説明

車両側部確認用ミラー構造

【課題】ミラーの鏡面の汚れを抑制するとともに、車両の走行中における空気抵抗を抑制すること。
【解決手段】車体20の側部には、ドア33によって開閉されるドア開口部24が形成されている。ドアの上部には、ガラス窓部35が設けられている。車両側部確認用ミラー構造は、車室において、ドア開口部の上縁に補助ミラー50を設けたものである。補助ミラーは、車体の外周囲をガラス窓部35を通して車室から視認するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室から車体の側部周りを視認するための車両側部確認用ミラー構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、運転席からは、助手席側における車両側部の周辺、特に前輪と後輪との間の周辺が、死角になりがちである。このため、例えば車両の車庫入れや駐車をする場合において、運転者の負担を軽減するための配慮がなされていることが好ましい。これに対し、近年、車室から車両の側部の周辺、特に前輪と後輪との間の周辺を視認する技術の開発が進められている。例えば、助手席側のドアミラーの下部に設けられたカメラで周辺を撮影し、その映像を、車室に設けられたモニタに映し出すようにした技術もある。
【0003】
しかし、カメラやモニタを備えるのでは、車両が高コストになるので改良の余地がある。一方、ドア以外に車両側部確認用ミラーを備えた技術の開発も、進められている(例えば下記の特許文献1)。
【0004】
この特許文献1で知られている車両側部確認用ミラー構造は、車体において、助手席よりも前方にバックミラー、アンダーミラー、第1反射ミラー及び第2反射ミラーを設けたというものである。詳しく述べると、特許文献1は、車体前部の外部にステーを固定し、このステーにバックミラーの他にアンダーミラー及び第2反射ミラーを設け、車両の計器板における助手席側に、第1反射ミラーを設けたというものである。
【0005】
車体側部における下方の外周囲は、アンダーミラーに写される。アンダーミラーに写された像は、第1反射ミラーで反射され、さらに第2反射ミラーで反射される。運転者は、第2反射ミラーを目視することによって、助手席側における車両側部の周辺の状況を確認することができる。
【0006】
しかしながら、特許文献1では、アンダーミラー及び第2反射ミラーが車両の外部に設けられている。これらのミラーの鏡面は、車室に設けられている場合に比べて汚れやすい。しかも、車体の外部にバックミラー、アンダーミラー及び第2反射ミラーといった、複数のミラーを配置した結果、車両の走行中における空気抵抗が増すので、更なる改良の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実公平1−27479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、車両側部確認用ミラー構造において、ミラーの鏡面の汚れを抑制するとともに、車両の走行中における空気抵抗を抑制することができる技術を、提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、上部にガラス窓部を備えたドアと、このドアによって開閉されるドア開口部を側部に備えた車体と、この車体に配置した補助ミラーとを有し、この補助ミラーは、前記車体の外周囲を前記ガラス窓部を通して車室から視認するべく、この車室において前記ドア開口部の上縁に設けられていることを特徴とした車両側部確認用ミラー構造である。
【0010】
請求項2に係る発明では、前記ドア開口部の上縁には、この上縁に沿ってフランジ部が形成され、このフランジ部には、前記ドア開口部と前記ドアとの間をシールするためのシール部材が、前記フランジ部の先端から嵌め込まれることで、取り付けられ、前記補助ミラーは、前記車体の外周囲の像を写す鏡面部材と、この鏡面部材を取り付けるための取付部とを有しており、この取付部は、前記フランジ部と前記シール部材との間に挟み込まれることで、前記ドア開口部に取り付けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明では、前記フランジ部、前記シール部材及び前記取付部の全てが、前記上縁の延び方向に、それぞれ同一断面に形成されることで、前記取付部は、前記フランジ部及び前記シール部材の延び方向に沿って変位可能に構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明では、前記車体は、ルーフにおける車室側の面を覆うルーフライニングを備え、このルーフライニングの側部における縁部は、前記フランジの面に重ね合わせられて取り付けられ、前記シール部材は、前記フランジ部と前記ルーフライニングの縁部の両方に嵌め込まれることで、取り付けられ、前記取付部は、前記フランジ部と前記シール部材との間、及び、前記ルーフライニングの縁部と前記シール部材との間の、両方に挟み込まれることで、前記ドア開口部に取り付けられ、前記鏡面部材は、前記ルーフライニングの縁部及び前記シール部材の、それぞれ少なくとも一部を覆うように位置していることを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る発明では、前記車体は、ルーフにおける車室側の面を覆うルーフライニングを備え、このルーフライニングの側部における縁部は、前記フランジ部の面に重ね合わせられて取り付けられ、前記シール部材は、前記フランジ部と前記ルーフライニングの縁部の両方に嵌め込まれることで、取り付けられ、前記取付部は、前記フランジ部と前記シール部材との間、及び、前記ルーフライニングの縁部と前記シール部材との間の、両方に挟み込まれることで、前記ドア開口部に取り付けられ、この取付部分から、前記ルーフライニングにおける前記車室側の面に沿って、車幅中心側へ延び、その先端部に前記鏡面部材が設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項6に係る発明では、前記取付部は、樹脂材料によって構成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項7に係る発明では、前記車体は、前記車室の内壁面に且つ前記ドア開口部の上縁の近傍に、乗員が掴むアシストグリップを取り付けるためのグリップ設置部を備えるとともに、前記アシストグリップを掴んだ手の一部が入り込むことが可能な手入れ凹部を形成したものであり、前記補助ミラーは、前記車体の外周囲の像を写す鏡面部材と、この鏡面部材を取り付けるための取付部とを有しており、前記鏡面部材は、前記手入れ凹部の中に位置しており、前記取付部は、前記グリップ設置部に取り付けられる構成であることを特徴とする。
【0016】
請求項8に係る発明では、前記取付部は、前記グリップ設置部と、前記アシストグリップにおける取付部分との、間に位置して取り付けられていることを特徴とする。
【0017】
請求項9に係る発明では、前記ドア開口部の上縁に、前記車室内へ展開するエアバッグを有したエアバッグ装置が設けられており、前記補助ミラーは、展開した前記エアバッグが干渉しない位置に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明では、車体の側部に形成されているドア開口部の上縁に、補助ミラーを設けたものである。この補助ミラーは車室に位置する。車体側部の外周囲は、ガラス窓部を通して補助ミラーに写し出される。運転者は、補助ミラーを目視することによって、車体側部の周辺の状況を、容易に確認することができる。
さらには、補助ミラーをドア開口部の上縁に設けたので、ドアの開閉状態にかかわりなく、乗員は車室から車体の外側部の周辺を十分に確認することができる。つまり、乗員は降車しようとしてドアを開けるときに、補助ミラーを目視することによって、車体の外側部の状況を容易に且つ確実に、確認することができる。このため、乗員がドアを開けるときに、ドアが車外の障害物(特に、ガラス窓部よりも下方に有る物)に当たることを防止することができる。
さらには、補助ミラーを車室に配置したので、補助ミラーの鏡面の汚れを抑制するとともに、車両の走行中における空気抵抗を抑制することができる。空気抵抗が抑制されることによって、燃費を高めることができる。しかも、補助ミラーは、車室においてドア開口部に臨んでいる。このため、ドアを開けることによって、補助ミラーの鏡面を清掃し易い状態にすることができる。
【0019】
請求項2に係る発明では、ドア開口部とドアとの間をシールするためのシール部材が、ドア開口部の上縁におけるフランジ部に嵌め込まれている。補助ミラーの取付部は、フランジ部とシール部材との間に挟み込まれることによって、ドア開口部に取り付けられる。このように、シール部材の弾性力を利用することにより、シール部材とフランジ部との間に取付部を挟み込んで、ドア開口部の上縁に補助ミラーを簡単に取付けることができる。しかも、補助ミラーの取付構造を、簡単な構成にすることができる。
【0020】
請求項3に係る発明では、フランジ部及びシール部材の延び方向に、取付部を手で移動させることにより、鏡面部材の位置を前後に容易に調整することができる。このため、乗員は、体格によって異なるアイポイントや、着座位置に応じて、鏡面部材の位置を自分の見やすい位置に、ワンタッチ操作によって自由に且つ簡単に調整することができる。
【0021】
請求項4に係る発明では、ルーフライニングの縁部とシール部材との境目の部分の少なくとも一部を、鏡面部材によって覆うことができる。このため、車室において、鏡面部材が位置している部分の外観性(見栄え)を高めることができる。
【0022】
請求項5に係る発明では、補助ミラーの取付部は、ドア開口部に取り付けられるとともに、この取付部分から、ルーフライニングにおける車室側の面に沿って、車幅中心側へ延び、その先端部に鏡面部材を設けたものである。つまり、取付部は、一端部がドア開口部に取り付けられるとともに、自由端となる他端部に鏡面部材が設けられた、いわゆる「片持ち梁」の構成である。このような取付部は、鏡面部材をドア開口部に取付ける部材であるから、比較的に剛性が高い。高剛性の取付部は、ルーフライニングの面に沿って接している状態を、維持することができる。このため、ルーフライニングの面に対して、取付部及び鏡面部材が隙間無く接することができるとともに、その接している部分の境目の外観性(見栄え)を高めることができる。
【0023】
請求項6に係る発明では、取付部を樹脂材料によって構成したものである。このため、取付部がドア開口部のフランジ部に嵌め込まれるときや、嵌め込まれた状態において、取付部によってフランジ部を傷付ける心配はない。また、一般にフランジ部は金属製品であるが、取付部によって傷付けられることによる、錆が発生する心配もない。
【0024】
請求項7に係る発明では、アシストグリップを掴んだ手の一部が入り込むことが可能な手入れ凹部の中に、鏡面部材を配置したので、鏡面部材が車室に突出することを抑制することができる。このため、車室において、鏡面部材が位置している部分の、外観性(見栄え)を高めることができる。
さらには、アシストグリップを取付けるためのグリップ設置部は、比較的に剛性が高い。この高剛性のグリップ設置部に、補助ミラーの取付部を取付けたので、補助ミラーの取付け剛性を高めることができる。このため、車両の走行振動による、補助ミラーの位置ズレを防止することができる。
【0025】
請求項8に係る発明では、アシストグリップの取付部分とグリップ設置部との間に、補助ミラーの取付部を配置したので、この取付部をアシストグリップの取付部分によって覆うことができる。このため、車室において、鏡面部材が位置している部分の、外観性(見栄え)を高めることができる。
さらには、補助ミラーの取付部を、アシストグリップと共にグリップ設置部に取付けることによって、取付部の取付け剛性を一層高めることができる。このため、車両の走行振動による、補助ミラーの位置ズレを一層防止することができるとともに、補助ミラーの振動を極力抑制することができる。
【0026】
請求項9に係る発明では、車室内へ展開したエアバッグが補助ミラーに干渉することはない。このため、エアバッグを確実に且つ速やかに車室内へ展開することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明に係る補助ミラー(実施例1)を備えた車両の斜視図である。
【図2】図1に示された車両と補助ミラーの関係を示す車両概要図である。
【図3】図1に示された補助ミラーを車室から見た状態を示す斜視図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】図4に示された補助ミラーの構成図である。
【図6】図5に示された補助ミラーの分解図である。
【図7】図4に示された補助ミラーの取付け手順を説明する説明図である。
【図8】本発明に係る補助ミラー(実施例2)を車室から見た状態を示す斜視図である。
【図9】図8に示された補助ミラーの外観図である。
【図10】図8の10−10線断面図である。
【図11】図8に示された補助ミラーの分解図である。
【図12】本発明に係る補助ミラー(実施例3)を車体に取付けた構成の断面図である。
【図13】本発明に係る補助ミラー(実施例4)を車室から見た状態を示す斜視図である。
【図14】本発明に係る補助ミラー(実施例5)を車体に取付けた構成の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。
【実施例1】
【0029】
実施例1に係る車両側部確認用ミラー構造について、図1〜図7に基づき説明する。
図1は、車両10に補助ミラー50を備えたことを示している。図2は、車両10に対する補助ミラー50の位置関係を上から見た状態で示している。図1及び図2に示すように、車両10は、例えば一般的な4ドア式乗用車であって、且つ、ステアリングハンドル11を右側に配置した右ハンドル車である。なお、車両10は2ドア車であってもよく、また、左ハンドル車であってもよい。以下の説明においては、図1及び図2に示す4ドア車で且つ右ハンドル車を例示する。
【0030】
図1及び図2に示すように、車両10は、車体20の右側部21Rに前部右ドア31と後部右ドア32とを備え、車体20の左側部21Lに前部左ドア33と後部左ドア34とを備え、車室12の前部に右の運転席13及び左の助手席14を横一列に配置したものである。前部右ドア31は運転席13の右隣りに位置し、前部左ドア33は助手席14の左隣りに位置している。
【0031】
4つのドア31〜34は、それぞれ上部にガラス窓部35を備えている。このガラス窓部35(図4参照)は、ドアサッシュ36(枠部36)内をガラス板37が昇降する形式の構成である。前部右ドア31及び前部左ドア33には、ドアミラー38が設けられている。車体20は、4つのドア31〜34によって、個別に開閉される4つのドア開口部(前部右ドア開口部22、後部右ドア開口部23、前部左ドア開口部24、後部左ドア開口部25)を側部21R,21Lに備えている。これらのドア開口部22〜25から乗員が乗降可能である。
【0032】
図1〜図3に示すように、車体20は、車室12において、前部左ドア開口部24の上縁24aに、補助ミラー50を有している。この補助ミラー50は、助手席14側における車体20側部の外周囲Ar、特に前輪15と後輪16との間の外周囲Arを、ガラス窓部35を通して車室12から視認するものである。車体20側部の外周囲Arは、ガラス窓部35を通して補助ミラー50に写し出される。運転席13に着座している運転者Mnは、補助ミラー50を目視することによって、車体20側部の周辺の状況を、容易に確認することができる。
【0033】
さらには、補助ミラー50をドア開口部24の上縁24a(図3参照)に設けたので、前部左ドア33の開閉状態にかかわりなく、乗員は車室12から車体20の外側部の周辺を十分に確認することができる。例えば、助手席14に着座している乗員は、降車しようとして前部左ドア33を開けるときに、補助ミラー50を目視することによって、車体20の外側部の状況を容易に且つ確実に、確認することができる。このため、乗員が前部左ドア33を開けるときに、前部左ドア33が車外の障害物(特にガラス窓部35よりも下方に有る物)に当たることを防止することができる。
【0034】
さらには、図3に示すように、補助ミラー50を車室12に配置したので、補助ミラー50の鏡面52aの汚れを抑制するとともに、車両10の走行中における空気抵抗を抑制することができる。空気抵抗が抑制されることによって、燃費を高めることができる。しかも、補助ミラー50は、車室12においてドア開口部24に臨んでいる。このため、前部左ドア33を開けることによって、補助ミラー50の鏡面52aを清掃し易い状態にすることができる。
【0035】
図2に示すように、車両10の前後方向において、補助ミラー50の位置は、運転席13の着座位置P1から、前部左ドア33のドアミラー38の鏡面位置P2までの範囲Liに、設定されている。この範囲Liに補助ミラー50の位置を設定したので、補助ミラー50の反射像がドアミラー38の反射像に近接し過ぎることがない。このため、運転者Mnは、補助ミラー50の反射像とドアミラー38の反射像とを、混同して認識することがない。また、この範囲Liに補助ミラー50の位置を設定したので、補助ミラー50の位置が後ろ過ぎることはない。このため、前方を向いている運転者Mnが、目線を大きく移さなくてすむ。この結果、運転者Mnの負担を軽減することができる。
【0036】
次に、前部左ドア開口部24の上縁24a周りの構成を説明する。図3及び図4に示すように、車体20において、前部左ドア開口部24(以下、単に「ドア開口部24」と言う。)の上縁24aには、この上縁24aに沿ってフランジ部26が形成されている。このフランジ部26は、上縁24aから左側方(車幅方向外側)へ略水平に延びる平板状に形成されている。フランジ部26の先端26aは、閉じた状態の前部左ドア33(以下、単に「ドア33」と言う。)の内面を向いている。
【0037】
さらに、車体20は、ルーフ27における車室12側の面27aを覆うための、ルーフライニング28を備えている。このルーフライニング28の左右の側部における縁部28aは、フランジ部26の面(下面)に重ね合わせられて、取り付けられている。
【0038】
フランジ部26及びルーフライニング28には、シール部材40が取り付けられている。図4に示すように、シール部材40は、ドア開口部24とドア33との間をシールするための、断面視略U字状の部材であって、ラバー等の弾性を有した材料によって構成されている。
【0039】
詳しく述べると、シール部材40は、U字状の開放端がフランジ部26の先端26aから嵌め込まれるように、横向き状であって、上下に弾性リップ41,42を有している。シール部材40は、フランジ部26とルーフライニング28の縁部28aの両方に嵌め込まれることによって、取り付けられている。つまり、上の弾性リップ41及び下の弾性リップ42によって、フランジ部26とルーフライニング28の縁部28aとを上下に挟み込むとともに、挟み込まれた状態を自己の弾性力によって維持する。
【0040】
次に、補助ミラー50の構成を説明する。図5(a)は補助ミラー50の外観構成を示し、図5(b)は図5(a)のb−b線断面構成を示し、図5(c)は補助ミラー50の背面構成を示し、図6は補助ミラー50の分解構成を示している。
【0041】
図4〜図6に示すように、補助ミラー50は、車体20の外周囲の像を写す鏡面部材51と、この鏡面部材51を取り付けるための取付部54とからなる。鏡面部材51は、鏡本体52と、鏡本体52を保持するホルダ53とからなる。ホルダ53及び取付部54は、多少可撓性を有している。このようなホルダ53及び取付部54は、例えばポリプロピレン樹脂等の樹脂材料によって構成されている。
【0042】
取付部54は、フランジ部26とシール部材40との間、及び、ルーフライニング28の縁部28aとシール部材40との間の、両方に挟み込まれることで、ドア開口部24に取り付けられ、その取付部分54aから、ルーフライニング28における車室12側の面28bに沿って、車幅中心側へ延び、その先端部54b(連結部54b)に鏡面部材51が設けられている。詳しく説明すると、取付部54の取付部分54aは、フランジ部26とルーフライニング28の縁部28aとを上下に挟み込むように、断面視略U字状に形成されている。
【0043】
図4に示すように、鏡面部材51は、ルーフライニング28の縁部28a及びシール部材40の、それぞれ少なくとも一部を覆うように位置する。さらに、補助ミラー50を鏡面52a側から見たときに、鏡面部材51は取付部54の全体を覆っている。
【0044】
より具体的に説明する。鏡本体52は凸面鏡からなる。このため、鏡本体52を保持するホルダ53も、車室12側へ突出するように湾曲した構成である。このホルダ53は、上端部53aが取付部54の連結部54bに複数のビス55によって取り付けられるとともに、下端にリップ押え部53bを有している。なお、ホルダ53の上端部53aは、取付部54の連結部54bに一体的に連結されていればよく、例えば、溶着、カシメ、一体形成であってもよい。また、鏡本体52は凹面鏡によって構成されてもよい。
【0045】
図4に示すように、リップ押え部53bは、ドア開口部24に補助ミラー50が取り付けられた状態において、シール部材40における下の弾性リップ42をルーフライニング28の縁部28a側へ押さえつける部分である。このように、リップ押え部53bによって、下の弾性リップ42を縁部28a側へ押さえつけるので、フランジ部26及び縁部28aに対する、シール部材40の嵌め込み状態を、より堅固に維持することができる。
【0046】
また、フランジ部26、シール部材40及び取付部54の全てが、ドア開口部24の上縁24aの延び方向(図4の紙面表裏方向)に、それぞれ同一断面に形成されている。このため、取付部54は、フランジ部26及びシール部材40の延び方向((図1に示す矢印Sd)に沿って変位可能である。
【0047】
次に、車体20に対する補助ミラー50の取付け手順を、図7に基づいて説明する。
先ず、図7(a)に示すように、取付部54に鏡面部材51を設けた状態の補助ミラー50を準備する。
【0048】
次に、取付部54の取付部分54aを、フランジ部26の先端26aから、フランジ部26とルーフライニング28の縁部28aに嵌め込む。このときに、フランジ部26の先端26aに対して取付部分54aを上下に開くように、補助ミラー50全体を上下に揺らすと、嵌め込み作業が容易である。
【0049】
次に、シール部材40を取付部54の取付部分54aに側方から嵌め込む。この結果、取付部54は、フランジ部26とシール部材40との間、及び、ルーフライニング28の縁部28aとシール部材40との間の、両方に挟み込まれることで、ドア開口部24に取り付けられる。これで取付け作業を完了する。完成結果を図7(b)に示す。
【0050】
実施例1の説明をまとめると、次の通りである。
実施例1では、図4に示すように、ドア開口部24とドア33との間をシールするためのシール部材40が、ドア開口部24の上縁24aにおけるフランジ部26に嵌め込まれている。補助ミラー50の取付部54は、フランジ部26とシール部材40との間に挟み込まれることによって、ドア開口部24に取り付けられる。このように、シール部材40の弾性力を利用することにより、シール部材40とフランジ部26との間に取付部を挟み込んで、ドア開口部24の上縁24aに補助ミラー50を簡単に取付けることができる。しかも、補助ミラー50の取付構造を、簡単な構成にすることができる。
【0051】
さらに、実施例1では、フランジ部26及びシール部材40の延び方向(図1に示す矢印Sd)に、取付部54を手で移動させることにより、鏡面部材51の位置を前後に容易に調整することができる。このため、運転者Mnは、体格によって異なるアイポイントIp(図1参照)や、着座位置に応じて、鏡面部材51の位置を自分の見やすい位置に、ワンタッチ操作によって自由に且つ簡単に調整することができる。
【0052】
さらに、実施例1では、図4に示すように、ルーフライニング28の縁部28aとシール部材40との境目の部分の少なくとも一部を、鏡面部材51によって覆うことができる。このため、車室12において、鏡面部材51が位置している部分の外観性(見栄え)を高めることができる。
【0053】
さらに、実施例1では、図4に示すように、下の弾性リップ42の表面に対して、鏡面部材51は滑らかに連続するように、形成されている。つまり、鏡面部材51は、下の弾性リップ42の表面から、ルーフライニング28に沿いながら上端まで、曲線状に延びるように形成されている。このように、下の弾性リップ42の表面に対して、鏡面部材51はドア開口部24の内方へ突出しない。このため、ドア開口部24周りの外観性(見栄え)を高めることができる。しかも、鏡面部材51がドア開口部24の内方へ突出しないので、乗員が鏡面部材51の角に当たる心配はない。
【0054】
さらに、実施例1では、補助ミラー50の取付部54は、ドア開口部24に取り付けられるとともに、この取付部分54aから、ルーフライニング28における車室12側の面28bに沿って、車幅中心側へ延び、その先端部に鏡面部材51を設けたものである。つまり、取付部54は、一端部54a(取付部分54a)がドア開口部24に取り付けられるとともに、自由端となる他端部54b(連結部54b)に鏡面部材51が設けられた、いわゆる「片持ち梁」の構成である。このような取付部54は、鏡面部材51をドア開口部24に取付ける部材であるから、比較的に剛性が高い。高剛性の取付部54は、ルーフライニング28における車室12側の面28bに沿って接している状態を、維持することができる。このため、ルーフライニング28における車室12側の面28bに対して、鏡面部材51及び取付部54が隙間無く接することができるとともに、その接している部分の境目の外観性(見栄え)を高めることができる。
【0055】
さらに、実施例1では、取付部54を樹脂材料によって構成したものである。このため、取付部54がドア開口部24のフランジ部26に嵌め込まれるときや、嵌め込まれた状態において、取付部54によってフランジ部26を傷付ける心配はない。また、一般にフランジ部26は金属製品であるが、取付部54によって傷付けられることによる、錆が発生する心配もない。
【実施例2】
【0056】
次に、実施例2に係る車両側部確認用ミラー構造について、図8〜図11に基づき説明する。なお、上記図1〜図7に示す実施例1と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0057】
車体20は、アシストグリップ61及び手入れ凹部67を有している。アシストグリップ61は、乗員が例えば乗り降りするときに掴むことが可能な部材であって、平面視略コ字状(門形状)に形成されている。このようなアシストグリップ61は、車両10前後方向に細長いグリップ本体62と、このグリップ本体62の長手両端に一体に形成された取付脚部63,63とからなる。取付脚部63,63は、車体20のグリップ設置部64,64(図11参照)に、ビス65,65によって取り外し可能に取り付けられる。
【0058】
前後2つのグリップ設置部64,64は、車室12の内壁面28b(つまり、ルーフライニング28における車室12側の面28b)に、且つ、ドア開口部24の上縁24aの近傍に設けられている。このグリップ設置部64,64は、車室12に臨む平坦な設置面64a,64aを有する。この設置面64a,64aは、ビス65,65をねじ込むための、ねじ孔64b,64bを有する。
【0059】
手入れ凹部67は、アシストグリップ61を掴んだ手の一部が入り込むことが可能な凹部であって、車室12の内壁面28bに形成されている。この手入れ凹部67は、2つの設置面64a,64aの間に位置しており、グリップ本体62に臨んでいる。
【0060】
実施例2の車両側部確認用ミラー構造は、車室12の内壁面28bにおいて、アシストグリップ61の位置に補助ミラー70を配置したことを特徴とする。実施例2の補助ミラー70は、車体20の外周囲の像を写す鏡面部材71と、この鏡面部材71を取り付けるための取付部74とからなる。鏡面部材71(鏡本体71)は凸面鏡からなる。
【0061】
取付部74は、グリップ設置部64,64に取り付けられる構成であり、例えば樹脂材料によって構成されている。詳しく述べると、取付部74は、グリップ設置部64,64と、アシストグリップ61における取付部分63,63(取付脚部63,63)との、間に位置して取り付けられる。このような取付部74は、鏡面部材71を保持するホルダ75と、このホルダ75から前後両側へ延びた取付片76,76とからなる。鏡面部材71及びホルダ75は、手入れ凹部67の中に位置している。
【0062】
2つの取付片76,76は、アシストグリップ61の取付脚部63,63と設置面64a,64aとの間に、挟み込まれるとともに、設置面64a,64aに対して取付脚部63,63と共に、ビス65,65によって取り外し可能に取り付けられる。取付脚部63,63において、ビス65,65を挿入する孔63a,63aは、車室12に臨む面が化粧部材66,66によって覆われる。化粧部材66,66は、取付脚部63,63にスナップフィットによって、取り外し可能に取り付けられる。
【0063】
実施例2の補助ミラー70の位置は、図2に示す実施例と同様に、車両10の前後方向において、運転席13の着座位置P1から、前部左ドア33のドアミラー38の鏡面位置P2までの範囲Liに、設定される。
【0064】
実施例2の車両側部確認用ミラー構造の作用、効果は上記実施例1と同様である。つまり、図1、図8及び図10に示すように、車体20は、車室12において、前部左ドア開口部24の上縁24aに、補助ミラー70を有している。この補助ミラー70は、助手席14側(図2参照)における車体20側部の外周囲Ar、特に前輪15と後輪16との間の外周囲Arを、ガラス窓部35を通して車室12から視認するものである。車体20側部の外周囲Arは、ガラス窓部35を通して補助ミラー70に写し出される。運転席13に着座している運転者Mnは、補助ミラー70を目視することによって、車体20側部の周辺の状況を、容易に確認することができる。
【0065】
さらには、補助ミラー70をドア開口部24の上縁24aに設けたので、前部左ドア33の開閉状態にかかわりなく、運転者Mnは車室12から車体20の外側部の周辺を十分に確認することができる。また、乗員が前部左ドア33を開けるときに、前部左ドア33が車外の障害物に当たることを防止することができる。
【0066】
さらには、補助ミラー70を車室12に配置したので、補助ミラー70の鏡面71aの汚れを抑制し、車両10の走行中における空気抵抗を抑制し、前部左ドア33を開けることによって、補助ミラー70の鏡面71aを清掃し易い状態にすることができる。
【0067】
さらに、実施例2では、アシストグリップ61を掴んだ手の一部が入り込むことが可能な手入れ凹部67の中に、鏡面部材71を配置したので、鏡面部材71が車室12に突出することを抑制することができる。このため、車室12において、鏡面部材71が位置している部分の、外観性(見栄え)を高めることができる。
【0068】
さらには、アシストグリップ61を取付けるためのグリップ設置部64,64は、比較的に剛性が高い。この高剛性のグリップ設置部64,64に、補助ミラー70の取付部74を取付けたので、補助ミラー70の取付け剛性を高めることができる。このため、車両10の走行振動による、補助ミラー70の位置ズレを防止することができる。
【0069】
さらに、実施例2では、アシストグリップ61の取付部分63,63(取付脚部63,63)とグリップ設置部64,64との間に、補助ミラー70の取付部74(特に、取付片76,76)を配置したので、この取付部74をアシストグリップ61の取付部分63,63によって覆うことができる。このため、車室12において、鏡面部材71が位置している部分の、外観性(見栄え)を高めることができる。
さらには、補助ミラー70の取付部74を、アシストグリップ61と共にグリップ設置部64,64に取付けることによって、取付部74の取付け剛性を一層高めることができる。このため、車両10の走行振動による、補助ミラー70の位置ズレを一層防止することができるとともに、補助ミラー70の振動を極力抑制することができる。
【実施例3】
【0070】
次に、実施例3に係る車両側部確認用ミラー構造について、図12に基づき説明する。
実施例3の車両側部確認用ミラー構造は、鏡面部材71(鏡本体71)が凹面鏡からなることを特徴とする。他の構成については、上記図8〜図11に示す実施例2と同様の構成であり、説明を省略する。実施例3の車両側部確認用ミラー構造の作用、効果は上記実施例2と同様である。
【実施例4】
【0071】
次に、実施例4に係る車両側部確認用ミラー構造について、図13に基づき説明する。
実施例4の車両側部確認用ミラー構造は、格納式のアシストグリップ61の位置に補助ミラー70を設けたことを特徴とする。鏡面部材71(鏡本体71)は、凸面鏡や凹面鏡からなる。実施例4の車両側部確認用ミラー構造は、上記図8〜図11に示す実施例2と同様の構成であり、説明を省略する。実施例4は実施例2と同様の作用・効果を有する。
【0072】
格納式のアシストグリップ61は、使用しない状態においては、実線によって示すように車室12の内壁面28bに格納されているものである。格納状態のアシストグリップ61を使用するときには、乗員がアシストグリップ61を想像線によって示す使用位置まで起こす。その後、アシストグリップ61から手を放すと、アシストグリップ61は図示せぬ付勢手段によって、元の格納位置へ自動的に戻される。
【実施例5】
【0073】
次に、実施例5に係る車両側部確認用ミラー構造について、図14に基づき説明する。
実施例5の車両側部確認用ミラー構造は、上記実施例3の変形例である。実施例5の車体20は、車室12内へ展開するエアバッグ81を有したエアバッグ装置80を、ドア開口部24の上縁24aに設けたものである。このエアバッグ装置80は、例えば、エアバッグ81(サイドカーテンエアバッグ81)がドア33の内壁面に沿って車室12内へ展開する、サイドカーテンエアバッグ装置である。このようなエアバッグ装置80は、ドア開口部24の上縁24aにおいて、ルーフ27における車室12側の面27aとルーフライニング28との間の、空間部に配置される。
【0074】
実施例5の車両側部確認用ミラー構造は、上記図12に示す実施例3と同様の構成であり、説明を省略する。実施例5は実施例3と同様の作用・効果を有する。但し、実施例5の車両側部確認用ミラー構造は、補助ミラー70を、展開したエアバッグ81が干渉しない位置に設けられていることを特徴とする。例えば、補助ミラー70は、エアバッグ81が展開する位置よりも若干上位に位置する。車室12内へ展開したエアバッグ81が補助ミラー70に干渉することがないので、エアバッグを確実に且つ速やかに車室12内へ展開することができる。このような実施例5の構成は、例えば第3実施例及び第4実施例の構成にも適用することができる。
【0075】
なお、本発明では、車両10は、乗用車に限定されるものではなく、例えばトラック等の商用車であってもよい。
また、実施例1において、鏡面部材51は、ホルダ53を廃止して、鏡本体52だけによって構成してもよい。その場合には、鏡本体52を取付部54に直接に設けることになる。
また、鏡面部材51(鏡本体52)及び鏡面部材71(鏡本体71)は、凹面鏡形状及び凸面鏡形状を有する凹凸面鏡であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明の車両側部確認用ミラー構造は、乗用車の車体における助手席側のドア周りに採用するのに好適である。
【符号の説明】
【0077】
10…車両、12…車室、20…車体、24…ドア開口部、24a…上縁、26…フランジ部、26a…先端、27…ルーフ、28…ルーフライニング、28a…縁部、28b…車室側の面(車室の内壁面)、33…ドア(前部左ドア)、35…ガラス窓部、37…ガラス板、40…シール部材、50…補助ミラー、51…鏡面部材、54…取付部、54b…取付部の先端部(連結部)、61…アシストグリップ、64…グリップ設置部、67…手入れ凹部、70…補助ミラー、71…鏡面部材、74…取付部、80…エアバッグ装置、81…エアバッグ、Ar…車体の外周囲、Ip…アイポイント、Mn…運転者(乗員)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部にガラス窓部を備えたドアと、このドアによって開閉されるドア開口部を側部に備えた車体と、この車体に配置した補助ミラーとを有し、
この補助ミラーは、前記車体の外周囲を前記ガラス窓部を通して車室から視認するべく、この車室において前記ドア開口部の上縁に設けられていることを特徴とした車両側部確認用ミラー構造。
【請求項2】
前記ドア開口部の上縁には、この上縁に沿ってフランジ部が形成され、
このフランジ部には、前記ドア開口部と前記ドアとの間をシールするためのシール部材が、前記フランジ部の先端から嵌め込まれることで、取り付けられ、
前記補助ミラーは、前記車体の外周囲の像を写す鏡面部材と、この鏡面部材を取り付けるための取付部とを有しており、
この取付部は、前記フランジ部と前記シール部材との間に挟み込まれることで、前記ドア開口部に取り付けられていることを特徴とした請求項1記載の車両側部確認用ミラー構造。
【請求項3】
前記フランジ部、前記シール部材及び前記取付部の全てが、前記上縁の延び方向に、それぞれ同一断面に形成されることで、前記取付部は、前記フランジ部及び前記シール部材の延び方向に沿って変位可能に構成されていることを特徴とした請求項2記載の車両側部確認用ミラー構造。
【請求項4】
前記車体は、ルーフにおける車室側の面を覆うルーフライニングを備え、
このルーフライニングの側部における縁部は、前記フランジの面に重ね合わせられて取り付けられ、
前記シール部材は、前記フランジ部と前記ルーフライニングの縁部の両方に嵌め込まれることで、取り付けられ、
前記取付部は、前記フランジ部と前記シール部材との間、及び、前記ルーフライニングの縁部と前記シール部材との間の、両方に挟み込まれることで、前記ドア開口部に取り付けられ、
前記鏡面部材は、前記ルーフライニングの縁部及び前記シール部材の、それぞれ少なくとも一部を覆うように位置していることを特徴とした請求項2又は請求項3記載の車両側部確認用ミラー構造。
【請求項5】
前記車体は、ルーフにおける車室側の面を覆うルーフライニングを備え、
このルーフライニングの側部における縁部は、前記フランジ部の面に重ね合わせられて取り付けられ、
前記シール部材は、前記フランジ部と前記ルーフライニングの縁部の両方に嵌め込まれることで、取り付けられ、
前記取付部は、前記フランジ部と前記シール部材との間、及び、前記ルーフライニングの縁部と前記シール部材との間の、両方に挟み込まれることで、前記ドア開口部に取り付けられ、この取付部分から、前記ルーフライニングにおける前記車室側の面に沿って、車幅中心側へ延び、その先端部に前記鏡面部材が設けられていることを特徴とした請求項2又は請求項3記載の車両側部確認用ミラー構造。
【請求項6】
前記取付部は、樹脂材料によって構成されていることを特徴とした請求項2から請求項5までのいずれか1項記載の車両側部確認用ミラー構造。
【請求項7】
前記車体は、前記車室の内壁面に且つ前記ドア開口部の上縁の近傍に、乗員が掴むアシストグリップを取り付けるためのグリップ設置部を備えるとともに、前記アシストグリップを掴んだ手の一部が入り込むことが可能な手入れ凹部を形成したものであり、
前記補助ミラーは、前記車体の外周囲の像を写す鏡面部材と、この鏡面部材を取り付けるための取付部とを有しており、
前記鏡面部材は、前記手入れ凹部の中に位置しており、
前記取付部は、前記グリップ設置部に取り付けられる構成であることを特徴とした請求項1記載の車両側部確認用ミラー構造。
【請求項8】
前記取付部は、前記グリップ設置部と、前記アシストグリップにおける取付部分との、間に位置して取り付けられていることを特徴とした請求項7記載の車両側部確認用ミラー構造。
【請求項9】
前記ドア開口部の上縁には、前記車室内へ展開するエアバッグを有したエアバッグ装置が設けられており、
前記補助ミラーは、展開した前記エアバッグが干渉しない位置に設けられていることを特徴とした請求項1記載の車両側部確認用ミラー構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−234891(P2010−234891A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−83287(P2009−83287)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】