説明

配線体の配設構造、携帯電話、および配線部品

【課題】 防水性を持ち、簡単な構造の、配線体の配設構造、その配設構造を用いた携帯電話、および配線部品を提供する。
【解決手段】 熱収縮チューブ5と、筐体11に設けられた配線体挿入口11hとを備え、配線体3は、熱収縮チューブおよび配線体挿入口を通っており、熱収縮チューブ5は配線体に収縮して密着しており、密着した熱収縮チューブまたは該熱収縮チューブに停留されたパッキン17が、配線体挿入口11hに装着され、該配線体挿入口と防水性を生じるように接触していることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線体の配設構造、携帯電話、および配線部品に関し、より具体的には、フレキシブルプリント回路基板(FPC)、同軸ケーブル等を携帯電話等の筐体の防水性を害さないように設けることができる配線体の配設構造、それを用いた携帯電話、および配線部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、ノート型パソコン等は、筐体内の入力キー基板等にFPC等の配線体を接続する構造が用いられる。近年、これらノート型パソコン、携帯電話等に防水性が求められる趨勢にあるが、とくに携帯電話は、プールやバスルーム等での使用機会が増えるに伴い、筐体に設けられた配線体挿入口の部分に、防水性を備えることが要求される。この目的のために、FPCを周回するように液状ゴムを塗布し、その塗布した液状ゴムを紫外線等で硬化してガスケット付きFPCを用いる方法が提案されている(特許文献1)。これによって、筐体にあけた貫通孔にFPCを通しながら、ガスケットによって防水性を得ることができる。また、端末固定部材を筐体の配線挿入口に密着するように取り付け、その端末固定部材の中を水密性を保ちながら貫通する導線の配置構造が提案されている(特許文献2)。この構造の場合、導線/端末固定部材の間、および端末固定部材/配線挿入口の間、の2カ所に水密構造を配置することで、着脱可能な防水性の導線配設構造を確保している。
【特許文献1】特開2004−289943号公報
【特許文献2】特開2006−216687号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の液状ゴムを用いる方法の場合、しかしながら、液状ゴムを筐体の貫通孔およびFPCのサイズに合わせて、精度よく塗布する技術が必要である。また、FPCと液状ゴムとの間に隙間を生じたのでは、防水性は損なわれるので、FPCと液状ゴムとの間に隙間なくその液状ゴムを塗布する技術が求められる。さらに、液状ゴムを硬化させるための紫外線照射等の装置が必要である。したがって、比較的、簡単そうに見えても、実際に防水性のFPC配設構造を形成する段になると、流動性の高い液状ゴムの高精度の形状を得ることは容易ではない。それを解決するための装置の導入は、製造コスト増を招くことになる。また、端末固定部材を用いた防水性の導線配設構造は、構造が複雑であり、かつ製造時に多くの工数を要し、また部品点数も多くならざるをえない。さらに、端末固定部品の軸方向長さが筐体の厚みを超える分、嵩高くなり、小型化・簡単化の流れに逆行する。
【0004】
本発明は、筐体の配線体挿入口に用いられ、防水性を有し、簡単な構造の配線体の配設構造、その配設構造を用いた携帯電話、および配線部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の配線体の配設構造は、防水性を保持しながら筐体に配線体を挿入するために設けられる。この配線体の配設構造は、配線体と、筐体と、熱収縮チューブと、筐体に設けられた配線体挿入口とを備え、配線体は、熱収縮チューブおよび配線体挿入口を通っており、熱収縮チューブは配線体に収縮して密着している。そして、密着した熱収縮チューブまたは該熱収縮チューブに停留された弾性部材が、配線体挿入口に装着され、該配線体挿入口と防水性を生じるように接触していることを特徴とする。
【0006】
上記の構造によって、防水性を得ながら配線体を筐体に挿入して、簡単な構造の配線体の配設構造を得ることができる。熱収縮チューブまたは弾性体と、配線体挿入口との間には圧力を生じ、この圧力は、熱収縮チューブまたは弾性体の弾性変形に起因するものであり、簡単な構造で防水性を生じることができる基となっている。
【0007】
上記の配線体に密着した熱収縮チューブの外周面と、前記配線体挿入口の内周面とが圧力を及ぼし合って水密性の接触をするようにできる。これによって、部品点数が少なく、簡単な構造の配設構造を非常に簡単に製作することはでき、金型も必要ないので、安価な、防水性の配設構造を得ることができる。ここで、熱収縮チューブの外周面、および/または配線体挿入口の内周面に、水密性を確実にするための、凹凸構造を周回させてもよいことはいうまでもない。
【0008】
上記の弾性部材をパッキンとし、配線体に密着した熱収縮チューブがパッキンの停留部を形成し、該パッキンと配線体挿入口とが接触するようにできる。これで、やはり簡単な構造によって、より確実に、高い防水性の配線体の配設構造を得ることができる。
【0009】
上記の熱収縮チューブと配線体との間に、該配線体に密着した外面形状形成基材を介在させて、熱収縮チューブをその外面形状形成基材に収縮して密着させてもよい。これによって、熱収縮チューブと外面形状形成基材とを組み合わせて、水密性向上のために好ましい外面形状を容易に形成することが可能になる。外面形状形成基材は、(1)熱収縮チューブの外周面を、直接、配線体挿入口の内周面に接触させる場合にも、また、(2)熱収縮チューブにパッキン台座の役割を担わせる場合にも、用いることができる。(1)の場合には、熱収縮チューブの外周面、および/または、配線体挿入口の内周面に、凹凸構造を周回させてもよいことは、上述したとおりである。また、(3)FPCなどの平坦形状に起因する水密構造の形成のしにくさを緩和するためにも用いることができる。外面形状形成基材の配線体への密着は、防水性が得られればどのように方法によってもよい。たとえば接着剤による接着でもよいし、外面形状形成基材自体を弾性体としてその弾性力で配線体に密着する方法でもよい。
【0010】
上記の外面形状形成基材を、上記の熱収縮チューブと異なる別の熱収縮チューブである基層熱収縮チューブによって形成してもよい。これによって、金型などをも用いることなく簡単に防水性の配線体の配設構造を得ることができる。上記の(1)〜(3)のいずれにも基層熱収縮チューブを用いることができる。
【0011】
上記の熱収縮チューブと配線体挿入口との間に圧力を生じ、その圧力を生じる部分の熱収縮チューブの厚みの装着前後の変化率((装着前厚み−装着後厚み)/装着前厚み)を、5〜40%とすることができる。これによって、水密性を確保するのに十分な圧力を熱収縮チューブと、配線体挿入口との間に発生させることができる。なお、装着前および装着後の熱収縮チューブは、当然、熱収縮後のものである。上記の変化率が5%未満では水密性を十分確保することができず、また40%を超えると配線体への応力が増加して変形が生じ、配線体と熱収縮チューブとの間に隙間を生じる等の不都合が発生する。ここで、上記熱収縮チューブは、外面形状形成基材としての基層熱収縮チューブを含む場合には、その基層熱収縮チューブでもよいし、該基層熱収縮チューブに対して収縮して密着する熱収縮チューブであってもよく、また、これら両方であってもよい。
【0012】
上記の熱収縮チューブと、該熱収縮チューブが収縮して密着した相手とを接着剤で接着してもよい。これによって、より確実に熱収縮チューブと、配線体または外面形状形成部材との防水性または水密性を高めることができる。上述のように、上記熱収縮チューブは、外面形状形成基材としての基層熱収縮チューブを含む場合には、その基層熱収縮チューブでもよいし、該基層熱収縮チューブに対して収縮して密着する熱収縮チューブであってもよく、また、これら両方であってもよい。
【0013】
上記の熱収縮チューブが密着する相手の面、その熱収縮チューブの当該密着面、およびその熱収縮チューブの外周面、の少なくとも1つに、凹凸部が周回されている構造とすることができる。これによって、簡単な構造で、防水性を高めることができる。また接着剤を用いる場合には、凹凸部は接着剤の滞留部または停留部として機能して、接着剤を配置することが容易となる。繰り返しになるが、上記熱収縮チューブは、外面形状形成基材としての基層熱収縮チューブを含む場合には、その基層熱収縮チューブでもよいし、該基層熱収縮チューブに対して収縮して密着する熱収縮チューブであってもよく、また、これら両方であってもよい。
【0014】
上記の配線体挿入口の内周面に凹凸部を周回させることができる。これによって、金型射出成形によるのが普通の筐体に比較的精度の高い、上記の凹凸部を周回させることができ、水密性を簡単に向上させることができる。
【0015】
本発明の携帯電話は、上記のいずれか1つの配線体の配設構造を備えることを特徴とする。これによって、入手容易で安価な部品を用いて、防水性に優れた携帯電話を得ることができる。
【0016】
本発明の配線部品は、配線体と熱収縮チューブとを備える配線部品であって、
配線体は熱収縮チューブを通り抜けており、熱収縮チューブが収縮して配線体に密着していることを特徴とする。この構成によって、この配線部品の熱収縮チューブの部分を配線体挿入口に装着するだけで、簡単に、防水性を保持しながら筐体に配線を設けることができる。そして、この配線部品の製造には金型は不要であり、当該配線体の配設構造を、安価、かつ迅速に提供することができる。
【0017】
上記の配線部品では、配線体に密着している熱収縮チューブがパッキンの停留部を形成し、該停留部にパッキンが装着されている構成をとることができる。これによって、防止性を高めた配線部品を得ることができる。
【0018】
上記の熱収縮チューブと配線体との間に、該配線体に密着する外面形状形成基材を介在させて、熱収縮チューブをその外面形状形成基材に収縮して密着させてもよい。このような配線部品では、熱収縮チューブと外面形状形成基材とを組み合わせて、水密性向上のために好ましい外面形状を容易に形成することが可能になる。外面形状形成基材は、(1)熱収縮チューブの外周面を、直接、配線体挿入口の内周面に接触させる場合にも、また、(2)熱収縮チューブにパッキン台座の役割を担わせる場合にも、用いることができる。(1)の場合には、熱収縮チューブの外周面に、水密性向上のための凹凸構造を周回させてもよい。
【0019】
上記の熱収縮チューブと、該熱収縮チューブが収縮して密着した相手とを接着剤で接着することができる。この配線部品を用いることで、より確実に熱収縮チューブと、配線体または外面形状形成部材との防水性まを高めることができる。
【0020】
上記の熱収縮チューブが収縮して密着する相手の面、その熱収縮チューブの当該密着面、およびその熱収縮チューブの外周面、の少なくとも1つに、凹凸部を周回することができる。これによって、簡単な構造で、防水性を高めることができる。また接着剤を用いる場合には、凹凸部は接着剤の滞留部または停留部として機能して、接着剤を配置することが容易となる。
【0021】
上記の配線体には両端に電極部を有し、配線体の2箇所に熱収縮チューブを設けることができる。これによって、2つの筐体間に両方とも防水性を確保しながら配線体を連絡する場合、容易に配線体の挿入を実現することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、筐体の挿入口を通りながら、防水性を有する、簡単な構造の配線体の配設構造、それを用いた携帯電話、および配線部品を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における配線体の配設構造10を示す図である。図1において、筐体11には配線体挿入口11hが設けられている。この配線体挿入口11hには、図2に示す配線体の配設構造10が設けられている。配線体3には、熱収縮チューブ5が収縮して密着しており、密着した熱収縮チューブ5は、パッキンの機能を担っている。配線体3は、配線体挿入口11hの内周面に、密着した熱収縮チューブ5の外周面を水密に接触させて、当該配線体挿入口11hを通り抜けている。図1の配線体はフレキシブルプリント基板(FPC)である。FPC3の先端には電極部3aが設けられて、コネクタ等の電極に電気的に接続される。図1では、FPC3の他方の先端の電極部は、筐体11内に位置して見えないが、筐体11の内部の表示部基板等のコネクタ等に接続されている。図2に示すように、熱収縮チューブ5と配線体3の配線部3bとの間には、耐水性、水密性(密封性)、安定静止などを高めるために、接着剤7を用いるのがよい。
【0024】
図3および図4は、図1および図2のFPCの配設構造に用いられる配線部品20を示す図である。図3において、配線体3はFPCである。2つの筐体間に配線体3を、各筐体の配線体挿入口において防水性を得ながら配線するために、2箇所に密着する熱収縮チューブ5を配置してある。また図4には、配線体3が同軸線または結束された細い導線(各細い導線は絶縁被覆されている)が絶縁樹脂層で被覆されたものを示す。この場合、配線体3の断面は丸形状なので、熱収縮チューブ5にパッキン機能を持たせる場合、水密性の接触を形成しやすい。配線体挿入口11hの貫通孔の断面形状は、円とは限らずどのような形状でもよいが、円形状の場合、配線体挿入口11hの内周面と熱収縮チューブ5の外周面との間に働く面圧を均等に分布させ、制御しやすい。ただし、配線体3をFPCとするのが防止性以外の観点から非常に好ましい場合があり、そのような場合には、配線体挿入口11hの断面形状は円ではなく、たとえばFPCの断面の巾方向を長軸方向にした扁平の楕円形状にすることができる。また、このあと説明する外面形状形成基材を用いることができる。図4のように同軸線を用いた場合、通常、両端はプリント回路基板3dを接続して電極部3aとする。
【0025】
つぎに図1に示す配線体の配設構造10の製造方法について説明する。
(配線部品):筐体11に設けた配線体挿入口11hの形状に、熱収縮して密着した状態の熱収縮チューブが防水性を得てフィットするように、拡径状態(市販状態)の熱収縮チューブを選択する。熱収縮チューブ5が配線体挿入口11hに装着され、水密性を得るとき、熱収縮後の熱収縮チューブの肉厚が、配線体挿入口11hに挿入して装着した状態での肉厚の5%〜40%大きいことをいう。配線体3(FPC、同軸線など)を熱収縮チューブ5に通し、所定箇所において熱収縮チューブ5を加熱して熱収縮させる。熱収縮処理の温度は、熱収縮チューブ5が熱収縮するかぎり何度でもよいが、約140℃とするのが普通である。熱収縮処理は、たとえば140℃に保持した恒温炉に通したり、または恒温炉内に保持して行う。
(熱収縮チューブ):熱収縮チューブ5は、押出成形等によって製造した合成樹脂製のチューブを、熱収縮性を付与するために電子線照射によって架橋処理した後、加熱下で径方向に拡大させ、ついで拡径状態のまま急冷することによって製造される。架橋処理は、上述のように、電子線照射以外に、化学架橋、水架橋などを用いることができる。上記の合成樹脂には、耐水性、絶縁性などが要求されるため、ポリオレフィン系樹脂が好適に使用される。ポリオレフィン系樹脂としては、たとえば低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)等をあげることができる。このほか、上記のポリオレフィン系樹脂に柔軟性を付与するためにα−オレフィン以外の他のモノマーを導入することもできる。エチレン-プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の共重合体も好適に使用することができる。
熱収縮チューブの寸法について説明する。熱収縮前、すなわち拡径ままの状態で、公称内径5mmの場合、通常、正確には内径は5mmを少し超えており、たとえば5.60±0.30の範囲にある。そして、収縮後には、たとえば内径2.90mmレベルに収縮する。肉厚については、収縮前に公称0.20mmの場合、収縮後0.4mm±010mmに厚くなる。
熱収縮チューブは、住友電工ファインポリマー株式会社のスミチューブ(登録商標)などの市販品を用いることができる。
(接着剤):接着剤には、これら筐体および絶縁樹脂に、接着するものであれば、何でもよいが、熱収縮処理の際にホットメルトする接着剤を熱収縮チューブのポリオレフィン系樹脂の内層に配置するのがよい。この場合、熱収縮チューブは、ポリオレフィン系樹脂と接着剤層との多層構造となる。
(筐体):筐体には、マグネシウム合金、アルミニウム合金、チタン合金の軽量金属や、それら軽量金属に樹脂コートしたもの、とくにフッ素樹脂コートしたものが用いられる。またFPC等には絶縁樹脂が被覆される。筐体11は樹脂の射出成形等で製造される。その際に、配線体挿入口11hを設ける。配線体挿入口11hの内周面には、熱収縮チューブ5の外周面との水密性を向上させるために、凹凸部を周回させてもよい(図6の41t,43t参照)。
【0026】
図5は、図1および図2に示す配線体の配設構造10を備えた携帯電話機または携帯電話50を示す斜視図である。また、図6はその携帯電話50の断面図である。図5において、携帯電話50は、入力部54と、その入力部54とヒンジ42を介在させて接続されている表示部53とを備える。入力部54と表示部53とは、ヒンジ42を軸として回転することにより開閉可能となっている。表示部53にはLCD(Liquid Crystal Display)を用いた表示画面56が設けられている。表示部53の表示画面56より上方(ヒンジ42から遠ざかる方向)にスピーカ58が設けられている。入力部54には、電話番号やアルファベットなどの記号を入力するための入力キー(以下、単に「キー」と記す)57が複数個配置されている。また、入力部54から見て、ヒンジ42と反対側の端にマイク59が配置されている。
【0027】
この携帯電話50には、入力部54に位置する第1の筐体41と、表示部53に位置する第2の筐体43とが設けられ、両者の間にヒンジ部42を備える。図6に示すように、第1の筐体41には、携帯電話の入力キー基板31が収納され、また第2の筐体43には、表示部基板32が収納されている。入力キー基板31において入力された情報は、FPC3を経て、表示部基板32に届けられる。FPC3の配線部3bは、長くしてヒンジの軸42aを回って、第1および第2の筐体41,43に配置するのがよい。第1の筐体41の入力キー基板31が収納されている空間は、FPC挿入口11h以外の部分は、実質的に封鎖されている。また、第2の筐体43の表示部基板32が収納されている空間は、FPC挿入口11h以外の部分は、実質的に封鎖されている。図5において、第1の筐体41のFPC挿入口11hには、FPC3に収縮して密着した熱収縮チューブ5が装着されている。FPC3と熱収縮チューブ5との密着の安定性向上などのために、FPC3と収縮している熱収縮チューブ5との間に、接着剤7を配置するのがよい。この接着剤7の配置によって、より堅固に防水性を確保することができる。
【0028】
上述のように、FPC挿入口41hの内周面と熱収縮チューブ5の外周面とは水密性の接触をしている。両者の接触の水密性を向上させるために、筐体41の配線体挿入口41hに凹凸構造41tを周回させている。これによって、熱収縮チューブ5の外周面と、凹凸構造の凸部とは、より高い圧力を相互に及ぼすので、防水性をより確固としたものにできる。FPC3の第1の筐体41内の端は、電極部3aを経て、コネクタ21に接続されている。また、FPC3の第2の筐体43内の端は、電極部3aを経て、コネクタ22に接続されている。第2の筐体43のFPC挿入口43hにおいても、第1の筐体41の挿入口41hに設けた熱収縮チューブ5と同様の防水構造を設ける。
【0029】
これによって、部品点数を増やすことなく、防水性を確保しながら配線体を配設することができる。これによって、ともに挿入口41h,43h以外は実質的に封鎖された2つの筐体41,43は、挿入口41h等において防水性の配線体の配設構造を設けられ、配線3によって連絡される。この結果、携帯電話機50を風呂やプール中で、使用することが可能になる。熱収縮チューブ5のみを用いるので、金型を用いる必要がない。このため、モデルのバージョンアップを頻繁に繰り返す携帯電話に対して、素早く対応することができ、かつ安価な防水構造の提供が可能になる。本実施の形態における配線体の配設構造は、上記のように携帯電話への用途が重要であるが、携帯電話に限定されず、他の電気製品に用いることができる。
【0030】
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2における配線部品20を示す図であり、(a)はFPC3の長手方向に沿って見た正面図であり、(b)はその部分拡大図であり、(c)は(a)にVIIC−VIIC線に沿う断面図である。本実施の形態では、配線体にFPCを用い、かつ、その熱収縮チューブによる防水構造に対するFPCの平坦形状に起因する阻害要因を除く点に特徴を有する。上記のFPCの平坦形状に起因する阻害要因は、図7(a)〜(c)に示すように、外面形状形成基材2によって除かれる。図7(a)において、FPCの配線部3bを収納する隙間をもつ外面形状形成基材2が配置され、その外側に熱収縮チューブ5が収縮して密着している。外面形状形成基材2は、大略、円柱状であるが、配線部3bを収納する収納部を境に、縦に半分割されている。そして、図7(a),(b),(c)に示すように、配線部3bを挟むようにして、外面が円柱面になるように接着剤7によって接着されている。このため、熱接着チューブ5を外面形状形成基材2の外面に熱接着することは容易となる。また、熱収縮させた後の肉厚は均一になるので、配線体挿入口11hの全周にわたって水密性の接触をさせやすくなる。接着剤は、当然のことながら防水性、耐水性、密着性、耐久性の高いものを用いる。
【0031】
外面形状形成基材2は、上記の場合、比較的、形状の整った例について説明したが、平坦な形状のFPC3の防水構造に対する短所を緩和することができれば、形状の厳密性はまったく不要である。図7では、FPC3を収容する収容溝を設けていたが、それも不要である。たとえば、図8に示すように、外面形状形成部材2として、もう一つの基層熱収縮チューブを用いることができる。考え方は、熱収縮チューブを重ねて配置することで、FPC3の平坦な断面形状を1つの熱収縮チューブで滑らかな外形になるように急激に変えるのではなく、(外面形状形成基材としての基層熱収縮チューブ2/パッキンとしての熱収縮チューブ5)によって、たとえば楕円形状断面の配線体挿入口11hに合わせる。これによって無理なく、安価に、防水性の配線体の配設構造を得ることができる。上記の基層熱収縮チューブ2についても、実施の形態1で説明したポリオレフィン系の材料、寸法、市販品の説明をそのまま適用することができる。
【0032】
本実施の形態においては、配線体は平坦な形状のFPCを対象にし、その平坦形状に起因する、熱収縮チューブ5による防水構造形成のしにくさという欠点を克服するために、外面形状形成基材2を用いる。図9は、図7(a)〜(c)に示す配線部品の斜視図であり、FPC3を配線体に用いる。そして2つの筐体の配線体挿入口に対応する位置に、上記の(外面形状形成基材2または基層熱収縮チューブ2/熱収縮チューブ5)を配置している。外面形状形成基材5の形状は滑らかな円筒面だけでなく、熱収縮チューブ5に、配線体挿入口11hとの水密性の高い接触を実現させるために、図10に示すように凸状構造を周回させてもよい。
【0033】
図11は、図7〜図10に示す配線部品20を用いた携帯電話50のFPC配設構造を示す断面図である。この携帯電話50には、入力部54に位置する第1の筐体41と、表示部53に位置する第2の筐体43とが設けられ、両者の間にヒンジ部42を備える。図9に示すように、第1の筐体41には、携帯電話の入力キー基板31が収納され、また第2の筐体43には、表示部基板32が収納されている。入力キー基板31において入力された情報は、FPC3を経て、表示部基板32に届けられる。FPC3の配線部3bは、長くしてヒンジの軸42aを回って、第1および第2の筐体41,43に配置するのがよい。第1の筐体41の入力キー基板31が収納されている空間は、FPC挿入口11h以外の部分は、実質的に封鎖されている。また、第2の筐体43の表示部基板32が収納されている空間は、FPC挿入口11h以外の部分は、実質的に封鎖されている。図9において、第1の筐体41のFPC挿入口11hには、FPC3を収納しながらFPC3に接着固定された外面形状形成基材2と、その外面に収縮して密着した熱収縮チューブ5とが装着されている。熱収縮チューブ5は、その全周にわたって厚みが均一であり、パッキンとしての機能を確実に発揮しやすい。
【0034】
上述のように、FPC挿入口11hの内周面と熱収縮チューブ5の外周面との接触の水密性を向上させるために、筐体11の配線体挿入口11hに凹凸構造11tを周回させてもよい。これによって、熱収縮チューブ5の外周面と、凹凸構造11tの凸部とは、より高い圧力を相互に及ぼすので、防水性をより確固としたものにできる。FPC3の第1の筐体41内の端は、電極部3aを経て、コネクタ21に接続されている。また、FPC3の第2の筐体43内の端は、電極部3aを経て、コネクタ22に接続されている。第2の筐体43のFPC挿入口11hにおいても、第1の筐体41の挿入口11hに設けた熱収縮チューブ5と同様の防水構造を設ける。
【0035】
これによって、防水性を確保しながら配線体を配設することができる。これによって、ともに挿入口11h以外は実質的に封鎖された2つの筐体41,43は、挿入口11hにおいて防水性の配線体の配設構造を設けられ、配線3によって連絡される。この結果、携帯電話機50をバスルームやプール中で、使用することが可能になる。また、外面形状形成基材2に形状の厳密性が不要な部材を用いる場合、たとえば基層熱収縮チューブ2を用いる場合には、熱収縮チューブ5のみを用いるので、金型を用いる必要がない。このため、モデルのバージョンアップを頻繁に繰り返す携帯電話に対して、素早く対応することができ、かつ安価な防水構造の提供が可能になる。本実施の形態における配線体の配設構造は、上記のように携帯電話への用途が重要であるが、携帯電話に限定されず、他の電気製品に用いることができる。
【0036】
(実施の形態3)
図12は、本発明の実施の形態3における配線部品20を示す図である。図12において、配線体3には同軸線を用いている。この配線体3の配線部3bには、熱収縮チューブ5が収縮して密着する箇所が複数あり、2つの熱収縮チューブ5の間に弾性体であるパッキン17が停留されている。パッキン17は、当該パッキン17を挟むように停留させている熱収縮チューブ5よりも、大きい外径をもつ。これによって、図示しない筐体の配線体挿入口の内周面にパッキン17を当接させて水密性の接触を実現することができる。図13は、図12に示す配線部品20の縦断面図である。パッキン17は、内径を配線部3bに接して、2つの熱収縮チューブ5の間に停留されている。パッキン17が水密性の接触をするとき、円形断面から楕円断面へと変形する。パッキン17は弾性体であり、わずかな変形によって強い弾性力を生じ、水密性を発揮する。そのためには、2つの熱収縮チューブ5は、確実に配線部3bに固定されていなければならない。このため、熱収縮チューブ5と配線部3bとは接着剤7で接着しておくことが望ましい。
【0037】
図14は、図13に示す配線部品20の変形例1を示す図である。この変形例1では、パッキン17の内径に接するように熱収縮チューブ5を配置する。これによって、配線体挿入口の内周面との当接において、パッキン17と内径側の熱収縮チューブとの弾性変形によって水密性を得ることができる。パッキン17の寸法許容度なども緩和することができる。
【0038】
図15は、図13に示す配線部品20の変形例2を示す図である。この変形例2では、配線部3bに外面形状形成基材2としての熱収縮チューブを2カ所に分けて配置する。配線部3bを含め、その2カ所の基層熱収縮チューブ2にわたって1つの熱収縮チューブ5を、収縮して密着させる。これによって、1つの熱収縮チューブ5の中央位置に窪みが生じ、この窪みにパッキン17が停留される。また、図16は、図13に示す配線部品20の変形例3を示す図である。この変形例3では、配線部3bに、中央位置に窪みのある外面形状形成基材2を1つ配置する。この外面形状形成基材2の全体にわたって1つの熱収縮チューブ5を、収縮して密着させる。これによって、1つの熱収縮チューブ5の中央位置に窪みが生じ、この窪みにパッキン17が停留される。
【0039】
図17は、配線体3にFPCを用い、かつパッキン17を用いた変形例4の配線部品20を示す図である。(a)は配線部3bの長手方向に沿って見た正面図であり、(b)はXVIIB−XVIIB線に沿う断面図である。外面形状形成基材2は、基層熱収縮チューブでもよいし、その他の部材でもよい。通常は、環状のパッキン17を用いるので、外面形状形成基材2は剛性の高い材料を用いて、境目は接着剤7によって堅固に接着するのがよい。この場合、外面形状形成基材2の上に熱収縮チューブ5が収縮して密着するので、当該外面形状形成基材2の形状の厳密性は緩和され、金型などを用いなくてもよいが、用いてもよい。外面形状形成基材2の長手方向中央部には窪みを設けて、その上に密着される熱収縮チューブ5の中央位置にも窪みができるようにする。この窪みに、パッキン17が停留される。図17に示す配線部品20を用いることで、FPC3を用いながら、パッキン17を用いることが容易となる。
【0040】
図18は、図14に示す配線部品20を用いた携帯電話50の同軸線の配設構造を示す断面図である。この携帯電話50には、入力部54に位置する第1の筐体41と、表示部53に位置する第2の筐体43とが設けられ、両者の間にヒンジ部42を備える。図18に示すように、第1の筐体41には、携帯電話の入力キー基板31が収納され、また第2の筐体43には、表示部基板32が収納されている。入力キー基板31において入力された情報は、同軸線3を経て、表示部基板32に届けられる。同軸線3の配線部3bは、長くしてヒンジの軸42aを回って、第1および第2の筐体41,43に配置するのがよい。第1の筐体41の入力キー基板31が収納されている空間は、同軸線挿入口11h以外の部分は、実質的に封鎖されている。また、第2の筐体43の表示部基板32が収納されている空間は、同軸線挿入口11h以外の部分は、実質的に封鎖されている。
【0041】
上述のように、同軸線挿入口11hの内周面と熱収縮チューブ5の外周面との接触の水密性を向上させるために、筐体11の配線体挿入口11hに凹凸構造11tを周回させてもよい。これによって、熱収縮チューブ5の外周面と、凹凸構造11tの凸部とは、より高い圧力を相互に及ぼすので、防水性をより確固としたものにできる。同軸線3の第1の筐体41内の端は、電極部3aを経て、コネクタ21に接続されている。また、同軸線3の第2の筐体43内の端は、電極部3aを経て、コネクタ22に接続されている。第2の筐体43の同軸線挿入口11hにおいても、第1の筐体41の挿入口11hに設けた熱収縮チューブ5と同様の防水構造を設ける。
【0042】
これによって、防水性を確保しながら配線体を配設することができる。これによって、ともに挿入口11h以外は実質的に封鎖された2つの筐体41,43は、挿入口11hにおいて防水性の配線体の配設構造を設けられ、配線3によって連絡される。この結果、携帯電話機50を風呂やプール中で、使用することが可能になる。また、熱収縮チューブ5のみを用いるので、金型を用いる必要がない。このため、モデルのバージョンアップを頻繁に繰り返す携帯電話に対して、素早く対応することができ、かつ安価な防水構造の提供が可能になる。本実施の形態における配線体の配設構造は、上記のように携帯電話への用途が重要であるが、携帯電話に限定されず、他の電気製品に用いることができる。
【0043】
上記において、本発明の実施の形態および実施例について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態および実施例は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、モデルのバージョンアップを頻繁に行う携帯電話等の分野において、簡単な構造の防水性の配線体の配設構造を、迅速に、かつ安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施の形態1における配線体の配設構造を示す図である。
【図2】図1の配線体の配設構造の断面図である。
【図3】図1に示す配線体の配設構造に用いられる配線部品を示す図である(FPCの場合)。
【図4】図1に示す配線体の配設構造に用いられる配線部品を示す図である(同軸線の場合)。
【図5】図1に示す配線体の配設構造を含む携帯電話機を示す斜視図である。
【図6】図5の携帯電話の断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2におけるFPCを含む配線部品を示す図であり、(a)は配線部長手方向に沿ってみた正面図であり、(b)は部分拡大図であり、(c)は断面図である。
【図8】図7に示す配線部品の変形例を示す図である。
【図9】図7または図8に示す配線部品を示す斜視図である。
【図10】図7に示す配線部品の変形例を示す断面図である。
【図11】図7に示す配線体の配設構造を含む携帯電話機を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の形態3における配線部品を示す斜視図である。
【図13】図12に示す配線部品の断面図である。
【図14】図13に示す配線部品の変形例1を示す断面図である。
【図15】図13に示す配線部品の変形例2を示す断面図である。
【図16】図13に示す配線部品の変形例3を示す断面図である。
【図17】図13に示す配線部品の変形例4を示す図であり、(a)は配線長手方向に沿って見た正面図であり、(b)は断面図である。
【図18】図14に示す配線体の配設構造を含む携帯電話機を示す断面図である。
【符号の説明】
【0046】
2 外面形状形成基材(基層熱収縮チューブ)、2t 外面形状形成基材の凹凸構造、3 配線体(FPC)、3a 電極部、3b 配線部(配線)、3d プリント回路基板、5 熱収縮チューブ、7 接着剤、10 配線体の配設構造、11 筐体、11h 配線体挿入口、17 パッキン、20 配線部品、21,22 コネクタ、31 入力キー基板、32 表示部基板、41 第1の筐体、41h 配線体挿入口、41t 配線体挿入口の凹凸構造、42 ヒンジ、42a ヒンジ軸、43 第2の筐体、43h 配線体挿入口、43t 配線体挿入口の凹凸構造、50 携帯電話、53 表示部、54 入力部、56 表示画面、57 キー、58 スピーカ、59 マイク。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
防水性を保持しながら筐体に配線体を挿入するために設けられる配線体の配設構造であって、
配線体と、筐体と、熱収縮チューブと、
前記筐体に設けられた配線体挿入口とを備え、
前記配線体は、前記熱収縮チューブおよび配線体挿入口を通っており、
前記熱収縮チューブは前記配線体に収縮して密着しており、
前記密着した熱収縮チューブまたは該熱収縮チューブに停留された弾性部材が、前記配線体挿入口に装着され、該配線体挿入口と防水性を生じるように接触していることを特徴とする、配線体の配設構造。
【請求項2】
前記配線体に密着した熱収縮チューブの外周面と、前記配線体挿入口の内周面とが、圧力を及ぼし合って水密性の接触をしていることを特徴とする、請求項1に記載の配線体の配設構造。
【請求項3】
前記弾性部材をパッキンとし、前記配線体に密着した熱収縮チューブがそのパッキンの停留部を形成し、該パッキンと前記配線体挿入口とが接触することを特徴とする、請求項1に記載の配線体の配設構造。
【請求項4】
前記熱収縮チューブと前記配線体との間に、該配線体に密着した外面形状形成基材が介在し、前記熱収縮チューブがその外面形状形成基材に収縮して密着していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の配線体の配設構造。
【請求項5】
前記外面形状形成基材が、前記熱収縮チューブと異なる別の熱収縮チューブである基層熱収縮チューブによって形成されることを特徴とする、請求項4に記載の配線体の配設構造。
【請求項6】
前記熱収縮チューブと前記配線体挿入口との間に圧力を生じ、該圧力を生じる部分の熱収縮チューブの厚みの装着前後の変化率((装着前厚み−装着後厚み)/装着前厚み)は、5〜40%であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の配線体の配設構造。
【請求項7】
前記熱収縮チューブと、該熱収縮チューブが収縮して密着した相手とが接着剤で接着されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の配線体の配設構造。
【請求項8】
前記熱収縮チューブが収縮して密着する相手の面、その熱収縮チューブの当該密着面、およびその熱収縮チューブの外周面、の少なくとも1つに、凹凸部が周回されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の配線体の配設構造。
【請求項9】
前記配線体挿入口の内周面に凹凸部が周回されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の配線体の配設構造。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の配線体の配設構造を備えることを特徴とする、携帯電話。
【請求項11】
配線体と熱収縮チューブとを備える配線部品であって、
前記配線体は前記熱収縮チューブを通り抜けており、
前記熱収縮チューブが収縮して前記配線体に密着していることを特徴とする、配線部品。
【請求項12】
前記熱収縮チューブがパッキンの停留部を形成し、該停留部にパッキンが装着されていることを特徴とする、請求項11に記載の配線部品。
【請求項13】
前記熱収縮チューブと前記配線体との間に、該配線体に密着した外面形状形成基材が介在し、前記熱収縮チューブがその外面形状形成基材に収縮して密着していることを特徴とする、請求項11または12に記載の配線部品。
【請求項14】
前記熱収縮チューブと、該熱収縮チューブが収縮して密着した相手とが接着剤で接着されていることを特徴とする、請求項11〜13のいずれか1項に記載の配線部品。
【請求項15】
前記熱収縮チューブが収縮して密着する相手の面、その熱収縮チューブの当該密着面、およびその熱収縮チューブの外周面、の少なくとも1つに、凹凸部が周回されていることを特徴とする、請求項11〜14のいずれか1項に記載の配線部品。
【請求項16】
前記配線体には両端に電極部を有し、前記配線体の2箇所に前記熱収縮チューブが設けられていることを特徴とする、請求項11〜15のいずれか1項に記載の配線部品。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−16123(P2010−16123A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−173720(P2008−173720)
【出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】