説明

走行車両のタイヤの変形状態を検出する検出装置および検出方法

【課題】簡単な構成で、効率よく正確に、走行車両のタイヤの変形状態を検出することが可能な、検出装置および検出方法を提供する。
【解決手段】走行車両5のタイヤ6の変形状態を検出する検出装置1は、撮像手段2と、記憶手段3と、判定手段4とを備える。撮像手段2は、走行車両5に搭載され、検出エリアPにおいて路面8に設けられた所定パターン7の画像を撮像するものである。記憶手段3には、タイヤ6の変形前に、検出エリアPにおいて撮像手段2によって予め撮像された所定パターン7の画像が基準画像として記憶されている。判定手段4は、検出エリアPにおいて撮像された画像と、記憶手段3に記憶された基準画像とを比較し、当該2つの画像における所定パターン7の変化に基づいて、タイヤ6の変形状態を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行車両のタイヤの変形状態を検出する検出装置および検出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、走行車両のタイヤはその走行状態に応じて磨耗したり、荷物等の積載量や偏荷重に応じて偏平したりする。
特に、工場や倉庫等にて使用されるAGV(Auto Guided Vehicle)やフォークリフト等の走行車両は、昼夜を問わず連続運転されることが多く、このようなタイヤの変形に気づかないでいると、タイヤの回転数に基づく走行制御が正確に行われなかったり、タイヤの変形による不慮の事故が発生したりする等、走行中の安全性に問題が生じる。
このため、このようなタイヤの変形状態を検出する検出装置や検出方法が各種提案されている。
【0003】
例えば、タイヤの磨耗を検出する検出装置としては、特許文献1に記載のものがある。
この検出装置では、所定の長さの計測区間を通過するのに要したタイヤの回転数をカウントし、磨耗のないタイヤの場合の回転数と比較することによって、タイヤが磨耗したか否かが判定される。
【0004】
一方、偏荷重等によるタイヤの偏平を検出する検出方法としては、例えば歪みセンサ等の重量計を用いた検出方法がある。
この検出方法では、走行車両の各タイヤの近傍に歪みセンサを設け、当該各歪みセンサの出力に基づいて、各タイヤにかかる負荷重量を算出して、タイヤの偏平の度合いを推定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平4−86505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載の検出装置では、検出精度を上げるためには非常に長い計測区間を設ける必要がある上、この計測区間を識別する装置も必要になり、その構成が複雑となる。しかも、この検出装置では、このような長い計測区間にわたって走行車両を走行させるので検出時間がかかる上、全てのタイヤが均一に摩耗していることが前提となるので個々のタイヤの摩耗を検出することは難しく、効率よく正確にタイヤの変形状態を検出できない。
また、上記重量計を用いた検出方法では、比較的高価な歪みセンサを多数準備して各タイヤの近傍に設ける必要があり、その構成が複雑となり、コストも高い。
【0007】
さらに、上記のような、タイヤの磨耗を検出するもの、または偏荷重等によるタイヤの偏平を検出するものは提案されていても、タイヤの変形状態が磨耗によるものか、または偏荷重等による偏平によるものかを区別して検出できるような、検出装置や検出方法はまだ実現されていない。
【0008】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、簡単な構成で、効率よく正確に、走行車両のタイヤの変形状態を検出することが可能な、検出装置および検出方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、走行車両のタイヤの変形状態を検出する検出装置であって、前記走行車両に搭載され、検出エリアにおいて路面に設けられた所定パターンの画像を撮像する撮像手段と、前記タイヤの変形前に、前記検出エリアにおいて前記撮像手段によって予め撮像された前記所定パターンの画像を基準画像として記憶する記憶手段と、前記検出エリアにおいて撮像された前記画像と、前記記憶手段に記憶された前記基準画像とを比較し、当該2つの画像における所定パターンの変化に基づいて、前記タイヤの変形状態を判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする検出装置としたものである。
この発明によれば、検出エリアにおいて撮像手段で撮像した所定パターンの画像が、記憶手段に記憶された基準画像と比較され、当該2つの画像における所定パターンの変化に基づいて、タイヤの変形状態が判定されるように構成されているので、従来技術のような、計測区間およびそれを識別する装置、または高価な歪みセンサは不要となり、簡単な構成かつ短時間で、タイヤの変形状態を検出することができる。
【0010】
上記構成において、前記所定パターンが、前記路面に設けられた複数のマークからなり、前記判定手段が、前記検出エリアにおいて撮像された前記マークの画像と、前記記憶手段に記憶された前記マークの基準画像とを比較し、当該2つの画像における各マークの中心間の距離の変化に基づいて、前記タイヤの変形状態を判定するようになっていることが好ましい。
この構成の発明によれば、検出エリアにおいて撮像されたマークの画像が、記憶手段に記憶された基準画像と比較され、当該2つの画像における各マークの中心間の正確な距離の変化に基づいて、タイヤの変形状態が判定されるように構成されているので、タイヤの変形状態を正確に検出することができる。
【0011】
上記構成において、前記走行車両が、荷台に積載される荷物を搬送する搬送車両であって、前記搬送車両には、前記荷台の荷物の有無を検知する荷物検知手段が搭載され、前記記憶手段には、さらに、前記タイヤの使用状態に関するタイヤ情報が記憶され、前記判定手段は、前記荷物検知手段の出力および前記記憶手段のタイヤ情報に基づいて、前記タイヤの変形状態が前記荷物による偏荷重によるものか、または前記タイヤの磨耗によるものであるかを、判定するようになっていることが好ましい。
この構成の発明によれば、搬送車両において、荷物検知手段の出力およびタイヤ情報に基づいて、タイヤの変形状態が判定されるように構成されているので、従来技術では実現されていなかった、タイヤの変形状態が荷物の偏荷重等による偏平によるものか、またはタイヤの摩耗によるものかの判別をすることが可能となる。
【0012】
上記構成において、前記走行車両が、自動走行機能を有するAGVであって、前記検出エリアが、前記AGVの停止エリアに位置するものであって、前記判定手段は、前記AGVが前記停止エリアで停止しているときに、前記タイヤの変形状態を判定するようになっていることが好ましい。
この構成の発明によれば、AGVの目的地到着時やバッテリーの充電時などの走行停止の合間に、停止エリアである検出エリアにおいて、タイヤの変形状態を効率よく検出することができる。
【0013】
また、上記課題を解決するため、本発明は、走行車両のタイヤの変形状態を検出する検出方法であって、前記タイヤの変形前の走行車両を、路面に所定のパターンが設けられた検出エリアに移動させ、前記検出エリアにおいて、前記走行車両に搭載された撮像手段によって前記所定パターンの画像を撮像し、当該撮像した画像を基準画像として記憶手段に記憶させ、前記タイヤの変形状態を検出するために、前記走行車両を前記検出エリアに再度移動させ、前記検出エリアにおいて、前記撮像手段によって前記所定パターンの画像を再度撮像し、当該撮像した画像と、前記記憶手段に記憶された前記基本画像とを比較し、当該2つの画像における所定パターンの変化に基づいて、前記タイヤの変形状態を判定することを特徴とする検出方法としたものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、簡単な構成で、効率よく正確に、走行車両のタイヤの変形状態を検出することが可能な、検出装置および検出方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】(A)は、本発明の第1実施例による検出装置の構成例を示す側面図であり、(B)は、(A)の撮像手段、タイヤおよび所定パターンの配置関係を示す斜視図である。
【図2】図1の検出装置における検出方法を示すフローチャートである。
【図3】(A)は、タイヤの変形前の走行車両の側面図(上)と、この状態において撮像手段から所定パターンをみた上面図(下)であり、(B)は、4つのタイヤが均一に磨耗した走行車両の側面図(上)と、この状態において撮像手段から所定パターンをみた上面図(下)であり、(C)は、2つのタイヤが磨耗した走行車両の側面図(上)と、この状態において撮像手段から所定パターンをみた上面図(下)であり、(D)は、1つのタイヤが磨耗した走行車両の側面図(上)と、この状態において撮像手段から所定パターンをみた上面図(下)である。
【図4】(A)は、タイヤの変形前の走行車両の側面図(上)と、この状態において撮像手段から所定パターンをみた上面図(下)であり、(B)は、積載された荷物により4つのタイヤが均一に偏平した走行車両の側面図(上)と、この状態において撮像手段から所定パターンをみた上面図(下)であり、(C)は、積載された荷物の偏荷重により2つのタイヤが偏平した走行車両の側面図(上)と、この状態において撮像手段から所定パターンをみた上面図(下)であり、(D)は、積載された荷物の偏荷重により1つのタイヤが偏平した走行車両の側面図(上)と、この状態において撮像手段から所定パターンをみた上面図(下)である。
【図5】本発明の第2実施例による検出装置の構成例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る、走行車両のタイヤの変形状態を検出する検出装置および検出方法の好ましい実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
(第1実施例)
図1(A)および(B)に示すように、本発明に係る検出装置1は、撮像手段2と、記憶手段3と、判定手段4、表示手段9とを備える。
撮像手段2は、走行車両5に搭載され、検出エリアPにおいて路面8に設けられた所定パターン7の画像を撮像するものであり、例えばCCDカメラからなる。撮像手段2は、走行車両の内部に固定されている。
記憶手段3は、タイヤ6の変形前に、検出エリアPにおいて撮像手段2によって予め撮像された所定パターン7の画像を基準画像として記憶するものであり、例えばメモリーからなる。
判定手段4は、検出エリアPにおいて撮像された画像と、記憶手段3に記憶された基準画像とを比較し、当該2つの画像における所定パターン7の変化に基づいて、タイヤ6の変形状態を判定するものである。
表示手段9は、判定手段4によるタイヤ6の変形状態の判定結果を表示するものであって、例えばディスプレイからなる。
【0018】
次に、図2および図3を参照して、本発明の検出装置1の動作と、タイヤ6の変形状態を検出する検出方法について説明する。
【0019】
まず、タイヤ6の変形前の走行車両5を、検出エリアPに移動させる(図2のステップS1参照)。ここで、図1(B)に示すように、所定パターン7は、4つの四角形状のマーク7A〜7Dからなる。
次に、検出エリアPにおいて、撮像手段2によって所定のパターン7の画像を撮像し、当該撮像した画像を基準画像として記憶手段3に記憶させる(図2のステップS2参照)。例えば、記憶手段3には、図3(A)の下図の点線枠に示すような、4つのマーク7A〜7Dの画像が基準画像として記憶される。
【0020】
その後、走行させた走行車両5のタイヤ6の変形状態を検出するために、走行車両5を検出エリアPに再度移動させる(図2のステップS3参照)。
次に、検出エリアPにおいて、撮像手段2によって所定のパターン7の画像を再度撮像し、当該撮像した画像と、記憶手段3に記憶された基本画像とを比較し、当該2つの画像における所定のパターン7の変化に基づいて、タイヤ6の変形状態を判定する(図2のステップS4参照)。
この判定において、判定手段4は、撮像された画像のマーク7A〜7Dの各中心座標A(Xa、Ya)、B(Xb、Yb)、C(Xc、Yc)、D(Xd、Yd)から、中心間の距離AB=Lab、BC=Lbc、CD=Lcd、DA=Ldaをそれぞれ算出し、基本画像におけるそれと比較し、その距離の変化に基づいて、タイヤの変形状態を判定する。
【0021】
例えば、4つのタイヤ6A〜6Dがほぼ均一に磨耗した走行車両の場合、撮像手段2と各マーク7A〜7Dとの各距離は、タイヤの変形前と比べて短くなる。
このため、検出エリアPにおいて、図3(B)の下図の点線枠に示すようなマーク7A〜7Dの各間隔が一様に広くなった画像が、撮像手段2によって撮像される。
したがって、判定手段4は、この画像における距離AB=Lab、BC=Lbc、CD=Lcd、およびDA=Ldaがいずれも、基本画像のそれよりも所定割合だけ長く変化したことを検出することにより、4つのタイヤ6A〜6Dが磨耗していると判定する。
【0022】
同様に、2つのタイヤ6A、6Bが磨耗した走行車両の場合、撮像手段2とマーク7A、7Bとの各距離は、タイヤの変形前と比べて短くなる。
したがって、判定手段4は、図3(C)の下図の点線枠に示すような撮像した画像における距離AB=Lab、BC=Lbc、およびDA=Ldaの変化を検出することにより、2つのタイヤ6A、6Bが磨耗していると判定する。
【0023】
同様に、1つのタイヤ6Aが磨耗した走行車両の場合、撮像手段2とマーク7Aとの各距離は、タイヤの変形前と比べて短くなる。
したがって、判定手段4は、図3(D)の下図の点線枠に示すような撮像した画像における距離AB=Lab、およびDA=Ldaの変化を検出することにより、タイヤ6Aが磨耗していると判定する。
【0024】
以上のように、第1実施例に係る発明によれば、検出エリアPにおいて撮像手段2で撮像した所定パターン7の画像と、記憶手段3に記憶された基準画像とを比較するたけで、タイヤ6の変形状態が判定されるので、従来技術のような、計測区間およびそれを識別する装置、または高価な歪みセンサは不要となり、簡単な構成かつ短時間で、タイヤ6の変形状態を検出することができる。
また、所定パターン7としてマーク7A〜7Dを用いて、当該2つの画像の各マークの中心間の正確な距離の変化に基づいて、タイヤ6の変形状態が判定されるので、正確にタイヤ6の変形状態を検出することができる。
【0025】
(第2実施例)
ところで、図3(A)〜(D)および図4(A)〜(D)の各画像を比較して判るように、所定パターン7A〜7Dの変化だけでは、タイヤ6A〜6Dの変形状態が磨耗によるものか、または偏荷重等の偏平によるものかを判別しにくい場合がある。
そこで、第2実施例の検出装置1’では、このような場合を回避するために、図5に示すように、走行車両5が荷台の荷物11の有無を検知する荷物検知手段10を備え、記憶手段3にタイヤ6の使用状態に関するタイヤ情報を記憶させた構成とした。したがって、この点に関してのみ、説明する。
ここで、荷物検知手段10は、例えば近接センサ、光電センサ、圧力センサといった公知のセンサ等からなり、荷台に荷物11があるときに荷物検知信号を判定手段4に出力する。
また、タイヤ情報は、タイヤ6の使用状態を知ることができる情報のことであり、例えば、タイヤの交換時期や使用時間等を含む。
【0026】
判定手段4は、荷物検知手段10からの出力がない場合には、上記第1実施例と同様にして、タイヤ6の変形状態が磨耗によるのであると判定する。
一方、判定手段4は、荷物検知手段10からの出力があり、かつ、記憶手段3のタイヤ情報に基づいてタイヤ6がほとんど使用されていない(タイヤ6が新しい)と判断した場合は、タイヤ6の変形状態が偏平によるものであると判定する。
なお、判定手段4は、荷物検知手段10からの出力があり、かつ、タイヤ情報に基づいてタイヤ6が相当使用されている(タイヤ6が相当古い)と判断した場合は、タイヤ6の変形状態が摩耗および偏平の両方によるものであると判定する。
【0027】
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明の構成はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0028】
例えば、走行車両5は、何ら限定されるものではなく、例えば、自動走行機能を有するAGVであってもよい。
このAGV(Auto Guided Vehicle)の場合には、検出エリアPをAGVの停止エリアとし、AGVが停止エリアで停止しているときに、判定手段4がタイヤ6の変形状態を判定するように構成されているのが好ましい。
この構成によれば、AGVの目的地到着時やバッテリーの充電時などの走行停止の合間に、停止エリアである検出エリアPにおいて、タイヤ6の変形状態が判定されるので、タイヤ6の変形状態を効率よく検出することができる。
【0029】
例えば、所定パターン7は、複数のマーク7A〜7Dに限定されるものではなく、撮像手段2によって撮像された画像の基準画像に対する変化がわかるものであれば、点状の図形、線状の図形、多角形状の図形、曲線形状を有する図形等からなっていてもよい。
【0030】
マーク7は、4つのマーク7A〜7Dとしたが、これに限定されるものではなく、少なくとも2つ以上のマークがあればよい。マーク7の数を増やすことで、より正確にタイヤ6の変形状態を判定することができることは言うまでもない。
また、マーク7は、タイヤ6の数とその配置位置に対応するように、路面8に設けられているのが好ましい。例えば、上記実施例では、マーク7A〜7Dが、走行車両5の四隅に配置されたタイヤ6A〜6Dに対応するように路面8に設けられている。
【0031】
上記の検出装置1、1’における、撮像手段2、記憶手段3、判定手段4、表示手段9、および荷物検知手段10の構成は、全て一例である。
【符号の説明】
【0032】
1、1’ 検出装置
2 撮像手段
3 記憶手段
4 判定手段
5 走行車両
6、6A〜6D タイヤ
7、7A〜7D 所定パターン
8 路面
9 表示手段
10 荷物検知手段
11 荷物
P 検出エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車両のタイヤの変形状態を検出する検出装置であって、
前記走行車両に搭載され、検出エリアにおいて路面に設けられた所定パターンの画像を撮像する撮像手段と、
前記タイヤの変形前に、前記検出エリアにおいて前記撮像手段によって予め撮像された前記所定パターンの画像を基準画像として記憶する記憶手段と、
前記検出エリアにおいて撮像された前記画像と、前記記憶手段に記憶された前記基準画像とを比較し、当該2つの画像における所定パターンの変化に基づいて、前記タイヤの変形状態を判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする検出装置。
【請求項2】
前記所定パターンが、前記路面に設けられた複数のマークからなり、
前記判定手段が、前記検出エリアにおいて撮像された前記マークの画像と、前記記憶手段に記憶された前記マークの基準画像とを比較し、当該2つの画像における各マークの中心間の距離の変化に基づいて、前記タイヤの変形状態を判定するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記走行車両が、荷台に積載される荷物を搬送する搬送車両であって、
前記搬送車両には、前記荷台の荷物の有無を検知する荷物検知手段が搭載され、
前記記憶手段には、さらに、前記タイヤの使用状態に関するタイヤ情報が記憶され、
前記判定手段は、前記荷物検知手段の出力および前記記憶手段のタイヤ情報に基づいて、前記タイヤの変形状態が前記荷物による偏荷重によるものか、または前記タイヤの磨耗によるものであるかを、判定するようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記走行車両が、自動走行機能を有するAGVであって、
前記検出エリアが、前記AGVの停止エリアに位置するものであって、
前記判定手段は、前記AGVが前記停止エリアで停止しているときに、前記タイヤの変形状態を判定するようになっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の検出装置。
【請求項5】
走行車両のタイヤの変形状態を検出する検出方法であって、
前記タイヤの変形前の走行車両を、路面に所定のパターンが設けられた検出エリアに移動させ、
前記検出エリアにおいて、前記走行車両に搭載された撮像手段によって前記所定パターンの画像を撮像し、当該撮像した画像を基準画像として記憶手段に記憶させ、
前記タイヤの変形状態を検出するために、前記走行車両を前記検出エリアに再度移動させ、
前記検出エリアにおいて、前記撮像手段によって前記所定パターンの画像を再度撮像し、当該撮像した画像と、前記記憶手段に記憶された前記基本画像とを比較し、当該2つの画像における所定パターンの変化に基づいて、前記タイヤの変形状態を判定することを特徴とする検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−242290(P2012−242290A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113837(P2011−113837)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(000232807)日本輸送機株式会社 (320)
【Fターム(参考)】