理場の逼迫が懸念されると共に、産業廃棄物として処理すること自体が難しくなりつつある。産業廃棄物でなく仮に一般廃棄物とした場合は、行政側で引き取ってもらえないことも予想され、各発電所毎の対応が迫られているのが現状である。他方、埋立てや焼却処理することは環境保全の点から難しくなっている。
【0003】
このため、回収した貝を様々な分野で有効利用する試みが行われている。例えば、貝の殻は石灰成分を多く含むためにコンポスト化や土壌改良材、汚泥などの固化剤原料、埋立材、焼却灰として製品販売され、鶏餌の添加材として利用されている。また貝の身はコンポスト化が塩分除去の問題があって難しいことから、乾燥させて肥料や飼料として有効利用することが試行されている。
【0004】
このように貝を有効利用するためには、取水路から定期的に回収した大量の貝を殻と身に効率良く分離する必要があり、そのための貝処理装置として、取水路から回収した貝をスチームなどで加熱して殻と身を分離しやすくした処理装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−57619号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発電所の取水路から回収された大量の貝をスチームなどで加熱処理すると、殻と身の結合が解かれ、又は、殻と身の結合力が低減して殻と身が分離しやすくなる。しかし、大量の貝をスチームなどで殻と身が分離しやすくなる適温まで加熱するのに長時間を要して作業性が悪く、また、加熱により発生する蒸気の悪臭を消臭するなどの二次処理、後処理の問題が多い。また、貝の身は加熱することで変質して、後で有効利用できる肥料や飼料の種類が制限され、特に水産養殖用飼料、餌料の有効利用に問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記のような問題を考慮し、加熱処理することなく、貝を液体窒素に浸漬させて凍結処理し、凍結した貝を破砕して殻と身の小片にし、破砕した殻の小片と身の小片を水中で比重差により分離し別々に回収する方法を検討している。しかし、凍結した貝を破砕する際に、ミルなどの機械的な破砕装置を用いると、貝の殻と身が小さく破砕され過ぎる場合がある。貝の殻と身が小さく破砕され過ぎると沈降速度の差が小さいために、水中で比重差を利用した分離が上手く行かない場合があり、分離回収率が悪かった。
【0007】
本発明者らは水中での比重差を利用した分離作業を容易にし、分離作業の確実性及び貝の身の回収率を向上させるべく、貝処理装置の改良を検討した。その結果、液体窒素に浸漬させて凍結処理した貝を壁に衝突させて破砕することにより、貝の殻と身がそれぞれ小さくなり過ぎることはなく、それぞれ適切な大きさに破砕されるとの知見を得た。
【0008】
本発明に係る貝処理装置は、貝を液体窒素に浸漬させて凍結処理する凍結処理部と、凍結処理した貝を壁に衝突させて殻と身の小片に破砕する衝突破砕部と、衝突破砕部で破砕した殻の小片と身の小片を水中で比重差により分離し別々に回収する分離回収部とを備えている。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る貝処理装置によれば、液体窒素に浸漬させて凍結処理した貝を壁に衝突させて破砕しているので、貝の殻と身がそれぞれ小さくなり過ぎることはなく、それぞれ適切な大きさに破砕される。これにより貝の殻と身に十分な沈降速度の差を生じさせることができ、水中での比重差を利用した分離作業が容易になり、分離作業の確実性及び貝の身の回収率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態に係る貝処理装置を図面に基づいて説明する。
【0011】
この貝処理装置1は、図1に示すように、凍結処理部としての凍結処理装置11と、衝突破砕部としての遠心衝突破砕装置12と、分離回収部としての分離回収装置13を備えている。
【0012】
凍結処理装置11は、貝を液体窒素に浸漬させて凍結させる凍結処理を行なうものである。この実施形態では、凍結処理装置11は、図2に示すように、凍結処理槽21と予冷処理槽22を備えている。
【0013】
凍結処理槽21は、貝を液体窒素23に浸漬させて凍結させるものであり、液体窒素23を貯留可能な容器24と、蓋25と、冷気導入配管26を備えている。容器24は貝を入れた網籠27を収容し、液体窒素23に浸漬させることができるのに十分な容積を備えている。予冷処理槽22は、容器28、蓋29、脱気配管30を備えている。容器28は、貝を入れた網籠27が収容可能な容積を備えている。凍結処理槽21と予冷処理槽22の各部材はそれぞれ断熱処理を施している。
【0014】
凍結処理槽21の冷気導入配管26は蓋25に取り付けられており、予冷処理槽22の蓋29に連通している。凍結処理槽21の冷気は冷気導入配管26を通して凍結処理槽21から排出され、予冷処理槽22に導入している。予冷処理槽22の蓋29には、冷気導入配管26から離れた位置に、予冷処理槽22の冷気を排出する脱気配管30を取り付けている。脱気配管30は、予冷処理槽22内の気圧が高くなり過ぎるのを防止するものであり、この実施形態では、図1、図2に示すように、予冷処理槽22の脱気配管30を、凍結処理槽21で凍結させた貝を移送する定量フィーダ33に連通させて、予冷処理槽22から排出される冷気を定量フィーダ33に送り、移送時において凍結させた貝の温度を低く維持するのに利用している。
【0015】
貝の凍結処理は、図2に示すように、貝を入れた網籠27を予冷処理槽22に入れて所定時間置き予め冷やしたものを、凍結処理槽21で液体窒素23に浸漬させて急速に凍結させるものである。液体窒素23は沸点が−196℃であり、貝を入れた網籠27を2〜3分程度液体窒素23に浸漬させると、貝は−120℃〜−130℃程度の低温に急速に冷却される。液体窒素23に浸漬して急速に凍結させた貝は、衝撃に対して脆くなり、衝撃を加えると破砕され、また破砕されたときに殻と身に分離され易くなる。
【0016】
凍結処理槽21に貯留された液体窒素23は、貝を凍結させる際に徐々に気化するが、凍結処理槽21の蓋25に冷気導入配管26を設けているので、凍結処理槽21内の気圧が上昇し過ぎることはない。また、凍結処理槽21から排出される冷気を予冷処理槽22に導入し、予冷処理槽22において凍結処理前の貝を予冷するのに利用している。この凍結処理装置11は、予冷処理槽22を設けて、凍結処理槽21で貝を液体窒素23に浸漬させて凍結させる処理を行なう前に、貝を予め冷やしているので、凍結処理槽21での液体窒素23が消費される量を低く抑えることができる。
【0017】
この実施形態では、予冷処理槽22、凍結処理槽21は、それぞれ蓋25、29を開けて、貝を入れた網籠27を収容し、蓋25、29を閉めて一定時間貝を冷やし、再び蓋25、29を開けて網籠27を取り出すものであり、例えば、貝を入れた網籠27をクレーンで吊るし、予冷処理槽22、凍結処理槽21に順番に移送するとよい。なお、凍結処理装置11はこれに限らず、予冷処理槽22と、凍結処理槽21との間に、貝を入れた網籠をコンベアに載せて運ぶコンベア式の移送ラインを設け、貝を入れた網籠を予冷処理槽22、凍結処理槽21を順に一定時間通過させて貝を凍結処理する構成にしてもよい。このような移送ラインを設けることにより、貝処理のオートメーション化、人的労力の省力化を図ることができる。
【0018】
この実施形態では、図1に示すように、凍結処理装置11で凍結処理された貝31は、網籠27から出され、ホッパー32に投入され、定量フィーダ33を介して定量送りされて遠心衝突破砕装置12に投入される。
【0019】
遠心衝突破砕装置12は、凍結処理した貝を壁に衝突させて殻と身の小片に破砕するものであり、この実施形態では、図3に示すように、外筒41と、ロータ42と、ロータ42を回転駆動させるモータ43で構成されている。
【0020】
外筒41は円筒形状の筒体を縦置きしたものであり、その上端に半径方向に延在した梁44を設け、外筒41の中心に沿ってロータ42の回転軸45を軸支している。ロータ42は、投入された貝に遠心力を付与し、外筒41の内周面41aに向けて射出するものであり、ロータ42の回転軸45は外筒41の外周面に取り付けたモータ43にベルト43aを連結し、動力を付与している。
【0021】
この実施形態では、ロータ42は回転軸45に対して水平に延在する円板46の上面に羽根47を取り付けている。羽根47は、図3(a)に示すように、円板46の上面にインボリュート形状に延在しており、ロータ42の回転により投入された貝に遠心力を付与するものである。羽根47をインボリュート形状とすることにより、貝に付与される遠心力を増大させることができる。また、図示は省略するが、羽根47の貝が射出される出口側に、貝を射出する角度を調整する片材を取り付けている。この遠心衝突破砕装置12は、ロータ42の回転数や羽根47に取り付けた片材などを調整することにより、貝を外筒41の内周面に向けて射出する速度や角度を調整することができる。
【0022】
凍結処理槽21で凍結処理された貝31は、網籠から出され、ホッパー32に投入され、定量フィーダ33を介して遠心衝突破砕装置12のロータ42の中心部に投入される。ロータ42に投入された貝は、羽根47により遠心力が付与されて外径方向に射出され、外筒41の内周面に衝突して破砕される。このようにして衝突破砕した貝は、衝突の衝撃により脆性破壊されるので、殻の小片と身の小片がそれぞれ小さくなり過ぎることはない。破砕された貝の殻の小片と身の小片はそれぞれロータ42と外筒41の隙間48から落下する。
【0023】
次に、分離回収装置13を説明する。
【0024】
分離回収装置13は、水槽51と、送風装置52と、殻回収用コンベア53と、身回収用コンベア54とを備えている。遠心衝突破砕装置12は、分離回収装置13の水槽51の中央部に破砕した貝の殻の小片59と身の小片60が落下するように、分離回収装置13の水槽51の上に配設している。
【0025】
水槽51は水や海水を所定の深さまで貯留している。送風装置52は、水槽51の液面に風を送り、流水を生じさせるものである。殻回収用コンベア53及び身回収用コンベア54は、この実施形態では、それぞれ樹脂製のコンベアベルトを備えたベルトコンベアである。殻回収用コンベア53は、遠心衝突破砕装置12で破砕された貝の殻の小片59と身の小片60が水槽51に投入される投入位置56の直下に延在するように配設している。身回収用コンベア54は、水槽51内において投入位置56よりも下流側に延在するように配設している。
【0026】
この実施形態では、殻回収用コンベア53の他端は水槽51の外に設置した殻回収容器57に至るように延在している。また身回収用コンベア54の他端は水槽51の外に設置した身回収容器58に至るように延在している。殻回収用コンベア53及び身回収用コンベア54は、水中で貝の殻の小片59又は身の小片60を受けるのに十分な幅を備えた樹脂シート製のコンベアベルトで構成されており、それぞれ水槽51内から水槽51の外に貝の殻の小片59又は身の小片60を搬送する方向に回転する。
【0027】
遠心衝突破砕装置12で破砕された貝の殻の小片59と身の小片60は、それぞれ小さくなり過ぎない大きさの小片に破砕されている。この分離回収装置13は、水槽51の表層に送風装置52により流水が生じており、水槽51に落下した貝の身の小片60は貝の殻の小片59に比べて浮き易く、顕著に流され易い。貝の殻の小片59は、水槽51に投入される投入位置56の直下に延在した殻回収用コンベア53の上に沈んでいき、貝の身60は投入位置56よりも下流側に延在した身回収用コンベア54の方に流れていく。これにより、貝の殻59は、殻回収用コンベア53により殻回収容器57に回収され、貝の身60は身回収用コンベア54により身回収容器58に回収される。
【0028】
このように、この貝処理装置1によれば、凍結処理装置11で液体窒素に浸漬し、凍結させた貝を遠心衝突破砕装置により衝突破砕しているので、貝の殻と身はそれぞれ小さくなり過ぎることはなく、それぞれ適切な大きさに破砕される。これにより貝の殻と身に十分な沈降速度の差を生じさせることができ、水中での比重差を利用した分離作業が容易になり、分離作業の確実性及び貝の身の回収率を向上させることができる。
【0029】
本発明者らは、この貝処理装置において、凍結処理装置11で3分間液体窒素に浸漬させて凍結させたムラサキガイ770gを、遠心衝突破砕装置12に投入し、分離回収装置13の殻回収容器57と身回収容器58にそれぞれ回収された貝の殻と身の重量を測定する実験を行なった。
【0030】
この結果、図4に示すように、身回収容器58では、全体の重量が409gであり、そのうち貝の身が393g、殻が16gであった。また、殻回収容器57では全体の重量が361gであり、そのうち貝の身が88g、殻が273gであった。貝の身は総重量が481gであり、その81%が身回収容器58に回収された。また貝の殻は総重量が289gであり、その94%が殻回収容器57に回収された。
【0031】
このように、この貝処理装置1を用いることにより、貝の身と殻の分離回収を効率良く、また容易に行なえる。また、加熱処理等が行なわれていないので、分離回収された貝の身は水産養殖用の飼料として、また、貝殻は土壌改良材などに転用することができる。
【0032】
以上、本発明の一実施形態に係る貝処理装置を説明したが、本発明に係る貝処理装置はこれに限定されることなく、種々の変更が可能である。
【0033】
例えば、衝突破砕には、遠心衝突破砕装置に代えて、凍結処理した貝を所定の高さから落下させ、地面等に衝突させる装置を用いてもよい。なお、この方法では、凍結処理した貝を殻と身の小片に破砕するのに、十分な高さから落下させる必要があり、これを装置化する場合には、相当の高さを備えた装置が必要になり、装置が大型化し、設備コストも高くなる。上記実施形態のように、遠心衝突破砕装置12を用いることにより、衝突破砕する装置の小型化を図ることができる。
【0034】
また、貝を液体窒素に浸漬させて凍結処理する凍結処理工程と、凍結処理工程で凍結処理した貝を壁に衝突させて殻と身の小片に破砕する衝突破砕工程と、衝突破砕工程で破砕した殻の小片と身の小片を水中で比重差により分離し別々に回収する分離回収工程とを備えた貝処理方法を具現化する貝処理装置について説明をした。この方法では、液体窒素の使用量を出来る限り少なくすることが、ランニングコストを低減させる上で好ましい。
【0035】
そこで、本発明者らは、凍結処理槽21にムラサキガイ1000gを投入して、凍結処理を行なう場合において、凍結処理槽21に投入するムラサキガイの温度を10℃、3℃、−15℃とし、それぞれの場合について、液体窒素の消費量を比べた。この結果、図5に示すように、ムラサキガイの温度が10℃の場合は、液体窒素の消費量は約2000g強、ムラサキガイの温度が3℃の場合は、液体窒素の消費量は約2000g弱であったのに対し、ムラサキガイの温度が−15℃の場合は、液体窒素の消費量は約1200g程度になった。ムラサキガイの温度が10℃の場合や、ムラサキガイの温度が3℃の場合は、ムラサキガイに含まれる水分が凍る際に液体窒素から潜熱を奪うため、液体窒素の消費量が多くなるが、凍結処理槽に投入するムラサキガイの温度が−15℃の場合は、投入される段階で、ムラサキガイに含まれる水分が凍っているので、潜熱分の消費がなく、液体窒素の消費量を低く抑えることができる。
【0036】
このように、貝には水分が含まれるので、貝を凍らした状態で凍結処理槽に投入した場合は、貝を凍らせずに投入する場合に比べて、貝に含まれる水分の潜熱に奪われる熱量の分は確実に、液体窒素の消費量を低く抑えることができる。上記実験によれば、ムラサキガイを凍らせずに投入する場合には、貝に対して約2倍程度の液体窒素が必要であったが、ムラサキガイを凍らして投入した場合には、貝に対して約1.1倍程度の液体窒素の消費量で済んだ。
【0037】
そこで、凍結処理工程の前に、貝を冷凍させる冷凍処理工程を備え、凍結処理工程において、冷凍した貝を液体窒素に浸漬させて凍結処理するとよい。具体的には、図6に示すように、凍結処理装置11から予冷処理槽22を廃し、貝を凍らせる冷凍処理装置71を設け、冷凍処理装置71で予め冷凍させた貝を凍結処理槽21に供給するようにするとよい。冷凍処理装置71は、公知の冷凍庫を用いることができる。潜熱に奪われる熱量を抑えることで、液体窒素の消費量を大幅に低く抑えることができるので、貝を確実に凍らせることができる冷凍能力を備えたものであればよい。
【0038】
また、予め貝を凍らせておくことにより、貝が腐らせずに長期間保存することができるので、火力発電所の取水路などで貝が一度に多量に回収された場合などでも、冷凍処理装置71を、多量の貝をストックできる冷凍庫(冷凍倉庫)などで構成することにより、貝を一時的に貯蔵し、遠心衝突破砕装置12の処理ペースに合わせて、冷凍した貝を安定して供給することができるようになる。このように、貝を予め冷凍することにより、貝分離回収処理を行なう作業性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態に係る貝処理装置を示す図。
【図2】本発明の一実施形態に係る凍結処理装置を示す図。
【図3】本発明の一実施形態に係る遠心衝突破砕装置を示す図。
【図4】本発明の一実施形態に係る貝処理装置による貝処理実験の結果を示す図。
【図5】貝の初期温度と液体窒素の消費量との関係を示す図。
【図6】本発明の他の実施形態に係る貝処理装置による貝処理装置を示す図。
【符号の説明】
【0040】
1 貝処理装置
11 凍結処理装置
12 遠心衝突破砕装置
13 分離回収装置
21 凍結処理槽
22 予冷処理槽
31 貝
32 ホッパー
33 定量フィーダ
41 外筒
42 ロータ
43 モータ
51 水槽
52 送風装置
53 殻回収用コンベア
54 身回収用コンベア
56 投入位置
57 殻回収容器
58 身回収容器
59 貝の殻
60 貝の身
71 冷凍処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貝を液体窒素に浸漬させて凍結処理する凍結処理部と、
前記凍結処理部で凍結処理した貝を壁に衝突させて殻と身の小片に破砕する衝突破砕部と、
前記衝突破砕部で破砕した殻の小片と身の小片を水中で比重差により分離し別々に回収する分離回収部とを備えていることを特徴とする貝処理装置。
【請求項2】
前記凍結処理部は、貝を液体窒素に浸漬させる凍結処理槽と、凍結処理槽の冷気を導入して凍結処理前の貝を予冷する予冷処理槽とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の貝処理装置。
【請求項3】
予め貝を冷凍させる冷凍処理部を備え、前記冷凍処理部で冷凍処理した貝を前記凍結処理部に供給するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の貝処理装置。
【請求項4】
前記衝突破砕部は、外筒と、前記外筒内に配置され、外筒内に投入された凍結貝に遠心力を付与するロータとを備え、前記ロータにより外筒内に投入された凍結貝に遠心力を付与して、外筒の内周面に衝突させて、凍結貝を破砕するものであることを特徴とする請求項1に記載の貝処理装置。
【請求項5】
前記分離回収部は、水槽と、前記水槽の表層に流水を生じさせる送風装置と、前記水槽内において衝突破砕装置で破砕した貝の殻と身の小片が投入される投入位置の直下に配設した殻回収用コンベアと、前記水槽内において前記投入位置よりも流水の下流側に配設した身回収用コンベアとを備えていること特徴とする請求項1に記載の貝処理装置。
【請求項6】
貝を液体窒素に浸漬させて凍結処理する凍結処理工程と、
前記凍結処理工程で凍結処理した貝を壁に衝突させて殻と身の小片に破砕する衝突破砕工程と、
前記衝突破砕工程で破砕した殻の小片と身の小片を水中で比重差により分離し別々に回収する分離回収工程とを備えていることを特徴とする貝処理方法。
【請求項7】
前記凍結処理工程の前に、貝を冷凍させる冷凍処理工程を備え、凍結処理工程において、冷凍した貝を液体窒素に浸漬させて凍結処理することを特徴とする請求項6に記載の貝処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−239677(P2006−239677A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−162964(P2005−162964)
【出願日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(000156938)関西電力株式会社 (1,442)
【Fターム(参考)】