説明

過給機

【課題】
排気ガス中に含まれる燃焼残渣物による浸食を効果的に防止し、而も製作コスト増大を抑制する過給機を提供する。
【解決手段】
タービンハウジング17内にタービン翼車15が回転自在に設けられ、該タービン翼車の周囲にノズル翼28が所定角度間隔で固定して設けられ、該ノズル翼によりノズル翼リング29が形成され、該ノズル翼リングは、前記タービンハウジングに流入する排気ガスを中心に向わせ、前記タービンハウジングは内部に、流入する排気ガスと、流入後前記タービンハウジング内を旋回した排気ガスとを分離する舌部を有し、該舌部の延長上に前記ノズル翼の1つが位置される様、前記舌部が形成された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は舶用、自動車用等の内燃機関に設けられ、内燃機関の排気エネルギを利用して駆動され、内燃機関の給気圧力を高め内燃機関の出力を増大させる過給機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の熱効率、出力を増大する為過給機が設けられる。該過給機は、排気タービンと給気コンプレッサとが同軸で連結された構造を有し、内燃機関の排気ガスのエネルギで排気タービンが駆動され、該排気タービンにより給気コンプレッサが駆動され、該給気コンプレッサで圧縮された空気が内燃機関に給気される様になっている。
【0003】
内燃機関、特に舶用内燃機関では燃料として低質の重油が使用されており、舶用内燃機関の排気ガス中にはカーボン等の燃焼残渣物が含まれている。この為、排気ガス中の燃焼残渣物による浸食が生じる。従来では、燃焼残渣物による浸食を防止する為、浸食を生じ易い部分に硬質の金属を溶射し、硬質金属によるコーティングを行っている。
【0004】
図3により、従来の排気タービンについて説明する。
【0005】
図3は、排気タービン1を回転軸に直交する面で断面した図であり、図3中、2はタービンハウジング、3はタービン翼車を示し、該タービン翼車3は回転軸4を中心として回転自在となっている。
【0006】
前記タービンハウジング2は円形状の外形形状を有し、略接線方向に開口する排気ガス流入口5が設けられ、又前記回転軸4と同心で紙面に対して垂直な排気ガス流出口(図示せず)が設けられている。
【0007】
前記排気ガス流入口5より高圧高温の排気ガスが流入すると、前記タービンハウジング2内で膨張しつつ旋回して前記タービン翼車3を回転させ、前記排気ガス流出口より排出される。この際、排気ガスは前記タービンハウジング2の内面に沿って流動する為、排気ガスに含まれる燃焼残渣物により前記タービンハウジング2の内面には溝状の浸食が生じる。
【0008】
従来、浸食を防止する為に前記タービンハウジング2の内面に硬質の金属を溶射し、硬質金属によるコーティングを行う対策が行われている。
【0009】
然し乍ら、前記タービンハウジング2内面の広範囲に亘り硬質金属を均質にコーティングすることは困難な作業であり、タービンハウジング2の製作コストが増大し、延いては過給機の製作コストの増大を招くという問題があった。
【0010】
尚、タービンハウジングの内壁に耐摩耗性材料を溶射したものとしては、特許文献1に示されるものがある。
【0011】
【特許文献1】特開2002−317641号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は斯かる実情に鑑み、排気ガス中に含まれる燃焼残渣物による浸食を効果的に防止し、而も製作コスト増大を抑制する過給機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、タービンハウジング内にタービン翼車が回転自在に設けられ、該タービン翼車の周囲にノズル翼が所定角度間隔で固定して設けられ、該ノズル翼によりノズル翼リングが形成され、該ノズル翼リングは、前記タービンハウジングに流入する排気ガスを中心に向わせ、前記タービンハウジングは内部に、流入する排気ガスと、流入後前記タービンハウジング内を旋回した排気ガスとを分離する舌部を有し、該舌部の延長上に前記ノズル翼の1つが位置される様、前記舌部が形成された過給機に係るものである。
【0014】
又本発明は、燃焼残渣物により浸食が発生する部分を含む様に、硬質膜を前記ノズル翼にコーティングした過給機に係るものである。
【0015】
又本発明は、前記舌部の内周面は前記タービンハウジング内壁面に連続する曲面で構成され、前記内周面に沿った排気ガスが前記ノズル翼と前記ノズル翼との間で形成されるノズル間流路に導かれる様にした過給機に係るものである。
【0016】
又本発明は、前記舌部の先端と前記ノズル翼の外端とは所要の間隙が形成され、前記舌部の内周面を該内周面に沿った排気ガスが前記間隙から外周側に分流することを抑制する形状とした過給機に係るものである。
【0017】
又本発明は、前記舌部の内周面延長、又は内周面先端の接線が前記ノズル翼の内面に接する様になっている過給機に係るものである。
【0018】
更に又本発明は、前記舌部の先端と前記ノズル翼の外端とが接触する過給機に係るものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、タービンハウジング内にタービン翼車が回転自在に設けられ、該タービン翼車の周囲にノズル翼が所定角度間隔で固定して設けられ、該ノズル翼によりノズル翼リングが形成され、該ノズル翼リングは、前記タービンハウジングに流入する排気ガスを中心に向わせ、前記タービンハウジングは内部に、流入する排気ガスと、流入後前記タービンハウジング内を旋回した排気ガスとを分離する舌部を有し、該舌部の延長上に前記ノズル翼の1つが位置される様、前記舌部が形成されたので、舌部の外周面、内周面に沿った排気ガスが効果的にノズル間流路に導かれ、前記舌部による排気ガスの流入流れとタービンハウジング内の旋回流との分離が効果的に行われ、旋回流の一部が分流して流入流れに合流することが防止され、燃焼残渣物によるタービンハウジングの浸食が防止される。
【0020】
又本発明によれば、燃焼残渣物により浸食が発生する部分を含む様に、硬質膜を前記ノズル翼にコーティングしたので、コーティングを実施する部品が小部品であり、又コーティング範囲が少なくコーティングに要するコストが少なくて済む。
【0021】
又本発明によれば、前記舌部の内周面は前記タービンハウジング内壁面に連続する曲面で構成され、前記内周面に沿った排気ガスが前記ノズル翼と前記ノズル翼との間で形成されるノズル間流路に導かれる様にしたので、旋回流の一部が分流して流入流れに合流することが防止され、燃焼残渣物によるタービンハウジングの浸食が防止される。
【0022】
又本発明によれば、前記舌部の先端と前記ノズル翼の外端とは所要の間隙が形成され、前記舌部の内周面を該内周面に沿った排気ガスが前記間隙から外周側に分流することを抑制する形状としたので、タービンハウジング内を流動する排気ガスの旋回流を低減でき燃焼残渣物によるタービンハウジングの浸食が防止される。
【0023】
又本発明によれば、前記舌部の内周面延長、又は内周面先端の接線が前記ノズル翼の内面に接する様になっているので、前記舌部の内周面に沿った流れは円滑にノズル間流路に導かれる。
【0024】
更に又本発明によれば、前記舌部の先端と前記ノズル翼の外端とが接触するので、旋回流の一部が分流して流入流れに合流することが防止され、燃焼残渣物によるタービンハウジングの浸食が防止されるという優れた効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照しつつ本発明を実施する為の最良の形態を説明する。
【0026】
図1に於いて、本発明が実施される過給機10の概略について説明する。
【0027】
図1中、11は排気タービン、12は給気コンプレッサ、13は軸支持部を示している。
【0028】
該軸支時部13に回転自在に支持された回転軸14の一端にタービン翼車15が設けられ、前記回転軸14の他端にコンプレッサ翼車16が設けられ、前記タービン翼車15、前記コンプレッサ翼車16は前記回転軸14を介して一体に回転する様になっている。
【0029】
前記タービン翼車15は、前記軸支時部13の一端に設けられたタービンハウジング17に収納され、前記コンプレッサ翼車16は前記軸支時部13の他端に設けられたコンプレッサハウジング18に収納されている。
【0030】
前記タービンハウジング17は、前記タービン翼車15の周囲に形成される環洞流路19、該環洞流路19に接線方向から連通する排気ガス流入口21、前記タービンハウジング17の中心部に形成され、前記タービン翼車15の軸心方向に開口する排気ガス流出口22を有している。又、前記コンプレッサハウジング18は、コンプレッサ翼車16の周囲に形成された環洞流路23、該環洞流路23に連通する圧縮空気吐出口(図示せず)、前記コンプレッサハウジング18の中心部に形成され、前記コンプレッサ翼車16の軸心方向に開口する吸入口24を有している。
【0031】
前記タービン翼車15、前記タービンハウジング17によって前記排気タービン11が構成され、前記コンプレッサ翼車16、前記コンプレッサハウジング18によって前記給気コンプレッサ12が構成される。
【0032】
前記排気ガス流入口21から排気ガス25が流入し、前記環洞流路19内を膨張しつつ旋回し、更に前記排気ガス流出口22から流出される過程で、前記排気ガス25のエネルギにより前記タービン翼車15が回転される。該タービン翼車15の回転により、前記回転軸14を介して前記コンプレッサ翼車16が回転され、前記吸入口24より空気26が吸引され、更に前記環洞流路23を流通する過程で圧縮され、圧縮空気吐出口(図示せず)より圧縮空気が吐出され、内燃機関の燃焼室(図示せず)に給気される。
【0033】
次に、図2を参照して本発明の実施の形態に係る前記排気タービン11について説明する。
【0034】
前記環洞流路19の内周部は前記タービン翼車15が収納されている空間と連通し、該タービン翼車15の周囲には同一円周上に所要角度間隔でノズル翼28が固定して設けられ、該ノズル翼28の配列によりノズル翼リング29が形成される。前記ノズル翼28は断面が翼形状であり、排気ガスの旋回流に対して所要角度傾斜し、流動する排気ガスを前記ノズル翼リング29の中心方向に向わせる様になっている。
【0035】
前記ノズル翼28の表面、特に排気ガス流れに対向する面(中心に向う面)には、硬質材料をコーティングして硬質膜を生成する。コーティングは、クロムカーバイト(Cr3 C2 )等の硬質金属、或はセラミック等を溶射して行う。又、硬質膜の厚みは、100μm〜500μm程度とし、更に前記ノズル翼28の中心に向う面で隣接するノズル翼28が重なっていない部分については、硬質膜の厚みが200μm〜350μmと均質であることが好ましい。尚、コーティングの範囲は、実験等により浸食が発生する部分を特定し、特定した部分に限定して実施してもよい。
【0036】
又、前記タービンハウジング17の内部には、前記排気ガス流入口21の一部を形成する舌部31が形成され、該舌部31は流入する排気ガス25と、流入後前記タービンハウジング17内を旋回した排気ガスとを分離し、更に前記環洞流路19内を旋回した排気ガス25の一部が、流入した排気ガス25に合流することを抑止するものである。
【0037】
前記舌部31は延長され、該舌部31の先端部は中心側に向って湾曲されている。又、前記ノズル翼28の1つは、前記舌部31の延長上に位置する様に配置され、前記ノズル翼28の外端(外周側の端)と前記舌部31の先端とは所定の間隙32が形成されている。
【0038】
前記舌部31の内周面は、前記タービンハウジング17の内壁面即ち前記環洞流路19の内壁面の延長であり、又前記舌部31の内周面と前記タービンハウジング17の内壁面即ち前記環洞流路19の内壁面とは連続した曲面であり、前記舌部31の内周面は漸次曲率が大きくなり、該舌部31内周面の延長が前記ノズル翼28の内面に滑らかに連続する様になっている。
【0039】
ここで、滑らかに連続する状態としては、前記舌部31内周面先端の接線が前記ノズル翼28の内面に接する場合、或は前記舌部31内周面の曲面の延長が前記ノズル翼28の内面に接する場合等が考えられる。又、前記舌部31内周面は、前記環洞流路19の内壁に沿って流動した排気ガス25が前記舌部31の内周面で剥離しない曲面、或は斯かる曲面に近似した曲面であることが好ましい。
【0040】
又、前記舌部31の外周面についても、前記ノズル翼28の外面に滑らかに連続する様になっており、例えば前記舌部31外周面先端の接線が前記ノズル翼28の外面に接し、或は前記舌部31外周面の曲面の延長が前記ノズル翼28の外面に接している。
【0041】
前記舌部31を延長して、前記ノズル翼28を前記舌部31の延長上に配置することで、前記舌部31の内周面に沿って流れた前記排気ガス25は、前記ノズル翼28と隣接する一方のノズル翼28a間のノズル間流路33に導かれ、前記舌部31の外周面に沿った排気ガスの流れは、前記ノズル翼28と隣接する他方のノズル翼28b間のノズル間流路33に導かれる。
【0042】
以下、作用について説明する。
【0043】
前記排気ガス流入口21から流入した前記排気ガス25は、前記環洞流路19に沿って旋回しつつ膨張し、前記ノズル翼28に案内され、前記タービン翼車15に向う。該タービン翼車15を通って、前記排気ガス流出口22から流出することで前記タービン翼車15に排気ガスのエネルギが伝達され、該タービン翼車15が回転される。
【0044】
前記排気ガス25の流動の過程で、該排気ガス25は前記ノズル翼28により中心方向に向わされ、更に前記ノズル翼リング29の内部に流入した前記排気ガス25は前記ノズル翼28により前記ノズル翼リング29の外部に流出することが抑制される。又前記舌部31の内周面に沿って流れた前記排気ガス25は、前記ノズル翼28と隣接する一方の前記ノズル翼28a間の前記ノズル間流路33に導かれ、前記舌部31の外周面に沿った排気ガスの流れは、前記ノズル翼28と隣接する他方の前記ノズル翼28b間の前記ノズル間流路33に導かれる。
【0045】
前記舌部31の外周面の排気ガスの流れが、前記ノズル翼28と前記ノズル翼28b間の前記ノズル間流路33に向うことで、前記舌部31の内周面に沿って流れる前記排気ガス25が前記間隙32から外周側に分流することを抑制する。
【0046】
而して、前記舌部31の内周面を流れる排気ガスが、前記ノズル翼リング29の外部に流出して前記排気ガス流入口21から流入した排気ガス25に合流することがなくなるので、前記環洞流路19内を旋回する排気ガス25の流量が大幅に低減し、燃焼残渣物による前記タービンハウジング17の浸食が抑制できる。従って、前記タービンハウジング17内面に硬質膜を生成しなくとも、該タービンハウジング17の燃焼残渣物による浸食が抑制できる。
【0047】
又、前記ノズル翼28には、硬質膜のコーティングがされているので、燃焼残渣物による該ノズル翼28の浸食も防止できる。更に、前記ノズル翼28は、前記タービンハウジング17に比べ小部品であり、コーティング範囲も少なく、前記ノズル翼28へのコーティグに要する費用は大幅に低減する。
【0048】
尚、前記舌部31を更に延長し、前記舌部31の先端と前記ノズル翼28の外端とを接触させてもよい。前記舌部31の先端と前記ノズル翼28の外端とを接触させることで、前記間隙32が無くなり、前記環洞流路19を旋回した一部の排気ガス25が、流入する排気ガス25に合流することを完全に抑止できる。
【0049】
又、前記舌部31の内周面に沿って流れる排気ガス25を、前記ノズル翼28と前記ノズル翼28a間のノズル間流路33に向う様に、前記舌部31の内周面の曲面形状を設定すればよい。或は、前記舌部31の内周面の形状を該内周面に沿った排気ガスが前記間隙32から外周側に分流することを抑制する様にすれば、該間隙32を設けても実用上支障なく、該間隙32を設けることで前記ノズル翼28、前記タービンハウジング17の製作が容易になり、製作コストが低減する。
【0050】
又、前記ノズル翼28と前記舌部31との位置関係は、前記舌部31内周面先端の接線、又は前記舌部31内周面の曲面の延長に対し、少なくとも前記ノズル翼28の外端が中心側に飛出していなければよい。
【0051】
又、上記した過給機は舶用の内燃機関等、出力の変動が少ない内燃機関に実施されることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態に係る過給機を示す断面図である。
【図2】図1のA−A矢視図である。
【図3】従来の過給機を示すタービンハウジング部分の断面図である。
【符号の説明】
【0053】
11 排気タービン
12 給気コンプレッサ
13 軸支時部
15 タービン翼車
17 タービンハウジング
19 環洞流路
21 排気ガス流入口
22 排気ガス流出口
28 ノズル翼
29 ノズル翼リング
31 舌部
33 ノズル間流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービンハウジング内にタービン翼車が回転自在に設けられ、該タービン翼車の周囲にノズル翼が所定角度間隔で固定して設けられ、該ノズル翼によりノズル翼リングが形成され、該ノズル翼リングは、前記タービンハウジングに流入する排気ガスを中心に向わせ、前記タービンハウジングは内部に、流入する排気ガスと、流入後前記タービンハウジング内を旋回した排気ガスとを分離する舌部を有し、該舌部の延長上に前記ノズル翼の1つが位置される様、前記舌部が形成されたことを特徴とする過給機。
【請求項2】
燃焼残渣物により浸食が発生する部分を含む様に、硬質膜を前記ノズル翼にコーティングした請求項1の過給機。
【請求項3】
前記舌部の内周面は前記タービンハウジング内壁面に連続する曲面で構成され、前記内周面に沿った排気ガスが前記ノズル翼と前記ノズル翼との間で形成されるノズル間流路に導かれる様にした請求項1の過給機。
【請求項4】
前記舌部の先端と前記ノズル翼の外端とは所要の間隙が形成され、前記舌部の内周面を該内周面に沿った排気ガスが前記間隙から外周側に分流することを抑制する形状とした請求項1の過給機。
【請求項5】
前記舌部の内周面延長、又は内周面先端の接線が前記ノズル翼の内面に接する様になっている請求項1の過給機。
【請求項6】
前記舌部の先端と前記ノズル翼の外端とが接触する請求項1の過給機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−146695(P2007−146695A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−339488(P2005−339488)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(000000099)石川島播磨重工業株式会社 (5,014)
【Fターム(参考)】