説明

貫通穴の同心測定方法及び貫通穴の同心測定装置

【課題】 貫通穴の鮮明な開口画像を得ることができ、各開口の中心点間の距離を簡便に測定する貫通穴の同心測定方法及び貫通穴の同心測定装置を提供する。
【解決手段】 貫通穴4の内壁面14に光を当てるように、第1の面6側から光を照射する。検査対象物2の第2の面8側に配置された撮像器24によって、貫通穴4の第1の面6での開口10の高さに焦点を合わせ、内壁面14が第1の面6と接する第1の内壁端部16を撮像して、第1の開口画像を取得する。貫通穴4の第2の面8での開口12の高さに焦点を合わせ、内壁面14が第2の面8と接する第2の内壁端部18を撮像して、第2の開口画像を取得する。第1の開口画像の第1の中心点のxy座標を示す第1の位置データを生成する。第2の開口画像の第2の中心点のxy座標を示す第2の位置データを生成する。第1及び第2の位置データを比較して、第1及び第2の中心点間の距離を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貫通穴の同心測定方法及び貫通穴の同心測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、貫通穴の同心度測定においては、画像処理を用いて円中心座標を求めており、透過照明による画像で一方の開口の中心座標を、落射照明の反射光による画像でテーパー部を含む他方の開口の中心座標をそれぞれ測定し、その差より同心度を算出している。
【特許文献1】実開平06−051812号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、中心座標を測定する画像のテーパー部を含む開口の円の輪郭を鮮明にするため、テーパー部面を研磨しエッジを明確にする必要があった。
【0004】
本発明は、貫通穴の鮮明な開口画像を得ることができ、各開口の中心点間の距離を簡便に測定する貫通穴の同心測定方法及び貫通穴の同心測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明に係る貫通穴の同心度測定方法は、直交座標系O−xyzに、検査対象物を、その第1の面と第2の面がz軸に直交するように配置すること、
前記第1の面及び前記第2の面を貫通する貫通穴の内壁面に光を当てるように、前記第1の面側から光を照射すること、
前記検査対象物の前記第2の面側に配置された撮像器によって、前記貫通穴の前記第1の面での開口の高さに焦点を合わせ、前記内壁面が前記第1の面と接する第1の内壁端部を撮像して、第1の開口画像を取得すること、
前記撮像器によって、前記貫通穴の前記第2の面での開口の高さに焦点を合わせ、前記内壁面が前記第2の面と接する第2の内壁端部を撮像して、第2の開口画像を取得すること、
前記第1の開口画像の第1の中心点のxy座標を示す第1の位置データを生成すること、
前記第2の開口画像の第2の中心点のxy座標を示す第2の位置データを生成すること、及び、
前記第1及び第2の位置データを比較して、前記第1及び第2の中心点間の距離を算出すること、
を含む。本発明によれば、落射照明による反射光を検出するのではなく、透過照明を用いて検査対象物の貫通穴の内壁面に光を当てて、第1及び第2の内壁端部を撮像するので、貫通穴の鮮明な開口画像を得ることができ、各開口の第1及び第2の中心点間の距離を簡便に測定することができる。
(2)本発明に係る貫通穴の同心度測定装置は、直交座標系O−xyzに第1の面と第2の面がz軸に直交するように配置される検査対象物の前記第1の面及び前記第2の面を貫通する貫通穴の内壁面に光を当てるように、前記第1の面側から光を照射する照射手段と、
前記検査対象物の前記第2の面側に配置され、前記貫通穴の前記第1の面での開口の高さに焦点を合わせて、前記内壁面が前記第1の面と接する第1の内壁端部を撮像し、前記貫通穴の前記第2の面での開口の高さに焦点を合わせて、前記内壁面が前記第2の面と接する第2の内壁端部を撮像する撮像手段と、
前記第1の内壁端部の撮像によって得られた第1の開口画像の第1の中心点のxy座標を示す第1の位置データ及び前記第2の内壁端部の撮像によって得られた第2の開口画像の第2の中心点のxy座標を示す第2の位置データを生成する位置データ生成手段と、
前記第1及び第2の位置データを比較して、前記第1及び第2の中心点間の距離を算出する距離算出手段と、
を含む。本発明によれば、落射照明による反射光を検出するのではなく、透過照明を用いて検査対象物の貫通穴の内壁面に光を当てて、第1及び第2の内壁端部を撮像するので、貫通穴の鮮明な開口画像を得ることができ、各開口の第1及び第2の中心点間の距離を簡便に測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る検査対象物を説明する断面図である。図2は、本実施の形態に係る貫通穴の同心度測定装置を説明する概略図である。
【0007】
本実施の形態に係る貫通穴の同心度測定装置では、図1に示すように、貫通穴4を有する検査対象物2を用意する。検査対象物2は、第1の面6と第2の面8が平行になっている。検査対象物2は、複数の貫通穴4を有していてもよい。貫通穴4は、検査対象物2の第1の面6と第2の面8を貫通している。貫通穴4は、第1の面6の開口10と第2の面8の開口12を有している。貫通穴4は、第1の面6の開口10から第2の面8の開口12にかけて内壁面14を有している。貫通穴4は、内壁面14が第1の面6と接する第1の内壁端部16を有している。貫通穴4は、内壁面14が第2の面8と接する第2の内壁端部18を有している。貫通穴4は、第2の内壁端部18から内部にかけてテーパー部20を有している。検査対象物2は、直交座標系O−xyzに第1の面6と第2の面8がz軸に直交するように配置される。
【0008】
本実施の形態に係る貫通穴の同心度測定装置では、図2に示すように、照射手段22と、撮像手段(撮像器)24と、演算処理装置26とを備える。照射手段22は、図1に示すように、検査対象物2の第1の面6及び第2の面8を貫通する貫通穴4の内壁面14に光を当てるように、第1の面6側から光を照射する。照射手段22は、光量を任意に調整できてもよい。照射手段22は、光量を下げることにより、内壁面14への光の照射量を下げてもよい。照射手段22は、光量を上げることにより、内壁面14への光の照射量を上げてもよい。照射手段22は、開口数の大きな明るい集光レンズ28を用いて、光量を上げてもよい。照射手段22は、撮像手段24に対するノイズ光の入力を最小限に抑えるように設置位置や角度が調整できるようになっていてもよい。照射手段22は、透過照明のハロゲン光源であってもよい。例えば、同軸照明などで構成されている。
【0009】
撮像手段24は、図1に示すように、検査対象物2の第2の面8側に配置される。撮像手段24は、貫通穴4の第1の面6での開口の高さに焦点を合わせて、内壁面14が第1の面6と接する第1の内壁端部16を撮像する。撮像手段24は、貫通穴4の第2の面8での開口の高さに焦点を合わせて、内壁面14が第2の面8と接する第2の内壁端部18を撮像する。撮像手段24は、焦点深度が浅い対物レンズ30を用いてもよい。これにより、撮像手段24をz軸方向に移動することにより第1及び第2の内壁端部16,18をさらに高精度に撮像できる。撮像手段24は、ノイズ光の入力を最小限に抑えるように設置位置や角度が調整できるようになっていてもよい。撮像手段24は、CCDカメラであってもよい。撮像手段24は、第1及び第2の開口画像32,34の画像データを演算処理装置26へ送る。
【0010】
演算処理装置26は、図2に示すように、演算部(中央処理装置)36を備えている。演算部36は、位置データ生成手段38として、第1の内壁端部16の撮像によって得られた第1の開口画像32の第1の中心点40のxy座標を示す第1の位置データ(x1,y1)(図4参照)を生成する。演算部36は、位置データ生成手段38として、第2の内壁端部18の撮像によって得られた第2の開口画像34の第2の中心点42のxy座標を示す第2の位置データ(x2,y2)(図5参照)を生成する。
【0011】
位置データ生成手段38は、第1の開口画像32を画像処理することにより、第1の開口画像32の中心点である第1の中心点40のx座標位置及びy座標位置を演算する。あるいは、位置データ生成手段38は、第2の開口画像34を画像処理することにより、第2の開口画像34の中心点である第2の中心点42のx座標位置及びy座標位置を演算する。第1の開口画像32の第1の中心点40のxy座標は、第1の位置データ(x1,y1)を示している。第2の開口画像34の第2の中心点42のxy座標は、第2の位置データ(x2,y2)を示している。
【0012】
演算部36は、距離算出手段44として、位置データ生成手段38で生成した第1位置データ(x1,y1)及び第2の位置データ(x2,y2)を比較して(図6参照)、第1及び第2の中心点40,42間の距離46(図7参照)を算出する。距離算出手段44は、第1位置データ(x1,y1)と第2の位置データ(x2,y2)の2点間距離を計算し、第1及び第2の中心点40,42間の距離46を算出する。
【0013】
演算処理装置26は、図2に示すように、さらに、記憶部48を備えていてもよい。記憶部48は、データ読み取り可能なRAM,ROM、磁気ディスクなどの記憶媒体(記録媒体)を有しており、この記憶媒体は、磁気的、光学的記録媒体、もしくは半導体メモリ等で構成されている。記憶部48は、図4及び図5に示すような、撮像手段24から送られてきた画像データである第1及び第2の開口画像32,34を記憶してもよい。
【0014】
本実施の形態に係る貫通穴の同心度測定装置では、図2に示すように、さらに、ステージ50と、XYキャリア52と、Zキャリア54と、駆動制御装置56と、表示装置58と、入力装置60とを備えていてもよい。ステージ50は、xy軸を含む座標系のxy軸平面に配置してもよい。ステージ50は、XYキャリア52によって検査対象物2の面に平行に移動してもよい。XYキャリア52は、駆動制御装置56に接続されていてもよい。撮像手段24は、Zキャリア54によってz軸方向に移動してもよい。Zキャリア54は、駆動制御装置56に接続されていてもよい。
【0015】
駆動制御装置56は、演算処理装置26からの指示により、XYキャリア52を用いて、検査対象物2を配置するステージ50のxy座標方向の駆動を制御してもよい。あるいは、駆動制御装置56は、演算処理装置26からの指示により、Zキャリア54を用いて、撮像手段24のz座標方向の駆動を制御してもよい。
【0016】
表示装置58は、操作画面、データ入力画面、撮像手段24で得られた第1及び第2の開口画像32,34などを表示してもよい。表示装置58は、例えば、CRT(Cathode-Ray Tube)、液晶ディスプレイ、LEDランプなどで構成されている。
【0017】
入出力装置60は、演算処理装置26に対して必要な情報などを外部から入力してもよい。入出力装置60は、例えば、文字や数字を入力するためのキーボード、画像モニタの画面上に表示されたカーソルで種々の操作をするマウス、ネットワーク経由でホストコンピュータなどと接続することが可能である。
【0018】
本実施の形態によれば、落射照明による反射光を検出するのではなく、透過照明を用いて検査対象物の貫通穴の内壁面に光を当てて、第1及び第2の内壁端部を撮像するので、貫通穴の鮮明な開口画像を得ることができ、各開口の第1及び第2の中心点間の距離を簡便に測定することができる。
【0019】
次に、本実施の形態に係る貫通穴の同心度測定装置を用いて貫通穴の同心度測定方法を説明する。図3は、本実施の形態に係る貫通穴の同心度測定方法を説明するフローチャートである。
【0020】
本実施の形態に係る貫通穴の同心度測定方法では、図1に示すように、貫通穴4を有する検査対象物2を用意する。詳細については、貫通穴の同心度測定装置の欄で説明した通りである。検査対象物2を、図1及び図2に示すように、直交座標系O−xyzに、検査対象物を、その第1の面と第2の面がz軸に直交するように配置する(ステップS100)。検査対象物2を、直交座標系O−xyzのxy軸平面である、ステージ50に配置してもよい。検査対象物2を、XYキャリア52によって、ステージ50を移動し、検査対象となる貫通穴4を撮像手段24の撮像範囲内に配置してもよい。
【0021】
次に、光を、図1に示すように、ステップS100で配置した検査対象物2の第1の面6及び第2の面8を貫通する貫通穴4の内壁面14に当てるように、第1の面6側から照射する(ステップS110)。光量を任意に調整して照射してもよい。光量を下げることにより、内壁面14への光の照射量を下げてもよい。光量を上げることにより、内壁面14への光の照射量を上げてもよい。開口数の大きな明るい集光レンズ28を用いて、光量を上げてもよい。
【0022】
次に、図1に示すように、検査対象物2の第2の面8側に配置された撮像手段24によって、貫通穴4の第1の面6での開口10の高さに焦点を合わせる。撮像手段24によって、内壁面14が第1の面6と接する第1の内壁端部16を撮像し、第1の開口画像32(図4参照)を取得する(ステップS120)。撮像手段24の焦点合わせは、Zキャリア54によって、撮像手段24を上下移動させることにより、貫通穴4の第1の面6での開口10の高さに合わせてもよい。撮像手段24は、焦点深度が浅い対物レンズ30を用いて撮像してもよい。これにより、撮像手段24をz軸方向に移動することにより第1及び第2の内壁端部16,18をさらに高精度に撮像できる。第1の内壁端部16を撮像する際は、内壁面14の反射の影響を抑えるために、照射手段22の光量を下げてもよい。これにより、第1の開口画像32の輪郭が判別し易くなる。第1の開口画像32の画像データは、演算処理装置26へ送られる。第1の開口画像32の画像データは、記憶部48に記憶されてもよい。第1の開口画像32の画像データは、表示装置58に表示されてもよい。
【0023】
次に、図1に示すように、撮像手段24によって、貫通穴4の第2の面8での開口12の高さに焦点を合わせる。撮像手段24によって、内壁面14が第2の面8と接する第2の内壁端部18を撮像し、第2の開口画像34(図5参照)を取得する(ステップS130)。撮像手段24は、ステップS110で光が照射された内壁面14と、光が照射されない第2の面8との明暗により、テーパー部20のエッジの影響を回避し、第2の内壁端部18を鮮明に撮像できる。撮像手段24の焦点合わせは、Zキャリア54によって、撮像手段24を上下移動させることにより、貫通穴4の第2の面8での開口12の高さに合わせてもよい。第2の内壁端部18を撮像する際は、開口数の大きな明るい集光レンズ28を用いることで照射手段22の光量を上げて、一定角度以上の内壁面14に、さらに光が照射されるようにしてもよい。これにより、第2の開口画像34は、テーパー部20と第2の面8の境界が鮮明になり輪郭が判別し易くなる。第2の開口画像34の画像データは、演算処理装置26へ送られる。第2の開口画像34の画像データは、記憶部48に記憶されてもよい。第2の開口画像34の画像データは、表示装置58に表示されてもよい。
【0024】
次に、ステップS120で取得した第1の開口画像32の第1の中心点40のxy座標を示す第1の位置データ(x1,y1)(図4参照)を生成する(ステップS140)。生成方法は、第1の開口画像32を画像処理することにより、第1の開口画像32の中心点である第1の中心点40のx座標位置及びy座標位置を演算する。第1の開口画像32の第1の中心点40のxy座標は、第1の位置データ(x1,y1)を示している。第1の位置データ(x1,y1)のデータは、記憶部48に記憶されてもよい。第1の位置データ(x1,y1)のデータは、表示装置58に表示されてもよい。
【0025】
次に、ステップS130で取得した第2の開口画像34の第2の中心点42のxy座標を示す第2の位置データ(x2,y2)(図5参照)を生成する(ステップS150)。生成方法は、第2の開口画像34を画像処理することにより、第2の開口画像34の中心点である第2の中心点42のx座標位置及びy座標位置を演算する。第2の開口画像34の第2の中心点42のxy座標は、第2の位置データ(x2,y2)を示している。第2の位置データ(x2,y2)のデータは、記憶部48に記憶されてもよい。第2の位置データ(x2,y2)のデータは、表示装置58に表示されてもよい。
【0026】
次に、ステップS140で生成した第1の位置データ(x1,y1)及びステップS150で生成した第2の位置データ(x2,y2)を比較して(図6参照)、第1及び第2の中心点40,42間の距離46(図7参照)を算出する(ステップS160)。算出方法は、第1位置データ(x1,y1)と第2の位置データ(x2,y2)の2点間距離を計算し、第1及び第2の中心点40,42間の距離46を算出する。距離46のデータは、記憶部48に記憶されてもよい。距離46のデータは、表示装置58に表示されてもよい。以上の工程で、距離46を算出し、その後、同心度を求める。
【0027】
本実施の形態によれば、落射照明による反射光を検出するのではなく、透過照明を用いて検査対象物の貫通穴の内壁面に光を当てて、第1及び第2の内壁端部を撮像するので、貫通穴の鮮明な開口画像を得ることができ、各開口の第1及び第2の中心点間の距離を簡便に測定することができる。
【0028】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。さらに、本発明は、実施の形態で説明した技術的事項のいずれかを限定的に除外した内容を含む。あるいは、本発明は、上述した実施の形態から公知技術を限定的に除外した内容を含む。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施の形態に係る貫通穴の同心度測定方法を説明するフローチャートである。
【図2】本発明の実施の形態に係る検査対象物を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る貫通穴の同心度測定装置を説明する概略図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る検査対象物の検査画像を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る検査対象物の検査画像を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る検査対象物の検査画像を示す図である。
【図7】図6の検査画像の一部を拡大した図である。
【符号の説明】
【0030】
2…検査対象物 4…貫通穴 6…第1の面 8…第2の面 10…開口 12…開口 14…内壁面 16…第1の内壁端部 18…第2の内壁端部 20…テーパー部 22…照射手段 24…撮像手段(撮像器) 26…演算処理装置 28…集光レンズ 30…対物レンズ 32…第1の開口画像 34…第2の開口画像 36…演算部(中央処理装置) 38…位置データ生成手段 40…第1の中心点 42…第2の中心点 44…距離算出手段 46…距離 48…記憶部 50…ステージ 52…XYキャリア 54…Zキャリア 56…駆動制御装置 58…表示装置 60…入出力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直交座標系O−xyzに、検査対象物を、その第1の面と第2の面がz軸に直交するように配置すること、
前記第1の面及び前記第2の面を貫通する貫通穴の内壁面に光を当てるように、前記第1の面側から光を照射すること、
前記検査対象物の前記第2の面側に配置された撮像器によって、前記貫通穴の前記第1の面での開口の高さに焦点を合わせ、前記内壁面が前記第1の面と接する第1の内壁端部を撮像して、第1の開口画像を取得すること、
前記撮像器によって、前記貫通穴の前記第2の面での開口の高さに焦点を合わせ、前記内壁面が前記第2の面と接する第2の内壁端部を撮像して、第2の開口画像を取得すること、
前記第1の開口画像の第1の中心点のxy座標を示す第1の位置データを生成すること、
前記第2の開口画像の第2の中心点のxy座標を示す第2の位置データを生成すること、及び、
前記第1及び第2の位置データを比較して、前記第1及び第2の中心点間の距離を算出すること、
を含む貫通穴の同心度測定方法。
【請求項2】
直交座標系O−xyzに第1の面と第2の面がz軸に直交するように配置される検査対象物の前記第1の面及び前記第2の面を貫通する貫通穴の内壁面に光を当てるように、前記第1の面側から光を照射する照射手段と、
前記検査対象物の前記第2の面側に配置され、前記貫通穴の前記第1の面での開口の高さに焦点を合わせて、前記内壁面が前記第1の面と接する第1の内壁端部を撮像し、前記貫通穴の前記第2の面での開口の高さに焦点を合わせて、前記内壁面が前記第2の面と接する第2の内壁端部を撮像する撮像手段と、
前記第1の内壁端部の撮像によって得られた第1の開口画像の第1の中心点のxy座標を示す第1の位置データ及び前記第2の内壁端部の撮像によって得られた第2の開口画像の第2の中心点のxy座標を示す第2の位置データを生成する位置データ生成手段と、
前記第1及び第2の位置データを比較して、前記第1及び第2の中心点間の距離を算出する距離算出手段と、
を含む貫通穴の同心度測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−275784(P2006−275784A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−95553(P2005−95553)
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】