説明

防犯ドアロック

【課題】鍵の所有者以外の人が鍵の形状だけでは簡単に開錠できないように、認証が一致しなければ開錠しない防犯ドアロックの提供。
【解決手段】サブキーのキー本体3に、複数の接点を持ち接点間を所定のパターンで接続した基板2と、カバー1を設け、電気的信号を有線で送るよう構成した。サブキーをサブキー装置に挿入して回動したとき、正しいパターンのサブキーならば作動リレー、開錠リレーが作動して開錠する。間違ったパターンのサブキーを挿入すると警報ブザーおよび警告灯を作動し、開錠しない構造とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は鍵の所有者以外の人が鍵の形状だけで簡単に開錠できないようサブキー機能を活用して認証が一致しない場合は開錠しないで同時に警報ブザーおよび警告灯を作動する構造とした防犯ドアロック関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の鍵では正規のキーを一時的に入手すれば、その形状を非常に短時間で簡単に複製できたことから盗難被害に遭う可能性が高い問題があった。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術には、次のような欠点があった。
従来の鍵ではスペアキー作製器具等の方法によって一時的に正規の鍵を入手することで外形を掌握するか、あるいはキー番号を参照すれば簡単に偽造や複製が可能であったので鍵の所有者が知らぬ間に開錠される可能性があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
鍵の所有者以外の人が鍵の形状だけでは簡単に開錠できないように電気的信号を有線で送るサブキー機能を活用することで認証が一致しなければ開錠しないと同時に警報ブザーおよび警告灯を作動する構造とした防犯ドアロックである。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、簡単に鍵が複製できないようにサブキーXBKを設けている。また、同時に操作性に対しても配慮している。サブキーXBKの電気的組合せはその接点の数がnピン(nは自然数)であるかによって決まる。この場合n×(n−1)通りのパターンの中で唯一のパターンを持ったサブキーXBKでない場合には警報ブザーと警告ランプによって犯罪者を威嚇すると同時に鍵が開錠できない構造とする。
【発明の実施をするための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施をするための最良の形態について説明する。
(イ)作動リレーKAを自己保持する回路と並列にサブキー装置ASKを接続する。
(ロ)警報ブザーHAと点滅警告灯HLに作動拒絶リレーKRのコイルを並列接続する。
(ハ)作動拒絶リレーKRのB接点および作動リレーKAのコイルをSBスイッチS1と直列に配置する。
(ニ)作動リレーKAのA接点と直列に開錠スイッチS2を設ける。
(ホ)開錠許可リレーKMのコイルと直列に室内開閉錠スイッチS3を設ける。
(ヘ)開錠許可リレーKMのB接点と直列に閉錠リレーKMKのコイルを設ける。
(ト)作動リレーKAのコイルと直列に閉錠スイッチS4を設ける。
本発明は、以上の構成よりなっている。
本発明を使用するには、サブキーXBKをサブキー装置ASKに挿入する。ここで従来と同じように鍵を回すことでSBスイッチS1を閉状態とする。そうすれば、作動リレーKAが作動する。さらに開錠スイッチS2を閉状態となるようキースイッチを回転すれば閉錠許可リレーKMが作動して自己保持回路が作動する。そして閉錠リレーKMKが機能することで開錠できる。ここでのサブキーXBKは従来の鍵と一体構造とすれば利便性を高めることもできる。できればサブキーXBKの電気的接点を通常はカバー等で保護して使用するときだけカバーが開く構造とすると良いだろう。本発明は、サブキーXBK無しで絶対にエンジンは始動せず間違ったパターンのサブキーXBKを挿入すると警報ブザーおよび警告灯を作動する。またサブキーXBKのすべての端子を短絡した場合に犯罪者が強引に操作を行うと開錠してしまうことのないようにする目的で、作動拒否リレーKRのコイルを警報ブザーHAおよび点滅警告灯HLと並列接続することで絶対に開錠できない構造とする。図4に単独で動作するS3を除いた室外から操作する各スイッチの動作状況を図示している。本発明は雨天時に万一キー接点に過度に水滴が付着した影響でサブキーXBKのすべての端子が短絡した場合であっても警報ブザーHAと点滅警告灯HLが作動するだけであるので装置そのものが故障することはない。従って、不都合を感じる場合はその発生頻度等の状況に応じて盗難防止装置としての性能は低下するが警報ブザーHAの動作回路に一定時間の遅延回路を追加することで、使用者に違和感を与えないように配慮した本発明の活用方法もあるだろう。またASKサブキー装置の構造は鍵を差し込むときだけ開く構造として普段は接点を保護すると良いだろう。さらに停電状態で開錠できない点を解消するように図5のように電池でバックアップする機構を付加すると最良である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】 本発明の電気回路図(電気的構造図)である。
【図2】 本発明のサブキーXBKの斜視図である。
【図3】 本発明のサブキーXBKの分解斜視図である。
【図4】 本発明のS1、S2およびS4スイッチの動作状況の説明図である
【図5】 本発明の無停電電源の説明図である。
【符号の説明】
【0008】
KA 作動リレー
KR 作動拒絶リレー
KM 閉錠許可リレー
KMK 閉錠リレー
XBK サブキー
ASK サブキー装置
S1 SBスイッチ
S2 開錠スイッチ
S3 室内開閉錠スイッチ
S4 閉錠スイッチ
HA 警報ブザー
HL 点滅警告灯
RD 赤色
+V 正極
−V 負極
1 カバー
2 基板
3 キー本体
D1 充電用ダイオード
D2 バックアップ給電用ダイオード
C コンデンサ
E 電池
ADR ドアロック装置
KI キー挿抜位置
O 開錠位置
C 閉錠位置
ON スイッチ閉(黒塗)
OFF スイッチ開(白抜)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鍵の所有者以外の人が鍵の形状だけでは簡単に開錠できないように電気的信号を有線で送るサブキー機能を活用することで認証が一致しなければ開錠しないと同時に警報ブザーおよび警告灯を作動する構造とした防犯ドアロック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−270594(P2007−270594A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−122667(P2006−122667)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(505328535)
【Fターム(参考)】