説明

車体前部構造

【課題】ダッシュボードの剛性を高めることができる車体前部構造を提供する。
【解決手段】車体前部構造10は、ダッシュボードロア21にダッシュボードアッパ22を設けることで上向き開口部23が形成され、上向き開口部の車体前方側に左右のストラットタワー27,28が設けられ、左右のストラットタワーが左右のタワーバー31,32でダッシュボードアッパに連結されている。この車体前部構造10は、上向き開口部内で、かつ、左右のタワーバー間に設けられた箱状の補強部材25を備えている。箱状の補強部材は、車体前後方向に延びる補強ビード78を車幅方向に複数個有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サスペンションのダンパ(ストラット)がストラットタワーで支えられ、ストラットタワーがタワーバーでダッシュボードアッパに連結された車体前部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車体前部構造のなかには、サスペンションのダンパ(ストラット)がストラットタワーで支えられ、ストラットタワーにダンパを介して車輪が支えられ、ストラットタワーにタワーバーの前端部を連結するとともにタワーバーの後端部をダッシュボードに連結したものがある。
この車体前部構造によれば、車輪から入力(作用)した荷重をストラットタワーからタワーバーを経てダッシュボードに伝えて荷重を支えることが可能である(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−171672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、タワーバーを経てダッシュボードに伝わった荷重を、ダッシュボードから車体後方に効率よく伝える(分散させる)ために、ダッシュボードの剛性を高めることが好ましい。
【0005】
本発明は、ダッシュボードの剛性を高めることができる車体前部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、ダッシュボードロアにダッシュボードアッパを設けることで上向き開口部が形成され、前記上向き開口部の車体前方側にダンパを支える左右のストラットタワーが設けられ、左右のストラットタワーが左右のタワーバーで前記ダッシュボードアッパに連結された車体前部構造であって、前記上向き開口部内で、かつ、左右のタワーバー間に設けられた箱状の補強部材を備え、前記箱状の補強部材は、車体前後方向に延びる補強ビードを車幅方向に複数個有することを特徴とする。
【0007】
請求項2は、前記補強部材のうち補強ビードの稜線を除く部位に穴が形成されたことを特徴とする。
【0008】
ここで、箱状の補強部材に複数の補強ビードが設けられることで稜線が形成される。稜線は、長手方向に作用する圧縮荷重に対して剛性の強い部位である。
よって、稜線は、左右のタワーバーを経てダッシュボードアッパに伝わった荷重を車体後方に効率よく伝える役割を果たす。
【0009】
一方、ダッシュボードロアおよびダッシュボードアッパで形成した上向き開口部は、ダッシュボードアッパへ雨水を分離・排水し、空調用の外気(空気)を導入する部位である。
よって、空調用の外気(空気)を好適に導入して雨水を排水するために、箱状の補強部材に穴を形成することが好ましい。
【0010】
そこで、請求項2において、補強部材のうち、補強ビードの稜線を除く部位に穴を形成した。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明では、上向き開口部内で、かつ、左右のタワーバー間に箱状の補強部材を設けた。そして、箱状の補強部材に複数の補強ビードを設けた。
補強部材を箱状とすることで、補強部材の剛性を高めることができる。さらに、補強部材に複数の補強ビードを設けることで、補強部材の剛性を一層高めることができる。
これにより、左右のタワーバーを経てダッシュボードアッパに伝わった荷重を、箱状の補強部材で車体後方に一層効率よく伝える(分散させる)ことができる。
【0012】
また、補強部材を箱状とすることで、一枚のプレートからプレス成形で補強部材を形成することができる。さらに、複数の補強ビードをプレス成形時に同時に成形することができる。
これにより、補強部材を一部材で形成できるので、部品点数を抑えることが可能になり、補強部材のコストを抑えることができる。
【0013】
請求項2に係る発明では、補強部材のうち、補強ビードの稜線を除く部位に穴を形成した。
補強ビードの稜線を除く部位に穴を形成することで、補強ビード(すなわち、補強部材)の剛性を確保するとともに、空調用の外気(空気)を穴から導入することができる。
これにより、補強部材の剛性と、エアコン用の空調とのバランスを容易に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る車体前部構造(実施例1)を示す斜視図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】図2の3部拡大図である。
【図4】図1の4部拡大図である。
【図5】図4の車体前部構造を示す分解斜視図である。
【図6】実施例1に係る車体前部構造に荷重が作用した例を説明する図である。
【図7】本発明に係る補強部材(実施例2)を示す分解斜視図である。
【図8】実施例2に係る補強部材で荷重を伝える例や外気を導入する例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向にしたがい、前側をFr、後側をRr、左側をL、右側をRとして示す。
【実施例1】
【0016】
実施例1に係る車体前部構造10について説明する。
図1に示すように、車体前部構造10は、車体前後方向に向けて延出された左右のフロントサイドフレーム11,12と、左フロントサイドフレーム11の上方に設けられた左アッパメンバー13と、右フロントサイドフレーム12の上方に設けられた右アッパメンバー14と、左フロントサイドフレーム11および左アッパメンバー13に設けられた左ホイールハウス15と、右フロントサイドフレーム12および右アッパメンバー14に設けられた右ホイールハウス16とを備えている。
【0017】
また、車体前部構造10は、左右のフロントサイドフレーム11,12の基部側に設けられたダッシュボードロア21と、ダッシュボードロア21の上部に設けられたダッシュボードアッパ22と、ダッシュボードロア21およびダッシュボードアッパ22間の上向き開口部23内に設けられた箱状の補強部材25と、補強部材25の前方においてダッシュボードアッパ22に設けられた取付ブラケット26と、取付ブラケット26の左端部および左ホイールハウス15の左ストラットタワー27に連結された左タワーバー31と、取付ブラケット26の右端部および右ホイールハウス16の右ストラットタワー28に連結された右タワーバー32とを備えている。
【0018】
左右のホイールハウス15,16は、頂部に左右のストラットタワー27,28がそれぞれ設けられている。
左ストラットタワー27に、左ダンパ34(すなわち、左ストラット)の上端部34aが設けられている。
そして、左ダンパ34の下端部34bにナックル(図示せず)などを介して左前輪37が支持されている。
【0019】
また、右ストラットタワー28に、右ダンパ35(すなわち、右ストラット)の上端部35aが設けられている。
そして、右ダンパ35の下端部35bにナックル(図示せず)などを介して右前輪38が支持されている。
【0020】
図2、図3に示すように、ダッシュボードロア21の上部42にダッシュボードアッパ22を設けることで、ダッシュボードロア21の上部42およびダッシュボードアッパ22で上向き開口部23が形成されている。
【0021】
ダッシュボードロア21は、エンジンルーム44および車室45を仕切る鉛直壁部41と、鉛直壁部41の上辺に設けられた上部42とを有している。
【0022】
上部42は、鉛直壁部41の上辺から車体後方に向けて水平に折り曲げられた第1水平部51と、第1水平部51の後辺から車体後方に向けて上り勾配に折り曲げられた第1傾斜壁52と、第1傾斜壁52の後辺から車体後方に向けて水平に折り曲げられた第2水平部53と、第2水平部53の後辺から車体後方に向けて上り勾配に折り曲げられた第2傾斜壁54と、第2傾斜壁54の後辺から車体後方に向けて水平に折り曲げられた第3水平部55とを有している。
【0023】
第3水平部55にはウインドシールドロア57が設けられている。
ウインドシールドロア57は、フロント窓枠の下部を構成し、フロント窓ガラス(図示せず)の下辺を支える部材である。
【0024】
ダッシュボードアッパ22は、第1水平部51に後半部61aが設けられた底部61と、底部61の後辺から車体後方に向けて上り勾配に折り曲げられた後傾斜壁部62と、底部61の前辺から略鉛直に折り曲げられた前壁部63と、前壁部63の上辺から車体前方に向けて折り曲げられた前フランジ64とを有する。
【0025】
ダッシュボードアッパ22の底部61のうち後半部61aが上部42の第1水平部51に載置された状態で接合されている(設けられている)。
さらに、ダッシュボードアッパ22の後傾斜壁部62が上部42の第1傾斜壁52に接合されている(設けられている)。
【0026】
これにより、ダッシュボードアッパ22の上部42(具体的には、第1傾斜壁52、第2水平部53および第2傾斜壁54)およびダッシュボードアッパ22で上向きに開口した溝状の上向き開口部23が形成されている。
すなわち、上向き開口部23は、上方に開口24が形成された上向きの溝部である。
【0027】
図4、図5に示すように、上向き開口部23内において、上向き開口部23の車幅方向中央に箱状の補強部材25が設けられている(図1も参照)。
箱状の補強部材25は、略矩形状に形成された補強底部71と、補強底部71の前辺に設けられた補強前壁部72と、補強底部71の後辺に設けられた補強後壁部73と、補強底部71の左辺に設けられた補強左壁部74と、補強底部71の右辺に設けられた補強右壁部75とを有している。
【0028】
補強部材25は、補強底部71、補強前壁部72、補強後壁部73、補強左壁部74および補強右壁部75で箱状に形成されている。補強部材25を箱状に形成することで補強部材25の剛性を高めることができる。
【0029】
この補強部材25は、上向き開口部23の車幅方向中央において、補強前壁部72が前壁部63に溶接(スポット溶接)で設けられ、補強後壁部73が第1傾斜壁52に溶接(スポット溶接)で設けられている(図3も参照)。
【0030】
補強底部71は、複数個の補強ビード78を有している。
補強ビード78は、上方に向けて隆起するように形成されることで頂部78aを有している。
この補強ビード78は、補強前壁部72から補強後壁部73まで車体前後方向に延出されている。
【0031】
すなわち、補強ビード78の前端部は補強前壁部72に連結され、補強ビード78の後端部は第1傾斜壁52に連結されている。
これらの補強ビード78は、車幅方向に所定間隔をおいて設けられている。
補強底部71に複数の補強ビード78を設けることで、補強部材25の剛性を一層高めることができる。
【0032】
このように、補強部材25を箱状とし、かつ、補強底部71に補強ビード78を形成した。
補強部材25を箱状とすることで、補強部材25を一枚のプレートからプレス成形で形成することができる。
【0033】
また、補強底部71に複数の補強ビード78を形成することで、複数の補強ビード78をプレス成形時に同時に成形することができる。
これにより、剛性の高い補強部材25を一部材で形成できるので、部品点数を抑えることができる。
【0034】
箱状の補強部材25内には左右のワイパ支持ブラケット81が設けられている。
ワイパ支持ブラケット81は、ブラケット本体82にナット83が設けられた部材である。
ブラケット本体82は、前片82aがダッシュボードアッパ22の前フランジ64に溶接(スポット溶接)で設けられ、後片82bが補強ビード78の頂部78aに設けられている。
ナット83にワイパ(図示せず)がボルト止めされている。
【0035】
補強部材25の前方においてダッシュボードアッパ22に取付ブラケット26が設けられている。
取付ブラケット26は、ダッシュボードアッパ22の前壁部63のうち補強部材25の前方に相当する部位に設けられるとともに、車幅方向に延びるように略水平に設けられている。
【0036】
この取付ブラケット26は、左端部に左取付部26aが設けられ、右端部に右取付部26bが設けられている。
左取付部26aは、左タワーバー31の後端部31bがボルト止めされる部位である。
右取付部26bは、右タワーバー32の後端部32bがボルト止めされる部位である。
【0037】
左右の取付部26a,26bを取付ブラケット26に一体形成し、取付ブラケット26を前壁部63(具体的には、補強部材25に相当する部位)に設けた。
よって、前壁部63のうち補強部材25に相当する部位を取付ブラケット26で補強することができる。
【0038】
図1、図2に示すように、取付ブラケット26の車体前方側(すなわち、上向き開口部23の車体前方側)に左右のストラットタワー27,28が設けられている。
左ストラットタワー27に左タワーバー31の前端部31aがボルト85…で取り付けられている。
また、取付ブラケット26の左取付部26aに左タワーバー31の後端部31bがボルト86…で取り付けられている。
【0039】
すなわち、左ストラットタワー27は、左タワーバー31で取付ブラケット26の左取付部26aに連結されている。
この状態で、左タワーバー31は、図2に示すように略水平に設けられている。
図4に示すように、取付ブラケット26の左取付部26aは、箱状の補強部材25の左端部25aに相当する部位に設けられている。
【0040】
図1、図4に示すように、右ストラットタワー28に右タワーバー32の前端部32aがボルト87…で取り付けられている。
また、取付ブラケット26の右取付部26bに右タワーバー32の後端部32bがボルト88…で取り付けられている。
【0041】
すなわち、右ストラットタワー28は、右タワーバー32で取付ブラケット26の右取付部26bに連結されている。
この状態で、右タワーバー32は、左タワーバー31と同様に、略水平に設けられている。
図4に示すように、取付ブラケット26の右取付部26bは、箱状の補強部材25の右端部25bに相当する部位に設けられている。
【0042】
以上説明したように、取付ブラケット26の左取付部26aが補強部材25の左端部25aに相当する部位に設けられるとともに、取付ブラケット26の右取付部26bが補強部材25の右端部25bに相当する部位に設けられている。
【0043】
よって、左右の取付部26a,26b(すなわち、左右のタワーバー31,32)間に補強部材25が設けられている。
あるいは、左右の取付部26a,26b(すなわち、左右のタワーバー31,32)間から左右の端部25a,25bが僅かに突出した位置に補強部材25が設けられている。
【0044】
つぎに、左右の車輪37,38から入力した荷重を左右のタワーバー31,32で車体後方に伝える例を図6に基づいて説明する。なお、車体前部構造10は略左右対称の構成なので図6においては左側について説明して右側の説明を省略する。
【0045】
図6(a)に示すように、路面88から左前輪37に作用する荷重F1が左ダンパ34を経て左ストラットタワー27に荷重F2として伝えられる。
左ストラットタワー27に伝えられた荷重F2は、左タワーバー31に荷重F3として伝えられる。
左タワーバー31に伝えられた荷重F3は、左タワーバー31を経て取付ブラケット26の左取付部26aに伝えられる。
【0046】
図6(b)に示すように、取付ブラケット26の左取付部26aに伝えられた荷重F3は、ダッシュボードアッパ22の前壁部63を経て補強部材25の左端部25aに伝えられる。
【0047】
補強部材25は、図5に示すように、補強底部71、補強前壁部72、補強後壁部73、補強左壁部74および補強右壁部75で箱状に形成されている。補強部材25を箱状に形成することで補強部材25の剛性を高めることができる。
よって、補強部材25の左端部25aに伝えられた荷重F3は、補強部材25の全域に荷重F4として良好に分散される。
【0048】
この補強部材25には、補強底部71に複数の補強ビード78が設けられている。
これにより、補強部材25の全域に良好に分散された荷重F4を、複数の補強ビード78を経て車体後方に効率よく伝えることができる。
【0049】
また、左右の取付部26a,26bは、取付ブラケット26に一体形成されている。そして、取付ブラケット26は、前壁部63(具体的には、補強部材25に相当する部位)に設けられている。
【0050】
よって、前壁部63のうち補強部材25に相当する部位は、取付ブラケット26で補強されている。
これにより、補強部材25の左端部25aに伝えられた荷重F3を、補強部材25の全域に荷重F4として一層良好に分散することができる。
【実施例2】
【0051】
実施例2に係る箱状の補強部材90について説明する。なお、実施例2の補強部材90において実施例1の補強部材25の構成部材と同一類似の部材については同じ符号を付して説明を省略する。
【0052】
図7に示すように、箱状の補強部材90は、補強部材90のうち補強ビード78…の稜線79…を除く部位に穴部(穴)94…が形成されたもので、その他の構成は実施例1の補強部材25と同様である。
【0053】
ここで、箱状の補強部材90は補強底部71に複数の補強ビード78が設けられている。
補強ビード78は、上方に向けて隆起するように形成されることで頂部78aを有している。よって、補強底部71に補強ビード78を設けることで、補強底部71に稜線79…が形成される。稜線79は、長手方向(車体前後方向)に作用する圧縮荷重に対して剛性の強い部位である。
【0054】
これにより、図8に示すように、稜線79は、左右のタワーバー31,32を経てダッシュボードアッパ22の前壁部63に伝わった荷重F3(具体的には、補強部材90で分散した荷重F4(図6(b)参照))を車体後方に効率よく伝える役割を果たす。
【0055】
一方、ダッシュボードロア21およびダッシュボードアッパ22で形成した上向き開口部23は、ダッシュボードアッパ22へ雨水を分離・排水し、空調用の外気(空気)を導入する部位である。
よって、空調用の外気(空気)を好適に導入して雨水を排水するために、箱状の補強部材90に穴部94…を形成することが好ましい。
【0056】
そこで、補強部材90の補強底部71のうち、複数の補強ビード78の稜線79…を除く部位に複数の穴部(穴)94を形成した。
稜線79…を除く部位は、補強ビード78の頂部78a(図7参照)も含む。
【0057】
補強部材90の補強底部71のうち稜線79…を除く部位に複数の穴部94…を形成することで、補強ビード78…(すなわち、補強部材90)の剛性を確保するとともに、空調用の外気(空気)を穴部94…から矢印Aの如く導入することができる。
これにより、補強部材90の剛性と、エアコン用の空調とのバランスを容易に確保することができる。
【0058】
なお、本発明に係る車体前部構造10は、前述した実施例1,2に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例1,2では、補強ビードを上方に向けて隆起するように形成したが、これに限らないで、補強ビードを下方に向けて隆起(膨出)するように形成することも可能である。
【0059】
また、前記実施例1,2で示した箱状の補強部材25,90、ダッシュボードロア21、ダッシュボードアッパ22、上向き開口部23、左ストラットタワー27、右ストラットタワー28、左タワーバー31、右タワーバー32、補強ビード78、稜線79および穴部94などの形状は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明の車体前部構造は、ダンパ(ストラット)がストラットタワーで支えられ、ストラットタワーがタワーバーでダッシュボードアッパに連結された自動車への適用に好適である。
【符号の説明】
【0061】
10…車体前部構造、25,90…箱状の補強部材、21…ダッシュボードロア、22…ダッシュボードアッパ、23…上向き開口部、27…左ストラットタワー、28…右ストラットタワー、31…左タワーバー、32…右タワーバー、34…左ダンパ(左ストラット)、35…右ダンパ(右ストラット)、78…補強ビード、79…稜線、94…穴部(穴)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダッシュボードロアにダッシュボードアッパを設けることで上向き開口部が形成され、前記上向き開口部の車体前方側にダンパを支える左右のストラットタワーが設けられ、左右のストラットタワーが左右のタワーバーで前記ダッシュボードアッパに連結された車体前部構造であって、
前記上向き開口部内で、かつ、左右のタワーバー間に設けられた箱状の補強部材を備え、
前記箱状の補強部材は、車体前後方向に延びる補強ビードを車幅方向に複数個有することを特徴とする車体前部構造。
【請求項2】
前記補強部材のうち補強ビードの稜線を除く部位に穴が形成されたことを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−247743(P2010−247743A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−100984(P2009−100984)
【出願日】平成21年4月17日(2009.4.17)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】