説明

車室内空調・燃料電池冷却装置

【課題】車室内空調・燃料電池冷却装置において、燃料電池を冷却するための冷却水と外気とを熱交換するためのラジエータが、外気の流れに対して、空調機能用の室外器よりも風下側に配置されていても、燃料電池の冷却水の冷却効果を高める。
【解決手段】冷房時においては、コンプレッサ11によって温度が上昇したのち室外器16に到る前の空調冷媒が水−冷媒熱交換器13に入り、また、燃料電池2を冷却したのちラジエータ42に到る前のFC冷却水(燃料電池用冷却水)が水−冷媒熱交換器13に入る。そして、水−冷媒熱交換器13において、空調冷媒からFC冷却水に熱が移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池を走行用駆動源とする車両に搭載され、車室内の空調機能を担うと共に、燃料電池を冷却する機能をも担う車室内空調・燃料電池冷却装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料電池を走行用駆動源とする燃料電池車両においては、燃料電池を好適な温度(例えば80℃)に維持することが求められており、このために、循環する冷却水を用いて燃料電池を冷却するようになっている。また、車両の車室内の空調機能を担う車室内空調装置が広く用いられている。
【0003】
燃料電池を冷却するための冷却水と外気とを熱交換するためのラジエータは、多くの場合、外気の流れに対して、空調機能用の室外器よりも風下側に配置されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような場合、外気は一旦室外器を通ってからラジエータに到達するので、ラジエータに到達した時の外気の温度は、室外器に到達する前の外気の温度よりも高くなってしまう。したがって、燃料電池の冷却水を充分冷却するために、ラジエータを大型化しなければならない。
【0005】
ラジエータを小型化する方法として、燃料電池から排出される水をラジエータに散布させ、水の顕熱、潜熱を利用することで、冷却性能を向上させるものが、特許文献2に提案されている。
【0006】
しかし、燃料電池の作動温度は80℃程度であるため、飽和蒸気圧が高く燃料電池から排出される水のほとんどが水蒸気であり、液水量は少ない。そのため、この方法によるラジエータ小型化効果は、小さい。
【特許文献1】特開2002−67708号公報
【特許文献2】特開2002−372385号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記点に鑑み、燃料電池を走行用駆動源とする車両に搭載され、車室内の空調機能を担うと共に、燃料電池を冷却する機能をも担う車室内空調・燃料電池冷却装置において、燃料電池を冷却するための冷却水と外気とを熱交換するためのラジエータが、外気の流れに対して、空調機能用の室外器よりも風下側に配置されていても、燃料電池の冷却水の冷却効果を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、燃料電池(2)を走行用駆動源とする車両に搭載される車室内空調・燃料電池冷却装置が、前記車両の車室内を冷房するための冷媒を流す第1の流路(10a〜10h)と、前記燃料電池を冷却するための冷却水を流す第2の流路(40a〜40i)と、前記第1の流路(10a〜10h)に配置され、前記冷媒を圧縮するコンプレッサ(11)と、前記第1の流路(10a〜10h)に配置され、前記コンプレッサ(11)によって温度が上昇した前記冷媒と外気との間の熱交換を行う室外器(16)と、前記第2の流路(40a〜40i)に配置され、前記冷却水と外気との間の熱交換を行うラジエータ(42)と、前記第1の流路(10a〜10h)において前記コンプレッサ(11)によって温度が上昇したのち前記室外器(16)に到る前の前記冷媒の熱を、前記第2の流路(40a〜40i)において前記燃料電池(2)を冷却したのち前記ラジエータ(42)に到る前の前記冷却水に、移動させる水−冷媒熱交換器(13)と、を備え、前記室外機(16)と前記ラジエータ(42)の熱交換に用いられる外気の流れに対して、前記室外機(16)は前記ラジエータ(42)よりも風上側に配置されている。
【0009】
このようになっていることで、水−冷媒熱交換器(13)が、コンプレッサ(11)によって温度上昇したのち室外器(16)に到る前の冷媒の熱を、冷却水に移す。したがって、室外器(16)に入る冷媒の温度が低くなるので、室外器(16)の放熱量が減少する。そのため、室外器(16)を薄型化することができる。室外器(16)を薄型化すると、室外器(16)を通る外気の量が増加する。外気の量が増加すると、室外器(16)を通ることによる外気の温度上昇量も低下するので、ラジエータ(42)に入る外気温度が下がる。したがって、燃料電池(2)の冷却水の冷却効果を高めることができ、その結果、ラジエータ(42)を小型化することができる。
【0010】
また、請求項2に記載のように、車室内空調・燃料電池冷却装置は、前記第1の流路(10a〜10h)に配置され、前記コンプレッサ(11)によって温度が上昇した前記冷媒の熱で前記車室内を暖房するための第1のヒータコア(12)と、前記第2の流路(40a〜40i)に配置されると共に、前記燃料電池(2)を冷却した後の前記冷却水の熱を用いて前記車室内を暖房するための第2のヒータコア(48)と、を備えていてもよい。
【0011】
この場合、前記第1のヒータコア(12)および前記第2のヒータコア(48)で前記車室内を暖房する際には、前記水−冷媒熱交換器(13)は、前記第2の流路(40a〜40i)において前記第2のヒータコア(48)の下流側となり、また、前記水−冷媒熱交換器(13)は、前記第1のヒータコア(12)において前記車室内を暖房したのちの前記冷媒の熱を、前記第2のヒータコア(48)において前記車室内を暖房したのちの前記冷却水に、移動させるようになっていてもよい。
【0012】
このようになっていることで、車室内を暖房する際にも、水−冷媒熱交換器(13)において、空調用の冷媒の熱が燃料電池(2)用の冷却水に移るので、車室内の暖房のために冷却水が過度に低くなってしまった場合でも、空調用の冷媒の余剰熱を回収することで、冷却水の温度を上昇させることができる。また、空調用の冷媒においては、暖房時の余剰熱を冷却水に渡すことで、室外器(16)を小型化したことによる空調効率悪化を防止することができる。
【0013】
また、請求項3に記載のように、車室内空調・燃料電池冷却装置は、前記第2の流路(40a〜40i)において前記冷却水を燃料電池(2)に戻すためのウォータポンプ(44)を備えていてもよい。そして、前記第2の流路(40a〜40i)は、分岐路(40d、40e、40f、40g)および復帰路(40i)を有し、前記分岐路(40d、40e、40f、40g)は、前記水−冷媒熱交換器(13)および前記第2のヒータコア(48)を通り、前記車室内を冷房する際には、前記燃料電池(2)を冷却した前記冷却水が分岐し、その一方が、前記分岐路(40d、40e、40f、40g)において、前記水−冷媒熱交換器(13)、前記第2のヒータコア(48)の順に通り、その後、前記冷却水の他方に合流し、前記車室内を暖房する際には、前記分岐路(40d、40e、40f、40g)のうち、前記水−冷媒熱交換器(13)および前記第2のヒータコア(48)を含む部分において、前記冷却水の一部が、冷房時とは逆方向に流れ、更に、当該一部の冷却水が、前記分岐路(40d、40e、40f、40g)から前記復帰路(40i)を経て前記ウォータポンプ44の吸入側まで導かれることで、残りの冷却水と合流することを特徴とするようになっていてもよい。
【0014】
このようになっていることで、第2の流路(40a〜40i)における燃料電池(2)の出口と、ウォータポンプ(44)の吸入口との間の圧力差を利用することで、冷房時に第2のヒータコア(48)および水−冷媒熱交換器(13)に冷却水を流すためのウォータポンプを別途設ける必要がなくなり、電力消費を抑えることができる。
【0015】
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の第1実施形態について説明する。図1に、本実施形態に係る車室内空調・燃料電池冷却装置1および燃料電池2の構成を示す。車両には、図1に示す車室内空調・燃料電池冷却装置1および燃料電池2が搭載されている。
【0017】
車室内空調・燃料電池冷却装置1は、車室内の空調機能と燃料電池を冷却する機能を実現する装置である。燃料電池2は、酸化剤ガスと燃料ガスを電気化学反応させて発電する電池であり、車両の走行用駆動源として機能する。
【0018】
この燃料電池2は、水素と酸素との電気化学反応を利用して電力を発生する。本実施形態では燃料電池2として固体高分子電解質型の燃料電池を用いており、基本単位となるセルが複数積層されて構成されている。なお、本発明は固体高分子電解質型以外の燃料電池にも適用可能である。
【0019】
燃料電池2では、以下の水素と酸素の電気化学反応が起こり発電する。なお、水素が本発明の燃料ガスに相当し、酸素(空気)が本発明の酸化剤ガスに相当している。
アノード(水素極) 2H→4H++4e-
カソード(酸素極) 4H++O+4e-→2H
全体 2H+O2→2H
燃料電池2は発電に伴い発熱する。このため、車室内空調・燃料電池冷却装置1は、冷却水(以下、FC冷却水という)を循環させることで、燃料電池2を冷却して作動温度が効率の良い温度(80℃前後)となるようにしている。FC冷却水としては、例えばエチレングリコール水溶液を用いることができる。
【0020】
車室内空調・燃料電池冷却装置1は、車両の車室内の冷房および暖房を行うための冷媒(以下、空調冷媒という)を流す空調用流路(第1の流路に相当する)と、燃料電池を冷却するためのFC冷却水を流すFC冷却用流路(第2の流路に相当する)とを有している。より具体的には、これら空調用流路およびFC冷却用流路を形成するための配管を有している。
【0021】
また、車室内空調・燃料電池冷却装置1は、空調用流路に配置されるコンプレッサ11、暖房用室内器12、シャット弁14、膨張弁15、室外器16、シャット弁17、シャット弁18、膨張弁19、冷房用室内器20を備えている。さらに車室内空調・燃料電池冷却装置1は、車室内空調・燃料電池冷却装置1は、FC冷却用流路に配置されるラジエータ42、三方弁43、ウォータポンプ44、三方弁45、シャット弁46、ウォータポンプ47、ヒータコア48を備えている。さらに車室内空調・燃料電池冷却装置1は、空調用流路およびFC冷却用流路の両方に配置された1つの水−冷媒熱交換器13を有している。さらに車室内空調・燃料電池冷却装置1は、車室内送風ファン31、外気導入ファン32、およびエアミックスドア33を備えている。
【0022】
さらに車室内空調・燃料電池冷却装置1は、車室内に供給される空調用空気が流れる送風路を構成する空調ケース30を備えている。空調ケース30内には、上述の車室内送風ファン31、暖房用室内器12、冷房用室内器20、ヒータコア48、およびエアミックスドア33が設けられている。
【0023】
コンプレッサ11は、空調用流路中の空調冷媒を吸入し、吸入した空調冷媒を圧縮して吐出する装置である。吐出された空調冷媒は、吸入前に比べて温度が上昇する。暖房用室内器12は、車室内に流入する空気と圧縮された空調冷媒との間の熱交換を行うことで、車室内に流入する空気を暖めるための熱交換器、すなわちヒータコアである。
【0024】
水−冷媒熱交換器13は、空調冷媒とFC冷却水との間で、温度の高い方から低い方へ熱を移す熱交換器である。シャット弁14、17、18、46は、開閉を切り替えることができる弁である。膨張弁15、19は、空調用流路中の空調冷媒を吸入し、吸入した空調冷媒を減圧して吐出する弁である。
【0025】
室外器16は、室外器16を通る外気(すなわち、車両の外部の空気)を用いて、その外気と空調冷媒との間で熱交換を行う熱交換器であり、車室内冷房時には空調冷媒を放熱させ、車室内暖房時には空調冷媒を吸熱させる。また、ラジエータ42は、ラジエータ42を通る外気を用いて、その外気とFC冷却水との間で熱交換を行うことで、FC冷却水を放熱させる熱交換器である。
【0026】
室外器16とラジエータ42は、熱交換に用いられる外気が流入する方向50に対して、直列配置となっている。より詳しくは、室外器16は、ラジエータ42よりも風上側に配置されている。したがって、外気は、室外器16を通った後にラジエータ42に到達する。
【0027】
冷房用室内器20は、車室内に流入する空気と減圧された空調冷媒との間の熱交換を行うことで、車室内に流入する空気を冷やすための熱交換器である。三方弁43、45は、3方でFC冷却水の流路に接続し、それら3方のうち任意の2方間でFC冷却水の流通が可能となるよう、開閉状態を変化させることができる弁である。
【0028】
ウォータポンプ44、47は、FC冷却用流路中のFC冷却水を積極的に吸入して吐出することでFC冷却水を圧送し、それによってFC冷却水の流速を速める装置である。ウォータポンプ44は、FC冷却水を燃料電池2に戻すための動力源として機能する。ヒータコア48は、車室内に流入する空気とFC冷却水との間の熱交換を行うことで、車室内に流入する空気を暖めるための熱交換器である。
【0029】
車室内送風ファン31は、車室内に空気を送るための送風機である。外気導入ファン32は、外気を室外器16からラジエータ42の方向50に流すためのファンである。エアミックスドア33は、車室内送風ファン31によって車室内に送られる空調用空気の通る経路を制御する開閉ドアである。
【0030】
ここで、暖房用室内器12、エアミックスドア33、ヒータコア48間の配置の関係について説明する。これら部材12、33、48は、車室内送風ファン31から車室内に流れ込む空調用空気に対して、上流から順に、エアミックスドア33、ヒータコア48、暖房用室内器12の順に、直列に配置されている。したがって、空調用空気がヒータコア48および暖房用室内器12を通る場合は、まず最初に空調用空気がヒータコア48を通り、ヒータコア48を通った後の空調用空気が、暖房用室内器12を通る。
【0031】
また、空調用流路は、流路10a〜10hを有している。流路10aは、コンプレッサ11の吐出側から室内器12まで延びている。流路10bは、室内器12から水−冷媒熱交換器13まで延びている。流路10cは、水−冷媒熱交換器13から延びて2つに分岐し、それぞれシャット弁14および膨張弁15まで延びている。流路10dは、シャット弁14および膨張弁15のそれぞれから延びて互いに合流し、合流後、室外器16まで延びている。
【0032】
流路10eは、室外器16から室内器20まで延びている。そして、流路10eの途上には、シャット弁18が配置されている。また、流路10eの途上であり、かつ、シャット弁18と室内器20との間には、膨張弁19が配置されている。
【0033】
また、流路10eの、室外器16とシャット弁18の間の位置から、コンプレッサ11の吸入側まで、流路10fが延びている。そして、流路10fの途上には、シャット弁17が配置されている。また、流路10hが、室内器20から、流路10fのうちシャット弁17とコンプレッサ11の間まで延びている。
【0034】
また、FC冷却用流路は、流路40a〜40iを有している。流路40aは、燃料電池2からラジエータ42まで延びている。流路40hは、ラジエータ42から三方弁43まで延びている。流路40bは、三方弁43から燃料電池2まで延びている。そして、流路40bの途上には、燃料電池2に向かってFC冷却水を圧送するウォータポンプ44が配置されている。
【0035】
また、流路40aの途上から、三方弁43まで、流路40cが配置されている。また、流路40bのうち、三方弁43とウォータポンプ44の間から、三方弁45まで、流路40iが延びている。また、三方弁45から流路40aの途上まで、流路40dが延びている。なお、流路40aと流路40dとの合流点は、流路40aと流路40cとの合流点よりも、燃料電池2側にある。
【0036】
また、流路40eが、三方弁45から出て、2つに分岐し、それぞれシャット弁46およびウォータポンプ47を通り、その後合流し、合流後、水−冷媒熱交換器13まで延びている。流路40fは、水−冷媒熱交換器13からヒータコア48まで延びている。流路40gは、ヒータコア48から流路40aの途上まで延びている。なお、流路40aと流路40gとの合流点は、流路40aと流路40cとの合流点よりも燃料電池2側にあり、さらに、流路40aと流路40bとの合流点よりもラジエータ42側にある。
【0037】
また、車室内空調・燃料電池冷却装置1は、図2に示すECU100を備えている。ECU100はCPU、RAM、ROM等を備えた周知のマイクロコンピュータを有する。CPUがROMからRAMに読み出したプログラムを実行することで、ECU100の各種作動が実現する。本実施形態においては、ECU100は、その作動において、必要時にコンプレッサ11、シャット弁14、膨張弁15、シャット弁17、シャット弁18、車室内送風ファン31、外気導入ファン32、エアミックスドア33、三方弁43、ウォータポンプ44、三方弁45、シャット弁46、ウォータポンプ47に制御信号を出力することで、これら装置を制御するようになっている。
【0038】
また、車室内空調・燃料電池冷却装置1は、図示しない水温センサを有している。この水温センサは、流路40aのうち、燃料電池2から、流路40dへの分岐点までの部分におけるFC冷却水の温度を検出し、その検出結果の温度を検出信号としてECU100に出力するようになっている。
【0039】
以下、上記のような構成の車室内空調・燃料電池冷却装置1の作動について、車室内を冷房する場合と暖房する場合に分けて説明する。なお、ECU100は、図示しない操作装置に対する乗員の操作内容に応じて、冷房を行うか否か、および、暖房を行うか否かを決定する。
【0040】
(1)冷房時(図3参照):
車室内の冷房を行う際には、ECU100は、コンプレッサ11を作動させ、シャット弁14を開き、膨張弁15を非作動とし、シャット弁17を閉じ、シャット弁18を開き、車室内送風ファン31を作動させ、外気導入ファン32を作動させ、ウォータポンプ44を作動させ、シャット弁46を閉じ、ウォータポンプ47を作動させる。
【0041】
またこの際、ECU100は、水温センサから出力された検出信号に基づいて、燃料電池2から出るFC冷却水の水温が、燃料電池作動のための最適温度(例えば80℃)の近傍に維持されるように、三方弁43の開閉状態をフィードバック制御する。
【0042】
具体的には、ECU100は、水温センサから出力された検出信号の示す水温が閾値温度(例えば、最適温度より5℃高い温度)を超えると、三方弁43の開閉状態を制御して、流路40hと流路40bとの間でFC冷却水が流れ、流路40cをFC冷却水が流れないようにする。すなわち、FC冷却水がラジエータ42を通って冷却されるように制御する。
【0043】
また、水温センサから出力された検出信号の示す水温が閾値温度を以下になると、三方弁43の開閉状態を制御して、流路40cと流路40bとの間でFC冷却水が流れ、流路40hをFC冷却水が流れないようにする。すなわち、FC冷却水がラジエータ42を通らないように制御する。
【0044】
またこの際、ECU100は、三方弁45の開閉状態を制御して、流路40dと流路40eとの間でFC冷却水が流れ、流路40iをFC冷却水が流れないようにする。またこの際、ECU100は、エアミックスドア33を制御して、車室内に流れ込む空気が冷房用室内器20を通り、ヒータコア48を通らず、かつ暖房用室内器12を通らないようにする。
【0045】
この場合、空調用流路において、空調冷媒は、コンプレッサ11において圧縮されて温度上昇し、その後流路10aを通って暖房用室内器12に入り、暖房用室内器12から出て流路10bを通り水−冷媒熱交換器13に入る。
【0046】
コンプレッサ11から出た空調冷媒の温度は、例えば120℃程度である。車室内へ流れる空気は、冷房時には暖房用室内器12を通らないので、空調冷媒は、暖房用室内器12を通っても温度がほとんど低下しないまま、水−冷媒熱交換器13に到る。
【0047】
水−冷媒熱交換器13では、空調冷媒は、後述するように空調冷媒よりも低温のFC冷却水(例えば80℃)と熱交換を行う。これによって、空調冷媒からFC冷却水に熱(すなわち熱エネルギー)が移動し、空調冷媒の温度が(例えば100℃に)低下する。
【0048】
水−冷媒熱交換器13を出た空調冷媒は、流路10cからシャット弁14を通って流路10dに入り、更に室外器16に入る。室外器16では、空調冷媒と外気とが熱交換を行うことで、空調冷媒が放熱し、空調冷媒の温度が、外気温(例えば30℃)よりも少し高い温度にまで低下する。
【0049】
室外器16を出た空調冷媒は、流路10eにおいてシャット弁18を通り、膨張弁19において減圧されることで温度降下して冷房用室内器20に入る。冷房用室内器20では、車室内に入る空気と空調冷媒とが熱交換を行うことで、空調冷媒が蒸発して空気の熱を奪う。冷房用室内器20を出た空調冷媒は、流路10hを通って流路10fに入り、その後コンプレッサ11に戻る。
【0050】
またこの場合、FC冷却用流路においては、燃料電池2を冷却することで(例えば80℃まで)温度上昇したFC冷却水が、流路40aに入る。この流路40aに入るFC冷却水の流量は、例えば、100リットル/分である。流路40aに入ったFC冷却水は、流路40aと流路40dの合流点において、その一部(例えば1/10)が流路40dに入り、残りが流路40aを進む。
【0051】
流路40dに入ったFC冷却水は、三方弁45を通って流路40eに入り、ウォータポ7によって圧送された後、水−冷媒熱交換器13に入る。水−冷媒熱交換器13に到達したときのFC冷却水の温度(例えば80℃)は、水−冷媒熱交換器13に入った空調冷媒の温度よりも低い。したがって、上述の通り、熱交換により空調冷媒からFC冷却水に熱が移り、その結果FC冷却水の温度が(例えば82℃〜83℃まで)上昇する。
【0052】
水−冷媒熱交換器13を出たFC冷却水は、流路40fを経てヒータコア48に入る。車室内へ流れる空気は、冷房時にはヒータコア48を通らないので、FC冷却水は、ヒータコア48を通っても温度がほとんど低下しないまま、流路40gに入り、そののち流路40aと合流する。
【0053】
合流後のFC冷却水(例えば温度81〜81.5℃)は、三方弁43の開閉状態に応じて、流路40aを通ってラジエータ42に入るか、あるいは、流路40cを通ることでラジエータ42をバイパスして流路40bに入る。
【0054】
流路40aを通ってラジエータ42に入る場合、ラジエータ42では、FC冷却水と外気とが熱交換を行うことで、FC冷却水が放熱し、FC冷却水の温度が低下する。ラジエータ42を出たFC冷却水は、流路40h、三方弁43、および流路40bをこの順に通り、更にウォータポンプ44で圧送され、再び燃料電池2に戻ることで、燃料電池2を冷却する。
【0055】
このように、冷房時においては、コンプレッサ11によって温度が上昇したのち室外器16に到る前の空調冷媒が水−冷媒熱交換器13に入り、また、燃料電池2を冷却したのちラジエータ42に到る前のFC冷却水が水−冷媒熱交換器13に入る。そして、水−冷媒熱交換器13において、空調冷媒からFC冷却水に熱が移動する。
【0056】
したがって、水−冷媒熱交換器13において熱交換が行われない場合に比べ、室外器16に入る空調冷媒の温度が低くなるので、室外器16の放熱量が減少する。そのため、室外器16を薄型化することができ、実際、薄型化している。すなわち、外気の流入方向50の方向における室外器16の厚みが、従来よりも小さくなっている。
【0057】
室外器16を薄型化した分、室外器16を通る外気の量(具体的には、単位時間当たりの流量)が増加する。室外器16を通る外気の量が増加すると、室外器16を通ることによる外気の温度上昇量も低下するので、ラジエータ42に入る外気温度が下がる。したがって、燃料電池2の冷却水の冷却効果を高めることができ、その結果、ラジエータ42をも小型化することができる。
【0058】
なお、上述の通り、FC冷却用流路においては、流路40aと流路40dとの合流点においてFC冷却水を分岐させ、一方を水−冷媒熱交換器13で加熱し、その後合流させている。このようにするのは、空調冷媒の全てを水−冷媒熱交換器13に流入させると、水−冷媒熱交換器13および暖房用室内器12における抵抗により、空調冷媒の流速が低下してしまうからである。ただし、空調冷媒の流速が低下してもよいなら、空調冷媒の全てを水−冷媒熱交換器13に流入させるようになっていてもよい。
【0059】
(2)暖房時(図4参照):
車室内の暖房を行う際には、ECU100は、コンプレッサ11を作動させ、シャット弁14を閉じ、膨張弁15を作動させ、シャット弁17を開き、シャット弁18を閉じ、車室内送風ファン31を作動させ、外気導入ファン32を作動させ、ウォータポンプ44を作動させ、シャット弁46を開き、ウォータポンプ47を非作動とする。
【0060】
またこの際、ECU100は、冷房時と同様に、水温センサから出力された検出信号に基づいて、燃料電池2から出るFC冷却水の水温が、燃料電池作動のための最適温度(例えば80℃)の近傍に維持されるように、三方弁43の開閉状態をフィードバック制御する。ただし、暖房時には、FC冷却水がラジエータ42を通るように三方弁43を制御する必要が生じる場合はほとんどない。
【0061】
またこの際、ECU100は、三方弁45の開閉状態を制御して、流路40iと流路40eとの間でFC冷却水が流れ、流路40dをFC冷却水が流れないようにする。またこの際、ECU100は、エアミックスドア33を制御して、車室内に流れ込む空調用空気が冷房用室内器20を通り、ヒータコア48を通り、その後に暖房用室内器12を通るようにする。
【0062】
この場合、空調用流路において、空調冷媒は、コンプレッサ11において圧縮されて(例えば120℃まで)温度上昇し、その後流路10aを通って暖房用室内器12に入る。
【0063】
暖房用室内器12には、車室内に流れ込む空気が通るようになっているので、空調冷媒は、暖房用室内器12において空気と熱交換を行うことで、車室内に流れる空気を暖める。それによって、空調冷媒が放熱し、空調冷媒の温度が(例えば30℃〜40℃まで)低下する。そして、温度が低下した空調冷媒は、流路10bを通って水−冷媒熱交換器13に入る。
【0064】
水−冷媒熱交換器13では、空調冷媒は、後述するように空調冷媒よりも低温のFC冷却水(例えば10℃)と熱交換を行う。これによって、空調冷媒からFC冷却水に熱が移動し、空調冷媒の温度が(例えば20℃に)低下する。
【0065】
水−冷媒熱交換器13を出た空調冷媒は、流路10cから膨張弁15に入って減圧される。減圧されて外気温よりも低い温度(例えば外気温よりも2℃〜3℃低い温度)まで温度低下した空調冷媒は、流路10dを通って室外器16に入る。室外器16では、空調冷媒と外気とが熱交換を行うことで、空調冷媒が外気から熱を奪い、空調冷媒が液相から気相に相変化する。室外器16から出た空調冷媒は、続いて流路10eを通ってシャット弁17に入り、更に流路10fを通ってコンプレッサ11に到る。
【0066】
またこの場合、FC冷却用流路においては、燃料電池2を冷却することで(例えば80℃まで)温度上昇したFC冷却水が、流路40aに入る。この流路40aに入るFC冷却水の流量は、例えば、100リットル/分である。流路40aに入ったFC冷却水は、流路40aと流路40gの合流点において、その一部(例えば1/10)が流路40gに入り、残りが流路40aを進む。流路40gに入らず流路40aを進むFC冷却水の流れについては、冷房時と同様である。
【0067】
流路40gに入ったFC冷却水は、ヒータコア48に入る。ヒータコア48には、車室内に流れ込む空気が通るようになっているので、FC冷却水は、ヒータコア48において空気と熱交換を行うことで、車室内に流れる空気を暖める。それによって、FC冷却水が放熱し、FC冷却水の温度が(例えば10℃まで)低下する。そして、温度が低下したFC冷却水は、流路40fを通って水−冷媒熱交換器13に入る。
【0068】
既述の通り、水−冷媒熱交換器13に到達したときのFC冷却水の温度(例えば10℃)は、水−冷媒熱交換器13に入った空調冷媒の温度(例えば30℃〜40℃)よりも低い。すなわち、ヒータコア48を通った後のFC冷却水の温度は、暖房用室内器12を通った後の空調冷媒の温度よりも低い。
【0069】
このような温度関係になるのは、以下の3つの理由による。1つ目の理由は、ヒータコア48に入る直前のFC冷却水の温度が、暖房用室内器12に入る前の空調冷媒の温度よりも高いことである。2つ目の理由は、FC冷却水のうち、ヒータコア48に入る分が、FC冷却水の全体のごく一部(例えば1/10)であるので、急激に冷えやすいということである。
【0070】
3つ目の理由は、ヒータコア48と暖房用室内器12との配置である。すなわち、空調用空気の流れに対して、ヒータコア48が暖房用室内器12よりも上流にあり、空調用空気が、ヒータコア48を通った後に、暖房用室内器12を通ることである。したがって、空調用空気は、ヒータコア48でFC冷却水によって暖められた後、暖房用室内器12を通る。つまり、空調用空気の温度は、ヒータコア48を通るときよりも、暖房用室内器12を通るときの方が高い。その結果、FC冷却水は、空調冷媒に比べてより強く冷却される。それ故、ヒータコア48を通った後のFC冷却水の温度は、暖房用室内器12を通った後の空調冷媒の温度よりも低くなる。
【0071】
このように、水−冷媒熱交換器13に到達したときのFC冷却水の温度(例えば10℃)は、水−冷媒熱交換器13に入った空調冷媒の温度(例えば30℃〜40℃)よりも低くなる。したがって、上述の通り、熱交換により空調冷媒からFC冷却水に熱が移り、その結果FC冷却水の温度が上昇する。
【0072】
水−冷媒熱交換器13を出たFC冷却水は、流路40eのシャット弁46を通って三方弁45に入り、そののち流路40iを通って流路40hに合流し、更にウォータポンプ44に圧送され、再び燃料電池2に戻ることで、燃料電池2を冷却する。
【0073】
このように、暖房用室内器12およびヒータコア48で車室内を暖房する際には、水−冷媒熱交換器13は、FC冷却用流路においてヒータコア48の下流側となる。一方、上述の通り、冷房時には、FC冷却水は、水−冷媒熱交換器13からヒータコア48の方向に流れる。したがって、冷房時と暖房時では、水−冷媒熱交換器13とヒータコア48の上流下流の関係が逆転している。
【0074】
また、水−冷媒熱交換器13は、暖房用室内器12において車室内を暖房したのちの空調冷媒の熱を、ヒータコア48において車室内を暖房したのちの冷却水に、移動させるようになっている。水−冷媒熱交換器13において暖房時にFC冷却水よりも空調冷媒の方が温度が高い理由は、コンプレッサ11によって空調冷媒が燃料電池2の温度よりも高温になること、および、FC冷却水および空調冷媒の両方とも車室内の暖房に用いられて温度低下することである。
【0075】
このようになっていることで、車室内を暖房する際にも、水−冷媒熱交換器13において、空調用の冷媒の熱が燃料電池2用のFC冷却水に移るので、車室内の暖房のために冷却水が過度に低くなってしまった場合でも、空調冷媒の余剰熱を回収することで、冷却水の温度を上昇させることができる。また、空調冷媒においては、暖房時の余剰熱をFC冷却水に渡すことで、室外器16を小型化したことによる空調効率悪化を防止することができる。
【0076】
また、車室内空調・燃料電池冷却装置1のECU100は、FC冷却用流路において、冷房時にはFC冷却水を分岐させ、その一方を、ウォータポンプ47、水−冷媒熱交換器13、ヒータコア48の順に通す分岐路40d、40e、40f、40gに流し、その後、他方に合流させている。そしてECU100は、暖房時には、当該分岐路のうち、水−冷媒熱交換器13およびヒータコア48を含む部分において、FC冷却水の一部を、冷房時とは逆方向に流し、更に、当該一部のFC冷却水を、当該当該分岐路から流路40i(復帰路の一例に相当する)を経てウォータポンプ44の吸入側まで導き、そこで残りのFC冷却水と合流させている。
【0077】
このようになっていることで、FC冷却用流路における燃料電池2の出口と、ウォータポンプ44の吸入口との間の圧力差を利用することで、冷房時にヒータコア48及び水−冷媒熱交換器13に冷却水を流すためのウォータポンプを別途設ける必要がなくなり、電力消費を抑えることができる。
【0078】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の各発明特定事項の機能を実現し得る種々の形態を包含するものである。
【0079】
例えば、上記実施形態においては、冷房時には流路40dと流路40eとを連通させ、暖房時には流路40iと流路40eとを連通させるような作動を実現させるために、三方弁45を用いているが、このような作動を実現させることができれば、三方弁45以外のものを用いてもよい。
【0080】
また例えば、ECU100は、車室内の暖房時には、燃料電池2の温度が所定の温度を超えた場合には、三方弁43の開閉状態を制御して、流路40hと流路40bとの間でFC冷却水が流れ、流路40cをFC冷却水が流れるようにしてもよい。このようにすることで、暖房時にも、FC冷却水がラジエータ42を通ることで、FC冷却水が冷却される。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】車室内空調・燃料電池冷却装置1の構成を示す図である。
【図2】ECU100の制御対象を示すブロック図である。
【図3】冷房時の車室内空調・燃料電池冷却装置1の作動を示す図である。
【図4】暖房時の車室内空調・燃料電池冷却装置1の作動を示す図である。
【符号の説明】
【0082】
1 車室内空調・燃料電池冷却装置
2 燃料電池
10a〜10h 空調用流路
11 コンプレッサ
12 暖房用室内器
13 水−冷媒熱交換器
14、17、18、46 シャット弁
15、19 膨張弁
16 室外器
20 冷房用室内器
31 送風ファン
32 外気導入ファン
33 エアミックスドア
40a〜40i 冷却用流路
42 ラジエータ
43、45 三方弁43
44、47 ウォータポンプ
48 ヒータコア
50 外気の流入方向
100 ECU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池(2)を走行用駆動源とする車両に搭載される車室内空調・燃料電池冷却装置であって、
前記車両の車室内を冷房するための冷媒を流す第1の流路(10a〜10h)と、
前記燃料電池を冷却するための冷却水を流す第2の流路(40a〜40i)と、
前記第1の流路(10a〜10h)に配置され、前記冷媒を圧縮するコンプレッサ(11)と、
前記第1の流路(10a〜10h)に配置され、前記コンプレッサ(11)によって温度が上昇した前記冷媒と外気との間の熱交換を行う室外器(16)と、
前記第2の流路(40a〜40i)に配置され、前記冷却水と外気との間の熱交換を行うラジエータ(42)と、
前記第1の流路(10a〜10h)において前記コンプレッサ(11)によって温度が上昇したのち前記室外器(16)に到る前の前記冷媒の熱を、前記第2の流路(40a〜40i)において前記燃料電池(2)を冷却したのち前記ラジエータ(42)に到る前の前記冷却水に、移動させる水−冷媒熱交換器(13)と、を備え、
前記室外機(16)と前記ラジエータ(42)の熱交換に用いられる外気の流れに対して、前記室外機(16)は前記ラジエータ(42)よりも風上側に配置されていることを特徴とする空調・燃料電池冷却装置。
【請求項2】
前記第1の流路(10a〜10h)に配置され、前記コンプレッサ(11)によって温度が上昇した前記冷媒の熱で前記車室内を暖房するための第1のヒータコア(12)と、
前記第2の流路(40a〜40i)に配置されると共に、前記燃料電池(2)を冷却した後の前記冷却水の熱を用いて前記車室内を暖房するための第2のヒータコア(48)と、を備え、
前記第1のヒータコア(12)および前記第2のヒータコア(48)で前記車室内を暖房する際には、前記水−冷媒熱交換器(13)は、前記第2の流路(40a〜40i)において前記第2のヒータコア(48)の下流側となり、また、前記水−冷媒熱交換器(13)は、前記第1のヒータコア(12)において前記車室内を暖房したのちの前記冷媒の熱を、前記第2のヒータコア(48)において前記車室内を暖房したのちの前記冷却水に、移動させることを特徴とする請求項1に記載の車室内空調・燃料電池冷却装置。
【請求項3】
前記第2の流路(40a〜40i)において前記冷却水を前記燃料電池(2)に戻すためのウォータポンプ(44)を備え、
前記第2の流路(40a〜40i)は、分岐路(40d、40e、40f、40g)および復帰路(40i)を有し、
前記分岐路(40d、40e、40f、40g)は、前記水−冷媒熱交換器(13)および前記第2のヒータコア(48)を通り、
前記車室内を冷房する際には、前記燃料電池(2)を冷却した前記冷却水が分岐し、その一方が、前記分岐路(40d、40e、40f、40g)において、前記水−冷媒熱交換器(13)、前記第2のヒータコア(48)の順に通り、その後、前記冷却水の他方に合流し、
前記車室内を暖房する際には、前記分岐路(40d、40e、40f、40g)のうち、前記水−冷媒熱交換器(13)および前記第2のヒータコア(48)を含む部分において、前記冷却水の一部が、冷房時とは逆方向に流れ、更に、当該一部の冷却水が、前記分岐路(40d、40e、40f、40g)から前記復帰路(40i)を経て前記ウォータポンプ44の吸入側まで導かれることで、残りの冷却水と合流することを特徴とする請求項2に記載の車室内空調・燃料電池冷却装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−89568(P2010−89568A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−259478(P2008−259478)
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】