説明

遊技機

【課題】いわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為を防止することができるとともに、仮に、いわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為が行われた場合であっても、当該不正行為が行われたことを早期に発見することができる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機は、遊技の設定の変更を行うための設定変更操作部70と、所定のにおいの強度を検出するにおい強度検出部39と、遊技機を制御する制御装置20と、を備え、制御装置20は、設定変更操作部70の操作に基づいて遊技の設定を変更する設定変更手段120と、所定のにおいについて、におい強度検出部39により所定強度以上の強度が検出された場合に、遊技の設定の変更を許可する設定変更許可手段130と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、更に詳しくは、所定のにおいについて、所定強度以上の強度が検出された場合に、遊技の設定の変更を許可する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、人々に娯楽を提供する遊技機として、スロットマシンやパチンコ機等が利用されている。
このうち、スロットマシンには、周囲に複数の図柄が付された複数の回転リールと、全ての回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、各回転リールに対応して設けられ、かつ各回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、が備えられている。そして、このようなスロットマシンでは、所定枚数の遊技メダルがベットされることで、遊技が開始可能となり、スタートスイッチの操作を契機に、全ての回転リールが回転を開始するとともに、複数の当選役のいずれかに当選かまたはハズレかの抽選が行われる。そして、ストップスイッチの操作を契機に、前記抽選の結果に応じた回転リールの停止制御が行われ、全ての回転リールの回転が停止した際に、当選役に係る図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に揃うと、当該当選役の入賞となり遊技メダルの払い出し等が行われる。
【0003】
また、スロットマシンには、当選役に当選する確率が異なる複数段階の設定が設けられており、当該設定を変更することで、遊技メダルの想定払い出し枚数、いわゆる出玉率を調整することができるものとなっている。具体的には、たとえば、設定値1から設定値6までの設定が設けられており、設定値1に比較して設定値6の方が、所定の当選役に当選する確率が高く設定されている。すなわち、遊技者にとってみれば、設定値が高い方が多くの遊技メダルを得ることができるものとなっている。
ここで、スロットマシンの遊技の設定、すなわち設定値を変更する従来の操作について説明する。なお、設定値の変更に係る操作は、電源ユニットに設けられた、設定キースイッチ、電源スイッチおよび設定変更スイッチならびにスタートスイッチを用いて行っていた。
【0004】
具体的には、先ず、スロットマシンの前扉を開き、設定キースイッチに設けられた鍵穴に設定キーを挿入して設定キースイッチをONにした状態で、電源スイッチをONにする。これによりスロットマシンが、設定値を変更することが可能な設定変更モードとなる。この状態において、設定変更スイッチを操作することで、設定値が変更される。そして、スタートスイッチを操作することで、変更された設定値が確定する。その後、設定キースイッチをOFFにして、設定キーを抜きとることで、設定値の変更に係る操作が終了する。
このような遊技の設定の変更に係る操作は、通常、遊技店の管理者等が、遊技店の開店前や、閉店後等に行うものであるが、遊技中に不正に遊技の設定を変更する操作を行う、いわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為が問題となっていた。
【0005】
このような問題に対する対策として、前扉が開くことを条件に遊技の設定の変更を許可する遊技機(特許文献1参照)、設定変更スイッチの操作のタイミングを指示する指示表示装置を設け、操作のタイミングが、指示と合致しない場合には、当該操作を無効にする遊技機(特許文献2参照)、一定の騒音以下であることを条件に遊技の設定の変更を許可する遊技機(特許文献3参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−135843号公報
【特許文献2】特開2006−141749号公報
【特許文献3】特開2007−236830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述の特許文献1から特許文献3に示す発明では、いわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為を防止するのに、十分ではなかった。
ところで、遊技店等にとっては、いわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為を未然に防止することができれば、それが一番良いが、いわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為が行われた場合に、当該不正行為が行われたことを早期に発見し、損害を最小限に抑えることも重要である。この点、すなわちいわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為が行われたことを早期に発見し、損害を最小限に抑えるという点についても、上述の特許文献1から特許文献3に示す発明は、十分ではなかった。
【0008】
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。すなわち、いわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為を防止することができるとともに、仮に、いわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為が行われた場合であっても、当該不正行為が行われたことを早期に発見することができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
各請求項に記載された発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、遊技媒体を投入して遊技を行い、入賞により遊技媒体を払い出す遊技機であって、遊技の設定の変更を行うための設定変更操作部70と、所定のにおいの強度を検出するにおい強度検出部39と、遊技機を制御する制御装置20と、を備え、制御装置20は、設定変更操作部70の操作に基づいて遊技の設定を変更する設定変更手段120と、所定のにおいについて、におい強度検出部39により所定強度以上の強度が検出された場合に、遊技の設定の変更を許可する設定変更許可手段130と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
ここで、「遊技の設定」とは、たとえば、予め定められた6段階の設定値に応じて当選役の当選確率が異なるように設定されているスロットマシンSにおいては、当該設定値のことである。すなわち、「遊技の設定の変更」とは、たとえば、スロットマシンSにおいては、設定値の変更のことである。
また、「所定のにおい」は、バラの香り等の芳香や、アンモニア臭等の刺激臭(悪臭)など、特に限定されるものではないが、遊技店における通常の環境において存在しないようなにおいであることが望ましい。
また、「所定強度以上の強度」は、遊技店における通常の環境において、人間が容易に察知できる程度以上の強さである。たとえば、6段階臭気強度表示法においては、「4」以上の臭気強度である。なお、6段階臭気強度表示法とは、においの強さを数値化したものであり、以下のように定められている。また、においの強さは、においを構成するガス状の化学物質の成分濃度によって決定され、その成分濃度が高いほど臭気強度は高くなる。
【0011】
「6段階臭気強度表示法」:0…無臭、1…やっと感知できるにおい、2…何のにおいかが分かる弱いにおい、3…楽に感知できるにおい、4…強いにおい、5…強烈なにおい
(請求項2)
(特徴点)
請求項2記載の発明は、遊技媒体を投入して遊技を行い、入賞により遊技媒体を払い出す遊技機であって、遊技の設定の変更を行うための設定変更操作部70と、予め定められた複数種類のにおいの強度を個々に検出するにおい強度検出部39と、におい強度検出部39が検出可能な予め定められた複数種類のにおいのいずれか一つを、遊技の設定の変更に係る特定のにおいとして設定するためのにおい設定操作部72と、遊技機を制御する制御装置20と、を備え、制御装置20は、設定変更操作部70の操作に基づいて遊技の設定を変更する設定変更手段120と、におい設定操作部72により設定された特定のにおいについて、におい強度検出部39により所定強度以上の強度が検出された場合に、遊技の設定の変更を許可する設定変更許可手段130と、を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、遊技の設定を変更する場合に、所定のにおいについて、におい強度検出部により所定強度以上の強度が検出されなければ、遊技の設定の変更が許可されない。すなわち、所定強度以上の所定のにおいを用いなければ、遊技の設定を変更することができない。これにより、いわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為を防止することができる。
また、本発明は、遊技の設定を変更した場合には、遊技機の周囲に、強いにおいが生じる。したがって、たとえば、遊技店の営業時間中にいわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為が行われた場合には、遊技店の店員等が遊技の設定の変更に係る所定のにおいの存在を容易に察知することができ、当該不正行為が行われたことを早期に発見することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施の形態であって、スロットマシンを示す外観正面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態であって、スロットマシンの前扉を開いた状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態であって、電源ユニットを示す正面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態であって、スロットマシンの入力、制御及び出力を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態であって、スロットマシンの設定変更処理の概略を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態であって、電源ユニットを示す正面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態であって、スロットマシンの設定変更処理の概略を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(スロットマシンS)
本実施の形態に係る遊技機は、スロットマシンSであって、遊技媒体として、遊技メダルを使用するものである。なお、「前面」とは、図1において、遊技者が、スロットマシンSの正面にスロットマシンSの方に顔を向けて座って、あるいは、立っているような場合における遊技者が向き合う面をいう。
スロットマシンSは、図1および図2に示すように、正面側に開口する箱状の筐体11と、筐体11の正面開口を閉塞可能かつ開閉自在とする前扉14と、を備える。
(筐体11)
筐体11は、図2に示すように、底板26、左右の側板である左側板27および右側板28、天板25ならびに背板(図示せず)からなる正面側に開口する箱状に形成されている。また、筐体11の高さ方向略中央には、左側板27と右側板28との間に水平に中板29が設けられている。
【0015】
そして、中板29の上面には、周囲に複数の図柄61が付された三個の回転リール40を備えるリールユニット60が設けられている。また、リールユニット60の上方には、基板ユニットが設けられており、当該基板ユニットは、主としてスロットマシンSの遊技を制御する遊技制御装置21として機能する。
また、底板26の上面には、各部品に電力を供給する電源装置を内蔵した電源ユニット33、遊技メダルを貯留するとともに、貯留した遊技メダルを払い出すホッパーユニット65、ホッパーユニット65から溢れる遊技メダルを貯留するオーバーフロータンク34が設置されている。
【0016】
また、電源ユニット33の前面には、図3に示すように、遊技の設定の変更を行うための設定変更操作部70、エラーを解除するためのリセットスイッチ38が設けられている。また、電源ユニット33の上部には、図2および図3に示すように、所定のにおいの強度を検出するにおい強度検出部39が設置されている。
なお、設定変更操作部70およびにおい強度検出部39については、後述する。
(前扉14)
前扉14の中央部から上部には、図1に示すように、遊技者側に向かって臨む表示窓12が形成されている。そして、表示窓12の略中央には、三個の回転リール40の図柄61(いわゆる停止図柄)を見ることができる図柄表示窓13が形成されている。また、表示窓12の周囲縁には、報知等を行う5個の報知ランプ68が配置されている。また、図柄表示窓13の上方には、画像や文字列等を表示することでスロットマシンSの演出を行うための表示装置69が配置されており、図柄表示窓13の下方には、数字を表示する数字表示部71としての7セグメント表示器が配置されている。
【0017】
また、図柄表示窓13には、特に図示しないが、横方向に三本、左右の対角線上の斜め方向に二本の合計五本の入賞ラインが形成されている。この入賞ラインは、ベットされた遊技メダルの枚数に応じて入賞が有効になるとなるものである。なお、有効となった入賞ラインを、以下、有効入賞ラインと称する。
また、前扉14の中央部には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口18、予め投入されることによりスロットマシンSの内部に貯留された貯留メダル数を減じて遊技メダルの投入に代えるためのベットスイッチ16、予め投入されて貯留されている遊技メダルを払い出すための精算スイッチ17、全ての回転リール40の回転を開始させるためのスタートスイッチ30、各回転リール40に対応して設けられ、かつ各回転リール40の回転を停止させるための三個のストップスイッチ50が設けられている。
【0018】
そして、前扉14の下部には、入賞した場合に、賞品としての遊技メダルを払い出すための払い出し口31が形成されている。また、払い出し口31の下方には、払い出し口31から払い出された遊技メダルを貯留するものであって、上方に向かって開口する皿状の払い出し皿32が形成されている。
また、前扉14の裏面上部には、図2に示すように、基板ユニットが設けられており、当該基板ユニットは、主としてスロットマシンSの演出を制御する演出制御装置22として機能する。また、前扉14の裏面であって、メダル投入口18に対応する位置には、メダル投入口18から投入された遊技メダルを誘導しながら遊技メダルの正偽を判断するためのメダルセレクタ15が設けられている。
【0019】
また、前扉14の裏面下部の左右には、種々の音を出力するスピーカ67が設けられている。
(設定変更操作部70)
設定変更操作部70は、遊技の設定の変更を行うためのものである。設定変更操作部70は、電源スイッチ35、設定キースイッチ36、設定変更スイッチ37および設定変更確定スイッチ(スタートスイッチ30)から構成される。
ここで、本実施の形態におけるスロットマシンSの遊技の設定としては、当選役に当選する確率が異なる設定値1から設定値6までの6段階の設定が設けられており、当該設定値を変更することで、遊技メダルの想定払い出し枚数、いわゆる出玉率を調整することができるものとなっている。具体的には、設定値が1から6へと大きくなるのに合わせて、所定の当選役に当選する確率が高く設定されている。
(電源スイッチ35)
電源スイッチ35は、スロットマシンSの主電源を入れるためのものであり、図3に示すように、電源ユニット33の前面に設けられている。そして、設定キースイッチ36をONにした後、電源スイッチ35をONにすることで、遊技の設定、すなわち設定値を変更することができるものとなっている。
(設定キースイッチ36)
設定キースイッチ36は、スロットマシンSを、遊技の設定、すなわち設定値を変更することが可能な設定変更モードとするためのものであり、設定キースイッチ36に設けられた鍵穴に設定キーを挿入して回転させることでON/OFFの切り替えができるものとなっている。また、設定キースイッチ36は、図3に示すように、電源ユニット33の前面に設けられている。
【0020】
具体的には、設定キースイッチ36をONにした状態で、電源スイッチ35をONにすることで、スロットマシンSが遊技を行うことが可能な遊技モードから設定変更モードに切り替わるものとなっている。
また、後述する設定変更確定スイッチ(スタートスイッチ30)により変更された設定値が確定した後に、設定キースイッチ36をOFFにすることで、スロットマシンSが、設定変更モードから遊技モードに切り替わり、設定値の変更に関する処理が終了するものとなっている。なお、スロットマシンSが設定変更モードの場合においては、遊技を行うことができないものとなっている。
(設定変更スイッチ37)
設定変更スイッチ37は、遊技の設定、すなわち設定値を変更するためのものであり、押しボタン式のスイッチにより構成され、当該スイッチを押下する毎に設定値が変更されるように形成されている。また、設定変更スイッチ37は、図3に示すように、電源ユニット33の前面に設けられている。
【0021】
具体的には、スロットマシンSが設定変更モードの場合において、設定変更スイッチ37を押下することで、設定値が、順次インクリメントされて変更される。なお、スロットマシンSが設定変更モードの場合において、変更された設定値は、前扉14に設けられた数字表示部71に表示される。
(設定変更確定スイッチ(スタートスイッチ30))
スタートスイッチ30は、スロットマシンSが遊技モードの場合においては、全ての回転リール40の回転を開始させるためのスイッチとして機能するものであるが、スロットマシンSが設定変更モードの場合においては、設定変更スイッチ37により変更された設定値を確定させるための設定変更確定スイッチとして機能する。具体的には、スロットマシンSが設定変更モードの場合において、設定変更スイッチ37の操作後、スタートスイッチ30を押下することで、変更された設定値が確定する。なお、スロットマシンSが設定変更モードの場合において、設定変更スイッチ37を操作することなく、スタートスイッチ30を押下した場合にも、設定値は確定する。
(におい強度検出部39)
におい強度検出部39は、所定のにおいの強度を検出するものであり、公知のにおいセンサー等により構成される。また、本実施の形態において、所定のにおいは、バラの香りに設定されている。すなわち、本実施の形態において、におい強度検出部39は、バラの香りの強度を検出するように形成されている。
【0022】
具体的には、におい強度検出部39は、バラの香りについて、所定強度以上の強度を検出すると、信号を出力するように形成されている。なお、本実施の形態において、所定強度は、通常の遊技店の環境において、人間が容易に察知できる程度の強さである。たとえば、6段階臭気強度表示法においては、「4」の臭気強度である。
(制御装置20)
制御装置20は、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、各種制御を行うものである。制御装置20は、図4に示すように、遊技制御装置21および演出制御装置22を備える。また、遊技制御装置21および演出制御装置22には、それぞれ一個ずつCPUが配置されているが、特にこれに限定されるものではなく、遊技制御装置21および演出制御装置22を一個のCPUで制御しても良く、あるいは、二個以上のCPUで制御するようにしても良い。また、CPU、ROM、RAMおよびI/O等は一体化されてワンチップを構成しても良い。
(遊技制御装置21・演出制御装置22)
遊技制御装置21は、図4に示すように、遊技制御手段100、当選抽選手段110、設定変更手段120および設定変更許可手段130として機能する。
【0023】
また、遊技制御装置21は、その内部データの信頼性を担保すべく、遊技制御装置21と演出制御装置22との間での信号のやりとりは、一方通行となるように設定されている。すなわち、遊技制御装置21から演出制御装置22に向かってのみ信号が出力され、演出制御装置22から遊技制御装置21に向かっていかなる信号も出力されないように設定されている。これにより、当選確率等の抽選に関するデータを有する遊技制御装置21のデータ保護を容易なものにすることができる。
また、演出制御装置22は、図4に示すように、演出データ記憶手段140および演出制御手段150として機能する。なお、遊技制御装置21および演出制御装置22は、上記した手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいても良い。
【0024】
そして、制御装置20の入力側には、主として制御装置20に信号を送る入力手段が配置され、制御装置20の出力側には、主として制御装置20からの信号が送り込まれる出力手段が配置されている。
(入力手段・出力手段)
制御装置20の入力側には、図4に示すように、メダルセレクタ15、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50、電源スイッチ35、設定キースイッチ36、設定変更スイッチ37およびにおい強度検出部39が接続されている。
一方、制御装置20の出力側には、図4に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65、数字表示部71および演出装置66(スピーカ67、報知ランプ68および表示装置69)が接続されている。なお、入力手段および出力手段としては、上記した各パーツに限定されるものではない。
(遊技制御手段100)
遊技制御手段100は、スロットマシンSの遊技モードにおいて行われる遊技を制御するものである。具体的には、遊技制御手段100は、スタートスイッチ30の操作を契機に全ての回転リール40の回転を開始させる、ストップスイッチ50の操作を契機に対応する回転リール40の回転を停止させる、全ての回転リール40の回転が停止したことを契機にいずれかの当選役に入賞したか否かの判定を行う、および所定の当選役に入賞した場合等にホッパーユニット65を作動させて遊技メダルを払い出すなどの遊技に関する制御を行う。
【0025】
また、遊技制御手段100が行わせる遊技としては、通常に行われる遊技である通常遊技と、通常遊技よりも遊技者にとって有利な遊技であるとともに、465枚を超える遊技メダルの払い出しにより終了するビッグボーナスゲーム(以下、BBゲームという)と、通常遊技よりも遊技者にとって有利な遊技であるとともに、8回の入賞または12回の遊技により終了するレギュラーボーナスゲーム(以下、RBゲームという)と、が設定されている。なお、遊技制御手段100が行わせる遊技としては、これに限定されるものではない。
そして、遊技制御手段100が行わせる遊技(通常遊技、BBゲームおよびRBゲーム)は、3枚の遊技メダルがベットされることで、遊技が開始可能となり、後述する当選抽選手段110により所定の当選役に当選し、当該当選役を構成する図柄61の組み合わせが有効入賞ライン上に揃うことにより入賞となり、あるいは、当該当選役を構成する図柄61の組み合わせが有効入賞ライン上に揃わないことにより外れとなって1回の遊技が終了するように設定されている。
【0026】
ここで、当選役とは、図柄61の組み合わせにより構成されるものであって、予め定めらたものである。本実施の形態では、当選役として、入賞により所定枚数の遊技メダルが払い出される小役(スイカ役、ベル役およびチェリー役)と、入賞すると遊技メダルの払い出しはないが遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行える再遊技役と、入賞によりBBゲームに移行するBB役と、入賞によりRBゲームに移行するRB役と、を備えている。
(当選抽選手段110)
当選抽選手段110は、スタートスイッチ30の操作を契機に複数の当選役のいずれかに当選かまたはハズレかの抽選を行うとともに、この抽選の結果、所定の当選役に当選した場合には、当該当選役に対応する当選フラグを成立させるものである。具体的には、当選抽選手段110は、図4に示すように、当選乱数発生手段111、当選乱数抽出手段112、当選判定テーブル記憶手段113、当選判定テーブル選択手段114、当選判定手段115および当選フラグ設定手段116を備える。なお、当選抽選手段110としては、上記した各手段に限定されるものではない。
【0027】
当選乱数発生手段111は、抽選用の乱数を所定の領域内(十進数で0〜65535)で発生させるものである。また、当選乱数抽出手段112は、スタートスイッチ30の操作を契機に、当選乱数発生手段111が発生する乱数を、抽出するものである。
(当選判定テーブル記憶手段113)
当選判定テーブル記憶手段113は、複数の当選判定テーブルを予め記憶するものである。当選判定テーブルは、当選乱数発生手段111が発生させる各乱数について、いずれかの当選役に当選かまたはハズレかを割り振ったテーブルである。
具体的には、当選判定テーブル記憶手段113には、1から6までの各々の設定値毎に、通常遊技用、BB用およびRB用の当選判定テーブルが設けられている。たとえば、通常遊技用の当選判定テーブルには、「スイカ当選」、「ベル当選」、「チェリー当選」、「再遊技当選」、「BB当選」、「RB当選」および「ハズレ」の領域が割り振られている。
【0028】
また、1から6までの各々の設定値毎の通常遊技用の当選判定テーブルは、設定値が1から6へと大きくなるのに合わせて、「BB当選」および「RB当選」の領域が大きくなるとともに、「ハズレ」の領域が小さくなるように、各領域が割り振られている。すなわち、設定値6の通常遊技用の当選判定テーブルは、設定値1の通常遊技用の当選判定テーブルに比較して、「BB当選」および「RB当選」の領域が大きくなっている。
(当選判定テーブル選択手段114)
当選判定テーブル選択手段114は、当選判定テーブル記憶手段113から所定の当選判定テーブルを選択するものである。具体的には、当選判定テーブル選択手段114は、当選乱数抽出手段112により乱数が抽出されたことを契機に、遊技の状態に応じて当選判定テーブルを選択する。たとえば、当選判定テーブル選択手段114は、通常遊技中においては、通常遊技用の当選判定テーブルを選択する。
【0029】
また、当選判定テーブル選択手段114は、スロットマシンSが設定変更モードの場合において、後述する設定値確定手段123により変更された設定値が確定したときに、当該確定した設定値に対応する当選判定テーブルを選択する。具体的には、変更された設定値が確定した場合に、当選判定テーブル選択手段114は、確定した設定値に対応する、通常遊技用、BB用およびRB用の当選判定テーブルを選択する。
また、当選判定手段115は、当選乱数抽出手段112が抽出した乱数と、当選判定テーブル選択手段114が選択した当選判定テーブルとを対比し、複数の当選役のいずれかに当選かまたはハズレかを決定するものである。また、当選フラグ設定手段116は、当選判定手段115によりいずれかの当選役の当選が決定されたときに、この当選役に応じた当選フラグを設定するものである。当選フラグとは、当選抽選手段110による抽選の結果を、記憶しておくものである。
(設定変更手段120)
設定変更手段120は、設定変更操作部70の操作に基づいて遊技の設定を変更するものである。具体的には、設定変更手段120は、図4に示すように、モード切り替え手段121、設定値変更手段122および設定値確定手段123を備える。なお、設定変更手段120としては、上記した各手段に限定されるものではない。
(モード切り替え手段121)
モード切り替え手段121は、設定キースイッチ36の操作に基づいて、スロットマシンSのモードを切り替えるものである。具体的には、モード切り替え手段121は、設定キースイッチ36がONとなっている状態で、電源スイッチ35がONとなった場合に、スロットマシンSを遊技モードから設定変更モードに切り替える。
【0030】
また、モード切り替え手段121は、スロットマシンSが設定変更モードの場合に、設定キースイッチ36がOFFとなったときに、スロットマシンSを設定変更モードから遊技モードに切り替える。
(設定値変更手段122)
設定値変更手段122は、設定変更スイッチ37の操作に基づいて、スロットマシンSの設定値を変更するものである。具体的には、設定変更スイッチ37からの出力信号を受信する毎に、1から6までの設定値を順次インクリメントさせて変更する。たとえば、設定値変更手段122は、設定値の変更が行われる前の設定値が「4」であった場合には、設定変更スイッチ37からの出力信号を受信する毎に、「5」「6」と設定値を変更し、「6」の次には、「1」に変更する。
【0031】
また、設定値変更手段122は、設定値を変更した場合には、変更した設定値を示す数字を、数字表示部71に表示させる。
なお、設定値変更手段122は、後述する設定変更許可手段130により設定値の変更が許可されていない場合には、作動しないよう設定されている。
(設定値確定手段123)
設定値確定手段123は、スタートスイッチ30の操作に基づいて、設定値を確定するものである。具体的には、設定値確定手段123は、スロットマシンSが設定変更モードの場合において、スタートスイッチ30からの出力信号を受信したときに、設定値変更手段122により変更された設定値を確定するとともに、その確定した設定値を記憶する。また、設定値確定手段123は、スロットマシンSが設定変更モードの場合において、設定値変更手段122により設定値が変更されることなく、スタートスイッチ30からの出力信号を受信したときにも、設定値を確定するとともに、その確定した設定値を記憶する。
【0032】
そして、設定値確定手段123は、確定した設定値に関するデータを当選判定テーブル選択手段114に送信する。
(設定変更許可手段130)
設定変更許可手段130は、所定のにおいについて、におい強度検出部39により所定強度以上の強度が検出された場合に、遊技の設定、すなわち設定値の変更を許可するものである。具体的には、設定変更許可手段130は、図4に示すように、におい強度判断手段131および設定値変更許可手段132を備える。なお、設定変更許可手段130としては、上記した各手段に限定されるものではない。
(におい強度判断手段131)
におい強度判断手段131は、におい強度検出部39により検出された所定のにおいの強度が所定強度以上であるか否かを判断するものである。具体的には、におい強度判断手段131は、におい強度検出部39からの出力信号に基づいて、所定のにおい(バラの香り)の強度が所定強度以上であるか否かを判断する。たとえば、におい強度判断手段131は、におい強度検出部39からの出力信号を受信した場合に、所定のにおい(バラの香り)の強度が所定強度以上であると判断する。
(設定値変更許可手段132)
設定値変更許可手段132は、におい強度判断手段131により所定のにおいの強度が所定強度以上であると判断された場合に、設定値の変更を許可するものである。
【0033】
具体的には、設定値変更許可手段132は、スロットマシンSが設定変更モードの場合において、におい強度判断手段131により所定のにおい(バラの香り)の強度が所定強度以上であると判断されたときに、数字表示部71に現在の設定値を示す数字を表示させるとともに、設定変更スイッチ37の操作を有効なものとして取り扱う。換言すれば、設定値変更許可手段132は、スロットマシンSが設定変更モードの場合において、におい強度判断手段131により所定のにおい(バラの香り)の強度が所定強度以上でないと判断されたときには、数字表示部71に現在の設定値を示す数字を表示させないとともに、設定変更スイッチ37からの出力信号を無効なものとして取り扱う。
(演出データ記憶手段140)
演出データ記憶手段140は、スピーカ67、報知ランプ68および表示装置69からなる演出装置66の演出データを記憶するものである。具体的には、たとえば、演出データ記憶手段140には、BB役の入賞時等に、スピーカ67から発生させるサウンドや、報知ランプ68の点灯、点滅の時間や順序等のデータや、表示装置69に表示する図柄模様および文字列のデータが記憶されている。また、たとえば、演出データ記憶手段140には、スロットマシンSが設定変更モードの場合に、スピーカ67から発生させるサウンドや、報知ランプ68の点灯、点滅の時間や順序等のデータや、表示装置69に表示する文字列のデータが記憶されている。
(演出制御手段150)
演出制御手段150は、遊技制御装置21からの制御信号に基づいて演出データ記憶手段140の各演出データを演出装置66に出力し、かかる演出装置66の作動を制御するものである。具体的には、たとえば、演出制御手段150は、BB役の入賞時等に、演出データ記憶手段140の演出データに基づいて、報知ランプ68を点灯や点滅させたり、スピーカ67から所定の電子音を発生させたり、表示装置69に所定の図柄模様および文字列を点灯表示させる。また、たとえば、演出制御手段150は、スロットマシンSが設定変更モードの場合に、演出データ記憶手段140の演出データに基づいて、報知ランプ68を点灯や点滅させたり、スピーカ67から所定の電子音を発生させたり、表示装置69に「設定変更中」等の文字列を表示させる。
(スロットマシンSの動作)
次に、上記構成を備えたスロットマシンSの設定値を変更する設定変更処理の概略について、図5に示したフローチャートを用いて説明する。
【0034】
ステップ100において、電源スイッチ35が操作されることにより、電源スイッチ35がONになる。そして、次のステップ101に進む。
ステップ101において、設定キースイッチ36がONであるか否かが判定される。ここで、設定キースイッチ36がONであると判定された場合、ステップ102に進む。一方、設定キースイッチ36がONでないと判定された場合、ステップ110に進む。
ステップ102において、モード切り替え手段121によりスロットマシンSが遊技モードから設定変更モードに切り替わる。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、におい強度検出部39により所定のにおい(バラの香り)の強度が検出される。そして、次のステップ104に進む。
【0035】
ステップ104において、におい強度判断手段131により所定のにおい(バラの香り)の強度が所定強度以上であるか否かが判定される。ここで、所定のにおい(バラの香り)の強度が所定強度以上であると判定された場合、ステップ105に進む。一方、所定のにおい(バラの香り)の強度が所定強度以上でないと判定された場合、ステップ111に進む。
ステップ105において、設定値変更許可手段132により数字表示部71に現在の設定値を示す数字が表示されるとともに、設定変更スイッチ37の操作が有効なものとして取り扱われる。そして、次のステップ106に進む。
【0036】
ステップ106において、設定変更スイッチ37が操作される、あるいは設定変更スイッチ37が操作されないことにより、設定値が選択される。そして、次のステップ107に進む。
ステップ107において、スタートスイッチ30(設定変更確定スイッチ)が操作されることにより、スタートスイッチ30がONになる。そして、次のステップ108に進む。
ステップ108において、設定値確定手段123により設定値が確定される。そして、次のステップ109に進む。
ステップ109において、設定キースイッチ36が操作されることにより、設定キースイッチ36がOFFになる。そして、次のステップ110に進む。
【0037】
ステップ110において、モード切り替え手段121によりスロットマシンSが設定変更モードから遊技モードに切り替わる。なお、スロットマシンSが設定変更モードから遊技モードに切り替わると、数字表示部71に表示されている現在の設定値を示す数字が消灯するとともに、設定変更モードにおいて行われている演出も終了する。そして、当該設定変更処理が終了する。
ステップ111において、設定キースイッチ36がOFFであるか否かが判定される。ここで、設定キースイッチ36がOFFであると判定された場合、ステップ110に進む。一方、設定キースイッチ36がOFFでないと判定された場合、ステップ103に戻る。
(作用・効果)
上述の如く、本実施の形態に係るスロットマシンSでは、設定値を変更する場合に、所定のにおいについて、におい強度検出部39により所定強度以上の強度が検出されなければ、設定値の変更が許可されない。具体的には、スロットマシンSが設定変更モードの場合に、所定のにおい(バラの香り)について、におい強度検出部39により所定強度以上の強度が検出されなければ、数字表示部71に現在の設定値を示す数字が表示されないとともに、設定変更スイッチ37からの出力信号が無効なものとして取り扱われる。すなわち、所定強度以上の所定のにおい(バラの香り)を用いなければ、設定値を変更することができない。これにより、いわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為を防止することができる。
【0038】
また、遊技店の管理者等が正規に設定値を変更する場合には、所定強度以上の所定のにおい(バラの香り)をにおい検出部39に検出させることにより設定値を変更することができるので、正規の設定値を変更する作業に影響が及ぶことはない。
また、本実施の形態に係るスロットマシンSにおいて、設定値を変更した場合には、スロットマシンSの周囲に、強いにおいが生じる。したがって、たとえば、遊技店の営業時間中にいわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為が行われた場合には、遊技店の店員等が所定のにおい(バラの香り)の存在を容易に察知することができ、当該不正行為が行われたことを早期に発見することができる。
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(図面の説明)
図6は、本発明の第2の実施の形態であって、電源ユニット33を示す正面図である。また、本発明の第2の実施の形態においては、上述した構成要素と同様な箇所に同一の符号を付すことによって、その説明を簡略化するものとする。
(本実施の形態の概略)
本実施の形態に係る遊技機は、スロットマシンSであって、遊技媒体として、遊技メダルを使用するものである。
【0039】
また、上記第1の実施の形態において、におい強度検出部39は、所定のにおいの強度を検出するものであった。これに対し、本発明の第2の実施の形態において、におい強度検出部39は、予め定められた複数種類のにおいの強度を個々に検出するものである。
また、本発明の第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態が備えていない、におい強度検出部39が検出可能な予め定められた複数種類のにおいのいずれか一つを、遊技の設定の変更に係る特定のにおいとして設定するためのにおい設定操作部72を備える。
また、本発明の第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態が備える「設定変更許可手段130」以外の点については、上記第1の実施の形態と同様である。以下、相違点を中心に本発明の第2の実施の形態を説明する。
(におい強度検出部39)
におい強度検出部39は、予め定められた複数種類のにおいの強度を個々に検出するものであり、公知のにおいセンサー等により構成される。また、本実施の形態において、予め定められた複数種類のにおいは、バラの香りおよびラベンダーの香りに設定されている。すなわち、本実施の形態において、におい強度検出部39は、バラの香りおよびラベンダーの香りの強度を個々に検出するように形成されている。
【0040】
具体的には、におい強度検出部39は、特に図示しないが、バラの香りの強度を検出する第1においセンサーと、ラベンダーの香りの強度を検出する第2においセンサーと、を備えている。また、第1においセンサーは、バラの香りについて、所定強度以上の強度を検出すると、信号を出力するように形成されている。また、第2においセンサーは、ラベンダーの香りについて、所定強度以上の強度を検出すると、信号を出力するように形成されている。そして、におい強度検出部39は、におい設定操作部72の操作に基づいて、第1においセンサーまたは第2においセンサーのいずれか一方のセンサーのみが作動するように形成されている。
【0041】
なお、本実施の形態において、所定強度は、通常の遊技店の環境において、人間が容易に察知できる程度の強さである。たとえば、6段階臭気強度表示法においては、「4」の臭気強度である。
また、におい強度検出部39は、バラの香りおよびラベンダーの香りの予め定められた2種類のにおいに限定されるものではなく、予め定められた3種類以上のにおいの強度を個々に検出するように形成しても良い。この場合には、予め定めたにおいの種類の数に合わせて、複数個のにおいセンサーを設けることができる。
(におい設定操作部72)
におい設定操作部72は、におい強度検出部39が検出可能な予め定められた複数種類のにおいのいずれか一つを、遊技の設定、すなわち設定値の変更に係る特定のにおいとして設定するためのものである。本実施の形態において、におい設定操作部72は、バラの香りまたはラベンダーの香りのいずれか一方を、設定値の変更に係る特定のにおいとして設定するためのものである。
【0042】
具体的には、におい設定操作部72は、図6に示すように、電源ユニット33の前面に設けられた切り替えスイッチ73である。そして、この切り替えスイッチ73を操作すると、対応するにおいセンサーのみが作動する。すなわち、設定値を変更しようとする遊技店の管理者等は、この切り替えスイッチ73を操作することで、バラの香りまたはラベンダーの香りのいずれか一方を設定値の変更に係る特定のにおいとして設定することができる。
なお、におい強度検出部39が検出可能な予め定められた複数種類のにおいが、3種類以上のにおいである場合には、におい設定操作部72を、ダイヤル式のスイッチに形成することができる。この場合には、当該ダイヤル式のスイッチを所定の目盛りに合わせることで、特定においを設定することができる。
(設定変更許可手段130)
設定変更許可手段130は、におい設定操作部72により設定された特定のにおいについて、におい強度検出部39により所定強度以上の強度が検出された場合に、遊技の設定、すなわち設定値の変更を許可するものである。具体的には、設定変更許可手段130は、図4に示すように、におい強度判断手段131および設定値変更許可手段132を備える。なお、設定変更許可手段130としては、上記した各手段に限定されるものではない。
(におい強度判断手段131)
におい強度判断手段131は、におい強度検出部39により検出された特定のにおいの強度が所定強度以上であるか否かを判断するものである。具体的には、におい強度判断手段131は、におい強度検出部39からの出力信号に基づいて、特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の強度が所定強度以上であるか否かを判断する。たとえば、におい強度判断手段131は、におい強度検出部39からの出力信号を受信した場合に、特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の強度が所定強度以上であると判断する。
(設定値変更許可手段132)
設定値変更許可手段132は、におい強度判断手段131により特定のにおいの強度が所定強度以上であると判断された場合に、設定値の変更を許可するものである。
【0043】
具体的には、設定値変更許可手段132は、スロットマシンSが設定変更モードの場合において、におい強度判断手段131により特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の強度が所定強度以上であると判断されたときに、数字表示部71に現在の設定値を示す数字を表示させるとともに、設定変更スイッチ37の操作を有効なものとして取り扱う。換言すれば、設定値変更許可手段132は、スロットマシンSが設定変更モードの場合において、におい強度判断手段131により特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の強度が所定強度以上でないと判断されたときには、数字表示部71に現在の設定値を示す数字を表示させないとともに、設定変更スイッチ37からの出力信号を無効なものとして取り扱う。
(スロットマシンSの動作)
次に、上記構成を備えたスロットマシンSの設定変更処理の概略について、図5に示したフローチャートを用いて説明する。なお、図5は、上記第1実施の形態の設定変更処理の概要を示すフローチャートであるが、本実施の形態の設定変更処理の概要のフローチャートとしては、図5のステップ103および104以外は同一であるため、本実施の形態では、図5におけるステップ103を、括弧書きのステップ203とするとともに、ブロックの内容を括弧書きの「特定のにおいの強度を検出」とし、また、図5におけるステップ104を括弧書きのステップ204として読み替えるものとする。
【0044】
図5において、上述したステップ100およびステップ101と同様な処理をした後、ステップ102において、モード切り替え手段121によりスロットマシンSが遊技モードから設定変更モードに切り替わる。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、におい強度検出部39により、におい設定操作部72により設定された特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の強度が検出される。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、におい強度判断手段131により特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の強度が所定強度以上であるか否かが判定される。ここで、特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の強度が所定強度以上であると判定された場合、ステップ105に進む。一方、特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の強度が所定強度以上でないと判定された場合、ステップ111に進む。
【0045】
そして、これ以降は上述したステップ105からステップ111の処理を行う。
(作用・効果)
上述の如く、本実施の形態に係るスロットマシンSでは、設定値を変更する場合に、におい設定操作部72により設定された特定のにおいについて、におい強度検出部39により所定強度以上の強度が検出されなければ、設定値の変更が許可されない。具体的には、スロットマシンSが設定変更モードの場合に、におい設定操作部72により設定された特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)について、におい強度検出部39により所定強度以上の強度が検出されなければ、数字表示部71に現在の設定値を示す数字が表示されないとともに、設定変更スイッチ37からの出力信号が有効なものとして取り扱われない。すなわち、所定強度以上の特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)を用いなければ、設定値を変更することができない。これにより、いわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為を防止することができる。
【0046】
また、遊技店の管理者等が正規に設定値を変更する場合には、所定強度以上の特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)をにおい検出部39に検出させることにより設定値を変更することができるので、正規の設定値を変更する作業に影響が及ぶことはない。
また、本実施の形態に係るスロットマシンSにおいて、設定値を変更した場合には、スロットマシンSの周囲に、強いにおいが生じる。したがって、たとえば、遊技店の営業時間中にいわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為が行われた場合には、遊技店の店員等が特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の存在を容易に察知することができ、当該不正行為が行われたことを早期に発見することができる。
【0047】
また、本実施の形態に係るスロットマシンSでは、におい設定操作部72により設定値の変更に係る特定のにおいを設定することができるので、より確実に、いわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為を防止することができる。
(第3の実施の形態)
以下、本発明の第3の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(図面の説明)
図7は、本発明の第3の実施の形態であって、スロットマシンSの設定変更処理の概略を示すフローチャートである。また、本発明の第3の実施の形態においては、上述した構成要素と同様な箇所に同一の符号を付すことによって、その説明を簡略化するものとする。
(本実施の形態の概略)
本実施の形態に係る遊技機は、スロットマシンSであって、遊技媒体として、遊技メダルを使用するものである。
【0048】
また、上記第2の実施の形態において、におい強度検出部39は、バラの香りの強度を検出する第1においセンサーと、ラベンダーの香りの強度を検出する第2においセンサーと、を備えるものであった。これに対し、本発明の第3の実施の形態において、におい強度検出部39は、予め定められた複数種類のにおいの強度を個々に検出する、単一のにおいセンサーにより形成される。
また、本発明の第3の実施の形態は、上記第2の実施の形態が備えていない、「におい設定記憶手段」、「においデータ記憶手段」、「においデータ選択手段」および「におい判断手段」を備える。以下、相違点を中心に本発明の第3の実施の形態を説明する。
(におい強度検出部39)
におい強度検出部39は、予め定められた複数種類のにおいの強度を個々に検出するものであり、公知のにおいセンサー等により構成される。また、本実施の形態において、予め定められた複数種類のにおいは、バラの香りおよびラベンダーの香りに設定されている。すなわち、本実施の形態において、におい強度検出部39は、バラの香りおよびラベンダーの香りの強度を個々に検出するように形成されている。
【0049】
具体的には、におい強度検出部39は、バラの香りおよびラベンダーの香りの強度を個々に検出する、単一のにおいセンサーにより形成されている。また、におい強度検出部39は、検出したにおいの成分データおよび成分濃度データを送信する。
また、におい強度検出部39は、バラの香りおよびラベンダーの香りの予め定められた2種類のにおいに限定されるものではなく、予め定められた3種類以上のにおいの強度を個々に検出するように形成しても良い。
(におい設定操作部72)
におい設定操作部72は、におい強度検出部39が検出可能な予め定められた複数種類のにおいのいずれか一つを、遊技の設定、すなわち設定値の変更に係る特定のにおいとして設定するためのものである。本実施の形態において、におい設定操作部72は、バラの香りまたはラベンダーの香りのいずれか一方を、設定値の変更に係る特定のにおいとして設定するためのものである。
【0050】
具体的には、におい設定操作部72は、図6に示すように、電源ユニット33の前面に設けられた切り替えスイッチ73である。また、におい設定操作部72は、主として制御装置20に信号を送る入力手段として機能する。すなわち、設定値を変更しようとする遊技店の管理者等は、この切り替えスイッチ73を操作することで、バラの香りまたはラベンダーの香りのいずれか一方を設定値の変更に係る特定のにおいとして設定することができる。
なお、におい強度検出部39が検出可能な予め定められた複数種類のにおいが、3種類以上のにおいである場合には、におい設定操作部72を、ダイヤル式のスイッチに形成することができる。この場合には、当該ダイヤル式のスイッチを所定の目盛りに合わせることで、特定のにおいを設定することができる。
(におい設定記憶手段)
におい設定記憶手段は、におい設定操作部72の操作に基づいて、におい強度検出部39が検出可能な予め定められた複数種類のにおいのいずれか一つを、設定値の変更に係る特定のにおいとして設定するとともに、記憶するものである。また、本実施の形態において、におい設定記憶手段は、遊技制御装置21に設けられている。
【0051】
具体的には、におい設定記憶手段は、におい設定操作部72の操作に基づいて、バラの香りまたはラベンダーの香りのいずれか一方のにおいを、設定値の変更に係る特定のにおいとして設定するとともに、記憶する。
(設定変更許可手段130)
設定変更許可手段130は、におい設定操作部72により設定された特定のにおいについて、におい強度検出部39により所定強度以上の強度が検出された場合に、遊技の設定、すなわち設定値の変更を許可するものである。具体的には、設定変更許可手段130は、においデータ記憶手段、におい判断手段、におい強度判断手段131および設定値変更許可手段132を備える。なお、設定変更許可手段130としては、上記した各手段に限定されるものではない。また、設定値変更許可手段132については、上記第2の実施の形態と同様である。
(においデータ記憶手段)
においデータ記憶手段は、におい強度検出部39が検出可能な予め定められた複数種類のにおいの成分データおよび所定強度に係る成分濃度の基準値データを記憶するものである。具体的には、においデータ記憶手段は、バラの香りおよびラベンダーの香りの成分データと、バラの香りおよびラベンダーの香りの所定強度に係る成分濃度の基準値データと、を予め記憶している。
(においデータ選択手段)
においデータ選択手段は、におい設定記憶手段により設定された設定値の変更に係る特定のにおいに基づいて、においの成分データおよび所定強度に係る成分濃度の基準値データを選択するものである。たとえば、においデータ選択手段は、特定のにおいとして、ラベンダーの香りが設定された場合には、ラベンダーの香りの成分データおよび所定強度に係る成分濃度の基準値データを選択する。
(におい判断手段)
におい判断手段は、におい強度検出部39により検出されたにおいが、におい設定記憶手段により設定された設定値の変更に係る特定のにおいであるか否かを判断するものである。本実施の形態において、におい判断手段は、におい強度検出部39により検出されたにおいの成分データと、においデータ選択手段により選択された特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の成分データとを対比し、におい強度検出部39により検出されたにおいが、設定値の変更に係る特定のにおいであるか否かを判断する。
【0052】
具体的には、におい判断手段は、におい強度検出部39により検出されたにおいの成分データが、においデータ選択手段により選択された特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の成分データと同一または近似するものであった場合には、におい強度検出部39により検出されたにおいが、設定値の変更に係る特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)であると判断する。
(におい強度判断手段131)
におい強度判断手段131は、におい強度検出部39により検出された特定のにおいの強度が所定強度以上であるか否かを判断するものである。本実施の形態において、におい強度判断手段131は、におい判断手段により、におい強度検出部39により検出されたにおいが設定値の変更に係る特定のにおいであると判断されたことを契機に、におい強度検出部39により検出された特定のにおいの強度が所定強度以上であるか否かを判断する。
【0053】
また、におい強度判断手段131は、におい強度検出部39により検出されたにおいの成分濃度データと、においデータ選択手段により選択された特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の所定強度に係る成分濃度の基準値データとを対比し、におい強度検出部39により検出された特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の強度が、所定強度以上であるか否かを判断する。
具体的には、におい強度判断手段131は、におい強度検出部39により検出された特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)について、特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)を構成する化学物質の成分濃度が基準値以上であった場合に、特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の強度が所定強度以上であると判断する。
【0054】
なお、本実施の形態において、所定強度は、通常の遊技店の環境において、人間が容易に察知できる程度の強さである。たとえば、6段階臭気強度表示法においては、「4」の臭気強度である。
(スロットマシンSの動作)
次に、上記構成を備えたスロットマシンSの設定変更処理の概略について、図7に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ300において、電源スイッチ35が操作されることにより、電源スイッチ35がONになる。そして、次のステップ301に進む。
【0055】
ステップ301において、設定キースイッチ36がONであるか否かが判定される。ここで、設定キースイッチ36がONであると判定された場合、ステップ302に進む。一方、設定キースイッチ36がONでないと判定された場合、ステップ311に進む。
ステップ302において、モード切り替え手段121によりスロットマシンSが遊技モードから設定変更モードに切り替わる。そして、次のステップ303に進む。
ステップ303において、におい強度検出部39によりにおいが検出される。そして、次のステップ304に進む。
ステップ304において、におい判断手段により、におい強度検出部39により検出されたにおいが、におい設定記憶手段により設定された設定値の変更に係る特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)であるか否かが判定される。ここで、検出されたにおいが、設定値の変更に係る特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)であると判定された場合、ステップ305に進む。一方、検出されたにおいが、設定値の変更に係る特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)でないと判定された場合、ステップ312に進む。
【0056】
ステップ305において、におい強度判断手段131により特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の強度が所定強度以上であるか否かが判定される。ここで、特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の強度が所定強度以上であると判定された場合、ステップ306に進む。一方、特定のにおい(たとえば、ラベンダーの香り)の強度が所定強度以上でないと判定された場合、ステップ312に進む。
ステップ306において、設定値変更許可手段132により数字表示部71に現在の設定値を示す数字が表示されるとともに、設定変更スイッチ37の操作が有効なものとして取り扱われる。そして、次のステップ307に進む。
【0057】
ステップ307において、設定変更スイッチ37が操作される、あるいは設定変更スイッチ37が操作されないことにより、設定値が選択される。そして、次のステップ308に進む。
ステップ308において、スタートスイッチ30(設定変更確定スイッチ)が操作されることにより、スタートスイッチ30がONになる。そして、次のステップ309に進む。
ステップ309において、設定値確定手段123により設定値が確定される。そして、次のステップ310に進む。
ステップ310において、設定キースイッチ36が操作されることにより、設定キースイッチ36がOFFになる。そして、次のステップ311に進む。
【0058】
ステップ311において、モード切り替え手段121によりスロットマシンSが設定変更モードから遊技モードに切り替わる。なお、スロットマシンSが設定変更モードから遊技モードに切り替わると、数字表示部71に表示されている現在の設定値を示す数字が消灯するとともに、設定変更モードにおいて行われている演出も終了する。そして、当該設定変更処理が終了する。
ステップ312において、設定キースイッチ36がOFFであるか否かが判定される。ここで、設定キースイッチ36がOFFであると判定された場合、ステップ311に進む。一方、設定キースイッチ36がOFFでないと判定された場合、ステップ303に戻る。
【0059】
以上より、このような構成とすることで、上記第2の実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
(他の実施の形態)
本発明は、上記第1、第2および第3の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良等も含むものである。また、本発明は、上記第1、第2および第3の実施の形態を適宜組み合わせる、または組み替えることもできる。
また、上記第1、第2および第3の実施の形態では、遊技メダルを用いて遊技を行うスロットマシンSについて説明したが、本発明は、遊技玉を用いて遊技を行うスロットマシンにも適用することができる。
【0060】
また、上記第1、第2および第3の実施の形態では、設定値の変更が許可されると、数字表示部71に現在の設定値を示す数字が表示されるとともに、設定変更スイッチ37の操作が有効となるものであった。しかしながら、設定値の変更が許可されると、スタートスイッチ30(設定変更確定スイッチ)の操作が有効となるようにしても良い。
具体的には、設定変更前の設定値を記憶する設定値記憶手段を設ける。そして、設定値変更許可手段132を、スロットマシンSが設定変更モードの場合において、におい強度判断手段131により所定のまたは特定のにおいの強度が所定強度以上であると判断されたときに、スタートスイッチ30(設定変更確定スイッチ)の操作を有効なものとして取り扱うとともに、におい強度判断手段131により所定のまたは特定のにおいの強度が所定強度以上でないと判断されたときには、スタートスイッチ30(設定変更確定スイッチ)の操作を無効なものとして取り扱い、かつ設定値変更手段122により変更された設定値を設定値記憶手段により記憶されている設定変更前の設定値に戻すように形成する。
【0061】
このような構成としても、上記第1の実施の形態および上記第2の実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
また、上記第1、第2および第3の実施の形態において、設定値の変更が許可されない場合に、エラー報知を行うようにしても良い。
具体的には、演出データ記憶手段140にエラー報知データを設ける。そして、設定値変更許可手段132を、スロットマシンSが設定変更モードの場合において、におい強度判断手段131により所定のまたは特定のにおいの強度が所定強度以上であると判断されたときに、スタートスイッチ30(設定変更確定スイッチ)または設定変更スイッチ37の操作を有効なものとして取り扱うとともに、におい強度判断手段131により所定のまたは特定のにおいの強度が所定強度以上でないと判断されたときに、スタートスイッチ30(設定変更確定スイッチ)または設定変更スイッチ37の操作を無効なものとして取り扱い、かつエラー報知信号を、演出制御手段150に送信するように形成する。
【0062】
このような構成としても、上記第1の実施の形態および上記第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、上記第1、第2および第3の実施の形態では、設定値の変更が許可されると、数字表示部71に現在の設定値を示す数字が表示されるとともに、設定変更スイッチ37の操作が有効となるものであった。しかしながら、設定値の変更が許可されると、スロットマシンSが遊技モードから設定変更モードに切り替わるようにしても良い。
具体的には、設定値変更許可手段132を、におい強度判断手段131により所定のまたは特定のにおいの強度が所定強度以上であると判断された場合に、モード切り替え手段121によるスロットマシンSのモードの切り替えを許可するように形成する。
【0063】
そして、モード切り替え手段121を、設定キースイッチ36がONとなっている状態で、電源スイッチ35がONとなった場合において、設定値変更許可手段132によりスロットマシンSのモードの切り替えが許可されたときに、スロットマシンSを遊技モードから設定変更モードに切り替えるように形成する。
このような構成としても、上記第1の実施の形態および上記第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、上記第1、第2および第3の実施の形態において、におい強度検出部39は、筐体11の内部、具体的には電源ユニット33の上部に設置されていたが、筐体11の外部、たとえば筐体11の天板25の上面に設置するようにしても良い。
【0064】
このような構成とすることで、上記第1の実施の形態および上記第2の実施の形態と同様の作用・効果を奏するとともに、設定値を変更した場合に、スロットマシンSの周囲に確実に強いにおいが生じるので、たとえば、遊技店の営業時間中にいわゆる設定変更ゴトと呼ばれる不正行為が行われた場合には、遊技店の店員等が所定のまたは特定のにおいの存在をより容易に察知することができ、当該不正行為が行われたことを早期に発見することができる。
【符号の説明】
【0065】
S スロットマシン(遊技機) 20 制御装置
39 におい強度検出部 70 設定変更操作部
72 におい設定操作部 120 設定変更手段
130 設定変更許可手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体を投入して遊技を行い、入賞により遊技媒体を払い出す遊技機であって、
遊技の設定の変更を行うための設定変更操作部と、
所定のにおいの強度を検出するにおい強度検出部と、
遊技機を制御する制御装置と、を備え、
制御装置は、
設定変更操作部の操作に基づいて遊技の設定を変更する設定変更手段と、
所定のにおいについて、におい強度検出部により所定強度以上の強度が検出された場合に、遊技の設定の変更を許可する設定変更許可手段と、を備えていることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技媒体を投入して遊技を行い、入賞により遊技媒体を払い出す遊技機であって、
遊技の設定の変更を行うための設定変更操作部と、
予め定められた複数種類のにおいの強度を個々に検出するにおい強度検出部と、
におい強度検出部が検出可能な予め定められた複数種類のにおいのいずれか一つを、遊技の設定の変更に係る特定のにおいとして設定するためのにおい設定操作部と、
遊技機を制御する制御装置と、を備え、
制御装置は、
設定変更操作部の操作に基づいて遊技の設定を変更する設定変更手段と、
におい設定操作部により設定された特定のにおいについて、におい強度検出部により所定強度以上の強度が検出された場合に、遊技の設定の変更を許可する設定変更許可手段と、を備えていることを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−214008(P2010−214008A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−66781(P2009−66781)
【出願日】平成21年3月18日(2009.3.18)
【出願人】(390031772)株式会社オリンピア (2,719)
【Fターム(参考)】