説明

車両のフロントピラー構造

【課題】フロントピラー構造の死角範囲を小さく抑えるとともに、フロントピラーの剛性(強度)を高めることができる車両のフロントピラー構造を提供する。
【解決手段】車両のフロントピラー構造15は、中空支柱部材21が車体後方に向けて上り勾配で設けられ、フロントウインドガラス16を支えるように構成されている。このフロントピラー構造15は、中空支柱部材21が略長方形断面に形成され、略長方形断面の長辺がフロントピラー構造15の死角境界線35,36と交差し、かつ、中空支柱部材21の前壁部22が後壁部23より車幅方向外側に位置するように中空支柱部材21が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中空支柱部材が車体後方に向けて上り勾配で設けられ、中空支柱部材でウインドシールドを支える車両のフロントピラー構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のフロントピラー構造のなかには、中空支柱部材をハイドロフォーム成形で一体成形し、中空支柱部材の前部にアウターパネルを設けたものがある。
中空支柱部材の前部に設けたアウターパネルは、中空支柱部材の前部から車体前方に膨出されている。アウターパネルにウインドシールド(フロントウインドガラス)が支えられている。
【0003】
中空支柱部材をハイドロフォーム成形で一体成形することで、中空支柱部材の車幅方向への張出量を抑えることができる。
加えて、アウターパネルが中空支柱部材の前部から車体前方に膨出されている。
このように、中空支柱部材の車幅方向への張出量を抑え、アウターパネルを中空支柱部材の前部から車体前方に膨出させることで、フロントピラーの死角範囲を小さく抑えることが可能になる(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−182079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1のフロントピラー構造を、例えば、コンバーチブル車に用いた場合、フロントピラーの強度(剛性)を高めることが好ましい。
フロントピラーの強度を高める方法として、中空支柱部材の断面形状を大きくすることが考えられる。
しかし、中空支柱部材の断面形状を大きくした場合、フロントピラーの死角範囲を小さく抑えることが難しくなる。
【0006】
また、特許文献1のフロントピラー構造は、アウターパネルが中空支柱部材の前部から車体前方に膨出されている。
このため、車外から目視されるアウターパネルの部位が比較的幅狭になり、フロントピラー構造が外観的に頼りなく見えることが考えられる。
【0007】
さらに、特許文献1のフロントピラー構造は、中空支柱部材の車体幅方向への張出量が小さく抑えられている。アウターパネルで支えたウインドシールドのシール部を十分に張り出すこと(確保すること)が難しいとされている。
【0008】
本発明は、フロントピラーの死角範囲を小さく抑えるとともに、フロントピラーの剛性(強度)を高めることができ、さらに、フロントピラーを外観的に太く見せることができ、加えて、ウインドシールドのシール部を十分に張り出すこと(確保すること)ができる車両のフロントピラー構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、中空支柱部材が車体後方に向けて上り勾配で設けられ、前記中空支柱部材でウインドシールドを支える車両のフロントピラー構造において、前記中空支柱部材が略長方形断面に形成され、前記略長方形断面の長辺が前記フロントピラー構造の死角境界線と交差し、かつ、前記中空支柱部材の前部が後部より車幅方向外側に位置するように前記中空支柱部材が設けられたことを特徴とする。
【0010】
請求項2は、前記中空支柱部材の前部にアウターパネルが設けられ、前記アウターパネルは、前記中空支柱部材の前部を収納可能な断面略コ字状の規制部と、前記規制部の車幅方向内側の内端縁から車幅方向内側に向けて折り曲げられた内フランジと、前記規制部の車幅方向外側の外端縁から車幅方向外側に向けて折り曲げられた外フランジと、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項3は、前記アウターパネルの前部に車両外装と同色の装飾ガーニッシュが設けられ、前記装飾ガーニッシュは、前記前部に沿って前記前部の両側に張り出させたことを特徴とする。
【0012】
請求項4は、前記装飾ガーニッシュに樹脂ガーニッシュが設けられ、前記樹脂ガーニッシュは、前記ウインドシールドのうち前記装飾ガーニッシュ側の側辺に沿って張り出された防水シール部を有することを特徴とする。
【0013】
請求項5は、前記装飾ガーニッシュに前記樹脂ガーニッシュが積層されたことを特徴とする。
【0014】
請求項6は、前記中空支柱部材に、前記中空支柱部材を覆う内装部材を取り付けるための取付孔を有することを特徴とする。
【0015】
請求項7は、前記アウターパネルおよび前記樹脂ガーニッシュが取付クリップで前記中空支柱部材にそれぞれ取り付けられ、前記アウターパネルの前記内フランジで前記ウインドシールドが支えられるとともに、前記ウインドシールドおよび前記防水シール部間の間隔をシール状態に保ち、前記アウターパネルの前記外フランジでウエザーストリップが支えられるとともに、前記樹脂ガーニッシュおよび前記アウターパネル間の間隔をシール状態に保つことを特徴とする。
【0016】
請求項8は、前記中空支柱部材に前記アウターパネルが接着剤で接合されたことを特徴とする。
【0017】
請求項9は、前記装飾ガーニッシュが車体外側に設けられ、前記樹脂ガーニッシュが車体内側に設けられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明では、中空支柱部材を略長方形断面に形成し、略長方形断面の長辺をフロントピラー構造の死角境界線と交差させた。そして、中空支柱部材の前部(前側の短辺)を後部(後側の短辺)より車幅方向外側に設けた。
よって、略長方形断面の短辺を、概ね車幅方向に沿わせて配置することができる。
これにより、中空支柱部材の車幅方向の寸法(すなわち、幅寸法)を小さく抑えることが可能になり、フロントピラー構造の死角範囲を小さく抑えることができる。
【0019】
さらに、略長方形断面の長辺をフロントピラー構造の死角境界線と交差させることで、車体前方や車体側方から伝わった荷重は、一部が長辺に沿った荷重(すなわち、長辺を座屈変形させる荷重)としてそれぞれ作用する。
よって、長辺は、長辺に対して直交する荷重(すなわち、長辺を曲げ変形させる荷重)より大きな荷重を支えることができる。
【0020】
これにより、中空支柱部材は、車体前方からの荷重に対して十分な強度(剛性)を確保するとともに、車体側方からの荷重に対して十分な強度(剛性)を確保することができる。
この中空支柱部材をフロントピラーに備えることで、フロントピラーの強度(剛性)を高めることができる。
【0021】
請求項2に係る発明では、中空支柱部材の前部にアウターパネルを設け、アウターパネルに断面略コ字状の規制部および内外のフランジを備えた。
この断面略コ字状の規制部に中空支柱部材の前部を収納することで、規制部の車幅方向の幅寸法を中空支柱部材の前部より大きくできる。
これにより、断面略コ字状の規制部の強度(剛性)を、車幅方向の曲げに対して高めることができる。
【0022】
加えて、規制部の強度(剛性)を車幅方向の曲げに対して高めることで、中空支柱部材の短辺(すなわち、車幅方向)の寸法を小さく抑えることが可能になり、フロントピラー構造の死角範囲を一層小さく抑えることができる。
【0023】
請求項3に係る発明では、アウターパネルの前部に車両外装と同色の装飾ガーニッシュを設け、この装飾ガーニッシュをアウターパネルの前部に沿って前部の両側に張り出させた。
これにより、装飾ガーニッシュの車幅方向の幅寸法を大きく確保してフロントピラーの外観を太く見せることが可能になり、フロントピラーの強度(剛性)について外観的にも安心感を与えることができる。
【0024】
ここで、サッシュレスドアの車両は、ドアに窓枠を備えていないので、車体の強度(剛性)をフロントピラーに負うところが多い。
これにより、特に、サッシュレスドアの車両の場合には、フロントピラーの外観を太く見せて、フロントピラーの強度(剛性)について外観的にも安心感を与えることは重要である。
【0025】
請求項4に係る発明では、装飾ガーニッシュに樹脂ガーニッシュを設けることで、樹脂ガーニッシュは中空支柱部材の前部に設けられている。そして、樹脂ガーニッシュの防水シール部を、ウインドシールドのうち装飾ガーニッシュ側の側辺に沿って延ばした。
【0026】
ところで、中空支柱部材の前部は後部より車幅方向外側に設けられている。
よって、中空支柱部材の前部を、車室側の死角境界線に対して比較的大きく離すことができる。
これにより、樹脂ガーニッシュの防水シール部を、中空支柱部材の前部から車室側の死角境界線まで大きく張り出して、防水シール部の張出量を十分に確保することができる。
【0027】
防水シール部の張出量を十分に確保することで、防水シール部およびウインドシールド間に備えるドリップ溝の溝深さ寸法を大きく確保することができる。
ここで、ドリップ溝とは、雨天時やウインドウォッシャー液の使用時に、ウインドシールドの水滴を下方に導く(案内する)溝をいう。
すなわち、ドリップ溝の溝深さ寸法を大きく確保することで、ウインドシールドの水滴を下方に良好に導く(案内する)ことができ、水はけ性能の向上を図ることができる。
【0028】
請求項5に係る発明では、装飾ガーニッシュに樹脂ガーニッシュを積層することで、装飾ガーニッシュおよび樹脂ガーニッシュの厚さ寸法を小さく抑えることができる。
これにより、装飾ガーニッシュをウインドシールド側に近づけることが可能になり、走行風の流れを車体後方に効率よく流すことができ、空力性能や燃費性能を向上させることができる。
【0029】
請求項6に係る発明では、中空支柱部材に取付孔を備えることで、この取付孔を用いて中空支柱部材に内装部材を直接取り付けることができる。
よって、内装部材を取り付けるために、従来必要とされているインナーパネルを不要とすることができる。
これにより、部品点数を減らして軽量化やコスト低減を図ることができる。
【0030】
請求項7に係る発明では、アウターパネルおよび樹脂ガーニッシュを取付クリップで中空支柱部材にそれぞれ取り付けた。そして、アウターパネルの内フランジでウインドシールドを支え、ウインドシールドおよび防水シール部の間隔をシール状態に保つようにした。
さらに、アウターパネルの外フランジでウエザーストリップを支え、ウエザーストリップおよび樹脂ガーニッシュ間の間隔をシール状態に保つようにした。
これにより、車外側と車室側とを樹脂ガーニッシュで遮蔽することができ、車室側に水漏れが生じることを防止できる。
【0031】
請求項8に係る発明では、中空支柱部材にアウターパネルを接着剤で接合(接着)することで、中空支柱部材およびアウターパネルを一体化できる。
これにより、車体剛性(具体的には、フロントピラー剛性)を向上させ、かつ、アウターパネルおよび中空支柱部材の擦れによる騒音(擦れ音)の発生を抑えることができる。
【0032】
請求項9に係る発明では、樹脂ガーニッシュを車体内側に設けた。よって、樹脂ガーニッシュに、中空支柱部材などに取付け可能な機能や、装飾ガーニッシュの強度(剛性)を保持可能な機能を備えることで、これらの機能を装飾ガーニッシュに備える必要がない。
これにより、装飾ガーニッシュの意匠などについて設計(表現)の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係るフロントピラー構造を備えた車両を示す斜視図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】図2のフロントピラー構造を示す分解斜視図である。
【図4】本発明に係る車両のフロントピラー構造の要部を示す断面図である。
【図5】本発明に係るフロントピラー構造の死角範囲について説明する図である。
【図6】本発明に係るフロントピラー構造に荷重が作用した例を説明するである。
【図7】本発明に係るフロントピラー構造で水滴を排水する例やフロントピラー構造に沿って走行風が流れる例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向にしたがい、前側をFr、後側をRr、左側をL、右側をRとして示す。
【実施例】
【0035】
実施例に係る車両のフロントピラー構造15について説明する。
図1に示すように、車両10は、左右のフロントサイドフェンダ11の車体後方にそれぞれ左右のフロントサイドドア12が設けられ、左右のフロントサイドフェンダ11間にエンジンフード13が設けられ、エンジンフード13の車体後方に左右のフロントピラー構造(車両のフロントピラー構造)15が車体後方に向けて上り勾配で設けられ、左右のフロントピラー構造15にフロントウインドガラス(ウインドシールド)16が支えられたコンバーチブル車である。
ここで、左右のフロントサイドドア12は、ドア窓枠を備えていないサッシュレスドアが用いられている。
【0036】
左右のフロントピラー構造15は、左右対称の部材であり、以下左フロントピラー構造15をフロントピラー構造として説明し、右フロントピラー構造15の説明を省略する。
【0037】
図2、図3に示すように、フロントピラー構造15は、略長方形断面に形成された中空支柱部材21と、中空支柱部材21の前壁部(前部)22に設けられたアウターパネル27と、アウターパネル27に設けられた積層ガーニッシュ28と、積層ガーニッシュ28およびアウターパネル27間に設けられたウエザーストリップ31と、中空支柱部材21の後壁部(後部)23に設けられた内装部材32とを備えている。
【0038】
中空支柱部材21は、ハイドロフォーム成形で一体成形され、車体後方に向けて上り勾配に設けられたパイプである。
この中空支柱部材21は、一対の長辺(内側壁部24、外側壁部25)および一対の短辺(前壁部22、後壁部23)で略長方形断面に形成されている。
【0039】
一対の長辺は、中空支柱部材21の内側壁部24および外側壁部25で構成される部位である。
また、一対の短辺は、中空支柱部材21の前壁部22および後壁部23で構成される部位である。
【0040】
この中空支柱部材21は、略長方形断面の長辺(内側壁部24、外側壁部25)の延長線34(外側壁部25の延長線34のみを示す)がフロントピラー構造15の車室側の死角境界線(死角境界線)35と交差するとともに車外側の死角境界線(死角境界線)36と交差し、かつ、中空支柱部材21の前壁部22が後壁部23より車幅方向外側に位置するように設けられている。
すなわち、中空支柱部材21は、詳しくは、略平行四辺形に形成されている。
【0041】
ここで、車室側の死角境界線35とは、フロントピラー構造15の車室内側部15aで遮られて、乗員のアイポイント(目の位置)から車外を見ることができない境界線をいう。
また、車外側の死角境界線36とは、フロントピラー構造15の車外側部15bで遮られて、乗員のアイポイント(目の位置)から車外を見ることができない境界線をいう。
【0042】
すなわち、車室側の死角境界線35および車外側の死角境界線36間の範囲θ(図5参照)が、フロントピラー構造15で遮られて乗員のアイポイント(目の位置)から車外を見ることができない死角範囲(フロントピラー構造の死角範囲)である。
【0043】
なお、中空支柱部材21の内側壁部24および外側壁部25が車室側の死角境界線35に交差するとともに車外側の死角境界線36に交差し、中空支柱部材21の前壁部22が後壁部23より車幅方向外側に設けられた理由については図4で詳しく説明する。
【0044】
また、中空支柱部材21は、前壁部22に複数の前取付孔38が中空支柱部材21の長軸方向に沿って形成され(設けられ)、後壁部23に複数の後取付孔(取付孔)39が中空支柱部材21の長軸方向に沿って形成されている(設けられている)。
【0045】
複数の前取付孔38に複数の前取付クリップ(取付クリップ)41を係止することで、アウターパネル27および積層ガーニッシュ28が複数の前取付クリップ41で中空支柱部材21の前壁部22に取り付けられている。
複数の後取付孔39に複数の後取付クリップ42をそれぞれ係止することで、内装部材32が複数の後取付クリップ42で中空支柱部材21の後壁部23に取り付けられている。
【0046】
アウターパネル27は、中空支柱部材21の前壁部22を収納可能な断面略コ字状の規制部45と、規制部45の車幅方向内側の内端縁45aから車幅方向内側に向けて折り曲げられた内フランジ46と、規制部45の車幅方向外側の外端縁45bから車幅方向外側に向けて折り曲げられた外フランジ47とを有する。
【0047】
規制部45は、中空支柱部材21の前壁部22に設けられたパネル前壁部(アウターパネル27の前部)51と、パネル前壁部51の内辺から車体後方に向けて折り曲げられたパネル内側壁部52と、パネル前壁部51の外辺から車体後方に向けて折り曲げられたパネル外側壁部53とを有している。
【0048】
この規制部45は、パネル前壁部51、パネル内側壁部52およびパネル外側壁部53で断面略コ字状に形成されている。
パネル前壁部51には、複数のパネル取付孔51aがパネル前壁部51の長軸方向に沿って形成されている。
複数のパネル取付孔51aは、複数の前取付孔38に対してそれぞれ同軸上に設けられている。
【0049】
パネル取付孔51aおよび前取付孔38に前取付クリップ41を係止することで、中空支柱部材21の前壁部22にパネル前壁部51が設けられている。
ここで、パネル前壁部51は、中空支柱部材21の前壁部22に接着剤55(図4も参照)で接合(結合)されている。
中空支柱部材21の前壁部22にパネル前壁部51を設けることで、中空支柱部材21の前壁部22が断面略コ字状の規制部45内に収納されている。
【0050】
このように、断面略コ字状の規制部45に中空支柱部材21の前壁部22を収納することで、規制部45の車幅方向の幅寸法を中空支柱部材21の前壁部22より大きくできる。
これにより、断面略コ字状の規制部45の強度(剛性)を、車幅方向の曲げに対して高めることができる。
【0051】
また、中空支柱部材21にアウターパネル27(具体的には、パネル前壁部51)を接着剤55で接合(結合)することで、中空支柱部材21およびアウターパネル27を一体化できる。
これにより、車体剛性(具体的には、フロントピラー剛性)を向上させ、かつ、アウターパネル27および中空支柱部材21の擦れによる騒音(擦れ音)の発生を抑えることができる。
【0052】
また、アウターパネル27は、パネル内側壁部52の内端縁45aから内フランジ46が車幅方向内側に向けて折り曲げられ、パネル外側壁部53の外端縁45bから外フランジ47が車幅方向外側に向けて折り曲げられている。
アウターパネル27は、規制部45、内フランジ46および外フランジ47で断面略ハット状に形成されている。
【0053】
内フランジ46の表面46aに、フロントウインドガラス16の左側辺16aがブロック(ダムラバー)57およびシール剤(接着剤)58で保持されることで、内フランジ46でフロントウインドガラス16の左側辺16aが支えられている。
左側辺16aは、後述する装飾ガーニッシュ72の車幅方向中心側の内側端72b側の側辺である。
フロントウインドガラス16の左側辺16aにガラスモール61を備えている。
ガラスモール61は、積層ガーニッシュ28にモールリップ部62が当接されている。
【0054】
外フランジ47にウエザーストリップ31の嵌合部65が嵌合されることで、外フランジ47にウエザーストリップ31が支えられている。
ウエザーストリップ31は、内装部材32に後リップ部66が当接されている。
【0055】
図4に示すように、アウターパネル27のパネル前壁部51に積層ガーニッシュ28が設けられている。
積層ガーニッシュ28は、パネル前壁部51に設けられた樹脂ガーニッシュ71と、樹脂ガーニッシュ71の表面(具体的には、ウインドモール本体75の表面)75cに積層された装飾ガーニッシュ72とを備えている。
【0056】
樹脂ガーニッシュ71は、装飾ガーニッシュ72の裏面72aに設けられたウインドモール本体75と、ウインドモール本体75の内辺75aから車幅方向内側に張り出された防水シール部76とを備えている。
【0057】
ウインドモール本体75は、その裏面75bのうち、車幅方向の略中央部に複数の前取付クリップ41が長手方向に所定間隔をおいて設け、車幅方向の略中央部に防水用のシール78(図3参照)が設けられている。
前取付クリップ41は、ウインドモール本体75の裏面75bのうち、車幅方向の略中央部にベース41aが、一例としてインサート成形で埋設されている。
この前取付クリップ41は、前取付孔38およびパネル取付孔51aにそれぞれ同軸上に設けられている。
【0058】
複数の前取付クリップ41が、複数の前取付孔38および複数のパネル取付孔51aに嵌合されることで、ウインドモール本体75およびパネル前壁部51が複数の前取付クリップ41で中空支柱部材21の前壁部22に取り付けられている。
この状態で、ウインドモール本体75が防水用のシール78(図3参照)を介してパネル前壁部51に接着されている。また、パネル前壁部51が接着剤55を介して中空支柱部材21の前壁部22に接着されている。
【0059】
このウインドモール本体75は、パネル前壁部51に沿って形成された中央部位81と、中央部位81から車幅方向内側に張り出された内張出部位82と、中央部位81から車幅方向外側に張り出された外張出部位83とを有する。
よって、ウインドモール本体75の車幅方向幅寸法を、パネル前壁部51の車幅方向幅寸法に対して大きく設定することができる。
【0060】
また、ウインドモール本体75は、内張出部位82の裏面(具体的には、内辺75a)から車体後方に突出された内係止部位85と、外張出部位83の裏面から車体後方に突出された外係止部位86とを有する。
【0061】
内係止部位85にガラスモール61の嵌合部63が嵌合されている。よって、ガラスモール61のモールリップ部62が防水シール部76の裏面76bに確実に当接させた状態に保持されている。
ここで、ガラスモール61は、前述したようにフロントウインドガラス16の左側辺16aに備えられている。
【0062】
よって、防水シール部76およびフロントウインドガラス16間の間隔88がガラスモール61で塞がれている(シール状態に保たれている)。
これにより、車外側91と車室側92とを樹脂ガーニッシュ71、ガラスモール61やフロントウインドガラス16で遮蔽することができ、車室側92に水漏れが生じることを防止できる。
【0063】
また、防水シール部76およびフロントウインドガラス16間の間隔88がガラスモール61で塞がれることで、防水シール部76、フロントウインドガラス16およびガラスモール61でドリップ溝94が形成されている。
【0064】
一方、外係止部位86にウエザーストリップ31の前内リップ部67が係止され、かつ、外張出部位83の裏面に前外リップ部68が当接されている。
ここで、ウエザーストリップ31は、図2に示すように、後リップ部66が内装部材32に当接されている。
【0065】
よって、積層ガーニッシュ28(具体的には、樹脂ガーニッシュ71)およびアウターパネル27の外フランジ47との間の間隔がウエザーストリップ31で塞がれている(シール状態に保たれている)。
さらに、積層ガーニッシュ28(具体的には、樹脂ガーニッシュ71)および内装部材32(図2参照)との間の間隔がウエザーストリップ31で塞がれている(シール状態に保たれている)。
これにより、車外側91と車室側92とを樹脂ガーニッシュ71やウエザーストリップ31で遮蔽することができ、車室側92に水漏れが生じることを防止できる。
【0066】
ここで、積層ガーニッシュ28を車体側に取付け可能な機能(複数の前取付クリップ41、内係止部位85および外係止部位86)は、樹脂ガーニッシュ71に設けられている。
このため、車体側の部材(複数の前取付クリップ41、内係止部位85および外係止部位86)を装飾ガーニッシュ72に設ける必要がない。
よって、装飾ガーニッシュ72の形状を簡素化することができる。
【0067】
さらに、樹脂ガーニッシュ71の表面(すなわち、ウインドモール本体75の表面)75cに装飾ガーニッシュ72を積層することで、装飾ガーニッシュ72を樹脂ガーニッシュ71で補強することができる。
すなわち、樹脂ガーニッシュ71は装飾ガーニッシュ72を補強する機能を備えている。
【0068】
このように、樹脂ガーニッシュ71に、中空支柱部材21などに取付け可能な機能や、装飾ガーニッシュ72の強度(剛性)保持可能な機能を備えることで、これらの機能を装飾ガーニッシュ72に備える必要がない。
これにより、装飾ガーニッシュ72の意匠などについて設計(表現)の自由度を高めることができる。
【0069】
そして、ウインドモール本体75の内辺75aに防水シール部76が設けられている。
防水シール部76は、フロントウインドガラス16の左側辺(フロントウインドガラス16のうち装飾ガーニッシュ72側の側辺)16aに沿って車幅方向内側に張り出されている。
【0070】
ここで、図2に示すように、中空支柱部材21の前壁部22は後壁部23より車幅方向外側に設けられている。よって、中空支柱部材21の前壁部22を、車室側の死角境界線35に対して比較的大きく離すことができる。
これにより、中空支柱部材21の前壁部22から車室側の死角境界線35まで大きく張り出して、防水シール部76の張出量L1を十分に確保することができる。
【0071】
防水シール部76の張出量L1を十分に確保することで、防水シール部76およびフロントウインドガラス16間に備えるドリップ溝94の溝深さ寸法Dを大きく確保することができる。
ここで、ドリップ溝94とは、雨天時やウインドウォッシャー液の使用時に、ウインドシールドの水滴を下方に導く(案内する)溝をいう。
なお、ドリップ溝94の溝深さ寸法Dを大きく確保した理由については図5で詳しく説明する。
【0072】
また、防水シール部76は、その表面76aがウインドモール本体75の表面75cに対して車体前方側に段差H1(図3参照)分だけ凸状に形成されている。
さらに、防水シール部76は、その裏面76bがウインドモール本体75の裏面75bに対して車体前方側に段差H2(図3参照)分だけ凹状に形成されている。
【0073】
防水シール部76の裏面76bを車体前方側に段差H2分だけ凹状に形成することで、防水シール部76およびフロントウインドガラス16間の間隔88(すなわち、ドリップ溝94の溝幅)を確保することができる。
【0074】
ここで、ウインドモール本体75の表面75cには装飾ガーニッシュ72が設けられている。
図3に示すように、防水シール部76の表面76aがウインドモール本体75の表面75cに対して車体前方側に段差H1分だけ膨出されている。
よって、装飾ガーニッシュ72の表面72cは、防水シール部76の表面76aに対して略面一に配置されている。
【0075】
さらに、装飾ガーニッシュ72に樹脂ガーニッシュ71を積層することで、装飾ガーニッシュ72および樹脂ガーニッシュ71の厚さ寸法を小さく抑えることができる。
よって、装飾ガーニッシュ72をフロントウインドガラス16側に近づけることが可能になる。
【0076】
なお、装飾ガーニッシュ72の表面72cを防水シール部76の表面76aに対して略面一に配置し、装飾ガーニッシュ72をフロントウインドガラス16側に近づけた理由については図5で詳しく説明する。
【0077】
装飾ガーニッシュ72は、車両10の外装(車両外装)と同色の部材で、内側端72bが防水シール部76の外側端76cに当接され、外側端72dの折曲片72eがウインドモール本体75の外側端75dを覆うように折り曲げられている。
よって、ウインドモール本体75が車外から目視できないように、ウインドモール本体75を装飾ガーニッシュ72で覆うことができる。
【0078】
この装飾ガーニッシュ72は、ウインドモール本体75の表面75cに積層されている。よって、装飾ガーニッシュ72は、中空支柱部材21の前壁部22に沿って設けられ、かつ、前壁部22の車体幅方向の内側および外側(両側)にそれぞれ張り出されている。
これにより、装飾ガーニッシュ72の車幅方向の幅寸法L2を大きく確保してフロントピラー構造15の外観を太く見せることができ、フロントピラー構造15の強度(剛性)について外観的に安心感を与えることができる。
【0079】
ここで、図1に示す車両10は、左右のフロントサイドドア12がサッシュレスドアであり、ドア窓枠を備えていない。このため、車両10の強度(剛性)をフロントピラー構造15に負うところが多い。
よって、フロントピラー構造15の外観を太く見せることで、車両10の強度(剛性)について外観的にも安心感を与えることができる。
【0080】
図2、図3に示すように、中空支柱部材21の後壁部23に内装部材32が設けられている。
内装部材32は、車体後方に向けて膨出するように断面略U字状に形成され、内面32aに複数の補強リブ101が形成され、後部32bから中空支柱部材21の後壁部23に向けて取付部102が膨出され、取付部102の座部103に複数の後取付クリップ42が長手方向に所定間隔をおいて設けられている。
【0081】
座部103は、中空支柱部材21の後壁部23に対して略平行に設けられている。この座部103に対して略直交するように複数の後取付クリップ42が設けられている。
さらに、複数の後取付クリップ42は、後壁部23に対して略直交するように設けられるとともに、複数の後取付孔39に対して同軸上に設けられている。
【0082】
複数の後取付クリップ42を複数の後取付孔39にそれぞれ係止することで、中空支柱部材21の後壁部23に内装部材32が直接取り付けられている。
よって、内装部材32を取り付けるために、従来必要とされているインナーパネルを不要とすることができる。
これにより、部品点数を減らして軽量化やコスト低減を図ることができる。
【0083】
つぎに、フロントピラー構造15の死角範囲を図5に基づいて説明する。
図5に示すように、中空支柱部材21の内側壁部24および外側壁部25の延長線34(外側壁部25の延長線34のみを示す)が車室側の死角境界線35や車外側の死角境界線36に交差し、中空支柱部材21の前壁部22が後壁部23より車幅方向外側に設けられている。
【0084】
よって、中空支柱部材21の前壁部22(すなわち、略長方形断面の前短辺)は、概ね車幅方向に沿わせて設けられている。
また、中空支柱部材21の後壁部23(すなわち、略長方形断面の後短辺)は、前壁部22と同様に、概ね車幅方向に沿わせて設けられている。
【0085】
これにより、中空支柱部材21の車幅方向の寸法(すなわち、幅寸法)を小さく抑えることができる。
したがって、フロントピラー構造15で遮られて、乗員のアイポイント(目の位置)105から車外を見ることができない死角範囲θを小さく抑えることができる。
【0086】
さらに、断面略コ字状の規制部45に中空支柱部材21の前壁部22を収納することで、車幅方向の曲げに対して強度(剛性)が高められている。
これにより、中空支柱部材21の短辺(すなわち、車幅方向)の寸法をさらに小さく抑えることが可能になり、フロントピラー構造15の死角範囲θを一層小さく抑えることができる。
【0087】
ついで、フロントピラー構造15に荷重が作用した例を図6に基づいて説明する。
まず、車体前方側からフロントピラー構造15に荷重が作用する例について説明する。
なお、荷重が作用した際の理解を容易にするために内側壁部24のみに荷重が作用すると仮定して説明する。
【0088】
図5に示すように、中空支柱部材21の内側壁部24および外側壁部25の延長線34(外側壁部25の延長線34のみを示す)が車室側の死角境界線35や車外側の死角境界線36に交差するように設けられている。
車体前方からフロントピラー構造15に伝わった荷重F1は、一部が内側壁部24に沿った荷重F2(すなわち、内側壁部24を座屈変形させる荷重)として作用する。
【0089】
よって、内側壁部24に直交するように作用する荷重F3を小さく抑えることができる。
これにより、内側壁部24に対して直交する荷重(すなわち、内側壁部24を曲げ変形させる荷重)が作用した場合と比較して、内側壁部24で大きな荷重を支えることができる。
【0090】
つぎに、車体側方側からフロントピラー構造15に荷重が作用する例について説明する。
なお、荷重が作用した際の理解を容易にするために外側壁部25のみに荷重が作用すると仮定して説明する。
車体側方からフロントピラー構造15に伝わった荷重F4は、一部が外側壁部25に沿った荷重F5(すなわち、外側壁部25を座屈変形させる荷重)としてそれぞれ作用する。
【0091】
よって、外側壁部25に直交するように作用する荷重F6を小さく抑えることができる。
これにより、外側壁部25に対して直交する荷重(すなわち、外側壁部25を曲げ変形させる荷重)が作用した場合と比較して、外側壁部25で大きな荷重を支えることができる。
【0092】
このように、中空支柱部材21は、車体前方からの荷重F1に対して十分な強度(剛性)を確保するとともに、車体側方からの荷重F4に対して十分な強度(剛性)を確保することができる。
したがって、中空支柱部材21を備えたフロントピラー構造15の強度(剛性)を高めることができる。
【0093】
つづいて、フロントウインドガラス16の水滴をドリップ溝94で排水する例を図7に基づいて説明する。
図7に示すように、防水シール部76の張出量L1を十分に確保することで、防水シール部76およびフロントウインドガラス16間に備えるドリップ溝94の溝深さ寸法Dを大きく確保することができる。
【0094】
このように、ドリップ溝94の溝深さ寸法Dを大きく確保することで、フロントウインドガラス16の水滴108を矢印Aの如くドリップ溝94で良好に受け入れることができる。
そして、ドリップ溝94で受け入れた水滴108を、ドリップ溝94に沿って下方に良好に導く(案内する)ことができ、水はけ性能の向上を図ることができる。
【0095】
ついで、フロントピラー構造15に沿って走行風が流れる例を図7に基づいて説明する。
図7に示すように、防水シール部76の表面76aがウインドモール本体75の表面75cに対して車体前方側に段差H1(図3参照)分だけ凸状に形成されている。
よって、装飾ガーニッシュ72の表面72cは、防水シール部76の表面76aに対して略面一に配置されている。
【0096】
さらに、装飾ガーニッシュ72に樹脂ガーニッシュ71を積層することで、積層ガーニッシュ28(装飾ガーニッシュ72および樹脂ガーニッシュ71)の厚さ寸法Tを小さく抑えることができる。
よって、装飾ガーニッシュ72をフロントウインドガラス16側に近づけることが可能になる。
【0097】
このように、装飾ガーニッシュ72の表面72cを防水シール部76の表面76aに対して略面一に配置し、装飾ガーニッシュ72をフロントウインドガラス16側に近づけることで、走行風の流れを車体後方に矢印Bの如く効率よく流すことができ、空力性能や燃費性能を向上させることができる。
【0098】
なお、本発明に係る車両のフロントピラー構造は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例で示した車両のフロントピラー構造15、フロントウインドガラス16、中空支柱部材21、前壁部22、後壁部23、内側壁部24、外側壁部25、アウターパネル27、積層ガーニッシュ28、内装部材32、後取付孔39、前取付クリップ41、規制部45、内フランジ46、外フランジ47、樹脂ガーニッシュ71、装飾ガーニッシュ72および防水シール部76などの形状は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、中空支柱部材が車体後方に向けて上り勾配で設けられ、中空支柱部材でウインドシールドを支える車両のフロントピラー構造を備えた自動車への適用に好適である。
【符号の説明】
【0100】
10…車両、15…車両のフロントピラー構造、16…フロントウインドガラス(ウインドシールド)、21…中空支柱部材、22…前壁部(前部)、23…後壁部(後部)、24…内側壁部(長辺)、25…外側壁部(長辺)、27…アウターパネル、28…積層ガーニッシュ、32…内装部材、35…車室側の死角境界線(死角境界線)、36…車外側の死角境界線(死角境界線)、39…後取付孔(取付孔)、41…前取付クリップ(取付クリップ)、45…規制部、45a…内端縁、45b…外端縁、46…内フランジ、47…外フランジ、55…接着剤、71…樹脂ガーニッシュ、72…装飾ガーニッシュ、76…防水シール部、88…防水シール部およびフロントウインドガラス間の間隔。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空支柱部材が車体後方に向けて上り勾配で設けられ、前記中空支柱部材でウインドシールドを支える車両のフロントピラー構造において、
前記中空支柱部材が略長方形断面に形成され、
前記略長方形断面の長辺が前記フロントピラー構造の死角境界線と交差し、かつ、前記中空支柱部材の前部が後部より車幅方向外側に位置するように前記中空支柱部材が設けられたことを特徴とする車両のフロントピラー構造。
【請求項2】
前記中空支柱部材の前部にアウターパネルが設けられ、
前記アウターパネルは、
前記中空支柱部材の前部を収納可能な断面略コ字状の規制部と、
前記規制部の車幅方向内側の内端縁から車幅方向内側に向けて折り曲げられた内フランジと、
前記規制部の車幅方向外側の外端縁から車幅方向外側に向けて折り曲げられた外フランジと、
を有することを特徴とする請求項1記載の車両のフロントピラー構造。
【請求項3】
前記アウターパネルの前部に車両外装と同色の装飾ガーニッシュが設けられ、
前記装飾ガーニッシュは、前記前部に沿って前記前部の両側に張り出させたことを特徴とする請求項2記載の車両のフロントピラー構造。
【請求項4】
前記装飾ガーニッシュに樹脂ガーニッシュが設けられ、
前記樹脂ガーニッシュは、前記ウインドシールドのうち前記装飾ガーニッシュ側の側辺に沿って張り出された防水シール部を有することを特徴とする請求項3記載の車両のフロントピラー構造。
【請求項5】
前記装飾ガーニッシュに前記樹脂ガーニッシュが積層されたことを特徴とする請求項4記載の車両のフロントピラー構造。
【請求項6】
前記中空支柱部材に、前記中空支柱部材を覆う内装部材を取り付けるための取付孔を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の車両のフロントピラー構造。
【請求項7】
前記アウターパネルおよび前記樹脂ガーニッシュが取付クリップで前記中空支柱部材にそれぞれ取り付けられ、
前記アウターパネルの前記内フランジで前記ウインドシールドが支えられるとともに、前記ウインドシールドおよび前記防水シール部間の間隔をシール状態に保ち、
前記アウターパネルの前記外フランジでウエザーストリップが支えられるとともに、前記樹脂ガーニッシュおよび前記アウターパネル間の間隔をシール状態に保つことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項記載の車両のフロントピラー構造。
【請求項8】
前記中空支柱部材に前記アウターパネルが接着剤で接合されたことを特徴とする請求項1記載の車両のフロントピラー構造。
【請求項9】
前記装飾ガーニッシュが車体外側に設けられ、前記樹脂ガーニッシュが車体内側に設けられたことを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項記載の車両のフロントピラー構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−188878(P2010−188878A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−35549(P2009−35549)
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】