説明

配線板及びその製造方法

【課題】絶縁体を介して配線層を積層する際に、各配線層間の絶縁を確保することができる配線板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板20上に形成された第1配線層22と、少なくとも第1配線層22を被覆する絶縁体31と、第1配線層22上に絶縁体31を介して形成され、第1配線層22を跨ぐように配置されたジャンパー配線32とを備えた配線板10において、絶縁体31は、複数の絶縁層34,35が積層されてなることを特徴とする

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線板及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の小型軽量化、高性能化に伴い、それに内蔵される回路基板上の配線パターニングの高密度化が求められている。このような問題の対応案としては、例えば基板の両面に配線のパターニングが形成された、いわゆる両面プリント配線板を用いる構成が知られている。
しかしながら、上述した両面プリント配線板を作成するには、基板の両面に対して一括して露光を行なう両面露光装置が必要となったり、基板の表裏面に形成された配線同士を接続するためのスルーホール等を形成する工程が必要となったりする。そのため、製造コストが増加するとともに製造効率が低下するという問題がある。
【0003】
そこで、上述した問題に対処するために、基板の片面に絶縁層を介して配線を重ね合わせて形成される、いわゆる多層プリント配線板を用いる構成が知られている。多層プリント配線板としては、例えば特許文献1に示されるように、導電層及び絶縁樹脂層からなる配線パターン層の転写用原版を複数作製し、この転写用原版を基板の一方の面に順次転写していくことで、基板の一方の面上に配線パターン層を積層する技術が開示されている。この場合も、各配線パターンの交差部分において、スルーホール等を介して各配線パターン同士を接続している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−116172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
また、従来の多層プリント配線板には、所定の配線層同士が他の配線層の延在方向に沿う両側に配置され、これら所定の配線層同士を他の配線層を間に挟んで接続する場合に、ジャンパー配線を介して所定の配線層間を架け渡すような構成も知られている。
具体的には、図6に示すように、配線板100は、基板101上の中央部(図中中央部)に第1配線層102が形成され、この第1配線層102を間に挟んで両側に一対の第2配線層103が形成されている。この場合、第2配線層103同士を接続するために、第1配線層102上に絶縁体105を介してジャンパー配線106が配置されており、このジャンパー配線106の両端部が第2配線層103に接続されるようになっている。
【0006】
ところで、絶縁体105を形成するには、溶剤に溶解された絶縁体105の構成材料を塗布した後、焼成を経て形成されるようになっている。この場合、上述したように電子機器の小型軽量化等に対応するためには、絶縁体105を可能な限り薄く形成する必要がある。
しかしながら、絶縁体105の塗布時の膜厚が薄すぎると、焼成時に溶剤が蒸発してピンホールが発生する虞がある。その結果、ジャンパー配線106と第1配線層102とが、マイグレーションにより短絡するという問題がある。
【0007】
これに対して、第1配線層102を確実に被覆するために、比較的厚く絶縁体105を塗布することも考えられる。
しかしながら、絶縁体105の膜厚が厚すぎると、焼成時において絶縁体105の表面付近と内部との間で硬化速度の差が大きくなる。この場合、絶縁体105の表面付近が硬化した時点で焼成を終了すると、絶縁体105の内部では未だ硬化せずに絶縁体105の溶剤が残存する。その後の加熱工程等において、絶縁体105の内部が硬化する際に、溶剤に含まれる気泡が絶縁体105の内部から表面に噴き出して、絶縁体105の表面に比較的大きなピンホール(いわゆるブリード)が生じる虞がある。
【0008】
また、絶縁体105をスクリーン印刷法等の塗布法等により形成すると、絶縁体105の構成材料が塗布時に濡れ広がり、第1配線層102の周縁部K等において、絶縁体105の膜厚が薄くなる。その結果、第1配線層102の周縁部K等において、第1配線層102を被覆する絶縁体105が断切れを起こす虞がある。
【0009】
そこで本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、絶縁体を介して配線層を積層する際に、各配線層間の絶縁を確保することができる配線板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明に係る配線板は、基板上に形成された第1配線層と、少なくとも前記第1配線層を被覆する絶縁体と、前記第1配線層上に前記絶縁体を介して形成され、前記第1配線層を跨ぐように配置されたジャンパー配線とを備えた配線板において、前記絶縁体は、複数の絶縁層が積層されてなることを特徴としている。
【0011】
この構成によれば、第1配線層上に複数の絶縁層を積層することで、第1配線層の周縁部等において絶縁体の断切れを防止することができる。これにより、絶縁体を介して第1配線層上に配置されるジャンパー配線と第1配線層との間での短絡を防止することができる。この場合、上述した断切れを防止するために絶縁体を単層で厚く形成する場合と異なり、ブリードによるピンホールの発生も防止することができるので、より確実にジャンパー配線と第1配線層との間での短絡を防止することができる。仮にいずれかの絶縁層でピンホールが発生した場合でも、そのピンホールは絶縁体の全体を貫通しないので、マイグレーションによる短絡を防止することができる。
その結果、絶縁体を介して配線層を積層する際に、下層の配線層(第1配線層)と上層の配線層(ジャンパー配線)との間の絶縁を確保することができる。
【0012】
また、前記基板上における前記第1配線層の延在方向に沿う両側には、前記第1配線層を間に挟むようにそれぞれ第2配線層の一対のランドが形成され、前記ジャンパー配線は、前記第2配線層の両ランド間を架け渡すように前記ランドに接続され、前記絶縁体は、前記第1配線層を被覆する第1の前記絶縁層と、前記基板の法線方向から見て前記第1の絶縁層の形成領域よりも広く形成され、前記第1の絶縁層を被覆するとともに、前記基板上の前記ランドの一部に乗り上げるように前記ランドを被覆する第2の前記絶縁層とを備えていることを特徴としている。
この構成によれば、第2の絶縁層が各ランドに乗り上げるように形成されているため、第2の絶縁層上に形成されるジャンパー配線は、基板に接触せずに各ランド間を接続されることになる。そのため、ジャンパー配線の密着性を確保することができるので、ジャンパー配線の剥離や断線等を防止して各ランド間の導通を確保することができる。
また、第2の絶縁層の周縁部の領域(ランドに差し掛かる領域)においては、各絶縁層のうち第2の絶縁層のみが形成されているため、第2の絶縁層と第1の絶縁層との積層領域に比べて絶縁体の厚さが薄くなっている。これにより、ランドと絶縁体との境界部分の段差を縮小することができるので、ジャンパー配線が、絶縁体からランドにかけて滑らかに配置される。これにより、絶縁体の端部におけるジャンパー配線の断切れを防止して、各ランド間の導通を確保することができる。なお、スクリーン印刷法でジャンパー配線を形成する際に、絶縁体の境界線に沿ったジャンパー配線のはみ出しを防止することもできる。
【0013】
また、前記第2の絶縁層は、前記ランド上における前記ジャンパー配線との接続部分の周囲を囲むように形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、ジャンパー配線の形成時にジャンパー配線の構成材料がランド上に濡れ広がったとしても、第2の絶縁層によって塞き止めることができる。これにより、ジャンパー配線が基板上に流れ落ちて、他の配線層を架け渡して短絡させる虞がない。
【0014】
また、前記基板は、ポリイミドからなるフレキシブル基板であり、前記絶縁体は、ウレタン樹脂またはエポキシ樹脂からなるレジストであることを特徴としている。
この構成によれば、基板と絶縁体との密着性や、基板の撓み変形に対する絶縁体の追従性を確保することができるため、絶縁体の剥離やクラック等を防止して各配線層間を確実に絶縁することができる。
【0015】
また、前記ジャンパー配線は、銀と樹脂材料とが希釈剤に混合された銀ペーストを用いて形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、絶縁体とジャンパー配線との密着性や、基板の撓み変形に対するジャンパー配線の追従性を確保することができるため、ジャンパー配線の剥離や断線等を防止して各ランド間の導通を確保することができる。
【0016】
また、前記絶縁体は、総厚が20μm以上80μm以下に形成されていることを特徴としている。
ところで、絶縁体の総厚が20μm未満であると、絶縁体の形成時に絶縁体中に含まれる溶剤が蒸発してピンホールが発生する虞があるため好ましくない。一方、絶縁体の総厚が80μmより厚いと、絶縁体の焼成時において絶縁体の表面付近と内部との間で硬化速度の差が大きくなる結果、上述したブリードが発生して絶縁体の表面に比較的大きなピンホールが生じる虞があるため好ましくない。このような場合は、ジャンパー配線と第1配線層との間で生じるマイグレーションにより、両者間で短絡する虞がある。
これに対して、本発明の構成によれば、絶縁体の総厚を20μm以上80μm以下に形成することで、ピンホールが発生せず、所望の絶縁体を形成することができるので、ジャンパー配線と第1配線層との間の絶縁を図って、両者間の短絡を防止することができる。
【0017】
また、前記ジャンパー配線の膜厚は、10μm以上30μm以下に形成されていることを特徴としている。
ところで、ジャンパー配線の膜厚を10μm未満に形成すると、ジャンパー配線の電気抵抗が高くなるとともに、ジャンパー配線が断線を起こす虞があるため好ましくない。一方、ジャンパー配線の膜厚を30μmよりも厚く形成すると、基板の撓み変形に追従できず断線等が発生し易くなるとともに、製造コストが増加するため好ましくない。
これに対して、本発明の構成によれば、ジャンパー配線の膜厚を10μm以上30μm以下の範囲に形成することで、断線等の発生を防ぐとともに、各ランド間を所望の抵抗値で接続することができる。
【0018】
また、本発明に係る配線板の製造方法は、基板上に形成された少なくとも第1配線層を被覆するように絶縁体を形成する絶縁体形成工程と、前記絶縁体上に前記第1配線層を跨ぐようにジャンパー配線を形成するジャンパー配線形成工程とを備え、前記絶縁体形成工程では、複数の絶縁層を積層して前記積層体を形成することを特徴としている。
この構成によれば、絶縁体形成工程において、第1配線層上に複数の絶縁層を積層することで、第1配線層の周縁部等での絶縁体の断切れを防止することができる。そのため、その後のジャンパー配線形成工程において、絶縁体を介して第1配線層上に配置されるジャンパー配線と、第1配線層との間での短絡を防止することができる。この場合、上述した断切れを防止するために絶縁体を単層で厚く形成する場合と異なり、ブリードによるピンホールの発生も防止することができるので、より確実にジャンパー配線と第1配線層との間での短絡を防止することができる。仮にいずれかの絶縁層でピンホールが発生した場合でも、そのピンホールは絶縁体の全体を貫通しないので、マイグレーションによる短絡を防止することができる。
その結果、絶縁層を介して配線層を積層する際に、下層の配線層(第1配線層)と上層の配線層(ジャンパー配線)との間の絶縁を確保することができる。
【0019】
また、前記基板上における前記第1配線層の延在方向に沿う両側には、前記第1配線層を間に挟むように、前記ジャンパー配線が接続される第2配線層の一対のランドが形成され、前記絶縁体形成工程は、少なくとも前記第1配線層を被覆する第1の前記絶縁層を形成する第1絶縁層形成工程と、前記第1配線層を被覆するとともに、前記ランドの一部に乗り上げるように前記ランドを被覆する第2の前記絶縁層を形成する第2絶縁層形成工程とを有していることを特徴としている。
この構成によれば、第2絶縁層形成工程において、第2の絶縁層を各ランドに至るまで形成することで、第2の絶縁層上に形成されるジャンパー配線は、基板に接触せずに各ランド間を接続することになる。そのため、ジャンパー配線の密着性を確保することができるので、ジャンパー配線の剥離や断線等を防止して各ランド間の導通を確保することができる。
また、第2の絶縁層の周縁部の領域(ランドに差し掛かる領域)においては、各絶縁層のうち第2の絶縁層のみが形成されているため、第2の絶縁層と第1の絶縁層との積層領域に比べて絶縁体の厚さが薄くなっている。これにより、ランドと絶縁体との境界部分の段差を縮小することができるので、ジャンパー配線が、絶縁体からランドにかけて滑らかに配置される。これにより、絶縁体の端部におけるジャンパー配線の断切れを防止して、各ランド間の導通を確保することができる。
【0020】
また、前記絶縁体形成工程は、スクリーン印刷法により前記絶縁層を形成することを特徴としている。
ところで、絶縁体を形成する手法としては、例えばフォトリソグラフィ技術等を採用することも考えられるが、フォトリソグラフィ技術で絶縁体を形成すると周縁部が角部となり、その後絶縁体上に形成されるジャンパー配線が断切れを起こす虞がある。
これに対して、本発明の構成によれば、絶縁体をスクリーン印刷法により形成することで、各絶縁層の形成時に絶縁層の周縁部が基板の表面上や配線層上を濡れ広がり、周縁部は滑らかな曲線形状をなすことになる。すなわち、フォトリソグラフィ技術等によって絶縁層を形成する場合と異なり、絶縁体とランドとの境界部分での段差を縮小することができる。これにより、絶縁体上に形成されるジャンパー配線が、絶縁体からランドにかけて滑らかに配置されることになる。
その結果、絶縁体の周縁部でのジャンパー配線の断切れ等を防止することができる。なお、スクリーン印刷法でジャンパー配線を形成する際に、絶縁体の境界線に沿ったジャンパー配線のはみ出しを防止することもできる。
【0021】
また、前記ジャンパー配線形成工程は、スクリーン印刷法により前記ジャンパー配線を形成することを特徴としている。
この構成によれば、絶縁体の外面形状に倣ってジャンパー配線を形成することができるので、各ランド間での導通を確保することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る配線板及びその製造方法によれば、第1配線層上に複数の絶縁層を積層することで、第1配線層の周縁部等において絶縁体の断切れを防止することができる。これにより、絶縁体を介して第1配線層上に配置されるジャンパー配線と第1配線層との間での短絡を防止することができる。この場合、上述した断切れを防止するために絶縁体を単層で厚く形成する場合と異なり、ブリードによるピンホールの発生も防止することができるので、より確実にジャンパー配線と第1配線層との間での短絡を防止することができる。仮にいずれかの絶縁層でピンホールが発生した場合でも、そのピンホールは絶縁体の全体を貫通しないので、マイグレーションによる短絡を防止することができる。
その結果、絶縁体を介して配線層を積層する際に、下層の配線層(第1配線層)と上層の配線層(ジャンパー配線)との間の絶縁を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】配線板の平面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】配線板の製造工程を示すフローチャートである。
【図4】配線板の製造工程を示す工程図である。
【図5】配線板の他の構成を示す断面図である。
【図6】従来の配線板を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は配線板の平面図であり、図2は図1のA−A線に沿う断面図である。
図1,2に示すように、配線板10はポリイミド等からなるフレキシブル基板(以下、基板という)20と、基板20上に形成された複数の配線パターン21とを備えている。
各配線パターン21は、銅箔等が基板20上に成膜されてなり、基板20上に実装された図示しないICチップ等の電子部品に引き回され、電子部品同士を電気的に接続している。なお、配線パターン21の膜厚は、8μm以上25μm以下程度に形成されていることが好ましく、本実施形態では8μm程度に形成されている。
各配線パターン21は、基板20の表面20aの中央部(図2中央部)に形成され、それぞれ平行に延在する複数の第1配線層22と、第1配線層22の延在方向に沿う両側において、第1配線層22を間に挟んで配置された一対の第2配線層23とを有している。なお、以下の説明では、複数の第1配線層22をまとめて配線層群24として説明する。
【0025】
一対の第2配線層23は、配線層群24の延在方向に直交する方向において、配線層群24の両側にそれぞれ形成されており、互いに逆方向に向かって延在している。すなわち、第2配線層23は、基板20の面方向において配線層群24によって遮られている。そして、第2配線層23のうち、一方の第2配線層23の端部には、平面視矩形状のランド25が形成されるとともに、配線層群24を間に挟んでランド25の反対側には、他方の第2配線層23のランド25が同じく平面視矩形状に形成されている。なお、図示しないが配線パターン21上には、配線パターン21と各電子部品とを接続する際のハンダの濡れ性を向上させるために、錫や金等からなるめっき層(例えば、数μm)が形成されている。
【0026】
ここで、基板20上には、配線層群24を被覆するように絶縁体31が形成され、この絶縁体31を介して各第2配線層23のランド25間を接続するジャンパー配線32が形成されている。
絶縁体31は、基板20の表面20a上において第2配線層23の各ランド25間に配置された第1絶縁層(第1の絶縁層)34と、第1絶縁層34を被覆するように配置された第2絶縁層(第2の絶縁層)35とで構成されている。
【0027】
第1絶縁層34は、各ランド25間に挟まれるように配置され、配線層群24のみを一括して被覆するように配置されており、その周縁部は滑らかな曲線形状をなしている。すなわち、第1絶縁層34は、主として配線層群24とジャンパー配線32との交差領域において両者間に介在しており、中央部から周縁部に向かうにつれて厚さが漸次薄くなるように形成されている。また、第1絶縁層34の長手方向(配線層群24の延在方向)の幅は、ジャンパー配線32の短手方向の幅(例えば、0.3mm程度)よりも長く形成されており、ジャンパー配線32と配線層群24との絶縁を図っている。
【0028】
第2絶縁層35は、ランド25上にジャンパー配線32との接続部分を露出させた平面視(基板20の法線方向から見て)でH形状に形成されており、第1絶縁層34の周囲の配線パターン21を一括して被覆し、その周縁部は滑らかな曲線形状をなしている。すなわち、第2絶縁層35は、第1絶縁層34と同様に、中央部から周縁部に向かうにつれて厚さが漸次薄くなるように形成されている。この場合、第2絶縁層35の周縁部における接触角θ、すなわち第2絶縁層35と、基板20の表面20aや第2配線層23のランド25とのなす角は、10度以上70度以下に形成されていることが好ましく、本実施形態では40度程度に形成されている。
【0029】
第2絶縁層35の中央部(図1中中央部)には、ジャンパー配線32の延在方向において、第1絶縁層34を被覆するとともに、配線層群24の両側からランド25に至るまで形成されたジャンパー絶縁部40が形成されている。ジャンパー絶縁部40は、各ランド25における互いに対向する周縁部に乗り上げるようにして各ランド25を被覆している。
【0030】
また、第2絶縁層35は、ジャンパー絶縁部40からジャンパー配線32の幅方向に拡大されたパターン絶縁部41を備えている。このパターン絶縁部41は、ランド25周辺の配線層群24及び第2配線層23を被覆している。さらに、第2絶縁層35は、パターン絶縁部41からジャンパー配線32の延在方向に沿って延在し、各ランド25の側部両周縁を被覆するように配置された側方絶縁部42を備えている。すなわち、各ランド25は、その三方向の周縁部(互いに対向する周縁部及び両側方の周縁部)が第2絶縁層35に被覆され、第2絶縁層35はランド25を取り囲むように配置されている。
【0031】
このように、本実施形態の絶縁層34,35は、ジャンパー絶縁部40の中央部において、第1絶縁層34と第2絶縁層35とが積層配置された積層領域を構成する一方、その他の領域(ジャンパー絶縁部40の端部、パターン絶縁部41及び側方絶縁部42)では、第2絶縁層35のみが形成された単層領域を構成している。
なお、上述した各絶縁層34,35の構成材料としては、基板20及びジャンパー配線32との密着性や、基板の撓み変形に対する追従性等を考慮してウレタン樹脂系のレジスト(例えば、味の素ファインテクノ製AR7100)等が好適に用いられている。また、絶縁体31の構成材料としては、エポキシ樹脂系のレジストを採用することも可能である。
【0032】
このように構成された各絶縁層34,35のそれぞれの膜厚は、10μm以上30μm以下の範囲に形成されていることが好ましい。この場合、第1絶縁層34と第2絶縁層35(ジャンパー絶縁部40)との積層領域では、その総厚が20μm以上80μm以下に形成されていることが好ましい。絶縁体31の総厚が20μm未満であると、絶縁体31の形成時に絶縁体31中に含まれる溶剤が蒸発してピンホールが発生する虞があるため好ましくない。一方、絶縁体31の総厚が80μmより厚いと、後述する焼成工程において絶縁体31の表面付近と内部との間で硬化速度の差が大きくなる結果、上述したブリードが発生して絶縁体31の表面に比較的大きなピンホールが生じる虞があるため好ましくない。その結果、ジャンパー配線32と配線層群24との間で生じるマイグレーションにより、両者間で短絡する虞がある。
これに対して、絶縁体31の総厚を20μm以上80μm以下に形成することで、ピンホールが発生せず、所望の絶縁体31を形成することができるので、ジャンパー配線32と配線層群24との間の絶縁を図って、両者間の短絡を防止することができる。さらに、絶縁体31の総厚を30μm以上60μm以下に形成することで、より確実にジャンパー配線32と配線層群24との間の短絡を防止することができる。
【0033】
ここで、ジャンパー配線32は、絶縁体31の積層領域上に配線層群24を跨ぐように配置され、その両端部が第2配線層23のランド25に接続されている。具体的に、ジャンパー配線32は、その中央部が絶縁体31の積層領域上に配置される一方、両端側はジャンパー絶縁部40の周縁部上に配置されている。すなわち、ジャンパー配線32は、基板20の表面20aには接触しない状態で各ランド25間を架け渡されている。また、ジャンパー配線32は、第2絶縁層35の外面形状に倣って、その周縁部が滑らかな曲面形状をなしており、ランド25上において、周囲が側方絶縁部42及びジャンパー絶縁部40によって取り囲まれている。
【0034】
なお、ジャンパー配線32の構成材料としては、絶縁体31(レジスト)との密着性、基板20の撓み変形に対する追従性等を考慮して導電材(例えば、銀)と樹脂材料(例えば、ポリエステル)とが希釈剤に混合された銀ペースト(例えば、藤倉化成製 ドータイト(登録商標)FA−353)が好適に用いられている。
【0035】
また、ジャンパー配線32の膜厚は、10μm以上30μm以下の範囲に形成することが好ましい。ジャンパー配線32の膜厚を10μm未満に設定すると、ジャンパー配線32の電気抵抗が高くなるとともに、ジャンパー配線32が断線を起こす虞があるため好ましくない。一方、ジャンパー配線32の膜厚を30μmよりも厚く設定すると、基板20の撓み変形に追従できず断線が発生し易くなるとともに、製造コストが増加するため好ましくない。
これに対して、ジャンパー配線32の膜厚を10μm以上30μm以下の範囲に形成することで、断線等の発生を防ぐとともに、各ランド25間を所望の抵抗値で接続することができる。なお、ジャンパー配線32の膜厚は、20μm程度がより好ましい。
【0036】
また、ジャンパー配線32上には、ジャンパー配線32及び第2絶縁層35を被覆するように上側絶縁層45(図2参照)が形成されている。この上側絶縁層45は、上述した絶縁体31と同様にレジストにより構成されている。これにより、ジャンパー配線32と他の配線層や電子部品等との接触を防止して、両者間での短絡を防止することができる。
【0037】
(配線板の製造方法)
次に、上述した配線板の製造方法について説明する。図3は配線板の製造方法を説明するためのフローチャートであり、図4は配線板の製造方法を示す工程図である。
図3,4(a)に示すように、まずステップS1において、銅箔等により基板20の表面20a上に所望の配線パターン21を形成する(銅箔パターニング処理)。
次に、ステップS2において、各配線パターン21上にめっき層(不図示)を形成するめっき工程を行う。
【0038】
次に、図4(b)に示すように、ステップS3において、各ランド25間に配置された配線層群24を被覆する第1絶縁層34を形成する(第1絶縁層形成工程)。
具体的には、まずステップS3Aにおいて、スクリーン印刷法等により基板20上の第1絶縁層34の形成領域に第1絶縁層34の構成材料(レジスト)を塗布する(レジスト塗布)。その後、ステップS3Bにおいて、基板20を温度150度の雰囲気下において、30分程度焼成する(キュア工程)。これにより、第1絶縁層34中の溶媒を効率的に蒸発させ、第1絶縁層34全体を均一に硬化させることができる。
【0039】
ところで、第1絶縁層34の形成後において、第1絶縁層34にはピンホールが発生している箇所が存在する。この状態で第1絶縁層34上にジャンパー配線32を形成すると、ジャンパー配線32と配線層群24との間で短絡する虞がある。
これに対して、配線層群24を完全に被覆する程度に第1絶縁層34を厚く塗布することも考えられる。
しかしながら、第1絶縁層34の膜厚が厚すぎると、上述したブリードが生じて第1絶縁層34の表面に比較的大きなピンホールが生じ、これによっても、ジャンパー配線32と配線層群24との間で短絡する虞がある。
また、第1絶縁層34をスクリーン印刷法等の塗布法により形成すると、配線層群24の周縁部Kには、第1絶縁層34が断切れして下層の配線層群24が露出する虞もある。
【0040】
そこで、図4(c)に示すように、本実施形態では、ステップS4において、第1絶縁層34上に第1絶縁層34を被覆するように第2絶縁層35を形成する(第2絶縁層形成工程)。
具体的には、上述した第1絶縁層形成工程と同様に、まずステップS4Aにおいて、スクリーン印刷法等により基板20上における第2絶縁層35の形成領域に第2絶縁層35の構成材料(レジスト)を塗布する(レジスト塗布)。その後、ステップS4Bにおいて、基板20を温度150度の雰囲気下において、30分程度焼成する(キュア工程)。これにより、第1絶縁層34を含む周囲の配線パターン21を被覆するように、第2絶縁層35が形成される。
【0041】
この場合、例えばフォトリソグラフィ技術等によって絶縁層を形成することも考えられるが、フォトリソグラフィ技術で絶縁層を形成すると周縁部が角部となり、その後絶縁層上に形成されるジャンパー配線32が断切れを起こす虞がある。これに対して、本実施形態のように、絶縁体31をスクリーン印刷法により形成することで、絶縁体31の塗布時に絶縁体31の周縁部が基板20の表面20a上や配線層22,23上を濡れ広がり、周縁部は滑らかな曲線形状をなすことになる。すなわち、フォトリソグラフィ技術等によって絶縁層を形成する場合と異なり、絶縁体31とランド25との境界部分での段差を縮小することができる。これにより、ジャンパー配線32が、絶縁体31からランド25にかけて滑らかに配置される。これにより、絶縁体31の端部におけるジャンパー配線32の断切れを防止して、各ランド25間の導通を確保することができる。
また、ランド25上においては、各絶縁層34,35のうち第2絶縁層35のみが形成されるとともに、第2絶縁層35は周縁部にかけて漸次膜厚が薄くなるように形成されているため、第2絶縁層35と第1絶縁層34との積層領域に比べて絶縁体31の厚さが薄くなっている。これにより、ランド25と第2絶縁層35との境界部分の段差を縮小することができるので、絶縁体31の周縁部でのジャンパー配線32の断切れ等をより防止することができる。
【0042】
続いて、図4(d)に示すように、ステップS5において、第2配線層23の各ランド25間を接続するためのジャンパー配線32を形成する(ジャンパー配線形成工程)。具体的には、まずステップS5Aにおいて、ジャンパー配線32の形成領域に、ジャンパー配線32の構成材料である銀ペーストをスクリーン印刷により塗布する。
このように、ジャンパー配線32となる銀ペーストをスクリーン印刷法により塗布することで、第2絶縁層35の外面形状に倣ってジャンパー配線32を形成することができるので、各ランド25間での導通を確保することができる。なお、この場合ランド25は、その周囲が第2絶縁層35(ジャンパー絶縁部40及び側方絶縁部42)によって囲まれているため、銀ペーストの塗布時に銀ペーストがランド25上に濡れ広がったとしても、第2絶縁層35によって塞き止めることができる。これにより、ジャンパー配線32が基板20上に流れ落ちて、他の配線層を架け渡して短絡させる虞がない。なお、スクリーン印刷法でジャンパー配線32を形成する際に、絶縁体31の境界線に沿ったジャンパー配線32のはみ出しを防止することもできる。
【0043】
そして、ステップS5Bにおいて、基板20を温度150度の雰囲気下において、30分程度焼成する(キュア工程)。これにより、第2絶縁層35上に各ランド25間を架け渡すジャンパー配線32が形成される。
【0044】
最後に、ステップS6において、ジャンパー配線32を被覆する上側絶縁層45を形成する(上側絶縁層形成工程)。具体的には、上述した各絶縁層形成工程と同様に、まずステップS6Aにおいて、スクリーン印刷法等により基板20上における上側絶縁層45の形成領域に上側絶縁層45の構成材料(レジスト)を塗布する(レジスト塗布)。その後、ステップS6Bにおいて、基板20を温度150度の雰囲気下において、30分程度焼成する(キュア工程)。これにより、ジャンパー配線32及び絶縁体31を被覆するように、上側絶縁層45が形成される。
以上により、上述した配線板10が完成する。
【0045】
このように、本実施形態では、配線層群24上に第1絶縁層34及び第2絶縁層35が積層されてなる絶縁体31を形成することで、配線層群24の周縁部K等において絶縁体31の断切れを防止することができるので、絶縁体31を介して配線層群24上に配置されるジャンパー配線32と配線層群24との間での短絡を防止することができる。この場合、上述した断切れを防止するために絶縁体31を単層で厚く形成する場合と異なり、ブリードによるピンホールの発生も防止することができるので、より確実にジャンパー配線32と配線層群24との間での短絡を防止することができる。仮にいずれかの絶縁層34,35でピンホールが発生した場合でも、そのピンホールは絶縁体31の全体を貫通しないので、マイグレーションによる短絡を防止することができる。
その結果、絶縁体31を介して配線(第1配線層22及びジャンパー配線32)を積層する際に、下層の配線層(第1配線層23)と上層の配線層(ジャンパー配線32)との間の絶縁を確保することができる。
【0046】
さらに、第2絶縁層35が各ランド25に乗り上げるように形成されているため、第2絶縁層35上に形成されるジャンパー配線32は、基板20に接触せずに各ランド25間を接続されることになる。そのため、ジャンパー配線32の剥離や断線等を防止して各ランド25間の導通を確保することができる。
【0047】
しかも、基板20がポリイミドにより構成されるとともに、絶縁体31にウレタン樹脂からなるレジストを採用することで、基板20と絶縁体31との密着性や、基板20の撓み変形に対する絶縁体31の追従性を確保することができるため、絶縁体31の剥離やクラック等を防止してジャンパー配線32と配線層群24間を確実に絶縁することができる。なお、絶縁体31の構成材料にエポキシ樹脂系のレジストを採用しても、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
さらに、ジャンパー配線32に銀と樹脂材料とが希釈剤に混合された銀ペーストを採用することで、絶縁体31とジャンパー配線32との密着性や、基板20の撓み変形に対するジャンパー配線32の追従性を確保することができるため、ジャンパー配線32の剥離や断線等を防止して各ランド25間の導通を確保することができる。
【0048】
そして、本実施形態の配線板10は、時計や携帯電話等の携帯電子機器に限らず、プリンタ等、種々の電子機器の配線構造に採用することができる。これにより、製造コストの低下及び製造効率の向上を図った上で、配線パターニングの高密度化が可能になるため、小型軽量化及び高性能化を図った電子機器を提供することができる。
【0049】
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な構造や形状などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
上述した実施形態では、基板20にフレキシブル基板を採用する場合について説明したが、これに限らず各種回路用の基板を採用することも可能である。
また、上述した実施形態では上層の絶縁層(第2絶縁層35)を下層の絶縁層(第1絶縁層34)よりも広く形成し、上層の絶縁層によって下層の絶縁層等を一括して被覆する場合について説明したが、下層の絶縁層を上層の絶縁層よりも広く形成してもよい。この場合、上層の絶縁層は、少なくとも配線層群24を被覆するように配置する必要がある。
また、絶縁体31は、2層に限らず、2層以上の複数層形成されていればよい。
さらに、配線層群24さえ被覆されていれば、第2絶縁層35の周縁部において第2絶縁層35が断切れを起こしていても何ら問題はない。
【0050】
図6は、配線板の他の構成を示す説明図である。
図6に示すように、配線板200は、第1絶縁層134の面積が第2絶縁層35の面積と略同等に形成されており、両者は配線パターン21とジャンパー配線32との間で重なるように配置されている。この構成によっても、配線層群24及び基板20を確実に被覆することができるので、ジャンパー配線32の密着性及び絶縁性を確保することができる。
【符号の説明】
【0051】
10,200…配線板 20…基板 22…第1配線層 23…第2配線層 25…ランド 31…絶縁体 32…ジャンパー配線 34…第1絶縁層(第1の絶縁層) 35…第2絶縁層(第2の絶縁層)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成された第1配線層と、
少なくとも前記第1配線層を被覆する絶縁体と、
前記第1配線層上に前記絶縁体を介して形成され、前記第1配線層を跨ぐように配置されたジャンパー配線とを備えた配線板において、
前記絶縁体は、複数の絶縁層が積層されてなることを特徴とする配線板。
【請求項2】
前記基板上における前記第1配線層の延在方向に沿う両側には、前記第1配線層を間に挟むようにそれぞれ第2配線層の一対のランドが形成され、
前記ジャンパー配線は、前記第2配線層の両ランド間を架け渡すように前記ランドに接続され、
前記絶縁体は、前記第1配線層を被覆する第1の前記絶縁層と、
前記基板の法線方向から見て前記第1の絶縁層の形成領域よりも広く形成され、前記第1の絶縁層を被覆するとともに、前記基板上の前記ランドの一部に乗り上げるように前記ランドを被覆する第2の前記絶縁層とを備えていることを特徴とする請求項1記載の配線板。
【請求項3】
前記第2の絶縁層は、前記ランド上における前記ジャンパー配線との接続部分の周囲を囲むように形成されていることを特徴とする請求項2記載の配線板。
【請求項4】
前記基板は、ポリイミドからなるフレキシブル基板であり、
前記絶縁体は、ウレタン樹脂またはエポキシ樹脂からなるレジストであることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の配線板。
【請求項5】
前記ジャンパー配線は、銀と樹脂材料とが希釈剤に混合された銀ペーストを用いて形成されていることを特徴とする請求項4記載の配線板。
【請求項6】
前記絶縁体は、総厚が20μm以上80μm以下に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の配線板。
【請求項7】
前記ジャンパー配線の膜厚は、10μm以上30μm以下に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載の配線板。
【請求項8】
基板上に形成された少なくとも第1配線層を被覆するように絶縁体を形成する絶縁体形成工程と、
前記絶縁体上に前記第1配線層を跨ぐようにジャンパー配線を形成するジャンパー配線形成工程とを備え、
前記絶縁体形成工程では、複数の絶縁層を積層して前記積層体を形成することを特徴とする配線板の製造方法。
【請求項9】
前記基板上における前記第1配線層の延在方向に沿う両側には、前記第1配線層を間に挟むように、前記ジャンパー配線が接続される第2配線層の一対のランドが形成され、
前記絶縁体形成工程は、少なくとも前記第1配線層を被覆する第1の前記絶縁層を形成する第1絶縁層形成工程と、
前記第1配線層を被覆するとともに、前記ランドの一部に乗り上げるように前記ランドを被覆する第2の前記絶縁層を形成する第2絶縁層形成工程とを有していることを特徴とする請求項8記載の配線板の製造方法。
【請求項10】
前記絶縁体形成工程は、スクリーン印刷法により前記絶縁層を形成することを特徴とする請求項8または請求項9記載の配線板の製造方法。
【請求項11】
前記ジャンパー配線形成工程は、スクリーン印刷法により前記ジャンパー配線を形成することを特徴とする請求項8ないし請求項10の何れか1項に記載の配線板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−258377(P2010−258377A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−109875(P2009−109875)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】