説明

遠赤外線ヒーター

【課題】遠赤外線のエネルギー強度及び放射量が多く、機械的及び熱的強度が強く、さらに、使用環境の制限がない遠赤外線ヒーターを提供する。
【解決手段】本遠赤外線ヒーターは、カーボンまたは炭化珪素からなるロッド状の発熱体2と、この発熱体2が気密的に収容された透光性アルミナセラミックス製筒形状の保護管3を備え、この保護管3は肉厚が0.5〜5mmであり、0.4〜6μmの波長の電磁波の全透過率が80%以上である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遠赤外線ヒーターに係り、特にカーボン系発熱体を使用し暖房用及び調理用に適する遠赤外線ヒーターに関する。
【背景技術】
【0002】
遠赤外線は被加熱物への浸透がよく、その内部から加熱する働きがあるため、従来から遠赤外線を放射する種々の放射体が利用されている。
【0003】
例えば、備長炭等の炭火は、放射率が1に近い高効率放射体であり、表面温度がほぼ750℃程度である波長2.8mmをピークとした長波長側に高いエネルギー強度を持つ物質である。この波長域は肉等が吸収する波長体と一致しているため、食品の内部まで火が通り、広く使用されている。
【0004】
また、ガスが家庭内の調理に用いられており、さらに、ニクロム線ヒーターが、オーブントースター等で使用され、石英管の中にニクロム線を収容し発熱させる。また、シーズヒーターはSUS等の金属管にニクロム線等の金属抵抗体を封入し、周囲に絶縁材として酸化マグネシウム粉末を充填したものであり、セラミックヒーターは、セラミックスの中に金属ヒーターを埋め込み、セラミックスを加熱することにより、遠赤外線を多く放出するヒーターとして使用されている。
【0005】
また、ハロゲンヒーターはタングステン等の発熱体を石英ガラスに収容し、ハロゲンガスを封入し発熱させるものであり、近年、暖房用として多く用いられている。
【0006】
さらに、カーボンヒーターはハロゲンヒーターと同じく、近年多く用いられるようになっており、石英ガラスにカーボンの棒あるいは線状の発熱体を収容して発熱させるものである。
【0007】
しかし、木炭は火起しに時間を要し、火力の管理、灰の処理、不完全燃焼による一酸化炭素中毒等の問題があり、ガスは火力が強いため食品の表面が焦げやすく、また、ガスに臭いが付されているので調理品の味が落ちる。また、ニクロム線ヒーターは、発熱体が金属のため、放射率が0.3〜0.7(酸化すると放射率が増加)程度と低く、ニクロム線が900℃前後に達するため、石英ガラスが磨りガラスになっているおり透明な石英ガラスに比べて発熱体からの熱を吸収しやすく、保護管の温度が高くなり遠赤外線を多く放射するが、石英ガラスの放射率が0.7〜0.8とあまり高くない。
【0008】
また、シーズヒーターは、ヒーター表面が金属のため、赤外線の放射率0.5以下と低く、放射される遠赤外線の量が少ない。さらに、セラミックスヒーターは、埋め込んだ金属とセラミックの熱膨張の問題から、常用500℃くらいまでしか温度を上げることができないため、赤外線の全エネルギー強度はカーボンに比べて低い。
【0009】
また、ハロゲンヒーターは、発熱体にタングステン等の高融点金属が使われ、発熱体温度は2000℃以上に達するため、ピーク波長が可視光域にあり、眼への負担が大きい。また、保護管に使われている石英ガラスは、赤外線透過率が低いので、被処理物まで届く遠赤外線は少ない。
【0010】
さらに、図9に示すように、カーボンヒーター21は、発熱体22がカーボンのため、放射率1に近く、遠赤外線は多く放出されているものと思われるが、石英ガラスの保護管23を通過するため、ハロゲンヒーターと同様に被加熱物まで届く遠赤外線は少ない。
【0011】
そこで取り扱いが容易で赤外線透過率が高く、被加熱物まで多くの遠赤外線が届く遠赤外線ヒーターが要望されている。
【0012】
例えば、特許文献1には、直管状石英バルブの外表面に黒色系統のセラミックコーティング膜が形成され、このコーティング膜より主として放射される赤外線を利用し、上記コーティング膜は、シリカ53%、アルミナ5%、クロム酸銅23%からなるヒーターランプの点灯方式が提案されている。しかし、特許文献1に記載のものは、セラミックコーティング部分は、熱衝撃や、小さな衝撃で剥がれ落ちる可能性があり、また、クロム化合物を含有するために物質の飛散が規制される環境下では使用できないという問題がある。
【0013】
また、特許文献2には、透明な石英ガラス管の内部に発熱体を備えた加熱装置が提案されているが、石英ガラスの遠赤外域での透過率は10%以下であり、発熱体から放射される遠赤外線を遮ってしまうため、被加熱物まで十分な遠赤外線が届かない。また、石英ガラス自身が発熱体からの電磁波を吸収して発熱し、遠赤外線を放射するが、石英ガラスの放射率がカーボン等に比べて低いこと、石英ガラスの表面温度は500℃と低いため、放射する遠赤外線エネルギー強度は低い。
【0014】
さらに、特許文献3には、カーボンファイバーを複数束ねたワイヤー形状とするカーボンヒーターが提案されているが、ワイヤー状のものは曲がりやすいため、保護管の内壁に接触し、発熱体温度が局所的に低下し、放射される赤外線のムラとなる問題が生じ、また、接触部分は熱衝撃により破損のおそれがある。
【0015】
また、特許文献4には、タングステン発熱体を支持する台(サポーター)の材質にタングステン線を使用する赤外線ヒーターが提案されているが、タングステン線の支持台を使用するとタングステンは熱伝導性が石英ガラスに比べて良好なため、発熱体の熱が奪われやすく、発熱体の温度低下となり、石英ガラスの支持台を使用した場合に比較して遠赤外線の放出量が減少する。
【特許文献1】特開平2−27686号公報
【特許文献2】特開2002−165550号公報
【特許文献3】特開2000−21890号公報
【特許文献4】特開平7−288175号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、遠赤外線のエネルギー強度及び放射量が多く、機械的及び熱的強度が強く、さらに、使用環境の制限がない遠赤外線ヒーターを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述した目的を達成するため、本発明に係る遠赤外線ヒーターは、カーボンまたは炭化珪素からなるロッド状の発熱体と、この発熱体が気密的に収容された透光性アルミナセラミックス製筒形状の保護管を備え、この保護管は肉厚が0.5〜5mmであり、0.4〜6μmの波長の電磁波の全透過率が80%以上であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る遠赤外線ヒーターは、炭化珪素からなるロッド状の発熱体と、この発熱体の一面または全面に対向するように配置された透光性アルミナセラミックス製の保護体を備え、この保護体は肉厚が0.5〜5mmであり、0.4〜6μmの波長の電磁波の全透過率が80%以上であることを特徴とする。
【0019】
好適には、前記カーボンまたは炭化珪素は、その純度が50%以上で、抵抗を制御するためにアルミナ、BN等の絶縁物を含有する。
【0020】
また、好適には、前記発熱体を支持する支持部材は、石英ガラス製である。
【0021】
また、好適には、前記発熱体の一面側前方には、透光性アルミナセラミックス製の保護体が設けられ、前記発熱体の他面側後方には、金属反射板が設けられる。
【0022】
また、好適には、前記発熱体の表面には、5〜500μmの厚さの石英ガラス保護膜が被覆される。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る遠赤外線ヒーターによれば、遠赤外線のエネルギー強度及び放射量が多く、機械的及び熱的強度が強く、さらに、使用環境の制限がない遠赤外線ヒーターを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の第1実施形態に係る遠赤外線ヒーターについて添付図面を参照して説明する。
【0025】
図1は本発明の第1実施形態に係る遠赤外線ヒーターの縦断面図、図2はその横断面図である。
【0026】
図1及び図2に示すように、本発明に係る遠赤外線ヒーター1は、カーボン製の発熱体2と、この発熱体2が不活性雰囲気で収容される透光性で筒状例えば円筒形状の保護管3と、発熱体2の長さ方向で発熱体2を支持する例えば2個の支持部材4と、発熱体2の発熱体端部2a、2aに接続された一対の端子5、5と、この端子5、5が気密的に貫通し、保護管3の管端部3a、3aを気密的に封止するキャップ6a、6bを備えている。
【0027】
なお、管端部3a及び端子5とキャップ6間はペースト状で例えばアルミノ珪酸ガラスの封止材7によって封着され、一側のキャップ6bには、排気及び不活性ガス封入用の排気管8が設けられている。
【0028】
発熱体2はカーボン部材例えば中実多角柱形状のカーボンロッドが用いられ、カーボンの純度を50%以上、抵抗制御のためBN、アルミナ等の絶縁物を添加したものを用いられるのが好ましい。
【0029】
発熱体としてカーボンを用いる理由は、炭火から放出される電磁波が調理、暖房に適する優れたスペクトルを持ち、木炭と同じカーボンを用いて電気エネルギーでカーボンを発熱させ、表面温度を木炭と同じ750℃前後にすると炭と同じスペクトルとなり、調理、暖房に適する優れた発熱体となるためである。
【0030】
保護管3はその材質が光透過率の高いセラミックス多結晶体である透光性アルミナセラミックスであり、その肉厚は0.5〜5mmであり、0.4〜6μm波長の電磁波の全透過率が90%以上である。
【0031】
保護管を透光性アルミナセラミックスにする理由は、発熱体のカーボンより放射された赤外線は、保護管を通じて被加熱物に放射されるが、保護管の赤外線透過率が低いと被加熱物に十分な赤外線エネルギーが届かず、透光性アルミナセラミックスの赤外波長域での電磁波の全透過率は90%以上であるため、被加熱物は十分な赤外線エネルギーを受けることができる。
【0032】
また、保護管の肉厚を0.5〜5mmにするのは、保護管内の圧力を室温から800℃まで上昇させると内部圧力が約3倍になり、保護管の体積を膨張するのに耐えるようにする必要があり、この上昇圧力に耐えうるには、肉厚を0.5mm以上にして機械的強度を高める必要があり、また、肉厚が厚すぎると赤外線透過率が低下するため、5mm以下にすることが必要である。
【0033】
さらに、0.4〜6μm間の各波長の電磁波の全透過率を90%以上とする理由は、食品の加熱、または暖房として必要とされる波長域は、近赤外0.75μm以上といわれ、特に4μm〜は有機物が吸収しやすい波長域といわれている。また、暖房では目視上、赤い色がある方が暖かく感じ、調理品をおいしく見せる効果があるため、可視光域0.4〜0.75μmであるのが好ましい。
【0034】
保護管内を不活性雰囲気にする理由は、昇温時のセラミックス焼結体の管内壁における分解を防ぐためである。
【0035】
支持部材4は石英ガラス製で平板リング形状に形成され、保護管3内に固定されており、中心から偏倚して発熱体2を内周円壁4aで支持している。
【0036】
支持部材4に石英ガラスを用いる理由は、発熱体が保護管に接触すると発熱体の温度が低下し、放射される遠赤外線にムラが生じ、また、接触している保護管は昇温、降温時の熱衝撃により破損の恐れがあり、耐熱衝撃性が高く、低熱伝導性の石英ガラスを用いることにより、保護管の破損を防止するためである。石英ガラスを設けても、発熱体と支持台の接触部分では、発熱体の温度の低下は発生するが、必要最小限の一定間隔で支持台を設置することにより、発熱体全体として発熱体の温度低下を最小限に抑えることができる。
【0037】
上記封止材は、アルミノ入り珪酸ガラスの他に、一般的に封着材として使われているAl−CaO−MgO、CaO−Al−SiO−MgOも用いることができる。
【0038】
次に本発明の第2実施形態に係る遠赤外線ヒーターについて説明する。
【0039】
上記第1実施形態はカーボン発熱体が筒形状の保護管に収納、密封されるのに対して、本第2実施形態は開放状態の炭化珪素の発熱体の前面には保護板が設けられ、後面には反射板が設けられる。
【0040】
例えば、図3及び図4に示すように、第2実施形態に係る遠赤外線ヒーター11の炭化珪素の発熱体12の前面には、保護体として断面形状が半円状の保護板13が設けられ、後面には、扁平円弧状の金属反射板14が設けられている。発熱体12には石英ガラス保護膜12aが被覆されるのが好ましい。
【0041】
発熱体12は炭化珪素の純度を50%以上、抵抗制御のためBN、アルミナ等の絶縁物を添加したものを用いる。これを用いるのは次の理由による。炭火から放出される電磁波は、調理、暖房に向く優れたスペクトルを持つが、炭化珪素も表面温度を炭と同じ750℃前後にすると炭に近いスペクトルとなり、調理、暖房に向く優れた発熱体となる。炭化珪素は半導体なので高純度のものは絶縁体に近いが、わずかな不純物を含有させると良導体となるため、家庭用の電源の容量に合わせるように、BN、アルミナ等の絶縁物を添加し抵抗を調整する。
【0042】
好ましくは発熱体12に5μm〜500μmの厚さの石英ガラス保護膜12aを被覆するのは、発熱体である炭化珪素の表面が酸化するのを防止するためであり、これにより、長寿命化を図ることができる。炭化珪素の表面は、自然酸化膜ができるため、大気中である程度の使用は可能であるが、酸化が進むにつれて抵抗が不安定となる問題があり、予め、表面に石英ガラスの被膜を形成することにより、酸化を防止し抵抗を安定させることができる。厚さとしては、5μm以下だと被膜が薄すぎてハンドリング等により傷付き、被膜が剥がれるおそれがあり、500μm以上だと赤外線の透過率が低下するので好ましくない。
【0043】
本第2実施形態の遠赤外線ヒーターは、発熱体を密閉させる必要がないため、その構造を簡単にすることができる。また、大気下で発熱させることができるため、赤外線の一部を、保護板を介さず金属反射板より直接的に被加熱物に放射させることができ、被加熱物に多くの赤外線を到達させることができる。
【0044】
なお、他の構成は図1に示す遠赤外線ヒーターと異ならないので、同一符号を付して説明は省略する。
【0045】
また、本発明の第3実施形態に係る遠赤外線ヒーターについて説明する。
【0046】
上記第2実施形態は炭化珪素の発熱体の前面に保護体として断面形状が半円状の保護板が設けられるのに対して、本第3実施形態は炭化珪素の発熱体の前面に保護体として両端が開放された保護円管が設けられる。
【0047】
例えば、図5及び図6に示すように、第3実施形態に係る遠赤外線ヒーター21の炭化珪素の発熱体12の前面に、保護体として断面形状がリング形状の保護円管22が設けられている。
【0048】
これにより、調理用の場合は、脂等の飛散が発熱体まで達することがあっても、脂等は保護円管に付着し、熱衝撃により保護管に割れが生じても、発熱体を密封したものに比べて、破損は小さく、安全であり、保護円管にクラックが生じる程度なら、遠赤外線の放射強度を落とすことなく使用を継続することができる。
【0049】
上述各実施形態の遠赤外線ヒーターによれば、遠赤外線のエネルギー強度及び放射量が多く、機械的及び熱的強度が強く、さらに、使用環境の制限がない遠赤外線ヒーターが実現される。
【実施例】
【0050】
[実施例1の製造]:本発明の第1実施形態に係り図1に示すような遠赤外線ヒーター(実施例1)を下記のような製造工程により製造した。
【0051】
・カーボンロッドφ3×250Lの両端にMo製の端子(W製端子でも可)をそれぞれ接続する。
・Mo端子の先端は箔状になっており、その箔の中にカーボンロッドを入れ、箔でワイヤーを包みこむことにより、端子とカーボンロッドを接続する。
・端子のついたカーボンロッドを透光性アルミナ保護管(外径φ10×内径φ8×300L)の中に入れる。
・アルミノ珪酸ガラスの粉末とアルコール系溶媒を混ぜ、ペースト状にする。
・ペースト状にしたアルミノ珪酸ガラスをアルミナキャップと透光性アルミナ管及びアルミナキャップとMo端子及びアルミナキャップと排気管の間に塗り、1200℃−1時間キープにて、シールを行う。
・排気管より、0.016MPa以下の圧力まで真空ポンプで脱気し、ガラスを溶かし、封止する。
【0052】
[実施例1の試験]:上記により製造された遠赤外線ヒーター(実施例1)を用いて、赤外分光放射輝度の試験を行い、従来例と比較した。
【0053】
結果を図7に示す。図7からもわかるように、実施例1は理想黒体についで放射輝度が大きく、備長炭と同等である。
【0054】
これに対してハロゲンヒーターは波長3μm近傍で放射輝度は高いがこの範囲を外れると、著しく低下する。その他はいずれも実施例1に比べて劣る。
【0055】
[実施例2の製造]:本発明の第3実施形態に係り図3に示すような遠赤外線ヒーター(実施例2)を下記のような製造工程により製造した。
【0056】
・SiC粉末500g、BN粉末49g、B5g、純水400g、ボール500gを樹脂性のポットに入れ、24時間、ポットを回転させ、混合した。さらに、バインダー5g、潤滑剤1gを追加し、ポットを回転させスラリーを作成した。
・スプレードライヤーを使って、スラリーをφ100μmの造粒粉とした。
CIPにて、造粒粉をφ10×100Lの寸法に成形した。
・成形体をAr不活性ガス下で1900℃〜2300℃にて焼結した。
・粉末状の石英粉と水を乳鉢で混合し、石英のスラリーを製作した。
・石英のスラリーを回転装置に取り付けたSiC焼結体に均一に塗布し、乾燥後、1450℃にて石英を溶かし、保護膜を製作した。
・できあがった発熱体の両端に端子をそれぞれ接続する。
・端子の先端は箔状になっており、その箔の中にヒーターを入れ、箔でヒーターを包みこむことにより、端子とヒーターを接続する。
・発熱体と被加熱物の間に位置するように透光性アルミナ保護板、反対側に金属の反射板を設置する。
【0057】
[実施例2の試験]:上記において製造された遠赤外線ヒーター(実施例2)を用いて、赤外分光放射輝度の試験を行い、従来例と比較した。
【0058】
結果を図8に示す。図8からもわかるように、上記[実施例2]における結果と同様の結果であった。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の第1実施形態に係る遠赤外線ヒーターの縦断面図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る遠赤外線ヒーターの横断面図。
【図3】本発明の第2実施形態に係る遠赤外線ヒーターの縦断面図。
【図4】本発明の第2実施形態に係る遠赤外線ヒーターの横断面図。
【図5】本発明の第3実施形態に係る遠赤外線ヒーターの縦断面図。
【図6】本発明の第3実施形態に係る遠赤外線ヒーターの横断面図。
【図7】本発明の第1実施形態に係る遠赤外線ヒーターを用いた赤外分光放射輝度の試験の結果図。
【図8】本発明の第3実施形態に係る遠赤外線ヒーターを用いた赤外分光放射輝度の試験の結果図。
【図9】従来の遠赤外線ヒーターの縦断面図。
【符号の説明】
【0060】
1 遠赤外線ヒーター
2 発熱体
3 保護管
4 支持部材
5 端子
6a、6b キャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーボンまたは炭化珪素からなるロッド状の発熱体と、この発熱体が気密的に収容された透光性アルミナセラミックス製筒形状の保護管を備え、この保護管は肉厚が0.5〜5mmであり、0.4〜6μmの波長の電磁波の全透過率が80%以上であることを特徴とする遠赤外線ヒーター。
【請求項2】
炭化珪素からなるロッド状の発熱体と、この発熱体の一面または全面に対向するように配置された透光性アルミナセラミックス製の保護体を備え、この保護体は肉厚が0.5〜5mmであり、0.4〜6μmの波長の電磁波の全透過率が80%以上であることを特徴とする遠赤外線ヒーター。
【請求項3】
前記カーボンまたは炭化珪素は、その純度が50%以上で、抵抗を制御するためにアルミナ、BN等の絶縁物を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の遠赤外線ヒーター。
【請求項4】
前記発熱体を支持する支持部材は、石英ガラス製であることを特徴とする請求項1に記載の遠赤外線ヒーター。
【請求項5】
前記発熱体の一面側前方には、透光性アルミナセラミックス製の保護体が設けられ、前記発熱体の他面側後方には、金属反射板が設けられることを特徴とする請求項2に記載の遠赤外線ヒーター。
【請求項6】
前記発熱体の表面には、5〜500μmの厚さの石英ガラス保護膜が被覆されることを特徴とする請求項2に記載の遠赤外線ヒーター。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−294337(P2006−294337A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−111004(P2005−111004)
【出願日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(000221122)東芝セラミックス株式会社 (294)
【Fターム(参考)】