説明

配線回路基板の製造方法

【課題】工数を低減して、生産効率の向上を図ることができる配線回路基板の製造方法を提供すること。
【解決手段】金属支持基板7と、金属支持基板7の上に形成されるベース絶縁層8と、ベース絶縁層8の上に形成され、端子14および端子14から連続するめっきリード16を備える導体パターン9と、導体パターン9を被覆するように、ベース絶縁層8の上に形成されるカバー絶縁層10とを形成し、金属支持基板7をエッチングした後、ベース絶縁層8をエッチングして、金属支持基板7およびベース絶縁層8から、めっきリード16を露出させ、露出させためっきリード16をエッチングする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線回路基板の製造方法、詳しくは、回路付サスペンション基板の製造に好適に用いられる、配線回路基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクドライブには、磁気ヘッドを支持するためのサスペンション基板に、磁気ヘッドが接続される配線回路パターンが一体的に形成されている回路付サスペンション基板が用いられている。回路付サスペンション基板は、ステンレスからなるサスペンション基板、その上に形成され、ポリイミドからなるベース絶縁層、および、ベース絶縁層の上に形成され、銅からなる配線回路パターンを備えている。
【0003】
このような回路付サスペンション基板の製造方法としては、例えば、ステンレス箔基材上のポリイミドからなる絶縁層上に、端子部およびリード部を備える導体パターンを形成してなる回路付サスペンション基板において、端子部と共にリード部を残して、導体パターンを被覆する被覆層を形成し、端子部に電解ニッケルめっきと電解金めっきを順次に行なって端子を形成した後、化学エッチングによってリード部を除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平10−265572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかるに、特許文献1に記載の方法では、化学エッチングによってリード部を除去する工程を、独立の工程として設けており、その工程においてリード部を除去した後、ステンレス箔基材を化学エッチングによって所定形状に打ち抜いている。
【0005】
一方、配線回路基板の製造においては、一般に多くの工程が必要とされており、工数の低減が望まれている。
【0006】
本発明の目的は、工数を低減して、生産効率の向上を図ることができる配線回路基板の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の配線回路基板の製造方法は、金属支持基板と、前記金属支持基板の上に形成されるベース絶縁層と、前記ベース絶縁層の上に形成され、端子部および前記端子部から連続するめっきリードを備える導体層と、前記導体層を被覆するように、前記ベース絶縁層の上に形成されるカバー絶縁層とを形成する積層工程と、前記金属支持基板をエッチングした後、前記ベース絶縁層をエッチングして、前記金属支持基板および前記ベース絶縁層から、前記めっきリードを露出させる第1エッチング工程と、露出させた前記めっきリードをエッチングする第2エッチング工程とを備えることを特徴としている。
【0008】
この方法では、第1エッチング工程において、金属支持基板およびベース絶縁層から、めっきリードを露出させ、その後、第2エッチング工程において、めっきリードをエッチングしている。
【0009】
そのため、例えば、端子部をフライングリードとして形成する場合に、金属支持基板から端子部を露出させる工程と同時に、第1エッチング工程を実施して、めっきリードを露出させ、次いで、金属支持基板を外形加工する工程と同時に、第2エッチング工程を実施して、めっきリードをエッチングすることができる。
【0010】
その結果、めっきリードを除去する工程を独立の工程として設ける必要がなく、工数を低減して、生産効率の向上を図ることができる。
【0011】
また、本発明の配線回路基板の製造方法において、前記第1エッチング工程では、層厚方向に投影したときに、前記ベース絶縁層が形成されている範囲の内側において、前記金属支持基板をエッチングすることが好適である。
【0012】
この方法では、第1エッチング工程において形成される、金属支持基板の開口部周縁では、金属支持基板にベース絶縁層が積層されている。そのため、第2エッチング工程において、ベース絶縁層が、開口部周縁の金属支持基板の上面を被覆する。
【0013】
その結果、開口部周縁の金属支持基板の上面が、めっきリードとともにエッチングされることを防止することができる。
【0014】
また、本発明の配線回路基板の製造方法において、前記ベース絶縁層は、露出させた前記めっきリードに対応する段部を有していることが好適である。
【0015】
この方法では、ベース絶縁層のうち、段部が薄く形成される。そのため、第1エッチング工程において、エッチングするベース絶縁層の厚みが薄く、エッチングの時間を短縮することができる。
【0016】
その結果、さらに、生産効率の向上を図ることができる。
【0017】
また、本発明の配線回路基板の製造方法において、前記積層工程では、前記端子部を露出するように、前記カバー絶縁層を形成し、前記第1エッチング工程では、前記金属支持基板および前記ベース絶縁層から、前記めっきリードと同時に前記端子部を露出させ、さらに、前記第1エッチング工程後かつ前記第2エッチング工程前に、露出させた前記端子部に、前記めっきリードから給電してめっきするめっき工程を備えることが好適である。
【0018】
この方法では、積層工程において、カバー絶縁層を形成することにより、端子部を露出し、第1エッチング工程において、めっきリードと同時に端子部を露出させ、めっき工程において、露出させた端子部に、めっきリードから給電してめっきした後、第2エッチング工程において、めっきリードをエッチングする。
【0019】
そのため、金属支持基板から端子部を露出させ、端子部をフライングリードとして形成する工程と同時に、第1エッチング工程を実施して、めっきリードを露出させ、次いで、金属支持基板を外形加工する工程と同時に、第2エッチング工程を実施して、めっきリードをエッチングすることができる。
【0020】
その結果、めっきリードを除去する工程を独立の工程として設ける必要がなく、工数を低減して、生産効率の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の配線回路基板の製造方法によれば、めっきリードを除去する工程を独立の工程として設ける必要がなく、工数を低減して、生産効率の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は、配線回路基板が複数形成される配線回路基板集合体シートの一実施形態を示す要部平面図である。
【0023】
図2(a)は、図1に示される配線回路基板集合体シートのA−A断面図であり、図2(b)は、B−B断面図である。
【0024】
図3および図4は、配線回路基板集合体シートの製造工程図である。
【0025】
配線回路基板集合体シート1は、図1に示すように、長手方向(図1の上下方向、以下同じ。)および幅方向(長手方向および厚み方向の両方と直交する方向、以下同じ。)に沿う長尺な平板状の金属支持基板7から形成されている。
【0026】
金属支持基板7には、配線回路基板としての回路付サスペンション基板6を形成するための製品形成領域2と、回路付サスペンション基板6を支持するための支持領域3とが区画されている。また、製品形成領域2と支持領域3とは、製品形成領域2の外周に沿って形成される溝部4によって、長手方向および幅方向に隔てられ、切断可能な支持部5によって連結されている。
【0027】
また、製品形成領域2は平面視略矩形状に形成されており、図示しないが、複数の回路付サスペンション基板6に対応するように、長手方向および幅方向に沿って、間隔を隔てて区画されている。
【0028】
回路付サスペンション基板6は、製品形成領域2として区画される、長手方向に延びる、長尺な平板状に形成されている。また、回路付サスペンション基板6は、図2(a)に示すように、金属支持基板7と、ベース絶縁層8と、端子部としての端子14、配線15、およびめっきリード16を備える導体層としての導体パターン9と、カバー絶縁層10とを備えている。
【0029】
金属支持基板7には、端子14とめっきリード16とに対応して、2つの基板側開口部11が厚み方向を貫通するように形成されている。
【0030】
端子14側の基板側開口部11は、図1に示すように、平面視においてすべての端子14を含むように、幅方向に沿って延びる略矩形状に形成されている。
【0031】
めっきリード16側の基板側開口部11は、平面視において、端子14側の基板側開口部11に対して、回路付サスペンション基板6の長手方向一端部側に間隔を隔てて配置されている。めっきリード16側の基板側開口部11は、端子14側の基板側開口部11と平行して、すべてのめっきリード16を含むように、幅方向に沿って延びる略矩形状に形成されている。
【0032】
ベース絶縁層8は、平面視において、製品形成領域2と略同一形状に形成されている。
【0033】
また、ベース絶縁層8は、図2(a)に示すように、金属支持基板7の上に形成されている。ベース絶縁層8には、基板側開口部11に対応して、下側開口部12および上側開口部13が形成されている。
【0034】
下側開口部12は、平面視において、基板側開口部11と同じ大きさおよび配置で、ベース絶縁層8の厚み方向下側部分に形成されている。
【0035】
上側開口部13は、平面視において、下側開口部12より小さい相似形状で、下側開口部12と連通するように、ベース絶縁層8の厚み方向上側部分に形成されている。上側開口部13は、下方に向かって次第に幅狭となるテーパ形状に形成されている。
【0036】
導体パターン9は、ベース絶縁層8の上に形成されており、図1に示すように、複数(4つ)の端子14と、各端子14に対応するように各端子14から連続して形成される複数(4つ)の配線15と、各端子14に対応し、各配線15を介して、各端子14から連続して形成される複数(4つ)のめっきリード16とを備えている。
【0037】
各端子14は、平面視略矩形状に形成され、幅方向に沿って間隔を隔てて配置されている。また、各端子14は、図2(a)に示すように、その上下両面が露出するフライングリードとして形成されている。すなわち、端子14は、上側開口部13内に充填されるとともに、上側開口部13の周辺のベース絶縁層8の上に積層されており、中央部が周端部よりも下方へ凹んで形成されている。端子14の下面は、下側開口部12と上側開口部13との境界面と面一となるように配置され、下側開口部12および基板側開口部11から露出している。また、端子14の上面は、後述のカバー側開口部19から露出している。
【0038】
また、各端子14の露出されている中央部の上面および下面には、金属めっき層17が形成されている。
【0039】
なお、図1では、各端子14は、回路付サスペンション基板6の長手方向一端部に形成されているが、各端子14は、図示しないが、回路付サスペンション基板6の長手方向他端部にも形成されており、長手方向一端部の各端子14と長手方向他端部の各端子14とは、各配線15によって接続されている。
【0040】
各配線15は、図1に示すように、幅方向に沿って間隔を隔てて配置され、長手方向に沿って形成されている。また、各配線15は、長手方向一端部の各端子14と長手方向他端部の各端子14とを接続するように、長手方向に沿って形成されている。
【0041】
各めっきリード16は、回路付サスペンション基板6の長手方向一端部に形成されている。各めっきリード16は、図2(a)に示すように、その一端部はベース絶縁層8の上に形成され、その他端部(配線15側端部)は、めっきリード16側の上側開口部13に対応するように形成されている。すなわち、各めっきリード16の他端部は、めっきリード16側の上側開口部13の長手方向両端面を被覆するように、各めっきリード16の一端部および各配線15から連続して、下方に屈曲するように形成されている。また、各めっきリード16の他端部の長手方向中央部には、リード開口部18が形成されている。
【0042】
各リード開口部18は、図1に示すように、幅方向において、各めっきリード16と同じ幅方向長さになるように形成されている。すなわち、各リード開口部18は、各めっきリード16を切断している。
【0043】
カバー絶縁層10は、図1に示すように、各配線15を被覆し、各端子14および各めっきリード16を露出するように、ベース絶縁層8の上に形成されている。
【0044】
カバー絶縁層10は、ベース絶縁層8よりもやや小さな平面視略矩形状に形成されている。すなわち、カバー絶縁層10の長手方向端面および幅方向両端面は、ベース絶縁層8の長手方向端面および幅方向両端面よりも、長手方向および幅方向において内側に形成されている。カバー絶縁層10の長手方向一端面は、各めっきリード16が露出するように、各めっきリード16よりも長手方向他方側に配置されている。
【0045】
また、カバー絶縁層10には、各端子14を露出するカバー側開口部19が形成されている。
【0046】
カバー側開口部19は、端子14側の基板側開口部11、および、端子14側の下側開口部12と同じ大きさおよび配置で形成されている。なお、カバー側開口部19は、図示しない長手方向他端部の各端子14にも対応して形成されている。
【0047】
次に、本実施形態の配線回路基板の製造方法について、図3および図4を参照して説明する。
【0048】
まず、この方法では、積層工程として、金属支持基板7と、ベース絶縁層8と、導体層と、カバー絶縁層10とを形成する。
【0049】
すなわち、この工程では、まず、図3(a)に示すように、金属支持基板7を準備する。
【0050】
金属支持基板7は、例えば、ステンレス、42アロイ、銅などの金属のシートから形成されている。金属としては、好ましくは、ステンレスが用いられる。
【0051】
また、金属支持基板7の厚みは、例えば、8〜50μm、好ましくは、10〜30μmである。
【0052】
次いで、この工程では、図3(b)〜(d)に示すように、ベース絶縁層8を形成する。
【0053】
ベース絶縁層8を形成するための絶縁材料としては、例えば、ポリイミド、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂が用いられる。これらのうち、好ましくは、感光性の合成樹脂が用いられ、さらに好ましくは、感光性ポリイミドが用いられる。
【0054】
ベース絶縁層8は、例えば、感光性ポリイミドを用いて、金属支持基板7の上に、所定のパターンで形成する。より具体的には、まず、金属支持基板7の上に、図3(b)に示すように、感光性ポリイミドの前駆体の溶液を、金属支持基板7の全面に塗工した後、乾燥して、感光性ポリイミドの前駆体の皮膜8Xを形成する。
【0055】
次に、図3(c)に示すように、フォトマスク20を介して、感光性ポリイミドの前駆体の皮膜8Xを階調露光し、その後、現像することにより、所定のパターンを形成する。なお、図3(c)は、ネガ型でパターンニングする態様を示している。
【0056】
フォトマスク20は、遮光部分21、透過部分22および半透過部分23からなる階調パターンとして形成されている。
【0057】
遮光部分21は、光を遮る部分であり、遮光部分21の下に配置される、感光性ポリイミドの前駆体の皮膜8Xは、露光されないため、現像により除去される。
【0058】
透過部分22は、光を透過する部分であり、透過部分22の下に配置される、感光性ポリイミドの前駆体の皮膜8Xは、露光され、現像後も残存する。
【0059】
半透過部分23は、光を一部透過する部分であり、半透過部分23の下に配置される、感光性ポリイミドの前駆体の皮膜8Xは、露光され、現像により一部除去されるとともに、一部残存する。
【0060】
そして、ベース絶縁層8(各めっきリード16の他端部および各端子14を形成する部分を除く。)を形成する部分には、透過部分22を対向配置し、各めっきリード16の他端部および各端子14を形成する部分には、半透過部分23を対向配置し、それ以外の部分には、遮光部分21を対向配置して、露光し、現像する。
【0061】
その後、パターン化された皮膜8Xを、加熱により硬化(イミド化)させ、これによって、ポリイミドからなるベース絶縁層8を所定のパターンで形成する。
【0062】
すると、図3(d)に示すように、遮光部分21と対向する部分は除去され、透過部分22と対向する部分に、ベース絶縁層8が形成される。さらに、ベース絶縁層8のうち、半透過部分23と対向する部分は、透過部分22と対向する部分よりも薄く形成され、各めっきリード16の他端部および各端子14に対応する段部としての端子側凹部24およびリード側凹部25が形成される。
【0063】
なお、上記の方法では、階調パターンのフォトマスク20を用いたが、例えば、パターンが異なる複数のフォトマスク20を用いて(例えば、端子側凹部24およびリード側凹部25を形成する部分を露光するパターンと、露光しないパターンとを用いる。)、少なくとも2回以上の露光を順次行なって端子側凹部24およびリード側凹部25を形成することもできる。
【0064】
さらには、ベース絶縁層8の形成において、感光性樹脂を用いない場合には、例えば、金属支持基板7の上に、樹脂を、所定のパターンで、塗工またはドライフィルムとして積層すればよく、この場合において、ベース絶縁層8における端子側凹部24およびリード側凹部25の厚みを、ベース絶縁層8におけるその他の部分の厚みよりも薄く形成するには、例えば、樹脂の積層を複数回に分けて行ない、端子側凹部24およびリード側凹部25の積層回数を、その他の部分の積層回数よりも少なくする。
【0065】
このようにして形成されるベース絶縁層8(端子側凹部24およびリード側凹部25が形成されている部分を除く。)の厚みは、例えば、3〜20μm、好ましくは、4〜12μmである。
【0066】
ベース絶縁層8において、端子側凹部24およびリード側凹部25が形成されている部分の厚みは、例えば、1〜7μm、好ましくは、2〜5μmである。端子側凹部24の長手方向長さは、例えば、0.1〜5mm、好ましくは、0.3〜4mmであり、幅方向長さは、例えば、0.1〜2mm、好ましくは、0.2〜1mmである。リード側凹部25の長手方向長さは、例えば、0.03〜0.5mm、好ましくは、0.05〜0.2mmであり、幅方向長さは、例えば、0.02〜0.5mm、好ましくは、0.03〜0.5mmである。
【0067】
次いで、この工程では、図3(e)に示すように、ベース絶縁層8の上に、導体パターン9を形成する。
【0068】
導体パターン9は、例えば、銅、ニッケル、金、はんだ、またはこれらの合金などが用いられ、好ましくは、銅が用いられる。
【0069】
また、導体パターン9を形成するには、ベース絶縁層8の表面に、導体パターン9を、例えば、サブトラクティブ法、アディティブ法などの公知のパターンニング法によって形成する。これらのパターンニング法のなかでは、アディティブ法が好ましく用いられる。
【0070】
サブトラクティブ法では、まず、ベース絶縁層8の表面に、必要により接着剤層を介して金属層を積層し、次いで、その上に、導体パターン9に対応させてエッチングレジストを形成し、次いで、金属層をエッチングして、その後、エッチングレジストを除去する。
【0071】
また、アディティブ法では、まず、ベース絶縁層8の上に、種膜となる金属薄膜を形成する。金属薄膜は、クロム、ニッケル、銅およびこれらの合金などから、スパッタリング法などの薄膜形成法により形成する。次いで、金属薄膜の表面に、導体パターン9の反転パターンで、めっきレジストを形成する。めっきレジストは、ドライフィルムフォトレジストなどから、露光および現像する公知の方法により形成する。その後、めっきレジストから露出する金属薄膜の表面に、導体パターン9を形成する。導体パターン9は、例えば、電解めっき、好ましくは、電解銅めっきにより形成する。その後、めっきレジストをエッチングまたは剥離により除去した後、導体パターン9から露出する金属薄膜を、エッチングにより除去する。
【0072】
このようにして形成された導体パターン9の端子14は、端子側凹部24内に充填されるとともに、端子側凹部24の周辺のベース絶縁層8の上に積層されており、中央部が周端部よりも下方へ凹んで形成される。つまり、ベース絶縁層8の端子側凹部24に対応するように、端子14が形成される。
【0073】
また、めっきリード16は、その一端部が、ベース絶縁層8の上に積層されるとともに、その他端部が、リード側凹部25に対応するように形成される。すなわち、各めっきリード16の他端部の長手方向両端部は、リード側凹部25の長手方向両端面を被覆するように、各めっきリード16の一端部および各配線15から連続して、下方に屈曲するように形成される。
【0074】
導体パターン9の厚みは、例えば、3〜20μm、好ましくは、5〜12μmであり、各導体パターン9の幅は、例えば、10〜100μm、好ましくは、12〜50μmであり、各導体パターン9間の間隔は、例えば、10〜100μm、好ましくは、12〜50μmである。
【0075】
次いで、図3(f)に示すように、カバー絶縁層10をカバー側開口部19が形成される所定のパターンとして形成する。カバー絶縁層10を形成するための絶縁材料としては、ベース絶縁層8と同様の絶縁材料が用いられ、好ましくは、感光性ポリイミドが用いられる。カバー絶縁層10を形成するには、ベース絶縁層8の形成方法と同様の方法が用いられる。
【0076】
カバー絶縁層10の厚みは、例えば、2〜20μm、好ましくは、3〜10μmである。
【0077】
次いで、この方法では、第1エッチング工程として、金属支持基板7をエッチングした後、ベース絶縁層8をエッチングして、金属支持基板7およびベース絶縁層8から、端子14およびめっきリード16を露出させる。
【0078】
この工程では、まず、図3(g)に示すように、端子側凹部24およびリード側凹部25が形成されているベース絶縁層8の下面が金属支持基板7から露出するように、金属支持基板7に基板側開口部11を形成する。
【0079】
基板側開口部11を形成するには、端子側凹部24およびリード側凹部25が形成されているベース絶縁層8の下面が露出するように、層厚方向に投影したときに、ベース絶縁層8が形成されている範囲の内側において、金属支持基板7をエッチングする。
【0080】
金属支持基板7のエッチングは、公知の方法でよく、例えば、基板側開口部11を形成する部分以外をすべてマスキングした後に、化学エッチングする。
【0081】
基板側開口部11の幅方向長さは、端子14側において、例えば、0.2〜1mm、好ましくは、0.3〜1mmであり、めっきリード16側において、例えば、0.2〜1mm、好ましくは、0.3〜1mmである。また、基板側開口部11の長手方向長さは、端子14側において、例えば、0.2〜5.4mm、好ましくは、0.5〜5.4mmであり、めっきリード16側において、例えば、0.05〜0.5mm、好ましくは、0.07〜0.5mmである。
【0082】
次いで、図3(h)に示すように、端子14およびめっきリード16の下面が露出するまで、基板側開口部11から露出しているベース絶縁層8の、端子側凹部24およびリード側凹部25が形成されている部分をエッチングする。
【0083】
ベース絶縁層8のエッチングは、公知の方法でよく、例えば、化学エッチング、プラズマエッチングなどにより形成する。好ましくは、プラズマエッチングにより形成する。
【0084】
プラズマエッチングでは、金属支持基板7をマスクとして、基板側開口部11から露出しているベース絶縁層8の下面をエッチングする。例えば、ガスを封入した雰囲気下で対向電極間に、サンプルを配置して、高周波プラズマを発生させるようにする。ガスとしては、例えば、He、Ne、Ar、Xe、Kr、N、O、CF、NFなどが用いられ、好ましくは、Ar、O、CF、NFが用いられる。これらのガスは、混合して用いてもよい。また、そのガス圧(真空度)は、例えば、0.5〜200Pa、好ましくは、10〜100Paである。また、高周波プラズマを発生させる条件としては、周波数が、例えば、10kHz〜20MHz、好ましくは、10kHz〜100kHzであり、処理電力が、例えば、0.5〜10W/cm、好ましくは、1〜5W/cmである。周波数が10kHz〜100kHzであると、プラズマエッチング装置のマッチング(抵抗値のチューニング)がとりやすくなる。そして、このような雰囲気条件下において、例えば、0〜120℃、好ましくは、10〜80℃に温度管理された電極上にサンプルを配置して、ベース絶縁層8の下面から端子14およびめっきリード16の下面までの間の厚みに相当する所定の時間処理する。
【0085】
そして、ベース絶縁層8の、端子側凹部24およびリード側凹部25が形成されている部分をエッチングすると、下側開口部12と上側開口部13とが形成される。
【0086】
その後、図示しないが、導体パターン9をアディティブ法で形成した場合には、金属支持基板7およびベース絶縁層8から露出する金属薄膜を、エッチングにより除去する。
【0087】
これによって、金属支持基板7およびベース絶縁層8から、めっきリード16の他端部および端子14の下面が同時に露出される。
【0088】
下側開口部12の厚み方向長さは、例えば、1〜5μm、好ましくは、2〜4μmである。上側開口部13の厚み方向長さは、例えば、5〜9μm、好ましくは、6〜8μmである。
【0089】
次いで、この方法では、めっき工程として、めっきリード16から給電して、露出させた端子14の両面をめっきする。
【0090】
この工程では、図4(i)に示すように、露出している端子14の上下両面(および図示しないが両側面)に、金属めっき層17を、めっきにより同時に形成する。金属めっき層17は、めっきリード16から給電して、電解めっきを用いて形成される。また、めっきに用いる金属は、特に制限されず、公知の金属を用いることができる。好ましくは、電解ニッケルめっきと電解金めっきとを順次行なうことにより、ニッケルめっき層の上に金めっき層を形成する。
【0091】
なお、ニッケルめっき層および金めっき層の厚みは、いずれも、好ましくは、1〜5μm程度である。
【0092】
次いで、この方法では、第2エッチング工程として、金属支持基板7を外形加工して、金属支持基板7の外周に沿って溝部4を形成するとともに、露出させためっきリード16をエッチングする。
【0093】
この工程では、まず、図4(j)に示すように、ドライフィルムフォトレジスト26を、回路付サスペンション基板6の表面の全面と裏面の全面とに積層する。その後、図4(k)に示すように、露光および現像する公知のフォト加工により、めっきリード16の他端部、および、金属支持基板7の溝部4を形成する部分の下面を露出するように、ドライフィルムフォトレジスト26をパターンに形成する。
【0094】
次いで、図4(l)に示すように、ドライフィルムフォトレジスト26から露出する、めっきリード16の他端部および金属支持基板7を、エッチングにより除去する。エッチングは、例えば、塩化第二鉄水溶液などをエッチング液として用いて、スプレーまたは浸漬するウェットエッチング(化学エッチング)法が用いられる。
【0095】
次いで、図4(m)に示すように、ドライフィルムフォトレジスト26を、エッチングまたは剥離によって除去することにより、回路付サスペンション基板6を得る。
【0096】
そして、この方法では、積層工程において、カバー側開口部19が開口されたカバー絶縁層10を形成することにより、端子14を露出し、第1エッチング工程において、金属支持基板7およびベース絶縁層8から端子14と同時にめっきリード16を露出させ、めっき工程において、露出させた端子14にめっきリード16から給電してめっきした後、第2エッチング工程において、金属支持基板7の外形加工と同時に、めっきリード16をエッチングしている。
【0097】
そのため、金属支持基板7から端子14を露出させ、端子14をフライングリードとして形成する工程と同時に、第1エッチング工程を実施して、めっきリード16を露出させ、次いで、金属支持基板7を外形加工する工程と同時に、第2エッチング工程を実施して、めっきリード16をエッチングすることができる。
【0098】
その結果、めっきリード16をエッチングする工程を独立の工程として設ける必要がなく、工数を低減して、生産効率の向上を図ることができる。
【0099】
また、上記の説明では、製造形成領域2とベース絶縁層8とを、平面視において、同一形状に形成したが、例えば、図5に示すように、ベース絶縁層8が製品形成領域2より小さく形成されている場合では、第1エッチング工程において、金属支持基板7をベース絶縁層8よりも幅広にエッチングすると、そのC−C断面は、図6(a)に示すように、金属支持基板7の上にベース絶縁層8が形成されないようになる。
【0100】
そして、上記した実施形態と同様に、ベース絶縁層8をエッチングし、ドライフィルムフォトレジスト26を積層して、露光および現像すると、図6(b)に示すように、金属支持基板7とドライフィルムフォトレジスト26との界面に間隙Gが発生する。その後、めっきリード16をエッチングすると、図6(c)に示すように、間隙Gから露出している金属支持基板7の上面がエッチングされることがある。
【0101】
しかし、この方法では、第1エッチング工程において、ベース絶縁層8が形成されている範囲の内側の金属支持基板7をエッチングしている。そのため、そのB−B断面図に対応する断面は、図7(a)に示すように、金属支持基板7の上にベース絶縁層8が形成されている。
【0102】
その結果、図7(b)に示すように、第2エッチング工程において、ドライフィルムフォトレジスト26を露光および現像してパターン化したときに、ベース絶縁層8が金属支持基板7の上面を被覆しており、基板側開口部11周縁の金属支持基板7の上面が、めっきリード16とともにエッチングされることを防止することができる。
【0103】
また、この方法では、ベース絶縁層8のうち、端子側凹部24およびリード側凹部25が薄く形成される。そのため、第1エッチング工程において、エッチングするベース絶縁層8の厚みが薄く、エッチングの時間を短縮することができる。その結果、さらに、生産効率の向上を図ることができる。
【0104】
なお、本実施形態では、積層工程において、ベース絶縁層8に、端子側凹部24およびリード側凹部25を形成したが、図8に示すように、端子側凹部24およびリード側凹部25を形成せずに、ベース絶縁層8を均一な厚みに形成することもできる。
【0105】
また、本実施形態では、金属支持基板7から端子14を露出させ、端子14をフライングリードとして形成する工程と同時に第1エッチング工程を実施し、めっきリード16を露出させたが、端子14をフライングリードとして形成しない場合には、金属支持基板7に、ツーリングホールを形成する工程と同時に第1エッチング工程を実施することができる。
【0106】
また、本実施形態では、図1に示すように、各めっきリード16は幅方向に沿って間隔を隔てて配置したが、例えば、図9に示すように、各めっきリード16を1本のめっきリード16にまとめることができる。そして、1本にまとめられためっきリード16の長手方向一端部に、めっき工程において給電するための給電部27(ランド)を設けることができる。
【0107】
すなわち、各めっきリード16は、それらの長手方向一端部において、幅方向に延びる第1連結リード28によって連結されており、第1連結リード28の幅方向一端部から長手方向一端部に向かって延びる第2連結リード29を備えている。そして、給電部27は、第2めっきリード29の長手方向一端部に設けられている。
【0108】
そのため、この場合には、第1エッチング工程において、第2連結リード29の下面を露出させるように金属支持基板7およびベース絶縁層8をエッチングして、基板側開口部31および下側開口部32を形成する。そして、第2エッチング工程において、第2連結リード29をエッチングして切断し、給電部27を回路付サスペンション基板6から切り離す。
【0109】
このようにすれば、第1エッチング工程および第2エッチング工程において、エッチングする面積を小さくすることができる。
【実施例】
【0110】
実施例
まず、厚み20μmのステンレス箔からなる金属支持基板を準備した(図3(a)参照)。
【0111】
次いで、その金属支持基板の全面に、感光性ポリイミドの前駆体(感光性ポリアミック酸樹脂)溶液(ワニス)を塗工した後、乾燥して、皮膜を形成した(図3(b)参照。)。この皮膜を、フォトマスクを介して階調露光させ(ネガ型)(図3(c)参照。)、アルカリ現像液を用いて現像することにより、端子側凹部およびリード側凹部が形成されたベース絶縁層をパターンとして形成した(図3(d)参照。)。パターン化された皮膜を加熱硬化させて、平面視略矩形状のベース絶縁層を形成した。
【0112】
ベース絶縁層の厚みは、10μmであり、ベース絶縁層において、端子側凹部およびリード側凹部が形成されている部分の厚みは、3μmであった。端子側凹部の長手方向長さは、3.8mm、幅方向長さは、0.5mmであった。リード側凹部の長手方向長さは、0.1mm、幅方向長さは、0.5mmであった。
【0113】
次いで、スパッタリング法により、クロム薄膜および銅薄膜を順次形成することにより、ベース絶縁層の上に、金属薄膜を形成し、その後、金属薄膜の上に、導体パターンの反転パターンで、ドライフィルムレジストを用いてめっきレジストを形成した後、めっきレジストから露出する金属薄膜の上に、電解銅めっきにより導体パターンを形成した。その後、めっきレジストをウェットエッチングにより除去した後、そのめっきレジストが形成されていた部分の金属薄膜を剥離により除去し、4つの端子、4本の配線および4本のめっきリードを備えた導体パターンを、ベース絶縁層の上に形成した(図3(e)参照。)。
【0114】
端子は、端子側凹部内に充填されるとともに、端子側凹部周辺のベース絶縁層の上に積層され、中央部が周端部よりも下方へ凹んで形成された。めっきリードは、各めっきリードの他端部の長手方向両端部が、めっきリード側の上側開口部の長手方向両端面を被覆するように、各めっきリードの前端部および各配線から連続して、下方に屈曲するように形成された。
【0115】
導体パターンの厚みは、12μmであり、導体パターンの幅は30μmであり、互いに隣接する導体パターンの間隔は、50μmであった。
【0116】
次いで、ベース絶縁層と同様にして、カバー側開口部が形成されるパターンで、厚み4μmのポリイミド樹脂からなるカバー絶縁層を、ベース絶縁層の上に形成した(図3(f)参照。)。
【0117】
次いで、金属支持基板を、塩化第二鉄溶液を用いて化学エッチングして、層厚方向に投影したときに、ベース絶縁層が形成されている範囲の内側において、端子側凹部およびリード側凹部が形成されているベース絶縁層を金属支持基板から露出させるように、金属支持基板に基板側開口部を形成した(図3(g)参照。)。
【0118】
基板側開口部の幅方向長さは、端子側において、1.0mmであり、めっきリード側において、1.0mmであった。また、基板側開口部の長手方向長さは、端子側において、5.4mmであり、めっきリード側において、0.5mmであった。
【0119】
次いで、端子およびめっきリードの下面を露出させるまで、基板側開口部から露出しているベース絶縁層をプラズマエッチングし、下側開口部と上側開口部とを形成した(図3(h)参照。)。その後、金属支持基板およびベース絶縁層から露出しているクロム薄膜をエッチングし、除去した。
【0120】
プラズマエッチングでは、金属支持基板をマスクとして、ベース絶縁層を、CFとOとの混合ガス(CF/O=20/80)を封入ガスとして、ガス圧(真空度)25Pa、周波数13.5MHz、処理電力3W/cmの条件下において、約2分間処理した。
【0121】
下側開口部の厚み方向長さは、3μmであり、上側開口部の厚み方向長さは、7μmであった。
【0122】
次いで、めっきリードから各端子に給電して、電解ニッケルめっきと電解金めっきとを順次実施することにより、各端子の上下両面および両側面に、ニッケルめっき層および金めっき層からなる厚み4μmの金属めっき層を形成した(図4(i)参照。)。
【0123】
次いで、回路付サスペンション基板の表面の全面と裏面の全面とに積層し(図4(j)参照。)、露光および現像する公知のフォト加工によって、金属支持基板の溝部が形成される部分、および、めっきリードの他端部の下面を露出するように、ドライフィルムフォトレジストをパターンに形成した(図4(k)参照。)。
【0124】
次いで、ドライフィルムフォトレジストから露出する、めっきリードおよび金属支持基板を、塩化第二鉄溶液を用いて化学エッチングした(図4(l)参照。)。
【0125】
次いで、ドライフィルムフォトレジストを、エッチングまたは剥離によって除去することにより、回路付サスペンション基板を得た(図4(m)参照。)。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】配線回路基板が複数形成される配線回路基板集合体シートの一実施形態を示す平面図である。
【図2】(a)は、図1に示される配線回路基板集合体シートのA−A断面図、(b)は、B−B断面図である。
【図3】配線回路基板集合体シートの製造工程図であって、(a)は、金属支持基板を準備する工程、(b)は、感光性ポリイミドの前駆体の皮膜を形成する工程、(c)は、感光性ポリイミドの前駆体の皮膜を、フォトマスクを介して露光させる工程、(d)は、感光性ポリイミドの前駆体の皮膜を硬化させ、ベース絶縁層を形成する工程、(e)は、導体パターンを形成する工程、(f)は、カバー絶縁層を形成する工程、(g)は、金属支持基板をエッチングする工程、(h)は、ベース絶縁層をエッチングする工程を示す。
【図4】図3に続く配線回路基板集合体シートの製造工程図であって、(i)は、金属めっき層を形成する工程、(j)は、ドライフィルムフォトレジストを積層する工程、(k)は、ドライフィルムフォトレジストを露光および現像する工程、(l)は、金属支持基板とともにめっきリードをエッチングする工程、(m)は、ドライフィルムフォトレジストを除去する工程を示す。
【図5】図3(g)に示す工程において、金属支持基板をベース絶縁層よりも幅広にエッチングした場合を示す要部平面図である。
【図6】(a)は、図6に示される配線回路基板集合体シートのC−C断面図、(b)は、図4(k)に示す工程における、C−C断面図に対応する断面図である。(c)は、図4(m)に示す工程における、C−C断面図に対応する断面図である。
【図7】(a)は、図3(g)に示す工程における、B−B断面図に対応する断面図、(b)は、図4(k)に示す工程における、B−B断面図に対応する断面図である。
【図8】本発明の配線回路基板集合体シートの他の実施形態を示す、A−A断面図に対応する断面図である。
【図9】本発明の配線回路基板集合体シートの他の実施形態を示す、要部平面図である。
【符号の説明】
【0127】
7 金属支持基板
8 ベース絶縁層
9 導体パターン
10 カバー絶縁層
14 端子
16 めっきリード
24 端子側凹部
25 リード側凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属支持基板と、前記金属支持基板の上に形成されるベース絶縁層と、前記ベース絶縁層の上に形成され、端子部および前記端子部から連続するめっきリードを備える導体層と、前記導体層を被覆するように、前記ベース絶縁層の上に形成されるカバー絶縁層とを形成する積層工程と、
前記金属支持基板をエッチングした後、前記ベース絶縁層をエッチングして、前記金属支持基板および前記ベース絶縁層から、前記めっきリードを露出させる第1エッチング工程と、
露出させた前記めっきリードをエッチングする第2エッチング工程と
を備えることを特徴とする、配線回路基板の製造方法。
【請求項2】
前記第1エッチング工程では、層厚方向に投影したときに、前記ベース絶縁層が形成されている範囲の内側において、前記金属支持基板をエッチングすることを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板の製造方法。
【請求項3】
前記ベース絶縁層は、前記めっきリードに対応する段部を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載の配線回路基板の製造方法。
【請求項4】
前記積層工程では、前記端子部を露出するように、前記カバー絶縁層を形成し、
前記第1エッチング工程では、前記金属支持基板および前記ベース絶縁層から、前記めっきリードと同時に前記端子部を露出させ、
さらに、前記第1エッチング工程後かつ前記第2エッチング工程前に、露出させた前記端子部に、前記めっきリードから給電してめっきするめっき工程を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の配線回路基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−272549(P2009−272549A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−123613(P2008−123613)
【出願日】平成20年5月9日(2008.5.9)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】