説明

透孔付き塀、門扉等の外構材

【課題】 通風や防犯のための透孔部位を備えたアルミ押出材製の塀やスクリーンとして使用する外構材を提供する。
【解決手段】 中空の支柱1間に異なる3種の積上げ部材を積上げし、支柱1の上端に固定したキャップ14によってその抜止めとする。積上げ部材はそれぞれ支柱の起立高さを等分又はその倍数の高さとした、プレート部材2、介設部材3、仕切部材4とし、支柱1の対向突条12に配置した突出リブ13にスライド係合又はスナップイン係合して装着する。プレート部材2と介設部材3の対向プレート部材31によって透孔部位を、介設部材3の横架材33と仕切部材4によって仕切部位を形成した外構材Aを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通風乃至区画内透視を行うように透孔部位を配置した透孔付き塀、門扉等の外構材に関する。
【背景技術】
【0002】
塀、門等の外構材は、一般に金属、コンクリートブロック等によってブランクのものとして構成されており、下記特許文献1は、中空のアルミ押出材を切断加工した中空格子材片側一方の見込間隔小の突条を片側他方の見込間隔大の溝条に嵌合して、該中空格子材を幅方向に多数並列配置し、中空格子材の上端で上記突条と溝条間に配置した連結壁を突条幅に応じて部分的に切欠いて、該切欠部分に断面U字状の連結レールを落とし込み配置し、この連結レールに対して突条を表裏方向のネジによって固定するようにして、中空格子材を連結レールによって一連に連結するとともに溝条内に突条とネジを被覆し、該ネジが表裏面に露出するのを防止して、中空格子材並列の外構材とするものとされる。また、特許文献2は、例えば両側に鉄筋孔を透設した横長のコンクリートブロックと、その片側端部において該コンクリートブロックを支持するように単一の鉄筋孔を透設した円形のコンクリートブロックを用いて、上記横長のコンクリートブロックをいも積み乃至千鳥積みし、また片側一方の鉄筋孔の上下に嵌合突部と嵌合凹部を、片側他方の鉄筋孔に嵌合凹部と嵌合突部を上下逆に配置した同じく横長のコンクリートブロックを用いて、これを千鳥積みすることによって、コンクリートブロック間に通風乃至区画内透視用の透孔部位を配置したものとされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−203743号公報
【特許文献2】特開2006−249722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらはそれぞれ塀として使用するものとすることができるが、特許文献1のものは、中空格子材を並列配置したものとなるから、これに上記通風乃至区画内の透視を可能とする透孔部位を配置することはできないし、敢えて透孔部位を設置しようとすると中空格子材の中間にプレス加工を施して透孔を形成するとともに中空格子材の中空部を塞ぐために該透孔に円筒、角筒等の中空部閉塞部材を配置する必要があり、該透孔部位設置作業が煩雑化することになる。一方、特許文献2のものは、透孔部位を設置したものとなし得るが、コンクリートブロックを用いる湿式工事を必要とし、現場作業が煩雑化する傾向が強まるとともに該コンクリートブロックの積み上げがいも積みか千鳥積みのものとされるから、透孔部位配置の形態が固定化されて外観デザインが限定されることになる。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、その解決課題とするところは、工場生産に適して、施工性に優れるとともに外観デザインを多様化し得るようにした透孔付き塀、門扉等の外構材を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に沿って本発明は、支柱と、支柱間に積上げ配置自在とした異種複数の積上げ部材とを備えて、該異種複数の選択的な使用によって簡易且つ確実に該支柱間を仕切る仕切部位と通風性乃至防犯性を確保する透孔部位を形成配置して外観良好な外構材を構成し得るようにしたものであって、請求項1に記載の発明を、支柱と、該支柱の起立高さを等分した高さ又は該等分した高さの倍数の高さとして上記支柱間に下方から積上げ配置自在とした異種複数の積上げ部材とを備え、該異種複数の積上げ部材を、上記支柱にスライド係合又はスナップイン係合自在にして支柱側面に対向配置することによって支柱間に透孔部位を形成自在としたプレート部材と、同じく上記支柱にスライド係合又はスナップイン係合自在にして対向配置した対向プレート部材間に横架材を上下部分的に配置することによって横架材により支柱間に仕切部位を形成し且つ露出した対向プレート部材により支柱間に透孔部位を形成自在とした介設部材及び/又は支柱間に介設することによって該支柱間に仕切部位を形成自在とした仕切部材によって形成し、これら異種複数の積上げ部材を選択的に用いて積上げ配置することによって支柱間に透孔を配置してなることを特徴とする透孔付き塀、門扉等の外構材としたものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、上記介設部材を、プレート部材と仕切部材を個別に用いることなく単一乃至複数用いることによって、積上げ部材の積上げ配置の作業性を良好なものとするように、これを、上記介設部材の対向プレート部材を、上記支柱の起立高さを等分した高さの倍数の高さとして、その横架材を支柱の起立高さを等分した高さとしてなることを特徴とする請求項1に記載の透孔付き塀、門扉等の外構材としたものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記外構材に用いる部材を、アルミ押出材を用いて、これに切断、必要に応じてネジ透孔等の切断加工を施すことによって得られるようにして、その生産を可及的容易になし得るものとするように、これを、上記支柱及び異種複数の積上げ部材を、アルミ押出材を切断加工して形成することによってアルミ製としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の透孔付き塀、門扉等の外構材としたものである。
【0009】
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記外構材に用いる部材を、可及的に同一のアルミ押出材に同様に切断加工を施すことによって得られるようにして、該外構材に用いるアルミ押出材の種類を可及的に減少し得るものとするように、これを、上記支柱及び積上げ部材に加えて、該支柱にスライド係合又はスナップイン係合自在にして支柱高さと同高のプレート状のアルミ押出材を切断加工して形成した端部カバーを備えるとともに上記プレート部材及び介設部材の対向プレート部材を該アルミ押出材を切断加工することによって同一断面形状に形成し且つ上記介設部材の横架材と仕切部材を同一の中空のアルミ押出材を切断加工することによって同じく同一断面形状に形成してなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の透孔付き塀、門扉等の外構材としたものである。
【0010】
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記支柱上端にキャップを固定配置し、該キャップによって積上げ部材の上端抜止めとして、ネジ等を用いることなく、可及的簡易且つ確実に積上げ部材の上向きの抜き取り防止をなし得るものとするように、これを、上記支柱に、その上端に固定したキャップを配置し、該キャップの張出部位を支柱側面に突出することによって上記積上げ部材の抜止め措置としてなることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の透孔付き塀、門扉等の外構材としたものである。
【0011】
本発明はこれらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は以上のとおりに構成したから、請求項1に記載の発明は、支柱と、支柱間に積上げ配置自在とした異種複数の積上げ部材とを備えて、該異種複数の選択的な使用によって簡易且つ確実に該支柱間を仕切る仕切部位と通風性乃至防犯性を確保する透孔部位を形成配置して外観良好な外構材を構成し得るようにして、工場生産に適して、施工性に優れるとともに外観デザインを多様化し得るようにした塀、門扉等の外構材を提供することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、上記介設部材を、プレート部材と仕切部材を個別に用いることなく単一乃至複数用いることによって、積上げ部材の積上げの作業性を良好なものとすることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記外構材に用いる部材を、アルミ押出材を用いて、これに切断、必要に応じたネジ透孔等の切断加工を施すことによって得られるようにして、その生産を可及的容易になし得るものとすることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記外構材に用いる部材を、可及的に同一のアルミ押出材に同様に切断加工を施すことによって得られるようにして、該外構材に用いるアルミ押出材の種類を可及的に減少し得るものとすることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記支柱上端にキャップを固定配置し、該キャップによって積上げ部材の上端抜止めとして、ネジ等を用いることなく、可及的簡易且つ確実に積上げ部材の上向きの抜き取り防止をなし得るものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】外構材の斜視図である。
【図2】外構材の構造を示す分解斜視図である。
【図3】外構材の縦断面図である。
【図4】外構材の介設部材位置部分の横断面図である。
【図5】外構材の仕切部材位置部分の横断面図である。
【図6】外構材のプレート部材位置の拡大横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば、図中Aは、例えば、道路と敷地を区画する塀として使用したり、敷地内において玄関袖部分や庭入口部分等を仕切るスクリーンとして使用したりするように用いる外構材であり、該外構材Aは、支柱1と、該支柱1間に下方から積上げ配置自在とした異種複数の積上げ部材とを備えて構成してある。
【0019】
上記異種複数の積上げ部材は、上記支柱1の起立高さを等分した高さ又は該等分した高さの倍数の高さ、本例にあっては、例えば、地表から上方に向けた0.8mの起立高さの支柱1を8等分した高さのものとしてあり、このとき、該異種複数の積上げ部材は、これを、プレート部材2と、介設部材3及び/又は仕切部材4、本例にあっては、これら異なる3種のものを用いるものとしてあり、本例にあって、上記支柱及び異種複数の積上げ部材は、これらを、アルミ押出材を切断加工して形成することによってアルミ製としたものとてある。
【0020】
支柱1は、本例にあって、例えば1辺を10cm程度とした断面方形の中空基部と、該中空基部11から突出幅を同幅として側方に突出した各前後一対の対向突条12と、該各対向突条12の幅方向中間にそれぞれ対向方向に向けて該対向突条12と断面L字状をなす突出した突出リブ13を備えることによって、両側に突出リブ13の突出幅に応じた開口を形成した、幅方向に対称形状をなすものとしてあり、このとき該突出リブ13は、上記プレート部材2の後述のスライド係合又はスナップイン係合を可能とするように、これらとの係合手段をなすスライドガイド部又はスナップイン係止部の機能を有するものとしてある。
【0021】
プレート部材2は、上記支柱1にスライド係合又はスナップイン係合自在にして支柱1側面に対向配置することによって支柱1間に透孔部位を形成自在としたものとしてあり、例えば、前後(奥行)幅を支柱間の配置間隔に合わせ、高さを上記支柱1高さを等分した、本例にあって、1辺を、例えば10cm程度とした方形のプレート基部の背面前後端に、例えば、断面S字状をなすように背面側に向けて突出した前後に一対の係合脚21を備えて前後に対称形状をなすものとしてあり、このとき、該プレート部材2は、その上記断面S字状の係合脚21における対向面に形成される受溝、例えばV字溝に上記突出リブ13を受け入れるように、支柱1にスライド係合又はスナップイン係合することによって該支柱1にそれぞれ装着するものとし、これによって、隣接する支柱1の開口を対向位置でその高さに応じて閉塞するように配置使用したものとしてある。
【0022】
介設部材3は、同じく上記支柱1にスライド係合又はスナップイン係合自在にして対向配置した対向プレート部材31間に横架材33を上下部分的に配置することによって横架材33により支柱1間に仕切部位を形成し且つ露出した対向プレート部材31により支柱1間に透孔部位を形成自在としたものとしてあり、このとき本例の介設部材3は、これを、上記支柱1の起立高さを等分した高さの倍数の高さとして、その横架材33を支柱1の起立高さを等分した高さとしてある。
【0023】
本例にあって該介設部材3は、上記プレート部材2と同一断面形状にして、その高さを、支柱1高さを等分した高さの倍数、本例にあっては2倍とした一対の対向プレート部材31を用いて、該一対の対向プレート部材31間に、支柱1高さを等分した高さ、即ち、該一対の対向プレート部材31の1/2高さの横架材33を上下部分的、本例にあっては上下片側に介設固定してその配置を行ってあり、横架材33は、1辺を、同じく10cm程度とした断面方形中空のアルミ押出材を支柱1間の間隔、本例にあっては同じく10cm程度に切断した中空材を用いるとともにその中空部内側、本例にあってはその一方の対向面内側中間位置に複数、本例にあっては各1ヶ所の対向する一対のタッピングホール34を配置したものとしてあり、横架材33の介設固定は、上記対向プレート部材31の高さ方向1/4の位置に透設したネジ透孔を介して該対向プレート部材31の背面から横架材33のタッピングホール34にそれぞれネジ35を螺入して、ネジ止めによってこれを行ってある。従って、該介設部材3は、隣接する各支柱1側に対向プレート部材31を、支柱1の起立高さを等分した高さ、即ち、上記プレート部材2と同一高さに突出して備えるとともにその上下片側を同じく上記プレート部材2と同一高さの横架材33で塞いだ上向き開口又は下向き開口の正背面コ字状の形状をなすように、これを、形成してある。
【0024】
該介設部材3の対向プレート部材31は、プレート部材2と同一断面形状としたことによって、該プレート部材2と同じく断面S字状の係合脚32を備えるから、同様に支柱1にスライド係合又はスナップイン係合して、隣接する支柱1間に介設するように装着し、該装着によって、隣接する支柱1の開口を突出した対向プレート部材31により塞いで、これらの間に透孔部位を形成するとともに横架材33により隣接する支柱1間を遮断して、これらの間に仕切部位を形成するように配置使用したものとしてある。
【0025】
仕切部材4は、支柱1間に介設することによって該支柱1間に仕切部位を形成自在としたものとしてあり、本例にあって該仕切部材4は、上記介設部材3の横架材33と同一の中空のアルミ押出材を切断加工することによって同一断面形状に形成したものとしてある。即ち、仕切部材4は、上記横架材33と同様に、1辺を10cm程度とした断面方形中空のアルミ押出材を切断して、上記タッピングホールを有する中空材を用いて、これを形成してあり、このとき、該仕切部材4は、その切断長さを、上記横架材33より幾分長めにして、上記支柱1に配置した上記対向突条12の先端からこれと断面L字状をなす突出リブ13までの距離の2倍を、上記横架材33の長さに加えた長さ、即ち、12cm程度としてあり、これによって、隣接する支柱1の各開口部に端部を嵌合して、その突出リブ13間に納まるように、その装着を行って配置使用したものとしてある。
【0026】
このように構成した、本例にあってプレート部材2、介設部材3及び仕切部材4とした異なる3種の積上げ部材は、これを選択的に用いて積上げ配置することによって支柱1間に透孔部位を配置したものとしてある。
【0027】
即ち、外構材Aは、図2に示す如くに、下端をコンクリート基礎に埋め込んで10cm間隔で垂直に起立した、上記0.8mの起立高さの支柱1間に、例えば、その下位から上位に向けて、介設部材3、一対のプレート部材2、仕切部材4、一対のプレート部材2、仕切部材4、介設部材3の順番で積上げ部材を積上げ配置することによって、例えば、多数並列の支柱1間に上端を仕切部位、下端を透孔部位とし且つこれらの間に仕切部位と透孔部位を交互に配置して塀やスクリーンとして使用するものとしてある。
【0028】
このとき本例の支柱1は、これに、その上端に固定したキャップ14を備え、該キャップ14の張出部位を支柱1側面に突出することによって上記積上げ部材の抜止め措置としてあり、本例にあって、キャップ14は、合成樹脂、アルミ鋳物等の成形品にして支柱の中空基部11及び上記対向突条12の開口上端の張出部位に亘る面積を有する閉塞プレートと、中空基部11内に嵌入する脚部15を一体に成形したものとしてあり、該キャップ14の支柱1上端への固定は、支柱1上端の中空基部11及び対向突条12の小口に接着剤を塗布して、閉塞プレート乃至これと脚部15を支柱1に接着固定することによって行ってある。これによって、支柱1間に積上げ配置した積上げ部材、特にその上端に位置する、本例にあって介設部材3は、支柱1に対するネジ止め等の固定手段を別途施すことなく、その対向プレート部材31が隣接する支柱1の各キャップ14の張出部位によって被覆される結果、該介設部材3を含めて各積上げ部材は支柱1に対して一体的に固定されて、その抜き取りや取り外しを防止する抜止め措置をなすものとしてある。
【0029】
図中5は、本例の外構材Aに備えた、上記支柱1及び積上げ部材に加えて、該支柱1にスライド係合又はスナップイン係合自在にして支柱高さと同高のプレート状のアルミ押出材を切断加工して形成した端部カバーであり、該端部カバー5は、幅方向端部に位置する支柱1の上記対向突条12を突設したことによる開口を閉塞するように、支柱1の端部の開口側に配置使用したものとしてある。
【0030】
このとき、上記プレート部材2及び介設部材3の対向プレート部材31は、該端部カバー5のアルミ押出材を切断加工することによって、これら端部カバー5、上記プレート部材2、対向プレート部材31を同一断面形状に形成したものとしてあり、これによって該端部カバー5は、支柱1に対して上記プレート部材2、介設部材3と同様にその断面S字状の係合脚51を、同様に支柱1にスライド係合又はスナップイン係合して、幅方向端部に位置する支柱1の開口側の側面に装着して、該開口を閉塞するものとしてある。
【0031】
本例の上記介設部材3の横架材33と仕切部材4は、これを同一の中空のアルミ押出材によって同一断面形状に形成してあるところ、更にプレート部材2、介設部材3の対向プレート部材31を、該端部カバー5とアルミ押出材を共通として同一断面形状に形成したものとすることによって、本例の外構材Aは、支柱1用のアルミ押出材の他、横架材33乃至仕切部材4の中空のアルミ押出材、プレート部材2、対向プレート部材31乃至カバー部材5のプレート状のアルミ押出材の合計3種類の断面形状を有するアルミ押出材を用いることによって、可及的に少なく抑制した型数によって必要な全ての部材を構成したものとしてある。
【0032】
以上の構成による外構材Aは、例えば、常法によって支柱1を起立配置し、支柱1間に任意の積上げ部材を適宜の数及び順番でスライド係合やスナップイン係合を行って積上げ配置し且つ端部位置の支柱に端部カバー5を装着した後に、上記積上げ部材及び端部カバー5の抜止めを行うように各支柱1上端にキャップ14を固定すれば、その設置を完了し得るから、外構材Aの現場作業を施工性に優れて簡易にして確実に行うことができる。支柱1、積上げ部材、端部カバー5は、いずれも簡易な構造とすることができるから、工場生産に適したものとすることができ、積上げ部材の配置形態を、プレート部材2、介設部材3、仕切部材4の全部又はいずれかを連続的に複数積上げ配置するように用い、介設部材3にあっては上下反転して用いて、支柱1間に形成する仕切部位乃至透孔部位の位置乃至高さを、上記例のものと別の外観デザインをなすように変化し、また、隣接する支柱1の幅方向に順次変化し、また、幅方向任意位置の支柱間で相互に変化することによって外観デザインを様々に多様化することができる。
【0033】
以上の他、積上げ部材は、これを、例えば、プレート部材と介設部材、プレート部材と仕切部材の如くに、上記異なる3種中の2種を用いて外構材を形成すること、例えば、介設部材の対向プレート部材の高さを支柱の起立高さを等分した高さとして、これに、別のアルミ押出材を用いて該等分の高さより低い横架材を配置し、また、該対向プレート部材の高さを等分した高さの3倍乃至4倍の高さとして、その上下中間位置に単一乃至複数の横架材を配置したものとすること等が可能である。また、外構材は上記塀やスクリーンの他、例えば、支柱間下端に抜止めパネルを配置して積上げ部材を保持して、例えば門扉として構成することもできる。
【0034】
これらを含めて、本発明の実施に当って、外構材、支柱、異種複数の積上げ部材、プレート部材、介設部材、仕切部材、必要に応じて用いる端部カバー、キャップ等の各具体的形状、構造、材質、これらの関係、これらに対する付加等は、上記発明の要旨に反しない限り様々な形態のものとすることができる。
【符号の説明】
【0035】
A 外構材
1 支柱
11 中空基部
12 対向突条
13 突出リブ
14 キャップ
15 脚部
2 プレート部材
21 係合脚
3 介設部材
31 対向プレート部材
32 係合脚
33 横架材
34 タッピングホール
35 ネジ
4 仕切部材
5 端部カバー
51 係合脚


【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱と、該支柱の起立高さを等分した高さ又は該等分した高さの倍数の高さとして上記支柱間に下方から積上げ配置自在とした異種複数の積上げ部材とを備え、該異種複数の積上げ部材を、上記支柱にスライド係合又はスナップイン係合自在にして支柱側面に対向配置することによって支柱間に透孔部位を形成自在としたプレート部材と、同じく上記支柱にスライド係合又はスナップイン係合自在にして対向配置した対向プレート部材間に横架材を上下部分的に配置することによって横架材により支柱間に仕切部位を形成し且つ露出した対向プレート部材により支柱間に透孔部位を形成自在とした介設部材及び/又は支柱間に介設することによって該支柱間に仕切部位を形成自在とした仕切部材によって形成し、これら異種複数の積上げ部材を選択的に用いて積上げ配置することによって支柱間に透孔を配置してなることを特徴とする透孔付き塀、門扉等の外構材。
【請求項2】
上記介設部材の対向プレート部材を、上記支柱の起立高さを等分した高さの倍数の高さとして、その横架材を支柱の起立高さを等分した高さとしてなることを特徴とする請求項1に記載の透孔付き塀、門扉等の外構材。
【請求項3】
上記支柱及び異種複数の積上げ部材を、アルミ押出材を切断加工して形成することによってアルミ製としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の透孔付き塀、門扉等の外構材。
【請求項4】
上記支柱及び積上げ部材に加えて、該支柱にスライド係合又はスナップイン係合自在にして支柱高さと同高のプレート状のアルミ押出材を切断加工して形成した端部カバーを備えるとともに上記プレート部材及び介設部材の対向プレート部材を該アルミ押出材を切断加工することによって同一断面形状に形成し且つ上記介設部材の横架材と仕切部材を同一の中空のアルミ押出材を切断加工することによって同じく同一断面形状に形成してなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の透孔付き塀、門扉等の外構材。
【請求項5】
上記支柱に、その上端に固定したキャップを配置し、該キャップの張出部位を支柱側面に突出することによって上記積上げ部材の抜止め措置としてなることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の透孔付き塀、門扉等の外構材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−140844(P2011−140844A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−3164(P2010−3164)
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【出願人】(000222130)東洋エクステリア株式会社 (102)
【Fターム(参考)】