説明

選択的セロトニン再取り込み阻害薬および5−HT2A受容体拮抗薬を含有する組成物

選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、特にセルトラリンおよび5HT2A部位における選択的セロトニン結合阻害薬を含む新規の組成物。本発明は、抑うつおよび不安障害を含む気分障害の治療あるいは予防のためのこのような組成物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)および5HT2A部位における選択的セロトニン結合阻害薬を含む新規組成物に関する。詳細な態様において、本発明は選択的セロトニン再取り込み阻害薬(1S−cis)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−1.2.3.4−テトラヒドロ−N−メチル−1−ナフタレンアミン(以降セルトラリンと表記)を含有する新規組成物に関する。本発明は、さらに抑うつおよび不安障害を含む気分障害の治療あるいは予防に対するこのような組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン、5−HT)は哺乳類の体の中枢神経系(CNS)機能において重要な役割を果たす。生化学的エビデンスは、脳および脊髄中に高濃度の5−HTが存在することを示している。セロトニンが幅広い5−HT結合あるいは受容体部位に関する数多くの疾患に関与していることが確認されているのは、驚くべきことではない。これらは抑うつ、統合失調症、睡眠、摂食、疼痛および血圧管理の領域を含む。
【0003】
5−HT受容体特異的拮抗薬は、不安、抑うつ、高血圧、強迫性障害、統合失調症、自閉症、およびアルツハイマー病およびパーキンソン病などの神経変性性障害を含むCNS障害の治療と管理において非常に興味深い。
【0004】
例えば薬物セルトラリンは、例えばその全文が参照文献として本明細書に組み入れられている米国特許第4,536,518号、第4,962,128号、第4,045,488号および第5,597,826号等に開示されているように、哺乳類におけるCNS障害の治療において広範な使用が確認されている。
【0005】
構造的に異なる細胞表面特性を有する5−HT結合部位の複数の集団が発見されたため、7つの主要サブタイプ5−HT、5−HT、5−HT−5HT−5HT 5−HTおよび5−HTに分類されている。多様なサブタイプにおいて選択的な拮抗物質であり、かつ選択的で高い活性を示し副作用がより少ない治療薬が開発される可能性は存在する。セルトラリンを含むセロトニン再取り込み阻害薬は、5HT部位において有効なセロトニン拮抗薬である。
【0006】
サブタイプ5−HTは脳細胞に存在する受容体であり、統合失調症、幻覚、抑うつおよび不安などの多様な精神障害においてある役割を有すると思われるため、CNS領域において特に興味深い。
【0007】
米国特許第5,169,096号、国際公開番号WO95/24194号およびWO91/18602号に開示されているように、5−HT部位におけるセロトニン受容体の遮断は、CNS領域において数多くの有用な治療効果をもたらしている。前述の特許および特許明細書はその全文が参照文献として本明細書に組み入れられている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの態様において、本発明は哺乳類における抑うつ、不安障害、自閉症、運動障害、パニック障害、双極性障害、軽度、中等度あるいは重度型の大うつ病性エピソード、全般性不安障害、社会恐怖、気分変調性障害、並びに、認知症、知的障害およびアルツハイマー病を含む器質障害を治療するための医薬組成物に関し、当該医薬組成物は;
(a)5HT2A受容体選択的拮抗薬または薬学的に許容できるその塩;
(b)SSRIまたは薬学的に許容できるその塩;および
(c)薬学的に許容できる担体;
を含み、
(a)の拮抗薬および(b)の阻害薬は、前記医薬組成物を上述の状態の治療あるいは予防において有効とする量で存在する。
【0009】
本明細書で使用される用語である選択的セロトニン再取り込み阻害薬SSRIは、セロトニン(5−HTまたは5−ヒドロキシトリプタミンとしても知られる)の神経細胞への取り込みあるいは再取り込みを阻害する化学種を示す。
【0010】
SSRIは、セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、フルオキセチン、フェモキセチン、シタロプラム、クロミプラミン、シアノプラミン、リトキセチン、セリクラミンおよびセプロキセチンなどの選択的セロトニン再取り込み阻害薬であるのが適切である。
【0011】
好ましい実地形態においては、SSRIはセルトラリンあるいは薬学的に許容できるその塩である。
【0012】
本発明の具体的実施形態においては、適切な5HT2A受容体拮抗薬は式
【化1】

の化合物(式中nが2、3あるいは4であり;
かつR、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ヒドロキシあるいはアミノ)、その光学異性体および薬学的に許容できるその塩を含む。この化合物は5HT2A受容体部位におけるセロトニン結合の選択的阻害薬である。
【0013】
本発明の他の態様においては、適切な5HT2A受容体拮抗薬は式
【化2】

の化合物を含む(式中
はH、グルクロニドあるいは硫酸塩であり;
およびRは独立してHあるいはメチルであり;
は0あるいはグルクロニドであり、かつ
nは0または1であり、ただしRがHの場合nは1である)。
【0014】
本明細書で用いられているように、グルクロニドはグルクラノシドとしても知られ、酸ではなく糖(ヘキソース)として結合しているグルクロン酸が例えばヒドロキシルあるいはカルボニル基などの基あるいは他の化合物とグリコシド結合によって結合している化合物を指すことを意図している。
【0015】
最も好ましくは、式Iの化合物は式
【化3】

(式中nが2または3である)の化合物であり;
かつ最も好ましくは、式IIの化合物は式
【化4】

(式中、炭素二重結合についての幾何学的位置関係がtransでありかつ炭素−窒素二重結合についての幾何学的位置関係がantiである)の化合物である。
【0016】
本発明の好ましい組成物において、5HT2A受容体拮抗薬あるいは薬学的に許容できるその塩の用量は約2mgから約10mgであり、かつセロトニン再取り込み阻害薬あるいは薬学的に許容できるその塩の量は約25mgから約200mgである。より好ましい組成物においては、5HT2A受容体あるいは薬学的に許容できるその塩の用量は約4mgから約6mgであり、セロトニン再取り込み阻害薬あるいは薬学的に許容できるその塩の量は約50mgから約100mgである。
【0017】
好ましくは、5HT2A受容体拮抗薬は:
α−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(2−フェニルエチル)−4−ピペリジンメタノール;
α−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−[2−(4−フルオロ)フェニルエチル]−4−ピペリジンメタノール;
α−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−[3−(4−フルオロ)フェニルエチル]−4−ピペリジンメタノール;
α−フェニル−1−(2−フェニルエチル)−4−ピペリジンメタノール;
α−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−[2−(4−フルオロ)フェニルエチル]−4−ピペリジンメタノール;
α−(3,5−ジメチルフェニル)−1−[2−(4−フルオロ)フェニルエチル]−4−ピペリジンメタノール;
α−フェニル−1−(3−フェニルプロピル)−4−ピペリジンメタノール;および
α−(3−クロロフェニル)−(3−フェニルプロピル)−4−ピペリジンメタノールより選択される。
【0018】
より好ましい実施形態においては、5HT2A阻害薬は:
α−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−[2−(4−フルオロフェニルエチル]−4−ピペリジンメタノールおよび
trans−1−N,N−ジメチルアミノエトキシイミノ−1−(2−フルオロフェニル)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロペンより選択される。
【0019】
他の態様においては、本発明は哺乳類、好ましくはヒトにおけるセロトニン性神経伝達の欠乏あるいは過剰により発生する障害を治療あるいは予防するための方法であって、このような治療あるいは予防を必要とする前記哺乳類に対して
(a)5HT2A受容体選択的拮抗薬または薬学的に許容できるその塩;
(b)SSRIまたは薬学的に許容できるその塩;および
(c)薬学的に許容できる担体;
を投与することを含み、
(a)の拮抗薬および(b)の阻害薬が前記医薬組成物をこのような状態の治療あるいは予防において有効とする量で存在する方法に関する。
【0020】
好ましい実地形態においては、セロトニン再取り込み阻害薬はセルトラリンあるいは薬学的に許容できるその塩である。
【0021】
本発明の具体的な実施形態においては、適切な5HT2A受容体拮抗薬は式
【化5】

の化合物、その光学異性体および薬学的に許容できるその塩を含む(式中nは2、3あるいは4であり;
かつR、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ヒドロキシあるいはアミノ基である)。
【0022】
本発明の他の形態においては、適切な5HT2A受容体拮抗薬は式
【化6】

の化合物を含む(式中
はH、グルクロニドあるいは硫酸塩であり;
およびRは独立してHまたはメチルであり;
は0あるいはグルクロニドであり、かつ
nは0または1であり、ただしRがHの場合nは1である)。
【0023】
好ましくは、5HT2A受容体選択的拮抗薬は:
α−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(2−フェニルエチル)−4−ピペリジンメタノール;
α−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−[2−(4−フルオロ)フェニルエチル]−4−ピペリジンメタノール;
α−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−[3−(4−フルオロ)フェニルエチル]−4−ピペリジンメタノール;
α−フェニル−1−(2−フェニルエチル)−4−ピペリジンメタノール;
α−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−[2−(4−フルオロ)フェニルエチル]−4−ピペリジンメタノール;
α−(3,5−ジメチルフェニル)−1−[2−(4−フルオロ)フェニルエチル]−4−ピペリジンメタノール;
α−フェニル−1−(3−フェニルプロピル)−4−ピペリジンメタノール;および
α−(3−クロロフェニル)−(3−フェニルプロピル)−4−ピペリジンメタノールより選択される。
【0024】
より好ましい実施形態においては、5HT2A阻害薬は:
α−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−[2−(4−フルオロフェニルエチル]−4−ピペリジンメタノールおよび
trans−1−N,N−ジメチルアミノエトキシイミノ−1−(2−フルオロフェニル)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロペンより選択される。
(発明を実施するための最良の形態)
【0025】
式Iの5HT2A阻害化合物は、米国特許第5,169,096号に記載および引用され、かつ以下のスキーム1に例示されている合成法によって調製することができる。
【化7】

式中nは2,3または4であり;R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ヒドロキシあるいはアミノ基である。
【0026】
好ましい実施形態においては、式Iの化合物はRおよびRがそれぞれメトキシ基であり、Rが水素であり、Rがフッ素でありかつnが2または3である化合物である。
【0027】
式IIの化合物は、その全文が本明細書に参照文献として引用されている米国特許第5,166,416号に記載および引用されている合成法によって調製される。
【0028】
およびnが0である式IIの化合物の合成は、以下のスキーム2に例示されている。
【化8】

式中R、RおよびRは上記と同じ意味を有する。
【0029】
式IIの化合物は炭素−炭素二重結合についての幾何学的位置関係がtransに配置されているプロペノンオキシドエーテルである。
【0030】
酸素置換オキシムの炭素−窒素二重結合については、式IIの化合物はsynおよびanti異性体の様々な割合の混合物として存在する。
【0031】
好ましい実施形態においては、式IIの化合物は式
【化9】

を有する化合物である(式中、炭素−炭素二重結合についての幾何学的位置関係がtransでありかつ炭素−窒素二重結合についての幾何学的位置関係がantiである)。
【0032】
5−HT2A受容体拮抗薬はSRIと同時に、別個にあるいは連続して投与することができる。
【0033】
本発明の化合物は、一般的に活性成分が医薬賦形剤あるいは担体と混合されている医薬組成物として投与される。活性化合物あるいは薬剤は経口、口腔、筋肉内、非経口(例:静脈内、筋肉内あるいは皮下など)あるいは直腸投与用、あるいは吸入あるいは吹送による投与に適した形態に製剤化することができる。
【0034】
経口投与に適した形態は錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤および経口溶液あるいは懸濁液、舌下および口腔内投与形態を含む。
【0035】
固形組成物を錠剤の形態に調製する場合、主な賦形剤をゼラチン、デンプン、乳糖、ステアリン酸マグネシウム、タルクあるいはアラビアゲムなどの医薬賦形剤と混合する。錠剤は、活性化合物の所与の量が長時間にわたって放出されるように、ショ糖などの適切な物質でコーティングすることができる。
【0036】
経口投与用液状製剤は溶液、シロップあるいは懸濁液の形態とすることができる。このような液状物は、懸濁化剤(例:ソルビトールシロップなど)、乳化剤(例:レシチンなど)、非水性担体(例:エチルアルコールなど)および防腐剤(例:ソルビン酸など)などの薬学的に許容できる成分を用いた従来の方法により調製することができる。
【0037】
注射または注入による非経口投与用の製剤は、例えば溶液、あるいは油性あるいは水性担体中の乳剤の形態のアンプルなどのユニット剤型で提供することができる。
【0038】
組成物は、坐剤あるいは滞留浣腸などの直腸製剤に製剤化することもできる。
【0039】
化合物は、鼻腔内あるいは吸入投与のために、ポンプスプレーまたは適切な噴射剤で加圧した容器より溶液あるいは懸濁剤の形態で送達することができる。
【0040】
式IあるいはIIの化合物とSSRI、好ましくはセルトラリンを用いる本発明の組成物の使用に関して、これらの化合物は単独で投与することも、あるいは薬学的に許容できる担体と共に投与することもできることに留意すべきである。このような投与は単回あるいは多回投与で実施することができる。より詳細には、当該組成物は薬学的に許容できる多様な不活性担体と、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、ハードキャンディー、散剤、シロップ剤、水性懸濁剤、注射溶液、エリキシル剤、シロップ剤などの形態で組み合わせることができる。
【0041】
ある化合物の5−HT2A部位への親和性は、R.A. Lyonら, Mo. Pharmcol., 1987, 31, 194-199の方法で測定する。式IおよびIIの化合物の有効性の生物学的アッセイは、いずれもその全文が参照文献として本明細書に組み入れられている米国特許第5,169,096号および第5,844,000号に記載されている。
【0042】
セルトラリンは、IC50値0.058×10−6Mの高度に選択的かつ強力なシナプトソームセロトニン再取り込み阻害薬である。セルトラリンの神経化学的、行動的および薬理学的特性は、Koe, Kenneth B.ら, Journal of Pharacology and Experimental
Therapeutics., 226, 686-700 (1983)およびCusack. B.ら, Psychopharmacology, 114,
559-565 (1994)により記載されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳類における抑うつ、不安障害、自閉症、運動障害、パニック障害、双極性障害、軽度、中等度あるいは重度型の大うつ病性エピソード、全般性不安障害、社会恐怖、気分変調性障害、並びに、認知症、知的障害およびアルツハイマー病を含む器質障害を治療するための医薬組成物であって:
(a)5HT2A受容体選択的拮抗薬または薬学的に許容できるその塩;
(b)選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)あるいは薬学的に許容できるその塩;および
(c)薬学的に許容できる担体;
を含み、
(a)の拮抗薬および(b)の阻害薬が前記医薬組成物をこのような状態の治療あるいは予防において有効とする量で存在する組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の医薬組成物であって、前記SSRIがセルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、フルオキセチン、フェモキセチン、シタロプラム、クロミプラミン、シアノプラミン、リトキセチン、セリクラミンおよびセプロキセチンから選択されている組成物。
【請求項3】
請求項2に記載の医薬組成物であって、前記SSRIがセルトラリンあるいは薬学的に許容できるその塩あるいは多形である組成物。
【請求項4】
請求項1に記載の医薬組成物であって、前記5HT2A選択的受容体拮抗薬が式
【化1】

を有する化合物、その光学異性体および薬学的に許容できるその塩である組成物(式中nが2、3または4であり、かつ、R、R、R、Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ヒドロキシあるいはアミノである)。
【請求項5】
請求項1に記載の医薬組成物であって、前記5HT2A受容体選択的拮抗薬が式
【化2】

を有する化合物である組成物(式中
はH、グルクロニドあるいは硫酸塩であり;
およびRは独立してHあるいはメチルであり;
は0、あるいはグルクロニドであり、かつ
nは0あるいは1であり、ただしRがHの場合nは1である)。
【請求項6】
請求項1に記載の医薬組成物であって、5HT2A受容体拮抗薬あるいは薬学的に許容できるその塩の量が約2mgから約10mgでありかつセロトニン再取り込み阻害薬あるいは薬学的に許容できるその塩の量が約25mgから約200mgである組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の医薬組成物であって、前記組成物中の5HT2A受容体拮抗薬の量が約4mgから約6mgでありかつセロトニン再取り込み阻害薬の量が約50mgから約100mgである組成物。
【請求項8】
請求項4に記載の医薬組成物であって、前記式Iの化合物が式
【化3】

の化合物であり、nが2または3である組成物。
【請求項9】
請求項5に記載の医薬組成物であって、前記式IIの化合物が式
【化4】

の化合物である組成物(式中、炭素−炭素二重結合についての幾何学的位置関係がtransでありかつ炭素−窒素二重結合についての幾何学的位置関係がantiである)。
【請求項10】
請求項1に記載の医薬組成物であって、前記5HT2A受容体選択的拮抗薬が:
α−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−(2−フェニルエチル)−4−ピペリジンメタノール;
α−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−[2−(4−フルオロ)フェニルエチル]−4−ピペリジンメタノール;
α−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−[3−(4−フルオロ)フェニルエチル]−4−ピペリジンメタノール;
α−フェニル−1−(2−フェニルエチル)−4−ピペリジンメタノール;
α−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−[2−(4−フルオロ)フェニルエチル]−4−ピペリジンメタノール;
α−(3,5−ジメチルフェニル)−1−[2−(4−フルオロ)フェニルエチル]−4−ピペリジンメタノール;
α−フェニル−1−(3−フェニルプロピル)−4−ピペリジンメタノール;
α−(3−クロロフェニル)−(3−フェニルプロピル)−4−ピペリジンメタノールおよび
trans−1−N,N−ジメチルアミノエトキシイミノ−1−(2−フルオロフェニル)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロペンから選択される組成物。
【請求項11】
請求項10に記載の医薬組成物であって、前記5HT2A受容体選択的拮抗薬が:
α−(3−クロロフェニル)−(3−フェニルプロピル)−4−ピペリジンメタノールおよび
trans−1−N,N−ジメチルアミノエトキシイミノ−1−(2−フルオロフェニル)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロペンから選択される組成物。
【請求項12】
哺乳類における抑うつ、不安障害、自閉症、並びに、認知症、知能障害およびアルツハイマー病を含む器質障害を治療する方法であって、前記哺乳類に
(a)5HT2A受容体拮抗薬;
(b)SSRIあるいは薬学的に許容できるその塩;および
(c)薬学的に許容できる担体;
を含む治療的に有効な量の医薬組成物を投与することを含み、
(a)の拮抗薬および(b)の阻害薬が前記医薬組成物をこのような状態の治療あるいは予防において有効とする量で存在する方法。
【請求項13】
請求項9に記載の方法であって、前記5HT2A受容体選択的拮抗薬が式
【化5】

を有する化合物、その光学異性体および薬学的に許容できるその塩である方法(式中nは2,3または4であり;R、R、R、Rはそれぞれ独立して水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ヒドロキシあるいはアミノである)。
【請求項14】
請求項12に記載の方法であって、前記5HT2A受容体選択的拮抗薬が式
【化6】

を有する化合物である方法(式中
はH、グルクロニドあるいは硫酸であり;
およびRは独立してHまたはメチルであり;
は0あるいはグルクロニドであり、かつ
nは0または1であり、ただしRがHの場合nは1である)。
【請求項15】
請求項12に記載の方法であって、前記SSRIがセルトラリンあるいは薬学的に許容できるその塩あるいはその多形である方法。

【公表番号】特表2007−516204(P2007−516204A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518386(P2006−518386)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【国際出願番号】PCT/IB2004/002116
【国際公開番号】WO2005/002578
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】