説明

透明フイルムおよびそれを用いた液晶表示装置

【解決手段】 下記式(I)および(II)で定義されるRe(λ)およびRth(λ)が、下記式(III)且つ(IV)を満たす透明フイルムである。
(I)Re(λ)=(nx−ny)×d
(II)Rth(λ)={(nx+ny)/2−nz}×d
(III)0≦|Re(630)|≦50
(IV)Rth(400)×Rth(700)≦0かつ0≦|Rth(700)−Rth(400)|≦150
[式中、Re(λ)は波長λnmにおける正面レターデーション値(単位:nm)、Rth(λ)は波長λnmにおける膜厚方向のレターデーション値(単位:nm)である。またnxはフイルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyはフイルム面内の進相軸方向の屈折率であり、nzはフイルムの厚み方向の屈折率であり、dはフイルムの厚さである。]


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)および(II)で定義されるRe(λ)およびRth(λ)が、下記式(III)且つ(IV)を満たす透明フイルム。
(I)Re(λ)=(nx−ny)×d
(II)Rth(λ)={(nx+ny)/2−nz}×d
(III)0≦|Re(630)|≦50
(IV)Rth(400)×Rth(700)≦0かつ0≦|Rth(700)−Rth(400)|≦150
[式中、Re(λ)は波長λnmにおける正面レターデーション値(単位:nm)、Rth(λ)は波長λnmにおける膜厚方向のレターデーション値(単位:nm)である。またnxはフイルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyはフイルム面内の進相軸方向の屈折率であり、nzはフイルムの厚み方向の屈折率であり、dはフイルムの厚さである。]
【請求項2】
熱可塑性ノルボルネン系樹脂を含有する請求項1に記載の透明フイルム。
【請求項3】
セルロースアシレートを含有する請求項1に記載の透明フイルム。
【請求項4】
前記セルロースアシレートが、アシル置換度が、2.85〜3.00のセルロースアシレートである請求項3に記載の透明フイルム。
【請求項5】
前記セルロースアシレート中のアシル置換基が、実質的にアセチル基、プロピオニル基及びブタノイル基から選ばれる2種類からなり、その全置換度が2.50〜3.00であるセルロースアシレートからなる請求項3または4の透明フイルム。
【請求項6】
Re(λ)およびRth(λ)を低下させ得る化合物を少なくとも1種含む請求項1の透明フイルム。
【請求項7】
フイルムのRe(λ)およびRth(λ)を低下させ、且つオクタノール−水分配係数(LogP値)が0〜7である化合物を少なくとも1種、フイルム固形分に対して0.01〜30重量%含む請求項1の透明フイルム。
【請求項8】
フイルムのRe(λ)およびRth(λ)を低下させ、オクタノール−水分配係数(LogP値)が0〜7であり、且つ下記一般式(1)〜(19)のいずれかで表される化合物の少なくとも1種を、フイルム固形分に対して0.01〜30重量%含む請求項1の透明フイルム:
【化73】

式中、R11〜R13はそれぞれ独立に、炭素数が1〜20の脂肪族基を表し;R11〜R13は互いに連結して環を形成してもよい;
【化74】

一般式(2)および(3)中、Zは炭素原子、酸素原子、硫黄原子または−NR25−を表し;R25は水素原子またはアルキル基を表し;Zを含んで構成される5または6員環は置換基を有していてもよく;Y21及びY22はそれぞれ独立に、炭素数が1〜20の、エステル基、アルコキシカルボニル基、アミド基またはカルバモイル基を表し、Y21及びY22は互いに連結して環を形成してもよく;mは1〜5の整数を表し、nは1〜6の整数を表す;
【化75】


一般式(4)〜(12)中、Y31〜Y70はそれぞれ独立に、炭素数が1〜20の エステル基、炭素数が1〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数が1〜20 のアミド基、炭素数が1〜20のカルバモイル基またはヒドロキシ基を表し; V31〜V43はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20の脂肪族基を表し ;L31〜L80はそれぞれ独立に、原子数0〜40かつ、炭素数0〜20の2価 の飽和の連結基を表し;ここで、L31〜L80の原子数が0であるということは 、連結基の両端にある基が直接に単結合を形成していることを意味し;V31〜 V43およびL31〜L80は、さらに置換基を有していてもよい;
【化76】


式中、R1aはアルキル基またはアリール基を表し;R2aおよびR3aは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し;R1a、R2aおよびR3aの炭素原子数の総和は10以上であり、各々、アルキル基およびアリール基は置換基を有していてもよい;
【化77】


式中、R4aおよびR5aはそれぞれ独立に、アルキル基またはアリール基を表し;R4aおよびR5aの炭素原子数の総和は10以上であり、各々、アルキル基およびアリール基は置換基を有していてもよい;
【化78】


式中、R1b、R2bおよびR3bはそれぞれ独立に、水素原子またはアルキル基を表し;X15は下記の連結基群1から選ばれる1種以上の基から形成される2価の連結基を表し;Y15は水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を表す;
(連結基群1)
単結合、−O−、−CO−、−NR4b−、アルキレン基及びアリーレン基、R4bは水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を表す;
【化79】


式中、Q1、Q2およびQ3はそれぞれ独立に、5又は6員環を表し;X16はB、C−R(Rは水素原子または置換基を表す)、N、P、P=Oを表す;
【化80】


式中、X17はB、C−R(Rは水素原子または置換基を表す)、又はNを表し;R11c、R12c、R13c、R14c、R15c、R21c、R22c、R23c、R24c、R25c、R31c、R32c、R33c、R34c及びR35cはそれぞれ水素原子または置換基を表す;
【化81】


式中、R1dはアルキル基またはアリール基を表し、R2dおよびR3dはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表し;アルキル基およびアリール基は置換基を有していてもよい。
【化82】


式中、R4d、R5dおよびR6dはそれぞれ独立にアルキル基またはアリール基を表し;アルキル基およびアリール基は置換基を有していてもよい。
【請求項9】
フイルムの|Rth(700)−Rth(400)|を低下させ得る化合物を少なくとも1種含む請求項1の透明フイルム。
【請求項10】
フイルムの膜厚が10〜120μmである請求項1の透明フイルム。
【請求項11】
請求項1の透明フイルムと、Re(630)が0〜200nmであり、且つ|Rth(630)|が0〜400nmである光学異方性層とを有する光学補償フイルム。
【請求項12】
請求項1の透明フイルム、又は請求項11の光学補償フイルムの少なくとも1枚と、偏光子とを有する偏光板。
【請求項13】
下記式(I)及び(II)でそれぞれ定義されるRe(λ)及びRth(λ)が、下記式(III)及び(IV)を満たす透明フイルムを有する液晶表示装置:
(I)Re(λ)=(nx−ny)×d、
(II)Rth(λ)={(nx+ny)/2−nz}×d、
(III)0≦|Re(630)|≦50、
(IV)Rth(400)×Rth(700)≦0で、且つ0≦|Rth(700)−Rth(400)|≦150、
[式中、Re(λ)は波長λnmにおける正面レターデーション値(単位:nm)、Rth(λ)は波長λnmにおける膜厚方向のレターデーション値(単位:nm)であり;nxはフイルム面内の遅相軸方向の屈折率であり;nyはフイルム面内の進相軸方向の屈折率であり;nzはフイルムの厚み方向の屈折率であり;及びdはフイルムの厚さである。
【請求項14】
少なくとも一方に電極を有する対向配置された一対の基板と、該一対の基板間に挟持され、ネマチック液晶材料を含み、黒表示時に該ネマチック液晶材料の液晶分子が前記一対の基板の表面に対して略並行に配向し、厚さd(μm)と屈折率異方性Δnとの積Δn・dが0.2〜1.0μmである液晶層とを有する液晶セル、及び該液晶セルを挟持して配置された第一及び第二の偏光膜を有する液晶表示装置であって、
前記第一及び第二の偏光膜の少なくとも一方と前記液晶セルとの間に透明フイルムを有し、該透明フイルムの下記式(I)及び(II)でそれぞれ定義されるRe(λ)及びRth(λ)が、下記式(III)及び(IV)を満たす液晶表示装置:
(I)Re(λ)=(nx−ny)×d、
(II)Rth(λ)={(nx+ny)/2−nz}×d、
(III)0≦|Re(630)|≦50、
(IV)Rth(400)×Rth(700)≦0で、且つ0≦|Rth(700)−Rth(400)|≦150、
式中、Re(λ)は波長λnmにおける正面レターデーション値(単位:nm)、Rth(λ)は波長λnmにおける膜厚方向のレターデーション値(単位:nm)であり;nxはフイルム面内の遅相軸方向の屈折率であり;nyはフイルム面内の進相軸方向の屈折率であり;nzはフイルムの厚み方向の屈折率であり;及びdはフイルムの厚さである。
【請求項15】
さらに第一及び第二の光学補償フィルムを含み、前記第一偏光膜、第二光学補償フイルム、第一光学補償フイルム、前記液晶セル、前記透明フイルム、前記第二偏光膜がこの順序で配置され、前記第二光学補償フイルムのReが100nm以下で、且つ厚み方向のレターデーションRthが200nm以下であり、前記第一光学補償フイルムが、屈折率異方性が負で光軸が層面に対して実質的に平行であり、該第一光学補償フイルムの遅相軸が第一偏光膜の透過軸及び黒表示時の液晶分子の遅相軸方向に平行であり、及び該第一光学補償フイルムのReが50nm〜400nmである請求項14の液晶表示装置。
【請求項16】
前記第一光学補償フイルム及び第二光学補償フイルムの少なくとも一方が、ディスコチック液晶性化合物を少なくとも含む請求項15の液晶表示装置。
【請求項17】
さらに第一及び第二の光学補償フィルムを含み、前記第一偏光膜、第二光学補償フイルム、第一光学補償フイルム、前記液晶セル、前記透明フイルム及び前記第二偏光膜がこの順序で配置され、
前記第二光学補償フイルムのReが100nm以下で、且つ厚み方向のレターデーションRthが200nm以下であり、且つ前記第一光学補償フイルムのReが100nm以上300nm以下で、且つ面内の屈折率nxとny(nx≧ny)、厚さ方向の屈折率nz、及びフイルムの厚さdを用いて Nz=(nx−nz)/(nx−ny)で定義される前記第一光学補償フイルムのNzが0.2〜0.8である請求項14の液晶表示装置。
【請求項18】
前記第一光学補償フイルム及び第二光学補償フイルムの少なくとも一方が、二軸延伸フイルムである請求項17の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−530989(P2007−530989A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533385(P2006−533385)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【国際出願番号】PCT/JP2005/006209
【国際公開番号】WO2005/093476
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】