説明

金属膜付基板の製造方法及び金属膜付基板

【課題】 樹脂基板と金属膜との密着力を充分に得ることのできる金属膜付基板の製造方法及び該方法を用いて得られる金属膜付基板を得ることを課題とする。
【解決手段】 基板上にクロムまたはクロム系合金からなる第1下地層を形成する第1ステップと、第1ステップにより形成された第1下地層の上に第2の下地層の形成後,第1及び第2下地層が形成された基板を酸素雰囲気中にてプラズマ処理する第2ステップと、第2ステップによりプラズマ処理された第2下地層の上に金属層を形成する第3ステップと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は樹脂等からなる基材表面に金属膜を形成した金属膜付基板に関し、さらに詳しくはディスプレイ等に用いる反射鏡となる金属膜付基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フラットパネルディスプレイ等に使用される反射鏡として、基板上に金属膜を形成した金属膜付基板が知られている。このような金属膜付基板は、一般に樹脂フィルムや樹脂基板等(以下、単に基板と記す)の表面にAg(銀)やAl(アルミ)の金属膜を蒸着させて得ることができる。基板表面に金属膜を形成する場合、基板と金属膜との間に、さらにCr(クロム)等の金属膜を形成させておくことにより基板と金属膜との密着力を向上させる技術が知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−200700号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したような基板上にクロム等の金属膜を形成した後、その上にAgやAlの金属膜を積層させる方法では、ある程度の密着力の向上は望めるものの、所望する充分な密着力を得ることが困難である。
上記従来技術の問題点に鑑み、樹脂基板と金属膜との密着力を充分に得ることのできる金属膜付基板の製造方法及び該方法を用いて得られる金属膜付基板を提供することを技術課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 基板上にクロムまたはクロム系合金からなる第1下地層を形成する第1ステップと、該第1ステップにより形成された前記第1下地層の上に第2の下地層の形成後,前記第1及び第2下地層が形成された基板を酸素雰囲気中にてプラズマ処理する第2ステップと、該第2ステップによりプラズマ処理された第2下地層の上に金属層を形成する第3ステップと、を有することを特徴とする。
(2) (1)の金属膜付基板の製造方法において、前記金属層は、銀またはアルミニウムの金属膜からなり、前記第2下地層は前記金属層で使用される金属材料を用いて形成されることを特徴とする。
(3) (1)または(2)の金属膜付基板の製造方法において、さらに前記金属層を保護するための保護膜を最外層として形成する第4ステップを有することを特徴とする。
(4) (2)の金属膜付基板の製造方法において、前記第1ステップ乃至第3ステップにおける各層の形成は真空蒸着法によって行われることを特徴とする。
(5) 基板上に第1下地層と、第2下地層と、金属層とをこの順番に積層した金属膜付基板であって、前記第1下地層はクロムまたはクロム系合金の金属膜にて形成され、前記金属層は銀またはアルミニウムの金属膜にて形成され、前記第2下地層は前記金属層にて使用される金属材料を用いた金属膜にて形成されるとともに酸素雰囲気においてプラズマ処理によって少なくともその一部が酸化処理された状態であることを特徴とする。
(6) (5)の金属膜付基板において、最外層に前記金属層を保護するための保護層または増反射層が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、樹脂基板上に金属膜を形成した金属膜付基板において、基板と金属膜との間の密着力を高くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下に図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態である金属膜付基板の一種である反射ミラー10に形成される膜の積層構成を示す模式図である。1は反射ミラー10の基板であり、アクリル、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタレート等の一般的な樹脂材料が用いられる。また、基板1は板材の他、フィルム基板であってもよい。基板1の反射面側には多層膜2が形成されている。本実施形態における多層膜2は、基板側から順に第1の下地層(下地膜)2a、第2の下地層(下地膜)2b、金属層(金属膜)2c、保護層(保護膜)2dからなる。
【0007】
下地層2a及び下地層2bは、基板1と金属層2cとの接着力を向上するために設けられるものである。本実施形態において下地層2aを形成する金属材料は、クロム(Cr)を用いている。なお、下地層2aを形成する金属はクロムに限るものではなく、基板1表面と結合しやすく、基板1と金属層2cとの密着力を向上することができるものであればよい。例えばクロム・ニッケル合金等のクロム系合金を用いることもできる。下地層2aの物理膜厚は、好ましくは0.1nm〜50nm、さらに好ましくは0.1nm〜10nmである。物理膜厚が50nmを超えても密着力は殆ど向上せず、生産性の面で不利である。また、物理膜厚が0.1nm未満では密着力に関する効果が得られない。
【0008】
本実施形態において、下地層2bを形成するための金属材料は、銀(Ag)を使用するものとしている。なお、下地層2bの形成に用いられる金属材料は銀に限るものではなく、金属層2cとの接着を良くするために、金属層2cの形成に用いられる同種の金属材料であればよい。例えば、金属層2cの形成にアルミニウム(Al)を用いるのであれば、下地層2bには、アルミニウムやアルミニウム系合金を使用することができる。また、下地層2bは酸素雰囲気中にてプラズマ処理によって表面処理が施されており、少なくとも下地層2bの一部は金属酸化物に変換された状態となっている。また、下地層2bの物理厚は、好ましくは0.1nm〜100nm、さらに好ましくは1nm〜50nmである。物理膜厚が100nmを超えても密着力は殆ど向上せず、生産性の面で不利である。また、物理膜厚が0.1nm未満では密着力に関する効果が得られない。なお、下地層2bの物理膜厚は、その上に形成される金属層2cの膜厚を考慮して、前述した膜厚の範囲内で決定される。
【0009】
本実施形態において、金属層2cを形成するための金属材料は、銀(Ag)を使用するものとしている。なお、金属層2cの形成に用いられる金属材料は銀に限るものではなく所望する金属光沢を得るために必要な金属材料を用いることができ、例えば反射ミラーを得るために銀に替えてアルミニウムを使用することも可能である。また、金属層2cの物理膜厚は、好ましくは10nm〜200nm、さらに好ましくは50nm〜100nmである。反射ミラーを得る場合、物理膜厚が200nmを超えても反射率は向上せず、クラックや生産性の面で不利である。また、物理膜厚が10nm未満では所望する反射率を得ることが困難である。なお、下地層2bと金属層2cとを合わせた物理膜厚は好ましくは50nm〜300nm、さらに好ましくは80nm〜200nmである。
【0010】
保護層2dは、最外層として形成され、金属層2cを保護し、耐候性を向上させる役目を果たす。なお、膜の保護を必要しなければ、保護層2dを形成しなくともよい。このような保護層2dを形成するための材料としては、例えば二酸化ケイ素やフッ化マグネシウム、酸化アルミニウム等が挙げられる。また、保護層は単層でも複数層であってもよく、複数層を形成する場合には、低屈折率層(二酸化珪素、フッ化マグネシウム等)と高屈折率層(二酸化チタン,二酸化ジルコニウム等)を適宜積層させて、保護層を兼ねた増反射層として用いることもできる。保護層2dの膜厚は、保護効果が得られると共に所望する反射率を維持可能な膜厚を有していればよい。例えば、単層の膜厚(光学膜厚 λ=400nm)が100nm〜300nm程度であればよい。
【0011】
次に、このような金属膜付基板を得るための成膜方法を説明する。多層膜を形成するには真空蒸着法やスパッタ法等の一般的な成膜方法を用いることができる。なお、本実施形態では真空蒸着法を用いて金属膜付基板を得るものとする。図2は金属膜付基板の成膜工程の流れを示すフローチャートであり、図3は真空蒸着に用いる蒸着機を模式的に示したものである。
【0012】
20は真空蒸着機であり、内部には蒸着物質22(膜を構成する物質となる)を蒸発させるための蒸着源21が備わっている。蒸着源21には抵抗加熱器や電子銃等の一般的に知られているものが真空蒸着に使用される。蒸着面(反射面)を下側にした基板1を図のように蒸着機20内上部に取り付けておき、真空ポンプ23にて蒸着機内を真空度1.0×10-2〜1.0×10-4Pa程度に保ちながら、蒸着源21により蒸着物質22を加熱し、蒸発させる。蒸発時の蒸着機20内の温度があまり高いと基板1が反り、変形するため、常温〜100℃程度が好ましい。
【0013】
基板1への最初の下地膜は第1の下地層2a用の蒸着物質にて行ない、所定量の膜厚に達するまで成膜を行う。膜厚形成状況は図表無き水晶式膜厚計にて検知することができる。所定量の膜厚に達したら、蒸着物質を第2の下地層2b用の蒸着物質に切り替えて2層目の成膜を行う。また、金属層2cも同様に水晶式膜厚計にて膜厚を検知する。
【0014】
基板1に下地層2a,2bが形成された後、酸素導入器24を用いて、真空蒸着機20内に酸素を導入し、内部を低真空度1.0×10-2〜5.0×10-2Paにする。酸素雰囲気下においてプラズマ発生装置25を用いてプラズマを発生させ、基板1の表面(下地層2bの表面)をプラズマ処理(RF処理)する。プラズマ処理によって、下地層2bの少なくとも一部分は酸化された状態となる。プラズマ処理は下地層2bの少なくとも一部が酸化された状態となればよく、出力50〜300wの範囲で、照射時間30〜300秒程度であればよい。プラズマ処理後、真空ポンプ23を用いて酸素を除去し、再度高真空に保った状態で蒸着機内蒸着物質を金属層2c用の蒸着物質に切り替えて3層目の成膜を行う。また、必要があれば金属層2cの形成後、蒸着物質を切り替えて4層目の成膜を行う。
このような成膜作業を行うことによって、多層膜が形成された金属膜付基板を完成させる。また、下地層の成膜を行う前に基板1上にアンダーコート等を行っておき、その上から前述した多層膜を成膜することも可能である。
【0015】
以下に、より具体的な実施例1〜6、および比較例1〜6を挙げ、本発明を説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0016】
<実施例1>
基板1として、アクリル樹脂であるアクリライト(登録商標)(三菱レイヨン(株))を使用し、前述した真空蒸着機20を用いて基板1上に下地層2a(1層目)としてCr膜を膜厚0.2nm、下地層2b(2層目)としてAg膜を膜厚50nm、金属層2c(3層目)としてAg膜を膜厚50nm、保護層2d(4層目)としてMgF2膜を膜厚200nmにてこの順に積層し、金属膜付基板を得た。
なお、下地層2a,2bを形成後に基板1を酸素雰囲気下(真空度:1.5×10-2Pa)に置き、プラズマ発生装置25を用いて100wの出力にてプラズマを30秒間発生させ、プラズマ処理を施した後、金属層2c及び保護膜2dを形成した。なお、各成膜時の真空度は1.0×10-3Paとし、蒸着機の内部温度を25℃にして蒸着を行った
得られた金属膜付基板を分光光度計にて測定し、その反射特性(45度反射率)を検査した。また、。密着性評価は、クロスカットテープ試験によって行った。クロスカットテープ試験は基板面(成膜面)に1mm間隔で切れ目を入れて1mm2のマス目を100個形成し、粘着テープをレンズ面に押し当てたあと、勢いよく剥がしマス目が基板面に何個残っているかを調べることにより、密着性の評価を行うものである。マス目が全て残っていれば○、マス目が過半数(51個〜99個)残っていれば△、残ったマス目が50個以下であれば×とした。その結果を表1に示す。
【0017】
<実施例2>
実施例2では、基板1としてポリカーボネート樹脂であるPC1151(帝人化成(株))の基板を使用したこと以外は、全て実施例1と同じ条件とした。得られた金属膜付基板を分光光度計にて測定し、その反射特性を検査した。また、実施例1と同様に密着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0018】
<実施例3>
実施例3では、基板1としてMS樹脂(メタクリルスチレン樹脂)の基板を使用したこと以外は、全て実施例1と同じ条件とした。得られた金属膜付基板を分光光度計にて測定し、その反射特性を検査した。また、実施例1と同様に密着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0019】
<実施例4>
実施例4では、実施例1と同じ材料の基板(アクリライト)を用いた。また、下地層2b(2層目)及び金属層2c(3層目)をAl膜(膜厚40nm)としたこと以外は、全て実施例1と同じ条件とした。得られた金属膜付基板を分光光度計にて測定し、その反射特性を検査した。また、実施例1と同様に密着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0020】
<実施例5>
実施例5では、基板1としてポリカーボネート樹脂であるPC1151(帝人化成(株))の基板を使用し、下地層2b(2層目)及び金属層2c(3層目)をAl膜(膜厚40nm)としたこと以外は、全て実施例1と同じ条件とした。得られた金属膜付基板を分光光度計にて測定し、その反射特性を検査した。また、実施例1と同様に密着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0021】
<実施例6>
実施例6では、下地層2a(1層目)をクロム・ニッケル合金を用いてCr・Ni膜を形成したこと以外は、全て実施例1と同じ条件とした。得られた金属膜付基板を分光光度計にて測定し、その反射特性を検査した。また、実施例1と同様に密着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0022】
<比較例1>
比較例1では、基板1として、アクリル樹脂であるアクリライトを使用し、基板1上に下地層2aとしてCr膜を膜厚0.2nm、金属層2c(2層目)としてAg膜を膜厚110nm、保護層2d(3層目)としてMgF2膜を膜厚200nmにてこの順に積層し、金属膜付基板を得た。なお、下地層2bは形成させず、プラズマ処理も行わなかった。
得られた金属膜付基板を分光光度計にて測定し、その反射特性を検査した。また、実施例1と同様に密着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0023】
<比較例2>
比較例2では、基板1として、MS樹脂を使用し、基板1上に下地層2aとしてCr膜を膜厚0.2nm、金属層2c(2層目)としてAg膜を膜厚110nm、保護層2d(3層目)としてMgF2膜を膜厚200nmにてこの順に積層し、金属膜付基板を得た。なお、下地層2bは形成させず、プラズマ処理も行わなかった。
得られた金属膜付基板を分光光度計にて測定し、その反射特性を検査した。また、実施例1と同様に密着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0024】
<比較例3>
比較例3では、基板1として、アクリル樹脂であるアクリライトを使用し、基板1上に下地層2aとしてCr膜を膜厚0.2nm、金属層2c(2層目)としてAl膜を膜厚80nm、保護層2d(3層目)としてMgF2膜を膜厚200nmにてこの順に積層し、金属膜付基板を得た。なお、下地層2bは形成させず、プラズマ処理も行わなかった。
得られた金属膜付基板を分光光度計にて測定し、その反射特性を検査した。また、実施例1と同様に密着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0025】
<比較例4>
比較例4では、基板1として、アクリル樹脂であるアクリライトを使用し、基板1上に下地層2a(1層目)としてCr膜を膜厚0.2nm、下地層2b(2層目)としてAg膜を膜厚50nm、金属層2c(3層目)としてAg膜を膜厚50nm、保護層2d(4層目)としてMgF2膜を膜厚200nmにてこの順に積層し、金属膜付基板を得た。
なお、プラズマ処理の際に、酸素に替えて不活性ガスであるアルゴンガス(真空度:1.5×10-2Pa)を用いた。その他の条件は全て実施例1と同じ条件とした。得られた金属膜付基板を分光光度計にて測定し、その反射特性を検査した。また、実施例1と同様に密着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0026】
<比較例5>
比較例5では、基板1としてポリカーボネート樹脂であるPC1151を使用した以外は全て比較例4と同じ条件とした。得られた金属膜付基板を分光光度計にて測定し、その反射特性を検査した。また、実施例1と同様に密着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0027】
<比較例6>
比較例6では、下地層2b(2層目)及び金属層2c(3層目)をAl膜(膜厚40nm)としたこと以外は、全て比較例4と同じ条件とした。得られた金属膜付基板を分光光度計にて測定し、その反射特性を検査した。また、実施例1と同様に密着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0028】
【表1】

【0029】
<結果>
実施例1〜6では、何れも反射率90%以上を確保するとともに、クロスカットテープ試験にて剥がれが全くなく、高い密着力を得ることができている。これに対し比較例1〜6では、反射率90%以上を確保するものの、クロスカットテープ試験では剥がれが発生し、充分な密着力を得ることができず、好ましくない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本実施形態の膜構成を示した概略図である。
【図2】本実施形態における成膜工程の流れを示したフローチャートである。
【図3】本実施形態に用いる真空蒸着機の構成を示した概略図である。
【符号の説明】
【0031】
1 基板
2 多層膜
2a 下地層
2b 下地層
2c 金属層
2d 保護層
20 真空蒸着機
21 蒸着源
22 蒸着物質
23 真空ポンプ
24 酸素導入器
25 プラズマ発生装置



【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上にクロムまたはクロム系合金からなる第1下地層を形成する第1ステップと、該第1ステップにより形成された前記第1下地層の上に第2の下地層の形成後,前記第1及び第2下地層が形成された基板を酸素雰囲気中にてプラズマ処理する第2ステップと、該第2ステップによりプラズマ処理された第2下地層の上に金属層を形成する第3ステップと、を有することを特徴とする金属膜付基板の製造方法。
【請求項2】
請求項1の金属膜付基板の製造方法において、前記金属層は、銀またはアルミニウムの金属膜からなり、前記第2下地層は前記金属層で使用される金属材料を用いて形成されることを特徴とする金属膜付基板の製造方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2の金属膜付基板の製造方法において、さらに前記金属層を保護するための保護膜を最外層として形成する第4ステップを有することを特徴とする金属膜付基板の製造方法。
【請求項4】
請求項2の金属膜付基板の製造方法において、前記第1ステップ乃至第3ステップにおける各層の形成は真空蒸着法によって行われることを特徴とする金属膜付基板の製造方法。
【請求項5】
基板上に第1下地層と、第2下地層と、金属層とをこの順番に積層した金属膜付基板であって、前記第1下地層はクロムまたはクロム系合金の金属膜にて形成され、前記金属層は銀またはアルミニウムの金属膜にて形成され、前記第2下地層は前記金属層にて使用される金属材料を用いた金属膜にて形成されるとともに酸素雰囲気においてプラズマ処理によって少なくともその一部が酸化処理された状態であることを特徴とする金属膜付基板。
【請求項6】
請求項5の金属膜付基板において、最外層に前記金属層を保護するための保護層または増反射層が形成されていることを特徴とする金属膜付基板。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−119885(P2007−119885A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−316702(P2005−316702)
【出願日】平成17年10月31日(2005.10.31)
【出願人】(000135184)株式会社ニデック (745)
【Fターム(参考)】