遊技場用管理システム
【課題】管理装置における設定値の誤入力を極力排除することが可能であり、さらに遊技場の管理者が設定値変更を行うとした遊技機と、実際に設定値を変更した遊技機とが異なる場合を報知することができる遊技場用管理システムを提供する。
【解決手段】管理者がスロットマシンの設定変更或いは設定確認を行うと、管理装置は、設定変更或いは設定確認されたスロットマシンを特定し、遊技機設定値入力画面において特定したスロットマシンを示す台番パネル45の表示色を変更して表示する。従って、管理者は、遊技機設定値入力画面において設定変更或いは設定確認されたスロットマシンを確認することができるので、管理装置において設定変更したスロットマシンを示す台番パネル45の設定値を容易に変更することができると共に、設定確認したスロットマシンも容易に確認することができる。
【解決手段】管理者がスロットマシンの設定変更或いは設定確認を行うと、管理装置は、設定変更或いは設定確認されたスロットマシンを特定し、遊技機設定値入力画面において特定したスロットマシンを示す台番パネル45の表示色を変更して表示する。従って、管理者は、遊技機設定値入力画面において設定変更或いは設定確認されたスロットマシンを確認することができるので、管理装置において設定変更したスロットマシンを示す台番パネル45の設定値を容易に変更することができると共に、設定確認したスロットマシンも容易に確認することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数段階の出玉率に対応する複数段階の設定値のうち何れか1つを選択して設定する設定手段を備え、所定の操作に応じて設定値を変更可能な状態である設定値変更可能状態となる遊技機を管理対象とした遊技場用管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場に設置される遊技機において、設定値を変更することにより出玉率を調節可能な遊技機があり、遊技場では、設定値別に遊技情報を管理している(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−243012号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1のように設定値別に遊技情報を管理する場合、管理装置において、遊技機毎に設定値を入力する必要があるが、通常、この設定値は、特許文献1に記載されているように、キーボード等により遊技場管理者が数値を打込むことにより入力される。この場合、遊技場の管理者の操作により設定値が入力されるので、誤入力が発生する虞がある。
【0004】
このような誤入力を避けるためには、遊技機側から設定値を特定可能な信号を送信する構成とすれば良いとも想定されうるが、このような構成とした場合、管理装置側に設定値毎の入力端子を設けなければならない等のハード的な問題や、設定値を出力することにより外部に設定値が漏れてしまうことで、遊技者に設定値を把握されてしまい、出玉率の高い設定値が設定されている遊技機のみに遊技が集中し、遊技場が意図しない不利益を被ることが想定される等、設定値を特定可能な情報を遊技機から送信する構成は想定し難い。
ところで、遊技機における設定値の変更は遊技機毎に行われ、その設定値は上記のように外部出力が困難であるため、遊技場の管理者が設定値変更を行おうとした遊技機と、実際に設定値を変更した遊技機とが異なる場合であっても、確認することができなかった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、管理装置における設定値の誤入力を極力排除することが可能であり、さらに遊技場の管理者が設定値変更を行うとした遊技機と、実際に設定値を変更した遊技機とが異なる場合を報知することができる遊技場用管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、複数段階の出玉率に対応する複数段階の設定値のうち何れか1つを設定する設定手段を備え、所定の操作に応じて設定値を変更可能な状態である設定値変更可能状態、及び設定値を報知する状態である設定値確認状態となる遊技機を管理対象とした遊技場用管理システムであって、前記遊技機側から送信され、前記遊技機が前記設定値変更可能状態である場合、及び/或いは前記設定値確認状態である場合に送信される設定信号を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記設定信号に基づき、前記遊技機毎に前記設定値変更可能状態、或いは前記設定値確認状態となったかを判定する判定手段と、前記遊技機毎に設定された設定値の入力操作を受付ける操作受付手段と、前記操作受付手段が設定値の入力操作を受付けるときに、所定の入力操作画面を表示する表示手段と、前記操作受付手段が受付けた入力操作に基づいて前記設定手段が設定した設定値を前記遊技機毎に特定し、前記遊技機毎の設定値情報を管理する管理手段とを備え、前記表示手段は、前記入力操作画面を表示する場合に、前記判定手段により前記設定値変更可能状態、或いは前記設定値確認状態になったと判定された前記遊技機を示す表示を特定可能に表示するものである(請求項1)。
【0007】
上記構成において、前記受信手段は、前記遊技機の電源がオンとなった場合に前記遊技機側から送信される電源信号についても受信可能に構成され、前記判定手段は、前記受信手段が前記電源信号を受信してから所定時間以内に前記設定信号を受信した場合、或いは前記設定信号の受信中に前記電源信号を受信した場合に、当該遊技機が設定値変更可能状態になったと判定するようにしてもよい(請求項2)。
【0008】
また、前記判定手段は、前記操作受付手段により前記設定値の入力操作を受付けた遊技機のうち前記設定値変更可能状態と判定した遊技機を第1の入力済遊技機として判定する一方、他の遊技機を第2の入力済遊技機として判定し、前記表示手段は、前記入力操作画面を表示する場合に、前記判定手段により前記第1の入力済遊技機として判定された前記遊技機を示す表示、及び前記第2の入力済遊技機として判定された前記遊技機を示す表示の内、少なくとも一方を特定可能に表示するようにしてもよい(請求項3)。
【0009】
また、遊技場の営業が開始されるよりも前において所定条件が成立した場合に特定の遊技機を報知する報知手段を備え、前記報知手段は、前記判定手段により前記第2の入力済遊技機であると判定された遊技機、或いは前記判定手段により前記設定値変更可能状態と判定された遊技機であって前記第1の入力済遊技機と判定されなかった遊技機について、前記表示手段による前記入力画面の表示があってから前記所定条件が成立するまでに前記判定手段により前記設定値変更可能状態、或いは前記設定値確認状態になったと判定されなかった遊技機を前記特定の遊技機として報知するようにしてもよい(請求項4)。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、表示手段により表示される入力操作画面には設定値変更可能状態の遊技機が特定可能に表示されるので、操作受付手段に設定値を入力操作する際に、誤入力を防止することができる。また、管理者が考えていた設定値入力を行うべき遊技機と、表示手段による入力操作画面に表示された設定値変更可能状態の遊技機とが異なる場合には、間違った遊技機に対して設定変更を行ったと判断することができるので、設定を復帰することにより遊技機に対する誤設定変更を防止することができる。
【0011】
請求項2の発明によれば、表示手段による入力操作画面には設定値変更可能状態、或いは設定値確認状態となった遊技機が特定可能に表示されるので、管理者が考えていた設定値確認を行うべき遊技機と、表示手段による入力操作画面に表示された設定値変更可能状態、或いは設定値確認状態の遊技機とが異なる場合には、間違えた遊技機に対して設定値変更可能状態、或いは設定確認を行ったと判断することができるので、設定値変更、或いは設定値確認すべき遊技機に対する誤設定変更、或いは誤設定確認を防止することができる。
【0012】
請求項3の発明によれば、設定状態で電源をオンしたときに設定値変更可能状態となると共に、電源信号に続けて所定時間以内に設定信号を出力するように構成された遊技機に対応することができる。
【0013】
操作受付手段に対する設定値の入力後において、操作受付手段により設定値の入力操作を受付けた全ての遊技機が設定値変更可能状態と判定された遊技機の場合には問題を生じることはないが、操作受付手段に対する設定値入力を誤って行った場合、或いは遊技機に対する設定変更を管理者が忘れていた場合は、操作受付手段に対する誤設定値入力、或いは操作受付手段に対する誤設定変更に対処する必要がある。従って、請求項4の発明によれば、設定値の入力操作後の入力操作画面に、第1の入力済遊技機として判定された遊技機を示す表示、及び第2の入力済遊技機として判定された遊技機を示す表示の内、少なくとも一方を特定可能に表示することにより、設定値の入力操作が行われた遊技機と、実際に設定変更が行われた遊技機とが異なっていることを確認することができるので、操作受付手段に対する誤設定値入力、或いは操作受付手段に対する誤設定変更に容易に対処することができる。
【0014】
請求項5の発明によれば、設定変更すべき遊技機の設定を管理者が忘れた場合に、表示手段による入力画面の表示があってから所定条件が成立するまでに設定変更、或いは設定確認すべき遊技機が報知されるので、管理手段において設定値変更が間違えられたまま営業開始を迎える虞を極力防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。
図1には、遊技場用システムの概略的構成が示されている。この図1において、遊技場の遊技島には、スロットマシン(遊技機に相当)1及び台間メダル貸機2が1対1で対応して設置されている。スロットマシン1の上方には、データ送受信の中継機能を備えた遊技機端末3が設置されている。遊技機島内には、2台の遊技機端末3に対応してデータ送受信等を行う中継装置4が設けられている。スロットマシン1に対応して端末入力装置5が設けられており、スロットマシン1は、端末入力装置5、中継装置4及びLAN6を介して管理装置(受信手段、判定手段、管理手段、操作受付手段、表示手段、報知手段に相当)7に接続されている。スロットマシン1、台間メダル貸機2、遊技機端末3が本発明で言う「遊技機側」の概念となる。
【0016】
図3にはスロットマシン1の正面外観が示されている。この図3において、スロットマシン1の正面には表示窓8が設けられており、遊技者は表示窓8を通じて内部に設けられたリール9の図柄を視認可能となっている。この場合、図柄は、左リール9a、中リール9b及び右リール9cの各円周面に描かれており、それら各リール9a〜9cの停止状態では表示窓8の上段、中段及び下段に対応して図柄が表示されるようになっている。表示窓8には合計5本(上段、中段、下段に対応した横3本及び対角線配置された2本)の入賞ライン(図3では破線にて示す)が施されていると共に、表示窓8の側方には有効化された入賞ラインを表示する有効ライン表示部10が設けられており、当り図柄がいずれかの入賞ライン上に揃ったときに対応する入賞が発生するようになっている。
【0017】
表示窓8の上方にはボーナス中におけるメダルの払出し進捗状態などの種々の情報を表示する液晶表示部11、スピーカ12等が設けられている。表示窓8の下方には、クレジットメダルのベットを行うMAXBETボタン13、クレジットメダルの精算を行う精算ボタン14、メダルを投入するメダル投入口15が設けられており、これらの下方にはスタートレバー16、左ストップボタン17a、中ストップボタン17b及び右ストップボタン17cが設けられている。表示窓8の右方位置には、払出メダル数を表示する払出数表示部18及びクレジットメダル数を表示するクレジット数表示部19が設けられている。
【0018】
スロットマシン1は、一連のゲーム開始操作、つまり、遊技者がメダルをメダル投入口15に投入した状態、或いはクレジットメダルをMAXBETボタン13に対する操作により賭けた状態でスタートレバー16が操作されたときは、内部抽選及び各リール9a〜9cの回転動作を開始し、各ストップボタン17a〜17cの操作、或いは上限時間の経過に応じて各リール9a〜9cが停止して1ゲームが終了するようになっている。内部抽選の結果が当りであった場合には、内部抽選により当選した当り役に対応したフラグ(ビッグボーナスフラグ、レギュラーボーナスフラグ、小役フラグ、リプレイフラグ、チャレンジタイムフラグ)をオンし(成立させ)、そのフラグに基づいていわゆるすべり制御(引込制御)を含む停止制御(各リール9a〜9cをフラグの種類に応じた当り図柄あるいは外れ図柄で停止させる制御)を行い、その当り図柄に応じた枚数のメダルを受皿に放出するようになっている。
【0019】
当り図柄としては、B.B(ビッグボーナス)図柄、R.B(レギュラーボーナス)図柄、小役図柄、リプレイ図柄、C.T(チャレンジタイム)図柄などが設定されている。
この場合、上記内部抽選により大当りとしてのB.B及びR.Bに当選する各確率は、図5に示すように「設定1」〜「設定6」に対応した6段階の設定値(「複数段階の出玉率に対応する複数段階の設定値」に相当)の中から予め選択的に設定されるものである。B.B及びR.Bに当選する各確率は、設定値が高くなるに従って内部抽選確率も高くなるように設定されており、「設定6」の大当り確率が最も高いので出玉率も高く、遊技者にとって最も有利な設定値となっている。
【0020】
尚、小役確率、リプレイ確率、C.T確率については、全ての設定値で共通に設定されている。また、C.T中は、ゲーム毎に各リールの引込図柄数を抽選で決定すると共に、その引込図柄数の引込制御を実行し、所定の払出枚数に達すると終了する。例えば、左リールの引込図柄数が3の場合は、左リールのストップボタンが押された位置から3図柄を引込んで停止させる。つまり、遊技者による目押操作を許可するもので、スロットマシンによる引込制御の介入を行わないようになっている。
【0021】
図4は、上記したスロットマシン1の電気的な構成を機能ブロック図として示している。制御部(設定手段に相当)20は、CPU21、ROM22、不揮発性RAM23、I/O24などを備えたマイクロコンピュータにより構成されており、上記したスタートレバー16、左ストップボタン17a、中ストップボタン17b、右ストップボタン17c、MAXBETボタン13及び精算ボタン14から各操作信号を入力すると共に、メダル投入口15に投入されたメダルの真贋及び数量を判定する投入メダル検知部25から投入メダル検知信号を入力する。
【0022】
スロットマシン1には、ドアの開放状態で操作可能な設定操作手段としての設定モード切替部26が設けられている。この設定モード切替部26には、従業員が携帯する設定キー27を差込んで回転操作することにより「遊技」モードと「設定」モード(「第1の状態」に相当)とに切替操作可能となっており、通常は「遊技」モードに設定されている。設定モード切替部26は、現在のモードを示すモード信号を制御部20へ出力する。設定ボタン28は、操作されたことを示す設定値変更信号を制御部20へ出力する。電源スイッチ29は、オン状態でスロットマシン1への給電状態となると共にオン状態であることを示す電源オン信号を制御部20へ出力する。ドア開閉検知部30は、スロットマシン1の前面のドアが開放されたことを示す開放検知信号を制御部20へ出力する。
【0023】
制御部20は、上記した各リール9a〜9cに対応する各リール用モータ31a〜31cを駆動させるリール駆動部32、各リール9a〜9cに設けられた基準位置片の通過を検知する各センサ33a〜33cからの検知信号に基づいて基準位置を検知する基準位置検知部34、上記したスピーカ12を駆動させる音声出力部35、受皿にメダルを放出するメダル払出部36、上記した液晶表示部11、有効ライン表示部10、払出数表示部18、クレジット数表示部19を接続している。
【0024】
制御部20は、ROM22に記憶した制御プログラム及び上記した各入力信号に基づいて、リール駆動部32、音声出力部35、メダル払出部36、液晶表示部11、有効ライン表示部10、払出数表示部18、クレジット数表示部19の動作を制御すると共に、アウト信号、セーフ信号、B.B信号、R.B信号、C.T信号、その他の信号を生成して端末入力装置5へ出力する構成となっている。
【0025】
制御部20は、設定モード切替部26からのモード信号、電源スイッチ29からの電源信号に基づいて、後述するように設定値確認状態か設定値変更可能状態かを判断すると共に、設定値変更可能状態であると判断したときは、現在の設定値をクレジット数表示部19に表示すると共に、設定ボタン28からの設定値変更信号の受信に応じてクレジット数表示部19に表示する設定値を1〜6の順に変更し、スタートレバー16が操作されたところで現在の表示設定値を不揮発性RAM23に設定値として記憶更新するようになっている。
【0026】
図6には、遊技機端末3の正面図が示されている。遊技機端末3の中央部にはスロットマシン1の稼動データを表示する情報表示部37が設けられている。情報表示部37にはリモコン受信部38が設けられ、情報表示部37に隣接した左右位置には情報切替ボタン39及び呼出ボタン40が設けられている。リモコン受信部38は、従業員が携帯する図示しないリモコンからリモコンIDを受信するためのものである。情報表示部37の両側にはランプ部41が設けられている。ランプ部41は、第1〜第3ランプ部41a〜41cから構成されている。第1ランプ部41aはB.B時に点滅し、呼出ボタン40押下げ時に点灯する。第2ランプ部41bは設定値確認状態時に点滅する。第3ランプ部41cは設定値変更可能状態に点滅する。
【0027】
図2は、スロットマシン1、端末入力装置5、中継装置4の各機器間の接続状態を示している。この図2において、スロットマシン1と端末入力装置5との間は、複数の接点出力線と1本のコモン出力線と1本のデータ通信線とで接続されている。
【0028】
スロットマシン1は、以下のような信号を出力するようになっている。
(1)アウト信号(1メダル投入(1クレジットメダルの投入を含む)毎に1パルス出力)*但し、出力タイミングはメダルの使用確定(スタートレバー16操作)時
(2)セーフ信号(1メダル払出毎に1パルス出力)
(3)B.B(ビッグボーナス)信号(B.B期間中にレベル信号出力)
(4)R.B(レギュラーボーナス)信号(R.B期間中にレベル信号出力)
(5)C.T(チャレンジタイム)信号(C.T期間中にレベル信号出力)
(6)ドア開放開始/終了信号
(7)ホッパー開始/終了信号
(8)設定開始/終了信号
(9)セレクト開始/終了信号
(10)電源信号(電源オン時に1パルス出力)
上記(6)〜(9)に関しては、スロットマシン1が対応する状態となった場合に開始信号、当該状態が解除された場合に終了信号を出力するようになっている。
【0029】
接点出力線は、上記(1)〜(5)の信号を出力するためのもので、各信号に対して1本ずつ設定されている。データ信号線は、上記(6)〜(10)の信号をシリアル転送方式にて出力するようになっている。尚、(1)〜(10)の信号は電源スイッチ29のオン状態で出力する。この場合、例えば上記(8)の設定信号に関しては、スロットマシン1の電源がオフの状態では出力されないことから、スロットマシン1は、電源スイッチがオンした場合に設定モード切替部が設定モードとなっていた場合は、上記(10)の電源信号に続けて(例えば2秒以内に)設定開始信号を出力するようになっている。
【0030】
端末入力装置5は、電源線により電源を供給可能に構成され、上記(1)〜(5)の信号に関しては入力信号を対応する信号送信線に電源の供給の有無に関わらずそのまま送信し、上記(6)〜(10)の信号に関しては、電源の供給を条件として入力信号の種別を判断して下記(6)〜(10)の対応する信号を信号送信線に送信するようになっている。
【0031】
(6)ドア開放信号(ドア開放中にレベル信号送信)
(7)ホッパー信号(ホッパーエラー(メダル詰りや貯留メダルが零)中にレベル信号送信)
(8)設定信号(設定モード切替部が設定モードとなっているときにレベル信号送信)
(9)セレクト信号(コインセレクタのエラー中(メダル詰りを生じた場合)にレベル信号送信)
(10)電源信号(電源オン時に1パルス送信)
【0032】
中継装置4は、管理装置7のメーカ毎に異なる装置であるのに対して、端末入力装置5は、全てのスロットマシン1に共通して設けられるので、新台入替を行う場合の配線作業の負担を軽減することができる。
尚、以下の説明では、スロットマシン1から出力される信号と端末入力装置5から出力される信号とを区別するために、スロットマシン1から出力される信号の先頭に「遊技機」を付加する。
【0033】
一方、台間メダル貸機2は中継装置4を介して管理装置7と接続され、中継装置4は遊技機端末3とデータ通信線を介して接続されている。
管理装置7は、スロットマシン1から端末入力装置5及び中継装置4を介して与えられる信号に基づいて各スロットマシン1についての各種の稼動データの集計を行い、その集計結果のうち所定のデータを遊技機端末3での表示動作に供すると共に、スロットマシン1の設定値変更可能状態と設定値確認状態とを区別して管理するようになっている。
【0034】
次に上記構成の作用について説明する。
管理装置7は、スロットマシン1毎に設定値に対応付けられた稼動状況(設定値情報に相当)を管理しており、その稼動状況を分析することにより、スロットマシン1の設定値の変更の参考とすることができる。
【0035】
図8は、機種Aにおけるスロットマシン1毎の稼動状況の一覧を示している。この図8に示すように、「遊技機ID」に対応して、「設定値」、「アウト」、「セーフ」、「B.B回数」、「R.B回数」、「C.T回数」、「差数」、「出玉率」、「売上金額」、「粗利金額」の各項目が設定されており、各項目の意味は次の通りである。
【0036】
設定値:管理装置7にて入力された遊技機に設定されている設定値
アウト:アウト信号に基づいて計数されたスロットマシン1における使用遊技媒体数
セーフ:セーフ信号に基づいて計数されたスロットマシン1における払出遊技媒体数
B.B、R.B、C.T:B.B、R.B、C.T信号に基づいて計数された各特別遊技状態の発生回数
差数:遊技媒体数の差引数(アウト−セーフ)
出玉率:払出率(セーフ÷アウト)
売上金額:台間メダル貸機からの売上信号(100円1パルス)に基づいて計数された遊技機に対応する貸出料金
粗利金額:遊技による遊技場側の利益(売上金額−(売上金額÷貸出単価−差数)×交換単価)(本実施例では貸出単価=20円、交換単価=16円で演算)
従って、スロットマシン1毎に設定値と他の稼動情報とを比較することにより、設定値を変更するか否か、或いは設定値を変更する場合は、変更する変更値の目安とすることができる。
【0037】
また、設定値による営業成績を把握する場合は、管理装置7に対して設定値別集計を指示する。
図9は、設定値別集計(設定値情報に相当)の一例を示しており、機種Aの所定の集計期間におけるデータを示している。この図9に示すように、「設定値」に対応して、「台数」、「日数」、「アウト」、「セーフ」、「B.B」、「R.B」、「C.T」、「差数」、「出玉率」、「売上金額」、「粗利金額」が求められており、各項目の意味は次の通りである。
【0038】
台数:集計期間における1日の平均設定台数(設定値が設定された延べ台数÷集計期間の日数)
日数:集計期間において、設定値が1台でも設定された日の計数(図9に示す例では、設定値5であれば、22日−9日の13日が設定されなかったことを意味している)
他の遊技情報は、スロットマシン1台毎における1日毎の平均
このような設定値別集計を分析することにより、設定値が適切に設定されているか、或いは営業成績に問題がないかを判断するための参考とすることができる。
【0039】
さて、管理者は、図8に示した稼動状況の一覧、及び図9に示した設定値別集計に基づいて翌日の設定値を変更する場合は、営業終了後に所望のスロットマシン1に対して設定値変更操作を行う。このような設定値変更操作は、他の従業員が帰った深夜に管理者が一人で行うことが一般的である。
ここで、管理装置7は、所定時刻(例えば閉店時刻の22時)以降においては、各スロットマシン1の設定値確認状態、或いは設定値変更可能状態を判断して設定状態履歴を作成するようになっており、そのための設定状態判定処理を実行する。
【0040】
図7は、管理装置7の設定状態判定処理を示すフローチャートである。この図7において、管理装置7は、設定変更フラグがセットされているか(S1)、タイマ作動中か(S2)、電源信号を受信したか(S5)、設定確認フラグはセットされているか(S16)、設定信号を受信開始したか(S8)を判断している。尚、設定変更フラグ及び設定確認フラグはリセットされているものとする。
【0041】
管理者がスロットマシン1の設定値を確認する場合は、スロットマシン1のドアを開放してから、設定モード切替部26に設定キー27を差込んで回すことにより「遊技」モードから「設定」モードに切替える。
スロットマシン1の制御部20は、設定モード切替部26が「設定」モードに切替えられた状態では、クレジット数表示部19へ現在設定されている設定値を表示する。これにより、管理者は、スロットマシン1に設定されている設定値を確認することができるので、設定モード切替部26を「設定」モードから「遊技」モードに切替えてからスロットマシン1のドアを閉じる。
【0042】
スロットマシン1の制御部20は、設定モード切替部26が「設定」モードに切替えられたときは、遊技機設定開始信号を出力し、「遊技」モードに切替えられたときは、遊技機設定終了信号を出力する。
端末入力装置5は、スロットマシン1から遊技機設定開始信号を入力したときは、設定信号(レベル信号)を出力し、遊技機設定終了信号を入力したときは、設定信号(レベル信号)の出力を終了する。
【0043】
管理装置7は、端末入力装置5から設定信号を受信開始したときは(S8:YES)、タイマ作動中かを判断する(S9)。このとき、タイマは作動中ではないので(S9:NO)、設定確認フラグをセットし(S17)、設定信号の受信を終了したかを判断してから(S12)、ステップS1に移行する。そして、設定確認フラグがセットされた状態では(S16:YES)、設定信号の受信開始を判断するのに代えて、設定信号の受信を終了したかを判断するようになり(S12)、設定信号の受信を終了したときは(S12:YES)、設定確認フラグをリセットすると共に(S13)、設定変更フラグをリセットしてから(S14)、ステップS1に移行することにより上述した動作を繰返す。
【0044】
一方、管理者がスロットマシン1の設定値を変更する場合は、スロットマシン1のドアを開放し、電源スイッチ29をオフしてから、設定モード切替部26に設定キー27を差込み、「遊技」モードから「設定」モードに切替えた状態で電源スイッチ29をオンする。
スロットマシン1は、「設定」モードが設定された状態で電源スイッチ29がオンされたときは、「設定」モードであると判断し、現在の設定値をクレジット数表示部19に表示する。このとき、スロットマシン1は、電源スイッチ29がオンされたことを示す遊技機電源信号及び設定モードが設定されていることを示す遊技機設定開始信号を端末入力装置5へ出力する。
【0045】
端末入力装置5は、遊技機電源信号及び遊技機設定開始信号を入力したときは、電源信号(パルス信号)を出力してから、所定時間以内(例えば2秒以内)に設定信号(レベル信号)を出力する。
管理装置7は、図7に示すように電源信号を受信したときは(S5:YES)、設定確認フラグがセットされているかを判断する(S6)。このとき、設定確認フラグはリセットされているので(S6:NO)、タイマ(例えば2秒)の作動を開始すると共に(S7)、設定信号の受信を開始したかを判断してから(S8)、ステップS2に移行する。このとき、タイマが作動中であることから(S2:YES)、タイマがタイムアップしたか(S3)、設定信号の受信を開始したか(S8)を判断する。設定信号を受信開始したときは(S8:YES)、タイマが作動中かを判断する(S9)。設定信号の受信タイミングではタイマは作動中であるので(S9:YES)、タイマを停止すると共に(S10)、設定変更フラグをセットし(S11)、設定信号の受信が終了したかを判断してから(S12)、ステップS1に移行する。そして、設定変更フラグがセットされている状態では(S1:YES)、設定信号の受信が終了するかを判断する(S12)。
【0046】
管理者は、設定ボタン28を操作することによりクレジット数表示部19に表示されている設定値を予定の設定値に変更してから、スタートレバー16を操作することにより設定値を確定する。次に、電源をオフすると共に、設定モード切替部26を「設定」モードから「遊技」モードに切替えてから、電源をオンし、設定キー27を抜いてから、スロットマシン1のドアを閉じる。これにより、スロットマシン1は設定値が変更された状態で遊技可能状態となる。
【0047】
一方、管理装置7は、設定状態判定処理において設定するフラグの状態を監視しており、上述したように設定確認フラグ或いは設定値変更可能フラグをセットしたときは、設定状態履歴に新規のレコードを作成する。
図10は、管理装置7による設定状態履歴の一例を示している。この図10において、レコードNo.に対応して、「時刻」、「遊技機ID」、「種別」、「表示判定」、「状態時間」が設定されており、次のように定義されている。
【0048】
種別:判定した状態(変更=設定値変更可能状態、確認=設定変更確認状態)
表示判定:表示に反映させる状態(優先順位を変更>確認として、該当スロットマシン1について、「確認」と判定していても、その後に「変更」と判定すれば「変更」とし、「変更」を判定している場合は、「確認」を判定しても「変更」を維持する。この「表示判定」の内容は、後述するように管理装置7の表示を行う場合にどのような表示を行うかを特定するための項目である。)
状態時間:対応するフラグがセットされている時間
図10に示す例では、NO.3,4のレコードにおいては、0時21分に304番台が10秒、設定値変更可能状態となった後、0時22分に設定値確認状態に2秒間となったことから、304番台の「表示判定」は「変更」と判定する。また、NO.6,7のレコードにおいては、0:23分に316番台が2秒間、設定値確認状態となった後、設定値変更可能状態に5秒間なったことから、316番台の「表示判定」は「変更」と判定する。
【0049】
ところで、上述のようにスロットマシン1の設定値を変更した場合は、管理装置7において管理するスロットマシン1の設定値も同様に変更する必要がある。このように管理装置7の設定値を変更する場合は、管理装置7に対して遊技機設定値入力画面の表示を指示する。
【0050】
図11は、管理装置7の遊技機設定値入力画面の一例を示している。この図11において、遊技機設定値入力画面には、店舗名表示部42、設定値入力日表示部43(翌営業日を表示するようにしても良い)、入力表示部44、台番パネル(遊技機IDを特定するパネル)45、「登録」釦46、「前頁」釦47、「次頁」釦48、「戻る」釦49が表示される。「前頁」釦47、「次頁」釦48は、他の台番パネル45を表示するための釦で、例えば「次頁」釦48をクリックすると、台番パネル45には「400」〜「499」番台が表示される。また、「戻る」釦49は、設定値入力を終了し、他の画面(例えばメインメニュー等)を表示する操作釦である。
【0051】
台番パネル45では、縦軸を10台単位で、横軸を1台単位で表示している。図11では、「300」番から「399」番までを示す台番パネル45を一覧表示している。
台番パネル45には、各スロットマシン1の現在の設定値が表示されている。この設定値は、管理者が前回の入力操作で入力した設定値である。ここで、管理装置7は、遊技機設定値入力画面を表示する場合は、図10に示した表示状態履歴の「表示判定」の内容を該当する台番表示に反映させるようになっている。
【0052】
図11に示す例では、例えば「302」〜「304」番台は、図10に示すように設定値変更可能状態となったと判定されているから、「302」〜「304」番台を示す台番パネル45を、警告を示すために赤色表示(図11では右斜線で示す)とする。また、例えば「310」番台は設定値確認状態となったと判定されているから、「310」番台を示す台番パネル45を、注意を促すために黄色表示(図11では左斜線で示す)とする。
【0053】
設定値を入力する場合には、入力表示部44に遊技機IDを入力する。この場合、同一設定値の入力対象台が連続していない場合は、開始台番のみを入力し、連続している場合には、開始台番と終了台番とを入力してから、スロットマシン1に新規に設定した設定値を入力する。
【0054】
図11に示す例では、「302」〜「305」番台のスロットマシン1の設定値を「6」と入力する場合を示している。
入力表示部44での設定値の入力後、「登録」釦46をクリックすると、図12に示すような表示に切替わる。即ち、設定値が入力されたスロットマシン1のうち設定値変更可能状態と判定されたスロットマシン1(第1の入力済遊技機に相当)を示す台番パネル45については青色表示(図12では右斜線と左斜線の交差線で示す)となり、さらに「(入力前の設定値)→(入力後の設定値)」という表示となる。また、設定値が入力されたスロットマシン1のうち設定値変更可能状態と判定されなかった他のスロットマシン1(第2の入力済遊技機に相当)を示す台番パネル45については緑色表示する(図12では横線で示す)。この場合、青色表示された台番パネル45については問題ないが、緑色表示された台番パネル45については、間違ったスロットマシン1を示す台番パネル45に対して設定入力を行ったか、実際のスロットマシン1に対する設定変更を忘れたかの何れかであり、確認する必要がある。尚、入力表示部44の入力値はクリア表示される。
【0055】
図12に示す例では、305番台が緑色表示となっているので、305番台を示す台番パネル45に対して設定入力を間違っていた場合は、入力した設定値を元の設定である「1」に戻すように入力操作を行う。この場合、元の設定値へと戻すように入力操作が行われた場合には、入力前の表示色(着色無)へと戻す。また、実際の305番台のスロットマシン1に対する設定変更を忘れていた場合は、305番台のスロットマシン1に出向いて設定変更を行う。
【0056】
同様に、遊技機設定値入力画面には、設定値確認状態と判定されたスロットマシン1を示す台番パネル45が黄色表示されるので、管理者は、確認忘れがないかを容易に判断することができる。また、設定確認操作のみを行い設定変更操作を行っていなかった場合に、その旨を把握することもできる。
【0057】
以上のような操作を繰返すことにより、入力すべき全てのスロットマシン1を示す台番パネル45について設定値を入力すると共に、設定値の入力間違いがあったときは入力設定値を修正する。また、スロットマシン1に対する設定変更或いは設定確認を忘れていた台番を特定することができるので、そのようなスロットマシン1に対しては設定変更或いは設定確認を行う。
【0058】
このような実施例によれば、管理装置7において、スロットマシン1が設定値変更可能状態或いは設定値確認状態となったことを判定し、実際に設定値が変更されたり、設定値が確認されたスロットマシン1を示す台番パネル45の表示色を変更するようにしたので、確認すべきスロットマシン1を特定することが容易となる。従って、管理装置において設定値を単に入力するだけの構成のものと違って、スロットマシン1に対する設定変更を管理者が忘れていた場合であっても、管理装置7における設定値入力後、管理者がスロットマシン1の設定値を入力操作する際に、入力操作すべき台番、或いは設定変更を忘れていた台番を特定することができると共に、入力間違いを容易に発見して迅速に対処することができる。
【0059】
また、管理装置7において入力操作が行われていない台番パネル45は、「変更」表示を示す赤色表示となるので、スロットマシン1に対して間違った設定変更を行った場合にも、設定値を修正、或いは確認すべきスロットマシン1の把握が容易となる。
さらに、スロットマシン1に対する設定値変更に間違いがなければ、管理装置7における設定値の入力後は、設定値入力が必要となる台番パネル45は全て青色表示となるので、赤色表示のままの台番パネル45を確認することで、管理装置7における設定値の入力漏れを未然に防止することが可能となる。
【0060】
(変形例)
本発明は、上記実施例に限定されることなく、次のように変形または拡張できる。
設定状態履歴を作成せずに、図13に示すように遊技機毎に最終的な表示判定を履歴として作成するようにしてもよい。
【0061】
遊技機設定値入力画面において、上記実施例の台番パネル45のような表示方法とせずに、直接的に遊技機IDを表示するように構成しても良い。
遊技機設定値入力画面において、遊技機IDの入力方法として入力表示部に設定値のみを入力しておき、設定値を入力したい遊技機の台番パネル45をクリックすることで設定値を入力したり、台番パネル45に設定値を直接入力可能としたりするなど、設定値や台番の特定方法はどのような方法であっても良い。
【0062】
設定値情報の管理については、上記実施例以外の他の周知のどのような設定値管理に適用しても良い。例えば、遊技機毎の設定値変更履歴に適用する等、アウト、セーフ等の遊技に関わる情報に関わりなく設定値のみを管理する構成に適用しても良い。
設定値確認状態、或いは設定値変更可能状態の管理対象時間を営業終了時刻以降としたが、管理者が設定変更を行っている時間帯が含められれば、他のどのような構成としても良い。例えば管理者の操作により遊技機に対する設定変更を開始することを特定する等。
【0063】
電源信号と設定信号に基づき設定値確認状態と設定値変更可能状態とを判定し、遊技機設定値入力画面において区別して表示するようにしたが、電源信号に基づく判定をせずに、設定信号を受信した遊技機について表示を行う構成(赤色表示と黄色表示の区別をせずに同色とする構成)としても、十分な効果が期待できる。また、設定値変更可能状態と判定した遊技機のみを表示する構成(つまり赤色表示のみ)としても良い。更に、入力済の遊技機について青色表示或いは緑色表示何れか一方のみを表示するようにしても良いし、両者を区別せず同一色で表示しても良い。更には、青色表示或いは緑色表示を行わなくても良い。
【0064】
設定値変更可能状態である遊技機を特定するために台番パネル45を着色するように構成したが、他に状態を示すマークを表示するようにしても良い。また、遊技機設定値入力画面に設定値変更可能状態である遊技機を特定する表示を直接行うように構成したが、遊技機設定値入力画面が表示された場合に該当遊技機が特定可能であれば、例えば他の画面を開いてその画面により表示するように構成しても良い。
【0065】
設定値確認状態、或いは設定値変更可能状態である遊技機のみを抽出して遊技機設定値入力画面を構成するようにしても良い。この場合、遊技機に対する設定値の入力漏れがあった場合には、管理装置7において入力操作ができなくなるので、別途、図11に示すような全ての遊技機の遊技機設定値入力画面を表示する必要がある。
【0066】
遊技機に対する設定変更に漏れがあった遊技機(緑色表示)、或いは設定値変更可能状態となったにも関わらず、管理装置7において設定値入力を行わなかった遊技機(遊技機を間違えて設定変更を行ったと管理者が判断した遊技機、設定値入力後も赤色表示のまま)について、設定値変更可能状態となったか(遊技機に対して改めて設定変更を行ったか)を監視するように構成しても良い。この場合、設定値変更可能状態となっていない遊技機については設定変更を行う必要があるが、規則上、営業中に設定変更はできないので、営業開始時刻よりも前に設定値変更可能状態、或いは設定値確認状態となっていない遊技機を報知する。例えば開店時刻前に行われる開店処理(例えばデータクリアや日付更新処理等)に対応して表示したり、開店前の所定時刻(例えば開店1時間前)に音声アナウンスを行ったりする等。
【0067】
スロットマシン1の設定値変更可能状態、或いは設定値確認状態かの判定としては、何れか一方のみを判定するようにしても良い。
スロットマシン1の状態判定や設定値情報の記憶等を管理装置7で行うのに代えて、遊技機端末3、或いは中継装置4により行うようにしても良いし、複数の機器で行うようにしても良い。
【0068】
スロットマシン1から出力される上記(6)遊技機ドア開放信号、(7)遊技機ホッパー信号、(8)遊技機設定信号、(9)遊技機セレクト信号について、状態開始信号と終了信号として異なる信号としたが、開始、終了信号を同一の信号としても良い。
端末入力装置5が無い(遊技機からレベル信号を直接出力する)構成としても良い。
設定信号としては、設定値変更可能状態か設定値確認状態の何れかを特定可能な信号(例えば別信号)を採用するようにしても良い。
管理対象となる遊技機はスロットマシンに限らず、パチンコ等の他の遊技機としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の一実施例における全体構成を概略的に示す図
【図2】スロットマシン、端末入力装置、中継装置との接続関係を示す図
【図3】スロットマシンの正面図
【図4】スロットマシンの電気的構成を示す機能ブロック図
【図5】設定値に対応したビッグボーナス及びレギュラーボーナスの当選確率を示す図
【図6】遊技機端末の正面図
【図7】管理装置の設定状態判定処理を示すフローチャート
【図8】管理装置の遊技機毎稼動状況一覧を示す図
【図9】管理装置の設定値別集計を示す図
【図10】管理装置の設定状態履歴を示す図
【図11】管理装置の遊技機設定値入力画面を示す図
【図12】設定値入力した状態で示す図11相当図
【図13】本発明の変形例を示す図10相当図
【符号の説明】
【0070】
図面中、1はスロットマシン(遊技機)、5は端末入力装置、7は管理装置(受信手段、判定手段、管理手段、操作受付手段、表示手段、報知手段)、20は制御部(設定手段)、26は設定モード切替部、27は設定キー、28は設定ボタン(設定手段)、29は電源スイッチである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数段階の出玉率に対応する複数段階の設定値のうち何れか1つを選択して設定する設定手段を備え、所定の操作に応じて設定値を変更可能な状態である設定値変更可能状態となる遊技機を管理対象とした遊技場用管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場に設置される遊技機において、設定値を変更することにより出玉率を調節可能な遊技機があり、遊技場では、設定値別に遊技情報を管理している(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−243012号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1のように設定値別に遊技情報を管理する場合、管理装置において、遊技機毎に設定値を入力する必要があるが、通常、この設定値は、特許文献1に記載されているように、キーボード等により遊技場管理者が数値を打込むことにより入力される。この場合、遊技場の管理者の操作により設定値が入力されるので、誤入力が発生する虞がある。
【0004】
このような誤入力を避けるためには、遊技機側から設定値を特定可能な信号を送信する構成とすれば良いとも想定されうるが、このような構成とした場合、管理装置側に設定値毎の入力端子を設けなければならない等のハード的な問題や、設定値を出力することにより外部に設定値が漏れてしまうことで、遊技者に設定値を把握されてしまい、出玉率の高い設定値が設定されている遊技機のみに遊技が集中し、遊技場が意図しない不利益を被ることが想定される等、設定値を特定可能な情報を遊技機から送信する構成は想定し難い。
ところで、遊技機における設定値の変更は遊技機毎に行われ、その設定値は上記のように外部出力が困難であるため、遊技場の管理者が設定値変更を行おうとした遊技機と、実際に設定値を変更した遊技機とが異なる場合であっても、確認することができなかった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、管理装置における設定値の誤入力を極力排除することが可能であり、さらに遊技場の管理者が設定値変更を行うとした遊技機と、実際に設定値を変更した遊技機とが異なる場合を報知することができる遊技場用管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、複数段階の出玉率に対応する複数段階の設定値のうち何れか1つを設定する設定手段を備え、所定の操作に応じて設定値を変更可能な状態である設定値変更可能状態、及び設定値を報知する状態である設定値確認状態となる遊技機を管理対象とした遊技場用管理システムであって、前記遊技機側から送信され、前記遊技機が前記設定値変更可能状態である場合、及び/或いは前記設定値確認状態である場合に送信される設定信号を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記設定信号に基づき、前記遊技機毎に前記設定値変更可能状態、或いは前記設定値確認状態となったかを判定する判定手段と、前記遊技機毎に設定された設定値の入力操作を受付ける操作受付手段と、前記操作受付手段が設定値の入力操作を受付けるときに、所定の入力操作画面を表示する表示手段と、前記操作受付手段が受付けた入力操作に基づいて前記設定手段が設定した設定値を前記遊技機毎に特定し、前記遊技機毎の設定値情報を管理する管理手段とを備え、前記表示手段は、前記入力操作画面を表示する場合に、前記判定手段により前記設定値変更可能状態、或いは前記設定値確認状態になったと判定された前記遊技機を示す表示を特定可能に表示するものである(請求項1)。
【0007】
上記構成において、前記受信手段は、前記遊技機の電源がオンとなった場合に前記遊技機側から送信される電源信号についても受信可能に構成され、前記判定手段は、前記受信手段が前記電源信号を受信してから所定時間以内に前記設定信号を受信した場合、或いは前記設定信号の受信中に前記電源信号を受信した場合に、当該遊技機が設定値変更可能状態になったと判定するようにしてもよい(請求項2)。
【0008】
また、前記判定手段は、前記操作受付手段により前記設定値の入力操作を受付けた遊技機のうち前記設定値変更可能状態と判定した遊技機を第1の入力済遊技機として判定する一方、他の遊技機を第2の入力済遊技機として判定し、前記表示手段は、前記入力操作画面を表示する場合に、前記判定手段により前記第1の入力済遊技機として判定された前記遊技機を示す表示、及び前記第2の入力済遊技機として判定された前記遊技機を示す表示の内、少なくとも一方を特定可能に表示するようにしてもよい(請求項3)。
【0009】
また、遊技場の営業が開始されるよりも前において所定条件が成立した場合に特定の遊技機を報知する報知手段を備え、前記報知手段は、前記判定手段により前記第2の入力済遊技機であると判定された遊技機、或いは前記判定手段により前記設定値変更可能状態と判定された遊技機であって前記第1の入力済遊技機と判定されなかった遊技機について、前記表示手段による前記入力画面の表示があってから前記所定条件が成立するまでに前記判定手段により前記設定値変更可能状態、或いは前記設定値確認状態になったと判定されなかった遊技機を前記特定の遊技機として報知するようにしてもよい(請求項4)。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、表示手段により表示される入力操作画面には設定値変更可能状態の遊技機が特定可能に表示されるので、操作受付手段に設定値を入力操作する際に、誤入力を防止することができる。また、管理者が考えていた設定値入力を行うべき遊技機と、表示手段による入力操作画面に表示された設定値変更可能状態の遊技機とが異なる場合には、間違った遊技機に対して設定変更を行ったと判断することができるので、設定を復帰することにより遊技機に対する誤設定変更を防止することができる。
【0011】
請求項2の発明によれば、表示手段による入力操作画面には設定値変更可能状態、或いは設定値確認状態となった遊技機が特定可能に表示されるので、管理者が考えていた設定値確認を行うべき遊技機と、表示手段による入力操作画面に表示された設定値変更可能状態、或いは設定値確認状態の遊技機とが異なる場合には、間違えた遊技機に対して設定値変更可能状態、或いは設定確認を行ったと判断することができるので、設定値変更、或いは設定値確認すべき遊技機に対する誤設定変更、或いは誤設定確認を防止することができる。
【0012】
請求項3の発明によれば、設定状態で電源をオンしたときに設定値変更可能状態となると共に、電源信号に続けて所定時間以内に設定信号を出力するように構成された遊技機に対応することができる。
【0013】
操作受付手段に対する設定値の入力後において、操作受付手段により設定値の入力操作を受付けた全ての遊技機が設定値変更可能状態と判定された遊技機の場合には問題を生じることはないが、操作受付手段に対する設定値入力を誤って行った場合、或いは遊技機に対する設定変更を管理者が忘れていた場合は、操作受付手段に対する誤設定値入力、或いは操作受付手段に対する誤設定変更に対処する必要がある。従って、請求項4の発明によれば、設定値の入力操作後の入力操作画面に、第1の入力済遊技機として判定された遊技機を示す表示、及び第2の入力済遊技機として判定された遊技機を示す表示の内、少なくとも一方を特定可能に表示することにより、設定値の入力操作が行われた遊技機と、実際に設定変更が行われた遊技機とが異なっていることを確認することができるので、操作受付手段に対する誤設定値入力、或いは操作受付手段に対する誤設定変更に容易に対処することができる。
【0014】
請求項5の発明によれば、設定変更すべき遊技機の設定を管理者が忘れた場合に、表示手段による入力画面の表示があってから所定条件が成立するまでに設定変更、或いは設定確認すべき遊技機が報知されるので、管理手段において設定値変更が間違えられたまま営業開始を迎える虞を極力防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。
図1には、遊技場用システムの概略的構成が示されている。この図1において、遊技場の遊技島には、スロットマシン(遊技機に相当)1及び台間メダル貸機2が1対1で対応して設置されている。スロットマシン1の上方には、データ送受信の中継機能を備えた遊技機端末3が設置されている。遊技機島内には、2台の遊技機端末3に対応してデータ送受信等を行う中継装置4が設けられている。スロットマシン1に対応して端末入力装置5が設けられており、スロットマシン1は、端末入力装置5、中継装置4及びLAN6を介して管理装置(受信手段、判定手段、管理手段、操作受付手段、表示手段、報知手段に相当)7に接続されている。スロットマシン1、台間メダル貸機2、遊技機端末3が本発明で言う「遊技機側」の概念となる。
【0016】
図3にはスロットマシン1の正面外観が示されている。この図3において、スロットマシン1の正面には表示窓8が設けられており、遊技者は表示窓8を通じて内部に設けられたリール9の図柄を視認可能となっている。この場合、図柄は、左リール9a、中リール9b及び右リール9cの各円周面に描かれており、それら各リール9a〜9cの停止状態では表示窓8の上段、中段及び下段に対応して図柄が表示されるようになっている。表示窓8には合計5本(上段、中段、下段に対応した横3本及び対角線配置された2本)の入賞ライン(図3では破線にて示す)が施されていると共に、表示窓8の側方には有効化された入賞ラインを表示する有効ライン表示部10が設けられており、当り図柄がいずれかの入賞ライン上に揃ったときに対応する入賞が発生するようになっている。
【0017】
表示窓8の上方にはボーナス中におけるメダルの払出し進捗状態などの種々の情報を表示する液晶表示部11、スピーカ12等が設けられている。表示窓8の下方には、クレジットメダルのベットを行うMAXBETボタン13、クレジットメダルの精算を行う精算ボタン14、メダルを投入するメダル投入口15が設けられており、これらの下方にはスタートレバー16、左ストップボタン17a、中ストップボタン17b及び右ストップボタン17cが設けられている。表示窓8の右方位置には、払出メダル数を表示する払出数表示部18及びクレジットメダル数を表示するクレジット数表示部19が設けられている。
【0018】
スロットマシン1は、一連のゲーム開始操作、つまり、遊技者がメダルをメダル投入口15に投入した状態、或いはクレジットメダルをMAXBETボタン13に対する操作により賭けた状態でスタートレバー16が操作されたときは、内部抽選及び各リール9a〜9cの回転動作を開始し、各ストップボタン17a〜17cの操作、或いは上限時間の経過に応じて各リール9a〜9cが停止して1ゲームが終了するようになっている。内部抽選の結果が当りであった場合には、内部抽選により当選した当り役に対応したフラグ(ビッグボーナスフラグ、レギュラーボーナスフラグ、小役フラグ、リプレイフラグ、チャレンジタイムフラグ)をオンし(成立させ)、そのフラグに基づいていわゆるすべり制御(引込制御)を含む停止制御(各リール9a〜9cをフラグの種類に応じた当り図柄あるいは外れ図柄で停止させる制御)を行い、その当り図柄に応じた枚数のメダルを受皿に放出するようになっている。
【0019】
当り図柄としては、B.B(ビッグボーナス)図柄、R.B(レギュラーボーナス)図柄、小役図柄、リプレイ図柄、C.T(チャレンジタイム)図柄などが設定されている。
この場合、上記内部抽選により大当りとしてのB.B及びR.Bに当選する各確率は、図5に示すように「設定1」〜「設定6」に対応した6段階の設定値(「複数段階の出玉率に対応する複数段階の設定値」に相当)の中から予め選択的に設定されるものである。B.B及びR.Bに当選する各確率は、設定値が高くなるに従って内部抽選確率も高くなるように設定されており、「設定6」の大当り確率が最も高いので出玉率も高く、遊技者にとって最も有利な設定値となっている。
【0020】
尚、小役確率、リプレイ確率、C.T確率については、全ての設定値で共通に設定されている。また、C.T中は、ゲーム毎に各リールの引込図柄数を抽選で決定すると共に、その引込図柄数の引込制御を実行し、所定の払出枚数に達すると終了する。例えば、左リールの引込図柄数が3の場合は、左リールのストップボタンが押された位置から3図柄を引込んで停止させる。つまり、遊技者による目押操作を許可するもので、スロットマシンによる引込制御の介入を行わないようになっている。
【0021】
図4は、上記したスロットマシン1の電気的な構成を機能ブロック図として示している。制御部(設定手段に相当)20は、CPU21、ROM22、不揮発性RAM23、I/O24などを備えたマイクロコンピュータにより構成されており、上記したスタートレバー16、左ストップボタン17a、中ストップボタン17b、右ストップボタン17c、MAXBETボタン13及び精算ボタン14から各操作信号を入力すると共に、メダル投入口15に投入されたメダルの真贋及び数量を判定する投入メダル検知部25から投入メダル検知信号を入力する。
【0022】
スロットマシン1には、ドアの開放状態で操作可能な設定操作手段としての設定モード切替部26が設けられている。この設定モード切替部26には、従業員が携帯する設定キー27を差込んで回転操作することにより「遊技」モードと「設定」モード(「第1の状態」に相当)とに切替操作可能となっており、通常は「遊技」モードに設定されている。設定モード切替部26は、現在のモードを示すモード信号を制御部20へ出力する。設定ボタン28は、操作されたことを示す設定値変更信号を制御部20へ出力する。電源スイッチ29は、オン状態でスロットマシン1への給電状態となると共にオン状態であることを示す電源オン信号を制御部20へ出力する。ドア開閉検知部30は、スロットマシン1の前面のドアが開放されたことを示す開放検知信号を制御部20へ出力する。
【0023】
制御部20は、上記した各リール9a〜9cに対応する各リール用モータ31a〜31cを駆動させるリール駆動部32、各リール9a〜9cに設けられた基準位置片の通過を検知する各センサ33a〜33cからの検知信号に基づいて基準位置を検知する基準位置検知部34、上記したスピーカ12を駆動させる音声出力部35、受皿にメダルを放出するメダル払出部36、上記した液晶表示部11、有効ライン表示部10、払出数表示部18、クレジット数表示部19を接続している。
【0024】
制御部20は、ROM22に記憶した制御プログラム及び上記した各入力信号に基づいて、リール駆動部32、音声出力部35、メダル払出部36、液晶表示部11、有効ライン表示部10、払出数表示部18、クレジット数表示部19の動作を制御すると共に、アウト信号、セーフ信号、B.B信号、R.B信号、C.T信号、その他の信号を生成して端末入力装置5へ出力する構成となっている。
【0025】
制御部20は、設定モード切替部26からのモード信号、電源スイッチ29からの電源信号に基づいて、後述するように設定値確認状態か設定値変更可能状態かを判断すると共に、設定値変更可能状態であると判断したときは、現在の設定値をクレジット数表示部19に表示すると共に、設定ボタン28からの設定値変更信号の受信に応じてクレジット数表示部19に表示する設定値を1〜6の順に変更し、スタートレバー16が操作されたところで現在の表示設定値を不揮発性RAM23に設定値として記憶更新するようになっている。
【0026】
図6には、遊技機端末3の正面図が示されている。遊技機端末3の中央部にはスロットマシン1の稼動データを表示する情報表示部37が設けられている。情報表示部37にはリモコン受信部38が設けられ、情報表示部37に隣接した左右位置には情報切替ボタン39及び呼出ボタン40が設けられている。リモコン受信部38は、従業員が携帯する図示しないリモコンからリモコンIDを受信するためのものである。情報表示部37の両側にはランプ部41が設けられている。ランプ部41は、第1〜第3ランプ部41a〜41cから構成されている。第1ランプ部41aはB.B時に点滅し、呼出ボタン40押下げ時に点灯する。第2ランプ部41bは設定値確認状態時に点滅する。第3ランプ部41cは設定値変更可能状態に点滅する。
【0027】
図2は、スロットマシン1、端末入力装置5、中継装置4の各機器間の接続状態を示している。この図2において、スロットマシン1と端末入力装置5との間は、複数の接点出力線と1本のコモン出力線と1本のデータ通信線とで接続されている。
【0028】
スロットマシン1は、以下のような信号を出力するようになっている。
(1)アウト信号(1メダル投入(1クレジットメダルの投入を含む)毎に1パルス出力)*但し、出力タイミングはメダルの使用確定(スタートレバー16操作)時
(2)セーフ信号(1メダル払出毎に1パルス出力)
(3)B.B(ビッグボーナス)信号(B.B期間中にレベル信号出力)
(4)R.B(レギュラーボーナス)信号(R.B期間中にレベル信号出力)
(5)C.T(チャレンジタイム)信号(C.T期間中にレベル信号出力)
(6)ドア開放開始/終了信号
(7)ホッパー開始/終了信号
(8)設定開始/終了信号
(9)セレクト開始/終了信号
(10)電源信号(電源オン時に1パルス出力)
上記(6)〜(9)に関しては、スロットマシン1が対応する状態となった場合に開始信号、当該状態が解除された場合に終了信号を出力するようになっている。
【0029】
接点出力線は、上記(1)〜(5)の信号を出力するためのもので、各信号に対して1本ずつ設定されている。データ信号線は、上記(6)〜(10)の信号をシリアル転送方式にて出力するようになっている。尚、(1)〜(10)の信号は電源スイッチ29のオン状態で出力する。この場合、例えば上記(8)の設定信号に関しては、スロットマシン1の電源がオフの状態では出力されないことから、スロットマシン1は、電源スイッチがオンした場合に設定モード切替部が設定モードとなっていた場合は、上記(10)の電源信号に続けて(例えば2秒以内に)設定開始信号を出力するようになっている。
【0030】
端末入力装置5は、電源線により電源を供給可能に構成され、上記(1)〜(5)の信号に関しては入力信号を対応する信号送信線に電源の供給の有無に関わらずそのまま送信し、上記(6)〜(10)の信号に関しては、電源の供給を条件として入力信号の種別を判断して下記(6)〜(10)の対応する信号を信号送信線に送信するようになっている。
【0031】
(6)ドア開放信号(ドア開放中にレベル信号送信)
(7)ホッパー信号(ホッパーエラー(メダル詰りや貯留メダルが零)中にレベル信号送信)
(8)設定信号(設定モード切替部が設定モードとなっているときにレベル信号送信)
(9)セレクト信号(コインセレクタのエラー中(メダル詰りを生じた場合)にレベル信号送信)
(10)電源信号(電源オン時に1パルス送信)
【0032】
中継装置4は、管理装置7のメーカ毎に異なる装置であるのに対して、端末入力装置5は、全てのスロットマシン1に共通して設けられるので、新台入替を行う場合の配線作業の負担を軽減することができる。
尚、以下の説明では、スロットマシン1から出力される信号と端末入力装置5から出力される信号とを区別するために、スロットマシン1から出力される信号の先頭に「遊技機」を付加する。
【0033】
一方、台間メダル貸機2は中継装置4を介して管理装置7と接続され、中継装置4は遊技機端末3とデータ通信線を介して接続されている。
管理装置7は、スロットマシン1から端末入力装置5及び中継装置4を介して与えられる信号に基づいて各スロットマシン1についての各種の稼動データの集計を行い、その集計結果のうち所定のデータを遊技機端末3での表示動作に供すると共に、スロットマシン1の設定値変更可能状態と設定値確認状態とを区別して管理するようになっている。
【0034】
次に上記構成の作用について説明する。
管理装置7は、スロットマシン1毎に設定値に対応付けられた稼動状況(設定値情報に相当)を管理しており、その稼動状況を分析することにより、スロットマシン1の設定値の変更の参考とすることができる。
【0035】
図8は、機種Aにおけるスロットマシン1毎の稼動状況の一覧を示している。この図8に示すように、「遊技機ID」に対応して、「設定値」、「アウト」、「セーフ」、「B.B回数」、「R.B回数」、「C.T回数」、「差数」、「出玉率」、「売上金額」、「粗利金額」の各項目が設定されており、各項目の意味は次の通りである。
【0036】
設定値:管理装置7にて入力された遊技機に設定されている設定値
アウト:アウト信号に基づいて計数されたスロットマシン1における使用遊技媒体数
セーフ:セーフ信号に基づいて計数されたスロットマシン1における払出遊技媒体数
B.B、R.B、C.T:B.B、R.B、C.T信号に基づいて計数された各特別遊技状態の発生回数
差数:遊技媒体数の差引数(アウト−セーフ)
出玉率:払出率(セーフ÷アウト)
売上金額:台間メダル貸機からの売上信号(100円1パルス)に基づいて計数された遊技機に対応する貸出料金
粗利金額:遊技による遊技場側の利益(売上金額−(売上金額÷貸出単価−差数)×交換単価)(本実施例では貸出単価=20円、交換単価=16円で演算)
従って、スロットマシン1毎に設定値と他の稼動情報とを比較することにより、設定値を変更するか否か、或いは設定値を変更する場合は、変更する変更値の目安とすることができる。
【0037】
また、設定値による営業成績を把握する場合は、管理装置7に対して設定値別集計を指示する。
図9は、設定値別集計(設定値情報に相当)の一例を示しており、機種Aの所定の集計期間におけるデータを示している。この図9に示すように、「設定値」に対応して、「台数」、「日数」、「アウト」、「セーフ」、「B.B」、「R.B」、「C.T」、「差数」、「出玉率」、「売上金額」、「粗利金額」が求められており、各項目の意味は次の通りである。
【0038】
台数:集計期間における1日の平均設定台数(設定値が設定された延べ台数÷集計期間の日数)
日数:集計期間において、設定値が1台でも設定された日の計数(図9に示す例では、設定値5であれば、22日−9日の13日が設定されなかったことを意味している)
他の遊技情報は、スロットマシン1台毎における1日毎の平均
このような設定値別集計を分析することにより、設定値が適切に設定されているか、或いは営業成績に問題がないかを判断するための参考とすることができる。
【0039】
さて、管理者は、図8に示した稼動状況の一覧、及び図9に示した設定値別集計に基づいて翌日の設定値を変更する場合は、営業終了後に所望のスロットマシン1に対して設定値変更操作を行う。このような設定値変更操作は、他の従業員が帰った深夜に管理者が一人で行うことが一般的である。
ここで、管理装置7は、所定時刻(例えば閉店時刻の22時)以降においては、各スロットマシン1の設定値確認状態、或いは設定値変更可能状態を判断して設定状態履歴を作成するようになっており、そのための設定状態判定処理を実行する。
【0040】
図7は、管理装置7の設定状態判定処理を示すフローチャートである。この図7において、管理装置7は、設定変更フラグがセットされているか(S1)、タイマ作動中か(S2)、電源信号を受信したか(S5)、設定確認フラグはセットされているか(S16)、設定信号を受信開始したか(S8)を判断している。尚、設定変更フラグ及び設定確認フラグはリセットされているものとする。
【0041】
管理者がスロットマシン1の設定値を確認する場合は、スロットマシン1のドアを開放してから、設定モード切替部26に設定キー27を差込んで回すことにより「遊技」モードから「設定」モードに切替える。
スロットマシン1の制御部20は、設定モード切替部26が「設定」モードに切替えられた状態では、クレジット数表示部19へ現在設定されている設定値を表示する。これにより、管理者は、スロットマシン1に設定されている設定値を確認することができるので、設定モード切替部26を「設定」モードから「遊技」モードに切替えてからスロットマシン1のドアを閉じる。
【0042】
スロットマシン1の制御部20は、設定モード切替部26が「設定」モードに切替えられたときは、遊技機設定開始信号を出力し、「遊技」モードに切替えられたときは、遊技機設定終了信号を出力する。
端末入力装置5は、スロットマシン1から遊技機設定開始信号を入力したときは、設定信号(レベル信号)を出力し、遊技機設定終了信号を入力したときは、設定信号(レベル信号)の出力を終了する。
【0043】
管理装置7は、端末入力装置5から設定信号を受信開始したときは(S8:YES)、タイマ作動中かを判断する(S9)。このとき、タイマは作動中ではないので(S9:NO)、設定確認フラグをセットし(S17)、設定信号の受信を終了したかを判断してから(S12)、ステップS1に移行する。そして、設定確認フラグがセットされた状態では(S16:YES)、設定信号の受信開始を判断するのに代えて、設定信号の受信を終了したかを判断するようになり(S12)、設定信号の受信を終了したときは(S12:YES)、設定確認フラグをリセットすると共に(S13)、設定変更フラグをリセットしてから(S14)、ステップS1に移行することにより上述した動作を繰返す。
【0044】
一方、管理者がスロットマシン1の設定値を変更する場合は、スロットマシン1のドアを開放し、電源スイッチ29をオフしてから、設定モード切替部26に設定キー27を差込み、「遊技」モードから「設定」モードに切替えた状態で電源スイッチ29をオンする。
スロットマシン1は、「設定」モードが設定された状態で電源スイッチ29がオンされたときは、「設定」モードであると判断し、現在の設定値をクレジット数表示部19に表示する。このとき、スロットマシン1は、電源スイッチ29がオンされたことを示す遊技機電源信号及び設定モードが設定されていることを示す遊技機設定開始信号を端末入力装置5へ出力する。
【0045】
端末入力装置5は、遊技機電源信号及び遊技機設定開始信号を入力したときは、電源信号(パルス信号)を出力してから、所定時間以内(例えば2秒以内)に設定信号(レベル信号)を出力する。
管理装置7は、図7に示すように電源信号を受信したときは(S5:YES)、設定確認フラグがセットされているかを判断する(S6)。このとき、設定確認フラグはリセットされているので(S6:NO)、タイマ(例えば2秒)の作動を開始すると共に(S7)、設定信号の受信を開始したかを判断してから(S8)、ステップS2に移行する。このとき、タイマが作動中であることから(S2:YES)、タイマがタイムアップしたか(S3)、設定信号の受信を開始したか(S8)を判断する。設定信号を受信開始したときは(S8:YES)、タイマが作動中かを判断する(S9)。設定信号の受信タイミングではタイマは作動中であるので(S9:YES)、タイマを停止すると共に(S10)、設定変更フラグをセットし(S11)、設定信号の受信が終了したかを判断してから(S12)、ステップS1に移行する。そして、設定変更フラグがセットされている状態では(S1:YES)、設定信号の受信が終了するかを判断する(S12)。
【0046】
管理者は、設定ボタン28を操作することによりクレジット数表示部19に表示されている設定値を予定の設定値に変更してから、スタートレバー16を操作することにより設定値を確定する。次に、電源をオフすると共に、設定モード切替部26を「設定」モードから「遊技」モードに切替えてから、電源をオンし、設定キー27を抜いてから、スロットマシン1のドアを閉じる。これにより、スロットマシン1は設定値が変更された状態で遊技可能状態となる。
【0047】
一方、管理装置7は、設定状態判定処理において設定するフラグの状態を監視しており、上述したように設定確認フラグ或いは設定値変更可能フラグをセットしたときは、設定状態履歴に新規のレコードを作成する。
図10は、管理装置7による設定状態履歴の一例を示している。この図10において、レコードNo.に対応して、「時刻」、「遊技機ID」、「種別」、「表示判定」、「状態時間」が設定されており、次のように定義されている。
【0048】
種別:判定した状態(変更=設定値変更可能状態、確認=設定変更確認状態)
表示判定:表示に反映させる状態(優先順位を変更>確認として、該当スロットマシン1について、「確認」と判定していても、その後に「変更」と判定すれば「変更」とし、「変更」を判定している場合は、「確認」を判定しても「変更」を維持する。この「表示判定」の内容は、後述するように管理装置7の表示を行う場合にどのような表示を行うかを特定するための項目である。)
状態時間:対応するフラグがセットされている時間
図10に示す例では、NO.3,4のレコードにおいては、0時21分に304番台が10秒、設定値変更可能状態となった後、0時22分に設定値確認状態に2秒間となったことから、304番台の「表示判定」は「変更」と判定する。また、NO.6,7のレコードにおいては、0:23分に316番台が2秒間、設定値確認状態となった後、設定値変更可能状態に5秒間なったことから、316番台の「表示判定」は「変更」と判定する。
【0049】
ところで、上述のようにスロットマシン1の設定値を変更した場合は、管理装置7において管理するスロットマシン1の設定値も同様に変更する必要がある。このように管理装置7の設定値を変更する場合は、管理装置7に対して遊技機設定値入力画面の表示を指示する。
【0050】
図11は、管理装置7の遊技機設定値入力画面の一例を示している。この図11において、遊技機設定値入力画面には、店舗名表示部42、設定値入力日表示部43(翌営業日を表示するようにしても良い)、入力表示部44、台番パネル(遊技機IDを特定するパネル)45、「登録」釦46、「前頁」釦47、「次頁」釦48、「戻る」釦49が表示される。「前頁」釦47、「次頁」釦48は、他の台番パネル45を表示するための釦で、例えば「次頁」釦48をクリックすると、台番パネル45には「400」〜「499」番台が表示される。また、「戻る」釦49は、設定値入力を終了し、他の画面(例えばメインメニュー等)を表示する操作釦である。
【0051】
台番パネル45では、縦軸を10台単位で、横軸を1台単位で表示している。図11では、「300」番から「399」番までを示す台番パネル45を一覧表示している。
台番パネル45には、各スロットマシン1の現在の設定値が表示されている。この設定値は、管理者が前回の入力操作で入力した設定値である。ここで、管理装置7は、遊技機設定値入力画面を表示する場合は、図10に示した表示状態履歴の「表示判定」の内容を該当する台番表示に反映させるようになっている。
【0052】
図11に示す例では、例えば「302」〜「304」番台は、図10に示すように設定値変更可能状態となったと判定されているから、「302」〜「304」番台を示す台番パネル45を、警告を示すために赤色表示(図11では右斜線で示す)とする。また、例えば「310」番台は設定値確認状態となったと判定されているから、「310」番台を示す台番パネル45を、注意を促すために黄色表示(図11では左斜線で示す)とする。
【0053】
設定値を入力する場合には、入力表示部44に遊技機IDを入力する。この場合、同一設定値の入力対象台が連続していない場合は、開始台番のみを入力し、連続している場合には、開始台番と終了台番とを入力してから、スロットマシン1に新規に設定した設定値を入力する。
【0054】
図11に示す例では、「302」〜「305」番台のスロットマシン1の設定値を「6」と入力する場合を示している。
入力表示部44での設定値の入力後、「登録」釦46をクリックすると、図12に示すような表示に切替わる。即ち、設定値が入力されたスロットマシン1のうち設定値変更可能状態と判定されたスロットマシン1(第1の入力済遊技機に相当)を示す台番パネル45については青色表示(図12では右斜線と左斜線の交差線で示す)となり、さらに「(入力前の設定値)→(入力後の設定値)」という表示となる。また、設定値が入力されたスロットマシン1のうち設定値変更可能状態と判定されなかった他のスロットマシン1(第2の入力済遊技機に相当)を示す台番パネル45については緑色表示する(図12では横線で示す)。この場合、青色表示された台番パネル45については問題ないが、緑色表示された台番パネル45については、間違ったスロットマシン1を示す台番パネル45に対して設定入力を行ったか、実際のスロットマシン1に対する設定変更を忘れたかの何れかであり、確認する必要がある。尚、入力表示部44の入力値はクリア表示される。
【0055】
図12に示す例では、305番台が緑色表示となっているので、305番台を示す台番パネル45に対して設定入力を間違っていた場合は、入力した設定値を元の設定である「1」に戻すように入力操作を行う。この場合、元の設定値へと戻すように入力操作が行われた場合には、入力前の表示色(着色無)へと戻す。また、実際の305番台のスロットマシン1に対する設定変更を忘れていた場合は、305番台のスロットマシン1に出向いて設定変更を行う。
【0056】
同様に、遊技機設定値入力画面には、設定値確認状態と判定されたスロットマシン1を示す台番パネル45が黄色表示されるので、管理者は、確認忘れがないかを容易に判断することができる。また、設定確認操作のみを行い設定変更操作を行っていなかった場合に、その旨を把握することもできる。
【0057】
以上のような操作を繰返すことにより、入力すべき全てのスロットマシン1を示す台番パネル45について設定値を入力すると共に、設定値の入力間違いがあったときは入力設定値を修正する。また、スロットマシン1に対する設定変更或いは設定確認を忘れていた台番を特定することができるので、そのようなスロットマシン1に対しては設定変更或いは設定確認を行う。
【0058】
このような実施例によれば、管理装置7において、スロットマシン1が設定値変更可能状態或いは設定値確認状態となったことを判定し、実際に設定値が変更されたり、設定値が確認されたスロットマシン1を示す台番パネル45の表示色を変更するようにしたので、確認すべきスロットマシン1を特定することが容易となる。従って、管理装置において設定値を単に入力するだけの構成のものと違って、スロットマシン1に対する設定変更を管理者が忘れていた場合であっても、管理装置7における設定値入力後、管理者がスロットマシン1の設定値を入力操作する際に、入力操作すべき台番、或いは設定変更を忘れていた台番を特定することができると共に、入力間違いを容易に発見して迅速に対処することができる。
【0059】
また、管理装置7において入力操作が行われていない台番パネル45は、「変更」表示を示す赤色表示となるので、スロットマシン1に対して間違った設定変更を行った場合にも、設定値を修正、或いは確認すべきスロットマシン1の把握が容易となる。
さらに、スロットマシン1に対する設定値変更に間違いがなければ、管理装置7における設定値の入力後は、設定値入力が必要となる台番パネル45は全て青色表示となるので、赤色表示のままの台番パネル45を確認することで、管理装置7における設定値の入力漏れを未然に防止することが可能となる。
【0060】
(変形例)
本発明は、上記実施例に限定されることなく、次のように変形または拡張できる。
設定状態履歴を作成せずに、図13に示すように遊技機毎に最終的な表示判定を履歴として作成するようにしてもよい。
【0061】
遊技機設定値入力画面において、上記実施例の台番パネル45のような表示方法とせずに、直接的に遊技機IDを表示するように構成しても良い。
遊技機設定値入力画面において、遊技機IDの入力方法として入力表示部に設定値のみを入力しておき、設定値を入力したい遊技機の台番パネル45をクリックすることで設定値を入力したり、台番パネル45に設定値を直接入力可能としたりするなど、設定値や台番の特定方法はどのような方法であっても良い。
【0062】
設定値情報の管理については、上記実施例以外の他の周知のどのような設定値管理に適用しても良い。例えば、遊技機毎の設定値変更履歴に適用する等、アウト、セーフ等の遊技に関わる情報に関わりなく設定値のみを管理する構成に適用しても良い。
設定値確認状態、或いは設定値変更可能状態の管理対象時間を営業終了時刻以降としたが、管理者が設定変更を行っている時間帯が含められれば、他のどのような構成としても良い。例えば管理者の操作により遊技機に対する設定変更を開始することを特定する等。
【0063】
電源信号と設定信号に基づき設定値確認状態と設定値変更可能状態とを判定し、遊技機設定値入力画面において区別して表示するようにしたが、電源信号に基づく判定をせずに、設定信号を受信した遊技機について表示を行う構成(赤色表示と黄色表示の区別をせずに同色とする構成)としても、十分な効果が期待できる。また、設定値変更可能状態と判定した遊技機のみを表示する構成(つまり赤色表示のみ)としても良い。更に、入力済の遊技機について青色表示或いは緑色表示何れか一方のみを表示するようにしても良いし、両者を区別せず同一色で表示しても良い。更には、青色表示或いは緑色表示を行わなくても良い。
【0064】
設定値変更可能状態である遊技機を特定するために台番パネル45を着色するように構成したが、他に状態を示すマークを表示するようにしても良い。また、遊技機設定値入力画面に設定値変更可能状態である遊技機を特定する表示を直接行うように構成したが、遊技機設定値入力画面が表示された場合に該当遊技機が特定可能であれば、例えば他の画面を開いてその画面により表示するように構成しても良い。
【0065】
設定値確認状態、或いは設定値変更可能状態である遊技機のみを抽出して遊技機設定値入力画面を構成するようにしても良い。この場合、遊技機に対する設定値の入力漏れがあった場合には、管理装置7において入力操作ができなくなるので、別途、図11に示すような全ての遊技機の遊技機設定値入力画面を表示する必要がある。
【0066】
遊技機に対する設定変更に漏れがあった遊技機(緑色表示)、或いは設定値変更可能状態となったにも関わらず、管理装置7において設定値入力を行わなかった遊技機(遊技機を間違えて設定変更を行ったと管理者が判断した遊技機、設定値入力後も赤色表示のまま)について、設定値変更可能状態となったか(遊技機に対して改めて設定変更を行ったか)を監視するように構成しても良い。この場合、設定値変更可能状態となっていない遊技機については設定変更を行う必要があるが、規則上、営業中に設定変更はできないので、営業開始時刻よりも前に設定値変更可能状態、或いは設定値確認状態となっていない遊技機を報知する。例えば開店時刻前に行われる開店処理(例えばデータクリアや日付更新処理等)に対応して表示したり、開店前の所定時刻(例えば開店1時間前)に音声アナウンスを行ったりする等。
【0067】
スロットマシン1の設定値変更可能状態、或いは設定値確認状態かの判定としては、何れか一方のみを判定するようにしても良い。
スロットマシン1の状態判定や設定値情報の記憶等を管理装置7で行うのに代えて、遊技機端末3、或いは中継装置4により行うようにしても良いし、複数の機器で行うようにしても良い。
【0068】
スロットマシン1から出力される上記(6)遊技機ドア開放信号、(7)遊技機ホッパー信号、(8)遊技機設定信号、(9)遊技機セレクト信号について、状態開始信号と終了信号として異なる信号としたが、開始、終了信号を同一の信号としても良い。
端末入力装置5が無い(遊技機からレベル信号を直接出力する)構成としても良い。
設定信号としては、設定値変更可能状態か設定値確認状態の何れかを特定可能な信号(例えば別信号)を採用するようにしても良い。
管理対象となる遊技機はスロットマシンに限らず、パチンコ等の他の遊技機としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の一実施例における全体構成を概略的に示す図
【図2】スロットマシン、端末入力装置、中継装置との接続関係を示す図
【図3】スロットマシンの正面図
【図4】スロットマシンの電気的構成を示す機能ブロック図
【図5】設定値に対応したビッグボーナス及びレギュラーボーナスの当選確率を示す図
【図6】遊技機端末の正面図
【図7】管理装置の設定状態判定処理を示すフローチャート
【図8】管理装置の遊技機毎稼動状況一覧を示す図
【図9】管理装置の設定値別集計を示す図
【図10】管理装置の設定状態履歴を示す図
【図11】管理装置の遊技機設定値入力画面を示す図
【図12】設定値入力した状態で示す図11相当図
【図13】本発明の変形例を示す図10相当図
【符号の説明】
【0070】
図面中、1はスロットマシン(遊技機)、5は端末入力装置、7は管理装置(受信手段、判定手段、管理手段、操作受付手段、表示手段、報知手段)、20は制御部(設定手段)、26は設定モード切替部、27は設定キー、28は設定ボタン(設定手段)、29は電源スイッチである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数段階の出玉率に対応する複数段階の設定値のうち何れか1つを設定する設定手段を備え、所定の操作に応じて設定値を変更可能な状態である設定値変更可能状態、及び設定値を報知する状態である設定値確認状態となる遊技機を管理対象とした遊技場用管理システムであって、
前記遊技機側から送信され、前記遊技機が前記設定値変更可能状態である場合、及び/或いは前記設定値確認状態である場合に送信される設定信号を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記設定信号に基づき、前記遊技機毎に前記設定値変更可能状態、或いは前記設定値確認状態となったかを判定する判定手段と、
前記遊技機毎に設定された設定値の入力操作を受付ける操作受付手段と、
前記操作受付手段が設定値の入力操作を受付けるときに、所定の入力操作画面を表示する表示手段と、
前記操作受付手段が受付けた入力操作に基づいて前記設定手段が設定した設定値を前記遊技機毎に特定し、前記遊技機毎の設定値情報を管理する管理手段とを備え、
前記表示手段は、前記入力操作画面を表示する場合に、前記判定手段により前記設定値変更可能状態、或いは前記設定値確認状態になったと判定された前記遊技機を示す表示を特定可能に表示することを特徴とする記載の遊技場用管理システム。
【請求項2】
前記受信手段は、前記遊技機の電源がオンとなった場合に前記遊技機側から送信される電源信号についても受信可能に構成され、
前記判定手段は、前記受信手段が前記電源信号を受信してから所定時間以内に前記設定信号を受信した場合、或いは前記設定信号の受信中に前記電源信号を受信した場合に、当該遊技機が設定値変更可能状態になったと判定することを特徴とする請求項1記載の遊技場用管理システム。
【請求項3】
前記判定手段は、前記操作受付手段により前記設定値の入力操作を受付けた遊技機のうち前記設定値変更可能状態と判定した遊技機を第1の入力済遊技機として判定する一方、他の遊技機を第2の入力済遊技機として判定し、
前記表示手段は、前記入力操作画面を表示する場合に、前記判定手段により前記第1の入力済遊技機として判定された前記遊技機を示す表示、及び前記第2の入力済遊技機として判定された前記遊技機を示す表示の内、少なくとも一方を特定可能に表示することを特徴とする請求項2記載の遊技場用管理システム。
【請求項4】
遊技場の営業が開始されるよりも前において所定条件が成立した場合に特定の遊技機を報知する報知手段を備え、
前記報知手段は、前記判定手段により前記第2の入力済遊技機であると判定された遊技機、或いは前記判定手段により前記設定値変更可能状態と判定された遊技機であって前記第1の入力済遊技機と判定されなかった遊技機について、前記表示手段による前記入力画面の表示があってから前記所定条件が成立するまでに前記判定手段により前記設定値変更可能状態、或いは前記設定値確認状態になったと判定されなかった遊技機を前記特定の遊技機として報知することを特徴とする請求項3記載の遊技場用管理システム。
【請求項1】
複数段階の出玉率に対応する複数段階の設定値のうち何れか1つを設定する設定手段を備え、所定の操作に応じて設定値を変更可能な状態である設定値変更可能状態、及び設定値を報知する状態である設定値確認状態となる遊技機を管理対象とした遊技場用管理システムであって、
前記遊技機側から送信され、前記遊技機が前記設定値変更可能状態である場合、及び/或いは前記設定値確認状態である場合に送信される設定信号を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記設定信号に基づき、前記遊技機毎に前記設定値変更可能状態、或いは前記設定値確認状態となったかを判定する判定手段と、
前記遊技機毎に設定された設定値の入力操作を受付ける操作受付手段と、
前記操作受付手段が設定値の入力操作を受付けるときに、所定の入力操作画面を表示する表示手段と、
前記操作受付手段が受付けた入力操作に基づいて前記設定手段が設定した設定値を前記遊技機毎に特定し、前記遊技機毎の設定値情報を管理する管理手段とを備え、
前記表示手段は、前記入力操作画面を表示する場合に、前記判定手段により前記設定値変更可能状態、或いは前記設定値確認状態になったと判定された前記遊技機を示す表示を特定可能に表示することを特徴とする記載の遊技場用管理システム。
【請求項2】
前記受信手段は、前記遊技機の電源がオンとなった場合に前記遊技機側から送信される電源信号についても受信可能に構成され、
前記判定手段は、前記受信手段が前記電源信号を受信してから所定時間以内に前記設定信号を受信した場合、或いは前記設定信号の受信中に前記電源信号を受信した場合に、当該遊技機が設定値変更可能状態になったと判定することを特徴とする請求項1記載の遊技場用管理システム。
【請求項3】
前記判定手段は、前記操作受付手段により前記設定値の入力操作を受付けた遊技機のうち前記設定値変更可能状態と判定した遊技機を第1の入力済遊技機として判定する一方、他の遊技機を第2の入力済遊技機として判定し、
前記表示手段は、前記入力操作画面を表示する場合に、前記判定手段により前記第1の入力済遊技機として判定された前記遊技機を示す表示、及び前記第2の入力済遊技機として判定された前記遊技機を示す表示の内、少なくとも一方を特定可能に表示することを特徴とする請求項2記載の遊技場用管理システム。
【請求項4】
遊技場の営業が開始されるよりも前において所定条件が成立した場合に特定の遊技機を報知する報知手段を備え、
前記報知手段は、前記判定手段により前記第2の入力済遊技機であると判定された遊技機、或いは前記判定手段により前記設定値変更可能状態と判定された遊技機であって前記第1の入力済遊技機と判定されなかった遊技機について、前記表示手段による前記入力画面の表示があってから前記所定条件が成立するまでに前記判定手段により前記設定値変更可能状態、或いは前記設定値確認状態になったと判定されなかった遊技機を前記特定の遊技機として報知することを特徴とする請求項3記載の遊技場用管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−278936(P2008−278936A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−123395(P2007−123395)
【出願日】平成19年5月8日(2007.5.8)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月8日(2007.5.8)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】
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