説明

路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置およびその方法

【課題】本発明は、決められた路線を運行する路線バスがナビゲーション端末からの走行経路情報なく交通信号機の交通信号情報のみで能動型アイドルストップを行えるようにする制御装置およびその方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る路線バスにおける能動型アイドルストップのための制御装置は、外部から交通信号情報を受信する信号受信部と、路線バスが停車中であるかを判断する停車判断部と、路線バスが停車中である場合、路線バスが停車した交差点の位置を把握する位置把握部と、該当交差点の位置情報と路線バスの走行経路情報に基づき、信号受信部を介して受信した交通信号情報から路線バスの走行経路に対応する信号機の交通信号情報のみを抽出する交通信号情報フィルタ部と、抽出した交通信号情報から路線バスの信号待機残余時間を抽出する信号待機残余時間抽出部と、信号待機残余時間によって路線バスの始動を制御する始動制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置およびその方法に関し、より詳しくは、決められた路線を運行する路線バスのアイドルストップを制御するための装置およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
大気を構成する様々な気体のうち、温室効果を引き起こす気体を温室ガスという。温室ガスとしては、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、フロン、オゾンなどがある。もちろん、自然的な温室効果を引き起こすには水蒸気が最大の役割を担っているが、地球温暖化の原因となる温室ガスとしては二酸化炭素が最も代表的である。
【0003】
地球温暖化は20世紀後半から急速に進行し、集中豪雨、日照り、台風などの異常気象現象が急激に増加した。現在のような汚染水準が続けば、全世界の温室ガス排出量は、近い将来には人類と生態系を深刻に脅かす水準になるものと予想される。
【0004】
特に、最近では車の急増により、車から排出されるガス(特に、二酸化炭素)による環境汚染および地球温暖化に及ぼす悪影響に対する問題提起が増加している。これにより、現在の輸送分野では、温室ガスの減縮のために多様な努力をしている。その一環として燃費改善の努力に力を注いでいる。
【0005】
その努力の一環として、車の燃費を改善して車の排出ガスを減らすために、アイドルストップ制御装置(エンジン自動停止/再始動装置、エンジンアイドルストップ・アンド・ゴー(Engine Idle Stop & Go)装置ともいう)が車に搭載されている。
【0006】
アイドルストップ制御装置は、車の停車中に浪費する燃料の消耗を減らすために、市街地の走行時に信号待ちなどで車が停止したときにアイドリング中のエンジンを自動で停止させ、所定時間後に車が発進しようとするときにエンジンを再始動させる装置である。
【0007】
アイドルストップ制御技術のうち、交差点で赤信号によって停車した車に該当交通信号機の情報を伝達し、赤信号である間に車が自動でエンジンを停止させ、青信号になれば再び自動でエンジンを再始動させるアイドルストップ制御技術を能動型アイドルストップ制御技術という。このとき、能動型アイドルストップ制御技術が適切に実現されるためには、交通信号機の交通信号情報だけではなく、ナビゲーション端末からの走行経路情報も必要となる。すなわち、従来の能動型アイドルストップ制御技術を実現するためには、車の走行経路を取得することができる装置(例えば、ナビゲーション端末)が必須で求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述したような問題点を解決するために提案されたものであって、本発明は、決められた路線を運行する路線バスがナビゲーション端末からの走行経路情報なく交通信号機の交通信号情報のみで能動型アイドルストップを行えるようにする制御装置およびその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態に係る路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置は、外部から交通信号情報を受信する信号受信部と、路線バスが停車中であるかを判断する停車判断部と、前記路線バスが停車中である場合、前記路線バスが停車した交差点の位置を把握する位置把握部と、該当交差点の位置情報と前記路線バスの走行経路情報に基づき、前記信号受信部を介して受信した交通信号情報から前記路線バスの走行経路に対応する信号機の交通信号情報のみを抽出する交通信号情報フィルタ部と、前記抽出した交通信号情報から前記路線バスの信号待機残余時間を抽出する信号待機残余時間抽出部と、前記信号待機残余時間によって前記路線バスの始動を制御する始動制御部と、を備える。
【0010】
特に、前記始動制御部は、前記信号待機残余時間が設定された閾値時間を超過する場合、前記路線バスの始動をオフにすることを特徴とする。
【0011】
また、前記始動制御部は、前記路線バスの始動をオフにした後、前記信号待機残余時間が経過したときに、前記路線バスの始動をオンにすることを特徴とする。
【0012】
また、前記始動制御部は、前記信号待機残余時間が設定された閾値時間を超過し、前記路線バスの現在状態が設定された車始動オフ条件を満たす場合、前記路線バスの始動をオフにすることを特徴とする。
【0013】
また、前記始動制御部は、前記路線バスの始動をオフにした後、前記信号待機残余時間が経過したときに、前記路線バスの始動をオンにすることを特徴とする。
【0014】
また、前記信号受信部は、前記交通信号情報を該当交差点上の信号機または信号機制御装置から受信することを特徴とする。
【0015】
また、前記位置把握部は、前記交通信号情報に含まれた交差点識別情報を用いて前記路線バスが停車した交差点の位置を把握することを特徴とする。
【0016】
また、前記位置把握部は、GPS(Global Positioning System)衛星、ガリレオ衛星、およびGLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)衛星のうちのいずれか1つの衛星から受信した位置情報を用いて前記路線バスが停車した交差点の位置を把握することを特徴とする。
【0017】
また、前記信号受信部は、可視光通信、赤外線通信、RFID(Radio Frequency IDentification)、ジグビー(Zigbee)、UWB(Ultra Wide Band)、および無線LAN(Local Area Network)のうちのいずれか1つの通信プロトコルを用いて前記交通信号情報を受信することを特徴とする。
【0018】
また、前記路線バスの走行経路情報を格納している経路格納部をさらに備えることを特徴とする。
【0019】
また、前記交差点は、走行中の車の流れを統制する交通信号が存在する道路であることを特徴とする。
【0020】
一方、本発明の実施形態に係る路線バスの能動型アイドルストップのための制御方法は、路線バスが停車中であるかを判断するステップと、前記路線バスが停車中である場合、外部から交通信号情報を受信するステップと、前記路線バスが停車した交差点の位置を把握するステップと、該当交差点の位置情報と前記路線バスの走行経路情報に基づき、前記受信した交通信号情報から前記路線バスの走行経路に対応する信号機の交通信号情報のみを抽出するステップと、前記抽出した交通信号情報から前記路線バスの信号待機残余時間を抽出するステップと、前記信号待機残余時間によって前記路線バスの始動を制御するステップと、を含む。
【0021】
特に、前記外部から交通信号情報を受信するステップは、該当交差点上の信号機または信号機制御装置から前記交通信号情報を受信することを特徴とする。
【0022】
また、前記路線バスが停車した交差点の位置を把握するステップは、前記交通信号情報に含まれた交差点識別情報を用いて前記路線バスが停車した交差点の位置を把握することを特徴とする。
【0023】
また、前記路線バスが停車した交差点の位置を把握するステップは、GPS(Global Positioning System)衛星、ガリレオ衛星、およびGLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)衛星のうちのいずれか1つの衛星から受信した位置情報を用いて前記路線バスが停車した交差点の位置を把握することを特徴とする。
【0024】
また、前記外部から交通信号情報を受信するステップは、可視光通信、赤外線通信、RFID(Radio Frequency IDentification)、ジグビー(Zigbee)、UWB(Ultra Wide Band)、および無線LAN(Local Area Network)のうちのいずれか1つの通信プロトコルを用いて前記交通信号情報を受信することを特徴とする。
【0025】
また、前記信号待機残余時間によって前記路線バスの始動を制御するステップは、前記信号待機残余時間が設定された閾値時間を超過する場合、前記路線バスの始動をオフにすることを特徴とする。
【0026】
また、前記路線バスの始動をオフにした後、前記信号待機残余時間が経過したときに、前記路線バスの始動をオンにすることを特徴とする。
【0027】
また、前記信号待機残余時間によって前記路線バスの始動を制御するステップは、前記信号待機残余時間が設定された閾値時間を超過し、前記路線バスの現在状態が設定された車始動オフ条件を満たす場合、前記路線バスの始動をオフにすることを特徴とする。
【0028】
また、前記路線バスの始動をオフにした後、前記信号待機残余時間が経過したときに、前記路線バスの始動をオンにすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、次のような効果を期待することができる。本発明は、能動型アイドルストップ技術において必須で求められるナビゲーション端末の援助がなくとも、路線バスで能動型アイドルストップを行えるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の理解を助けるための概念図。
【図2】本発明の好ましい実施形態に係る路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置の構成を詳細に説明するための図。
【図3】本発明の好ましい実施形態に係る制御装置において路線バスの能動型アイドルストップのための制御方法を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付の図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。以下では、繰り返される説明、ならびに本発明の要旨を不必要に不明瞭にする公知機能および構成についての詳細な説明は省略する。本発明の実施形態は、本発明の属する技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状および大きさなどは、より明確な説明のために誇張され得る。
【0032】
以下、本発明の好ましい実施形態に係る路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置およびその方法について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0033】
図1は、本発明の理解を助けるための概念図である。図1を参照すれば、都心に図1に示すような交差点1が存在し、このような交差点1には交通の流れを円滑に統制するために交通信号機2が設置されている。そして、路線バス3は、決められた走行経路に沿って交差点1を通過する。図1の破線矢印は、交差点1上で路線バス3が走行する方向を示す。
【0034】
本発明における「交差点」は、走行中である車の流れを統制する交通信号が存在する道路を指称する。このような交差点には、上述したように交通信号機(または交通信号灯器)がそれぞれ設置されており、この交通信号機を制御する交通信号制御装置がそれぞれ存在する。このような交通信号制御装置は、遠隔にある交通情報管理サーバと有線通信方式または無線通信方式を用いて交通信号情報を授受したり、隣接している他の交通信号制御装置と交通信号情報を授受する。
【0035】
また、上述した交通信号機または交通信号制御装置は、交通信号情報を必要とする装置に無線通信方式を用いて提供する。すなわち、本発明に係る能動型アイドルストップのための制御装置に交通信号情報を提供する。このとき、適用が可能な無線通信方式としては、可視光通信、赤外線通信、RFID(Radio Frequency IDentification)、ジグビー(Zigbee)、UWB(Ultra Wide Band)、および無線LAN(Local Area Network)などを適用することができる。
【0036】
一方、本発明に係る能動型アイドルストップ制御装置は、決められた路線を運行するバス(路線バス3)に装着される。路線バス3は、例えば、市内バス、シャトルバスなどであることができる。
【0037】
交通信号機または交通信号制御装置から送信される交通信号情報には、該当交差点のすべての信号機情報が含まれている。このため、路線バス3の能動型アイドルストップを制御するためには、路線バス3の走行経路に対応する交通信号機2の交通信号情報のみを抽出して選択的に活用することが必要となる。
【0038】
したがって、本発明の能動型アイドルストップのための制御装置では、予め格納された路線バス3の走行経路情報に基づき、外部から受信した交通信号情報から路線バス3の走行経路に対応する信号機(交通信号機2)の交通信号情報のみを抽出し、これを能動型アイドルストップを制御するために活用する。
【0039】
以下、上述した能動型アイドルストップのための制御装置について、図面を参照しながらより詳細に説明する。図2は、本発明の好ましい実施形態に係る路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置を説明するための図である。
【0040】
図2を参照すれば、本発明の能動型アイドルストップのための制御装置100は、信号受信部110と、停車判断部120と、位置把握部130と、交通信号情報フィルタ部140と、経路格納部145と、信号待機残余時間抽出部150と、始動制御部160と、を備える。
【0041】
信号受信部110は、交差点1上に存在する交通信号機2またはその交通信号機2を制御する交通信号制御装置から交通信号情報を無線で受信する。このとき、信号受信部110は、可視光通信、赤外線通信、RFID、ジグビー(Zigbee)、UWB、および無線LANのうちのいずれか1つの通信プロトコルを用い、交通信号機2または交通信号制御装置から送信される交通信号情報を受信することができる。
【0042】
停車判断部120は、路線バス3が停車中であるか否かを判断する。停車判断部120で路線バス3が停車中であるか否かを判断する方法には、既に公知となっている多様な方式を適用することができ、いずれか1つの方式に特定されることはない。例えば、停車判断部120は、路線バス3の速度を測定する速度センサから速度測定値を受信し、受信した速度測定値が「0」である場合、現在、路線バス3が停車中であると判断することができる。
【0043】
位置把握部130は、停車判断部120で路線バス3が停車中であると判断された場合、路線バス3が停車した交差点1の位置を把握する。このとき、位置把握部130は、信号受信部110で受信した交通信号情報に含まれた交差点識別情報(交差点固有の識別IDまたは識別コード)を用いて路線バス3が停車した交差点1の位置を把握することができる。さらに、位置把握部130は、GPS衛星、ガリレオ衛星、およびGLONASS衛星のうちのいずれか1つの衛星から受信した位置情報を用いて路線バス3が停車した交差点1の位置を把握することができる。
【0044】
交通信号情報フィルタ部140は、路線バス3が停車した該当交差点1の位置情報と経路格納部145に予め格納された路線バス3の走行経路情報に基づき、信号受信部110を介して受信した交通信号情報から路線バス3の走行経路に対応する交通信号機2の交通信号情報のみを抽出する。
【0045】
経路格納部145は、決められた経路を走行する路線バス3の走行経路(または運行路線)を格納する。
【0046】
信号待機残余時間抽出部150は、交通信号情報フィルタ部140を介して抽出された交通信号情報から路線バス3の信号待機残余時間を抽出する。すなわち、路線バス3が該当交差点1で赤信号によって待機しなければならない時間を交通信号情報から抽出する。交通信号情報にはこのような情報が基本的に含まれている。
【0047】
始動制御部160は、信号待機残余時間抽出部150によって抽出された信号待機残余時間によって路線バス3の始動を制御する。より詳しくは、始動制御部160は、信号待機残余時間抽出部150によって抽出された信号待機残余時間と設定された閾値時間とを比較し、路線バス3の現在状態が予め設定された車始動オフ条件を満たすか否かを判断する。判断の結果、信号待機残余時間が閾値時間を超過し、予め設定された車始動オフ条件を満たす場合には、路線バス3の始動をオフにする。上述した「車始動オフ条件」は、車に異常がない範囲内で路線バス3の始動をオフさせるようにするための制限条件であり、車環境および周辺環境によって可変的に設定することができる。
【0048】
一方、始動制御部160は、上述した条件を満たして路線バス3の始動をオフにした後、信号待機残余時間が経過したか否かを判断する。判断の結果、信号待機残余時間が経過したときには、始動制御部160は路線バス3の始動を再びオンにする。
【0049】
図3は、本発明の好ましい実施形態に係る制御装置において路線バスの能動型アイドルストップのための制御方法を説明するためのフローチャートである。図3を参照すれば、本発明に係る制御装置100は、先ず、路線バス3が停車中であるか否かを判断する(S100)。路線バス3が停車中であるか否かを判断する方法としては、既に公知となっている多様な方式を適用することができ、いずれか1つの方式に特定されることはない。
【0050】
ステップS100における判断の結果、路線バス3が停車中であれば、外部から交通信号情報を受信する(S110)。このとき、交通信号情報は、該当交差点1上の交通信号機2または信号機制御装置から受信することができる。
【0051】
次に、路線バス3が停車した交差点1の位置を把握する(S120)。ステップS120において交差点1の位置を把握するために、交通信号情報に含まれた交差点識別情報を用いてもよく、GPS衛星、ガリレオ衛星、およびGLONASS衛星のうちのいずれか1つの衛星から受信した位置情報を用いてもよい。さらに、交差点識別情報および上述した衛星から受信される位置情報をすべて用いてもよい。
【0052】
ステップS120を介して該当交差点1(路線バス3が停車した交差点1)の位置が把握されれば、該当交差点1の位置情報と予め格納された路線バス3の走行経路情報に基づき、ステップS110を介して受信した交通信号情報から路線バス3の走行経路に対応する交通信号機2の交通信号情報のみを抽出する(S140)。交通信号機2または交通信号制御装置から送信される交通信号情報には該当交差点1のすべての交通信号機2の情報が含まれているため、本発明では、路線バス3の能動型アイドルストップを制御するために、路線バス3の走行経路に対応する交通信号機2の交通信号情報のみを抽出して選択的に活用する。
【0053】
次に、ステップS140を介して抽出された交通信号情報から路線バス3の信号待機残余時間を抽出し(S150)、抽出した信号待機残余時間によって路線バス3の始動を制御する。
【0054】
より詳しくは、抽出した信号待機残余時間が設定された閾値時間を超過するか否かを判断する(S160)。ステップS160における判断の結果、信号待機残余時間が閾値時間を超過しない場合には、路線バス3の始動をオフにせずに図3の処理を終了する。
【0055】
しかしながら、信号待機残余時間が閾値時間を超過する場合には、次のステップで路線バス3の現在状態が予め設定された車始動オフ条件を満たすか否かを判断する(S170)。ここで「車始動オフ条件」は、車に異常がない範囲内で路線バス3の始動をオフにするための制限条件であり、車環境および周辺環境によって可変的に設定することができる。ステップS170における判断の結果、路線バス3の現在状態が予め設定された車始動オフ条件を満たしていない場合には、図3の処理を終了する。
【0056】
しかしながら、路線バス3の現在状態が予め設定された車始動オフ条件を満たす場合には、車(路線バス3)の始動を制御する(S180)。
【0057】
すなわち、ステップS180では、路線バス3の始動をオフにした後、信号待機残余時間が経過するか否かを判断し、信号待機残余時間が経過(交通信号機2が赤信号から青信号に転換)したときに、路線バス3の始動を再びオンにする。
【0058】
本発明によれば、決められた路線を運行する路線バス3の特性を用い、能動型アイドルストップ技術において必須で求められるナビゲーション端末の援助がなくとも、路線バス3で能動型アイドルストップを行えるという利点を有する。
【0059】
本発明の一部のステップは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体にコンピュータが読み取り可能なコードで実現可能である。コンピュータが読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取り可能なデータが格納されるすべての種類の記録装置を含む。コンピュータが読み取り可能な記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD−ROM、CD−RW、磁気テープ、フレキシブルディスク、HDD、光ディスク、光磁気格納装置などを挙げることができ、また搬送波(例えば、インターネットを介した送信)の形態で実現されるものも含む。また、コンピュータが読み取り可能な記録媒体は、ネットワークで連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータが読み取り可能なコードで格納されて実行されることができる。
【0060】
以上のように、添付の図面と明細書において最適の実施形態が開示された。ここでは特定の用語が用いられたが、これは単に本発明を説明するための目的で用いられたものに過ぎず、意味を限定するためや特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために用いられたものではない。このため、本技術分野において通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形および均等な他の実施形態が可能であるという点が理解できるであろう。したがって、本発明の真正な技術的範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定められなければならない。
【符号の説明】
【0061】
100 ・・・制御装置
110 ・・・信号受信部
120 ・・・停車判断部
130 ・・・位置把握部
140 ・・・交通信号情報フィルタ部
145 ・・・経路格納部
150 ・・・信号待機残余時間抽出部
160 ・・・始動制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から交通信号情報を受信する信号受信部と、
路線バスが停車中であるか否かを判断する停車判断部と、
前記路線バスが停車中である場合、前記路線バスが停車した交差点の位置を把握する位置把握部と、
該当交差点の位置情報と前記路線バスの走行経路情報に基づき、前記信号受信部を介して受信した交通信号情報から前記路線バスの走行経路に対応する信号機の交通信号情報のみを抽出する交通信号情報フィルタ部と、
前記抽出した交通信号情報から前記路線バスの信号待機残余時間を抽出する信号待機残余時間抽出部と、
前記信号待機残余時間によって前記路線バスの始動を制御する始動制御部と、を備える、路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置。
【請求項2】
前記始動制御部は、
前記信号待機残余時間が設定された閾値時間を超過する場合、前記路線バスの始動をオフにすることを特徴とする、請求項1に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置。
【請求項3】
前記始動制御部は、
前記路線バスの始動をオフにした後、前記信号待機残余時間が経過したときに、前記路線バスの始動をオンにすることを特徴とする、請求項2に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置。
【請求項4】
前記始動制御部は、
前記信号待機残余時間が設定された閾値時間を超過し、前記路線バスの現在状態が設定された車始動オフ条件を満たす場合、前記路線バスの始動をオフにすることを特徴とする、請求項1に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置。
【請求項5】
前記始動制御部は、
前記路線バスの始動をオフにした後、前記信号待機残余時間が経過したときに、前記路線バスの始動をオンにすることを特徴とする、請求項4に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置。
【請求項6】
前記信号受信部は、
前記交通信号情報を該当交差点上の信号機または信号機制御装置から受信することを特徴とする、請求項1に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置。
【請求項7】
前記位置把握部は、
前記交通信号情報に含まれた交差点識別情報を用いて前記路線バスが停車した交差点の位置を把握することを特徴とする、請求項6に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置。
【請求項8】
前記位置把握部は、
GPS(Global Positioning System)衛星、ガリレオ衛星、およびGLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)衛星のうちのいずれか1つの衛星から受信した位置情報を用いて前記路線バスが停車した交差点の位置を把握することを特徴とする、請求項1に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置。
【請求項9】
前記信号受信部は、
可視光通信、赤外線通信、RFID(Radio Frequency IDentification)、ジグビー(Zigbee)、UWB(Ultra Wide Band)、および無線LAN(Local Area Network)のうちのいずれか1つの通信プロトコルを用いて前記交通信号情報を受信することを特徴とする、請求項1に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置。
【請求項10】
前記路線バスの走行経路情報を格納している経路格納部をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置。
【請求項11】
前記交差点は、走行中の車の流れを統制する交通信号が存在する道路であることを特徴とする、請求項1に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御装置。
【請求項12】
路線バスが停車中であるか否かを判断するステップと、
前記路線バスが停車中である場合、外部から交通信号情報を受信するステップと、
前記路線バスが停車した交差点の位置を把握するステップと、
該当交差点の位置情報と前記路線バスの走行経路情報に基づき、前記受信した交通信号情報から前記路線バスの走行経路に対応する信号機の交通信号情報のみを抽出するステップと、
前記抽出した交通信号情報から前記路線バスの信号待機残余時間を抽出するステップと、
前記信号待機残余時間によって前記路線バスの始動を制御するステップと、を含む、路線バスの能動型アイドルストップのための制御方法。
【請求項13】
前記外部から交通信号情報を受信するステップは、
該当交差点上の信号機または信号機制御装置から前記交通信号情報を受信することを特徴とする、請求項12に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御方法。
【請求項14】
前記路線バスが停車した交差点の位置を把握するステップは、
前記交通信号情報に含まれた交差点識別情報を用いて前記路線バスが停車した交差点の位置を把握することを特徴とする、請求項12に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御方法。
【請求項15】
前記路線バスが停車した交差点の位置を把握するステップは、
GPS(Global Positioning System)衛星、ガリレオ衛星、およびGLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)衛星のうちのいずれか1つの衛星から受信した位置情報を用いて前記路線バスが停車した交差点の位置を把握することを特徴とする、請求項12に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御方法。
【請求項16】
前記外部から交通信号情報を受信するステップは、
可視光通信、赤外線通信、RFID(Radio Frequency IDentification)、ジグビー(Zigbee)、UWB(Ultra Wide Band)、および無線LAN(Local Area Network)のうちのいずれか1つの通信プロトコルを用いて前記交通信号情報を受信することを特徴とする、請求項12に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御方法。
【請求項17】
前記信号待機残余時間によって前記路線バスの始動を制御するステップは、
前記信号待機残余時間が設定された閾値時間を超過する場合、前記路線バスの始動をオフにすることを特徴とする、請求項12に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御方法。
【請求項18】
前記路線バスの始動をオフにした後、前記信号待機残余時間が経過したときに、前記路線バスの始動をオンにすることを特徴とする、請求項17に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御方法。
【請求項19】
前記信号待機残余時間によって前記路線バスの始動を制御するステップは、
前記信号待機残余時間が設定された閾値時間を超過し、前記路線バスの現在状態が設定された車始動オフ条件を満たす場合、前記路線バスの始動をオフにすることを特徴とする、請求項12に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御方法。
【請求項20】
前記路線バスの始動をオフにした後、前記信号待機残余時間が経過したときに、前記路線バスの始動をオンにすることを特徴とする、請求項19に記載の路線バスの能動型アイドルストップのための制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−129089(P2011−129089A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142596(P2010−142596)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】