説明

車体構造

【課題】盗難を目的としたオープナーの操作を効果的に防止する。
【解決手段】車体に形成された側面開口部の前縁部に沿って設置されたヒンジピラー3と、このヒンジピラー3にヒンジ結合されて上記側面開口部を開閉するサイドドア1と、車体に設けられた開閉リッドとを有する車体構造において、上記サイドドア1を閉止状態に施錠する施錠機構と、この施錠機構の施錠解除操作を拘束する解錠拘束機構と、上記開閉リッドを開放操作するオープナー18とを備え、このオープナー18を、閉止状態に保持されたサイドドア1と、上記側面開口部の周縁部とにより挟まれた空間部内に配設した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体に形成された側面開口部を開閉するサイドドアと、車体に設けられた開閉リッドとを有する車体構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に示されるように、物品収納ボックス等の開閉蓋操作手段としてのオープナーをインストルメントパネルやコンソールボックス等に配設する必要をなくしてインストルメントパネルやコンソールボックス等の外観が悪化するのを防止するとともに、自動車の走行中にオープナーが誤操作されるのを防止することを目的として、自動車のドア用開口を構成するピラー部に凹部を形成し、この凹部内に上記オープナーを収納配置することが行われている。
【特許文献1】特開平5−105111号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に開示されているように自動車のピラー部に形成された凹部内に上記オープナーを配設した場合には、このオープナーをインストルメントパネルやコンソールボックス等に配設した場合のように外観が悪化することがないとともに、自動車の走行中に乗員がオープナーを誤って操作するという事態の発生を防止することが可能である。しかし、停車時に乗員が自動車から離れた場合に、盗難を目的としてサイドウインドが破壊されてサイドドアが開放操作されると、上記凹部内に配置されたオープナーを操作することが可能となり、上記物品収納ボックス等の開閉蓋操作を阻止することができないという問題があった。
【0004】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、盗難を目的としたオープナーの操作を効果的に防止することができる車体構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、車体に形成された側面開口部を開閉するサイドドアと、車体に設けられた開閉リッドとを有する車体構造において、上記サイドドアを閉止状態に施錠する施錠機構と、この施錠機構の施錠解除操作を拘束する解錠拘束機構と、上記開閉リッドを開放操作するオープナーとを備え、このオープナーを、閉止状態に保持されたサイドドアと、上記側面開口部の周縁部とにより挟まれた空間部内に配設したものである。
【0006】
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の車体構造において、車体に形成された側面開口部の前縁部に沿って設置されたヒンジピラーと、このヒンジピラーにヒンジ結合されて上記側面開口部を開閉するサイドドアと、このサイドドアの閉止時に、その車内側周縁部と上記ヒンジピラーとの間をシールするインナシール材と、サイドドアの車外側周縁部と上記ヒンジピラーとの間をシールするアウタシール材とを備え、このインナシール材とアウタシール材との間に上記オープナーを配設したものである。
【0007】
請求項3に係る発明は、上記請求項2に記載の車体構造において、運転席側に配設されたサイドドアがヒンジ結合されるヒンジピラーの後壁部に上記オープナーを配設したものである。
【0008】
請求項4に係る発明は、上記請求項2または3に記載の車体構造において、ボンネットフードからなる開閉リッドを開閉操作する上記オープナーと、ボンネットフードを閉止状態に保持するロック機構とを連結するレリーズケーブルを備え、上記ヒンジピラーのアウタパネルおよびインナパネルに上記レリーズケーブルの挿通孔をそれぞれ形成するとともに、これらの挿通孔を介してダッシュパネルとインストルメントパネルとの間に導入させた上記レリーズケーブルを、エンジンルーム内に導入させるように配策したものである。
【0009】
請求項5に係る発明は、上記請求項4に記載の車体構造において、上記ヒンジピラーのアウタパネルおよびインナパネルにそれぞれ形成された両挿通孔の設置部間を連結する連結管を備えたものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明によれば、乗員が車両から離れる際に、上記解錠拘束機構により施錠機構の施錠解除操作を拘束してスーパロック状態とすることにより、盗難を目的としてサイドドアのサイドウインドが破壊された場合においても、サイドドアが開放操作されるのを防止できるため、上記サイドドアと側面開口部の周縁部との間に配設されたオープナーが不測に操作されるという事態の発生を確実に防止することができる。したがって、エンジンルーム内に配設されたイモビライザー機能を有するコンピュータユニットにアクセスしてエンジンが不当に作動される等により、車両が盗難に遭うこと等を効果的に防止できるという利点がある。
【0011】
請求項2に係る発明によれば、サイドドアの閉止時に、その車内側周縁部と上記ヒンジピラーの間をシールするインナシール材と、サイドドアの車外側周縁部と上記ヒンジピラーとの間をシールするアウタシール材とを備えた車両において、このインナシール材とアウタシール材との間に上記オープナーを配設したため、上記サイドドアを閉止状態することにより、既存のシール材を利用して上記オープナーの設置部を防塵・防水することができるため、特に電動オープナーを用いる場合に、これを効果的に保護できるという利点がある。
【0012】
請求項3に係る発明によれば、運転席側に配設されたサイドドアがヒンジ結合されるヒンジピラーの後壁部に上記オープナーを配設したため、運転席に着座した運転者がサイドドアを開放した状態で手を伸ばすことにより上記オープナーを容易に操作できるとともに、上記側面開口部の後縁部と、閉止状態に保持されたサイドドアとにより挟まれた空間部内に上記オープナーを配設した場合のように、このオープナーがサイドドアの開放時に目立つ状態で露出して見栄えが悪くなるという事態を生じることがないという利点がある。
【0013】
請求項4に係る発明によれば、エンジンルームの上面部を覆う上記ボンネットフードからなる開閉リッドを開閉操作する上記オープナーと、ボンネットフードを閉止状態に保持するロック機構とを連結するレリーズケーブルを備えた車両において、上記ヒンジピラーのアウタパネルおよびインナパネルに形成された挿通孔を挿通してダッシュパネルとインストルメントパネルとの間に導入されたレリーズケーブルを、上記ダッシュパネルを貫通させてエンジンルーム内に導入させるように配策したため、上記レリーズケーブルが外部に露出するのを防止できるとともに、盗難を目的として上記レリーズケーブルが切断されるのを防止し、これによって上記ボンネットフードが開放操作されるという事態の発生を効果的に防止することができる。
【0014】
請求項5に係る発明によれば、ヒンジピラーのアウタパネルおよびインナパネルにそれぞれ形成された両挿通孔の設置部間を連結する連結管を設けた構造としたため、盗難を目的として上記レリーズケーブルが切断されるのを、より効果的に防止できるとともに、上記ヒンジピラーのアウタパネルおよびインナパネルに上記挿通孔が形成されることに起因したヒンジピラーの強度低下を効果的に防止できるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1〜図3は、本発明に係る車体構造の実施形態を示している。この車体の側面部には、サイドドア1により開閉される側面開口部2が形成されるとともに、その前縁部に沿ってヒンジピラー3が設置され、このヒンジピラー3に上記サイドドア1の前端部がヒンジ結合されている。また、上記車体の前部上面には、ボンネットフード4からなる開閉リッドが設置されている。このボンネットフード4は、その後端部等に設けられたフードヒンジ(図示せず)を支点に揺動することにより、エンジンルールの上面を開閉可能に設置されている。
【0016】
上記ヒンジピラー3は、前後両端部に設けられたフランジ部5,6が互いに溶接されることにより、上下方向に延びる閉断面を構成するアウタパネル7およびインナパネル8を有し、このインナパネル8の車体内方側には、カウルサイドトリム9が配設されている。また、上記ヒンジピラー3の後端フランジ部6には、上記サイドドア1の閉止時にその車内側周縁部、具体的には、ドア本体10の車体内方側に配設されたドアトリム材11の前端面に当接することにより、上記サイドドア1の車内側周縁部とヒンジピラー3との間をシールするインナシール材(ウエザーストリップ)12が取り付けられている。
【0017】
上記ヒンジピラー3のアウタパネル7には、前壁部13と外壁部14と後壁部15とが設けられるとともに、この外壁部14には、上記サイドドア1の揺動支点となるドアヒンジ16が固定されている。また、上記サイドドア1のドア本体10を構成するインナパネルの前壁面からなるサイドドア1の車外側周縁部には、サイドドア1の閉止時に上記ヒンジピラー3の後壁部15に当接することにより、上記サイドドア1の車外側周縁部とヒンジピラー3との間をシールするアウタシール材(ウエザーストリップ)17が取り付けられている。
【0018】
さらに、運転席(図示せず)側に位置するヒンジピラー3の後壁部、つまり上記アウタパネル7の後壁部15には、上記ボンネットフード4を開放操作するオープナー18が上記インナシール材12とアウタシール材17との間に設置されている。また、エンジンルーム内の前端部には、上記ボンネットフード4を閉止状態に保持するフードロックからなるロック機構19が設けられるとともに、このロック機構19とオープナー18とを連結するようにレリーズケーブル20が配策されている。
【0019】
そして、上記オープナー18の操作力が、レリーズケーブル20を介してロック機構19に伝達され、このロック機構19のロックが解除されることにより、上記ボンネットフード4の開放操作が許容されるようになっている。上記オープナー18は、図3に示すように、支持軸21を支点として揺動可能に支持された操作ハンドル22を有し、この操作ハンドル22の揺動操作に応じて上記レリーズケーブル20が引っ張られることにより、ロック機構19のレリーズレバー(図示せず)が駆動されて、そのロック状態が解除されるようになっている。
【0020】
上記ヒンジピラー3を構成するアウタパネル7の後壁部15およびインナパネル8には、上記レリーズケーブル20の挿通孔23,24がそれぞれ形成されるとともに、これらの挿通孔23,24の設置部を連結する丸パイプ材等からなる連結管25が上記ヒンジピラー3内に配設されている。そして、上記レリーズケーブル20は、ヒンジピラー3の挿通孔23,24および連結管25を挿通して、図1に示すようにダッシュパネル26とインストルメントパネル27との間に導入されるとともに、上記ダッシュパネル26を貫通してエンジンルーム内に導入されるように配策されることにより、その先端部が上記ロック機構19に接続されている。
【0021】
また、上記車両には、図4および図5に示すように、図外のキーにより操作されるキーシリンダ31と、このキーシリンダ31にロッド32を介して連結されたロックリンク33を有する施錠機構34と、上記ロックリンク33にロッド35を介して連結された空振り機構36と、この空振り機構36にロッド37を介して連結されたインナロックノブ38と、上記空振り機構36を駆動するスーパロックアクチュエータ39とが設けられている。このスーパロックアクチュエータ39は、図外のキーによるキーシリンダ31の所定操作が行われたこと等を検出して上記空振り機構36をスーパロック状態とすることにより、上記ロックリンク33とインナロックノブ38との連結を遮断するものであり、上記空振り機構36とスーパロックアクチュエータ39とで、上記インナロックノブ38を使用した上記施錠機構34のロック解除操作(施錠解除操作)を拘束する解錠拘束機構40が構成されている。
【0022】
上記のように車体に形成された側面開口部2を開閉するサイドドア1と、車体に設けられたボンネットフード4からなる開閉リッドとを有する車体構造において、上記サイドドア1を閉止状態に施錠する施錠機構34と、この施錠機構34の施錠解除操作を拘束する上記空振り機構36およびスーパロックアクチュエータ39からなる解錠拘束機構40と、上記ボンネットフード4を開放操作するオープナー18とを備え、このオープナー18を、閉止状態に保持されたサイドドア1と、上記側面開口部2の周縁部とにより挟まれた空間部内に配設したため、盗難を目的とした上記オープナー18の操作を防止して効果的に盗難の発生を効果的に防ぐことできるという利点がある。
【0023】
すなわち、乗員が車両から離れる際に、上記解錠拘束機構40により施錠機構34の施錠解除操作を拘束してスーパロック状態とすることにより、盗難を目的としてサイドドア1のサイドウインドが破壊された場合においても、上記インナロックノブ38を使用したサイドドア1の開放操作を防止できるため、上記サイドドア1と、側面開口部2の周縁部である上記ヒンジピラー3との間に配設されたオープナー18が不測に操作されるという事態の発生を確実に防止することができる。したがって、エンジンルーム内に配設されたイモビライザー機能を有するコンピュータユニットにアクセスしてエンジンが不当に作動される等により、車両が盗難に遭うこと等を効果的に防止できるという利点がある。
【0024】
また、上記実施形態に示すように、車体に形成された側面開口部2の前縁部に沿って設置されたヒンジピラー3と、このヒンジピラー3にヒンジ結合されて上記側面開口部2を開閉するサイドドア1とを備えるとともに、サイドドア1の閉止時に、その車内側周縁部と上記ヒンジピラー3との間をシールするインナシール材12と、サイドドア1の車外側周縁部と上記ヒンジピラー3との間をシールするアウタシール材17とが設けられた車両において、このインナシール材12とアウタシール材17との間に上記オープナー18を配設した場合には、上記サイドドア1を閉止状態とすることにより、既存のシール材12,17を利用して上記オープナー18の設置部を防塵・防水することができるため、特に電動オープナーを用いる場合に、これを効果的に保護できるという利点がある。
【0025】
特に、上記実施形態に示すように、運転席側に配設されたサイドドア1がヒンジ結合されるヒンジピラー3の後壁部15に上記オープナー18を配設した場合には、運転席に着座した運転者がサイドドア1を開放した状態で手を伸ばすことにより上記オープナー18を容易に操作できるという利点がある。しかも、上記側面開口部2の後縁部と、閉止状態に保持されたサイドドア1とにより挟まれた空間部内に上記オープナー18を配設した場合のように、このオープナー18がサイドドア1の開放時に目立つ状態で露出して見栄えが悪くなるという事態を生じることがないという利点がある。
【0026】
さらに、上記実施形態に示すように、エンジンルームの上面部を覆う上記ボンネットフード4からなる開閉リッドを開閉操作する上記オープナー18と、ボンネットフード4を閉止状態に保持するロック機構19とを連結するレリーズケーブル20を備えた車両において、上記ヒンジピラー3のアウタパネル7およびインナパネル8に上記レリーズケーブル20の挿通孔23,24をそれぞれ形成するとともに、上記レリーズケーブル20を、これらの挿通孔23,24を介してダッシュパネル26とインストルメントパネル27との間に導入させるとともに、上記ダッシュパネル26を貫通させてエンジンルーム内に導入させるように配策した場合には、上記レリーズケーブル20が外部に露出するのを防止できるという利点がある。したがって、盗難を目的として上記レリーズケーブル20が切断されるのを防止し、これによって上記ボンネットフード4が開放操作されるという事態の発生を効果的に防止することができる。
【0027】
特に、上記実施形態に示すように、ヒンジピラー3のアウタパネル7およびインナパネル8にそれぞれ形成された両挿通孔23,24の設置部間を連結する連結管25を設けた構造とした場合には、盗難を目的として上記レリーズケーブル20が切断されるのを、より効果的に防止できるとともに、上記ヒンジピラー3のアウタパネル7およびインナパネル8に両挿通孔23,24が形成されることに起因したヒンジピラー3の強度低下を効果的に防止できるという利点がある。
【0028】
上記ヒンジピラー3のアウタパネル7およびインナパネル8に上記レリーズケーブル20の挿通孔23,24をそれぞれ形成するとともに、これらの挿通孔23,24を介してダッシュパネル26とインストルメントパネル27との間に上記レリーズケーブル20を導入させるように構成された上記実施形態に代え、図6に示すように、ヒンジピラー3のインナパネル8に設けられた後壁部41、つまり車内側に位置するヒンジピラー3の後壁部41にオープナー18を設置することにより、このヒンジピラー3を貫通させることなく、上記ダッシュパネル26とインストルメントパネル27との間にレリーズケーブル20を配策するように構成してもよい。なお、図6において、42は、レリーズケーブル20の基端部を保護するプロテクターである。
【0029】
また、図7に示すように、上記レリーズケーブル20を、ヒンジピラー3に形成された挿通孔43,44および連結管45を介してフロントフェンダー46とホイールハウスエプロン47との間に導入するとともに、その前方部からエンジンルーム内に上記レリーズケーブル20を導入するように配策し、その前端部を上記フードロックからなるロック機構19に接続するように構成してもよい。このように構成した場合には、盗難を目的として上記レリーズケーブル20が切断されるのを、さらに効果的に防止できるという利点がある。
【0030】
なお、上記実施形態では、ボンネットフード4からなる開閉リッドのオープナー18を、閉止状態に保持されたサイドドア1と、上記側面開口部2の周縁部とにより挟まれた空間部内に配設した例について説明したが、コンソールボックスリッドまたは給油リッド等からなる開閉リッドのオープナーを、閉止状態に保持されたサイドドア1と、上記側面開口部2の周縁部とにより挟まれた空間部内に配設した構造としてもよい。このように構成した場合には、上記コンソールボックスリッドまたは給油リッドが不測に開放操作されてコンソールボックス内の収容物が盗難されたり、燃料タンク内の燃料が盗難されたりするという事態の発生を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る車体構造の実施形態を示す平面断面図である。
【図2】本発明に係る車体構造の実施形態を示す斜視図である。
【図3】ヒンジピラーの具体的構成を示す平面断面図である。
【図4】施錠機構および解錠拘束機構の構成を示すブロック図である。
【図5】施錠機構および解錠拘束機構の具体的構成を示す説明図である。
【図6】本発明に係る車体構造の別の実施形態を示す図3相当図である。
【図7】本発明に係る車体構造のさらに別の実施形態を示す図1相当図である。
【符号の説明】
【0032】
1 サイドドア
2 側面開口部
3 ヒンジピラー
4 ボンネットフード(開閉リッド)
7 アウタパネル
8 インナピラー
12 インナシール
17 アウタシール
18 オープナー
20 レリーズケーブル
15,41 後壁部
34 施錠機構
40 解錠拘束機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に形成された側面開口部を開閉するサイドドアと、車体に設けられた開閉リッドとを有する車体構造において、上記サイドドアを閉止状態に施錠する施錠機構と、この施錠機構の施錠解除操作を拘束する解錠拘束機構と、上記開閉リッドを開放操作するオープナーとを備え、このオープナーを、閉止状態に保持されたサイドドアと、上記側面開口部の周縁部とにより挟まれた空間部内に配設したことを特徴とする車体構造。
【請求項2】
車体に形成された側面開口部の前縁部に沿って設置されたヒンジピラーと、このヒンジピラーにヒンジ結合されて上記側面開口部を開閉するサイドドアと、このサイドドアの閉止時に、その車内側周縁部と上記ヒンジピラーとの間をシールするインナシール材と、サイドドアの車外側周縁部と上記ヒンジピラーとの間をシールするアウタシール材とを備え、このインナシール材とアウタシール材との間に上記オープナーを配設したことを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の車体構造。
【請求項3】
運転席側に配設されたサイドドアがヒンジ結合されるヒンジピラーの後壁部に上記オープナーを配設したことを特徴とする請求項2に記載の車体構造。
【請求項4】
上記開閉リッドはエンジンルームの上面部を覆うボンネットフードであり、このボンネットフードを開閉操作する上記オープナーと、ボンネットフードを閉止状態に保持するロック機構とを連結するレリーズケーブルを備え、上記ヒンジピラーのアウタパネルおよびインナパネルに上記レリーズケーブルの挿通孔をそれぞれ形成するとともに、これらの挿通孔を介してダッシュパネルとインストルメントパネルとの間に導入させた上記レリーズケーブルを、エンジンルーム内に導入させるように配策したことを特徴とする請求項2または3に記載の車体構造。
【請求項5】
上記ヒンジピラーのアウタパネルおよびインナパネルにそれぞれ形成された両挿通孔の設置部間を連結する連結管を備えたことを特徴とする請求項4に記載の車体構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−224650(P2007−224650A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−48490(P2006−48490)
【出願日】平成18年2月24日(2006.2.24)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】