説明

連続鋳造製品を研削するための装置

【課題】スラブをその都度所要の位置に運動させ、研削加工の間、この位置に安定した状態で保持することが簡単に可能となるようにする。
【解決手段】連続鋳造製品を研削するための装置が、保持装置8を有しており、該保持装置8が、連続鋳造製品1を互いに異なる2つの位置I,IIで緊締し、互いに反対の側に位置する2つの辺2,3,4,5の研削プロセスの間、ある時は鉛直な位置に保持し、またある時は水平な位置に保持するために形成されており、互いに異なる2つの位置I,IIが、連続鋳造製品1の長手方向軸線Lを中心として90゜だけ互いに回動させられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続鋳造製品、特にスラブを研削するための装置であって、連続鋳造製品が、長手方向軸線と、横断面において、互いに反対の側に位置する2つの長辺および互いに反対の側に位置する2つの短辺を備えた長方形の輪郭とを有しており、前記装置が、連続鋳造製品の互いに反対の側に位置する2つの辺を研削する少なくとも1つの研削工具、有利には2つの研削工具を有している、連続鋳造製品を研削するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような装置は、国際公開第2010/105839号に基づき公知である。この公知の装置では、連続鋳造された製品、特にスラブが、連続鋳造後に研削による表面加工に供され、これによって、製品の後続処理時に十分な品質が得られる。スラブの研削時には、このスラブが、可逆運動において研削装置(研削ユニット)の下方で長手方向に往復運動させられる。各可逆運動の終わりには、スラブ表面全体が研削されるまで、研削装置が歩進的な横方向送り運動を実施する。
【0003】
この場合には、スラブのハンドリングが問題となる。たいてい2つの砥石車を備えた研削装置は、通常、スラブの鉛直に配置された1つの面もしくは鉛直に配置された互いに反対の側に位置する2つの面を研削するために形成されている。まず、スラブの長辺を研削し、次いで、短辺を研削したい場合には、これに関連して、スラブが相応に所要の加工位置に運動させられなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2010/105839号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、冒頭で述べた装置を改良して、スラブをその都度所要の位置に運動させ、研削加工の間、この位置に安定した状態で保持することが簡単に可能となるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するために本発明に係る装置によれば、該装置が、保持装置を有しており、該保持装置が、連続鋳造製品を互いに異なる2つの位置で緊締し、互いに反対の側に位置する2つの辺の研削プロセスの間、ある時は鉛直な位置に保持し、またある時は水平な位置に保持するために形成されており、互いに異なる2つの位置が、連続鋳造製品の長手方向軸線を中心として90゜だけ互いに回動させられている。
【0007】
本発明に係る装置の有利な態様によれば、保持装置が、上側梁と下側梁とを有しており、両梁が、相互間に連続鋳造製品を緊締するために、互いに相対的に長手方向軸線に対して垂直な方向で互いに緊締可能に形成されている。
【0008】
本発明に係る装置の有利な態様によれば、上側梁および下側梁を緊締するために、上側梁と下側梁との間に少なくとも1つのアクチュエータが有効に配置されている。
【0009】
本発明に係る装置の有利な態様によれば、上側梁にかつ/または下側梁にクランプエレメントが配置されており、該クランプエレメントが、特にばね弾性的に上側梁にもしくは下側梁に配置されている。
【0010】
本発明に係る装置の有利な態様によれば、上側梁にまたは下側梁に旋回可能な緊締エレメントが配置されており、これによって、連続鋳造製品が、上側梁または下側梁の両側から緊締されるようになっている。
【0011】
本発明に係る装置の有利な態様によれば、下側梁が、長手方向軸線の方向に向けられた回動軸線を中心として回動可能に配置されている。
【0012】
本発明に係る装置の有利な態様によれば、上側梁が、回動軸線を中心として旋回可能に配置されている。
【0013】
本発明に係る装置の有利な態様によれば、上側梁と下側梁とが、フレーム構造体に配置されており、該フレーム構造体を上側梁および下側梁を含めて回動軸線を中心として旋回させるかまたは回動させるために、フレーム構造体に少なくとも1つのアクチュエータが作用するようになっている。
【0014】
本発明に係る装置の有利な態様によれば、フレーム構造体を上側梁および下側梁を含めて回動軸線を中心として旋回させるかまたは回動させるために、フレーム構造体に旋回モータが有効に作用するようになっている。
【0015】
本発明に係る装置の有利な態様によれば、保持装置が、長手方向軸線の方向にガイドに沿って移動可能に配置された走行フレームに配置されている。
【発明の効果】
【0016】
本発明によって、保持装置に緊締されたスラブの、場合により4つの全ての辺(もしくは面)さえ、締換え工程を実施する必要なしに研削によって加工することができることを達成することができる。したがって、冒頭で述べた公知先行技術の場合には必ず必要となるような、手間がかかり、更には、付加的な時間が必要となるスラブの締換えもしくは置換えを不要にすることができる。
【0017】
保持装置は、有利には、上側梁と下側梁とを有しており、両梁が、相互間に連続鋳造製品を緊締するために、互いに相対的に長手方向軸線に対して垂直な方向で互いに緊締可能に形成されている。上側梁および下側梁を緊締するために、有利には、上側梁と下側梁との間に少なくとも1つのアクチュエータ、特にクランプシリンダが有効に配置されている。
【0018】
上側梁にかつ/または下側梁にクランプエレメント、特にクランプジョーが配置されており、このクランプエレメントが、特にばね弾性的に上側梁にもしくは下側梁に配置されていてよい。これによって、スラブを確実に保持することができる。
【0019】
さらに、上側梁にまたは下側梁に旋回可能な緊締エレメント、特に旋回アームが配置されていてよく、これによって、連続鋳造製品を上側梁または下側梁の両側から緊締することができる。これは、スラブを水平な位置に保持したいかもしくは緊締したい場合に特に有利である。
【0020】
下側梁は、長手方向軸線の方向に向けられた回動軸線を中心として回動可能に配置されていてよい。この態様において、さらに、上側梁が、回動軸線を中心として旋回可能に配置されていることが提案されてよい。この態様において、有利には、上側梁と下側梁とが、フレーム構造体に配置されており、このフレーム構造体を上側梁および下側梁を含めて回動軸線を中心として旋回させるかまたは回動させるために、フレーム構造体に少なくとも1つのアクチュエータが作用する。
【0021】
さらに、フレーム構造体を上側梁および下側梁を含めて回動軸線を中心として旋回させるかまたは回動させるために、フレーム構造体に旋回モータが有効に作用してよい。これは、特にアクチュエータが、フレーム構造体にトルクを加えることができない死点を有している場合に有利である。
【0022】
保持装置は、有利には、長手方向軸線の方向に本発明に係る装置のガイドに沿って移動可能に配置された走行フレームに配置されている。
【0023】
研削のために鉛直に配置されたスラブの場合、有利には、連続鋳造製品の互いに反対の側に位置する両方の長辺が、少なくとも2つの研削工具によって同時に加工されることが提案されている。これに関連して、本発明に係る装置は、有利には、それぞれ少なくとも1つの研削工具を備えた2つの研削装置を有しており、両研削装置が、連続鋳造製品の互いに反対の側に位置する両辺を同時に加工するために形成されていて、設けられている。
【0024】
連続鋳造製品の長辺は、たいてい、短辺の少なくとも2倍の長さに寸法設定されていて、しばしば2倍を著しく上回る長さにさえ寸法設定されている。
【0025】
本発明に係る装置の提案された態様によって、それぞれ互いに反対の側に位置する短辺もしくは長辺を研削するために、スラブを簡単にかつ確実に保持することが可能となる。この場合、特に4つの全ての辺を研削することができるようにするために、スラブを、ある時は鉛直な位置に保持するかもしくは緊締し、またある時は水平な位置に保持するかもしくは緊締することが簡単に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図2に示したA−Aに沿った、スラブの形の連続鋳造製品を研削するための装置の断面図である。
【図2】スラブを研削するための装置の側面図である。
【図3】スラブを研削するための装置の平面図である。
【図4】図3に示したB−Bに沿った、スラブの主辺、すなわち、長辺の研削時の装置の断面図である。
【図5】図3に示したB−Bに沿った、スラブの副辺、すなわち、短辺の研削時の装置の断面図である。
【図6】スラブを保持するための保持装置を、スラブが鉛直に方向設定されて緊締されている状態で示す側面図である。
【図7】図6に示した保持装置を、スラブが水平に方向設定されて緊締されている状態で示す図である。
【図8】図6および図7に示した保持装置の平面図である。
【図9】スラブの主辺を研削するためにスラブを鉛直に方向設定した場合の装置内へのスラブの収容状況をスラブの長手方向軸線の方向で見た図である。
【図10】スラブの副辺を研削するためにスラブを水平に方向設定した場合の装置内へのスラブの収容状況をスラブの長手方向軸線の方向で見た図である。
【図11】スラブの長手方向軸線の方向で見た、保持装置内への収容前のスラブの横方向搬送状況の概略図である。
【図12】スラブを水平に方向設定した場合の装置内へのスラブの収容状況をスラブの長手方向軸線の方向で見た図である。
【図13】スラブを水平に方向設定した場合の装置内へのスラブの別の収容状況をスラブの長手方向軸線の方向で見た図である。
【図14】スラブを斜めに方向設定した場合の装置内へのスラブの収容状況をスラブの長手方向軸線の方向で見た図である。
【図15】スラブを斜めに方向設定した場合の装置内へのスラブの別の収容状況をスラブの長手方向軸線の方向で見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、本発明を実施するための形態を図面につき詳しく説明する。
【0028】
図1〜図5には、スラブ1を研削するための装置が、それぞれ異なる図で示してある。スラブ1は、図1に認めることができる長方形の横断面を有している。図1では、スラブ1の長手方向軸線Lが図平面に対して垂直な方向に延びている。これに関連して、スラブ1は2つの長辺2,3もしくは広幅の面と、2つの短辺4,5もしくは狭幅の面とを有している。長辺2,3は、たいてい、短辺4,5の少なくとも2倍の長さに寸法設定されていて、一般的には、短辺4,5よりも極めて長く寸法設定されている。
【0029】
スラブ表面は研削工程によって加工されなければならず、これによって、最終的にスラブから十分な品質を備えた製品を製造することができる。このために、図4および図5から特に良好に認めることができる研削装置が設けられている。図4および図5には、符号6,7で研削工具が示してある。
【0030】
図4に認めることができるように、スラブ1は、長辺2,3の研削のために、符号Iで示した鉛直な位置に保持されなければならない。これに対して、図5に認めることができるように、スラブ1は、短辺4,5を研削することができるようにするために、符号IIで示した水平な位置に緊締されていなければならない。
【0031】
研削工具6,7の下方には、チップ捕集容器19が位置決め可能である。研削チップの導入は案内金属薄板20によって行われる。
【0032】
図6〜図8には、スラブ1を所望の位置に保持することができる保持装置8の詳細を認めることができる。
【0033】
この保持装置8は上側梁9と下側梁10とを有している。両梁9,10は、相互間にスラブ1を緊締するために、このスラブ1の長手方向軸線Lに対して垂直に延びる方向に互いに相対的に移動することができる。
【0034】
緊締のために、クランプシリンダの形のアクチュエータ11が設けられている。上側梁9にも下側梁10にも、緊締ジョーまたはクランプジョーの形のクランプエレメント12が配置されている。このクランプエレメント12はばね弾性的に懸架されていてよく、これによって、緊締工程時にクランプエレメント12をスラブ1に適切に当て付けることができる。
【0035】
スラブ1が第1の位置Iに緊締される、すなわち、鉛直に方向設定されると(図4参照)、上側梁9のクランプジョー12が上方から短辺4を押圧し、下側梁10のクランプジョー12が下方から短辺5を押圧し(図1参照)、これによって、スラブ1が保持される。
【0036】
図5に認めることができるように、スラブ1を第2の位置IIで緊締したい場合には、上側梁9の側方でこの上側梁9に回動自在に支承された旋回アームの形の緊締エレメント13が使用される。この緊締エレメント13の構成は、図6および図7から最も良好に明らかである。旋回アーム13は、そのうちの幾つかが上側梁9に沿って長手方向軸線Lの方向に配置されていて、アクチュエータ21を介して旋回することができる。このアクチュエータ21はその運動を旋回アーム13にロッド22を介して伝達する。アクチュエータ21はハイドロリック的に作動させられていてもよいし、電気的に作動させられていてもよい。
【0037】
図6には、旋回アーム13をその受動的な位置(旋回させられていない位置)で認めることができる。一方、図7によれば、旋回アーム13がアクチュエータ21によって能動的な位置(旋回させられた位置)に移動させられている。すなわち、旋回アーム13が上方からスラブ1の長辺2;3を押圧している。確実な保持のためには、やはり、旋回アーム13の端部にクランプジョーの形のクランプエレメント23が配置されている。
【0038】
さらに、認めることができるように、上側梁9および下側梁10ならびに両梁9.10を保持するフレーム構造体14を含めて、保持装置8全体は走行フレーム17に配置されている。この走行フレーム17は、長手方向軸線Lの方向にガイド18に対して移動可能である(図1〜図3参照)。
【0039】
保持装置8は走行フレーム17に対して相対的に加工位置にロックシリンダ26によってロックすることができる。このことは、いずれにせよ、保持装置8が走行フレーム17に対して相対的に旋回可能に形成されている場合に行うことができる(以下参照)。ロックシリンダ26は、ハイドロリック的に作業してもよいし、ニューマチック的に作業してもよいし、電気的に作業してもよい。
【0040】
図9には、スラブ1が鉛直に方向設定された場合の装置内へのスラブ1の収容状況が示してある。走行フレーム17に設けられた開口を通して、スラブ1を鉛直に引き渡すことができる。走行フレーム17と保持装置8とは、固い結合を有することができる。すなわち、この解決手段により作業される場合には、保持装置8と走行フレーム17との間の相対的な旋回可能性が不要となる。
【0041】
図10には、保持装置8への、スラブ1の短辺4;5を研削するためのローディング状況が示してある。スラブ1は適切なテーブル24から所要の位置にもたらされ、その後、旋回アーム13によって上方から把持・緊締することができると共に下側梁10によって下方から把持・緊締することができる。図11には、長手方向軸線Lに対して横方向に移動可能なテーブル24によるスラブ1の横方向搬送状況が示してある。
【0042】
図12には、スラブ1が水平に方向設定されている場合の装置内へのスラブ1の別の収容状況を認めることができる。この収容状況では、スラブ1が上側梁9と下側梁10との間に前述した形式で緊締される。しかし、この実施の形態では、上側梁9と下側梁10とを支持するフレーム構造体14全体が、長手方向軸線Lの方向に向けられた回動軸線Dを中心として回動可能であるかもしくは旋回可能であることが提案されている。
【0043】
スラブ1が水平に方向設定されている位置から鉛直に方向設定されている位置への旋回のためには、アクチュエータ15が設けられている。このアクチュエータ15はフレーム構造体14に作用し、保持装置8を回動軸線Dを中心として旋回させる。図6および図7による概観に認めることができるように、旋回のためには、回動軸線Dを中心として回動する旋回モータ16も存在している。
【0044】
これに関連して、この形態では、フレーム17に設けられた開口を通して、スラブ1を水平な位置に引き渡すことができるかもしくは載置部材(テーブル24)によって受け取ることができる。保持装置8を走行フレーム17に対して相対的に旋回可能に配置することによって、水平な位置から鉛直な位置へのスラブ1の後続の直立が可能となる。
【0045】
図13には、スラブ1を水平な各位置において選択的に下側梁10の左側でまたは右側で受け取ることができる可能性が示してある。
【0046】
この原理は、図14および図15に示した解決手段において、さらに幾分改良されている。両図によれば、スラブ1が傾倒テーブル25によって、水平な方向設定位置と鉛直な方向設定位置との間に位置する中間位置に旋回させられる。この中間位置において保持装置8がスラブ1を受け取り、したがって、このスラブ1をもはや90゜よりも少ない旋回角にわたって鉛直な方向設定位置に旋回させさえすればよい。これによって、研削装置内でのスラブ1の位置決め時の時間が節約される。
【0047】
図15に認めることができるように、スラブハンドリングは、スラブ1が研削平面の下方で受け取られるように行われてもよい。その後、保持装置8が90゜よりも多い角度にわたって鉛直な方向設定位置に旋回させられる。
【0048】
別の変化形態も可能である:傾倒テーブル25がスラブ1を水平な方向設定位置から完全に鉛直な方向設定位置にもたらすことができることが提案されてよい。これによって、保持装置8の旋回可能性を完全に省略することができる。
【0049】
走行フレーム17は、有利には、ただ1つの長方向支持体しか有しておらず、これによって、保持装置8をその組付け時に側方から内方に旋回させることができる。走行フレーム17は、4つの走行輪と、2つの駆動装置と、複数のガイドローラとを有している。
【0050】
旋回アーム13と下側梁10とによる水平な位置でのスラブ1のクランプによって、有利な3点支承が得られる。
【符号の説明】
【0051】
1 連続鋳造製品(スラブ)
2 長辺
3 長辺
4 短辺
5 短辺
6 研削工具
7 研削工具
8 保持装置
9 上側梁
10 下側梁
11 アクチュエータ(クランプシリンダ)
12 クランプエレメント(クランプジョー)
13 緊締エレメント(旋回アーム)
14 フレーム構造体
15 アクチュエータ
16 旋回モータ
17 走行フレーム
18 ガイド
19 チップ捕集容器
20 案内金属薄板
21 アクチュエータ
22 ロッド
23 クランプエレメント(クランプジョー)
24 テーブル
25 傾倒テーブル
26 ロックシリンダ
L 長手方向軸線
D 回動軸線
I 第1の位置(鉛直な配置)
II 第2の位置(水平な配置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続鋳造製品(1)、特にスラブを研削するための装置であって、連続鋳造製品(1)が、長手方向軸線(L)と、横断面において、互いに反対の側に位置する2つの長辺(2,3)および互いに反対の側に位置する2つの短辺(4,5)を備えた長方形の輪郭とを有しており、前記装置が、連続鋳造製品(1)の互いに反対の側に位置する2つの辺(2,3,4,5)を研削する少なくとも1つの研削工具(6,7)、有利には2つの研削工具(6,7)を有している、連続鋳造製品を研削するための装置において、該装置が、保持装置(8)を有しており、該保持装置(8)が、連続鋳造製品(1)を互いに異なる2つの位置(I,II)で緊締し、互いに反対の側に位置する2つの辺(2,3,4,5)の研削プロセスの間、ある時は鉛直な位置に保持し、またある時は水平な位置に保持するために形成されており、互いに異なる2つの位置(I,II)が、連続鋳造製品(1)の長手方向軸線(L)を中心として90゜だけ互いに回動させられていることを特徴とする、連続鋳造製品を研削するための装置。
【請求項2】
保持装置(8)が、上側梁(9)と下側梁(10)とを有しており、両梁(9,10)が、相互間に連続鋳造製品(1)を緊締するために、互いに相対的に長手方向軸線(L)に対して垂直な方向で互いに緊締可能に形成されている、請求項1記載の装置。
【請求項3】
上側梁(9)および下側梁(10)を緊締するために、上側梁(9)と下側梁(10)との間に少なくとも1つのアクチュエータ(11)が有効に配置されている、請求項2記載の装置。
【請求項4】
上側梁(9)にかつ/または下側梁(10)にクランプエレメント(12)が配置されており、該クランプエレメント(12)が、特にばね弾性的に上側梁(9)にもしくは下側梁(10)に配置されている、請求項2または3記載の装置。
【請求項5】
上側梁(9)にまたは下側梁(10)に旋回可能な緊締エレメント(13)が配置されており、これによって、連続鋳造製品(1)が、上側梁(9)または下側梁(10)の両側から緊締されるようになっている、請求項2から4までのいずれか1項記載の装置。
【請求項6】
下側梁(10)が、長手方向軸線(L)の方向に向けられた回動軸線(D)を中心として回動可能に配置されている、請求項2から5までのいずれか1項記載の装置。
【請求項7】
上側梁(9)が、回動軸線(D)を中心として旋回可能に配置されている、請求項6記載の装置。
【請求項8】
上側梁(9)と下側梁(10)とが、フレーム構造体(14)に配置されており、該フレーム構造体(14)を上側梁(9)および下側梁(10)を含めて回動軸線(D)を中心として旋回させるかまたは回動させるために、フレーム構造体(14)に少なくとも1つのアクチュエータ(15)が作用するようになっている、請求項6または7記載の装置。
【請求項9】
フレーム構造体(14)を上側梁(9)および下側梁(10)を含めて回動軸線(D)を中心として旋回させるかまたは回動させるために、フレーム構造体(14)に旋回モータ(16)が有効に作用するようになっている、請求項8記載の装置。
【請求項10】
保持装置(8)が、長手方向軸線(L)の方向にガイド(18)に沿って移動可能に配置された走行フレーム(17)に配置されている、請求項1から9までのいずれか1項記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−218072(P2012−218072A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−87502(P2012−87502)
【出願日】平成24年4月6日(2012.4.6)
【出願人】(311011416)エスエムエス ロギスティクズュステーメ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (5)
【氏名又は名称原語表記】SMS Logistiksysteme GmbH
【住所又は居所原語表記】Obere Industriestrasse 8,D−57250 Netphen,Germany
【Fターム(参考)】