説明

車両位置測定システム、車両位置測定装置、サーバ装置、車両位置測定装置用プログラム、サーバ装置用プログラム及び車両位置測定方法

【課題】航法衛星から送信されてくる情報に基づいた補正情報を得る前に、車両の挙動の検出結果を用いて得られる当該車両の位置の誤差を低減させる。
【解決手段】ナビゲーション装置2の自立測位処理部212が、補正データを算出する前に、搭載車両の型式情報を含む補正データリクエストをホストサーバ1に送信し、ホストサーバ1の制御部11が、当該リクエストに含まれる型式情報に対応する補正データがデータベースに登録されている場合には、当該対応する補正データをリクエスト元のナビゲーション装置2に送信し、自立測位処理部212は、補正データを算出するまでは、受信した補正データを用いて走行距離を補正する。また、自立測位処理部212は、補正データを算出すると、当該補正データと搭載車両の型式情報とをホストサーバ1に送信し、制御部11は、受信した補正データと型式情報とを対応付けてデータベースに登録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、車両が走行する際の当該車両の挙動を検出することによって得られる、車両の位置の算出に用いられる情報を、航法衛星から送信されてくる情報に基づいて補正しつつ、車両の現在位置を算出する車両位置測定システム、車両位置測定装置、サーバ装置、車両位置測定装置用プログラム、サーバ装置用プログラム及び車両位置測定方法の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両に搭載されるナビゲーション装置における車両の位置の測定方法としては、大別して、GPS(Global Positioning System)を利用した所謂絶対測位と、車速センサやジャイロセンサ等の自立センサによる車両の挙動の検出結果を用いた所謂相対測位と、が存在する。絶対測位においては、得られる車両の位置は、真の位置から常に或る程度の誤差を含んでおり、また、GPS衛星からの電波の受信状況等によってその誤差は変化するものの、車両がどれだけ走行しても、その誤差が無限に大きくなることはない。一方、相対測位においては、一度真の位置に合わせた当初は、或る程度正確な位置を得られるが、自立センサによる検出結果には、例えばタイヤのスリップ等に起因する誤差が通常含まれることから、車両が走行すればするほど、得られる車両の位置に含まれる誤差は拡大する。
【0003】
このような事情等から、現在普及しているナビゲーション装置の多くは、絶対測位と相対測位とを組み合わせて車両の位置を測定している。具体的にナビゲーション装置は、例えば、車両が或る程度の距離を走行した後、GPS衛星からの電波を受信して得られるそれまでの走行距離や現在の方位等に基づいて、自立センサによって得られる車速、走行距離、方位、角速度等の情報を補正するための補正情報(例えば係数)を算出する。そしてナビゲーション装置は、以降はこの補正情報を随時更新しつつ、当該補正情報を用いて自立センサによって得られた情報を補正し、当該補正された情報に基づいて車両の位置を算出する。つまり、ナビゲーション装置は、或る程度走行することによって、正確な位置を算出するための学習を行うのである。
【0004】
また、特許文献1には、カーナビゲーション装置が、通信手段を介してホストサーバと通信することにより、現在位置データ、デジタルカメラで撮影された画像データ等をアップロードするとともに、更新された地図データ、渋滞情報、工事情報等をダウンロードするナビゲーションシステムが開示されている。
【特許文献1】特開2001−227977号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、絶対測位と相対測位とを組み合わせる方法では、車両がまだ短い距離しか走行していないうちに補正情報を求めてしまうと、そのときの状況によって補正情報が大きく変動してしまうので、このような補正情報では、補正を行うには適さない。そうしたことから、有効な補正情報を得るためには、車両が或る程度の距離を走行する必要がある。従って、学習初期の、有効な補正情報が一度も得られていない状況下では、十分な測位精度を得ることができなかった。また、GPS衛星からの電波の受信状況が悪いと学習がなかなか進まず、十分な測位精度を得るまでに時間を要した。
【0006】
本願は、以上の点に鑑みてなされたものであり、その課題の一例は、航法衛星から送信されてくる情報に基づいた補正情報を得る前に、車両の挙動の検出結果を用いて得られる当該車両の位置の誤差を低減させることができる車両位置測定システム、車両位置測定装置、サーバ装置、車両位置測定装置用プログラム、サーバ装置用プログラム及び車両位置測定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、それぞれが車両に搭載され、搭載された車両の位置を測定する複数の車両位置測定装置と、当該複数の車両位置測定装置がそれぞれ通信手段を介して接続可能なサーバ装置と、を含む車両位置測定システムであって、各前記車両位置測定装置は、当該車両位置測定装置の搭載車両が走行する際の当該搭載車両の挙動を検出する検出手段と、前記検出された挙動から得られる位置算出用情報を出力する出力手段と、航法衛星から送信されてくる航法情報を受信する航法情報受信手段と、前記受信された航法情報に基づいて、前記位置算出用情報を補正するための補正情報を算出する補正情報算出手段と、前記算出された補正情報に基づいて、前記位置算出用情報を補正する補正手段と、前記出力された位置算出用情報を用いて前記搭載車両の位置を算出し、当該位置算出用情報が補正された場合には、当該補正された位置算出用情報を用いて前記搭載車両の位置を算出する位置算出手段と、前記算出された補正情報と、前記搭載車両の型を示す型情報と、を含む送信情報を前記サーバ装置に送信する情報送信手段と、前記補正情報の算出によって当該補正情報が得られる前に、前記補正情報の要求を示し且つ前記型情報を含む要求情報を前記サーバ装置に送信する要求情報送信手段と、前記サーバ装置から送信されてくる前記補正情報を受信する補正情報受信手段と、を備え、前記サーバ装置は、前記車両位置測定装置から送信されてきた前記送信情報を受信する情報受信手段と、前記受信された送信情報に含まれる前記補正情報と前記型情報とを対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、前記車両位置測定装置から送信されてきた前記要求情報を受信する要求情報受信手段と、前記受信された要求情報に含まれる前記型情報に対応する前記補正情報を、当該要求情報の送信元の前記車両位置測定装置に送信する補正情報送信手段と、を備え、前記車両位置測定装置の前記補正手段は、前記補正情報が受信された場合には、前記補正手段によって前記補正情報が算出されるまでは、当該受信された補正情報を用いて前記位置算出用情報を補正することを特徴とする。
【0008】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載の車両位置測定システムに含まれる車両位置測定装置であって、前記検出手段、前記出力手段、前記航法情報受信手段、前記補正情報算出手段、前記補正手段、前記位置算出手段、前記情報送信手段、前記要求情報送信手段及び前記補正情報受信手段を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至5に記載の車両位置測定システムに含まれるサーバ装置であって、前記情報受信手段、前記記憶制御手段、前記要求情報受信手段及び前記補正情報送信手段を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項8に記載の発明は、コンピュータを、請求項6に記載の車両位置測定装置として機能させることを特徴とする。
【0011】
請求項9に記載の発明は、コンピュータを、請求項7に記載のサーバ装置として機能させることを特徴とする。
【0012】
請求項10に記載の発明は、それぞれが車両に搭載され、搭載された車両の位置を測定する複数の車両位置測定装置と、当該複数の車両位置測定装置がそれぞれ通信手段を介して接続可能なサーバ装置と、を含む車両位置測定システムにおける車両位置測定方法であって、各前記車両位置測定装置が、当該車両位置測定装置の搭載車両が走行する際の当該搭載車両の挙動を検出する検出手段と、前記検出された挙動から得られる位置算出用情報を出力する出力手段と、航法衛星から送信されてくる航法情報を受信する航法情報受信手段と、を備える車両位置測定方法において、前記車両位置測定装置が、前記位置算出用情報を補正するための補正情報の要求を示し且つ前記搭載車両の型を示す型情報を含む要求情報を前記サーバ装置に送信する要求情報送信工程と、前記サーバ装置が、前記車両位置測定装置から送信されてきた前記要求情報を受信する要求情報受信工程と、前記サーバ装置が、前記受信された要求情報に含まれる前記型情報に対応する前記補正情報が記憶手段に記憶されている場合に、当該補正情報を前記車両位置測定装置に送信する補正情報送信工程と、前記車両位置測定装置が、前記サーバ装置から前記補正情報が送信されてきた場合に当該補正情報を受信する補正情報受信工程と、前記車両位置測定装置が、前記出力手段により出力された前記位置算出用情報を用いて前記搭載車両の位置を算出する位置算出工程であって、前記サーバ装置から前記補正情報を受信した場合には、当該補正情報に基づいて、当該算出に用いる前記位置算出用情報を補正する位置算出工程と、前記車両位置測定装置が、前記航法情報受信手段により受信された航法情報に基づいて、前記補正情報を算出する補正情報算出工程と、前記車両位置測定装置が、前記算出された補正情報と前記型情報とを含む送信情報を前記サーバ装置に送信する情報送信工程と、前記サーバ装置が、前記車両位置測定装置から送信されてきた前記送信情報を受信する情報受信工程と、前記サーバ装置が、前記受信された送信情報に含まれる前記補正情報と前記型情報とを対応付けて前記記憶手段に記憶させる記憶工程と、を含むことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本願の最良の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、ナビゲーションシステムに対して本願を適用した場合の実施形態である。
【0014】
[1.ナビゲーションシステムの構成及び機能概要]
先ず、本実施形態に係るナビゲーションシステムSの構成及び概要機能について、図1を用いて説明する。
【0015】
図1は、本実施形態に係るナビゲーションシステムSの概要構成の一例を示す図である。
【0016】
図1に示すように、ナビゲーションシステムSは、サーバ装置の一例としてのホストサーバ1と、それぞれが自動車(四輪自動車だけではなく、二輪自動車でも良い)に搭載された車両位置測定装置の一例としての複数の車載用のナビゲーション装置2と、を含んで構成されている。
【0017】
ホストサーバ1とナビゲーション装置2とは、通信手段の一例としてのネットワークNWを介して相互にデータの送受信が可能(例えば、通信プロトコルにTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を用いて、相互にデータの送受信が可能)になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(無線基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
【0018】
このような構成のナビゲーションシステムSにおいて、ナビゲーション装置2は、当該装置が搭載されている車両(以下、「搭載車両」ともいう)の現在位置を測定し、現在位置を含む地図を画面に表示するとともに、運転手や同乗者等の利用者から指定された目的地に移動するための経路を地図上に示しつつ、車両の経路誘導を行うようになっている。ここで、ナビゲーション装置2は、車両の現在位置の測定を、絶対測位と相対測位とを組み合わせて行うようにより、測位精度を高めるようになっている。例えば、ナビゲーション装置2は、車速センサ(後述の車速パルス入力部24)により検出される車速パルスから得られる車両の走行距離を、複数のGPS衛星から送信されてくる電波を受信することに基づいて得られる車両の走行距離に基づいて補正する。このとき、ナビゲーション装置2は、例えば、車速パルスから得られる走行距離をGPSで得られる走行距離で除して、補正データ(補正情報の一例)としての係数を算出し、車速パルスから得られる車両の走行距離に当該補正データを乗じることによって、で補正を行うようになっている。
【0019】
ここで、上記補正によって測位精度を或る程度の水準まで高めるためには、車両が走行して、走行距離を或る程度まで延ばす必要がある(特に本実施形態においては、補正データは、走行距離から算出される)。このとき、ナビゲーション装置2が利用を開始された直後は、補正データは算出されていないので(算出しても余り意味がない)、この間の測位精度が課題となる。
【0020】
そこで、ナビゲーションシステムSは、或る車両に搭載されているナビゲーション装置2で算出された補正データを、当該車両と型式が同一の別の車両に搭載されているナビゲーション装置2が利用するようになっている。型式が同一の車両であれば、性能も走行特性も基本的には同一であるので、車速から得られる車両の走行距離の真の走行距離からの誤差が生じる傾向も基本的には同じである。こうした理由から、上記課題を解決することができるのである。
【0021】
具体的に、ナビゲーションシステムSは、ナビゲーション装置2が、所定の距離を走行した後に算出した補正データを、搭載車両の型式を示す型式情報(型情報の一例)と合わせてホストサーバ1にアップロードする。ホストサーバ1は、この補正データと型式情報とを対応付けてデータベースに登録する。また、ナビゲーション装置2は、例えば最初に起動されたときに実行される初期設定の後、ホストサーバ1に対して補正データをリクエストし、搭載車両の同一の型式の補正データがデータベースに登録されている場合には、当該補正データをダウンロードして補正を行う。これによって、一つの型式において、最初の1台目の車両に搭載されたナビゲーション装置2については、自ら補正データを算出する前は補正を行うことができないが、2台目以降の車両に搭載されたナビゲーション装置2については、他のナビゲーション装置2で算出された補正データを利用することができる。
【0022】
[2.ホストサーバの構成]
次に、ホストサーバ1の構成について説明する。図2は、本実施形態に係るホストサーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。
【0023】
図2に示すように、ホストサーバ1は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備える情報受信手段、記憶制御手段、要求情報受信手段及び補正情報送信手段の一例としての制御部11と、ネットワークNWに接続してナビゲーション装置2との通信状態を制御する通信部12(例えば、ネットワークアダプタ等)と、各種プログラム及びデータ等を記憶する記憶手段の一例としての記憶部(例えば、ハードディスク等)13と、を備え、制御部11と各部とはシステムバス14を介して相互に接続されている。
【0024】
このような構成のホストサーバ1において、記憶部13には、データベースが構築されている。このデータベースには、ナビゲーション装置2からアップロードされた補正データが登録される。具体的に、データベースには、例えば、搭載車両の型式を示す型式情報毎に対応付けて、補正データ、補正データをアップロードしたナビゲーション装置2の識別情報、補正データがアップロードされたとき(補正データが算出されたとき)に搭載車両が位置していた緯度経度を示す位置情報(送信位置情報の一例)、補正データを受信したとき(補正データが算出されたとき)の日時を示す日時情報(時期情報の一例)等が、アップロードされた補正データの個数分登録されるとともに、補正データの平均値が登録される。
【0025】
制御部11は、CPUが、ROMまたは記憶部13に記憶されたサーバ装置用プログラム等の各種プログラムを読み出し実行することにより、ホストサーバ1の各部を統括制御するとともに、情報受信手段、記憶制御手段、要求情報受信手段及び補正情報送信手段等として機能するようになっている。
【0026】
具体的に、制御部11は、ナビゲーション装置2から送信されてきた、識別情報、補正データ、型式情報、位置情報等を含むアップロード情報(送信情報の一例)を受信し、当該アップロード情報に含まれる型式情報に対応付けて、当該アップロード情報に含まれる補正データ等と、日時情報としての現在日時を示す情報とをデータベースに登録するようになっている。そして、制御部11は、当該型式情報に対応付けて登録されている補正データが複数存在する場合には、その平均値を算出し、当該平均値も対応付けてデータベースに登録(旧い平均値が登録されている場合には更新)するようになっている。
【0027】
また、制御部11は、ナビゲーション装置2から送信されてきた補正データリクエスト(要求情報の一例)を受信し、当該リクエストに含まれる型式情報と同一の型式情報に対応付けられた補正データがデータベースに登録されている場合には、その登録されている補正データをリクエスト送信元のナビゲーション装置2に送信するようになっている。
【0028】
なお、各種プログラム等は、例えば、他のサーバからダウンロードされるようにしても良いし、CD−ROM等の記録媒体に記録されてドライブを介して読み込まれるようにしても良い。
【0029】
[3.ナビゲーション装置の構成]
次に、ナビゲーション装置2の構成について、図3を用いて説明する。
【0030】
図3は、本実施形態に係るナビゲーション装置2の概要構成の一例を示すブロック図である。
【0031】
図3に示すように、ナビゲーション装置2は、CPU、RAM、ROM等を備え、GPS測位処理部211と、出力手段、補正情報算出手段、補正手段、位置算出手段、情報送信手段、要求情報送信手段及び補正情報受信手段の一例としての自立測位処理部212と、描画処理部213と、等として機能する制御部21を備えている。また、ナビゲーション装置2は、GPS衛星から送信されてくる電波としての航法信号を受信するGPSアンテナ22と、GPSアンテナ22を介して受信された航法信号に対して所定の受信処理等を施し、GPS情報(航法情報の一例)としてGPS測位処理部211に出力する航法情報受信手段の一例としてのGPS受信部23と、搭載車両の車軸の回転速度に比例した時間間隔で車速パルスを自立測位処理部212に出力する検出手段の一例としての車速パルス入力部24と、搭載車両の方向変化に伴う角速度を検出し、角速度情報を出力するジャイロセンサ25と、ジャイロセンサ25から出力された角速度情報をアナログ/デジタル変換し、デジタル信号としての角速度情報を自立測位処理部212に出力するA/Dコンバータ26と、図示しない固定基地局との間で電波の送受信を行うアンテナ27と、アンテナ27を介して受信された電波としての受信信号に対して所定の受信処理等を施し、受信情報として自立測位処理部212に出力する一方、自立測位処理部212から出力された送信用の情報に対して所定の送信処理等を施し、送信信号としてアンテナ27に出力する送受信部28と、各種プログラム及びデータ等を記憶する記憶部29(例えば、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等)と、利用者からの操作指示を受け付け、その指示内容を指示信号として制御部21に出力する操作部30と、描画処理部213から出力された映像情報に対応して、地図等の画像や文字等の情報を表示する表示部31(例えば、液晶ディスプレイ等)と、を備えている。
【0032】
このような構成のナビゲーション装置2において、制御部21は、CPUが、ROMや記憶部29に記憶されている各種プログラムを読み出し実行することにより、ナビゲーション装置2全体を統括制御するとともに、GPS測位処理部211、自立測位処理部212及び描画処理部213等として機能するようになっている。
【0033】
具体的に、GPS測位処理部211は、GPS受信部23から出力されたGPS情報に基づいて、搭載車両の現在位置及び方位を算出し、位置方位情報として自立測位処理部212に出力するようになっている。
【0034】
自立測位処理部212は、車速パルス入力部24からの車速パルスの出力間隔の時間、または単位時間当たりのパルス数に基づいて搭載車両の車速を算出し、また、当該車速に相当する走行距離を積算することによって搭載車両の走行距離(位置算出用情報の一例)を算出するようになっている。
【0035】
また、自立測位処理部212は、A/Dコンバータ26から出力された角速度情報に基づいて、搭載車両の方位を算出するようになっている。
【0036】
また、自立測位処理部212は、予め設定された所定距離を走行する毎に、補正データを算出するようになっている。より詳細に、自立測位処理部212は、車速から得られた走行距離が所定距離に達したとき、搭載車両が当該所定距離を走行中にGPS測位部211から連続して出力されてきていた位置方位情報が示す車両の位置に基づいて、搭載車両の走行距離を算出する。そして、自立測位処理部212は、車速から得られた走行距離を、位置方位データから得られた走行距離で除することによって、補正データを算出する。
【0037】
また、自立測位処理部212は、算出した補正データ、搭載車両の型式情報、ナビゲーション装置2の識別情報(例えば、製造番号)、搭載車両の現在位置を示す位置情報等を含むアップロード情報をホストサーバ1に送信するようになっている。
【0038】
また、自立測位処理部212は、初期設定によって搭載車両の型式情報が設定されると、当該型式情報を含む補正データリクエストを、送受信部28を介してホストサーバ1に送信し、これに対応してホストサーバ1から送信されてきた補正データを送受信部28を介して受信するようになっている。
【0039】
また、自立測位処理部212は、算出した搭載車両の走行距離及び方位に基づいて、搭載車両の現在位置を算出するようになっている。このとき自立測位処理部212は、補正データを算出していた場合には、当該補正データで、算出した走行距離を補正し、補正した走行距離で搭載車両の現在位置を算出する。また、自立測位処理部212は、補正データをまだ一度も算出していないときに、ホストサーバ1から補正データを受信していた場合には、当該補正データで、算出した走行距離を補正し、補正した走行距離で搭載車両の現在位置を算出する。
【0040】
描画処理部213は、表示部31に各種情報を表示させるようになっている。例えば、描画処理部213は、自立測位処理部212によって算出された搭載車両の位置に対応する地図データを記憶部29から読み出し、当該地図データに応じた地図画像の描画処理を行うことにより、現在位置周辺の地図を表示部31に表示させる。
【0041】
なお、各種プログラム等は、例えば、ホストサーバ1等からダウンロードされるようにしても良いし、メモリカード等の記録媒体から読み込まれるようにしても良い。
【0042】
[4.ナビゲーションシステムの動作]
次に、ナビゲーションシステムSの動作について、図4を用いて説明する。
【0043】
図4は、本実施形態に係るナビゲーションシステムSの処理例を示すフローチャートである。なお、図4に示す処理は、例えば、ナビゲーション装置2が最初に起動されたときから、補正データが初めて算出されるまでの処理である。
【0044】
先ず、利用者が操作部30を用いて電源ON操作することによって、ナビゲーション装置2が起動すると(ステップS1)、ナビゲーション装置2の描画処理部213は、初期設定画面を表示させる。この初期設定画面において、利用者が、操作部30を用いて搭載車両の型式情報を含む各種情報を入力すると、制御部21は、入力された各情報を、設定情報として記憶部29に記憶させる(ステップS2)。
【0045】
次いで、制御部21は、GPS測位処理部211に測位を開始させる(ステップS3)。これにより、GPS測位処理部211よって、測位が連続して実行される。そして、GPS測位処理部211による最初の測位によって、自立測位処理部212は、搭載車両の現在位置を認識する(ステップS4)。
【0046】
次いで、自立測位処理部212は、記憶部29に記憶されている型式情報を含む補正データリクエストをホストサーバ1に送信する(ステップS5)。
【0047】
ホストサーバ1の制御部11は、補正データリクエストを受信すると(ステップS21)、当該リクエストに含まれる型式情報を検索キーとしてデータベースを検索し、当該型式情報に対応する補正データがデータベースに登録されているか否かを判定する(ステップS22)。
【0048】
このとき、制御部11は、対応する補正データがデータベースに登録されている場合には(ステップS22:YES)、リクエストに対する応答として、対応する補正データ(の平均値)をナビゲーション装置2に送信する(ステップS23)。
【0049】
一方、制御部11は、対応する補正データがデータベースに登録されていない場合には(ステップS22:NO)、リクエストに対する応答として、補正データがないことを示すメッセージをナビゲーション装置2に送信する(ステップS24)。
【0050】
ナビゲーション装置2の自立測位処理部212は、補正データを受信し記憶部29に記憶させるか、または、補正データがないことを示すメッセージを受信した後(ステップS6)、車速パルス入力部24から出力された車速パルスに基づいて搭載車両の車速を算出するとともに、当該車速に基づいて搭載車両の走行距離を算出する(ステップS7)。
【0051】
次いで、自立測位処理部212は、補正データがあるか否か、つまり、ホストサーバ1から補正データを受信したか否かを判定する(ステップS8)。このとき、自立測位処理部212は、補正データがある場合には(ステップS8:YES)、算出した走行距離を当該補正データで補正して(ステップS9)、ステップS10に移行し、補正データがない場合には(ステップS8:NO)、補正することなく、ステップS10に移行する。
【0052】
次いで、自立測位処理部212は、算出した走行距離(補正が行われた場合には補正された走行距離)、搭載車両の方位、ステップS4等で算出した位置等に基づいて、搭載車両の現在位置を算出する(ステップS10)。
【0053】
次いで、自立測位処理部212は、ステップS4の時点から所定の距離を走行したか否かを判定する(ステップS11)。このとき、自立測位処理部212は、所定の距離を走行していない場合には(ステップS11:NO)、ステップS7に移行する。
【0054】
一方、自立測位処理部212は、所定の距離を走行した場合には(ステップS11:YES)、GPS測位部211による連続測位によってこれまで得られてきた位置に基づいて走行距離を算出し、当該走行距離と車速から算出した走行距離とに基づいて新しい補正データを算出する(ステップS12)。そして、自立測位処理部212は、算出した補正データを記憶部29に記憶させる。
【0055】
次いで、自立測位処理部212は、算出した補正データ、記憶部29に記憶されている型式情報等を含むアップロード情報をホストサーバ1に送信する(ステップS13)。
【0056】
ホストサーバ1の制御部11は、アップロード情報を受信すると(ステップS25)、アップロード情報に含まれる補正データ等の受信した情報を、当該アップロード情報に含まれる型式情報に対応付けてデータベースに登録するとともに、補正データの平均値を算出してデータベースに登録する。
【0057】
以降、ナビゲーション装置2の自立測位処理部212は、算出した補正データで走行距離を補正するとともに、例えば搭載車両が所定距離を走行する度に新しい補正データを算出して補正データを更新する。なおこのとき、自立測位処理部212は、新しい補正データをホストサーバ1にアップロードしても良い。
【0058】
以上説明したように、本実施形態によれば、ナビゲーション装置2の自立測位処理部212が、補正データを算出する前に、搭載車両の型式情報を含む補正データリクエストをホストサーバ1に送信し、ホストサーバ1の制御部11が、当該リクエストに含まれる型式情報に対応する補正データがデータベースに登録されている場合には、当該対応する補正データ(の平均値)をリクエスト元のナビゲーション装置2に送信し、ナビゲーション装置2の自立測位処理部212は、補正データを算出するまでは、受信した補正データを用いて走行距離を補正する。また、自立測位処理部212は、補正データを算出すると、当該補正データと搭載車両の型式情報とをホストサーバ1に送信し、ホストサーバ1の制御部11は、受信した補正データと型式情報とを対応付けてデータベースに登録する。
【0059】
従って、ナビゲーション装置2は、搭載車両と型式が同一である別の車両に搭載された他のナビゲーション装置2で算出された補正データを取得することができるので、当該補正データで走行距離を補正することにより、まだ補正データを算出することができない(算出しても意味がない)初期段階において、車速等に基づいて算出した搭載車両の位置の誤差を低減させることができる。
【0060】
また、他のナビゲーション装置2から取得された補正データは、その搭載車両が所定の距離を走行した上で得られたデータであるので、これに相応して測位精度を高めることができる。
【0061】
また、ホストサーバ1が、複数の補正データの平均値をとってナビゲーション装置2に送信することで、個々の車両の走行特性の微妙な違いを吸収して、型式が同一の車両の走行特性を補正データに反映させることができる。ただし、必ずしも平均値を送信する必要はない。
【0062】
なお、補正データを管理する際に、型式情報に加えて、車両が装着しているタイヤの銘柄、寸法、型番、種類等のタイヤ情報で管理するようにしても良い。これは、車両の走行特性は、装着するタイヤの特性や寸法等にも影響を受けるからである。具体的には、例えばナビゲーション装置2が、初期設定において、型式情報とともにタイヤ情報をも利用者に入力させ、タイヤ情報を記憶しておき、補正データを算出したら、当該補正データと型式情報とタイヤ情報とをホストサーバ1に送信し、ホストサーバ1は、これらの情報を対応付けてデータベースに登録する。また、ナビゲーション装置2は、タイヤ情報を含めた補正データリクエストをホストサーバ1に送信し、ホストサーバ1は、受信したリクエストに含まれる型式情報とタイヤ情報との両方に対応する補正データが登録されている場合に、当該補正データを送信する。
【0063】
また、ホストサーバ1は、ナビゲーション装置2に送信する補正データをデータベースから選択するにあたっては、型式情報に加えて地域や季節等を考慮しても良い。車両の走行特性は、路面状況(例えば、路面の温度、濡れ具合、氷結しているか否か等)にも左右されるところ、この路面状況は、地域の気候あるいは季節や月毎等の天候に左右されるからである。
【0064】
具体的に、地域を考慮する場合は、ナビゲーション装置2が、搭載車両の現在位置の情報を含めた補正データリクエストをホストサーバ1に送信する。ホストサーバ1は、当該リクエストに含まれる型式情報に対応する補正データの中から、対応する位置情報が示す補正データのアップロード地点が位置する地域(例えば、都道府県や市町村で分けられていたり、日本全国を所定の経度緯度の間隔で分割されて区別される)が、リクエストに含まれる現在位置情報が示す搭載車両の位置する地域と一致する補正データを選択する。そして、ホストサーバ1は、例えば選択した補正データの何れか一つを送信したり、その平均値を送信する。このように、リクエスト元のナビゲーション装置2を搭載した車両が現在位置する地域と同じ地域で過去に算出された補正データを選択することで、より最適な補正データを当該ナビゲーション装置2に提供することができる。
【0065】
一方、季節や月等の時期を考慮する場合は、ホストサーバ1は、補正データリクエストに含まれる型式情報に対応する補正データの中から、対応する日時情報が示す補正データの受信時点における季節(各季節が何月何日から何月何日までと予め設定されている)や月等の時期と現在の時期とが一致する補正データを選択する。そして、ホストサーバ1は、例えば選択した補正データの何れか一つを送信したり、その平均値を送信する。このように、リクエスト時点の時期と同じ時期に算出された補正データを選択することで、より最適な補正データを当該ナビゲーション装置2に提供することができる。
【0066】
更に、例えば、同じ季節でも、地域によってそのときの天候が大きく異なる場合があるので、地域と時期との両方を考慮すると、より効果的である。
【0067】
また、上記実施形態において、ナビゲーション装置2の自立測位処理部212は、走行距離を補正していたが、同じ補正データで車速の方を補正するようにしても良い。
【0068】
また、ナビゲーション装置2が、自立センサとしてGセンサ(加速度センサ)を備える場合には、Gセンサの検出結果から得られる情報を補正するようにしても良い。例えば、ナビゲーション装置2が車両のダッシュボード下のコンソールに取り付けられた際の傾きによって生じる車両水平時のGセンサの検出結果の偏りは型式が同一の車両であれば基本的には同一であるので、Gセンサから得られる搭載車両の前後方向の加速度から車速を算出する場合には、これまで説明した方法と同様にして補正することができる。また、Gセンサから搭載車両の前後方向の加速度及び左右方向の加速度を得て、搭載車両の方向変化の角速度を算出しまたは当該角速度を積算して搭載車両の方位を算出する場合には、この角速度または方位を補正するようにしても良い。この場合においては、例えば、自立測位処理部212が、所定距離の計測開始時点から所定距離を走行した時点までの搭載車両の方向の変化角度を、Gセンサの検出結果から得られる角速度に基づく方位から算出するとともに、GPS測位部211により得られた方位から算出する。そして、自立測位処理部212は、前者の変化角度を後者の変化角度で除して補正データを算出する。そして、自立測位処理部212は、補正データを、例えばGセンサの検出結果から得られる角速度に乗ずることによって当該角速度を補正する。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】一実施形態に係るナビゲーションシステムSの概要構成の一例を示す図である。
【図2】一実施形態に係るホストサーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。
【図3】一実施形態に係るナビゲーション装置2の概要構成の一例を示すブロック図である。
【図4】一実施形態に係るナビゲーションシステムSの処理例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0070】
1 ホストサーバ
2 ナビゲーション装置
11 制御部
12 通信部
13 記憶部
21 制御部
22 GPSアンテナ
23 GPS受信部
24 車速パルス入力部
25 ジャイロセンサ
26 A/Dコンバータ
27 アンテナ
28 送受信部
29 記憶部
30 操作部
31 表示部
211 GPS測位処理部
212 自立測位処理部
213 描画処理部
S ナビゲーションシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが車両に搭載され、搭載された車両の位置を測定する複数の車両位置測定装置と、当該複数の車両位置測定装置がそれぞれ通信手段を介して接続可能なサーバ装置と、を含む車両位置測定システムであって、
各前記車両位置測定装置は、
当該車両位置測定装置の搭載車両が走行する際の当該搭載車両の挙動を検出する検出手段と、
前記検出された挙動から得られる位置算出用情報を出力する出力手段と、
航法衛星から送信されてくる航法情報を受信する航法情報受信手段と、
前記受信された航法情報に基づいて、前記位置算出用情報を補正するための補正情報を算出する補正情報算出手段と、
前記算出された補正情報に基づいて、前記位置算出用情報を補正する補正手段と、
前記出力された位置算出用情報を用いて前記搭載車両の位置を算出し、当該位置算出用情報が補正された場合には、当該補正された位置算出用情報を用いて前記搭載車両の位置を算出する位置算出手段と、
前記算出された補正情報と、前記搭載車両の型を示す型情報と、を含む送信情報を前記サーバ装置に送信する情報送信手段と、
前記補正情報の算出によって当該補正情報が得られる前に、前記補正情報の要求を示し且つ前記型情報を含む要求情報を前記サーバ装置に送信する要求情報送信手段と、
前記サーバ装置から送信されてくる前記補正情報を受信する補正情報受信手段と、
を備え、
前記サーバ装置は、
前記車両位置測定装置から送信されてきた前記送信情報を受信する情報受信手段と、
前記受信された送信情報に含まれる前記補正情報と前記型情報とを対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記車両位置測定装置から送信されてきた前記要求情報を受信する要求情報受信手段と、
前記受信された要求情報に含まれる前記型情報に対応する前記補正情報を、当該要求情報の送信元の前記車両位置測定装置に送信する補正情報送信手段と、
を備え、
前記車両位置測定装置の前記補正手段は、前記補正情報が受信された場合には、前記補正手段によって前記補正情報が算出されるまでは、当該受信された補正情報を用いて前記位置算出用情報を補正することを特徴とする車両位置測定システム。
【請求項2】
請求項1に記載の車両位置測定システムであって、
前記車両位置測定装置の前記情報送信手段は、前記搭載車両の車輪にはめられているタイヤの特性または寸法の少なくとも何れか一方を示すタイヤ情報を含む前記送信情報を送信し、
前記サーバ装置の前記記憶制御手段は、前記送信情報に含まれる前記補正情報と前記型情報と前記タイヤ情報とを対応付けて記憶手段に記憶させ、
前記サーバ装置の前記補正情報送信手段は、前記要求情報に含まれる前記型情報と前記タイヤ情報とに対応する前記補正情報を送信することを特徴とする車両位置測定システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の車両位置測定システムであって、
前記車両位置測定装置の前記情報送信手段は、前記搭載車両の現在位置を示す送信位置情報を含む前記送信情報を送信し、
前記サーバ装置の前記記憶制御手段は、前記送信情報に含まれる前記補正情報と前記型情報と前記送信位置情報とを対応付けて記憶手段に記憶させ、
前記車両位置測定装置の前記要求情報送信手段は、前記搭載車両の現在位置を示す要求位置情報を含む前記要求情報を送信し、
前記サーバ装置の前記補正情報送信手段は、前記要求情報に含まれる前記型情報に対応する前記補正情報であって、対応する前記送信位置情報から特定される前記補正情報の算出地域が、当該要求情報に含まれる前記要求位置情報から特定される当該要求情報の送信地域と一致する前記補正情報を送信することを特徴とする車両位置測定システム。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の車両位置測定システムであって、
前記サーバ装置の前記記憶制御手段は、前記送信情報に含まれる前記補正情報及び前記型情報と、当該補正情報が算出された時点が1年を分割してなる複数の時期の何れに含まれるかを特定可能に示す時期情報と、を対応付けて記憶手段に記憶させ、
前記サーバ装置の前記補正情報送信手段は、前記要求情報に含まれる前記型情報に対応する前記補正情報であって、対応する前記時期情報から特定される前記補正情報の算出された前記時期が現時点を含む前記補正情報を送信することを特徴とする車両位置測定システム。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両位置測定システムであって、
前記検出手段は、前記搭載車両の走行速度、前記搭載車両の方向変化の速度、または、前記搭載車両の所定方向への加速度のうち少なくとも何れか一つを検出し、
前記出力手段は、前記位置算出用情報として、前記走行速度、前記搭載車両の走行距離、前記方向変化の速度または前記搭載車両の方向のうち少なくとも何れか一つの情報を出力することを特徴とする車両位置測定システム。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の車両位置測定システムに含まれる車両位置測定装置であって、
前記検出手段、前記出力手段、前記航法情報受信手段、前記補正情報算出手段、前記補正手段、前記位置算出手段、前記情報送信手段、前記要求情報送信手段及び前記補正情報受信手段を備えることを特徴とする車両位置測定装置。
【請求項7】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の車両位置測定システムに含まれるサーバ装置であって、
前記情報受信手段、前記記憶制御手段、前記要求情報受信手段及び前記補正情報送信手段を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項8】
コンピュータを、
請求項6に記載の車両位置測定装置として機能させることを特徴とする車両位置測定装置用プログラム。
【請求項9】
コンピュータを、
請求項7に記載のサーバ装置として機能させることを特徴とするサーバ装置用プログラム。
【請求項10】
それぞれが車両に搭載され、搭載された車両の位置を測定する複数の車両位置測定装置と、当該複数の車両位置測定装置がそれぞれ通信手段を介して接続可能なサーバ装置と、を含む車両位置測定システムにおける車両位置測定方法であって、
各前記車両位置測定装置が、
当該車両位置測定装置の搭載車両が走行する際の当該搭載車両の挙動を検出する検出手段と、
前記検出された挙動から得られる位置算出用情報を出力する出力手段と、
航法衛星から送信されてくる航法情報を受信する航法情報受信手段と、
を備える車両位置測定方法において、
前記車両位置測定装置が、前記位置算出用情報を補正するための補正情報の要求を示し且つ前記搭載車両の型を示す型情報を含む要求情報を前記サーバ装置に送信する要求情報送信工程と、
前記サーバ装置が、前記車両位置測定装置から送信されてきた前記要求情報を受信する要求情報受信工程と、
前記サーバ装置が、前記受信された要求情報に含まれる前記型情報に対応する前記補正情報が記憶手段に記憶されている場合に、当該補正情報を前記車両位置測定装置に送信する補正情報送信工程と、
前記車両位置測定装置が、前記サーバ装置から前記補正情報が送信されてきた場合に当該補正情報を受信する補正情報受信工程と、
前記車両位置測定装置が、前記出力手段により出力された前記位置算出用情報を用いて前記搭載車両の位置を算出する位置算出工程であって、前記サーバ装置から前記補正情報を受信した場合には、当該補正情報に基づいて、当該算出に用いる前記位置算出用情報を補正する位置算出工程と、
前記車両位置測定装置が、前記航法情報受信手段により受信された航法情報に基づいて、前記補正情報を算出する補正情報算出工程と、
前記車両位置測定装置が、前記算出された補正情報と前記型情報とを含む送信情報を前記サーバ装置に送信する情報送信工程と、
前記サーバ装置が、前記車両位置測定装置から送信されてきた前記送信情報を受信する情報受信工程と、
前記サーバ装置が、前記受信された送信情報に含まれる前記補正情報と前記型情報とを対応付けて前記記憶手段に記憶させる記憶工程と、
を含むことを特徴とする車両位置測定方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2010−151513(P2010−151513A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−327848(P2008−327848)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】