説明

距離測定装置及びプロジェクタ

【課題】 正確な距離測定が可能であって測定可能な距離の範囲が広く、又機構の調整を容易に行える距離測定装置と、該距離測定装置を備えたプロジェクタを提供する。
【解決手段】 プロジェクタは、光源装置と、当該光源装置からの光を表示素子に導光する光源側光学系と、表示素子と、該表示素子から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、距離測定装置1とを備え、光源装置や表示素子を制御するプロジェクタ制御手段を有しているものである。そして、この距離測定装置1は、レーザー光を測距対象に照射するレーザー発光器2と、測距対象からの反射光を集光する受光レンズ4と、この受光レンズ4を透過した測距対象からの反射光を受光する受光素子3と、を有し、レーザー発光器2からの射出レーザー光の光軸位置に受光レンズ4の受光領域を位置させているものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、距離測定装置及びこの距離測定装置を備えたプロジェクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、パーソナルコンピュータの画面に表示される画像やビデオ信号の画像、更にはメモリカードなどに記憶されている画像データによる画像などをスクリーンに投影するプロジェクタが多用されている。
【0003】
プロジェクタは、多くの場合、メタルハライドランプや超高圧水銀ランプなどの小型高輝度の光源を用い、光源から射出された光をカラーフィルタにより3原色の光として光源側光学系により液晶やDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)と呼ばれる表示素子に照射し、表示素子の透過光又は反射光をズーム機能を備えた投影側光学系とされるレンズ群を介してスクリーンに投影する構造とされている。
【0004】
このようなプロジェクタにおいては、スクリーンとの距離やスクリーンの傾斜角並びに投影角度によって投影画像にぼけや台形歪みが発生する場合があり、このようなぼけや台形歪みを補正するためにはスクリーンとの距離やスクリーンの傾斜角並びに投影角度を正確に測る必要がある。このため、スクリーンにおける複数点との距離を測定する距離測定装置をプロジェクタに設ける必要がある。
【0005】
一般的なプロジェクタ用の距離測定装置は、光源と受光素子と受光レンズを備え、光源から測距対象に光を射出し、測距対象で反射した光を受光レンズで受光素子に集光させ、受光素子で受光して測距対象との距離を算出するものである。このような距離測定装置では測距対象で反射した光を受光素子に入射させる必要があるが、レーザー発光器と受光レンズ及び受光素子とは異なる位置に略平行に配置されるも、レーザー発光器のレーザー照射方向と受光素子の受光方向に僅かな相違があり、測距対象との距離によって反射光の集光位置にずれが生じるため、測定可能範囲が限定されるという問題点があった。
【0006】
そこで、距離測定装置として、例えば、特開2002−350543号公報(特許文献1)では、線状の発光部を有する半導体レーザーから射出されたレーザー光を、送光レンズ系を介して測距対象に投射し、測距対象で反射された反射光を、受光レンズ系を介して受光素子で受光し、受光素子で発生した電気信号を処理することにより、測距対象までの距離を測定する距離測定装置であって、半導体レーザーを、その線状の発光部の長手方向が、送光レンズ系の光軸と受光レンズ系の光軸とを結ぶ面に対して、略平行となるように設け、広範な測定範囲をカバーすることのできる提案がなされている。
【0007】
この発明においては、線状の発光部が、送光レンズ系の光軸と受光レンズ系の光軸とを結ぶ面内に含まれるようにしているため、近距離測定の際にレーザー照射方向と受光方向のずれに起因する受光位置のずれが発生しても、反射光はその長手方向にずれるだけとなるため、近距離においても十分な受光量を得ることができ、遠距離から近距離まで広範な測定範囲を有する距離測定装置を提供することが可能となる。
【0008】
【特許文献1】特開2002−350543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来のプロジェクタの距離測定装置では、測距対象との距離によって、測距対象からの反射光の集光場所が異なり、遠距離から近距離までの広範な測定範囲において受光素子に反射光を入射させることが困難であった。
【0010】
そのため、前述の特許文献1の提案のように広範な測定範囲をカバーするために特殊な発光部を有するレーザー発光器を十分な受光量を得る位置に配置させるなどの対処や、同様に受光量の確保のために補正用受光レンズを複数配置すること、あるいは受光素子の近傍に補正用反射ミラーを設置すること、更には特殊な形状の受光面を持つ受光素子を用いること等によって対処をしていた。しかしながら、これらは近距離において十分な受光量を確保するため機構の調整が困難であると共に複数の補正用受光レンズや補正用反射ミラー、又は汎用品に比べコストの高い特殊な形状の受光面を持つ受光素子あるいは特殊な発光部を有するレーザー発光器を備えることになり、これらを備えたプロジェクタのコストアップを誘発するものであった。
【0011】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、正確な距離測定が可能であって測定可能な距離の範囲が広く、又機構の調整を容易に行える距離測定装置と、該距離測定装置を備えたプロジェクタを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の距離測定装置は、レーザー光を測距対象に照射するレーザー発光器と、測距対象からの反射光を集光する集光手段と、該集光手段を介した測距対象からの反射光を受光する受光素子と、を有し、前記レーザー発光器からの射出レーザー光の光軸位置に前記集光手段の受光領域を位置させたことを特徴とするものである。
【0013】
更に、前記集光手段及び受光素子の光軸と前記レーザー発光器からの射出レーザー光の光軸とを一致させたものである。
【0014】
そして、前記レーザー発光器は、前記集光手段の光軸上あるいは受光領域に配置されているものである。
【0015】
又、前記レーザー発光器から射出されるレーザー光を反射し、射出レーザー光の光軸を前記集光手段及び受光素子の光軸と一致させる、あるいは射出レーザー光の光軸を前記集光手段の受光領域内に位置させる反射ミラーが前記集光手段の光軸上あるいは受光領域に配置されていることもある。
【0016】
更に、前記レーザー発光器から前記集光手段の光軸上あるいは受光領域に配置される反射ミラーまでの射出レーザー光を通過させる遮蔽筒を備えることもある。
【0017】
そして、前記集光手段及び受光素子の光軸上あるいは受光領域に配置されて測距対象からの反射光を反射する集光光軸変換ミラーを備え、この集光光軸変換ミラーは射出レーザー光を通過させる開口を有することもある。
【0018】
更に、前記開口において、射出レーザー光を通過させる遮蔽筒を備えることもある。
【0019】
又、この距離測定装置は、前記射出レーザー光及び受光素子や集光手段の光軸方向を屈折変化させる光学素子が回転可能に配置されることもある。
【0020】
そして、本発明のプロジェクタは、光源装置と、当該光源装置からの光を表示素子に導光する光源側光学系と、表示素子と、該表示素子から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、前述の距離測定装置と、を備え、前記光源装置や表示素子を制御するプロジェクタ制御手段を有し、該プロジェクタ制御手段は、スクリーン上の複数点との距離を算出及び平均距離を算出する距離算出部を備えることを特徴とするものもある。
【0021】
又、このプロジェクタは、プロジェクタ制御手段に、前記距離算出部の他、該距離算出部が算出したスクリーン上の複数点までの距離によりスクリーンの傾斜角を算出する傾斜角算出部と、前記距離算出部及び傾斜角算出部が算出した情報から歪みを補正した投影画像の画像データを作成する歪み補正部とを備えることもある。
【0022】
更に、距離測定装置が、測定対象との距離を算出する距離算出部を備え、プロジェクタのプロジェクタ制御手段は、傾斜角算出部と歪み補正部とを備えるプロジェクタとすることもある。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、正確な距離測定が可能であって測定可能な距離の範囲が広く、又機構の調整を容易に行える距離測定装置と、該距離測定装置を備えたプロジェクタを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明を実施するための最良の形態のプロジェクタ10は、光源装置62と、当該光源装置62からの光を表示素子50に導光する光源側光学系と、表示素子50と、該表示素子50から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、距離測定装置1とを備え、光源装置62や表示素子50を制御するプロジェクタ制御手段を有しているものである。
【0025】
この距離測定装置1は、レーザー光を測距対象に照射するレーザー発光器2と、測距対象からの反射光を集光する集光手段としての受光レンズ4と、該集光手段である受光レンズ4を透過した測距対象からの反射光を受光する受光素子3と、を有し、レーザー発光器2からの射出レーザー光の光軸位置に受光レンズ4の受光領域を位置させているものである。尚、受光レンズ4及び受光素子3の光軸とレーザー発光器2からの射出レーザー光の光軸とを一致させることが好ましい。
【0026】
又、前記受光レンズ4の光軸上に配置されて測距対象からの反射光を反射する集光光軸変換ミラー9を一つ備え、この集光光軸変換ミラー9は射出レーザー光を通過させる開口15を有するものである。
【0027】
そして、該開口15において、射出レーザー光を通過させる遮蔽筒56を備えるものである。
【0028】
更に、射出レーザー光及び受光レンズ4並びに受光素子3の光軸方向を屈折変化させる光学素子51が回転可能に配置されているものである。
【0029】
そして、プロジェクタ制御手段は、測距対象であるスクリーン上の複数点との距離を算出及び平均距離を算出する距離算出部45と、該距離算出部45が算出したスクリーン上の複数点までの距離によりスクリーンの傾斜角を算出する傾斜角算出部46と、距離算出部45及び傾斜角算出部46が算出した情報から歪みを補正した投影画像の画像データを作成する歪み補正部47とを備えるものである。
【実施例】
【0030】
以下、本発明の実施例を図に基づいて詳説する。本実施例のプロジェクタ10は、図1に示すように、本体ケースの前面板12の側方近傍に投影口14を備え、この投影口14の近傍に距離測定装置1が配置されている。又、前面板12にはプロジェクタ10の筐体内を冷却した排気が排出される複数の排気孔16が形成され、更に、図示しないが、リモートコントローラからの制御信号を受信するIr受信部を備えている。
【0031】
又、本体ケースである上面板11には、キー/インジケータ部37や音声出力部18を備え、このキー/インジケータ部37には、電源スイッチキーや電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、光源装置のランプを点灯させるランプスイッチキー及びランプの点灯を表示するランプインジケータ、光源装置等が過熱したときに報知をする過熱インジケータ等のキーやインジケータを備えているものである。
【0032】
更に、本体ケースの背面には、図示しないが、背面板にUSB端子や画像信号入力用のD−SUB端子、S端子、RCA端子等を設ける入出力コネクタ部及び電源アダプタプラグ等の各種端子やメモリカードスロット等を有しているものである。
【0033】
又、本体ケースの側板である右側板13、及び、図示しない側板である左側板には、各々複数の吸気孔19を備え、本体ケースの底面である底面板には投影角度を調整する伸張機能を備えた前足20を有し、上方向に傾けた状態でスクリーンに画像を投影するものである。
【0034】
そして、プロジェクタ10の内部には、ランプ電源回路ブロック等を備えた電源制御回路基板と、プロジェクタ制御手段を備えた主回路ブロックを有し、又、プロジェクタ10の内部温度を低減させるための冷却ファンと、ハロゲンランプ等を備えた高輝度の光源装置と、画像を生成する表示素子とするDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)と、光源装置からの光を表示素子に集光する光源側光学系及びDMDからの射出光をスクリーンへ投影する投影側光学系と、スクリーンとの距離を測定する距離測定装置1と、を備えるものである。
【0035】
このDMDは、複数のマイクロミラーがマトリックス状に配置され、正面方向に対して一方向に傾いた入射方向から入射した光を、複数のマイクロミラーの傾き方向の切換えにより正面方向のオン状態光線と斜め方向のオフ状態光線とに分けて反射することにより画像を形成するものであり、一方の傾き方向に傾動されたマイクロミラーに入射した光をこのマイクロミラーにより正面方向に反射してオン状態光線とし、他方の傾き方向に傾動されたマイクロミラーに入射した光をこのマイクロミラーにより斜め方向に反射してオフ状態光線とすると共に、このオフ状態光線を吸光板で吸収し、正面方向への反射による明表示と、斜め方向への反射による暗表示とにより画像を形成するものである。
【0036】
そして、このプロジェクタ10のプロジェクタ制御手段は、図2に示すように、制御部38、入出力インターフェース22、画像変換部23、表示エンコーダ24、表示駆動部26等を有するものであって、入出力コネクタ部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース22、システムバス(SB)を介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換された後、表示エンコーダ24に送られるものである。
【0037】
表示エンコーダ24は、送られてきた画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力するものである。
【0038】
表示エンコーダ24からビデオ信号が入力される表示駆動部26は、送られてくる画像信号に対応して適宜フレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子50を駆動するものであり、光源装置62からの光を光源側光学系を介して表示素子50に入射することにより、表示素子50の反射光で光像を形成し、投影側光学系を介して図示しないスクリーンに画像を投影表示するものであり、この投影側光学系の可動レンズ群97は、レンズモータ42により光軸方向に駆動し、これによりズームの倍率調整及び焦点調整が行われるものである。
【0039】
画像圧縮伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADTC及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体とされるメモリカード32に順次書き込む記録処理や、再生モード時はメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長して画像変換部23を介して表示エンコーダ24に送り、メモリカード32に記憶された画像データに基づいて動画等の表示を可能とするものである。
【0040】
距離算出部45は、後述する距離測定装置1の受光素子がスクリーンで反射した反射光を受光し変換した電気信号からスクリーン上の複数点との距離を測定しスクリーンとの平均距離を算出する演算手段を備えるものであり、傾斜角算出部46は、距離算出部45が算出したスクリーン上の複数点との距離からスクリーンの傾斜角を算出するものである。そして、距離算出部45及び傾斜角算出部46は、算出したスクリーンとの距離及びスクリーンの傾斜角のデータを歪み補正部47に送信し、距離算出部45が算出したスクリーンとの平均距離はレンズモータ42による焦点調整において用いられるものである。
【0041】
歪み補正部47は、距離算出部45及び傾斜角算出部46から受信したデータを元に投影画像の歪み補正を行い、画像変換部23を介して表示エンコーダ24に歪み補正後の画像信号を送信し、歪み補正後の投影画像の表示を可能とするものである。
【0042】
制御部38は、プロジェクタ10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPUや各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
【0043】
本体ケースの上面板11に設けられるメインキー及びインジケータ等により構成されるキー/インジケータ部37の操作信号は、直接に制御部38に送出され、リモートコントローラからのキー操作信号は、Ir受信部35で受信され、Ir処理部36で復調されたコード信号が制御部38に送られるものである。
【0044】
尚、制御部38にはシステムバス(SB)を介して音声処理部48が接続されており、音声処理部48はPCM音源等の音源回路を備え、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ49を駆動して拡声放音させることができるものである。
【0045】
又、この制御部38は、電源制御回路41を制御しており、この電源制御回路41は、ランプスイッチキーが操作されると光源装置62の放電ランプを点灯させる。更に、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43も制御しており、この冷却ファン駆動制御回路43は、光源装置等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせて、冷却ファンの回転速度を制御させ、又、タイマー等により光源装置62のランプ消灯後も冷却ファンの回転を持続させるものであり、更に、温度センサによる温度検出の結果によっては光源装置62を停止してプロジェクタ本体の電源をOFFにする等の制御も行うものである。
【0046】
次に、本実施例におけるプロジェクタ10の前面板12に配置された距離測定装置1について述べる。図3に示すように距離測定装置1は、距離を測定する測距対象に向けてレーザー光を射出するレーザー発光器2と、測距対象からの反射光を受光素子3に向けて集光する集光手段としての受光レンズ4と、この受光レンズ4を透過した測距対象からの反射光を受光する受光素子3と、を備える光学式の距離測定装置1である。
【0047】
更に、この距離測定装置1は、受光素子3を中央に配置する測距用基板6と、両端面を開口とする円筒形状であって受光素子3の周縁を覆うように配置された受光鏡筒7と、該受光鏡筒7を覆うように配置される筺体53と、を備えるものである。
【0048】
測距用基板6は、受光素子3を該基板6の中央において固定し、レーザー発光器2を時分割制御するレーザー発光器制御手段55を有するものである。尚、受光素子3が受光し変換した電気信号からスクリーン面上の複数点との距離及び平均距離を算出する前述の距離算出部45は、プロジェクタ制御手段でなくこの測距用基板6に設置される場合もある。
【0049】
そして、レーザー発光器2は、直線光であるレーザー光を測距対象に向かって射出するものであり、レーザー発光器制御手段55によって決められた周波数で時分割制御されている。
【0050】
受光素子3は、アバランシェフォトダイオード(APD)のような電子なだれ現象によって起こるアバランシェ増倍現象を利用して光信号を増幅する高感度な受光素子3であり、市販の距離測定装置における受光素子3として用いられるものであって、レーザー発光器2から射出され測距対象で反射したレーザー光を受光して電気信号に変換するものである。そして、測距用基板6を介してこの電気信号を前述の距離算出部45に送信することにより、発信時と受信時の位相差から測距対象との距離が算出できる。
【0051】
又、集光手段としての受光レンズ4は、測距対象で反射した光を受光素子3に向けて集光する凸レンズである。
【0052】
そして、受光鏡筒7は、両端面を開口とする円筒形状であって、受光素子3に不要な外光が入射するのを防止するものであり、一端の中心部に受光素子3が配置され、他端を塞ぐように受光レンズ4が配置され、測距用基板6に対して垂直に配置されているものである。このとき、受光素子3の光軸と受光レンズ4の光軸が略一致するように測距用基板6を受光鏡筒7の後端において固定している。
【0053】
筺体53は、前後を開口とする円筒形状であって、受光鏡筒7を覆うように配置され、測距用基板6を内側において固定すると共に、レーザー発光器2を固定する取付部材54を該筺体53の内側において固定するものである。そして、レーザー発光器2からの射出レーザー光の光軸位置に受光レンズ4の受光領域が位置するように、受光レンズ4の前方における受光レンズ4の光軸上あるいは受光領域にレーザー発光器2を取付部材54によって配置している。尚、射出レーザー光の反射光を効率よく受光素子3に集光させるために、受光レンズ4及び受光素子3の光軸と射出レーザー光の光軸とが一致するようにレーザー発光器2の光軸を受光レンズ4の光軸と一致させて配置することが好適である。
【0054】
本実施例のレーザー発光器2を光源とした距離測定装置1によれば、レーザー発光器2からの射出レーザー光の光軸位置に受光レンズ4の受光領域が位置するように、レーザー発光器2を配置しているため、測距対象までの距離が変化しても、測距対象からの反射光の集光位置が殆ど移動することなく受光素子3の中央に反射光が集光するため、機構の調整が容易となる。尚、受光レンズ4及び受光素子3の光軸と射出レーザー光の光軸とを一致させるようにレーザー発光器2を受光レンズ4の光軸上に配置すれば、測距対象までの距離が変化した際、測距対象からの反射光の集光位置は移動することがないため、反射光の集光を最も効率よく行える。
【0055】
又、従来のように補正用反射ミラーや補正用受光レンズ、特殊な形状の受光面を持つ受光素子等を用いることなく、遠距離から近距離までの広範な測定範囲において距離の測定を正確に行なうことができるため、距離測定装置1の組立製造が容易なものとなると共に、距離測定装置1の部品及び組立製造に起因するコストを抑えることができ、更にはこの距離測定装置1を備えるプロジェクタ10のコストをも抑えることができる。
【0056】
そして、この距離測定装置1をプロジェクタ10に複数備え、更にプロジェクタ制御手段に距離算出部45や傾斜角算出部46を備えれば、距離測定装置1で測定したデータから複数点との距離や平均距離、傾き等を正確に算出できるため、歪み補正部47で補正する場合に正確な補正ができ、綺麗な画像を投影可能なプロジェクタ10を提供できる。又、前述のように距離測定装置1に距離算出部45を設け、プロジェクタ制御手段の距離算出部45を省略してもよい。
【0057】
次に、レーザー発光器2を受光レンズ4の光軸上あるいは受光領域に配置せずに、反射ミラーを用いて、射出レーザー光の光軸を受光レンズ4及び受光素子3の光軸と一致させる、あるいは射出レーザー光の光軸を受光レンズ4の受光領域内に位置させる距離測定装置1について述べる。尚、反射ミラーはレーザー発光器2から射出されるレーザー光を反射させるのに十分な大きさであって、可能な限り小さく形成することが好ましい。
【0058】
図4に示すように、レーザー発光器2は前述のように受光レンズ4及び受光素子3の光軸上あるいは受光領域には配置されずに、直接に筺体53の内側に固定されている。図4(a)に示した距離測定装置1のレーザー発光器2は、レーザー発光器2の射出口を受光レンズ4及び受光素子3の光軸に向けてレーザー発光器2の光軸と受光レンズ4及び受光素子3の光軸とが直交するように筺体53に固定されている。そして、反射ミラー8は、受光レンズ4及び受光素子3の前方における光軸上あるいは受光領域において受光レンズ4に固定され、レーザー発光器2から射出されるレーザー光を測距対象へ直角方向に反射可能なように受光レンズ4及び受光素子3の光軸に対して45度の傾斜角となるように配置されている。
【0059】
これにより、レーザー発光器2から射出されたレーザー光は、反射ミラー8によって測距対象に向かって反射され、測距対象からの反射光が受光レンズ4を透過して受光素子3に集光される際、反射ミラー8によって直角方向に変換された射出レーザー光の光軸が受光レンズ4の受光領域内に位置する、あるいは反射ミラー8によって直角方向に変換された射出レーザー光の光軸と受光レンズ4及び受光素子3の光軸とが一致することとなる。
【0060】
又、図4(b)に示した距離測定装置1は、レーザー発光器2から射出されたレーザー光を反射するミラーとして、最初にレーザー光を反射する第一反射ミラー8a及び第一反射ミラー8aによって反射されたレーザー光を測距対象に向けて反射する第二反射ミラー8bを備えるものである。そして、この距離測定装置1は、レーザー発光器2の光軸が受光レンズ4の光軸と平行となるようにレーザー発光器2を配置し、第一反射ミラー8aをレーザー発光器2の光軸上において該光軸に対して45度の傾斜角となるように筺体53の内側に固定し、第二反射ミラー8bを受光レンズ4及び受光素子3の前方における光軸上あるいは受光領域において該光軸に対して45度の傾斜角となるように受光レンズ4に固定しているものである。
【0061】
これにより、レーザー発光器2から射出されたレーザー光は、第一、第二反射ミラー8a,8bを介して測距対象に照射され、測距対象からの反射光が受光レンズ4を透過して受光素子3に集光される際、第一、第二反射ミラー8a,8bによって射出レーザー光の光軸が受光レンズ4の受光領域内に位置する、あるいは射出レーザー光の光軸と受光レンズ4及び受光素子3の光軸とが一致することとなる。
【0062】
このように距離測定装置1に反射ミラー8を備えることにより、射出レーザー光の光軸を受光レンズ4の受光領域内に位置させる、あるいは射出レーザー光の光軸を受光レンズ4及び受光素子3の光軸と一致させることができるため、前述と同様の効果を奏する。又、受光レンズ4及び受光素子3の光軸上あるいは受光領域にはレーザー発光器2に代えてレーザー発光器2よりも小さい反射ミラー8を設置し、更に取付部材54を筺体53に設けていないため、反射光を遮ることとなる面積を小さくすることができ、測距対象からの反射光を確実に受光素子3に受光させることができる。又、反射ミラー8を介して、測距対象へレーザー光を照射するため、部品配置の自由度が増し、プロジェクタ10の小型化が可能である。
【0063】
尚、レーザー発光器2から射出されたレーザー光の散乱を防止するため、レーザー発光器2から反射ミラー8又は第二反射ミラー8bまでの射出レーザー光を通過させる筒状の遮蔽筒56を筺体53に固定するなどして設置することが好ましい。これにより、レーザー光の散乱光が直接受光レンズ4を介して受光素子3に入射することを防止できる。
【0064】
そして、測距対象からの反射光を反射する集光光軸変換ミラーを受光レンズ4及び受光素子3の光軸上あるいは受光領域に配置することにより、受光レンズ4及び受光素子3の光軸を射出レーザー光の光軸と一致させる、あるいは射出レーザー光の光軸位置に受光レンズ4の受光領域を位置させる距離測定装置1もある。尚、該ミラーはレーザー発光器2から射出され、測距対象で反射された反射光を確保するために十分な大きさで形成することが好ましい。
【0065】
図5に示すように、レーザー発光器2は、レーザー発光器2の射出口が測距対象に向けられ、射出されたレーザー光が反射ミラーを介さずに直接に測距対象に照射されるように筺体53の取付部材54によって固定されている。図5(a)に示した距離測定装置1の測距用基板6は、受光レンズ4及び受光素子3の光軸がレーザー発光器2の光軸と直交するように筺体53に固定されている。そして、集光光軸変換ミラー9は、開口15を中心に設けた円板状のミラーであって、該開口15をレーザー発光器2の光軸上前方に位置させ、且つ受光レンズ4及び受光素子3の光軸を直角方向に変換するため受光レンズ4及び受光素子3の光軸に対して45度の傾斜角となるように、受光レンズ4の光軸上あるいは受光領域において筺体53に固定されているものである。
【0066】
これにより、レーザー発光器2から射出されたレーザー光は集光光軸変換ミラー9の開口15を通過して測距対象に照射され、測距対象からの反射光が集光光軸変換ミラー9を介して受光レンズ4に導光される際、受光レンズ4及び受光素子3の光軸が集光光軸変換ミラー9によって直角方向に変換されるため、受光レンズ4の光軸と射出レーザー光の光軸とが一致する、あるいは射出レーザー光の光軸位置に受光レンズ4の受光領域が位置することとなる。
【0067】
又、図5(b)に示した距離測定装置1は、測距用基板6を受光レンズ4及び受光素子3の光軸がレーザー発光器2の光軸と平行となるように筺体53に固定している。そして、この距離測定装置1は、開口15を有していないミラーである第二集光光軸変換ミラー9bを受光レンズ4及び受光素子3の前方における受光レンズ4の光軸上あるいは受光領域において、該光軸に対して45度の傾斜角となるように筺体53等に固定し、中心に開口15を設けた第一集光光軸変換ミラー9aを、該開口15をレーザー発光器2の光軸上前方に位置させ且つ第二集光光軸変換ミラー9bによって直角方向に変換された受光レンズ4及び受光素子3の光軸に対して45度の傾斜角となるように、受光レンズ4の光軸上あるいは受光領域において筺体53に固定している。
【0068】
これにより、レーザー発光器2から射出されたレーザー光が第一集光光軸変換ミラー9aの開口15を通過して測距対象に照射され、測距対象からの反射光が第一集光光軸変換ミラー9a及び第二集光光軸変換ミラー9bを介して受光レンズ4に導光される際、第一、第二集光光軸変換ミラー9a,9bによって受光レンズ4及び受光素子3の光軸が変換されるため、受光レンズ4の光軸と射出レーザー光の光軸とが一致する、あるいは射出レーザー光の光軸位置に受光レンズ4の受光領域が位置することとなる。
【0069】
このように距離測定装置1に集光光軸変換ミラー9を備えることにより、受光レンズ4及び受光素子3の光軸を射出レーザー光の光軸と一致させる、あるいは射出レーザー光の光軸位置に受光レンズ4の受光領域を位置させることができるため、測距対象までの距離が変化しても、測距対象からの反射光の集光位置が移動することなく受光素子3の中央に反射光が集光するため、機構の調整が容易となる。
【0070】
又、従来のように補正用反射ミラーや補正用受光レンズ、特殊な形状の受光面を持つ受光素子等を用いることなく、遠距離から近距離までの広範な測定範囲において距離の測定を正確に行なうことができるため、距離測定装置1の組立製造が容易なものとなると共に、距離測定装置1の部品及び組立製造に起因するコストを抑えることができ、更にはこの距離測定装置1を備えるプロジェクタ10のコストをも抑えることができる。
【0071】
又、測距対象からの反射光を受光レンズ4に反射しない部分である集光光軸変換ミラー9の開口15は、前述したレーザー発光器2を受光レンズ4の光軸上前方に配置させた場合における反射光を遮る面積に比べて小さく形成することができるため、受光レンズ4において反射光を受光する面積をより大きくすることができ、測距対象からの反射光を確実に受光素子3に受光させることができる。又、集光光軸変換ミラー9を介して、受光レンズ4へ反射光を導光するため、部品配置の自由度が増し、プロジェクタ10の小型化が可能である。
【0072】
尚、レーザー発光器2から射出されたレーザー光が集光光軸変換ミラー9又は第一集光光軸変換ミラー9aの開口15において反射した反射光及び散乱光が直接受光レンズ4に入射することの無いように、集光光軸変換ミラー9又は第一集光光軸変換ミラー9aの開口15において射出レーザー光を通過させる筒状の遮蔽筒56を設置することが好ましい。
【0073】
次に、測距対象の複数点との距離を測定する距離測定装置1について述べる。プロジェクタ10において、複数点との距離を測定するためには前述の何れかの距離測定装置1を複数備えることにより可能であるが、図6に示すように、射出レーザー光及び受光レンズ4並びに受光素子3の光軸方向を屈折変化させる光学素子51を回転可能に配置することによって、一つの距離測定装置1によって複数点との距離を測定することが可能となる。
【0074】
この実施例における距離測定装置1は、図3に示した距離測定装置1であって更に当該光学素子51を備えたものであり、筺体53の前端において、光学素子51を固定する回動可能な回転鏡筒57を筺体53によって保持し、筺体53の外側において回転鏡筒57の回動を制御する回動制御装置59を備えるものである。
【0075】
そして、この光学素子51は、円柱の一端を斜めに切り欠いた略円柱状として形成したプリズムであり、回転鏡筒57の内側に貼着させることにより固定されている。
【0076】
したがって、レーザー発光器2から射出されたレーザー光は、光学素子51によって屈折して測距対象に照射され、測距対象で反射した光が、光学素子51を介して受光レンズ4に導光され、受光レンズ4によって受光素子3に集光される。
【0077】
回転鏡筒57は、光学素子51が固定されるものであり、外周縁には後述する回動支持ギア58と噛合する歯が形成され、筺体53の内側に回動可能に配置されるものである。
【0078】
又、筺体53は前端近傍において回転鏡筒57を摺動可能に保持するものであり、所定の位置に回動支持ギア58が貫挿する貫挿穴を備えるものである。
【0079】
回動制御装置59は、測距用モータ60と、測距用モータ60の回転軸に取り付けられたモータギア61と、モータギア61と噛合する回動支持ギア58とを備えるものであり、回動支持ギア58が筺体53の貫挿穴を貫通して回転鏡筒57の外周縁に形成された歯と噛合し、回転鏡筒57を回動させるものである。
【0080】
したがって、この距離測定装置1は、回動制御装置59の測距用モータ60によって回転鏡筒57が1回転すると、射出レーザー光の光軸と、受光レンズ4及び受光素子3の光軸を常に変換させて、レーザー発光器2から射出されるレーザー光の照射位置がレーザー発光器2の光軸と直角に設置されたスクリーン上においてレーザー発光器2の光軸を中心とした円を描くように軌跡を形成するものである。
【0081】
したがって、回転鏡筒57が1回転する間に距離を複数回測定することにより、スクリーン上の異なる複数点において距離を測定することができる。
【0082】
これにより、遠距離から近距離までの距離測定を行なうことができると共に、一つの受光素子3及び一つのレーザー発光器2でスクリーン上の複数点との距離を測定できる。尚、スクリーン上の一点との距離を測定することで焦点調整は可能ではあるが、このように複数点、少なくとも三点の距離を測定すれば、スクリーンの傾きも算出することができるため、キーストン補正等の歪み補正が可能となる。
【0083】
そして、プロジェクタ制御手段に距離算出部45や傾斜角算出部46を備えれば、前述と同様に、綺麗な画像を投影可能なプロジェクタ10を提供できる。
【0084】
尚、射出レーザー光及び受光レンズ4並びに受光素子3の光軸方向を屈折変化させる光学素子51を回転可能に配置した距離測定装置1を一つ設置すれば複数点の距離測定を実現できるため、プロジェクタ10を大型化させることもない。又、当該光学素子51を設置せずに、距離測定装置1自体を移動させて複数点を測定しても同様の効果を得ることができるが、当該光学素子51を備えることにより、距離測定装置1を移動させる装置を付加する必要がないため好適である。
【0085】
尚、集光手段としては、受光素子3の前方に凸レンズを配置する場合に限るものでなく、受光鏡筒7の内面を回転放物面又は回転楕円面の形状をした反射面とし、この回転放物面や回転楕円面の焦点位置近傍に受光素子3を配置するようにして集光手段を形成することもある。
【0086】
又、本発明は、以上の実施例に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更、改良が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施例に係るプロジェクタの簡略斜視図。
【図2】本発明の実施例に係るプロジェクタの機能回路ブロックを示す図。
【図3】本発明の実施例に係るレーザー発光器が受光レンズ及び受光素子の光軸上に配置される距離測定装置の簡略構成図。
【図4】本発明の実施例に係る反射ミラーが受光レンズ及び受光素子の光軸上に配置される距離測定装置の簡略構成図。
【図5】本発明の実施例に係る開口を設けた集光光軸変換ミラーがレーザー発光器の光軸上に配置される距離測定装置の簡略構成図。
【図6】本発明の実施例に係る射出レーザー光及び受光レンズ並びに受光素子の光軸方向を屈折変化させる光学素子を備えた距離測定装置の簡略構成図。
【符号の説明】
【0088】
1 距離測定装置 2 レーザー発光器
3 受光素子 4 受光レンズ
6 測距用基板 7 受光鏡筒
8 反射ミラー
8a 第一反射ミラー 8b 第二反射ミラー
9 集光光軸変換ミラー
9a 第一集光光軸変換ミラー 9b 第二集光光軸変換ミラー
10 プロジェクタ 11 上面板
12 前面板 13 右側板
14 投影口 15 開口
16 排気孔 18 音声出力部
19 吸気孔 20 前足
21 入出力コネクタ部 22 入出力インターフェース
23 画像変換部 24 表示エンコーダ
25 ビデオRAM 26 表示駆動部
31 画像圧縮伸長部 32 メモリカード
35 Ir受信部 36 Ir処理部
37 キー/インジケータ部 38 制御部
41 電源制御回路 42 レンズモータ
43 冷却ファン駆動制御回路 45 距離算出部
46 傾斜角算出部 47 歪み補正部
48 音声処理部 49 スピーカ
50 表示素子 51 光学素子
53 筺体 54 取付部材
55 レーザー発光器制御手段 56 遮蔽筒
57 回転鏡筒 58 回動支持ギア
59 回動制御装置 60 測距用モータ
61 モータギア 62 光源装置
97 可動レンズ群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー光を測距対象に照射するレーザー発光器と、
測距対象からの反射光を集光する集光手段と、
該集光手段を介した測距対象からの反射光を受光する受光素子と、を有し、
前記レーザー発光器からの射出レーザー光の光軸位置に前記集光手段の受光領域を位置させたことを特徴とする距離測定装置。
【請求項2】
前記集光手段及び受光素子の光軸と前記レーザー発光器からの射出レーザー光の光軸とを一致させたことを特徴とする請求項1に記載の距離測定装置。
【請求項3】
前記レーザー発光器は、前記集光手段の光軸上あるいは受光領域に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の距離測定装置。
【請求項4】
前記レーザー発光器から射出されるレーザー光を反射し、射出レーザー光の光軸を前記集光手段及び受光素子の光軸と一致させる、あるいは射出レーザー光の光軸を前記集光手段の受光領域内に位置させる反射ミラーが前記集光手段の光軸上あるいは受光領域に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の距離測定装置。
【請求項5】
前記レーザー発光器から前記集光手段の光軸上あるいは受光領域に配置される反射ミラーまでの射出レーザー光を通過させる遮蔽筒を備えることを特徴とする請求項4に記載の距離測定装置。
【請求項6】
前記集光手段及び受光素子の光軸上あるいは受光領域に配置されて測距対象からの反射光を反射する集光光軸変換ミラーを備え、この集光光軸変換ミラーは射出レーザー光を通過させる開口を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の距離測定装置。
【請求項7】
前記開口において、射出レーザー光を通過させる遮蔽筒を備えることを特徴とする請求項6に記載の距離測定装置。
【請求項8】
前記射出レーザー光及び受光素子や集光手段の光軸方向を屈折変化させる光学素子が回転可能に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の距離測定装置。
【請求項9】
光源装置と、当該光源装置からの光を表示素子に導光する光源側光学系と、表示素子と、該表示素子から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、請求項1乃至請求項8の何れかに記載の距離測定装置と、を備え、
前記光源装置や表示素子を制御するプロジェクタ制御手段を有し、該プロジェクタ制御手段は、測距対象との距離を算出する距離算出部を備えていることを特徴とするプロジェクタ。
【請求項10】
光源装置と、当該光源装置からの光を表示素子に導光する光源側光学系と、表示素子と、該表示素子から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、請求項1乃至請求項8の何れかに記載の距離測定装置と、を備え、
前記光源装置や表示素子を制御するプロジェクタ制御手段を有し、該プロジェクタ制御手段は、スクリーン上の複数点との距離を算出及び平均距離を算出する距離算出部と、該距離算出部が算出したスクリーン上の複数点までの距離によりスクリーンの傾斜角を算出する傾斜角算出部と、前記距離算出部及び傾斜角算出部が算出した情報から歪みを補正した投影画像の画像データを作成する歪み補正部とを備えることを特徴とするプロジェクタ。
【請求項11】
光源装置と、当該光源装置からの光を表示素子に導光する光源側光学系と、表示素子と、該表示素子から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、請求項1乃至請求項8の何れかに記載の距離測定装置であって、測距対象との距離を算出する距離算出部を更に有する距離測定装置と、を備え、
前記光源装置や表示素子を制御するプロジェクタ制御手段を有し、該プロジェクタ制御手段は、距離測定装置に備えられた距離算出部が算出したスクリーン上の複数点までの距離によりスクリーンの傾斜角を算出する傾斜角算出部と、前記距離算出部及び傾斜角算出部が算出した情報から歪みを補正した投影画像の画像データを作成する歪み補正部とを備えることを特徴とするプロジェクタ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−156646(P2009−156646A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−333329(P2007−333329)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】