説明

車両のパワートレイン配設構造

【課題】コンパクトに配置でき、エンジンルーム内の効果的な放熱を行うことができる車両のエンジンルーム内配設構造を提供する。
【解決手段】車室2とエンジンルーム4がダッシュパネル6によって仕切られ、このエンジンルーム4内に車輪を駆動するパワートレインが配設された車両1のパワートレイン配設構造であって、ダッシュパネル6に車室2に向かって凹んだ凹部8が形成され、この凹部8内に配設された縦置きエンジン10とその後方に接続されたトランスミッション12からなるパワートレインと、エンジン10の前方に配設された熱交換器48と、エンジン10から延び、且つ熱交換器48の上方に配設されたキャタリスト46と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のパワートレイン配設構造に関し、より詳しくは、車室とエンジンルームとがダッシュパネルによって仕切られ、このエンジンルーム内に車輪を駆動するパワートレインが配設された車両のパワートレイン配設構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のダッシュパネルに、車両の後方に向かって凹んだ凹部を形成し、この凹部のエンジンルーム側にエンジンとトランスミッションで構成されるパワートレインを配置した車両が知られている。このような配置の車両では、パワートレインのエンジンをエンジンルーム内でなるべく後方に配置することにより、エンジン(重量物)を車両の中央側に寄せることができる。これにより、車両に生じるヨー慣性モーメントを小さくして、車両の走行安定性を向上させることができる。このような配置の車両においては、エンジンに接続されるトランスミッションは、エンジンの後方に位置し、フロアパネルに車両の前後方向に沿って形成されるトンネル部の車外側に配設される。また、エンジンから延びる排気管やキャタリスト等の排気系補機もまたトンネル部の車外側に配設される。
【0003】
図13は、従来の車両100のトンネル部102の横断面図を示す。この図13に示すように、トンネル部102に配設される排気系補機104が比較的大きな部品である場合、この排気系補機104をトランスミッション106の近傍に配置すると、トンネル部102には、排気系補機104用の凹部108を余分に設けなくてはならない。このため、トンネル部102は、排気系補機104が設けられた部分が、凹部108によって上方に盛り上がっている。ここで、トンネル部102は、車室の左右に設けられた乗員シート110の横に位置するため、トンネル部102に凹部108が形成されると、乗員シート110の取付スペースの床面が上方に突出してしまう。したがって、乗員シート110を、凹部108に干渉しないように、凹部108の上方に配置しなければならず、乗員シート110の位置が高くなってしまう。これは、車高が低い方が好まれるスポーツタイプの車両では、設計の自由度が低くなり、不利となる。また、例えば排気系補機がキャタリストである場合では、乗車中キャタリストで発生する熱が、トンネル部を介して車室内に伝達され、車室の空調効率が悪くなる。
【0004】
そこで、キャタリスト等の排気系補機をエンジンの前方に配置するエンジンルーム内の配設構造が提案されている(例えば特許文献1−3)。これら特許文献1−3に記載の配設構造では、排気系補機がエンジンルーム内でエンジンの前方に配置される。このような配置により、エンジンをエンジンルームの凹部内に配置して車両の中央側に寄せた配置を確保しつつ、トンネル部内に配置される部品を少なくすることができる。また、トンネル部が車室側に出っ張らないので乗員シート高を低くすることができる。さらに、排気系補機として例えばキャタリストを考えた場合にも、キャタリストがエンジンの前方に配置されるので、車室への熱伝達を少なくすることができるから、車室内の快適性を向上させることができる。
【0005】
【特許文献1】特開2003−326981号公報
【特許文献2】特開2005−028911号公報
【特許文献3】特開2005−029057号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような排気系補機の配設構造では、トンネル部内に配置される機器点数は少なくなるものの、一方で、エンジンルーム内に配置される機器点数は多くなる。ここで、エンジンルームは、車両の前方のスペースを占めるものであり、エンジンルームの占有スペースは、車両の設計にも大きく影響する。したがって、車両の設計の自由度を高めるために、エンジンルーム内の機器は、コンパクトに配置される必要がある。また、エンジンルーム内の機器をコンパクトに配置しながら、エンジンルーム内の機器を効果的に放熱する必要もある。
【0007】
本発明の目的は、車両のパワートレインをコンパクトに配置でき、エンジンルーム内の効果的な放熱を行うことができる車両のパワートレイン配設構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、車室とエンジンルームがダッシュパネルによって仕切られ、このエンジンルーム内に車輪を駆動するパワートレインが配設された車両のパワートレイン配設構造であって、ダッシュパネルに車室に向かって凹んだ凹部が形成され、この凹部内に配設された縦置きエンジンとその後方に接続されたトランスミッションからなるパワートレインと、エンジンの前方に配設された熱交換器と、エンジンから延び、且つ熱交換器の上方に配設された排気系補機と、を有することを特徴としている。
【0009】
このように構成された本発明においては、排気系補機が、熱交換器の上方に配設されているので、エンジンルームの前後方向寸法を短くすることができる。したがって、エンジンルーム内で機器をコンパクトに配置することができ、車両の設計の自由度を高めることができる。
また、排気系補機が、熱交換器の上方に配設されているので、車両の前方衝突時に、排気系補機がエンジンルーム内で上方に逃げることができる。したがって、排気系補機が熱交換器やエンジンルーム内の他の機器によって押しつぶされるのを回避することができるため、排気系補機の損傷を防止することができる。
さらに、排気系補機が、熱交換器の上方に配設されているので、排気系補機の上方側からの放熱を行うことができる。つまり、エンジンルームの下端は通常アンダーカバーで覆われているため、空気が入りにくい。このため、排気系補機が下方に配置されていると、エンジンルームの下部に熱気が溜まりやすくなる。本発明では、排気系補機が、熱交換器の上方に配設されているので、排気系補機で発生する熱をエンジンルームの上方側に放出することができ、効果的に放熱を行うことができる。
【0010】
本発明において、好ましくは、排気系補機は、熱交換器の前方に配設されている。
このように構成された本発明においては、排気系補機が熱交換器の前方に配設されているので、排気系補機をエンジンからさらに遠くに配設することができる。したがって、排気系補機とエンジンとの間に熱がこもるのを防止することができるから、エンジンルーム内の放熱が効果的に行われる。
【0011】
本発明において、好ましくは、熱交換器は、前方に向かって所定角度だけ傾斜して配設されている。
このように構成された本発明においては、熱交換器が前方に向かって所定角度だけ傾斜して配設されているので、エンジンルームの高さ寸法を小さくすることができる。したがって、ボンネット高を低くすることができ、これにより車両の設計の自由度を高めることができる。また、例えば排気系補機が熱交換器の前方に配設されている場合では、熱交換器が前方に向かって傾斜して配設されることにより、熱交換器が排気系補機により近接して配設される。したがって、熱交換器によって排気系補機の熱交換をも可能となる場合があり、効率的な放熱が行われる。
【0012】
本発明において、好ましくは、熱交換器は、後方に向かって所定角度だけ傾斜して配設されている。
このように構成された本発明においては、熱交換器が後方に向かって所定角度だけ傾斜して配設されているので、エンジンルームのエンジンルームの高さ寸法を小さくすることができる。したがって、ボンネット高を低くすることができ、これにより車両の設計の自由度を高めることができる。また、例えば排気系補機が熱交換器の前方に配設されている場合では、熱交換器が後方に向かって傾斜して配設されることにより、熱交換器が排気系補機から遠ざかって配置される。したがって、熱交換器と排気系補機との間に熱がこもるのを防止することができる。
【0013】
本発明において、好ましくは、熱交換器は、前後方向から見て少なくとも一部が重複するように配設された前後方向から見て大きさの異なる複数の熱交換器ユニットを備え、排気系補機は、複数の熱交換器ユニットのうちの大型の熱交換器ユニットと前後方向からみて少なくとも一部が重複するように配設され、且つ複数の熱交換器ユニットのうち小型の熱交換器ユニットと上下方向からみて少なくとも一部が重複するように配設されている。
このように構成された本発明においては、排気系補機が、複数の熱交換器ユニットのうち大型の熱交換器ユニットと前後方向からみて少なくとも一部が重複するように配設され、且つ小型の熱交換器ユニットと上下方向からみて少なくとも一部が重複するように配設されているので、複数の熱交換器ユニットの大きさの違いによって生じるスペースに排気系補機を配設することができる。したがって、エンジンルーム内の機器をコンパクトに配設することができ、これにより、車両の設計の自由度を高めることができる。
【0014】
本発明において、好ましくは、熱交換器は、少なくとも、エンジンを冷却するラジエータと、車載空調機器の熱交換を行うコンデンサと、これらのラジエータ及びコンデンサを冷却するためのファンと、を備え、大型の熱交換器ユニットは、ファンである。
このように構成された本発明においては、熱交換器が、少なくとも、ラジエータと、コンデンサと、ファンと、を備え、大型の熱交換器ユニットがファンであるので、このファンは、排気系補機と前後方向からみて少なくとも一部が重複するように配設される。したがって、ファンによってラジエータ及びコンデンサを冷却するとともに、排気系補機をも冷却することができるので、エンジンルーム内の熱を効率よく放出することができる。
【0015】
本発明において、好ましくは、排気系補機は、キャタリストである。
このように構成された本発明においては、排気系補機が、キャタリストであるので、キャタリストが熱交換器の上方に配置されることにより、キャタリストで発生した熱を、効率的に放熱することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。なお、第2実施形態以降では、第1実施形態と同様の部分には、図面に第1実施形態と同一符号を付し、その説明を簡略化または省略する。
【0017】
[第1実施形態]
先ず、図1乃至図4により、本発明の第1実施形態による車両のパワートレイン配設構造を説明する。図1は、本発明の第1実施形態による車両の前部を示す側断面図であり、図2は、本発明の第1実施形態による車両の前部を示す平面図であり、図3は、本発明の第1実施形態による車両の前部を示す正面図であり、図4は、本発明の第1実施形態による車両のトンネル部の横断面を示す図である。
【0018】
車両1は、乗員が乗り込む空間である車室2と、車室2の前方に配置されたエンジンルーム4とを備え、車室2とエンジンルーム4とは、ダッシュパネル6によって仕切られている。
【0019】
ダッシュパネル6の車幅方向略中央には、車室2側に突出し、つまりエンジンルーム4内で凹んだ凹部8が形成されている。凹部8には、エンジン10の後方側の部分と、エンジン10の後方に連結されるトランスミッション12の前方側の部分とが収容されている。このような配置により、エンジン10は、エンジン10の重心が、車両1の前輪11の車軸11Aよりも後方に位置する。ここで、本実施形態では、エンジン10は、縦置きエンジン、好ましくはロータリエンジンである。また、エンジン10とトランスミッション12とを備えて、後輪(図示せず)を駆動するパワートレインが構成されている。
【0020】
ダッシュパネル6の下端には、フロアパネル14が連結されている。フロアパネル14の車幅方向略中央には、車両1の前後方向に沿って、上方に突出するトンネル部16が形成されている。トンネル部16の車外側には、トランスミッション12の後方側の部分と、トランスミッション12の後方に配置され、ユニバーサルジョイント(図示せず)を介してトランスミッション12に連結するプロペラシャフト18とが設けられている。したがって、トランスミッション12およびプロペラシャフト18は、フロアパネル14よりも上方に位置している。
ダッシュパネル6の上端には、フロントガラス20が連結されている。
【0021】
車室2内には、乗員23が座るシート22がフロアパネル14に取り付けられている。これらのシート22は、フロアパネル12のトンネル部16の幅方向両側に、トンネル部16を挟んで配置されている。したがって、シート22に乗員23が座ると、トンネル部16、及びこのトンネル部16の車外側に配置されたトランスミッション12及びプロペラシャフト18は、乗員23の臀部及び下肢に隣接して位置することとなる。
【0022】
エンジンルーム4は、後方がダッシュパネル6で区切られ、下方にはアンダーカバー24が配設されている。エンジンルーム4の上方開口は、ボンネット26によって開閉可能に覆われている。エンジンルーム4の前方には、車両1の走行時に、エンジンルーム4内に走行風を取り入れるフロントグリル28が設けられている。エンジンルーム4の後方には、ダッシュパネル6の凹部8内に前述のエンジン10が配設されている。
【0023】
車両1のエンジンルーム4内には、車両1の前後方向に延びる左右のフロントサイドフレーム30が設けられている。これらのフロントサイドフレーム30の前端には、バンパレインフォースメント32が固定されている。また、フロントサイドフレーム30の後端は、直接的にまたはトルクボックス(図示せず)を介してサイドシル34(図2)に結合している。これらのフレーム30,32,34は、閉断面を有しており、車両1の前部の車体剛性を確保するための車体剛性部材である。
【0024】
次に、エンジンルーム4内の機器の配設構造について説明する。
エンジン10の上面には、吸気管(図示せず)が接続されている。また、エンジン10の車幅方向両側の側面のうち一方側の側面10Aには、排気管36が接続されている。排気管36は、エンジン10の側面10Aから車両1の前後方向に沿って前方上方に延びる第1排気管38と、エンジン10の上端よりも前方且つ上方で、第1排気管38から直角に曲がり、車幅方向に沿って、エンジン10の他方の側面10Bまで延びる第2排気管40と、第2排気管40から直角に曲って後方下方に延び、車両1の前後方向に沿ってエンジン10の側面10Bの近傍を通り、トンネル部16まで延びる第3排気管42と、を含む。第3排気管42の後方端には、トンネル部16内に配置され、車両1の前後方向に沿って車両1の後方に延びる第4排気管44が接続されている。
【0025】
第2排気管40の途中には、エンジン10からの排気ガスを浄化する触媒が担持された排ガス浄化装置であるキャタリスト46が取り付けられている。キャタリスト46は、車幅方向に沿って延びる円筒形部材である。このような配置により、キャタリスト46は、エンジン10に対して、前方且つ上方に配置されている。また、キャタリスト46は、ボンネット26の前端26Aよりも前方、即ちエンジンルーム4の上方開口の前縁部27よりも前方に位置する。
図4に示すように、第4排気管44は、トランスミッション12及びプロペラシャフト18の下方且つ側方に配置される。
【0026】
第1排気管38及び第3排気管42は、左右のフロントサイドフレーム30の内側で車両1の前後方向に沿って延びる。したがって、第2排気管40及びその途中に取り付けられたキャタリスト46は、左右のフロントサイドフレーム30の間に配設されている。また、キャタリスト46の横断面中心46Aは、フロントサイドフレーム30の上端よりも上方に配置される。
【0027】
エンジン10の前方には、エンジンルーム4内の機器と熱交換を行うための熱交換器48が設けられている。熱交換器48は、複数の熱交換器ユニットで構成され、本実施形態では、エンジン10の冷却を行うラジエータ50と、空調機器用のコンデンサ52と、ラジエータ50及びコンデンサ52の冷却を行うファン54と、を備えている。ファン54は、エンジン10の前方に配設され、ラジエータ50はファン54の前方に、そしてコンデンサ52はラジエータ50の前方に配設されている。これにより、ファン54、ラジエータ50、及びコンデンサ52は、前後方向に重なって互いに隣接して配設されている。
【0028】
熱交換器48、即ちファン54、ラジエータ50、及びコンデンサ52は、左右のフロントサイドフレーム30の間に配設されている。ラジエータ50及びコンデンサ52は、その上端が、フロントサイドフレーム30の上端よりも下方に位置するように配設されている。また、ファン54は、左右のフロントサイドフレーム30の間を通って上方に延び、その上端が、フロントサイドフレーム30の上端よりも上方に位置するように配設されている。
【0029】
これらファン54、ラジエータ50、及びコンデンサ52は、それぞれその上端が、下端よりも車両1の前方に位置するように、前方にむかって傾斜して配設されている。これら機器の傾斜角度は、互いにほぼ等しくなっている。
また、これらのファン54、ラジエータ50、及びコンデンサ52は、車両1の前後方向からみて互いに大きさが異なっている。つまり、ファン54の上下方向寸法は、ラジエータ50の上下方向寸法よりも大きく形成されており、ファン54の上部は、第1排気管38と第3排気管42との間を通って上方に延び、キャタリスト46の後方に隣接して配置される。
一方、ラジエータ50の上下方向寸法は、ファン54の上下方向寸法に比べて小さく形成され、ラジエータ50は、ファン54の前方下部に隣接して配設され、エンジンルーム4の下部でアンダーカバー24に近接して配置される。また、コンデンサ52の上下方向寸法は、ラジエータ50の上下寸法より小さく、コンデンサ52は、ラジエータ50の前方下部に隣接して配設されている。ここで、ラジエータ50及びコンデンサ52は、キャタリスト46の下方に位置している。
【0030】
このような配置により、キャタリスト46は、ファン54の前方で、且つ、ラジエータ50及びコンデンサ52の上方に配設される。つまり、キャタリスト46の横断面中心46Aは、ファン54の前面よりも前方に位置し、キャタリスト46は、前後方向に見て、ファン54に重複している。また、キャタリスト46の横断面中心46Aは、ラジエータ50の上端及びコンデンサ52の上端よりも上方に位置し、キャタリスト46は、車両1の上下方向に見て、ラジエータ50及びコンデンサ52に重複している。このように、キャタリスト46は、ラジエータ50及びコンデンサ52の上方の、熱交換器48の複数の熱交換器ユニットの大きさの違いによって形成された、余ったスペースに配設されている。また、ファン54は、前方に傾斜しているので、ファン54が鉛直に配設される場合に比べて、ファン54の上部がキャタリスト46により近接することとなる。
【0031】
このようなエンジンルーム4内のパワートレイン配設構造では、車両1の走行時には、フロントグリル28から取り込まれた走行風が、コンデンサ52及びラジエータ50に当たることにより、これらの放熱を行う。またキャタリスト46は、フロントグリル28からの走行風の通過経路の途中に配設されているので、車両1の走行中、フロントグリル28から取り込まれた走行風が、キャタリスト46の放熱も行う。
車両1の低速走行時または停車時には、ラジエータ50及びコンデンサ52の冷却のためにファン54が回転すると、図1の矢印Aで示すように、ファン54がキャタリスト46回りの空気をも吸引し、キャタリスト46の放熱も一緒に行う。
【0032】
次に、上述の構造の本実施形態による車両のパワートレイン配設構造における作用効果を説明する。
キャタリスト46が、エンジンルーム4内で、エンジン10の前方に配設されるので、従来の車両とは異なり、第4排気管44の途中にキャタリストが設けられていない。したがって、本実施形態による車両1においては、図13に示すような従来の排気系補機104の配置及びトンネル部102の形状とは異なり、第4排気管44が、トンネル部16の内部にほぼ収容され、トンネル部16にキャタリスト46用の追加の凹部を形成する必要がない。また、トンネル部16に凹部が形成されないため、本実施形態の車両1では、シート22は、フロアパネル14上に直接取り付けられる。したがって、図13に示す場合に比べて、シート22の位置を低くすることができる。これにより、車両1の設計の自由度を高めることができる。
【0033】
また、キャタリスト46がエンジンルーム4内に配設されるので、排気ガス浄化作用によって発生する熱が、トンネル部16を介して車室2に伝達されるのを防止することができる。したがって、車室2内の温度上昇を防止することができるから、車室2内の快適性を向上させることができる。
【0034】
キャタリスト46が、ラジエータ50及びコンデンサ52の上方に配設されることにより、アンダーカバー24から遠くに配設される。したがって、キャタリスト46がアンダーカバー24に近接して配設される場合に比べて、キャタリスト46で発生する熱がエンジンルーム4内でこもらず、より効率的に放熱することができる。また、フロントグリル28から送られた走行風がキャタリスト46に当たりやすくなるので、車両1の走行中にキャタリスト46の放熱を行うことができる。
また、キャタリスト46を、ラジエータ50及びコンデンサ52の上方に配設することにより、ラジエータ50及びコンデンサ52上方の余ったスペースを活用して機器を配設することができる。したがって、エンジンルーム4内の機器をコンパクトに配置することができ、車両1の設計の自由度を高めることができる。
【0035】
さらに、ファン54がラジエータ50よりも上方に延び、キャタリスト46の後方に配置されているので、ファン54の作動によってラジエータ50の冷却を行うと同時に、キャタリスト46の放熱を促進することができる。
また、キャタリスト46が、走行風の通過経路の途中に設けられているので、車両1の走行中は、フロントグリル28から取り込まれた走行風によって放熱を行うことができる。
【0036】
熱交換器48が前方に向かって傾斜して配設されているので、熱交換器48の鉛直方向の寸法を小さくすることができるから、ボンネット高を低くすることができる。よって、エンジンルーム4内の機器をコンパクトに配置することができ、これにより、車両1の設計の自由度を高めることができる。
また、熱交換器48が前傾しているので、熱交換器48のうち、ファン54が、キャタリスト46により近接した位置に配置される。したがって、ファン54の駆動時に、ファン54によってキャタリスト46の周囲の熱を吸引しやすくなり、キャタリスト46の周囲の放熱をより効果的に行うことができる。
【0037】
キャタリスト46が、フロントサイドフレーム30の上方に配置されているので、車両1の前方衝突時、バンパレインフォースメント32やフロントサイドフレーム30が圧縮されたとき、キャタリスト46が上方に逃げることでバンパレインフォースメント32等によって圧縮されるのを回避することができる。したがって、車両1の衝突によるキャタリスト46の損傷を最小限に抑制することができる。
これに加えて、キャタリスト46が、ラジエータ50及びコンデンサ52の上方に配置されているので、車両1の前方衝突時に、キャタリスト46がラジエータ50やコンデンサ52によってつぶされるのを回避することができる。
【0038】
キャタリスト46が、ボンネット26の前端26Aよりも前方に配置されているので、車両1のメンテナンス時等にボンネット26を開けて中に手を挿入したとき、作業者がキャタリスト46に接触するのを防止することができる。
【0039】
エンジン10がダッシュパネル6の凹部8に配置されているので、エンジン10をより後方に、より車両の中央側寄りに配置することができる。したがって、車両1のヨー慣性モーメントを低減することができ、操舵に対する車両1の応答性を改善することができる。
【0040】
[第2実施形態]
次に、図5により、本発明の第2実施形態による車両のパワートレイン配設構造について説明する。第2実施形態による車両のパワートレイン配設構造は、熱交換器の構成及び配置が異なる他は、第1実施形態による車両のパワートレイン配設構造と同様の構造を有する。
【0041】
図5は、本発明の第2実施形態による車両60の前部を示す側断面図である。車両60の熱交換器62は、ラジエータ64と、車載空調用のコンデンサ66と、ラジエータ64及びコンデンサ66を冷却するファン68と、を備えて構成される。熱交換器62は、エンジン10の前方に配置され、エンジン10の前方にファン68、ファン68の前方にラジエータ64、ラジエータ64の前方にコンデンサ66が配設されている。
【0042】
熱交換器62は、エンジンルーム4内の下部に、アンダーカバー24に近接して配設されており、ラジエータ64、ファン68、及びコンデンサ66の上端が、キャタリスト46の上端よりも下方に位置し、またキャタリスト46の横断面中心46Aよりも下方に位置している。つまり、キャタリスト46は、ラジエータ64、コンデンサ66、及びファン68の上方に配設されている。また、ラジエータ64及びファン68の上端は、フロントサイドフレーム30の上端より上方に位置し、コンデンサ66の上端は、フロントサイドフレーム30の上端よりも下方に位置している。なお、本実施形態では、ファン68の上下方向寸法は、ラジエータ64の上下方向寸法とほぼ等しく設定されている。
【0043】
熱交換器62は、それぞれ、上端が下端よりも後方に位置するように、後方に向かって傾斜して配設されている。したがって、熱交換器62は、鉛直方向に配置されている場合に比べて、キャタリスト46から遠ざかるように配設され、キャタリスト46と熱交換器62との間には空間69が形成されている。
【0044】
このような車両60のパワートレイン配設構造では、車両60の走行中は、フロントグリル28から取り込まれた走行風によって、ラジエータ64、コンデンサ66、及びキャタリスト46の放熱が行われる。また、車両60の低速走行時または停車時には、ファン68がラジエータ64及びコンデンサ66の放熱を促進するとともに、キャタリスト46は、その周囲に放熱を行う。
【0045】
このような構造の本実施形態によれば、前述の第1実施形態の効果と同様の効果が得られる他、次のような優れた効果を得ることができる。
熱交換器62が後方に向かって傾斜して配設されているので、熱交換器62の鉛直方向の寸法を小さくすることができるから、ボンネット高を低くすることができる。よって、エンジンルーム4内の機器をコンパクトに配置することができ、これにより、車両1の設計の自由度を高めることができる。
【0046】
また、熱交換器62が後方に向かって傾斜して配設されているので、キャタリスト46との間に空間69を形成することができる。したがって、キャタリスト46と熱交換器62との間に熱がこもるのを防止することができ、キャタリスト46が空間69を含んだ周囲の空間に良好に放熱することができる。また、この配置により、車両1の走行中、フロントグリル28からの走行風がキャタリスト46の周囲に到達しやすくなるから、キャタリスト46の放熱を促進することができる。
【0047】
[第3実施形態]
次に、図6乃至図8により、本発明の第3実施形態による車両のパワートレイン配設構造について説明する。第3実施形態による車両のパワートレイン配設構造は、ボンネットの構造と、熱交換器の構造及び配置が異なる他は、第1実施形態による車両のパワートレイン配設構造とほぼ同様の構造を有する。また、本実施形態の熱交換器は、第2実施形態による車両のパワートレイン配設構造と同様の構造及び配置を有する。
図6は、本発明の第3実施形態による車両70の前部を示す側断面図であり、図7は、本発明の第3実施形態による車両70の前部を示す平面図であり、図8は、本発明の第3実施形態による車両70の前部を示す正面図である。
【0048】
ボンネット72の前端72Aは、エンジンルーム4の上方開口部74の前縁部74Aよりも下方に位置し、両者の間には隙間が形成されている。この隙間には、車両1の外部とエンジンルーム4の内部とを連通する後方グリル部76が配設されている。後方グリル部76は、上方開口部74の前縁部74Aとボンネット72の前端72Aとを連結するように、前縁部74Aから下方に垂れ下がるように配設され、後方グリル部76の上端は、前縁部74Aに固定されている。
このような配置により、後方グリル部76は、キャタリスト46の後方に配置される。これにより、後方グリル部76は、キャタリスト46の後方側の面を覆っている。
【0049】
また、キャタリスト46は、フロントグリル28と後方グリル部76とを結ぶ、走行風通路の途中に配置される。即ち、走行風通路は、フロントグリル28の形成面と後方グリル部76の形成面とを結んで形成される領域であり、キャタリスト46の横断面中心46Aは、走行風通路内に位置する。
【0050】
このような車両70のパワートレイン配設構造では、車両70の走行中、フロントグリル28から取り込まれた空気は、キャタリスト46の側面に当たり、キャタリスト46の放熱を促進しながら後方に移動し、後方グリル部76から外部に放出される。
【0051】
このような構造の本実施形態によれば、前述の第1実施形態及び第2実施形態の効果と同様の効果が得られる他、次のような優れた効果を得ることができる。
ボンネット72と上方開口部74との間に後方グリル部76が形成され、キャタリスト46が、フロントグリル28と後方グリル部76との間に位置しているので、フロントグリル28から取り込まれた走行風を、積極的にキャタリスト46に導くことができる。これにより、キャタリスト46の放熱を促進することができる。
【0052】
後方グリル部76が、上方開口部74の前縁部74Aから下方に垂れ下がるように配設されているので、キャタリスト46の後方側の側面を覆うことができる。したがって、車両70のメンテナンス時等に、ボンネット72を開けて上方開口部74からエンジンルーム4内に手を挿入したときに、手がキャタリスト46に触れるのを阻止することができる。
【0053】
[第4実施形態]
次に、図9乃至図11により、本発明の第4実施形態による車両のパワートレイン配設構造について説明する。第4実施形態による車両のパワートレイン配設構造は、ボンネットと上方開口部の隙間にファンが設けられている他は、第3実施形態による車両のパワートレイン配設構造とほぼ同様の構造を有する。
図9は、本発明の第4実施形態による車両80の前部を示す側断面図であり、図10は、本発明の第4実施形態による車両80の前部を示す平面図であり、図11は、本発明の第4実施形態による車両80の前部を示す正面図である。
【0054】
ボンネット72の前端72Aとエンジンルーム4の上方開口部74の前縁部74Aとの間には、第3実施形態と同様に隙間が形成されており、この隙間に、ファン82が設けられている。ファン82は、車両80の車幅方向に沿って複数設けられている。なお、ファン82の設置数、配置等は、車両80の設計等を勘案して適宜設定すればよい。
【0055】
このような車両80のエンジンルーム4内配設構造では、車両80の走行中、フロントグリル28から取り込まれた空気は、キャタリスト46の側面に当たり、キャタリスト46の放熱を促進しながら後方に移動し、ファン82が配設された隙間から外部に放出される。また、車両80の低速走行時または停車時には、ファン82を作動させて、フロントグリル28から強制的に空気を取り込み、キャタリスト46の放熱を促進する。
【0056】
このような構造の本実施形態によれば、第1乃至第3実施形態の効果と同様の効果が得られる他、次のような優れた効果が得られる。
ボンネット72の前端72Aとエンジンルーム4の上方開口部74の前縁部74Aとの間にファン82が設けられているので、車両80の低速走行時または停車時にも、ファン82によって強制的に空気を取り込むことができ、キャタリスト46の放熱を促進することができる。
【0057】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0058】
例えば、排気系補機は、ボンネットの前端、つまりエンジンルームの上方開口部前縁部よりも前方に配設されているものに限らず、ボンネットの前端よりも後方に配置されていてもよい。また、排気系補機は、熱交換器の上方に配設されていればよく、必ずしも、熱交換器の前方に配設されている必要はない。したがって、排気系補機は、熱交換器の上方且つ後方に配設されていてもよい。この場合でも、エンジンルーム内の比較的あいたスペースを有効に利用して配設することができる。なお、熱交換器の上方に配設される場合とは、熱交換器の少なくとも一つの上端が、排気系補機の下端よりも下方に位置する場合や、熱交換器の少なくとも一つの上端が、排気系補機の上端よりも下方に位置する場合も含む。
また、排気系補機は、キャタリストに限らず、排気管、その他の、エンジンの排気側に設けられる任意の補機であってよい。
【0059】
前述の第4実施形態におけるファン82は、ボンネット72の前端72Aと上方開口部74の前縁部74Aの隙間に配設されているものに限らず、例えばファンが、フロントグリルの位置に配設されていてもよい。この場合には、ファンが外部の空気をエンジンルーム内に送り込むことによってエンジンルーム内の機器の放熱を促進することができる。
【0060】
熱交換器が複数の熱交換器ユニットを有する場合に、各熱交換器ユニット同士の配置や大きさ、形状等は、車両1の設計や各機器の大きさ等に応じて任意に設定することができる。
例えば、前述の第1実施形態のように、ファン54のみがキャタリスト46の後方に配置されるものに限らず、例えばラジエータ及びファンが、排気系補機の後方に配置されていてもよい。
図12は、本発明の変形例による車両90の前部を示す側断面図である。
熱交換器92は、ラジエータ94と、空調機器用のコンデンサ96と、ラジエータ94及びコンデンサ96の放熱を促すファン98とを含んで構成される。ラジエータ94及びファン98の上下方向寸法は、ほぼ同じに設定され、キャタリスト46の後方に配設されている。
コンデンサ96の上下方向寸法は、ラジエータ94及びファン98の上下方向寸法よりも小さく設定されている。コンデンサ96は、ラジエータ94の前方に配置され、ラジエータ94の下部に隣接して配設されている。キャタリスト46は、コンデンサ96の上方に配設され、キャタリスト46の横断面中心46Aが、コンデンサ96の上端よりも上方に位置している。
したがって、キャタリスト46は、車両90の前後方向に見て、ラジエータ94及びファン98に重複し、且つ、車両90の上下方向に見て、コンデンサ96に重複する。
【0061】
このような車両90のパワートレイン配設構造では、車両90の低速走行時または停車時にファン98が作動すると、ラジエータ94及びコンデンサ96の放熱を促すとともに、ラジエータ94を介してキャタリスト46の放熱をも促す。
【0062】
このような車両90のパワートレイン配設構造では、キャタリスト46が、ラジエータ94及びファン98の前方に配置され、且つコンデンサ96の上方に配置されているので、コンデンサ96の上方の、比較的余裕のあるスペースにキャタリスト46を配設することができる。したがって、エンジンルーム4内の機器の配置をコンパクトにすることができる。
【0063】
また、キャタリスト46がラジエータ94及びファン98の前方に配置されているので、ファン98の作動によってラジエータ94を介してキャタリスト46の放熱を促進することができる。したがって、エンジンルーム4内の機器の放熱を効果的に行うことができる。
【0064】
複数の熱交換器ユニットは、車両の前後方向にみて少なくとも一部が重複して配設されていればよい。また、複数の熱交換器ユニットのうち、排気系補機が、大型の熱交換器ユニットと前後方向からみて重複する場合には、排気系補機の少なくとも一部が、大型の熱交換器ユニットと重複していればよい。さらに、排気系補機が、小型の熱交換器ユニットと上下方向からみて重複する場合には、排気系補機の少なくとも一部が、小型の熱交換器ユニットと重複していればよい。
熱交換器は、前述の実施形態では、ラジエータ、ファン、及びコンデンサの複数の熱交換器ユニットを含んで構成されていたが、これに限らず、熱交換器は、上記いずれかの一つ又は複数の熱交換器ユニット、あるいは他の一つの熱交換器で構成されていてもよい。
また、熱交換器が複数の熱交換器ユニットで構成される場合には、排気系補機が、そのうちの少なくとも一つの熱交換器ユニットの上方に配設されていればよい。
熱交換器は、前方または後方に傾斜して配設されるものに限らない。例えば、エンジンルーム内のスペースに余裕がある場合等には、熱交換器を鉛直方向に沿って配置してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の第1実施形態による車両の前部を示す側断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による車両の前部を示す平面図である。
【図3】本発明の第1実施形態による車両の前部を示す正面図である。
【図4】本発明の第1実施形態による車両のトンネル部の横断面である。
【図5】本発明の第2実施形態による車両の前部を示す側断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態による車両の前部を示す側断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態による車両の前部を示す平面図である。
【図8】本発明の第3実施形態による車両の前部を示す正面図である。
【図9】本発明の第4実施形態による車両の前部を示す側断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態による車両の前部を示す平面図である。
【図11】本発明の第4実施形態による車両の前部を示す正面図である。
【図12】本発明の変形例による車両の前部を示す側断面図である。
【図13】従来の車両のトンネル部の横断面図である。
【符号の説明】
【0066】
1,60,70,80 車両
2 車室
4 エンジンルーム
6 ダッシュパネル
8 凹部
10 エンジン
26 ボンネット
28 フロントグリル
36 排気管
46 キャタリスト
48,62,92 熱交換器
50,64,94 ラジエータ
52,66,96 コンデンサ
54,68,98 ファン
76 後方グリル部
82 ファン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室とエンジンルームがダッシュパネルによって仕切られ、このエンジンルーム内に車輪を駆動するパワートレインが配設された車両のパワートレイン配設構造であって、
上記ダッシュパネルに車室に向かって凹んだ凹部が形成され、この凹部内に配設された縦置きエンジンとその後方に接続されたトランスミッションからなるパワートレインと、
上記エンジンの前方に配設された熱交換器と、
上記エンジンから延び、且つ上記熱交換器の上方に配設された排気系補機と、
を有することを特徴とする車両のパワートレイン配設構造。
【請求項2】
上記排気系補機は、上記熱交換器の前方に配設されている請求項1記載の車両のパワートレイン配設構造。
【請求項3】
上記熱交換器は、前方に向かって所定角度だけ傾斜して配設されている請求項1又は2記載の車両のパワートレイン配設構造。
【請求項4】
上記熱交換器は、後方に向かって所定角度だけ傾斜して配設されている請求項1又は2記載の車両のパワートレイン内配設構造。
【請求項5】
上記熱交換器は、前後方向から見て少なくとも一部が重複するように配設された、前後方向から見て大きさの異なる複数の熱交換器ユニットを備え、上記排気系補機は、上記複数の熱交換器ユニットのうちの大型の熱交換器ユニットと前後方向からみて少なくとも一部が重複するように配設され、且つ上記複数の熱交換器ユニットのうち小型の熱交換器ユニットと上下方向からみて少なくとも一部が重複するように配設されている請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両のパワートレイン配設構造。
【請求項6】
上記熱交換器は、少なくとも、上記エンジンを冷却するラジエータと、車載空調機器の熱交換を行うコンデンサと、これらのラジエータ及びコンデンサを冷却するためのファンと、を備え、上記大型の熱交換器ユニットは、上記ファンである請求項5記載の車両のパワートレイン配設構造。
【請求項7】
上記排気系補機は、キャタリストである請求項1乃至6の何れか1項に記載の車両のパワートレイン配設構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−51348(P2009−51348A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−219753(P2007−219753)
【出願日】平成19年8月27日(2007.8.27)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】