説明

透明ハードコートフィルムおよび透明導電性ハードコートフィルム

【課題】高いハードコート性及び透視解像性を維持しながら、透明ハードコート膜の厚みムラに起因する干渉縞が目立たない透明導電性ハードコートフィルムを提供する。
【解決手段】透明導電性ハードコートフィルムは、特定の材質及び厚みを持つ透明高分子フィルム31の片面に透明ハードコート膜32が設けられた透明ハードコートフィルムの、透明ハードコート膜が設けられていない面に透明導電性薄膜33が設けられている。透明ハードコートフィルム11の透明ハードコート膜は、電離放射線硬化型樹脂と青色無機顔料を含む塗布液の硬化物で構成され、厚みが2〜15μmである。透明ハードコートフィルムは、L表色系におけるb値が−4.0以上0未満、L値が90.0以上、a値が−3.0以上1.5以下である。ただし、a値、b値及びL値は、何れも透過による測定値である。透明ハードコートフィルムは、全体として青色の色相を持つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透明タッチパネル等に好適に使用される透明導電性ハードコートフィルム、並びに当該透明導電性ハードコートフィルムの基材フィルムとして好適な透明ハードコートフィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像表示素子として液晶表示装置が注目され、その用途の1つとして、携帯用の電子手帳、情報端末などへの応用が期待されている。これらの携帯用の電子手帳、情報端末などへの入力装置としては、液晶表示素子の上に透明なタッチパネルを載せたもの、特に価格などの点から抵抗膜方式のタッチパネルが一般に用いられている。
【0003】
この抵抗膜方式のタッチパネルとして、透明導電性フィルムと透明導電性薄膜付ガラスとが適当なギャップで隔てられた構造のものが一般に用いられている。上側に配置された透明導電性フィルムが、指やペンで押下されることにより下側の透明導電性薄膜付ガラスに接触し、通電する。従来、透明導電性フィルムとしては、プラスチックフィルム等の基材フィルムの下面(透明導電性薄膜付きガラスに対向する面)にインジウム−スズ酸化物(以下、「ITO」という)等の透明導電性薄膜を形成したものが一般に用いられている。
【0004】
このような透明導電性フィルムの基材フィルムとしては、透明導電性フィルムの耐久性を向上させるために、透明高分子フィルム表面に透明ハードコート膜を設けた構成の透明ハードコートフィルムが用いられている。一方、携帯用の電子手帳、情報端末などの入力装置が使用される環境であるオフィスの蛍光灯として、ものがハッキリクッキリ見えるということを特徴とする特定の波長の発光強度が強い三波長蛍光灯が、最近非常に増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現状のタッチパネル等に組み込まれた透明ハードコートフィルムは、透明ハードコート膜の厚みムラに起因する干渉縞が目立つという問題が発生している。このような透明ハードコート膜の厚みムラに起因する干渉縞は、透明ハードコート膜の厚みムラを完全に無くすことによって理論上解消できる。しかし、現在の製膜精度で厚みムラを完全に無くすということは容易ではない。
【0006】
また、透明高分子フィルムの屈折率と透明ハードコート膜の屈折率とを全く同じにすることにより、透明ハードコート膜の厚みムラによる干渉縞を理論上解消できるが、このように屈折率を制御すると透明ハードコート膜のハードコート性を維持することが難しい。
【0007】
また、透明ハードコート膜にマット剤を多量に含有させ、これによりその表面を凹凸面にすることにより、透明ハードコート膜の厚みムラによる干渉縞を理論上解消できるが、透明ハードコートフィルム膜の表面を凹凸面にしてしまうと、透明ハードコートフィルムを介して観察される像の解像性(透視解像性)が低下してしまう。
【0008】
本発明は、高いハードコート性および透視解像性を維持しながら、透明ハードコート膜の厚みムラに起因する干渉縞が目立たない透明ハードコートフィルムを提供することを目的とする。また、この透明ハードコートフィルムを基材フィルムとして用いた透明導電性ハードコートフィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らが鋭意研究した結果、特定の材質及び厚みを持つ透明高分子フィルムを含む透明ハードコートフィルムとしてのL* * * 表色系におけるb* 値、L値及びa値を所定範囲に調整し、全体として青色の色相とすることによって、透明ハードコート膜の厚みムラに起因する干渉縞を目立たなくさせることができることを見出した。これにより、透明ハードコート膜に若干の厚みムラがある場合においても、透明ハードコート膜の屈折率を制御したり、透明ハードコート膜中にマット剤を多量に含有させることなく、透明ハードコート膜の厚みムラに起因する干渉縞を目立たなくさせることができる。
【0010】
即ち、本発明に係る透明ハードコートフィルムは、厚みが25〜500μmのポリエチレンテレフタレートフィルムと、該フィルムの少なくとも一方の面に設けられた透明ハードコート膜とを有し、前記透明ハードコート膜は、電離放射線硬化型樹脂と青色無機顔料を含む塗布液の硬化物で構成され、厚みが2〜15μmであり、L表色系におけるb値が−4.0以上0未満、L値が90.0以上、a値が−3.0以上1.5以下であり(ただし、a値、b値及びL値は、何れも透過による測定値)、全体として青色の色相を持つことを特徴とする。「〜少なくとも一方の面に」であるから、透明ハードコート膜を厚み25〜500μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下単に「基材フィルム」とも言うことがある。)の片面に設けてもよいし、両面に設けることもできる。
前記塗布液は、マット剤を含まないことが好ましい。
本発明に係る透明ハードコートフィルムは、透明導電性薄膜を搭載するために用いることができる。この場合、本発明に係るハードコートフィルムは、搭載する透明導電性薄膜の色相に対して補色の関係にある色相を持つことが好ましい。
本発明に係る透明導電性ハードコートフィルムは、本発明に係る透明ハードコートフィルムの少なくとも一方の面に透明導電性薄膜を設けてなることを特徴とする。「〜少なくとも一方の面に」であるから、透明導電性薄膜を本発明の透明ハードコートフィルムの片面に設けてもよいし、両面に設けることもできる。また、「透明ハードコートフィルムの〜」であるから、透明導電性薄膜を片面に設ける場合、その透明導電性薄膜は、基材フィルムの透明ハードコート膜が形成されている面に設けてもよいし、基材フィルムの透明ハードコート膜が形成されていない面(反対面)に設けることもできる。
本発明に係るタッチパネルは、間隔をあけて対向するように配置された、透明ハードコートフィルムおよび透明基板と、前記透明ハードコートフィルムおよび透明基板の向かい合う面にそれぞれ形成された透明導電性薄膜とを含み、前記透明ハードコートフィルムは、本発明に係る透明ハードコートフィルムで構成されていることを特徴とする。
本発明に係る液晶表示装置は、カラー液晶パネルとその上に配置されたタッチパネルとを含み、前記タッチパネルは、本発明に係るタッチパネルで構成されていることを特徴とする。
【0011】
尚、L* * * 表色系とは、国際照明委員会(CIE)において1976年に定められた表色の方法を意味し、本発明におけるL* 値、a* 値、b* 値は、JIS−Z8729:1994に規定される方法によって測定して得られた値である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、高いハードコート性および透視解像性を維持しながら、透明ハードコート膜の厚みムラに起因する干渉縞が目立たない透明ハードコートフィルムを提供することができる。また、この透明ハードコートフィルムを基材フィルムとして用いた透明導電性ハードコートフィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は本発明の実施の形態で提供されるタッチパネル10の断面図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態で提供されるタッチパネル付き液晶表示装置の説明図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態で提供される、片面タイプの透明ハードコートフィルム11に透明導電性薄膜33を備えた透明導電性ハードコートフィルムの構造を示す断面図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態で提供される、両面タイプの透明ハードコートフィルム11に透明導電性薄膜33を備えた透明導電性ハードコートフィルムの構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の透明ハードコートフィルム及び透明導電性ハードコートフィルムの実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
本発明の透明ハードコートフィルム11は、図3および図4に示したように透明高分子フィルム31の片面もしくは両面に透明ハードコート膜32を有する構成である。なお、図3、図4には示していないが透明ハードコートフィルム11は、透明ハードコート膜32以外の機能性薄膜を含むことももちろん可能である。
本発明の透明ハードコートフィルム11は、L表色系におけるb値が、好ましくは0未満を示すものである。
* * * 表色系とは、国際照明委員会(CIE)において1976年に定められた表色の方法であり、本発明におけるL* 値、a* 値、b* 値は、JIS−Z8729:1994に規定される方法によって測定して得られた値である。JIS−Z8729の測定方法としては、反射による測定方法、透過による測定方法があるが、本実施の形態では透過で測定した値を用いる。
なお、反射による測定方法を用いることも可能であるが、その場合のL* * * 表色系におけるL* 値、a* 値、b* 値として好ましい値は、透過による測定値と同じではないため、予め実験により好ましい値を求めて用いる。
【0016】
* * * 表色系におけるL* 値、a* 値、b* 値は、広く知られているようにL* 値が明度、a* 値とb* 値とが、色相と彩度を表している。具体的には、a* 値が正の符号であれば赤色の色相、負の符号であれば緑色の色相であることを示す。b* 値が正の符号であれば黄色の色相、負の符号であれば青色の色相である。また、a* 値とb* 値とも、絶対値が大きいほどその色の彩度が大きく鮮やかな色であることを示し、絶対値が小さいほど彩度が小さいことを示す。a* 値とb* 値がともに0である場合には、無彩色であることを示す。
【0017】
本発明の透明ハードコートフィルム11は、黄色の彩度を抑制し、好ましくは青色を呈するように構成することにより、L* * * 表色系におけるb* 値が、好ましくは0未満となるようにしたものである。表色の調整は、例えば色素を含有させることにより実現できる。このように透明ハードコートフィルム11の色相および彩度を制御することにより、発明者らの実験によると、透明ハードコート膜32の厚みムラが存在しても、それに起因する干渉縞を抑制できるという効果が得られることが確認された。この干渉縞の種類としては、カラー液晶パネルの表示光が透明ハードコート膜32を透過する際に生じる干渉縞、ならびに、三波長蛍光灯からの照明光が透明ハードコート膜32で反射される際に生じる干渉縞があるが、本発明の透明ハードコートフィルム11は、この両方について干渉縞抑制の効果が得られる。これにより、透明ハードコートフィルム11のハードコート性および透視解像性を維持しながら、干渉縞を抑制することができる。なお、本実施の形態の構成の場合、従来のように透明ハードコート膜32の屈折率制御や、透明ハードコート膜32中にマット剤を含有させる等の手法を用いなくても、干渉縞抑制の効果は得られるが、屈折率制御やマット剤含有等の他の手法と組み合わせることももちろん可能である。
【0018】
なお、本発明の透明ハードコードフィルム11は、液晶表示装置等に重ねるタッチパネルなどの用途に用いられるため、あまり色相が極端になってしまうことや、明度が低くなってしまうことも好ましくない。よって、透明ハードコートフィルム11は、L* * * 表色系における明度を表すL* 値として90.0以上、好ましくは92.0以上にすることが望ましい。また、緑または赤の色相およびその彩度を表すa* 値としては、−3.0以上、好ましくは−2.0以上で、1.5以下、好ましくは1.0以下にすることが望ましい。また、黄色または青色の色相およびその彩度を表すb* 値としては、好ましくは0未満であって、かつ、−4.0以上、好ましくは−3.0以上にすることが望ましい。
【0019】
本実施の形態において、透明ハードコートフィルム11のL* * * 表色系におけるb* 値を、好ましくは0未満にする方法としては、透明高分子フィルム31又は透明ハードコート膜32の中に色素を含有させる方法を用いることができる。
【0020】
色素としては、有色無機顔料、有機顔料、染料などを用いることができるが、耐候性に優れるという観点から、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、クロムバーミリオン、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、ビクトリアグリーン、群青、ウルトラマリンブルー、紺青、ベルリンブルー、ミロリブルー、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトシリカブルー、コバルト亜鉛ブルー、マンガンバイオレット、ミネラルバイオレッド、コバルトバイオレット等の有色無機顔料や、フタロシアニン顔料等の有機顔料が好ましく使用される。
【0021】
一方、透明高分子フィルム31としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアリレート、環状オレフィン、トリアセチルセルロース、アクリル、ポリ塩化ビニル等の透明性を阻害しないものを使用することができる。この中でも、延伸加工、特に二軸延伸加工されたポリエチレンテレフタレートフィルムが、機械的強度や寸法安定性に優れる点で好ましい。また、表面にコロナ放電処理を施したり、易接着層を設けることによって透明ハードコート膜32との接着性を向上させたものも好適に用いられる。このような透明高分子フィルム31の厚みとしては、適用される材料によって適宜選択されることになるが、一般には25〜500μmであり、好ましくは50〜200μmである。
【0022】
透明ハードコート膜32は、表面硬度等に代表されるハードコート性を備えるものであれば特に限定されるものではないが、耐熱性に劣るような透明高分子フィルム31の表面に優れたハードコート性を付与するためには、電離放射線硬化性樹脂から形成されてなるものであることが好ましい。
【0023】
ここで電離放射線硬化性樹脂としては、光重合性プレポリマー若しくは光重合性モノマーなどの1種又は2種以上を混合した電離放射線硬化塗料に電離放射線(紫外線又は電子線)を照射することで硬化してなるものを使用することができる。
【0024】
ここで光重合性プレポリマーとしては、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元網目構造となるアクリル系プレポリマーが特に好ましく使用される。このアクリル系プレポリマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート等が使用できる。
【0025】
また光重合性モノマーとしては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングルコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート等が使用できる。
【0026】
また電離放射線硬化塗料には、適宜必要に応じて、光重合開始剤、紫外線増感剤等を混合することができる。ここで光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾインベンゾエート、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−(4−モルフォリニル)−1−プロパン、α−アシロキシムエステル、チオキサンソン類等を用いることができ、紫外線増感剤としては、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等を用いることができる。
【0027】
またこのような電離放射線硬化性樹脂から形成される透明ハードコート膜32中には、そのハードコート性や透視解像性を損なわない範囲で、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、マット剤等を含有させることもできる。
【0028】
ここで熱可塑性樹脂としては、アセチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、酢酸ビニル及びその共重合体、塩化ビニル及びその共重合体、塩化ビニリデン及びその共重合体等のビニル系樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等のアセタール系樹脂、アクリル樹脂及びその共重合体、メタクリル樹脂及びその共重合体等のアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、線状ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
【0029】
また熱硬化性樹脂としては、アクリルポリオールとイソシアネートプレポリマーとからなる熱硬化型ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
【0030】
またマット剤としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、シリカ、水酸化アルミニウム、カオリン、クレー、タルク等の体質顔料や、アクリル樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリウレタン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、エポキシ樹脂粒子等の合成樹脂粒子が挙げられる。
【0031】
ここで透明ハードコート膜32の厚みとしては、2μm以上、好ましくは3μm以上で、15μm以下、好ましくは8μm以下であることが望ましい。2μm以上にすることにより、十分なハードコート性を得易くなり、15μm以下にすることにより、透明ハードコート膜32を透明高分子フィルムの一方の面にのみ設けた場合の透明ハードコートフィルム11のカールを抑え易くなる。
【0032】
尚、電離放射線硬化塗料に照射する電離放射線としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、メタルハライドランプなどから発せられる100〜400nm、好ましくは200〜400nmの波長領域の紫外線、又は走査型やカーテン型の電子線加速器から発せられる100nm以下の波長領域の電子線を用いることができる。
【0033】
次に透明導電性ハードコートフィルムについて説明する。本発明の透明導電性ハードコートフィルムは、本発明の透明ハードコートフィルム11の少なくとも一方の面に、図3および図4に示したように透明導電性薄膜33を設けたものである。これにより本発明の透明ハードコートフィルムは、導電性を有する透明導電性ハードコートフィルムとなる。
【0034】
ここで透明ハードコートフィルム11の少なくとも一方の面に設けられる透明導電性薄膜33としては、一般的に広く知られた透明導電性材料を用いることができる。例えば、酸化インジウム、酸化錫、酸化インジウム錫、金、銀、パラジウム等の透明導電性物質を用いることができる。これらは、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、溶液塗布法等により、透明ハードコートフィルム11上に薄膜として形成することができる。また、有機導電性材料を用いて、透明導電性薄膜33を形成することも可能である。特に、透明性、導電性に優れ、比較的低コストに得られる酸化インジウム、酸化錫又は酸化インジウム錫のいずれかを主成分とした透明導電性材料を好適に使用することができる。このような酸化インジウム、酸化錫又は酸化インジウム錫を主成分とする透明導電性薄膜33は、薄い黄色みを帯びているが、本発明の透明ハードコートフィルム11は、L* * * 表色系におけるb* 値が好ましくは0未満であるため、透明導電性薄膜33の黄色みを目立たなくさせるという効果もある。
【0035】
尚、透明導電性薄膜33の厚みは、適用する材料によっても異なるため一概には言えないが、表面抵抗率で1000Ω以下、好ましくは500Ω以下になるような厚みであって、経済性をも考慮すると、10nm以上、好ましくは20nm以上、80nm以下、好ましくは70nm以下の範囲が好適である。このような薄膜においては透明導電性薄膜33の厚みムラに起因する可視光の干渉縞は発生しにくい。
【0036】
また、図1に示したように、本発明の透明ハードコートフィルム11上に透明導電性薄膜33を形成し、これを透明導電性薄膜12が形成されたガラス基板13と、透明導電性薄膜同士が向き合うように一定の間隔をあけて対向させることにより、抵抗膜方式のタッチパネル10を構成することができる。透明ハードコートフィルム11およびガラス基板13の端部には不図示の電極が配置されている。ユーザが透明導電性薄膜33付きの透明ハードコートフィルム11を指やペン等で押下することにより、透明導電性薄膜33がガラス基板13上の透明導電性薄膜12と接触する。この接触を端部の電極を介して電気的に検出することにより、押下された位置が検出される構成である。ガラス基板13の透明導電性薄膜12上には、必要に応じてドット状のスペーサ14が配置される。また、図2に示したように、図1のタッチパネル10をカラー液晶表示パネル20の上に搭載することにより、タッチパネルつき液晶表示装置を構成することができる。本実施の形態で得られるタッチパネル10は、上述したように透明ハードコート膜32の厚みムラに起因する干渉縞を抑制できる。また、タッチパネル10が押下された時に、対向する透明導電性薄膜付ガラス表面と透明導電性ハードコートフィルム表面との間隔が変化することにより発生する干渉縞(ニュートンリング)を目立たなくするという効果も得られる。しかも、本発明の透明ハードコートフィルム11は高いハードコート性および高い透視解像性を有するため、タッチパネル10は、高い耐久性が得られ、液晶表示パネルの表示が見やすいというという効果が得られる。
【0037】
なお、透明導電性薄膜33を透明ハードコートフィルム11上に形成する場合、一般的には透明導電性薄膜33としてはインジウム−スズ酸化物(ITO)を用いるために透明導電性ハードコートフィルムが黄色味を帯びてしまう傾向にあり、透明ハードコート膜32の厚みムラに起因する干渉縞がより強調されてしまう傾向になる。しかし、本発明の透明導電性ハードコートフィルムは、それをも十分に抑制できるものである。その理由としては、以下のように推測される。一般にITO薄膜は、透過光で観察した場合も反射光で観察した場合も、薄い黄色を呈している。薄い黄色を呈しているため、ITO薄膜は、青色を吸収し、緑および赤の波長の光を透過もしくは反射している。よって、透明ハードコートフィルム11が完全に透明で透明ハードコート膜32に厚みムラがある場合には、ITO薄膜を透過もしくは反射した緑および赤の波長の光が透明ハードコート膜32で干渉し、干渉縞を生じさせる。この干渉縞は、透過する緑および赤の光の強度分布が広い波長にわたっている場合には、強く生じない。しかしながら、カラー液晶表示パネルや三波長蛍光灯から出射される光は、その強度分布が緑および赤の特定の波長に鋭いピークをもつため、これらの特定の波長に光がITO膜を透過もしくはITO膜によって反射されることにより、それぞれが透明ハードコート膜32で干渉し、干渉縞が強く観測される。本発明の透明ハードコートフィルム11を用いた場合、その色がL* * * 表色系におけるb* 値が好ましくは0未満、すなわち黄色の彩度が低く、青色を呈するように設計されているため、青色光は透過もしくは反射するが、緑および赤の波長の光を吸収する。よって、ITO膜を透過もしくはITO膜によって反射された特定の緑および赤の波長の光を透明ハードコートフィルム11が吸収することにより、これらの緑および赤の波長の光が、透明ハードコート膜32によって強く干渉する現象を抑制することができる。
【0038】
言い換えるならば、本発明の透明ハードコートフィルム11は、この上に形成される膜(ここでは透明導電性薄膜33)の色相に対して補色の関係になる色相を有するように構成されるものである。これにより、全体としてグレートーンになるため、特定の波長の光が強い干渉を生じる現象を防ぐことができる。
【0039】
なお、本発明の透明ハードコートフィルム11は、透明導電性薄膜33を形成していない状態であっても、透明ハードコート膜32の厚みムラに起因する干渉縞を抑制する効果が得られるため、透明導電性薄膜の基材フィルムの用途に限定されるものではない。
【0040】
上述してきたように、本発明によれば、透明ハードコートフィルム11としてのL* * * 表色系におけるb* 値を好ましくは0未満になるように色相および彩度を調節することにより、透明ハードコート膜32に若干の厚みムラがあった場合においても、透明ハードコート膜32の厚みムラに起因する干渉縞が目立たなくなる透明ハードコートフィルム11を提供することができる。これにより、透明ハードコート膜32の屈折率を制御したり、透明ハードコート膜32中に多量のマット剤を含有させることなく、干渉縞を抑制することができる。
【0041】
また、本発明によれば、透明導電性ハードコートフィルム同士や透明導電性ハードコートフィルムと透明導電性薄膜付きガラス表面を密着させたような場合に発生するニュートンリングを目立たなくすることができる。また本発明によれば、透明導電性薄膜の黄色みが目立たない透明導電性ハードコートフィルムを提供することができる。
【実施例】
【0042】
以下、本発明の実施例について説明する。尚、「部」「%」は特記しない限り、重量基準である。
【0043】
[実験例1〜7]
実験例1〜7として、図3に示したように透明高分子フィルム31の片面にのみ透明ハードコート膜32を備えた片面タイプの透明ハードコートフィルム11、およびその上に透明導電性薄膜33を備えた透明導電性ハードコートフィルムを製造した。実験例1〜7は、透明ハードコート膜32に用いる顔料の種類および量が異なっている。
【0044】
まず、透明高分子フィルム31として、表1に示した厚みのポリエチレンテレフタレートフィルム(コスモシャインA4300:東洋紡績(株))を用意した。つぎに、有色無機顔料として表1に示した種類の顔料を表1に示した量で含む下記の組成の透明ハードコート膜32用塗布液aを実験例1〜7それぞれについて用意し、この塗布液aを透明高分子フィルム31の一方の面に塗布、乾燥した後、高圧水銀灯で紫外線を1〜2秒照射することにより約5μmの透明ハードコート膜32を形成した。これにより、透明高分子フィルム31の片面に透明ハードコート膜32を備えた、実験例1〜7の透明ハードコートフィルム11を作製した。
【0045】
次いで、実験例1〜7の透明ハードコートフィルム11のそれぞれについて、透明ハードコート膜32を設けた面とは反対の透明高分子フィルム31の表面に表面抵抗率が約400Ωである酸化インジウム錫(ITO)の透明導電性薄膜33を、スパッタリング法を用いて設けた。これにより、図3に示した構造の透明導電性ハードコートフィルムを作製した。
【0046】
<透明ハードコート膜用塗布液a>
・電離放射線硬化型樹脂 60部
(ダイヤビームUR6530:三菱レイヨン(株))
・有色無機顔料 表1記載の部
(表1記載の顔料)
・光重合開始剤 1.8部
(イルガキュア651:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株))
・メチルエチルケトン 80部
・トルエン 60部
【0047】
[実験例8,9]
実験例8,9として、図4に示したように透明高分子フィルム31の両面に透明ハードコート膜32を備えた両面タイプの透明ハードコートフィルム11、およびその上に透明導電性薄膜33を備えた透明導電性ハードコートフィルムを製造した。実験例8,9は、透明ハードコート膜32に用いる顔料の種類および量が異なっている。
【0048】
まず、透明高分子フィルム31として、表1に示した厚みのポリエチレンテレフタレートフィルム(コスモシャインA4300:東洋紡績(株))を用意した。つぎに、有色無機顔料として表1に示した種類の顔料を表1に示した量で含む下記の組成の透明ハードコート膜32用塗布液bを実験例8,9それぞれについて用意し、この塗布液bを透明高分子フィルム31の両面に塗布、乾燥した後、高圧水銀灯で紫外線を1〜2秒照射することにより約5μmの透明ハードコート膜32を形成した。これにより、透明高分子フィルム31の両面に透明ハードコート膜32を備えた、実験例8,9の透明ハードコートフィルム11を作製した。
【0049】
次いで、実験例8,9の透明ハードコートフィルム11それぞれについて、一方の透明ハードコート膜32の上面に表面抵抗率が約400Ωである酸化インジウム錫(ITO)の透明導電性薄膜33を、スパッタリング法を用いて設けた。これにより、図4に示した構造の透明導電性ハードコートフィルムを作製した。
【0050】
<透明ハードコート膜用塗布液b>
・電離放射線硬化型樹脂 58部
(ダイヤビームUR6530:三菱レイヨン(株))
・有色無機顔料 表1記載の部
(表1記載の顔料)
・光重合開始剤 1.8部
(イルガキュア651:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株))
・熱可塑性アセタール系樹脂 2部
(エスレックBL-S:積水化学工業(株))
・多孔質シリカ粒子 1部
(サイリシア446 <平均粒子径4.5μm>:富士シリシア化学(株))
・微粉末シリカ粒子 1部
(アエロジル30 <平均粒子径50nm>:日本アエロジル(株))
・メチルエチルケトン 80部
・トルエン 60部
【0051】
[実験例10〜15]
実験例10〜15として、実験例1〜7で用いた塗布液aの有色無機顔料を表1に記載のものに変更し、それ以外は実験例1〜7と同様にして、透明ハードコートフィルムを形成し、さらに透明導電性ハードコートフィルムを作製した。なお、実験例10および実験例15については、有色無機顔料を含まない塗布液aを用いた。
【0052】
[実験例16,17]
実験例16として、実験例8,9で用いた塗布液bから有色無機顔料を除いた塗布液を用いて、それ以外は実験例8,9と同様にして、透明ハードコートフィルムを形成し、さらに透明導電性ハードコートフィルムを作製した。また、実験例17として、実験例8,9の塗布液bの有色無機顔料を表1に記載のものに変更し、それ以外は実験例8,9と同様にして、透明ハードコートフィルムを形成し、さらに透明導電性ハードコートフィルムを作製した。
【0053】
【表1】

【0054】
〔評価〕
上述の実験例1〜17で得られた透明ハードコートフィルム11(透明導電性薄膜33を備えていないもの)について、そのL* * * 表色系におけるL* 値、a* 値、b* 値のそれぞれを、SMカラーコンピューターSM−4(スガ試験機(株)製)で透過で測定した結果を表2に示す。また、当該透明ハードコートフィルム11(透明導電性薄膜33を備えていないもの)に三波長蛍光灯から照明光を照射し、反射光に生じる、透明ハードコート膜32の厚みムラに起因する「干渉縞」を、反射光による三波長蛍光灯の像が観察される位置から目視で観察して、干渉縞が目立たないものを「○」とし、干渉縞が目立つものを「×」として評価した結果を表2に示す。
【0055】
さらに、上記実験例1〜17で得られた透明導電性ハードコートフィルム(透明導電性薄膜33を備えたもの)を、それぞれ同じものを2枚用意して、それぞれの透明導電性薄膜33を設けた表面が対向するように積層させてお互いに密着させた時に、お互いのフィルム表面における反射光の干渉によって発生する「ニュートンリング」の発生状況について目視観察し、ニュートンリングが目立たないものを「○」とし、ニュートンリングが目立つものを「×」として評価した結果を表2に示す。
【0056】
【表2】

【0057】
以上の表2の結果からも明らかなように、実験例3〜7,9で得られた透明ハードコートフィルム11(透明導電性薄膜33を備えていないもの)は、透明ハードコートフィルム11としてのL* * * 表色系におけるb* 値が0未満であるため、透明ハードコート膜32の厚みムラに起因する干渉縞が目立ち難かった。実験例1,2,8で得られた透明ハードコートフィルム11は、L* * * 表色系におけるb* 値が0以上であったが0.5以下であったため、透明ハードコート膜32の厚みムラに起因する干渉縞が目立ち難かった。
また、実験例1〜9で得られた透明ハードコートフィルム11における透明ハードコート膜32は、厚みムラに起因する干渉縞を目立たなくさせるために透明ハードコート膜32の屈折率を制御したものではないため、ハードコート性は低下しておらず十分な耐久性を備えていた。
また、実験例1〜9で得られた透明ハードコートフィルム11における透明ハードコート膜32は、厚みムラに起因する干渉縞を目立たなくさせるためにマット剤を多量に含有させたものではないため、透視解像性も低下していなかった。
【0058】
また、実験例3〜7,9で得られた透明導電性ハードコートフィルムは、基材フィルムとしてL* * * 表色系におけるb* 値が0未満の透明ハードコートフィルム11を用いているために、透明導電性ハードコートフィルムを透明導電性薄膜33の表面同士が密着するように重ねた場合に発生するニュートンリングが目立ち難かった。実験例1,2,8で得られた透明導電性ハードコートフィルムは、基材フィルムとしてL* * * 表色系におけるb* 値が0以上であったが0.5以下の透明ハードコートフィルム11を用いているため、透明導電性ハードコートフィルムを透明導電性薄膜33の表面同士が密着するように重ねた場合に発生するニュートンリングが目立ち難かった。
また、実験例3〜7,9で得られた透明導電性ハードコートフィルムは、基材フィルムとしてL* * * 表色系におけるb* 値が0未満の透明ハードコートフィルム11を用いているため、透明導電性薄膜33の黄色みが余り目立たないものであった。実験例1,2,8で得られた透明導電性ハードコートフィルムは、基材フィルムとしてL* * * 表色系におけるb* 値が0以上であったが0.5以下の透明ハードコートフィルム11を用いているため、透明導電性薄膜33の黄色みが余り目立たないものであった。
【0059】
一方、実験例10〜17で得られた透明導電性ハードコートフィルムは、透明ハードコートフィルムとしてのL* * * 表色系におけるb* 値が0.5を超えるものであったため、透明ハードコート膜の厚みムラに起因する干渉縞が目立ち易かった。
【0060】
また、実験例10〜17で得られた透明導電性ハードコートフィルムは、基材フィルムとしてL* * * 表色系におけるb* 値が0.5を超えている透明ハードコートフィルムを用いているために、透明導電性ハードコートフィルムを透明導電性薄膜表面同士が密着するように重ねた場合に発生するニュートンリングが目立ち易かった。
また、実験例10〜17で得られた透明導電性ハードコートフィルムは、基材フィルムとしてL* * * 表色系におけるb* 値が0.5を超えている透明ハードコートフィルムを用いているため、透明導電性薄膜の黄色みが目立つものであった。
【符号の説明】
【0061】
10…タッチパネル、11…透明ハードコートフィルム、12…透明導電性薄膜、13…ガラス基板、20…カラー液晶表示パネル、31…透明高分子フィルム、32…透明ハードコート膜、33…透明導電性薄膜。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚みが25〜500μmのポリエチレンテレフタレートフィルムと、該フィルムの少なくとも一方の面に設けられた透明ハードコート膜とを有し、
前記透明ハードコート膜は、電離放射線硬化型樹脂と青色無機顔料を含む塗布液の硬化物で構成され、厚みが2〜15μmであり、
表色系におけるb値が−4.0以上0未満、L値が90.0以上、a値が−3.0以上1.5以下であり(ただし、a値、b値及びL値は、何れも透過による測定値)、全体として青色の色相を持つことを特徴とする透明ハードコートフィルム。
【請求項2】
請求項1記載の透明ハードコートフィルムにおいて、
前記塗布液は、マット剤を含まないことを特徴とする透明ハードコートフィルム。
【請求項3】
請求項1又は2記載の透明ハードコートフィルムと、該透明ハードコートフィルムの少なくとも一方の面に設けられた透明導電性薄膜とを有することを特徴とする透明導電性ハードコートフィルム。
【請求項4】
透明導電性薄膜を搭載するための透明ハードコートフィルムであって、
厚みが25〜500μmのポリエチレンテレフタレートフィルムと、該フィルムの少なくとも一方の面に設けられた透明ハードコート膜とを有し、
前記透明ハードコート膜は、電離放射線硬化型樹脂と青色無機顔料とマット剤を含む塗布液の硬化物で構成され、厚みが2〜15μmであり、
表色系におけるb値が−4.0以上0未満、L値が90.0以上、a値が−3.0以上1.5以下であり(ただし、a値、b値及びL値は、何れも透過による測定値)、全体として青色の色相を持つことを特徴とする透明ハードコートフィルム。
【請求項5】
請求項4記載の透明ハードコートフィルムにおいて、
前記透明導電性薄膜の色相に対して補色の関係にある色相を持つことを特徴とする透明ハードコートフィルム。
【請求項6】
間隔をあけて対向するように配置された、透明ハードコートフィルムおよび透明基板と、前記透明ハードコートフィルムおよび透明基板の向かい合う面にそれぞれ形成された透明導電性薄膜とを含むタッチパネルであって、
前記透明ハードコートフィルムは、請求項4又は5記載の透明ハードコートフィルムで構成されていることを特徴とするタッチパネル。
【請求項7】
カラー液晶パネルとその上に配置されたタッチパネルとを含む液晶表示装置であって、
前記タッチパネルは、請求項6記載のタッチパネルで構成されていることを特徴とする液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−191969(P2010−191969A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−43769(P2010−43769)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【分割の表示】特願2003−69660(P2003−69660)の分割
【原出願日】平成15年3月14日(2003.3.14)
【出願人】(000125978)株式会社きもと (167)
【Fターム(参考)】