説明

配線基板の製造方法及びこの配線基板を有する液体吐出ヘッド

【課題】メッキ工程を簡略化し、メッキの密着性を向上させる。
【解決手段】樹脂基板に形成された溝を封止部材により封止することで流路を形成する工程と、前記流路に導電性金属含有液体を充填し、前記流路の壁面に導電性金属を付着させる工程を含むことを特徴とする配線基板の製造方法を提供することにより前記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板の製造方法及びこの配線基板を有する液体吐出ヘッドに係り、特に、樹脂成形によって形成された溝にメッキ配線を形成する配線基板製造技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子機器の小型軽量化・高機能化のために高密度実装を行うための回路配線技術が開発されている。
【0003】
例えば、合成樹脂で成形された基板上に導電性の回路配線を形成した回路部品を製造する方法として、ツーショット法及びワンショット法が知られている。
【0004】
ツーショット法においては、まず、メッキ触媒を含む樹脂で1次成形した後、表面粗化(エッチング処理)を行う。このとき、この1次成形品をメッキ触媒を含まない樹脂で成形して、表面粗化及びメッキ触媒の付与を行うようにしてもよい。次にこの1次成形品をメッキ触媒を含まない樹脂で包んで2次成形を行う。そして、表面に出ている1次成形品の表面に無電解メッキ及び電解メッキを行い、露出している1次成形品の回路形成部にメッキを付ける。このようにツーショット法は、成形を2回行うものである。
【0005】
また、ワンショット法においては、合成樹脂で回路形成部を所定形状に成形し、次に成形品の表面全体に表面粗化及びメッキ触媒付与を行う。次に、この成形品の表面全体に無電解メッキを行い、回路形成部以外の部分をマスキングし、マスキングされた範囲外のメッキを除去して、回路形成部に対して電解メッキを行い、回路形成部にメッキを付ける。
【0006】
しかし、上記ツーショット法は、1次成形全面にメッキ触媒を使用するので無駄が多く、また、1次成形、2次成形と2回の成形が必要なため製造工程が複雑になるという欠点がある。
【0007】
また、上記ワンショット法は、製造工程が複雑でかつ材料に無駄がある。さらに、表面粗化をクロム酸系等の強力な酸系薬品を用いて行うと、環境適性上問題がある上、マスク範囲外のメッキの除去を微粒子サンドブラスト等で行うと、微粒子の飛散により傷がつきやすく、ムラがでるという欠点がある。
【0008】
これに対して、特許文献1には、合成樹脂材を所定の外形形状に成形して成形部品を形成し、この成形部品の回路形成面の表面にウエットブラスト加工を施して下地処理(表面粗化)を行い、この下地処理した回路形成面にメッキ触媒を付与し、このメッキ触媒を活性化させた後、導電性部分となる箇所に無電解メッキを行い、この無電解メッキ部に電解メッキをすることで回路形成面に導電性部分を形成するようにした回路部品の製造方法が開示されている。
【0009】
また、特許文献2には、電子写真方式により可視像を転写して形成された配線基板上に、金属微粒子を分散して含有した非導電性の金属含有樹脂層を選択的に形成し、この金属含有樹脂層の上に導電性の導電金属層を無電解メッキ及び電解メッキの少なくとも一方によって形成し、基板上の金属含有樹脂層の間に熱硬化性樹脂層を形成した配線基板が開示されている。
【特許文献1】特開2002−270995号公報
【特許文献2】特開2005−50992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記特許文献1に記載のものは、ウエットブラストによる表面粗化及びUV、加熱処理による選択的触媒の活性化(パターニング)後、所望の導電層形成を行うようにしているが、UV照射、加熱処理による選択的触媒活性化は実質パターニングを行う事であり、大幅なメッキ工程削減には至っていない。また、形状自由度のある樹脂成型品の表面にUV照射、加熱処理によるパターニングを行うことは困難であるという問題がある。
【0011】
また、上記特許文献2に記載のものは、電子写真により選択的に導電層を形成するようにしているが、導電層のパターニングは電子写真で実施するため、電子写真の解像度以上の高密度化は不可能であり、さらに形状に自由度のある樹脂成型品の表面に電子写真によるパターニングを行うことは困難であるという問題がある。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、メッキ工程を短縮し、メッキの密着性を改善するとともに自由な形状の表面上に導電層を形成することのできる配線基板の製造方法及びこの配線基板を有する液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、樹脂基板に形成された溝を封止部材により封止することで流路を形成する工程と、前記流路に導電性金属含有液体を充填し、前記流路の壁面に導電性金属を付着させる工程を含むことを特徴とする配線基板の製造方法を提供する。
【0014】
これにより、導電性金属の前記流路(溝)への密着性が向上するとともに、製造工程を簡略化することができる。
【0015】
また、請求項2に示すように、前記樹脂基板は、樹脂材料を型内部に充填し硬化させる樹脂成形で形成することを特徴とする。
【0016】
これにより、高密度配線が可能となるとともに、基板の形状、配線形状の自由度が向上する。
【0017】
また、請求項3に示すように、請求項1または2に記載の配線基板の製造方法において、前記導電性金属含有液体は、無電解メッキ液と接触するとメッキしたい金属の無電解的析出を誘発する物質であり、さらに、前記流路に付着した前記物質を基点として無電解メッキ層を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0018】
これにより、抵抗値が低く、大電流が流せる配線を形成することが可能となる。なお、無電解メッキ液と接触するとメッキしたい金属の無電解的析出を誘発する物質とは、例えば、Pd等のメッキ触媒活性物質である。
【0019】
また、請求項4に示すように、請求項3に記載の配線基板の製造方法において、さらに、前記無電解メッキ層をシード層として電解メッキを形成する工程を含むことを特徴とする。
【0020】
これにより、微小信号系でかつ配線エリアの限られた用途では無電解メッキまでの配線プロセスにすることで導電層形成プロセス工程を大幅に低減することが可能となる。
【0021】
また、請求項5に示すように、前記導電性金属含有液体は、導電性ペーストであることを特徴とする。
【0022】
このように、導電性ペーストの場合、封止部材はそのまま残してもよいし、取ってもよよい。封止部材を残せば配線保護層となり、封止部材を取れば接続が容易となる。
【0023】
また、請求項6に示すように、請求項1または2に記載の配線基板の製造方法において、前記樹脂基板の材質は、エポキシ樹脂であり、前記流路に、硫黄のオキシ酸を含む液体を流し込んで前記流路の壁面にイオン交換基を導入した後、さらに、銅イオンを含む液体及び還元剤を前記樹脂基板上の前記溝に接触する工程を含むことを特徴とする。
【0024】
これにより、導電層を形成する基板材質がエポキシ樹脂の場合は銅イオンを基板に吸着させるために基板の溝内部にスルホン基を導入することで容易に銅イオンの吸着を可能とする。その方法として、溝内部にHSOを流したスルホン基を付着させることでエポキシ樹脂基板に容易に無電解メッキ可能とする。
【0025】
また、請求項7に示すように、請求項1または2に記載の配線基板の製造方法において、前記樹脂基板の材質は、ポリイミドであり、前記流路に、アルカリ水溶液を流し込んで前記流路の壁面にイオン交換基を導入した後、さらに、銅イオンを含む液体及び還元剤を前記樹脂基板上の前記溝に接触する工程を含むことを特徴とする。
【0026】
これにより、導電層を形成する基板材質がポリイミド樹脂の場合は銅イオンを基板に吸着させるために基板の溝内部にカチオン交換基を形成することで容易に銅イオンの吸着を可能とする。その方法として、溝内部にKOHを流しカチオン交換基を付着させることでポリイミド樹脂基板に容易に無電解メッキ可能とする。
【0027】
また、請求項8に示すように、請求項1〜7のいずれかに記載の配線基板の製造方法において、前記樹脂基板上に形成される溝を、目的とする導電層を複数繋げた形となるように形成し、前記複数の導電層を同一工程で形成した後、目的の導電層毎に切断する工程を含むことを特徴とする。
【0028】
これにより、配線分離が可能で、かつ充填工程の負荷を低減することができる。さらに、溝を複数の導電層を繋げた形に形成する際、その連結部を液溜まりとして形成すれば、流路への充填工程における圧力損失を減少させることができるとともに、発生する気泡をこの液溜まりにより除去することができる。
【0029】
また、請求項9に示すように、前記樹脂基板上の両面に溝と、該両面の溝を連通する貫通孔と、前記両面の溝を封止して流路を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0030】
これにより、基板の両面に配線を形成することができる。
【0031】
また、同様に前記目的を達成するために、請求項10に記載の発明は、液体を吐出する複数のノズルに各々連通する複数の圧力室が2次元状に配列された液体吐出ヘッドであって、前記複数の圧力室の前記ノズル側の反対側の壁面を構成する振動板と、前記振動板の前記圧力室側の反対側の表面の前記複数の圧力室に対応する位置にそれぞれ配置され、前記複数の圧力室をそれぞれ変形させる複数の圧電素子を含んで構成される吐出デバイスの構造体と、前記振動板の前記複数の圧電素子側に設けられ、前記複数の圧電素子の周囲に空間をそれぞれ形成し、前記複数の圧電素子を駆動するための駆動回路と前記複数の圧電素子の駆動電極をそれぞれ電気的に接続する電気配線が配設された基板を一体化し、前記電気配線となる導電層を請求項1〜9のいずれかに記載の配線基板の製造方法を用いて形成したことを特徴とする液体吐出ヘッドを提供する。
【0032】
これにより、電気配線を高密度に配置することが可能となり、ヘッドを小型化することが可能となる。
【発明の効果】
【0033】
以上説明したように、本発明によれば、導電性金属の前記流路(溝)への密着性が向上するとともに、製造工程を簡略化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る配線基板の製造方法及びこの配線基板を有する液体吐出ヘッドについて詳細に説明する。
【0035】
図1、図2及び図3に本発明の第1実施形態に係る配線基板の製造方法の工程を示す。
【0036】
本実施形態の配線基板の製造方法は、樹脂成形で基板上に溝を形成し、形成後、溝を密閉して流路を形成し、その状態で導電性金属含有液体(メッキ触媒活性物質、すなわち無電解メッキ液と接触するとメッキしたい金属の無電解的析出を誘発する物質、以下単にメッキ触媒とも言う)を密閉した流路に流し込み、溝に触媒を付着した後、無電解メッキ及び電解メッキにより基板上に電気配線としての導電層を形成するものである。
【0037】
まず、図((1(a)に示すように、樹脂成形で基板10上に溝12を形成する。溝12の形状は、ここでは説明のためのもので簡単な形状で表現しているが、特にここに図示されたものに限定されるものではなく、任意の形状に形成することができる。また、樹脂成形による溝の形成方法も、インジェクション成形等、溝形状を形成できる方式であれば特に限定されるものではない。
【0038】
また、図1(a)中の一点鎖線A−A’線に沿った断面図を図1(b)に示す。図1(b)に示すように、溝12は、後で電気配線が形成されるものであり、基板10に対してある程度の深さをもって形成される。また、溝12の形状は、電気配線密度に依存して幅は決定するが、溝12の深さは流路として導電性金属含有液体(メッキ触媒)を搬送することを考え、高密度になる程深さを深くして、流体搬送時の圧力損失を低減するとともに、導電層の接触面積を確保して、形成された導電層の密着力の確保と導電層の電気抵抗値低減を可能とすることが望ましい。
【0039】
次に、図2に示すように、溝12が形成された基板10に対して、上から平板状の密閉部材(封止部材)14を押し当てて、溝12を密閉して流路16を形成する。この流路16を形成する溝12の密閉部材14は、導電層を形成する基板10と密着性の良い部材であればよく、特に限定はされない。例えば、硬度の低い(JIS 10〜30度)板状のシリコンゴム等は密着性がよく、流路形成に好適である。
【0040】
次に、図3に示すように、基板10に密閉部材(封止部材)14を押し当てて、溝12を密閉して形成した流路16にメッキ触媒タンク18とポンプ20を管22で繋いで、ポンプ20を駆動して、流体(メッキ触媒等の導電性金属含有液体)を循環するように流路16に流し込む。
【0041】
流路16(溝12)に導電性金属含有液体(メッキ触媒)を流し込む方法としては、このようにポンプ20の手段により、流路16の端部間に圧力差を設けて導電性金属含有液体を搬送する方法の他に、毛細管力で流路16に導電性金属含有液体を流し込む方法や、本質的には圧力差を設ける方法と同じであるが、流路16内を真空にして導電性金属含有液体を引き込む方法などが有効であると考えられる。
【0042】
次に、このように流路16内に導電性金属含有液体を流し込みメッキ触媒を付着させた溝12に対して無電解メッキを施して、密閉部材(封止部材)14を取り外して、無電解メッキをシード層にして電解メッキを行い、溝12に導電層を形成する。これにより、溝12の部分に電気配線が形成される。
【0043】
これにより、抵抗値が低く大電流が流せる配線を形成することが可能となる。
【0044】
またこの場合のメッキについてさらに詳しく説明すると、一般に、無電解メッキについては、まず触媒活性物質を吸着(部分吸着)させた後、触媒活性物質を還元(部分還元)析出させ、その上に無電解メッキが行われるが、最初の触媒活性物質を吸着させる段階で、上記溝配線を流路16とすることにより配線をパターン化するようにするのが最も無駄が少なく好ましい。
【0045】
また、流路16に一般的な触媒化薬品(キャタリスト)を流し、部分的な触媒活性物質を吸着させる際、Sn−Pd(スズパラジウム)コロイドを流して静電吸着させ、アクセラレータでPdを還元した後、無電解メッキするようにするとよい。これは、ホルムアルデヒド等の還元剤によりCu、Au、Ag、Pt、Pd等の金属を還元し、その上にメッキが可能となるからである。
【0046】
また、ここで上記キャタリストの特性としては、Pdのコロイドは負の電荷を有しており、過剰のSn2+、HおよびClにより安定化される。
【0047】
また、溝12(流路16)内部のみを表面改質するようにする。そのためには、溝12内部のみにイオン交換基を導入し、銅イオンを吸着させ、銅に還元し、これを触媒核として無電解メッキを行うようにするとよい。
【0048】
また、基板10の材質がエポキシ樹脂の場合には、HSOで溝12内部表面にスルホ基を導入し、硫酸銅を流し、銅イオンを吸着させ、NaBHで還元して金属銅とし、これを触媒核として無電解メッキを施す。このときの条件としては、14M(モル/リットル)の濃厚液を60℃で3分間流すことであるが、その代わりに低濃度液を高温で長時間流すようにしてもよい。
【0049】
また、基板10の材質がポリイミドの場合には、例えばKOH等のアルカリ水溶液で溝12内部表面のイミド環を開裂し、カチオン交換基を形成し、銅イオンを吸着させ、これをNaBHで還元して金属銅とし、これを触媒核として無電解メッキを行う。このときの条件としては、5M(モル/リットル)の濃厚液を50℃で5分間流すことであるが、同様に低濃度液を高温で長時間流すことで対応することが可能である。
【0050】
また、上で説明した例では、溝12(流路16)内部に導電性金属含有液体としてメッキ触媒を流したが、この代わりに導電性ペーストを流すようにしてもよい。この場合には、溝12内部に注入された導電性ペーストがそのまま電気配線を形成するため、無電解メッキ及び電解メッキを行う必要はなく、上記密閉部材(封止部材)14は、取らずにそのまま残しておいてもよい。密閉部材(封止部材)14を残しておいて場合には、配線の保護層となり、また、密閉部材(封止部材)14を取った場合には、接続が容易となるという効果がある。
【0051】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0052】
第2実施形態は、電気配線となる溝内部のメッキの密着性を上げるためのアンカ効果を向上させるために溝内部の表面粗さを適当な値に制御するものである。具体的には、溝内部の表面粗さは、メッキの密着性(アンカ効果)を向上するためRa0.4以上とし、溝を密閉して流路を形成する密閉部材(封止部材)の密着面はRa0.2以下の粗度に表面粗さを形成するようにする。
【0053】
実際に溝が形成される基板の溝内部の表面粗さ及び密閉部材との密着面の表面粗さをこのように形成するためには、基板を樹脂形成する型の、溝及び前記密着面に対応する部分の表面粗さをこのように形成しておくことで、樹脂成型時にこの表面粗さを基板側に転写するようにする。
【0054】
図4(a)に示すように、溝形成型24の前記密着面に対応する平滑面24aの粗度はRa0.2以下とし、溝に対応する凸形状部分(突起部)24bの図に矢印で示す範囲の表面粗度はRa0.4以上となるように形成する。溝形成型24は、例えば、マイクロマシニングや電鋳等によって溝に対応する凸形状部分24bを形成すればよい。
【0055】
基板を形成するには、図4(b)に示すように、金型26に加熱した熱硬化型エポキシ樹脂28を充填して、上から溝形成型24を押し当てて、硬化した後に、熱硬化型エポキシ樹脂28を離形すればよい。これにより、熱硬化型エポキシ樹脂28の溝形成型24の平滑面24aに対応する部分28aは、密閉部材に対する密着面として粗度がRa0.2以下に形成され、溝形成型24の凸形状部分24bに対応する溝となる部分28bは、粗度がRa0.4以上の表面粗さに形成される。
【0056】
次に、本発明の第3実施形態についてい説明する。
【0057】
第3実施形態は、基板に対して型により溝を形成するものである。
【0058】
溝の成形は、熱硬化型エポキシ樹脂で成形するもの、エネルギ照射硬化型樹脂で成形するもの、ヒートプレス(加熱加圧)により溝を形成するものの3種類がある。
【0059】
まず、熱硬化型エポキシ樹脂で成形するものは、図4により今説明したものと同じである。このように、加熱溶融した熱硬化型エポキシ樹脂を金型に流し込んで成形する場合は、熱硬化型エポキシ樹脂の流動は高く、高密度配線の溝形成には良好な特性を有している。
【0060】
次に、UV硬化型樹脂を用いた成形法を図5に示す。図5に示すように、この場合の溝形成型は、例えば石英、ガラス等の光透過性材料にドライエッチング等で溝に対応する凸形状部分30aを形成する。また、樹脂材料はアクリル系のUV硬化型樹脂などが好適に用いられる。金型(下型)32にUV硬化型樹脂34を流しこんで、溝形成型30を押し当てて、上からUV光を照射してUV硬化型樹脂34を硬化させ、溝32aの形成された基板が形成される。
【0061】
また次に、加熱加圧による溝形成法を図6に示す。図6(a)に示すように、この場合は、溝形成型36を熱可塑性樹脂38のガラス転移温度(Tg点)まで加熱して、熱可塑性樹脂38にプレス圧をかけて押し付け、凸形状を転写する。これにより、図6(b)に示すように、溝形成型36の溝に対応する凸形状部分36aに対応する形状の溝38aが形成される。
【0062】
このように、溝を有する基板を、樹脂成型で形成することにより、高密度配線が可能となり、また基板の形状、配線の形状の自由度を向上させることができる。
【0063】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
【0064】
本実施形態は、基板上に複数の溝が連結された凹形状を形成し、この溝を密閉してメッキ触媒を充填して導電層を形成した後、レーザ等で切断して所望の導電層を形成するものである。
【0065】
図7に、基板上に複数の溝が連結された凹形状を形成した様子を示す。図7(a)は、平面図であり、図7(b)は、図7(a)中のB−B’線に沿った断面図である。
【0066】
図7(a)に示すように、基板40上に、左右に略平行な2本の溝42がそれぞれ形成され、中央でこれら4本の溝42が凹形状44によって連結されている。また、図7(b)に示すように、この例では、基板40に対して形成された溝42及び凹形状44の深さは同一であるが、特にこれに限定されるものではない。
【0067】
これに対して、図8に示すように、例えば図8中のC−C’線に沿ってレーザ等で切断すれば、図9に示すような2つの導電層42a、42bが得られる。また、図8中のC−C’線及びD−D’線の両方に沿ってレーザ等で切断すれば、図10に示すような、4つの導電層42c、42d、42e、42fが得られる。
【0068】
これにより、配線分離が可能で、かつメッキ触媒の充填工程の負荷を低減することができる。
【0069】
なお、このとき、複数の溝42の連結部分である凹形状44の深さを浅くして、必要な溝42の部分をより深くしておけば、表面を研削することにより、連結部分を削り取って導電層となる溝42の部分だけを残すことができる。このように、凹形状44及び溝42の深さを変えるようにしてもよい。
【0070】
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
【0071】
本実施形態は、基板に形成された溝を密閉してできた流路に流体(メッキ触媒)を搬送する時の圧力損失を低減するため導電形成層となる複数の溝にまたがった液溜り溝を設け、その溝に流路内搬送圧力を送り込み、メッキ触媒を付着させるものである。
【0072】
本実施形態の概要を図11に示す。図11に示すように、例えば図7に示すような溝42及び凹形状44が形成された基板40に対して、密閉部材(封止部材)46を密着させて溝42及び凹形状44を塞いで流路を形成する。このとき、複数の溝42に連結する凹形状44が複数の溝42にまたがった液溜り溝となる。
【0073】
そして、メッキ触媒タンク48からポンプ50でメッキ触媒を汲み上げ、密閉部材46に形成された貫通孔46a及び46cからメッキ触媒を溝42(流路)内に注入し、液溜り溝(凹形状44)から吸い上げてメッキ触媒タンク48に戻すようにして、流路内にメッキ触媒を循環させ、溝42内にメッキ触媒を付着させる。
【0074】
基板40に形成された溝42は、図7に示すように非常に細いので、流体(メッキ触媒)を流そうとすると、圧力損失が非常に大きくなるので、本実施形態のように、凹形状44を複数の溝42にまたがった液溜りとすることにより、圧力損失を小さくすることができる。
【0075】
また、流路(溝42)内に流体(メッキ触媒)を流そうとすると、気泡が発生した場合に、流路に気泡が溜まると、その部分にはメッキが付着しないため、配線が断線してしまう。このような場合に、液溜りを設けておけば、気泡を液溜りに集めて除去することができ、形成される電気配線の断線を防止することができる。
【0076】
また、このように、基板に形成された溝を密閉して形成される流路内に流体(メッキ触媒)を流して循環させる際、密閉された流路内を減圧した状態にして、メッキ触媒を流し、流路内に充填するようにすれば、より効率的にメッキ触媒を充填し、溝内に付着させることが可能となる。
【0077】
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
【0078】
本実施形態は、基板表面が平面ではなく湾曲し、任意の曲率を有している場合に、その基板表面の曲率に倣った導電層を形成するものである。
【0079】
本実施形態の基板を図12に示す。図12(a)は平面図、図12(b)は、図12(a)中のE−E’線に沿った断面図である。図12(a)に示すように、本実施形態の基板52は、その平面形状は図7(a)と同様に、基板52の中央部に設けられた凹形状56から四方に複数の溝54が伸びるように形成されている。
【0080】
しかし、本実施形態おいては、図12(b)に示すように、基板52の、溝54や凹形56が形成された側の表面は、上に凸の曲面状に形成されている。
【0081】
本実施形態の基板52に対してメッキ触媒を充填する様子を図13に示す。
【0082】
例えば、図13(a)に示すように、基板52に対してその表面の曲率に沿った曲率を有する密閉部材58の面を密着させ、メッキ触媒タンク60からポンプ62でメッキ触媒を汲み上げ、密閉部材58に形成された貫通孔58a及び58cから流路(溝54)にメッキ触媒を充填する。流路内を流れたメッキ触媒は中央の凹形状56から密閉部材58の貫通孔58bを通じてメッキ触媒タンク60に戻る。このように、ポンプ62を駆動することにより、メッキ触媒を循環させ、流路(溝54)内部にメッキ触媒を付着させる。
【0083】
また、このとき図13(b)に示すように、メッキ触媒の循環の方向を逆にして、中央の貫通孔58bからメッキ触媒を凹形状56に対して注入し、凹形状56から周囲の流路(溝54)に流すようにしてもよい。
【0084】
このように、本実施形態によれば、基板表面が平面ではなく、湾曲している場合であっても、その表面に導電層を形成することが可能となる。
【0085】
またさらに、図14(a)に示すように、表面が任意の曲率を有する曲面形状の基板64に対して、その曲面形状に合わせた密閉部材66を密着させて流路65を形成し、その中にメッキ触媒68を流し込むことにより、任意の曲率を有する導電層を形成することができる。
【0086】
また、図14(b)に示すように、表面が平面を直角に組み合わせたような階段状の流路65に対しても、この形状に合わせた密閉部材66を密着させて流路65を形成し、その中にメッキ触媒68を流し込むことにより、階段状に折れ曲がった導電層も形成することができる。
【0087】
次に、本発明の第7実施形態について説明する。
【0088】
本実施形態は、基板の両面に溝を形成し、基板にこの両面の溝を連通する貫通孔を形成して、基板の両面に導電層を形成するものである。
【0089】
図15に本実施形態の基板を示す。図15(a)は平面図であり、図15(b)は図15(a)中のF−F’線に沿った断面図であり、図15(c)は底面図である。
【0090】
図15(a)に示すように、本実施形態の基板70の平面形状は、図7(a)と同様に、基板52の中央部に設けられた凹形状74から四方に複数の溝72が伸びるように形成されている。なお、本実施形態の基板70においては、凹形状74の中央に貫通孔76が形成されている。
【0091】
また、図15(b)にその断面図を示すように、本実施形態の基板70は、その裏側にも溝78が形成され、貫通孔76によって、これら2つの溝72及び78は連通する。図15(c)に底面図を示すように、裏面の溝78は、貫通孔76から一方向に延びて形成されている。
【0092】
このような基板70に対して、その溝72(流路)にメッキ触媒を充填する様子を図16(a)に示す。本実施形態の基板70は、両面に溝72、78が形成されているため、基板70の両面にそれぞれ密閉部材80、82を密着させる。基板70表面に密着する密閉部材80は、基板70表面の溝72に連通する貫通孔80a、80bを有し、基板70の裏面に密着する密閉部材82は、基板70の裏面の溝78に連通する貫通孔82aを有している。
【0093】
これに対して、メッキ触媒タンク84とポンプ86を繋いで、ポンプ86を駆動し、メッキ触媒タンク84からメッキ触媒を汲み上げ、基板70表面の密閉部材80の貫通孔80a、80bから基板70表面の溝72にメッキ触媒を流し込む。溝72に注入されたメッキ触媒は、溝72から凹形状74へ流れ、基板70中央の貫通孔76から裏面側の溝78へと流れ、基板70の裏面側に密着する密閉部材82の貫通孔82aから排出されメッキ触媒タンク84に戻るようになっている。
【0094】
これにより、メッキ触媒は、基板70の表面側及び裏面側の溝72及び78の両方を循環し、両方の溝72、78に対してメッキ触媒を付着させることができる。
【0095】
これにより、図16(b)に示すように、基板70の両面にそれぞれ導電層88を形成することができる。このように、本実施形態によれば、基板の両面に配線を形成することが容易となる。
【0096】
次に、本発明の第8実施形態について説明する。
【0097】
本実施形態は、液体を吐出する吐出デバイスと、吐出デバイスの駆動素子及びスイッチICを電気接続する導電層を含む基板とを、一体化して形成する際、該導電層を上で説明した本発明による導電層形成方法(配線基板の製造方法)により形成するものである。
【0098】
図17は、本実施形態に係る、吐出デバイスと導電層を含む基板とを一体化して形成した液体吐出ヘッドの概略を示す断面図である。
【0099】
図17に示す液体吐出ヘッド150は、ノズルプレート160、キャビティプレート162、その上に圧電素子158が形成された振動板156、中間板170及びインクプール部材164を積層して構成される。
【0100】
ノズルプレート160には、インク滴を吐出するためのノズル151が形成される。キャビティプレート162には、圧力室152に相当する孔部162a、及び後述するインク供給路153の一部を構成する溝部162bが形成される。孔部162aの一方(図17の下側)はノズルプレート160で塞がれ、他方(図17の上側)は振動板156で塞がれでおり、これにより圧力室152が構成される。
【0101】
インクプール部材164は、一方に開口するように形成された容器状の構造となっており、インクプール部材164はその開口側が図17の下側に向くように中間板170上に積層されている。インクプール部材164と中間板170によって形成される空間はインクプール(共通液室)155であり、複数の圧力室152に対応する領域にわたって構成される。中間板170、振動板156及びキャビティプレート162には、各圧力室152に対応して設けられるインク供給路153の一部を構成する孔部170a、156a及び溝部162bが各々形成される。これら(170a、156a、162b)により構成されるインク供給路153を介して、インクプール155と各圧力室152が連通している。インクプール155には、図示を省略したインクタンクから供給されるインクが貯留される。各圧力室152には、インクプール155から各インク供給路153を介してインクが分配供給される。
【0102】
振動板156の圧力室152側の反対側(すなわち、インクプール155側)の表面には、各圧力室152に対応する位置に、上面に個別電極(駆動電極)157を備えた圧電素子158が設けられる。振動板156はSUS等の導電部材で構成されており、複数の圧電素子158に対する共通電極を兼ねている。なお、振動板156の表面に共通電極層が形成されていてもよい。
【0103】
中間板170には、各圧電素子158に対応する凹部170bが形成されている。これにより、圧電素子158周辺部には所定の空間が確保されるので、圧電素子158の変位を阻害せずに、吐出性能のよい液体吐出ヘッド150を実現することが可能となる。
【0104】
中間板170(基板)は、振動板156やインクプール部材164よりも幅広に構成されている。ヘッド側面より突出する(中間板170の)延在部170cの表面側(インクプール155側)には、例えば、スイッチICで構成される駆動回路172が設けられる。
【0105】
中間板170には、所定の形状にパターニングされた電気配線(内部配線)174が配設されている。図17に示す例では、電気配線174は、駆動回路172が配置される位置から中間板170の表面側(インクプール155側)に沿って水平方向に形成される水平部174aと、水平部174aの一端から中間板170を鉛直方向に貫通すかる鉛直部174bとから構成される。このような電気配線174の一端は駆動回路172に電気的に接続され、他端は電気接続部176を介して圧電素子158の個別電極157に電気的に接続される。中間板170の表面でインクプール155内のインクに接液する部分には、例えば、樹脂等で構成される絶縁保護膜(図示省略)が形成される。
【0106】
本実施形態は、このように構成される液体吐出ヘッド150において、ノズルプレート160、キャビティプレート162、その上に圧電素子158が形成された振動板156で主に構成される吐出デバイスの構造体と、圧電素子158とスイッチICを電気接続する導電層を含む基板である中間板170を一体化し、かつ該導電層を前述したような各実施形態で示したような導電層形成方法によって形成するものである。これにより、電気配線の高密度配置を容易に実現することが可能となる。
【0107】
以上、本発明の配線基板の製造方法及びこの配線基板を有する液体吐出ヘッドについて詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】(a)は、本発明の第1実施形態に係る、樹脂成形で溝が形成された基板の斜視図であり、(b)は、図1(a)中のA−A’線に沿った断面図である。
【図2】図1の溝が形成された基板に対し密閉部材を密着させて溝を密閉して流路を形成する様子を示す斜視図である。
【図3】図2で形成した流路にメッキ触媒を充填する様子を示す概念図である。
【図4】(a)、(b)は第2実施形態に係る基板の溝の部分の粗さを制御する様子を示す断面図である。
【図5】第3実施形態に係る、UV硬化型樹脂を用いた成形法を示す説明図である。
【図6】同じく第3実施形態に係る、(a)、(b)は、加熱加圧による溝形成を示す説明図である。
【図7】第4実施形態に係る、基板上に複数の溝が連結された凹形状を形成した様子を示す(a)は平面図、(b)は図7(a)中のB−B’線に沿った断面図である。
【図8】図7に示す基板上に形成された導電層を切断する様子を示す説明図である。
【図9】図8中のC−C’線に沿った切断によって得られる導電層を示す説明図である。
【図10】図8中のC−C’線及びD−D’線に沿った切断によって得られる導電層を示す説明図である。
【図11】第5実施形態に係る、基板に形成された溝にメッキ触媒を充填する様子を示す説明図である。
【図12】第6実施形態に係る、曲面状の表面を有する基板を示す(a)は平面図、(b)はそのE−E’線に沿った断面図である。
【図13】(a)、(b)は、図12の基板に形成された溝にメッキ触媒を充填する様子を示す説明図である。
【図14】(a)、(b)は、平面以外の表面を有する基板の例を示す断面図である。
【図15】第7実施形態に係る、基板を示す(a)は平面図、(b)はそのF−F’線に沿った断面図、(c)は底面図である。
【図16】))(a)は図15の基板に形成された溝にメッキ触媒を充填する様子を示す説明図であり、(b)はその基板に導電層が形成された様子を示す断面図である。
【図17】第8実施形態に係る液体吐出ヘッドの概略を示す断面図である。
【符号の説明】
【0109】
10…基板、12…溝、14…密閉部材(封止部材)、16…流路、18…メッキ触媒タンク、20…ポンプ、22…管、24…溝形成型、26…金型、28…熱硬化型エポキシ樹脂、40…基板、42…溝、44…凹形状

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂基板に形成された溝を封止部材により封止することで流路を形成する工程と、
前記流路に導電性金属含有液体を充填し、前記流路の壁面に導電性金属を付着させる工程を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項2】
前記樹脂基板は、樹脂材料を型内部に充填し硬化させる樹脂成形で形成することを特徴とする請求項1に記載の配線基板の製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の配線基板の製造方法において、前記導電性金属含有液体は、無電解メッキ液と接触するとメッキしたい金属の無電解的析出を誘発する物質であり、さらに、前記流路に付着した前記物質を基点として無電解メッキ層を形成する工程を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の配線基板の製造方法において、さらに、前記無電解メッキ層をシード層として電解メッキを形成する工程を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項5】
前記導電性金属含有液体は、導電性ペーストであることを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板の製造方法。
【請求項6】
請求項1または2に記載の配線基板の製造方法において、前記樹脂基板の材質は、エポキシ樹脂であり、前記流路に、硫黄のオキシ酸を含む液体を流し込んで前記流路の壁面にイオン交換基を導入した後、さらに、銅イオンを含む液体及び還元剤を前記樹脂基板上の前記溝に接触する工程を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項7】
請求項1または2に記載の配線基板の製造方法において、前記樹脂基板の材質は、ポリイミドであり、前記流路に、アルカリ水溶液を流し込んで前記流路の壁面にイオン交換基を導入した後、さらに、銅イオンを含む液体及び還元剤を前記樹脂基板上の前記溝に接触する工程を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の配線基板の製造方法において、前記樹脂基板上に形成される溝を、目的とする導電層を複数繋げた形となるように形成し、前記複数の導電層を同一工程で形成した後、目的の導電層毎に切断する工程を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項9】
前記樹脂基板上の両面に溝と、該両面の溝を連通する貫通孔と、前記両面の溝を封止して流路を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の配線基板の製造方法。
【請求項10】
液体を吐出する複数のノズルに各々連通する複数の圧力室が2次元状に配列された液体吐出ヘッドであって、前記複数の圧力室の前記ノズル側の反対側の壁面を構成する振動板と、前記振動板の前記圧力室側の反対側の表面の前記複数の圧力室に対応する位置にそれぞれ配置され、前記複数の圧力室をそれぞれ変形させる複数の圧電素子を含んで構成される吐出デバイスの構造体と、前記振動板の前記複数の圧電素子側に設けられ、前記複数の圧電素子の周囲に空間をそれぞれ形成し、前記複数の圧電素子を駆動するための駆動回路と前記複数の圧電素子の駆動電極をそれぞれ電気的に接続する電気配線が配設された基板を一体化し、前記電気配線となる導電層を請求項1〜9のいずれかに記載の配線基板の製造方法を用いて形成したことを特徴とする液体吐出ヘッド。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2007−36117(P2007−36117A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−220920(P2005−220920)
【出願日】平成17年7月29日(2005.7.29)
【出願人】(000005201)富士フイルムホールディングス株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】