通信システム、通信端末及び通信方法
【課題】携帯電話端末の如き通信端末に内蔵された代金決済機能を有効活用する。
【解決手段】所定の基地局と無線通信を行う通信端末と、通信端末との無線通信でデータ転送が可能なサーバとで構成される通信システムに適用される。通信端末としては、代金決済処理が可能な近距離無線通信処理部を備える。その近距離無線通信機能で代金決済処理を行った場合に(ステップS11〜S14)、その代金決済処理を行った履歴データを記憶し(ステップS15)、必要により、その記憶された履歴データに、ユーザが入力したデータを付加して記憶させ、記憶した履歴データをサーバに転送させる(ステップS17)サーバでは、サーバに転送された履歴データを蓄積し(ステップS18)、その蓄積された履歴データを、予め決められた範囲内で、他の通信端末に転送可能とする。
【解決手段】所定の基地局と無線通信を行う通信端末と、通信端末との無線通信でデータ転送が可能なサーバとで構成される通信システムに適用される。通信端末としては、代金決済処理が可能な近距離無線通信処理部を備える。その近距離無線通信機能で代金決済処理を行った場合に(ステップS11〜S14)、その代金決済処理を行った履歴データを記憶し(ステップS15)、必要により、その記憶された履歴データに、ユーザが入力したデータを付加して記憶させ、記憶した履歴データをサーバに転送させる(ステップS17)サーバでは、サーバに転送された履歴データを蓄積し(ステップS18)、その蓄積された履歴データを、予め決められた範囲内で、他の通信端末に転送可能とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話端末などの通信端末を使用するシステムに適用して好適な通信システム、及びそのシステムに使用される通信端末、並びにそのシステムに適用される通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話端末においては、非接触ICカードやRFID(Radio Frequency Identification)などと称される近距離(近接)無線通信機能を備えて、例えば数センチ程度に近接したリーダ・ライタとの間で、非接触で無線通信が可能なものが実用化されている。この近距離無線通信機能を備えることで、交通機関の乗車券機能、電子マネー機能、クレジットカード機能、個人認証用カード機能などを実現することができる。
【0003】
例えば、電子マネー機能を備えた端末とし、予めユーザがその電子マネー機能で所定の金額をチャージしておくことで、該当する電子マネー機能用のリーダ・ライタが設置された店では、そのチャージされた金額の範囲内で、商品の購入などの代金の支払いを行うことができる。クレジットカード機能を備えた場合には、同様に代金の支払いを行うことができ、その支払い代金を、後日、銀行口座から引き落とす処理が行われる。
【0004】
特許文献1には、電子マネーやクレジットカードとして使用可能な個人認証用の電子カードの例についての開示がある。
特許文献2には、移動端末が情報センタを通信を行って、端末の位置の情報をセンタに送り、その位置から地図情報を情報センタから取得する例についての開示がある。
【特許文献1】実用新案登録第3107749号公報
【特許文献2】特開2006−172514号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来のクレジットの決済では、クレジット決済の一覧を請求書やインターネット上の履歴表示サービスなどを利用することで、利用した店名や、食事や商品の値段などはわかる。しかしながら、その店の場所やどんなものを買ったか、店がどこにあるのかなどの詳細まではわからない問題がある。従って、例えば同じ店をもう一度訪れたいというときには、クレジット決済の履歴は役に立たない。
【0006】
商店で販売している商品や、レストランで提供している食事のメニューなどは、従来、例えば、その店を案内するインターネットのサイトを利用することで得られる。例えば、商店やレストランなどを案内を行うサイトで用意された、特定の地域の地図を表示させた場合に、その地図中に存在する、登録された店の位置をユーザが端末で選択することで、選択した店についての詳細が端末に表示されるようなものが各種実用化されている。この場合、例えば特許文献2に記載の処理を適用することで、地図を表示させる際に、例えば携帯端末の現在位置をセンタに知らせて、その現在位置の近傍の地図や店の情報を携帯端末にセンタから転送させることで、各携帯端末の位置に合わせた情報の自動的な配信が可能である。ところが、このようなシステムで提供される情報は、予めセンタ側に登録されている店舗の情報に限られ、提供される店の情報が古かったり、一般的な良い情報ばかりが書かれていて信用に欠ける問題がある。また、各々のユーザにとって必要な情報が整理されているとはいえなかった。
【0007】
一度行った店や場所が非常に気に入って、携帯電話端末のメモ帳などに書き残しておいたとしても、文字上の情報だけで、非常にわかりづらく、友人に勧めたいというときにも、不便なときが多い。携帯電話端末に搭載されているカメラ機能で店を撮っておいたとしても、今度は画像での情報のみで、非常にわかりづらい。
【0008】
さらに、ネットワーク上でサービスされている機能を利用して、各自が収集した店などの情報をアップロードして共有していくものでは、どんな人が書いた情報かもわからず、信頼できないうえに、情報量が膨大になってしまう。
【0009】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、携帯電話端末の如き通信端末に内蔵された代金決済機能を利用した場合に、その決済履歴に基づいた情報の提供ができる新規なシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、所定の基地局と無線通信を行う通信端末と、通信端末との無線通信でデータ転送が可能なサーバとで構成される通信システムに適用される。
通信端末としては、代金決済処理が可能な代金決済処理部を備える。その代金決済処理機能で代金決済処理を行った場合に、その代金決済処理を行った履歴データを記憶し、記憶した履歴データをサーバに転送させる。
サーバでは、サーバに転送された履歴データを蓄積し、その蓄積された履歴データを、予め決められた範囲内で、他の通信端末に転送可能とする。
【0011】
このようにしたことで、通信端末が備える近距離無線通信処理部で代金決済処理を行った履歴について、必要な形式のデータとして記憶させることができる。履歴データはサーバに集められた上で、予め決められた範囲内で、他の通信端末にも転送でき、決められたグループ内などでショッピングや飲食などの代金決済に関係した履歴を共有できるようになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、通信端末が備える代金決済機能を利用してショッピングや飲食などの代金決済を行った場合に、その代金決済の履歴にコメントなどのデータを付加して通信端末内に記憶させることが可能になる。従って、その通信端末を所持したユーザは、自分が過去に利用した商店やレストラン、或いは、それらの店で購入した商品や飲食したメニューなどについて、コメントなどを残して記録することが可能になり、代金決済履歴が有効に活用されるようになる。
【0013】
また、履歴のデータをサーバに転送し、決められた範囲内で他の通信端末に転送できるようにしたことで、代金決済に関係した店や商品などの情報を、決められた範囲内で共用化できるようになり、例えば、特定の商店で購入した商品について、友人に勧めるようなことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
本実施の形態においては、通信端末として携帯電話端末を使用する無線電話システムに適用するようにしてある。携帯電話端末は、所定の基地局と無線通信を行うことで、無線電話システムに接続されて、通話やデータの送受信が行われる。本実施の形態に適用される携帯電話端末としては、非接触ICカード部を内蔵又は接続してあり、その非接触ICカード部を使用して、店に設置されたリーダ・ライタとの通信を行うことで、代金の決済処理が行える構成としてある。また、本実施の形態においては、無線電話システム側(又はシステムを運用する会社側)で、代金決済に関係した情報を蓄積するサーバを用意して、携帯電話端末は、このサーバにアクセスできる構成としてある。このサーバへのアクセスには、インターネットなどを経由するようにしてもよい。なお、以下の説明では、リーダ・ライタと通信を行う近距離(近接)無線通信処理部を非接触ICカード部と称するが、個の名称は機能から見た名称であり、この処理部は必ずしもICカード形状をしているものではない。
【0015】
まず、携帯電話端末の構成例を、図1を参照して説明する。
図1に従って構成を説明すると、アンテナ11が接続された無線通信処理部12では、基地局などとの間での無線送信及び受信を行う。受信した信号は、データ処理部13に送られ、必要なデータの取り出し処理が行われて、音声データ受信時には、その受信音声データを音声処理部14に供給して音声データ処理を行い、処理された音声信号をスピーカ16から出力させる。また、マイクロフォン16が拾った音声信号を音声処理部14に供給して、伝送用の音声データとする処理を行い、処理された音声データをデータ処理部13に送り、送信用のデータ構成とする。データ処理部13で生成された送信データは、無線通信処理部12で無線送信処理が行われて、アンテナ11から無線送信される。
【0016】
この携帯電話端末でインターネットへのアクセスや電子メールデータの送受信などの、データの送受信が行われる際には、データ処理部13で受信したデータが制御部21側に送られ、メモリ24に蓄積され、送信データについては、メモリ24からデータ処理部13に送られて、送信処理される。メモリ24に蓄積されたメールデータやブラウザ閲覧用のデータに基づいて、表示部22で対応した表示が行われる。後述する代金決済処理に関する情報を記憶させる際にも、このメモリ24が使用される。また、ユーザが操作する操作キーなどで構成される操作部23を備え、制御部21が操作状態を判断し、操作に対応した動作状態や動作モードを設定する構成としてある。
【0017】
また本例の携帯電話端末は、GPS(Global Positioning System)処理部25を備え、GPSアンテナ26で受信した測位用衛星からの信号に基づいて、端末装置の現在位置を測位することができる構成としてある。測位された位置情報は、制御部21側で判断する。
【0018】
さらに本例の携帯電話端末は、非接触ICカード部27を備えて、近接したリーダ・ライタとの間で認証用の無線通信を行って、個人認証や代金決済処理などが行える構成としてある。この非接触ICカード部27での処理状態についても、制御部21が監視して、認証状態などを表示できる構成としてある。
【0019】
次に、本実施の形態で携帯電話端末を使用して行われる処理例を、図2以降を参照して説明する。
まず、本実施の形態で実現される処理の概要について説明すると、携帯電話端末が備える非接触ICカード部機能を利用して、物の購入や飲食代の支払いなどの代金決済処理を行う場合に、その決済処理に関係したデータを携帯電話端末内に蓄積し、さらに必要によりサーバ側に転送することで、購入時に有益な情報を得られるようにしたシステムである。
物を購入した際には、その購入した物に関する情報を、ユーザが入力して、購入した場所の位置情報などとともに携帯電話端末に保存しておく。保存された情報は、その端末で、自分が今いる位置周辺の地図と、購入したものの情報を重ねて見ることのできるようにする。また、携帯電話端末に保存した情報は、サーバ等にアップロードし、友人同士や第三者の間で情報を共有できるようにする。
【0020】
このようにすることで、自分のクレジットの利用状況などの代金決済に関係した情報がより詳細にわかるようになり、かつ、過去に購入した物に関連した物を購入したり、過去に訪れた店を探したりすることができる。また、友人や第三者間で情報を共有することで、自分が知らない商品や店を探す際に、口コミの良い悪いといった情報や、売れ筋ランキングのようなものが取得でき、便利になる。また、商品等の購入だけでなく、初めて訪れるような観光地の情報取得等への利用や、一度行った店や場所を忘れないように詳しく記憶しておくためのメモとしての利用なども考えられる。
【0021】
具体的な処理例について説明すると、図2に示すように、携帯電話端末を運用するシステム側では、管理サーバとデータサーバとが用意されている。管理サーバは、携帯電話端末の持ち主のクレジット情報を管理し、信用調査を行うサーバである。リーダ・ライタは、店に設置されていて携帯電話端末と管理サーバの仲介、商品の情報等を扱う装置である。データ用サーバは、他人と情報を共有するためのデータを保存しておくサーバである。また、データ用サーバには、友人同士で作るグループや、趣味の同じ人が集まるコミュニティのようなグループが多数登録されており、そのグループがそれぞれ、固有のグループ名とグループIDを持っている。また、このシステムの利用者は利用前にあらかじめ登録し、各個人固有のIDを割り振られる。各情報にもそれぞれ情報IDが割り振られる。
【0022】
まず、携帯電話端末を使用して代金決済を行う際の処理を、図2を参照して説明する。携帯電話端末を使用して代金決済を行う際には、店に設置されているリーダ・ライタに携帯電話端末を近接させて、そのリーダ・ライタに対して購入要求のデータを送る(ステップS11)。このとき、リーダ・ライタは、管理サーバに接続してデータを送り(ステップS12)、本人確認の信用調査を行い、購入の可否を判断し、結果をリーダ・ライタに返送する(ステップS13)。許可の結果が返送された場合には、携帯電話端末側に代金決済ができたことを通知する(ステップS14)。この代金決済としては、予めチャージされた金額からの決済、クレジット機能による決済のいずれでもよい。
【0023】
ステップS14で、携帯電話端末側に決済を許可するデータを送る際には、少なくとも決済金額と、決済を行った店の情報が携帯電話端末に送られる。ここで、店側のリーダ・ライタに、購入した商品に関する情報がある場合には、その商品情報についても携帯電話端末が受け取る。携帯電話端末が受け取ったこれらの情報は、携帯電話端末内のメモリに登録(記憶)される(ステップS15)。
【0024】
この登録時には、携帯電話端末では、GPS測位部で測位した決済を行った際の端末の位置データと日付、購入者(ユーザ)が入力したコメント(メモ)などの情報を付加して保存する。携帯電話端末にカメラ機能が内蔵されている場合には、そのカメラ機能で撮影した商品や店の画像を同時に保存するようにしてもよい。
【0025】
その後、携帯電話端末でのユーザによる操作で、情報を共有するためのデータ用サーバに、今回の購入情報を送信するかどうかを選択する(ステップS16)。ここで、サーバに送信して登録することが選択されたならば、購入者がその情報を誰に公開するかを選択し、公開範囲を決定するための情報を付加して、登録されたデータをデータ用サーバに送信する(ステップS17)。データ用サーバは、携帯電話から受信したデータを保存して購入・登録シーケンスは終了する(ステップS18)。
【0026】
図3は、リーダ・ライタから携帯電話端末に伝送される、代金決済を行った商品や店の情報a(図2のステップS14で伝送)の例を示したものである。図3(a)、図3(b)は、それぞれ別の例を示したものである。
図3(a)は、Tシャツを購入した場合の情報の例である。この例では、商品(又は店)の属性と、購入店の名称と、店側で用意されたメモ(コメント)と、代金決済をした購入商品情報と、金額と、商品の画像データとで構成させてある。
図3(b)は、飲食店で食事をした場合の情報の例である。この例では、商品(又は店)の属性と、飲食店の名称と、店側で用意されたメモ(コメント)と、代金決済をしたメニューの情報と、金額と、商品(飲食物)の画像データとで構成させてある。
なお、図3に示した情報の内の一部の情報だけがリーダ・ライタから伝送される場合もある。
【0027】
このようなリーダ・ライタから携帯電話端末に伝送されたデータは、携帯電話端末内のメモリ24に記憶される。この記憶時には、そのまま記憶させてもよいが、ユーザが入力させたデータなどを付加したデータとして記憶させてもよい。図4は、携帯電話端末内のメモリに記憶される情報b(図2のステップS15で登録)の例を示したものである。図4(a)、図4(b)は、それぞれ別の例を示したものである。この図4に示すように、それぞれの情報には、情報IDを付与して記憶させるようにしてある。この場合、携帯電話端末内では、例えば、情報IDリストを作成して保持させる。
図4(a)及び図4(b)は、それぞれ図3(a)及び図3(b)に示した購入情報を記憶させる場合の例である。この例では、代金決済を行った店の位置を示す位置情報を、GPS処理部25から得て記憶させる。また、購入日時や、ユーザ(購入者)が入力したコメントなども付加させてある。
なお、リーダ・ライタから伝送される情報が、図3に示した情報の内の一部の情報だけである場合には、その不足した情報について、ユーザ操作で入力させてもよい。
【0028】
このように携帯電話端末内に記憶された情報をサーバに転送させる際には、情報の公開範囲を決める情報が付加される。図5に示す情報c(図2のステップS17で伝送)は、サーバに転送される情報の例を示したものである。図5(a)、図5(b)は、それぞれ図4(a)及び図4(b)に対応した例を示したものである。この図5に示すように、携帯電話端末内に記憶された情報に、公開範囲を決める情報を付加して伝送させて、サーバに記憶させる。公開範囲を決める情報としては、例えば、自分の携帯電話端末にだけ公開させる情報、予め決められた特定のグループ(友人のグループ、家族内のグループ、特定のサークルに所属する人のグループなど)内だけで公開させる情報、不特定の第三者への公開を許容する情報などがある。また、1つの購入情報の中で、一部の情報だけを、第三者への公開を許容させてもよい。情報の公開範囲が、自分の携帯電話端末だけある場合とは、情報を転送させた携帯電話端末に対してだけ、サーバから転送可能な情報である。情報の公開範囲が、特定のグループ内である情報とは、そのグループに所属する人が所持する携帯電話端末に対してだけ、サーバから転送可能な情報である。不特定の第三者への公開を許容する情報とは、どの携帯電話端末に対しても、サーバから転送可能な情報である。
【0029】
なお、このサーバに転送させる時点で、新たなユーザコメントなどを付加させてもよい。また、情報IDについても、サーバ転送時にもそのまま使用するか、或いは、新たにIDを付与して、その付与されたIDのリストを携帯電話端末側が保持しておく。このようにしてIDリストを保持することで、サーバに登録した後にも、情報の更新や削除が行える。
【0030】
なお、図2の処理シーケンス図では、購入操作とサーバへの登録を一連の処理として示したが、図6(a)に示すように、購入時の操作と、図6(b)に示すように、この購入で得られた情報を登録する処理とを別に行うようにしてもよい。
即ち、図6(a)に示すように、まず携帯電話端末を使用して代金決済を行う際には、店に設置されているリーダ・ライタに携帯電話端末を近接させて、そのリーダ・ライタに対して購入要求のデータを送る(ステップS21)。このとき、リーダ・ライタは、管理サーバに接続してデータを送り(ステップS22)、本人確認の信用調査を行い、購入の可否を判断し、結果をリーダ・ライタに返送する(ステップS23)。許可の結果が返送された場合には、携帯電話端末側に代金決済ができたことを通知する(ステップS24)。このときに例えば図3に示すデータaが伝送される。ここまでで代金の決済処理を終了させる。
【0031】
次に、図6(b)を参照して登録処理を説明すると、代金決済後の任意のタイミングで、ユーザは、その伝送されたデータを携帯電話端末内のメモリに登録(記憶)される(ステップS25)。このときに例えば図4に示すデータbが記憶される。その後、携帯電話端末でのユーザによる操作で、情報を共有するためのデータ用サーバに、今回の購入情報を送信するかどうかを選択する(ステップS26)。ここで、サーバに送信して登録することが選択されたならば、購入者がその情報を誰に公開するかを選択し、公開範囲を決定するための情報を付加して、登録されたデータをデータ用サーバに送信する(ステップS27)。このときに例えば図5に示すデータcが伝送される。データ用サーバは、携帯電話から受信したデータを保存して購入・登録シーケンスは終了する(ステップS28)。
【0032】
次に、携帯電話端末に保存したデータや、サーバに保存したデータの取得処理について説明する。
図7は、データ取得処理例を示したシーケンス図である。携帯電話端末で情報取得の際には(ステップS31)、まず携帯電話端末で本人確認を行うかどうかを選択する(ステップS32)。本人確認の手段としては、暗証番号の入力や生体認証などが考えられる。本人確認が必要な場合には、本人確認が成功したか否か判断し(ステップS34)、その確認に成功しない場合にはステップS32に戻る。
【0033】
ステップS32で本人確認が必要でない場合には、データ用サーバに対して、必要なデータd(図8)を伝送する(ステップS33)。ステップS34で本人確認に成功した場合(即ち暗証番号入力などが正しく行われた場合)には、自分が記憶させたデータだけの取得か否か判断し(ステップS35)、自分が記憶させたデータだけでない場合には、データ用サーバに対して、必要なデータd(図8)を伝送する(ステップS36)。このときには、例えば、どの地域(500m四方等)のデータを希望するかなどを指定する。
【0034】
ここで、サーバに対して伝送されるデータdの構成例を図8に示すと、例えば、本人確認の結果、個人ID、GPSの現在位置情報、情報取得範囲、本人が所属しているグループのIDなどで構成される。
【0035】
データ用サーバでは、これらの伝送されたデータdのコマンド解析を行い(ステップS38)、その解析で指定された範囲内で、サーバに登録された情報から検索された情報で構成されるデータe(図9)を、携帯電話端末に返送する(ステップS38)。この検索された情報としては、例えば、図9に示すように、それぞれの情報が順に伝送される。各1単位の情報については、図5に示すように登録させた情報である。但し、情報を公開する範囲が制限されている場合には、公開が許可された情報だけを伝送する。
【0036】
図7の説明に戻ると、サーバからの情報を受信した携帯電話端末では、その携帯電話端末が所定のウェブサイトに対して地図データの要求を行い(ステップS39)、その要求に基づいた地図データを受信する(ステップS40)。なお、この地図データを得るウェブサイトは、データ用サーバが兼ねるようにして、データeの伝送時に同時に地図データが伝送されるようにしてもよい。
【0037】
そして、携帯電話端末では、取得した地図データで表示される地図上に、サーバから伝送された購入履歴のある店の情報を重ね合わせて表示させる表示用データを作成し(ステップS41)、そのデータによる地図などを携帯電話端末の表示部22(図1)に表示させる(ステップS42)。なお、ステップS35で自分が端末に記憶させたデータだけが必要であると判断した場合には、携帯電話端末内のメモリを参照して処理を行い、データ用サーバへの情報取得要求はしない。このように携帯電話端末内のメモリから保存されたデータを読み出した際には、例えば現在の携帯電話端末の位置をGPS情報から取得して、その現在位置の周辺で希望している範囲(500m四方等)の地図情報と重ね合わせて、端末内に記憶された情報を表示させる。
【0038】
図10〜図13は、携帯電話端末で地図表示を行う場合の例を示したものである。
図10の例は、ある携帯電話端末内に記憶された、代金決済情報に基づいた表示を行った例である。例えば、図4(a)に示した商品情報1と、図4(b)に示した商品情報2で示された代金決済履歴がある2つの店が、表示地図上に存在する場合に、その2つの店が、特定の印などで表示される。その地図表示を見て、それぞれの商品情報1又は2に関係した店の位置を選択するユーザ操作があると、該当する店で購入又は飲食した商品やサービスに関する詳細な情報が、携帯電話端末内のメモリから読み出されて表示される。この図10の表示状態では、地図表示範囲内に、サーバ側に蓄積された友人が購入履歴がある店や、第三者が購入履歴がある店については非表示となり、情報がある店としては表示されない。
【0039】
図11の例は、携帯電話端末をサーバにアクセスさせて、自身がアップロードさせた情報と、友人がアップロードさせた情報とを表示させた例である。この場合には、図10に示した自分が登録させた店の位置と共に、グループ内の友人が登録させた店の位置についても、地図中に表示される。グループ内の友人が登録させた店を選択した際には、友人がその店で購入や飲食した商品やサービスに関する詳細が表示される。
【0040】
図12の例は、携帯電話端末をサーバにアクセスさせて、自身がアップロードさせた情報と、友人がアップロードさせた情報と、第三者がアップロードさせた情報とを表示させた例である。この場合には、図11に示した自分が登録させた店の位置やグループ内の友人が登録させた店の位置と共に、不特定の第三者が登録させた位置の情報についても、地図中に表示される。不特定の第三者が登録させた店を選択した際には、第三者がその店で購入や飲食した商品やサービスに関する詳細が表示される。なお、図11や図12の例では、自分が登録させた店と、グループ内の他のメンバーが登録させた店と、第三者が登録させた店とを、それぞれ異なる表示態様で表示させた例としてある。このように区別して表示させることで、選択する際に、自分が過去に購入した店であるか、などの区別が判り便利である。
【0041】
図13の例は、本人認証を行わずにサーバに対して情報の取得要求を行って、取得された情報に基づいて地図表示させた例である。この例では、表示された各店での購入履歴は、全て第三者に公開を可能としてある場合であり、それぞれの代金決済履歴がある店が、だれが購入したのかが判らない状態で地図中に示される。この状態で、各店の表示位置を選択することで、その店で購入した商品などの情報が、公開を許可した範囲内で表示される。
【0042】
このように、本実施の形態によるシステム構成としたことで、携帯電話端末が備える非接触ICカード部27を利用した代金決済機能を利用して、商品の購入代金などの代金決済を行った場合に、その代金決済した商品などの情報を端末内に登録することができると共に、所定のサーバにも登録させることができ、その登録された情報を利用して、過去に購入した商品などの情報を提供できるようになる。
【0043】
なお、上述した実施の形態では、購入代金の決済として、非接触ICカード部を使用して、リーダ・ライタとの無線通信で決済をするようにしたが、端末を使用してその他の決済方法で代金の決済を行う場合にも適用可能である。例えば、端末に無線LANや無線電話回線を使用してインターネットにアクセスする処理部を内蔵させて、その処理部で接続させたインターネットを経由して、店のウェブサイトなどにアクセスさせて、そのサイトを利用して端末上で代金決済処理を行った場合にも、その代金決済処理をした商品や店などの情報を、登録するようにしてもよい。
【0044】
また、上述した例では、地図情報を外部から端末に転送させるようにしたが、端末内に予め地図データを用意しておくようにしてもよい。また、購入物(商品、飲食物、サービスなど)や店などを表示させる際には、図10などに示した地図表示に関連して行うのではなく、購入物や店を一覧として表示させる等の、他の表示形態としてもよい。また、代金決済処理から商品や店が特定できた場合には、その商品や店について、インターネットで検索して得た結果を加えて登録(記憶)させるようにしてもよい。
【0045】
さらに、上述した例では、サーバからデータを取得して表示させる端末として、代金決済機能がある端末を使用したが、表示だけを行う場合には、代金決済機能がない端末も適用可能である。また、サーバにアクセス可能な端末であれば、携帯電話以外のパーソナルコンピュータとして構成された端末なども、表示用端末として適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施の形態による端末の例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態による購入・登録処理例を示すシーケンス図である。
【図3】本発明の一実施の形態による商品情報例を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態による端末へ保存するデータ例を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態によるデータ用サーバに保存するデータ例を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施の形態による購入・登録処理例を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の他の実施の形態によるデータ取得処理例を示すシーケンス図である。
【図8】携帯電話端末からデータ用サーバに送信される情報取得要求のデータ構成例を示す説明図である。
【図9】データ用サーバから携帯電話端末に返送されるデータ構成例を示す説明図である。
【図10】本発明の一実施の形態による地図表示例を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施の形態による地図表示例を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態による地図表示例を示す説明図である。
【図13】本発明の一実施の形態による地図表示例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0047】
11…アンテナ、12…無線通信処理部、13…データ処理部、14…音声処理部、15…スピーカ、16…マイクロフォン、21…制御部、22…表示部、23…操作部、24…メモリ、25…GPS処理部、27…非接触ICカード部
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話端末などの通信端末を使用するシステムに適用して好適な通信システム、及びそのシステムに使用される通信端末、並びにそのシステムに適用される通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話端末においては、非接触ICカードやRFID(Radio Frequency Identification)などと称される近距離(近接)無線通信機能を備えて、例えば数センチ程度に近接したリーダ・ライタとの間で、非接触で無線通信が可能なものが実用化されている。この近距離無線通信機能を備えることで、交通機関の乗車券機能、電子マネー機能、クレジットカード機能、個人認証用カード機能などを実現することができる。
【0003】
例えば、電子マネー機能を備えた端末とし、予めユーザがその電子マネー機能で所定の金額をチャージしておくことで、該当する電子マネー機能用のリーダ・ライタが設置された店では、そのチャージされた金額の範囲内で、商品の購入などの代金の支払いを行うことができる。クレジットカード機能を備えた場合には、同様に代金の支払いを行うことができ、その支払い代金を、後日、銀行口座から引き落とす処理が行われる。
【0004】
特許文献1には、電子マネーやクレジットカードとして使用可能な個人認証用の電子カードの例についての開示がある。
特許文献2には、移動端末が情報センタを通信を行って、端末の位置の情報をセンタに送り、その位置から地図情報を情報センタから取得する例についての開示がある。
【特許文献1】実用新案登録第3107749号公報
【特許文献2】特開2006−172514号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来のクレジットの決済では、クレジット決済の一覧を請求書やインターネット上の履歴表示サービスなどを利用することで、利用した店名や、食事や商品の値段などはわかる。しかしながら、その店の場所やどんなものを買ったか、店がどこにあるのかなどの詳細まではわからない問題がある。従って、例えば同じ店をもう一度訪れたいというときには、クレジット決済の履歴は役に立たない。
【0006】
商店で販売している商品や、レストランで提供している食事のメニューなどは、従来、例えば、その店を案内するインターネットのサイトを利用することで得られる。例えば、商店やレストランなどを案内を行うサイトで用意された、特定の地域の地図を表示させた場合に、その地図中に存在する、登録された店の位置をユーザが端末で選択することで、選択した店についての詳細が端末に表示されるようなものが各種実用化されている。この場合、例えば特許文献2に記載の処理を適用することで、地図を表示させる際に、例えば携帯端末の現在位置をセンタに知らせて、その現在位置の近傍の地図や店の情報を携帯端末にセンタから転送させることで、各携帯端末の位置に合わせた情報の自動的な配信が可能である。ところが、このようなシステムで提供される情報は、予めセンタ側に登録されている店舗の情報に限られ、提供される店の情報が古かったり、一般的な良い情報ばかりが書かれていて信用に欠ける問題がある。また、各々のユーザにとって必要な情報が整理されているとはいえなかった。
【0007】
一度行った店や場所が非常に気に入って、携帯電話端末のメモ帳などに書き残しておいたとしても、文字上の情報だけで、非常にわかりづらく、友人に勧めたいというときにも、不便なときが多い。携帯電話端末に搭載されているカメラ機能で店を撮っておいたとしても、今度は画像での情報のみで、非常にわかりづらい。
【0008】
さらに、ネットワーク上でサービスされている機能を利用して、各自が収集した店などの情報をアップロードして共有していくものでは、どんな人が書いた情報かもわからず、信頼できないうえに、情報量が膨大になってしまう。
【0009】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、携帯電話端末の如き通信端末に内蔵された代金決済機能を利用した場合に、その決済履歴に基づいた情報の提供ができる新規なシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、所定の基地局と無線通信を行う通信端末と、通信端末との無線通信でデータ転送が可能なサーバとで構成される通信システムに適用される。
通信端末としては、代金決済処理が可能な代金決済処理部を備える。その代金決済処理機能で代金決済処理を行った場合に、その代金決済処理を行った履歴データを記憶し、記憶した履歴データをサーバに転送させる。
サーバでは、サーバに転送された履歴データを蓄積し、その蓄積された履歴データを、予め決められた範囲内で、他の通信端末に転送可能とする。
【0011】
このようにしたことで、通信端末が備える近距離無線通信処理部で代金決済処理を行った履歴について、必要な形式のデータとして記憶させることができる。履歴データはサーバに集められた上で、予め決められた範囲内で、他の通信端末にも転送でき、決められたグループ内などでショッピングや飲食などの代金決済に関係した履歴を共有できるようになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、通信端末が備える代金決済機能を利用してショッピングや飲食などの代金決済を行った場合に、その代金決済の履歴にコメントなどのデータを付加して通信端末内に記憶させることが可能になる。従って、その通信端末を所持したユーザは、自分が過去に利用した商店やレストラン、或いは、それらの店で購入した商品や飲食したメニューなどについて、コメントなどを残して記録することが可能になり、代金決済履歴が有効に活用されるようになる。
【0013】
また、履歴のデータをサーバに転送し、決められた範囲内で他の通信端末に転送できるようにしたことで、代金決済に関係した店や商品などの情報を、決められた範囲内で共用化できるようになり、例えば、特定の商店で購入した商品について、友人に勧めるようなことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
本実施の形態においては、通信端末として携帯電話端末を使用する無線電話システムに適用するようにしてある。携帯電話端末は、所定の基地局と無線通信を行うことで、無線電話システムに接続されて、通話やデータの送受信が行われる。本実施の形態に適用される携帯電話端末としては、非接触ICカード部を内蔵又は接続してあり、その非接触ICカード部を使用して、店に設置されたリーダ・ライタとの通信を行うことで、代金の決済処理が行える構成としてある。また、本実施の形態においては、無線電話システム側(又はシステムを運用する会社側)で、代金決済に関係した情報を蓄積するサーバを用意して、携帯電話端末は、このサーバにアクセスできる構成としてある。このサーバへのアクセスには、インターネットなどを経由するようにしてもよい。なお、以下の説明では、リーダ・ライタと通信を行う近距離(近接)無線通信処理部を非接触ICカード部と称するが、個の名称は機能から見た名称であり、この処理部は必ずしもICカード形状をしているものではない。
【0015】
まず、携帯電話端末の構成例を、図1を参照して説明する。
図1に従って構成を説明すると、アンテナ11が接続された無線通信処理部12では、基地局などとの間での無線送信及び受信を行う。受信した信号は、データ処理部13に送られ、必要なデータの取り出し処理が行われて、音声データ受信時には、その受信音声データを音声処理部14に供給して音声データ処理を行い、処理された音声信号をスピーカ16から出力させる。また、マイクロフォン16が拾った音声信号を音声処理部14に供給して、伝送用の音声データとする処理を行い、処理された音声データをデータ処理部13に送り、送信用のデータ構成とする。データ処理部13で生成された送信データは、無線通信処理部12で無線送信処理が行われて、アンテナ11から無線送信される。
【0016】
この携帯電話端末でインターネットへのアクセスや電子メールデータの送受信などの、データの送受信が行われる際には、データ処理部13で受信したデータが制御部21側に送られ、メモリ24に蓄積され、送信データについては、メモリ24からデータ処理部13に送られて、送信処理される。メモリ24に蓄積されたメールデータやブラウザ閲覧用のデータに基づいて、表示部22で対応した表示が行われる。後述する代金決済処理に関する情報を記憶させる際にも、このメモリ24が使用される。また、ユーザが操作する操作キーなどで構成される操作部23を備え、制御部21が操作状態を判断し、操作に対応した動作状態や動作モードを設定する構成としてある。
【0017】
また本例の携帯電話端末は、GPS(Global Positioning System)処理部25を備え、GPSアンテナ26で受信した測位用衛星からの信号に基づいて、端末装置の現在位置を測位することができる構成としてある。測位された位置情報は、制御部21側で判断する。
【0018】
さらに本例の携帯電話端末は、非接触ICカード部27を備えて、近接したリーダ・ライタとの間で認証用の無線通信を行って、個人認証や代金決済処理などが行える構成としてある。この非接触ICカード部27での処理状態についても、制御部21が監視して、認証状態などを表示できる構成としてある。
【0019】
次に、本実施の形態で携帯電話端末を使用して行われる処理例を、図2以降を参照して説明する。
まず、本実施の形態で実現される処理の概要について説明すると、携帯電話端末が備える非接触ICカード部機能を利用して、物の購入や飲食代の支払いなどの代金決済処理を行う場合に、その決済処理に関係したデータを携帯電話端末内に蓄積し、さらに必要によりサーバ側に転送することで、購入時に有益な情報を得られるようにしたシステムである。
物を購入した際には、その購入した物に関する情報を、ユーザが入力して、購入した場所の位置情報などとともに携帯電話端末に保存しておく。保存された情報は、その端末で、自分が今いる位置周辺の地図と、購入したものの情報を重ねて見ることのできるようにする。また、携帯電話端末に保存した情報は、サーバ等にアップロードし、友人同士や第三者の間で情報を共有できるようにする。
【0020】
このようにすることで、自分のクレジットの利用状況などの代金決済に関係した情報がより詳細にわかるようになり、かつ、過去に購入した物に関連した物を購入したり、過去に訪れた店を探したりすることができる。また、友人や第三者間で情報を共有することで、自分が知らない商品や店を探す際に、口コミの良い悪いといった情報や、売れ筋ランキングのようなものが取得でき、便利になる。また、商品等の購入だけでなく、初めて訪れるような観光地の情報取得等への利用や、一度行った店や場所を忘れないように詳しく記憶しておくためのメモとしての利用なども考えられる。
【0021】
具体的な処理例について説明すると、図2に示すように、携帯電話端末を運用するシステム側では、管理サーバとデータサーバとが用意されている。管理サーバは、携帯電話端末の持ち主のクレジット情報を管理し、信用調査を行うサーバである。リーダ・ライタは、店に設置されていて携帯電話端末と管理サーバの仲介、商品の情報等を扱う装置である。データ用サーバは、他人と情報を共有するためのデータを保存しておくサーバである。また、データ用サーバには、友人同士で作るグループや、趣味の同じ人が集まるコミュニティのようなグループが多数登録されており、そのグループがそれぞれ、固有のグループ名とグループIDを持っている。また、このシステムの利用者は利用前にあらかじめ登録し、各個人固有のIDを割り振られる。各情報にもそれぞれ情報IDが割り振られる。
【0022】
まず、携帯電話端末を使用して代金決済を行う際の処理を、図2を参照して説明する。携帯電話端末を使用して代金決済を行う際には、店に設置されているリーダ・ライタに携帯電話端末を近接させて、そのリーダ・ライタに対して購入要求のデータを送る(ステップS11)。このとき、リーダ・ライタは、管理サーバに接続してデータを送り(ステップS12)、本人確認の信用調査を行い、購入の可否を判断し、結果をリーダ・ライタに返送する(ステップS13)。許可の結果が返送された場合には、携帯電話端末側に代金決済ができたことを通知する(ステップS14)。この代金決済としては、予めチャージされた金額からの決済、クレジット機能による決済のいずれでもよい。
【0023】
ステップS14で、携帯電話端末側に決済を許可するデータを送る際には、少なくとも決済金額と、決済を行った店の情報が携帯電話端末に送られる。ここで、店側のリーダ・ライタに、購入した商品に関する情報がある場合には、その商品情報についても携帯電話端末が受け取る。携帯電話端末が受け取ったこれらの情報は、携帯電話端末内のメモリに登録(記憶)される(ステップS15)。
【0024】
この登録時には、携帯電話端末では、GPS測位部で測位した決済を行った際の端末の位置データと日付、購入者(ユーザ)が入力したコメント(メモ)などの情報を付加して保存する。携帯電話端末にカメラ機能が内蔵されている場合には、そのカメラ機能で撮影した商品や店の画像を同時に保存するようにしてもよい。
【0025】
その後、携帯電話端末でのユーザによる操作で、情報を共有するためのデータ用サーバに、今回の購入情報を送信するかどうかを選択する(ステップS16)。ここで、サーバに送信して登録することが選択されたならば、購入者がその情報を誰に公開するかを選択し、公開範囲を決定するための情報を付加して、登録されたデータをデータ用サーバに送信する(ステップS17)。データ用サーバは、携帯電話から受信したデータを保存して購入・登録シーケンスは終了する(ステップS18)。
【0026】
図3は、リーダ・ライタから携帯電話端末に伝送される、代金決済を行った商品や店の情報a(図2のステップS14で伝送)の例を示したものである。図3(a)、図3(b)は、それぞれ別の例を示したものである。
図3(a)は、Tシャツを購入した場合の情報の例である。この例では、商品(又は店)の属性と、購入店の名称と、店側で用意されたメモ(コメント)と、代金決済をした購入商品情報と、金額と、商品の画像データとで構成させてある。
図3(b)は、飲食店で食事をした場合の情報の例である。この例では、商品(又は店)の属性と、飲食店の名称と、店側で用意されたメモ(コメント)と、代金決済をしたメニューの情報と、金額と、商品(飲食物)の画像データとで構成させてある。
なお、図3に示した情報の内の一部の情報だけがリーダ・ライタから伝送される場合もある。
【0027】
このようなリーダ・ライタから携帯電話端末に伝送されたデータは、携帯電話端末内のメモリ24に記憶される。この記憶時には、そのまま記憶させてもよいが、ユーザが入力させたデータなどを付加したデータとして記憶させてもよい。図4は、携帯電話端末内のメモリに記憶される情報b(図2のステップS15で登録)の例を示したものである。図4(a)、図4(b)は、それぞれ別の例を示したものである。この図4に示すように、それぞれの情報には、情報IDを付与して記憶させるようにしてある。この場合、携帯電話端末内では、例えば、情報IDリストを作成して保持させる。
図4(a)及び図4(b)は、それぞれ図3(a)及び図3(b)に示した購入情報を記憶させる場合の例である。この例では、代金決済を行った店の位置を示す位置情報を、GPS処理部25から得て記憶させる。また、購入日時や、ユーザ(購入者)が入力したコメントなども付加させてある。
なお、リーダ・ライタから伝送される情報が、図3に示した情報の内の一部の情報だけである場合には、その不足した情報について、ユーザ操作で入力させてもよい。
【0028】
このように携帯電話端末内に記憶された情報をサーバに転送させる際には、情報の公開範囲を決める情報が付加される。図5に示す情報c(図2のステップS17で伝送)は、サーバに転送される情報の例を示したものである。図5(a)、図5(b)は、それぞれ図4(a)及び図4(b)に対応した例を示したものである。この図5に示すように、携帯電話端末内に記憶された情報に、公開範囲を決める情報を付加して伝送させて、サーバに記憶させる。公開範囲を決める情報としては、例えば、自分の携帯電話端末にだけ公開させる情報、予め決められた特定のグループ(友人のグループ、家族内のグループ、特定のサークルに所属する人のグループなど)内だけで公開させる情報、不特定の第三者への公開を許容する情報などがある。また、1つの購入情報の中で、一部の情報だけを、第三者への公開を許容させてもよい。情報の公開範囲が、自分の携帯電話端末だけある場合とは、情報を転送させた携帯電話端末に対してだけ、サーバから転送可能な情報である。情報の公開範囲が、特定のグループ内である情報とは、そのグループに所属する人が所持する携帯電話端末に対してだけ、サーバから転送可能な情報である。不特定の第三者への公開を許容する情報とは、どの携帯電話端末に対しても、サーバから転送可能な情報である。
【0029】
なお、このサーバに転送させる時点で、新たなユーザコメントなどを付加させてもよい。また、情報IDについても、サーバ転送時にもそのまま使用するか、或いは、新たにIDを付与して、その付与されたIDのリストを携帯電話端末側が保持しておく。このようにしてIDリストを保持することで、サーバに登録した後にも、情報の更新や削除が行える。
【0030】
なお、図2の処理シーケンス図では、購入操作とサーバへの登録を一連の処理として示したが、図6(a)に示すように、購入時の操作と、図6(b)に示すように、この購入で得られた情報を登録する処理とを別に行うようにしてもよい。
即ち、図6(a)に示すように、まず携帯電話端末を使用して代金決済を行う際には、店に設置されているリーダ・ライタに携帯電話端末を近接させて、そのリーダ・ライタに対して購入要求のデータを送る(ステップS21)。このとき、リーダ・ライタは、管理サーバに接続してデータを送り(ステップS22)、本人確認の信用調査を行い、購入の可否を判断し、結果をリーダ・ライタに返送する(ステップS23)。許可の結果が返送された場合には、携帯電話端末側に代金決済ができたことを通知する(ステップS24)。このときに例えば図3に示すデータaが伝送される。ここまでで代金の決済処理を終了させる。
【0031】
次に、図6(b)を参照して登録処理を説明すると、代金決済後の任意のタイミングで、ユーザは、その伝送されたデータを携帯電話端末内のメモリに登録(記憶)される(ステップS25)。このときに例えば図4に示すデータbが記憶される。その後、携帯電話端末でのユーザによる操作で、情報を共有するためのデータ用サーバに、今回の購入情報を送信するかどうかを選択する(ステップS26)。ここで、サーバに送信して登録することが選択されたならば、購入者がその情報を誰に公開するかを選択し、公開範囲を決定するための情報を付加して、登録されたデータをデータ用サーバに送信する(ステップS27)。このときに例えば図5に示すデータcが伝送される。データ用サーバは、携帯電話から受信したデータを保存して購入・登録シーケンスは終了する(ステップS28)。
【0032】
次に、携帯電話端末に保存したデータや、サーバに保存したデータの取得処理について説明する。
図7は、データ取得処理例を示したシーケンス図である。携帯電話端末で情報取得の際には(ステップS31)、まず携帯電話端末で本人確認を行うかどうかを選択する(ステップS32)。本人確認の手段としては、暗証番号の入力や生体認証などが考えられる。本人確認が必要な場合には、本人確認が成功したか否か判断し(ステップS34)、その確認に成功しない場合にはステップS32に戻る。
【0033】
ステップS32で本人確認が必要でない場合には、データ用サーバに対して、必要なデータd(図8)を伝送する(ステップS33)。ステップS34で本人確認に成功した場合(即ち暗証番号入力などが正しく行われた場合)には、自分が記憶させたデータだけの取得か否か判断し(ステップS35)、自分が記憶させたデータだけでない場合には、データ用サーバに対して、必要なデータd(図8)を伝送する(ステップS36)。このときには、例えば、どの地域(500m四方等)のデータを希望するかなどを指定する。
【0034】
ここで、サーバに対して伝送されるデータdの構成例を図8に示すと、例えば、本人確認の結果、個人ID、GPSの現在位置情報、情報取得範囲、本人が所属しているグループのIDなどで構成される。
【0035】
データ用サーバでは、これらの伝送されたデータdのコマンド解析を行い(ステップS38)、その解析で指定された範囲内で、サーバに登録された情報から検索された情報で構成されるデータe(図9)を、携帯電話端末に返送する(ステップS38)。この検索された情報としては、例えば、図9に示すように、それぞれの情報が順に伝送される。各1単位の情報については、図5に示すように登録させた情報である。但し、情報を公開する範囲が制限されている場合には、公開が許可された情報だけを伝送する。
【0036】
図7の説明に戻ると、サーバからの情報を受信した携帯電話端末では、その携帯電話端末が所定のウェブサイトに対して地図データの要求を行い(ステップS39)、その要求に基づいた地図データを受信する(ステップS40)。なお、この地図データを得るウェブサイトは、データ用サーバが兼ねるようにして、データeの伝送時に同時に地図データが伝送されるようにしてもよい。
【0037】
そして、携帯電話端末では、取得した地図データで表示される地図上に、サーバから伝送された購入履歴のある店の情報を重ね合わせて表示させる表示用データを作成し(ステップS41)、そのデータによる地図などを携帯電話端末の表示部22(図1)に表示させる(ステップS42)。なお、ステップS35で自分が端末に記憶させたデータだけが必要であると判断した場合には、携帯電話端末内のメモリを参照して処理を行い、データ用サーバへの情報取得要求はしない。このように携帯電話端末内のメモリから保存されたデータを読み出した際には、例えば現在の携帯電話端末の位置をGPS情報から取得して、その現在位置の周辺で希望している範囲(500m四方等)の地図情報と重ね合わせて、端末内に記憶された情報を表示させる。
【0038】
図10〜図13は、携帯電話端末で地図表示を行う場合の例を示したものである。
図10の例は、ある携帯電話端末内に記憶された、代金決済情報に基づいた表示を行った例である。例えば、図4(a)に示した商品情報1と、図4(b)に示した商品情報2で示された代金決済履歴がある2つの店が、表示地図上に存在する場合に、その2つの店が、特定の印などで表示される。その地図表示を見て、それぞれの商品情報1又は2に関係した店の位置を選択するユーザ操作があると、該当する店で購入又は飲食した商品やサービスに関する詳細な情報が、携帯電話端末内のメモリから読み出されて表示される。この図10の表示状態では、地図表示範囲内に、サーバ側に蓄積された友人が購入履歴がある店や、第三者が購入履歴がある店については非表示となり、情報がある店としては表示されない。
【0039】
図11の例は、携帯電話端末をサーバにアクセスさせて、自身がアップロードさせた情報と、友人がアップロードさせた情報とを表示させた例である。この場合には、図10に示した自分が登録させた店の位置と共に、グループ内の友人が登録させた店の位置についても、地図中に表示される。グループ内の友人が登録させた店を選択した際には、友人がその店で購入や飲食した商品やサービスに関する詳細が表示される。
【0040】
図12の例は、携帯電話端末をサーバにアクセスさせて、自身がアップロードさせた情報と、友人がアップロードさせた情報と、第三者がアップロードさせた情報とを表示させた例である。この場合には、図11に示した自分が登録させた店の位置やグループ内の友人が登録させた店の位置と共に、不特定の第三者が登録させた位置の情報についても、地図中に表示される。不特定の第三者が登録させた店を選択した際には、第三者がその店で購入や飲食した商品やサービスに関する詳細が表示される。なお、図11や図12の例では、自分が登録させた店と、グループ内の他のメンバーが登録させた店と、第三者が登録させた店とを、それぞれ異なる表示態様で表示させた例としてある。このように区別して表示させることで、選択する際に、自分が過去に購入した店であるか、などの区別が判り便利である。
【0041】
図13の例は、本人認証を行わずにサーバに対して情報の取得要求を行って、取得された情報に基づいて地図表示させた例である。この例では、表示された各店での購入履歴は、全て第三者に公開を可能としてある場合であり、それぞれの代金決済履歴がある店が、だれが購入したのかが判らない状態で地図中に示される。この状態で、各店の表示位置を選択することで、その店で購入した商品などの情報が、公開を許可した範囲内で表示される。
【0042】
このように、本実施の形態によるシステム構成としたことで、携帯電話端末が備える非接触ICカード部27を利用した代金決済機能を利用して、商品の購入代金などの代金決済を行った場合に、その代金決済した商品などの情報を端末内に登録することができると共に、所定のサーバにも登録させることができ、その登録された情報を利用して、過去に購入した商品などの情報を提供できるようになる。
【0043】
なお、上述した実施の形態では、購入代金の決済として、非接触ICカード部を使用して、リーダ・ライタとの無線通信で決済をするようにしたが、端末を使用してその他の決済方法で代金の決済を行う場合にも適用可能である。例えば、端末に無線LANや無線電話回線を使用してインターネットにアクセスする処理部を内蔵させて、その処理部で接続させたインターネットを経由して、店のウェブサイトなどにアクセスさせて、そのサイトを利用して端末上で代金決済処理を行った場合にも、その代金決済処理をした商品や店などの情報を、登録するようにしてもよい。
【0044】
また、上述した例では、地図情報を外部から端末に転送させるようにしたが、端末内に予め地図データを用意しておくようにしてもよい。また、購入物(商品、飲食物、サービスなど)や店などを表示させる際には、図10などに示した地図表示に関連して行うのではなく、購入物や店を一覧として表示させる等の、他の表示形態としてもよい。また、代金決済処理から商品や店が特定できた場合には、その商品や店について、インターネットで検索して得た結果を加えて登録(記憶)させるようにしてもよい。
【0045】
さらに、上述した例では、サーバからデータを取得して表示させる端末として、代金決済機能がある端末を使用したが、表示だけを行う場合には、代金決済機能がない端末も適用可能である。また、サーバにアクセス可能な端末であれば、携帯電話以外のパーソナルコンピュータとして構成された端末なども、表示用端末として適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施の形態による端末の例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態による購入・登録処理例を示すシーケンス図である。
【図3】本発明の一実施の形態による商品情報例を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態による端末へ保存するデータ例を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態によるデータ用サーバに保存するデータ例を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施の形態による購入・登録処理例を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の他の実施の形態によるデータ取得処理例を示すシーケンス図である。
【図8】携帯電話端末からデータ用サーバに送信される情報取得要求のデータ構成例を示す説明図である。
【図9】データ用サーバから携帯電話端末に返送されるデータ構成例を示す説明図である。
【図10】本発明の一実施の形態による地図表示例を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施の形態による地図表示例を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態による地図表示例を示す説明図である。
【図13】本発明の一実施の形態による地図表示例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0047】
11…アンテナ、12…無線通信処理部、13…データ処理部、14…音声処理部、15…スピーカ、16…マイクロフォン、21…制御部、22…表示部、23…操作部、24…メモリ、25…GPS処理部、27…非接触ICカード部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の基地局と無線通信を行う通信端末と、前記通信端末との無線通信でデータ転送が可能なサーバとで構成される通信システムにおいて、
前記通信端末として、
代金決済処理が可能な代金決済処理部と、
前記代金決済処理部で代金決済処理を行った履歴を記憶する履歴記憶部と、
前記履歴記憶部が記憶した履歴データを表示する表示部と、
前記履歴記憶部が記憶した履歴を前記サーバに転送させる制御部とを備え、
前記サーバとして、
前記通信端末から転送された履歴データを蓄積する蓄積部と、
前記蓄積部に蓄積された履歴データを、予め決められた範囲内で、他の通信端末に転送可能とする履歴公開処理部とを備えたことを特徴とする
通信システム。
【請求項2】
請求項1記載の通信システムにおいて、
前記代金決済処理部は、近接したリーダ・ライタとの間で無線通信を行う近距離無線通信処理部であることを特徴とする
通信システム。
【請求項3】
請求項1記載の通信システムにおいて、
前記通信端末は、端末の現在位置情報を取得する位置情報取得部を備え、
前記履歴記憶部は、代金決済処理を行った際の位置情報を、代金決済履歴とともに記憶させ、
前記表示部は、前記履歴記憶部に記憶された代金決済処理を行った際の位置情報に基づいて地図表示を行うことを特徴とする
通信システム。
【請求項4】
請求項1記載の通信システムにおいて、
前記表示部で地図表示を行う際に、前記サーバから転送された、他の通信端末で代金決済処理を行った履歴による情報についても表示することを特徴とする
通信システム。
【請求項5】
請求項1記載の通信システムにおいて、
前記サーバの履歴公開処理部に蓄積された履歴データの転送可能な範囲は、予め通信端末が登録されたグループ内としたことを特徴とする
通信システム。
【請求項6】
請求項1記載の通信システムにおいて、
前記通信端末のデータ処理部が履歴に付加させるデータは、代金決済を行った商品又はサービスについてのデータであることを特徴とする
通信システム。
【請求項7】
請求項1記載の通信システムにおいて、
前記サーバの蓄積部が蓄積する履歴データとして、転送可能な範囲を制限しない履歴データを有することを特徴とする
通信システム。
【請求項8】
所定の基地局と無線通信を行う通信端末において、
代金決済が可能な代金決済処理部と、
前記代金決済処理部で代金決済処理を行った履歴を記憶する履歴記憶部と、
前記履歴記憶部が記憶した履歴を記憶させるとともに、所定のサーバから転送された他の通信端末での代金決済処理に関する履歴を前記履歴記憶部に記憶させるデータ処理部と、
前記履歴記憶部が記憶した履歴データを表示する表示部と、
前記履歴記憶部が記憶した履歴を前記所定のサーバに転送させる制御部とを備えたことを特徴とする
通信端末。
【請求項9】
所定の基地局と無線通信を行う通信端末と、前記通信端末との無線通信でデータ転送が可能なサーバとの間で行う通信方法において、
前記通信端末が備える代金決済処理機能で代金決済処理を行った場合に、その代金決済処理を行った履歴データを記憶し、
前記記憶された履歴データを記憶させ、
前記記憶した履歴データを前記サーバに転送させ、
前記サーバに転送された履歴データを蓄積し、その蓄積された履歴データを、予め決められた範囲内で、他の通信端末に転送可能とすることを特徴とする
通信方法。
【請求項1】
所定の基地局と無線通信を行う通信端末と、前記通信端末との無線通信でデータ転送が可能なサーバとで構成される通信システムにおいて、
前記通信端末として、
代金決済処理が可能な代金決済処理部と、
前記代金決済処理部で代金決済処理を行った履歴を記憶する履歴記憶部と、
前記履歴記憶部が記憶した履歴データを表示する表示部と、
前記履歴記憶部が記憶した履歴を前記サーバに転送させる制御部とを備え、
前記サーバとして、
前記通信端末から転送された履歴データを蓄積する蓄積部と、
前記蓄積部に蓄積された履歴データを、予め決められた範囲内で、他の通信端末に転送可能とする履歴公開処理部とを備えたことを特徴とする
通信システム。
【請求項2】
請求項1記載の通信システムにおいて、
前記代金決済処理部は、近接したリーダ・ライタとの間で無線通信を行う近距離無線通信処理部であることを特徴とする
通信システム。
【請求項3】
請求項1記載の通信システムにおいて、
前記通信端末は、端末の現在位置情報を取得する位置情報取得部を備え、
前記履歴記憶部は、代金決済処理を行った際の位置情報を、代金決済履歴とともに記憶させ、
前記表示部は、前記履歴記憶部に記憶された代金決済処理を行った際の位置情報に基づいて地図表示を行うことを特徴とする
通信システム。
【請求項4】
請求項1記載の通信システムにおいて、
前記表示部で地図表示を行う際に、前記サーバから転送された、他の通信端末で代金決済処理を行った履歴による情報についても表示することを特徴とする
通信システム。
【請求項5】
請求項1記載の通信システムにおいて、
前記サーバの履歴公開処理部に蓄積された履歴データの転送可能な範囲は、予め通信端末が登録されたグループ内としたことを特徴とする
通信システム。
【請求項6】
請求項1記載の通信システムにおいて、
前記通信端末のデータ処理部が履歴に付加させるデータは、代金決済を行った商品又はサービスについてのデータであることを特徴とする
通信システム。
【請求項7】
請求項1記載の通信システムにおいて、
前記サーバの蓄積部が蓄積する履歴データとして、転送可能な範囲を制限しない履歴データを有することを特徴とする
通信システム。
【請求項8】
所定の基地局と無線通信を行う通信端末において、
代金決済が可能な代金決済処理部と、
前記代金決済処理部で代金決済処理を行った履歴を記憶する履歴記憶部と、
前記履歴記憶部が記憶した履歴を記憶させるとともに、所定のサーバから転送された他の通信端末での代金決済処理に関する履歴を前記履歴記憶部に記憶させるデータ処理部と、
前記履歴記憶部が記憶した履歴データを表示する表示部と、
前記履歴記憶部が記憶した履歴を前記所定のサーバに転送させる制御部とを備えたことを特徴とする
通信端末。
【請求項9】
所定の基地局と無線通信を行う通信端末と、前記通信端末との無線通信でデータ転送が可能なサーバとの間で行う通信方法において、
前記通信端末が備える代金決済処理機能で代金決済処理を行った場合に、その代金決済処理を行った履歴データを記憶し、
前記記憶された履歴データを記憶させ、
前記記憶した履歴データを前記サーバに転送させ、
前記サーバに転送された履歴データを蓄積し、その蓄積された履歴データを、予め決められた範囲内で、他の通信端末に転送可能とすることを特徴とする
通信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−141400(P2008−141400A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−324572(P2006−324572)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(501431073)ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社 (810)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(501431073)ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社 (810)
【Fターム(参考)】
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