説明

連結機構およびボールジョイントカバー

【課題】取り付けおよび取り外しを容易に行うことが可能なボールジョイントカバーおよびそのボールジョイントカバーを備えた連結機構を提供する。
【解決手段】円筒状の突出部14を有するソケット部13、ソケット部13に嵌合するボール部12、および、ボール部12に連結された棒状部11を有する第1の部材10と、棒状部11にネジを介して連結される第2の部材20と、第1の部材10と第2の部材20との間を封止するゴム製のボールジョイントカバー30と、を備えている。ボールジョイントカバー30は、棒状部11の外周面に嵌合する第1の筒部31と、突出部14の外周面に嵌合する第2の筒部32と、第1の筒部31と第2の筒部32とを連結する可撓部33とを備えている。第2の筒部32は突出部14の外径よりも所定量長い内径を有する円環状の金属製支持板34を内包している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば車両のステアリング装置において用いられる連結機構およびその連結機構に組み込まれているボールジョイントカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車を代表とする車両に配設されているステアリング装置では、タイロッドを介してステアリングハンドルの操作に伴う操舵力を車輪に伝達している。タイロッドは、ステアリングギアボックス側のタイロッド本体部と、このタイロッド本体部にターンバックルジョイントを介して連結する車輪側のタイロッドエンドを有している。さらに、タイロッドエンドが車輪の車軸に設けられたナックルアームに連結されている。タイロッドエンドとナックルアームとは、たとえば特許文献1に記載されているボールジョイントを用いて屈曲可能に連結されている。
【0003】
図8には、従来のボールジョイントを用いた連結機構の一例を簡略に示している。図8によると、連結機構Xは、たとえばタイロッドエンドとナックルアームとの連結に用いられ、棒状部91、ボール部92、ソケット部93、ボールジョイントカバー94、取り付け部95、ナット96、および、金属環97を備えている。ソケット部93は、タイロッドエンドに設けられている。取り付け部95はナックルアームに設けられている。図8に示すように、棒状部91は取り付け部95にナット96を用いて連結されている。さらに、この棒状部91の図中の上端部はボール部92と連結されている。ボール部92はソケット部93に回転可能なように嵌合している。ボール部92が円滑に回転可能なように、ボール部92とソケット部93との間にはグリスなどの潤滑剤が充填される。ソケット部93の図中下端には下方に突出する円筒状の突出部93aが設けられている。
【0004】
ボールジョイントカバー94は、ゴム製であり、ソケット部93内の潤滑剤に泥やホコリが侵入するのを防ぐために、棒状部91とソケット部93との間に設けられている。ボールジョイントカバー94は、棒状部91に密着する筒状部94aと、突出部93aに密着する筒状部94bとを有している。筒状部94bは、自然状態での内径が、突出部93aの外径よりもわずかに小さくなるように形成されている。筒状部94aには金属環97が埋設されている。図9には、自然状態での金属環97の平面図を示している。図9によると、金属環97は、中心に向けて突出する複数の板状部97aを備えている。自然状態での複数の板状部97aは、それらの先端部が図9に点線で示した円Cに沿って並ぶように形成されている。なお、この円Cの直径は、突出部93aの外径よりも小さくなっている。
【0005】
従来では、このような筒状部94bに突出部93aを圧入することにより、筒状部94bと突出部93aとを隙間なく密着させていた。この圧入作業は、たとえば複数の板状部97aが変形するような強い圧力で行われる。圧入の結果、複数の板状部97aは、図8で示されているように先端が根元よりも図中上側に来るように変形する。変形した板状部97aは、金属の弾性により、筒状部94bを突出部93aに押し付ける力を生じ、筒状部94bと突出部93aとの接着をより強固なものとしていた。
【0006】
しかしながら、ボールジョイントカバー94は、消耗品であるため交換する必要が生じることがあり、交換の際に上述の強固な接着が障害となることがあった。まず、接着が強固過ぎるため、ボールジョイントカバー94を取り外すのに大きな労力が必要であった。さらに、新しいボールジョイントカバー94を取り付ける際にも、上述したように強い圧力で圧入作業を行う必要があり、そのような設備を用意することは修理業者にとっても大きな負担となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−170450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、取り付けおよび取り外しを容易に行うことが可能なボールジョイントカバーおよびそれを備えた連結機構を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面によって提供される連結機構は、円筒状の突出部を有するソケット部、上記ソケット部に嵌合するボール部、および、上記ボール部に連結された棒状部を有する第1の部材と、上記棒状部にネジを介して連結される第2の部材と、上記第1の部材と上記第2の部材との間を封止するゴム製のボールジョイントカバーと、を備えている。上記ボールジョイントカバーは、上記棒状部の外周面に嵌合する第1の筒部と、上記突出部の外周面に嵌合する第2の筒部と、上記第1の筒部と上記第2の筒部とを連結する可撓部とを備えている。上記第2の筒部は上記突出部の外径よりも所定量長い内径を有する円環状の金属製支持板を内包している。
【0010】
本発明の第2の側面によって提供されるボールジョイントカバーは、円筒状の突出部を有するソケット部、上記ソケット部に嵌合するボール部、および、上記ボール部に連結された棒状部を有する第1の部材と、上記棒状部にネジを介して連結される第2の部材との間を封止するゴム製のボールジョイントカバーであって、上記棒状部の外周面に嵌合する第1の筒部と、上記突出部の外周面に嵌合する第2の筒部と、上記第1の筒部と上記第2の筒部とを連結する可撓部とを備えており、上記第2の筒部は上記突出部の外径よりも所定量長い内径を有する円環状の金属製支持板を内包していることを特徴とする。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記支持板の内径は、上記支持板の法線方向が上記突出部の中心軸方向に対して傾斜した場合に、その内周縁が上記突出部の外周面に干渉する長さである。
【0012】
本発明のより好ましい実施の形態においては、上記可撓部の一部が蛇腹状に形成されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、上記第2の筒部が内包する支持板の内径が、上記突出部の外径よりも長く形成されている。このため、上記第2の筒部を上記突出部に取り付ける際、および、取り外す際に、上記支持板を変形させるような強い力をかける必要がなくなっている。したがって、本発明におけるボールジョイントカバーは、ゴム製の上記第2の筒部を変形させる程度の力で上記突出部に取り付けることができ、また比較的弱い力で、上記第2の筒部を上記突出部から引き離すことができる。このことは、従来の例において金属環97が突出部93aを締め付けていることと対照的である。このような取り付けおよび取り外しが容易なボールジョイントカバーを備えた連結機構は、製造する際あるいは修理する際の作業の簡略化および低コスト化を図ることができる。
【0014】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の連結機構の一例を示す正面図である。
【図2】図1におけるII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1に示す連結機構の屈曲時の様子を示す断面図である。
【図4】図1に示す連結機構の動作例を示す要部断面図である。
【図5】図1に示す連結機構の組み立て工程の一部を示す断面図である。
【図6】図5の工程に続く工程の一部を示す断面図である。
【図7】本発明における支持板を示す平面図である。
【図8】従来の連結機構の簡略な断面図である。
【図9】従来の連結機構における金属環の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明における連結機構について、図1〜図7を参照して具体的に説明する。
【0017】
図1に示す連結機構Aは、たとえばボールジョイントを利用して屈曲可能としたものであり、第1の部材10、第2の部材20、ボールジョイントカバー30、ナット40、ワッシャ41、および、係止ピン42を備えている。第1の部材10は、たとえば、タイロッドBの先端に取り付けられたタイロッドエンドBeの先端に設けられている。第2の部材20は、たとえば、ナックルアームDに設けられたボールジョイント取り付け部である。第2の部材20は、孔部21を有する円筒状に形成されている。なお、図1および図2では、連結機構Aの基本状態を示しており、図3では連結機構Aの屈曲状態を示している。さらに、図5および図6には、連結機構Aを組み立てる工程の一部を示している。
【0018】
第1の部材10は、棒状部11、ボール部12、および、ソケット部13を備えている。以下、図2を参照にしつつ各部の具体的な構成を説明する。
【0019】
棒状部11は、金属製であり、本体部11aと、本体部11aの下端から延びるように形成された連結部11bとを備えている。本体部11aは、上下において太さが変化する柱状に形成されている。本体部11aの最も太い部分は、中央よりも上端寄りの位置に形成されている。本体部11aの最も太い部分より下方は、下にいくほど徐々に細くなるように形成されている。ただし、本体部11aの下端部の直径は、孔部21の直径よりも大きくなっている。本体部11aの最も太い部分より上方は、上にいくほど徐々に細くなり、その上端がボール部12と一体となるように形成されている。連結部11bは、本体部11aの下端部よりも細く、表面にネジ溝が形成された一定径の円柱状に形成されている。この連結部11bの下端付近にはピン孔11cが形成されている。この連結部11bは、孔部21を貫通している。
【0020】
ナット40は、連結部11bのネジ溝に嵌合するネジ溝を有しており、本体部11aとの間に第2の部材20を挟みこみ、第2の部材20を本体部11aの下端に適度の力で押し当てるように連結部11bに取り付けられている。ワッシャ41は、ナット40と第2の部材20との間に挟まれている。ピン孔11cは、このナット40のすぐ下に形成されており、係止ピン42が差し込まれている。係止ピン42は、ナット40がずれるのを防いでいる。このように、棒状部11は第2の部材20に強固に連結されている。
【0021】
ボール部12は、金属製であり、略球体状に形成されている。このボール部12の下端は、本体部11aの上端と一体となっている。
【0022】
ソケット部13は、ボール部12が嵌合する中空部13aを有し、タイロッドエンドBeと一体的に形成されている。さらに、ソケット部13は、その下端部に円筒状の突出部14を有している。この突出部14は、ボール部12から突出する本体部11aがある程度自由に動くことが可能な程度の内径を有するように形成されている。なお、ボール部12が円滑に動くように、中空部13aにはグリスなどの潤滑剤が充填される。
【0023】
ボールジョイントカバー30は、ゴム製であり、第1の筒部31、第2の筒部32、および、可撓部33を備えている。さらに、第2の筒部32は、内部に金属製の支持板34を内包している。このボールジョイントカバー30は、外部からゴミや塵が入り込むのを防ぐとともに、中空部13aに充填された潤滑剤が外部に漏れるのを防ぐために設置される。ボールジョイントカバー30の自然状態での上下長は、図6によく示されているように、突出部14の上端から本体部11aの下端までの上下長よりも長くなっている。以下に図2〜図7を参照しつつボールジョイントカバー30の各部の説明を行う。
【0024】
第1の筒部31は、円筒状に形成されており、その内面に複数のシールリップ31aが設けられている。このシールリップ31aは、自然状態では先端が尖った形状をしているが、第1の筒部31が本体部11aに取り付けられた状態では先端が潰れた形状となっており、第1の筒部31と本体部11aとの間を封止している。シールリップ31aが自然状態であるときの第1の筒部31の内径は本体部11aの下端部の外径よりも短くなっている。一方、シールリップ31aを含めない場合の第1の筒部31の内径は本体部11aの下端部の外径よりも長いか等しくなっている。
【0025】
第2の筒部32は、突出部14と同軸の円筒状に形成されており、その内周面が突出部14の外周面に接するように突出部14に嵌合している。図5に示すように、自然状態での第2の筒部32の内径は、突出部14の外径よりもわずかに小さくなるように形成されている。
【0026】
可撓部33は、蛇腹状に形成されており、その下端縁が第1の筒部31に連結され、その上端縁が第2の筒部32に連結されている。この可撓部33は、その形状により、本体部11aを挟む一方側で縮み、他方側で伸びるような変形が可能である。たとえば、図3に示す連結機構Aの屈曲状態では、可撓部33の左側が伸び、右側は縮んでいる。
【0027】
支持板34は、金属製であり、図7に示すように平面視円環状に形成されている。この支持板34は第2の筒部32内に埋設されている。この支持板34の内径は、突出部14の外径よりも所定量長くなるように形成されており、支持板34は突出部14を囲むように配置される。この支持板34の内径について、より詳細な説明を図4に従って以下で行う。図4では、簡略化のために棒状部11およびボール部12を省略している。また、図4では、突出部14の中心軸L1および支持板34の中心軸L2を示している。
【0028】
図4におけるボールジョイントカバー30には、たとえば連結機構Aが搭載された車体の振動あるいは連結機構Aの屈曲によって、右下方向に向けて力が加えられており、その影響で第2の筒部32が変形している。第2の筒部32の変形にともない、支持板34は、その中心軸L2が中心軸L1に対してずれるように傾斜している。図4によると、支持板34の左側の下端縁が突出部14の外周面に干渉し、支持板34の右側の上端縁が突出部14の外周面に干渉している。なお、ここで言う干渉は、第2の筒部32を間に挟んで支持板34が突出部14に引っかかっている状態を指している。このように、中心軸L2が中心軸L1に対してずれた場合に支持板34の内周縁が突出部14に干渉するように、支持板34の内径は調整される。
【0029】
図5に示すように、ボールジョイントカバー30は、まず、第2の筒部32を突出部14に押し付けることにより、ソケット部13に固定される。第2の筒部32はゴム製であるため、一定以上の力を加えることにより、変形して突出部14と嵌合する。さらに、第2の部材20を連結部11bに沿って移動させ、第1の筒部31を本体部11aに押し付ける。第1の筒部31が本体部11aの下端に嵌合する際にシールリップ31aの先端が潰れ、潰れたシールリップ31aの弾性によって第1の筒部31と本体部11aとの間が封止される。このようにして取り付けられたボールジョイントカバー30は、自然状態よりも上下に圧縮された状態となっている。
【0030】
次に、連結機構Aの作用について説明する。
【0031】
本実施形態によれば、支持板34の内径が突出部14の外径よりも大きいため、第2の筒部32と突出部14とを嵌合させるのに必要な力は、ゴム製の第2の筒部32を変形させるに足る大きさであればよい。このため、ボールジョイントカバー30の取り付けには、従来のように金属環を変形させるような大きな力を加えて圧入を行う必要がなく、たとえば手で押し込む程度の力を加えるだけでよい。従って、ボールジョイントカバー30は、容易に取り付けを行うことが可能であり、連結機構Aの製造あるいは修理において作業の簡略化および低コスト化を図ることができる。
【0032】
連結機構Aは消耗品であり、故障が生じたり部品の交換が必要となったりする場合がある。このような場合、ボールジョイントカバー30を取り外す必要が出てくる。ボールジョイントカバー30の取り外しは、係止ピン42、ナット40およびワッシャ41を取り外し、第2の部材20と連結部11bとを引き離した後に行われる。本実施形態によれば、従来の連結機構Xにおける金属環97に相当する支持板34は、ボールジョイントカバー30と突出部14とを上下方向に引き離す際に何の障害にもならない。このため、第2の筒部32を構成するゴムが突出部14を押圧する力よりも大きな力を左右方向に加えつつ、第2の筒部32を上下方向に引っ張ることにより、第2の筒部32を突出部14から引き離すことができる。このとき必要な力は、たとえば人の手で十分足りる程度である。従って、ボールジョイントカバー30は、容易に取り外しを行うことが可能であり、連結機構Aの修理における作業の簡略化および低コスト化を図ることができる。
【0033】
本実施形態によれば、ソケット部13はタイロッドエンドBeに固定されており、かつ、第2の部材20はナット40および係止ピン42により上下方向の移動が不可能な状態となっている。一方で、ソケット部13と第2の部材20との間に挟まれて固定された状態のボールジョイントカバー30は、自然状態よりも図1中の上下方向に縮んだ状態となっており、上下方向に伸びようとする弾性力を有している。このため、ボールジョイントカバー30は、上下方向に緩みにくく、ソケット部13と第2の部材20との間から脱落しにくくなっている。
【0034】
さらに、本実施形態によれば、図4に示すように、第2の筒部32が変形したり傾いたりした場合には、支持板34が突出部14に干渉する。このため、ボールジョイントカバー30に、図中上下方向における力だけでなく、図中左右方向から力が加わった場合でも、第2の筒部32が突出部14から外れにくくなっている。
【0035】
さらに、本実施形態によれば、第1の筒部31と本体部11aとの間はシールリップ31aによって封止されているため、両者の間からボールジョイントカバー30内にゴミや塵が入り込みにくくなっている。一方、第2の筒部32が自然状態での内径よりも広がった状態で突出部14に嵌合しているため、第2の筒部32の内周面と突出部14の外周面とは密着している。このため、第2の筒部32と突出部14との間からも、ボールジョイントカバー30内にゴミや塵が入り込みにくくなっている。従って、ボールジョイントカバー30は、外部からゴミや塵が入り込むのを適切に防ぐことができる。
【0036】
さらに、本実施形態によれば、可撓部33が蛇腹状であり、変形しやすいため、連結機構Aを屈曲状態とする場合に、ボールジョイントカバー30が不当な抵抗となることがない。このため、連結機構Aは、タイロッドBとナックルアームDとの間を滑らかに屈曲可能に連結することができる。
【0037】
本発明にかかる連結機構およびボールジョイントカバーは、上述した実施形態に限定されるものではない。たとえば、可撓部33の形状は、連結機構の屈曲にあわせて伸縮可能な形状であればよく、上記の形状以外のものも採用可能である。また、上記実施形態では支持板34は厚さが一様なものが用いられているが、支持板34は径方向に沿って厚みが変化するものであっても構わない。支持板34としては、上述した内径の条件を満たす限り、様々な形状のものが採用可能である。
【符号の説明】
【0038】
A 連結機構
B タイロッド
Be タイロッドエンド
D ナックルアーム
10 第1の部材
11 棒状部
11a 本体部
11b 連結部
11c ピン孔
12 ボール部
13 ソケット部
13a 中空部
14 突出部
20 第2の部材
21 孔部
30 ボールジョイントカバー
31 第1の筒部
31a シールリップ
32 第2の筒部
33 可撓部
34 支持板
40 ナット
41 ワッシャ
42 係止ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状の突出部を有するソケット部、上記ソケット部に嵌合するボール部、および、上記ボール部に連結された棒状部を有する第1の部材と、
上記棒状部にネジを介して連結される第2の部材と、
上記第1の部材と上記第2の部材との間を封止するゴム製のボールジョイントカバーと、
を備えた連結機構であって、
上記ボールジョイントカバーは、上記棒状部の外周面に嵌合する第1の筒部と、上記突出部の外周面に嵌合する第2の筒部と、上記第1の筒部と上記第2の筒部とを連結する可撓部とを備えており、
上記第2の筒部は上記突出部の外径よりも所定量長い内径を有する円環状の金属製支持板を内包していることを特徴とする、連結機構。
【請求項2】
上記支持板の内径は、上記支持板の法線方向が上記突出部の中心軸方向に対して傾斜した場合に、その内周縁が上記突出部の外周面に干渉する長さである、請求項1に記載の連結機構。
【請求項3】
上記可撓部の一部が蛇腹状に形成されている、請求項1または2に記載の連結機構。
【請求項4】
円筒状の突出部を有するソケット部、上記ソケット部に嵌合するボール部、および、上記ボール部に連結された棒状部を有する第1の部材と、上記棒状部にネジを介して連結される第2の部材との間を封止するゴム製のボールジョイントカバーであって、
上記棒状部の外周面に嵌合する第1の筒部と、上記突出部の外周面に嵌合する第2の筒部と、上記第1の筒部と上記第2の筒部とを連結する可撓部とを備えており、
上記第2の筒部は上記突出部の外径よりも所定量長い内径を有する円環状の金属製支持板を内包していることを特徴とするボールジョイントカバー。
【請求項5】
上記支持板の内径は、上記支持板の法線方向が上記突出部の中心軸方向に対して傾斜した場合に、その内周縁が上記突出部の外周面に干渉する長さである、請求項4に記載のボールジョイントカバー。
【請求項6】
上記可撓部の一部が蛇腹状に形成されている、請求項4または5に記載のボールジョイントカバー。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−276086(P2010−276086A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−127994(P2009−127994)
【出願日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【出願人】(594115658)
【Fターム(参考)】