説明

関節補綴具及びその補綴部材のためのネジ用工具の使用

本発明は、関節補綴具に関し、関節(38)の異なる骨(39;41,42)に配置されるように適応された2つの補綴部材(2,3)を備え、各補綴部材(2,3)は、骨(39;41,42)の夫々にネジ止めされるように適応された第1及び第2のネジ状部材(4,5)を含む。一方の補綴部材(2)はソケット部を有する部材(6)を、他方の補綴部材(3)はヘッド部を有する部材(7)を含み、ソケット部材(6)は、ソケット部材(6)を配置又は位置づけするために第1のネジ状部材(4)に設けられた第1穴(10)に挿入可能な装着ピン(22)を有し、ヘッド部材(7)は、ヘッド部材(7)を配置又は位置づけするために第2のネジ状部材(5)に設けられた第1穴(11)に挿入可能な装着ピン(27)を有する。第1及び第2のネジ状部材(4,5)には、骨(39;41,42)の夫々に、第1及び第2のネジ状部材(4,5)をネジ止めするために、ネジ用工具(32)のロッド(31)を挿入可能となるように設計された、少なくとも1つの内部の第2穴(夫々30及び33)がある。第2穴(夫々30及び33)は、第1穴(夫々10及び11)の底部(夫々17及び19)に備えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、関節補綴具に関するものであり、関節の異なった骨に配置されるように適合された2つの補綴部材を備え、互いの補綴部材は、それぞれ第1及び第2のネジ状部材を含み、夫々が骨の内部にねじ込まれるように適応される。一方の補綴部材はソケットを有する部材を含み、他方の補綴部材はヘッド部を有する部材を含む。ソケット部材は、ソケット部材の配置又は位置づけのために、第1のネジ状部材の第1穴に挿入可能な装着ピンを有し、ヘッド部材は、上記ヘッド部材の配置又は位置決めのために、第2のネジ状部材の第1穴に挿入可能な装着ピンを有する。また、本発明は、関節補綴具の位置づけ部材のためのネジ用工具に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許文献5147386において、補綴具によって連結された夫々の骨に装着又は取り付けられる2つのネジ状部材を有する関節補綴具が記述されている。このジョイントは、ソケット部及びヘッド部から成り、ヘッド部材の末端が、圧接によってネジ状部材の一つに装着される。その外部末端の表面には、ネジ止めによってネジ状部材を固定するために、ネジ用工具用のネジ溝があるが、このネジ溝は、近接する組織を傷つける虞がある尖った縁部を形成するものであり、当然ながらこれは全く不適当である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、補綴部材のネジ状部材が、尖った縁部を画定する外部ネジ溝を有するという問題を解消することを目的とする。これは、主に上記の請求項1の特徴によりもたらされる補綴具によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
補綴具のネジ状部材は、ソケット及びヘッド部材のそれぞれが穴を有し、特に、ネジ用工具用に設計された内部穴が備えられているので、問題のある骨にネジ状部材をネジ止めにより装着するため、ネジ用工具を穴に挿入することができ、また、尖った縁部を有する外部溝が損傷を与えうることを回避できる。ネジ用工具のための穴は内部穴であるので、補綴具のソケット及びヘッド部材が取り付けられるときは、これらによって完全に覆われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
図面に示される手首補綴具1は、第1の補綴部材2及び第2の補綴部材3を備える。第1の補綴部材2は第1のネジ状部材4を、第2の補綴部材3は第2のネジ状部材5を含む。第1の補綴部材2はソケット部を有する部材6を、第2の補綴部材3は、ヘッド部を有する部材7を更に含む。第1及び第2のネジ状部材4,5は、夫々、装着部8及び9を有し、後述する実施形態において、それらは夫々第1穴10及び11を備える。第1のネジ状部材4の第1穴10は、第1の末端縁部12において凹状になるように延伸され、上記部材4は、第1の末端縁部12において上記部材4の第2の末端縁部13に向けての軸方向における最大直径を有し、第2の末端縁部13において部材4の最小直径を有する。好ましくは、第1穴10は、部材4の軸方向に延びる幾何学的中心線CL1を中心とする。
【0006】
第2のネジ状部材5の第1穴11は、第1の末端縁部14において凹状になるように延伸され、上記部材5は、第1の末端縁部14において上記部材5の第2の末端縁部15に向けての軸方向における最大直径を有し、第2の末端縁部15において部材5の最小直径を有する。第1穴11は、部材5の軸方向に延びる幾何学的中心線CL2を中心とする。
【0007】
第1のネジ状部材4の第1穴10は、第1の末端縁部12において最大直径を有し、その側壁16は円錐形であり、そのため、その最小直径は穴10の底部17にあり、すなわち、第1穴10はその底部17に向けて円錐形状に先細りになる。
【0008】
第2のネジ状部材5の第1穴11は、第1の末端縁部14において最大直径を有し、その側壁18は円錐形状であり、そのため、その最小直径は穴11の底部19であり、すなわち、第1穴11はその底部19に向けて円錐形状に先細りになる。
【0009】
ソケット部材7は、凹状の関節面21を画定するソケット部20を有する。ソケット部20の外側部から、装着ピン22が軸方向に伸びる。装着ピン22は、末端縁部23に向けて円錐形状に先細りになる軸外側部24を有する。装着ピン22の形状及び寸法と、第1のネジ状部材4の第1穴10の形状及び寸法とは、選択的なものであり、軸方向の圧縮による圧接部を形成することができ、すなわち、圧縮により連結することで、ソケット部材6及び第1のネジ状部材4の互いの装着が可能になる。
【0010】
ヘッド部材7は、実質的に球形のヘッド部25を有し、これは、ソケット部材20の関節面21に適合する形状の凸状の関節面26を形成するので、上記関節面21,26は、互いに滑ることにより関節を屈曲させる。装着ピン27は、ヘッド部25から軸方向に突き出し、また、この装着ピン27は、末端縁部28に向けて軸方向に先細りになる外側部29を有する。装着ピン27の形状及び寸法と、第2のネジ状部材5の第1穴11の形状及び寸法とは、選択的なものであり、軸方向の圧縮による圧接部を形成することができ、すなわち、圧縮により連結することで、ヘッド部材7及び第2のネジ状部材5の互いの装着が可能になる。
【0011】
第1のネジ状部材4は、少なくとも1つの第2穴30を有し、この穴30は、問題の骨に第1のネジ状部材4を固定するため、ネジ用工具32のロッド31、例えば、ネジドライバを挿入可能となるように設計される。第2のネジ状部材5は、少なくとも1つの第2穴33を有し、この穴33は、問題の骨に第2のネジ状部材5を固定するため、ネジ用工具32のロッド31を挿入可能となるように設計される。
【0012】
各第2穴30及び33は、好ましくは、第1及び第2のネジ状部材4,5の夫々第1穴10及び11内に備えられる。ネジ用工具32のロッド31は、それに挿入可能となるように設計され、また、上記のロッドを第1穴10,11に夫々通すことにより、上記の穴10,11の側壁16及び18を傷つけることなく、第2穴30及び33を夫々係合できる。
【0013】
図2及び図4に示されるように、第2穴30及び33は、例えば、夫々第1穴10,11の底部17及び19に位置づけられる。
【0014】
第2穴30及び33は、好ましくは、第1穴10及び11と同様に、夫々中心線CL1,CL2を中心とする。更に、第2穴30及び33は、例えば、六角形又はそれに類する多角形穴のような、非円形の穴である。もちろん、ネジ用工具32のロッド31は、第2穴30及び33の形状に夫々適応されているので、夫々の骨の中に上記のネジ状部材をネジ止めするため、ネジ用工具32を回転することにより、ネジ状部材4,5の夫々を回転することができる。
【0015】
第1及び第2のネジ状部材4,5は、夫々の外側部において、第1の末端縁部12及び14から、第2末端縁部13及び15に向かう方向に円錐形状に先細りになる。円錐形状は、必ずしも必須ではないが、好ましくは、上記の第1及び第2の末端縁部12,14及び13,15の全てにおいて用いられる。また、第1及び第2のネジ状部材4,5は、夫々外部ネジ山34及び35が備えられ、それらは好ましくは先細りになる。
【0016】
図示の通り、外部ネジ山34及び45は、夫々第1の末端縁部12及び14に始まり、第2末端縁部13及び15から離れた位置で終わるので、第1及び第2のネジ状部材4,5の末端部位は、夫々ネジ山を有していない。
【0017】
第1及び第2のネジ状部材4,5は、夫々外部ネジ山34及び45を、いくつかの、例えば4つのネジ山セクションに分割するため、第1及び第2のネジ状部材4,5の夫々の軸方向に伸びる延伸部4a,5aにはネジ山を有していない。
【0018】
第1及び第2のネジ状部材4,5は、夫々中心線CL1及びCL2を中心とする軸貫通孔36及び37を有し、上記部材が夫々の骨にネジ止めされるとき、これらの軸貫通孔は、夫々の骨に備えられ、第1及び第2のネジ状部材4,5を誘導する誘導線43上で、上記部材4及び5が装着されるようにする。
【0019】
図示される手首補綴部は、手首38に位置づけられる。腕及び手にある骨は、図1において破線で概略的に示されており、これらの骨には、腕の橈骨39や、例えば小頭骨41のような1つ又はそれ以上の手根40における骨、及び、例えば中手における中手骨IIIのような1つの中手骨42がある。図面から明らかなように、第1のネジ状部材4は橈骨39にネジ止めされ、そのため、この部材4は、第2のネジ状部材5よりも短いが太く作成され、第2のネジ状部材5の第1穴11よりも大きな第1穴10を有する。第2のネジ状部材5は、図示される手首38において、小頭骨41及び中手骨42にネジ止めされることにより固定される。
【0020】
図8乃至図12において、第1及び第2のネジ状部材4,5が、どのように各骨39,41及び42に位置づけ又は設置されるかの例を示す。
【0021】
図8に示されるように、ドリル44に取り付けられる誘導線43は、小頭骨41を通って、中手骨42の中に突き通される。そして、誘導線43を残してドリル44は除去される。
【0022】
図9に示されるように、円錐形のドリル鋼45、及びドリル鋼45をドリル47上に備えさせるチューブ状のブラケット46は、誘導線43上に装着され、また、円錐形の穴が小頭骨41及び中手骨42にドリルされる。
【0023】
図10は、第2のネジ状部材5が、どのようにして誘導線43上に装着されるかを示す。カニューレ挿入される、いわゆる延伸穴31aを有するネジドライバ32のロッド31は、誘導線43上であって第2のネジ状部材5の第2穴33内に装着され、ネジドライバ32は、第2のネジ状部材5を、小頭骨41及び中手骨42の穴に固定するために回転される。
【0024】
図11及び図12から明らかなように、橈骨39に第1のネジ状部材4を位置づけるための手段は同じである。すなわち、図11から明らかなように、誘導線43が橈骨39に固定され、円錐形ドリル鋼45(この場合、図9のドリル鋼45よりも大きい)が誘導線43上に装着され、また、ドリル鋼45を用いることにより、円錐穴が橈骨39に突き通され、ドリルされる。図12に示されるように、ネジドライバ32を用いることにより、第1のネジ状部材4は橈骨39にネジ止めされ、その後、誘導線43は除去される。
【0025】
第1及び第2のネジ状部材4,5は、夫々少なくとも1つの材料から成り、またソケット部材及びヘッド部材6,7は、少なくとも1つの他の材料から成る。そのため、第1及び第2のネジ状部材4,5は、夫々、金属材料のコア、及び第1及び第2のネジ状部材4,5が埋め込まれたときに溶解する外側層を有する。
【0026】
上記のコアは、好ましくは、チタン合金から成り、一方、溶解性の材料は硫酸カルシウムである、又はそれを含有する。
【0027】
ソケット部材及びヘッド部材6,7は、クロム−コバルト合金から成る。
【0028】
上述の関節補綴具は、簡単かつ容易に設置できる場合を除き、尺骨は害されることがないので、関節内で回転可能とされる。また、ネジ状部材4,5を装着又は固定するために、骨39,41,42の夫々のごく小さな一部を切除しなければならないので、その操作を小さくすることができる。関節固定板の換わりにこの関節補綴具を用いることにより、間接は、融合されることなく可動な状態にすることができる。もし、関節補綴具の使用後に合併症が起これば、第2の操作として関節固定板に置き換えられればよい。また、ネジ状部材4,5を、完全に又は一部を骨39,41,42の夫々にネジ止めしてもよい。
【0029】
本発明は、上述の実施形態に限られることなく、請求項に記載の範囲において変形可能である。そのため、本補綴具は、例えば、指関節、親指関節、肘関節又は第一趾関節といった手首38よりも小さな関節に用いることができる。また、補綴部材2,3の設計は変形できる。そのため、第1及び第2のネジ状部材4,5における第1穴10、11は、部分的に円錐形である、又は円錐形状以外の形状であってもよく、ソケット部材及びヘッド部材6,7は、自ずとそれらに適応される。上述した圧接は、他の連結装置であってもよく、第2穴30,33は、上述よりも適した形状であってもよく、更に適した方法で位置づけられてもよい。ソケット部材及びヘッド部材6,7のソケット部及びヘッド部は、図示した以外の形状であってもよく、また、ネジ状部材4,5の末端縁部13,15は円形側部13a,13bを有していてもよい。最後に、ネジ用工具32はネジドライバ以外の他の適したタイプのネジ用工具である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】手首に埋め込まれた本発明による手首補綴具の側面図。
【図2】図1の手首補綴具の一部を形成する第1のネジ状部材の断面図。
【図3】図2の第1のネジ状部材のIII−III線断面図。
【図4】図1の手首補綴具の一部を形成する第2のネジ状部材の断面図。
【図5】図4の第2のネジ状部材のV−V線断面図。
【図6】図1の手首補綴具の一部を形成するソケット部の側面図。
【図7】図1の手首補綴具の一部を形成するヘッド部の側面図。
【図8】図1の手首補綴具の一部を形成するネジ状部材の配置する際の様々な動作を説明する図。
【図9】図1の手首補綴具の一部を形成するネジ状部材の配置する際の様々な動作を説明する図。
【図10】図1の手首補綴具の一部を形成するネジ状部材の配置する際の様々な動作を説明する図。
【図11】図1の手首補綴具の一部を形成するネジ状部材の配置する際の様々な動作を説明する図。
【図12】図1の手首補綴具の一部を形成するネジ状部材の配置する際の様々な動作を説明する図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
関節(38)の異なる骨(39;41,42)に配置されるように適応された2つの補綴部材(2,3)を備え、
各補綴部材(2,3)は、前記骨(39;41,42)の夫々にネジ止めされるように適応された第1及び第2のネジ状部材(4,5)を含み、
一方の補綴部材(2)はソケット部を有する部材(6)を、他方の補綴部材(3)はヘッド部を有する部材(7)を含み、
前記ソケット部材(6)は、該ソケット部材(6)を配置又は位置づけするために前記第1のネジ状部材(4)の第1穴(10)に挿入可能な装着ピン(22)を有し、
前記ヘッド部材(7)は、該ヘッド部材(7)を配置又は位置づけするために前記第2のネジ状部材(5)の第1穴(11)に挿入可能な装着ピン(27)を有する関節補綴具であって、
前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)には、前記骨(39;41,42)の夫々に、前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)をネジ止めするためにネジ用工具(32)のロッド(31)を挿入可能となるように設計された少なくとも1つの内部第2穴(夫々30及び33)があり、
前記第2穴(夫々30及び33)は、前記第1穴(夫々10及び11)の底部(夫々17及び19)に備えられ、
前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)は、前記骨(39;41,42)の夫々に取り付けられる誘導線(43)上に、前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)の夫々が装着されるようにするため、軸方向に伸びる貫通孔(夫々36及び37)を有することを特徴とする関節補綴具。
【請求項2】
前記第2穴(夫々30及び33)は、前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)の第1穴(夫々10及び11)に近接するように備えられることを特徴とする請求項1に記載の関節補綴具。
【請求項3】
前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)の第2穴(夫々30及び33)は、夫々、前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)の第1穴(夫々10及び11)内に備えられ、
前記ロッド(31)は、前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)の第1穴(夫々10及び11)を通ることにより、前記第2穴(夫々30及び33)に挿入可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の関節補綴具。
【請求項4】
前記第2穴(夫々30及び33)は、非円形の穴であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の関節補綴具。
【請求項5】
前記第2穴(夫々30及び33)は、多角形の穴であることを特徴とする請求項4に記載の関節補綴具。
【請求項6】
前記第2穴(夫々30及び33)は、六角形の穴であることを特徴とする請求項5に記載の関節補綴具。
【請求項7】
前記第1穴(夫々10及び11)及び前記第2穴(夫々30及び33)は、前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)の夫々を通って伸びる共通の幾何学的中心線(夫々CL1及びCL2)を中心とする又は実質的に中心とすることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の関節補綴具。
【請求項8】
前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)の第1穴(夫々10及び11)及びソケット部材及びヘッド部材(6,7)の装着ピン(夫々22及び27)は、前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)、ソケット部材及びヘッド部材(6,7)が、夫々、前記第1のネジ状部材(4)及びソケット部材(6)が互いに圧縮により装着され、また、前記第2のネジ状部材(5)及びヘッド部材(7)が互いに圧縮により装着されるように圧接部が画定されるように設計されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の関節補綴具。
【請求項9】
前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)の第1穴(夫々10及び11)及びソケット部材及びヘッド部材(6,7)の装着ピン(夫々22及び27)は、円錐形であることを特徴とする請求項8に記載の関節補綴具。
【請求項10】
前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)は、外面的な円錐形状を有すると共に、外部ネジ山(夫々34及び35)を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の関節補綴具。
【請求項11】
前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)の外部ネジ山(夫々34及び35)は、夫々、第1の末端縁部(夫々12及び14)から始まり、第2の末端縁部(夫々13及び15)から離れた位置で終わるので、第1及び第2のネジ状部材(4,5)は、ネジ山の無い末端部位を有することを特徴とする請求項10に記載の関節補綴具。
【請求項12】
前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)の外部ネジ山(夫々34及び35)は、夫々、それ自体が先細りであることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の関節補綴具。
【請求項13】
前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)は、夫々、外部ネジ山(夫々34及び45)を、いくつかのネジ山セクションに分割するため、第1及び第2のネジ状部材(4,5)の夫々の軸方向に伸びる延伸部4a,5aにはネジ山を有していないことを特徴とする請求項10乃至請求項12のいずれか一項に記載の関節補綴具。
【請求項14】
前記誘導線(43)は、前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)の夫々のため、前記骨(39;41,42)の夫々に穴をドリルする又は突き通すための円錐形のドリル鋼(45)を誘導するように設計されることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか一項に記載の関節補綴具。
【請求項15】
前記ヘッド部材(7)のヘッド部(25)は球形であり、前記ソケット部材(6)はそれに適したソケット部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか一項に記載の関節補綴具。
【請求項16】
前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)は、夫々、少なくとも1つの材料から成り、またソケット部材及びヘッド部材(6,7)は、少なくとも1つの他の材料から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか一項に記載の関節補綴具。
【請求項17】
前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)は、夫々、金属材料のコア、及び第1及び第2のネジ状部材(4,5)が埋め込まれたときに溶解する外側層を有することを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか一項に記載の関節補綴具。
【請求項18】
前記コアにおける金属材料はチタン合金であり、前記溶解性の材料は硫酸カルシウムである、又はそれを含有することを特徴とする請求項17に記載の関節補綴具。
【請求項19】
前記ソケット部材及びヘッド部材(6,7)は、クロム−コバルト合金から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項18のいずれか一項に記載の関節補綴具。
【請求項20】
前記補綴部材(2,3)は手首(38)用に設計されることを特徴とする請求項1乃至請求項19のいずれか一項に記載の関節補綴具。
【請求項21】
前記第1のネジ状部材(4)は、腕の橈骨(39)にネジ止めされるように設計され、前記第2のネジ状部材(5)は、小頭骨(41)のような手根(40)における少なくとも1つの骨、及び、中手における中手骨IIIのような1つの中手骨(42)にネジ止めされるように設計されることを特徴とする請求項20に記載の関節補綴具。
【請求項22】
前記第1のネジ状部材(4)は、前記第2のネジ状部材(5)よりも太く、短く、かつ前記第2のネジ状部材(5)よりも大きな第1穴(10)を有することを特徴とする請求項20又は請求項21に記載の関節補綴具。
【請求項23】
補綴部材(2,3)は、指関節、親指関節、肘関節又は第一趾関節といった手首よりも小さな関節に用いられるように設計されることを特徴とする請求項1乃至請求項19のいずれか一項に記載の関節補綴具。
【請求項24】
異なる骨(39:41,42)に前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)をネジ止めによって固定するため、上述の請求項に記載の関節補綴具におけるネジ用工具の使用であって、
前記ネジ用工具(32)のロッド(31)が、前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)の第2穴(夫々30及び33)に挿入され、これにより、これらの部材が前記骨(39:41,42)の夫々にネジ止め可能とされることを特徴とするネジ用工具の使用。
【請求項25】
前記ロッド(31)が、誘導線(43)上を突き通され、前記ネジ用工具(32)を用いることにより、前記骨(39;41,42)の夫々に、前記誘導線43上を突き通された前記第1及び第2のネジ状部材(4,5)の夫々がネジ止めによって固定されることを特徴とする請求項24に記載の使用。
【請求項26】
ネジドライバがネジ用工具として用いられることを特徴とする請求項24又は請求項25に記載の使用。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公表番号】特表2008−529653(P2008−529653A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−555056(P2007−555056)
【出願日】平成18年2月13日(2006.2.13)
【国際出願番号】PCT/SE2006/000189
【国際公開番号】WO2006/088412
【国際公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(507269393)スウェマック オルトパエディクス アクチボラゲット (1)
【Fターム(参考)】