説明

金属ボタンの成形方法

【課題】金属ボタンの成形方法を提供する。
【解決手段】金属ボタンの成形方法は、下記ステップを備える。まず、殻体用金属材料を提供する。そして、殻体用金属材料に対してスタンピングを行って、薄い殻体と、収容部と、複数の第1の丸い角と、を有するボタン殻体を形成する。それから、金属充填用ブランクをボタン殻体の収容部に設置する。その後、鍛造圧力で金属充填用ブランクを押してボタン殻体の収容部に填充に充填させることで、中が詰まっている金属ボタンを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属ボタンの成形方法に関し、特に、スタンピングをした上で鍛造する金属ボタンの成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気製品、例えば携帯電話(Cell Phone)、携帯情報端末(Personal Digital Assistant;PDA)等には、一般的に、ユーザーのこの装置に対する指示を入力するためのボタンが設けられている。現在、市場におけるボタンは、主に、金属光沢を持つ金属ボタンと、見慣れたプラスチックボタンと、に分けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】台湾特許100141490号明細書
【特許文献2】特開2002−102986号公報
【特許文献3】特開2002−361352号公報
【特許文献4】特開2003−062627号公報
【特許文献5】特開2003−170227号公報
【特許文献6】特開2004−027321号公報
【特許文献7】特開2004−074255号公報
【特許文献8】特開2004−249320号公報
【特許文献9】特開2006−142368号公報
【特許文献10】特開2007−038255号公報
【特許文献11】特開2007−098470号公報
【特許文献12】特開2007−131915号公報
【特許文献13】特開2007−538146号公報
【特許文献14】特開2008−069421号公報
【特許文献15】特開2008−126245号公報
【特許文献16】特開2008−126246号公報
【特許文献17】特開2008−163361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
金属ボタンについて言えば、現在の製作において、一般的に、単一の金属射出成形(Metal Injection Molding;MIM)、単一のスタンピング成形又は単一の鍛造成形などの方法で形成される。
(1)金属射出成形で金属ボタンを形成する工程に必要な設備は、複雑で、工程コストが高い。なお、金属射出成形で形成された金属ボタンには、縮小率の問題がある。一般的には、縮小率が20%を超えることがあり、無視してはいけないサイズ差異となる。また、金属射出成形で形成された金属ボタンは、その表面には穴が生じており、鏡面研磨の後でも取り扱いにくい。
(2)鍛造で金属ボタンを形成するためには、高温で形成する必要がある。例えば、金属ボタンの材質がステンレスであることを例として、鍛造に必要な加熱温度は、高くて800℃〜1000℃に達する。このような高温で成形された金属ボタンは、工程の過程において材質が流動してしまうため、成形後の製品の表面品質が好ましくなくて、歩留まりが低下している。又は、表面の美観性を向上させるように、表面に対してまた加工処理を行う必要がある。なお、このような高温に適する鍛造型は、コストが高くて損耗が速い。
(3)スタンピングで形成された金属ボタンは、その表面品質が鍛造及び金属射出成形で形成された金属ボタンより優れているが、金属の反発弾性率が大きいため、金属ボタンの彎曲部に、均一な曲げ角を形成しにくく、且つ、曲げ角の大きさに制限があり、完成品を精密化することができなく、更に、現在のサイズ微細化に関る工業発展において、所望の精度を得ることができない。具体的には、従来のスタンピングによる金属ボタンの曲げ角を0.3R未満の均一な成形角にすることが困難である。
【0005】
そのため、前記課題を解決できる、金属ボタンを形成する方法が、産業上至急に望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、スタンピングをした上で鍛造する方法によって金属ボタンを形成するため、スタンピング及び鍛造の利点を兼備し、且つ両者の欠点を同時に排除可能な、金属ボタンの成形方法を提供する。
【0007】
本発明は、下記ステップを備える金属ボタンの成形方法を提供する。まず、殻体用金属材料を提供する。そして、特定の形をしたスタンピングダイキャビティ及びスタンピングダイコアを有するスタンピング成形型を提供する。次に、殻体用金属材料が、薄い殻体と、収容部と、複数の第1の丸い角と、を有するボタン殻体となるように、それをスタンピングダイキャビティに仕込んでスタンピング工程を行う。次いで、特定の形をした鍛造ダイキャビティ及び鍛造ダイコアを有する鍛造成形型を提供する。その後、金属充填用ブランクをボタン殻体の収容部に設置する。それから、金属充填用ブランクとボタン殻体を鍛造ダイキャビティに仕込んで鍛造工程を行い、鍛造圧力で金属充填用ブランクを押してボタン殻体の収容部に充填させることで、複数の第2の丸い角を有する中が詰まっている金属ボタンを形成する。
【発明の効果】
【0008】
前記に基づいて、本発明は、スタンピングをした上で鍛造する方法によって2つの材料を接合する、金属ボタンの成形方法を提出する。このようにして、本発明は、従来と比べて、工程コストを低下させ、サイズの精度、パターンの精細度を向上させ、表面粗度等を改善することで表面を美観化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施例による金属ボタンの成形方法を示す断面模式図である。
【図2】本発明の第1の実施例による金属ボタンの成形方法を示す断面模式図である。
【図3】本発明の第1の実施例による金属ボタンの成形方法を示す断面模式図である。
【図4】本発明の第2の実施例による金属ボタンの成形方法を示す断面模式図である。
【図5】本発明の第2の実施例による金属ボタンの成形方法を示す断面模式図である。
【図6】本発明の第3の実施例による金属ボタンの成形方法を示す断面模式図である。
【図7】本発明の第3の実施例による金属ボタンの成形方法を示す断面模式図である。
【図8】本発明の第4の実施例による金属ボタンの成形方法を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1〜図3は、本発明の第1の実施例による金属ボタンの成形方法を示す断面模式図である。図1に示すように、まず、殻体用金属材料110'を提供する。殻体用金属材料110'の材質としては、例えば、ステンレス金属又はチタン合金等である。無論、亜鉛、銅等のような、通常ケース用材質として適用され、必要な硬度及び美しい金属光沢を持つものであってもよい。
【0011】
そして、スタンピング成形型を提供する(図示せず)。このスタンピング成形型は、特定の形をしたスタンピングダイキャビティ及びスタンピングダイコアを有する。殻体用金属材料110'をスタンピングダイキャビティに仕込む。スタンピング工程を行い、殻体用金属材料110'に対してスタンピングしてボタン殻体110を形成する。好ましい実施態様において、ボタン殻体110の外表面S2を保護するように、殻体用金属材料110'の表面S1に1枚の保護フィルムを貼り付けてよい。
【0012】
詳しくは、ボタン殻体110は、薄い殻体114と、収容部112とを有する。本実施例において、1回のスタンピングによりボタン殻体110を形成するように、殻体用金属材料110'の形は、例えば、金属シートなどの可塑性板材であってよいが、本発明はこれに限定されない。なお、殻体用金属材料110'は、機械加工機器によるスタンピングで異なる形に形成してよい。例えば、本実施例において、ボタン殻体110を形成するが、他の実施例においては、スタンピングにより複数のボタン殻体110を一発で形成したり、他の形のボタン殻体110を形成したりしてもよい。本発明に示されたボタン殻体110は、本発明を明確に開示するためのものだけであるが、本発明を限定するためものではない。
【0013】
その後、ボタン殻体110に穴Tを形成するように、薄い殻体114に選択的にパターンを施してよい。穴Tは、例えば、商標、指示説明等であり、ユーザーによる識別のために、薄い殻体114の外表面S2に表示される。ボタン殻体110に穴を形成しやすくするように、薄い殻体114にパターンを施す方法としては、例えば、レーザドリリング工程を行ってよいが、本発明はこれに限定されない。一実施例において、穴Tは、例えば、パターンとなるように配列されてよい。
【0014】
鍛造成形型(図示せず)を提供する。この鍛造成形型は、特定の形をした鍛造ダイキャビティ及び鍛造ダイコアを有する。図2に示すように、金属充填用ブランク120をボタン殻体110の収容部112に設置する。金属充填用ブランク120の材質は、アルミニウム合金又はプラスチック等の柔軟性を持つ。そして、金属充填用ブランク120とボタン殻体110を鍛造ダイキャビティに仕込んで鍛造工程を行う。図3に示すように、鍛造工程を行い、圧力Pを金属充填用ブランク120に加え、金属充填用ブランク120を押してボタン殻体110の収容部112に填充させることで、中が詰まっている金属ボタン130を形成する。金属充填用ブランク120の材質は、金属充填用ブランクに適する軟質材料であることが好ましい。好ましい実施例において、殻体用金属材料110'は、硬度が金属充填用ブランク120より大きい。このようにして、鍛造された金属充填用ブランク120は、変形のため薄い殻体114に適当に貼りあわせることができるが、ボタン殻体110を過大変形させることで、所望の中が詰まっている金属ボタン130の構造を達成できないことにはならない。
【0015】
スタンピング後の形成されたボタン殻体110は、形成しようとする完成品の最初の原形であるが、スタンピング後のボタン殻体110が各細部及びサイズにおいて必要な精密度の要求を達成できないため、本発明において、ボタン殻体110をさらに鍛造して中が詰まっている金属ボタン130を形成することに本発明の精神はある。例えば、ボタン殻体110は、鍛造により局部の厚さが同一でなく、形がより複雑な精細パターンに形成してよい。例えば、平面を含むボタン殻体110は、鍛造により全体又は局部が弧面形を有する中が詰まっている金属ボタン130となってよい。一般的に、工程において、殻体用金属材料110'に対して全面又は局部スタンピング、1回又は数回のスタンピングをしてよく、それは実際の要求により定まる。例えば、まず、ボタン殻体110を得るように、殻体用金属材料110'に対して1回限りの全面的なスタンピングをして、更に、必要な精度を有する中が詰まっている金属ボタン130を達成するように、圧力を金属充填用ブランク120に加えることによって、ボタン殻体110の高精度が要求される部分に対して1回又は数回の局部的な鍛造を間接的に行う。このように、生産コストを低下させ、中が詰まっている金属ボタン130の構造品質を向上させることができる。
【0016】
具体的には、図1〜図2に示すようなボタン殻体110は、少なくとも複数の第1の丸い角C1を有し、図3に示すような中が詰まっている金属ボタン130は、複数の第2の丸い角C2を有する。ただし、第2の丸い角C2は、鍛造されたボタン殻体110の第1の丸い角C1から形成されるものである。本実施例において、第1の丸い角C1の半径は、鍛造により縮小することができる。つまり、第1の丸い角C1は、半径が第2の丸い角C2より大きい。現在の工程技術では、第1の丸い角C1は、半径が0.5ミリメートル(mm)より大きく、第2の丸い角C2は、半径が0.3ミリメートル(mm)より小さくてよい。
【0017】
更に言うと、ボタン殻体110のスタンピング工程は、常温で行われることが好ましい。ボタン殻体110を鍛造することは、常温で行われることが好ましい。このように、成形型コストを低下させることができる。また、ボタン殻体110が固体から中が詰まっている金属ボタン130となるため、ボタン殻体110の材質は、鍛造過程で溶融のため流動してしまうことはない。よって、材料の流動による、形成された中が詰まっている金属ボタン130の表面品質の劣化を防ぐことができる。この方法によって形成された中が詰まっている金属ボタン130の表面は、より好ましい金属光沢度を達成でき、延いてはその表面に鏡面効果を与えて美観性を向上させることができる。
【0018】
なお、金属充填用ブランク120をボタン殻体110とより堅固で緊密に接合させるように、接合強度の実際の要求に応じて、圧力Pを増加したり、金属充填用ブランク120とボタン殻体110との間に接着剤(図示せず)を選択的に塗布したりしてよい。
【0019】
また、中が詰まっている金属ボタン130が形成された後、中が詰まっている金属ボタン130の薄い殻体134(ボタン殻体110の薄い殻体114が鍛造されてなるものである)に対してさらに表面処理(図示せず)してよい。殻体134をより滑らかで美しくするようにバフ研磨工程を行ったり、薄い殻体134を保護してその耐摩耗性を高めるための、保護層(図示せず)を薄い殻体134に形成するように、物理気相成長工程を行ったりする。なお、中が詰まっている金属ボタン130が形成された後、中が詰まっている金属ボタン130において穴Tを直接形成するように、薄い殻体134に更にパターンを施してよい。穴Tは、例えば商標、指示説明などであり、ユーザーによる識別のために、薄い殻体114の外表面に表示される。薄い殻体134にパターンを施す方法としては、例えばレーザドリリング工程を行ってよいが、本発明はこれに限定されない。
【0020】
以上の通り、本発明は、スタンピングをした上で鍛造する方法によって中が詰まっている金属ボタン130を形成する。(1)従来の鍛造成形方法と比べて、スタンピングによって最初の原形を形成するため、工程コストを低下させることができる。また、殻体用金属材料110'が工程過程において溶融のため流動することを防ぐように、常温でスタンピング及び鍛造を行うため、表面の美観性と工程の歩留まりを向上させることができる。(2)従来のスタンピング成形方法と比べて、更に鍛造することによって、例えば、2つの表面の間の曲げ角の曲げ弧度のような、サイズの精度を向上させることができる。(3)従来の金属射出成形方法と比べて、本発明には、縮小率が過大となる、穴が表面に生じるといった問題が起きない。要するに、まずスタンピングを行ってボタン殻体110を形成し、次いで圧力を金属充填用ブランク120に加えることによって鍛造を間接に行って中が詰まっている金属ボタン130を形成する本発明による方法は、中が詰まっている金属ボタン130のサイズ精度及びパターンの精細度を向上させ、その表面粗度等の表面品質を改善することができ、その美観性を向上させ、工程コストを低下させる効果を達成することができる。
【0021】
また、本発明は、複数の金属充填用ブランクを有する中が詰まっている金属ボタンの成形方法に適用可能である。以下、本発明を明確に開示するために、2つの実施例を提出するが、本発明の適用範囲は、これに限定されない。
【0022】
図4〜図5は、本発明の第2の実施例による金属ボタンの成形方法を示す断面模式図である。図4に示すように、スタンピングされたボタン殻体110は、収容部112と、薄い殻体114と、を有する。第1の金属充填用ブランク120a及び第2の金属充填用ブランク120b等の複数の金属充填用ブランクを収容部112に設置する。第2の金属充填用ブランク120bは、鍛造工程を行う場合、ボタン殻体110の収容部112に仕込まれる。図示の通り、第1の金属充填用ブランク120a及び第2の金属充填用ブランク120bは、例えば、水平に並ぶように収容部112に置かれてよい。これにより、図5に示すように、機械加工機器によって圧力P1を第1の金属充填用ブランク120a及び第2の金属充填用ブランク120bに加えてボタン殻体110を鍛造した後、中が詰まっている金属ボタン130aを形成することができる。この場合、第1の金属充填用ブランク120a及び第2の金属充填用ブランク120bは、並列して薄い殻体134aに緊密に貼り合わされる。
【0023】
図6〜図7は、本発明の第3の実施例による金属ボタンの成形方法を示す断面模式図である。図6に示すように、スタンピングされたボタン殻体110は、収容部112と、薄い殻体114と、を有する。第1の金属充填用ブランク120c及び第2の金属充填用ブランク120d等の複数の金属充填用ブランクを収容部112に設置する。図示の通り、第1の金属充填用ブランク120cは、第2の金属充填用ブランク120dと薄い殻体114との間にある。これにより、図7に示すように、機械加工機器によって圧力P2を第1の金属充填用ブランク120c及び第2の金属充填用ブランク120dに加えてボタン殻体110を鍛造した後、中が詰まっている金属ボタン130bを形成することができる。この場合、第1の金属充填用ブランク120c及び第2の金属充填用ブランク120dは、積み重ねて薄い殻体134bに緊密に貼り合わされる。一実施例において、第1の金属充填用ブランク120cとして絶縁材料を選択し、第2の金属充填用ブランク120dとして導電性材料を選択すれば、第2の金属充填用ブランク120dと薄い殻体134bとを局部的に電気的に絶縁させることができる。
【0024】
また他の実施例において、第2の金属充填用ブランク120b、120dは、鍛造工程を行う場合、薄い殻体114と鍛造ダイキャビティとの間に仕込まれることは、実際の要求により定まる。
【0025】
なお、図8は、本発明の第4の実施例による金属ボタンの成形方法を示す断面模式図である。図8に示すように、本実施例による金属充填用ブランク220a、220b、220c、220dのそれぞれは、スタンピングされたボタン殻体(図示せず)の4つの曲げ角(図示せず)にある。このように、ボタン殻体(図示せず)の4つの曲げ角(図示せず)を局部的に鍛造することができるようになる。例えば、鍛造された中が詰まっている金属ボタン130に、曲げ弧度が0.3Rより小さい四つの曲げ角d1、d2、d3、d4を持たせる。無論、本実施例は、少なくとも1つの金属充填用ブランクをボタン殻体の局部位置に仕込むものであり、図示された形は意図を示すためのものだけであり、本発明はこれに限定されない。
【0026】
以上を纏めて言えば、本発明は、スタンピングをした上で鍛造する方式によって複数の材料を接合する、金属ボタンの成形方法を提供する。このようにして、スタンピング、鍛造又は金属射出成形のみを利用する従来の方法と比べて、本発明は、工程コストを低下させ、サイズの精度を向上させ、パターン精度を増加し、表面粗度等を改善することで表面を美観化することができる。
【0027】
以上は、本発明の好ましい実施例にすぎなく、本発明の特許請求の範囲に基づいてなされた同等な変化や修正は、全て本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0028】
110 ボタン殻体、110' 殻体用金属材料、112 収容部、114、134、134a、134b 薄い殻体、120、220a、220b、220c、220d 金属充填用ブランク、120a、120c 第1の金属充填用ブランク、120b、120d 第2の金属充填用ブランク、130、130a、130b、130c 中が詰まっている金属ボタン、C1 第1の丸い角、C2 第2の丸い角、d1、d2、d3、d4 曲げ角、P、P1、P2 圧力、S1 表面、S2外表面、T 穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
殻体用金属材料を提供するステップと、
特定の形をしたスタンピングダイキャビティ及びスタンピングダイコアを有するスタンピング成形型を提供するステップと、
薄い殻体と、収容部と、複数の第1の丸い角と、を有するボタン殻体となるように、前記殻体用金属材料をスタンピングダイキャビティに仕込んでスタンピング工程を行うステップと、
特定の形をした鍛造ダイキャビティ及び鍛造ダイコアを有する鍛造成形型を提供するステップと、
金属充填用ブランクを前記ボタン殻体の前記収容部に設置するステップと、
前記収容部に前記金属充填用ブランクが設置された前記ボタン殻体を前記鍛造ダイキャビティに入れて鍛造工程を行い、鍛造圧力によって前記金属充填用ブランクを押して前記ボタン殻体の前記収容部に充填させることで、複数の第2の丸い角を有する中が詰まっている金属ボタンを形成するステップと
を備える、金属ボタンの製造方法。
【請求項2】
前記殻体用金属材料は、硬度が前記金属充填用ブランクより大きい請求項1に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項3】
前記殻体用金属材料の材質は、ステンレス金属又はチタン合金を含む請求項2記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項4】
前記金属充填用ブランクの材質は、アルミニウム合金を含む請求項1から請求項3の何れか1項に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項5】
前記殻体用金属材料は、金属シートを含む請求項1から請求項4の何れか1項に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項6】
前記第1の丸い角は、半径が前記第2の丸い角より大きい請求項1から請求項5の何れか1項に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項7】
前記第1の丸い角は、半径が0.5ミリメートルより大きく、前記第2の丸い角は、半径が0.3ミリメートルより小さい請求項6に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項8】
前記ボタン殻体のスタンピング工程は、常温で行われる請求項1から請求項7の何れか1項に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項9】
前記鍛造工程は、常温で行われる請求項1から請求項8の何れか1項に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項10】
前記鍛造工程は、複数回行われる請求項1から請求項9の何れか1項に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項11】
前記金属充填用ブランクは、複数の金属材質の充填用ブランクを含む請求項1から請求項10の何れか1項に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項12】
前記金属充填用ブランクは、第1の金属充填用ブランクと、第2の金属充填用ブランクと、を含む請求項1から請求項11の何れか1項に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項13】
鍛造工程を行う場合、前記第2の金属充填用ブランクは、前記ボタン殻体の前記収容部に仕込まれる請求項12に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項14】
鍛造工程を行う場合、前記第2の金属充填用ブランクは、前記薄い殻体と前記鍛造ダイキャビティとの間に仕込まれる請求項12に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項15】
前記ボタン殻体において穴を形成しやすくするように、レーザドリリング工程を行うステップを更に備える請求項1から請求項14の何れか1項に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項16】
前記穴は、パターンとなるように配列される請求項15に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項17】
表面処理工程を行うステップを更に備える請求項1から請求項16の何れか1項に記載の金属ボタンの製造方法。
【請求項18】
前記中が詰まっている金属ボタンを表面処理する方法は、研磨工程又は物理気相成長工程を行うステップを含む請求項17に記載の金属ボタンの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−103276(P2013−103276A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−277248(P2011−277248)
【出願日】平成23年12月19日(2011.12.19)
【出願人】(510222442)毅嘉科技股▲ふん▼有限公司 (16)
【Fターム(参考)】