説明

車両用カウル構造

【課題】衝撃吸収性能に優れ且つ生産性も向上させる。
【解決手段】カウル20を構成するカウルインナ32の接合フランジ32Bに複数のビード40が車幅方向に所定の間隔で形成されており、各ビード40は接合フランジ32Bの前端32Eの近傍部位から接合フランジ32Bの後端32Fに達していると共に、各ビード40の車体前後方向から見た断面形状は上方が開口されたV字状となっており、V字状断面積が車体前方から車体後方へ向かって拡大している。このため、衝突荷重により、カウルインナ32の接合フランジ32Bが車体下方へ変形する場合に、各ビード40が車幅方向へ広がることで、変形荷重が小さくなるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用カウル構造に関し、特に、自動車等の車両においてウインドシールドガラスの前端を支持する車両用カウル構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両においてウインドシールドガラスの前端を支持する車両用カウル構造が知られている(特許文献1)。この車両用カウル構造では、カウルトップアウタのフランジ部がカウルインナのフランジ部と重合する状態に配置されるとともに、複数箇所において溶接で接合されている。また、接合されたフランジ部は溶接された箇所の間に切り欠きが形成されており、物が上から当たったときに変形し易く、衝撃吸収性能を高めることができるようになっている。
【特許文献1】特開2005−306068号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した従来技術では、カウルトップアウタのフランジ部に切欠を形成する必要があるため、製造工程が複雑となり生産性がよくない。
【0004】
本発明は、上記事実を考慮して、衝撃吸収性能に優れ且つ生産性も向上できる車両用カウル構造を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の本発明の車両用カウル構造は、ダッシュパネルの上端縁部に沿って車幅方向に延びると共に、車体上方に向かって延設された縦壁部と、前記縦壁部の上端縁部から車体後方に張り出した接合フランジと、が車体後方側に設けられたカウルインナと、前記カウルインナの上方に設けられ前記カウルインナに沿って車幅方向に延びると共に、ウインドシールドガラスの前端縁部を支持する上壁部と、該上壁部の後端縁部に形成され前記カウルインナの接合フランジと結合された接合フランジと、を備えたカウルトップアウタと、前記カウルトップアウタの接合フランジと前記カウルインナの接合フランジとの少なくとも一方に車幅方向に所定の間隔で隆起又は陥没して形成され、前記カウルトップアウタの接合フランジと前記カウルインナの接合フランジとの接合部が下方側へ変形する際に車幅方向へ広がる形状とされたビードと、を有する。
【0006】
従って、カウルトップアウタに衝突体が上方から当たると、カウルトップアウタの接合フランジとカウルインナの接合フランジとが下方側へ変形する。このとき、カウルトップアウタの接合フランジとカウルインナの接合フランジとの少なくとも一方に車幅方向に所定の間隔でビードが隆起又は陥没して形成されている。このため、これらのビードが車幅方向へ広がることによって、接合フランジが下方側へ変形する際の変形荷重が小さくなり、衝撃吸収性能が向上する。また、カウルトップアウタの接合フランジとカウルインナの接合フランジとの少なくとも一方に車幅方向に所定の間隔でビードを形成するため、それぞれの接合フランジを成形型により曲げ加工する際に、ビードの車幅方向への拡縮によって皺が発生し難く加工が容易になる。この結果、カウルトップアウタまたはカウルインナの生産性も向上する。
【0007】
請求項2に記載の本発明は、請求項1記載の車両用カウル構造において、前記ビードは前記接合フランジの前端近傍部位から後端に達すると共に車体前後方向から見た断面積が車体前方から車体後方へ向かって拡大する。
【0008】
従って、各ビードが接合フランジの前端近傍部位から後端に達すると共に車体前後方向から見た断面積が車体前方から車体後方へ向かって拡大している。このため、これらのビードが車幅方向へ容易に広がることによって、接合フランジが下方へ変形する際の変形荷重が小さくなり、衝撃吸収性能が向上する。また、加工する際に、皺が発生し難く加工が容易になる。この結果、カウルトップアウタまたはカウルインナの生産性も向上する。また、ビードの前方において、カウルトップアウタの接合フランジとカウルインナの接合フランジとが接合されるため、カウルの内部の熱風、異音、異臭等が車室側へ流れ込まないようにできる。
【0009】
請求項3に記載の本発明は、請求項2記載の車両用カウル構造において、前記ビードを前記カウルインナの接合フランジに陥没して形成し、前記カウルトップアウタの接合フランジを平板状として、前記ビードが設けられた部位を、尖塔先端を車体前方へ向けた錐形状にした。
【0010】
従って、カウルトップアウタに比べて大型のため、接合フランジの成形型による曲げ加工が難しいカウルインナの接合フランジにビードを陥没して形成することで、カウルインナの生産性を向上できる。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の本発明は、衝撃吸収性能に優れ且つ生産性も向上できる。
【0012】
請求項2に記載の本発明は、衝撃吸収性能に優れ且つ生産性も向上できる。また、カウルの内部の熱風、異音、異臭等が車室側へ流れ込まないようにできる。
【0013】
請求項3に記載の本発明は、カウルインナの生産性を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明における車両用カウル構造の第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRはドア前方側を示しており、矢印UPはドア上方側を示しており、矢印INはドア幅方向内側を示している。
【0015】
図6には本実施形態に係る車両用カウル構造が適用された自動車の前部が車体斜め前方から見た斜視図で示されており、図1には図6の1−1断面線に沿った部位の拡大断面図が示されている。また、図2には本実施形態に係る車両用カウル構造のカウルインナが車体斜め前方から見た斜視図で示されており、図3には本実施形態に係る車両用カウル構造が車体斜め前方から見た斜視図で示されている。さらに、図4には本実施形態に係る車両用カウル構造の変形状態が図1に対応する断面図で示されており、図5には図2の5−5断面線に沿った部位の拡大断面図が示されている。
【0016】
図6に示すように、本実施形態の車体10は、車体10の前部上面にフロントフード12を備えており、フロントフード12の車体後方上側にウインドシールドガラス14を備えている。
【0017】
図1に示すように、ウインドシールドガラス14の下端縁部14Aの上面には、板状のカウルルーバ18の後端が取付けられており、カウルルーバ18は、フロントフード12とウインドシールドガラス14との間に、車幅方向に沿って取付けられている。なお、カウルルーバ18は、前端18Aにおいてフロントフード12の後端12Aをシール部材19を介して車体下方側から当接すると共に、後端18Bがウインドシールドガラス14の下端縁部14Aに取付けられている。
【0018】
ウインドシールドガラス14の下部14Bとカウルルーバ18との下方には、カウル20がその長手方向を車幅方向に沿って車体10へ固定配置されている。また、カウル20の車幅方向から見た断面形状は車体上方が開口した枠状になっており、車体上方から見た形状は車体前方へ凸の円弧状となっている。
【0019】
図3に示すように、、カウル20の車幅方向両端は、エンジンルーム22の左右の側壁の上縁に沿って車体前後方向に延びる左右のエプロンアッパメンバ24の後端と、左右のフロントピラー26の上下方向中間部26Aとの連結部に結合されている。
【0020】
図1に示すように、、カウル20は板材の組み合わせによって構成されており、カウルトップアウタ30、カウルインナ32及びカウルフロント34を備えている。カウルトップアウタ30の前後方向中間部30Aは車体前側上方から車体後側下方へ向かって傾斜しており、前後方向中間部30Aの上端部には、車体前方下側へ屈曲された支持部30Bが形成されている。この支持部30Bの上面には、接着剤36によってウインドシールドガラス14の下部14Bが固定されており、支持部30Bはウインドシールドガラス14の下部14Bを車体下方側から支持している。また、カウルトップアウタ30の前後方向中間部30Aにおける下端部には、車体後方へ向かって屈曲された接合フランジ30Cが形成されており、接合フランジ30Cがカウルインナ32との結合部となっている。
【0021】
なお、カウルトップアウタ30はウインドシールドガラス14の下部14Bに沿って車体前方へ凸の円弧状に湾曲しており、接合フランジ30Cも車体前方へ凸の円弧状に湾曲している。
【0022】
カウルインナ32の縦壁部32Aは車体前方下側から車体後方上側に向かって傾斜されており、縦壁部32Aの上端には、略車体後方に向かって屈曲された接合フランジ32Bが形成されている。
【0023】
なお、カウルインナ32もウインドシールドガラス14の下部14Bに沿って車体前方へ凸の円弧状に湾曲しており、接合フランジ32Bも車体前方へ凸の円弧状に湾曲している。また、カウルインナ32の接合フランジ32Bとカウルトップアウタ30の接合フランジ30Cとは互いに重合されており、カウルインナ32の接合フランジ32Bはカウルトップアウタ30の接合フランジ30Cの下面に、車幅方向に沿って所定の間隔で形成された溶接点Pにおいて、スポット溶接等によって結合されている。一方、カウルインナ32の縦壁部32Aの下端からは略車体前方に向かって底壁部32Cが形成されており、カウルインナ32の縦壁部32Aの下部の車室側面(車体後方側面)にダッシュパネル38の上端縁部に形成されたフランジ38Aが結合されている。
【0024】
カウルフロント34の底壁部34Aの後端部には、階段状の連結部34Bが形成されており、この連結部34Bが、カウルインナ32の前端部に形成された階段状の連結部32Dに水漏れが発生しないように結合されている。また、カウルフロント34の底壁部34Aの前端部からは、車体斜め前方上側に向かって屈曲された前壁部34Cが形成されている。カウルフロント34の前壁部34Cの上端部には、車体前方に向けてフランジ34Dが形成されている。カウルフロント34のフランジ34Dは、カウルルーバ18の前端18A近傍部位に車体下方側に向かって形成した凹部18Cを車体下方側から支持している。
【0025】
図2に示すように、カウルインナ32の接合フランジ32Bには、複数のビード(凹部)40が車幅方向に所定の間隔で車体下方側へ陥没して形成されている。各ビード40は接合フランジ32Bの前端32Eの近傍部位、即ち、接合フランジ32Bの前端32Eから車体後方側へ僅かに離間した部位から形成されている。このため、各ビード40の前方ではカウルインナ32の接合フランジ32Bとカウルトップアウタ30の接合フランジ30Cとが接合され互いに当接しており、カウル20の内部から車室側へ熱風、異音、異臭等が流れ込まないようになっている。また、各ビード40はその長手方向を略車体前後方向に沿って形成されており、接合フランジ32Bの後端32Fに達していると共に、図5に実線で示すように、各ビード40の車体前後方向から見た断面形状は上方が開口されたV字状となっており、V字状断面積Sが車体前方から車体後方へ向かって拡大している。
【0026】
図1に示すように、ビード40を形成したカウルインナ32の接合フランジ32Bは、カウルトップアウタ30の接合フランジ30Cにスポット溶接等によって車幅方向に所定の間隔で結合(結合点P)されており、接合フランジ32Bと接合フランジ30Cとで構成される接合フランジにおけるビード40が設けられた部位は、ビード40の前端40Aとなる尖塔先端を車体前方へ向けた三角錐形状になっている。
【0027】
従って、図4に示すように、例えば、衝突体Kが、ウインドシールドガラス14の下部14Bを介して(挟んで)カウルトップアウタ30に車体斜め上側前方から当たり、その衝突荷重(図4の矢印F)によって、カウルトップアウタ30の接合フランジ30Cとカウルインナ32の接合フランジ32Bとが車体下方(図4の矢印A方向)へ変形しようとした場合には、図5に二点鎖線で示すように、各ビード40が車幅方向(図5の矢印B方向)へ広がるようになっている。さらに、これらのビード40は接合フランジ32Bの前端32Eの近傍部位から後端32Fに達すると共に車体前後方向から見たV字断面積Sが車体前方から車体後方へ向かって拡大しているため、これらのビード40が車幅方向(矢印B方向)へ広がることによって、カウルインナ32の接合フランジ32Bが車体下方(図4の矢印A方向)へ変形する際の変形荷重が小さくなり、衝撃吸収性能が向上するようになっている。
【0028】
また、カウルインナ32の接合フランジ32Bに車幅方向に所定の間隔でビード40を形成することで、カウルインナ32の接合フランジ32Bを成形型による曲げ加工する際に、カウルインナ32の接合フランジ32Bに皺が発生し難くなり加工が容易になるようになっている。
【0029】
なお、図2に示すカウルインナ32の縦壁部32Aに形成された開口部44はダクトを通すためのものであり、他の部位に形成してもよい。
【0030】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0031】
本実施形態では、カウルインナ32の接合フランジ32Bに複数のビード40が車幅方向に所定の間隔で形成されており、各ビード40は接合フランジ32Bの前端32Eの近傍部位から接合フランジ32Bの後端32Fに達していると共に、各ビード40の車体前後方向から見た断面形状は上方が開口されたV字状となっており、V字状断面積が車体前方から車体後方へ向かって拡大している。また、ビード40を形成したカウルインナ32の接合フランジ32Bは、カウルトップアウタ30の接合フランジ30Cにスポット溶接等によって車幅方向に所定の間隔で結合(結合点P)されており、接合フランジ32Bと接合フランジ30Cとで構成される接合フランジにおけるビード40が設けられた部位は、ビード40の前端40Aとなる尖塔先端を車体前方へ向けた三角錐形状になっている。
【0032】
従って、図4に示すように、衝突体Kが、ウインドシールドガラス14の下部14Bを介して(挟んで)カウルトップアウタ30に車体斜め上側前方から当たり、その衝突荷重(図4の矢印F)によって、カウルトップアウタ30の接合フランジ30Cとカウルインナ32の接合フランジ32Bとが車体下方(図4の矢印A方向)へ変形する場合に、図5に二点鎖線で示すように、各ビード40が車幅方向(矢印B方向)へ広がる。このため、カウルインナ32の接合フランジ32Bとカウルトップアウタ30の接合フランジ30Cとが車体下方(図4の矢印A方向)へ変形する際の変形荷重が小さくなる。
【0033】
即ち、各ビード40が形成されていない場合には、カウルインナ32の接合フランジ32Bに発生する車幅方向の張力によって、カウルインナ32の接合フランジ32Bの車体下方(図4の矢印A方向)への変形が抑制され、車体下方(図4の矢印A方向)へ変形する際の変形荷重が大きくなるが、各ビード40を形成することで、カウルインナ32の接合フランジ32Bに車幅方向の張力が発生するのを抑制できる。
【0034】
この結果、本実施形態では、カウル20における衝撃吸収性能が向上する。また、本実施形態では、大型で形状が複雑なカウルインナ32の接合フランジ32Bに車幅方向に所定の間隔でビード40を形成するため、接合フランジ32Bを成形型による曲げ加工する際に、ビード40の車幅方向への拡縮により、接合フランジ32Bに皺が発生し難くなり加工が容易になることでカウルインナ32の生産性が向上する。
【0035】
また、本実施形態では、図1に示すように、各ビード40の前方ではカウルインナ32の接合フランジ32Bとカウルトップアウタ30の接合フランジ30Cとが接合されており互いに当接している。このため、接合フランジ32Bと接合フランジ30Cとの接合部からカウル20の内部の熱風、異音、異臭等が車室側へ流れ込まないようにできる。
【0036】
次に、本発明の車両用カウル構造の第2実施形態を図7に従って説明する。
【0037】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0038】
図7に示すように、本実施形態では、各ビード40の車体前後方向から見た断面積が上方に開口された円弧状となっており、円弧状断面が車体前方から車体後方へ向かって拡大している。このため、カウルインナ32の接合フランジ32Bとカウルトップアウタ30の接合フランジ30Cとで構成される接合フランジにおけるビード40が設けられた部位は、ビード40の前端40Aとなる尖塔先端を車体前方へ向けた半円の円錐形状になっている。
【0039】
従って、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、衝突体Kが、ウインドシールドガラス14の下部14Bを介して(挟んで)カウルトップアウタ30に車体斜め上側前方から当たり、その衝突荷重によってカウルトップアウタ30の接合フランジ30Cとカウルインナ32の接合フランジ32Bとが車体下方へ変形する場合に、各ビード40が車幅方向へ広がる。このため、本実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0040】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、ビード40は、衝突荷重Fが作用した場合に、車幅方向へ広がる形状であれば他の形状でもよい。
【0041】
また、上記各実施形態では、カウルインナ32の接合フランジ32Bにビードを形成したが、これに代えて、カウルトップアウタ30の接合フランジ30Cにビードを形成してもよい。また、カウルインナ32の接合フランジ32Bとカウルトップアウタ30の接合フランジ30Cとの双方にビードを形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図6の1−1断面線に沿った拡大断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る車両用カウル構造のカウルインナを示す車体斜め前方から見た斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る車両用カウル構造を示す車体斜め前方から見た斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る車両用カウル構造の変形状態を示す図1に対応する断面図である。
【図5】図2の5−5断面線に沿った拡大断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る車両用カウル構造が適用された自動車の前部を示す車体斜め前方から見た斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る車両用カウル構造を示す図3に対応する斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
20 カウル
30 カウルトップアウタ
30C カウルトップアウタの接合フランジ
32 カウルインナ
32B カウルインナの接合フランジ
40 ビード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダッシュパネルの上端縁部に沿って車幅方向に延びると共に、車体上方に向かって延設された縦壁部と、前記縦壁部の上端縁部から車体後方に張り出した接合フランジと、が車体後方側に設けられたカウルインナと、
前記カウルインナの上方に設けられ前記カウルインナに沿って車幅方向に延びると共に、ウインドシールドガラスの前端縁部を支持する上壁部と、該上壁部の後端縁部に形成され前記カウルインナの接合フランジと結合された接合フランジと、を備えたカウルトップアウタと、
前記カウルトップアウタの接合フランジと前記カウルインナの接合フランジとの少なくとも一方に車幅方向に所定の間隔で隆起又は陥没して形成され、前記カウルトップアウタの接合フランジと前記カウルインナの接合フランジとの接合部が下方側へ変形する際に車幅方向へ広がる形状とされたビードと、
を有する車両用カウル構造。
【請求項2】
前記ビードは前記接合フランジの前端近傍部位から後端に達すると共に車体前後方向から見た断面積が車体前方から車体後方へ向かって拡大する請求項1に記載の車両用カウル構造。
【請求項3】
前記ビードを前記カウルインナの接合フランジに陥没して形成し、前記カウルトップアウタの接合フランジを平板状として、前記ビードが設けられた部位を、尖塔先端を車体前方へ向けた錐形状にした請求項2に記載の車両用カウル構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−286332(P2009−286332A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−142888(P2008−142888)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】