門形ブロック製造用型枠とそれにより作られた門形ブロック
【課題】半端寸法を含む所要幅員と、左右水路壁を任意角度に形成可能な門形ブロック製造用型枠とそれにより作られた門形ブロックを提供する。
【解決手段】平面視下で前後動、左右動又は旋回して互いに連結可能な、左右端部中子100L,100Rと複数の調整中子50と、前後妻板80と前後端部妻板280から成り、左右端部中子100L,100Rは、フレーム112上に設けた中子端部と、底面部材152を挟んで前後左右に摺動して固定可能に立設した鋭角状端部220を有する側板200から成り、任意数の調整中子50と組付け、調整中子50と左右端部中子100L,100Rに前記妻板80と端部妻板280を装着し、所要幅員と左右の水路壁SL,SRが任意角度に形成可能な門形ブロック製造用型枠PKを構成した。
【解決手段】平面視下で前後動、左右動又は旋回して互いに連結可能な、左右端部中子100L,100Rと複数の調整中子50と、前後妻板80と前後端部妻板280から成り、左右端部中子100L,100Rは、フレーム112上に設けた中子端部と、底面部材152を挟んで前後左右に摺動して固定可能に立設した鋭角状端部220を有する側板200から成り、任意数の調整中子50と組付け、調整中子50と左右端部中子100L,100Rに前記妻板80と端部妻板280を装着し、所要幅員と左右の水路壁SL,SRが任意角度に形成可能な門形ブロック製造用型枠PKを構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所要幅員と左右水路壁が任意角度に形成可能な門形ブロック製造用型枠とそれにより作られた門形ブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
図12(a)に示すのは、土木施工において水路用または上下に連結して暗渠ブロック等に多用されている門形ブロック10であり、(b)に示すのは、門形ブロック10を上下に連結した暗渠ブロック20である。しかし、従来技術の門形ブロック製造用型枠では、所要幅員を調整可能なものも少なく、左右水路壁11,12が平面視下で直角の製品しかできなかった。
【0003】
前記理由により、水路と道路あるいは道路と道路が立体交差する施工現場では、道路下等に門形ブロック10または上下に連結した暗渠ブロック20を潜らせたりするが、門形ブロック10や暗渠ブロック20図の延長線C1と前記道路等が直交する以外の現場では、見場を良くするため採算を度外視して製造工場で門形ブロックの前端部10F、後端部10R等の所要位置に角度を付けることが多く望まれ、門形ブロック製造用型枠の前後端部の所定位置に所要角度の仕切板をその都度作って電溶で仮付けして打設したり、通常に製造した門形ブロック10の所望される前後何れかの端部10F,10Rをワイヤソウ等で切断cuして納品することが多く、このような煩雑な方法で端部加工の要望に答えているが、製造の初期段階から門形ブロック10の左右水路壁11,12に角度を付けて形成することはできなかった。
【0004】
部材交換又は調整により所要の水路幅員・水路壁厚・水路深さ等の異なる製品に対応する水路ブロック製造用型枠として、次に記載する特許文献1がある。
【特許文献1】特開2000−135708号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の型枠を用いて門形ブロックを製造する場合には、左右水路壁を平面視下で任意の角度に形成したり、前記任意の角度に伴う水路内幅が斜長を含めた所要幅員に対応出来ない点が問題である。
【0006】
門形ブロック製造用型枠として、水路幅員を半端寸法を含む任意寸法に形成したり、左右水路壁を平面視下で任意角度に傾斜させて形成したり、左右水路壁を任意角度のハの字形に形成可能にしたり、構成要素である端部中子と調整中子を左右動と旋回等を利用して配列し型枠組換時の労力を軽減可能な斬新な構成を開発し、所望される所要幅員と任意角度の水路壁を有する門形ブロックを提供すること。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1では、所要幅員と左右水路壁が任意角度に形成可能な門形ブロック製造用型枠であって、フレーム上に形成され平面視下で前後動、左右動または旋回した自由位置において相互間(隣接する上面板裏面とフレーム下部の)を前後方向に連設したトッグルクランプまたは他の公知クランプ、公知締付ネジ等を用いて固定可能に設けた任意形状の上面部を有する任意数の調整中子と、端部フレーム上に前記調整中子と同一高さの上面部と上面部に連なる隅部と垂直部(内側へ変位可能な)を形成した左右端部中子と、垂直部に一端側を摺接する交換可能な任意高さの左右底面部材と、底面部材の他端側には前後側面(端部の)に封着機能(側板端部がパッキンを埋設した鋭角状の平面形状による)を有し前後左右方向へ摺動可能に支承(側板下部と背面側を)して端部フレーム上に立設し背面側に進退機能を備えた左右側板と、前記調整中子と端部中子上面の水平部に封着して固定可能な複数の前後妻板と、左右側板の前後側面を押圧して固定すると共に、前記隅部と垂直部に封着して当接し底面部材の前後側面を押圧して固定可能な前後の左右端部妻板とを具備した、ことを特徴とする門形ブロック製造用型枠を構成している。
【0008】
本発明の請求項2では、型枠サイズが大なる場合の労力の軽減又は台枠または基礎上で前記前後動操作を行わずとも左右動と旋回等を利用して前記調整中子と端部中子等を配列する場合を勘案し、前記調整中子と端部中子のうち何れか一個または複数の中子(調整中子と端部中子等)の中心点(平面視)の直下または任意位置(平面視)のフレーム底部(フレーム底部と旋回基盤の間)に旋回機構を内設した、ことを特徴とする請求項1記載の門形ブロック製造用型枠を構成している。
【0009】
また、本発明の請求項3では、水路幅員を半端寸法を含む任意寸法に形成したり、片側の水路壁のみを傾斜させて形成するために、前記調整中子と左右端部中子の間または左右の端部中子の間を任意平面形状(長方形または片側のみ傾斜した三角形、梯形等)の調整板で橋絡(固着可能に)した、ことを特徴とする請求項1または2何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠を構成している。
【0010】
本発明の請求項4では、左右水路壁を任意角度のハの字形に形成するため、前記調整中子の一部または集合させた調整中子の平面形状が任意角度の梯形である、ことを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠を構成している。
【0011】
更に、本発明の請求項5では、前記調整中子の一部または集合した調整中子と端部中子の上面が水平面、傾斜面(前後方向に傾斜して入口の高さサイズを増す)、曲面(アーチを含む円弧状または凹凸部分を含む任意曲線等)である、ことを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠を構成している。
【0012】
また、本発明の請求項6では、前記調整中子上面と接する前後妻板の任意位置に1枚または複数枚の封着して固定可能な仕切板を有する、ことを特徴とする請求項1乃至5のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠を構成している。
【0013】
本発明の請求項7では、請求項1乃至6のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠により作られた所要幅員、任意角度の水路壁を有する門形ブロックを構成している。
【実施例】
【0014】
図1は、本発明に係る門形ブロック(以下、斜角門形ブロックと称す)製造用型枠の第1実施例PKの概略を示す正面図で、図2は、本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の第1実施例PKの概略を示す平面図で、図3は、図2で示した本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠PKの左端部の拡大正面図で、図4は、図2で示した本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠PKの左端部の拡大平面で、図5は、第1実施例PKを斜角用配置に組換た場合の左端部の拡大平面図である。
【0015】
以下、図1,図2を用いて第1実施例PKの概略を示すと、構成要素である複数の調整中子50は、フレーム底部72上に剛性を有して立設したフレーム70上部に上面部60(上面部)を貼着して構成し、複数の調整中子50を挟んで両側に配設した左端部中子100Lと右端部中子100Rは、フレーム底部112上に剛性を有して立設したフレーム110上部に水平な上面部126(上面部)を固着し、上面部126と隣接する隅部128と変位可能な垂直部130から成る中子端部を立設し、垂直部130の下部には底面部材150を挟んで後に詳記する進退可能な左右の側板200を立設して構成し、前記複数の調整中子50を挟んで両側に配設した左端部中子100Lと右端部中子100R等を前後動も無く、隣接する相互の中子の上面部(上面板)126,60の裏面間と相互のフレーム底部間112,72を固着(螺着またはクランプ等で)して一体化した状態で、集合した複数の調整中子50の上面板60の前後には前後妻板80を平行状態で製品長さL離間して着脱可能(次に示す着脱部82により)に立設し、前後妻板80上部間には打設時の変形を防ぐ橋絡杆83を渡設している。そして、左端部中子100Lと右端部中子100Rの上面板126の上面と隅部128及び垂直部130に当接すると共に、左右の側板端部220(前後側面の鋭角状当接部にパッキンpを植設した)と底面部材150の底面板152に当接する略『形に形成した前後の端部妻板280が前記前後の妻板80と平行に装着されている。この配列では、図10に示す左右水路壁SL,SRが直角な門形ブロックSBが形成される。
【0016】
図3は、図1で示した本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠PKの左端部の拡大正面図(手前の端部妻板280は一部破断した)で、図4は、図2で示した本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠PKの左端部の拡大平面図で、旋回すること無く配置した左端部中子100Lと前後動無く連結した調整中子50を示している。左端部中子100Lと端部中子50の連結は、下部側は左端部中子100Lの端部フレーム112と調整中子50のフレーム72端部を螺着またはクランプcr等による締付で連結し、上部側は端部フレーム112上に立設したフレーム110端部116(中子端部上面板120の裏面側)と調整中子50のフレーム端部76間を螺着またはクランプcr等によって連結して一体化した状態で示しており、左端部中子100Lの中子部分は前記フレーム110上に固着した上面板126と、傾斜した隅部128に続いて鋼板の弾性変形により内側へ変位可能な水路壁内面(門形ブロックの)を形成する垂直部130とから成り、垂直部130の下部にはフレーム112に固着した斜面を有するストッパ135が垂直部130の垂下を防止するため設けられ、ストッパ135に近接して底面部上面板152を設けた底面部材150を載置し、底面部上面板152に当接する左側板200は、側板端部220(鋭角状当接部)にパッキンpを植設し、前後左右方向(平面視)へ摺動可能に支持(と背面側を)するため背面側の上下要所に丸棒状の前後動ガイド242を横設して固着し、前後動ガイド242を握持して摺動可能な先端支持部245と回動可能に係合した調整螺杆250(進退機能のための)にロックナット248を螺嵌して、端部フレーム112上に立設した支持部270に内設したスライド可能な(破線矢符方向へ)雌ネジ部材246に螺入し、調整螺杆250を介して背面側から支持して側板下部210を摺動可能に設け、斜角時の側板200の不足長さ長さ調整用の追加部材260を挿入可能に設けている。そして、左右側板200と前記垂直部130の前後端部(リブ部)131と支持部270の間にはトッグルクランプ部crを操作側に設けた緊締部材140を渡設すると共に、前記前後端部(リブ部)131と前後のフレーム110間にはトッグルクランプcrを使用した拡縮杆132(操作により垂直部130内側へ牽引する)を設け、緊締部材140の開放後拡縮杆132の操作により前記垂直部130が強制的に内側へ変位するよう構成している。以上の構成により、脱型時に前記緊締部材140を開放し拡縮杆132を操作し、前後の妻板80と前後の左右端部妻板280の少なくとも前後何れか一方を外せば門形ブロックを容易に脱型することができる。
【0017】
また、前記垂直部130裏面側とフレーム110間に図示しない引張スプリングを内設して、緊締部材140の開放により垂直部130を内側へ縮退させることもできる。なお、図3に破線133で示すよう水路壁130を左方へ傾斜させて構成すれば端部中子の拡縮を必要とせずに製品の脱型が行える。
【0018】
図5は、前出の図1乃至4で示した斜角門形ブロック製造用型枠の第1実施例PKを斜角用配置に組換た場合の拡大平面図で、例えば左端部中子100Lのみを基準線Cに対して所要角度に(図では約15度右旋回して)設置し、斜に設置した左端部中子100Lの端部101に複数の調整中子50の端部51を順次同一角度で沿わせて、前記基準線C上に複数の調整中子50を斜めに整列(中心点oを略揃えて)し右端に図示省略の右端部中子100Rを連結して一体化し、調整中子50の上面部60と両端部中子100L,100Rの上面部の間に前後妻板80を脱着部82を介して締付け、斜角配置による妻板80の不足長さは調整妻板88を挟着して補い、所定間隔(製品長さ)Lで平行に立設し前後妻板80,80間には前記橋絡杆83を渡設し、左端部中子100Lと右端部中子100Rに脱着部282を介して装着した前後の端部妻板280は、次に詳記する側板200の封着可能な側板端部220(鋭角状の)に内面を当接させると共に、端部中子の隅部128と垂直部130に封着して当接し、底面部上面152と前記左右側板200の側板端部220を押圧して固定可能に設けており、前記緊締部材140を緊締すれば図10に示す左右水路壁SL,SRに所要角度が付いた平行四辺形(平面形が)の斜角門形ブロックSSを形成することができる。
【0019】
図6は、本発明の請求項2に係る旋回機構の説明図で、左右の端部中子100L,100Rのフレーム底部112と調整中子50のフレーム底部72の下に旋回基盤113を設け、両者に設けた軸支部132により旋回軸122を軸支し、それぞれの左右の端部中子100L,100Rと調整中子50を旋回可能に構成している。なお、本発明の型枠PKが軽量な場合には旋回機構を用いないで実施することもでき、生産工場の天井クレーン、ホークリフト等の重機を使用することもできる。
【0020】
図示を省略するが、前記旋回に関わる別の実施例では、チャンネル状のレールを打設工場の基礎コンクリートに埋設して置き、調整中子50と端部中子100L,100Rの後(前)端部近辺に旋回中心が来るよう、簡単な丸棒状の旋回軸を下方に垂設するか突出可能に設け、調整中子50と左右端部中子100L,100Rの前記丸棒状旋回軸先端を前記レールに旋回兼摺動可能に挿入して左右端部中子100L,100Rの何れかを所定角度に偏向し、その角度に合わせて調整中子50を摺接して固定すれば型枠全体の組付、組換が容易に行え少量多品種の生産下での型枠投資を軽減することもできる。
【0021】
図7は、本発明の請求項3,4に係る斜角門形ブロック製造用型枠PKの各種の配列を示す概略平面図である。、
(a)に示すのは、斜角用に配設する両端の左端部中子100Lと右端部中子100Rの間に所要幅員W(図10に示す)を満たすために複数の調整中子50の間に所要幅長方形の調整板66を他の上面板60と上面面一に固着している。なお、斜角による妻板80の延び寸法(不足長さ)は調整妻板88を挟着して補っている。
【0022】
(b)に示すのは、左の水路壁SLは斜角で右の水路壁SRは直角に形成する場合で、直角にセットした左端部中子100L(右端部中子100R)と隣接する調整中子50の間に、梯形の調整板68と長方形の調整板66を渡設し固着している。なお、この配列で用いた前記長方形の調整板66に換えて前記梯形の調整板68を前後逆に作成し装着(固着)すれば、左右水路壁SL,SRが同一角でハの字形に開いた斜角門形ブロックSSを形成することもできる。
【0023】
(c)に示すのは、左右水路壁SL,SRがハの字に開いた斜角門形ブロックSSを形成する場合で、型枠PKの略中間の調整中子50,50の間を平面形が梯形の調整板68で橋絡し、型枠PKは屈曲した状態にセットされている。
【0024】
(d)に示すのは、特殊な例であって斜めに配置した左右の端部中子100L,100Rの間に調整中子50と梯形または三角形の調整板68で橋絡して斜角門形ブロックの平面形がへ字形に屈曲した斜角門形ブロックを形成することができ、水路使用する場合の合流用または分流用の特殊形状の斜角門形ブロックを作ることができる。
【0025】
図8は、左端部中子100L(右端部中子100R)と調整中子50(調整中子50間を含む)の接合部を示す図で、前記上面部60のフレーム左端部に切欠部65を穿設し隣接する調整中子50の端部裏面側の突出板67を支承して、両者連結時にボルトb・ナットn等により上面面一に連結されるよう構成する。
【0026】
図9は、左端部中子100L(右端部中子100R)と調整中子50(調整中子50間を含む)の間に橋絡して使用する前記調整板66または梯形の調整板68等の接合部を示す図で、調整板66,68の右側裏面から係合板67を突設し、左側端部裏面のフレームに切欠部65を穿設し隣接する調整中子50の端部裏面側の突出板67を支承して、両者連結時にボルトb・ナットn等により上面面一に連結されるよう構成する。
【0027】
図10は、門形ブロックを使用した施工の一例を示す斜視図で、後方に左右水路壁が斜角の門形ブロックSSを二個連設し、間隔をおいて左右水路壁が直角の標準タイプの門形ブロックSBを二個連設し、その前端部に左側水路壁SLが直角で右側水路壁SRが斜角のそれぞれ幅員の異なる斜角門形ブロックを二個連結し、手前側の二個の斜角門形ブロックはハの字形に開いて順次幅員Wを増して形成された門形ブロックSS等による隧道の施工を示している。
【0028】
図11に示すのは、本発明の請求項5に係る斜角門形ブロック製造用型枠の端部中子100L,100R、調整中50等を集合させた上面板の連続した概略形状の変更例の説明図で、概略形状を変更することにより、図11(a),(b),(c)(d),(e),(f)(k)に示すような各種断面の斜角門形ブロック、特殊門形ブロック、または斜角の付いた平板ブロック(h),(i),(j)等を形成することができ、請求項6に係る前後妻板80間の任意位置に図示しない仕切板を入れて打設すれば図中(g)のL形擁壁ブロックを作ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の第1実施例の概略を示す正面図である。
【図2】本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の第1実施例の概略を示す平面図である。
【図3】図1で示した本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の左端部の拡大正面図である。
【図4】図2で示した本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の左端部の拡大平面図である。
【図5】本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠を斜角用配置に組換た場合の左端部の拡大平面図である。
【図6】本発明に係る旋回機構の説明図である。
【図7】本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の各種実施例を示す概略平面図である。
【図8】左端部中子100L(右端部中子100R)と調整中子50(調整中子50間を含む)の接合部を示す図である。
【図9】左端部中子100L(右端部中子100R)と調整中子50(調整中子50間を含む)の接合部を示す図である。
【図10】本発明に係る斜角門形ブロックを連設した施工例を示す斜視図である。
【図11】本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の端部中子100L,100R、調整中50等を集合させた上面板の連続した概略形状の変更例の説明図である。
【図12】従来技術の門形ブロックを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
ac−鋭角(水路壁の角度が)
L−製品長さ
ob−鈍角(水路壁の角度が)
p−パッキン(植設した)
PK−本発明の斜角門形ブロック製造用型枠
SB−本発明の斜角門形ブロック製造用型枠で作った左右水路壁が直角でない門形ブロック
SL−斜角門形ブロックの左水路壁
SR−斜角門形ブロックの右水路壁
SS−本発明の斜角門形ブロック製造用型枠で作った左右水路壁が直角な門形ブロック
10−従来の左右水路壁が直角な門形ブロック
11,12−(従来製品の左右の水路壁)
50−調整中子(幅員を調整する)
60−調整中子50の上面板
66−長さ調整用上面板
68−斜角調整用上面板(任意角度の三角形または梯形の)
70−フレーム(調整中子の)
72−フレーム底部
76−フレーム端部
80−妻板(調整中子50上に固着する)
82−着脱部(妻板を前後調整可能に着脱する)
88−調整妻板
89−特殊調整妻板
100L−左端部中子
100R−右端部中子
110−左右端部中子のフレーム
112−左右端部中子のフレーム底部
113−旋回基盤
120−旋回機構
122−旋回軸
126−左右の端部中子の上面板
128−隅部
130−垂直部(端部中子の)
132−拡縮杆(端部中子の)
133−拡縮不要な垂直部(別の実施例による)
140−緊締部材
150−底面部材
152−底面部上面(斜角により交換)
154−底面部側面(前後の)
200−側板
210−側板下部(摺動可能な)
220−側板端部(鋭角状に形成しパッキンpを植設した)
240−側板背面
242−前後動ガイド
246−雌ネジ部材(スライド可能な)
248−ロックナット
250−調整用螺杆(ロックナットを外嵌した)
260−側板の追加部材(長さ調整用)
270−支持部
280−端部妻板
282−着脱部(端部妻板を前後調整可能に着脱する)
【技術分野】
【0001】
本発明は、所要幅員と左右水路壁が任意角度に形成可能な門形ブロック製造用型枠とそれにより作られた門形ブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
図12(a)に示すのは、土木施工において水路用または上下に連結して暗渠ブロック等に多用されている門形ブロック10であり、(b)に示すのは、門形ブロック10を上下に連結した暗渠ブロック20である。しかし、従来技術の門形ブロック製造用型枠では、所要幅員を調整可能なものも少なく、左右水路壁11,12が平面視下で直角の製品しかできなかった。
【0003】
前記理由により、水路と道路あるいは道路と道路が立体交差する施工現場では、道路下等に門形ブロック10または上下に連結した暗渠ブロック20を潜らせたりするが、門形ブロック10や暗渠ブロック20図の延長線C1と前記道路等が直交する以外の現場では、見場を良くするため採算を度外視して製造工場で門形ブロックの前端部10F、後端部10R等の所要位置に角度を付けることが多く望まれ、門形ブロック製造用型枠の前後端部の所定位置に所要角度の仕切板をその都度作って電溶で仮付けして打設したり、通常に製造した門形ブロック10の所望される前後何れかの端部10F,10Rをワイヤソウ等で切断cuして納品することが多く、このような煩雑な方法で端部加工の要望に答えているが、製造の初期段階から門形ブロック10の左右水路壁11,12に角度を付けて形成することはできなかった。
【0004】
部材交換又は調整により所要の水路幅員・水路壁厚・水路深さ等の異なる製品に対応する水路ブロック製造用型枠として、次に記載する特許文献1がある。
【特許文献1】特開2000−135708号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の型枠を用いて門形ブロックを製造する場合には、左右水路壁を平面視下で任意の角度に形成したり、前記任意の角度に伴う水路内幅が斜長を含めた所要幅員に対応出来ない点が問題である。
【0006】
門形ブロック製造用型枠として、水路幅員を半端寸法を含む任意寸法に形成したり、左右水路壁を平面視下で任意角度に傾斜させて形成したり、左右水路壁を任意角度のハの字形に形成可能にしたり、構成要素である端部中子と調整中子を左右動と旋回等を利用して配列し型枠組換時の労力を軽減可能な斬新な構成を開発し、所望される所要幅員と任意角度の水路壁を有する門形ブロックを提供すること。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1では、所要幅員と左右水路壁が任意角度に形成可能な門形ブロック製造用型枠であって、フレーム上に形成され平面視下で前後動、左右動または旋回した自由位置において相互間(隣接する上面板裏面とフレーム下部の)を前後方向に連設したトッグルクランプまたは他の公知クランプ、公知締付ネジ等を用いて固定可能に設けた任意形状の上面部を有する任意数の調整中子と、端部フレーム上に前記調整中子と同一高さの上面部と上面部に連なる隅部と垂直部(内側へ変位可能な)を形成した左右端部中子と、垂直部に一端側を摺接する交換可能な任意高さの左右底面部材と、底面部材の他端側には前後側面(端部の)に封着機能(側板端部がパッキンを埋設した鋭角状の平面形状による)を有し前後左右方向へ摺動可能に支承(側板下部と背面側を)して端部フレーム上に立設し背面側に進退機能を備えた左右側板と、前記調整中子と端部中子上面の水平部に封着して固定可能な複数の前後妻板と、左右側板の前後側面を押圧して固定すると共に、前記隅部と垂直部に封着して当接し底面部材の前後側面を押圧して固定可能な前後の左右端部妻板とを具備した、ことを特徴とする門形ブロック製造用型枠を構成している。
【0008】
本発明の請求項2では、型枠サイズが大なる場合の労力の軽減又は台枠または基礎上で前記前後動操作を行わずとも左右動と旋回等を利用して前記調整中子と端部中子等を配列する場合を勘案し、前記調整中子と端部中子のうち何れか一個または複数の中子(調整中子と端部中子等)の中心点(平面視)の直下または任意位置(平面視)のフレーム底部(フレーム底部と旋回基盤の間)に旋回機構を内設した、ことを特徴とする請求項1記載の門形ブロック製造用型枠を構成している。
【0009】
また、本発明の請求項3では、水路幅員を半端寸法を含む任意寸法に形成したり、片側の水路壁のみを傾斜させて形成するために、前記調整中子と左右端部中子の間または左右の端部中子の間を任意平面形状(長方形または片側のみ傾斜した三角形、梯形等)の調整板で橋絡(固着可能に)した、ことを特徴とする請求項1または2何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠を構成している。
【0010】
本発明の請求項4では、左右水路壁を任意角度のハの字形に形成するため、前記調整中子の一部または集合させた調整中子の平面形状が任意角度の梯形である、ことを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠を構成している。
【0011】
更に、本発明の請求項5では、前記調整中子の一部または集合した調整中子と端部中子の上面が水平面、傾斜面(前後方向に傾斜して入口の高さサイズを増す)、曲面(アーチを含む円弧状または凹凸部分を含む任意曲線等)である、ことを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠を構成している。
【0012】
また、本発明の請求項6では、前記調整中子上面と接する前後妻板の任意位置に1枚または複数枚の封着して固定可能な仕切板を有する、ことを特徴とする請求項1乃至5のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠を構成している。
【0013】
本発明の請求項7では、請求項1乃至6のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠により作られた所要幅員、任意角度の水路壁を有する門形ブロックを構成している。
【実施例】
【0014】
図1は、本発明に係る門形ブロック(以下、斜角門形ブロックと称す)製造用型枠の第1実施例PKの概略を示す正面図で、図2は、本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の第1実施例PKの概略を示す平面図で、図3は、図2で示した本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠PKの左端部の拡大正面図で、図4は、図2で示した本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠PKの左端部の拡大平面で、図5は、第1実施例PKを斜角用配置に組換た場合の左端部の拡大平面図である。
【0015】
以下、図1,図2を用いて第1実施例PKの概略を示すと、構成要素である複数の調整中子50は、フレーム底部72上に剛性を有して立設したフレーム70上部に上面部60(上面部)を貼着して構成し、複数の調整中子50を挟んで両側に配設した左端部中子100Lと右端部中子100Rは、フレーム底部112上に剛性を有して立設したフレーム110上部に水平な上面部126(上面部)を固着し、上面部126と隣接する隅部128と変位可能な垂直部130から成る中子端部を立設し、垂直部130の下部には底面部材150を挟んで後に詳記する進退可能な左右の側板200を立設して構成し、前記複数の調整中子50を挟んで両側に配設した左端部中子100Lと右端部中子100R等を前後動も無く、隣接する相互の中子の上面部(上面板)126,60の裏面間と相互のフレーム底部間112,72を固着(螺着またはクランプ等で)して一体化した状態で、集合した複数の調整中子50の上面板60の前後には前後妻板80を平行状態で製品長さL離間して着脱可能(次に示す着脱部82により)に立設し、前後妻板80上部間には打設時の変形を防ぐ橋絡杆83を渡設している。そして、左端部中子100Lと右端部中子100Rの上面板126の上面と隅部128及び垂直部130に当接すると共に、左右の側板端部220(前後側面の鋭角状当接部にパッキンpを植設した)と底面部材150の底面板152に当接する略『形に形成した前後の端部妻板280が前記前後の妻板80と平行に装着されている。この配列では、図10に示す左右水路壁SL,SRが直角な門形ブロックSBが形成される。
【0016】
図3は、図1で示した本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠PKの左端部の拡大正面図(手前の端部妻板280は一部破断した)で、図4は、図2で示した本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠PKの左端部の拡大平面図で、旋回すること無く配置した左端部中子100Lと前後動無く連結した調整中子50を示している。左端部中子100Lと端部中子50の連結は、下部側は左端部中子100Lの端部フレーム112と調整中子50のフレーム72端部を螺着またはクランプcr等による締付で連結し、上部側は端部フレーム112上に立設したフレーム110端部116(中子端部上面板120の裏面側)と調整中子50のフレーム端部76間を螺着またはクランプcr等によって連結して一体化した状態で示しており、左端部中子100Lの中子部分は前記フレーム110上に固着した上面板126と、傾斜した隅部128に続いて鋼板の弾性変形により内側へ変位可能な水路壁内面(門形ブロックの)を形成する垂直部130とから成り、垂直部130の下部にはフレーム112に固着した斜面を有するストッパ135が垂直部130の垂下を防止するため設けられ、ストッパ135に近接して底面部上面板152を設けた底面部材150を載置し、底面部上面板152に当接する左側板200は、側板端部220(鋭角状当接部)にパッキンpを植設し、前後左右方向(平面視)へ摺動可能に支持(と背面側を)するため背面側の上下要所に丸棒状の前後動ガイド242を横設して固着し、前後動ガイド242を握持して摺動可能な先端支持部245と回動可能に係合した調整螺杆250(進退機能のための)にロックナット248を螺嵌して、端部フレーム112上に立設した支持部270に内設したスライド可能な(破線矢符方向へ)雌ネジ部材246に螺入し、調整螺杆250を介して背面側から支持して側板下部210を摺動可能に設け、斜角時の側板200の不足長さ長さ調整用の追加部材260を挿入可能に設けている。そして、左右側板200と前記垂直部130の前後端部(リブ部)131と支持部270の間にはトッグルクランプ部crを操作側に設けた緊締部材140を渡設すると共に、前記前後端部(リブ部)131と前後のフレーム110間にはトッグルクランプcrを使用した拡縮杆132(操作により垂直部130内側へ牽引する)を設け、緊締部材140の開放後拡縮杆132の操作により前記垂直部130が強制的に内側へ変位するよう構成している。以上の構成により、脱型時に前記緊締部材140を開放し拡縮杆132を操作し、前後の妻板80と前後の左右端部妻板280の少なくとも前後何れか一方を外せば門形ブロックを容易に脱型することができる。
【0017】
また、前記垂直部130裏面側とフレーム110間に図示しない引張スプリングを内設して、緊締部材140の開放により垂直部130を内側へ縮退させることもできる。なお、図3に破線133で示すよう水路壁130を左方へ傾斜させて構成すれば端部中子の拡縮を必要とせずに製品の脱型が行える。
【0018】
図5は、前出の図1乃至4で示した斜角門形ブロック製造用型枠の第1実施例PKを斜角用配置に組換た場合の拡大平面図で、例えば左端部中子100Lのみを基準線Cに対して所要角度に(図では約15度右旋回して)設置し、斜に設置した左端部中子100Lの端部101に複数の調整中子50の端部51を順次同一角度で沿わせて、前記基準線C上に複数の調整中子50を斜めに整列(中心点oを略揃えて)し右端に図示省略の右端部中子100Rを連結して一体化し、調整中子50の上面部60と両端部中子100L,100Rの上面部の間に前後妻板80を脱着部82を介して締付け、斜角配置による妻板80の不足長さは調整妻板88を挟着して補い、所定間隔(製品長さ)Lで平行に立設し前後妻板80,80間には前記橋絡杆83を渡設し、左端部中子100Lと右端部中子100Rに脱着部282を介して装着した前後の端部妻板280は、次に詳記する側板200の封着可能な側板端部220(鋭角状の)に内面を当接させると共に、端部中子の隅部128と垂直部130に封着して当接し、底面部上面152と前記左右側板200の側板端部220を押圧して固定可能に設けており、前記緊締部材140を緊締すれば図10に示す左右水路壁SL,SRに所要角度が付いた平行四辺形(平面形が)の斜角門形ブロックSSを形成することができる。
【0019】
図6は、本発明の請求項2に係る旋回機構の説明図で、左右の端部中子100L,100Rのフレーム底部112と調整中子50のフレーム底部72の下に旋回基盤113を設け、両者に設けた軸支部132により旋回軸122を軸支し、それぞれの左右の端部中子100L,100Rと調整中子50を旋回可能に構成している。なお、本発明の型枠PKが軽量な場合には旋回機構を用いないで実施することもでき、生産工場の天井クレーン、ホークリフト等の重機を使用することもできる。
【0020】
図示を省略するが、前記旋回に関わる別の実施例では、チャンネル状のレールを打設工場の基礎コンクリートに埋設して置き、調整中子50と端部中子100L,100Rの後(前)端部近辺に旋回中心が来るよう、簡単な丸棒状の旋回軸を下方に垂設するか突出可能に設け、調整中子50と左右端部中子100L,100Rの前記丸棒状旋回軸先端を前記レールに旋回兼摺動可能に挿入して左右端部中子100L,100Rの何れかを所定角度に偏向し、その角度に合わせて調整中子50を摺接して固定すれば型枠全体の組付、組換が容易に行え少量多品種の生産下での型枠投資を軽減することもできる。
【0021】
図7は、本発明の請求項3,4に係る斜角門形ブロック製造用型枠PKの各種の配列を示す概略平面図である。、
(a)に示すのは、斜角用に配設する両端の左端部中子100Lと右端部中子100Rの間に所要幅員W(図10に示す)を満たすために複数の調整中子50の間に所要幅長方形の調整板66を他の上面板60と上面面一に固着している。なお、斜角による妻板80の延び寸法(不足長さ)は調整妻板88を挟着して補っている。
【0022】
(b)に示すのは、左の水路壁SLは斜角で右の水路壁SRは直角に形成する場合で、直角にセットした左端部中子100L(右端部中子100R)と隣接する調整中子50の間に、梯形の調整板68と長方形の調整板66を渡設し固着している。なお、この配列で用いた前記長方形の調整板66に換えて前記梯形の調整板68を前後逆に作成し装着(固着)すれば、左右水路壁SL,SRが同一角でハの字形に開いた斜角門形ブロックSSを形成することもできる。
【0023】
(c)に示すのは、左右水路壁SL,SRがハの字に開いた斜角門形ブロックSSを形成する場合で、型枠PKの略中間の調整中子50,50の間を平面形が梯形の調整板68で橋絡し、型枠PKは屈曲した状態にセットされている。
【0024】
(d)に示すのは、特殊な例であって斜めに配置した左右の端部中子100L,100Rの間に調整中子50と梯形または三角形の調整板68で橋絡して斜角門形ブロックの平面形がへ字形に屈曲した斜角門形ブロックを形成することができ、水路使用する場合の合流用または分流用の特殊形状の斜角門形ブロックを作ることができる。
【0025】
図8は、左端部中子100L(右端部中子100R)と調整中子50(調整中子50間を含む)の接合部を示す図で、前記上面部60のフレーム左端部に切欠部65を穿設し隣接する調整中子50の端部裏面側の突出板67を支承して、両者連結時にボルトb・ナットn等により上面面一に連結されるよう構成する。
【0026】
図9は、左端部中子100L(右端部中子100R)と調整中子50(調整中子50間を含む)の間に橋絡して使用する前記調整板66または梯形の調整板68等の接合部を示す図で、調整板66,68の右側裏面から係合板67を突設し、左側端部裏面のフレームに切欠部65を穿設し隣接する調整中子50の端部裏面側の突出板67を支承して、両者連結時にボルトb・ナットn等により上面面一に連結されるよう構成する。
【0027】
図10は、門形ブロックを使用した施工の一例を示す斜視図で、後方に左右水路壁が斜角の門形ブロックSSを二個連設し、間隔をおいて左右水路壁が直角の標準タイプの門形ブロックSBを二個連設し、その前端部に左側水路壁SLが直角で右側水路壁SRが斜角のそれぞれ幅員の異なる斜角門形ブロックを二個連結し、手前側の二個の斜角門形ブロックはハの字形に開いて順次幅員Wを増して形成された門形ブロックSS等による隧道の施工を示している。
【0028】
図11に示すのは、本発明の請求項5に係る斜角門形ブロック製造用型枠の端部中子100L,100R、調整中50等を集合させた上面板の連続した概略形状の変更例の説明図で、概略形状を変更することにより、図11(a),(b),(c)(d),(e),(f)(k)に示すような各種断面の斜角門形ブロック、特殊門形ブロック、または斜角の付いた平板ブロック(h),(i),(j)等を形成することができ、請求項6に係る前後妻板80間の任意位置に図示しない仕切板を入れて打設すれば図中(g)のL形擁壁ブロックを作ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の第1実施例の概略を示す正面図である。
【図2】本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の第1実施例の概略を示す平面図である。
【図3】図1で示した本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の左端部の拡大正面図である。
【図4】図2で示した本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の左端部の拡大平面図である。
【図5】本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠を斜角用配置に組換た場合の左端部の拡大平面図である。
【図6】本発明に係る旋回機構の説明図である。
【図7】本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の各種実施例を示す概略平面図である。
【図8】左端部中子100L(右端部中子100R)と調整中子50(調整中子50間を含む)の接合部を示す図である。
【図9】左端部中子100L(右端部中子100R)と調整中子50(調整中子50間を含む)の接合部を示す図である。
【図10】本発明に係る斜角門形ブロックを連設した施工例を示す斜視図である。
【図11】本発明に係る斜角門形ブロック製造用型枠の端部中子100L,100R、調整中50等を集合させた上面板の連続した概略形状の変更例の説明図である。
【図12】従来技術の門形ブロックを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
ac−鋭角(水路壁の角度が)
L−製品長さ
ob−鈍角(水路壁の角度が)
p−パッキン(植設した)
PK−本発明の斜角門形ブロック製造用型枠
SB−本発明の斜角門形ブロック製造用型枠で作った左右水路壁が直角でない門形ブロック
SL−斜角門形ブロックの左水路壁
SR−斜角門形ブロックの右水路壁
SS−本発明の斜角門形ブロック製造用型枠で作った左右水路壁が直角な門形ブロック
10−従来の左右水路壁が直角な門形ブロック
11,12−(従来製品の左右の水路壁)
50−調整中子(幅員を調整する)
60−調整中子50の上面板
66−長さ調整用上面板
68−斜角調整用上面板(任意角度の三角形または梯形の)
70−フレーム(調整中子の)
72−フレーム底部
76−フレーム端部
80−妻板(調整中子50上に固着する)
82−着脱部(妻板を前後調整可能に着脱する)
88−調整妻板
89−特殊調整妻板
100L−左端部中子
100R−右端部中子
110−左右端部中子のフレーム
112−左右端部中子のフレーム底部
113−旋回基盤
120−旋回機構
122−旋回軸
126−左右の端部中子の上面板
128−隅部
130−垂直部(端部中子の)
132−拡縮杆(端部中子の)
133−拡縮不要な垂直部(別の実施例による)
140−緊締部材
150−底面部材
152−底面部上面(斜角により交換)
154−底面部側面(前後の)
200−側板
210−側板下部(摺動可能な)
220−側板端部(鋭角状に形成しパッキンpを植設した)
240−側板背面
242−前後動ガイド
246−雌ネジ部材(スライド可能な)
248−ロックナット
250−調整用螺杆(ロックナットを外嵌した)
260−側板の追加部材(長さ調整用)
270−支持部
280−端部妻板
282−着脱部(端部妻板を前後調整可能に着脱する)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所要幅員と左右水路壁部が任意角度に形成可能な門形ブロック製造用型枠であって、フレーム上に形成され平面視下で前後動、左右動または旋回した自由位置において相互間を固定可能に設けた任意形状の上面部を有する任意数の調整中子と、端部フレーム上に前記調整中子と同一高さの上面部と上面部に連なる隅部と垂直部を形成した左右端部中子と、垂直部に一端側を摺接する交換可能な任意高さの左右底面部材と、底面部材の他端側には前後側面に封着機能を有し前後左右方向へ摺動可能に支承して背面側に進退機構を備えて端部フレーム上に立設した左右側板と、前記調整中子と端部中子上面の水平部に封着して固定可能な複数の前後妻板と、左右側板の前後側面を押圧して固定すると共に、前記隅部と垂直部に封着して当接し底面部材の前後側面を押圧して固定可能な前後の左右端部妻板とを具備した、ことを特徴とする門形ブロック製造用型枠。
【請求項2】
前記調整中子と端部中子のうち何れか一個または複数の中子の中心点の直下または任意位置のフレーム底部に旋回機構を内設した、ことを特徴とする請求項1記載の門形ブロック製造用型枠。
【請求項3】
前記調整中子と左右端部中子の間または左右の端部中子の間を任意平面形状の調整板で橋絡した、ことを特徴とする請求項1または2何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠。
【請求項4】
前記調整中子の一部または集合した調整中子の平面形状が任意角度の梯形である、ことを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠。
【請求項5】
前記調整中子の一部または集合した調整中子と左右端部中子の上面部が水平面、傾斜面、曲面である、ことを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠。
【請求項6】
前記調整中子上面と接する前後妻板の任意位置に1枚または複数枚の封着して固定可能な仕切板を有する、ことを特徴とする請求項1乃至5のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠。
【請求項7】
請求項1乃至6のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠により作られた所要幅員、任意角度の水路壁を有する門形ブロック。
【請求項1】
所要幅員と左右水路壁部が任意角度に形成可能な門形ブロック製造用型枠であって、フレーム上に形成され平面視下で前後動、左右動または旋回した自由位置において相互間を固定可能に設けた任意形状の上面部を有する任意数の調整中子と、端部フレーム上に前記調整中子と同一高さの上面部と上面部に連なる隅部と垂直部を形成した左右端部中子と、垂直部に一端側を摺接する交換可能な任意高さの左右底面部材と、底面部材の他端側には前後側面に封着機能を有し前後左右方向へ摺動可能に支承して背面側に進退機構を備えて端部フレーム上に立設した左右側板と、前記調整中子と端部中子上面の水平部に封着して固定可能な複数の前後妻板と、左右側板の前後側面を押圧して固定すると共に、前記隅部と垂直部に封着して当接し底面部材の前後側面を押圧して固定可能な前後の左右端部妻板とを具備した、ことを特徴とする門形ブロック製造用型枠。
【請求項2】
前記調整中子と端部中子のうち何れか一個または複数の中子の中心点の直下または任意位置のフレーム底部に旋回機構を内設した、ことを特徴とする請求項1記載の門形ブロック製造用型枠。
【請求項3】
前記調整中子と左右端部中子の間または左右の端部中子の間を任意平面形状の調整板で橋絡した、ことを特徴とする請求項1または2何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠。
【請求項4】
前記調整中子の一部または集合した調整中子の平面形状が任意角度の梯形である、ことを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠。
【請求項5】
前記調整中子の一部または集合した調整中子と左右端部中子の上面部が水平面、傾斜面、曲面である、ことを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠。
【請求項6】
前記調整中子上面と接する前後妻板の任意位置に1枚または複数枚の封着して固定可能な仕切板を有する、ことを特徴とする請求項1乃至5のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠。
【請求項7】
請求項1乃至6のうち何れか1項記載の門形ブロック製造用型枠により作られた所要幅員、任意角度の水路壁を有する門形ブロック。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−51744(P2006−51744A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−236201(P2004−236201)
【出願日】平成16年8月13日(2004.8.13)
【出願人】(301061436)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月13日(2004.8.13)
【出願人】(301061436)
【Fターム(参考)】
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