説明

踏切の自動車走行制御システム

【課題】自動車が踏切を横断する際に、運転者の運転技量や性格に影響されずに踏切を安全に横断ができ、踏切の直前横断や踏切内での踏切事故の防止を図ること。
【解決手段】制御システム10は、踏切内道路17などに埋め込まれた複数の光トランシーバ15と、踏切19を自動車11が横断する際にその自動車11の走行制御を行う制御装置13とを備えている。自動車11は、複数の光トランシーバ15との間で双方向の光通信を行う光トランシーバ16を備えている。また、自動車11の光トランシーバ16は、自動車11が踏切19を横断する際に、複数の光トランシーバ15との間で所定の双方向の光通信を行う。さらに、制御装置13は、その光通信に基づいて、自動車11が踏切19を横断する際に、自動車11の所定の走行制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車と、自動車が踏切を横断する際にその自動車の走行制御を行うために踏切に設置された制御システムと、を備えた踏切の自動車走行制御システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、踏切における自動車の踏切事故を防止するために、運転者に踏切を遮断する遮断棹が遠方からでも認識できるように、その遮断棹の幅を広くしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、列車の運転状況と踏切内の状態から、踏切を横断中の自動車がその踏切内に取り残されないように、運転者に各種の手段で警告を発して、未然に踏切事故を防ごうとする技術が知られている(例えば、特許文献2および特許文献3参照)。
【0003】
しかし、国土交通省鉄道局の発表による平成14年度の踏切事故の内訳をみると、踏切の直前横断が57.4%、落輪・エンストが22.1%というように、踏切事故の79.5%が人的な要因である。このため、運転者の交通ルール違反であったり、運転技術が未熟である場合には、従来技術では踏切事故に対応することができない。
【特許文献1】特開平7−304454号公報
【特許文献2】特開2000−280909号公報
【特許文献3】特開2000−280910号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上記の点に鑑み、自動車が踏切を横断する際に、運転者の運転技量や性格に影響されずに踏切を安全に横断ができ、踏切の直前横断や踏切内での踏切事故を防止できるようにした踏切の自動車走行制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決し本発明の目的を達成するために、各発明は、以下のような構成からなる。
すなわち、第1の発明は、自動車と、自動車が踏切を横断する際にその走行制御を行うために前記踏切に設置された制御システムと、を備えた踏切の自動車走行制御システムであって、前記制御システムは、踏切内道路の所定位置および前記踏切内道路を挟んだ道路の所定位置にそれぞれ埋め込まれた複数の第1光トランシーバと、前記踏切を自動車が横断する際に前記自動車の走行制御を行う制御装置とを備え、前記自動車は、前記複数の第1光トランシーバとの間で双方向の光通信を行う第2光トランシーバを備え、かつ、前記自動車の第2光トランシーバは、前記自動車が前記踏切を横断する際に、前記複数の第1光トランシーバとの間で所定の双方向の光通信を行い、前記制御装置は、前記光通信に基づいて、前記自動車が踏切を横断する際に、前記自動車の所定の走行制御を行うようになっている。
【0006】
第2の発明は、第1の発明において、前記制御装置が行う前記自動車の走行制御は、前記踏切の直前で自動車を一時停止させ、前記踏切を通過する時間がない場合には自動車を発車させず、前記踏切を通過可能な場合には自動車を踏切内では停止することなく所定速度で通過させることである。
第3の発明は、自動車と、自動車が踏切を横断する際にその走行制御を行うために前記踏切に設置された制御システムと、を備えた踏切の自動車走行制御システムであって、前記制御システムは、踏切内道路の所定位置および前記踏切内道路を挟んだ道路の所定位置にそれぞれ埋め込まれた複数の発光素子と、前記踏切を前記自動車が横断する際に、前記自動車が所定の走行を行うための制御信号を前記複数の発光素子に対してそれぞれ送信する制御装置とを備え、前記自動車は、前記複数の発光素子からの各制御信号を受け取る受光素子を備え、かつ、前記自動車は、前記踏切を横断の際に、前記受光素子が前記制御信号を受け取ると、その受け取った制御信号に基づいて走行制御されるようになっている。
【0007】
第4の発明は、第3の発明において、前記受光素子の受光面の面積が、前記発光素子の発光面の面積に対して相対的に大きくなっている。
第5の発明は、第3または第4の発明において、前記制御装置が行う前記自動車の走行制御は、前記踏切の直前で自動車を一時停止させ、前記踏切を通過する時間がない場合には自動車を発車させず、前記踏切を通過可能な場合には自動車を踏切内では停止することなく所定速度で通過させることである。
【0008】
以上のような構成からなる本発明によれば、自動車が踏切を横断する際に、運転者の運転技量や性格に影響されずに踏切を安全に横断ができ、踏切の直前横断や踏切内での踏切事故を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の踏切の自動車走行制御システムの第1実施形態の構成について、図1を参照して説明する。
この第1実施形態は、図1に示すように、自動車11と、この自動車11が踏切19を横断する際にその自動車11の走行制御を行うための制御システム10とを備え、その走行制御のために自動車11と制御システム10とは光を媒体にして双方向通信ができるようになっている。
【0010】
制御システム10は、図1に示すように、複数の光トランシーバ15と、光ファイバ14と、制御装置13とを備え、これらは踏切19およびその近傍に設置されている。
複数の光トランシーバ15は、図1に示すように、踏切内道路17と、踏切内道路17を挟む両側の道路18A,18Bとに、一定の範囲、一定の間隔で、それぞれ埋め込まれている。また、各光トランシーバ15は、踏切内道路17と道路18A,18Bとに埋め込まれた光ファイバ14を介して制御装置13に接続されている。さらに、光トランシーバ15は、自動車11に搭載される光トランシーバ16との間で、双方向の光通信ができるようになっている。
【0011】
制御装置13は、自動車11が踏切19を横断する際に、その自動車11が後述のような所定の走行できるように、その走行制御を行うものである。このため、制御装置13は、自動車11が踏切19を横断する際に、光トランシーバ15、16同士が光通信を行い、この光通信と、踏切19付近の道路の状況、踏切19の線路を通過する電車の運転状況などの把握とに基づいて、自動車11に対して適切な制御信号を送信するようになっている。
【0012】
自動車11は、車体下部に光トランシーバ15との光通信を行う光トランシーバ16を備えている。光トランシーバ16は、自動車11の運転中(走行中)には動作状態にあり、その動作中には連続的または間欠的に所定の識別信号を出力するようになっている。
また、自動車11は、踏切19の付近に到達して踏切19を横断するときには、後述のように光トランシーバ15、16同士が通信を行い、制御装置13からの制御信号に従って自動車11の各部が制御されて自動走行できるように構成されている。
【0013】
さらに、自動車11は、踏切19の横断を開始するときに、運転者に音声等で「踏切横断の半自動運転に切り替わりました」などの音声によるアナウンスや、カーナビゲーション装置などの表示画面上に、その旨の文字を表示するなどして運転者にその旨を通知するようになっている。
ここで、自動車11は、上記のように踏切19の横断を行うときに、制御装置13により以下のように走行制御されるので、その走行制御について以下に説明する。
【0014】
(1)踏切の手前や踏切の横断中は、一定の速度に制限される(徐行運転)。
(2)踏切の直前では、一時停止する。
(3)踏切の直前で踏切を横断するだけの時間がない場合には、踏切の直前で停止したまま発車しない。
(4)踏切の直前で、踏切を横断した先の道路に他の自動車がいるため、踏切を横断できない場合には、踏切の直前で停止したまま発車しない。
(5)踏切を横断中は、落輪しないようにハンドルを制御する。
(6)踏切を横断中は、エンストしないようにエンジンの回転数、ギヤ等を制御する。
【0015】
踏切19の両側には、踏切遮断機12がそれぞれ設置されている。踏切遮断機12は、電車が踏切を通過する際に降ろされて、踏切19内に自動車、歩行者、二輪車などが進入するのを防ぐとともに、この際に音やランプで警告を発するようになっている。
次に、このような構成からなる第1実施形態において、自動車が踏切付近に近づき、踏切を横断する際に、その横断の開始から終了までの各部の一連の動作について、図1を参照して説明する。
【0016】
(1)いま、自動車11が道路18A上を走行しているものとする。
(2)そして、その自動車11が光トランシーバ15が埋め込まれている道路18A上にくると、その埋め込まれている各光トランシーバ15は、自動車11側に搭載される光トランシーバ16から出力されている所定の識別信号を受信する。
(3)光トランシーバ15が識別信号を受信すると、その識別信号は光ファイバ14を介して制御装置13に伝送される。すると、制御装置13は、自動車11が踏切19の近傍にいることを認識し、自動車11に対して踏切横断時の半自動運転を開始するための制御信号を送信する。
(4)自動車11側の光トランシーバ16が、その制御信号を受け取ると、自動車11は運転者に対して「踏切横断の半自動運転に切り替わりました」と、半自動運転にかわった旨をアナウンス(通知)する。
(5)自動車11は、踏切横断の半自動運転に切り替わると、その走行速度を指定された速度以下になるように、減速させる。
(6)そして、自動車11が踏切遮断機12の付近まで来たら、制御装置13は、その直前で自動車11が一旦停止するように、制御信号を送る。
(7)自動車11側の光トランシーバ16が、その制御信号を受け取ると、自動車11は踏切遮断機12の直前で停止する。そして、自動車11は、その一時停止が完了した旨を光トランシーバ16から制御装置13に送信する。
(8)制御装置13は、自動車11が踏切19を横断できる条件が整うと、自動車11が発車するように制御信号を送信する。
【0017】
ここで、踏切19を横断できる条件とは、踏切19付近の道路の状況、踏切19の線路を通過する電車の運転状況などを考慮し、自動車11が踏切19を横断するだけの時間があり、かつその横断時間内に踏切19の外に出られることである。
(9)自動車11側の光トランシーバ16が、その制御信号を受け取ると、自動車11は発車を開始する。自動車11が発車すると、制御装置13は、自動車11が踏切19の横断中にエンストや落輪をしないように、自動車11のハンドル、ギア、エンジンの回転数などを制御する。
(10)自動車11が踏切19の横断が完了すると、自動車11側の光トランシーバ16からの識別信号を道路18Bに埋め込まれた光トランシーバ15が受信し、この受信により制御装置13はその横断の完了を認識する。すると、制御装置13は、自動車11が半自動運転を終了するように制御信号を自動車11に送信する。
(11)自動車11側の光トランシーバ16が、その制御信号を受け取ると、自動車11は半自動運転を終了して通常の運転に切り替え、運転者に「踏切横断の半自動運転が終了しました」と、半自動運転が終了したことをアナウンスする。
【0018】
以上説明したように、第1実施形態によれば、自動車が踏切を横断する際に、運転者の運転技量や性格に影響されずに踏切を安全に横断ができ、踏切の直前横断や踏切内での踏切事故を防止できる。
(第2実施形態)
本発明の踏切の自動車走行制御システムの第2実施形態の構成について、図2を参照して説明する。
【0019】
この第2実施形態は、図2に示すように、自動車11と、この自動車11が踏切19を横断する際にその自動車11の走行制御を行うための制御システム30とを備え、その走行制御のために自動車11と制御システム30とは光を媒体にして単方向通信ができるようになっている。
すなわち、第2実施形態は、第1実施形態の光トランシーバ15、16を発光素子35と受光素子36に置き換え、制御システム30の走行制御の構成の簡易化を図るようにしたものである。
【0020】
制御システム30は、図2に示すように、複数の発光素子35と、光ファイバ14と、制御装置33とを備え、これらは踏切19およびその近傍に設置されている。
複数の発光素子35は、図2に示すように、踏切内道路17と、踏切内道路17を挟む両側の道路18A,18Bとに、一定の範囲、一定の間隔で、それぞれ埋め込まれている。また、各発光素子35は、踏切内道路17と道路18A,18Bとに埋め込まれた光ファイバ14を介して制御装置33に接続されている。さらに、発光素子35は、自動車11に搭載される受光素子36との間で、単方向の光通信ができるようになっている。
【0021】
制御装置33は、自動車11が踏切19を横断する際に、その自動車11が後述のような所定の走行できるように、その走行制御を行うものである。このため、制御装置33は、複数の各発光素子35に対して所定の制御信号をそれぞれ送出するようになっている。 自動車11は、車体下部に発光素子35との光通信を行う受光素子36を備えている。受光素子36は、自動車11の運転中(走行中)には常に受光動作の状態にあり、上記のように各発光素子35からの制御信号を受け取るようになっている。
【0022】
すなわち、自動車11は、踏切19の付近に到達して踏切19を横断するときには、受光素子36が各発光素子35からの制御信号を受け取り、この受け取った制御信号に従って各部が制御され、自動走行できるように構成されている。
さらに、自動車11は、踏切19の横断を開始するときに、運転者に音声等で「踏切横断の自動運転に切り替わりました」などの音声によるアナウンスや、カーナビゲーション装置などの表示画面上に、その旨の文字を表示するなどして運転者にその旨を通知するようになっている。
【0023】
ここで、上記の発光素子35と受光素子36は、次のような構成にするのが好ましい。すなわち、受光素子36の受光面の面積を、発光素子35の発光面の面積に対して相対的に大きく構成すると、光通信の信頼性を確保できるので好ましい。
次に、このような構成からなる第2実施形態において、自動車11が踏切付近に近づき、踏切を横断する際に、その横断の開始から終了までの各部の一連の動作について、図2を参照して説明する。
【0024】
(1)いま、自動車11が道路18A上を走行しているものとする。
(2)そして、その自動車11が発光素子35が埋め込まれている道路18A上にくると、その発光素子35は、自動車11が踏切横断の半自動運転に切り替えるための制御信号を制御装置33から受けて発光している。そこで、自動車11側に搭載される受光素子36は、その制御信号を受信する。
(3)自動車11は、受光素子36がその制御信号を受信したことを認識すると、運転者に対して「踏切横断の半自動運転に切り替わりました」と、半自動運転にかわった旨をアナウンス(通知)する。
(4)自動車11は、踏切横断の半自動運転に切り替わると、その走行速度を指定された速度以下になるように、減速させる。
(5)そして、自動車11が踏切遮断機12の付近まで来ると、その自動車11の真下の発光素子35は、自動車11が踏切19の直前で一旦停止するための制御信号を制御装置33から受けて発光している。そこで、自動車11側に搭載される受光素子36は、その制御信号を受信する。
(6)自動車11は、受光素子36がその制御信号を受信したことを認識すると、踏切遮断機12の直前で一旦停止する。
(7)制御装置33は、自動車11の一旦停止の有無にかかわらず、自動車11が踏切19を横断できる条件を満たす場合には、自動車11が一旦停止する真下付近にある発光素子35に対して、自動車11が発車するための制御信号を送信している。
【0025】
ここで、踏切19を横断できる条件とは、踏切19付近の道路の状況、踏切19の線路を通過する電車の運転状況などを考慮し、自動車11が踏切19を横断するだけの時間があり、かつその横断時間内に踏切19の外に出られることである。
(8)自動車11は、受光素子36がその制御信号を受信したことを認識すると、発車を開始する。踏切19内の各発光素子35は、自動車11の走行制御のための制御信号を制御装置33から受けて発光しているので、自動車11が発車すると、その制御信号を受光素子36が受信する。
【0026】
このため、制御装置33は、自動車11が踏切19の横断中にエンストや落輪をしないように、自動車11のハンドル、ギア、エンジンの回転数などを制御する。
(9)自動車11が踏切19の横断が完了すると、踏切19の外側の道路18Bに埋めこまれた発光素子35は、自動車11の半自動運転を終了させるための制御信号を制御装置33から受けて発光している。そこで、受光素子36はその制御信号を受信する。
(10)自動車11は、受光素子36がその制御信号を受信したことを認識すると、半自動運転を終了して通常の運転に切り替え、運転者に「踏切横断の半自動運転が終了しました」と、半自動運転が終了したことをアナウンスする。
【0027】
(第3実施形態)
本発明の踏切の自動車走行制御システムの第3実施形態の構成について、図3を参照して説明する。
この第3実施形態は、図1に示す第1実施形態の構成を基本とし、自動車11に無線通信用のアンテナ29を追加するとともに、踏切遮断機12に無線通信用のアンテナ201を追加し、その両アンテナを用いて自動車11と制御シシテム10の制御装置13とが無線通信できるようにしたものである。
【0028】
このような構成からなる第3実施形態によれば、自動車11と制御装置13とは、自動車11が踏切19付近に来たときには、光トランシーバ16と光トランシーバ15とにより双方向の光通信を行う。制御装置13は、光トランシーバ15が光トランシーバ16からの識別信号を受信することにより、自動車11の現在位置を把握できるので、上記のように自動車11が半自動運転に切り替える制御信号を送信する。
【0029】
そして、自動車11が踏切19を横断するときには、自動車11と制御装置13はアンテナ29とアンテナ201とを使用して双方向の無線通信を行い、これにより制御装置13は、第1実施形態の場合と同様に自動車11の走行制御を行う。
自動車11が踏切19の横断を完了すると、制御装置13は、道路18Bに埋め込まれた光トランシーバ15が光トランシーバ16からの識別信号を受信することにより、その横断を把握できる。このため、制御装置13は、その識別信号の受信を認識すると、自動車11が半自動運転から通常運転に切り替える制御信号を自動車11に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施形態の構成を説明する図である。
【図2】本発明の第2実施形態の構成を説明する図である。
【図3】本発明の第3実施形態の構成を説明する図である。
【符号の説明】
【0031】
10、30・・・制御システム、11・・・自動車、12・・・踏切遮断機、13、33・・・制御装置、14・・・光ファイバ、15、16・・・光トランシーバ、17・・・踏切内道路、18A,18A・・・踏切外の道路、19・・・踏切、35・・・発光素子、36・・・受光素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車と、自動車が踏切を横断する際にその走行制御を行うために前記踏切に設置された制御システムと、を備えた踏切の自動車走行制御システムであって、
前記制御システムは、踏切内道路の所定位置および前記踏切内道路を挟んだ道路の所定位置にそれぞれ埋め込まれた複数の第1光トランシーバと、前記踏切を自動車が横断する際に前記自動車の走行制御を行う制御装置とを備え、
前記自動車は、前記複数の第1光トランシーバとの間で双方向の光通信を行う第2光トランシーバを備え、
かつ、前記自動車の第2光トランシーバは、前記自動車が前記踏切を横断する際に、前記複数の第1光トランシーバとの間で所定の双方向の光通信を行い、
前記制御装置は、前記光通信に基づいて、前記自動車が踏切を横断する際に、前記自動車の所定の走行制御を行うようになっていることを特徴とする踏切の自動車走行制御システム。
【請求項2】
前記制御装置が行う前記自動車の走行制御は、前記踏切の直前で自動車を一時停止させ、前記踏切を通過する時間がない場合には自動車を発車させず、前記踏切を通過可能な場合には自動車を踏切内では停止することなく所定速度で通過させること、であることを特徴とする請求項1に記載の踏切の自動車走行制御システム。
【請求項3】
自動車と、自動車が踏切を横断する際にその走行制御を行うために前記踏切に設置された制御システムと、を備えた踏切の自動車走行制御システムであって、
前記制御システムは、踏切内道路の所定位置および前記踏切内道路を挟んだ道路の所定位置にそれぞれ埋め込まれた複数の発光素子と、前記踏切を前記自動車が横断する際に、前記自動車が所定の走行を行うための制御信号を前記複数の発光素子に対してそれぞれ送信する制御装置とを備え、
前記自動車は、前記複数の発光素子からの各制御信号を受け取る受光素子を備え、
かつ、前記自動車は、前記踏切を横断の際に、前記受光素子が前記制御信号を受け取ると、その受け取った制御信号に基づいて走行制御されるようになっていることを特徴とする踏切の自動車走行制御システム。
【請求項4】
前記受光素子の受光面の面積が、前記発光素子の発光面の面積に対して相対的に大きくなっていることを特徴とする請求項3に記載の踏切の自動車走行制御システム。
【請求項5】
前記制御装置が行う前記自動車の走行制御は、前記踏切の直前で自動車を一時停止させ、前記踏切を通過する時間がない場合には自動車を発車させず、前記踏切を通過可能な場合には自動車を踏切内では停止することなく所定速度で通過させること、であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の踏切の自動車走行制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−163799(P2006−163799A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−354107(P2004−354107)
【出願日】平成16年12月7日(2004.12.7)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】