説明

通信ネットワークのアラームマスク管理システムとその管理方法

【課題】作業に起因するマスク漏れアラームの発生を阻止する。
【解決手段】センターサーバ11は、作業計画管理部21と作業情報・作業実績データベース22とアラームマスク処理部23とマスクパターン生成処理部24と、故障実績データベース25と、マスクパターンデータベース26とを備え、通報されたアラームが、作業計画情報PLに関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報PLに関するマスク漏れアラームである場合、関連作業PLrに起因するアラームか否かを判別して当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)を生成し、作業時に通報されたアラームALMを、作業アラームマスク情報MSと当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)とに基づいて、作業対象物12と関連させてマスクパターンMPを生成し、このマスクパターンMPに基づいて、アラームをマスクするようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークのアラームマスク管理システムに関し、特に、通信ケーブルおよび通信ネットワークにおける運用管理システムのコンピュータによる通信ネットワークのアラームマスク管理システムとその管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、通信ネットワークの通信設備において予め決められた作業計画に基づいて停止作業を行う場合、事前に運用管理システムに予定停止計画(停止日時、停止対象設備(例えば、回線と装置))を入力し、この予定停止計画に含まれる停止対象設備については、停止対象設備と関連付けられているアラーム情報を作業マスクとして生成し、監視制御システムへ転送する。作業当日に作業対象物から発生するアラームは、転送された作業マスクにより故障ではなく作業によるものと判別され、アラームをマスクし、故障として通報されるのを防ぐようになっている。ここで、作業対象物とは、作業対象設備(作業対象装置)と作業対象回線とをいい、マスクとは、入力されたアラーム信号またはアラーム情報に対して警報として通報しないことをいう。ただし、通報の履歴は残される。従来、このような通信ネットワークのアラームマスク管理システムにおける作業マスクの処理方法および装置として、増設作業や変更作業などのために発生する作業アラームと障害のために発生する障害アラームとを区別するに当たり、増設作業や変更作業によりアラーム発生が予想される部位の情報を作業マスク指定データとして予め記憶させておき、被監視装置からのメッセージ形式のアラーム情報より発生部位を判読し、判読した発生部位と予め記憶されている作業マスク指定データとを比較し、この比較結果に基づいてアラーム情報を、作業アラームと障害アラームとに区別するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−181692号公報(第3頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の運用管理システムの構成では、図9に示すように、監視制御システムにより作業アラームと障害アラームとの区別を停止対象設備との関連付けに基づいて行うものの、作業当日に作業対象物から発生するアラームがある。一例としては、設備と警報装置との間で、アラームの接点をすべて取れないことが上げられる(図9のALMX、ALMY参照)。このため、このようなアラームには作業マスクが行われず、故障と判別され故障が通報されることがある。このため、次のような問題が生じる。
(1)まず第一に、アラームの発生により故障が通報されると、そのアラームが、作業に起因するアラームか、故障に起因するアラームか特定する必要があり、原因を特定するため調査を行い、故障か作業かの判断を行わなければならない。
(2)所定のエリアの設備を所管する設備所管箇所では、通報されたアラームが作業に起因するアラームと判明するまで、当該作業が中断されてしまう(図8の符号2参照)。
(3)通報されたアラームが、監視センターにおける監視業務の支障となる。
(4)作業完了後、次回、再び同一設備の停止作業を行う際、当該設備について前回マスク漏れを起こしたアラームを、個別に停止入力するスキルが必要となり、スキルがない場合、同じようなマスク漏れアラームが再発する可能性があり、上述の(1)および(2)の項目に記載された不具合を繰り返すことになる。また、マスクの定義(アラームのとり方)がすべて一様でなく、保守の場所によって異なることもある。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、簡素な構成でしかも迅速かつ精度よく作業マスクを行うことができる通信ネットワークのアラームマスク管理システムとその管理方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムは、通信ネットワークの設備に障害が発生すると通報されるアラームのうち作業に関するアラームをマスクする通信ネットワークのアラームマスク管理システムにおいて、予定された停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報に基づいて、アラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業時、作業に起因するアラームをマスクし、作業以外の障害に起因するアラームを通報させるとともに、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報とに基づいて、作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と関連させてマスクパターンを生成し、このマスクパターンに基づいて、アラームをマスクするようにしたものである。
【0006】
本発明の請求項1に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、通信ネットワークの設備に障害が発生すると通報されるアラームのうち作業に関するアラームをマスクする通信ネットワークのアラームマスク管理システムにおいて、予定された停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報に基づいて、アラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業時、作業に起因するアラームをマスクし、作業以外の障害に起因するアラームを通報させるとともに、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報とに基づいて、作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と関連させてマスクパターンを生成し、このマスクパターンに基づいて、アラームをマスクするようにしたことにより、最初、作業マスクができず、一度アラームが発生しても、作業対象物に関するアラームである限り、二度目からのアラームを必ずマスクすることができるので、作業に起因するアラームの発生がなくなる。
【0007】
請求項2に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムは、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連する作業がある場合、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報と当日関連作業アラームマスク情報とに基づいて、作業対象物と関連させてマスクパターンを生成するようにしたものである。
【0008】
請求項2に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連する作業がある場合、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報と当日関連作業アラームマスク情報とに基づいて、作業対象物と関連させてマスクパターンを生成するようにしたことにより、マスクパターンの生成時、関連作業に基づいた当日関連作業アラームマスク情報も抽出の対象に加え、マスクパターンを生成するようにしているので、マスクの精度が向上する。
【0009】
請求項3に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムは、生成された上記マスクパターンに基づいて、同一作業対象物の停止作業発生時、アラームをマスクするようにしたものである。
【0010】
請求項3に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、生成された上記マスクパターンに基づいて、同一作業対象物の停止作業発生時、アラームをマスクするようにしたことにより、同一の設備について再び停止作業が発生した場合、すでにマスクパターンが形成されており、そのマスクパターンに基づいてアラームをマスクするので、作業マスクを個別に停止入力する必要がなくなり、アラームを一度も発生させることなく、マスクすることができる。
【0011】
また、請求項4に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムは、通信ネットワークの作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と電気的に接続され、作業対象物の異常時、異常を検知して当該対象物の識別情報と日時情報とを含むアラーム情報を発信する設備監視装置と、作業対象物を所管し、予定された作業計画に基づいて停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報を通信を通じてセンターサーバに入力する端末装置と、ネットワークの作業情報がデータ化されて格納される作業情報データベースと、端末装置により入力された作業計画情報に基づいて作業対象物についてのアラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納するとともに、作業時、これら作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから出力させる作業計画管理手段と、作業時、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納するアラームマスク処理手段と、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力するマスクパターン生成処理手段とを設け、作業計画管理手段は、マスクパターン生成処理手段から受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成してアラームマスク処理手段に送出し、アラームマスク処理手段はこのアラームマスク情報に基づいてアラームをマスクするようにしたものである。
【0012】
請求項4に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、通信ネットワークの作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と電気的に接続され、作業対象物の異常時、異常を検知して当該対象物の識別情報と日時情報とを含むアラーム情報を発信する設備監視装置と、作業対象物を所管し、予定された作業計画に基づいて停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報を通信を通じてセンターサーバに入力する端末装置と、ネットワークの作業情報がデータ化されて格納される作業情報データベースと、端末装置により入力された作業計画情報に基づいて作業対象物についてのアラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納するとともに、作業時、これら作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから出力させる作業計画管理手段と、作業時、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納するアラームマスク処理手段と、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力するマスクパターン生成処理手段とを設け、作業計画管理手段は、マスクパターン生成処理手段から受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成してアラームマスク処理手段に送出し、アラームマスク処理手段はこのアラームマスク情報に基づいてアラームをマスクするようにしたことにより、作業計画管理手段により、端末装置から入力された作業計画情報に基づいてアラーム情報をマスクする作業アラームマスク情報が生成され、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納させると、作業時、これら作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースからアラームマスク処理手段に出力させる。アラームマスク処理手段は、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラーム情報が入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、マスク漏れアラーム情報として故障情報データベースに格納する。故障情報データベースにマスク漏れアラーム情報が格納されると、マスクパターン生成処理手段は、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象設備と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力する。作業計画管理手段は、マスクパターン生成処理手段から受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成し、このアラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出する。アラームマスク処理手段はアラームマスク情報に基づいて、設備監視装置からアラーム情報が入力されると、このアラーム情報がアラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信する。作業計画管理手段はマスクパターン情報に基づいてアラームマスク情報を生成してアラームマスク処理手段に送出し、アラームマスク処理手段はこのアラームマスク情報に基づいてアラームをマスクする。このため、最初、作業マスクができず、一度アラームが発生しても、作業対象物に関するアラームである限り、二度目からのアラームを必ずマスクすることができるので、作業に起因するアラームの発生がなくなる。
【0013】
請求項5に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムは、作業計画管理手段とアラームマスク処理手段との間には、作業時、作業計画管理手段により作業情報データベースから出力された作業計画情報とアラームをマスクするアラームマスク情報とを受け取り、これら情報をアラームマスク処理手段に出力する当日作業計画管理手段を設け、端末装置には、アラームマスク処理手段から故障を知らせるアラーム情報を受け取ると、このアラーム情報が、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連作業がある場合、当該作業計画の関連作業情報を追加すべきアラームマスク情報として上記当日作業計画管理手段に送出するマスク漏れアラーム判別送信手段を設け、当日作業計画管理手段は、端末装置から送られてきた関連作業情報に基づき、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、この追加停止日時と追加停止対象物との各情報を含む当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースに格納させるとともにこの当日関連作業アラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出させ、アラームマスク処理手段は、作業時、当日作業計画管理手段により当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が当日関連作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納させ、マスクパターン生成処理手段は、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報と当日関連作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力するようにしたものである。
【0014】
請求項5に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、作業計画管理手段とアラームマスク処理手段との間には、作業時、作業計画管理手段により作業情報データベースから出力された作業計画情報とアラームをマスクするアラームマスク情報とを受け取り、これら情報をアラームマスク処理手段に出力する当日作業計画管理手段を設け、端末装置には、アラームマスク処理手段から故障を知らせるアラーム情報を受け取ると、このアラーム情報が、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連作業がある場合、当該作業計画の関連作業情報を追加すべきアラームマスク情報として上記当日作業計画管理手段に送出するマスク漏れアラーム判別送信手段を設け、当日作業計画管理手段は、端末装置から送られてきた関連作業情報に基づき、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、この追加停止日時と追加停止対象物との各情報を含む当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースに格納させるとともにこの当日関連作業アラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出させ、アラームマスク処理手段は、作業時、当日作業計画管理手段により当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が当日関連作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納させ、マスクパターン生成処理手段は、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報と当日関連作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力するようにしたことにより、当日作業計画管理手段は、端末装置から送られてきた関連作業情報に基づき、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、この追加停止日時と追加停止対象物との各情報を含む当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースに格納させるとともにこの当日関連作業アラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出させる。アラームマスク処理手段は、当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が当日関連作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納する。マスクパターン生成処理手段は、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報と当日関連作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力する。作業管理手段は、最初、作業計画情報と当該作業計画情報に基づいた作業アラームマスク情報とを当日作業管理手段に送り、その後、マスクパターン情報に基づいたアラームのマスク情報を当日作業管理手段に送る。このため、作業アラームマスク情報だけでなく当日関連作業アラームマスク情報も判定に用いられるので、マスクの精度が向上する。また、マスクパターンに基づいたアラームのマスク情報には、当該作業計画に関連する関連作業について発生するアラームもマスクする当日関連作業アラームマスク情報も含まれるので、当日作業管理手段は、作業管理手段から作業情報データベースを通じて送られてくるアラームのマスク情報のみをアラームマスク処理手段に送りさえすればよい。
【0015】
また、請求項6に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムは、マスクパターン生成処理手段から出力されるマスクパターン情報を格納するマスクパターンデータベースを設け、作業計画管理手段は、端末装置から送信される作業終了情報に基づいて、作業完了日時と作業完了設備との各情報を含む作業実績情報を作業情報データベースに格納するとともに、マスクパターン生成処理手段は、マスク漏れアラーム情報の抽出時、作業実績情報に基づいてマスクパターンを生成し、作業計画管理手段は、マスクパターンデータベースから受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成するようにしたものである。
【0016】
請求項6に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、マスクパターン生成処理手段から出力されるマスクパターン情報を格納するマスクパターンデータベースを設け、作業計画管理手段は、端末装置から送信される作業終了情報に基づいて、作業完了日時と作業完了設備との各情報を含む作業実績情報を作業情報データベースに格納するとともに、マスクパターン生成処理手段は、マスク漏れアラーム情報の抽出時、作業実績情報に基づいてマスクパターンを生成し、作業計画管理手段は、マスクパターンデータベースから受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成するようにしたことにより、マスクパターンデータベースには、マスクパターン生成処理手段から出力されるマスクパターン情報が格納され、作業情報データベースには、作業計画管理手段により端末装置から送信される作業終了情報に基づいて、作業完了日時と作業完了設備との各情報を含む作業実績情報が格納される。マスクパターン生成処理手段により、マスク漏れアラーム情報の抽出時、作業実績情報に基づいてマスクパターンが生成され、作業計画管理手段により、マスクパターンデータベースから受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報が生成される。こうして、同一の設備について再び停止作業が発生した場合、すでにマスクパターンが形成されており、そのマスクパターンに基づいてアラームをマスクするので、作業マスクを個別に停止入力する必要がなくなり、アラームを一度も発生させることなく、マスクすることができる。また、作業計画管理手段に作業計画情報が入力されると、当該作業計画情報に基づく作業アラームマスク情報に加えて、マスクパターンデータベースを参照してマスクパターン登録されているマスクパターンによりアラームマスク情報を付加した上で、作業情報データベースに格納して蓄積することができる。このため、当日作業計画管理手段は作業情報データベースから停止日時、停止対象物およびアラームのマスク情報を得る時にマスクパターンを考慮することなく、マスクパターンの有無に拘わらず、作業情報データベースから得たアラームのマスク情報に基づいてのみ処理を行うことができ、負荷を小さくすることができる。
【0017】
請求項7に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムは、端末装置が、生成されマスクパターンデータベースに格納されたマスクパターンに手を加えるか、削除するか、または新規にマスクパターンを登録するかのうち少なくともいずれか1を行うマスクパターン編集手段を備えるようにしたものである。
【0018】
請求項7に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、端末装置は、生成されマスクパターンデータベースに格納されたマスクパターンに手を加えるか、削除するか、または新規にマスクパターンを登録するかのうち少なくともいずれか1を行うマスクパターン編集手段を備えるようにしたことにより、端末装置でマスクパターンを作業対象物の更新や廃止に応じて自在に変更することができ、更新した設備で停止作業を行う際に、アラームを一度も発生されることなくマスクすることができる。
【0019】
請求項8に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムは、マスクパターン生成処理手段が、マスクパターン編集手段により処理されたマスクパターンを、マスクパターンデータベースに格納するようにしたものである。
【0020】
請求項8に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、マスクパターン生成処理手段は、マスクパターン編集手段により処理されたマスクパターンを、マスクパターンデータベースに格納するようにしたことにより、マスクパターン生成処理手段は処理されたマスクパターンをマスクパターンデータベースに登録させるので、作業後、編集されたマスクパターンを用いることができ、更新した同一の設備で再び停止作業を行う際に、アラームを一度も発生されることなくマスクすることができる。
【0021】
請求項9に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムは、アラームマスク処理手段は、当日関連作業アラームマスク情報またはマスクパターンによるアラームマスク情報とのうち少なくともいずれか一方を作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、これらアラーム情報が作業情報データベースから受け取ったマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、当該マスク情報に合致するアラーム情報を故障復旧通報として端末装置に通報するようにしたものである。
【0022】
請求項9に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、アラームマスク処理手段は、当日関連作業アラームマスク情報またはマスクパターンによるアラームマスク情報とのうち少なくともいずれか一方を作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、これらアラーム情報が作業情報データベースから受け取ったマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、当該マスク情報に合致するアラーム情報を故障復旧通報として端末装置に通報するようにしたことにより、一旦アラームとして通報されたアラーム情報のうち、関連作業に伴うアラームと判明したアラームを故障復旧通報として通報することにより端末装置のオペレータは、当該作業対象物に関する作業について発せられたアラームであることを知ることができ、故障と切り分けることができる。
【0023】
請求項10に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムは、マスクパターン生成処理手段は、マスクパターン生成時関連付けされる作業対象物を、回線とするようにしたものである。
【0024】
請求項10に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、マスクパターン生成処理手段は、マスクパターン生成時関連付けされる作業対象物を、回線とするようにしたことにより、生成されるマスクパターンをきめ細かく設定することができ、マスクの精度が向上する。
【0025】
請求項11に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムは、マスクパターン生成処理手段は、マスクパターン生成時関連付けされる作業対象物を回線とした場合、作業完了後、当該回線に基づいたマスクパターンの登録を行うことなく削除するようにしたものである。
【0026】
請求項11に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、マスクパターン生成処理手段は、マスクパターン生成時関連付けされる作業対象物を回線とした場合、作業完了後、当該回線に基づいたマスクパターンの登録を行うことなく削除するようにしたことにより、将来、ケーブルから当該収容回線が収容されなくなった場合、当該ケーブルに関連のないアラームをマスクしてしまうのを防ぐことができ、不要なマスクの発生が防止される。
【0027】
本発明の請求項12に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法は、通信ネットワークの設備に障害が発生すると通報されるアラームのうち作業に関するアラームをマスクする通信ネットワークのアラームマスク管理方法において、予定された停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報に基づいて、アラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業時、作業に起因するアラームをマスクし、作業以外の障害に起因するアラームを通報させる第1のステップと、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別する第2のステップと、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報とに基づいて、作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と関連させてマスクパターンを生成し、このマスクパターンに基づいて、アラームをマスクする第3のステップとを有するようにしたものである。
【0028】
本発明の請求項12に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法では、通信ネットワークの設備に障害が発生すると通報されるアラームのうち作業に関するアラームをマスクする通信ネットワークのアラームマスク管理方法において、予定された停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報に基づいて、アラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業時、作業に起因するアラームをマスクし、作業以外の障害に起因するアラームを通報させる第1のステップと、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別する第2のステップと、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報とに基づいて、作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と関連させてマスクパターンを生成し、このマスクパターンに基づいて、アラームをマスクする第3のステップとを有するようにしたことにより、第1のステップで、予定された停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報に基づいて、アラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業時、作業に起因するアラームをマスクし、作業以外の障害に起因するアラームを通報させ、第2のステップで、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、第3のステップで、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報とに基づいて、作業対象物と関連させてマスクパターンを生成し、このマスクパターンに基づいて、アラームをマスクするようにしている。このため、最初、作業マスクができず、一度アラームが発生しても、作業対象物に関するアラームである限り、二度目からのアラームを必ずマスクすることができるので、作業に起因するアラームの発生がなくなる。
【0029】
請求項13に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法は、第3のステップで、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連する作業がある場合、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、以後の作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報と当日関連作業アラームマスク情報とに基づいて、作業対象物と関連させてマスクパターンを生成するようにしたものである。
【0030】
請求項13に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法では、第3のステップで、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連する作業がある場合、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、以後の作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報と当日関連作業アラームマスク情報とに基づいて、作業対象物と関連させてマスクパターンを生成するようにしたことにより、作業計画に基づいた作業アラームマスク情報だけでなく関連作業に基づいた当日関連作業アラームマスク情報も判定に用いられるので、関連作業についてもアラームをマスクすることができ、マスクの精度が向上する。
【0031】
請求項14に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法は、第3のステップ後、生成された上記マスクパターンに基づいて、同一作業対象物の停止作業発生時、アラームをマスクするようにしたものである。
【0032】
請求項14に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法では、第3のステップ後、生成された上記マスクパターンに基づいて、同一作業対象物の停止作業発生時、アラームをマスクするようにしたことにより、同一の作業対象物について再び停止作業が発生した場合、すでにマスクパターンが形成されており、そのマスクパターンに基づいてアラームをマスクするので、作業マスクを個別に停止入力する必要がなくなり、アラームを一度も発生させることなく、マスクすることができる。
【0033】
請求項15に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法は、通信ネットワークの作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と電気的に接続され、作業対象物の異常時、異常を検知して当該対象物の識別情報と日時情報とを含むアラーム情報を発信する設備監視装置と、作業対象物を所管し、予定された作業計画に基づいて停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報を通信を通じてセンターサーバに入力する端末装置と、ネットワークの作業情報がデータ化されて格納される作業情報データベースと、端末装置により入力された作業計画情報に基づいて作業対象物についてのアラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納するとともに、作業時、これら作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから出力させる作業計画管理手段と、作業時、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納するアラームマスク処理手段と、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力するマスクパターン生成処理手段とを設けるとともに、作業計画管理手段は、マスクパターン生成処理手段から受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成してアラームマスク処理手段に送出し、アラームマスク処理手段はこのアラームマスク情報に基づいてアラームをマスクするよう構成し、作業計画管理手段により、端末装置から入力された作業計画情報に基づいて作業対象物についてのアラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業計画情報と生成された作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納する第1のステップと、作業時、作業情報データベースに格納された作業計画情報と作業アラームマスク情報とをアラームマスク処理手段に出力する第2のステップと、設備監視装置からアラーム情報がアラームマスク処理手段に入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納する第3のステップと、故障情報データベースにマスク漏れアラーム情報が格納されると、マスクパターン生成処理手段により、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力する第4のステップと、作業計画管理手段がマスクパターン情報を受け取ると、マスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成し、生成されたマスクパターンによるアラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出する第5のステップとを有するようにしたものである。
【0034】
請求項15に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法では、通信ネットワークの作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と電気的に接続され、作業対象物の異常時、異常を検知して当該対象物の識別情報と日時情報とを含むアラーム情報を発信する設備監視装置と、作業対象物を所管し、予定された作業計画に基づいて停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報を通信を通じてセンターサーバに入力する端末装置と、ネットワークの作業情報がデータ化されて格納される作業情報データベースと、端末装置により入力された作業計画情報に基づいて作業対象物についてのアラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納するとともに、作業時、これら作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから出力させる作業計画管理手段と、作業時、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納するアラームマスク処理手段と、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力するマスクパターン生成処理手段とを設けるとともに、作業計画管理手段は、マスクパターン生成処理手段から受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成してアラームマスク処理手段に送出し、アラームマスク処理手段はこのアラームマスク情報に基づいてアラームをマスクするよう構成し、作業計画管理手段により、端末装置から入力された作業計画情報に基づいて作業対象物についてのアラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業計画情報と生成された作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納する第1のステップと、作業時、作業情報データベースに格納された作業計画情報と作業アラームマスク情報とをアラームマスク処理手段に出力する第2のステップと、設備監視装置からアラーム情報がアラームマスク処理手段に入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納する第3のステップと、故障情報データベースにマスク漏れアラーム情報が格納されると、マスクパターン生成処理手段により、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力する第4のステップと、作業計画管理手段がマスクパターン情報を受け取ると、マスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成し、生成されたマスクパターンによるアラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出する第5のステップとを有するようにしたことにより、第1のステップで、作業計画管理手段により、端末装置から入力された作業計画情報に基づいて作業対象物についてのアラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業計画情報と生成された作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納し、第2のステップで、作業時、作業計画管理手段により、作業情報データベースに格納された作業計画情報と作業アラームマスク情報とをアラームマスク処理手段に出力し、第3のステップで、設備監視装置からアラーム情報がアラームマスク処理手段に入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納し、第4のステップで、故障情報データベースにマスク漏れアラーム情報が格納されると、マスクパターン生成処理手段により、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力し、第5のステップで、作業計画管理手段がマスクパターン情報を受け取ると、マスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成し、生成されたアラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出するようにしている。このため、最初、作業マスクができず、一度アラームが発生しても、作業対象物に関するアラームである限り、二度目からのアラームを必ずマスクすることができるので、作業に起因するアラームの発生がなくなる。
【0035】
請求項16に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法は、作業計画管理手段とアラームマスク処理手段との間には、作業時、作業計画管理手段により作業情報データベースから出力された作業計画情報とアラームをマスクするアラームマスク情報とを受け取り、これら情報をアラームマスク処理手段に出力する当日作業計画管理手段を設け、端末装置には、アラームマスク処理手段から故障を知らせるアラーム情報を受け取ると、このアラーム情報が、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連作業がある場合、当該作業計画の関連作業情報を追加すべきアラームマスク情報として上記当日作業計画管理手段に送出するマスク漏れアラーム判別送信手段を設け、当日作業計画管理手段は、端末装置から送られてきた関連作業情報に基づき、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、この追加停止日時と追加停止対象物との各情報を含む当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースに格納させるとともにこの当日関連作業アラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出させ、アラームマスク処理手段は、作業時、当日作業計画管理手段により当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が当日関連作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納させ、マスクパターン生成処理手段は、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報と当日関連作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力するよう構成し、第3のステップで、端末装置が故障を知らせるアラーム情報を受け取ると、マスク漏れアラーム判別送信手段により、これらアラーム情報が、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連作業がある場合、当該作業計画の関連作業情報を追加すべきアラームマスク情報として上記当日作業計画管理手段に送出し、当日作業計画管理手段が端末装置から当該作業計画の関連作業情報を受け取ると、この関連作業情報に基づきマスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、この追加停止日時と追加停止対象物との各情報を含む当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースに格納させるとともにこの当日関連作業アラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出させ、アラームマスク処理手段が当日関連作業アラームマスク情報を受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が当日関連作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納させ、第4のステップで、マスクパターン生成処理手段は、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報と当日関連作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成するようにしたものである。
【0036】
請求項16に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法では、作業計画管理手段とアラームマスク処理手段との間には、作業時、作業計画管理手段により作業情報データベースから出力された作業計画情報とアラームをマスクするアラームマスク情報とを受け取り、これら情報をアラームマスク処理手段に出力する当日作業計画管理手段を設け、端末装置には、アラームマスク処理手段から故障を知らせるアラーム情報を受け取ると、このアラーム情報が、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連作業がある場合、当該作業計画の関連作業情報を追加すべきアラームマスク情報として上記当日作業計画管理手段に送出するマスク漏れアラーム判別送信手段を設け、当日作業計画管理手段は、端末装置から送られてきた関連作業情報に基づき、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、この追加停止日時と追加停止対象物との各情報を含む当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースに格納させるとともにこの当日関連作業アラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出させ、アラームマスク処理手段は、作業時、当日作業計画管理手段により当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が当日関連作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納させ、マスクパターン生成処理手段は、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報と当日関連作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力するよう構成し、第3のステップで、端末装置が故障を知らせるアラーム情報を受け取ると、マスク漏れアラーム判別送信手段により、これらアラーム情報が、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連作業がある場合、当該作業計画の関連作業情報を追加すべきアラームマスク情報として上記当日作業計画管理手段に送出し、当日作業計画管理手段が端末装置から当該作業計画の関連作業情報を受け取ると、この関連作業情報に基づきマスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、この追加停止日時と追加停止対象物との各情報を含む当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースに格納させるとともにこの当日関連作業アラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出させ、アラームマスク処理手段が当日関連作業アラームマスク情報を受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が当日関連作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納させ、第4のステップで、マスクパターン生成処理手段は、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報と当日関連作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成するようにしたことにより、当日作業計画管理手段は、端末装置から送られてきた関連作業情報に基づき、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、この追加停止日時と追加停止対象物との各情報を含む当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースに格納させるとともにこの当日関連作業アラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出させる。アラームマスク処理手段は、当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が当日関連作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納する。マスクパターン生成処理手段は、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報と当日関連作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力する。作業管理手段は、最初、作業計画情報と当該作業計画情報に基づいた作業アラームマスク情報とを当日作業管理手段に送り、その後、マスクパターン情報に基づいたアラームのマスク情報を当日作業管理手段に送る。このため、作業アラームマスク情報だけでなく当日関連作業アラームマスク情報も判定に用いられるので、マスクの精度が向上する。また、マスクパターンに基づいたアラームのマスク情報には、当該作業計画に関連する関連作業について発生するアラームもマスクする当日関連作業アラームマスク情報も含まれるので、当日作業管理手段は、作業管理手段から作業情報データベースを通じて送られてくるアラームのマスク情報のみをアラームマスク処理手段に送りさえすればよい。
【0037】
請求項17に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法は、マスクパターン生成処理手段から出力されるマスクパターン情報を格納するマスクパターンデータベースを設け、第5のステップ後、作業計画管理手段により、端末装置から送信される作業終了情報に基づいて、作業完了日時と作業完了設備との各情報を含む作業実績情報を作業情報データベースに格納し、マスクパターン生成処理手段により、マスク漏れアラーム情報の抽出時、作業実績情報に基づいてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報をマスクパターンデータベースに格納し、作業計画管理手段がマスクパターンデータベースから受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成するようにしたものである。
【0038】
請求項17に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法では、マスクパターン生成処理手段から出力されるマスクパターン情報を格納するマスクパターンデータベースを設け、第5のステップ後、作業計画管理手段により、端末装置から送信される作業終了情報に基づいて、作業完了日時と作業完了設備との各情報を含む作業実績情報を作業情報データベースに格納し、マスクパターン生成処理手段により、マスク漏れアラーム情報の抽出時、作業実績情報に基づいてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報をマスクパターンデータベースに格納し、作業計画管理手段がマスクパターンデータベースから受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成するようにしたことにより、同一の設備について再び停止作業が発生した場合、すでにマスクパターンが形成されており、そのマスクパターンに基づいてアラームをマスクするので、作業マスクを個別に停止入力する必要がなくなり、アラームを一度も発生させることなく、マスクすることができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明の請求項1に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、通信ネットワークの設備に障害が発生すると通報されるアラームのうち作業に関するアラームをマスクする通信ネットワークのアラームマスク管理システムにおいて、予定された停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報に基づいて、アラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業時、作業に起因するアラームをマスクし、作業以外の障害に起因するアラームを通報させるとともに、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報とに基づいて、作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と関連させてマスクパターンを生成し、このマスクパターンに基づいて、アラームをマスクするようにしたので、簡素な構成でしかも迅速かつ精度よく作業マスクを行うことができ、たとえ、作業対象物からアラームが発生しても確実にマスクすることができる。このため、作業に起因するマスク漏れアラームの発生が防止されるので、作業を中断することなく効率的に作業を行うことができる、
【0040】
本発明の請求項4に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、通信ネットワークの作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と電気的に接続され、作業対象物の異常時、異常を検知して当該対象物の識別情報と日時情報とを含むアラーム情報を発信する設備監視装置と、作業対象物を所管し、予定された作業計画に基づいて停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報を通信を通じてセンターサーバに入力する端末装置と、ネットワークの作業情報がデータ化されて格納される作業情報データベースと、端末装置により入力された作業計画情報に基づいて作業対象物についてのアラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納するとともに、作業時、これら作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから出力させる作業計画管理手段と、作業時、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納するアラームマスク処理手段と、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力するマスクパターン生成処理手段とを設け、作業計画管理手段は、マスクパターン生成処理手段から受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成してアラームマスク処理手段に送出し、アラームマスク処理手段はこのアラームマスク情報に基づいてアラームをマスクするようにしたので、簡素な構成でしかも迅速かつ精度よく作業マスクを行うことができ、たとえ、作業対象物からアラームが発生しても確実にマスクすることができる。
【0041】
本発明の請求項12に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法では、通信ネットワークの設備に障害が発生すると通報されるアラームのうち作業に関するアラームをマスクする通信ネットワークのアラームマスク管理方法において、予定された停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報に基づいて、アラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業時、作業に起因するアラームをマスクし、作業以外の障害に起因するアラームを通報させる第1のステップと、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別する第2のステップと、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報とに基づいて、作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と関連させてマスクパターンを生成し、このマスクパターンに基づいて、アラームをマスクする第3のステップとを有するようにしたので、簡素な構成でしかも迅速かつ精度よく作業マスクを行うことができ、たとえ、作業対象物から一旦アラームが発生しても以後確実にマスクすることができる。
【0042】
本発明の請求項15に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法では、通信ネットワークの作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と電気的に接続され、作業対象物の異常時、異常を検知して当該対象物の識別情報と日時情報とを含むアラーム情報を発信する設備監視装置と、作業対象物を所管し、予定された作業計画に基づいて停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報を通信を通じてセンターサーバに入力する端末装置と、ネットワークの作業情報がデータ化されて格納される作業情報データベースと、端末装置により入力された作業計画情報に基づいて作業対象物についてのアラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納するとともに、作業時、これら作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから出力させる作業計画管理手段と、作業時、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納するアラームマスク処理手段と、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力するマスクパターン生成処理手段とを設けるとともに、作業計画管理手段は、マスクパターン生成処理手段から受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成してアラームマスク処理手段に送出し、アラームマスク処理手段はこのアラームマスク情報に基づいてアラームをマスクするよう構成し、作業計画管理手段により、端末装置から入力された作業計画情報に基づいて作業対象物についてのアラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業計画情報と生成された作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納する第1のステップと、作業時、作業情報データベースに格納された作業計画情報と作業アラームマスク情報とをアラームマスク処理手段に出力する第2のステップと、設備監視装置からアラーム情報がアラームマスク処理手段に入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納する第3のステップと、故障情報データベースにマスク漏れアラーム情報が格納されると、マスクパターン生成処理手段により、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力する第4のステップと、作業計画管理手段がマスクパターン情報を受け取ると、マスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成し、生成されたマスクパターンによるアラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出する第5のステップとを有するようにしたので、簡素な構成でしかも迅速かつ精度よく作業マスクを行うことができ、たとえ、作業対象物から一旦アラームが発生しても以後確実にマスクすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
作業対象物から発生するアラームを確実にマスクし、作業に起因するアラームと故障に起因するアラームを確実に区別するという目的を、通報されたアラームが、作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、このマスク漏れアラームが作業計画に関連する作業により発生するアラームか否かを判別し、関連作業による発生するアラームである場合、当日関連作業アラームマスク情報を生成し、作業時に通報されたアラームを、当初の作業アラームマスク情報と当日関連作業アラームマスク情報とアラームマスク漏れ情報とに基づいて、作業対象物と関連させてマスクパターンを生成し、このマスクパターンに基づいて、アラームをマスクするようにしたことにより実現した。
【実施例1】
【0044】
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。図1は本発明の第1の実施例に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムのシステム構成図であり、図2は該システムの概念説明図である。本実施の形態に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムは、図1に示すように、エントリー端末10Aと表示端末10Bとが一体に構成され、ある特定のエリアの作業対象物12を所管する箇所端末(パーソナルコンピュータ、移動端末も含む。以下、端末装置と称す。)10と、これら端末装置10と通信回線(IP網、専用線網、公衆電話網等を含む)を通じて接続され、情報の遣り取りを行うセンターサーバ11と、上記対象物12と電気的に接続され、対象物12に異常が発生した際、当該対象物12の識別情報と日時情報とを含むアラーム情報をセンターサーバ11に送信する故障監視装置(設備監視装置)13とを備えて構成される。
【0045】
センターサーバ11は、アラームマスク管理システムとしての役割を果たすようになっている。すなわち、センターサーバ11を通じて、通信ネットワークの監視(監視制御系システム11A)、運用および保守管理(運用管理系システム11B)を行うようになっている。設備すなわち対象物12は、回線(多重回線を含む)および装置(光ケーブル、メタルケーブル、メカニカルクロージャ(光接続箱)、伝送装置等)を含む。すなわち、作業対象物とは、作業対象回線と作業対象装置(作業対象設備)とをいう。作業対象物を所管する箇所端末としての端末装置10には、所管するエリアにおける作業対象物のデータが更新自在に格納され、常に最新のデータをセンターサーバ11とリアルタイムで共有するようになっている。端末装置10は、図2に示すように、所管するエリアにおける予め計画された予定停止の情報、すなわち、停止日時の情報および停止対象物の情報を作業計画情報PLとしてセンターサーバ11に送信して入力するようになっている。センターサーバ11は作業計画管理部(作業計画管理手段)21を備え、この作業計画管理部21は、端末装置10から通信制御部20を通じて入力された作業計画情報PLに基づいて、その作業計画情報PLについて所定の時間で締め切り処理を行い、その作業計画を決定する処理を行うようになっている。
【0046】
センターサーバ11は、ネットワークの作業情報がデータ化されて格納される作業計画・作業実績データベース(作業情報データベース)22を備えている。また、センターサーバ11は、作業計画管理部21とアラームマスク処理部(アラームマスク処理手段)23とマスクパターン生成処理部(マスクパターン生成処理手段)24と当日作業計画管理部(当日作業計画管理手段)27を有している。また、センターサーバ11は、アラームマスク処理部23から出力される情報を格納する故障実績データベース(故障情報データベース)25と、マスクパターン生成処理部24から出力される情報を格納するマスクパターンデータベース26とを備えている。
【0047】
端末装置10は、さらに、作業当日、アラームマスク処理部23から故障を知らせるアラーム情報(異常が発生した対象物12の識別情報と日時情報)ALMを受け取ると、このアラーム情報ALMが、作業計画情報PLの作業計画に関連する関連作業PLrに起因するアラームか否かを判別し、当該作業計画情報PLの作業計画に関連する関連作業PLrに起因するアラームである場合、このマスク漏れアラーム情報ALMadを追加すべきアラームマスク情報としてセンターサーバ11の当日作業計画管理部27に送出するマスク漏れアラーム判別送信部(マスク漏れアラーム判別送信手段)14を備えている。すなわち、マスク漏れアラーム判別送信部14は、作業当日、センターサーバ11のアラームマスク処理部23から故障通報が送られてくると、この故障通報を表示し、この故障通報に添付されたアラーム情報ALMのうち、作業計画情報PLの作業計画に関連した関連作業PLrに起因するアラーム情報か否かを判定してこれら関連作業に起因する追加のアラーム情報ALMadを抽出し、これら追加のアラーム情報ALMadを関連作業に起因するアラームとして当日作業計画管理部27に送信するようになっている。また、端末装置10は、アラームマスク処理部23から故障復旧通報が送られてくると、故障復旧通報を表示するようになっている。マスクとは、入力されたアラーム信号またはアラーム情報に対して警報として通報しないことをいう。ただし、通報の履歴は残される。また、作業計画情報PLの作業計画に関連する関連作業については、図8に示すように、例えば、「作業実績1」を作業計画情報PLの作業計画とし、この作業計画情報PLが作業開始日時(X年Y月Z日T1)、対象設備(作業対象物12)、アラームマスク情報(MS)、作業終了日時(X年Y月Z日T2)の各情報を含んでいるとした場合、この作業計画に関連する関連作業PLrを「作業実績2(当日作業)」として定義するようになっている。この「作業実績2(当日作業)」には、作業開始日時(X年Y月Z日T1)、対象設備(作業対象物x)、対象設備(作業対象物x)についてのアラームマスク情報(MS)、作業終了日時(X年Y月Z日T2)の各情報を含むとともに、「作業実績1」についての関連作業である情報「関連作業(作業1)」が含まれるようになっている。このため、「作業実績1」についての関連作業である情報「関連作業(作業1)」を通じて作業計画情報PLの作業計画とリンクされるようになっている。
【0048】
センターサーバ11の作業計画管理部21は、端末装置10から送られてきた作業計画情報(停止日時と停止対象物の各情報)PLを締め切り処理して決定するとともに、この決定された作業計画情報PLに基づいて、作業対象物についてのアラーム情報をマスクする作業アラームマスク情報(停止日時と停止対象物とについてのアラームをマスクする情報)MSを生成し、決定された作業計画情報PLと作業アラームマスク情報MSとを作業計画・作業実績データベース22に格納して登録するようになっている。また、作業計画管理部21は、作業当日に、これら決定済み作業計画情報PLと作業アラームマスク情報MSとを、作業計画・作業実績データベース22から当日作業計画管理部27に出力させる機能を備えている。さらに、作業計画管理部21は、作業当日または作業完了後、マスクパターンデータベース26からある作業対象物(作業対象回線または作業対象装置)12や関連作業PLrについてのマスクパターンMPを受け取ると、このマスクパターン情報MPに基づいて、当該対象物の作業時、アラーム情報ALMをマスクするアラームマスク情報MSp(マスクパターンによるアラームマスク情報)を生成し、このアラームマスク情報MSpを作業計画・作業実績データベース22に格納して登録するとともに、当日作業計画管理部27に出力させる機能を備えている。
【0049】
当日作業計画管理部27は、作業計画・作業実績データベース22を介して作業計画管理部21とアラームマスク処部23との間に設けられ、作業当日、作業計画管理部21からの指令に基づき、作業計画・作業実績データベース22から出力された作業計画情報PLと作業アラームマスク情報MSとを受け取り、これら情報PL、MSをアラームマスク処理部23に出力する機能を備えている。また、当日作業計画管理部27は、作業当日に、端末装置10から作業計画に関連した関連作業PLrに起因するアラーム情報ALMadを受け取ると、このアラーム情報ALMadをマスクすべき追加のアラームマスク情報として当日関連作業アラームマスク情報(追加停止日時と追加停止対象物とについてアラームをマスクする情報)MS・ADD1,・・・MS・ADDn(nは任意の整数)を生成し、この当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)を作業計画・作業実績データベース22に格納して登録するとともに、アラームマスク処理部23に出力する機能を備えている。さらに、当日作業計画管理部27は、作業当日、作業計画管理部21からの指令に基づき、マスクパターンに基づいたマスクパターンによるアラームマスク情報MSpを作業計画・作業実績データベース22から受け取り、この情報MSpをアラームマスク処理部23に出力する機能を備えている。このように、当日作業計画管理部27は、作業計画管理部21で生成されたアラームをマスクするアラームマスク情報MS、MSpのうち少なくともいずれか一方を、作業計画管理部21の指令に基づいて、作業計画・作業実績データベース22から受け取り、アラームマスク処理部23に出力するとともに、端末装置10から関連作業PLrに起因するアラーム情報ALMadを受け取ると、このアラーム情報ALMadに基づいて当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)(nは任意の整数)を生成し、この当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)を作業計画・作業実績データベース22に格納して登録するとともに、アラームマスク処理部23に出力するようになっている。
【0050】
アラームマスク処理部23は、作業当日、決定された作業計画情報PLと作業アラームマスク情報MSとを当日作業計画管理部27を通じて作業計画・作業実績データベース22から受け取り、故障監視装置13からアラーム情報ALMが入力されると、このアラーム情報ALMが作業アラームマスク情報MSと合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報ALMをマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報ALMを通信制御部20を通じて端末装置10に故障通報として送信するようになっている。また、アラームマスク処理部23は、当日作業計画管理部27からマスクパターン情報MPに基づいたマスクパターンによるアラームマスク情報MSpを受け取ると、このアラームマスク情報MSpに基づいて故障監視装置13から送られてくるアラーム情報ALMがこのアラームマスク情報MSpに合致するかどうか判定し、合致する場合、当該アラーム情報ALMをマスクし、合致しない場合、端末装置10に故障通報として送信するようになっている。すなわち、アラームマスク処理部23は、故障監視装置13からアラーム情報ALMが入力されると、作業アラームマスク情報MSとマスクパターンによるアラームマスク情報MSpとのうち少なくともいずれか一方と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報ALMをマスクし、両方に合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報ALMを端末装置10に故障通報として送信するようになっている。そして、アラームマスク処理部23は、故障通報として端末装置10に送信したアラーム情報ALMをマスク漏れアラーム情報OFFとして故障実績データベース25に格納させる機能を備えている。また、アラームマスク処理部23は、故障監視装置13からアラーム情報ALMが入力されると、このアラーム情報ALMが追加の当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報ALMをマスクし、通信制御部20を通じて端末装置10に故障復旧通報として送信するとともに、合致しない場合、端末装置10に故障通報として送信するようになっている。さらに、アラームマスク処理部23は、故障復旧通報として端末装置10に送信した故障復旧情報を故障復旧アラーム情報RESとして故障実績データベース25に格納させる機能を備えている。
【0051】
ところで、センターサーバ11のマスクパターン生成処理部24は、端末装置10からの指令に応じて、作業計画・作業実績データベース22から作業計画情報PL(停止日時および停止対象物の各情報)と作業アラームマスク情報MSと追加の当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)(アラームのあった設備の識別情報と日時情報であって、関連作業PLrに関係する故障復旧通報のあった設備の識別情報と日時情報)とを、また、故障実績データベース25からマスク漏れアラーム情報OFF(アラームのあった設備の識別情報と日時情報であって、関連作業PLrに関係のない故障通報のあった設備の識別情報と日時情報)とをそれぞれ抽出し、ある作業対象物(作業当日の作業対象設備またはすでに作業完了済みの設備であって次回作業を予定している作業対象物)とマスク漏れアラーム情報OFFとの関連付けを行い、対象物についてのマスクパターンを生成しこのマスクパターン情報MPをマスクパターンデータベース26に登録させるとともに、このマスクパターン情報MPを作業計画管理部21に送出するようになっている。また、マスクパターン生成処理部24は、端末装置10からの指令に基づいて、マスクパターンに手を加えたり、削除したり、または新規のマスクパターンの登録を行うことができるようになっている。すなわち、端末装置10は所望のマスクパターン情報に基づいてマスクパターンを編集するマスクパターン編集部(マスクパターン編集手段、図示せず)を備えている。マスクパターンを編集するとは、マスクパターンを、変更、更新、訂正、修正、加工、削除または新規に登録することをいう。作業計画管理部21は、マスクパターンデータベース26から、マスクパターン情報MPを受け取ると、上述のように、このマスクパターン情報MPに基づいて、アラームマスク情報MSpを生成し、生成したアラームマスク情報MSpを作業計画・作業実績データベース22に格納し、作業当日、このアラームマスク情報MSpを当日作業計画管理部27に出力させるようになっている。アラームマスク処理部23は、当日作業計画管理部27からマスクパターンによるアラームマスク情報MSpを受け取ると、作業アラームマスク情報MSと追加の当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)とに加え、マスクパターンによるアラームマスク情報MSpとに基づいてアラームをマスクするようになっている。
【0052】
次に、マスクパターン生成の説明に先立って、作業当日に作業対象物12から発生するアラームであって、作業マスクされないアラームの発生について、図3の(A)、(B)、図4の(A)、(B)および図5の(A)、(B)に基づいて説明する。図3の(A)は、作業マスクされないアラームの発生の1つのパターンを示すもので、事業所Aから事業所Bの間に回線001が存在し、途中区間の光ケーブルFが停止する場合を模式的に示す説明図である。図3の(A)に示すように、事業所Aと事業所Bとの間には、光ケーブルE−メカニカルクロージャC−光ケーブルF−メカニカルクロージャD−光ケーブルGの順に回線と配線箱とにより経路が形成され、この経路には、事業所Aの伝送装置Hと事業所Bの伝送装置Jとを結ぶ回線001が収容されるようになっている。例えば、光ケーブルFを停止対象とすれば、収容されている回線001も停止対象となる。このため、作業計画に基づいて作業マスクする場合、回線001に関連付けされているアラームはすべて自動的にマスクするようになっている。しかしながら、アラームの中には、図3の(B)に示すように、回線001と関連付けられていないアラームALM3(ALM3=伝送装置H装置異常(一括))がある。このアラームALM3は作業計画に基づいて自動的にマスクされないため、アラーム通報(故障通報)が発生することになる。また、もう1つのパターンは、図5の(A)に示すように、2系列の装置(装置A,装置B)において、装置Aに予め作業マスクを行っておくと、装置Aの停止作業時に、装置AのアラームALM1(ALM1=装置異常)、ALM2(ALM2=装置Bとの系間リンク異常)はすべて自動でマスクされるが、装置Bにおける装置Aとの系間リンクに関するアラームALM3(ALM3=装置Aとの系間リンク異常)は、装置Aに関連付けされていないため、マスクされずアラームが通報されることになる。
【0053】
次に、このような作業対象物から発生するアラームであって、作業マスクされないアラームの発生を防ぐ、マスクパターン生成処理部24により生成されるマスクパターンの例について説明する。マスクパターンを生成しない場合、図3の(B)に示すように、光ケーブルFを停止対象とした場合、回線001と関連付けられていない伝送装置HのALM3がマスクされず、アラームとして通報される。このようなマスク漏れを防ぐため、マスクパターン生成処理部24では、作業計画・作業実績データベース22から作業計画情報PLの停止日時および停止対象物の各情報(X年Y月Z日、光ケーブルFの情報、光ケーブルFに関連する回線構成の情報)と作業アラームマスク情報MS(X年Y月Z日に発生するアラームでかつ光ケーブルFについて発生するアラームをマスクする情報、すなわち図3の(B)に示す伝送装置HのALM1、伝送装置JのALM2参照))と追加の当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)(アラームのあった設備の識別情報と日時情報であって、当初の作業アラームマスク情報MSによりマスクされておらず、端末装置10のマスク漏れアラーム判別送信部14により関連作業PLrに関係すると判定された対象物の識別情報と日時情報)とを、また、故障実績データベース25からマスク漏れアラーム情報OFF(アラームのあった対象物の識別情報と日時情報であって、関連作業PLrに関係しない故障通報のあった設備の識別情報と日時情報である伝送装置HのALM3とX年Y月Z日の情報)とをそれぞれ抽出し、作業対象物である光ケーブルF(作業当日の作業対象物またはすでに作業完了済みの設備であって次回作業を予定している作業対象物)とマスク漏れアラーム情報OFF(伝送装置HのALM3)との関連付けを行い、対象物(光ケーブルF)についてのマスクパターンを生成し、このマスクパターン情報MP(停止対象設備:光ケーブルF−マスクパターン:伝送装置HのALM3)をマスクパターンデータベース26に登録するようになっている。
【0054】
すなわち、図3の(C)に示すマスクパターンの生成例では、マスクパターン生成処理部24は、登録するマスクパターンを作業対象物のうち「作業対象設備」とし、この「作業対象設備」を「光ケーブルF」、「マスクパターン」を「伝送装置HのALM3」とし、このマスクパターンMPに基づいて、作業計画管理部21がマスクパターンによるアラームマスク情報MSpを生成するようになっている。なお、図3の(A)に示す回線構成では、伝送装置Jは、装置異常(一括)について、アラーム監視をしていない場合であり、伝送装置Jにおいても装置異常(一括)についてアラーム監視をしている場合は、マスクパターン生成の対象となる。
【0055】
ところで、上記マスクパターンの生成で、マスクパターン情報MP(停止対象設備:光ケーブルF−マスクパターン:伝送装置HのALM3)を登録する場合、光ケーブルEや光ケーブルGの停止時には、上記マスクパターンが適用されず、伝送装置HのALM3が再発してしまう。このため、光ケーブルを停止対象設備とした場合のマスクパターン生成時には、関連付けを行う作業対象物を、光ケーブルではなく、収容回線である回線001(図3の(A)参照)に対してマスクパターンを登録するようにしている。すなわち、マスクパターン生成処理部24は、作業計画・作業実績データベース22と故障実績データベース25とから作業対象物に関連付けされたアラーム情報と関連付けされていないアラーム情報とを抽出し、ある作業対象物(ここでは光ケーブルF)とマスク漏れアラーム情報OFF(伝送装置HのALM3)との関連付けを行う際、設備についてのマスクパターンを光ケーブルFではなく、光ケーブルFに収容された回線001に対してのマスクパターンを生成し、このマスクパターン情報MP(停止対象回線:回線001−マスクパターン:伝送装置HのALM3)をマスクパターンデータベース26に登録するようになっている(図4の(A)参照)。つまり、図3の(C)に示すマスクパターンの生成例では、光ケーブルFに対してマスクパターン登録をしているが、このパターンでの登録の場合、光ケーブルEや光ケーブルGの停止時には、上記図3の(C)による登録のマスクパターンが適用されず、ALM3は再発する。このため、このような場合に対応させるため、他のマスクパターンの生成例として、図4の(A)に示すように、回線001に対してのマスクパターンの登録もできるようになっている。図4の(A)では、マスクパターン生成処理部24は、登録するマスクパターンを「作業対象回線」とし、この「作業対象回線」を「回線001」、「マスクパターン」を「伝送装置HのALM3」とするマスクパターン情報MPを生成し、作業計画管理部21に出力するようになっている。
【0056】
また、このように「作業対象回線」についてマスクパターン登録をした場合、将来、回線001が変更され、光ケーブルFに収容されなくなってしまう場合が考えられる。その場合、次回、光ケーブルFについて作業停止を行う際、マスクしなくてもよいにも拘わらず、「伝送装置HのALM3」をマスクパターンに基づいたマスクの対象としてマスクしてしまう。このため、本実施例に係るマスクパターンの生成では、マスクパターン生成処理部24は、マスクパターン生成時関連付けされる作業対象物を回線とした場合、作業完了後、当該回線に基づいたマスクパターンの登録を行うことなく削除するようにしている。さらに、上述のように、マスクパターン生成時関連付けされる作業対象物を回線とした場合、作業完了後、当該回線に基づいたマスクパターンを削除すると、次回の作業で、光ケーブルEや光ケーブルGの停止時には、「伝送装置HのALM3」が再発する。このため、図4の(B)に示すように、マスクパターン生成処理部24は、作業対象物を「作業対象回線」とし収容した回線に対してマスクパターンを生成した場合、回線が収容されている装置(ケーブル)を作業計画・作業実績データベース22から自動で検索し、それら装置(ケーブル)に対してもマスクパターンを生成して登録することができるようになっている。このため、次回の停止作業時には、「伝送装置HのALM3」をマスクパターンに基づいたマスクの対象としてマスクすることができる。
【0057】
次に、図5の(A)に示すアラームの場合について、マスクパターン生成処理部24により生成されるマスクパターンの例について説明する。マスクパターンの生成がない場合、図5の(A)に示すように、2系列の装置(装置A,装置B)において、装置Aに予め作業マスクを行っておくと、装置Aの停止作業時に、装置AのアラームALM1、ALM2はすべて自動でマスクされるが、装置Bにおける装置Aとの系間リンクに関するアラームALM3は、装置Aに関連付けされていないため、マスクされずアラームが通報されることになる。この例では、マスクパターン生成処理部24は、作業計画・作業実績データベース22と故障実績データベース25とから作業対象物に関連付けされたアラーム情報(ALM1、ALM2(図5の(A)の左方))と関連付けされていないアラーム情報(ALM3(図5の(A)の右方)とを抽出し、ある作業対象物(ここでは装置A)とマスク漏れアラーム情報OFF(装置BのALM3)との関連付けを行い、対象物(この場合設備である装置A)についてのマスクパターンを生成し、このマスクパターン情報MP(停止対象設備:装置A−マスクパターン:装置BのALM3)をマスクパターンデータベース26に登録するようになっている。つまり、もう1つのパターンは、図5の(A)に示すように、2系列の装置(装置A,装置B)において、装置Aに予め作業マスクを行っておくと、装置Aの停止作業時に、装置AのアラームALM1、ALM2はすべて自動でマスクされるが、装置Bにおける装置Aとの系間リンクに関するアラームALM3(ALM3=装置Aとの系間リンク異常)は、装置Aに関連付けされていないため、マスクされずアラームが通報されることになる。このため、2系列の装置(装置A,装置B)の場合、図5の(B)に示すように、マスクパターン生成処理部24は、登録するマスクパターンを「作業対象設備」とし、この「作業対象設備」を「装置A」、「マスクパターン」を「装置BのALM3」とし、このマスクパターンMPに基づいて、作業計画管理部21がマスクパターンによるアラームマスク情報MSpを生成するようになっている。このため、図3ないし図5に示すように、作業当日、一度は、作業対象物に関連付けされず作業マスクもされていないアラームが発生するものの、当初の作業アラームマスクと追加の当日関連作業アラームマスクとマスク漏れアラームとに基づいて、作業対象物とマスク漏れアラームとを関連付けてマスクパターンを生成するようにしているので、故障復旧通報の後は、作業対象物に関連するアラームはすべてマスクされる。このため、作業計画による作業とその関連作業とに起因するアラームと障害に起因するアラームとを明確に区別することができる。また、作業終了後、同一の作業対象物について再び停止作業を行う場合、登録されたマスクパターンを利用して作業マスクを行えば、作業に起因するアラームの発生が一切なくなる。
【0058】
このように、本実施例に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、予定された作業対象の停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報PLに基づいて、アラームをマスクする作業アラームマスク情報MSを生成し、作業時、作業に起因するアラームをマスクし、作業以外の障害に起因するアラームを故障通報として通報させるとともに、通報されたアラームが、当該作業計画情報PLに関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報PLに関するマスク漏れアラームである場合、さらに、このマスク漏れアラームが当該作業計画情報PLの関連作業PLrに関するマスク漏れアラームであるか否かを判別し、当該作業計画情報PLの関連作業PLrに関するマスク漏れアラームALMadである場合、このマスク漏れアラーム情報ALMadに基づいて追加の当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)を生成し、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報MSと当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)とマスク漏れアラーム情報OFFとに基づいて、作業対象物12と関連させてマスクパターンを生成し、このマスクパターン情報MPに基づいて、アラームをマスクするようにしている。このため、作業計画情報PLの停止の対象となる作業対象物と関連付けられておらず予め作業マスクも生成されないマスク漏れアラームであっても、マスク漏れアラームを作業対象物と関連付けし、作業対象物に関するアラームと見なすマスクパターンを生成して、このマスクパターンに基づいてマスク漏れアラームをマスクするようにしているので、作業に起因するマスク漏れアラームの発生を防ぐことができ、作業の効率化を図ることができる。
【0059】
次に、本発明に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法について、上記実施例に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムの作用に基づいて説明する。まず、図1および図2に示すように、所定のエリアの作業対象物の箇所端末である端末装置10により、予定停止(停止日時、停止対象物情報)を計画した作業計画情報PL案を作成し、センターサーバ11の作業計画管理部21に入力する(図2のA−1参照)。作業計画管理部21では、入力された情報PLを元に集約を行って締め切り処理を行い、所定の日時に決定処理を行う(A−2)。このとき、作業計画管理部21は、停止日時および停止対象物についての作業計画情報PLに基づいてアラームを作業マスクする作業アラームマスク情報MSを生成し、これら作業計画情報PLと生成された作業アラームマスク情報MSとを作業計画・作業実績データベース22に予め登録する(A−3、第1のステップS1(図7参照))。作業計画管理部21は、作業当日、作業計画・作業実績データベース22から、登録された停止日時と停止対象物との作業計画情報PLと生成された作業アラームマスク情報MSとを当日作業計画管理部27に出力し、当日作業計画管理部27はこれら情報PL、MSをアラームマスク処理部23に出力する(B−1、第2のステップS2(図7参照))。
【0060】
作業当日、作業対象物12に対する作業が開始され、作業対象物12で異常が発生し(B−2)、このアラーム信号を故障監視装置13が受け取ると、故障監視装置13は、アラーム情報ALM(異常が発生した対象物12の識別情報と日時情報)をセンターサーバ11のアラームマスク処理部23に通報する(B−3)。アラームマスク処理部23は、故障監視装置13からアラーム情報ALMを受け取ると、作業計画・作業実績データベース22から受け取った作業計画情報PLと作業アラームマスク情報MSとに基づいて、判別処理(フィルタリング)を行い、作業アラームマスク情報MSに合致しない、フィルタリングされなかったアラーム情報ALMを故障通報として、通信制御部20に送り(B−4)、通信制御部20を介して端末装置10に送信するとともに(B−5)、このフィルタリングされなかったアラーム情報ALMをマスク漏れアラーム情報OFFとして故障実績データベース25に格納して登録するようになっている(B−6)。端末装置10は、アラームマスク処理部23から故障を知らせるアラーム情報ALMを受け取ると、このアラーム情報ALMが、作業計画情報PLの作業計画に関連する関連作業PLrに起因するアラームか否かを判別し、当該作業計画情報PLの作業計画に関連する関連作業PLrに起因するアラームである場合、このマスク漏れアラーム情報ALMadを追加すべきアラームマスク情報として当日作業計画管理部27に送信する(C−1)。当日作業計画管理部27は、端末装置10からマスクすべき追加のマスク漏れアラーム情報ALMadを受け取ると、当該アラーム情報ALMadをマスクする追加の当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)を生成し、この当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)を作業計画・作業実績データベース22に格納して登録するとともに(C−3)、アラームマスク処理部23に送る(C−3)。アラームマスク処理部23は、この当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)に基づいて故障監視装置13からのアラーム情報ALMをマスクする。すなわち、アラームマスク処理部23は、故障監視装置13から次のアラーム情報ALMを受け取ると、作業計画・作業実績データベース22から受け取った作業計画情報PLと作業アラームマスク情報MSとに加え当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)に基づいて、判別処理(フィルタリング)を行い、作業アラームマスク情報MSと当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)とに合致しない、フィルタリングされなかったアラーム情報ALMを故障通報として、通信制御部20に送り(B−4)、通信制御部20を介して端末装置10に送信する(B−5)とともに、このフィルタリングされなかったアラーム情報ALM(図3(B)のALM3、図4(A)のALM3、図5(A)のALM3参照)をマスク漏れアラーム情報OFFとして故障実績データベース25に格納して登録するようになっている(C−6、第3のステップS3(図7参照))。アラームマスク処理部23は、故障監視装置13から受け取った上記アラーム情報ALMが、作業アラームマスク情報MSと当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)とのうち少なくともいずれか一方に合致する場合、フィルタリングされたアラーム情報ALMを故障復旧通報として、通信制御部20に送り(C−4)、通信制御部20を介して端末装置10に送信するとともに(C−5)、この故障復旧情報を復旧アラーム情報RESとして故障実績データベース25に格納させる(C−6)。端末装置10の表示端末10Bに故障復旧通報が表示されると、端末装置10のオペレータは、一度故障通報として通報されたアラーム情報が関連作業のアラームマスクにより作業マスクされたことがわかる。このため、オペレータは、アラームが作業に起因するもので、故障に起因するものでないことがわかり作業を中断する必要がないと判断することができる。
【0061】
次に、当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)を含めた遺漏のないアラームマスクパターンを登録するため、端末装置10は、マスクパターン生成処理部24に対しマスクパターンを生成して登録させる指示を行う(D−1)。マスクパターン生成処理部24は、端末装置10から指示を受け取ると、作業計画・作業データベース22から作業計画情報PL、作業アラームマスク情報MSおよび当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)を(D−2)、故障実績データベース25からマスク漏れアラーム情報OFF(アラームに添付された停止した日時および停止した設備、図3(B)のALM3、図4(A)のALM3、図5(A)のALM3参照)を抽出し(D−2)、作業対象物12とマスク漏れアラームOFFとを関連付け、マスクパターン(図3の(C)、図4の(A)および(B)、図5の(B)参照)を生成し(D−4)、このマスクパターン情報MPをマスクパターンデータベース26に格納して登録するとともに(D−5)、作業計画管理部21に送出する(D−6、第4のステップS4(図7参照))。作業計画管理部21は、マスクパターン生成処理部24から送られてきたマスクパターン情報MPに基づいて、当該作業対象物12の作業が続行する際、当初の作業アラームマスク情報MSおよび当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)に加えて、マスクすべきマスクパターンによるアラームマスク情報MSpを生成し、このマスクパターンによるアラームマスク情報MSpを作業計画・作業実績データベース22に格納して登録するとともに、当日作業計画管理部27に送る(D−7)。当日作業計画管理部27は、受け取ったマスクパターンによるアラームマスク情報MSpをアラームマスク処理部23に送る(第5のステップS5(図7参照))。このため、アラームマスク処理部23は、当日作業計画管理部27からマスクパターン情報MPに基づいたマスクパターンによるアラームマスク情報MSpを受け取ると、このアラームマスク情報MSpに基づいて故障監視装置13から送られてくるアラーム情報ALMがマスクパターンによるアラームマスク情報MSpに合致するかどうか判定し、合致する場合、当該アラーム情報ALMをマスクし、端末装置10に故障復旧通報として送信し(C−5)、合致しない場合、端末装置10に故障通報として送信するとともに(B−5)、このアラーム情報ALMをマスク漏れアラーム情報OFFとして故障実績データベース25に格納して登録するようになっている(B−6)。
【0062】
このように、本実施例に係る通信ネットワークのアラームマスク管理方法では、作業対象物とマスク漏れアラーム情報OFFとを関連付けてマスクパターンを生成し、このマスクパターンに応じてアラームのマスクも行うようにしたことにより、作業対象物に関するアラームである限り、たとえ、一度アラームが発生しても、二度目からのアラームを必ずマスクすることができるので、作業に起因するアラームの発生がなくなる。また、作業アラームマスク情報MSだけでなく作業計画情報PLの作業計画に関連する関連作業に起因するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報MS・ADD(1・・・n)も判定に用いられるので、マスクの精度が向上する。さらに、アラームに対処するための作業の中断による遅延を防止することができる。また、監視センターにおける監視業務への悪影響を小さくすることができる。さらに、故障調査、判断の無効応動をなくすことができる。
【実施例2】
【0063】
次に、本発明の第2の実施例に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムとその管理方法について説明する。上記第1の実施例に係る運用管理システムでは、作業毎に、端末装置10によりマスクパターン生成処理部24にマスクパターンの生成を指示するようにしているので、マスクパターン生成前に作業アラームマスク情報MSに合致しないアラームの発生が必ず一度は発生するのに対し、第2の実施例に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、端末装置10は、マスクパターン編集部を備えていることにより、作業が終了した後、必要に応じてマスクパターン生成処理部24で生成されたマスクパターンに手を加えたり、削除したり、または新規のマスクパターンの登録を行うことができるようになっている。そして、これら編集されたり、削除されたり、あるいは新規に登録されるマスクパターンをマスクパターンデータベース26に登録することができるようになっている(図2のE−1、図6のV参照)。このため、作業対象物が更新されたり、廃止されてもマスクパターンを編集したり、削除したりすることができるので、次回に作業を行う際、設備の更新や廃止に応じて作業対象物から発せられるアラームはすべてマスクすることができ、一度もアラームを発生させることがない。
【実施例3】
【0064】
次に、本発明の第3の実施例に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムとその管理方法について説明する。上記第1の実施例に係る運用管理システムが、作業毎に、端末装置10によりマスクパターン生成処理部24にマスクパターンの生成を指示するようにしているので、マスクパターン生成前に作業アラームマスク情報MSに合致しないアラームの発生が必ず一度は発生するのに対し、第3の実施例に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、次回、同一作業対象物に対して作業が行われる際、作業計画管理部21が所定の作業対象物に対して生成されたマスクパターンが登録されたマスクパターンデータベース26を利用するようにしている。つまり、端末装置10は、以前に作業が行われた作業対象物12に対して再び作業停止を行う場合、マスクパターン生成処理部24に前回生成され登録されたマスクパターンの利用を指示するようになっている(図2のE−1、E−2参照)。マスクパターン生成処理部24は、端末装置10からの指令に基づき、マスクパターンデータベース26から前回生成され登録されたマスクパターン情報MPを作業計画管理部21に送出するようになっている。作業計画管理部21は、マスクパターンデータベース26からマスクパターン情報MPを受け取ると(図2のE−3、図6のVI参照)、作業アラームマスク情報MSとともに、マスクパターン情報MPに基づいたマスクパターンアラームマスク情報MSpをアラームマスク処理部23に送出するようにした点が異なっている。すなわち、第3の実施例に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、次回、同一の作業対象物で作業が行われる際、作業計画管理部21は、マスクパターンデータベース26からマスクパターン情報MPを取り出し、作業アラームマスク情報MSとともに、マスクパターン情報MPに基づいたマスクパターンアラームマスク情報MSpを当日作業計画管理部27を介してアラームマスク処理部23に送出する。アラームマスク処理部23は、作業アラームマスク情報MSとマスクパターンアラームマスク情報MSpとに基づいて、アラームを判別するので、作業対象物から発せられるアラームはすべてマスクすることができ、一度もアラームを発生させることがない。すなわち、第3の実施例に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムでは、マスクパターン生成処理部24から出力されるマスクパターン情報MPを格納するマスクパターンデータベース26を設け、作業計画管理部21は、端末装置10から送信される作業終了情報に基づいて、作業完了日時と作業完了設備との各情報を含む作業実績情報を作業情報データベース22に格納するとともに、マスクパターン生成処理部24は、マスク漏れアラーム情報OFFの抽出時、作業実績情報に基づいてマスクパターンを生成し、作業計画管理部21は、マスクパターンデータベース26から受け取った登録されたマスクパターン情報MPに基づいて、マスクパターンによるアラームマスク情報MSpを生成するようになっている。
【0065】
なお、上記各実施例では、マスクパターンに基づいて、アラームマスク処理部23から端末装置10に通報されるアラームALMが作業対象物12と関連がある場合、マスクするようにしているが、これに限られるものではなく、マスクパターンを用いることなく、作業アラームマスク情報MSと当日関連作業アラームマスク情報MS・・ADD(1・・・n)とのみに基づいて、端末装置10に故障復旧通報を送信するようにしてもよい。また、上記各実施例では、マスクパターンを、作業アラームマスク情報MSと当日関連作業アラームマスク情報MS・・ADD(1・・・n)とマスク漏れアラーム情報OFFとに基づいて生成するようにしているがこれに限られるものではなく、当日関連作業アラームマスク情報MS・・ADD(1・・・n)の生成工程を省略し、当初の作業アラームマスク情報MSとマスク漏れアラーム情報OFFとのみに基づいて生成するようにしてもよいことはいうまでもない。すなわち、ネットワークの設備に障害が発生するとアラームが通報される通信ネットワークのアラームマスク管理システムにおいて、予定された停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報に基づいて、アラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業時、作業に起因するアラームをマスクし、作業以外の障害に起因するアラームを通報させるとともに、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報とに基づいて、作業対象物と関連させてマスクパターンを生成し、このマスクパターンに基づいて、アラームをマスクするようにしてもよい。その場合、予定された停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報に基づいて、アラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業時、作業に起因するアラームをマスクし、作業以外の障害に起因するアラームを通報させる第1のステップと、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別する第2のステップと、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報とに基づいて、作業対象物と関連させてマスクパターンを生成し、このマスクパターンに基づいて、アラームをマスクする第3のステップとを有するようにしてもよい。上記各実施例では、光ファイバーケーブルあるいはメタルケーブルについて述べているがこれらに限定されるものではなく各種の通信ネットワークにも適用可能であることはいうまでもない。また、上記各実施例では、当日作業計画管理部27を設けるようにしているが、これに限られるものではなく、当日作業計画管理部27を省略し、作業計画管理部21から作業計画・作業実績データベース22を通じて直接アラームマスク処理部23にマスク情報を出力するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の一実施例に係る通信ネットワークのアラームマスク管理システムを示すシステム構成図である。(実施例1)
【図2】図1の通信ネットワークのアラームマスク管理システムの概念説明図である。
【図3】(A)、(B)、(C)はそれぞれ、停止対象設備となりうる光ケーブル回線の例を示す模式図、その回線で発生するアラームの例を示す説明図およびそのマスクパターンの例を示す説明図である。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ、図3のアラームパターンの変形例を示す説明図である。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ、2系列の装置において発生するアラームの例を示す説明図およびそのマスクパターンの例を示す説明図である。
【図6】図1の通信ネットワークのアラームマスク管理システムにおける作業の流れを示す説明図である。(実施例2)(実施例3)
【図7】図1の通信ネットワークのアラームマスク管理システムによる管理方法を順を追って示すフローチャートである。
【図8】図7の第4のステップにおける関連作業の有無を判別する工程を示すフローチャートである。
【図9】従来の通信ネットワークのアラームマスク管理システムにおける作業の流れを示す説明図である。
【符号の説明】
【0067】
PL 作業計画情報
OFF マスク漏れアラーム
12 作業対象物
MP マスクパターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークの設備に障害が発生すると通報されるアラームのうち作業に関するアラームをマスクする通信ネットワークのアラームマスク管理システムにおいて、
予定された停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報に基づいて、アラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業時、作業に起因するアラームをマスクし、作業以外の障害に起因するアラームを通報させるとともに、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報とに基づいて、作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と関連させてマスクパターンを生成し、このマスクパターンに基づいて、アラームをマスクすることを特徴とする通信ネットワークのアラームマスク管理システム。
【請求項2】
通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連する作業がある場合、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報と当日関連作業アラームマスク情報とに基づいて、作業対象物と関連させてマスクパターンを生成することを特徴とする請求項1に記載の通信ネットワークのアラームマスク管理システム。
【請求項3】
生成された上記マスクパターンに基づいて、同一作業対象物の停止作業発生時、アラームをマスクすることを特徴とする請求項1または2に記載の通信ネットワークのアラームマスク管理システム。
【請求項4】
通信ネットワークの作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と電気的に接続され、作業対象物の異常時、異常を検知して当該対象物の識別情報と日時情報とを含むアラーム情報を発信する設備監視装置と、
作業対象物を所管し、予定された作業計画に基づいて停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報を通信を通じてセンターサーバに入力する端末装置と、
ネットワークの作業情報がデータ化されて格納される作業情報データベースと、
端末装置により入力された作業計画情報に基づいて作業対象物についてのアラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納するとともに、作業時、これら作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから出力させる作業計画管理手段と、
作業時、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納するアラームマスク処理手段と、
作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力するマスクパターン生成処理手段とを設け、
作業計画管理手段は、マスクパターン生成処理手段から受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成してアラームマスク処理手段に送出し、アラームマスク処理手段はこのアラームマスク情報に基づいてアラームをマスクすることを特徴とする通信ネットワークのアラームマスク管理システム。
【請求項5】
作業計画管理手段とアラームマスク処理手段との間には、作業時、作業計画管理手段により作業情報データベースから出力された作業計画情報とアラームをマスクするアラームマスク情報とを受け取り、これら情報をアラームマスク処理手段に出力する当日作業計画管理手段を設け、
端末装置には、アラームマスク処理手段から故障を知らせるアラーム情報を受け取ると、このアラーム情報が、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連作業がある場合、当該作業計画の関連作業情報を追加すべきアラームマスク情報として上記当日作業計画管理手段に送出するマスク漏れアラーム判別送信手段を設け、
当日作業計画管理手段は、端末装置から送られてきた関連作業情報に基づき、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、この追加停止日時と追加停止対象物との各情報を含む当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースに格納させるとともにこの当日関連作業アラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出させ、
アラームマスク処理手段は、作業時、当日作業計画管理手段により当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が当日関連作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納させ、
マスクパターン生成処理手段は、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報と当日関連作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力することを特徴とする請求項4に記載の通信ネットワークのアラームマスク管理システム。
【請求項6】
マスクパターン生成処理手段から出力されるマスクパターン情報を格納するマスクパターンデータベースを設け、
作業計画管理手段は、端末装置から送信される作業終了情報に基づいて、作業完了日時と作業完了設備との各情報を含む作業実績情報を作業情報データベースに格納するとともに、
マスクパターン生成処理手段は、マスク漏れアラーム情報の抽出時、作業実績情報に基づいてマスクパターンを生成し、
作業計画管理手段は、マスクパターンデータベースから受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成することを特徴とする請求項4または5に記載の通信ネットワークのアラームマスク管理システム。
【請求項7】
端末装置は、生成されマスクパターンデータベースに格納されたマスクパターンに手を加えるか、削除するか、または新規にマスクパターンを登録するかのうち少なくともいずれか1を行うマスクパターン編集手段を備えていることを特徴とする請求項4または5に記載の通信ネットワークのアラームマスク管理システム。
【請求項8】
マスクパターン生成処理手段は、マスクパターン編集手段により処理されたマスクパターンを、マスクパターンデータベースに格納することを特徴とする請求項7に記載の通信ネットワークのアラームマスク管理システム。
【請求項9】
アラームマスク処理手段は、当日関連作業アラームマスク情報またはマスクパターンによるアラームマスク情報とのうち少なくともいずれか一方を作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、これらアラーム情報が作業情報データベースから受け取ったマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、当該マスク情報に合致するアラーム情報を故障復旧通報として端末装置に通報するようにしたことを特徴とする請求項5ないし8のうちいずれか1に記載の通信ネットワークのアラームマスク管理システム。
【請求項10】
マスクパターン生成処理手段は、マスクパターン生成時関連付けされる作業対象物を、回線とすることを特徴とする請求項4ないし9のうちいずれか1に記載の通信ネットワークのアラームマスク管理システム。
【請求項11】
マスクパターン生成処理手段は、マスクパターン生成時関連付けされる作業対象物を回線とした場合、作業完了後、当該回線に基づいたマスクパターンの登録を行うことなく削除することを特徴とする請求項10に記載の通信ネットワークのアラームマスク管理システム。
【請求項12】
通信ネットワークの設備に障害が発生すると通報されるアラームのうち作業に関するアラームをマスクする通信ネットワークのアラームマスク管理方法において、
予定された停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報に基づいて、アラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業時、作業に起因するアラームをマスクし、作業以外の障害に起因するアラームを通報させる第1のステップと、
通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別する第2のステップと、
当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報とに基づいて、作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と関連させてマスクパターンを生成し、このマスクパターンに基づいて、アラームをマスクする第3のステップとを有することを特徴とする通信ネットワークのアラームマスク管理方法。
【請求項13】
第3のステップで、通報されたアラームが、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連する作業がある場合、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、以後の作業時に通報されたアラームを、作業アラームマスク情報とマスク漏れアラーム情報と当日関連作業アラームマスク情報とに基づいて、作業対象物と関連させてマスクパターンを生成することを特徴とする請求項12に記載の通信ネットワークのアラームマスク管理方法。
【請求項14】
第3のステップ後、生成された上記マスクパターンに基づいて、同一作業対象物の停止作業発生時、アラームをマスクすることを特徴とする請求項12または13に記載の通信ネットワークのアラームマスク管理方法。
【請求項15】
通信ネットワークの作業対象設備と作業対象回線とを含む作業対象物と電気的に接続され、作業対象物の異常時、異常を検知して当該対象物の識別情報と日時情報とを含むアラーム情報を発信する設備監視装置と、
作業対象物を所管し、予定された作業計画に基づいて停止日時と停止対象物との各情報を含む作業計画情報を通信を通じてセンターサーバに入力する端末装置と、
ネットワークの作業情報がデータ化されて格納される作業情報データベースと、
端末装置により入力された作業計画情報に基づいて作業対象物についてのアラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納するとともに、作業時、これら作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから出力させる作業計画管理手段と、
作業時、作業計画情報と作業アラームマスク情報とを作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納するアラームマスク処理手段と、
作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力するマスクパターン生成処理手段とを設けるとともに、
作業計画管理手段は、マスクパターン生成処理手段から受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成してアラームマスク処理手段に送出し、アラームマスク処理手段はこのアラームマスク情報に基づいてアラームをマスクするよう構成し、
作業計画管理手段により、端末装置から入力された作業計画情報に基づいて作業対象物についてのアラームをマスクする作業アラームマスク情報を生成し、作業計画情報と生成された作業アラームマスク情報とを作業情報データベースに格納する第1のステップと、
作業時、作業情報データベースに格納された作業計画情報と作業アラームマスク情報とをアラームマスク処理手段に出力する第2のステップと、
設備監視装置からアラーム情報がアラームマスク処理手段に入力されると、このアラーム情報が作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納する第3のステップと、
故障情報データベースにマスク漏れアラーム情報が格納されると、マスクパターン生成処理手段により、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力する第4のステップと、
作業計画管理手段がマスクパターン情報を受け取ると、マスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成し、生成されたマスクパターンによるアラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出する第5のステップとを有することを特徴とする通信ネットワークのアラームマスク管理方法。
【請求項16】
作業計画管理手段とアラームマスク処理手段との間には、作業時、作業計画管理手段により作業情報データベースから出力された作業計画情報とアラームをマスクするアラームマスク情報とを受け取り、これら情報をアラームマスク処理手段に出力する当日作業計画管理手段を設け、
端末装置には、アラームマスク処理手段から故障を知らせるアラーム情報を受け取ると、このアラーム情報が、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連作業がある場合、当該作業計画の関連作業情報を追加すべきアラームマスク情報として上記当日作業計画管理手段に送出するマスク漏れアラーム判別送信手段を設け、
当日作業計画管理手段は、端末装置から送られてきた関連作業情報に基づき、マスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、この追加停止日時と追加停止対象物との各情報を含む当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースに格納させるとともにこの当日関連作業アラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出させ、
アラームマスク処理手段は、作業時、当日作業計画管理手段により当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースから受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が当日関連作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納させ、
マスクパターン生成処理手段は、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報と当日関連作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報を作業計画管理手段に出力するよう構成し、
第3のステップで、端末装置が故障を知らせるアラーム情報を受け取ると、マスク漏れアラーム判別送信手段により、これらアラーム情報が、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームか否かを判別し、当該作業計画情報に関するマスク漏れアラームである場合、当該作業計画に関連する作業の有無を判別し、関連作業がある場合、当該作業計画の関連作業情報を追加すべきアラームマスク情報として上記当日作業計画管理手段に送出し、当日作業計画管理手段が端末装置から当該作業計画の関連作業情報を受け取ると、この関連作業情報に基づきマスク漏れアラームについて関連する作業により発生するアラームをマスクする当日関連作業アラームマスク情報を生成し、この追加停止日時と追加停止対象物との各情報を含む当日関連作業アラームマスク情報を作業情報データベースに格納させるとともにこの当日関連作業アラームマスク情報をアラームマスク処理手段に送出させ、アラームマスク処理手段が当日関連作業アラームマスク情報を受け取り、設備監視装置からアラームが入力されると、このアラーム情報が当日関連作業アラームマスク情報と合致するかどうか判別し、合致する場合、入力されたアラーム情報をマスクし、合致しない場合、故障を知らせるアラーム情報を端末装置に送信するとともに、そのマスク漏れアラーム情報を故障情報データベースに格納させ、
第4のステップで、マスクパターン生成処理手段は、作業情報データベースから作業計画情報と作業アラームマスク情報と当日関連作業アラームマスク情報とを、故障情報データベースからマスク漏れアラーム情報とをそれぞれ抽出し、作業対象物と抽出されたマスク漏れアラーム情報とを関連付けしてマスクパターンを生成することを特徴とする請求項15に記載の通信ネットワークのアラームマスク管理方法。
【請求項17】
マスクパターン生成処理手段から出力されるマスクパターン情報を格納するマスクパターンデータベースを設け、
第5のステップ後、作業計画管理手段により、端末装置から送信される作業終了情報に基づいて、作業完了日時と作業完了設備との各情報を含む作業実績情報を作業情報データベースに格納し、マスクパターン生成処理手段により、マスク漏れアラーム情報の抽出時、作業実績情報に基づいてマスクパターンを生成し、マスクパターン情報をマスクパターンデータベースに格納し、作業計画管理手段がマスクパターンデータベースから受け取ったマスクパターン情報に基づいて、アラームマスク情報を生成することを特徴とする請求項15または16に記載の通信ネットワークのアラームマスク管理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−306634(P2008−306634A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−153815(P2007−153815)
【出願日】平成19年6月11日(2007.6.11)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【Fターム(参考)】